JP2021013044A - 光電変換素子 - Google Patents

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親扶 岡本
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Abstract

【課題】特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供する。【解決手段】光電変換素子は、第1導電型または第2導電型の半導体基板1の第1の面1a側の炭素と珪素とを含む誘電体膜6と、第1の面1aと反対側の第2の面1b側の第1導電型非晶質半導体膜3および第2導電型非晶質半導体膜5と、第1導電型非晶質半導体膜3上の第1電極7と、第2導電型非晶質半導体膜5上の第2電極8とを備えている。誘電体膜6はSiCxNyOzFwHv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有している。誘電体膜6は最外膜である。半導体基板1と誘電体膜6との間に窒化シリコン膜16をさらに備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子に関する。
太陽光エネルギを電気エネルギに直接変換する太陽電池は、近年、特に、地球環境問題の観点から、次世代のエネルギ源としての期待が急激に高まっている。なかでも、現在、最も多く製造および販売されている太陽電池は、太陽光が入射する側の面である受光面と受光面の反対側である裏面とにそれぞれ電極が形成された構造のものである。
しかしながら、受光面に電極を形成した場合には、電極における太陽光の反射および吸収があることから、電極の面積分だけ入射する太陽光の量が減少する。そのため、裏面のみに電極を形成した裏面接合型太陽電池の開発が進められている(たとえば特許文献1参照)。
図23に、特許文献1に記載の裏面接合型太陽電池の模式的な断面図を示す。図23に示される裏面接合型太陽電池は、半導体基板111の受光面上に、i型非晶質半導体層119、n型非晶質半導体層120、および絶縁層124が順次積層された構成を有する。
半導体基板111の裏面のn側電極116に対応する領域においては、半導体基板111上に、i型非晶質半導体層112、n型非晶質半導体層114、絶縁層121、およびn側電極116が順次積層されている。また、i型非晶質半導体層112とn型非晶質半導体層114との積層体からIN積層体122が構成されており、絶縁層121を貫通する穴を通してn型非晶質半導体層114とn側電極116とが接続されている。
半導体基板111の裏面のp側電極117に対応する領域においては、半導体基板111上に、i型非晶質半導体層113、p型非晶質半導体層115、およびp側電極117が順次積層されている。また、i型非晶質半導体層113とp型非晶質半導体層115との積層体からIP積層体123が構成されている。
n側電極116およびp側電極117は、それぞれ、スパッタリング法などにより第1導電層116a,117aおよび第2導電層116b,117bを順次積層し、その後、第3導電層116c,117cおよび第4導電層116d,117dを順次積層することにより形成される。
図24に、図23に示される裏面接合型太陽電池の製造方法のフローチャートを示す。以下、図24を参照して、図23に示される裏面接合型太陽電池の製造方法について説明する。まず、ステップS1aにおいて、半導体基板111の受光面および裏面をそれぞれ洗浄する。
次に、ステップS2aにおいて、半導体基板111の受光面上にi型非晶質半導体層119とn型非晶質半導体層120とを形成するとともに、半導体基板111の裏面上にi型非晶質半導体層112とn型非晶質半導体層114とを形成する。
次に、ステップS3aにおいて、n型非晶質半導体層120上に酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁層124を形成するとともに、n型非晶質半導体層114上に酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁層121を形成する。
次に、ステップS4aにおいて、絶縁層121を酸性のエッチング液を用いてエッチングすることにより、絶縁層121の一部分を除去する。
次に、ステップS5aにおいて、ステップS4aにおいてパターニングした絶縁層121をマスクとして用いて、i型非晶質半導体層112とn型非晶質半導体層114とをアルカリ性のエッチング液を用いてエッチングすることにより、i型非晶質半導体層112およびn型非晶質半導体層114の絶縁層121により覆われている部分以外の部分を除去する。
次に、ステップS6aにおいて、半導体基板111の裏面を覆うように、i型非晶質半導体層113とp型非晶質半導体層115とをこの順序で形成する。
次に、ステップS7aにおいて、i型非晶質半導体層113およびp型非晶質半導体層115の絶縁層121上に位置している部分の一部分をアルカリ性のエッチング液を用いてエッチングする。
次に、ステップS8aにおいて、バッファードフッ酸をエッチング液として用いたエッチングにより絶縁層121をエッチングする。
最後に、ステップS9aにおいて、IN積層体122上にn側電極116を形成し、IP積層体123上にp側電極117を形成することによって、図23に示される裏面接合型太陽電池が製造される。
