JP2021005976A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でコアの脱落を抑制できる電力変換装置を得ること。【解決手段】電力変換装置100は、ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する環状のコア4と、コア4の孔と連通する第1孔と、第1孔を形成する壁面の近くに形成される第2孔と、第2孔との見通し線上に第1孔が存在するように壁面の近くに形成される第3孔とを有し、コア4と熱的に接続される導電性の板(第1板状部材10a)と、第1孔及び第2孔に挿入された状態でコアを板に結束する第1結束部材11aと、第1孔及び第3孔に挿入された状態でコア4を板に結束する第2結束部材11bと、を備える。【選択図】図4B

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
電力変換装置では、半導体スイッチング素子のスイッチング動作によって高周波の電磁ノイズが発生するため、周辺機器へ電磁ノイズ障害を及ぼすことがないように種々の対策が行われている。例えば、系統電源ラインへの電磁ノイズの流出を低減するため、電力変換装置の入力端にはノイズフィルタが備えられている。一般的なノイズフィルタは、リアクトル(コモンモードチョークコイル)、線間コンデンサ、接地コンデンサ等で構成される。また電力変換装置では、電力変換装置の入出力電線にフェライト製のコアを追加して電磁ノイズを抑制することもある。このコアは、電力変換装置への通電に伴い高温になるため、特許文献1には、発熱するコアを筐体に接触させることで冷却する技術が開示されている。特許文献1に開示される技術では、電力変換装置(インバータ装置)の動作電源入力側に設けられる配線口板金に、インダクタ用のコアが嵌め込まれる形で固定されている。
特開平10−210761号公報(図8〜図10など)
しかしながら、特許文献1に開示される従来技術では、インダクタ用のコアが板金に嵌め込まれる構造のため、インバータ装置の振動によってコアが脱落して周囲部品に接触して、短絡が生じる懸念がある。従って、コアの固定構造を複雑にすることなく、コアの脱落を抑制する上での改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成でコアの脱落を抑制できる電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る電力変換装置は、ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する環状のコアと、前記コアの孔と連通する第1孔と、前記第1孔を形成する壁面の近くに形成される第2孔と、前記第2孔との見通し線上に前記第1孔が存在するように前記壁面の近くに形成される第3孔とを有し、前記コアと熱的に接続される導電性の板を備える。電力変換装置は、前記第1孔及び前記第2孔に挿入された状態で前記コアを前記板に結束する第1結束部材と、前記第1孔及び前記第3孔に挿入された状態で前記コアを前記板に結束する第2結束部材と、を備える。
本発明によれば、簡易な構成でコアの脱落を抑制できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置100の外観図 図1に示される電力変換装置100を構成する回路の一例を示す図 遮熱板10が設置された電力変換装置100の内部構造を示す図 図3Aに示される遮熱板10を除いて、コア4、直流リアクトル5などを示す図 遮熱板10の斜視図 図4Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図 第1板状部材10aの拡大図 結束部材を利用して第1板状部材10aにコア4が固定された状態を示す断面図 第1板状部材10aに挿入される結束部材の拡大図 実施の形態1の変形例に係る電力変換装置100が備える遮熱板10の斜視図 図7Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図 絶縁板12の第1構成例を示す図 絶縁板12の第2構成例を示す図 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置100が備えるコア4の放熱構造を示す図 実施の形態2の変形例に係る電力変換装置100が備えるコア4の放熱構造を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。なお、各形態において、平行、直角、水平、垂直、上下、左右などの方向には、本発明の効果を損なわない程度のずれが許容される。