JP7366699B2 - 足元用発熱体 - Google Patents

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Description

本発明は、足元用発熱体に関し、より詳細には、靴の中底とユーザの足裏との間に配置される足元用発熱体に関する。
特許文献1には、従来の足用温熱体(足元用発熱体)が記載されている。特許文献1に記載の足用温熱体は、二つの温熱材収容部を備えており、一の温熱材収容部は、ユーザの足裏に対して粘着剤を介して貼り付けられた状態で、靴の中底と足裏との間に配置される。温熱材収容部と足裏との間には、粘着剤が部分的に設けられている。
特開2005-349024号公報
ところで、温熱材収容部と足裏との間の粘着剤が、部分的に設けられていると、足裏と温熱材収容部との粘着力が強くなり過ぎることを回避することができるが、身体構造に起因する使用状況を考慮せず、粘着剤を単純に設けただけだと、以下の問題が生じる。
すなわち、足裏には、拇指球と呼ばれる部分があり、拇指球内には種子骨という骨がある。人は走行又は歩行する際、足裏全体ではなく、拇指球にて靴の中底を押し、重心を前方向に移動する。このとき、拇指球のなかでも種子骨がある位置に力が集中し、靴の中底が押される。
そのため、種子骨がある位置と粘着剤とが重なると、種子骨がある位置で粘着剤が押し潰される。すると、温熱材収容部を足裏から取り外した際に、足裏に糊残りが生じたり、靴下等の繊維の損傷が生じたりしやすい。また、種子骨がある位置は足裏の中でも動きやすいため、粘着剤により貼り付けられた部分が種子骨のある位置を含むと、かえって剥がれや位置ずれが生じやすい。
本発明は、粘着域によって足裏に固定される足元用発熱体において、足裏に糊残りが生じにくい上に、靴下等の繊維の損傷が生じにくく、また、足裏に対する剥がれや位置ずれが生じにくい足元用発熱体を提供することを目的とする。
本発明に係る一態様の足元用発熱体は、ユーザの足裏と靴の中底との間に配置される足元用発熱体であって、前記足元用発熱体の幅方向の中央を前記足裏の幅方向の中央に合わせた状態で、足裏の第三指の先端を通る前記幅方向に平行な仮想直線に、前記足元用発熱体の前端を合わせると、前記足裏のうち少なくとも指の付け根全体と種子骨がある位置を覆うように構成されている。前記足元用発熱体は、前記足裏を向く上面及び前記中底を向く下面を有する発熱体本体と、前記上面に設けられた粘着剤により構成され、前記足裏に前記発熱体本体を貼り付けるための粘着層と、を備える。前記上面には前記粘着剤がない非粘着域があり、前記種子骨がある位置に前記非粘着域が重なる。
また、前記足元用発熱体では、前記上面において、前記発熱体本体の幅方向の中央を通るセンターラインから前記幅方向の少なくとも一方側に12.5mm離れた位置から、前記幅方向の前記一方側に向かって25mmの横範囲で、かつ前記センターラインと前記仮想直線との交点から後ろ側に向かって55mmの位置から後ろ側に向かって50mmの縦範囲に前記非粘着域があることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、前記横範囲で、かつ前記センターラインと前記仮想直線との交点から後ろ側に向かって30mmの位置から後ろ側に向かって80mmの縦範囲に前記非粘着域があることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、前記横範囲で、かつ前後方向の全長にわたる縦範囲に前記非粘着域があることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、前記センターラインの幅方向の両側における前記横範囲でかつ前記縦範囲に、前記非粘着域があることが好ましい。
本発明に係る上記態様の足元用発熱体は、粘着域によって足裏に固定される足元用発熱体において、足裏に糊残りが生じにくい上に、靴下等の繊維の損傷が生じにくく、また、足裏に対する剥がれや位置ずれが生じにくい、という利点がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る足元用発熱体を足裏に着用した状態を示す断面図である。 図2は、同上の足元用発熱体と足裏との関係を示す底面図である。 図3は、足裏を示す底面図である。 図4は、同上の足元用発熱体の平面図である。 図5は、同上の足元用発熱体の断面図である。 図6は、同上の足元用発熱体の寸法関係を示す説明図である。 図7は、変形例に係る足元用発熱体の平面図である。 図8は、更なる変形例に係る足元用発熱体の平面図である。
