JP2021011444A - 抗ウイルス性組成物 - Google Patents

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Abstract

【目的】 繊維や不織布、塗料や表面処理剤、コーティング剤などに加工することにより、繊維製品やフィルター、壁材や床材などの内装建材、自動車などの輸送機器、冷蔵庫やエアコンなどの家電やその部材、雑貨などの各種プラスチック製品、包装紙などの包装材料に抗ウイルス性を付与することが可能な抗ウイルス性組成物の提供を目的とする。【解決手段】 ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートと、ジンクピリチオンを含有する組成物により高い抗ウイルス性を付与することが可能となる。【選択図】 なし

Description

本発明は、抗ウイルス性組成物に関する。
インフルエンザウイルスやノロウイルスなどのウイルスは、種々の疾病の原因となることから、抗ウイルス効果を有する組成物が開発されている。
例えばジンクピリチオンは、SARSウイルス、コロナウイルスウイルスやインフルエンザウイルスに効果を示すことが知られている(特許文献1)。
しかしながら、より低濃度で抗ウイルス効果を有する抗ウイルス組成物の開発が望まれていた。
特開2009−7736
本発明は、より低濃度で幅広いウイルスに対して抗ウイルス性能を示す抗ウイルス性組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果本発明に至った。すなわち本発明は、
(1)ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートからなる群より選ばれる1種以上とジンクピリチオンとを含有する抗ウイルス性組成物。
(2)ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートと、ジンクピリチオンの比率が、重量比で10:90〜75:25の範囲にあることを特徴とする上記の抗ウイルス性組成物。
(3)対象がインフルエンザウイルスであることを特徴とする上記の抗ウイルス性組成物。
(4)上記の抗ウイルス性組成物が処理されてなる加工品。
を提供する。
本発明によれば、優れた抗ウイルス性能を有する抗ウイルス性組成物を提供することができる。また、かかる抗ウイルス性組成物を加工した繊維、不織布、塗料、表面処理剤、コーティング剤など加工品を用いることにより、繊維製品、フィルター、壁材、床材などの内装建材、自動車などの輸送機器、冷蔵庫やエアコンなどの家電やその部材、雑貨などの各種プラスチック製品、包装紙などの包装材料に抗ウイルス性能を付与することが可能となる。
本発明の抗ウイルス性組成物に使用されるジヨードメチル−p−トリルスルホン(以下DIMTSと記すことがある)としては、例えば「ヨートル(三井化学登録商標)DP95」(DIMTSを95重量%含有、三井化学製)、「AMICAL(DOW社登録商標)48」(DIMTSを95重量%含有、DOW社製)などが挙げられる。また、公知の技術によって製造し使用することもできる。
本発明の抗ウイルス性組成物に使用される3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(以下IPBCと記すことがある)としては、例えば「OMACIDE(LONZA社登録商標) IPBC」(LONZA社製)、「PREVENTOL(LANXESS社登録商標) MP−100」(LANXESS社製)などが挙げられる。また、公知の技術によって製造し使用することもできる。
本発明の抗ウイルス性組成物に使用されるジンクピリチオン(以下、ZPTと記すことがある)としては、例えば「ZINC OMADINE」(LONZA社製)、「トミサイド(三菱ケミカル登録商標)ZPT−100」(三菱ケミカル製)などが挙げられる。また、公知の技術によって製造し使用することもできる。
本発明の抗ウイルス性組成物におけるジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートからなる群より選ばれる1種以上とジンクピリチオンの比率は、重量比で10:90〜75:25の範囲であることが好ましく、40:60〜75:25の範囲であることがより好ましい。
本発明の抗ウイルス性組成物は、通常、溶媒を加えて製剤化し使用される。前記製剤としては、例えば油剤、乳剤、可溶化製剤、水和剤、フロアブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、マイクロカプセル剤、粉剤、錠剤、エアゾール剤、炭酸ガス製剤等が挙げられる。
かかる製剤化の際に使用される溶媒としては、水、エタノール、イソプロパノール、フェノキシエタノール、ベンジルアルコールなどの一価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤およびその誘導体、グリセリン、ジグリセリンなどのグリセリン系溶剤およびその誘導体、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、γ−ブチロラクトンなどの環状有機溶媒、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステルなどのエステル系溶媒、メチルナフタレン、フェニルキシリルエタン、アルキルベンゼンなどの芳香族系溶媒、ノルマルパラフィン、イソパラフィンなどの脂肪族炭化水素溶媒、菜種油、綿実油、大豆油、ヒマシ油などが挙げられる。これら溶媒は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用することも可能である。
