JP2021009514A - 相乗り車両手配システム - Google Patents

Abstract

【課題】利用者が到着地への到着時刻を希望でき、かつ、その希望の到着時刻までの到着を見込むことができる、相乗り車両手配システムを提供する。【解決手段】利用者の利用予約に基づいて、乗車地を経由して降車地に到着時刻までに到着するタクシーに、その利用予約に係る配車が要請される（Ｓ５）。この配車の要請後は、配車を要請したタクシーへの新たな配車要請の拒否が決定される（Ｓ６）。この決定に従い、配車を要請したタクシーが利用者を降車地で降車させるまでの間、新たな利用予約が受け付けられても、そのタクシーへの新たな利用予約に係る配車リクエストの送信および配車の要請が行われることはない。【選択図】図２

Description

本発明は、相乗り車両手配システムに関する。

近年、相乗りタクシー（タクシー相乗りサービス）が世間からの注目を集めており、日本各地でその実証実験が実施されている。相乗りタクシーは、複数の利用者を１台のタクシーに同乗、いわゆる相乗りさせるサービス（システム）である。

相乗りタクシーには、利用者主導型と、事業者主導型とがある。利用者主導型の相乗りタクシーでは、複数の利用者がスマートフォンのアプリなどを利用して相乗りを事前に申し合わせたうえでタクシーの配車を受け、そのタクシーが各利用者の乗車地および降車地を経由して各利用者を輸送する。事業者主導型の相乗りタクシーでは、利用者が希望する乗車地、降車地、利用人数および乗車時刻などの利用情報を事業者（たとえば、タクシー事業者）に通知して利用を予約すると、その通知された利用情報から事業者がタクシーを配車し、そのタクシーが各利用者の乗車地および降車地を経由して各利用者を輸送する。

実証実験の結果、利用者主導型の相乗りタクシーは、利用者同士での申し合わせ（マッチング）の成功率が１割程度と低いことが判り、最近では、事業者主導型の相乗りタクシーがとくに注目を集めている。

特開２００３−２３３６５６号公報

ところが、事業者主導型の相乗りタクシーにも、いくつかの課題がある。

たとえば、利用者がタクシーに乗車中に他の利用者による利用の予約が入り、他の利用者の希望する乗車地および降車地が乗車中のタクシーの走行ルートから近い場合、他の利用者がタクシーの相乗り利用者に加えられる。そのため、利用者が希望する降車地への到着時刻が定まりにくく、相乗りタクシーは、飛行機に搭乗するために飛行場に向かうときなど、最遅の到着時刻が決まっている場合の利用には向いていない。

本発明の目的は、利用者が到着地への到着時刻を希望でき、かつ、その希望の到着時刻までの到着を見込むことができる、相乗り車両手配システムを提供することである。

前記の目的を達成するため、本発明に係る相乗り車両手配システムは、利用者から当該利用者が希望する乗車地、降車地および到着時刻の情報を含む利用予約を受け付ける予約受付手段と、予約受付手段により受け付けられた利用予約に基づいて、乗車地を経由して降車地に到着時刻までに到着する車両に利用予約に係る配車を要請する配車要請手段と、配車要請手段による配車の要請後、予約受付手段に新たな利用予約が受け付けられた場合に、先の利用予約に係る到着時刻を考慮して、当該要請済みの車両への新たな利用予約に係る配車の要請の可否を決定する要請可否決定手段とを含む。

この構成によれば、利用者の利用予約に基づいて、乗車地を経由して降車地に到着時刻までに到着する車両に、その利用予約に係る配車が要請される。この配車の要請後に、新たな利用予約があった場合、先の利用予約に係る到着時刻が考慮されて、先の利用予約に係る配車の要請を受けた車両への新たな利用予約に係る配車の要請の可否が決定される。

その可否の決定に、先の利用予約に係る到着時刻が考慮されるので、たとえば、先の利用予約に係る配車の要請を受けた車両が新たな利用予約に係る配車の要請を受けると、その車両が先の利用予約に係る到着時刻までに降車地に到着できないと推定される場合には、当該車両への新たな利用予約に係る配車の要請の拒否が決定される。これにより、先の利用予約を行った利用者が乗った車両は、その利用者が希望する到着時刻までに降車地に到着する。よって、利用者が到着地への到着時刻を希望でき、かつ、その希望の到着時刻までの到着を見込むことができる。

予約受付手段に受け付けられる利用予約には、到着時刻の情報が含まれない場合があり、要請可否決定手段は、配車要請手段による配車の要請後、予約受付手段に新たな利用予約が受け付けられた場合に、先の利用予約に到着時刻の情報が含まれる場合、当該要請済みの車両への新たな利用予約に係る配車の要請の拒否を決定してもよい。

この場合、先の利用予約に到着時刻の情報が含まれるか否かを確認することにより、先の利用予約に係る配車の要請を受けた車両への新たな利用予約に係る配車の要請の可否を容易に決定することができる。