また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面、YZ平面、ZX平面は、それぞれ、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面、Z軸方向及びX軸方向に平行な仮想平面を表す。図1以降において、X軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスX軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスX軸方向とする。Y軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスY軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスY軸方向とする。Z軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスZ軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスZ軸方向とする。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係る電力変換装置100の外観図である。電力変換装置100は、例えば雨、塵埃などの浸入を抑制する密閉構造の筐体110を有するインバータである。筐体110の上下方向はX軸方向に等しく、筐体110の左右方向はY軸方向に等しく、筐体110の奥行き方向はZ軸方向に等しい。筐体110は有底の箱形状の収納体である。筐体110のプラスZ軸方向側には、筐体110の開口部を覆う正面パネル120が設けられる。正面パネル120は、筐体110に固定されるヒンジ130を介して開閉可能に設けられる。
なお電力変換装置100は、所謂インバータ(直流を可変電圧、可変周波数の交流に変換する装置)に限定されず、後述する各種リアクトルを備えると共に電力変換用のスイッチング素子を備える装置であればよい。すなわち、電力変換装置100は、直流電力を交流電力に変換するコンバータ、直流電力を電力用半導体素子でスイッチング(オン・オフ)することで直流電力の値を制御する直流チョッパ、入力周波数より低い周波数の交流を得るサイクロコンバータなどでもよい。
図2は図1に示される電力変換装置100を構成する回路の一例を示す図である。例えば電力変換装置100は、EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)フィルタ101、三相交流電圧を整流するダイオード整流器102、及び三相インバータ主回路103を備える。
EMCフィルタ101は、ノイズを除去するため、線間コンデンサ1、コモンモードチョークコイル2(L)、接地コンデンサ3などを備える。
三相インバータ主回路103は、コア4(Lcore)、直流リアクトル5(LDC)、平滑コンデンサ7、及び複数のスイッチング素子S〜Sを備え、整流された電圧を三相交流電圧へ変換する。三相インバータ主回路103で変換された三相交流電圧が負荷(モータ200など)に印加される。
コア4は、ダイオード整流器102と三相インバータ主回路103とを接続する正極側直流母線及び負極側直流母線に設けられ、電磁ノイズの補助的な抑制を行う。
直流リアクトル5は、例えば正極側直流母線に設けられ、商用電圧に重畳される高調波電流を抑制すると共に力率改善を図るために設けられる。
複数のスイッチング素子S〜Sは、ダイオード整流器102から供給される直流電力を交流電力に変換する3相ブリッジ接続された半導体スイッチング素子である。以下では、複数のスイッチング素子S〜Sのそれぞれを区別しない場合、「スイッチング素子」と称する。スイッチング素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などである。スイッチング素子は、それぞれ、不図示のゲート駆動回路から入力されるPWM信号(ゲート駆動信号)に従って、オン又はオフ状態となる。ゲート駆動回路は、不図示の制御回路から入力されるPWM信号を、スイッチング素子を駆動可能な値の電圧の信号であるゲート駆動信号に変換して、スイッチング素子に入力する回路である。
コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5は、それぞれ例えば、複数のケイ素鋼板から打ち抜かれた環状の部材を積層して形成されたコア部、フェライトを焼結して形成されるコア部などに、巻線が巻き付けられることで形成される。スイッチング素子への通電が行われることによってスイッチング素子、コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5などが発熱する。
コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5などの発熱部品で発生した熱が、周囲の部品に伝わることで、周囲の部品の温度が許容温度を超過する可能性がある。周囲の部品は、例えば、線間コンデンサ1、接地コンデンサ3、平滑コンデンサ7(Cdc)、ダイオード整流器102を構成する整流素子などである。電力変換装置100は、発熱部品で発生した熱が周囲の部品へ伝わることを防ぐため、金属製の部材である遮熱板を備える。遮熱板の構造について図3Aなどを用いて説明する。
図3Aは、遮熱板10が設置された電力変換装置100の内部構造を示す図である。図3Aに示すように、電力変換装置100の外郭を構成する筐体110の内側には、直流リアクトル5、遮熱板10、コモンモードチョークコイル2、制御基板8などが設けられる。制御基板8のマイナスZ軸方向の不図示の端面には、スイッチング素子が設けられる。図3Aに示される遮熱板10には、図3Bに示されるコア4が固定される。遮熱板10へのコア4の固定方法の詳細については後述する。
図3Bは、図3Aに示される遮熱板10を除いて、コア4、直流リアクトル5などを示す図である。直流リアクトル5は、筐体110の内部空間の内、筐体110のプラスX軸方向の端面(天井面110a)と、筐体110のマイナスY軸方向の端面(側面110b)とが交わる角部110c寄りの部分に設けられる。
例えば、発熱部品である直流リアクトル5、コア4などが、筐体110のマイナスX軸方向の端面(底面110d)寄りの部分に設けられている場合、直流リアクトル5で発生した熱が筐体110の底面110dから天井面110aに向かって上昇するため、直流リアクトル5の上部に存在する他の部品がその熱の影響を受け易くなる。
電力変換装置100では、直流リアクトル5などが、筐体110の角部110c寄りの部分に設けられているため、熱の影響を受けやすい部品が、相対的に直流リアクトル5などの発熱部品の下側に位置する。従って直流リアクトル5などで発生した熱の当該部品への影響が軽減される。なお、直流リアクトル5などで発生した熱は、筐体110の天井面110aなどに伝わり、筐体110の外部に放射される。
また電力変換装置100では、直流リアクトル5の周囲を囲むように遮熱板10が設置されている。遮熱板10は、放熱フィンベース6のプラスZ軸方向の端面に固定される。放熱フィンベース6は、筐体110の内部部品で発生した熱を筐体110の外部に放射するための板状の放熱部材である。放熱フィンベース6の材料には、アルミニウム、オーステナイト系ステンレス合金、銅合金、鋳鉄、鋼、鉄合金などの金属を例示できる。なお、放熱フィンベース6のマイナスZ軸方向の端面には、不図示の複数のフィンが設けられる。直流リアクトル5の周囲に遮熱板10が設置されることで、直流リアクトル5で発生した熱が、周囲の部品に伝わり難くなる。
また電力変換装置100では、発熱部品の一部(例えばコア4など)が遮熱板10に固定される。遮熱板10の材料には、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、鉄、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、金、白金、銀、ステンレス鋼(SUS)、さらにこれらを複数含む合金、例えば、ニッケルと鉄の合金などを使用できる。放熱フィンベース6に遮熱板10が固定されるため、発熱部品で発生した熱の一部は、遮熱板10に伝わり、さらに放熱フィンベース6などに伝わる。従って、発熱部品の周囲に設けられる部品への熱の影響がより一層軽減される。
なお、遮熱板10の熱伝導率は、例えば発熱部品(例えばコア4など)の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料で構成することが望ましい。この構成により、コア4など発生した熱が遮熱板10に伝わり易くなり、コア4など発生した熱が周囲の部品へより一層伝わり難くなる。
なお、コア4は、遮熱板10において、例えば図3Aに示される筐体110の側面110b寄りの位置に固定することが望ましい。このように構成することによって、例えばダイオード整流器102から三相インバータ主回路103へ伸びる直流母線を、筐体110の側面110b寄りに位置に配線できるため、筐体110の内部空間の余剰スペースを有効に利用しながら、コア4への直流母線の接続が容易化される。
次に、図4Aなどを用いて、遮熱板10の構造と、遮熱板10への発熱部品の固定方法について説明する。
