一般に、アルミニウム缶は、シート状の又はコイル状に巻かれたアルミニウムから打ち抜かれた円盤状のアルミニウム(「ブランク」としても知られている)として始まる。即ち、シートがデュアルアクションプレスに送り込まれ、外側スライド/ラムの動きによって、シートから円盤状の「ブランク」が切り出される。次いで、絞り加工プロセスを通して、内側スライド/ラムが「ブランク」を押して、カップが生じる。カップは、底部と、底部とこれに付随する側壁とを有する。カップは、再絞り及びしごき加工操作を実行する幾つかのボディ製造機の1つに供給される。より具体的には、カップは、缶形成機内にて、略円形の開口を有するダイパックの入口に配置される。カップは、再絞りアセンブリの一部である再絞りスリーブによって、定位置に保持される。再絞りスリーブは、中空の管状構造体であって、カップの内側に配置され、カップをダイパックに対して付勢する。より具体的には、ダイパックにおける第1ダイは、再絞りダイであるが、再絞りアセンブリの一部ではない。カップは、再絞りスリーブによって、再絞りダイに対して付勢される。その他のダイ、即ちしごきダイは、再絞りダイの後方に配置され、再絞りダイと軸方向に揃えられている。しごきダイ及び再絞りダイは、再絞りアセンブリの一部ではない。図1及び図1Aに示される細長い円筒状のラムアセンブリ1は、キャリッジ2を含む。キャリッジ2は、前方の遠位端において、パンチ4を有するラム本体3を支持する。ラム及びパンチは、再絞りダイ及びしごきダイの開口と揃えられ、それら開口を通って移動するように構成される。ラムの反対側におけるダイパックの先端には、ドーマ(domer)がある。ドーマは、カップ/缶の底に、窪んだドームを形成するように構成されたダイである。
従って、作動中は、カップはダイパックの一端に配置される。カップは通常、完成された缶よりも直径が大きく、壁の肉厚も大きい。再絞りスリーブは、カップの内側に配置され、カップの底を再絞りダイに対して付勢する。再絞りダイにおける開口は、カップよりも小さい直径を有する。細長いラム本体、より具体的にはパンチは、中空の再絞りスリーブを通過し、カップの底に接触する。ラム本体が前方に移動し続けると、カップが再絞りダイを通して移動する。再絞りダイの開口は、カップの元の直径よりも小さいので、カップは変形し、引き延ばされて、直径がより小さくなる。カップが再絞りダイを通過するとき、カップの壁の肉厚は通常同じままである。ラムが前方に移動し続けると、引き延ばされたカップが幾つかのしごきダイを通過する。しごきダイはそれぞれ、カップの肉厚を薄くし、これによりカップを引き延ばす。引き延ばされたカップの底がドーマに係合し、カップの底に窪んだドームが形成されて、缶ボディの最終成形が行われる。この時点で、カップの元の形状と比較すると、缶ボディは引き延ばされており、より薄い壁とドーム状の底とを有する。
この動作中、ラムアセンブリ及びダイパックの双方において、摩擦によって熱が生じる。この熱は、構成要素を通る及びその表面上を通過する冷却流体によって放散する。ラム本体の表面にある冷却流体は、静圧(hydrostatic)/動圧(hydrodynamic)ベアリングアセンブリと、再絞り(又はホールドダウン(hold down))アセンブリとの間に配置されるシールアセンブリにほとんど集められる。シールアセンブリは、ラム本体の断面形状に適合する幾つかのシールを含む。ラム本体がシールアセンブリを通過すると、冷却流体は収集されて再循環される。
缶ボディの形成動作が完了すると、缶ボディは、ラム、より詳細にはパンチから取り出されて、これらに限定されないが、トリミング、洗浄、印刷、フランジ形成、検査等の更なる工程を経て、パレットに置かれて、充填装置(filler)に送られる。充填装置にて、缶は、パレットから取り外され、中身を注入されて、エンドが取り付けられる。充填された缶は6パック及び/又は12パックのケース等に再梱包される。
ラム本体は、毎分何度も、周期的に移動する。この動きを実現するために、ボディ製造機はまた、クランクアームを有するクランクアセンブリを含む。クランクアームは、ラムアセンブリに接続され、ラムアセンブリを往復させる。ラム本体は、中空の再絞りスリーブ及びダイパックと軸方向にほぼ揃えられる。このアライメントは重要であって、なぜならば、位置のずれはラムがダイをすり減らす原因となり、その逆もまた同様だからである。図1Aに示されるように、ラム本体のアラインメントは、ツーリングを通ってラム本体をガイドするラムガイドアセンブリ5(以後、「ラムガイド」と称する)によって改善する。ラムアセンブリキャリッジの両側には付加的な静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6があるが、これらのベアリングはラムを「ガイドする」ことはしない。これらの静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6は、チャネルに配置され、ポート7を有する。ポート7は、上面、側面及び下面に配置されて潤滑流体をもたらす。種々の要因、例えば、これに限定されないが、静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6が互いに直に隣接しており、キャリッジの長さが比較的短いことによって、これらの付加的な静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6がラム本体の向き及びアラインメントを制御することが妨げられる。即ち、チャネル内のキャリッジの「ぐらつき(wobble)」量が小さいと、キャリッジ及び静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6がラム本体をガイドすることが妨げられる。
故に、本明細書で用いられているように、ラム本体ベアリングに関して用いられる場合の「ガイド」は、ラム本体の向き及びアラインメントを制御することを意味する。故に、本明細書で用いられる「ガイドベアリング」又は「ガイドベアリングアセンブリ」は、ラム本体の向き及びアラインメントを制御するように構成されており、それらを制御する。ラムアセンブリのキャリッジの両側にある先行技術の静圧/動圧流体ベアリングアセンブリ6のようなベアリングは、作用が微少であるか、又は単にラム本体の向き及びアラインメントに影響を及ぼすことができるだけであって、本明細書で用いられるような「ガイド」ベアリングアセンブリではない。換言すると、ラム本体がガイドされなければならない点に注目すると、ラム本体がガイドを有していない場合、ラムキャリッジの両側のベアリングアセンブリは、「ガイドベアリングアセンブリ」である。しかしながら、ラム本体がガイドを有している場合には、ラムキャリッジの両側のベアリングアセンブリは、「ガイドベアリングアセンブリ」ではない。
ガイドアセンブリは、典型的には、再絞りアセンブリの上流のすぐ近く(クランクアームの近く)に配置される。流体ベアリングアセンブリは、通路を規定する本体を含む。ラム本体は、流体ベアリングアセンブリの通路を通って延びる。更に、流体ベアリングアセンブリは、流体ベアリングアアセンブリの本体とラム本体との間に、流体、限定されないが、例えば、油を導入する。流体の量及び圧力を制御することで、中空の再絞りスリーブ及びダイパックとのラム本体のアラインメントを正確に制御することができる。流体ベアリングアセンブリの流体は、シールアセンブリによって収集されて再利用される。
この構成の不利な点は、流体ベアリングアセンブリの流体が、シールアセンブリによって完全には取り除かれないということである。故に、冷却流体が使用される場合、流体ベアリングアセンブリの流体の一部は、ラム本体に残る。更に、流体が混ざり合って、収集された冷却流体は、汚染される。このことはまた、高価な油であり得る流体ベアリングアセンブリの流体が、徐々に失われることを意味する。
もう一つの不利な点は、ラム本体が、ダイパックのみならず、シールアセンブリ及び流体ベアリングアセンブリを通って延びるのに十分な長さを有していなければならないことである。一般的な12液量オンス缶の缶ボディでは、一般的な12液量オンス缶用の24インチストロークを使用した場合、ラム本体の長さは約50インチ乃至52インチとなる。ラムの長さはストロークの長さによって異なり、これにより異なるサイズの缶ボディを支持する。例えば、以下は、一般的なラムの長さと、それに関連するストロークとを示した表である。
これらの何れの長さのラム本体も、通常使用による消耗によって損傷しやすい。
上記のように、ラム本体は、缶ボディを形成するときに第1の方向にダイパックを通過し、続いて、缶ボディが形成された後にダイパックを逆行する。ボディ製造機のダイパックは、互いに離間した複数のダイを有し、各ダイは開口を有する。各ダイの開口は、隣接する上流側のダイよりも僅かに小さい。ダイパックにおける後続するダイの開口は、より小さな内径、即ち、より小さな開口を有する。そのため、ラムがダイパックの残りにアルミニウムを通すと、アルミニウムカップは薄くなる。パンチと再絞りダイ間との空間は通常、金属の肉厚を超えた未詳な隙間(1側面につき0.001〜2インチ)であり、最後のしごき加工ダイでは0.004インチ未満である。一般的な12液量オンス缶を作製するのに用いられる典型的なアルミニウムゲージが、今日では実際のところ、0.0108インチである。しかしながら、このように空間を狭くすることは、特に戻り工程において不利である。