(1)実施形態
(1.1)全体構成
以下、本実施形態に係る足元用発熱体3について、詳細に説明する。
足元用発熱体3は、図1に示すように、靴2を履く際に着用される発熱体であり、ユーザの足裏1に貼り付けて用いられる。足元用発熱体3は、靴2の中底21と足裏1との間に配置される。
ここでいう「靴2の中底21」とは、靴2の内面のうちの足裏1に対向する面を意味する。「中底21」は、靴本体に対して取外し可能に取り付けられたインソールによって構成されてもよいし、靴本体に対して縫合されたインソールによって構成されてもよいし、インソールの無い靴本体の底面で構成されてもよい。靴2としては、特に制限はなく、例えば、運動靴、スニーカ、シューズ、革靴、長靴、ブーツ(ロングブーツを含む)、スリッパ等が挙げられる。また、ここでいう「ユーザの足裏1」は、例えば、靴下、ストッキング、タイツ等のインナーウエアを着用した状態の足裏1であってもよいし、素足の足裏1であってもよい。
足元用発熱体3は、袋体42の中に発熱材料41が収容されて構成されており、発熱材料41が発熱することで、袋体42に接触する足裏1に対して温熱効果を与えることができる。足元用発熱体3は、いわゆる使い捨てカイロであり、使用前には、例えば、空気を通さない気密性を有する外袋(不図示)に収容されており、使用時に外袋から出すことで、発熱材料41に酸化反応を生じさせ、このときに生じる反応熱を利用する。
ただし、本発明では、足元用発熱体3は、使い捨てカイロに限らず、例えば、足元用発熱体3に対して、電子レンジ等でマイクロ波の照射を行うことで、発熱材料41が熱を持つ温熱器具であってもよい。
足元用発熱体3は、図2に示すように、幅方向の中央を足裏1の幅方向の中央に合わせた状態で、足裏1の第三指13の先端を通る幅方向に平行な仮想直線D1に、足元用発熱体3の前端31を合わせ、図1に示すように、上面424を、足裏1に接触させることで着用される。ここでいう「合わせ(る)」とは、上方又は下方から見て(以下、平面視)、対象となる位置に被対象物の位置を合致させることを意味する。これにより、図2に示すように、足元用発熱体3は、足裏1のうち少なくとも指の付け根14の全体と種子骨12がある位置を覆う。
ここで「種子骨12」とは、図3に示すように、足裏1の拇指球11内にある二つの骨のことであり、「種子骨12がある位置を覆う」とは、平面視で足元用発熱体3が種子骨12に重なっていること意味し(図2参照)、足の側部を包んでいるか否かは問わない。また、足元用発熱体3の幅方向とは、足元用発熱体3を足裏1に着用する際に、足の幅方向と平行となる設計上の方向を意味し、場合によっては、幅のほうが長さ(前後方向の寸法)よりも長くなることもある。
また、本実施形態に係る足元用発熱体3は、前後方向の長さ寸法は95mm以上、好ましくは110mm以上(例えば、125mm)であり、幅方向の寸法は、80mm以上、好ましくは90mm以上(例えば95mm)であるため、足裏1のうち少なくとも指の付け根14の全体と種子骨12がある位置を覆うことができる大判サイズのものである。
足元用発熱体3は、図4に示すように、足元用発熱体3の主体をなす発熱体本体4と、発熱体本体4を足裏1に貼り付けるための粘着層5と、を備える。粘着層5は、発熱体本体4の足裏1を向く上面424に設けられた粘着剤により構成される。また、発熱体本体4の上面424には、粘着剤のない非粘着域52がある。
(1.2)発熱体本体
発熱体本体4は、それ自体で発熱体としての機能を発揮するものであり、足元用発熱体3の主体をなす。発熱体本体4は、図5に示すように、扁平な形状をしており、足裏1に着用した際において足裏1を向く上面424と、中底21を向く下面425と、を有する。発熱体本体4は、少なくとも上面424が発熱面であればよいが、本発明では、上面424に加えて下面425も発熱面であってもよい。
発熱体本体4は、図4に示すように、前後方向において前端31側に行くに従って、幅が狭くなるように先細り形状に形成されており、平面視略D字状に形成されている。ただし、本発明では、発熱体本体4の形状は、平面視略D字状に限らず、例えば、略矩形状、三角形状、五角形以上の多角形状、略長円形状(楕円形状を含む)、足形状(後述の変形例参照)等であってもよく、特に制限はない。発熱体本体4は、図5に示すように、発熱材料41と、袋体42と、で構成されている。