図4Aは遮熱板10の斜視図である。図4Aにはコア4が遮熱板10に固定される前の状態が示される。図4Bは図4Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図である。
遮熱板10は、XY平面をZ軸方向に平面視して、L字形状に形成される導電性の部材である。遮熱板10は、Y軸方向に延伸すると共にZ軸方向に起立する板状の第1板状部材10aと、第1板状部材10aのプラスY軸方向の端部からプラスX軸方向に延伸すると共にZ軸方向に起立する板状の第2板状部材10bと、複数の固定部材10cとを備える。
固定部材10cは、遮熱板10を放熱フィンベース6に固定するための部材である。複数の固定部材10cは、第1板状部材10a及び第2板状部材10bのそれぞれのマイナスZ軸方向の端部から、Z軸方向と直交する方向に延伸する。固定部材10cには、ねじが挿入される挿入口が形成される。ねじは、遮熱板10を放熱フィンベース6に固定するための締結部材である。
第1板状部材10aには、孔10dが形成される。孔10dは、環状のコア4の内周面(壁面)により形作られる空間(コア4に形成される孔)と連通する第1孔である。孔10dの形状は、例えばコア4に形成される孔と同様の形状(円)である。孔10dの大きさは、コア4に形成される孔と連通し、かつ、コア4に巻かれる配線を通すことができる寸法であればよい。
図4Bに示すように、第1板状部材10aには、コア4が固定される。このとき、コア4のマイナスX軸方向の端面が、第1板状部材10aに接した状態で固定される。第1板状部材10aへのコア4の固定には、複数の結束部材が利用される。
図5、図6A、図6Bなどを用いて、結束部材を利用した第1板状部材10aへのコア4の固定方法について説明する。図5は第1板状部材10aの拡大図である。図6Aは結束部材を利用して第1板状部材10aにコア4が固定された状態を示す断面図である。図6Aには、第1板状部材10a、コア4、及び結束部材を含むXZ平面に平行な断面が示される。図6Bは第1板状部材10aに挿入される結束部材の拡大図である。
第1板状部材10aには、孔10dの周囲に設けられる2つの孔10e1、10e2が形成される。2つの孔10e1、10e2は、孔10dを形成する内周面(壁面10d1)の近くに形成される第2孔及び第3孔である。2つの孔10e1、10e2は、孔10dと繋がらずに、第1板状部材10aに独立して形成される穴である。2つの孔10e1、10e2は、例えば、第1板状部材10aをYZ平面で平面視したとき、孔10dを跨ぐように、孔10dの中心CLを通る仮想線に対して線対称の位置に形成される。仮想線VLは、YZ平面に平行で、かつ、Y軸方向に伸びる線である。仮想線VLは、孔10dを上下の領域に二等分する線でもある。
図6A及び図6Bに示すように、孔10d及び孔10e1には、コア4の下側を第1板状部材10aに結束するための第1結束部材11aが挿入される。孔10d及び孔10e2には、コア4の上側を第1板状部材10aに結束するための第2結束部材11bが挿入される。この状態で、第1結束部材11a及び第2結束部材11bが締め付けられることで、逆戻り不能にロックされる。これにより、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で互いに結束される。第1結束部材11a及び第2結束部材11bは、例えば、樹脂製、金属製などの結束バンドである。結束バンドには、耐候性、耐熱性、耐薬品性など物理的、化学的性能が要求される。そのため結束バンドには、ナイロン、ポリプロピレン、ステンレススチールなどの素材が使用される。なお、孔10e1と孔10e2は、互いに見通し線GL上に孔10dが存在するように、孔10dを形作る壁面10d1の近くに形成されていればよい。
このように、第1結束部材11a及び第2結束部材11bによる結束によって、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で固定される。第1結束部材11a及び第2結束部材11bによる結束後、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの先端部分(バンド部の先端)が切除され、図6Aのような状態になる。例えば電力変換装置100の周囲の温度変化によって、結束部材が経年劣化して僅かに緩くなった場合でも、コア4に鉛直方向に重力が加わった状態で、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの少なくとも一方によってコア4を固定することができる。従って、電力変換装置100の運転時の振動などでコア4が脱落するようなことを防止できる。