本発明によれば、利用者が到着地への到着時刻を希望でき、かつ、その希望の到着時刻までの到着を見込むことができる。

本発明の一実施形態に係る相乗り車両手配システムが適用される相乗りタクシーの構成を示す図である。 配車サーバにより実行される配車処理の流れを示すフローチャートである。

以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。

＜相乗りタクシー＞
図１は、本発明の一実施形態に係る相乗り車両手配システムが適用される相乗りタクシー１の構成を示す図である。

相乗りタクシー１は、相乗りを希望する利用者が携帯端末などの端末２から配車センタに設置されている配車サーバ３に利用予約を登録すると、配車センタが管理している複数台のタクシーＴの中から１台のタクシーＴを配車サーバ３が自動的に手配して、そのタクシーＴが利用者の乗車地から降車地まで輸送するシステムである。

配車サーバ３は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）およびメモリ（揮発性メモリ、不揮発性メモリ）などを備えている。また、配車サーバ３は、利用者が使用する端末２および配車センタが管理している複数台のタクシーＴとの間で、携帯電話回線などの無線通信回線を介して双方向に通信可能である。

タクシーＴには、ＧＮＳＳ（Global Navigation Satellite System：全球測位衛星システム）衛星からの電波を受信するアンテナが搭載されており、タクシーＴから配車サーバ３に、自車の位置情報が定期的に送信されている。配車サーバ３は、タクシーＴの位置情報を受け取り、メモリの記憶領域の一部を使用して、各タクシーＴの現在位置を管理する。また、配車サーバ３は、各タクシーＴの今後の走行ルートを管理している。今後の走行ルートは、タクシーＴの現在位置およびタクシーＴへの配車の要請などの情報から推定される。

＜配車処理＞
図２は、配車サーバ３により実行される配車処理の流れを示すフローチャートである。

配車サーバ３では、利用者からの利用予約を受け付けたか否かが判断される（ステップＳ１）。利用予約に際しては、利用者が使用する端末２から配車サーバ３に、利用者が希望する乗車地、降車地、利用人数および降車地への到着時刻などの利用情報が送信される。配車サーバ３では、利用情報を含む利用予約を受け付けると（ステップＳ１のＹＥＳ）、その利用情報を含む利用予約がメモリに登録される。

そして、配車サーバ３では、メモリに登録された利用情報に到着時刻の情報が含まれているか否かが判断される（ステップＳ２）。利用情報には、到着時刻の情報が含まれない場合がある。すなわち、利用者は、到着時刻を問わない場合、利用予約に際して、利用情報に到着時刻の情報を含めなくてもよい。この場合、利用情報に到着時刻の情報は含まれず、到着時刻の情報に代えて、利用者が希望する迎車時刻（以下、「迎車希望時刻」という。）が利用情報に含められる。

利用情報に到着時刻の情報が含まれている場合（ステップＳ２のＹＥＳ）、配車サーバ３では、利用情報に含まれる乗車地、降車地および到着時刻の情報、ならびに到着時刻頃の渋滞予測の情報に基づいて、到着時刻からの逆算により、乗車地への迎車予定時刻が求められる。そして、配車サーバ３から利用者の端末２に、迎車予定時刻が送信される（ステップＳ３）。これにより、利用者の端末２に迎車予定時刻が表示され、利用者は、迎車予定時刻を知ることができる。

その後、配車サーバ３では、迎車予定時刻の所定時間前、たとえば、１時間程度前になると、利用者が希望している乗車地を含む所定エリア内（たとえば、乗車地を中心とする半径２ｋｍのエリア内）を走行するタクシーＴを対象として、その対象のタクシーＴの走行ルートの情報に基づいて、迎車予定時刻に乗車地に到着することができ、かつ、利用者が希望している到着時刻までに降車地に到着可能なタクシーＴが特定される。そして、特定されたタクシーＴに配車リクエストが送信される。

配車リクエストに対して、乗車地に配車可能なタクシーＴからは、配車リクエストに応える回答が返信され、乗車地に配車不可能なタクシーＴからは、配車リクエストを拒否する回答が返信される。配車サーバ３では、配車リクエストに応える回答を最も先に送信したタクシーＴへの配車要請が決定される。そして、配車サーバ３からタクシーＴに利用者が希望する乗車地への配車が要請される（ステップＳ５）。

その後、配車サーバ３では、配車を要請したタクシーＴへの新たな配車要請の拒否が決定される（ステップＳ６）。この決定に従い、配車サーバ３では、配車を要請したタクシーＴが利用者を降車地で降車させるまでの間、新たな利用予約が受け付けられても、そのタクシーＴへの新たな利用予約に係る配車リクエストの送信および配車の要請が行われることはない。