(1.2.1)発熱材料
発熱材料41は、発熱し得る材料であり、本実施形態では、空気と接触することで、酸化反応を起こし発熱する。発熱材料41は、粉状の材料であり、袋体42に封入されている。
発熱材料41としては、例えば、被酸化性金属、活性炭、カーボンブラック、保水剤、金属塩(例えば、食塩)及び水を含む。被酸化性金属は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の粉末又は繊維が挙げられ、この中でも、取り扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の観点から、鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉及びアトマイズ鉄粉から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。保水剤としては、例えば、木粉、バーミキュライト、けい藻土、パーライト、シリカゲル、アルミナ、吸水性樹脂等が挙げられる。発熱材料41としては、従来の使い捨てカイロに用いられている組成物をそのまま用いてもよく、本発明では特に制限はない。
発熱材料41としては、空気との接触により発熱する材料以外を用いてもよい。例えば、電子レンジ等でマイクロ波の照射を受けることで発熱する材料(例えば、フェライト等のセラミック粉末、小豆等)を用いてもよい。
(1.2.2)袋体
袋体42は、袋状に形成された部材であり、内部に、発熱材料41を収める収納空間が形成されている。袋体42は、表側シート421と、裏側シート422と、を備え、表側シート421と裏側シート422とを重ね、外周部を接合部423によって接合することで形成されている。
袋体42としては、柔軟性、強度及び発熱材料41の発熱に対する耐久性の観点から、樹脂フィルムが用いられることが好ましい。樹脂フィルムに用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。袋体42が柔軟性を有することで、足元用発熱体3は、着用時に、ユーザの足裏1に追従して柔軟に変形することができる。
また、足裏1の肌触りを良好にする観点から、表側シート421は、樹脂フィルムの外側に織布又は不織布が設けられることが好ましい。織布又は不織布の繊維素材としては、例えば、コットン、麻、絹、紙等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレート等の合成繊維、これら繊維の混合繊維等が挙げられる。繊維素材としては、この中でも、肌触りを良好とする観点から、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等が好ましい。これらの繊維素材は単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。織布又は不織布の目付は、発熱材料41の袋体42の外側への漏出を防止できる程度であれば特に制限されないが、一例として、20g/m以上70g/m以下が例示される。
ただし、本発明では、袋体42は、樹脂フィルムと、織布又は不織布との積層体でなくてもよく、単独の樹脂フィルムで構成されてもよいし、単独の織布又は不織布で構成されてもよい。
また、袋体42は通気性を有する。樹脂フィルムが、多孔質の樹脂フィルム、又は複数の孔(不図示)が形成された樹脂フィルムであることで、袋体42は、複数の孔を有し、複数の孔を通して通気することができる。複数の孔は、袋体42の一面(下面425が好ましい)の全面にわたって均等に形成されていてもよいし、一部に密集して形成されてもよい。また、各孔の径は、発熱材料41が孔を通して漏出するのを抑制し得る大きさであればよく、一例として、0.1μm以上30μm以下が例示される。足元用発熱体3の体感温度は、袋体42の通気量に応じて変化するため、孔の大きさ、形状及び数量は、足元用発熱体3の体感温度と、発熱材料41の漏出の抑制の程度とを考慮して、適宜設定される。なお、袋体42に不織布が単独で用いられる場合には、複数の孔は形成されなくてもよい。
袋体42は、一定の透湿度を有することが好ましい。袋体42の透湿度は、300g/(m・day)以上1000g/(m・day)以下であることが好ましく、400g/(m・day)以上900g/(m・day)以下であることがより好ましい。
