JP2021003691A - マーキングシステムおよびマーキング方法 - Google Patents

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智弘 新谷
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Takahiro Sotokura
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Ryo Nakashima
了 中島
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Satoshi Takemoto
智 竹本
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Teru Shinya
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Koji Inoue
浩二 井上
瑛 林
Akira Hayashi
瑛 林
正人 高瀬
Masato Takase
正人 高瀬
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Abstract

【課題】工事現場において、電線等の線状体を送る作業をしながら線状体にマークを付けることができるマーキングシステムおよびマーキング方法を提供する。【解決手段】マーキングシステムは、線状体を送る送り部と、送り部を駆動する送り部駆動装置とを有する送り装置と、送り部または送り部駆動装置の動作を検知し、その動作に対応する動作信号を出力する検知部と、線状体にマークを付けるマーキング部を有するマーキング装置と、マーキング装置を制御する制御部とを備えている。制御部は、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング装置のマーキング部により線状体にマークを付けさせる。【選択図】 図1

Description

本発明は、マーキングシステムおよびマーキング方法に関するものである。
近年、鉄塔に敷設された電線が老朽化し、電線の架け替え工事が増加している。図11に示すように、鉄塔の電線の架け替え工事は、線状体供給部210に備えられる新設用の電線Lを送出装置220により鉄塔200側に送り、撤去する既設の電線L0と連結し、連結した電線L,L0を各鉄塔200に備えられる滑車202を介して、新設用の電線Lを送出装置220により送りつつ、撤去する電線L0を巻取装置230により巻き取りながら、新設用の電線Lを設置位置まで搬送する。また、巻取装置230により巻き取られた撤去する電線L0はリールワインダ240により回収される。
設置位置まで搬送された新設用の電線Lは、図12に示すように、鉄塔200,200間における電線の弛度S(鉄塔間における電線の高低差)が設計条件の範囲に収まるように、各鉄塔200に備えられる碍子204等の固定対象に固定され、鉄塔200に据え付けられる。
電線の弛度が設計条件の範囲に収まるように、新設用の電線を碍子等の固定対象に固定する方法としては、一般工法と呼ばれるものと、プレハブ架線工法と呼ばれるものがある。
一般工法は、鉄塔間に送られた新設用の電線の弛度を作業者が測量しながら、弛度が設計条件の範囲に収まるように新設用の電線の弛みを調節し、新設用の電線を碍子等の固定対象に固定する工法である。一般工法は、電線の弛度を測量する必要があるため、工期が長くなるという問題がある。
プレハブ架線工法は、特許文献1の従来の技術に示されているように、鉄塔間に架設する電線の弛度が設計条件の範囲に収まるような電線の碍子への固定位置を既往の手法により算定し、電線の製造段階において、算定した固定位置にマークを付けた電線を製造し、マークが付いた電線を現場に搬入して鉄塔に送り、図13に示すように電線LをマークMがついた位置で碍子204等の固定対象に固定する工法である。プレハブ架線工法は、作業者が電線の弛度を測量する必要がないので、一般工法に比べ、工期を短縮することができるが、マークを付けた電線の製造コストが非常に高くなり、その結果工費も嵩むという問題がある。また、マークを付けた電線を工事現場に搬入した後、マークを付ける位置を修正する必要が生じる場合、その対応に相当の手間と時間を要するという問題がある。
特開2000−350343号公報
本発明は、工事現場において、電線等の線状体を送る作業をしながら線状体にマークを付けることができるマーキングシステムおよびマーキング方法を提供することを目的とする。
マーキングシステムは、線状体を送る送り部と、送り部を駆動する送り部駆動装置とを有する送り装置と、送り部または送り部駆動装置の動作を検知し、その動作に対応する動作信号を出力する検知部と、線状体にマークを付けるマーキング部を有するマーキング装置と、マーキング装置を制御する制御部とを備えている。制御部は、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング装置のマーキング部により線状体にマークを付けさせる。
マーキングシステムは、さらに出力部と、入力部とを備え、制御部が、出力部に動作信号の値を出力し、入力部からマーキング値の入力を受け付けるものであってもよい。
また、マーキングシステムは、マーキング装置が送り装置に備えられているものであってもよい。
また、マーキング装置は、線状体が送り装置により送られている状態で、マーキング部が線状体にマークを付けるものであってもよい。
マーキング部は、筆記具または塗布具であり、インクまたは塗料をマークとして線状体に付けるものであってもよい。
マーキング装置は、マーキング部を支持するアーム部と、アーム部を駆動するアーム駆動部とを備え、アーム部が、アーム駆動部の駆動により、マーキング部が線状体にマークを付ける位置であるマーキング位置と、マーキング部が線状体から離れた位置である通常位置とに、マーキング部を移動させることが可能なものであり、制御部が、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング部を通常位置からマーキング位置に移動させ、マーキング部が線状体にマークを付けた後、マーキング部を通常位置に移動させるようにアーム駆動部を制御するものであってもよい。
マーキングシステムは、マーキング装置を複数備え、各マーキング装置のマーキング部が、線状体の周回りにおいて異なる位置にマークを付けるものであってもよい。
また、マーキングシステムは、マーキングガイド部を備え、マーキングガイド部が、マーキング部が線状体にマークを付ける位置において線状体を直線状に保つものであってもよい
マーキング方法は、上記マーキングシステムを使用するものであって、マーキングシステムにより線状体を所定の長さ送り、送られた線状体の所定の長さと、線状体を所定の長さ送った際の動作信号と、線状体の基準位置からマークを付ける位置までの長さとに基づいて、マーキング値を算定する工程と、マーキング値を算定する工程で使用した線状体をマーキングシステムにより固定対象に送る工程とを備え、線状体をマーキングシステムにより固定対象に送る工程において、制御部が、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング装置のマーキング部により線状体にマークを付けさせる。
