JP2021013058A - サウンドプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】中低音再現性が良い音響装置を提供する。【解決手段】イヤホン10は、ドライバユニット12とイヤプラグ15とを有する。イヤプラグ15は、ドライバユニット12を外耳道110に向けて保持する。ドライバユニット12はキャップ13で被覆されている。イヤプラグ15は、ドライバユニット12を覆うキャップ13及び外耳道110の内壁110aに密着する。イヤプラグ15は、ドライバユニット12の放音部12aを覆う。ドライバユニット12は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い。ドライバユニット12は、低反発フォーム又は低反発ゴムである。【選択図】図8

Description

本発明は、耳に装着して使用する音響装置に関する。
耳に装着して使用する音響装置として、イヤホンが多数商品化されている。
イヤホンは、インナーイヤー型イヤホン(イントラコンカ型イヤホン、オープンエア型イヤホン、等とも称される)とカナル型(耳栓型、密閉型、等とも称される)イヤホンとに大別される。
図20に示すように、インナーイヤー型イヤホン50は、ドライバユニット51を内蔵したハウジング52を、耳珠114と対耳珠115とに囲まれた窪み部分(耳甲介腔)113に嵌めて使用する。
図21に示すように、カナル型イヤホン60は、ドライバユニット61を内蔵したハウジング62と、ハウジング62から突出した音導管63と、音導管63の周りに装着されたイヤピース64と、を備えている。カナル型イヤホン60は、イヤピース64を外耳道110に挿入して使用する。
特開2010-232982号公報
イヤホンは、比較的小口径のドライバユニットを採用せざるを得ない。このため、いわゆるヘッドホンなどと比較して中低音再現性が良くない。中低音再現性をより良くするためには、外耳道の密閉性を高める必要がある。そして、外耳道の内壁とドライバユニットとの間の振動伝達効率を高める必要がある。
インナーイヤー型イヤホン50は、カナル型イヤホン60と比較して、大口径のドライバユニットを採用することができる。このため、インナーイヤー型イヤホン50は、ドライバユニットの性能のみに着目するならば、中低音再現性が良い。しかし、インナーイヤー型イヤホン50は、外耳道を密閉しないため、ドライバユニットの性能を生かすことが難しい。また、インナーイヤー型イヤホン50は、外耳道に接触しないため、外耳道の内壁とドライバユニット51との間の振動伝達効率が極めて低く、中低音再現性が良くない。
カナル型イヤホン60は、イヤピース64で外耳道110を密閉する。このため、カナル型イヤホン60は、比較的小口径のドライバユニットを採用している割には、良好な低音再現性が得られるとも思われる。しかし、カナル型イヤホン60は、ドライバユニット61の放音部61aから出た音を音導管63を通して外耳道内に導く構造故、中低音再現性が良くない。
カナル型イヤホン60のイヤピース64は、円筒状の基部64aと、基部64aの一端側(外耳道の奥に向く側)から外方に張り出すと共に他端側に向かって基部64aを覆うように薄肉で形成された傘状乃至ドーム状のフランジ64bと、を有する。このため、外耳道110の内壁110aと基部64aとの間に空間Cが形成される。この空間Cの存在故に、カナル型イヤホン60は、外耳道110の内壁110aとドライバユニット61との間の振動伝達効率がかなり低下する。このことも、カナル型イヤホン60の中低音再現性を悪くする要因である。
本発明が解決しようとする課題は、中低音再現性が良い音響装置を提供することにある。
本発明の音響装置には、以下の音響装置が含まれる。
構成1:
ドライバユニットと保持体とを有する音響装置。
保持体は、ドライバユニットを外耳道に向けて保持する。
保持体は、ドライバユニットの側壁及び外耳道の内壁に密着する。
保持体は、振動伝達材である。
振動伝達材は、ドライバユニットの側壁と外耳道の内壁との間を埋める。
構成2:
保持体は、ドライバユニットの放音部を覆う。
構成3:
保持体は、ドライバユニットの放音部と通じる空洞を有する。
構成4:
保持体は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い。
構成5:
保持体は、ドライバユニットの全体を収容している。
構成6:
保持体は、外耳道内に挿入される挿入部を有する。
挿入部は、ドライバユニットの全体又は一部を収容している。
構成7:
保持体は、
外耳道内に挿入される挿入部と、外耳道の外側に配置される外側部と、を有する。
挿入部は、外耳道内に挿入される。
外側部は、外耳道の外側に配置される。
外側部は、ドライバユニットの全体又は一部を収容している。
構成8:
本発明の一実施形態の音響装置は、ドライバユニットを被覆するキャップを有する。
保持体は、ドライバユニットをキャップごと収容している。
構成9:
本発明の一実施形態の音響装置は、ドライバユニットの全体又は一部を収容する収容体を更に有する。
前記保持体は、当該収容体の全体又は一部を収容している。
構成10:
保持体は、伸縮性及び柔軟性を有する。
構成11:
保持体は、低反発フォーム又は低反発ゴムである。
第1実施形態に係る音響装置(左耳用)の側面図である。 第1実施形態に係る音響装置(右耳用)の側面図である。 図2に示す音響装置の部分断面図である。 図2に示す音響装置の保持体を除いた部分側面図である。 保持体の斜視図である。 保持体を別の方向から視た斜視図である。 保持体の断面図である。 図2に示す音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 第2実施形態に係る保持体の断面図である。 第3実施形態に係る保持体の断面図である。 第4実施形態に係る音響装置の断面図である。 図11に示す音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 第5実施形態に係る音響装置の断面図である。 第6実施形態に係る音響装置の断面図である。 第7実施形態に係る音響装置の斜視図である。 図15に示す音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 第8実施形態に音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 第9実施形態に音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 第10実施形態に音響装置を耳に装着した状態を示す模式断面図である。 インナーイヤー型イヤホンを耳に装着した状態を示す図である。 カナル型イヤホンを耳に装着した状態を示す図である。 一実施形態に係る耳栓の斜視図である。 図22に示す耳栓の側面面である。 図23に示す耳栓の断面面である。 図24の参考写真である。 図25の参考写真である。 一実施形態に係る音響装置の側面図である。 図27に示す音響装置の断面図である。 図28に示されている音響ユニット及び皮膚接触部材が互いに分離している状態を示す概念図である。 図28に示されている音響ユニットの6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 図27に示す音響装置の使用状態の断面図である。 図27に示す音響装置の使用状態の側面図である。 別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 図37に示されている皮膚接触部材の斜視図(図面代用写真)である。 図37に示されている皮膚接触部材の別の斜視図(図面代用写真)である。 図37に示されている皮膚接触部材の側面図(図面代用写真)である。 図36又は図37に示す音響装置の使用状態の側面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の側面図である。 図42に示す音響装置の背面図である。 図42に示す音響装置の音響ユニット及び皮膚接触部材が互いに分離している状態を示す概念図である。 図44に示されている音響ユニットの雌部材及び雄部材が互いに分離した状態を示す側面図である。 図44に示されている皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 図47に示されている音響ユニット及び皮膚接触部材が互いに分離している状態を示す概念図である。 図48に示されている音響ユニットの雌部材及び雄部材が互いに分離した状態を示す側面図である。 図49に示されている皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。 図51の音響装置が備える皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態における皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態における皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態における皮膚接触部材の6面図である。(A)は左右いずれか一方の側面図である。(B)は左右いずれか他方の側面図である。(C)は正面図である。(D)は背面図である。(E)は平面図である。(F)は底面図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の概念図である。 更に別の一実施形態に係る音響装置の断面図である。
[第1実施形態]
図1及び図2に示す音響装置10(10L、10R)は、耳100(図8)に装着して使用する音響装置(以下、イヤホンと記す)である。図1に示す左耳用のイヤホン10L及び図2に示す右耳用のイヤホン10Rは、通常ペアで使用される。左耳用と右耳用のどちらか一方のイヤホン10L、10Rを単体で使用することも可能である。両イヤホン10L、10Rの構造は、略同じである。以下、右耳用のイヤホン10Rについて説明する。
図3に示すように、イヤホン10Rは、本体11と、ドライバユニット12と、キャップ13と、保持体(以下、「イヤプラグ」と記す)15と、コード(ケーブル)16と、を有している。
図3及び図4に示すように、本体11は、摘持部11aと、筒部11bと、係止部11cと、コード引出部11dと、を有する。
本体11は、合成樹脂によって形成される。
摘持部11aは、イヤホン10を耳に付け外しする際に、指で摘持する部分である。
筒部11bは、摘持部11aから突出している。筒部11bは、耳100へのイヤホン10の装着時に、外耳道110(図8)に臨ませて配置される部分である。筒部11bの軸方向がイヤホン10の外耳道110への挿抜方向Aとなる。
係止部11cは、筒部11bに設けられたフランジ状の部分である。係止部11cは、筒部11bの外周面から径方向外方に突出している。係止部11cは、摘持部11a側に傾斜している。係止部11cの外耳道110に臨ませて配置される側の面11sは、部分円錐面である。
コード引出部11dは、摘持部11aから突出している。コード引出部11dは、耳へのイヤホン10の装着時に、耳介の耳珠114と対耳珠115との間に配置される部分である。
ドライバユニット12は、入力電気信号に基づく放音(音響再生)を行う。ドライバユニット12は、筒部11bに固定されている。ドライバユニット12の形状は、円柱状である。ドライバユニット12は、筒部11bと互いに同軸に配置されている。
キャップ13は、金属製である。キャップ13は、ドライバユニット12を被覆している。キャップ13は、ドライバユニット12を保護する。キャップ13は、本体11の筒部11bに固定されている。キャップ13は、ドライバユニット12の放音部12aを覆う端板部13aと、ドライバユニット12の側面12bを覆う円筒部13bと、を有する。端板部13aには、放音部12aからの音が通る複数の貫通孔が設けられている。円筒部13bは、ドライバユニット12の側面12bに接触又は近接している。
コード16は、図示しない再生装置からの電気信号をドライバユニット12に伝達する。コード16の一端は、ドライバユニット12の信号端子に接続されている。コード16の他端側は、コード引出部11dの端部から本体11の外に延びている。