また、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で固定されことで、例えばコア4が第1板状部材10aの孔10dに嵌め込みで固定されている場合に比べて、コア4と第1板状部材10aとの接触面積が増加する。従って、コア4で発生した熱を第1板状部材10aに効果的に伝えることができ、周囲部品への熱の影響を低減できる。
また、第1結束部材11a及び第2結束部材11bを挿入できる簡易な構造を第1板状部材10aに形成するだけで、容易にコア4を固定することができる。
また、第1結束部材11a及び第2結束部材11bは汎用品であるため、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの入手が容易であり、コア4のサイズなどに合わせて、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの長さ、幅などを簡単に変更することも可能である。なお、遮熱板10の形状は、発熱部材で発生した熱による周囲の部品への影響を軽減できる遮へい構造を有していればよく、L字形状以外にも、湾曲したU字形状のものでもよいし、平坦な板状のものでもよい。また、結束部材の数は、2つ以上であればよい。
なお、図6Bに示すように、孔10e2の幅W2は、第2結束部材11bの固定部11b1の幅W1よりも狭くすることが望ましい。第2結束部材11bの固定部11b1は、第2結束部材11bのヘッド部であり、第2結束部材11bのバンド部11b2が挿入される部分である。幅W2が幅W1よりも狭くなることで、第2結束部材11bの締め込みの際、固定部11b1が孔10e2に通ることを抑制できる。従って、強固に結束することができる。
図7Aは実施の形態1の変形例に係る電力変換装置100が備える遮熱板10の斜視図である。図7Bは図7Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図である。図7Aに示すように、変形例に係る電力変換装置100は、コア4と第1板状部材10aとの間に挟まれる非導電性の絶縁板12を備える。
絶縁板12は、例えば絶縁性及び高熱伝導性を有するシートである。具体的には、絶縁板12は、絶縁性のシートに、熱伝導性の高い粒子、熱伝導性の高い粉体などを混合することにより製造された部材である。絶縁性のシートの材料には、シリコーンゴム、ポリイソブチレンゴム、アクリルゴムなどを例示できる。熱伝導性の高い粒子、熱伝導性の高い粉体などの材料には、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ又はマイカを例示できる。絶縁板12を設けることによって、金属同士の摩擦を無くすことができるため、切子(キリコ:金属クズ)の発生を抑制できる。切子の発生が抑制されることによって、例えば隣接するスイッチング素子など、活動部同士の短絡を抑制できる。
図8Aは絶縁板12の第1構成例を示す図である。図8Aに示す絶縁板12には、孔12aが形成される。孔12aは、第1板状部材10aの孔10dと連通する孔である。孔12aの形状は、例えば第1板状部材10aの孔10dと同様の形状(円)である。孔12aの大きさは、コア4に形成される孔と連通し、かつ、コア4に巻かれる配線を通すことができる寸法であればよい。絶縁板12は、結束部材の対応する位置に、2つの凹部13が形成される。凹部13は、絶縁板12の周縁部12bに形成され、絶縁板12の外部から中心部に向かって窪む形状である。凹部13を設けることによって、絶縁板12の上下方向への移動だけでなく、左右方向への移動も抑制できる。
図8Bは絶縁板12の第2構成例を示す図である。図8Bに示す絶縁板12には、図8Aに示す2つの凹部13が形成されていない。2つの凹部13が形成されていない場合、絶縁板12の上下方向への移動を抑制できる共に、絶縁板12の上下方向の幅を小さくでき、さらに加工が容易なため、絶縁板12の材料コストと製造コストを低減しながら、活動部同士の短絡を抑制できる。
以上に説明したように実施の形態1に係る電力変換装置100は、ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する環状のコアと、コアの孔と連通する第1孔と、第1孔を形成する壁面の近くに形成される第2孔と、第2孔との見通し線上に第1孔が存在するように壁面の近くに形成される第3孔とを有し、コアと熱的に接続される導電性の板(第1板状部材10a)と、第1孔及び第2孔に挿入された状態でコアを板に結束する第1結束部材と、第1孔及び第3孔に挿入された状態でコアを板に結束する第2結束部材と、を備える。この構成により、簡易な結束構造でコア4を固定することができ、電力変換装置100の運転時の振動などでコア4が脱落するようなことを防止できる。従って、コア4の脱落による短絡故障の発生を大幅に抑制できる。