前記製剤化の際には、さらに他の成分を配合させてもよく、例えば、界面活性剤、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、他の抗菌成分などを配合させてもよい。これら界面活性剤、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、他の抗菌成分は単独または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
前記界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油などのノニオン界面活性剤、アルキルサルフェート塩、アルキルエーテルサルフェート塩、アルキルスルホサクシネート塩、アルキルスルホネート塩、アルキルアリルスルホネート塩、脂肪酸アミドスルホネート塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルホスフェート塩、アルキルエーテルホスフェート塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩などのカチオン界面活性剤、グリシン型、ベタイン型、イミダゾリン型などの両性界面活性剤が挙げられる。
前記pH調整剤としては、コハク酸やクエン酸、酒石酸、酢酸などの有機酸やそれらの塩、リン酸やポリリン酸、ホウ酸などの無機酸やそれらの塩などが挙げられ、前記消泡剤としては、鉱油系、シリコーン系、ポリエーテル系などが挙がられ、前記防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウム亜硝酸塩、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウムなどが挙げられ、前記粘度調整剤としてはキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアガム、ジェランガム、プルランなどが挙げられ、前記金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸またはその塩、ニトリロ三酢酸またはその塩、ジエチレントリアミン五酢酸またはその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩、トリエチレンテトラミン六酢酸またはその塩、1,3−プロパンジアミン四酢酸またはその塩、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸またはその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸またはその塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸またはその塩、ジヒドロキシエチルグリシンまたはその塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸またはその塩、ジカルボキシメチルグルタミン酸またはその塩、ニトリロトリスメチレンリン酸またはその塩などが挙げられ、前記光安定剤としては、アミド系化合物やヒドラジド系化合物のラジカル連鎖開始阻止剤、ヒンダートアミン系化合物、フェノール系酸化防止剤に代表されるラジカル捕捉剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤に代表される過酸化物分解剤などが挙げられ、前記紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。
前記他の抗菌成分としては、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−メチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−エチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、メチレンビスチオシアネート、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)エチル]−1H−イミダゾール、2−ブロモーニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、o−フェニルフェノール、o−フェニルフェノールナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、p−オキシ安息香酸アルキルエステル、塩化ベンザルコニウム、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム炭酸/重炭酸塩、ジメチルジデシルアンモニウムプロピオネート、1,4−ビス(3,3’−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシブタン)ブロミドなどが挙げられる。
