JP2021004607A - 風車翼の検査装置および風車翼内部の検査方法 - Google Patents
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Abstract
Description
風車翼の検査方法であって、
支持フレーム、前記支持フレームに回動自在に配置された少なくとも一つの車輪、及び前記支持フレームにおける進行方向の前部に取り付けられた検査機器を含む検査ユニットを前記風車翼の内部に入れるステップと、
前記風車翼の翼根部側から翼先端部側に向けて前記検査ユニットを搬送する搬送ステップと、を備える。
前記検査ユニットの後端部に少なくとも一本の延長棒を接続し、前記延長棒を前記翼先端部側に押し出すことで前記検査ユニットを送り出してもよい。
この場合、風車翼の内部に検査ユニットを入れ、該検査ユニットの後端部に延長棒を接続して当該延長棒を翼先端部側に押し出すことで、車輪を有する検査ユニットが翼先端部側に送り出される。その際、翼長に応じて延長棒を追加的に接続することで翼先端部側まで検査ユニットを搬送することができる。従って、例えば地上、洋上又は風車に取り付けられた状態で水平又はほぼ水平の状態に配置された風車翼の内部において、作業員が入り込めない翼先端部側まで検査ユニットを搬送することができる。よって、例えば風車翼内部への作業員や物の落下のような危険を回避して、風車翼内部の検査を安全に行うことができる。
風車に取り付けられた風車翼のアジマス角を水平方向±30°以内の状態に保持するステップを備え、
前記検査ユニットを前記風車翼の内部に入れるステップ及び前記搬送ステップは、風車に取り付けられ、アジマス角が前記保持ステップの状態で保持された風車翼に対して行われてもよい。
前記搬送ステップでは、送り出した前記検査ユニット又は最後部の前記延長棒の後端部に前記延長棒の前端部を連結してもよい。
前記延長棒は長手方向に伸縮自在に構成され、
前記搬送ステップでは、前記延長棒を前記長手方向に伸長してもよい。
前記風車翼が取り付けられるハブの内部に前記検査ユニットを運び込むステップと、
前記ハブの内部から前記風車翼の内部に前記検査ユニットを送り込むステップと、を更に含んでもよい。
各々の前記延長棒は、最短状態における長手方向の長さが3m以下又は前記翼根部の直径の2倍以下の長さに形成されてもよい。
前記検査機器は、前記風車翼の内部を撮像可能な撮像装置を含んでもよい。
前記検査機器は、前記進行方向の少なくとも前方を照射可能な照明装置を含んでもよい。
前記検査ユニットは、前記検査機器による検査結果を表示する表示部を更に備え、
前記検査結果を前記表示部に表示する表示ステップを更に備えていてもよい。
前記延長棒には、各々の前記延長棒の後端部から前記検査ユニットの先端までの距離を示す目盛り、又は前記検査ユニットを起点とした各前記延長ユニットの連結数を示す指標が付されており、
前記搬送ステップでは、前記目盛り又は前記指標を確認しながら前記検査ユニットを搬送してもよい。
前記検査ユニットの最前部に配置された器具を用いて検査に伴う軽作業を行うステップをさらに備えていてもよい。
進行方向に長尺な支持フレーム、前記支持フレームの前後部にそれぞれ回動自在に配置された車輪、及び前記支持フレームにおける前記進行方向の前部に取り付けられた検査機器を含む検査ユニットを備える。
また、前記検査ユニットの後端部に接続される延長棒を含む少なくとも一の延長ユニットを備えていてもよい。
前記検査装置は、前記検査機器の周囲に配置され、高さ方向及び幅方向の少なくとも一方を含む周囲との接触を検知するセンサを含んでもよい。
前記検査装置は、前記センサの検知結果を報知する報知部を更に含んでいてもよい。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1に示すように、本開示の少なくとも幾つかの実施形態における風力発電設備(以下、風車1とする)は、複数(図1に示す例では3枚)の風車翼2及び該風車翼2が取り付けられるハブ3で構成されるロータ4と、ロータ4を図示しない主軸及び主軸受を介して回転自在に支持するナセル5と、ナセル5を水平旋回可能に支持するタワー6と、タワー6が設置されるベース7と、備える。なお、風車翼2は、3枚より多くてもよいし少なくても良い。
翼本体2Cは、風車1のハブ3に取り付けられる翼根部2Aと、ハブ3から最も遠くに位置する翼先端部2Bと、翼根部2A及び翼先端部2Bの間で翼長方向に延在する翼型部2Dと、を含む。また、翼本体2Cは、翼根部2Aから翼先端部2Bにかけて、前縁8Aと後縁8Bとを有する。そして、翼本体2Cの外形は、背面10(負圧面)と、背面10に対向する腹面12(正圧面)とによって形成される。
なお、本明細書において、「翼長方向」とは、翼根部2Aと翼先端部2Bとを結ぶ方向であり、「コード方向(翼コード方向)」とは、翼本体2Cの前縁8Aと後縁8Bとを結ぶ線(コード)に沿った方向である。また、「翼根部」とは、風車翼2において断面が概ね円形となる円筒状の部分であり、風車翼2の翼本体2Cにおける翼根側の端面を基準として例えば5mの翼長方向範囲(典型的には、前記端面から1〜3mの範囲)である。