表側シート421と裏側シート422とを接合する接合部423は、例えば、溶着(ヒートシール)によって実現されている。ただし、本発明では、接合部423は、溶着でなくてもよく、例えば、接着、縫合、圧着等で実現されてもよいし、これらの組み合わせで実現されてもよい。
(1.3)粘着層
粘着層5は、発熱体本体4の上面424において粘着剤がある部分であり、ユーザの足裏1に対して発熱体本体4を貼り付ける。粘着層5は、足元用発熱体3が足裏1に着用されると、発熱体本体4の上面424と足裏1との間に配置されることとなる。粘着剤としては、特に制限はないが、例えば、アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、ポリビニルアセタール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、セルロース系粘着剤、クロロプレン系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、スチレンゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤、ポリサルファイド系粘着剤、テルペン樹脂又は水溶性ロジン等の粘着剤が挙げられ、強過ぎずかつ弱過ぎない適切な強度の粘着力を確保する観点から、アクリル系粘着剤を用いることが好ましい。粘着層5は、図4に示すように、一対の外側粘着域511と、複数(ここでは二つ)のライン状粘着域512と、を備える。
外側粘着域511は、発熱体本体4の幅方向の両縁に沿って形成されており、すなわち、幅方向の最も外側に形成されている。各外側粘着域511は、非粘着域52の外側の縁から、幅方向の外側に向かって発熱体本体4の端まで延びている。各外側粘着域511は、一のライン状粘着域512よりも幅広に形成されている。各外側粘着域511の幅方向の寸法(以下、「幅」という場合がある)は、特に制限はないが、例えば、5mm以上20mm以下に形成される。
ライン状粘着域512は、幅方向の中央部に位置しており、一対の外側粘着域511に対して幅方向に間隔をあけて形成されている。ここでいう「中央部」とは、幅方向の中央を通るセンターラインC1を中心にして幅方向に一定の幅を持つ一範囲を意味する。複数のライン状粘着域512は、それぞれが前後方向に延びており、幅方向に間隔をおいて形成されている(すなわち、隣り合うライン状粘着域512の間は非粘着域52である)。隣り合うライン状粘着域512は、互いに略平行である。なお、ここでいう「センターラインC1」は、足元用発熱体3の幅方向の中央を示す仮想線であり、実際の足元用発熱体3には現れない。
各ライン状粘着域512の幅は、特に制限はないが、例えば、3mm以上5mm以下に形成される。また、隣り合うライン状粘着域512の間の寸法は、例えば、10mm以上20mm以下である。また、本実施形態では複数のライン状粘着域512は二つであるが、三つ以上であってもよい。
外側粘着域511が設けられることで、足裏1に対して貼り付けられた足元用発熱体3が剥がれにくく、非粘着域52と種子骨がある位置とがずれにくい。また、ライン状粘着域512が設けられることで、外側粘着域511の間で、例えば靴下にしわやずれが生じにくく、着用したときのフィット感を向上させることができる。
(1.4)非粘着域
非粘着域52は、上面424において粘着剤がない部分を意味する。非粘着域52は、足元用発熱体3を着用した際に、図2に示すように、種子骨12がある位置と重なる位置にあり、着用した状態で走行又は歩行をしたときに、足元用発熱体3の粘着剤が潰れないような工夫がなされている。
一般に、走行又は歩行をする際、拇指球11(図3)のうちの種子骨12のある部分が靴2の中底21を強く押し、身体の重心を前に移動させる。その際、種子骨12がある部分が足元用発熱体3の粘着層5に重なっていると、粘着層5が種子骨12からの力によって直接的に押し潰され、足元用発熱体3を取り外したときに足裏1に糊残りが生じたり、靴下等の繊維の損傷が生じたりし得る。これに対し、本実施形態に係る足元用発熱体3では、着用時において、種子骨12がある位置に、粘着層5が重ならない(つまり、非粘着域52が重なる)ように構成されているため、粘着層5が種子骨12からの力によって直接的に押し潰されるのを防ぐことができ、足裏1に糊残りが生じにくい上に、靴下等の繊維に損傷が生じにくく、また足裏1に対する剥がれや位置ずれが生じにくい。
