JP2021000656A - デスケーリング設備及び熱間加工システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間加工工程において、加工効率を低下させず且つ加工コストを大幅に上昇させることなく、鋼材のデスケーリングが可能なデスケーリング設備を提供する。【解決手段】搬送方向に搬送される鋼材200に高圧水を噴射するために、搬送方向及び鋼材200の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されたノズル11〜13と、回転面に直交する方向に延伸し、ノズル11〜13を回転面内で回転可能に支持する支持軸15と、支持軸15を回転する回転駆動装置17と、ノズル11〜13に高圧水を供給する加圧ポンプ18と、鋼材200の搬送に応じて、回転面において第1方向から第2方向までノズルを回転しながら鋼材200に高圧水を噴射するように回転駆動装置17及び加圧ポンプ18を制御する制御装置20とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、デスケーリング設備及び熱間加工システムに関する。
高圧水を噴射して、熱間加工のために加熱された鋼材に形成されたスーケルを除去するデスケーリングを改善するための種々の技術が知られている。
例えば、特許文献1には、高圧水を噴射するノズルに供給される高圧水の水圧、ノズルから噴射される高圧水の噴射量、及び鋼材からのノズルの高さを所定の範囲に規定することで、難剥離性のスケールをデスケーリングする技術が記載される。
また、特許文献2には、鋼材の表面の法線方向に延伸する軸を中心にノズルを回転することで、ノズル1本から鋼材の噴射される水の密度が高まり、デスケーリング能力を向上できる技術が記載される。
また、特許文献3には、熱間圧延ラインにおいて、鋼片の先端部と終端部とを予備接合したときに形成されるギャップに発生するスケールを除去するために、搬送される鋼片と同期して移動するノズルからギャップに高圧水を噴射する技術が記載される。
特許第2853559号公報 特開平11−216513号公報 特開平6−262244号公報
特許文献1に示唆されるように、高圧水の水圧及び噴射量を増加させるほど、デスケーリング時の鋼材の搬送速度を上昇させて搬送時間が短縮できるので、加熱炉から加工設備までの搬送される鋼板の加工効率を向上させることができる。しかしながら、高圧水の水圧及び噴射量を増加させると、高圧水を生成するポンプ設備で使用される電力量及び水量が増加して、鋼材を熱間加工する加工コストが上昇する。
一方、デスケーリング時の鋼材の搬送速度を低下させることで、高圧水の水圧及び噴射量を増加させることなく、デスケーリングすることが可能になるが、搬送速度の低下に伴い搬送時間が増加するため、鋼材を加工する加工効率が低下する。
また、特許文献3に記載される技術を適用して、鋼材の搬送に応じてノズルを移動させることで、長時間に亘ってデスケーリングすることが可能になるが、鋼材の移動に同期してノズルを移動する設備を追加する必要があり、加工コストが上昇する。
本発明は、熱間加工工程において、加工効率を低下させず且つ加工コストを大幅に上昇させることなく、鋼材のデスケーリングが可能なデスケーリング設備及び熱間加工システムを提供することを目的とする。
このような課題を解決する本発明は、以下に示すデスケーリング設備及び加工システムを要旨とするものである。
(1)搬送方向に搬送される鋼材に高圧水を噴射するために、搬送方向及び鋼材の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されたノズルと、
回転面に直交する方向に延伸し、ノズルを回転面内で回転可能に支持する支持軸と、
支持軸を回転する回転駆動装置と、
ノズルに高圧水を供給する加圧ポンプと、
鋼材の搬送に応じて、回転面において第1方向から第2方向までノズルを回転しながら鋼材に高圧水を噴射するように回転駆動装置及び加圧ポンプを制御する制御装置と、
を有することを特徴とするデスケーリング設備。
(2)第1方向と第2方向との間の角度は、45度以上120度以下である、(1)に記載のデスケーリング設備。
(3)第1方向と法線方向との間の角度、及び第2方向と法線方向との間の角度は何れも60度以下である、(1)又は(2)に記載のデスケーリング設備。
(4)鋼材が所定の検出位置に搬送されたことを検出するセンサを更に有し、
制御装置は、センサによって鋼材が所定の検出位置に搬送されたことが検出されたことに応じて、ノズルの回転を開始するように回転駆動装置を制御すると共に、高圧水の噴射を開始するように加圧ポンプを制御する、(1)〜(3)の何れか一つに記載のデスケーリング設備。
