JP2021009265A - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援する。【解決手段】情報処理装置は、画像投写装置による投写画像を撮像して得た撮像画像300に基づいて、投写面上における投写画像の位置を示す第1ポインタ500、501、502、503と、撮像画像内の座標系で設定された投写画像の目標位置を示す第2ポインタ310、311、312、313を表示装置に表示させる。【選択図】図5
Description
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援する技術に関する。
投写装置によって投写面に画像を投写する場合、投写面上に投写される画像の位置を目標となる位置(以下、目標位置という)に合わせる必要がある。
特許文献1は、複数のプロジェクタから投写される複数の画像を用いて1つの画像を投写面上に形成するシステムを開示している。このシステムでは、各プロジェクタが他のプロジェクタの担当投写領域の画像表示と一部が重畳した担当投写領域の画像表示を担当する。プロジェクタは、投写可能領域が担当投写領域を包含しない場合、プロジェクタの位置を調整する際にユーザにより参照されるガイド図形を生成する。プロジェクタは、投写可能領域が担当投写領域を包含する場合、ガイド図形と組み合わされて位置調整の基準としてユーザにより参照される参照図形を生成する。
しかしながら、特許文献1には、少なくとも1台のプロジェクタの投写可能領域が担当投写領域を包含しないと、参照画像を生成することができず、プロジェクタによる画像のスクリーン上での位置の調整を支援できない可能性があった。
本発明は、投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、投写装置による投写画像を撮像して得た撮像画像に基づいて、投写面上における前記投写画像の位置を取得する取得手段と、前記撮像画像内の座標系で前記投写画像の目標位置を設定する設定手段と、前記取得手段により取得された前記投写画像の位置を示す第1ポインタと、前記設定手段により設定された前記投写画像の目標位置を示す第2ポインタを表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。また、実施形態で説明されている構成要素の組み合わせのすべてが、課題を解決するための手段に必須のものとは限らず、種々の変形及び変更が可能である。
<実施形態1>
図1は、本実施形態に係るシステムの概略構成例を示す図である。図1に示す投写面100は、後述の、第1画像投写装置101、第2画像投写装置102、第3画像投写装置103、第4画像投写装置104それぞれが投写する投写面を示している。
図1は、本実施形態に係るシステムの概略構成例を示す図である。図1に示す投写面100は、後述の、第1画像投写装置101、第2画像投写装置102、第3画像投写装置103、第4画像投写装置104それぞれが投写する投写面を示している。
本実施形態のシステムは、投写面100、第1画像投写装置101、第2画像投写装置102、第3画像投写装置103、第4画像投写装置104、撮像装置105、情報処理装置106、表示装置107、入力装置108を有する。
上述の各画像投写装置101〜104はそれぞれ情報処理装置106に接続されており、情報処理装置106から送信された画像(以下、投写画像ともいう)を受信し、受信した画像を投写面100に投写する。各画像投写装置101〜104と情報処理装置106とは、例えば、無線LANなどの無線や有線LANなどの有線で接続され、データを送受信可能であれば、その接続形態を問わない。各画像投写装置101〜104は、レンズのズーム機構、画像投写装置の設置位置を移動することなく、画像投写位置を移動することができる投写位置移動機構を備える。画像投写位置とは、投写面上における投写画像の中心位置であり、投写画像の投写領域の中心部(重心)となる位置である。本実施形態における投写位置移動機構は、光学的に投写位置を水平方向および垂直方向に移動するレンズシフト機構、光学的に投写領域を拡縮する光学ズーム機構、投写画像を内部の画像処理により幾何変換する幾何変換機構を含む。各画像投写装置101〜104は、情報処理装置106又はリモートコントローラ(不図示)や各画像投写装置に備え付けられるボタン(不図示)の操作による指示等に基づき、投写位置移動機構を駆動し投写領域の拡縮、投写位置の移動を実行することができる。すなわち、レンズシフト機構、光学ズーム機構、幾何変換機構を駆動し投写領域の拡縮、投写位置の移動を実行することができる。本実施形態のシステムは、投写装置を第1〜第4画像投写装置101〜104の4台有する。システムが有する投写装置の台数は4台に限定されず、3台以下としてもよいし5台以上としてもよい。
撮像装置105は、投写面100を撮像するための装置であり、詳細につき後述する投写面100上の目標投写領域全体を撮像できるように設置される。撮像装置105は、情報処理装置106に接続されており、撮像して取得した撮像画像を情報処理装置106に送信する。撮像装置105と情報処理装置106とは、例えば、無線LANなどの無線や有線LANなどの有線で接続され、データを送受信可能であれば、その接続形態を問わない。
情報処理装置106として、例えばPC(パーソナル・コンピュータ)のような汎用の計算機を用いることができる。情報処理装置106は、内部のCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)上で動作するプログラムによって後述する各処理を実行する。情報処理装置106は、前述したように接続されている各画像投写装置101〜104に投写画像や、レンズのズーム機構、レンズシフト機構、光学ズーム機構、幾何変換機構の制御情報などを送信する。また、情報処理装置106は、撮像装置105から送信された撮像画像を受信する。情報処理装置106は、受信した撮像画像を解析して各画像投写装置101〜104の現在の投写位置を導出するなどの様々な情報処理を実行する。処理内容の詳細な説明は後述する。
表示装置107は情報処理装置106に接続され、情報処理装置106から送信される、撮像画像やユーザが操作可能なGUI(グラフィック・ユーザ・インターフェース)等を含む画像を受信して表示画面に表示するモニタやディスプレイ等の表示装置である。
入力装置108は、情報処理装置106に対するユーザの指示を受け付けるためのマウスやキーボードなどの入力装置である。
表示装置107と入力装置108は一体となっていてもよく、タッチパネル対応ディスプレイなどであってもよい。
また、撮像装置105と情報処理装置106と表示装置107と入力装置108は一体となっていてもよく、カメラ付きのスマートフォンやタブレット端末であってもよい。
次に、システムにおける、画像投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援する処理について、図2を参照して説明する。図2は、上述したシステムにおける、画像投写装置による投写面上の投写画像の位置の調整を支援する処理の手順例を示すフローチャートである。ステップ毎に説明する。なお、各処理の説明における符号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
先ず、S200では、ユーザによる操作で、撮像装置105は、各画像投写装置101〜104に投写させたい投写面100上の領域全体を含むように投写面100を撮像して撮像画像を取得する。撮像装置105は、取得した撮像画像を情報処理装置106に送信する。情報処理装置106は、撮像装置105から送信された撮像画像を受信し、受信した撮像画像にユーザ操作用のメニューなどを重畳して重畳画像を生成する。情報処理装置106は、生成した重畳画像を入力装置108からのユーザ操作による指示を受け付けるGUIとして表示装置107に送信して表示装置107の表示画面に表示させる。
S201では、情報処理装置106は、表示装置107の表示画面に表示されたGUI上において、入力装置108からのユーザ操作により指定された情報を基に、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれに対応する投写領域の目標投写位置を決定する。情報処理装置106は、決定した、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれに対応する投写領域の目標投写位置に関する目標投写位置情報を送信して表示装置107に受信させる。情報処理装置106は、情報処理装置106から受信した、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれに対応する目標投写位置情報を基に、投写領域の目標投写位置(領域)を撮像画像に重畳して表示装置107の表示画面に表示させる。
図3は、S201において、表示装置107の表示画面上に表示される撮像画像を含むGUI例を示す図である。本実施形態では、上述の画像投写装置101〜104の4台から投写された投写画像を組み合わせて1台の画像投写装置で投写可能な投写領域よりも、より大きな1枚の投写画像を投写するマルチプロジェクションを例に説明する。
図3(a)は、全体の目標投写領域301をGUI上で設定する方法を説明する図である。GUI上の撮像画像300は、撮像装置105によって撮像された画像である。撮像画像300における全体の目標投写領域301は、ユーザによって設定される領域であって、第1〜第4画像投写装置101〜104全てから投写される画像が組み合わされて1つの画像として投写される領域である。全体の目標投写領域301の始点位置302は、GUI上のカーソルで示された位置であり、ユーザが撮像画像300上で全体の目標投写領域301を設定する際に始点となる位置である。同様に、目標投写領域指定の終点位置303は、GUI上のカーソルで示された位置であり、ユーザが撮像画像300上で全体の目標投写領域301を設定する際に終点となる位置である。ユーザは、入力装置108を用いてカーソルを操作し始点位置302にてドラッグ操作を開始し終点位置303にてドラッグ操作を終了する(解除する)。このようなユーザ操作により、情報処理装置106は、ドラッグ開始位置およびドラッグ終了位置をそれぞれ領域指定の始点および終点と認識する。さらに、情報処理装置106は、始点位置302と終点位置303を結ぶ直線304を対角線とする長方形領域を全体の目標投写領域301として設定してGUI上の撮像画像300に重畳して表示装置107の表示画面に表示させる。全体の目標投写領域301の領域設定方法として、例えば、GUI上に表示されたメニュー画面にて撮像画像上の座標を数値で入力装置108からのユーザ操作に設定させてもよい。また、後述のS203における各画像投写装置101〜104の投写位置の取得結果を基に、情報処理装置106が全体の目標投写領域301の領域を推定してユーザ操作なしに自動的に設定してもよい。全体の目標投写領域301の領域設定方法は、これらの方法に限定されず、その他いかなる方法で行われてもよい。また、全体の目標投写領域301の水平方向の幅は、始点位置302と終点位置303の水平方向の差分から導出される。なお、全体の目標投写領域301の水平方向の幅の導出方法は、これに限定されず他のいかなる方法を用いて行ってもよい。
次に、全体の目標投写領域301として設定された投写領域を複数の画像投写装置で部分領域毎に分担して投写する場合の投写領域の分割方法を設定する。すなわち、全体の目標投写領域301を画像投写装置の数量に対応した複数の部分領域で構成するように分割するための分割位置を設定する。図3(b)は、分割方法設定時の表示装置107の表示画面上の表示画像例を示す図である。本実施形態では、全体の目標投写領域301を垂直方向および水平方向にてそれぞれ2等分した4つの部分領域を第1〜第4画像投写装置101〜104で分担する。担当する部分領域に対して第1〜第4画像投写装置101〜104がそれぞれ画像を投写するものとする。分割数の設定方法として、例えば、GUI上に表示されたメニュー画面にて水平方向および垂直方向の分割数をそれぞれ数値で入力装置108からのユーザ操作により設定させてもよい。本実施形態では、全体の目標投写領域301の水平方向の分割数が2に、全体の目標投写領域301の垂直方向の分割数が2に設定される。