イヤプラグ15は、図5乃至図7に示すように、二段ドーム状すなわち、大径のドームの外側に小径のドームを重ねた形状を呈する。イヤプラグ15は、非貫通型である。すなわち、イヤプラグ15は、これを貫通する孔を有していない。
イヤプラグ15は、収容室(空洞)15aを有する。収容室15aは、最大径側の端15bに開口している。収容室15aの形状は円柱状である。収容室15aは、イヤプラグ15の最大径側の端15bから、最小径側の端15cに向かって途中まで延びている。収容室15aの径寸法は、キャップ13及び係止部11cの径寸法よりも若干小さい。これらの形状及び寸法は、イヤプラグ15が変形していない状態での形状及び寸法である。
図3に示すように、イヤプラグ15は、収容室15a内に、ドライバユニット12の全体を収容する。イヤプラグ15は、収容室15a内に、キャップ13から本体11の筒部11bまで収容する。収容室15aは、キャップ13、係止部11c及び筒部11bの形状に倣って変形する。収容室15aの最奥面15d(図7)は、端板部13aに接する。収容室15aの内周面15e(図7)は、円筒部13b、係止部11c及び筒部11bに接する。
収容室15aの開口部近傍の内周面が係止部11cに倣って変形することにより、イヤプラグ15が係止部11cに係止される。これにより、本体11からのイヤプラグ15の外れが防止される。また、収容室15aの内周面15eとキャップ13の円筒部13bとの間の圧接力(摩擦力)により、本体11からのイヤプラグ15の外れが防止される。
イヤプラグ15は、これをキャップ13及び筒部11bから引き剥がすことにより、交換可能である。
図8に示すように、イヤプラグ15は、その大部分が外耳道110内に挿入される。すなわち、このイヤプラグ15は、その大部分が挿入部17(図7)からなる。イヤプラグ15は、キャップ13及び本体11を介して、ドライバユニット12を外耳道110の奥に向けて保持する。イヤプラグ15は、キャップ13の少なくとも円筒部13bに密着する。イヤプラグ15は、外耳道110の内壁110aに密着する。
イヤプラグ15は、粘弾性フォームからなる振動伝達材である。イヤプラグ15の素材の例として、低反発ポリウレタンを挙げることができる。イヤプラグ15は、圧縮されると変形する。イヤプラグ15は、圧縮されなくなると、元の形状にゆっくりと戻る。
イヤプラグ15は、キャップ13と外耳道110の内壁110aとの間を埋める。ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとの間は、キャップ13とイヤプラグ15とにより、振動伝達可能に接続される。
イヤプラグ15は、ドライバユニット12から放音される音の伝達媒体となる。ドライバユニット12から放音された音の一部は、イヤプラグ15を通過する。イヤプラグ15は、ドライバユニット12から放音された音のエネルギーを一部吸収する。その吸収されたエネルギーの一部は、イヤプラグ15を媒体とする振動のエネルギーである。
ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、イヤプラグ15を介して外耳道110の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)される。ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、イヤプラグ15を伝って外耳道110の内壁110aに伝達される。外耳道110の内壁110aに伝達される音(振動)には、粘弾性体としてのイヤプラグ15を媒体とする固体振動が含まれる。ドライバユニット12の振動の一部は、キャップ13及びイヤプラグ15を介して外耳道110の内壁110aに伝達される。
イヤプラグ15は、遮音性を有する。イヤプラグ15は、比較的高域の音に対する遮音性が高い。
上記のように、イヤホン10は、ドライバユニット12の放音部12aから出た音を、音導管63(図21)を通さずに外耳道110内に放音する。また、イヤホン10は、ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとを、キャップ13及びイヤプラグ15を介して振動伝達可能に接続する。このため、イヤホン10は、図20に示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。
また、イヤホン10は、非貫通型のイヤプラグ15を備えている。このため、イヤホン10は、貫通型のイヤプラグを備えたものと比較して低音再現性が良い。これは、イヤプラグ15が、比較的高域の音に対する遮音性(吸音性)が高い性質を持つことによる。すなわち、ドライバユニット12の放音部12aから出た音は、イヤプラグ15を経ることにより、高域成分に対し低域成分が相対的に増幅される。
また、イヤホン10は、ドライバユニット12の振動(放音部12aから出た音及びドライバユニット12自体の振動を含む)を、イヤプラグ15を介して外耳道110の内壁110aに伝達するので、ドライバユニット12による再生音を、空気の振動のみならず、皮膚及び骨の振動によって、聴覚器官(耳小骨、渦巻管、等)に伝達することができる。このことは、再生音の可聴性に極めて有利に働く。
また、イヤホン10は、そのドライバユニット12の全体が粘弾性フォームからなるイヤプラグ15により覆われているため、マイク(拾音装置)との併用に適している。すなわち、マイクにより拾音した音声をイヤホン10で再生する場合における、ハウリングの発生を防止し得る。これは、粘弾性フォームからなるイヤプラグ15が、ドライバユニット12からの音声に含まれるピーク周波数(ハウリングのトリガとなる周波数)の音を減衰させる効果を有するためである。また、非貫通型のイヤプラグ15は、貫通型のものと比較してハウリング防止性能が良い。
[第2実施形態]
図9に示すイヤプラグ151は、ドライバユニット12の放音部12aと通じる空洞151aを有する。空洞151aは、収容室15aから最小径側の端15cの近傍まで延びている。空洞151aの奥は、ドーム状になっている。イヤプラグ151は、非貫通型である。イヤプラグ151は、図7の構造のイヤプラグ15と比較して、ドライバユニット12の放音部12aから出た音が透過しやすい。このため、図9の構造のイヤプラグ151を備えたイヤホンは、図7の構造のイヤプラグ15を備えたイヤホン10と比較して、低音再現性が良くない反面、高音再現性が良い。また、図9の構造のイヤプラグ151を備えたイヤホンは、図7の構造のイヤプラグ15を備えたイヤホン10と比較して、高音再現性が良い反面、ハウリング防止性能が悪い。なお、両者のハウリング防止性能は、耳100に装着した状態においては同等である。
[第3実施形態]
図10に示すイヤプラグ152は、収容室15aから最小径側の端15cに連通する貫通孔152aを有している。イヤプラグ152は、図7の構造のイヤプラグ15と比較して、ドライバユニット12の放音部12aから出た音が透過しやすい。すなわち、ドライバユニット12の放音部12aから出た音(空気振動)の一部は、貫通孔152aを通って外耳道110の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)され得る。このため、図10の構造のイヤプラグ152を備えたイヤホンは、図7の構造のイヤプラグ15を備えたイヤホン10と比較して、低音再現性が良くない反面、高音再現性が良くなる可能性がある。高音再現性をより良くするためには、貫通孔152aの径寸法は、より大きいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔152aの径寸法は、より小さいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔152aの径寸法は、非圧縮状態で1mm以下であることが好ましい。
なお、耳100に装着した状態においては、貫通孔152aは閉塞され得る。しかし、貫通孔152aの全空間が消失しない限り、貫通孔152aの存在は高音再現性の向上に寄与し得る。
[第4実施形態]
図11及び図12に示すイヤホン20は、音響ユニット21とイヤプラグ23とを有する。
音響ユニット21は、ドライバユニット12と収容体22とを有する。
収容体22は、ドライバユニット12の全体を収容している。
収容体22は、基板221とカバ−222とを有している。
基板221は、円板状である。基板221の片面には、突起部221aが設けられている。突起部221aは、基板221の周縁に沿って設けられている。突起部221aは、基板221の片面から同心円状に突出している。突起部221aに、ドライバユニット12が固定されている。
カバ−222は、側壁222aと端板222bとを有する。側壁222a及び端板222bは一体成型されている。側壁222aは、円筒状である。側壁222aの外径は、基板221の外径と略等しい。端板222bは、円板状である。端板222bは、側壁222aの一端側を塞いでいる。端板222bには、複数の貫通孔が設けられている。側壁222aの他端は基板221に固定されている。側壁222aと基板221との固定方法は任意である。側壁222aと基板221との固定方法の例として、接着を挙げることができる。
ドライバユニット12の放音部12aは、端板222bと近接又は接触している。ドライバユニット12の側面12bは、側壁222aと近接又は接触している。
端板222bの中央部には、軸方向に貫通する貫通孔222cが設けられている。貫通孔222cには、コード16が挿通されている。コード16の一端は、ドライバユニット12の信号端子に接続されている。コード16の他端側は、端板222bから音響ユニット21の外に延びている。
イヤプラグ23は、球形である。イヤプラグ23は、音響ユニット21を収容する収容室23aを有する。イヤプラグ23は、切れ込みを有する。イヤプラグ23は、その切れ込みを通して収容室23a内に音響ユニット21を装着可能である。コード16は、その切れ込みを通してイヤプラグ23の外に引き出されている。
図12に示すように、イヤプラグ23は、その略半分が外耳道110内に挿入される。すなわち、このイヤプラグ23は、その略半分が挿入部17を構成する。イヤプラグ23は、音響ユニット21を外耳道110の奥に向けて保持する。より詳細には、イヤプラグ23は、収容体22を介して、ドライバユニット12を外耳道110の奥に向けて保持する。イヤプラグ23は、収容体22の側壁222aに密着する。イヤプラグ23は、外耳道110の内壁110aに密着する。
イヤプラグ23は、粘弾性フォームからなる振動伝達材である。イヤプラグ23の素材の例として、低反発ポリウレタンを挙げることができる。イヤプラグ23は、圧縮されると変形する。イヤプラグ23は、圧縮されなくなると、元の形状にゆっくりと戻る。
イヤプラグ23は、収容体22の側壁222aと外耳道110の内壁110aとの間を埋める。ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとの間は、収容体22とイヤプラグ23とにより、振動伝達可能に接続される。
イヤプラグ23は、ドライバユニット12から放音される音の伝達媒体となる。ドライバユニット12から放音された音の一部は、イヤプラグ23を通過する。イヤプラグ23は、ドライバユニット12から放音された音のエネルギーを一部吸収する。その吸収されたエネルギーの一部は、イヤプラグ23を媒体とする振動のエネルギーである。
ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、イヤプラグ23を介して外耳道110の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)される。ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、イヤプラグ23を伝って外耳道110の内壁110aに伝達される。外耳道110の内壁110aに伝達される音(振動)には、粘弾性体としてのイヤプラグ23を媒体とする固体振動が含まれる。ドライバユニット12の振動の一部は、収容体22及びイヤプラグ23を介して外耳道110の内壁110aに伝達される。
イヤプラグ23は、遮音性を有する。イヤプラグ23は、比較的高域の音に対する遮音性が高い。
上記のように構成されたイヤホン20は、コード16の先端に球形のイヤプラグ23が設けられているという、極めてシンプル且つ斬新な外観を有する。
