JP2021003265A - エックス線撮影用補助具 - Google Patents

エックス線撮影用補助具 Download PDF

Info

Publication number
JP2021003265A
JP2021003265A JP2019118038A JP2019118038A JP2021003265A JP 2021003265 A JP2021003265 A JP 2021003265A JP 2019118038 A JP2019118038 A JP 2019118038A JP 2019118038 A JP2019118038 A JP 2019118038A JP 2021003265 A JP2021003265 A JP 2021003265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface portion
auxiliary tool
ray
ray imaging
patient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019118038A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7229480B2 (ja
Inventor
真弘 田淵
Masahiro Tabuchi
真弘 田淵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ozawa Medical Department Machine Co Ltd
Original Assignee
Ozawa Medical Department Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ozawa Medical Department Machine Co Ltd filed Critical Ozawa Medical Department Machine Co Ltd
Priority to JP2019118038A priority Critical patent/JP7229480B2/ja
Publication of JP2021003265A publication Critical patent/JP2021003265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7229480B2 publication Critical patent/JP7229480B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具を提供する。【解決手段】ベッドと患者との間に配置するエックス線撮影用補助具10であって、ベッドに載置される下面部12が点P1,P2,P3,P4を頂点とする台形状を為し、その台形の下底P1P2よりも上底P3P4が短く設定されるとともに、患者が載置される上面部11が、下面部12に対して傾斜されるとともに点P1,P2,P5,P6を頂点とする台形状を為し、その台形の下底P1P2よりも上底P5P6が短く設定され、点P1,P4,P6を頂点とする三角形状を為す第一側面部14と、点P2,P3,P5を頂点とする三角形状を為す第二側面部15とのうちいずれか一方を検出器設置面として利用することができるようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、ベッドと患者との間に配置することにより、患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具に関する。
股関節頸部骨折や変形性股関節症が疑われる場合には、その疑いのある箇所(被検査部位)をエックス線で撮影し、その撮影像に基づいて診断を行うことが一般的となっている。被検査部位が股関節(大腿骨頸部や骨頭等)である場合には、股関節を正面から撮影した正面像だけでは、診断が難しいことも多く、軸位像やラウエンシュタイン像等、他の方向(正面以外)からの撮影像も合わせて撮影される。ところが、軸位像の撮影(軸位撮影)やラウエンシュタイン像の撮影(ラウエンシュタイン撮影)の際には、患者に身体的負担が大きな体位をとってもらう必要があった。
例えば、股関節の軸位撮影では、図1に示すように、被検査部位αである股関節に対して斜め下側から斜め上側にエックス線を通す必要がある。このとき、患者20の両足が真っ直ぐに伸びた状態だと、検査側の足(被検査部位αがある方の足)の手前側に非検査側(被検査部位αがない方の足)の足が重なり、被検査部位αの奥側に位置するカセッテ50にセットされた検出器に非検査側の足の骨が写り込んでしまう。このため、患者20には、図1に示すように、非検査側の足を高く挙げてもらう必要がある。