分割数が設定された後、水平方向(横方向)および垂直方向(横方向に直交する縦方向)それぞれに全体の目標投写領域301を2等分する位置に分割領域の境界を示す線がGUI上に表示される。太線305は、全体の目標投写領域301にて垂直方向上端と下端に接続しており全体の目標投写領域301を水平方向にて分割する境界である分割境界を示している。太線306は、全体の目標投写領域301にて水平方向左端と右端に接続しており、全体の目標投写領域301を垂直方向にて分割する境界である分割境界を示している。ただし、各画像投写装置101〜104による投写画像の投写面100上における投写領域の面積が必ずしも等しくなるように全体の目標投写領域301を分割しなくてもよい。分割境界の位置を変更する方法としては、例えば、水平方向の分割境界の位置を変更する場合、入力装置108を用いた次の操作をユーザに行わせることにより、水平方向の分割境界を所望の位置に移動することができる。すなわち、ユーザが入力装置108を用いてGUI上の水平方向の分割境界305に対しドラッグ操作を行い、水平方向の所望の位置に移動した後にドラッグ操作を解除することで、水平方向の分割境界を所望の位置へ移動することができる。分割境界の位置の変更は、ドラッグ操作に限定されない。例えば、GUI上に表示されたメニュー画面にて分割境界の位置を数値で入力装置108からのユーザ操作により設定させるなど他のいかなる方法で設定させてもよい。垂直方向の分割境界306も、水平方向の分割境界305の位置の変更と同様の操作で移動することができる。
次に、ユーザは、隣接する分割投写領域同士のエッジブレンディング幅を設定する。エッジブレンディングは、複数の画像投写装置による投写画像の投写面上での投写領域を繋ぎ合わせる場合に繋ぎ目を目立たなくするために、互いの投写領域の端同士を一部重ね合わせるようにする方法である。エッジブレンティングは、マルチプロジェクション時には通常利用される方法である。本実施形態において、エッジブレンティングは必須のものではない。エッジブレンディングを使用しない場合、エッジブレンディング幅の設定を省略できる。図3(c)は、エッジブレンディング領域を設定した後の表示装置107の表示画面上の表示画像例を示す図である。エッジブレンディング領域308は、全体の目標投写領域301にて垂直方向上端から下端にわたる領域であって、水平方向(横方向)にて隣接する部分領域の端が重なる領域を示している。エッジブレンディング領域309は、全体の目標投写領域301にて水平方向左端から右端にわたる領域であって、垂直方向(縦方向)にて隣接する部分領域の端が重なる領域を示している。
エッジブレンディング領域の設定は、表示装置107の表示画面に表示されるGUIにて入力装置108からのユーザ操作により設定される。例えば水平方向のエッジブレンディング幅を設定する場合、GUI上に表示したメニュー画面で分割境界305を全体の目標投写領域301の水平方向で中央位置としたエッジブレンディング幅を数値で入力装置108からのユーザ操作により設定させてもよい。数値としては、例えば、全体の目標投写領域301の水平方向の幅に対する割合が挙げられる。垂直方向のエッジブレンディング幅を設定する場合も、水平方向のエッジブレンディング幅の設定方法と同様の方法で、設定することができる。エッジブレンディング幅の設定方法は一例であり、GUI上でエッジブレンディング領域の始点位置および終点位置を選択して設定するなど他のいかなる方法を用いて行ってもよい。
全体の目標投写領域、全体の目標投写領域の分割方法、エッジブレンディング幅が設定されると、情報処理装置106は、各画像投写装置が投写すべき目標投写領域を確定する。全体の目標投写領域とは、全ての画像投写装置を用いて画像を投写面に投写したときに、投写面において、全ての画像投写装置から投写された画像を1つに統合した画像全体が目標の位置に目標の大きさで投写される領域である。図3(d)は、各目標投写領域の重心位置を目標投写位置として表示した状態の表示装置107の表示画面上の表示画像例を示す図である。白丸印のポインタで示される位置310〜313それぞれが全体の目標投写領域301を4つに分割した部分領域の重心位置であって、第1〜第4目標投写位置に対応する。以降、位置310を第1目標投写位置とし、位置311を第2目標投写位置とし、位置312を第3目標投写位置とし、位置313を第4目標投写位置とする。なお、各目標投写領域における重心位置は、公知の技術により導出される。
図3(e)は、第1目標投写位置310に対応する部分領域である第1目標投写領域314を表示した状態の表示装置107の表示画面上の表示画像例を示す図である。第1目標投写領域314は、全体の目標投写領域301内で水平および垂直方向のエッジブレンディング領域308、309を含む太い破線で囲まれた領域で、全体の目標投写領域301を4つに分割した部分領域のうち左上の部分領域に対応する領域である。第2〜第4の目標投写位置311〜313に対応する第2〜第4目標投写領域の表示についても、第1目標投写領域314の表示と同様に、実行することができる。第1目標投写位置310は、第1目標投写領域314の重心位置として導出されて表示される。第2〜第4目標投写位置311〜313の位置についても、第1目標投写位置310と同様の方法で、各目標投写領域の重心位置として導出されて表示される。
S202では、情報処理装置106は、現在設置している第1〜第4画像投写装置101〜104のそれぞれに所定のマーカ画像を送信し各画像投写装置101〜104から投写面100に所定のマーカ画像(マーカ)を投写させる。所定のマーカ画像は、後述する情報処理装置106の二次記憶装置1904などに予め格納されている。本実施形態においては、マーカ画像の投写は、情報処理装置106が備える上述の幾何変換機構を使用しない状態で実行される。ただし、マーカ画像投写時の幾何変換状態を情報処理装置106に記憶しておき、後で逆変換により幾何変換機構を使用しない状態の投写領域を導出可能であれば、マーカ画像の投写は、幾何変換機構を使用した状態で実行してもよい。
S203では、情報処理装置106は、先ず、S202でマーカ画像が投写された投写面100を撮像装置105に撮像させる。撮像装置105が投写面100を撮像して得た撮像画像を情報処理装置106に送る。情報処理装置106は、撮像装置105から送られた撮像画像を受け取り、受け取った撮像画像内でマーカ画像の位置(以下、マーカ位置ともいう)を検出して第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれの投写位置を取得する。マーカ位置の検出方法として、パターンマッチングなどの公知の技術を用いることが可能である。図4は、S203にて、マーカ画像が投写された投写面100を撮像装置105により撮像して得た撮像画像例を示す図である。ここでは、第1画像投写装置101に対応するマーカ位置を取得する方法について詳述する。上述の第2〜第4画像投写装置102〜104に対応するマーカ位置の取得方法に関しても、第1画像投写装置101と同様の方法で取得することができる。
撮像画像400は、S203のマーカ位置取得時において第1画像投写装置101からマーカ画像が投写された投写面100を撮像装置105により撮像して得た画像である。撮像画像400は、太線でL字状をなし後述の長方形状の投写領域401の左上角部を示す第1のマーカ画像402と、太線でL字状をなし投写領域401の右下角部を示す第2のマーカ画像403とを含む。また、撮像画像400は、太線で十字状をなし投写領域401の中心部(重心)を示す第3のマーカ画像404を含む。第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404によって、撮像画像400には、長方形状の投写領域401が示される。
情報処理装置106は、第1画像投写装置101に投写を指示したマーカ画像の形状と同じ形状の画像を撮像画像400内から探索する。情報処理装置106は、探索結果に基づき、第1のマーカ画像402、第2のマーカ画像403、第3のマーカ画像404の各マーカ画像に関し、撮像画像400内での位置(撮像画像内の座標系での位置)を取得することができる。図4に示す、第1のマーカ画像402、第2のマーカ画像403、第3のマーカ画像404の各マーカ画像の形状は一例でありこれらの形状に限定されない。また、撮像画像400上での第1画像投写装置101の投写領域の水平方向および垂直方向の幅(大きさ)と、第1画像投写装置101の投写領域の重心位置とを導出可能であれば、投写する各マーカ位置や個数はいかなるものであってもよい。
情報処理装置106は、取得した撮像画像400内でのマーカ位置のうち第3のマーカ画像404の位置を第1画像投写装置101の投写位置として取得する。また、情報処理装置106は、第1のマーカ画像402と第2のマーカ画像403の位置の水平方向の差分を導出して水平方向の投写領域幅として取得する。情報処理装置106は、第1のマーカ画像402と第2のマーカ画像403の位置の垂直方向の差分を導出して垂直方向の投写領域幅を取得し、以降の処理にて、垂直方向の投写領域幅を水平方向の投写領域幅の代わりに用いてもよい。
他の第2、第3、第4画像投写装置102、103、104により投写されたマーカ画像の投写位置についても、第1画像投写装置101と同様の手法で取得することができる。具体的には、第2画像投写装置102から第4画像投写装置104の各画像投写装置に順番に1台ずつ次の処理を実行する。すなわち、マーカ画像の投写面100への投写、撮像装置105による投写面100の撮像画像の取得、情報処理装置106による撮像画像上のマーカ画像の探索を繰り返して行い、マーカ画像の投写位置を取得する。その他の方法としては、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれで形状や色などのパターンを異ならせたマーカ画像を第1〜第4画像投写装置101〜104から同時に投写面に投写させる。そして、撮像装置105により投写面が撮像された撮像画像上にて、情報処理装置106がそれぞれのパターンを探索することで第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれから投写されたマーカ画像の位置を取得してもよい。その他いかなる方法でマーカ画像の位置を取得してもよい。第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置101の場合と同様、取得したマーカ画像の位置から投写位置と水平方向の投写領域幅を導出する。
S204では、情報処理装置106は、S203で取得したマーカ画像の位置に基づき各投写装置の投写位置を示す画像を、投写面100の撮像画像に重畳して表示装置107の表示画面への表示を実行する。第1画像投写装置101の投写位置は、S203で検出された、投写領域の重心を示す第3のマーカ画像404の撮像画像400上の位置とすることができる。第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置101の場合と同様である。