(5)制御装置は、第1方向において鋼材の先端にノズルから高圧水を噴射すると共に、第2方向において鋼材の後端にノズルから高圧水を噴射するように、鋼材の搬送速度、及び鋼材の長さに応じて、ノズルの回転速度を制御する、(1)〜(4)の何れか一つに記載のデスケーリング設備。
(6)鋼材を加熱する加熱炉と、
加熱された鋼材を加熱炉から搬送する搬送設備と、
加熱された鋼材をデスケーリングするデスケーリング設備と、
デスケーリングされた鋼材を熱間加工する熱間加工設備と、を有し、
デスケーリング設備は、
搬送方向に搬送される鋼材に高圧水を噴射するために、搬送方向及び鋼材の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されたノズルと、
回転面に直交する方向に延伸し、ノズルを回転面内で回転可能に支持する支持軸と、
支持軸を回転する回転駆動装置と、
ノズルに高圧水を供給する加圧ポンプと、
鋼材の搬送に応じて、回転面において第1方向から第2方向までノズルを回転しながら鋼材に高圧水を噴射するように回転駆動装置及び加圧ポンプを制御する制御装置と、
を有することを特徴とする熱間加工システム。
(7)熱間加工設備は、鋼材を熱間鍛造する熱間鍛造設備である、(6)に記載の熱間加工システム。
一実施形態に係るデスケーリング設備は、加工効率を低下させず且つ加工コストを大幅に上昇させることなく、鋼材をデスケーリングできる。
実施形態に係るデスケーリング設備を含む及び熱間鍛造システムの概略図である。 図1に示す熱間鍛造システムのブロック図である。 図1に示す第1ノズル〜第3ノズルの説明のための図であり、(a)は第1ノズル〜第3ノズルの噴射角度を示す図であり、(b)は第1ノズル〜第3ノズルのねじり角度を示す図であり、(c)は第1ノズル〜第3ノズルが移動する回転面を示す図である。 図1に示す制御装置のブロック図である。 図1に示すデスケーリング設備により実行されるデスケーリング処理のフローチャートである。 (a)は図5に示すデスケーリング処理の第1状態を示す側面図であり、(b)は図5に示すデスケーリング処理の第2状態を示す側面図であり、(c)は図5に示すデスケーリング処理の第3状態を示す側面図である。 (a)は図5に示すデスケーリング処理の第1状態を示す平面図であり、(b)は図5に示すデスケーリング処理の第2状態を示す平面図であり、(c)は図5に示すデスケーリング処理の第3状態を示す平面図である。 第1ノズル〜第3ノズルを回転する時間である回転時間の決定方法を説明するための図である。
以下図面を参照して、本発明に係るデスケーリング設備及び熱間加工システムについて説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されない。
(実施形態に係るデスケーリング設備を含む及び熱間鍛造システムの構成及び機能)
図1は実施形態に係るデスケーリング設備を含む及び熱間鍛造システムの一例を示す概略図であり、図2は図1に示す熱間鍛造システムのブロック図である。図1及び2において、電気配線は実線で示され、通水配管は一点鎖線で示され、カム及び歯車を含む動力伝達機構は二点鎖線で示される。
熱間鍛造システム100は、加熱炉101と、搬送設備102と、熱間鍛造設備103と、上位監視制御装置104と、デスケーリング設備1とを有する。熱間鍛造システム100は、加熱炉101で加熱した鋼材200を搬送設備102によって熱間鍛造設備103に搬送し、搬送した鋼材200を熱間鍛造設備103において熱間鍛造する。鋼材200は、加熱炉101から熱間鍛造設備103に搬送される間にデスケーリング設備1によってデスケーリングされる。
加熱炉101は、燃焼加熱等の加熱方式により鋼材200を、例えば1250℃に加熱する加熱設備である。加熱炉の構成及び機能は、よく知られているので、ここでは詳細な説明は省略する。
加熱炉101で加熱される鋼材200は、例えば直径が10000mm以下の円柱状の形状を有し、Ni:0.3〜1.5質量%及びSi:0.001〜0.5質量%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるブレーキディスク用の鋼材である。Ni及びSiを含有する材料は、加熱炉101で加熱処理されることで表面にスケールが生成され易い。