特開2012−49193号公報
しかしながら、特許文献1に記載の裏面接合型太陽電池においては、ステップS3aにおいて、半導体基板111の温度が200℃未満の低温で、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁層124を形成する必要があった。これは、半導体基板111の温度が200℃以上の高温で絶縁層124を形成した場合には、ステップS2aにおいて形成された非晶質半導体層(i型非晶質半導体層112、n型非晶質半導体層114、i型非晶質半導体層119およびn型非晶質半導体層120)が絶縁層124の形成時に結晶化して裏面接合型太陽電池の特性が低下するためである。
一方、半導体基板111の温度が200℃未満の低温で絶縁層124を形成した場合には、絶縁層124がプロセス耐性を有しないため、ステップS4a、S5a、S7aおよびS8aのそれぞれの工程において絶縁層124上にエッチング耐性を有する保護膜を形成してからエッチングをそれぞれ行う必要があった。そのため、この場合には、裏面接合型太陽電池の製造工程の工数が多くなる。
ここで開示された実施形態は、第1導電型または第2導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の面側の炭素と珪素とを含む誘電体膜と、半導体基板の第1の面と反対側の第2の面側の第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、第1導電型非晶質半導体膜上の第1電極と、第2導電型非晶質半導体膜上の第2電極とを備え、誘電体膜はSiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有し、誘電体膜は最外膜であり、半導体基板と誘電体膜との間に窒化シリコン膜をさらに備える光電変換素子である。
ここで開示された実施形態によれば、半導体基板の温度が200℃未満の低温で半導体基板の受光面側の膜を形成する場合においても、特性の低下および工数の増加を抑えることが可能な光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供することができる。
実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について図解する模式的な断面図である。 実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図である。 実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図である。 実施形態4のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図である。 実施形態5のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜の波長630nmの光の屈折率と光学的バンドギャップ[eV]との関係を示す図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜を受光面に膜厚5nm、10nmおよび15nmで形成したときに想定されるヘテロ接合バックコンタクトセルの短絡電流密度[mA/cm2]と膜厚[nm]との関係を示す図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜に入射する光の波長[nm]と透過率α[nm-1]との関係を示す図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜のフッ酸濃度が5質量%のフッ酸水溶液に対するエッチング耐性を示す図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜のフッ硝酸水溶液に対するエッチング耐性を示す図である。 実験例1〜6のSiC誘電体膜の水酸化カリウム濃度が5質量%の水酸化カリウム水溶液に対するエッチング耐性を示す図である。 特許文献1に記載の裏面接合型太陽電池の模式的な断面図である。 図23に示される裏面接合型太陽電池の製造方法のフローチャートである。
以下、ここで開示される実施形態の光電変換素子の一例としての実施形態のヘテロ接合型バックコンタクトセルについて説明する。なお、実施形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
[実施形態1]
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの構造>
図1に、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1を有する。半導体基板1の第1の面1a(受光面)には凹凸形状が形成されている。半導体基板1の第1の面1a上にはi型非晶質半導体膜9が設けられており、i型非晶質半導体膜9上には炭素(C)と珪素(Si)とを含む誘電体膜6(以下、「SiC誘電体膜6」という。)が最外膜として設けられている。本実施形態において、半導体基板1はn型単結晶シリコン基板であり、i型非晶質半導体膜9はi型非晶質シリコン膜である。