実施の形態2
図9は本発明の実施の形態2に係る電力変換装置100が備えるコア4の放熱構造を示す図である。以下、実施の形態1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分について述べる。
実施の形態2に係る電力変換装置100は、コア4と、第1板(第1板状部材10a)とを備える。第1板(第1板状部材10a)は、コア4の孔と連通する第1孔(孔10d)を有し、コア4と熱的に接続される導電性の板である。
また、実施の形態2に係る電力変換装置100は、第1熱伝導部材21と第2熱伝導部材22とを備える。第1熱伝導部材21は、コア4の一端4a側に配置され、コア4と熱的に接続される環状の熱伝導部材である。第2熱伝導部材22は、コア4の他端4b側に配置され、コア4と熱的に接続される環状の熱伝導部材である。第1熱伝導部材21及び第2熱伝導部材22は、例えばコア4の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料で構成することが望ましい。
また、実施の形態2に係る電力変換装置100は、導電性の第2板50を備える。第2板50は、第1板状部材10aと同様の材料で構成され、板状部材を折り曲げることで箱形に形成された部材である。第2板50は、第1熱伝導部材21、コア4及び第2熱伝導部材22がこの順で積層された積層体30の第1板(第1板状部材10a)側とは反対側に設けられる。第2板50は、積層体30を第1板(第1板状部材10a)に接触させた状態で、第1板(第1板状部材10a)に対して、例えば複数のねじ40で固定され、コア4と熱的に接続される。
第1板状部材10aには、複数のねじ40により第2板50が固定される。このとき、積層体30を構成する第1熱伝導部材21、コア4及び第2熱伝導部材22が密着するように、第1板状部材10aへ第2板50が固定される。コア4で発生した熱は、第1熱伝導部材21を介して第1板状部材10aに伝わり、さらに第2熱伝導部材22と第2板50を介して、第1板状部材10aに伝わる。すなわち、第1板状部材10aに第2板50が固定されることで、コア4で発生した熱の伝導経路が増加する。なお、コア4の両端面がコア4の製作公差によって平らでない場合でも、第1熱伝導部材21と第2熱伝導部材22がコア4に押しつけられることで、コア4への接触面積を確保することができる。
実施の形態2に係る電力変換装置100によれば、コア4で発生した熱の伝導経路が増加することで、相対的に、コア4で発生した熱が周囲部品へ伝わり難くなる。従って、周囲の部品の温度が許容温度を超過する可能性をより一層低減し得る。
また、実施の形態2に係る電力変換装置100は、2つの板材を利用して、コア4を含む積層体30を挟み込む構造を有するため、第1板状部材10aに結束部材を通すための加工を行う必要がない。例えばねじ40にタッピングビスを利用することで、第1板状部材10aにタップなどを施すことなく、容易にコア4の放熱構造を得ることができる。
図10は実施の形態2の変形例に係る電力変換装置100が備えるコア4の放熱構造を示す図である。図10に示される電力変換装置100は、複数の積層体30、31と、複数の積層体30、31の間に挟まれ、複数の積層体30、31のそれぞれを構成するコア4と熱的に接続される導電性の第3板60とを備える。
積層体31は、コア4の一端4a側に配置され、2つのコア4と熱的に接続される環状の第3熱伝導部材23と、コア4の他端4b側に配置され、2つのコア4と熱的に接続される環状の第4熱伝導部材24とを備える。第3熱伝導部材23及び第4熱伝導部材24は、例えばコア4の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料で構成することが望ましい。
積層体31では、第3熱伝導部材23、コア4、第4熱伝導部材24がこの順で積層される。図10に示される電力変換装置100では、図9の遮熱板10に代えて、遮熱板10Aが用いられている。遮熱板10Aは、第2板50と同様に箱形に形成された導電性部材である。遮熱板10Aと第2板50の間には、積層体30、31が同軸に配列され、さらに積層体30、31の間に第3板60が挟まれるように配置される。この状態で、複数のねじ40を利用して、遮熱板10Aと第2板50が互いに接続される。