マーキングシステムおよびマーキング方法は、工事現場において線状体を送る作業を行いながら、線状体にマークを付けることができる。そのため、マーキングシステムおよびマーキング方法は、プレハブ架線工法に適用すると、一般工法に比べ、工期を短縮することができ、また従来のプレハブ架線工法に比べ、工費を大幅に低減することができる。
また、マーキングシステムは、既存の送り装置を用いて構築することができるので、送り装置を有している場合には、システムの製造コストを大幅に低減することができる。
また、マーキング方法は、送り装置により線状体を線状体の固定対象に送る前に、送り装置で実際に送られる線状体に対するマーキング値を算定することにより、線状体のマークを付けることを予定している位置に精度よくマークを付けることができる。その結果、鉄塔への電線の新設または電線の架け替えにおいては、鉄塔間に架け渡される電線の弛度を予め定められた設計条件の範囲内に納めることができる。
本発明の実施形態のマーキングシステムを示す側面図である。 送り装置を示す平面図である。 図1の取付フレーム周辺を拡大して示す側面図である。 取付フレームおよびマーキング装置を示す正面図である。 本発明の実施形態のマーキングシステムを示すブロック図である。 図1の送り部駆動装置および検知部を拡大して示す側面図である。 第一マーキング装置を示す側面図である。 マーキングガイド部を模式的に示す正面図(背面図)である。 送り装置により線状体を送る様子を示す側面図である。 各工法による鉄塔への電線の撤去・新設の実験結果を示す表である。 鉄塔における電線の撤去・新設の様子を示す側面図である。 電線の弛度を示す側面図である。 プレハブ架線工法を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1に示すように、マーキングシステム1は、送り装置10と、検知部90と、マーキング装置100と、制御装置180とを備えている。
以下の説明において、送り装置10により線状体Lが送られる方向を延線方向とし、延線方向と平行な方向を前後方向とする。また、前後方向に対して水平方向に直交する方向を左右方向とする。また、前後方向および左右方向と直交する方向を上下方向とする
送り装置10は、線状体供給部210に備えられる線状体Lを、鉄塔200などの線状体Lを取り付ける対象に送るための装置である。線状体Lは、線状のものであればどのようなものであっても構わないが、ここでは、可撓性を有する線状のものとする。そのような線状体Lとしては、例えば送電線などの電線、ケーブルおよびワイヤーなどが挙げられる。
線状体供給部210は、線状体Lの供給源となるものであり、図11に示すように、送り装置10の後方に配されている。線状体供給部210は、架台212に回転可能に取り付けられたドラム214を備えており、ドラム214には線状体Lが巻き取られている。ドラム214は、巻き取られた線状体Lが送り装置10により送られると、それに伴って回転し、線状体Lを送り装置10に供給する。
送り装置10は、図1および図2に示すように、送り装置本体12と、送り部20と、送り部駆動装置30と、送り装置入力部40と、送り装置制御部50とを備えている。
送り装置本体12は、送り装置10の各構成を取り付けまたは支持するためのものである。送り装置本体12は、図1〜図4に示すように、その上側でかつ後側に、取付フレーム14を備えている。取付フレーム14は、前後方向から見て門型のものであり、上下方向において内側に折れ曲がって延びる一対の柱部14a,14aと、一対の柱部14a,14aの上端に架け渡される架渡部14bと、マーキング装置取付部14c,14d,14eとを備えている。マーキング装置取付部14c,14d,14eには、後述するマーキング装置100が取り付けられる。本実施形態では、マーキング装置100が3つ備えられるため、マーキング装置取付部14c,14d,14eは、3つ備えられており、架渡部14bから下方(内側)に延びるものと、左側の柱部14aから右方向(内側)に延びるものと、右側の柱部14aから左方向(内側)に延びるものとにより構成されている。
送り部20は、線状体供給部210の線状体Lを設置位置に送り出すためのものである。送り部20は、水平方向において線状体Lの延線方向(前後方向)に直交する方向を回転軸として回転可能に送り装置本体12に備えられている。本実施形態では、送り部20は、中心軸が左右方向に平行なドラム22と、ドラム22の中心軸方向においてドラム22の端面から延びるシャフト26とを備えている。送り部20のシャフト26は、送り装置本体12に備えられる軸受16により回転可能に支持されており、ドラム22は左右方向を回転軸として回転可能になっている。送り部20のドラム22の周面には、線状体Lの巻き取りをガイドするとともに、線状体Lの滑りや線状体L同士のこすれを防止するためのらせん状の溝が巻取ガイド部28として備えられている。送り部20のドラム22には、線状体供給部210から供給される線状体Lが、巻取ガイド部28にガイドされて複数回巻き付けられる。
なお、送り部20は、線状体Lを送り出せるものであればどのようなものであってもよく、例えば線状体Lを挟み込んで回転する一対のローラなどであってもよい。
送り部駆動装置30は、送り部20を回転駆動するためのものである。本実施形態では、送り部駆動装置30は、モータ31と、第一モータ歯車34と、送り部歯車36と、駆動伝達部38とを備えている。
モータ31は、油圧モータであり、送り装置本体12に取り付けられている。モータ31は、軸が左右方向に平行なシャフト32を備え、その軸を中心としてシャフト32を回転させる。第一モータ歯車34は、シャフト32に備えられ、シャフト32と同軸でシャフト32と共に回転する。送り部歯車36は、送り部20のドラム22の一方の端面に備えられ、送り部20とともに左右方向を回転軸として回転する。駆動伝達部38は、モータ31の駆動を送り部20に伝達するためのものである。駆動伝達部38は、チェーンであり、第一モータ歯車34と送り部歯車36に架け渡されている。送り部駆動装置30は、モータ31を駆動すると、シャフト32とともに第一モータ歯車34が回転し、これに伴って駆動伝達部38を介して送り部歯車36が連動して回転する。これにより、送り部20が回転し、送り部20に巻き取られた線状体Lが送られる。
なお、送り部駆動装置30は、送り部20を回転駆動するものであればどのようなものであってもよい。
送り装置入力部40は、モータ31の回転速度や油圧などの情報を入力するためのものであり、送り装置本体12に備えられている。
送り装置制御部50は、送り部駆動装置30を制御するためのものであり、送り装置本体12に備えられている。送り装置制御部50は、送り装置入力部40と接続しており、送り装置入力部40からの入力により、モータ31の回転速度や油圧を制御する。
送り装置制御部50が送り部駆動装置30の油圧などを制御することにより、送り部20は、制動を掛けられながら回転し、線状体Lを送る。
送り装置本体12には、図1〜図3に示すように、送り部20の後方に、導入ガイド部60と、第1補助ガイド部70と、第2補助ガイド部80とが備えられている。