SiC誘電体膜6としては、SiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で組成が表わされる誘電体膜が用いられる。すなわち、SiC誘電体膜6はSiとCとからのみ構成されていてもよく、SiおよびCに加えてSiおよびC以外の成分(たとえば、窒素(N)、酸素(O)、フッ素(F)および水素(H)からなる群より選択される1つ以上の成分)を含んでいてもよい。SiC誘電体膜6の組成は、二次イオン質量分析(SIMS)によってSiC誘電体膜6に含まれる各原子の含有量を測定することによって求めることができる。
半導体基板1の第1の面1aと反対側の第2の面1b(裏面)上には第1のi型非晶質半導体膜2と第2のi型非晶質半導体膜4とが設けられている。本実施形態において、第1のi型非晶質半導体膜2および第2のi型非晶質半導体膜4はそれぞれi型非晶質シリコン膜である。
第1のi型非晶質半導体膜2上には第1導電型非晶質半導体膜3が設けられている。また、第2のi型非晶質半導体膜4上には第2導電型非晶質半導体膜5が設けられている。本実施形態において、第1導電型非晶質半導体膜3はp型非晶質シリコン膜であり、第2導電型非晶質半導体膜5はn型非晶質シリコン膜である。
第1のi型非晶質半導体膜2と第1導電型非晶質半導体膜3との第1の積層体51の端部上には、第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5との第2の積層体52の端部が位置している。そのため、第1の積層体51の第1導電型非晶質半導体膜3の端部と第2の積層体52の第2導電型非晶質半導体膜5の端部との間には第2のi型非晶質半導体膜4の端部が位置している領域がある。第2のi型非晶質半導体膜4の端部は、第1導電型非晶質半導体膜3および第2導電型非晶質半導体膜5の両方と接している。これにより、第1導電型非晶質半導体膜3と第2導電型非晶質半導体膜5とは第2のi型非晶質半導体膜4によって分離されている。
第1導電型非晶質半導体膜3上には、第1導電型非晶質半導体膜3に接する第1電極7が設けられている。また、第2導電型非晶質半導体膜5上には、第2導電型非晶質半導体膜5に接する第2電極8が設けられている。第1電極7および第2電極8としては、アルミニウムまたは銀などを用いることができる。
なお、本実施形態において、「i型」は、完全な真性の状態だけでなく、十分に低濃度(n型不純物濃度が1×1015個/cm3未満、かつp型不純物濃度が1×1015個/cm3未満)であればn型またはp型の不純物が混入された状態のものも含む意味である。また、本実施形態において、「n型」は、n型不純物濃度が1×1015個/cm3以上の状態を意味し、「p型」は、p型不純物濃度が1×1015個/cm3以上の状態を意味する。n型不純物濃度およびp型不純物濃度は、たとえばSIMSによって測定することができる。
また、本実施形態において、「非晶質シリコン」には、シリコン原子の未結合手が水素で終端されていない非晶質シリコンだけでなく、水素化非晶質シリコンなどのシリコン原子の未結合手が水素等で終端されたものも含まれるものとする。
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法>
以下、図2〜図12の模式的断面図を参照して、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例について説明する。
まず、図2に示すように、半導体基板1の受光面となる第1の面1aに凹凸形状を形成する。第1の面1aの凹凸形状は、たとえば、半導体基板1の第1の面1aをテクスチャエッチングすることにより形成することができる。
次に、図3に示すように、半導体基板1の第1の面1aの全面に接するようにi型非晶質半導体膜9を形成し、その後、i型非晶質半導体膜9の全面に接するようにSiC誘電体膜6を形成する。i型非晶質半導体膜9およびSiC誘電体膜6は、それぞれ、たとえばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。
また、たとえばプラズマCVD法によりSiC誘電体膜6を形成する場合には、i型非晶質半導体膜9の結晶化を抑制する観点から半導体基板1の第2の面1bの温度を200℃未満の低温とした状態で、Siの原料ガスとしてSiH4を用いることができ、Cの原料ガスとしてメタン(CH4)を用いることができる。なお、SiC誘電体膜6のSiおよびC以外の成分は、当該成分の原子を含む原料ガスを用いることにより意図的に導入されてもよく、当該成分の原子を含む原料ガスを用いることなく不可避不純物的に導入されてもよい。
次に、図4に示すように、半導体基板1の第2の面1bの全面に第1のi型非晶質半導体膜2を形成する。第1のi型非晶質半導体膜2の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、図5に示すように、第1のi型非晶質半導体膜2上に第1導電型非晶質半導体膜3を形成する。第1導電型非晶質半導体膜3の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、図6に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3上に、第1のi型非晶質半導体膜2と第1導電型非晶質半導体膜3との積層体である第1の積層体51を厚さ方向にエッチングする箇所に開口部を有するフォトレジストマスク31を形成する。フォトレジストマスク31は、第1導電型非晶質半導体膜3の全面にフォトレジストを塗布した後に、現像液として水酸化カリウム水溶液を用いたパターニングにより形成される。