しかし、図1に示すような体位でエックス線撮影をすると、大腿骨頭部及び大腿骨幹部との複写体コントラストが高くなるため、高電圧エックス線を用いてコントラストを下げる必要があり、骨梁像等の微細な信号まで低減させてしまうことが多い。また、患者20は、検査側下肢の内旋進展位を強いられることになるが、股関節頚部骨折時においては、関節可動域の制限により内旋進展位を保持できない状況や疼痛を生じさせることも少なくない。さらに、先天性股関節脱臼の患者である場合、このような体位をとること自体が難しい場合が多い。さらにまた、従来の手法は、恥骨像が患側の大腿骨頭部像に重なって患側の大腿骨頭部が観察しにくくなったり、生殖腺の被曝線量が高くなったりする等、不利な点も多い。
ところで、これまでには、被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするための各種のエックス線撮影用補助具(例えば特許文献1〜4を参照。)が提案されている。しかし、特許文献1〜4のエックス線撮影用補助具はいずれも、股関節周辺の被検査部位をエックス線撮影するものとはなっていない。
特開2014−094094号公報 特開2014−094095号公報 特開2015−173895号公報 特開2013−230328号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、ベッドと患者との間に配置することにより、患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具を提供するものである。
上記課題は、
ベッドと患者との間に配置することにより、患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具であって、
ベッドに載置される下面部が、点P,P,P,Pを頂点とする台形状を為し、その台形の下底を為す辺Pよりも、その台形の上底を為す辺Pが短く設定されるとともに、
患者が載置される上面部が、前記下面部に対して傾斜されるとともに、点P,P,P,Pを頂点とする台形状を為し、その台形の下底を為す辺Pよりも、その台形の上底を為す辺Pが短く設定され、
点P,P,Pを頂点とする三角形状を為す第一側面部と、点P,P,Pを頂点とする三角形状を為す第二側面部とのうちいずれか一方を、検出器を設置する検出器設置面として利用することができるようにした
ことを特徴とするエックス線撮影用補助具
を提供することによって解決される。
ここで、「ベッドと患者との間に配置」という記載や、「ベッドに載置される下面部」という記載における「ベッド」とは、「患者が仰臥体位をとることが可能な場所(寝床)」という意味で用いており、必ずしも台状のベッドに限定されない。
本発明のエックス線撮影用補助具は、後で詳しく説明するように、ベッドと患者との間に配置すると、患者に身体的に大きな負担を強いることなく、患者の検査側の足の手前側に非検査側の足が重ならない体位(股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位)に保たせることが可能なものとなっている。
本発明のエックス線撮影用補助具において、下面部に対して上面部が為す傾斜角度θ(後掲する図8及び図9を参照。)は、特に限定されない。しかし、傾斜角度θを小さく設定しすぎると、患者の検査側の足を高い位置で保持しにくくなり、検査側の足の手前側に非検査側の足が重なりやすくなる。このため、傾斜角度θは、30°以上に設定することが好ましい。一方、傾斜角度θを大きく設定しすぎると、エックス線撮影用補助具の上面部に仰臥した患者が上面部からずれ落ちやすくなるおそれがある。このため、傾斜角度θは、60°以下に設定することが好ましい。
本発明のエックス線撮影用補助具においては、第一側面部及び第二側面部を下面部に対して垂直とすることが好ましい。既に述べたように、第一側面部や第二側面部は、検出器設置面として利用されるところ、この第一側面部や第二側面部を下面部に対して垂直とすることによって、検出器を下面部(下面部は、通常、水平方向に配される。)に対して垂直に設置しやすくなる。このため、エックス線の照射方向を水平に近づけても被検査部位を検出器で捉えやすくなる。したがって、エックス線撮影を容易に行うことが可能になる。
また、この場合には、第一側面部と第二側面部とが合同な三角形状を為すようにすることも好ましい。これにより、エックス線撮影用補助具の立体的形状を対称(第一側面部と第二側面部との中間面に対して対称な形状)にすることが可能になる。したがって、エックス線撮影用補助具を設置する向きを180°変えるだけで、左足の股関節周辺を被検査部位とする場合と、右足の股関節周辺を被検査部位とする場合とのいずれにも対応できるようにすることができるようになる。