本発明の抗ウイルス性組成物は、繊維、不織布、塗料、表面処理剤、コーティング剤などに加工した加工品として使用することができる。
本発明の抗ウイルス性組成物を繊維や不織布に加工する方法としては、例えば、製剤化した抗ウイルス性組成物を必要に応じて水等の溶媒で希釈した処理液に繊維や不織布を浸漬してから乾燥させる方法、抗ウイルス性組成物を繊維に練り込む方法等が挙げられる。前記処理液には、アクリルエマルションやウレタンエマルション等のバインダーを添加することができる。本発明の抗ウイルス性組成物の含有量は繊維や不織布の総重量対し0.001重量%〜5重量%の範囲となるようにする。
また本発明の抗ウイルス組成物を塗料、表面処理剤およびコーティング剤に加工する方法としては、公知の方法で塗料、表面処理剤およびコーティング剤を製造する際に、本発明の抗ウイルス性組成物または製造化した抗ウイルス組成物を配合する方法が挙げられる。本発明の抗ウイルス性組成物の含有量は塗料、表面処理剤およびコーティング剤の総重量に対し0.001重量%〜5重量%となるようにする。
前記加工品を用いることにより、繊維製品、フィルター、壁材、床材などの内装建材、自動車などの輸送機器、冷蔵庫やエアコンなどの家電やその部材、雑貨などの各種プラスチック製品、包装紙などの包装材料に抗ウイルス性能を付与することが可能となる。ここで抗ウイルス性能とは、ウイルスが付着してもウイルス感染価が低下して感染性を示さなくなることをいう。
本発明の抗ウイルス性組成物が対象とするウイルスとしては、特に限定されず、エンベロープを有するインフルエンザウイルスが、エンベロープを持たないノロウイルスなどが挙げられる。このうち特にインフルエンザウイルスに対して優れた抗ウイルス性を示す。
以下、製剤例、実施例および試験例等により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、特に明記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
製剤1
「OMACIDE IPBC」 10部、ニューカルゲンCP−120(竹本油脂、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル) 5部、ジエチレングリコールモノメチルエーテル 45部およびフェニルキシリルエタン 40部を混合して製剤A1を得た(IPBC含量:10%)。
製剤2
「ヨートルDP95」 21部、ニューカルゲンCP−120 5部、イオン交換水 34.9部およびノプコNXZ(サンノプコ社製、鉱油系消泡剤) 0.1部を混合した後、パールミルで10分間分散・粉砕した後、キサンタンガムの1重量%溶液 30部とイオン交換水 9部を混合して製剤B1を得た(DIMTS含量:20%)。
製剤3
ZINC OMADINE 30部、ニューカルゲンCP−120 5部、イオン交換水 44.9部およびノプコNXZ 0.1部を混合した後、パールミルで10分間分散・粉砕した後、キサンタンガムの1重量%溶液 20部を混合して製剤C1を得た(ZPT含量:30%)。
実施例1
製剤A1 10部およびイオン交換水 60部を混合し得られた混合液に、製剤C1 30部を加え混合して本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:1%、ZPT含量:9%。以下、本発明組成物−1と記す)。
実施例2
製剤A1 20部およびイオン交換水 53.3部を混合し得られた混合液に、製剤C1 26.7部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:2%、ZPT含量:8%。以下、本発明組成物−2と記す)。
実施例3
製剤A1 40部およびイオン交換水 40部を混合し得られた混合液に、製剤C1 20部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:4%、ZPT含量:6%。以下、本発明組成物−3と記す)。
実施例4
製剤A1 25部およびイオン交換水 66.7部を混合し得られた混合液に、製剤C1 8.3部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:2.5%、ZPT含量:2.5%。以下、本発明組成物−4と記す)。
実施例5
製剤A1 37.5部およびイオン交換水 58.33部を混合し得られた混合液に、製剤C1 4.17部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:3.75%、ZPT含量:1.25%。以下、本発明組成物−5と記す)。
実施例6
製剤B1 5部およびイオン交換水 65部を混合し得られた混合液に、製剤C1 30部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:1%、ZPT含量:9%。以下、本発明組成物−6と記す)。