缶の直径、缶の高さ及びマシンモデルに応じて、ストロークの長さが22乃至30インチで変化し、且つスループットの頻度が210乃至450ストローク/分(SPM)に及ぶようなこの細長い水平ラム及びパンチには、ラムの垂れ又は撓みがつきものである。最も単純な形態において、ラムは、片持ち梁として一端に固定されており、他端では自由であるように描出される。上側の理論化された梁のタイプは、タングステンカーバイド製パンチの重量によるラムの撓みを示す。下側の理論化された梁のタイプは、自重による、長いスチール製ラムの撓みを示す。既知のボディ製造機における水平ラムの総撓みは、これらの2つの影響の組合せである。ラム及びパンチアセンブリの典型的な重量は、合計でおよそ50lbfである。撓み(δ)、即ちラムの垂れの最大値は、細長い軽量のスチール製ラム(ρsteel=0.284lb/in3)と、ラムの先端の重いタングステンカーバイド(即ち、WC−ρWC=0.567lb/in3)製パンチの重量(点荷重P又は分布荷重ω)と直線的に比例する。しかしながら、(片持ち梁として概念化された)撓み又はラムの垂れの最大値は、長さ(l)、即ち、細長いスチールラムについてはその4乗の長さ、ラム先端の重いカーバイドパンチについてはその3乗の長さによって左右される。Iは、周知の通り、断面二次モーメント(area moment of inertia)である。従って、ラムを短くできれば、撓み又はラムの垂れがかなり低減され得る。静圧/動圧ラムベアリングを主たるラム自体の外に配置する(outboard)概念は、ラムの長さを短くするのに不可欠である。なぜなら、ラムはもはや、缶ボディ製造プロセスを通してベアリングによって支えられるための付加的な長さを必要としないからである。ラムの垂れは、缶が形成されない戻り工程における問題である。戻り工程においては、パンチ及びラムがツーリングに接触する傾向が強く、これが摩耗及び損傷の原因となる。この大きな一因が、機械の戻り工程におけるパンチとしごきダイ(主に第3のアイロン又は最後のアイロン)と間の接触である。
更に、上記のように、ラム本体は、静圧/動圧流体ベアリングアセンブリを通過する。静圧/動圧流体ベアリングアセンブリは、缶ボディ製造機のハウジングアセンブリのバルクヘッドに固定される。このことは、ラム本体の片持ち部分の長さが、ボディ製造サイクル中に変化することを意味する。即ち、ラム本体が引き込まれて第1の位置にある場合、ラム本体の片持ち部分の長さは、比較的短い。反対に、ラム本体が延びて第2の位置にある場合、ラム本体の片持ち部分の長さは、比較的長い。ラム本体の片持ち部分の長さの動的性質は、垂れ量が同様に動的に変化することを意味する。このことは、ラムの垂れを補償するシステムまた動的なシステムでなければならないことを意味する。
更に、ラムの垂れと、ラム本体とダイパックの間のその他の接触とによって、ラム本体が、ダイパックと揃わないようになる。言い換えると、ラム本体とダイパックの間の接触は、ラムアセンブリの重心周りで様々な方向に作用するオフセット力を生じる。これらのオフセット力は、ラムアセンブリの重心周りでトルクを生じて、その結果として、先述の「ぐらつき」が生じる。これは欠点となる。
従って、ラムの垂れの影響を受けにくいラム本体を含むラムアセンブリが求められている。より詳細には、長さが短いラム本体が求められている。即ち、ラム本体の長さが、定められた問題である。
例えば「時計方向」、「反時計方向」、「左」、「右」、「上」、「底」、「上方」、「下方」、及びこれらの派生語など、本明細書において使用される方向に関する表現は、図面に示されている要素の向きに関連しており、特許請求の範囲に明示的に記載されない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。
本明細書で用いられているように、「1つ」及び「その」のような単数形は、複数を含まないことを文脈が明らかに定めていない限り、複数への言及を含む。
本明細書で用いられているように、2つ以上の部品又は構成要素が「結合される」という記述は、リンクが生じる限りにおいて、直接的に、又は、間接的に、つまり、1又は複数の中間部又は構成要素を介して、部品が結合される又は一緒に動作することを意味している。本明細書で用いられる「直接的に結合される」は、2つの要素が互いに直接的に接触していることを意味する。本明細書で用いられる「固定して結合される」又は「固定される」は、2つの構成要素が1つとして移動するように結合されていると同時に、互いに対して一定の向きを維持していることを意味する。従って、2つの要素が結合されると、これらの要素の全ての部分が結合される。しかしながら、第1のホイールに結合されている心棒の第1の端部のような、第2の要素に結合されている第1の要素の特定の部分の記載は、第1の要素の特定の部分は、他の部分よりも第2の要素の近くに配置されることを意味している。更に、別の物体に載置されている物体が、重力のみによってその場に保持されている場合、上側の物体がその場に実質的に維持されていない限り、下側の物体に「結合」されていない。即ち、例えば、テーブル上の本はテーブルに結合されていないが、テーブルに接着された本はテーブルに結合されている。
本明細書で用いられているように、2つ以上の部品又は構成要素が互いに「係合する」という記述は、直接的に、或いは1又は複数の中間要素又は構成要素を介して、要素が互いに対して力を及ぼし、又は付勢することを意味する。
本明細書で用いられているように、用語「一体(unitary)」は、構成要素が単一の片又はユニットとして作られていることを意味する。即ち、別々に作られてからユニットとして互いに結合されている片を含む構成要素は、「一体」な構成要素又は物体ではない。
本明細書で用いられているように、用語「幾つか」は、1又は1よりも大きい整数(即ち、複数)を意味する。
本明細書で用いられているように、「カップリングアセンブリ」は、2つ以上のカップリング又はカップリング構成要素を含む。カップリング又はカップリングアセンブリの複数の構成要素は一般に、同じ要素又は他の構成要素の一部ではない。従って、「カップリングアセンブリ」の複数の構成要素は、以下の説明において同時に記載されないことがある。
本明細書で用いられているように、「カップリング」又は「カップリング構成要素」は、カップリングアセンブリの1又は複数の構成要素である。即ち、カップリングアセンブリは、一緒に結合されるように構成された少なくとも2つの構成要素を含む。カップリングアセンブリの構成要素は、互いに適合性すると理解される。例えば、カップリングアセンブリにおいて、一方のカップリング構成要素がスナップソケットであるならば、他方のカップリング構成要素はスナッププラグである。又は、一方のカップリング構成要素がボルトであるならば、他方のカップリング構成要素はナットである。
本明細書で用いられているように、「関連する」は、要素が、同じアセンブリの一部である、及び/又は協働すること、或いは、何らかの形で互いに/共に作動することを意味する。例えば、自動車は、4つのタイヤと4つのハブキャップを有する。全ての要素が自動車の一部として結合される一方で、各ハブキャップが特定のタイヤと「関連する」と理解される。
本明細書で用いられているように、「対応する」は、2つの構造要素が、互いに類似する大きさ及び形状にされており、最小量の摩擦で互いに結合できることを表す。故に、部材に「対応する」開口は、部材が開口を最小量の摩擦で通過できるように、当該部材よりも僅かに大きくされている。この定義は、2つの構成要素が互いに「ぴったりと(snugly)」適合している、又は「ぴったりと対応する」と言われる場合には変更される。このような状況では、構成要素の大きさの差異は更に小さく、これによって摩擦量は増大する。開口を規定する要素及び/又は開口に挿入される構成要素が、変形又は圧縮可能な材料で作られている場合には、開口は、開口に挿入される構成要素よりも僅かに小さくてよい。この定義は更に、2つの構成要素が「ほとんど対応する」と言われる場合に、変更される。「ほとんど対応する」は、開口の大きさが、その中に挿入される要素の大きさに非常に近いことを意味する。即ち、ぴったり適合する場合のように、顕著な摩擦を生じさせるほどは近くないが、「対応する適合」、即ち「僅かに大きな」適合よりも接触及び摩擦が大きい。更に、本明細書で用いられる「疎に(loosely)対応する」は、スロット又は開口が、その中に配置される要素よりも大きくされていることを意味する。このことは、スロット又は開口の大きさの増大が意図的であり、製作公差よりも大きいことを意味する。更に、2つ以上の要素によって形成されている表面に関して、「対応する」形状とは、表面形状、例えば曲率が類似することを意味する。
本明細書で用いられているように、「[動詞]するように構成される」は、特定の要素又はアセンブリが、特定の動詞を実行するように形作られ、大きさを決められ、配置され、結合され、及び/又は構成されている構造を有することを意味する。例えば、「移動するように構成された」部材は、別の要素に移動可能に結合されており、当該部材を動かす要素を含んでいる。或いは、部材は、別のやり方で、他の要素若しくはアセンブリに応答して移動するように構成されている。故に、本明細書で使用されるように、「[動詞又は「[X]となる」]となるように構成された」は、機能ではなく構造に言及している。更に、本明細書で使用されるように、「[動詞又は「[X]となる」]となるように構成された」は、特定の要素又はアセンブリが、特定の動詞を実行するように、又は[X]となるように意図され、且つ設計されていることを意味する。故に、特定の動詞を実行する可能性があるが、そのように意図していない、又は設定されていない要素は、「[動詞又は「[X]となる」]となるように構成され」ていない。
本明細書で用いられているように、「にて」は、上又は近くを意味する。
本明細書で用いられているように、「片持ち梁(cantilever)」は、1又は複数の点で支持される突出した梁又は他の水平部材を意味する。
本明細書で用いられているように、「引張部材」は、張力を受けると長さが最大になる、さもなければ、かなりの可撓性がある構造体であり、例えば鎖やケーブルが例として挙げられるが、これらに限られない。
図2乃至図7に示されるように、缶ボディ製造機10は、カップ2(図2)を缶ボディ3(図2)に変換するように構成される。以下に記載されるように、カップ2、ラム本体50、ダイパック16を通る通路、及び他の要素は、略円形の断面を有すると仮定される。しかしながら、カップ2及び結果として得られる缶ボディ3と、カップ2又は缶ボディ3と相互作用する要素とは、略円形以外の形状を有していてよいことが理解される。カップ2は底部4を有しており、付随する側壁5は、実質的に包囲された空間(図示せず)を規定する。カップの底部4の端は開いている。