足元用発熱体3は、図4に示すように、非粘着域52として、右足の種子骨12に重なる第一の非粘着域521と、左足の種子骨12に重なる第二の非粘着域522と、第一の非粘着域521と第二の非粘着域522との間にある第三の非粘着域523と、を備える。第三の非粘着域523と第一の非粘着域521との間、及び第三の非粘着域523と第二の非粘着域522との間は、各ライン状粘着域512が位置している。
非粘着域52は、図4に示すように、発熱体本体4の前後方向の全長にわたって一定の幅に形成されている。非粘着域52の幅は、図2に示すように発熱体本体4の幅方向の中央を足裏1の幅方向の中央に合わせた状態で、発熱体本体4の前端31を仮想直線D1に合わせた際(つまり、着用の際)に、種子骨12がある位置に非粘着域52が重なれば特に制限はない。第一の非粘着域521及び第二の非粘着域522の各々は、例えば、20mm以上30mm以下に形成され、第三の非粘着域523は、例えば、10mm以上20mm以下に形成される。第一の非粘着域521及び第二の非粘着域522の各々が、前後方向の全長にわたって一定幅に形成されているため、足のサイズに応じて、足裏1の幅方向の中央の前端31に対する種子骨12の位置が変化しても、種子骨12がある位置に非粘着域52を位置させることができる。
また、第一の非粘着域521の両側には、一の外側粘着域511と、一のライン状粘着域512があり、第二の非粘着域522の両側には、他の外側粘着域511と、他のライン状粘着域512がある。すなわち、足元用発熱体3では、非粘着域52の幅方向の両側には、粘着層5があるため、着用時において、足裏1の種子骨12がある位置に対して、非粘着域52がずれるのを防ぐことができる。
また、足元用発熱体3は、発熱体本体4の幅方向の中央を通るセンターラインC1を中心として線対称に形成されている。したがって、左足用と右足用との両方の足元用発熱体3を作製しなくても、一種類の足元用発熱体3によって、左足の種子骨12がある位置に第二の非粘着域522を位置させ、右足の種子骨12がある位置に第一の非粘着域521を位置させることができる。
ところで、前述したように、足裏1の幅方向の中央の前端(第三指の先端)に対する種子骨12の位置は、足のサイズによって変化することが知られている。そこで、以下では、「集計1」として、女性の足の平均サイズとして23cm、男性の足の平均サイズとして25cm、男性の足のサイズの95パーセンタイルとして27.5cmとし、これらの足における種子骨12の位置を集計して、図6を参照して説明する。また、「集計2」として、女性の足の最小サイズを20cmとし、男性の足の最大サイズを29cmとし、これらの足における種子骨12の位置を集計して、図6を参照して説明する。
図6には、二つの種子骨12が収まる領域を、範囲Hで表している。前後方向において、センターラインC1と仮想直線D1との交点(ここでは発熱体本体4の前端31)から範囲Hの前端までの寸法をL1とし、範囲Hの縦範囲(前後方向の寸法)をL2とし、発熱体本体4の前後方向の寸法をL3とする。また、幅方向において、発熱体本体4のセンターラインC1から範囲Hまでの寸法をW1とし、範囲Hの横範囲(幅寸法)をW2とし、発熱体本体4の寸法をW3とする。
集計1として、L3=125mm、W3=95mmの大判の足元用発熱体3に対する種子骨12の位置を求めたところ、L1=55mm、L2=50mmであり、W1=12.5mm、W2=25mmの範囲内であった。本実施形態に係る足元用発熱体3では、粘着層5及び非粘着域52は、この集計値に合わせて設定されることが好ましい。
具体的に、集計1に基づくと、発熱体本体4の上面424において、発熱体本体4の幅方向の中央を通るセンターラインC1から幅方向の少なくとも一方側(ここでは両側)に、W1=12.5mm離れた位置から、幅方向の一方側に向かって25mmの横範囲W2で、かつセンターラインC1と仮想直線D1との交点(ここでは発熱体本体4の前端31)から後ろ側に向かってL1=55mmの位置から、後ろ側に向かって50mmの縦範囲L2に非粘着域52が位置するように構成されている。
これによれば、一種類の足元用発熱体3で、成人男性及び成人女性の足の平均サイズに対応することができるため、一種類の足元用発熱体3で多くの人に対応することができる。