導入ガイド部60は、線状体供給部210の線状体Lの送り装置10への導入をガイドするためのものであり、取付フレーム14の後方に備えられている。導入ガイド部60は、送り装置本体12に連結する導入ガイド部本体61と、上ローラ62と、下ローラ64と、左ローラ66と、右ローラ68とを備えている。
導入ガイド部本体61は、前後が開口している箱枠であり、送り装置本体12に連結している。上ローラ62および下ローラ64は、上下に間隔を保って、それぞれ左右方向を回転軸として回転可能に導入ガイド部本体61に支持されている。左ローラ66および右ローラ68は、上ローラ62および下ローラ64の後方において、左右に間隔を保って、それぞれ上下方向を回転軸として回転可能に導入ガイド部本体61に支持されている。線状体供給部210の線状体Lは、上ローラ62と下ローラ64との間および左ローラ66と右ローラ68との間に通されて送り装置10に導入される。導入ガイド部60は、線状体Lが送り装置10により送られている際に導入ガイド部60のいずれかのローラ62,64,66,68に接すると、その線状体Lに接するローラ62,64,66,68が回転し、線状体Lの送り装置10への導入をガイドする。
第1補助ガイド部70は、導入ガイド部60で送り装置10に導入された線状体Lの送り部20側への送りをガイドするためのものであり、取付フレーム14の前方に備えられている。第1補助ガイド部70は、一対のローラであって、線状体Lの延線方向において、前後方向に間隔を保って、それぞれ左右方向を回転軸として回転可能に送り装置本体12に備えられている。第1補助ガイド部70は、線状体Lを下側から支持しつつ線状体Lの送りに伴って回転し、線状体Lの送りをガイドする。
第2補助ガイド部80は、線状体Lの送り部20への導入をガイドするためのものであり、送り部20と第1補助ガイド部70との間に備えられている。第2補助ガイド部80は、ガイドアーム部82と、滑車84とを備えている。ガイドアーム部82は、その基部側が左右方向を回転軸として回転(旋回)可能に送り装置本体12に取り付けられている。滑車84は、左右方向を回転軸として回転可能にガイドアーム部82に取り付けられている。第2補助ガイド部80は、滑車84が線状体Lを上側から押さえつけつつ線状体Lの送りに伴って回転し、線状体Lの送り部20へ導入をガイドする。
検知部90は、図1および図5に示すように、制御装置180(制御部182)と有線または無線で接続しており、送り部20または送り部駆動装置30の動作を検知し、その動作に対応する信号を動作信号として制御装置180の制御部182に出力する。本実施形態では、検知部90は、送り部駆動装置30の動作を検知する。検知部90は、図6に示すように、検知部本体91と、検知部歯車92と、第二モータ歯車93と、駆動伝達部94と、検知センサ95とを備えている。
検知部本体91は、検知部90の各構成を取り付けまたは収容するためのものであり、送り装置本体12に取り付けられている。検知部本体91には、送り部駆動装置30のモータ31のシャフト32と軸が平行であるシャフト97が、その軸、言い換えれば左右方向を回転軸として回転可能に備えられている。第二モータ歯車93は、第一モータ歯車34の外側において送り部駆動装置30のモータ31のシャフト32に備えられており、送り部駆動装置30のモータ31のシャフト32の回転に伴って同軸で回転する。駆動伝達部94は、チェーンであり、検知部歯車92と第二モータ歯車93とに架け渡されている。モータ31を駆動すると、モータ31のシャフト32とともに第二モータ歯車93が回転し、これに伴って駆動伝達部94を介して検知部歯車92が連動して回転する。検知センサ95は、エンコーダであって、検知部本体91内に備えられており、制御装置180の制御部182とケーブル99により接続している。検知センサ95は、検知部歯車92またはこれに連結するシャフト97の回転角を計測することにより、その回転角に対応するパルス信号を送り部駆動装置30の動作信号として制御装置180の制御部182に出力する。すなわち、検知部90は、検知部歯車92またはこれに連結するシャフト97の回転状態の検知を介して、送り部駆動装置30の動作(回転状態)を検知し、送り部駆動装置30の動作に対応する動作信号(パルス信号)を制御装置180の制御部182に出力する。
なお、検知部90は、送り部20または送り部駆動装置30の動作を捉えられるものであればどのようなものであってもよい。また、検知部90が出力する動作信号もパルス信号以外のものであってもよい。
マーキング装置100は、線状体LにマークMを付けるためのものである。マーキング装置100は、図1および図5に示すように、制御装置180(制御部182)と有線または無線で接続しており、制御装置180の制御部182から出力される制御信号を受信する。マーキング装置100は、線状体LにマークMを付けるマーキング部140を備えている。マーキング部140は、線状体Lにテープなどの貼付部材を張り付けるものであってもよいし、ペン等の筆記具、またはブラシ等の塗布具などによりインクまたは塗料を付けるものであってもよく、線状体LにマークMを付けることができるものであればどのようなものであってもよい。また、マーキング装置100は、マーキング部140が線状体LにマークMを付けるマーキング位置Bと、マーキング部140が線状体Lから離れた通常位置Aとに位置するように、マーキング部140を移動させることが可能なものであってもよい。また、マーキング装置100は、一つであってもよいし、複数であってもよい。マーキング装置100を複数備える場合には、各マーキング装置100は、線状体Lの周回りにおいて異なる位置にマークMを付けるようにすることが好ましい。また、マーキング装置100は、送り装置10に備えられるもであってもよいし、送り装置10から独立して専用の架台に備えられるものであってもよい。
本実施形態では、マーキング装置100は、図4に示すように、第1マーキング装置102、第2マーキング装置104および第3マーキング装置106として3つ備えられており、これらは取付フレーム14の各マーキング装置取付部14c,14d,14eに取り付けられている。第1マーキング装置102は、送り装置本体12の取付フレーム14の架渡部14bに備えられるマーキング装置取付部14cに取り付けられ、線状体Lの上方に位置している。また、第2マーキング装置104は、送り装置本体12の取付フレーム14の左側の柱部14aに備えられるマーキング装置取付部14dに取り付けられ、線状体Lの左方に位置する。また、第3マーキング装置106は、送り装置本体12の取付フレーム14の右側の柱部14aに備えられるマーキング装置取付部14eに取り付けられ、線状体Lの右方に位置する。各マーキング装置102,104,106は、送り部20の後方に位置している。
各マーキング装置102,104,106は、図4および図7に示すように、マーキング装置本体110と、マーキング装置移動部120と、アーム部130と、マーキング部140と、アーム駆動部150とを備えている。
マーキング装置本体110は、マーキング装置100の各構成を取り付けまたは支持するためのものであり、マーキング装置移動部120を介して、取付フレーム14のマーキング装置取付部14c,14d,14eに取り付けられている。