缶ボディ製造機10は、ハウジングアセンブリ11、往復ラムアセンブリ12、駆動機構14、ダイパック16、再絞りアセンブリ18、及びカップフィーダ20を含む。ここで特定された各要素は、ハウジングアセンブリ11に結合される。例示的な実施形態において、駆動機構14は、往復運動クランクアーム32を含むクランクアセンブリ30を含む。周知のように、各サイクルにおいて、カップフィーダ20は、ダイパック16の前方にカップ2を配置し、開放端は、ラムアセンブリ12に向く。ダイパック16は、幾つかのダイ(図示せず)を通る通路17を規定する。カップ2がダイパック16の前方にある場合にて、再絞りスリーブ40は、カップ2を再絞りダイ42に対して付勢する。周知のように、駆動機構14は、例えば幾つかの二次的クランクアーム36(図5)を介して再絞りスリーブ40を駆動し、再絞りスリーブ40が進んだ直後にラムアセンブリ12が進むようにタイミング設定される。例示的な実施形態では、ハウジングアセンブリ11は、ラム本体50用のシールアセンブリを備えていない。即ち、ラムは潤滑されないので、ラム本体50は、潤滑剤を収集するように構成されたシールアセンブリを通って延びない。
一般に、ラムアセンブリ12は、細長い略円形のラム本体50を含み、ラム本体50は、近位端52、遠位端54、及び長手方向軸56を有する。ラム本体の遠位端54はパンチ58を含む。ラム本体の近位端52は、駆動機構14と接続される。駆動機構14はラム本体50に往復運動をもたらし、ラム本体50は、概ねその長手方向軸56に沿って前後に移動する。即ち、ラム本体50は、選択された移動経路にわたって、第1の引き込み位置と、第2の前進位置との間を往復運動するように構成されている。第1の引き込み位置において、ラム本体50は、ダイパック16から離間している。第2の延びた位置において、ラム本体50は、ダイパック16を通って延びている。従って、往復ラムアセンブリ12は、再絞りスリーブ40を通過し、カップ2を係合して前方へ(図では左へ)向かって進む。カップ2は、再絞りダイ42と、ダイパック16内にある幾つかのしごきダイ(図示せず)とを通って移動する。カップ2は、ダイパック16内で缶ボディ3に変換されてから、そこから取り出される。本明細書で用いられるように、「サイクル」は、ラムアセンブリ12の第1の引き込み位置から始まるラムアセンブリ12のサイクルを意味することが理解される。
故に、缶ボディ3を運ぶパンチ58がダイパック16を通過すると、缶ボディ3は変形する。より具体的には、缶ボディ3は細長くなり、側壁5はより薄くなる。形成工程の最後に、周知の方法によって、缶の底部4にドームが形成されてよい。更に、戻り工程の開始時に、缶ボディ3がパンチ58から取り出されるが、これには如何なる周知の方法又は装置が用いられてもよく、例えば、ストリッパ装置又は缶ボディ3の内側に圧縮されたガスを供給する方法が挙げられるが、これらに限られない。次の形成工程の開始時に、新たなカップ2がパンチ58の端部を覆って配置される。
図5乃至図9に示されているように、例示的な実施形態において、ラムアセンブリ12はまた、アウトボードガイドベアリングアセンブリ60を含む。第1の例示的な実施形態では、アウトボードガイドベアリングアセンブリ60は、キャリッジアセンブリ62と幾つかの細長いジャーナル64とを含む。図示しないある実施形態においては、単一のジャーナル64が、ラム本体50の鉛直方向下側に配置されて、ラム本体50と揃えられており、即ち、ラム本体50と平行であるが、離間している。図示された実施形態では、2つのジャーナル64、即ち、第1のジャーナル66及び第2のジャーナル68が存在しており、それらは、ラム本体50と略水平方向に揃えられており、即ち、ラム本体50と同一の略水平面内にある。例示的な実施形態においては、第1のジャーナル66及び第2のジャーナル68は、ラムアセンブリ12のストローク長さよりも僅かに長く、ボディ製造機のハウジングアセンブリ11に結合される。
キャリッジアセンブリ62は、2つのジャーナル66、68を有する実施形態では、ラムカップリング72、クランクカップリング74を含む略矩形の本体70を含んでおり、本体70は、幾つかのジャーナル通路80を規定する。例示的な実施形態において、ラムカップリング72は、略水平方向にラム本体50を支持するように構成される。クランクカップリング74は、例示的な実施形態において、クランクアーム32の略円形の開口(図示せず)を通って延びるように構成された略円形のベアリング76である。
例示的な実施形態において、幾つかのジャーナル通路80は、ほぼ揃えられたジャーナル通路の第1の対82と、ほぼ揃えられたジャーナル通路の第2の対84とを含む。ジャーナル通路の各対82、84におけるジャーナル通路80は、離間している。例示的な実施形態において、ジャーナル通路の各対82、84におけるジャーナル通路80は、約8.0乃至12.0インチ、又は約10.25インチ長手方向に離間している。第1のジャーナル66は、ほぼ揃えられたジャーナル通路の第1の対82を通って延び、第2のジャーナル68は、ほぼ揃えられたジャーナル通路の第2の対84を通って延びる。例示的な実施形態において、ジャーナル通路80は、キャリッジアセンブリの矩形の本体70の各隅部に配置される。
ジャーナル通路の各対82、84におけるジャーナル通路80はそれぞれ、ベアリングアセンブリ90を含む。ある実施形態において、ベアリングアセンブリ90は、炭素繊維ベアリング(図示せず)を含んでいる。このような炭素繊維ベアリングは、潤滑剤を必要とせず、これに限定されないが、ボールベアリングのような移動要素を含まない。故に、ある実施形態において、ベアリングアセンブリ90は、「静的ベアリングアセンブリ」である。即ち、本明細書で用いられる「静的ベアリングアセンブリ」は、潤滑剤を必要とせず、動く要素を含まないベアリングアセンブリである。
このような構成において、キャリッジアセンブリの本体70は、略平面内を移動し、第1の引き込み位置と、第2の前進位置との間を往復運動するように構成される。キャリッジアセンブリの本体70が第1の位置にあると、ラム本体50はその第1の位置にあり、キャリッジアセンブリの本体70が第2の位置にあると、ラム本体50はその第2の位置にあることは理解される。故に、キャリッジアセンブリの本体70は、ラム本体の長手方向軸56とほぼ揃えられる運動の軸78を有する。即ち、キャリッジアセンブリの本体の運動の軸78は、ラム本体の長手方向軸56と平行であり且つ長手方向軸56から離間してよく、或いは、ほぼ長手方向軸56上に配置されてもよい。
別の実施形態では、図8及び図9に最も良く示されているように、各ベアリングアセンブリ90は、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100である。本明細書で用いられているように、「静圧/動圧ベアリングアセンブリ」は、静圧ベアリングアセンブリ、動圧ベアリングアセンブリ、又はこれらの組合せの何れかである。周知のように、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100は、ハウジング102及びベアリング104を含む。ベアリング104は、ハウジング102内に配置される。ベアリング104は、通路80を規定し、先に説明したように、これを通ってジャーナル64が延びる。静圧/動圧ベアリングアセンブリ100、即ちアウトボードガイドベアリングアセンブリ60は更に、潤滑剤サンプ106、ポンプアセンブリ108、及び複数の導管110を含んでおり、全て模式的に示されている。静圧/動圧ベアリングアセンブリ導管110は、静圧/動圧ベアリングアセンブリのハウジング102及びベアリング104を通って延びる導管を含む。周知のように、潤滑剤、限定されないが、例えば油が導管110を通過し、ベアリング表面とジャーナル64との間に配置される。或いは、ベアリング104の直動回転が、ベアリング104の内面に流体を引き寄せて、ジャーナル64の下又は周りに潤滑ウェッジ(lubricating wedge)又は流体リフト(fluid lift)を形成する。
静圧/動圧ベアリングアセンブリ100は、例示的な実施形態では、ラム本体50から離れているので、冷却液と静圧/動圧ベアリングアセンブリ潤滑剤との相互汚染が大幅に少なくなる。故に、例示的な実施形態では、アウトボードガイドベアリングアセンブリ60は、潤滑剤を収集して、潤滑剤を潤滑剤サンプ106又はフィルタアセンブリに戻すようなシールアセンブリを含んでいない。それどころか、ハウジングアセンブリ11の一部、即ちアウトボードガイドベアリングアセンブリ60の下側の部分は、ほぼ中空であり、サンプ106として作用する囲まれた空間を規定する。このような構成では、ジャーナル64からの潤滑剤はサンプ106に入る。更に、ラム本体50とは異なり、ジャーナル64は、冷却流体が必要とされる温度にまで加熱されない。故に、ジャーナル64及び/又は静圧/動圧ベアリングアセンブリ100と関連した冷却アセンブリは存在しない。ジャーナル64及び/又は静圧/動圧ベアリングアセンブリ100と関連したフィルタアセンブリも存在しないが、これは、潤滑剤を冷却流体から分離する必要がないからである。
例示的な実施形態では、組み立てられると、第1のジャーナル66及び第2のジャーナル68は、先に述べたように、水平方向に、即ち同一の略水平面内に揃えられる。更に、第1のジャーナル66及び第2のジャーナル68は、ジャーナル通路の2つの対82、84を通って延びる。故に、キャリッジアセンブリの本体70は、略水平面内を移動するように構成される。更に、ラム本体50はまた、例示的な実施形態において、キャリッジアセンブリのラムカップリング72に結合され、直接的に結合され、又は固定される。より詳細には、ラム本体の近位端52は、キャリッジアセンブリのラムカップリング72に結合され、直接的に結合され、又は固定される。更に、例示的な実施形態において、ラム本体50は、第1のジャーナル66及び第2のジャーナル68によって規定される水平面内に配置される。ラム本体50及びキャリッジアセンブリの本体70は、ラム本体の長手方向軸56とほぼ揃えられた方向に移動し、より詳細には往復運動する。故に、キャリッジアセンブリのラムカップリング72は、ほぼ移動平面内にラム本体50を支持するように構成される。