本発明のエックス線撮影用補助具において、下面部の下底P側の底角θ(後掲する図3及び図7を参照。)は、特に限定されない。しかし、底角θを小さくしすぎると、必然的に、エックス線撮影用補助具の全長L(後掲する図4及び図5を参照。)を長くする必要が生じる。このため、底角θは、30°以上に設定することが好ましい。一方、底角θを大きくしすぎると、第一側面部や第二側面部に設置した検出器に対してエックス線が垂直に近い向きで入射するようにするためには、エックス線を患者の尾側から照射する必要が生じ、被検査部位である股関節頸部を撮影しにくくなるおそれがある。このため、底角θは、60°以下に設定することが好ましい。
本発明のエックス線撮影用補助具は、少なくとも、エックス線が通過する可能性のある範囲(上面部における被検査部位が設置される箇所と第一側面部又は第二側面部とを結ぶ領域)がエックス線透過材料で形成されていればよい。しかし、エックス線撮影用補助具が部分によって異なる材料で形成されていると、エックス線撮影用補助具におけるエックス線透過材料で形成された部分を意識しながらエックス線撮影を行う必要が生じ、エックス線撮影に手間を要するようになる。加えて、その材料の境界面が検出器に表れるおそれがあるだけでなく、エックス線撮影用補助具の製造コストも高くなる。このため、エックス線撮影用補助具は、その略全体をエックス線透過材料で形成することが好ましい。
本発明のエックス線撮影用補助具においては、その外面に、ウレタン系塗料を塗布することが好ましい。これにより、エックス線撮影用補助具の下面部をベッドに対して滑りにくくするだけでなく、エックス線撮影用補助具の上面部で患者の身体が滑りにくくすることも可能になる。したがって、患者は、エックス線撮影に適した体位をより保ちやすくなる。加えて、エックス線撮影用補助具を破損しにくくすることや、清潔に保ちやすくすることも可能になる。また、ウレタン系塗料を均一に塗布できるため、ウレタン系塗料やその界面が検出器に表れにくくすることも可能になる。
以上のように、本発明によって、ベッドと患者との間に配置することにより、患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具を提供することが可能になる。また、エックス線の照射範囲から生殖腺が外れるため、生殖腺の被曝線量を低減させる効果も期待できる。
従来の方法により、被検査部位である股関節周辺を軸位撮影している様子を示した図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を用いて、被検査部位である股関節周辺をエックス線撮影している様子を示した図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した斜視図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した正面図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した背面図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した平面図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した底面図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した左側面図である。 本発明に係るエックス線撮影用補助具を示した右側面図である。
本発明のエックス線撮影用補助具について、図面を用いてより具体的に説明する。以下で述べる実施態様は、飽くまで好適な実施態様について述べるものである。このため、本発明のエックス線撮影用補助具の技術的範囲は、以下で述べる実施態様のものに限定されない。本発明のエックス線撮影用補助具の構成は、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更することができる。
図2は、本発明に係るエックス線撮影用補助具10を用いて、被検査部位αである股関節周辺をエックス線撮影している様子を示した図である。同図は、被検査部位αが左足側の股関節周辺である場合を示している。本発明のエックス線撮影用補助具10は、図2に示すように、ベッド30と患者20との間に配置して使用するものとなっている。このエックス線撮影用補助具10を、ベッド30で仰臥する患者の腰の辺りから足先に至る範囲の下側に挿し込むと、片側の腰(図2の例では左腰)が高くなるように、患者20の身体が傾斜した状態となる。