上記車輪14は、一つの支持フレーム11につき少なくとも一つ設けられていれば足りる。例えば、上記進行方向において支持フレーム11の前部、後部又はこれらの間に車輪14が設けられていてもよい。また、車輪14が設けられる上記支持フレーム11の前部、後部又はこれらの間の位置には、それぞれ複数の車輪14が設けられていてもよい。
支持フレーム11は、例えば板状、円柱状、角柱状等の形状を有していてもよく、上記進行方向に沿って長尺な棒状の部材であってもよい。
そして、搬送ステップS20では、検査ユニット10の後端部13に少なくとも一本の延長棒21を接続し、延長棒21を翼先端部2B側に押し出すことで検査ユニット10を送り出す。
検査機器15は、少なくとも検査ユニット10の最前部、すなわち支持フレーム11の前端部12に1つ設けてもよいし、必要に応じて少なくとも一つの延長棒21に設けてもよい。
検査機器15による検査内容としては、例えば、撮像装置(カメラ)15Aによる撮像のほか、例えば、打音装置(図示略)による打音検査等も含まれ得る。
なお、風車翼2内部の検査対象としては、例えば、風車翼2内面の構造部材32、風車翼2の内面に翼長方向Lに沿って配置された導電用のダウンコンダクタ30、又は、風車翼2の内部に混入された異物27などが含まれ得る。
なお、風車翼2のピッチ角は任意に設定してもよく、例えば、フルフェザー、フルファイン又はこれらの間の状態を含み得る。
本開示の検査には、ハブ3内(翼根部2A入口付近)で作業員が行う作業が含まれ得る。
2 風車翼
2A 翼根部
2B 翼先端部
2C 翼本体
3 ハブ
4 ロータ
5 ナセル
6 タワー
7 ベース
10 検査ユニット
11 支持フレーム
12 前端部
13 後端部
14 車輪
15 検査機器
15A 撮像装置
15B 照明装置
15C 表示部
15D センサ
16 カバー
17 報知部
20 延長ユニット
21 延長棒
22 前端部
23 後端部
24 目盛り
25 指標
26 器具
27 異物
30 ダウンコンダクタ
32 構造部材
D 翼根部の直径
L 翼長方向
X 長手方向
Claims (8)
- 進行方向に長尺な支持フレーム、前記支持フレームの前後部にそれぞれ回動自在に配置された車輪、及び前記支持フレームにおける前記進行方向の前部に取り付けられた検査機器を含む検査ユニットを備え、
前記検査ユニットは、前縁から後縁まで互いに対向するように延在する第1翼面および第2翼面を有する中空構造の風車翼の内部を、前記第1翼面の内側面に前記車輪が接し、且つ、前記第2翼面と前記検査ユニットとが非接触の状態で移動可能に構成された
風車翼の検査装置。 - 前記検査装置は、前記検査機器の周囲に配置され、高さ方向及び幅方向の少なくとも一方を含む周囲との接触を検知するセンサを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の風車翼の検査装置。 - 前記検査ユニットは、前記センサの検知結果を報知する報知部を更に含む
ことを特徴とする請求項2に記載の風車翼の検査装置。 - 前記検査機器は、前記支持フレームの上方に設けられ、
前記車輪は、前記支持フレームの下方にのみ設けられる
請求項1乃至3の何れか一項に記載の風車翼の検査装置。 - 一対の前記車輪が、前記支持フレームの下方にて、前記進行方向に直交する前記検査ユニットの幅方向において前記検査ユニットを挟んで両側に配置された
請求項1乃至4の何れか一項に記載の風車翼の検査装置。 - 前記検査機器は、前記支持フレームの上方に設けられ、
前記検査装置を取り囲むように前記支持フレームの上方に設けられるカバーを備える
請求項1乃至5の何れか一項に記載の風車翼の検査装置。 - 一対の前記車輪が、前記支持フレームの下方にて、前記進行方向に直交する前記検査ユニットの幅方向において前記検査ユニットを挟んで両側に配置され、
前記カバーは、前記幅方向において、前記一対の前記車輪よりも外側にはみ出ないように設けられた
請求項6に記載の風車翼の検査装置。 - 前縁から後縁まで互いに対向するように延在する第1翼面および第2翼面を有する中空構造の風車翼の内部を請求項1乃至7の何れか一項に記載の前記検査装置を用いて検査する方法であって、
前記風車翼のアジマス角が水平方向±30°以内であり、前記風車翼の前縁および後縁を結ぶコードが水平方向に沿った状態で前記風車翼を保持したまま、前記検査装置の前記検査ユニットを前記風車翼の内部に入れるステップと、
前記風車翼の前記第1翼面又は前記第2翼面の内側面上に前記車輪が接し、且つ、前記第2翼面と前記検査ユニットとが非接触の状態を維持しながら、前記検査ユニットを前記風車翼の翼根部側から翼先端部側に向けて搬送するステップと、
を備える風車翼内部の検査方法。
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