アウトボードガイドベアリングアセンブリ60を利用することで、先に述べたように、缶ボディ製造機10は、シールアセンブリがラム本体50の周りに配置されずとも動作できる。更に、ラム本体50は、静圧/動圧ベアリングアセンブリ又はラムガイドを通過しない。故に、これらの要素/アセンブリ及びダイパック16を通過するのに十分な長さがなければならない既知のラム本体とは異なり、例示的な実施形態のラム本体50は、ダイパック16を通過するのに十分な長さを必要とするだけである。ラム本体50の長さのこの縮小によって、ラムの垂れ量が低減し、これによって、ラム本体50及びダイパック16の摩滅が軽減する。例示的な実施形態では、ラム本体50の長さは、約30.0インチ乃至32.0インチであり、別の実施形態においては、長さは約31.0インチである。即ち、大きさの変化により、既知の技術において知られている欠点が改善する。
既知のラム本体50には、幾つかのサイズが存在する。先に特定した寸法は、ある例示的な実施形態、例えば、標準的な12液量オンスの缶用に大きさが決められたラム本体50と関連している。先行技術では、そのようなラム本体の長さは、24インチのストロークを用いる場合、約50インチ乃至52インチであった。従って、開示された発明は、ラム本体の長さを、約40%プラスマイナス約1インチ縮小可能とすることが理解される。その他の知られているラム本体の長さとして、45.387インチ、50.0インチ、51.0インチ及び57.0インチがあり、それらの長さにプラスマイナス約1インチしたものを含む。故に、開示された発明はまた、全てプラスマイナス約1インチで、長さが約27.0インチ、30.0インチ、及び34.2インチのラム本体(図示せず)を提供する。或いは、大まかに述べると、縮小されたラム本体50の長さは約26.0インチ乃至36.0インチであり、それらの全ては、既知のラム本体の長さよりも短い。即ち、本明細書で用いられる「縮小された長さのラム本体」の長さは、約26.0インチ乃至36.0インチである。
別の例示的な実施形態では、図11乃至図13及び図19乃至20に示されているように、アウトボードガイドベアリングアセンブリ160は、キャリッジアセンブリ162を含んでおり、キャリッジアセンブリ162は、ラムカップリング172、クランクカップリング174及び幾つかのガイドベアリングアセンブリ180と、更には、先と同様にポンプアセンブリ108及び複数の導管110とを有する本体170を含む。前述のように、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、ラム本体50から離間している。即ち、前述のように、キャリッジアセンブリの本体170は、例示的な実施形態において、略矩形であり、そして、前側軸面171と、第1の側面173及び第2の側面175とを含む。ラムカップリング172は、キャリッジアセンブリの本体の前側軸面171、即ち運動の軸が通過する前面に配置される。ラムカップリング172は、略水平方向にラム本体50を支持するように構成される。前述のように、キャリッジアセンブリの本体170は、略平面内を移動し、第1の引き込み位置と、第2の前進位置との間を往復運動するように構成される。
キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、例示的な実施形態において、キャリッジアセンブリの2つのガイドベアリングアセンブリ180、つまり、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180Aとキャリッジアセンブリの第2のガイドベアリングアセンブリ180Bとを含む。例示的な実施形態において、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180Aは、キャリッジアセンブリの本体の第1の側面173に配置されて結合され、キャリッジアセンブリの第2のガイドベアリングアセンブリ180Bは、キャリッジアセンブリの本体の第2の側面175に配置されて結合される。キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180A及び第2のガイドベアリングアセンブリ180Bの要素はまた、以下に記載されるように、ボディ製造機のハウジングアセンブリ11に結合されることは更に理解される。なお、ラム本体50は、キャリッジアセンブリの本体の前側軸面171に結合され、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180A及び第2のガイドベアリングアセンブリ180Bは、キャリッジアセンブリの本体の第1の側面173及び第2の側面175に結合されており、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180A、180Bは、ラム本体50から離れていることに留意のこと。
キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180A及び第2のガイドベアリングアセンブリ180Bは、ほとんど類似しているので、1つのみを記載することとする。しかしながら、キャリッジアセンブリの各ガイドベアリングアセンブリ180A、180Bは、以後に記載される要素を含んでおり、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180Aと関連したそれら要素は、参照文字「A」によって、キャリッジアセンブリの第2のガイドベアリングアセンブリ180Bと関連した要素は、参照文字「B」によって特定されるが、たとえ各要素についての最初の記述にその表示が与えられていなかったとしても、それらの要素が含まれると理解されるべきである。更に、以後、キャリッジアセンブリの各ガイドベアリングアセンブリ180の構成要素の名称は、「第1の[X]」及び「第2の[X]」に短縮されることもある。例えば、例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180A及び第2のガイドベアリングアセンブリ180Bの各々は、以下に説明するサドル186を含んでいる。サドル186は、以後、「第1のサドル186A」又は「第2のサドル186B」として特定されることがある。「第1」及び「第2」という用語は、その部品が関連するキャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180を特定することが理解される。
例示的な実施形態において、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、第1の構成要素182及び第2の構成要素184を含む。キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第1の構成要素182は、サドル186であり、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第2の構成要素184は、ジャーナルチャネル188である。即ち、本明細書で用いられるジャーナルチャネル188は、移動の経路を規定するチャネルであり、先に記載されるジャーナル66、68と類似する。更に、本明細書で用いられているように、「サドル」は、関連するチャネル188とほぼ一致する大きさにされた構造体である。即ち、サドル186の断面形状は、チャネル188と類似するが、僅かに小さく、長手方向の寸法が縮小されている。この機器構成において、サドル186はチャネル188を通って移動するように構成される。例示的な実施形態では、各サドル186は、キャリッジアセンブリの本体170と一体である。
例示的な実施形態において、ジャーナルチャネル188は、幾つかの略平坦な表面で形成されて、略正方形でC字状のチャネルが形成される。即ち、チャネル188は略矩形の断面を有する。従って、対応するサドル186は同様に、略矩形の断面を有する。更に、図12に示されるように、例示的な実施形態において、サドル186は略平行六面体の構造体である。図示されていない別の実施形態においては、チャネル188及びサドル186は、台形の断面形状を有する。
更に、ある例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、静圧/動圧ベアリングアセンブリである。この実施形態では、ベアリングアセンブリの第1の構成要素182は、潤滑剤サンプ106に結合されて、潤滑剤サンプ106と流体連通するように構成される。即ち、サドル186は、潤滑剤サンプ106に結合されて、潤滑剤サンプ106と流体連通する幾つかの流体ポート190を含む。前述のように、幾つかの導管110により、潤滑剤の流体連通が実現され、ポンプアセンブリ108によって、サンプ106から流体ポート190を通って潤滑剤をポンプで送ることができる。幾つかの導管110は、例示的な実施形態において、キャリッジアセンブリの本体170を通過する。この構成では、潤滑剤の層が、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第1の構成要素182とキャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第2の構成要素184との間に配置される。
例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第2の構成要素184は、ジブ(gib)アセンブリ192を含む。ジブアセンブリ192は、幾つかの、典型的には2つの略平行な平らな部材(図示せず)を含んでおり、これらは、離間した調整可能なカップリング構成要素、限定されないが、例えばねじ棒(図示せず)によって結合される。平らな部材の相対的な間隔及び角度は、調整可能なカップリング構成要素を作動させることによって調整されてよい。例えば、ジャーナルチャネル188が、3つの略平らな表面を有する略正方形でC字状のチャネルであれば、各表面がそれぞれジブアセンブリ192によって形成されてよい。即ち、各ジブアセンブリ192の平らな部材の1つが、正方形でC字状のチャネルの平らな各表面を形成する。この構成では、特徴、例えばチャネル表面又はジャーナルチャネル188の断面積のアラインメントが調整できる。