このため、検査側の足(図2の例では左足)が非検査側の足(図2の例では右足)よりも自然と高い位置で保持される。したがって、被検査部位αの手前側に非検査側の足(右足)が重ならない状態でエックス線管40から被検査部位αにエックス線を照射し、その照射されたエックス線をカセッテ50に保持された検出器に入射させることができる。よって、被検査部位αである股関節周辺の骨の状態を検出器でクリアに捉えることができる。その間、患者20は、大きな身体的負担を感じることなく、楽にその体位(股関節周辺にある被検査部位αをエックス線撮影しやすい体位)に保つことができる。また、恥骨像が被検査部位αにおける大腿骨頭部像に重ならない状態となるため、大腿骨頭部を観察しやすい像を取得することもできる。加えて、エックス線の照射範囲から生殖腺が外れるようになるため、生殖腺の被曝線量を低減させる効果も期待できる。
図3〜9に、本発明に係るエックス線撮影用補助具10を示す。図3〜9においては、説明の便宜上、x軸、y軸及びz軸からなる座標系を示している。この座標系における各軸(x軸、y軸及びz軸)が指し示す向きは、異なる図面であっても共通している。図3は、エックス線撮影用補助具10の斜視図であり、図4は、エックス線撮影用補助具10の正面図(x軸方向負側から見た図)であり、図5は、エックス線撮影用補助具10の背面図(x軸方向正側から見た図)であり、図6は、エックス線撮影用補助具10の平面図(z軸方向正側から見た図)であり、図7は、エックス線撮影用補助具10の底面図(z軸方向負側から見た図)であり、図8は、エックス線撮影用補助具10の左側面図(y軸方向正側から見た図)であり、図9は、エックス線撮影用補助具10の右側面図(y軸方向負側から見た図)である。
本実施態様のエックス線撮影用補助具10は、図3に示すように、6つの点P,P,P,P,P,Pを頂点とする立体形状を有している。より具体的には、エックス線撮影用補助具10は、点P,P,P,Pを頂点とする上面部11と、点P,P,P,Pを頂点とする下面部12と、点P,P,P,Pを頂点とする背面部13と、点P,P,Pを頂点とする第一側面部14と、点P,P,Pを頂点とする第二側面部15とを有する五面体となっている。
エックス線撮影用補助具10の各面部11〜15のうち、下面部12は、エックス線撮影を行う際にベッド30(図2)の上面に載置する部分となっている。図3に示すように、下面部12(四角形P)は、辺Pを下底とし、辺Pを上底とする台形状を為している。下面部12(台形P)の上底Pは、下面部12(台形P)の下底Pよりも短くなっている。本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、下面部12(台形P)を、互いに非平行な一対の対辺(辺Pと辺P)の長さが等しくなる等脚台形状に形成している。このため、下面部12(台形P)の下底P側の一対の底角θ(角Pと角P)の大きさは等しくなっている。
また、上面部11は、エックス線撮影を行う際に患者20(図2)を載置する部分となっている。図3に示すように、上面部11(四角形P)は、辺Pを下底とし、辺Pを上底とする台形状を為している。上面部11(台形P)の下底Pは、下面部12(台形P)の下底Pと共通になっている。下面部12と同様、上面部11(台形P)の上底Pは、上面部11(台形P)の下底Pよりも短くなっている。
加えて、上面部11は、その上底Pが下底Pよりも高くなるように、下面部12に対して傾斜されている。この上面部11の傾斜は、図2に示すように、上面部11で仰臥位をとる患者20の検査側の足(図2においては左足)を非検査側の足(図2においては右足)よりも高い位置で維持するために必要である。これにより、被検査部位αの手前側に非検査側の足が重ならないようにして、被検査部位αのエックス線撮影をクリアに行うことが可能になる。
既に述べたように、下面部12に対して上面部11が為す傾斜角度θ(図8及び図9)は、特に限定されない。しかし、検査側の足の手前側に非検査側の足が重ならないようにすることを考慮すると、30°以上とすることが好ましい。傾斜角度θは、35°以上とすることがより好ましく、40°以上とすることがさらに好ましい。一方、患者20(図2)が上面部11からずれ落ちにくくすることを考慮すると、傾斜角度θは、60°以下とすることが好ましい。傾斜角度θは、55°以下とすることがより好ましく、50°以下とすることがさらに好ましい。本実施態様のエックス線撮影用補助具10において、傾斜角度θは45°に設定している。
また、本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、上面部11(台形P)を、互いに非平行な一対の対辺(辺Pと辺P)の長さが等しくなる等脚台形状に形成している。加えて、この上面部11(台形P)をx−y平面に投影すると、下面部11(台形P)に一致するようにしている。このため、背面部13(四角形P)、第一側面部14(三角形P)及び第二側面部15(三角形P)はいずれも、下面部11(台形P)に対して垂直となっており、エックス線撮影用補助具10を水平なベッド30(図2)に載置すると、背面部13、第一側面部14及び第二側面部15が鉛直方向に起立するようになっている。