また、イヤホン20は、ドライバユニット12の放音部12aから出た音を、音導管63(図21)を通さずに外耳道110内に放音する。また、イヤホン20は、ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとを、収容体22及びイヤプラグ23を介して振動伝達可能に接続する。このため、イヤホン20は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。
また、イヤホン20は、非貫通型のイヤプラグ23を備えている。このため、イヤホン20は、貫通型のイヤプラグを備えたものと比較して低音再現性が良い。これは、イヤプラグ23が、比較的高域の音に対する遮音性(吸音性)が高い性質を持つことによる。すなわち、ドライバユニット12の放音部12aから出た音は、イヤプラグ23を経ることにより、高域成分に対し低域成分が相対的に増幅される。
また、イヤホン20は、ドライバユニット12の振動(放音部12aから出た音及びドライバユニット12自体の振動を含む)を、イヤプラグ23を介して外耳道110の内壁110aに伝達するので、ドライバユニット12による再生音を、空気の振動のみならず、皮膚及び骨の振動によって、聴覚器官(耳小骨、渦巻管、等)に伝達することができる。このことは、再生音の可聴性に極めて有利に働く。
また、イヤホン20は、そのドライバユニット12の全体が粘弾性フォームからなるイヤプラグ23により覆われているため、マイク(拾音装置)との併用に適している。すなわち、マイクにより拾音した音声をイヤホン20で再生する場合における、ハウリングの発生を防止し得る。これは、粘弾性フォームからなるイヤプラグ23が、ドライバユニット12からの音声に含まれるピーク周波数(ハウリングのトリガとなる周波数)の音を減衰させる効果を有するためである。また、非貫通型のイヤプラグ23は、貫通型のものと比較してハウリング防止性能が良い。
なお、ドライバユニット12の放音部12aとカバ−222の端板222bとの間に隙間が在り、且つ、ドライバユニット12の側面12bとカバ−222の側壁222aとの間に隙間が在る場合、ドライバユニット12とカバ−222との間に、空間Sが形成される。この場合、ドライバユニット12の放音部12aから放音された音の一部が当該空間S内に伝わる。そして、当該空間S内に伝わった音の一部が、カバ−222の側壁222a及びイヤプラグ23を介して外耳道110の内壁110aに伝わる。
[第5実施形態]
図13に示すイヤホン25は、収容室23aがイヤプラグ23の一端に開口している。音響ユニット21は、基板221の外側端面221bを露出させて、収容室23aに収容されている。
上記のように構成されたイヤホン25は、図11に示したイヤホン20と比較して、音漏れが生じ易い。また、音響ユニット21からイヤプラグ23が外れやすい。その反面、音響ユニット21へのイヤプラグ23の被着が容易である。
なお、基板221の外側端面221bを、イヤプラグ23と同じ曲率の球面とすることにより、図11と同様の外観のイヤホンを実現できる。
[第6実施形態]
図14に示すイヤホン26の音響ユニット21は、略球形状のカバ−223を有している。また、図14に示すイヤホン26のイヤプラグ23は、略球形状の収容部23aを有する。カバ−223は、基板221に固定された略半球状の反射部223aと、反射部223aに固定された略半球状の透過部223bと、からなる。ドライバユニット12の放音部12aは、透過部223bに面している。反射部223aは、ドライバユニット12からの音を反射し得る。透過部223bは、ドライバユニット12からの音を良好に透過し得る。透過部223bの例として、多数の孔が開いた部材や網状の部材を挙げることができる。
上記のように構成されたイヤホン26は、ドライバユニット12の放音部12aから出た音を、音導管63(図21)を通さずに外耳道110内に放音する。また、イヤホン26は、音響ユニット21と外耳道110の内壁110a(図12)とを、イヤプラグ23を介して振動伝達可能に接続する。このため、イヤホン26は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。
また、イヤホン26は、ドライバユニット12の放音部12aから出た音の大部分を、略半球形状の透過部223bを通してイヤプラグ23内に放音する。このため、イヤホン26は、ドライバユニット12からの音を、より効果的に、イヤプラグ23を介して外耳道110の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)し得る。また、イヤホン26は、ドライバユニット12からの音を、より効果的に、外耳道110の内壁110aに伝達し得る。また、ドライバユニット12の振動の一部を、基板221、反射部223a及びイヤプラグ23を介して外耳道110の内壁110aに伝達し得る。このため、イヤホン26は、図13に示したイヤホン25よりも優れた可聴性能を有する。
[第7実施形態]
図15及び図16に示すイヤホン30は、大小二つの楕円球体を結合させた形をしている。イヤホン30は、挿入部32と外側部33とを有する。挿入部32は小さい方の楕円体である。外側部33は、大きい方の楕円体である。楕円体には、球体が含まれる。挿入部32は、外耳道110内に挿入される。外側部33は、外耳道110の外側に配置される。外側部33は、ドライバユニット12の全体を収容している。外側部33は、耳甲介腔113(図20参照)に嵌まる。イヤホン30は、その本体がイヤプラグ31になっている。イヤプラグ31は、非貫通型である。
イヤプラグ31は、伸縮性及び柔軟性を有する。イヤプラグ31の素材の例として、低反発ポリウレタンを挙げることができる。挿入部32及び外側部33は、互いに一体成形されて、イヤプラグ31を構成する。外側部33の内部には、収容室23aが形成されている。ドライバユニット12は、収容室23aに収容されている。
イヤプラグ31は、切り込みを有する。イヤプラグ31は、その切り込みを通して収容室23a内にドライバユニット12を装着可能である。
イヤプラグ31は、遮音性を有する。イヤプラグ15は、比較的高域の音に対する遮音性が高い。
図16に示すように、イヤプラグ31の挿入部32は、その大部分が外耳道110内に挿入される。外側部33は、外耳道110の入口の周囲に接触する。イヤプラグ31の挿入部32は、ドライバユニット12を外耳道110の奥に向けて保持する。イヤプラグ31は、ドライバユニット12に密着する。イヤプラグ31は、外耳道110の内壁110aに密着する。イヤプラグ31は、振動伝達材である。イヤプラグ31は、ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとの間を埋める。ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとの間は、イヤプラグ31により振動伝達可能に接続される。
イヤプラグ31は、ドライバユニット12から放音される音の伝達媒体となる。ドライバユニット12から放音された音の一部は、イヤプラグ31を通過する。イヤプラグ31は、ドライバユニット12から放音された音のエネルギーを一部吸収する。その吸収されたエネルギーの一部は、イヤプラグ31を媒体とする振動のエネルギーである。
ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、外側部33の一部及び挿入部32を介して外耳道110の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)される。ドライバユニット12の放音部12aから出た音の一部は、挿入部32を伝って外耳道110の内壁110aに伝達される。ドライバユニット12の振動の一部は、挿入部32を介して外耳道110の内壁110aに伝達される。
コード16の一端16aは、ドライバユニット12の信号端子に接続されている。コード16の他端側は、外側部33の端からイヤプラグ31の外に延びている。
上記のように、イヤホン30は、ドライバユニット12の放音部12aから出た音を、音導管63(図21)を通さずに外耳道110内に放音する。また、イヤホン30は、ドライバユニット12と外耳道110の内壁110aとを、イヤプラグ31を介して振動伝達可能に接続する。このため、イヤホン30は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。
また、イヤホン30は、非貫通型のイヤプラグ31を備えている。このため、イヤホン30は、貫通型のイヤプラグを備えたものと比較して低音再現性が良い。これは、イヤプラグ31の挿入部32が、比較的高域の音に対する遮音性(吸音性)が高い性質を持つことによる。すなわち、ドライバユニット12の放音部12aから出た音は、挿入部32を経ることにより、高域成分に対し低域成分が相対的に増幅される。
また、イヤホン30は、ドライバユニット12の振動(放音部12aから出た音及びドライバユニット12自体の振動を含む)を、挿入部32を介して外耳道110の内壁110aに伝達するので、ドライバユニット12による再生音を、空気の振動のみならず、皮膚及び骨の振動によって、聴覚器官(耳小骨、渦巻管、等)に伝達することができる。このことは、再生音の可聴性に極めて有利に働く。
また、イヤホン30は、挿入部32が外耳道110に嵌まり且つ外側部33が耳甲介腔113(図20参照)に嵌まることにより、耳に安定に保持される。また、イヤホン30は、イヤプラグ31が伸縮性及び柔軟性を有するので、装着感が良好である。
[第8実施形態]
図17に示すイヤホン35は、ワイヤレスタイプのイヤホンである。イヤホン35は、コード16(図16)を有さない。イヤホン35は、音響ユニット36を有する。外側部33は、音響ユニット36の全体を収容している。イヤプラグ31の外側部33の内部には、収容室23aが形成されている。音響ユニット36は、収容室23aに収容されている。イヤプラグ31は、切り込み部を有する。イヤプラグ31は、その切り込み部を通して収容室23a内に音響ユニット36を装着可能である。
音響ユニット36は、ドライバユニット12と無線モジュール37とハウジング38とを有する。無線モジュール37は、受信部と電池と操作部と制御部とを有する(何れも図示省略)。受信部は、送信器(オーディオプレイヤ、スマートフォン、等、オーディオコンテンツ提供装置)から無線送信された信号を受信する。受信部と送信器との間の通信プロトコルとして、Wi−Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、または他のプロトコルを使用することができる。受信部は、受信した信号を電気信号に変換する。受信部は、変換した電気信号をドライバユニット12に入力する。ドライバユニット12は、入力された電気信号を音響に変換し、放音部12aから放音する。電池は、ドライバユニット12及び制御部に電力を供給する。制御部は、操作部に対してなされる操作に応じて、電池からの電力の供給をオン/オフさせたり、受信部による電気信号の出力を増減させたりする。その他の構成は、図16のイヤホン30と同様である。
上記のように構成されたイヤホン35は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。
[第9実施形態]
図18に示すイヤホン40は、挿入部32の内部に楕円体状の中空部32aを有する。中空部32aは、挿入部32の外形と相似形である。中空部32aと収容室23aは細い通路31aを介して連通している。その他の構成は、図16のイヤホン30と同様である。
上記のように構成されたイヤホン40は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。また、イヤホン40は、図16のイヤホン30と比較して、高音再現性が良い。
[第10実施形態]
図18に示すイヤホン41は、収容室23aから挿入側先端31bに連通する貫通孔(音通路)31cを有している。その他の構成は、図16のイヤホン30と同様である。