図5は、図3(d)に示す表示装置107の表示画面上の表示画像に、さらにS204で第1〜第4画像投写装置101〜104の投写位置を示す画像を重畳表示した状態を示す図である。第1画像投写装置101から画像を投写面100に投写する現在の位置は、黒丸印のポインタで示され、第1投写位置500となる。第2画像投写装置102から画像を投写面100に投写する現在の位置は、黒丸印のポインタで示され、第2投写位置501となる。第3画像投写装置103から画像を投写面100に投写する現在の位置は、黒丸印のポインタで示され、第3投写位置502となる。第4画像投写装置104から画像を投写面100に投写する現在の位置は、黒丸印のポインタで示され、第4投写位置503となる。付帯する文字ID1は、第1投写位置500に対応する第1画像投写装置101の識別文字列である。付帯する文字ID2は、第2投写位置501に対応する第2画像投写装置102の識別文字列である。付帯する文字ID3は、第3投写位置502に対応する第3画像投写装置103の識別文字列である。付帯する文字ID4は、第4投写位置503に対応する第4画像投写装置104の識別文字列である。
以上説明した様に、表示装置107の表示画面上に図5に示す画像を表示することで、ユーザは、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれの第1〜第4投写位置500〜503と第1〜第4目標投写位置310〜313との位置関係を容易に把握できる。
S205では、情報処理装置106は、撮像画像において、第1〜第4画像投写装置101〜104それぞれに対応する投写画像の投写面上の位置の移動可能な領域(以下、投写位置の移動可能領域ともいう)を取得する。本実施形態における投写位置の移動可能領域とは、第1〜第4画像投写装置101〜104の設置位置を変更せずに、第1〜第4画像投写装置101〜104が備える投写位置移動機構を使用して投写位置を移動させることができる領域を指している。情報処理装置106は、投写位置の移動可能領域を以下の方法で取得する。
S205の処理の詳細について、図6を参照して説明する。図6は、画像投写装置による投写画像の位置の移動可能領域の取得処理の手順例を示すフローチャートである。第1画像投写装置101の投写位置の移動可能領域を取得する場合を例に説明する。
先ず、S600では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の仕様上の、光学ズーム機構による光学ズーム駆動範囲、光学ズームの単位駆動量当たりのズーム倍率変化量に関する情報を取得する。情報処理装置106は、さらに、第1画像投写装置101の仕様上の、レンズシフト機構によるレンズシフト機構の駆動範囲、レンズシフト機構の単位駆動量当たりの位置変化量などに関する情報を取得する。すなわち、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の設計値から各情報を取得する。情報の取得方法として、例えば一般の画像投写装置の製品の型番ごとの情報を情報処理装置106の二次記憶装置などに予め記憶させておき、対象の画像投写装置の型番と合致する型番をユーザがGUI上などで選択することで取得する方法としてもよい。また、情報の取得方法として、第1画像投写装置101の仕様上の、光学ズーム機構による光学ズーム駆動範囲、光学ズームの単位駆動量当たりのズーム倍率変化量などの情報を情報処理装置106の二次記憶装置などに予め記憶しておく。第1画像投写装置101の仕様上の、レンズシフト機構によるレンズシフト駆動範囲、レンズシフトの単位駆動量当たりの位置変化量などの情報も情報処理装置106の二次記憶装置などに予め記憶しておく。そして、予め記憶した情報を二次記憶装置から取得する方法としもよい。すなわち、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の設定値から各情報を取得してもよい。その他、いかなる方法で情報を取得してもよい。
S601では、第1画像投写装置101の光学ズーム倍率を調整し、第1画像投写装置101の投写領域のサイズを目標投写領域314のサイズに合わせる。情報処理装置106は、S600で取得した単位駆動量当たりのズーム倍率変化量と、S203で取得した第1画像投写装置101の水平方向の投写領域幅と目標投写領域の水平方向の幅の比とから必要な光学ズームの駆動量を導出して取得する。なお、情報処理装置106は、取得した必要な光学ズームの駆動量を第1画像投写装置101に送信して必要な光学ズームの駆動量に基づき光学ズーム機構を駆動させる。このように光学ズーム機構を駆動することで、第1画像投写装置101の投写領域のサイズが目標投写領域314のサイズと等しくなる。
S602では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の投写領域の撮像画像300上における、レンズシフト機構による投写位置(投写画像の中心位置)500の移動可能領域を導出する。投写位置500の移動可能領域の導出方法は、S600で取得したレンズシフト機構の仕様上の水平及び垂直方向の駆動範囲と、S203で取得した撮像画像300上での第1画像投写装置101の投写領域の水平及び垂直方向の範囲の比から実行できる。
S603では、第1画像投写装置101の現在のレンズシフト機構の駆動状態において、光学ズーム倍率を最大とした場合の撮像画像300上の投写領域を導出する。情報処理装置106は、第1画像投写装置101の現在の光学ズーム機構の駆動状態と仕様上の最大倍率の光学ズーム機構の駆動状態の駆動量の差分と、単位駆動量当たりの光学ズーム変化量とから、光学ズーム倍率最大にしたときの投写領域の拡大率を導出する。仕様上の最大倍率の光学ズーム機構の駆動状態の駆動量は、例えばS600で取得される。そして、情報処理装置106は、現在の投写領域に対して重心を固定して前記導出した拡大率で拡大することで光学ズーム最大時の投写領域を導出する。
情報処理装置106は、第1画像投写装置101の場合と同様、第2〜第4画像投写装置102〜104についても、S600からS603の処理を実施することで、レンズシフト機構による投写位置の移動可能領域、光学ズーム最大時の投写領域を導出する。
S206では、情報処理装置106は、表示装置107に指示して、S205で導出した撮像画像300上における、レンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域を示す画像を表示装置107の表示画面上に表示させる。さらに、情報処理装置106は、表示装置107に指示して、S205で導出した撮像画像300上における光学ズーム倍率を最大としたときの投写領域を表示装置107の表示画面上に表示させる。図7は、投写位置移動機構による投写位置の移動可能領域の表示例を示す図である。図7(a)は、図5に示す画像に、さらに第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域700と光学ズーム倍率最大時の投写領域701を重畳表示した図である。表示の見易さのため、図7(a)には、第1画像投写装置101の投写位置500とそれに対応するレンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700、光学ズーム倍率最大時の投写領域701のみを図示している。レンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700が楕円形を示す太線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。光学ズーム倍率最大時の投写領域701が長方形を示す1点鎖線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。ユーザが入力装置108からGUI上の操作を実行することで、表示装置107の表示画面上で表示可能な情報を取捨選択した表示と、非表示とを切替えられるようにしてもよい。
レンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構により第1画像投写装置101の投写位置500を移動できる領域である。目標投写位置310が投写位置の移動可能領域700に含まれる(投写位置の移動可能領域700内に存在する)場合、レンズシフト機構により第1画像投写装置101の投写位置を当該目標投写位置に移動できることを示している。
領域701は、第1画像投写装置101の光学ズーム倍率最大時の投写領域を示している。目標投写領域が領域701に包含される(領域701内に存在する)場合、光学ズーム倍率の調整と幾何変換処理により当該目標投写領域に所望の画像を投写することができることを示している。
光学ズーム倍率最大時の投写領域は、レンズシフト機構の駆動状態に合わせて移動する。そのため、領域701に目標投写領域が包含されていなくても、レンズシフト機構を併用することで包含するようにできる場合がある。図7(b)は、ユーザが把握しやすくするための情報をさらに重畳表示した状態を示す図である。
レンズシフト機構による仮想的な移動中の投写位置702は、破線の丸印で示されている。レンズシフト機構による仮想的な移動中の投写位置702の表示は、ユーザによる入力装置108を用いた投写位置500に対するドラッグ操作時にGUI上の撮像画像300上にて実行される。
光学ズーム倍率最大時のレンズシフト機構による仮想的の投写位置の移動可能領域703は、破線で示される領域である。光学ズーム倍率を変更すると、レンズシフト機構の単位駆動量に対する撮像画像300上での投写位置の移動量が変化するため、上述の投写位置の移動可能領域703の表示を実行する。投写位置の移動可能領域703の表示は、レンズシフト機構による仮想的な移動中の投写位置702の画像表示と同じ期間に実行される。
仮想の投写位置702に対する投写領域704は、破線が示す矩形領域で示されている。この領域704は、第1画像投写装置101の投写位置500をレンズシフト機構による仮想的な移動中の投写位置702へ移動した場合に、その向きと移動量と同じだけ光学ズーム倍率最大時の投写領域701を平行移動した領域である。この表示は、仮想の投写位置702の移動に追従して移動される。仮想の投写位置702に対する投写領域704は、仮想の投写位置702、光学ズーム倍率最大時のレンズシフト機構による仮想の投写位置の移動可能領域703の表示と同じ期間に実行される。仮想の投写位置702、光学ズーム倍率最大時のレンズシフト機構による仮想の投写位置の移動可能領域703、仮想の投写位置702に対する投写領域704を表示するためのユーザの操作方法は一例であり、他のいかなる方法で行われてもよい。
このようにすることでユーザは、第1画像投写装置101の投写位置500に対するドラッグ操作中に、仮想の投写位置702を光学ズーム倍率最大時のレンズシフト機構による仮想の投写位置の移動可能領域703内で移動できる。それに応じて、投写領域704が示すレンズシフト機構による仮想的な移動中の投写位置702に対応する仮想的な光学ズーム最大時の投写領域を確認できる。そのため、レンズシフト機構により、光学ズーム倍率最大時の投写領域701が目標投写領域を包含し得るかを容易に調べることができる。
第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置101と同様、図7に示す情報を表示装置107上に表示させることができる。
S207では、S206までに表示装置107の表示画像上に表示されたGUIの表示情報を参考に、GUIにて入力装置108からのユーザ操作により、以下に示すように、移動先となる各投写位置の目標投写位置が選択される。すなわち、第1〜第4画像投写装置101〜104の投写位置500〜503と投写位置500〜503の移動先となる目標投写位置310〜313との対応付けを実行する。