背面部13が形成する四角形Pは、その全ての内角が直角(90°)を為す長方形となっている。また、第一側面部14が形成する三角形Pは、角Pが直角(90°)を為す直角三角形となっている。同様に、第二側面部15が形成する三角形Pは、角Pが直角(90°)を為す直角三角形となっている。
エックス線撮影用補助具10の各面部11〜15のうち、第一側面部14と第二側面部15のうち一方は、検出器(検出器を保持するカセッテ50)を設置する検出器設置面として利用される。図2の例では、第一側面部14に検出器(カセッテ50)を設置している。これにより、患者20から見て右斜め下側に設置したエックス線管40から左足の股関節周辺の被検査部位αに向かって出射されたエックス線を、検出器(カセッテ50)に対して略垂直に入射させることができ、被検知部位αのエックス線写真を好適に撮影することが可能になる。
図2の例とは逆に、右足の股関節周辺を被検査部位αとする場合には、エックス線撮影用補助具10を設置する向きを180°変え(鉛直軸に対して180°回転させ)、第二側面部15に検出器(カセッテ50)を設置する。若しくは、エックス線撮影用補助具10の向きは、図2に示す状態のままで、患者20が仰臥する向きを180°変え(第二側面部15が患者20の頭側になり、第一側面部14が患者20の足側となるように、患者20の頭と足の向きを逆にし)、第一側面部14に検出器(カセッテ50)を設置する。この場合、エックス線管40は、患者20から見て左斜め下側に配置する。
これにより、上面部11の傾斜も逆向きになり、ベッド30で仰臥位をとる患者20の右腰が高くなるようにすることができる。このため、この場合に検査側の足となる右足が非検査側の足となる左足よりも高い位置で保持された状態となり、被検査部位αである右足の股関節周辺の手前側に非検査側の足が重ならないようにすることができる。したがって、患者20に大きな身体的負担を強いることなく、被検査部位αである右足の股関節周辺をエックス線撮影することが可能になる。
このように、本実施態様のエックス線撮影用補助具10は、被検査部位αが左足の股関節周辺となるか、右足の股関節周辺となるかで、その向きを180°反転させて使用することを想定したものとなっている。この点、本実施態様のエックス線撮影用補助具10では、上述したように、上面部11(台形P)及び下面部12(台形P)がいずれも等脚台形状を為しており、エックス線撮影用補助具10は、その中間面(図3における点P,P,Pを通る平面)に対して対称な形状を為している。したがって、エックス線撮影用補助具10の向きを180°反転させても、エックス線撮影用補助具10を好適に使用することができるようになっている。
第一側面部14を検出器設置面として利用する場合(右足の股関節周辺を被検知部位αとする場合)と、第二側面部15を検出器設置面として利用する場合(右足の股関節周辺を被検知部位αとする場合)のいずれにおいても、検出器(カセッテ50)は、エックス線管40から照射されたエックス線が略垂直に入射する向きに配することが好ましい。逆に言うと、エックス線管40は、検出器(カセッテ50)の受光面における法線上、若しくはその法線に近い位置に設置することが好ましい。
エックス線撮影用補助具10における下面部12(台形P)の下底P側の底角θ(図3及び図7)は、0°よりも大きく、90°よりも小さければ特に限定されない。しかし、この底角θを大きくしすぎる(90°に近づけすぎる)と、患者30の腰部付近を上面部11で支持しにくくなる。したがって、エックス線撮影用補助具10における下面部12(台形P)の下底P側の底角θ(図3及び図7)は、60°以下とすることが好ましい。底角θは、55°以下とすることがより好ましく、50°以下とすることがさらに好ましい。
エックス線撮影用補助具10における下面部12(台形P)の下底P側の底角θ(図3及び図7)の下限は、特に限定されないが、小さくしすぎる(0°に近づけすぎる)と、エックス線撮影用補助具10の全長L(図4及び図5)を長くする必要が生じる。このため、底角θは、30°以上に設定することが好ましい。底角θは、35°以上とすることがより好ましく、40°以上とすることがさらに好ましい。本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、底角θを45°としている。
エックス線撮影用補助具10の全長L(図4及び図5)は、患者20の体格によって異なり、特に限定されないが、患者20の腰部から足先付近までの長さと同じかそれよりも長くなるように設定することが好ましい。これにより、ベッド30で仰臥する患者20の腰部から足先付近に至るまでの広い範囲を上面部11で支えることができ、患者20の身体的負担をさらに軽減することが可能になる。このため、エックス線撮影用補助具10の全長Lは、60cm以上とすることが好ましい。エックス線撮影用補助具10の全長Lは、80cm以上とすることがより好ましく、100cm以上とすることがさらに好ましい。