上記のように構成されたイヤホン41は、図21に例示したカナル型イヤホン60と比較して中低音再現性が良い。また、イヤホン41は、図16のイヤホン30と比較して、低音再現性が良くない反面、高音再現性が良い。高音再現性をより良くするためには、貫通孔31cの径寸法は、より大きいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔31cの径寸法は、より小さいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔31cの径寸法は、非圧縮状態で1mm以下であることが好ましい。
なお、本発明の実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。
例えば、第1実施形態のイヤホン10は、キャップ13を備えているが、キャップ13は必須の構成要素ではない。
また、第4実施形態のイヤホン20は、球形のイヤプラグ23を備えているが、イヤプラグ23は楕円球状であってもよい。第5及び第6実施形態も同様である。
また、第7実施形態では、イヤプラグ31を構成する挿入部32及び外側部33が一体成型されているが、それぞれ別体として成型した挿入部32と外側部33とを互いに接合してイヤプラグ31としてもよい。また、挿入部32と外側部33の材質(比重、柔軟性、音透過性)は相違してもよい。
また、第7実施形態では、外側部33がドライバユニット12を収容しているが、挿入部32がドライバユニット12を収容してもよい。また、挿入部32及び外側部33により、ドライバユニット12を一部ずつ収容してもよい。第8乃至第10実施形態も同様である。
また、第7実施形態において、ドライバユニット12の代わりに、図11に示す音響ユニット21を備えてもよい。第9及び第10実施形態も同様である。
[第11実施形態]
[発明の名称] 耳栓
[技術分野]
本発明は、耳栓に関する。
[背景技術]
騒音対策等のために耳栓が使用される。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
耳栓では音楽などを聴くことができない。
本発明が解決しようとする課題は、音楽などを聴くことができる耳栓を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
一実施形態の耳栓は、
電気信号を音声に変換するドライバユニットと、当該ドライバユニットを外耳道に向けて保持する遮音部材と、を有し、
前記遮音部材は、外耳道を閉塞可能であり、
前記遮音部材は、伸縮性及び柔軟性を有し、
前記遮音部材は、前記ドライバユニットの全体を収容する収容室を有し、
前記収容室の開口部は、樹脂で閉塞されている。
[発明を実施するための形態]
図22乃至図25に示すように、一実施形態の耳栓1は、電気信号を音声に変換するドライバユニット2と、ドライバユニット2を外耳道(不図示)に向けて保持する遮音部材3と、ケーブル6と、を有している。
遮音部材3は、外耳道を閉塞可能である。
遮音部材3は、伸縮性及び柔軟性を有する。
遮音部材3は、外耳道に挿入可能である。
遮音部材3は、ドライバユニット2の側壁(外周面)2aと外耳道の内壁との間を埋める振動伝達材である。
遮音部材3は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い性質を有している。
遮音部材3は、低反発フォーム又は低反発ゴムである。遮音部材3の素材の例として、低反発ポリウレタンを挙げることができる。低反発ポリウレタンからなる遮音部材3は、圧縮されると変形し、圧縮されなくなると、元の形状にゆっくりと戻る。遮音部材3は、外耳道の内壁に気密に密着する。これにより、高い遮音性が得られる。
遮音部材3は、これを貫通する貫通孔を有していない。
遮音部材3は、ドライバユニット2の全体を収容する収容室4を有する。
収容室4は、円筒状である。
収容室4の開口部4aは、樹脂5で閉塞されている。
収容室4の開口部4aは、遮音部材3の外耳道への反挿入側端部3aに設けられている。
反挿入側端部3aは、遮音部材3のを外耳道に正しく挿入したときに、外耳道の外に向く側の端部である。挿入側端部3bは、遮音部材3のを外耳道に正しく挿入したときに、外耳道の奥に向く側の端部である。
ドライバユニット2は、入力電気信号に基づく放音(音響再生)を行う。ドライバユニット2の形状は、円柱状である。ドライバユニット2は、収容室4と互いに同軸に配置されている。ドライバユニット2の外周面2aと収容室4の内周面4bは互いに接している。ドライバユニット2の先端面(放音部)2bは、収容室4の最奥面4cに面している。
ケーブル6は、図示しない再生装置からの電気信号をドライバユニット2に伝達する。ケーブル6の一端は、ドライバユニット2の信号端子4dに接続されている。ケーブル6の他端側は、樹脂5から外に延びている。
樹脂5は、ドライバユニット2を収容室4に収容した後に、開口部4aから収容室4に注入される。樹脂5の例として、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、等を挙げることができる。樹脂5は、収容室4に注入された後、硬化する。樹脂5は、硬化すると同時に、遮音部材3と強固に結合する。これにより、ドライバユニット2が遮音部材3に固定される。樹脂5は、硬化すると同時に、ケーブル6のシース6aと強固に結合する。これにより、ケーブル6に掛かる力が、リード線6bと信号端子4dとの接続部に作用するのを防止することができる。よって、ケーブル6に所謂抜け止め用の結び目を設ける必要がなくなる。ケーブル6に抜け止め用の結び目による大曲率部が形成されないことで、曲げによるケーブル6の電気特性の悪化を回避できる。
遮音部材3は、その大部分が外耳道内に挿入される。遮音部材3は、ドライバユニット2を外耳道の奥に向けて保持する。遮音部材3は、外耳道の内壁に密着する。
遮音部材3は、ドライバユニット2と外耳道の内壁との間を埋める。ドライバユニット2と外耳道の内壁との間は、遮音部材3により、振動伝達可能に接続される。
遮音部材3は、ドライバユニット2から放音される音の伝達媒体となる。ドライバユニット2から放音された音の一部は、遮音部材3は、を通過する。遮音部材3は、ドライバユニット2から放音された音のエネルギーを一部吸収する。その吸収されたエネルギーの一部は、遮音部材3を媒体とする振動のエネルギーである。
ドライバユニット2の放音部2bから出た音の一部は、遮音部材3を介して外耳道の奥側(鼓膜側)の空間に放音(空気振動として放出)される。ドライバユニット2の放音部2bから出た音の一部は、遮音部材3を伝って外耳道の内壁に伝達される。外耳道の内壁に伝達される音(振動)には、遮音部材3を媒体とする固体振動が含まれる。ドライバユニット2の振動の一部は、遮音部材3を介して外耳道の内壁に伝達される。
上記のように構成された一実施形態の耳栓1は、ドライバユニット2の放音部2bから出た音を、音導管(不図示)を通さずに外耳道内に放音する。また、耳栓1は、ドライバユニット2と外耳道の内壁とを、遮音部材3を介して振動伝達可能に接続する。このため、耳栓1は、音導管を有するカナル型イヤホンと比較して中低音再現性が良い。
また、耳栓1は、非貫通型の遮音部材3を備えている。このため、耳栓1は、貫通型のイヤプラグを備えたイヤホンと比較して低音再現性が良い。これは、遮音部材3が、比較的高域の音に対する遮音性(吸音性)が高い性質を持つことによる。すなわち、ドライバユニット2の放音部2bから出た音は、遮音部材3を経ることにより、高域成分に対し低域成分が相対的に増幅される。
また、耳栓1は、ドライバユニット2の振動(放音部2bから出た音及びドライバユニット2自体の振動を含む)を、遮音部材3を介して外耳道の内壁に伝達するので、ドライバユニット2による再生音を、空気の振動のみならず、皮膚及び骨の振動によって、聴覚器官(耳小骨、渦巻管、等)に伝達することができる。このことは、再生音の可聴性に極めて有利に働く。
また、耳栓1は、耳に接触する部分が遮音部材3であり且つ遮音部材3が柔軟な部材であるので、耳への装着感が良好で、長時間着けていても耳が痛くなり難い。また、耳栓1を耳に装着した状態において、耳栓1が耳から出っ張らないので、耳栓1を耳に装着した状態で、耳を枕など当接対象 (不図示)に当てても、耳栓1が当接対象と干渉し難い。したがって、耳栓1は、寝ホンすなわち、ユーザが寝ながら音楽などを聴く態様での使用に適している。
なお、本発明の実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。
例えば、上記の例の耳栓1は、所謂ベル型の遮音部材3を備えているが、遮音部材3は所謂弾丸型でも円柱型でもよい。また、遮音部材3は略球形であってもよい。
また、耳栓1は、ドライバユニット2を被覆するキャップ(ケーシング)を更に有し、遮音部材3は、ドライバユニット2を当該キャップごと収容してもよい。
以上のように、本明細書には、以下の内容が開示されている。
(1)
電気信号を音声に変換するドライバユニットと、当該ドライバユニットを外耳道に向けて保持する遮音部材と、を有し、
前記遮音部材は、外耳道を閉塞可能であり、
前記遮音部材は、伸縮性及び柔軟性を有し、
前記遮音部材は、前記ドライバユニットの全体を収容する収容室を有し、
前記収容室の開口部は、樹脂で閉塞されている、耳栓。
この構成によれば、極めて簡単な構成で、音楽などを聴くことができる耳栓を実現することができる。
(2)
前記遮音部材と前記樹脂は互いに結合している、(1)の耳栓。
この構成によれば、遮音部材と樹脂とを一体化させ、ドライバユニットを遮音部材内に固定することができる。
(3)
前記ドライバユニットに一端が接続され、多端が前記樹脂から外に延びるケーブルを有し、
前記ケーブルは、前記樹脂と結合している、(1)又は(2)記載の耳栓。
この構成によれば、ケーブルと樹脂とを一体化させ、ケーブルに掛かる力が、ケーブルとドライバユニットとの接続部に作用するのを防止することができる。
(4)
前記遮音部材は、外耳道に挿入可能であり、
前記収容室の開口部は、前記遮音部材の外耳道への反挿入側端部に設けられている、(1)乃至(3)のいずれかの耳栓。
(5)
前記遮音部材は、前記ドライバユニットの側壁と外耳道の内壁との間を埋める振動伝達材である、(1)乃至(4)のいずれかの耳栓。
(6)
前記遮音部材は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い、(1)乃至(5)のいずれかの耳栓。
(7)
前記遮音部材は、低反発フォーム又は低反発ゴムである、(1)乃至(6)のいずれかの耳栓。
[第12実施形態]
[発明の名称] The寝ホン。
[技術分野]
本発明は、耳装着型の音響装置に関する。
[背景技術]
寝ながら使えるイヤホンは知られている。この種のイヤホンは、ハウジングを小型化することにより、耳から出っ張る部分を少なくしている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかし、従来のイヤホンは、硬いハウジングが耳の皮膚に接触するため、長時間装着していると痛みを伴う。
本発明が解決しようとする課題は、寝ながらの使用に適した耳装着型の音響装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
一実施形態の音響装置は、
耳に装着して使用する音響装置であって、
前記音響装置は、
音響ユニットと、皮膚接触部材と、を有し、
前記音響ユニットは、その一端部から音を放出する装置であり、
前記音響ユニットは、硬質体であり
前記音響ユニットは、側方から視たときに、その全体が前記皮膚接触部材で覆われているか又はその他端部を除く大部分が前記皮膚接触部材で覆われており、
前記音響ユニットは、少なくとも前記一端部を一般的な成人の外耳孔に余裕をもって挿入できる程に小径であり、且つ、その全体を一般的な成人の耳甲介腔に余裕をもって収容可能な程に短寸であり、
前記音響ユニットは、前記一端部と前記他端部とを有し、
前記一端部と前記他端部との間には胴部が存在し、
前記一端部、前記胴部及び前記他端部は、互いに同軸又は略同軸に配置されており、
前記皮膚接触部材は、柔軟性及び弾力性を有する軟質体であり、
前記皮膚接触部材は、前記音響ユニットを外耳道に向けて保持する。
[発明を実施するための形態]
[第12実施形態その一]
(構成)