例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、ダイパック16を通る通路に、ラム本体50又はパンチ58を方向付けるように構成されている。本明細書で使用されているように、ダイパックの通路17の長手方向軸に「ラム本体を方向付けるように構成される」ことは、ラム本体50の長手方向軸をダイパック16の軸と一致させることを意図した方法でラム本体又はパンチの向きを変更することで、ラム本体50がガイドベアリングで支持される必要がないように構成されていることを意味している。ラム本体50の方向付けは、パンチ58とダイパック16の位置合わせ不良を低減して、上述した「ぐらつき」を減らす。即ち、静圧/動圧ベアリングアセンブリを含む従来技術のベアリングアセンブリは、関連するラム本体50又はパンチ58の向きに影響を及ぼすが、その他のアセンブリが、例えばこれに限定されないがガイドアセンブリが、ラム本体50又はパンチ58の向きを実質的に制御していた。つまり、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100は、補償効果を有する。例えば、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100を含むキャリッジアセンブリ本体170において、チャネル188に対するキャリッジアセンブリ62の任意のオフセットは、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第1の構成要素182とキャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第2の構成要素184との間の隙間を、ある場所では狭くし、別の場所ではその隙間を増加させる。隙間におけるこの変化は、それらの位置における流体圧力を変化させ、即ち、隙間を狭くする圧力を増加させ、隙間を増加させる圧力を減少させる。これによって、ひいては、キャリッジアセンブリ62は、圧力を平衡させるように再び向き付けられる。図1に示すように、パッドが互いに隣接して配置されている従来技術の静圧/動圧ベアリングアセンブリ100の補償効果は、本明細書で使用されるように、「ラム本体を方向付けるように構成されて」いない。
言い換えると、例えば、これに限定されるものではないが製作公差などの、静圧/動圧ベアリングアセンブリを含む従来技術のベアリングアセンブリの様々な特徴と、互いに直に隣接する静圧/動圧ベアリングアセンブリの位置とは、ラム本体又はパンチが缶ボディ製造機のハウジングアセンブリに対して揺動することを可能にしていた。故に、従来技術の静圧/動圧ベアリングアセンブリは、ラムガイドを必要としていた。本明細書で使用されるように、「ラム本体を方向付けるように構成される」とは、ラム本体50又はパンチ58の向きを実質的に制御することを意味する。ラム本体50又はパンチ58の向きを実質的に制御するために、ガイドベアリングアセンブリ180を含むベアリングアセンブリは、上述した補償効果を超える結果として、ラム本体50又はパンチ58の向きを意図した方法で制御しなければならない。本明細書で使用される「ラム本体又はパンチの向きを制御する」(50,58)とは、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100が以下の特徴を含むことを意味する。(1)キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の流体発生要素が「十分に離間して」おり、選択された移動経路にわたって移動するようにラム本体50の長手方向軸を配置するように意図した方法で、ラム本体50又はパンチ58の向きが変わる。(2)キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は、調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが妥当な量の流体を発生する。以下に説明するように、例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の流体発生要素は、スラストパッドアセンブリ400である。
本明細書で使用されるように、「発生」とは、ポンプアセンブリ108と、複数の導管110と、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180とに流体を通すことを意味する。つまり、「発生」は「生成」を意味するものではない。更に、「発生」とは、ポンプアセンブリ108、複数の導管110、及びキャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180を通って、十分な量のベアリング流体として流体を通過させて、ベアリング流体が、ガイドベアリングアセンブリ180を強固にする、即ち、より堅くなるように作用することを意味する。従って、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが妥当な量の流体を発生する」ことに関して、ガイドベアリングアセンブリの第1の構成要素182と第2の構成要素184との間に配置された流体は、缶ボディ製造機のハウジングアセンブリ11に対するラム本体50又はパンチ58のぐらつきを効果的に排除し、ラム本体50の長手方向軸をダイパック16の軸と揃えるのに十分な圧力であることは理解される。これは、如何なる構成においても、静圧/動圧ベアリングアセンブリ100では不可能である。不可能な例としては、ポンプと、図1に示されている(及び互いに直に隣接している)静圧/動圧ベアリングアセンブリ100とを含む静圧/動圧ベアリングアセンブリ100が、ほぼ無限の流体流量を提供するように構成されているとすれば、そのような静圧/動圧ベアリングアセンブリは、多量の流体を発生させて、調心流体ベアリングの強固さを確立することができる。しかしながら、ポンプアセンブリ108、任意の導管110、及び静圧/動圧ベアリングアセンブリ100の流体流れの特性は、物理学及び現在の技術によって制限されることが理解されるので、ほぼ無限の流体流量は「妥当」ではない。このように、本明細書で使用される「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが妥当な量の流体を生成する」とは、ベアリングアセンブリ内の流体が、当業者に公知の構成要素を使用して缶ボディ製造機のハウジングアセンブリ11に対してラム本体50又はパンチ58のぐらつきを効果的に除去するのに十分な圧力であることを意味する。故に、例えば、ほぼ無限の流体流量が与えられれば、「調心流体ベアリングの強固さを確立する」ことが表面上可能である「静圧/動圧ベアリングアセンブリ」は、「ラム本体を方向付けるように構成され」ていない。何故ならば、そのような架空の静圧/動圧ベアリングアセンブリは、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生」しないからである。つまり、無限の流体の流れは「妥当」ではない。更に、明確化のため述べると、図1に示すような互いに直に隣接している静圧/動圧ベアリングアセンブリ100は、本明細書で使用するように、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」ことはできない。
更に、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180に関して本明細書で使用される「十分に離間した」とは、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180が互いに直に隣接していないことを意味する。ラム本体50又はパンチ58をダイパック16を通る通路に方向付けるガイドベアリングアセンブリ180の能力は、上述したように、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第1の構成要素182とキャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリの第2の構成要素184との間の流体圧力と、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の間隔と、ラムアセンブリ12の重心からのガイドベアリングアセンブリ180の距離との関数であることは理解される。ラムアセンブリ12の他の特性も向き付けに影響を及ぼすが、本明細書ではそれほど重要ではなく、この場合、無視できる程度である。図22A乃至図22Cに示すように、ラムアセンブリ12の重心は、ほぼラム本体の長手方向軸56にて、ラム本体50とキャリッジアセンブリ本体170の境界に位置する。更に、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180がラムアセンブリ12の重心から離間するほど、後述するように、スラストパッドアセンブリ400を通過する流体がラム本体50の位置に及ぼす影響が大きくなることが理解される。つまり、スラストパッドアセンブリ400がラムアセンブリ12の重心から離れているほど、レバーアームが大きくなる。故に、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」ことは、ラムアセンブリ12の重心に対するスラストパッドアセンブリ400の位置にも依存する。更に、本明細書で使用されるように、「十分に離間している」とは、スラストパッドアセンブリ400で発生する流体の量について、スラストパッドアセンブリ400、つまり、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180が、選択された移動経路にわたって移動するようにラム本体50の長手方向軸を配置するように、ラム本体50又はパンチ58の向きを変更するように構成されるように、スラストパッドアセンブリ400が離間していることを意味している。従って、「十分に離間した」スラストパッドアセンブリ400では、既知のポンプアセンブリ108及び既知の導管110は、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」ことができる。故に、「十分に離間した」スラストパッドアセンブリ400を有することにより、「ぐらつき」に関する前述の問題が解決される。