マーキング装置移動部120は、マーキング装置100(マーキング部140)と線状体Lとの距離を調節するためのものである。本実施形態では、マーキング装置移動部120は、ボールネジ機構であり、ねじ軸部122と、ねじ軸部122に締結するナット部128とを備えている。
ねじ軸部122は、一方向に延び、周面に雄ねじが設けられる胴部124と、胴部124の一端に連結する操作部126とを備えている。ねじ軸部122は、取付フレーム14およびマーキング装置取付部14c,14d,14eにその中心軸を回転軸として回転可能に取り付けられている。第1マーキング装置102のねじ軸部122は、胴部124の長手方向が上下方向に平行となっている。第2マーキング装置104および第3マーキング装置106のねじ軸部122は、それぞれ胴部124の長手方向が左右方向に平行となっている。操作部126は、取付フレーム14の外側に位置している。ナット部128は、ねじ軸部122の胴部124に締結し、またマーキング装置本体110に連結している。
マーキング装置移動部120は、操作部126をつまんで回転させることにより、ナット部128に連結されたマーキング装置100をねじ軸部122の胴部124の長手方向に移動させることができる。マーキング装置移動部120の操作部126の操作により、第1マーキング装置102は、上下方向に移動し、第2マーキング装置104および第3マーキング装置106は、左右方向に移動する。
マーキング装置移動部120を備えることにより、線状体Lの径に応じてマーキング装置100を移動させることができるので、線状体Lの径がどの様な大きさであってもマーキング装置100により線状体Lに確実にマークMを付けることができる。
アーム部130は、マーキング部140を支持するとともに、マーキング部140を通常位置Aと、マーキング位置Bとに移動させるためのものである。本実施形態では、アーム部130は、その基端側が回転(旋回)可能にマーキング装置本体110に取り付けられている。第1マーキング装置102のアーム部130は、左右方向を回転軸として回転し、第2マーキング装置104および第3マーキング装置106のアーム部130は、上下方向を回転軸として回転する。アーム部130の先端側には、マーキング部140を支持するための支持部132が備えられている。
マーキング部140は、線状体LにマークMを付ける部分である。本実施形態ではマーキング部140は、ペン(筆記具)であり、アーム部130の支持部132内に挿入され、アーム部130に支持されている。マーキング部140は、柱状のマーキング部本体142と、マーキング部本体142の長手方向(軸方向)においてその内外に延びるペン先部144とを備えている。マーキング部本体142内には、インクが収容されている。インクは、顔料系、染料系、油性系、水性系を問わないが、本実施形態では線状体Lに付けるマークMを消えにくくするため油性系のインクが用いられている。ペン先部144は、柱状であって、繊維または樹脂等で形成されており、マーキング部本体142内のインクを吸収し、マーキング部本体142から露出する部分からインクが染み出るようになっている。各マーキング装置102,104,106のマーキング部140のペン先部144は、マーキング位置Bにおいて、線状体Lの同一周上において線状体Lに接してマークMとしてのインクを塗り付ける。また、各マーキング装置102,104,106のマーキング部140は、マーキング位置Bにおいて線状体LにマークMを付ける際に、送り装置10による線状体Lの送りが停止される場合には、線状体Lに点状のマークMを付け、送り装置10により線状体Lが送られている場合には、図7に示すように、延線方向に延びる線状のマークMを付ける。
アーム駆動部150は、アーム部130を駆動させるものであり、制御装置180(制御部182)と有線または無線で接続している。
本実施形態では、アーム駆動部150は、エアシリンダであり、アームを回転させる。また、アーム駆動部150は、制御装置180の制御部182とケーブル152で接続している。
なお、マーキング装置100に関し、アーム部130は、上述のものに代えて、スライドする機構や伸縮する機構などであってもよく、マーキング部140を通常位置Aとマーキング位置Bに移動させられるものであれば、どのようなものであってもよい。また、マーキングシステム1を鉄塔200への電線の架設に適用する場合には、マーキングシステム1が、本実施形態のように複数のマーキング装置100を備え、各マーキング装置100が線状体Lの周回りの上半分において異なる位置にマークMを付けられるものであることが好ましい。このようにすると、通常線状体Lの上側で作業を行う作業者が確実に線状体Lに付けられたマークMを見つけることができる。
図1〜図3に示すように、マーキングシステム1には、マーキングガイド部160が備えられている。マーキングガイド部160は、マーキング部140が線状体LにマークMを付ける位置において、線状体Lを直線状に保つためのものである。本実施形態では、マーキングガイド部160は、マーキング装置100の前方および後方に設けられている。各マーキングガイド部160は、上ローラ161と、下ローラ162と、左ローラ163と、右ローラ164とを備えている。
上ローラ161および下ローラ162は、それぞれ上下に間隔を保って、配されている。上ローラ161は、左右方向を回転軸として回転可能にローラ移動部166に支持されている。ローラ移動部166は、上ローラ161を上下方向に移動(昇降)させるためのものである。ローラ移動部166は、上下方向に移動(昇降)可能に取付フレーム14に支持されている。ローラ移動部166は、操作部168を備えており、操作部168を操作(回転)することにより、上ローラ161を上下方向に移動させることができる。下ローラ162は、左右方向を回転軸として回転可能に送り装置本体12に支持されている。
左ローラ163および右ローラ164は、上ローラ161および下ローラ162の前方または後方において、左右に間隔を保って、それぞれ上下方向を回転軸として回転可能にローラ移動部167に支持されている。各マーキングガイド部160の下ローラ162は、同じ高さに位置している。ローラ移動部167は、左ローラ163および右ローラ164を左右方向に移動させ、左ローラ163および右ローラ164の間隔を調節するためのものである。ローラ移動部167は、取付フレーム14および送り装置本体12に支持されている。ローラ移動部167は、操作部169を備えており、操作部169を操作(回転)することにより、左ローラ163および右ローラ164を、左右方向において互いが近付く方向または離れる方向に移動させることができる。
マーキングガイド部160は、図8に示すように、ローラ移動部166,167により上ローラ161ならびに左ローラ163および右ローラ164を移動させ、線状体Lを上ローラ161と下ローラ162の組により上下から、また左ローラ163と右ローラ164の組により左右から、線状体Lの送りを阻害しない程度の強さで挟み込んで、線状体Lの延線をガイドする。マーキングガイド部160を備えることにより、各ローラ161,162,163,164が線状体Lを挟みつつ回転し、マーキング装置100のマーキング部140のマーキング位置Bにおいて、線状体Lのねじれやたわみを抑え、線状体Lを直線状(水平)に保って送ることができるので、マーキング装置100が線状体Lの所定の位置に正確にマークMを付けることができる。