図27乃至図30に示す音響装置1は、図31及び図32に示すように耳1000に装着して使用する音響装置である。音響装置1は、一つ又は二つの耳装着体100と、耳装着体100から延びるケーブル200と、を有する。一つの耳装着体100のみを有するイヤホン1の場合、耳装着体100は、左耳又は右耳に装着される。二つの耳装着体100を有するイヤホン1の場合、二つの耳装着体100のうちの一方は左耳に装着され、他方は右耳に装着される。
図28及び図29に示すように、耳装着体100は、音響ユニット300と、皮膚接触部材400と、を有する。耳装着体100は、耳1000に装着したときに耳1000から出っ張らないように構成されている。
音響ユニット300は、硬質体である。ここで硬質とは、例えば、人の握力程度の力では容易に潰れない硬いという意味であり、ダイヤモンド程に硬いという意味ではない。また、ここで硬質とは、それが皮膚接触部材400よりもはるかに硬いことを意味する。音響ユニット300は、略円柱形状の小型のユニットである。音響ユニット300は、少なくともその先端部(一端部)を一般の成人の外耳孔1010(図31参照)に余裕をもって挿入できる程に小径であり、且つ、その全体を一般の成人の耳甲介腔1020(図32参照)に余裕をもって収容できる程に短寸である。音響ユニット300の径寸法φ2は8mm以下(より好ましくは6mm以下)である。音響ユニット300の全長L2は、18mm(より好ましくは13mm)以下である。
音響ユニット300は、放音側端部(一端部)310と非放音側端部(他端部)320と胴部330とを有する。放音側端部310及び非放音側端部320の形状は、周縁部310a、320aが丸みを帯びた略円板状である。放音側端部310及び非放音側端部(他端部)320は、互いに同軸に配置されている。
胴部330は、放音側端部310と非放音側端部(他端部)320との間に存在する。すなわち、胴部330は、放音側端部310と非放音側端部320とを繋ぐ部分である。胴部330の形状は、円柱状である。
図27及び図28に示すように、音響ユニット300は、非放音側端部320を除いて大部分が皮膚接触部材400で覆われている。
図29に示すように、音響ユニット300は、電気音響変換器150を内蔵している。電気音響変換器150は、胴部330に収容されている。電気音響変換器150の放音部150aは、放音側端部310と胴部330との境界部に位置している。胴部330及び電気音響変換器150は、共に円柱状である。電気音響変換器150の側面150bは、胴部330を成すケーシング本体341の内面に近接又は接触している。胴部330の電気音響変換器150よりも端部材342側に存在する余剰空間330aにおいて、電気音響変換器150の信号入力端子とケーブル200とが互いに電気的に接続されている。余剰空間330aの容積は、電気音響変換器150の体積よりも小さい。
図28及び図29に示すように、音響ユニット300は、ケーシング340を有する。ケーシング340の外形状は、音響ユニット300の外観を構成する。ケーシング340は、円筒カプセル型の部材である。
ケーシング340は、ケーシング本体341と端部材342とを有する。ケーシング本体341は、音響ユニット300の放音側端部310及び胴部330を構成する。ケーシング本体341は、金属製又は樹脂製である。
端部材342は、ケーシング本体341に固定されている。端部材342は、ケーシング本体341の開口端(図示右端)を閉塞している。端部材342は、音響ユニット300の非放音側端部320を構成する。端部材342の外径は、ケーシング本体341の外径と等しい。端部材342の一部は、胴部330の一部を構成する。端部材342は、金属製又は樹脂製である。
図28に示すように、ケーシング本体341には、電気音響変換器150が収容されている。電気音響変換器150は、入力電気信号に基づく放音(音響再生)を行う。電気音響変換器150は、ケーシング本体341に固定されている。電気音響変換器150は、ケーシング本体341の先端側に配置されている。電気音響変換器150の形状は、円柱状である。電気音響変換器150は、ケーシング本体341と互いに同軸に配置されている。
ケーシング本体341は、電気音響変換器150を覆っている。ケーシング本体341は、電気音響変換器150を保護する。ケーシング本体341は、電気音響変換器150の放音部150aを覆う端板部341aと、電気音響変換器150の側面150bを覆う円筒部341bと、を有する。
端板部341aには、放音部150aからの音が通る複数の貫通孔が設けられている。円筒部341bは、胴部330の大部分を構成する。円筒部341bは、電気音響変換器150の側面150bに接触又は近接している。円筒部341bの内側には、電気音響変換器150をケーシング本体341に固定する固定部343が形成されている。固定部343の実例として、電気音響変換器150とケーシング本体341とを互いに接着固定する接着材を挙げることができる。固定部343の別の実例として、電気音響変換器150とケーシング本体341との相対移動を防止するべくケーシング本体341に固定された部材を挙げることができる。
ケーブル200は柔軟である。ケーブル200は、図示しない再生装置からの電気信号を電気音響変換器150に伝達する 。ケーブル200の一端は、電気音響変換器150に電気的に接続されている。具体的には、ケーブル200の一端から一対のリード線201、202が引き出され、各リード線201、202が電気音響変換器150の信号入力端子151、152にそれぞれ接続されている。ケーブル200の他端側は、端部材342に設けられた貫通孔342aを通してケーシング340の外に延びている。端部材342内には、耳装着体100からのケーブル200の抜けを防止する抜け止め210が設けられている。
ケーシング本体341の電気音響変換器150よりも端部材342側に存在する空間は、余剰空間330a(図29参照)である。この例では、余剰空間330aの容積は、端部材342の体積(内部空間の容積を含む)よりも小さい。
図27乃至図29に示すように、皮膚接触部材400は、略球形の部材である。皮膚接触部材400は、非貫通型である。すなわち、皮膚接触部材400は、これを貫通する孔を有していない。
皮膚接触部材400は、柔軟性及び弾力性を有する。皮膚接触部材400は、圧縮されると変形する。皮膚接触部材400は、圧縮されなくなると、元の形状に戻る。皮膚接触部材400は、遮音性を有する。このような皮膚接触部材400の素材の例として、発泡ウレタン及びシリコーンを挙げることができる。
図29に示すように、皮膚接触部材400は、収容室(空洞)401を有する。収容室401は、皮膚接触部材400の後端(反挿入側端部)402に開口している。収容室401の形状は円柱状である。収容室401は、皮膚接触部材400の後端402から、先端403の近傍まで延びている。収容室401は、皮膚接触部材400の径方向に延びている。収容室401の端面(最奥面)401aは、先端403側に凹んだ球状曲面になっている。収容室401の径寸法φ1は、音響ユニット300の胴部330の径寸法φ2よりも小さい。ここで言及する形状及び寸法(大きさの比較を含む)は、皮膚接触部材400が変形していない状態での形状及び寸法である。

図28に示すように、皮膚接触部材400は、収容室401内に、音響ユニット300の大部分を収容する。皮膚接触部材400は、収容室401内に、放音側端部310及び胴部330を完全に収容する。皮膚接触部材400は、収容室401内に、非放音側端部320の一部(大部分)を収容する。収容室401は、音響ユニット300の形状に倣って変形する。収容室401の端面401aは、端板部341aに近接又は接する。収容室401の周面401bは、放音側端部310、非放音側端部320及び胴部330の周面に接する。
収容室401の周面401bと放音側端部310、非放音側端部320及び胴部330の周面との間の圧接力(摩擦力)により、音響ユニット300からの皮膚接触部材400の外れが防止される。皮膚接触部材400は、これを音響ユニット300から剥がすことにより、交換可能である。
(作用)
図31及び図32に示すように、耳装着体100は、皮膚接触部材400の一部を外耳道1030内に挿入した状態で、耳1000に装着される。皮膚接触部材400は、音響ユニット300を外耳道1030の奥に向けて保持する。皮膚接触部材400は、外耳道孔1010を閉塞可能である。この例では、皮膚接触部材400は、外耳道孔1010を閉塞している。すなわち、皮膚接触部材400は、外耳道1030の入口及び入り口近くの内壁1030aに密接している。
耳装着体100を耳1000に装着したとき、音響ユニット300は、その放音側端部310の全体及び胴部330の一部は外耳道孔1010に挿入されている。耳装着体100を耳1000に装着したときに、音響ユニット300が外耳道孔1010に深く挿入されるわけではない。皮膚接触部材400は、音響ユニット300が外耳道孔1010に過度に深く挿入されることを防止する。皮膚接触部材400は柔軟ではあるが、外耳道孔1010への耳装着体100の過度な過度な挿入を防止し得る寸法、形状、弾性的反発力及び圧縮時の体積を有している。したがって、耳装着体100を耳1000に装着した状態においても、電気音響変換器150の後端部(反挿入側端部)150bは外耳道1030に収容されない。電気音響変換器150は、皮膚接触部材400が外耳道103の想定挿入位置に達するまで挿入されたときに、外耳道1030に一部だけしか包含されない。すなわち、電気音響変換器150の放音部150a側の部分は外耳道1030に収容され得るが、電気音響変換器150の全体が外耳道1030に収容されるわけではない。ただし、耳装着体100を無理に外耳道1030に押し込んだ場合には、電気音響変換器150の全体が外耳道1030内に配置される可能性がある。しかし、ここでは耳装着体100のそのような装着の仕方は想定していない。
音響装置1の構成要素のうち、耳装着体100を耳1000に装着したときに耳1000に接触する部分は、皮膚接触部材400のみである。すなわち、音響ユニット300は、非放音側端部320を除いて大部分が皮膚接触部材400で覆われているため、耳1000に接触しない。
耳装着体100は、外耳道1030及び耳甲介腔1020からなる空間に収容され、耳1000から出っ張らない。耳装着体100が耳1000から出っ張らないということは、厳密には、耳装着体100を装着している状態の耳1000を前後上下のどの方向から見ても、耳装着体100を視認できないということである。図32中には、前後方向が矢印F及びRにより、上下方向が矢印U及びDにより、それぞれ示されている。
仮に、前後上下のいずれかの方向から耳装着体100を視認できる場合でも、それは皮膚接触部材400の一部を視認できるに過ぎない。すなわち、耳装着体100の構成要素の一つである皮膚接触部材400の一部が耳1000から出っ張ることはあり得る。むしろ、皮膚接触部材400の一部が耳1000から出っ張ることは想定内である。耳1000の大きさ及び形、そして耳装着体100の装着の仕方は千差万別だからである。この場合でも、音響ユニット300は耳1000から出っ張らない。
このように、音響装置1は、音響ユニット300の大部分が柔軟な皮膚接触部材400で覆われた構造の耳装着体100を備えているので、耳装着体100の耳1000への装着感が良好で、長時間着けていても耳が痛くなり難い。また、耳装着体100を耳1000に装着した状態において、耳装着体100が耳1000から出っ張らないので、耳装着体100を耳1000に装着した状態で、耳1000を枕など当接対象(不図示)に当てても、耳装着体100が当接対象と干渉し難い。耳装着体100が当接対象と干渉する場合でも、それは皮膚接触部材400が当接対象と干渉するに過ぎない。すなわち、音響ユニット300は全くといってよいほど当接対象と干渉しない。音響ユニット300が当接対象と干渉したとしても、音響ユニット300と耳1000の皮膚との間に皮膚接触部材400が介在するため、音響ユニット300が耳1000の皮膚に接触することはない。したがって、この音響装置1は、寝ホンすなわち、ユーザが寝ながら音楽などを聴く態様での使用に適している。
また、音響装置1は、音響ユニット300が外耳孔1010に余裕をもって挿入できる程に小径であるが、外耳道1030内への耳装着体100の過度に深い挿入が、皮膚接触部材400によって防止されるので、安全である。また、この構成により、音響ユニット300と外耳道1030の内壁1030aとの間に介在する皮膚接触部材400の肉厚を比較的大きく確保し得る。この構成は、耳装着体100の遮音性能を高めるうえで極めて有利であるだけでなく、硬質の音響ユニット300から外耳道1030を保護するうえでも極めて有利である。