例えば、一般的に言えば、比較的短いラムアセンブリ12では、ラム本体50又はパンチ58をダイパック16を通る通路に向けるために必要とされる力はより小さい。従って、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180は適度に離間していてよく、アウトボードガイドベアリングアセンブリ160は適度な量のガイド流体を発生するように構成される。更に、ラムアセンブリ12の重心に相対的に近いスラストパッドアセンブリ400で発生する流体の量は、ラムアセンブリ12の重心から相対的に離れたスラストパッドアセンブリ400で発生する流体の量よりも多い。
比較的短い同じラムアセンブリ12が用いられており、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の間隔を増加させた場合、つまり、後側スラストパッドアセンブリ400がラムアセンブリ12の重心から更に離れた場合、アウトボードガイドベアリングアセンブリ160は、より少ない量のガイド流体を発生するように構成される。反対に、比較的長いラムアセンブリ12を用いると、比較的短いラムアセンブリ12を支持するアウトボードガイドベアリングアセンブリ160と比較して、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180はより大きな間隔を必要とし、アウトボートガイドベアリングアセンブリ160はより多くの量のガイド流体を発生する必要があろう。
従って、「ラム本体50を方向付けるように構成された」ガイドベアリングアセンブリ180は、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生する」ガイドベアリングアセンブリ180であって、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の流体発生要素は、互いに「十分に離間している」。故に、逆も真であって、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生」し、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の流体発生要素が互いに十分に離間している、ガイドベアリングアセンブリ180は、「ラム本体50を方向付けるように構成され」ている。
更に、上述したように、「[動詞又は「[X]となる」]となるように構成され」るためには、その構成が、特定の動詞を実行するように、又は[X]となるように意図され、且つ設計されている必要がある。故に、本明細書で使用されるように、潤滑流体を単に使用する潤滑ベアリングアセンブリは、そのように具体的に記載されない限り、「ラム本体50を方向付けるように構成され」ていない。言い換えると、意図した方法でラム本体50又はパンチ58の向きを変更できる可能性のある従来技術のベアリングアセンブリは、本明細書で使用されるように、「ラム本体を方向付けるように構成され」ておらず、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生」せず、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の「十分に離間している」流体発生要素を含んでいない。キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180の「十分に離間している」流体発生要素を含んでおり、「ラム本体を方向付けるように構成され」て、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生する」ためには、ガイドベアリングアセンブリ180は、ラム本体50を向き付けできるものとして説明されなければならず、或いは、ラム本体50を意図的に方向付けるように設計又は示されていなければならない。
繰り返すが、キャリッジアセンブリの第1のガイドベアリングアセンブリ180Aと第2のガイドベアリングアセンブリ180Bとは実質的に同じであって、1つのみを説明することに留意のこと。しかしながら、キャリッジアセンブリガイドの各ベアリングアセンブリ180A、180Bが以下に説明する要素を含むことは、理解できる。図19乃至図21に示す例示的な実施形態では、各サドル186は、幾つかのスラストパッドアセンブリ400を含む。以下で説明するように、一体的な本体構成要素が個々のスラストパッドアセンブリ400にわたって延在してもよいが、スラストパッドアセンブリ400は依然として別個で別々のアセンブリである。例示的な実施形態では、サドル186は、ほぼ矩形の断面を、即ち、平行六面体の断面を有する。故に、各サドル186は、上面181と、外側側面183と、下面185とを有する。この構成では、各スラストパッドアセンブリ400は、上側パッド部402と、横側パッド部404と、下側パッド部406とを含んでいる。上側パッド部402は、サドル上面181に配置される。横側パッド部404は、サドル外側側面183に配置される。下側パッド部406は、サドル下面185に配置される。
各パッド部402、404、406は実質的に同じであって、1つのみが説明される。パッド部402、404、406は、ほぼ平面のパッド本体410を含む。各パッド部の本体410は、例示的な実施形態では、陥凹スロット412を規定している。パッド部本体のスロット412には、流体通路414と幾つかの結合通路(図示せず)がある。各パッド部本体の流体通路414は、以下に説明する流体分配アセンブリの通路452と揃えられるように、構成、即ち配置されている。
例示的な実施形態では、各サドル186は、前側スラストパッドアセンブリ400’と、少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’と、後側スラストパッドアセンブリ400’’’とを含んでいる。前側スラストパッドアセンブリ400’及び後側スラストパッドアセンブリ400’’’に加えて少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’を含むことは、つまり、各中間スラストパッドアセンブリ400’’を追加することは、上記のように、更なる向き付け力(orienting forces)と、結果として生じる反作用モーメントをオフセット力に提供するより良い能力とをもたらす。更に、少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’を追加することは、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」という負担が、追加のスラストパッドアセンブリ間で分配されることを意味する。即ち、現在の技術のポンプアセンブリ108及び導管110は、不十分に離間したスラストパッドアセンブリにおいて「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」には不十分である。つまり、例えば、要求される流体圧力が得られず、又は導管を破裂させるであろう。少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’を含むことにより、この必要な流体圧力は低減されて、現在の技術のポンプアセンブリ108及び導管110は、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分であるが、妥当な量の流体を発生する」のに十分となる。故に、少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’を含むことにより、上述した「ぐらつき」に関する前述の問題が解決される。
3つのスラストパッドアセンブリ400’、400’’、400’’’は例示的なものに過ぎず、各サドル186は、スラストパッドの数が1より大きく、且つ、スラストパッド400が、上述したように互いに「十分に離間している」限りにおいて、任意の数のスラストパッドを含んでよいことは理解される。図示したように、例示的な実施形態では、1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’が存在する。以下、「’」記号の数は、個別のパッドアセンブリ400’、400’’、400’’’の構成要素を示す。図19に示すように、前側スラストパッドアセンブリ400’及び中間スラストパッドアセンブリ400’’の各々において、上側パッド部402’、402’’、横側パッド部404’、404’’、及び下側パッド部406’、406’’は、概ね揃えられている。即ち、例えば、前側スラストパッドアセンブリ400’及び中間スラストパッドアセンブリ400’’の各々における各パッド部本体410の前縁及び後縁は、概ね同じ平面内に配置される。後側スラストパッドアセンブリ400’’’において、上側パッド部402’’’及び下側パッド部406’’’は、横側パッド部404’’’から長手方向にオフセットされている。この構成では、クランクアセンブリのクランクアーム32をキャリッジアセンブリ本体170に結合するピン33が、上側パッド部402’’’と下側パッド部406’’’との間に配置される。
例示的な実施形態では、前側スラストパッドアセンブリ400’と、少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’と、後側スラストパッドアセンブリ400’’’とは、幾つかの一体パッド部材430,432,434を共有する。即ち、キャリッジアセンブリの各ガイドベアリングアセンブリ180は、一体の上側パッド部材430と、一体の横側パッド部材432と、一体の下側パッド部材434とを含む。一体の上側パッド部材430は、細長いほぼ平坦な一体の本体448を含んでおり、当該本体は、前側スラストパッドアセンブリの上側パッド部402’と、中間スラストパッドアセンブリの上側パッド部402’’と、後側スラストパッドアセンブリの上側パッド部402’’’と規定している。即ち、略平坦な上側パッド部材430は、窪み、つまり、パッド部材の本体448の薄肉部分を含んでおり、それによって、様々なパッド部の本体410としてより厚い部分を規定する。同様に、一体の横側パッド部材432は、前側スラストパッドアセンブリの横側パッド部404’と、中間スラストパッドアセンブリの横側パッド部404’’と、後側スラストパッドアセンブリの横側パッド部404’’’とを規定しており、一体の下側パッド部材434は、前側スラストパッドアセンブリの下側パッド部406’と、中間スラストパッドアセンブリの下側パッド部406’’と、後側スラストパッドアセンブリの下側パッド部406’’とを規定している。