次に、図7に示すように、フォトレジストマスク31をマスクとして、第1の積層体51を厚さ方向にエッチングすることによって、半導体基板1の第2の面1bの一部を露出させる。第1の積層体51のエッチングは、フッ酸水溶液と硝酸水溶液との混酸であるフッ硝酸水溶液、または水酸化カリウム水溶液若しくは水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液をエッチング液として用いたウエットエッチングにより行われる。
次に、図8に示すように、半導体基板1の露出面および第1の積層体51を覆うようにして第2のi型非晶質半導体膜4を形成する。第2のi型非晶質半導体膜4の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、図9に示すように、第2のi型非晶質半導体膜4上に第2導電型非晶質半導体膜5を形成する。第2導電型非晶質半導体膜5の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、図10に示すように、半導体基板1の第2の面1b上の第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5との積層体である第2の積層体52を残す部分にのみフォトレジストマスク32を形成する。フォトレジストマスク32は、第2導電型非晶質半導体膜5の全面にフォトレジストを塗布した後に、現像液として水酸化カリウム水溶液を用いたパターニングにより形成される。
次に、フォトレジストマスク32をマスクとして、第2の積層体52の一部を厚さ方向にエッチングすることによって、図11に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3の一部を露出させる。第2の積層体52のエッチングは、フッ酸水溶液と硝酸水溶液との混酸であるフッ硝酸水溶液、または水酸化カリウム水溶液若しくは水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液をエッチング液として用いたウエットエッチングにより行われる。その後、図12に示すように、フォトレジストマスク32を完全に除去する。
次に、図1に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3に接するように第1電極7を形成するとともに、第2導電型非晶質半導体膜5に接するように第2電極8を形成する。第1電極7および第2電極8の形成方法は特に限定されないが、たとえば蒸着法などを用いることができる。
以上により、図1に示す構成の実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルが完成する。
<課題解決のメカニズム>
実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1の受光面となる第1の面1a上のi型非晶質半導体膜9上に最外膜としてSiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で組成が表わされるSiC誘電体膜6を形成することにより製造されている。したがって、i型非晶質半導体膜9の結晶化を抑制するために、半導体基板1の温度が200℃未満の低温でSiC誘電体膜6を形成したとしても、SiC誘電体膜6は特許文献1に記載の酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁層124と比べてエッチング耐性が高いため、フォトレジストマスク31およびフォトレジストマスク32のパターニング時、ならびに第1の積層体51および第2の積層体52のエッチング時にSiC誘電体膜6上にエッチング耐性を有する保護膜を形成する必要がない。したがって、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、特許文献1に記載の裏面接合型太陽電池と比べて、当該保護膜を形成する工程の分、工数を低減することができる。
また、後述のように、SiC誘電体膜6は、n型単結晶シリコン基板からなる半導体基板1およびi型非晶質シリコン膜からなるi型非晶質半導体膜9よりも低く、かつSiC誘電体膜6の外側に配置され得るエチレンビニルアセテート(EVA)などの封止材よりも高く屈折率を調整することが可能である。そのため、SiC誘電体膜6は、特許文献1に記載の酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁層124と同様に、入射光の反射防止機能を有し得る。さらに、半導体基板1の第1の面1aのパッシベーションは、i型非晶質半導体膜9により行うことができる。そのため、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの特性は、特許文献1に記載の裏面接合型太陽電池の特性と同等以上とすることができると考えられる。
以上の理由により、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
<変形例>
なお、上記においては、半導体基板1の導電型がn型である場合について説明したが、半導体基板1の導電型はp型であってもよい。
また、上記においては、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型である場合について説明したが、第1導電型がn型であり、第2導電型がp型であってもよい。