また、音響装置1は、皮膚接触部材400の材質(成分、密度、硬度、等)によって種々の音響特性を得ることができる。また、音響装置1は、外耳道1030内への耳装着体100の過度な押し込みを皮膚接触部材400によって防止する構造故、皮膚接触部材400の音響ユニット300よりも前方(外耳道1030側)に位置する部分405の肉厚を比較的大きくすることが可能である。よって、皮膚接触部材400の材質及び当該部分405の肉厚によって種々の音響特性を得ることができる。電気音響変換器150の放音部150aから出た音が皮膚接触部材400を通って外耳道1030側の空間に放音されるまでの音響距離を当該部分405の肉厚によって変化させることができるからである。
また、音響装置1は、非貫通型の皮膚接触部材400を備えているので、低音再現性が良い。すなわち、皮膚接触部材400の遮音性(吸音性)により、電気音響変換器150の放音部150aから出た音の低域成分が高域成分に対し相対的に増幅される。
また、音響装置1は、電気音響変換器150の振動(放音部150aから出た音及び電気音響変換器150自体の振動を含む)を、皮膚接触部材400を介して外耳道1030の内壁1030aに伝達し得る。すなわち、電気音響変換器150による再生音を、空気の振動のみならず、 皮膚及び骨の振動によって、聴覚器官(耳小骨、渦巻管、等)に伝達し得る。このことは、再生音の可聴性に有利に働く可能性がある。
[第12実施形態その二]
以下の説明において、第12実施形態その一において示したものと同一の又は機能が共通する構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を適宜省略する。
図33に示す音響装置2は、貫通型の皮膚接触部材420を備えている。すなわち、皮膚接触部材420は、収容室401から先端403に連通する貫通孔404を有している。この皮膚接触部材420は、図28の構造の皮膚接触部材400と比較して、電気音響変換器150の放音部150aから出た音が透過しやすい。すなわち、電気音響変換器150の放音部150aから出た音の一部は、貫通孔404を通って外耳道1030の奥側(鼓膜側)の空間に放音され得る。このため、図33の構造の皮膚接触部材420を備えた音響装置2は、図28の構造の皮膚接触部材400 を備えた音響装置1と比較して、高音再現性が良くなる可能性がある。音響装置2のその他の効果は、音響装置1と同様である。
音響装置2の高音再現性をより良くするためには、貫通孔404の径寸法は、より大きいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔404の径寸法は、より小さいことが好ましい。中低音再現性をより良くするためには、貫通孔404の径寸法は、非圧縮状態で3mm以下であることが好ましい。また、中低音再現性をより良くするために、電気音響変換器150の放音部150aとケーシング本体341の端板部341aとの間に、吸音部材(不図示)を設けることが好ましい。
[第12実施形態その三]
図34に示す音響装置3は、音響ユニット300の全体が皮膚接触部材400で覆われている。この音響ユニット300の全長L2は、図29に示す音響ユニット300の全長L1よりも小さい。この例では、音響ユニット300の非放音側端部320の端面320bと皮膚接触部材400の後端402とが一致している。この構成により、より球形に近い耳装着体100を備えた音響装置3が実現される。音響装置3のその他の効果は、音響装置2と同様である。
[第12実施形態その四]
図35に示す音響装置4は、貫通型の皮膚接触部材420を備えている。この構成により、図34の音響装置3よりも高音再現性の良い音響装置4が実現される。音響装置4のその他の効果は、音響装置3と同様である。
[第12実施形態その五]
図36に示す音響装置5は、非貫通型の皮膚接触部材430を備えている。皮膚接触部材430の外径は、後端432から先端433に向かって漸次小さくなっている。この構成により、図34に示す耳装着体100よりも外耳道1030によりフィットしやすい耳装着体100を備えた音響装置5を実現し得る。音響装置5のその他の効果は、耳装着体100の形状の違いを除き、音響装置3と同様である。図41には、音響装置5の着用状態が示されている。
[第12実施形態その六]
図37に示す音響装置6は、貫通型の皮膚接触部材440を備えている。図37乃至図40に示すように、皮膚接触部材440の外径は、後端442から先端443に向かって漸次小さくなっている。この構成により、図36の音響装置5よりも高音再現性の良い音響装置6が実現される。音響装置6のその他の効果は、音響装置5と同様である。図41には、音響装置6の着用状態が示されている。
[第12実施形態その七]
図42乃至図44に示す音響装置7は、貫通型の皮膚接触部材450を有する。音響ユニット300の非放音側端部320には、ブッシング(張出部)321が設けられている。ブッシング321は、非放音側端部320から胴部330の外周よりも外方に出っ張っている。
ケーブル200は、音響ユニット300からブッシング321を通して引き出されている。
図42に示すように、音響ユニット300は、ブッシング321の一部を除き、音響ユニット300のほぼ全体が皮膚接触部材450で覆われている。この例では、ブッシング321の先端部(図42では下端部)321aが、皮膚接触部材450の外周面から僅かに突出している。
図46に示すように、皮膚接触部材450の正面及び背面から視た形状は円形である。皮膚接触部材450の外径は、後端432から先端433まで同じ寸法である。
図44及び図46に示すように、皮膚接触部材450は、ケーブル200を受け入れる切欠部451を有する。この例では、皮膚接触部材450は、ケーブル200が通っているブッシング321を受け入れる切欠部451を有する。切欠部451は、皮膚接触部材450の後端部の周方向における一部を矩形状に切り欠くことにより形成されている。切欠部451は、皮膚接触部材450の外周面450aと内周面450bとに連通している。
音響装置7は、リケーブル用の端子装置500を備えている。端子装置500は、雌部材510と雄部材520とにより構成される。端子装置500は、端子部501を除き樹脂製である。雌部材510及び雄部材520は、互いに分離可能に構成されている。雌部材510及び雄部材520は、互いに再接続可能に構成されている。すなわち、雌部材510及び雄部材520は、互いに接続(結合)し又は互いを分離することが可能である。
音響ユニット300のケーシング340は、ケーシング本体341と雌部材510により構成される。雌部材510は、ケーシング本体341の胴部330に固定されている。雌部材510は、ケーシング本体341の開口端(図示右端)を閉塞している。雌部材510は、音響ユニット300の非放音側端部320の一部を構成する。雌部材510の外径は、ケーシング本体341の外径と等しい。雌部材510の一部は、胴部330の一部を構成する。
雌部材510は、雄部材520と接合する端面510aを有する。端面510aは、音響ユニット300の軸方向(矢印F及び矢印Rにより示される方向)と直交している。
雌部材510は、雌端子511を有する。雌端子511は、端面510aに開口した凹部510bに設けられている。雌端子511は、一対の電極(信号用及びグラウンド用)を有する。雌端子511の各電極は、電気音響変換器150の信号入力端子151、152(図28参照)にそれぞれ電気的に接続されている。
雄部材520は、ケーブル200の一端に接続されている。雄部材520には、ブッシング321が設けられている。ブッシング321は、音響ユニット300の軸方向(矢印F及び矢印Rにより示される方向)と直交する方向(矢印U及び矢印Dにより示される方向)に延びている。
雄部材520は、雌端子511の凹部510bと嵌合する凸部520aを有する。雄部材520は、雄端子521を有する。
雄端子521は、凸部520aに設けられている。雄端子521は、一対の電極(信号用及びグラウンド用)を有する。雄端子521の各電極には、ケーブル200一端から引き出されたリード線201、202(図28参照)が電気的に接続されている。
端子装置500は、図44に示すように、雌部材510及び雄部材520を互いに接続することにより、雌端子511の一対の電極と雄端子521の一対の電極とが互いに接続されるように構成されている。
端子装置500は、図45に示すように、雌部材510及び雄部材520を互いに分離することにより、雌端子511の一対の電極と雄端子521の一対の電極との互いの接続が解除されるように構成されている。
端子装置500の例として、MMCXに代表される同軸構造の端子装置を挙げることができる。端子装置500の別の例として、2ピン構造の端子装置を挙げることができる。
上記のように、音響装置7は、皮膚接触部材450に切欠部451が設けられているので、皮膚接触部材450とブッシング321との干渉を回避しつつ、音響ユニット300のほぼ全体を皮膚接触部材450で覆うことができる。
音響装置7は、リケーブル用の端子装置500を備えているので、任意のケーブル200を使用することができる。したがって、無線モジュール(不図示)に接続されたケーブル200を使用することにより、送信器(不図示)から無線送信された信号に基づいて音声を再生可能な音響装置7を実現することができる。送信器の例として、オーディオプレイヤ、スマートフォン、等、オーディオコンテンツ提供装置を挙げることができる。無線モジュールは、受信部と電池と操作部と制御部とを有する。受信部は、送信器から無線送信された信号を受信する。受信部と送信器との間の通信プロトコルとして、Wi−Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、または他のプロトコルを使用することができる。
音響装置7のその他の効果は、音響装置6と同様である。なお、音響装置7は、皮膚接触部材450の外径が、後端432から先端433まで同じ寸法であるので、音響装置6と比較して外耳道1030への挿入のし易さが劣る可能性がある。しかしながら、音響装置7は、音響装置6と比較して遮音性が向上する可能性がある。
[第12実施形態その八]
図47及び図48に示す音響装置8は、貫通型の皮膚接触部材460を有する。放音側端部310及び非放音側端部320は、互いに略同軸に配置されている。
音響ユニット300の非放音側端部320には、ブッシング321が設けられている。
ケーブル200は、音響ユニット300からブッシング321を通して引き出されている。
ブッシング321は、音響ユニット300の軸方向(矢印F及び矢印Rにより示される方向)と斜めに交差する方向に延びている。
この例では、ブッシング321の軸方向(矢印P及び矢印Qにより示される方向)と、音響ユニット300の軸方向との間の角度θが略45度に選定されている。ブッシング321は、非放音側端部320から斜め後方に突出している。
図50に示すように、皮膚接触部材460の正面及び背面から視た形状は円形である。
皮膚接触部材460は、ケーブル200を受け入れる切欠部461を有している。
この例では、皮膚接触部材460は、ケーブル200が通っているブッシング321を受け入れる切欠部461を有する。
切欠部461は、皮膚接触部材460の後端部の内周部を環状に切り欠くことにより形成されている。切欠部461は、皮膚接触部材460の後端432の近傍460cから後端432に向かって漸次拡径している。
音響装置8は、リケーブル用の端子装置600を備えている。
端子装置600は、雌部材610と雄部材620とにより構成される。
端子装置600は、端子部601を除き樹脂製である。
雌部材610及び雄部材620は、互いに分離可能に構成されている。
雌部材610及び雄部材620は、互いに再接続可能に構成されている。
すなわち、雌部材610及び雄部材620は、互いに接続(結合)し又は互いを分離することが可能である。
音響ユニット300のケーシング340は、ケーシング本体341と雌部材610とにより構成される。
雌部材610は、ケーシング本体341の胴部330に固定されている。
雌部材610は、ケーシング本体341の開口端(図示右端)を閉塞している。