なお、マーキングガイド部160は、マーキング装置100のマーキング部140のマーキング位置Bにおいて、線状体Lの送りを阻害しないで線状体Lを直線状(水平)に保つことができるものであれば、どのようなものであってもよい。上記実施形態におけるマーキングガイド部160は、マーキング装置100の前方および後方の一方に備えられるものであってもよい。また、各マーキングガイド部160は、上ローラ161、下ローラ162、左ローラ163および右ローラ164の少なくとも1つを備えるものであってもよい。
図1、図3、図4および図7に示すように、線状体Lを挟んで、第1マーキング装置102のマーキング部140がマーキング位置Bにおいて線状体Lに接する接地点の反対側には、支持ガイド部170が設けられている。本実施形態では、支持ガイド部170は、ローラであり、左右方向を回転軸として回転可能に送り装置本体12に支持されている。支持ガイド部170は、線状体Lへの接地位置が、マーキングガイド部160の下ローラ162の線状体Lへの接地位置と同じ高さになっている。
支持ガイド部170が、線状体Lを下から支えて線状体Lの送りをガイドすることにより、線状体Lの上方(斜め上方を含む)にあるマーキング装置100(第1マーキング装置102)のマーキング部140が線状体LにマークMを付ける際に、マーキング部140に押されることによる線状体Lのたわみを防止し、線状体Lを直線状(水平)に保つことができるので、マーキング装置100により線状体Lの所定の位置に正確かつきれいにマークMを付けることができる。
制御装置180は、図1および図5に示すように、制御部182と、入力部184と、出力部186とを備えている。
制御部182は、検知部90から出力された動作信号と後述するマーキング値とに基づいてマーキング装置100を制御するためのものであり、検知部90およびマーキング装置100と有線または無線により接続している。
本実施形態では、制御部182は、CPU、メモリ等の記憶媒体、入出力インターフェース等を含んで構成されている。制御部182は、記憶媒体に記憶された後述する機能的構成を実現するためのプログラムをCPUに実行させることにより、各種制御を行う。制御部182は、検知部90およびマーキング装置100とケーブル99,152により接続しており、入出力インターフェースにより検知部90からの信号を受信し、またマーキング装置100に信号を出力する。
入力部184および出力部186は、それぞれ制御部182と接続している。入力部184は、制御部182に対し各種情報を入力するためのものであり、本実施形態では、キーにより構成されている。出力部186は、制御部182からの指令に基づいて情報を出力するためのものであり、本実施形態では、液晶等の表示パネルにより構成されている。
制御部182は、機能的構成として、動作信号値測定部と、マーキング制御部とを備えている。
動作信号値測定部は、検知部90から出力された動作信号の値を測定する。ここで、動作信号の値とは、動作信号の波数、動作信号の積分値またはある時刻における動作信号の値などである。
本実施形態では、動作信号の値をパルス数(波数)とし、動作信号値測定部は、検知部90から出力されたパルス信号のパルス数をカウントする。また、動作信号値測定部は、カウントしたパルス数を出力部186に出力(表示)する。
マーキング制御部は、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング装置100のマーキング部140により線状体Lにマークを付けさせる。例えば、マーキング制御部は、動作信号値測定部で測定した動作信号の値がマーキング値以上になると、マーキング装置100のマーキング部140を通常位置Aからマーキング位置Bに移動させて、線状体LにマークMを付けさせ、その後マーキング部140を通常位置Aに戻す。
本実施形態では、マーキング制御部は、動作信号値測定部でカウントされたパルス数がマーキング値以上となると、マーキング装置100のアーム駆動部150に制御信号を所定の時間出力する。この所定の時間は、制御部182にあらかじめ記憶され、または入力部184からの入力により制御部182に記憶されている。
制御部182が制御信号を出力していない場合、アーム駆動部150は、駆動を停止した状態にあり、マーキング部140は通常位置Aに位置する。制御部182が制御信号を出力した場合、アーム駆動部150は、アーム部130を回転させてマーキング部140をマーキング位置Bに移動させ、制御信号を受信している間、マーキング部140をマーキング位置Bに位置し続けさせ、制御信号が途絶えるとアーム部130を回転させてマーキング部140を通常位置Aに移動させる。
マーキング装置100が制御信号を受信した場合、第1マーキング装置102では、アーム駆動部150により、アーム部130が下側(反時計回り)に回転(移動)してマーキング部140が通常位置Aからマーキング位置Bに移動し、線状体Lの上部にマークMを付け、制御信号が途絶えると、アーム部130が上側(時計回り)に回転(移動)してマーキング部140がマーキング位置Bから通常位置Aに移動する。
第2マーキング装置104では、アーム駆動部150により、アーム部130が右側(時計回り)に回転(移動)してマーキング部140が通常位置Aからマーキング位置Bに移動し、線状体Lの上部にマークMを付け、制御信号が途絶えると、アーム部130が左側(反時計回り)に回転(移動)してマーキング部140がマーキング位置Bから通常位置Aに移動する。
第3マーキング装置106では、アーム駆動部150により、アーム部130が左側(反時計回り)に回転(移動)してマーキング部140が通常位置Aからマーキング位置Bに移動し、線状体Lの上部にマークMを付け、制御信号が途絶えると、アーム部130が右側(時計回り)に回転(移動)してマーキング部140がマーキング位置Bから通常位置Aに移動する。
各マーキング装置102,104,106のマーキング部140は、線状体Lの上部、左部および右部、すなわち線状体Lの周回りの上半分において異なる位置にマークMを付ける。
なお、制御装置180を送り装置10と接続し、制御部182に機能的構成として、マーキング制御部がマーキング装置100に制御信号を送っている間、送り装置10に送り部駆動装置30を停止する制御信号を送る送り部駆動装置制御部を備え、マーキング装置100が線状体LにマークMを付ける際に、送り装置10による線状体Lの送りを一時的に停止させるようにしてもよい。
マーキング値は、マーキング装置100が線状体LにマークMを付ける位置を特定するための値であり、動作信号の値と比較される。
本実施形態では、マーキング値は、線状体Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さ分、線状体Lを送り装置10で送った際のパルス数またはこれに基準パルス数を加えた値となる。ここで、線状体Lの基準位置とは、線状体Lにおいて作業者があらかじめ定めた始点、作業者もしくはマーキング装置100が線状体Lに最初にマークMを付けた位置またはマーキング装置100により線状体Lに複数回マークMを付ける場合において直前にマークMを付けた位置のことである。また、基準パルス数とは、マーキング部140が線状体LにマークMを付ける位置に線状体Lの基準位置が位置している際のパルス数のことである。なお、基準パルス数は、常に0(ゼロ)としてもよい。