集計2として、L3=125mm、W3=95mmの大判の足元用発熱体3に対する種子骨12の位置を求めたところ、L1=30mm、L2=80mmであり、W1=12.5mm、W2=25mmの範囲内であった。本実施形態に係る足元用発熱体3では、粘着層5及び非粘着域52は、この集計値に合わせて設定されることがより好ましい。
具体的に、集計2に基づくと、発熱体本体4の上面424において、発熱体本体4の幅方向の中央を通るセンターラインC1から幅方向の少なくとも一方側(ここでは両側)に、W1=12.5mm離れた位置から、幅方向の一方側に向かって25mmの横範囲W2で、かつ前端31から後ろ側に向かってL1=30mmの位置から、後ろ側に向かって80mmの縦範囲L2に非粘着域52が位置するように構成されている。
これによれば、一種類の足元用発熱体3で、成人男性及び成人女性のほぼ全ての足のサイズに対応するため、一種類の足元用発熱体3でより多くの人に対応することができる。
(2)作用効果
以上説明したように、本実施形態に係る足元用発熱体3は、発熱体本体4の幅方向の中央を足裏1の幅方向の中央に合わせた状態で、足裏の第三指13の先端を通る仮想直線D1に、発熱体本体4の前端31を合わせると、足裏1のうち少なくとも指の付け根全体と種子骨12がある位置までを覆うように構成されている。このとき、種子骨12がある位置に、発熱体本体4の上面の非粘着域が重なる。
このため、走行又は歩行の際に、種子骨12がある位置に力が加わっても、粘着層5が潰れることを防ぐことができ、足裏1に糊残りが生じにくい上に、靴下等の繊維に損傷が生じにくく、また足裏1に対する剥がれや位置ずれが生じにくい。
また、粘着層5の足裏1に対する固定力(粘着力)は、適切値よりも弱過ぎると、着用時に位置ずれしやすい一方、適切値よりも強過ぎると、足裏1に糊残りが生じたり、靴下等を傷付けたりすることがある。しかし、上面424に非粘着域52があると、粘着層5の固定力を、一定の範囲の適切値に設定しやすい、という利点がある。
また、足元用発熱体3では、上面424において、発熱体本体4の幅方向の中央を通るセンターラインC1から幅方向の少なくとも一方側に12.5mm離れた位置から、幅方向の一方側に向かって25mmの横範囲W2で、かつセンターラインC1と仮想直線D1との交点(ここでは、発熱体本体4の前端31)から後ろ側に向かって55mmの位置から、後ろ側に向かって50mmの縦範囲L2に非粘着域52がある。これによれば、一種類の足元用発熱体3で、成人男性及び成人女性の足の平均サイズに対応することができるため、一種類の足元用発熱体3で多くの人に対応することができる。
また、足元用発熱体3では、上記横範囲W2で、かつセンターラインC1と仮想直線D1との交点(ここでは、発熱体本体4の前端31)から後ろ側に向かって30mmの位置から後ろ側に向かって80mmの縦範囲L2に非粘着域がある。これによれば、一種類の足元用発熱体3で成人男性及び成人女性のほぼ全ての足のサイズに対応するため、一種類の足元用発熱体3でより多くの人に対応することができる。
また、足元用発熱体3では、上記横範囲W2で、かつ前後方向の全長にわたる縦範囲に非粘着域があるため、複数種類の足のサイズに対し、一種類の足元用発熱体3で、より一層多くの人に対応することができる。
また、足元用発熱体3では、センターラインC1の幅方向の両側における上記横範囲W2でかつ上記縦範囲L2に、非粘着域があるため、一種類の足元用発熱体3で、左足及び右足に対して、適切に着用することができる。
また、足元用発熱体3では、非粘着域52の幅方向の両側には、粘着層5があるため、足裏1の種子骨12のある位置に対して、非粘着域52がずれるのを防ぐことができ、足裏1に対して足元用発熱体3を適切に着用することができる。
また、足元用発熱体3では、粘着層5のうちの幅方向の最も外側の粘着層5は、発熱体本体の幅方向の端まで延びているため、よりしっかりと足裏1に対して貼り付けることができる。
また、粘着層5は、それぞれが前後方向に延び、かつ発熱体本体4の幅方向の中央部で当該幅方向に間隔をおいて形成された複数のライン状粘着域512を有するため、外側粘着域511の間で、例えば靴下がずれにくく、着用したときのフィット感を向上させることができる。
また、足元用発熱体3では、センターラインC1を中心として線対称に形成されているため、左右の足に対して、より適切に着用することができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態に係る足元用発熱体3では、非粘着域52が前後方向の全長にわたって一定の幅に形成されたが、本発明では、図7に示すように、種子骨12のある位置に対応するように非粘着域52が形成されれば、それ以外の部分は粘着層5であってもよい。本変形例では、発熱体本体の前端部の全面にわたって粘着層5が形成されており、後端部については上記実施形態と同じである。