また、上記においては、半導体基板1の第1の面1a上にSiC誘電体膜6を形成した後に半導体基板1の第2の面1b上に第1の積層体51および第2の積層体52を形成する場合について説明したが、半導体基板1の第2の面1b上に第1の積層体51および第2の積層体52を形成した後に半導体基板1の第1の面1a上にSiC誘電体膜6を形成してもよい。
[実施形態2]
図13に、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。図13に示すように、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1の第1の面1aに直接接するようにSiC誘電体膜6が設けられていることを特徴としている。SiC誘電体膜6にもSiが含まれていることから、SiC誘電体膜6によってもn型またはp型のシリコン基板からなる半導体基板1の第1の面1aのパッシベーションを行うことができると考えられる。
実施形態2における上記以外の説明は実施形態1と同様であるため、その説明については繰り返さない。
[実施形態3]
図14に、実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。図14に示すように、実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1の第1の面1aとSiC誘電体膜6との間に窒化シリコン膜16(以下、「SiN膜16」という。)が設けられており、半導体基板1、SiN膜16およびSiC誘電体膜6の屈折率が、半導体基板1の屈折率>SiN膜16の屈折率>SiC誘電体膜6の屈折率の関係を満たしていることを特徴としている。この場合には、SiN膜により半導体基板1の第1の面1aのパッシベーションを行うことができ、SiN膜16とSiC誘電体膜6との積層構造により入射光の反射を抑制することができる。
なお、SiN膜16としては、SiCx1y1z1w1v1(0<y1、0≦x1<y1、0≦z1<y1、0≦w1<y1および0≦v1)の式で組成が表わされる誘電体膜が用いられる。SiN膜16の組成は、SIMSによってSiN膜16に含まれる各原子の含有量を測定することによって求めることができる。
実施形態3における上記以外の説明は実施形態1および実施形態2と同様であるため、その説明については繰り返さない。
[実施形態4]
図15に、実施形態4のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。図15に示すように、実施形態4のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、SiN膜16が半導体基板1側の第1のSiN膜16aとSiC誘電体膜6側の第2のSiN膜16bとを備えており、半導体基板1、第1のSiN膜16a、第2のSiN膜16bおよびSiC誘電体膜6の屈折率が、半導体基板1の屈折率>第1のSiN膜16aの屈折率>第2のSiN膜16bの屈折率>SiC誘電体膜6の屈折率の関係を満たしていることを特徴としている。この場合には、第1のSiN膜16aにより半導体基板1の第1の面1aのパッシベーションを行うことができ、第1のSiN膜16a、第2のSiN膜16bおよびSiC誘電体膜6の積層構造により入射光の反射を抑制することができる。
実施形態4における上記以外の説明は実施形態1〜実施形態3と同様であるため、その説明については繰り返さない。
[実施形態5]
図16に、実施形態5のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。図16に示すように、実施形態5のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1と第1のSiN膜16aとの間にi型非晶質半導体膜9を備えていることを特徴としている。この場合には、i型非晶質半導体膜9により、半導体基板1の第1の面1aのパッシベーションを行うことができる。
実施形態5における上記以外の説明は実施形態1〜実施形態4と同様であるため、その説明については繰り返さない。
以下、本実施形態を実験例を用いて詳細に説明するが、本実施形態は実験例に限定されるものではない。
<実験例1〜6のSiC誘電体膜の作製>
以下の表1に示す流量[sccm]および流量比率の原料ガスを用いて、表2に示す成膜条件のプラズマCVD法により半導体基板上に実験例1〜6のSiC誘電体膜をそれぞれ作製した。なお、表2における基板温度はSiC誘電体膜が形成される半導体基板の表面温度[℃]を示し、圧力は雰囲気の圧力[Pa]を示し、電極間ギャップは正極と負極との間の距離[mm]を示し、出力密度はプラズマ出力の密度[mW/cm2]を示している。また、表2における周波数は電極間に印加される電力の周波数[MHz]を示し、プラズマ励起方式はプラズマを連続的に発生させていることを示している。