マーキング値の算定については、ある線状体Lを送り装置10で所定の長さ送る試験を行うことにより算定する。具体的には、まず、その送られた線状体Lの所定の長さを、線状体Lを送り装置10で所定の長さ送った際の動作信号の値で除することにより、動作信号の単位値あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さを算定する。次いで、線状体Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さを、算定した動作信号の単位値あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さにより除することにより、またはこの値に基準パルス数を加えることによりマーキング値が求められる。
本実施形態では、動作信号の単位値あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さを、単位パルス数(単位値=1パルス)あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さとしている。また、基準パルス数は、0(ゼロ)としている。そして、マーキング値は、線状体Lを送り装置10で所定の長さ送り、その際に検知部90から出力されるパルス信号のパルス数を制御部182の動作信号値測定部でカウントし、その送られた線状体Lの長さを、カウントされたパルス数で除することにより単位パルス数(単位値=1パルス)あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さを算定し、線状体Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さを、単位パルス数(=1パルス)あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さにより除することにより算定される。
なお、上記マーキング値の算定は、制御部182のマーキング値算定部が行うものであってもよいし、作業者が、出力部186に出力されるパルス数を読み取って行うものであってもよい。
また、線状体Lの種類や太さまた送り装置10の劣化状況により、動作信号の単位値(単位パルス数)あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さが異なる場合がある。そこで、送り装置10で線状体Lを送る作業を行う毎に、上記のようにマーキング値を求めるようにすることが好ましい。
上記のように算定されたマーキング値は、本実施形態では、入力部184からの入力により、制御部182に記憶される。また、線状体Lに複数回マークMを付ける場合には、線状体LにマークMを付ける位置に対応する各マーキング値を入力部184から入力する。線状体Lに複数回マークMを付ける場合において、各マーキング値を入力することにより、線状体LにマークMを複数つけることができ、またマークMを付ける間隔が異なる場合であっても、所定の位置にマークMを付けることができる。
次に、マーキングシステム1を使用したマーキング方法について説明する。ここでは、図11に示すように、鉄塔200,200間に架け渡された既設の電線の撤去し、新設用の電線を各鉄塔200に取り付ける工事に適用する場合について説明を行う。ここで、図11において、送出装置220がマーキングシステム1に置き換わるものとする。また、新設用の電線Lが、上記線状体Lに対応する。各鉄塔200への新設用の電線Lの取付には、プレハブ架線工法が適用されるものとする。また、新設用の電線Lが鉄塔200の固定対象に固定される位置の間隔(線状体Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さ)は、既往の算定手法によりあらかじめ求められているものとする。
まず、事前の準備として、鉄塔200に送り出す新設用の電線Lを送り装置10に設置する。具体的には、図9に示すように線状体供給部210に備えられる新設用の電線Lを、導入ガイド部60、後側のマーキングガイド部160、支持ガイド部170、前側のマーキングガイド部160、第1補助ガイド部70,70および第2補助ガイド部80に架け渡し、送り部20の巻取ガイド部28に合わせて送り部20に複数回巻き付ける。この際、電線Lは、導入ガイド部60に対しては、上ローラ62と下ローラ64との間および左ローラ66と右ローラ68との間に通され、マーキングガイド部160に対しても、上ローラ161と下ローラ162との間および左ローラ163と右ローラ164との間に通される。また、マーキングガイド部160については、上ローラ161、左ローラ163および右ローラ164の操作部168,169を操作して、これらローラ161,163,164を移動させ、上ローラ161と下ローラ162の組および左ローラ163と右ローラ164の組で上下と左右から電線Lの延線を阻害しない程度の強さで電線Lを挟み込む。電線Lは、支持ガイド部170および第1補助ガイド部70,70により下から支持され、また第2補助ガイド部80により上側から押えられる。
次いで、新設用の電線Lに対し、動作信号の単位値(単位パルス数=1パルス)あたりの送り装置10により電線Lが送られる長さを算定する。具体的には、まず、送り装置10により新設用の電線Lを所定の長さ送り出す。この際、検知部90は、送り部駆動装置30の動作(回転状態)を検知し、その動作に対応するパルス信号を制御装置180の制御部182に出力する。また、制御部182の動作信号値測定部が、パルス信号のパルス数をカウントする。送り出した電線Lの長さは、作業者がスケール等により、または線状体Lの送られる長さを計測する計測装置等により計測する。また、作業者が、電線Lを送り装置10により所定の長さ送り出した際のパルス数を出力部186から読み取る。次いで、作業者が、電線Lが送られた所定の長さを、読み取ったパルス数で除することにより単位パルス数(=1パルス)あたりの送り装置10により送られる電線Lの長さを算定する。
なお、動作信号の単位値(単位パルス数=1パルス)あたりの送り装置10により電線Lが送られる長さの算定において、電線Lを送る所定の長さは、例えば10m以上とすることが好ましい(上限は例えば100m)。電線Lを送る長さをこのようにすることにより、動作信号の単位値(単位パルス数=1パルス)あたりの送り装置10により電線Lが送られる長さの算定精度が向上し、マーキング装置100により電線Lの所定の位置に精度よくマークMを付けることができる。その結果、マークMを付けた位置で電線Lを鉄塔200の碍子204等の固定対象に固定すると、鉄塔200,200間の電線Lの弛度Sを設計条件の範囲内に収めることができる。
次に、新設用の電線LにマークMを付ける位置に対応する動作信号の値であるマーキング値を算定する。具体的には、マーキング値は、作業者が、電線Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さを、上記算定した単位パルス数(=1パルス)あたりの送り装置10により送られる電線Lの長さで除することにより求める。電線Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さは、電線Lの固定位置(固定対象)の間隔(水平距離)や許容弛度S等の条件に基づいて既往の算定手法により算定される。電線Lに複数のマークMを付ける場合には、各マークMを付ける位置に対応するマーキング値を上記同様に算定する。