図8は、第1〜第4画像投写装置101〜104の投写位置500〜503と投写位置500〜503の移動先となる目標投写位置310〜313との対応付けを実行する方法を説明する図である。例えば、ユーザは、入力装置108を用い投写位置500に対しドラッグ操作を行い目標投写位置310へ移動させて、投写位置500が目標投写位置310に至ると、目標投写位置310にてドラッグ操作を解除する。このようなドラッグ操作によって、第1画像投写装置101の投写位置500を第1目標投写位置310に対応付けることができる。他の第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置101の場合と同様の操作を行うことで、第2〜第4画像投写装置102〜104の投写位置501〜503を目標投写位置311〜313に対応付けることができる。本実施形態における各投写位置と目標投写位置の対応付けの操作方法は一例であり、他のいかなる方法で行われてもよい。
本実施形態における各投写位置と目標投写位置の対応付けの状態を示す表示装置107の表示画面上の表示画像800〜803は、破線矢印(ポインタ)で示されている。具体的には、表示装置107の表示画面上の表示画像800は、第1投写位置500を第1目標投写位置310に対応付ける状態を示している。表示装置107の表示画面上の表示画像801は、第2投写位置501を第2目標投写位置311に対応付ける状態を示している。表示装置107の表示画面上の表示画像802は、第3投写位置502を第3目標投写位置312に対応付ける状態を示している。表示装置107の表示画面上の表示画像803は、第4投写位置503を第4目標投写位置313に対応付ける状態を示している。
S208では、情報処理装置106は、各投写位置500〜503に対応する目標投写位置310〜313の投写領域へ各投写位置500〜503からの画像投写が各画像投写装置101〜104の投写位置移動処理によって投写可能であるか否かを判定する。各投写位置500〜503は、S207で決定された位置である。第1〜第4画像投写装置101〜104の投写位置の移動処理は、レンズシフト機構による光学的な投写位置の移動、光学ズーム機構による光学ズーム倍率調整、幾何変換機構による幾何変換処理を含む。情報処理装置106は、判定結果を表示装置107の表示画面に表示させる。判定結果は、表示装置107の表示画面に表示されることから表示情報であるといえる。
上記判定は、S206で導出された各投写装置101〜104のレンズシフト機構による投写位置の移動可能領域と光学ズーム倍率最大時の投写領域に基づいて行うことができる。一般に、レンズシフト機構による投写位置の移動は、光学的な補正であるため画素補間などの画像処理を伴う幾何変換と比較し画質の低下が小さい。また、光学ズーム倍率を上げることは投写面100上の投写画像の単位面積当たりの光量や解像度を低下させる。したがって、本実施形態においては、判定結果として次の3つの場合を区別して表示する。1つ目は、各画像投写装置101〜104についてレンズシフト機構の操作のみで目標投写領域の投写が可能な場合の表示である。2つ目は、レンズシフト機構の操作に加えて、光学ズーム、幾何変換処理を実行することで目標投写領域の投写が可能な場合の表示である。3つ目は、現在の画像投写装置101〜104の設置位置では、目標投写領域を投写できない場合の表示である。
図9は、S208における判定結果の表示例を示す図である。表示装置107の表示画面上に表示される丸印は、各目標投写領域に対する判定結果がレンズシフト機構の操作のみで目標投写領域の投写が可能であることを示す画像(ポインタ)である。表示装置107の表示画面上に表示される三角印は、各目標投写領域に対する判定結果がレンズシフト機構の操作に加えて、光学ズーム倍率変更、幾何変換処理を実行することで目標投写領域の投写が可能であることを示す画像(ポインタ)である。表示装置107の表示画面上に表示されるバツ印は、各目標投写領域に対する判定結果が現在の画像投写装置の設置位置では目標投写領域を投写できないことを示す画像(ポインタ)である。
図9では、第1画像投写装置101に対する判定結果を示す領域900には、三角印の画像(ポインタ)が表示されている。よって、レンズシフト機構を用いても第1投写位置500から第1目標投写位置310へ移動することができないが、光学ズーム倍率変更、幾何変換処理を用いることで、第1投写位置500から第1目標投写位置310へ移動することができることを示している。すなわち、第1画像投写装置101が第1目標投写位置310に対応する目標投写領域を投写可能であることを示している。第2画像投写装置102に対する判定結果を示す領域901には、バツ印の画像(ポインタ)が表示されている。よって、レンズシフト機構を用いても、第2投写位置501から第2目標投写位置311へ移動することができず、かつ、ズーム倍率変更、幾何変換処理を用いても、第2投写位置501から第2目標投写位置311へ移動することができないことを示している。すなわち、第2画像投写装置102が第2目標投写位置311に対応する目標投写領域を投写できないことを示している。第3画像投写装置103に対する判定結果を示す領域902にも、領域901と同様、バツ印の画像(ポインタ)が表示されている。よって、レンズシフト機構を用いても、第3投写位置502から第3目標投写位置312へ移動することができず、かつ、ズーム倍率変更、幾何変換処理を用いても、第3投写位置502から第3目標投写位置312へ移動することができないことを示している。すなわち、第3画像投写装置103が第3目標投写位置312に対応する目標投写領域を投写できないことを示している。第4画像投写装置104に対する判定結果を示す領域903には、丸印の画像(ポインタ)が表示されている。よって、第4投写位置503をレンズシフト機構の操作のみで第4目標投写位置313へ移動可能であることを示している。
本実施形態における投写画像の位置の移動可能判定結果の表示は一例であり、表示する印の形状や表示位置に制限を与えるものではない。
S209は、分岐条件であり、情報処理装置106は、第1〜第4画像投写装置101〜104の設置位置を移動する必要性があるか否かを判定する。すなわち、情報処理装置106は、全ての画像投写装置が各々の目標投写領域に画像を投写可能であるか否かを判定する。情報処理装置106は、S208の判定結果表示にバツ印が存在しない場合(S209のYES)、処理をS210に移行する。すなわち、情報処理装置106は、全ての画像投写装置が各々の目標投写領域に画像を投写可能であるとの判定結果を得た場合(S209のYES)、処理をS210に移行する。情報処理装置106は、S208の判定結果表示にバツ印が存在する場合(S209のNO)、処理をS211へ移行する。また、画質を優先させるためS209の判定結果に三角印が存在することを許容できない場合には、情報処理装置106は、S208の判定結果表示に三角印が存在する場合(S209のNO)は、処理をS211へ移行する。すなわち、情報処理装置106は、全ての画像投写装置が各々の目標投写領域に画像を投写可能ではないとの判定結果を得た場合(S209のNO)、処理をS211に移行する。
S211では、ユーザがS208の表示情報を参考に、設置位置の移動が必要と判断された画像投写装置の設置位置の移動を実行する。画像投写装置の設置位置の移動を実行した後、処理をS202へ移行する。そして、設置位置を移動した画像投写装置のみに対してS202〜S208までの処理が行われ、S209にて、情報処理装置106は、第1〜第4画像投写装置101〜104の設置位置を移動する必要性があるか否かを判定する。設置位置を移動する必要性がないと判定されるまで、S202〜S209、S211の処理が繰り返し行われる。
S210では、第1〜第4画像投写装置101〜104による各投写画像の投写領域の補正を実行する。すなわち、第1〜第4画像投写装置101〜104による各投写画像の投写領域の位置および大きさを調整する。補正は、ユーザが入力装置108を用いて表示装置107の表示画面上に表示されたGUI上で実行する。図10(a)〜(d)は、第1画像投写装置101の画像投写領域補正時の表示装置107の表示画面の表示状態を示す図である。ここでは、第1画像投写装置101の投写領域補正を、レンズシフト機構による投写位置移動、光学ズーム倍率変更、幾何変換処理によって実施する例を示している。
図10(a)は、表示装置107の表示画面上に表示される撮像画像例を示す図である。撮像画像300上には、全体の目標投写領域301、第1目標投写位置310、第1目標投写位置310に対応する第1目標投写領域314、第1画像投写装置101の投写位置500と、第1画像投写装置101の投写領域1000が表示されている。また、投写位置500をレンズシフト機構で移動可能な領域700が楕円形を示す太線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。この状態で、GUI上にて、入力装置108からのユーザ操作により第1画像投写装置101の投写領域の補正を実行する。
図11は、S210における第1画像投写装置101の投写領域の補正処理の手順例を示すフローチャートである。
先ず、S1100は、条件分岐であり、情報処理装置106は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構の操作により投写位置500(投写画像の位置(中心位置))を第1目標投写位置310に移動可能か否かを判定する。すなわち、情報処理装置106は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構の操作により投写画像の投写領域の中心部(重心)の位置の移動可能領域700が目標投写位置310を含むか否かを判定する。情報処理装置106は、レンズシフト機構の操作による移動可能領域700内に目標投写位置310が存在する場合(S1100のYES)、処理をS1101へ移行する。すなわち、情報処理装置106は、レンズシフト機構の操作により投写位置500を目標投写位置310に移動可能であるとの判定結果を取得した場合(S1100のYES)、処理をS1101へ移行する。
S1101では、ユーザにより、投写位置500に対してドラッグ操作が行われ、投写位置500が目標投写位置310まで移動されドラッグ操作が解除される。この操作により、情報処理装置106は、第1画像投写装置101に対して投写位置500を目標投写位置310へ移動させるためにレンズシフト機構を駆動する指示情報を第1画像投写装置101に送信する。そして、第1画像投写装置101が実際にレンズシフト機構を駆動する。指示情報に基づくレンズシフト機構の駆動量は、単位駆動量当たりの撮像画像300上の投写位置の移動量から決定される。レンズシフト機構の単位駆動量当たりの撮像画像300上の投写位置の移動量は、S600で取得したレンズシフト機構の水平、垂直方向の単位駆動量当たりの投写位置移動量と目標投写領域314の水平、垂直方向の撮像画像300上での幅との比で導出される。以上で投写領域の補正処理は終了となる。
S1100では、投写位置500を目標投写位置310に移動できないとの判定結果を得た場合(S1100のNO)、処理をS1102へ移行する。
S1102では、S1101と同様、ユーザにより、投写位置500に対してドラッグ操作が行われ、投写位置500の移動先が設定される。移動先としては、後述の処理の光学ズーム倍率変更や幾何変換の駆動量を最小限に抑えて画質低下を防ぐために、レンズシフト機構の操作によって移動可能領域700内でできるだけ目標投写位置310に近い位置が設定されることが望ましい。
S1103では、S1102で指定された位置まで、S1101と同様、レンズシフト機構を駆動させて投写位置500を移動させる。
図10(b)は、S1102で第1画像投写装置101のレンズシフト機構の駆動後の表示装置107の表示画面上の表示状態を示す図である。投写位置500は、ドラッグ操作が解除された位置に移動することになる。移動後の投写位置500は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構駆動後の投写位置を示している。また、同様に、投写領域1000も、投写位置500の移動量と同じだけ平行移動させて表示装置107の表示画面上に表示させる。投写領域1000は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構駆動後の投写領域を表している。このように実際のレンズシフト機構の駆動に追従して投写位置500、投写領域1000の表示を移動させる。