一方、利用情報に到着時刻の情報が含まれていない場合（ステップＳ２のＮＯ）、配車サーバ３では、迎車希望時刻の所定時間前、たとえば、１時間程度前になると、利用者が希望している乗車地を含む所定エリア内を走行するタクシーＴを対象として、その対象のタクシーＴの走行ルートの情報に基づいて、迎車希望時刻に乗車地に到着することができ、かつ、利用者が希望している降車地まで利用者を輸送可能なタクシーＴが特定される。そして、特定されたタクシーＴに配車リクエストが送信される。その後、配車サーバ３では、配車リクエストに応える回答を最も先に送信したタクシーＴへの配車要請が決定されて、配車サーバ３からタクシーＴに利用者が希望する乗車地への配車が要請される（ステップＳ８）。

＜作用効果＞
以上のように、利用者の利用予約に基づいて、乗車地を経由して降車地に到着時刻までに到着するタクシーＴに、その利用予約に係る配車が要請される。この配車の要請後に、新たな利用予約があった場合、先の利用予約に係る到着時刻が考慮されて、先の利用予約に係る配車の要請を受けたタクシーＴへの新たな利用予約に係る配車の要請の可否が決定される。

その可否の決定に、先の利用予約に係る到着時刻が考慮されるので、たとえば、先の利用予約に係る配車の要請を受けたタクシーＴが新たな利用予約に係る配車の要請を受けると、そのタクシーＴが先の利用予約に係る到着時刻までに降車地に到着できないと推定される場合には、当該タクシーＴへの新たな利用予約に係る配車の要請の拒否が決定される。

具体的には、図１に示されるように、利用者Ａによる利用予約が配車サーバ３に受け付けられ、その利用予約に対して、利用者Ｂが乗車中のタクシーＴに配車が要請された場合を想定する。この場合、タクシーＴに配車が要請された時点では、タクシーＴは、利用者Ａが希望する到着時刻から逆算される迎車予定時刻に乗車地に到着でき、かつ、利用者Ａが希望している到着時刻までに降車地に到着が可能である。しかし、利用者Ｃによる新たな利用予約が配車サーバ３に受け付けられ、その利用予約に対して、利用者Ａ，Ｂが乗車するタクシーＴに配車が要請された場合、タクシーＴが利用者Ａの希望する降車地に到着する前に利用者Ｃの乗車地および降車地を経由するため、利用者Ａの希望する降車地へのタクシーＴの到着が遅れ、利用者Ａが希望している到着時刻までにタクシーＴが降車地に到着しない可能性がある。そこで、利用者Ａ，Ｂが乗車するタクシーＴに対しては、利用者Ｃによる新たな利用予約に係る配車の要請の拒否が決定される。

これにより、先の利用予約を行った利用者Ａが乗ったタクシーＴは、その利用者Ａが希望する到着時刻までに降車地に到着する。よって、利用者Ａが到着地への到着時刻を希望でき、かつ、その希望の到着時刻までの到着を見込むことができる。

＜変形例＞
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。

たとえば、利用者Ａによる利用予約が配車サーバ３に受け付けられる前に、利用者Ｃによる利用予約が配車サーバ３に受け付けられている場合、利用者Ｂが乗車するタクシーＴが利用者Ａの希望する到着時刻に降車地に必ず到着できないとしても、到着できる可能性がある場合、そのタクシーＴが運賃の安いタクシーＴとして利用者Ａに提示（利用者Ａの端末２に表示）されてもよい。

また、利用者が到着時刻を問わないため、利用情報に到着時刻の情報を含めなかった場合、配車サーバ３では、降車地までの運賃が最も安くなるタクシーＴが特定されて、そのタクシーＴに配車が要請されてもよい。または、降車地までの運賃が最も安くなるタクシーＴを利用するか否かを利用者に問い合わせる画面が端末２に表示されて、その画面で利用者が利用する回答を入力した場合に、タクシーＴに配車が要請されてもよい。

その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。

１：相乗りタクシー（相乗り車両手配システム）
３：配車サーバ（予約受付手段、配車要請手段、要請可否決定手段）
Ａ，Ｂ，Ｃ：利用者
Ｔ：タクシー（車両）

Claims (2)

1. 利用者から当該利用者が希望する乗車地、降車地および到着時刻の情報を含む利用予約を受け付ける予約受付手段と、
   前記予約受付手段により受け付けられた前記利用予約に基づいて、前記乗車地を経由して前記降車地に前記到着時刻までに到着する車両に前記利用予約に係る配車を要請する配車要請手段と、
   前記配車要請手段による配車の要請後、前記予約受付手段に新たな前記利用予約が受け付けられた場合に、先の前記利用予約に係る前記到着時刻を考慮して、当該要請済みの車両への新たな前記利用予約に係る配車の要請の可否を決定する要請可否決定手段とを含む、相乗り車両手配システム。
2. 前記予約受付手段に受け付けられる前記利用予約には、前記到着時刻の情報が含まれない場合があり、
   前記要請可否決定手段は、前記配車要請手段による配車の要請後、前記予約受付手段に新たな前記利用予約が受け付けられた場合に、先の前記利用予約に前記到着時刻の情報が含まれる場合、当該要請済みの車両への新たな前記利用予約に係る配車の要請の拒否を決定する、請求項１に記載の相乗り車両手配システム。

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