次いで、作業者が、算定した1または複数のマーキング値を制御装置180の入力部184に入力する。
上記一連の工程が完了したら、送り部駆動装置30により送り部20を回転させて線状体供給部210に備えられる電線Lを鉄塔200に送る。送り装置10により送られる新設用の電線Lの先端部が既設の撤去する電線L0の後端部に到達すると、新設用の電線Lの先端部と撤去する電線L0の後端部を連結する。撤去する電線L0の先端側は、鉄塔200を挟んでマーキングシステム1の反対側に配される巻取装置230にセットする。撤去する電線L0に連結した新設の電線Lは、巻取装置230による巻き取りと送り装置10による送りにより、鉄塔200に備えられる滑車202を介して、各鉄塔200の碍子204(固定対象)付近に送られる。この際、検知部90は、送り部駆動装置30の動作(回転状態)を検知し、その動作に対応するパルス信号を制御装置180の制御部182に出力する。また、制御部182の動作信号値測定部が、パルス信号のパルス数をカウントする。そして、制御部182のマーキング制御部は、パルス数がマーキング値以上になると、マーキング装置100に制御信号を送信し、これによりマーキング装置100のマーキング部140がアーム部130の回転により通常位置Aからマーキング位置Bに移動して電線LにインクでマークMを付け、所定時間後アーム部130の回転により通常位置Aに戻る。本実施形態では、マーキング部140は、ペンであり、電線Lが送られている状態で電線LにマークMを付けるので、電線Lに付けられるマークMは、延線方向に延びる線状のものとなる。制御部182にマーキング値が複数入力されている場合には、パルス数が各マーキング値以上となるごとにマーキング装置100が電線LにマークMを付ける。
マークMが付けられた電線Lは、据え付けられる鉄塔200に送られ、プレハブ架線工法により、マークMが付けられた位置で鉄塔200の碍子204等の固定対象に固定される。
図10は、鉄塔200の電線Lの撤去・新設工事において、従来の工法、従来のプレハブ架線工法およびマーキングシステム1を用いたプレハブ架線工法を適用した場合の実験結果を示す。実験条件については、電線Lは、3相交流送電用でものであって、1組が3本で構成されており、実験では2組の計6本とした。個々の電線Lは、送電電圧が275kVで、太さが330mm2である鋼心アルミより線(ACSR)とした。電線Lの撤去および新設が行われる鉄塔200は12基であり、そのうち9基は碍子204が垂直型のものであり、残り3基は碍子204が水平型のものとした。また、各鉄塔200,200間の水平距離(張替こう長)は、4kmとした。
実験結果によると、本発明のマーキングシステム1を用いたプレハブ架線工法は、鉄塔200,200間の電線Lの弛度Sを計測する必要がないため、一般工法に比べ、工期が短くなる。また、本発明のマーキングシステム1を用いたプレハブ架線工法は、現場においてマーキングシステム1により電線LにマークMを付けるため、従来のプレハブ架線工法に比べ、電線1kmあたりの工費が約37%低減される。
マーキングシステム1およびマーキング方法は、工事現場において線状体Lを送る作業を行いながら、線状体LにマークMを付けることができる。そのため、マーキングシステム1は、プレハブ架線工法に適用すると、一般工法に比べ、工期を短縮することができ、また従来のプレハブ架線工法に比べ、工費を大幅に低減することができる。また、マーキングシステム1は、既存の送り装置10を用いて構築することができるので、送り装置10を有している場合には、システムの製造コストを大幅に低減することができる。また、マーキングシステム1は、工事現場において線状体Lに付けるマークMの位置に変更が生じた場合であっても、柔軟かつ早急に対応することができる。
マーキングシステム1およびマーキング方法は、送り装置10により線状体Lを所定の長さ送り、送られた線状体Lの所定の長さと、線状体Lを所定の長さ送った際の動作信号と、線状体Lの基準位置からマークMを付ける位置までの長さと、に基づいて、マーキング値を算定することにより、線状体Lの所定の位置にマークMを付けることができる。
マーキングシステム1は、マーキング装置100を送り装置10に備えることにより、マーキング装置100が、外的要因による線状体Lの動揺が比較的に小さい送り装置10の送り部20の近くで線状体LにマークMを付けるので、線状体Lに確実にマークMを付けることができ、マークMを付ける位置の精度も向上する。しかも、システムをコンパクトにすることができる。
マーキングシステム1は、マーキング装置100を送り部20の後方に備えることにより、線状体Lが斜め上方に延線される送り部20の前方にマーキング装置100を備える場合に比べ、マーキング部140が線状体LにマークMを付ける位置において、線状体Lが水平寄りに保たれるので、マーキング装置100が、線状体LにマークMを確実に付けることができ、しかもマークMを付ける位置の精度も向上する。
マーキングシステム1は、出力部186を備えることにより、作業者が、送り装置10により送られる線状体Lの長さに対応する動作信号の値(パルス数)を読み取ることができ、作業者が動作信号の単位値(単位パルス数)あたりの送り装置10により送られる線状体Lの長さおよびマーキング値を算定することができる。
また、マーキングシステム1は、入力部184を備えることにより、入力部184からマーキング値を入力することができるので、線状体Lの任意の位置にマークMを付けることができる。
マーキングシステム1は、マーキングガイド部160を備えることにより、マーキング部140が線状体LにマークMを付ける位置において、線状体Lを直線状に保つことができるので、線状体Lに確実にマークMを付けることができるとともに、マークMを付ける位置の精度も向上する。
マーキングシステム1は、マーキング部140を筆記具または塗布具とし、インクまたは塗料をマークMとして線状体Lに付けるものとすることにより、線状体LにマークMを付ける際に、マークMとして貼付部材を貼り付ける場合のように線状体Lの送りを停止する必要がなく、線状体Lを送りながら線状体LにマークMを付けることができるので、線状体Lの送り作業にかかる時間を短縮し、ひいては工事の工期を短くすることができる。
マーキングシステム1は、マーキング装置100を複数備え、各マーキング装置100が、線状体Lの周回りにおいて異なる位置にマークMを付けるものとすることにより、作業者が線状体Lを固定対象に固定する際、線状体LのマークMを見失うことなく、確実にいずれかのマークMを確認することができる。また、鉄塔200に電線Lを架設する場合、作業者は電線Lの上側から電線Lを鉄塔200(碍子204)に固定する。この場合、マーキングシステム1は、複数のマーキング装置100を、線状体Lの周回りの最上部、最左部および最右部などの少なくとも線状体Lの周回りの上半分の範囲において異なる位置にマークMを付けるものとすることにより、作業者が電線Lに付けられた複数のマークMのいずれかを見つけることができるので、電線Lに付けられたマークMの見逃しを防止することができる。