実施例7
製剤B1 10部およびイオン交換水 63.3部を混合し得られた混合液に、製剤C1 26.7部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:2%、ZPT含量:8%。以下、本発明組成物−7と記す)。
実施例8
製剤B1 20部およびイオン交換水 60部を混合し得られた混合液に、製剤C1 20部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:4%、ZPT含量:6%。以下、本発明組成物−8と記す)。
実施例9
製剤B1 12.5部およびイオン交換水 79.2部を混合し得られた混合液に、製剤C1 8.3部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:2.5%、ZPT含量:2.5%。以下、本発明組成物−9と記す)。
実施例10
製剤B1 18.75部およびイオン交換水 77.08部を混合し得られた混合液に、製剤C1 4.17部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:3.75%、ZPT含量:1.25%。以下、本発明組成物−10と記す)。
実施例11
製剤A1 25部およびイオン交換水 45.8部を混合し得られた混合液に、製剤B1 12.5部および製剤C1 16.7部を加え混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:2.5%、DIMTS含量:2.5%、ZPT含量:5%。以下、本発明組成物−11と記す)。
製剤4
OMACIDE IPBC 10部、ニューカルゲンCP−120 5部およびジエチレングリコールモノメチルエーテル 45部を混合した後、得られた混合液に、カープレックス(エボニック・ジャパン社登録商標)#80 30部およびSタルク(日本滑石製錬) 10部を加え混合し製剤A2を得た(IPBC含量:10%)。
製剤5
ヨートルDP95 21部、カープレックス#80 69部およびSタルク 10部を混合し、製剤B2を得た(DIMTS含量:20%)
製剤6
ZINC OMADINE 20部、カープレックス#80 70部およびSタルク 10部を混合し、製剤C2を得た(ZPT含量:20%)。
実施例12
製剤A2 50部と製剤C2 25部およびSタルク 25部を混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(IPBC含量:5%、ZPT含量:5%。以下、本発明組成物−11と記す)。
実施例13
製剤B2 50部および製剤C2 50部を混合し本発明の抗ウイルス性組成物を得た(DIMTS含量:10%、ZPT含量:10%。以下、本発明組成物−13と記す)。
(試験片の作成)
本発明組成物−1〜13ならびに製剤A1、B1およびC1の各所定量を、IPBC、DIMTSおよびZPTからなる群より選ばれる1以上の有効成分の含有量が、パーマリン(三洋化成工業登録商標)UA−150に対する合計濃度として0.4重量%となるように調整して添加し、混合して処理液を作成した後、かかる処理液をA4サイズのPPC用紙に対して50g/mとなるように塗工し、105℃で1分間加熱乾燥させ本発明組成物−1〜13ならびに製剤A1、B1およびC1を処理した試験片とした。試験片は夫々2枚作成した。
(インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス性試験)
<その1>
インフルエンザウイルスH3N2株(influenza A virus:A/Hong Kong/8/68:TC adapted ATCC VR−1679)をMDCK細胞(イヌ腎臓由来細胞)で培養し、ウイルス感染価2×10PFU/mlの試験インフルエンザウイルス懸濁液を得た。本発明組成物−1〜13ならびに製剤A1、B1およびC1の試験片を夫々50mm×50mmにカットし、プラスチックシャーレに入れ、該試験片の略中心域に上述の試験インフルエンザウイルス懸濁液を0.4ml滴下した後、試験ウイルス懸濁液全体を覆うように40mm×40mmのポリエチレンフィルムを載置し、25℃、湿度95%下で24時間保管した。次いで試験片とポリエチレンフィルムの間の試験インフルエンザウイルス懸濁液をSCDLP培地(日本製薬)により洗い出し、この洗い出し液をEMEM培地を用いて10倍希釈を繰り返して希釈を行い、MDCK細胞を対象にプラーク測定法によりインフルエンザウイルス感染価(IV感染価対数値)を測定した。
<その2>
上記<その1>において、試験片に代えて、50mm×50mmのポリエチレンフィルムを用いると共に、40mm×40mmのポリエチレンフィルムの載置後のポリエチレンフィルム積層体(これを「接種直後PEフィルム」と記す)から、直ちに試験インフルエンザウイルス懸濁液を洗い出した以外は同様にして、インフルエンザウイルス感染価(IV感染価対数値)を測定した。
<その3>
上記<その2>において、ポリエチレンフィルム積層体を25℃、湿度95%下で24時間保管した以外(ここで得たポリエチレンフィルム積層体を「24時間後PEフィルム」と記す)は同様にしてインフルエンザウイルス感染価(IV感染価対数値)を測定した。