例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリの各ガイドベアリングアセンブリ180は、関連するサドルのスラストパッドアセンブリ400にバランスのとれた流体流れをもたらすように構成された流体分配アセンブリ450を含む。故に、各サドル186、つまり、各流体分配アセンブリ450は、幾つかの通路452を含む。流体分配アセンブリの各通路452は、パッド本体の流体通路414と潤滑剤サンプ106とに結合されて、それらと流体連通するように構成されている。この構成では、潤滑剤は、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180に送られる。
更に、流体分配アセンブリの通路452は、関連するサドルのスラストパッドアセンブリ400に「バランスのとれた流体の流れを提供する」ように構成されている。本明細書で使用されるように、「バランスのとれた流体の流れを提供する」とは、流体分配アセンブリの通路452が、関連する部分402,404,406に十分な流体流れを提供して、キャリッジアセンブリのガイドベアリングアセンブリ180が、上述したように、「調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生」し、且つ、各流体ポート190における流体圧力がほぼ同じであるような流量で流体を発生することを意味する。故に、流体分配アセンブリの通路452の構成は、缶ボディ製造機10とラムアセンブリ12の重量及び構成に依存することが理解される。「バランスのとれた流体流れを提供する」ように構成されるためには、流体分配アセンブリは、「バランスのとれた流体流れを提供する」ことができると説明されているか、意図的に「バランスのとれた流体流れを提供する」ように設計又は示されていなければならない。つまり、単に流体流れを提供する流体分配アセンブリは、「バランスのとれた流体流れを提供する」ことができると説明されているか、意図的に「バランスのとれた流体流れを提供する」ように設計又は示されていない限りは、本明細書に記載のように「バランスのとれた流体流れを提供」しない。
更に、流体分配アセンブリの幾つかの流体通路452は、選択的に閉鎖可能である。例えば、流体分配アセンブリの幾つかの流体通路452は、内部に設置されたプラグ(図示せず)を有するように構成されている。そのプラグは、個々の流体分配アセンブリの流体通路452をシールする。例示的な実施形態では、プラグは、導管110とサンプ106のインターフェースになるように構成された開口において、キャリッジアセンブリ本体170に配置される。或いは、パッド本体の通路414にプラグが配置されてもよい。図示されていない別の実施形態では、流体分配アセンブリの幾つかの流体通路452が、開位置と閉位置の間で動作するバルブアセンブリ(図示せず)を含む。
この構成では、第1のサドル186Aと第2のサドル186Bとは、調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生するように構成されている。つまり、本明細書で使用されるように、第1のサドル186A及び第2のサドル186Bは、前側スラストパッドアセンブリ400’、少なくとも1つの中間スラストパッドアセンブリ400’’、及び後側スラストパッドアセンブリ400’’’を有しており、スラストパッドアセンブリ400’、400’’、400’’’は、「バランスのとれた流体流れを提供する」ように構成された流体分配アセンブリの通路452に結合して流体連通しており、第1のサドル186A及び第2のサドル186Bは、調心流体ベアリングの強固さを確立するのに十分な量の流体を発生する。
この実施形態では、ハウジングアセンブリ11は、ラム本体50のためのシールアセンブリ196を含んでいてよく、図では含んでいる。即ち、シールアセンブリ196は、周知のように、2つのカップシール(図示せず)を含んでいる。即ち、一方のカップシールは、ラム本体が第2の位置から第1の位置に移動すると、冷却剤をラム本体50から除去するように構成され、他方のカップシールは、ラム本体50が第1の位置から第2の位置に移動するにつれ、潤滑剤をラム本体50から除去するように構成されている。なお、シールアセンブリ196は、ベアリングアセンブリではなく、ラム本体50を支持しないので、以下に説明されるように、ラム本体50の「片持ち長さ」を変えないことに留意のこと。
この実施形態では、ベアリングアセンブリを通過するのに十分な長さがなければならない既知のラム本体とは異なり、この例示的な実施形態のラム本体50は、シールアセンブリ196及びダイパック16を通過するのに十分な長さを必要とするだけである。ラム本体50の長さのこの縮小により、ラムの垂れの量が低減して、これによってラム本体50及びダイパック16の摩滅が軽減する。例示的な実施形態において、ラム本体50は、約33.0インチ乃至約36.0インチ、又は約34.5インチの長さがある。即ち、大きさの変化により、既知の技術の欠点が改善する。
アウトボードガイドベアリングアセンブリ60、160の何れかの実施形態を用いて、ラム本体の近位端52は、キャリッジアセンブリのラムカップリング72に結合され、直接的に結合され、又は固定されて、ラム本体50はそこから延びる。ラム本体50は片持ち部材120、220である(図8及び図13)。図3に示された再絞りスリーブ40の右側にあるアセンブリ、限定されないが、例えば、エアブレード44及び機械式ストリッパ46は、ラム本体50を支持しないことに留意のこと。
更に、片持ち部材120は、「片持ち長さ」を有し、これは、支持されていない一端に最も近い支持物を越えた片持ち部材の長さである。上述のように、ラム本体50がベアリングアセンブリ60を通って移動する先行技術においては、先行技術のラム本体の片持ち長さは、動的な片持ち長さを有していた。即ち、片持ち長さは、ベアリングアセンブリ60を通って延びるラム本体50の長さによって決まっていた。例示的な実施形態のラム本体50は、ベアリングアセンブリ60を通って延びないので、片持ち部材120の片持ち長さは、キャリッジアセンブリ62の往復運動の間も一定に保たれる。
別の例示的な実施形態では、図10、図10A及び図10Bに示されているが、ラムアセンブリ12は、細長い、略円形の、ほぼ中空のラム本体50Aを含む。前述のように、ラム本体50Aは、近位端52、遠位端54及び長手方向軸56、並びに中間部分59を含む。例示的な実施形態において、そしてラム本体の中間部分59にて、中空のラム本体50Aの内面は、内向きに延びるフランジ130を含む。この例示的な実施形態では、ラム本体のフランジ130は、ラム本体の遠位端54とラム本体の中間部分59との間の境界となる。
パンチ58は、内向きに延びるフランジ130を越えてラム本体の遠位端54に配置される。即ち、ラム本体の遠位端54の半径は、ラム本体の近位端52及びラム本体の中間部分59に対して減少している。パンチ58は略円筒状であり、中空の本体57を含む。パンチ本体57の外径は、ラム本体の中間部分59及び近位端52の外径とほぼ同じである。パンチ58は、ラム本体の遠位端54を超えて配置され、且つこれに結合される。この構成において、パンチ58とラム本体の中間部分59との間の外側の移行部は、実質的に滑らかである。この例示的な実施形態では、ラムアセンブリ12はまた、引張アセンブリ140を含む。
引張アセンブリ140は、ラム本体50Aに張力を与えることによって、ラムの垂れを低減するように構成される。例示的な実施形態において、引張アセンブリ140は、細長い支持部材142、近位カップリングアセンブリ144、及び遠位カップリングアセンブリ146を含む。支持部材142は、近位端150、遠位端152及び長手方向軸154を含む。支持部材142は、例示的な実施形態において、剛性部材又は引張部材の1つである。支持部材142は、ラム本体50A内にほぼ配置される。
引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144は、ラム本体の近位端52に配置される。引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144は、例示的な実施形態では、調整可能なカップリングアセンブリ148である。即ち、例示的な実施形態において、支持部材の近位端150と引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144とは、ねじ結合されており、例えば、それぞれは、ねじ棒143と係留ナット145である。図示されているように、支持部材の近位端150は、ラム本体の近位端52内で軸方向の通路149を通って延びる。図示したように、ラム本体の近位端の軸方向の通路149は、内向きに延びるフランジを規定するカラー147に配置される。