マーキングシステム1を用いたマーキング方法は、送り装置10により線状体Lを線状体Lの固定対象に送る前に、送り装置10で実際に送られる線状体Lに対するマーキング値を算定することにより、線状体LのマークMを付けることを予定している位置に精度よくマークMを付けることができる。その結果、鉄塔200への電線Lの新設または電線Lの架け替えにおいては、鉄塔200,200間に架け渡される電線Lの弛度Sを予め定められた設計条件の範囲内に納めることができる。
本発明は、上記実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変更することができる。マーキングシステムおよびマーキング方法は、その適用が、鉄塔への電線の新設または電線の架け替えに限られるものではなく、様々な分野に適用することができる。また、マーキングシステムおよびマーキング方法は、適用される工法もプレハブ架線工法に限られるものでもなく、他の工法において適用されてもよい。
1 マーキングシステム
10 送り装置
12 送り装置本体
14 取付フレーム
14a 柱部
14b 架渡部
14c,14d,14e マーキング装置取付部
16 軸受
20 送り部
22 ドラム
26 シャフト
28 巻取ガイド部
30 送り部駆動装置
31 モータ
32 シャフト
34 第一モータ歯車
36 送り部歯車
38 駆動伝達部
40 送り装置入力部
50 送り装置制御部
60 導入ガイド部
61 導入ガイド部本体
62 上ローラ
64 下ローラ
66 左ローラ
68 右ローラ
70 第1補助ガイド部
80 第2補助ガイド部
82 ガイドアーム部
84 滑車
90 検知部
91 検知部本体
92 検知部歯車
93 第二モータ歯車
94 駆動伝達部
95 検知センサ
97 シャフト
99 ケーブル
100 マーキング装置
102 第1マーキング装置
104 第2マーキング装置
106 第3マーキング装置
110 マーキング装置本体
120 マーキング装置移動部
122 ねじ軸部
124 胴部
126 操作部
128 ナット部
130 アーム部
132 支持部
140 マーキング部
142 マーキング部本体
144 ペン先部
150 アーム駆動部
152 ケーブル
160 マーキングガイド部
161 上ローラ
162 下ローラ
163 左ローラ
164 右ローラ
166,167 ローラ移動部
168,169 操作部
170 支持ガイド部
180 制御装置
182 制御部
184 入力部
186 出力部
200 鉄塔
202 滑車
204 碍子
210 線状体供給部
212 架台
214 ドラム
220 送出装置
230 巻取装置
240 リールワインダ
A 通常位置
B マーキング位置
L 線状体(新設用の電線)
L0 撤去する電線
M マーク
S 弛度

Claims (9)

  1. 線状体を送る送り部と、前記送り部を駆動する送り部駆動装置と、を有する送り装置と、
    前記送り部または前記送り部駆動装置の動作を検知し、その動作に対応する動作信号を出力する検知部と、
    前記線状体にマークを付けるマーキング部を有するマーキング装置と、
    前記マーキング装置を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記動作信号とマーキング値とに基づいて、前記マーキング装置の前記マーキング部により前記線状体にマークを付けさせることを特徴とするマーキングシステム。
  2. 出力部と、
    入力部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記出力部に動作信号の値を出力し、前記入力部から前記マーキング値の入力を受け付けることを特徴とする請求項1記載のマーキングシステム。
  3. 前記マーキング装置は、前記送り装置に備えられていることを特徴とする請求項1または2記載のマーキングシステム。
  4. 前記マーキング装置は、前記線状体が前記送り装置により送られている状態で、前記マーキング部が前記線状体にマークを付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマーキングシステム。
  5. 前記マーキング部は、筆記具または塗布具であり、インクまたは塗料をマークとして前記線状体に付けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマーキングシステム。
  6. 前記マーキング装置は、前記マーキング部を支持するアーム部と、前記アーム部を駆動するアーム駆動部と、を備え、
    前記アーム部は、前記アーム駆動部の駆動により、前記マーキング部が前記線状体にマークを付ける位置であるマーキング位置と、前記マーキング部が前記線状体から離れた位置である通常位置とに、前記マーキング部を移動させることが可能なものであり、
    前記制御部は、前記動作信号と前記マーキング値とに基づいて、前記マーキング部を前記通常位置から前記マーキング位置に移動させ、前記マーキング部が前記線状体にマークを付けた後、前記マーキング部を前記通常位置に移動させるように前記アーム駆動部を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマーキングシステム。
  7. 前記マーキング装置を複数備え、各前記マーキング装置の前記マーキング部が、前記線状体の周回りにおいて異なる位置にマークを付けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のマーキングシステム。
  8. マーキングガイド部を備え、
    前記マーキングガイド部は、前記マーキング部が前記線状体にマークを付ける位置において前記線状体を直線状に保つことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のマーキングシステム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のマーキングシステムを使用するマーキング方法であって、
    マーキングシステムにより線状体を所定の長さ送り、送られた線状体の所定の長さと、線状体を所定の長さ送った際の動作信号と、線状体の基準位置からマークを付ける位置までの長さと、に基づいて、マーキング値を算定する工程と、
    前記マーキング値を算定する工程で使用した線状体をマーキングシステムにより固定対象に送る工程と、
    を備え、
    前記線状体をマーキングシステムにより固定対象に送る工程において、制御部は、動作信号とマーキング値とに基づいて、マーキング装置のマーキング部により線状体にマークを付けさせることを特徴とするマーキング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113510038A (zh) * 2021-05-06 2021-10-19 刘素英 一种电线电缆用侧面涂油墨装置

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