ただし、エックス線撮影用補助具10の全長L(図4及び図5)を長くしすぎると、エックス線撮影用補助具10が大型化してしまい、エックス線撮影用補助具10が持ち運びしにくいものとなったり、エックス線撮影時に取り扱いしにくいものとなったりするおそれがある。このため、エックス線撮影用補助具10の全長Lは、150cm以下とすることが好ましく、140cm以下とすることがより好ましい。本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、エックス線撮影用補助具10の全長Lを120cmとしている。
また、エックス線撮影用補助具10の幅W(図8及び図9)も、患者20の体格によって異なり、特に限定されないが、狭くしすぎると、上面部11の幅W(図8及び図9)を確保できなくなり、患者20の身体を上面部11で支持しにくくなる。このため、エックス線撮影用補助具10の幅Wは、上面部11の幅Wを20cm以上確保できる範囲に設定(幅Wを20cm×cоsθ以上に設定)することが好ましい。エックス線撮影用補助具10の幅Wは、上面部11の幅Wを25cm以上確保できる範囲に設定(幅Wを25cm×cоsθ以上に設定)することがより好ましく、上面部11の幅Wを30cm以上確保できる範囲に設定(幅Wを30cm×cоsθ以上に設定)することがさらに好ましい。
ただし、エックス線撮影用補助具10の幅W(図8及び図9)を広くしすぎると、エックス線撮影用補助具10が大型化してしまい、エックス線撮影用補助具10が持ち運びしにくいものとなったり、エックス線撮影時に取り扱いしにくいものとなったりするおそれがある。このため、エックス線撮影用補助具10の幅Wは、70cm以下とすることが好ましい。エックス線撮影用補助具10の幅Wは、60cm以下とすることがより好ましく、50cm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、エックス線撮影用補助具10の幅Wを約24cmに設定しており、上面部11の幅Wが約34cmとなるようにしている。エックス線撮影用補助具10の高さH(図8及び図9)は、W×tanθとなる。
エックス線撮影用補助具10は、異なる材料からなる部材を組み合わせることによって形成したものであってもよいが、同一材料からなる1つの部材で形成されたものであることが好ましい。また、エックス線撮影用補助具10を形成する材料は、エックス線の透過を阻害しないものであることが要求される。この点、本実施態様のエックス線撮影用補助具10は、その全体をエックス線透過材料で形成している。
エックス線透過材料としては、樹脂や木等が挙げられるが、木は、密度が不均一であり、それがエックス線写真に陰影として表れるおそれがある。加えて、木は、感触が硬く、エックス線撮影用補助具10の上面部11で仰臥する患者20が心地悪さを感じるおそれもある。このため、エックス線撮影用補助具10は、発泡樹脂で形成することが好ましい。発泡樹脂は、エックス線の透過を殆ど阻害しないことに加えて、軽量で、ある程度の弾性も有している。本実施態様のエックス線撮影用補助具10は、その実質的に全体を発泡スチロールによって形成している。
ただし、発泡スチロール等の発泡樹脂は軽量であることに加えて、表面の摩擦係数もそれほど大きくないため、エックス線撮影用補助具10の全体を発泡樹脂で形成すると、エックス線撮影用補助具10がベッド30に対して滑り動くおそれや、患者20が上面部11から滑り落ちやすくなるおそれがある。このため、エックス線撮影用補助具10の外面には、滑り止め材料からなる層を設けることが好ましい。例えば、エックス線撮影用補助具10の外面にウレタン系塗料を塗布すると、エックス線撮影用補助具10の下面部12をベッドに対して滑りにくくするだけでなく、エックス線撮影用補助具10の上面部11で患者20の身体が滑りにくくすることも可能になる。
加えて、エックス線撮影用補助具10の全体を発泡スチロール等の発泡樹脂で形成すると、エックス線撮影用補助具10が脆くなり、エックス線撮影用補助具10の使用を重ねるうちに、エックス線撮影用補助具10がちぎれたりするおそれがあるところ、エックス線撮影用補助具10の外面にウレタン系塗料を塗布すると、エックス線撮影用補助具10を強くしてちぎれにくくすることも可能になる。また、発泡スチロール等の発泡樹脂は、清掃しにくいところ、エックス線撮影用補助具10の外面にウレタン系塗料を塗布すると、エックス線撮影用補助具10を水洗いすることも可能になる。本実施態様のエックス線撮影用補助具10においても、エックス線撮影用補助具10の外面には、ウレタン系塗料を塗布している。