搬送設備102は、複数のローラ120と、駆動装置121と、搬送制御装置122と、搬送制御装置122を収容する搬送機側盤123とを有する。複数のローラ120は、互いに隣接して回転可能に配置されることで、鋼材200を搬送する搬送路を形成する。複数のローラ120は、不図示のローラ支持部材により回転可能に支持され、駆動装置121から伝達機構を介して伝達される動力に応じて回転することで、鋼材200を加熱炉101から熱間鍛造設備103に搬送する。
駆動装置121は、モータであり、搬送制御装置122から入力される指示信号に対応する指示に応じて回転及び停止し、複数のローラ120に動力を供給する。搬送制御装置122は、例えばPLC(Programmable Logic Controller)であり、搬送機側盤123の内部に配置される。搬送制御装置122は、上位監視制御装置104の指示等に応じて駆動装置121に回転及び停止の指示を示す指示信号を搬送制御装置122に出力する。
熱間鍛造設備103は、鋼材200が搬送機構102によって搬送された鋼材200に熱間鍛造処理を実行して、鋼材200を所望の形状に変形する。例えば、熱間鍛造設備103は、円柱状の鋼材200を熱間鍛造してディスクブレーキを形成する。
上位監視制御装置104は、熱間鍛造システム100の全体を監視制御する監視制御装置であり、例えば監視制御室に配置され、鋳造システム100を監視制御するオペレータにより操作される。上位監視制御装置104は、加熱炉101、搬送設備102、熱間鍛造設備103及びデスケーリング設備1にLAN105を介して通信可能に接続される。
デスケーリング設備1は、鋼材200が加熱炉101により加熱されることで鋼材200に生成されたスケールを、鋼材200が加熱炉101から熱間鍛造設備103に搬送される間に、除去するデスケーリング処理を実行する。
デスケーリング設備1は、第1ノズル11と、第2ノズル12と、第3ノズル13と、鋼材検出センサ14と、支持軸15と、二対の軸支持部材16と、回転駆動装置17と、加圧ポンプ18と、デスケーリング機側盤19と、制御装置20とを有する。
図3は、第1ノズル11〜第3ノズル13の説明のための図である。図3(a)は第1ノズル11〜第3ノズル13の噴射角度を示す図であり、図3(b)は第1ノズル11〜第3ノズル13のねじり角度を示す図であり、図3(c)は第1ノズル11〜第3ノズル13が移動する回転面を示す図である。
第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれは、噴射する高圧水110、120及び130が例えば20度から30度程度である所定の噴射角度θiで扇状に広がるフラットスプレーノズルである。第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれは、噴射する高圧水110、120及び130が互いに干渉しないように搬送方向に直交する幅方向から例えば5度から10度程度である所定のねじり角θtシフトして高圧水110、120及び130を噴射するように配置される。なお、実施形態に係るデスケーリング設備が有するノズルの数は、ノズルが設置される高さHn、ノズルの噴射角度θi及びデスケーリングされる鋼材200の幅Wに応じて適宜設定することができる。高圧水110、120及び130の水圧は、例えば10MPaであるが、1MPa以上100MPa以下であることが好ましく、5MPa以上20MPa以下であることが更に好ましい。
第1ノズル11〜第3ノズル13は、搬送方向及び鋼材200の表面の法線方向を含む回転面において第1方向から第2方向まで回転する。第1方向は第1ノズル11〜第3ノズル13が高圧水の噴射を開始するときに、第1方向は第1ノズル11〜第3ノズル13が向く方向であり、鋼材200の表面の法線方向から搬送方向の反対の方向に第1角度θ1回転した方向である。第2方向は第1ノズル11〜第3ノズル13が高圧水を噴射を停止するときに、第1ノズル11〜第3ノズル13が向く方向であり、鋼材200の表面の法線方向から搬送方向第2角度θ2回転した方向である。
第1方向と第2方向との間の角度である回転角度(θ1+θ2)は、45度以上120度以下であることが好ましい。回転角度(θ1+θ2)が45度未満であると、デスケーリングのために十分な水量を鋼材200に噴射できないおそれがある。また、回転角度(θ1+θ2)が120度より大きいと、鋼材200の表面の延伸方向とノズルが向く方向との間の角度θsが小さくなり、鋼材200に衝突する高圧水110、120及び130の衝突力が小さくなり、鋼材200に生成されたスケールが除去されないおそれがある。
第1角度θ1及び第2角度θ2は、何れも60度以下であることが好ましい。第1角度θ1及び第2角度θ2が60度より大きいと、鋼材200の表面の延伸方向とノズルが向く方向との間の角度θsが小さくなり、鋼材200に衝突する高圧水衝突力が小さくなり、鋼材200に生成されたスケールが除去されないおそれがある。