雌部材610は、音響ユニット300の非放音側端部320の一部を構成する。
雌部材610の外径は、ケーシング本体341の外径と等しい。
雌部材610は、雄部材620と接合する端面610aを有する。
端面610aは、音響ユニット300の軸方向(矢印F及び矢印Rにより示される方向)と斜めに交差している。
この例では、端面610aと、音響ユニット300の軸方向との間の角度は略45度に選定されている。
雌部材610は、雌端子611を有する。
雌端子611は、端面610aに開口した凹部610bに設けられている。
雌端子611は、一対の電極を有する。
雌端子611の各電極は、電気音響変換器150の信号入力端子151、152(図28参照)にそれぞれ電気的に接続されている。
雄部材620は、ケーブル200の一端に接続されている。
雄部材620には、ブッシング321が設けられている。
ブッシング321の軸方向は、端面610aと直交している。
雄部材620は、雌端子611の凹部610bと嵌合する凸部620aを有する。
雄部材620は、雄端子621を有する。
雄端子621は、凸部620aに設けられている。
雄端子621は、一対の電極を有する。
雄端子621の各電極には、ケーブル200一端から引き出されたリード線151、152(図28参照)が電気的に接続されている。
端子装置600は、図47に示すように、雌部材610及び雄部材620を互いに接続することにより、雌端子611の一対の電極と雄端子621の一対の電極とが互いに接続されるように構成されている。
端子装置600は、図49に示すように、雌部材610及び雄部材620を互いに分離することにより、雌端子611の一対の電極と雄端子621の一対の電極との互いの接続が解除されるように構成されている。
端子装置600の例として、MMCXに代表される同軸構造の端子装置を挙げることができる。端子装置600の別の例として、2ピン構造の端子装置を挙げることができる。
上記のように、音響装置8は、皮膚接触部材460に切欠部461が設けられているので、皮膚接触部材460とブッシング321との干渉を回避しつつ、音響ユニット300のほぼ全体を皮膚接触部材460で覆うことができる。音響装置8は、リケーブル用の端子装置610を備えているので、任意のケーブル200を使用することができる。音響装置8のその他の効果は、音響装置7と同様である。
[第12実施形態その九]
図51に示す音響装置9は、非貫通型の皮膚接触部材470を有する。この構成により、図47の音響装置8よりも低音特性の良い音響装置9が実現される。音響装置9のその他の効果は、音響装置8と同様である。図52に示すように、皮膚接触部材470の正面及び背面から視た形状は円形である。
なお、本発明の実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。
例えば、図53に示す皮膚接触部材480の正面及び背面から視た形状は楕円形である。第12実施形態その八において、音響装置8は、正面及び背面から視て円形の皮膚接触部材460、470を備えているが、図53に示すような、楕円形の皮膚接触部材480を備えてもよい。楕円形の皮膚接触部材480は、円形の皮膚接触部材460よりも外耳道1030にフィットしやすい。外耳道1030の入口付近の断面形状が円形よりも楕円形に近いからである。
また、第12実施形態その七においても、円形の皮膚接触部材450の代わりに、図54に例示する楕円形の皮膚接触部材481を使用することで、外耳道1030への耳装着体100のフィット感を向上させることができる。
また、第12実施形態その九においても、円形の皮膚接触部材470の代わりに、図55に例示する楕円形の皮膚接触部材482を使用することで、外耳道1030への耳装着体100のフィット感を向上させることができる。
また、第12実施形態その七、第12実施形態その八、第12実施形態その九においては、耳装着体100にリケーブル用の端子装置500、600が設けられているが、図56に例示するように、ケーブル200にリケーブル用の端子装置700を設けてもよい。図56に例示する音響装置10の端子装置700は、雌部材710及び雄部材720により構成される。図56の例では、耳装着体100から延びるケーブル210の端部に雌部材710が設けられている。雄部材720は、図示しない再生装置につながるケーブル220の端部に設けられている。この構成によれば、第7実施形態、第8実施形態及び第9実施形態よりも、音響ユニット300の構成を単純にすることができる。この構成を採用する場合、耳装着体100から延びるケーブル210の長さは、例えば6cm乃至10cmに選定される。ケーブル210の長さが短すぎると、雌部材710が頬に触れやすくなる。その結果、寝ホンとしての使用に適さなくなる可能性がある。ケーブル210の長さが長すぎると、ケーブル200の全長が長くなりすぎるといった不具合発生の可能性がる。この構成を採用する場合、端子装置700を覆う柔軟な部材を装備することが好ましい。硬い端子装置700が皮膚に直接触れるのを防止するためである。
また、上記実施形態では、放音側端部310の形状を円板状としたが、外方に突出する球状としてもよい。ここで言及する円板状には楕円板状が含まれる。また、球状には楕円球状が含まれる。
また、上記実施形態では、胴部320の形状を円柱状としたが、ここで言及する円柱状には、楕円柱状が含まれる。
また、第12実施形態その一乃至その六において、非放音側端部330の形状を円板状としたが、外方に突出する球状としてもよい。
また、第12実施形態その七において、端子装置500の端部(図示右側端部)の形状を、円板状又は外方に突出する球状としてもよい。
放音側端部310の形状及び非放音側端部320の形状を楕円板状にするとともに、胴部330の形状を楕円柱状にすることにより、正面視及び背面視で楕円形のカプセル形状の音響ユニット300を実現することができる。
また、上記実施形態において、ケーシング本体341と端部材342との互いの固定部は、嵌合構造又は螺合構造により実現し得る。螺合構造の場合、ケーシング本体341の端部材342側の端部には雌螺子部が設けられ、端部材342のケーシング本体341側の端部には雌螺子部が設けられる。そして、ケーシング本体341の雌螺子部と端部材342の雌螺子部とが互いに螺合することにより、ケーシング本体341と端部材342とが互いに固定される。すなわち両者は一体化する。この場合、図57に例示するように、ケーシング本体341と端部材342との間に、弾性部材344を設けておくことが好ましい。ケーシング本体341と端部材342との間に弾性部材344が存在することにより、ケーシング340内における電気音響変換器150のがたつきを防止し、又は、電気音響変換器150の過剰な締め付けを防止することができる。弾性部材344の例として、コイルばねを挙げることができる。また、弾性部材344の別の例として、管状又は環状のゴムを挙げることができる。
また、上記実施形態では、出張部の例としてブッシング321を示したが、出張部は端部材342の一部であってもよい。
また、上記実施形態では、皮膚接触部材400の例として、遮音性を有するものを示したが、遮音性は皮膚接触部材400の必須の特性ではない。よって、皮膚接触部材400として音声を良好に透過し得るものを使用することも可能である。このような皮膚接触部材400の例として、通気性を有するスポンジを挙げることができる。
また、上記実施形態において、音響ユニット300と皮膚接触部材400との間の摩擦力が十分ではない場合には、音響ユニット300と皮膚接触部材400との間の摩擦力を増大させるべく両者間に介在部材(不図示)を設けることが好ましい。介在部材の例として、音響ユニット300の胴部330に環装可能なゴム製のリング又はチューブを挙げることができる。
以上のように、本明細書には、以下の内容が開示されている。
(1−1)
耳(耳1000)に装着して使用する音響装置(音響装置1乃至10)であって、
前記音響装置は、
音響ユニット(音響ユニット300)と、皮膚接触部材(皮膚接触部材400、420、430、440、450、460、470、481、482)と、を有し、
前記音響ユニットは、その一端部(放音側端部310)から音を放出する装置であり、
前記音響ユニットは、硬質体であり
前記音響ユニットは、側方から視たときに、その全体が前記皮膚接触部材で覆われているか又はその他端部(非放音側端部320)を除く大部分が前記皮膚接触部材で覆われており、
前記音響ユニットは、少なくとも前記一端部を一般的な成人の外耳孔(外耳孔1010)に余裕をもって挿入できる程に小径であり、且つ、その全体を一般的な成人の耳甲介腔(耳甲介腔1020)に余裕をもって収容可能な程に短寸であり、
前記音響ユニットは、前記一端部と前記他端部とを有し、
前記一端部と前記他端部との間には胴部(胴部330)が存在し、
前記一端部、前記胴部及び前記他端部は、互いに同軸又は略同軸に配置されており、
前記皮膚接触部材は、柔軟性及び弾力性を有する軟質体であり、
前記皮膚接触部材は、前記音響ユニットを外耳道(1030)に向けて保持する、音響装置。
この構成によれば、本明細書に開示されている音響装置を耳に装着したときに、硬質体である音響ユニットは耳に接触しない。耳に接触するのは、軟質体である皮膚接触部材のみである。したがって、本明細書に開示されている音響装置は、長時間装着しても痛くなりにくい。本明細書に開示されている音響装置を耳に装着した状態で、その耳を枕など当接対象に当てても、音響ユニットは全くといってよいほど当接対象と干渉しない。音響ユニットが当接対象と干渉したとしても、音響ユニットと耳の皮膚との間に皮膚接触部材が介在するため、音響ユニットが耳の皮膚に接触することはない。したがって、本明細書に開示されている音響装置は、寝ホンすなわち、ユーザが寝床に寝そべりながら音楽などを聴く態様での使用に適している。これが、本明細書に開示されている音響装置を「The寝ホン。」と名付けた由来である。
(1−2)
前記他端部は、前記他端部から前記胴部の外周よりも外方に出っ張った出張部(ブッシング321)を有し、
前記皮膚接触部材は、前記出張部を受け入れ可能な切欠部(切欠部451、461)を有する、(1−1)の音響装置。
この構成によれば、皮膚接触部材と出張部との干渉を回避し、音響ユニットの全体又は大部分を皮膚接触部材で覆うことができる。
(1−3)
前記出張部は、前記他端部に設けられたブッシング(ブッシング321)の一部であり、
前記音響ユニットから前記ブッシングを通してケーブル(ケーブル200)が引き出されている、(1−2)の音響装置。
この構成によれば、音響ユニットから延びるケーブルの付け根部分がブッシングにより保護される。
(1−4)
前記音響ユニットは、電気音響変換器(電気音響変換器150)を内蔵しており、
前記電気音響変換器は、前記胴部に収容されており、
前記電気音響変換器の放音部(放音部150a)は、前記一端部又は前記一端部と前記胴部との境界部に位置し、
前記胴部は、円筒状であり、
前記電気音響変換器は、円柱状であり、
前記電気音響変換器の側面は、前記胴部の内面に近接又は接触しており、
前記胴部の前記電気音響変換器よりも前記他端部側に存在する余剰空間において、前記電気音響変換器の信号入力端子と前記ケーブルとが互いに電気的に接続されており、
前記余剰空間の容積は、前記音響変換器の体積よりも小さい、(1−1)乃至(1−3)のいずれかの音響装置。
この構成によれば、音響ユニットを、上記のように小径且つ短寸にすることができる。
(1−5)
前記一端部及び前記他端部の形状は、円板状又は外方に突出する球状であり、
前記胴部の形状は、円柱状である、(1−1)乃至(1−4)のいずれかの音響装置。
この構成によれば、両端部が円板状又は外方に突出する球状のシンプルなカプセル形状の音響ユニットを備えた音響装置を実現できる。
(1−6)
前記音響装置を耳に装着したときに、
前記一端部は外耳孔に収容され得る、(1−1)乃至(1−5)のいずれかの音響装置。
この構成によれば、音響ユニットから放音される音を外耳道内に効率良く導入できる。
(1−7)
前記耳装着体を前記耳に装着したときに、前記放音部は前記外耳道内に配置され、前記電気音響変換器の前記放音部とは反対側の端部(後端部150b)は前記外耳道外に配置される(1−1)乃至(1−6)のいずれかの音響装置。