また、表3に上記のようにして作製した実験例1〜6のSiC誘電体膜の波長630nmの光の屈折率と、光学的バンドギャップとを示す。また、表4に、成膜条件を適宜変更して作製した実験例7〜12のSiN膜における波長630nmの光の屈折率と、光学的バンドギャップとを示す。なお、実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜の波長630nmの光の屈折率はエリプソメトリー法により測定した値であり、実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜の光学的バンドギャップは、紫外可視近赤外分光光度計を用いて実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜の透過率および反射率を測定し、紫外可視近赤外分光光度計による透過率および反射率の測定値からタウツプロット法により算出した値である。
<実験例1〜6のSiC誘電体膜の光学特性>
図17に、実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜の波長630nmの光の屈折率と光学的バンドギャップ[eV]との関係を示す。なお、図17の横軸が光学的バンドギャップを示し、縦軸が屈折率を示している。また、図17には、上記とは別に作製したSiC誘電体膜の波長500nmの光の屈折率についても参考のため示している。
図17に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜のいずれにおいても、光学的バンドギャップが大きくなるにしたがって屈折率が小さくなることが確認された。したがって、実験例1〜6のSiC誘電体膜および実験例7〜12のSiN膜はいずれも光学的バンドギャップを調整することによって屈折率を調整することが可能であり、実験例1〜6のSiC誘電体膜の光学的バンドギャップは、基本的にはSiH4の流量に対するCH4の流量の比率を高くすることによって大きくすることができることが確認された。
図18に、実験例1〜6のSiC誘電体膜を受光面に膜厚5nm、10nmおよび15nmで形成したときに想定されるヘテロ接合バックコンタクトセルの短絡電流密度[mA/cm2]と膜厚[nm]との関係を示す。なお、図18の横軸が膜厚を示し、縦軸が短絡電流密度を示している。また、図18には、参考のため、SiN膜AおよびSiN膜Bをそれぞれ受光面に膜厚5nm、10nmおよび15nmで形成したときに想定されるヘテロ接合バックコンタクトセルの短絡電流密度と膜厚との関係も示している。なお、SiN膜AおよびSiN膜Bは異なる成膜条件で作製されている。
図18に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜を受光面に形成した場合にも、SiN膜AまたはSiN膜Bを受光面に形成した場合と同等またはそれ以上の特性が得られると考えられる。
図19に、実験例1〜6のSiC誘電体膜に入射する光の波長[nm]と透過率α[nm-1]との関係を示す。また、図19には、参考のため、SiN膜AおよびSiN膜Bに入射する光の波長[nm]と透過率α[nm-1]との関係も示している。なお、実験例1〜6のSiC誘電体膜の透過率α[nm-1]は、紫外可視近赤外分光光度計により測定した値である。
図19に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜、SiN膜AおよびSiN膜Bのいずれも波長300nm〜波長600nmの範囲において光の透過率が高くなる波長領域があるため、少なくともその波長領域の範囲内では、実験例1〜6のSiC誘電体膜は、SiN膜AおよびSiN膜Bと同様の入射光の反射抑制機能を有し得ると考えられる。
<実験例1〜6のSiC誘電体膜のエッチング耐性>
図20に、実験例1〜6のSiC誘電体膜のフッ酸濃度が5質量%のフッ酸水溶液に対するエッチング耐性を示す。図20の横軸がエッチング時間[秒]を示し、縦軸が膜厚[nm]を示す。
図20に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜のいずれにおいても、フッ酸水溶液によるエッチング時間が長くなったことによる膜厚の変化はほとんど見られなかった。
図21に、実験例1〜6のSiC誘電体膜のフッ硝酸水溶液に対するエッチング耐性を示す。図21の横軸がエッチング時間[秒]を示し、縦軸が膜厚[nm]を示す。フッ硝酸水溶液は、フッ酸水溶液と硝酸水溶液と水の体積比が1:100:50の混酸であって、フッ酸水溶液はフッ酸濃度が5質量%のフッ酸水溶液であり、硝酸水溶液は硝酸濃度が60質量%の硝酸水溶液である。
図21に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜のいずれにおいても、フッ硝酸水溶液によるエッチング時間が長くなったことによる膜厚の変化はほとんど見られなかった。
図22に、実験例1〜6のSiC誘電体膜の水酸化カリウム濃度が5質量%の水酸化カリウム水溶液に対するエッチング耐性を示す。図22の横軸がエッチング時間[秒]を示し、縦軸が膜厚[nm]を示す。
図22に示すように、実験例1〜6のSiC誘電体膜のいずれにおいても、水酸化カリウム濃度が5質量%の水酸化カリウム水溶液によるエッチング時間が長くなったことによる膜厚の変化はほとんど見られなかった。
<評価>
以上の結果から、実験例1〜6のSiC誘電体膜は、SiN膜と同等以上の光学特性を有するとともに、フッ酸水溶液およびフッ硝酸水溶液の酸性水溶液、ならびに水酸化カリウム水溶液のアルカリ水溶液に対するエッチング耐性も有していることが確認された。
[付記]