鋼材検出センサ14は、例えば光学式及び超音波式の距離センサであり、鋼材が所定の検出位置に搬送されたことを検出する。鋼材検出センサは、搬送設備102によって搬送される鋼材200の先端が検出位置に到達したことを検出したときに、検出信号を制御装置20に出力する。
鋼材検出センサ14は、第1方向に向いた第1ノズル11〜第3ノズル13から噴射された高圧水が到達する位置である噴射開始位置よりも加熱炉101側の位置である検出位置に搬送された鋼材200を検出可能なように配置される。鋼材検出センサ14が検出位置に搬送された鋼材200を検出可能とすることで、鋼材検出センサ14から検出信号が入力された制御装置20が所定のタイミングで加圧ポンプに放水を指示することで、高圧水を鋼材200の先端に到達するように制御できる。鋼材検出センサ14は、支持部材140に支持される。
支持軸15は、第1ノズル11〜第3ノズル13が回転する回転面に直交する幅方向に延伸し、第1ノズル11〜第3ノズル13を回転面内で回転可能に支持する軸部材である。支持軸15は、両端のそれぞれを一対の軸支持部材16の上端の近傍に配置される軸受に指示されることで回転可能になる。
一対の軸支持部材16のそれぞれは、鋼材200を搬送する搬送路を形成する複数のローラ120の長手方向の外側に配置され、支持軸15を回転可能に支持する。
回転駆動装置17は、例えば一対の軸支持部材16の何れか一方の内部に配置されるステッピングモータであり、制御装置20から入力される回転指示信号に対応する回転指示に応じた回転速度を支持軸15を回転する。
加圧ポンプ18は、プランジャーポンプ、渦巻きポンプ及び軸流ポンプ等のポンプである。加圧ポンプ18は、制御装置20から入力される噴射指示信号に応じて、不図示の水槽に貯水された水を加圧した高圧水を、第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれに供給管180を介して供給する。
図4は、制御装置20のブロック図である。
制御装置20は、例えばPLCであり、デスケーリング機側盤19の内部に配置される。制御装置20は、通信部21と、記憶部22と、処理部30とを有する。通信部21、記憶部22及び処理部30は、バス23を介して互いに接続される。
制御装置20は、鋼材200が所定の検出位置に搬送されたことが検出されたことに応じて、第1ノズル11〜第3ノズル13の回転を開始するように回転駆動装置17を制御すると共に、高圧水の噴射を開始するように加圧ポンプ18を制御する。また、制御装置20は、鋼材200の搬送に応じて、回転面において第1方向から第2方向まで第1ノズル11〜第3ノズル13を回転しながら鋼材200に高圧水を噴射するように回転駆動装置17及び加圧ポンプ18を制御する。
通信部21は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有する。通信部21は、電気配線を介して鋼材検出センサ14、回転駆動装置17、加圧ポンプ18及び上位監視制御装置104等と通信を行う。
通信部21は、鋼材検出センサ14から検出信号を受信する。また、通信部21は、回転駆動装置17に回転指示信号を送信すると共に、加圧ポンプ18に噴射指示信号を送信する。
記憶部22は、例えば、半導体記憶装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。記憶部22は、処理部30での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、鋼材200をデスケーリングするデスケーリング処理を処理部30に実行させるためのデスケーリングプログラム等を記憶する。デスケーリングプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部22にインストールされてもよい。また、記憶部22は、デスケーリング処理で使用される種々のデータを記憶する。さらに、記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
処理部30は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部30は、制御装置20の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部30は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部30は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部30は、処理指示部31と、噴射処理部32と、回転処理部33と、計時処理部34とを有する。これらの各部は、処理部30が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして制御装置20に実装されてもよい。