このとき、第1熱伝導部材21、コア4及び第2熱伝導部材22が密着し、第3熱伝導部材23、コア4及び第4熱伝導部材24が密着し、第2熱伝導部材22と第3熱伝導部材23が第3板60と密着するようにしながら、遮熱板10Aに第2板50が固定される。ねじ40は、第2板50、第3板60、遮熱板10Aの順で挿入される。遮熱板10A及び第2板50は、台座70を備え、台座70に不図示のねじが挿入されることで、図3Bに示される放熱フィンベース6に、遮熱板10A及び第2板50が固定される。これにより、2つのコア4で発生した熱は、遮熱板10A、第3板60、及び第2板50に伝わり、さらに放熱フィンベース6に伝わる。
当該変形例によれば、複数のコア4を用いる場合でも、図9に示すようなコア4の放熱構造を複数箇所に設ける必要がないため、コア4の放熱構造の設計の自由度を向上させながら、個々のコア4で発生した熱が周囲部品へ伝わり難くすることができる。
なお、第1熱伝導部材21、第2熱伝導部材22、第3熱伝導部材23、第4熱伝導部材24は、積層方向に弾性を有する皿バネ座金で構成してもよい。この構成により、ねじ40のねじ込み量に対するコア4との接触面積の変動量が小さくなり、ねじ40の締め付けトルク管理が容易化される。従って、電力変換装置100の製造時間を短縮することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 :線間コンデンサ
2 :コモンモードチョークコイル
3 :接地コンデンサ
4 :コア
4a :一端
4b :他端
5 :直流リアクトル
6 :放熱フィンベース
7 :平滑コンデンサ
8 :制御基板
10 :遮熱板
10A :遮熱板
10a :第1板状部材
10b :第2板状部材
10c :固定部材
10d :孔
10d1 :壁面
10e1 :孔
10e2 :孔
11a :第1結束部材
11b :第2結束部材
11b1 :固定部
11b2 :バンド部
12 :絶縁板
12a :孔
12b :周縁部
13 :凹部
21 :第1熱伝導部材
22 :第2熱伝導部材
23 :第3熱伝導部材
24 :第4熱伝導部材
30 :積層体
31 :積層体
40 :ねじ
50 :第2板
60 :第3板
70 :台座
100 :電力変換装置
101 :EMCフィルタ
102 :ダイオード整流器
103 :三相インバータ主回路
110 :筐体
110a :天井面
110b :側面
110c :角部
110d :底面
120 :正面パネル
130 :ヒンジ
200 :モータ
CL :中心
GL :見通し線
S1 :スイッチング素子
S2 :スイッチング素子
S3 :スイッチング素子
S4 :スイッチング素子
S5 :スイッチング素子
S6 :スイッチング素子
VL :仮想線

Claims (5)

  1. ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する環状のコアと、
    前記コアの孔と連通する第1孔と、前記第1孔を形成する壁面の近くに形成される第2孔と、前記第2孔との見通し線上に前記第1孔が存在するように前記壁面の近くに形成される第3孔とを有し、前記コアと熱的に接続される導電性の板と、
    前記第1孔及び前記第2孔に挿入された状態で前記コアを前記板に結束する第1結束部材と、
    前記第1孔及び前記第3孔に挿入された状態で前記コアを前記板に結束する第2結束部材と、
    を備える電力変換装置。
  2. 前記第2孔及び前記第3孔の少なくとも一方の幅は、前記第1結束部材及び第2結束部材の少なくとも一方のバンド部が挿入される固定部の幅よりも狭い請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記コアと前記板との間に設けられる非導電性の絶縁板を備える請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. ノイズ除去用のフィルタ回路を構成する環状のコアと、
    前記コアの孔と連通する第1孔を有し、前記コアと熱的に接続される導電性の第1板と、
    前記コアの一端側に配置され、前記コアと熱的に接続される環状の第1熱伝導部材と、
    前記コアの他端側に配置され、前記コアと熱的に接続される環状の第2熱伝導部材と、
    前記第1熱伝導部材、前記コア及び前記第2熱伝導部材がこの順で積層された積層体の前記第1板側とは反対側に設けられ、前記積層体を前記第1板に接触させた状態で前記第1板に固定され、前記コアと熱的に接続される導電性の第2板と、
    を備える電力変換装置。
  5. 複数の前記積層体と、
    複数の前記積層体の間に挟まれ、複数の前記積層体のそれぞれを構成する前記コアと熱的に接続される導電性の第3板と、
    を備える請求項4に記載の電力変換装置。
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