また、上記実施形態に係る足元用発熱体3は、足裏1のうち、指の付け根14の全体と種子骨12がある位置の一範囲を覆うように構成されたが、本発明では、図8に示すように、足裏1の全面を覆うように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、発熱材料41は粉状であったが、本発明では、ゲル状の発熱材料41であってもよい。この場合、発熱材料41として、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等の蓄熱材を用いることができる。
また、上記実施形態では、ユーザの足裏1の各種サイズに対し、1種類の足元用発熱体3で対応するために、非粘着域52を前後方向の全長にわたって一定の幅に形成したが、本発明では、ユーザの足裏1に合わせて非粘着域52を形成してもよく、例えば、「大サイズ」、「中サイズ」及び「小サイズ」などの多種類の足元用発熱体3を作製してもよい。
本明細書にて、「略矩形状」などのように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略矩形状」とは、実質的に「矩形状」であることを意味し、厳密に「矩形状」であることだけでなく、大まかに形状を見て矩形状と認識できる形状を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
また、本明細書において「前端部」及び「前端」などのように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「前端部」とは、「前端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…部」を伴う表現についても同様である。
1 足裏
12 種子骨
2 靴
21 中底
3 足元用発熱体
4 発熱体本体
424 上面
425 下面
5 粘着層
52 非粘着域
C1 センターライン
D1 仮想直線

Claims (5)

  1. ユーザの足裏と靴の中底との間に配置される足元用発熱体であって、
    前記足元用発熱体の幅方向の中央を前記足裏の幅方向の中央に合わせた状態で、足裏の第三指の先端を通る前記幅方向に平行な仮想直線に、前記足元用発熱体の前端を合わせると、前記足裏のうち少なくとも指の付け根全体と種子骨がある位置を覆うように構成されており、
    前記足元用発熱体は、
    前記足裏を向く上面及び前記中底を向く下面を有する発熱体本体と、
    前記上面に設けられた粘着剤により構成され、前記足裏に前記発熱体本体を貼り付けるための粘着層と、
    を備え、
    前記粘着層は、前記発熱体本体の幅方向の中央部に位置する粘着域と、前記発熱体本体の幅方向の両縁に重なる一対の粘着域とを有し、
    前記上面には、前記中央部の粘着域と前記一対の粘着域との間において前記粘着剤がない非粘着域があり、
    前記種子骨がある位置に前記非粘着域が重なる、
    足元用発熱体。
  2. 前記上面において、前記発熱体本体の幅方向の中央を通るセンターラインから前記幅方向の少なくとも一方側に12.5mm離れた位置から、前記幅方向の前記一方側に向かって25mmの横範囲で、かつ前記センターラインと前記仮想直線との交点から後ろ側に向かって55mmの位置から後ろ側に向かって50mmの縦範囲に前記非粘着域がある、請求項1記載の足元用発熱体。
  3. 前記横範囲で、かつ前記センターラインと前記仮想直線との交点から後ろ側に向かって30mmの位置から後ろ側に向かって80mmの縦範囲に前記非粘着域がある、
    請求項2記載の足元用発熱体。
  4. 前記横範囲で、かつ前後方向の全長にわたる縦範囲に前記非粘着域がある、
    請求項2又は請求項3記載の足元用発熱体。
  5. 前記センターラインの幅方向の両側における前記横範囲でかつ前記縦範囲に、前記非粘着域がある、
    請求項2~4のいずれか一項に記載の足元用発熱体。
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