(実施形態に係るデスケーリング設備によるデスケーリング処理)
図5は、デスケーリング設備1により実行されるデスケーリング処理のフローチャートである。デスケーリング処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部30によりデスケーリング設備1の各要素と協働して実行される。
図6(a)は図5に示すデスケーリング処理の第1状態を示す側面図であり、図6(b)は図5に示すデスケーリング処理の第2状態を示す側面図であり、図6(c)は図5に示すデスケーリング処理の第3状態を示す側面図である。図7(a)は図5に示すデスケーリング処理の第1状態を示す平面図であり、図7(b)は図5に示すデスケーリング処理の第2状態を示す平面図であり、図7(c)は図5に示すデスケーリング処理の第3状態を示す平面図である。図6(a)及び図7(a)に示す第1状態は、鋼材200の先端が検出位置に到達して鋼材検出センサ14が制御装置20に検出信号を出力する状態である。図6(b)及び図7(b)に示す第2状態は、鋼材200の先端が噴射開始位置に到達して第1ノズル11〜第3ノズル13から高圧水の噴射が開始される状態である。図6(c)及び図7(c)に示す第3状態は、鋼材200の後端が噴射終了位置に到達して第1ノズル11〜第3ノズル13からの高圧水の噴射が終了する状態である。
まず、処理指示部31は、鋼材検出センサ14から検出信号が入力されているか否かを判定する(S101)。処理指示部31は、図6(a)及び図7(a)に示すように、鋼材200の先端が検出位置に到達して鋼材検出センサ14から検出信号が入力されることに応じて、検出信号が入力されていると判定する(S101−YES)まで、S101の処理を繰り返す。
検出信号が入力されることに応じて、処理指示部31によって検出信号が入力されていると判定される(S101−YES)と、噴射処理部32は、加圧ポンプ18に噴射指示を出力する(S102)。第1ノズル11〜第3ノズル13は、搬送方向に搬送される鋼材200に高圧水を噴射するために、搬送方向及び鋼材200の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されている。
加圧ポンプ18は、噴射指示が入力されると、第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれへの高圧水の吐出を開始する。図6(b)及び図7(b)に示すように、第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれに吐出された高圧水は、第1方向に向いて配置される第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれから鋼材200に向けて噴射される。
次いで、回転処理部33は、第1ノズル11〜第3ノズル13が向く方向を第1方向から第2方向に向けるように、回転駆動装置17に回転指示を出力する(S103)。回転指示は、ステッピングモータである回転駆動装置17を駆動するためのパルス信号である。回転処理部33は、所定の回転時間で、第1ノズル11〜第3ノズル13を第1方向から第2方向まで回転させるように第1ノズル11〜第3ノズル13の回転速度を制御するように回転駆動装置17に回転指示を出力する。
第1ノズル11〜第3ノズル13を第1方向から第2方向まで回転させるまでの時間である回転時間tは、鋼材200の搬送速度vt、鋼材200の前記搬送方向の長さL、鋼材200と支持軸15との間の高さHに基づいて決定される。
図8は、回転時間の決定方法を説明するための図である。
搬送速度vtで搬送される鋼材200が回転時間tが経過する間に移動する距離Lt1は、
t1 = vt × t (1)
で示される。一方、図8に示すように、第1ノズル11〜第3ノズル13から高圧水が噴射されたときに噴射開始位置に位置していた鋼材200の先端が鋼材200の後端が噴射終了位置に到達するまでに移動する距離Lt2は、
t2 = L +H × (tanθ1 ×tanθ2 ) (2)
で示される。
距離Lt1と距離Lt2とが一致するときに、噴射開始時に、先端が噴射開始位置に位置していた鋼材200が、噴射終了時に鋼材200の後端が噴射終了位置に到達することになるので、距離Lt1と距離Lt2とが一致することが好ましい。距離Lt1と距離Lt2とが一致するとき、