(1)ここで開示された実施形態は、第1導電型または第2導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の面側の炭素と珪素とを含む誘電体膜と、半導体基板の第1の面と反対側の第2の面側の第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、第1導電型非晶質半導体膜上の第1電極と、第2導電型非晶質半導体膜上の第2電極と、を備え、誘電体膜は、SiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有し、誘電体膜は最外膜である光電変換素子である。この場合には、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(2)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、半導体基板と誘電体膜とが接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(3)ここで開示された実施形態の光電変換素子は、半導体基板と誘電体膜との間に非晶質半導体膜をさらに備えてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(4)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、非晶質半導体膜が半導体基板および誘電体膜のそれぞれと接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(5)ここで開示された実施形態の光電変換素子は、半導体基板と誘電体膜との間に窒化シリコン膜をさらに備えていてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(6)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、窒化シリコン膜が半導体基板および誘電体膜のそれぞれと接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(7)ここで開示された実施形態の光電変換素子において、半導体基板はシリコンを含み、窒化シリコン膜は半導体基板側の第1の窒化シリコン膜と、誘電体膜側の第2の窒化シリコン膜とを備え、第1の窒化シリコン膜の屈折率は、第2の窒化シリコン膜の屈折率よりも高くてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(8)ここで開示された実施形態の光電変換素子は、半導体基板と第1の窒化シリコン膜との間に非晶質半導体膜をさらに備えていてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(9)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、非晶質半導体膜が半導体基板および第1の窒化シリコン膜のそれぞれと接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(10)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、半導体基板と第1導電型非晶質半導体膜との間に第1のi型非晶質半導体膜が位置していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(11)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、第1のi型非晶質半導体膜が半導体基板および第1導電型非晶質半導体膜のそれぞれと接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(12)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、半導体基板と第2導電型非晶質半導体膜との間に第2のi型非晶質半導体膜が位置していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(13)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、第2のi型非晶質半導体膜が半導体基板および第2導電型非晶質半導体膜のそれぞれと接していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(14)ここで開示された実施形態の光電変換素子においては、第1導電型非晶質半導体膜の端部上に第2導電型非晶質半導体膜の端部が位置していてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えることができる。
(15)ここで開示された実施形態は、第1導電型または第2導電型の半導体基板の第1の面側に炭素と珪素とを含む誘電体膜を形成する工程と、誘電体膜を形成する工程の後に、半導体基板の第1の面と反対側の第2の面側に第1導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、半導体基板の第2の面側に第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、第1導電型非晶質半導体膜上に第1電極を形成する工程と、第2導電型非晶質半導体膜上の第2電極を形成する工程と、を含み、誘電体膜はSiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有し、誘電体膜は最外膜である光電変換素子の製造方法である。この場合には、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