引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は、ラム本体の中間部分59又はラム本体の遠位端54の一方に配置される。例示的な実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は、ラム本体のフランジ130に配置される。例示的な実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は、マウント260及びマウントカップリングアセンブリ262を含む。即ち、マウントカップリングアセンブリ262は、後述のカップリング構成要素を含んでおり、これはマウント260をラム本体50Aに結合する。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント260は、本体264を含んでおり、本体264は、軸方向の第1のカップリングアセンブリ266と径方向の第2のカップリングアセンブリ268を規定する。さもなければ、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264は、ラム本体フランジ130にてラム本体50A内に適合する大きさと形状にされる。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1のカップリングアセンブリ266は、例示的な実施形態において、ねじ付きキャビティ270を含む。別の実施形態では、キャビティ270は、径方向のピンと、その通路(図示せず)とを含む。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1のカップリング構成要素のキャビティ270は、支持部材の遠位端152に対応する。故に、支持部材の遠位端152が、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1のカップリング構成要素のキャビティ270内に螺合して配置されることによって、支持部材142は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264に結合される。
引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ268によって、ラム本体50Aに結合される。例示的な実施形態において、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ268は、ねじ穴290を含んでおり、これは、略径方向に、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264内に延びている。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ268はまた、ファスナー292と、フランジ130にてラム本体の中間部分59を通る径方向の通路294とを含む。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264は、フランジ130にてラム本体50A内に配置される。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素のファスナー292は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素の径方向の通路294を通過し、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素のねじ穴290に螺入されることによって、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント260が、ラム本体50Aに結合されて固定される。
支持部材142は、引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144と引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146との間で延びて、これらに結合される。支持部材142は、張力を受ける。支持部材の遠位端152の、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146への結合は、先に説明されている。先に更に述べられたように、例示的な実施形態では、支持部材の近位端150と引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144とは、ねじ付きカップリングであり、それぞれは、例えば、ねじ棒143と係留ナット145である。即ち、支持部材の近位端150は、ねじ付きである。この機器構成において、支持部材142における張力は、容易に調整できる。即ち、係留ナット145は、支持部材の近位端150に螺合しており、ラム本体の近位端のカラー147に対して引き出される。係留ナット145が、ラム本体の近位端のカラー147に対して引き出されて、支持部材142において張力が生じる。そして、ねじ棒143の係留ナット145を回転させることで、支持部材142の張力を増減させる。
更に、例示的な実施形態では、支持部材142は、ラム本体の長手方向軸56の上方に配置されて、これと揃えられる。即ち、支持部材の長手方向軸154は、ラム本体の長手方向軸56と略平行であり、これから離間している。
図14及び図14Aに示される別の例示的な実施形態では、引張アセンブリ340は、ほとんど囲まれるように構成される。即ち、この実施形態では、マウント本体をラム本体50Aに結合する構造体は、ラム本体50Aの外面に露出しない。この構成においては、マウント本体264をラム本体50Aに結合する構造体は、シールアセンブリ196で摩滅を引き起こす位置にはない。故に、図14に示されているように、支持部材142と引張アセンブリの近位カップリングアセンブリ144とは、ほぼ上述の通りである。しかしながら、この実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は、下記の通りである。
この例示的な実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は、マウント360と、マウントカップリングアセンブリ362とを含む。即ち、マウントカップリングアセンブリ362は、以下で説明されるカップリング構成要素を含んでおり、これはマウント360をラム本体50Aに結合する。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント360は本体364を含む。本体364は、第1の遠位端363及び第2の近位端365を有しており、軸方向の第1のカップリングアセンブリ366と径方向の第2のカップリングアセンブリ368とを規定する。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体264は、ラム本体50A内に適合するように、そして、ラム本体のフランジ130にわたって延びるような大きさと形状にされる。即ち、装着されると、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の遠位端363は、フランジ130の遠位側に配置される。
引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1カップリング構成要素266は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の近位端365に配置され、ある典型的な実施形態では、ねじ付きキャビティ370を含む。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1カップリング構成要素のキャビティ370は、支持部材の遠位端252に対応する。この典型的な実施形態では、支持部材の遠位端252は、ねじ374を含む。従って、支持部材の遠位端252は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第1カップリング構成要素のキャビティ370と螺合可能に接続される。
引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体364は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ368によって、ラム本体50Aに結合される。例示的な実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ368は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体364にて、略径方向に延びるねじ穴390を含んでいる。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ368はまた、ファスナー392と、フランジ130より遠位の位置にてラム本体の遠位端54を通る径方向の通路394とを含む。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体364は、フランジ130にてラム本体50A内に配置される。引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素のファスナー392は、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素の径方向の通路394を通過し、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリング構成要素のねじ穴390に螺入されることによって、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント260は、ラム本体50Aに結合されて固定される。
ラムアセンブリ12が組み立てられるとき、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146が、パンチ58の下方/内部に配置されることが注目される。換言すると、パンチ58が、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146を覆う。従って、作動中は、ラム本体が第1位置及び第2位置の間を往復するので、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリ146は露出されず、シールアセンブリ196と接触できない。本明細書で使用されているように、ラム本体50Aの外側から見えないカップリングアセンブリは、「隠されたカップリング」である。即ち、この実施形態では、引張アセンブリの遠位カップリングアセンブリのマウント本体の第2のカップリングアセンブリ368は、隠されたカップリングである。
発明の具体的な実施形態が詳細に説明されてきたが、本開示の全体的な教示に照らしてそれらの詳細に対する様々な修正と代替がなされ得ることが当業者には理解されるであろう。従って、開示された特定の構成は、例示であるようにのみ意図されており、添付の特許請求の範囲と、その任意且つ全ての均等物の全範囲として与えられる本発明の範囲とに対する限定ではない。