<その4>
上記<その1>において、試験片に代えて、パーマリンUA−150のみを塗工した(これをブランクと記す)PPC用紙を用いた以外は同様にしてインフルエンザウイルス感染価(IV感染価対数値)を測定した。
(ネコカリシウイルスに対する抗ウイルス性試験)
<その1>
ノロウイルスは増殖方法が確立されていないためエンベロープをもたない近縁種としてネコカリシウイルスを用いた。
ネコカリシウイルスF−9株(Feline calicivirus、Strain:F−9 ATCC VR−782)をCRFK細胞(ネコ腎臓由来細胞)で培養することによりウイルス感染価2×10PFU/mlの試験ネコカリシウイルス懸濁液を得た。本発明組成物−1〜13ならびに製剤A1、B1およびC1の試験片を50mm×50mmにカットしてプラスチックシャーレに入れ、その略中心域に上述の試験ネコカリシウイルス懸濁液を0.4ml滴下した後、ウイルス懸濁液全体を覆うように、40mm×40mmのポリエチエレンフィルムを載置し、これらを25℃、湿度95%下で24時間保管した。該試験片とポリエチレンフィルムの間の試験ネコカリシウイルス懸濁液をSCDLP培地により洗い出し、この洗い出し液をEMEM培地を用いて10倍希釈を繰り返して希釈を行い、CRFK細胞を対象にプラーク測定法によりネコカリシウイルス感染価(FCV感染価対数値)を測定した。
<その2>
上記<その1>において、試験片に代えて、50mm×50mmのポリエチレンフィルムを用いると共に、40mm×40mmのポリエチレンフィルムの載置後のポリエチレンフィルム積層体(これを「接種直後PEフィルム」と記す)から、直ちに試験ネコカリシウイルス懸濁液を洗い出した以外は同様にして、ネコカリシウイルス感染価(FCV感染価対数値)を測定した。
<その3>
上記<その2>において、ポリエチレンフィルム積層体を25℃、湿度95%下で24時間保管した以外(ここで得たポリエチレンフィルム積層体を「24時間後PEフィルム」と記す)は同様にしてネコカリシウイルス感染価(FCV感染価対数値)を測定した。
<その4>
上記<その1>において、試験片に代えて、パーマリンUA−150のみを塗工した(これをブランクと記す)PPC用紙を用いた以外は同様にしてネコカリシウイルス感染価(FCV感染価対数値)を測定した。
各ウイルス感染価の測定結果を表1に示す。
Figure 2021011444
(抗ウイルス性組成物の不織布への加工とインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス性試験)
目付量80g/mのポリエチレンテレフタレート製不織布を、本発明組成物−2、5および9の抗ウイルス性組成物のイオン交換水希釈液に、次式により定義されるピックアップ率が200%となるように浸漬した後、110℃で乾燥し加工不織布−1、2および3を調製した。
ピックアップ率=(浸漬後の不織布重量−浸漬前の不織布重量)/浸漬前不織布重量
なお前記イオン交換水希釈液の濃度は、前記不織布の総重量に対し、IPBC、DIMTSおよびZPTからなる群より選ばれる1以上の有効成分の含有量が合計濃度として0.2g/mないし0.4g/mとなるように調整した。
前記加工品1〜3およびポリエチレンテレフタレート製不織布(以下、「未加工不織布」と記す)の抗ウイルス性試験をJIS L1922に従ってインフルエンザウイルスH3N2株(influenza A virus:A/Hong Kong/8/68:TC adapted ATCC VR−1679)に対して実施した。インフルエンザウイルス感染価(感染価対数値)の測定結果を表2に示す。
Figure 2021011444
本発明の抗ウイルス性組成物は、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートからなる群より選ばれる1種以上とジンクピリチオンとを含有するものであり、本ウイルス性組成物を用いて、繊維や不織布、塗料や表面処理剤、コーティング剤などに加工することにより、繊維製品やフィルター、壁材や床材などの内装建材、自動車などの輸送機器、冷蔵庫やエアコンなどの家電やその部材、雑貨などの各種プラスチック製品、包装紙などの包装材料に抗ウイルス性を付与することが可能となり、衛生環境の向上に寄与するものである。


Claims (4)

  1. ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートからなる群より選ばれる1種以上とジンクピリチオンとを含有する抗ウイルス性組成物。
  2. ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートからなる群より選ばれる1種以上とジンクピリチオンとの比率が、重量比で10:90〜75:25の範囲にあることを特徴とする抗ウイルス性組成物。
  3. ウイルスがインフルエンザウイルスであることを特徴とする請求項1または2に記載の抗ウイルス性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗ウイルス性組成物が処理されてなる加工品。


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