S1104では、GUIにて、入力装置108からのユーザ操作により光学ズーム倍率の調整が実行される。投写領域1000の領域境界を示す太線部分がユーザによるドラッグ操作で移動され、ドラッグ操作が解除されるとドラッグ操作の解除位置に前記領域境界が移動するように、重心位置を固定した状態で投写領域1000が表示装置107の表示上で拡縮される。S1105では、本操作による拡縮率に応じて光学ズームを駆動する信号が情報処理装置106から第1画像投写装置101に送信され、実際の光学ズーム機構の駆動が行われる。
図10(c)は、前記光学ズーム機構駆動処理を実施した後の表示装置107の表示画面上の表示例を示す図である。光学ズーム倍率を上げて目標投写領域314を包含するように投写領域1000が拡大される。画質の面からはズーム倍率を、目標投写領域を包含できる最小倍率に調整することが望ましい。また、レンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700も光学ズーム倍率の変化に追従して拡縮する。これは、光学ズーム倍率の変化に応じてレンズシフト機構の単位駆動量当たりの撮像画像300上での移動量が変化するためである。
最後に、幾何変換処理により投写画像を目標投写位置に投写する。
先ず、S1106では、情報処理装置106は、図10(c)に示す投写領域1000を目標投写領域314に変換するための幾何変換係数を導出する。変換としては、例えば、公知の技術である幾何変換係数を用いた射影変換などが挙げられる。すなわち、情報処理装置106は、図10(c)に示す投写領域1000を目標投写領域314に変換するための射影変換で用いられる幾何変換係数を導出する。
S1107では、情報処理装置106は、S1106で導出した幾何変換係数を第1画像投写装置101に送信し、情報処理装置106から送信された幾何変換係数を投写画像に乗じてから投写を第1画像投写装置101に実行させる。すなわち、情報処理装置106は、情報処理装置106から送信された幾何変換係数を用いて投写画像に対し射影変換処理を行って得られた画像の投写を第1画像投写装置101に実行させる。
図10(d)は、幾何変換処理後の表示装置107の表示画面上の表示状態例を示す図である。幾何変換形係数が投写領域1000に対しても乗じられて表示される。図10(d)では、変換処理後にあっては、変換処理の画像の投写領域1000が目標投写領域314に重なり、また、変換処理の画像の重心位置である投写位置500が目標投写位置310に重なった状態となる。
以上の操作により、第1画像投写装置101の投写領域の補正処理が完了する。第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置と同様の手順で投写領域の補正処理を実行することができる。
全ての画像投写装置の投写領域の補正処理が完了すると、本実施形態における一連の処理が完了することになる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画像投写装置による投写画像の投写面上での位置の調整を支援することができる。
<実施形態2>
実施形態1では、S210における各画像投写装置101〜104の投写領域の補正をGUIによるユーザ操作で実施する場合について説明した。S210における各画像投写装置101〜104の投写領域の補正を自動で実施してもよい。
実施形態1では、S210における各画像投写装置101〜104の投写領域の補正をGUIによるユーザ操作で実施する場合について説明した。S210における各画像投写装置101〜104の投写領域の補正を自動で実施してもよい。
本実施形態では、図2に示すS200〜S211のうち、S200〜S209、S211については実施形態1と同じ処理が実施され、S210については実施形態1と異なる処理が実施される。以降では、本実施形態におけるS210の処理の詳細について、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態のシステムで実施されるS210の詳細であって、第1画像投写装置101の投写領域の補正処理の手順例を示すフローチャートである。
S1200は、条件分岐であり、情報処理装置106は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構の操作による投写位置の移動可能領域700が第1目標投写位置310を含むか否かを判定する。情報処理装置106は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置(投写画像の位置(中心位置))の移動可能領域700が第1目標投写位置310を含むとの判定結果を得た場合(S1200のYES)、処理をS1201に移行する。情報処理装置106は、第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置(投写画像の位置(中心位置))の移動可能領域700が第1目標投写位置310を含まないとの判定結果を得た場合(S1200のNO)、処理をS1202に移行する。
S1201では、情報処理装置106は、第1投写位置500の第1目標投写位置310へのレンズシフト指示を第1画像投写装置101へ送信し、レンズシフト指示に基づき第1画像投写装置101にレンズシフト機構を駆動させる。レズシフト機構の駆動により第1投写位置500を移動して第1目標投写位置310と一致すると、レンズシフト機構の駆動が停止される。このように第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700が第1目標投写位置310を含む場合、S1201の処理で投写領域の補正処理が完了することになる。
S1202では、情報処理装置106は、投写位置の移動可能領域700内にて第1目標投写位置310に対する最近傍位置を導出する。なお、最近傍位置は、公知の技術により導出される。
S1203では、情報処理装置106は、S1202で導出した第1目標投写位置310に対する最近傍位置へのレンズシフト指示を第1画像投写装置101へ送信し、このレンズシフト指示に基づき、第1画像投写装置101にレンズシフト機構を駆動させる。
次に、S1204では、情報処理装置106は、S1202で導出し第1目標投写位置310に対する最近傍位置を包含するような最小の光学ズーム倍率を導出する。
S1205では、情報処理装置106は、S1204で導出した光学ズーム倍率となるように光学ズーム倍率変更指示を第1画像投写装置101へ送信し、光学ズーム倍率変更指示に基づき、第1画像投写装置101の光学ズーム機構を駆動させる。
S1206では、情報処理装置106は、S1205で光学ズーム機構が調整された後の第1投写装置101の投写領域1000を目標投写領域314へ変換する幾何変換係数を導出する。
S1207では、情報処理装置106は、S1206で導出した幾何変換係数を第1画像投写装置101へ送信し、情報処理装置106から送信された幾何変換係数を投写画像に乗じてから投写を第1画像投写装置101に実行させる。すなわち、情報処理装置106は、情報処理装置106から送信された幾何変換係数を用いて投写画像に対し射影変換処理を行って得られた画像の投写を第1画像投写装置101に実行させる。
以上の手順によって自動で投写領域の補正処理が行われる。投写位置を目標投写位置に移動可能である場合、レンズシフト機構の駆動により、投写位置は、目標投写位置に移動される。投写位置を目標投写位置に移動可能でない場合、レンズシフト機構、光学ズーム機構、幾何変換機構それぞれの設定および駆動によって、投写位置は、目標投写位置に移動される。これにより、ユーザがレンズシフト機構、光学ズーム機構、幾何変換機構による投写領域の拡縮、投写位置の移動をGUI上の操作で行う手間を省くことができ、ユーザの作業負荷を軽減できる。
<実施形態3>
実施形態1、2では、S205における図6の処理フローにおいて画像投写装置の仕様上の光学ズーム駆動範囲、レンズシフト駆動範囲を取得することによって投写位置の移動可能領域(範囲)とズーム倍率最大時の投写領域を取得するとした。また、実施形態1、2では、S210における投写位置の補正時にレンズシフトの単位駆動量当たりの撮像画像300上での移動量、光学ズームの単位駆動量当たりの撮像画像300上での拡大率を導出し、これらに基づき各駆動量を決定するとした。
実施形態1、2では、S205における図6の処理フローにおいて画像投写装置の仕様上の光学ズーム駆動範囲、レンズシフト駆動範囲を取得することによって投写位置の移動可能領域(範囲)とズーム倍率最大時の投写領域を取得するとした。また、実施形態1、2では、S210における投写位置の補正時にレンズシフトの単位駆動量当たりの撮像画像300上での移動量、光学ズームの単位駆動量当たりの撮像画像300上での拡大率を導出し、これらに基づき各駆動量を決定するとした。
本実施形態では、S205にて実際にレンズシフト機構、光学ズーム機構を駆動させてその結果をフィードバックしてレンズシフト駆動範囲と、光学ズーム倍率最大時の投写領域を取得する。また、S210においても、実際にレンズシフト機構、光学ズーム機構を駆動させて、その結果をフィードバックして目標投写位置へ投写位置をレンズシフト(移動)し、また、目標倍率へ光学ズーム機構の駆動を実行する。
本実施形態では、図2に示すS200〜S211のうち、S200〜S204、S206〜S209、S211については実施形態1,2と同じ処理が実施され、S205およびS210については実施形態1、2と異なる処理が実施される。以降では、本実施形態におけるS205およびS210の処理の詳細について説明する。
先ず、本実施形態のシステムによるS205の処理について図13を用いて説明する。図13は、本実施形態のシステムで実施されるS205の詳細であって、情報処理装置106による投写位置の移動可能領域の導出処理の手順例を示すフローチャートである。本実施形態では、図6に示すS600〜S603のうちS600が省略され、S601〜S603の各処理が実施される。すなわち、本実施形態では、S601〜S603に対応する図13に示すS1300〜S1302の各処理が実施される。S1300〜S1302の各処理について、以下に説明する。
S1300では、情報処理装置106は、光学ズーム倍率を目標投写領域のサイズに合わせる処理を実行する。S1300の処理の詳細について、図14を用いて説明する。図14は、S1300の処理の詳細であって、光学ズーム倍率を目標投写領域のサイズに合わせる処理(光学ズーム倍率の調整処理)の手順例を示すフローチャートである。
先ず、S1400では、情報処理装置106は、マーカ画像を投写させる信号を第1画像投写装置101に送信して、第1画像投写装置101にマーカ画像の投写を行わせる。情報処理装置106は、他の第2〜第4画像投写装置102〜104に何も投写させない状態、もしくは画像全域が黒の画像を投写させた状態とする。マーカ画像として、例えば、図4に示した第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404と同じものを使用可能である。
S1401では、情報処理装置106は、投写面100を撮像させる信号を撮像装置105に送信して、第1画像投写装置101によりマーカ画像が投写された投写面100の撮像を撮像装置105に行わせて撮像画像を取得させる。そして、情報処理装置106は、撮像装置105に対し、撮像装置105が取得した撮像画像を情報処理装置106へ送信させる。情報処理装置106は、撮像装置105から送信された撮像画像を受信し、受信した撮像画像に基づき、上述のパターンマッチング手法により、撮像画像上のマーカ画像の位置情報(以下、マーカ位置ともいう)を導出して取得する。