その他、本実施態様のエックス線撮影用補助具10においては、それを持ち運びやすくするための工夫も施している。すなわち、図3に示すように、エックス線撮影用補助具10の上面部11における上部中央に取っ手16を設けている。これにより、取っ手16に手を掛けることができるようになり、エックス線撮影用補助具10を持ち運びやすくなる。ただし、取っ手16を上面部11から突出した状態に設けると、上面部11で仰臥する患者20に取っ手16が当たるおそれがある。このため、本実施態様のエックス線撮影用補助具10において、取っ手16は、凹部の形態で設けている。
10 エックス線撮影用補助具
11 上面部
12 下面部
13 背面部
14 第一側面部
15 第二側面部
16 取っ手
20 患者
30 ベッド
40 エックス線管
50 カセッテ(エックス線の検出器を保持する機材)
α 被検査部位

Claims (6)

  1. ベッドと患者との間に配置することにより、患者の股関節周辺にある被検査部位をエックス線撮影しやすい体位に患者が保ちやすくするためのエックス線撮影用補助具であって、
    ベッドに載置される下面部が、点P,P,P,Pを頂点とする台形状を為し、その台形の下底を為す辺Pよりも、その台形の上底を為す辺Pが短く設定されるとともに、
    患者が載置される上面部が、前記下面部に対して傾斜されるとともに、点P,P,P,Pを頂点とする台形状を為し、その台形の下底を為す辺Pよりも、その台形の上底を為す辺Pが短く設定され、
    点P,P,Pを頂点とする三角形状を為す第一側面部と、点P,P,Pを頂点とする三角形状を為す第二側面部とのうちいずれか一方を、検出器を設置する検出器設置面として利用することができるようにした
    ことを特徴とするエックス線撮影用補助具。
  2. 下面部に対して上面部が為す傾斜角度θが30〜60°に設定された請求項1記載のエックス線撮影用補助具。
  3. 第一側面部及び第二側面部が、下面部に対して垂直とされ、
    第一側面部と第二側面部とが、合同な三角形状を為す
    請求項1又は2記載のエックス線撮影用補助具。
  4. 下面部の下底P側の底角θが30〜60°に設定された請求項1〜3いずれか記載のエックス線撮影用補助具。
  5. 略全体が、エックス線透過材料で形成された請求項1〜4いずれか記載のエックス線撮影用補助具。
  6. 外面に、ウレタン系塗料が塗布された請求項1〜5いずれか記載のエックス線撮影用補助具。
JP2019118038A 2019-06-26 2019-06-26 エックス線撮影用補助具 Active JP7229480B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019118038A JP7229480B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 エックス線撮影用補助具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019118038A JP7229480B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 エックス線撮影用補助具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021003265A true JP2021003265A (ja) 2021-01-14
JP7229480B2 JP7229480B2 (ja) 2023-02-28

Family

ID=74099132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019118038A Active JP7229480B2 (ja) 2019-06-26 2019-06-26 エックス線撮影用補助具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7229480B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63166206U (ja) * 1987-04-21 1988-10-28
JPH01223939A (ja) * 1988-03-04 1989-09-07 Toshiba Corp 医療用マット
JPH11318735A (ja) * 1998-05-08 1999-11-24 Sekisui Chem Co Ltd 浴 槽
JP2005168881A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Mizuho Co Ltd 被検者支持装置