(16)ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、誘電体膜を形成する工程は、プラズマCVD法により誘電体膜を形成する工程を含んでいてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
(17)ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、プラズマCVD法は、シランとメタンとを含むガスを用いて行われてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
(18)ここで開示された実施形態は、第1導電型または第2導電型の半導体基板の第1の面側に炭素と珪素とを含む誘電体膜を形成する工程と、誘電体膜を形成する工程の前に、半導体基板の第1の面と反対側の第2の面側に第1導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、半導体基板の第2の面側に第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、第1導電型非晶質半導体膜上に第1電極を形成する工程と、第2導電型非晶質半導体膜上の第2電極を形成する工程と、を含み、誘電体膜はSiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有し、誘電体膜は最外膜である光電変換素子の製造方法である。この場合には、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
(19)ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、誘電体膜を形成する工程は、プラズマCVD法により誘電体膜を形成する工程を含んでいてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
(20)ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、プラズマCVD法は、シランとメタンとを含むガスを用いて行われてもよい。この場合にも、特性の低下を抑えつつ、工数の増加も抑えて、光電変換素子を製造することができる。
以上のように本発明の実施形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ここで開示された実施形態は、光電変換素子および光電変換素子の製造方法に利用することができ、好適には太陽電池および太陽電池の製造方法に利用できる可能性があり、特に好適にはヘテロ接合型バックコンタクトセルおよびヘテロ接合型バックコンタクトセルに利用できる可能性がある。
1 半導体基板、1a 第1の面、1b 第2の面、2 第1のi型非晶質半導体膜、3 第1導電型非晶質半導体膜、4 第2のi型非晶質半導体膜、5 第2導電型非晶質半導体膜、6 SiC誘電体膜、9 i型非晶質半導体膜、31,32 フォトレジストマスク、51 第1の積層体、52 第2の積層体、16 SiN膜、16a 第1のSiN膜、16b 第2のSiN膜、111 半導体基板、112 i型非晶質半導体層、113 i型非晶質半導体層、114 n型非晶質半導体層、115 p型非晶質半導体層、116 n側電極、116a 第1導電層、116b 第2導電層、116c 第3導電層、116d 第4導電層、117 p側電極、117a 第1導電層、117b 第2導電層、117c 第3導電層、117d 第4導電層、119 i型非晶質半導体層、120 n型非晶質半導体層、121 絶縁層、122 IN積層体、123 IP積層体、124 絶縁層。

Claims (3)

  1. 第1導電型または第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の第1の面側の炭素と珪素とを含む誘電体膜と、
    前記半導体基板の前記第1の面と反対側の第2の面側の第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、
    前記第1導電型非晶質半導体膜上の第1電極と、
    前記第2導電型非晶質半導体膜上の第2電極と、を備え、
    前記誘電体膜は、SiCxyzwv(0<x、0≦y<x、0≦z<x、0≦w<xおよび0≦v)の式で表わされる組成を有し、
    前記誘電体膜は、最外膜であり、
    前記半導体基板と前記誘電体膜との間に窒化シリコン膜をさらに備える、光電変換素子。
  2. 前記半導体基板はシリコンを含み、
    前記窒化シリコン膜は、前記半導体基板側の第1の窒化シリコン膜と、前記誘電体膜側の第2の窒化シリコン膜とを備え、
    前記第1の窒化シリコン膜の屈折率は、前記第2の窒化シリコン膜の屈折率よりも高い、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記半導体基板と前記第1の窒化シリコン膜との間に非晶質半導体膜をさらに備える、請求項2に記載の光電変換素子。
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