S1402は、条件分岐であり、情報処理装置106は、S1401で導出したマーカ位置から投写領域のサイズを取得し、取得した投写領域のサイズが目標投写領域のサイズと等しいか否かを判定する。情報処理装置106は、投写領域のサイズが目標投写領域のサイズと等しいとの判定結果を得た場合(S1402のYES)、本処理を終了する。情報処理装置106は、投写領域のサイズが目標投写領域のサイズと等しくないとの判定結果を得た場合(S1402のNO)、処理をS1403へ移行する。
S1403では、条件分岐であり、情報処理装置106は、S1401で導出したマーカ位置を基に取得した投写領域のサイズが目標投写領域のサイズより小さいか否かを判定する。情報処理装置106は、投写領域のサイズが目標投写領域のサイズより小さくないとの判定結果を得た場合(S1403のNO)、処理をS1404へ移行する。情報処理装置106は、投写領域のサイズが目標投写領域のサイズより小さいとの判定結果を得た場合(S1403のYES)、処理をS1405へ移行する。
S1404では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の光学ズームを所定量縮小方向に駆動させる。
S1405では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101光学ズームを所定量拡大方向に駆動させる。
情報処理装置106は、上述のS1404またはS1405の処理の後、処理をS1401へ移行する。そのため、情報処理装置106は、S1401で取得されるマーカ位置を基に導出される第1画像投写装置101の投写領域がS1402の条件を満たすまで、S1401〜S1405の処理を繰り返し実行する。
なお、S1404、S1405における1回の光学ズーム機構の駆動量は、初めは大きめにとって、少しずつ値を小さくしていけばよい。例えば、1回目から3回目までは10ステップ分の駆動量で光学ズーム機構を駆動し、4回目以降は2ステップ分の駆動量で光学ズームを駆動する。
次に、S1301では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101の投写領域の撮像画像300上における、レンズシフト機構による投写位置(投写画像の中心位置)500の移動可能領域を導出する。S1301における、撮像画像300上の、第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域の導出方法について、図15を用いて説明する。図15は、仕様上の第1画像投写装置101のレンズシフト機構による投写位置の移動可能領域(範囲)と本実施形態で導出されるレンズシフト機構による投写位置(投写画像の中心位置)の移動可能領域(範囲)の関係と処理の流れを説明する図である。
図15内にて、破線で示される楕円形領域は、仕様上のレンズシフト機構による第1画像投写装置101の投写位置500の移動可能領域1511を示している。
位置(基準位置)1500から位置1510は、本実施形態でレンズシフト機構を駆動したときの移動先の第1投写装置101の撮像画像300上の投写位置を示している。位置1500は、レンズシフト機構の基準位置である。情報処理装置106は、レンズシフト機構を基準位置1500に駆動させる指示を第1画像投写装置101へ送信し、基準位置1500を基に第1画像投写装置101のレンズシフト機構を駆動させることで第1画像投写装置101の投写位置を移動できる。
位置(上端位置)1501は、位置(基準位置)1500から垂直上方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1502は、位置1500と位置1501の間であって、位置1501から所定量だけ垂直下方向にレンズシフト機構を駆動させた状態の投写位置を示している。位置1503は、位置1502の位置から水平左方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1504は、位置1503から水平右方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1505(左端位置)は、位置1504の位置から基準位置1500にレンズシフト機構を戻した後、水平左方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1506(右端位置)は、位置1505の位置から水平右方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1507(下端位置)は、位置1506から基準位置1500にレンズシフト機構を戻した後、垂直下方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1508は、位置1500と位置1507の間であって、位置1507から所定量だけ垂直上方向にレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1509は、位置1508から水平左方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。位置1510は、位置1509の位置から水平右方向に可能な限りレンズシフト機構を駆動した状態の投写位置である。
位置1501、位置1503から位置1507、位置1509、位置1510は、それぞれの位置へのレンズシフト機構駆動時に投写位置へのマーカ投写と撮像装置105による投写されたマーカの撮像、位置検出を繰り返して導出される。より具体的には、所定方向へ情報処理装置106から第1画像投写装置101に駆動を指示しても撮像画像300上で投写されたマーカ位置の変化が起きなくなったことを検出することで当該位置に到達したことを判定できる。マーカ画像としては、S202で使用した第4のマーカ画像404を用いることができる。位置1501、位置1503、位置1504、位置1505、位置1506、位置1507、位置1509、位置1510にレンズシフト機構を駆動しているときの撮像画像300上のマーカ位置は、情報処理装置106に取得される。情報処理装置106は、位置1501、位置1503〜位置1507、位置1509、位置1510、位置1501の順に位置を直線で結んだ多角形領域1512をレンズシフト機構による投写位置の移動可能領域700として導出される。
本実施形態で示したレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域の導出方法は、一例であり、取得するマーカ位置の個数はこれに制限されるものではない。マーカ位置の個数を増やすことでより仕様上のレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域1511に本実施形態で得られる多角形領域1512の形状を近づけることができる。また、本実施形態では、仕様上のレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域1511の形状は楕円形とした。レンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域1511の形状は楕円形に限定されず、他の形状としてもよい。
S1302では、第1画像投写装置101の現在のレンズシフト機構の駆動状態において、光学ズーム倍率を最大とした場合の撮像画像300上の投写領域を導出する。S1302の処理の詳細について、図16を用いて説明する。
図16は、S1302の詳細であって、第1画像投写装置101の光学ズーム倍率最大時の投写領域を取得する取得処理の手順例を示すフローチャートである。
先ず、S1600では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101にマーカ画像の投写を行わせる。マーカ画像としては、図4で示した第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404と同じものを使用できる。
S1601では、情報処理装置106は、第1画像投写装置101に対して光学ズーム倍率拡大の駆動指示を行い、第1画像投写装置101の光学ズームを拡大方向に駆動させる。
S1602では、情報処理装置106は、S1601で光学ズーム機構駆動完了後に撮像装置105により投写面100を撮像し撮像画像上の各マーカ位置を取得する。
S1603は条件分岐である。情報処理装置106は、S1601およびS1602の処理を繰り返し行い、前回のS1602の処理で取得した各マーカ位置と今回のS1602の処理で取得した各マーカ位置が同じかどうかを判定する。すなわち、情報処理装置106は、これ以上光学ズームできない状態になったかどうかを判定する。情報処理装置106は、前回のS1602の処理で取得した各マーカ位置と今回のS1602の処理で取得した各マーカ位置が異なり、これ以上光学ズームできない状態ではないとの判定結果を得た場合(S1603のNO)、処理をS1601へ移行する。情報処理装置106は、前回のS1602の処理で取得した各マーカ位置と今回のS1602の処理で取得した各マーカ位置が同じであり、これ以上光学ズームできない状態であるとの判定結果を得た場合(S1603のYES)、処理をS1604に移行する。
S1604では、情報処理装置106は、S1601の処理で変更された光学ズーム倍率を元に戻す。これは、S1601にてマーカ位置が変化しなくなるまでに駆動させた光学ズーム量の合計を記憶しておき、逆の縮小方向に同じ駆動量駆動することで実行することができる。
以上のようにマーカ画像の位置が変化しなくなった時点のS1602の処理で取得したマーカ位置によって光学ズーム倍率最大時の投写領域701を得ることができる。
以上にようにして本実施形態のS205の処理を実施できる。
次に、本実施形態におけるS210の処理について、実施形態1、2との差分についてのみ述べる。第1画像投写装置101の投写領域の補正を実行する場合について説明する。他の画像投写装置102〜104に対しても、第1画像投写装置101の投写領域の補正処理と同様の方法を適用できる。
レンズシフト機構の駆動については、図14に示した光学ズームの調整フローと同様な方法を適用する。具体的には、先ず、ユーザ操作または自動で定まる撮像画像300上の投写位置500の移動方向と移動先終点位置を検出する。情報処理装置106は、第1画像投写装置101に指示して、投写位置にマーカ画像を投写させる。情報処理装置106は、第1画像投写装置101に対し前記移動方向へ所定量レンズシフト機構を駆動させた後、撮像画像300上のマーカ位置から移動後の投写位置を検出し、終点位置との位置の差分を導出する。そして、再度終点位置へ所定量レンズシフト機構を駆動して撮像画像300上のマーカ位置を検出する。これらの操作を撮像画像300上のマーカ位置が前記移動先終点位置に達するまで繰り返し実行する。レンズシフト機構の駆動量は、初めは大きめにとって、繰り返し毎に少しずつ値を小さくしていけばよい。
光学ズーム倍率の変更については、ユーザ操作または自動で決定される撮像画像300上のズーム倍率変更後の投写領域を目標投写領域として図12に示す処理フローを適用することで実行することができる。
以上によって、本実施形態のS210の処理を実行できる。
このようにすることで、第1〜第4画像投写装置101〜104の光学ズーム、レンズシフト機構の仕様に関する情報を取得できない場合でも、レンズシフト機構による投写位置の移動可能領域、光学ズーム倍率最大時の投写領域を取得することができる。また、目標位置へのレンズシフト機構による投写位置の移動も可能となる。目標倍率への光学ズームの駆動も可能となる。
<実施形態4>