この構成によれば、皮膚接触部材の電気音響変換器よりも外耳道の奥側に位置する部分の肉厚を比較的大きくすることが可能である。よって、皮膚接触部材の材質及び当該部分の肉厚によって種々の音響特性を得ることができる。
(1−8)
前記皮膚接触部材は、前記電気音響変換器の全体が前記外耳道内に配置される程に、前記耳装着体が前記外耳道に深く挿入されるのを防止する過度挿入防止部材として機能する(1−1)乃至(1−7)のいずれかの音響装置。
この構成によれば、外耳孔に余裕をもって挿入できる程に小径の音響ユニットを備えているにもかかわらず、音響ユニットから外耳道を保護することができる。
(2−1)
一端部、胴部及び他端部が互いに略同軸に配置され、当該一端部から放音する音響ユニットを外耳道に向けて保持する皮膚接触部材であって、
前記皮膚接触部材は、前記音響ユニットに前記一端部側から装着され、
前記皮膚接触部材は、側方から視たときに、前記音響ユニットの全体又は大部分を覆い、
前記皮膚接触部材は、柔軟性及び弾力性を有し、
前記皮膚接触部材は、前記他端部から前記胴部の外周よりも外方に食み出した出張部を受け入れ可能な切欠部を有する、皮膚接触部材。
この構成によれば、出張部との干渉を回避して、音響ユニットの全体又は大部分を覆うことが可能な皮膚接触部材を実現できる。
(2−2)
前記切欠部は、前記ケーブルを保護するべく前記他端部に設けられたブッシングを受け入れ可能である、(2−1)の皮膚接触部材。
この構成によれば、ブッシングとの干渉を回避して、音響ユニットの全体又は大部分を覆うことが可能な皮膚接触部材を実現できる。
以上の実施形態では、ケーブルを有する音響装置及び耳栓について例示したが、本発明はケーブルを有さない音響装置及び耳栓にも適用可能である。すなわち、音響ユニット21、36、300に無線手段を内蔵することにより、送信器(不図示)から無線送信された信号に基づいて音声を再生可能な完全ワイヤレスの音響装置1乃至10、20、25、26、30、35、40を実現できる。また、耳栓1に無線手段を内蔵することにより、送信器(不図示)から無線送信された信号に基づいて音声を再生可能な完全ワイヤレスの耳栓1を実現することができる。送信器の例として、オーディオプレイヤ、スマートフォン、等、オーディオコンテンツ提供装置を挙げることができる。無線手段は、受信部と電池と操作部と制御部とを有する。受信部は、送信器から無線送信された信号を受信する。受信部と送信器との間の通信プロトコルとして、Wi−Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、または他のプロトコルを使用することができる。
また、本発明によれば、下記の音響特性変更方法を実現することができる。
耳に装着される音響装置の音響特性変更方法であって、
前記皮膚接触部材として、タッチノイズ防止の優先度と低音特性改善の優先度との比が異なる複数種類の皮膚接触部材を用意しておき、前記皮膚接触部材を前記比が異なる別の皮膚接触部材に交換することにより前記音響装置または前記耳栓の音響特性を変更する、音響特性変更方法。
前記皮膚接触部材には、前記保持体または前記遮音部材が含まれる。
この音響特性変更方法によれば、皮膚接触部材を交換または変更するだけで、ドライバユニット等その他の部材を変更することなく、音響装置または耳栓の音響特性を変更することができる。
前記タッチノイズ防止の優先度と低音特性改善の優先度との比は、通気性の程度を示すことが望ましい。この構成によれば、皮膚接触部材の通気性の違いにより、音響装置または耳栓の音響特性を変更することができる。
1 耳栓、音響装置
2 ドライバユニット、音響装置
2a 外周面
2b 放音部
3 遮音部材、音響装置
3a 反挿入側端部
4 収容室、音響装置
4a 開口部
4b 内周面
4d 信号端子
5 樹脂、音響装置
6 ケーブル、音響装置
6a シース
7 音響装置
8 音響装置
9 音響装置
10 イヤホン(音響装置)
10L 左耳用のイヤホン(音響装置)
10R 右耳用のイヤホン(音響装置)
12 ドライバユニット
12a 放音部
12b 側面
13 キャップ
15 イヤプラグ(保持体)
15a 収容室
151 イヤプラグ(保持体)
151a 空洞
152 イヤプラグ(保持体)
152a 貫通孔
16 コード
17 挿入部
20 イヤホン(音響装置)
21 音響ユニット
22 収容体
223 カバ−
223a 反射部
223b 透過部
23 イヤプラグ(保持体)
25 イヤホン(音響装置)
26 イヤホン(音響装置)
30 イヤホン(音響装置)
31 イヤプラグ(保持体)
31c 貫通孔
32 挿入部
32a 中空部
33 外側部
35 イヤホン(音響装置)
36 音響ユニット
40 イヤホン(音響装置)
41 イヤホン
100 耳、耳装着体
110 外耳道
110a 内壁
150 電気音響変換器
150a 放音部
150b 後端部(他端部)
200 ケーブル
300 音響ユニット
310 放音側端部(一端部)
320 非放音側端部(他端部)
321 ブッシング(出張部)
330 胴部
400 皮膚接触部材
420 皮膚接触部材
430 皮膚接触部材
440 皮膚接触部材
450 皮膚接触部材
451 切欠部
460 皮膚接触部材
461 切欠部
470 皮膚接触部材
481 皮膚接触部材
482 皮膚接触部材
1000 耳
1010 外耳孔
1020 耳甲介腔
1030 外耳道

Claims (28)

  1. ドライバユニットと、当該ドライバユニットを外耳道に向けて保持する保持体と、を有し、
    前記保持体は、
    前記ドライバユニットの側壁と外耳道の内壁との間を埋める振動伝達材である、音響装置。
  2. 前記保持体は、前記ドライバユニットの放音部を覆う、請求項1記載の音響装置。
  3. 前記保持体は、前記ドライバユニットの放音部と通じる空洞を有する、請求項1記載の音響装置。
  4. 前記保持体は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い、請求項1記載の音響装置。
  5. 前記保持体は、前記ドライバユニットの全体を収容している、請求項1乃至4のいずれかに記載の音響装置。
  6. 前記保持体は、
    前記外耳道内に挿入される挿入部を有し、
    当該挿入部は、前記ドライバユニットの全体又は一部を収容している、請求項5に記載の音響装置。
  7. 前記保持体は、
    前記外耳道内に挿入される挿入部と、前記外耳道の外側に配置される外側部と、を有し、
    当該外側部は、前記ドライバユニットの全体又は一部を収容している、請求項5に記載の音響装置。
  8. 前記ドライバユニットを被覆するキャップを更に有し、
    前記保持体は、前記ドライバユニットを当該キャップごと収容している、請求項5乃至7のいずれかに記載の音響装置。
  9. 前記ドライバユニットの全体又は一部を収容する収容体を更に有し、
    前記保持体は、当該収容体の全体又は一部を収容している、請求項5乃至7のいずれかに記載の音響装置。
  10. 前記保持体は、伸縮性及び柔軟性を有する、請求項1乃至9のいずれかに記載の音響装置。
  11. 前記保持体は、低反発フォーム又は低反発ゴムである、請求項10に記載の音響装置。
  12. 電気信号を音声に変換するドライバユニットと、当該ドライバユニットを外耳道に向けて保持する遮音部材と、を有し、
    前記遮音部材は、外耳道を閉塞可能であり、
    前記遮音部材は、伸縮性及び柔軟性を有し、
    前記遮音部材は、前記ドライバユニットの全体を収容する収容室を有し、
    前記収容室の開口部は、樹脂で閉塞されている、耳栓。
  13. 前記遮音部材と前記樹脂は互いに結合している、請求項12記載の耳栓。
  14. 前記ドライバユニットに一端が接続され、多端が前記樹脂から外に延びるケーブルを有し、
    前記ケーブルは、前記樹脂と結合している、請求項12又は13記載の耳栓。
  15. 前記遮音部材は、外耳道に挿入可能であり、
    前記収容室の開口部は、前記遮音部材の外耳道への反挿入側端部に設けられている、請求項12乃至14のいずれかに記載の耳栓。
  16. 前記遮音部材は、前記ドライバユニットの側壁と外耳道の内壁との間を埋める振動伝達材である、請求項12乃至15のいずれかに記載の耳栓。
  17. 前記遮音部材は、比較的低域の音に比べて比較的高域の音に対する遮音性が高い、請求項12乃至16のいずれかに記載の耳栓。
  18. 前記遮音部材は、低反発フォーム又は低反発ゴムである、請求項12乃至17のいずれかに記載の耳栓。
  19. 耳に装着して使用する音響装置であって、
    前記音響装置は、
    音響ユニットと、皮膚接触部材と、を有し、
    前記音響ユニットは、その一端部から音を放出する装置であり、
    前記音響ユニットは、硬質体であり
    前記音響ユニットは、側方から視たときに、その全体が前記皮膚接触部材で覆われているか又はその他端部を除く大部分が前記皮膚接触部材で覆われており、
    前記音響ユニットは、少なくとも前記一端部を一般的な成人の外耳孔に余裕をもって挿入できる程に小径であり、且つ、その全体を一般的な成人の耳甲介腔に余裕をもって収容可能な程に短寸であり、
    前記音響ユニットは、前記一端部と前記他端部とを有し、
    前記一端部と前記他端部との間には胴部が存在し、
    前記一端部、前記胴部及び前記他端部は、互いに同軸又は略同軸に配置されており、 前記皮膚接触部材は、柔軟性及び弾力性を有する軟質体であり、
    前記皮膚接触部材は、前記音響ユニットを外耳道に向けて保持する、音響装置。
  20. 前記他端部は、前記他端部から前記胴部の外周よりも外方に出っ張った出張部を有し、
    前記皮膚接触部材は、前記出張部を受け入れ可能な切欠部を有する、請求項19の音響装置。
  21. 前記出張部は、前記他端部に設けられたブッシングであり、
    前記音響ユニットから前記ブッシングを通してケーブルが引き出されている、請求項20の音響装置。
  22. 前記音響ユニットは、電気音響変換器を内蔵しており、
    前記電気音響変換器は、前記胴部に収容されており、
    前記電気音響変換器の放音部は、前記一端部又は前記一端部と前記胴部との境界部に位置し、
    前記胴部は、円筒状であり、
    前記電気音響変換器は、円柱状であり、
    前記電気音響変換器の側面は、前記胴部の内面に近接又は接触しており、
    前記胴部の前記電気音響変換器よりも前記他端部側に存在する余剰空間において、前記電気音響変換器の信号入力端子と前記ケーブルとが互いに電気的に接続されており、
    前記余剰空間の容積は、前記音響変換器の体積よりも小さい、請求項19乃至21のいずれかの音響装置。
  23. 前記一端部及び前記他端部の形状は、円板状又は外方に突出する球状であり、
    前記胴部の形状は、円柱状である、請求項19乃至22のいずれかの音響装置。
  24. 前記音響装置を耳に装着したときに、
    前記一端部は外耳孔に収容され得る、請求項19乃至23のいずれかの音響装置。
  25. 前記耳装着体を前記耳に装着したときに、前記放音部は前記外耳道内に配置され、前記電気音響変換器の前記放音部とは反対側の端部は前記外耳道外に配置される請求項19乃至24のいずれかの音響装置。
  26. 前記皮膚接触部材は、前記電気音響変換器の全体が前記外耳道内に配置される程に前記耳装着体が前記外耳道に深く挿入されるのを防止する過度挿入防止部材として機能する請求項19乃至25のいずれかの音響装置。
  27. 一端部、胴部及び他端部が互いに略同軸に配置され、当該一端部から放音する音響ユニットを外耳道に向けて保持する皮膚接触部材であって、
    前記皮膚接触部材は、前記音響ユニットに前記一端部側から装着され、
    前記皮膚接触部材は、側方から視たときに、前記音響ユニットの全体又は大部分を覆い、
    前記皮膚接触部材は、柔軟性及び弾力性を有し、
    前記皮膚接触部材は、前記他端部から前記胴部の外周よりも外方に出っ張った出張部を受け入れ可能な切欠部を有する、皮膚接触部材。
  28. 前記切欠部は、前記ケーブルを保護するべく前記他端部に設けられたブッシングを受け入れ可能である、請求項27の皮膚接触部材。
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