JP3121217U (ja) * 2005-12-26 2006-04-27 浩章 野村 介護用敷布、及び介護用敷布セット
JP2014094095A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Hitachi Aloka Medical Ltd X線測定補助具
JP2014094094A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Hitachi Aloka Medical Ltd X線測定補助具
JP3191863U (ja) * 2014-04-23 2014-07-17 潤治 志田 距踵関節のx線撮影補助具

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63166206U (ja) * 1987-04-21 1988-10-28
JPH01223939A (ja) * 1988-03-04 1989-09-07 Toshiba Corp 医療用マット
JPH11318735A (ja) * 1998-05-08 1999-11-24 Sekisui Chem Co Ltd 浴 槽
JP2005168881A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Mizuho Co Ltd 被検者支持装置
JP3121217U (ja) * 2005-12-26 2006-04-27 浩章 野村 介護用敷布、及び介護用敷布セット
JP2014094095A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Hitachi Aloka Medical Ltd X線測定補助具
JP2014094094A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Hitachi Aloka Medical Ltd X線測定補助具
JP3191863U (ja) * 2014-04-23 2014-07-17 潤治 志田 距踵関節のx線撮影補助具

Also Published As

Publication number Publication date
JP7229480B2 (ja) 2023-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101800045B1 (ko) 의료용의 컴퓨터화된 토모그래피 이미징 장치
CN106999141B (zh) 乳房计算机断层摄影系统
KR102269516B1 (ko) 기준 마커를 이용한 수술중 이미지 촬영 방법
US20120321051A1 (en) Patient support for an odontological x-ray apparatus
JPH05228137A (ja) 患者の位置決め装置及びその方法
JP6363016B2 (ja) X線撮影装置
JP2002219127A (ja) パノラマx線ct撮影装置
JP2016501578A (ja) 頭蓋領域の組織構造を撮影するct装置
JP2010158257A (ja) 放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム
JP6653815B2 (ja) 被験者保持装置
US10278659B2 (en) C-arm head cover
JP2008142400A (ja) 医用撮影装置
JP2017086628A (ja) 放射線画像撮影システム
CN104768469B (zh) X射线测量辅助工具
JP2021003265A (ja) エックス線撮影用補助具
US20130266124A1 (en) Magnification Marker for Radiography
KR20150083338A (ko) 엑스선 영상처리장치 및 엑스선 촬영시스템
JP2005176955A (ja) 透視撮影台および体位保持具
JP2005205082A (ja) X線ct撮影装置
JP2000210280A (ja) 放射線画像撮影方法及び放射線画像撮影装置
JP2009207534A (ja) 撮像装置
JP6760510B2 (ja) 放射線撮影装置
JP3080248U (ja) Ct撮影時に用いる膵臓検査装置
KR20230062312A (ko) 형상 복원 장치의 기준위치 정렬 장치 및 정렬 방법
JP2000342578A (ja) 着脱式のx線拡大透視撮影用放射線低吸収寝台

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7229480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150