本実施形態は、実施形態1から3と比較してS206における投写位置の移動可能領域の表示方法のみが異なる。本実施形態のS206の処理内容について、実施形態1から3との差分のみについて、以下に説明する。
本実施形態は、実施形態1から3と比較してS206における投写位置の移動可能領域の表示方法のみが異なる。本実施形態のS206の処理内容について、実施形態1から3との差分のみについて、以下に説明する。
図17は、本実施形態におけるS206での表示装置107の表示画面の表示例を示す図である。図7(a)との違いは次の2点である。
1点目は、表示装置107に表示する画像のうち、レンズシフト機構による投写領域の移動可能領域700が移動可能領域1700に置き換わっている点である。移動可能領域1700は、投写位置500がこの領域内にあればレンズシフト機構により投写位置を目標投写位置310に移動できることを示す領域である。移動可能領域1700は、実施形態1−3で導出されたレンズシフト機構による投写位置500の移動可能領域700を、投写位置500を目標投写位置310へ移動するのと同じ方向に同じ距離だけ平行移動して表示装置107の表示画面に表示させればよい。移動可能領域1700が楕円形を示す太線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。
2点目は、表示装置107の表示画面に表示する画像のうち、図7(a)に示す光学ズーム倍率最大時の投写領域701が図15に示す光学ズーム倍率最大時の投写領域1701に置き換わっている点である。光学ズーム倍率最大時の投写領域1701は、投写位置500が投写領域1701内に存在する場合、光学ズーム倍率調整と幾何変換処理により第1画像投写装置101が図3(e)に示す第1目標投写領域314に所望の画像を投写できる領域を示している。この光学ズーム倍率最大時の投写領域1701は、図7(a)に示す光学ズーム倍率最大時の第1画像投写装置101の投写領域701内に第1目標投写領域314を包含するような投写位置500の範囲として導出することができる。光学ズーム倍率最大時の投写領域1701が長方形を示す1点鎖線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。
また、領域1702は、この領域1702内に投写位置500が存在す場合、レンズシフトと光学ズーム倍率調整、幾何変換処理を用いて第1画像投写装置101が第1目標投写領域314に所望の画像を投写できることを示している。この領域1702は、S206において図7(b)に示す仮想的な投写位置702の移動操作によって対応する光学ズーム倍率最大時の投写領域704が図3(e)に示す第1目標投写領域314を包含し得る投写位置500の範囲として導出することができる。領域1702が角丸長方形を示す破線の輪郭線(ポインタ)で表示されている。
領域1701、1702は、目標投写位置310に連動する表示領域であるが、投写位置500に連動する表示領域としてもよい。領域1701、1702を投写位置500に連動する表示領域とする場合、領域1701、1702の表示位置に対して目標投写位置310を投写位置500へ移動するのと同じ向きに同じ距離だけ平行移動させた位置に表示させる。すなわち、相対的な位置関係を保持するように表示させる。このとき、領域1701は、その領域1701に目標投写位置310が含まれる場合、ズーム倍率調整、幾何変換処理を用いて、第1画像投写装置101が第1目標投写領域314に所望の画像を投写できることを示している。また、領域1702は、その領域1702に目標投写位置310が含まれる場合、レンズシフト(投写位置の移動)、ズーム倍率調整、幾何変換処理を用いて第1画像投写装置101が第1目標投写領域314に所望の画像を投写できることを示す領域である。すなわち、領域1702は、その領域1702に目標投写位置310が含まれる場合、投写位置移動機構を用いた、投写領域の拡縮、投写位置の移動処理により第1画像投写装置101が第1目標投写領域314に所望の画像を投写できることを示す領域である。
このようにすることでレンズシフト(投写位置の移動)、ズーム倍率調整、幾何変換の何れの操作を用いて第1画像投写装置101が目標投写領域314に画像を投写することができるようになるかを表示装置107の表示画面上の表示で確認することができる。また、現在の第1画像投写装置101の設置位置では、目標投写領域314に画像を投写できない場合、どの程度設置位置を移動すれば目標投写領域314への画像の投写が可能になるかを表示装置107の表示画面上の表示で確認することができる。第2〜第4画像投写装置102〜104についても、第1画像投写装置101と同様の方法を適用可能である。
<実施形態5>
実施形態1から4においては、S204、S206、S208、S210における各表示を表示装置107の表示画面上で実行するとした。本実施形態では、表示装置107の表示画面上での表示に加えて、情報処理装置106が第1〜第4画像投射装置101〜104の投写制御を行って、表示装置107の表示画面の表示内容を投写画像に重畳して投写面100に投写させる。このようにすることで、投写面を見て現在の投写位置と目標投写位置の位置関係を把握できるようになる。
実施形態1から4においては、S204、S206、S208、S210における各表示を表示装置107の表示画面上で実行するとした。本実施形態では、表示装置107の表示画面上での表示に加えて、情報処理装置106が第1〜第4画像投射装置101〜104の投写制御を行って、表示装置107の表示画面の表示内容を投写画像に重畳して投写面100に投写させる。このようにすることで、投写面を見て現在の投写位置と目標投写位置の位置関係を把握できるようになる。
図18は、本実施形態における表示装置107の表示画面上の表示と対応する投写面100上の投写画像例を示す図である。図18(a)は、ある時点の表示装置107の表示画面上の表示例を示す図である。表示装置107の表示画面上に表示された撮像画像300内には、第1目標投写位置310、第2目標投写位置311、第3目標投写位置312、第4目標投写位置313、第1目標投写領域314が表示されている状態である。また、本実施形態においては、画像投写装置の投写位置を捕捉するため常にマーカ画像を投写した状態とする。マーカ画像としては、実施形態1から4で使用した第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404を同様に用いることができる。図18(a)では、第1画像投写装置101のみがマーカ画像を投写面100に投写している状態であるとし、第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404は、撮像装置105により撮像されたマーカである。ただし、マーカ画像のパターンを異ならせるなどして識別可能にすれば、複数の画像投写装置が同時に投写面100にマーカ画像を投写していてもよい。
情報処理装置106は、第1、第2、第3のマーカ画像402、403、404から第1画像投写装置101の投写領域401を導出して取得する。情報処理装置106は、この投写領域401内に存在する各表示画像を第1画像投写装置101が投写する投写画像に重畳した状態で第1画像投写装置101に送信し投写させる。図18(b)は、表示装置107の表示画面上の表示が図18(a)の時点における投写面100上の第1画像投写装置101の投写画像である場合の画像例を示す図である。図18(a)に示す投写領域401内に存在していた第1目標投写位置310、第3目標投写位置312と、第1目標投写領域314を示す枠のうち投写領域401内に含まれていた部分がそのまま投写面100上に投写される。ここで、投写面100上では、第1画像投写装置101と第1目標投写位置310との対応関係に基づき、第1目標投写位置310は、太線になり強調表示される。すなわち、第1〜第4目標投写位置310〜314を示すポインタのうち、画像投写装置に対応する目標位置に関連する少なくとも1つの第1目標投写位置310を示すポインタが強調表示される。このように第1画像投写装置101の目標投写位置に関連する第1目標投写位置310のみが他の画像投写装置の目標投写位置より強調して表示されることで、投写面100上で位置合わせの対象を把握しやすくなる。
図18(c)は、図18(a)の時点から第1画像投写装置101の設置位置を移動したことにより投写領域401が図18(a)の状態と比較して左上側に移動している様子を示す図である。マーカ画像を常に投写させているので情報処理装置106は撮像画像300からリアルタイムに投写領域401の位置を捕捉可能である。図18(d)は、表示装置107の表示画面上の表示が図18(c)の時点における投写面100上の第1画像投写装置101の投写画像である場合の画像例を示す図である。投写領域401の移動に伴い投写領域401内での第1目標投写位置310や第1目標投写領域314の投写位置は変化しているが、投写面100上での位置は変化していない。すなわち、相対的な位置関係を保持するように投写される。
このように第1画像投写装置101の設置位置を移動しても投写面100上での第1目標投写位置310や、第2目標投写領域314の位置は変化しないため、第1画像投写装置101の設置位置調整時の目印として利用できる。
上記では、第1画像投写装置101に関して説明した。第2、第3、第4画像投写装置102、103、104についても、第1画像投写装置101と同様に適用できる。実施形態1−4で説明したレンズシフト機構による移動可能領域700、光学ズーム倍率最大時の投写領域701など表示装置107上に表示されるいかなる画像も同様に画像投写装置の投写画像に重畳して投写面100に投写させることができる。
図19は、上述した情報処理装置106を説明するための図である。図19(a)は、
情報処理装置106のハードウェアの構成例を示す図である。情報処理装置106は、CPU1901、RAM1902、ROM1903、二次記憶装置1904、汎用I/F1905、及び出力I/F1906を有する。各構成要素は、バス1910を介して相互にデータを送受信可能に接続されている。
情報処理装置106のハードウェアの構成例を示す図である。情報処理装置106は、CPU1901、RAM1902、ROM1903、二次記憶装置1904、汎用I/F1905、及び出力I/F1906を有する。各構成要素は、バス1910を介して相互にデータを送受信可能に接続されている。
CPU1901は、ROM1903又は二次記憶装置1904に格納されたプログラムを実行して、情報処理装置106を統括的に制御する。RAM1902は、CPU1901がプログラムを実行する際のメインメモリとして機能し、一時記憶領域として用いられる。ROM1903は、情報処理装置106の制御プログラムを格納する。二次記憶装置1904は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶媒体であり、画像データや各種プログラムなどを記憶する。
汎用I/F1905は、例えばUSBやIEEE1394などの規格に対応したインタフェースであって、各画像投写装置101〜104、撮像装置105、入力装置108などをバス1910に接続する。出力I/F206は、DVIやHDMI(登録商標)などの規格に対応したインタフェースであって、表示装置107とCPU1901とを接続する。
なお、情報処理装置106がCPU1901とは異なる専用の1又は複数のハードウェアあるいはGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。その場合、CPU1901による処理の少なくとも一部をGPUあるいは専用のハードウェアが行うようにしてもよい。専用のハードウェアの例としては、ASIC(特定用途向け集積回路)、及びDSP(デジタルシグナルプロセッサ)などがある。
以上、情報処理装置106のハードウェア構成例を説明した。情報処理装置106のハードウェア構成は、上述の構成に限定されない。CPU1901がROM1903や二次記憶装置1904などに記憶されたプログラムをRAM1902に読み出して実行することで、CPU1901が後述する図19(b)に示す各部として機能する形態でもよい。すなわち、情報処理装置106は、ソフトウェアのモジュールとして図19(b)に示す各モジュールを実現してもよい。
図19(b)は、情報処理装置106の機能構成例を示す図である。情報処理装置106は、投写位置取得部1920、目標位置設定部1921、表示制御部1922として機能するブロックを有する。
投写位置取得部1920は、第1〜第4画像投写装置101〜104による投写画像を取得して得た撮像画像に基づいて、投写面100上における投写画像の位置を取得する。
目標位置設定部1921は、撮像画像内の座標系で投写画像の目標位置を設定する。
表示制御部1922は、第1ポインタと第2ポインタとを表示装置107の表示画面に表示させる。第1ポインタは、投写位置取得部1920により取得された投写画像の位置を示すポインタである。第2ポインタは、目標位置設定部1921により設定された投写画像の目標位置を示すポインタである。
[その他の実施形態]
実施形態1から5では撮像装置105を1台としているが、撮像装置の設置位置の制限などにより投写面100上の目標投写領域全体を1台の撮像装置では撮像できない場合、複数台の撮像装置を用いてもよい。すなわち、目標投写領域を部分的に含むように撮像する撮像装置を複数台用い、それらの各撮像画像を受信した情報処理装置106が統合し、投写面100上の目標投写領域全体を含む1枚の画像にする。このようにすることで1台の撮像装置で目標投写領域全体を撮像した場合と同様の画像を得ることができる。
実施形態1から5では撮像装置105を1台としているが、撮像装置の設置位置の制限などにより投写面100上の目標投写領域全体を1台の撮像装置では撮像できない場合、複数台の撮像装置を用いてもよい。すなわち、目標投写領域を部分的に含むように撮像する撮像装置を複数台用い、それらの各撮像画像を受信した情報処理装置106が統合し、投写面100上の目標投写領域全体を含む1枚の画像にする。このようにすることで1台の撮像装置で目標投写領域全体を撮像した場合と同様の画像を得ることができる。
また、実施形態1から5では、1台の画像投写装置で投写可能な投写領域よりも、より大きな1枚の投写画像を投写するマルチプロジェクションを例として説明を行った。しかし、本発明は、1台の画像投写装置のみを使用して画像の投写を実行する場合にも、複数台の画像投写装置を使用する場合と同様に適用可能である。さらに、複数台の投写装置が同じ投写面上の領域を投写することで、1台の画像投写装置で投写する場合よりも広い明るさのダイナミックレンジを持つ画像を投写するスタック投写の場合にも同様に適用可能である。
実施形態1から5では、領域701、領域703、領域704、領域1700、領域1701の表示はズーム倍率最大時に対応する領域とした。画質の面からはズーム倍率を最大にすることが許容できない場合もある。よって、許容できる最大倍率をユーザに入力装置108からGUI上で設定させ、その値に最大ズーム倍率を置きかえて前記領域701、領域703、領域704、領域1700、領域1701を表示させてもよい。
実施形態1から5では、パターンマッチングにより、画像投写装置から投写面に投写したマーカ画像を撮像して得た撮像画像内からマーカ画像を探索することで画像投写装置の投写位置を取得する場合について説明した。画像投写装置の投写位置を取得方法は、これに限定されない。例えば、画像投写装置から投写面に投写した投写画像を撮像して得た撮像画像にて、先ず輝度勾配が局所的極大となる画素(第1画素)を特徴点(第1特徴点)として取得する。この第1特徴点の周囲の複数方向の輝度勾配パターン(第1輝度勾配パターン)を特徴量(第1特徴量)として取得する。同様に、投写画像(情報処理装置106から画像投写装置101〜104に送信される投写画像)においても、特徴点とこの特徴点に対応する特徴量を取得する。すなわち、投写画像において、輝度勾配が局所的極大となる画素(第2画素)を特徴点(第2特徴点)として取得する。この第2特徴点の周囲の複数方向の輝度勾配パターン(第2輝度勾配パターン)を特徴量(第2特徴量)として取得する。そして、両画像の特徴量(第1特徴量および第2特徴量)が一致する特徴点(第1特徴点および第2特徴点)同士を対応付けることにより画像投写装置の投写位置を取得してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
106 情報処理装置
1920 投写位置取得部
1921 目標位置設定部
1922 表示制御部
1920 投写位置取得部
1921 目標位置設定部
1922 表示制御部
Claims (18)
- 投写装置による投写画像を撮像して得た撮像画像に基づいて、投写面上における前記投写画像の位置を取得する取得手段と、
前記撮像画像内の座標系で前記投写画像の目標位置を設定する設定手段と、
前記取得手段により取得された前記投写画像の位置を示す第1ポインタと、前記設定手段により設定された前記投写画像の目標位置を示す第2ポインタを表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備える、ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記投写画像は、所定のマーカを含み、
前記取得手段は、前記撮像画像において前記マーカを探索して特定した前記マーカの位置に基づき前記投写画像の位置を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記取得手段は、前記撮像画像において輝度勾配が局所的極大となる第1画素と、前記第1画素の周囲の複数方向の第1輝度勾配パターンと、前記投写画像において輝度勾配が局所的極大となる第2画素と、前記第2画素の周囲の複数方向の第2輝度勾配パターンとに基づき前記投写画像の位置を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記取得手段は、前記第1輝度勾配パターンと前記第2輝度勾配パターンが一致する前記第1画素と前記第2画素を対応付けることにより前記投写画像の位置を取得する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記設定手段は、前記取得手段により取得された前記投写画像の位置に基づき、前記投写画像の目標位置を設定する
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記投写画像の位置と、前記投写装置が備える移動手段による前記投写画像の位置を移動可能な領域とに基づいて、前記撮像画像内の座標系で前記投写画像の位置を移動可能な領域を示す第3ポインタを前記表示手段に表示させる
こと特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記投写画像の位置を移動可能な領域は、前記投写装置の設計値、または、前記情報処理装置の記憶手段に予め設定された設定値に基づき決定される
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - 前記投写画像の位置を移動可能な領域は、前記移動手段の駆動による前記投写画像の位置の変化量に基づき決定される
ことを特徴とする請求項6または7に記載の情報処理装置。 - 前記移動手段は、前記投写画像の位置を光学的に移動するシフト手段、前記投写装置の光学ズーム倍率を調整する調整手段、前記投写装置が投写する画像を幾何変換する変換手段のうち少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項6から8の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記シフト手段による前記投写画像の位置を移動可能な領域と、前記シフト手段、前記調整手段および前記変換手段による前記投写画像の位置を移動可能な領域とを区別した前記第3ポインタを前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記投写画像の位置を移動可能な領域内に前記投写画像の位置が存在するか存在しないかを示す第4ポインタを前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項9または10に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記移動手段により前記投写画像の位置を移動させた場合、前記投写画像の位置に対応する前記投写装置が、前記目標位置に対応する投写領域に投写可能であることを示す、第5ポインタを前記表示手段にさらに表示させる
ことを特徴とする請求項9または10に記載の情報処理装置。 - 前記撮像画像内の座標系における前記投写画像の位置と、前記撮像画像内の座標系における前記第1ポインタから前記第5ポインタの位置との相対的な位置関係を保持するように、前記投写画像の位置に対応する前記投写装置の投写画像に前記第1ポインタから前記第5ポインタを重畳した重畳画像を前記投写装置に投写させる投写制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
- 前記投写制御手段は、前記投写装置と前記目標位置の対応関係に基づき、前記投写装置が投写する画像に重畳させる前記第1ポインタから前記第5ポインタのうち前記投写装置に対応する目標位置に関連する少なくとも一つを強調表示させる
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御手段により前記表示手段に表示された前記第1ポインタおよび前記第2ポインタに基づき、前記投写画像と前記目標位置の対応をユーザに指定させる指定手段と、
前記指定手段により対応付けられた前記投写画像の位置と前記目標位置に基づき、前記投写画像の位置を前記目標位置に重ならせる動作を行うよう前記投写装置に対して指示する指示手段と、
をさらに備える、ことを特徴とする請求項9から14の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記指示手段による指示は、前記投写装置の前記シフト手段に対する指示、前記投写装置の前記調整手段に対する指示、前記投写装置の前記変換手段に対する指示のうち少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。 - 投写装置による投写画像を撮像して得た撮像画像に基づいて、投写面上における前記投写画像の位置を取得する取得ステップと、
前記撮像画像内の座標系で前記投写画像の目標位置を設定する設定ステップと、
前記取得ステップにて取得された前記投写画像の位置を示す第1ポインタと、前記設定ステップにより設定された前記投写画像の目標位置を示す第2ポインタを表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を備える、ことを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、請求項1から16の何れか一項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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---|---|---|---|
JP2019124163A JP2021009265A (ja) | 2019-07-03 | 2019-07-03 | 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム |
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