t × t = L +H × (tanθ1 ×tanθ2 ) (3)
が成り立つ。式(3)から経過時間tは、
t = {L +H × (tanθ1 ×tanθ2 )}/vt (3)
として決定される。
次いで、計時処理部34は、第1ノズル11〜第3ノズル13からの高圧水の噴射が開始してから所定の経過時間tが経過したか否かを判定する(S104)。計時処理部34は、所定の経過時間tが経過したか否かを判定する(S104−YES)まで、S102〜S104の処理が繰り返される。図6(b)及び図7(b)に示すように、所定の経過時間tが経過して鋼材200の後端が噴射終了位置に到達すると、計時処理部34によって所定の経過時間tが経過したと判定される(S104−YES)。
計時処理部34によって所定の経過時間tが経過したと判定される(S104−YES)。噴射処理部32は、加圧ポンプ18に噴射停止指示を出力する(S105)。加圧ポンプ18は、噴射停止指示が入力されると、第1ノズル11〜第3ノズル13のそれぞれへの高圧水の吐出を停止する。
次いで、回転処理部33は、回転駆動装置17への回転指示の出力を停止する(S106)。そして、回転処理部33は、第1ノズル11〜第3ノズル13が向く方向を第2方向から第1方向に戻すように、回転駆動装置17に回転指示を出力する(S107)。回転処理部33からの回転指示に応じて、回転駆動装置17が第1ノズル11〜第3ノズル13が向く方向を第2方向から第1方向に戻すと、処理は終了する。
(実施形態に係るデスケーリング設備の作用効果)
デスケーリング設備1は、鋼材200の搬送に応じて第1方向から第2方向まで回転しながら鋼材200に高圧水を噴射するので、鋼材200の搬送速度を遅くすることなく長い時間に亘って鋼材200に高圧水を噴射できる。従って、加工効率を低下させず且つ加工コストを大幅に上昇させることなく、鋼材をデスケーリングできる。
また、デスケーリング設備1は、鋼材200が所定の検出位置に搬送されたことに応じて、デスケーリング処理を開始するので、鋼材200がデスケーリング可能な位置を搬送する間に高圧水を噴射するように制御することができる。デスケーリング設備1は、鋼材200がデスケーリング可能な位置を搬送する間に高圧水を噴射するように制御するので、高圧水を必要以上に噴射することなく加圧ポンプの稼働時間を最低限として消費電力の低減が可能になる。
(実施形態に係るデスケーリング設備の変形例)
デスケーリング設備1は、熱間鍛造処理を実行する熱間鍛造システム100に使用されるが、実施形態に係るデスケーリング設備は、熱間圧延等の熱間鍛造処理以外の熱間加工処理を実行する熱間加工システムに使用されてもよい。
また、デスケーリング設備1は、鋼材検出センサ14を有するが、実施形態に係るデスケーリング設備は、鋼材検出センサ14を有さなくともよい。実施形態に係るデスケーリング設備は、鋼材検出センサ14を有さないとき、加熱炉101での加熱処理の終了時間等の処理工程に係る情報を上位監視制御装置104から取得して、デスケーリング処理を実行してもよい。
また、デスケーリング設備1は、鋼材200の搬送に合わせて第1ノズル11〜第3ノズル13の向きを第1方向から第2方向に回転する。しかしながら、実施形態に係るデスケーリング設備では、鋼材200の搬送に合わせて第1ノズル11〜第3ノズル13の向きを第1方向と第2方向との間を1回又は複数回に亘って往復するように回転してもよい。
実施例及び比較例の双方において、450mmφの平面形状を有し且つ300mmの厚さの円柱状の形状を有し、表1に示す化学成分を含有し残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼材を、1250℃に加熱して熱間鍛造処理を実行した。実施例及び比較例の双方は、熱間鍛造処理の前に鋼材を1m/sの速度で搬送しながら、法線方向に平行に配置されたときの鋼材の表面との間の距離が160mmである5本のノズルによりデスケーリング処理を実行した。デスケーリング処理に使用された高圧水の水圧は、15MPaであった。
Figure 2021000656
実施例では、デスケーリング処理は、鋼材の搬送方向及び前記鋼材の表面の法線方向を含む回転面において第1方向から第2方向までノズルを回転させながら実行された。ノズルから高圧水の噴射を開始するときのノズルの方向である第1方向と鋼材の表面の法線方向との間の第1角度θ1を60度とし、ノズルから高圧水の噴射を終了するときの鋼材の表面の法線方向との間の第2角度θ2を60度とした。ノズルが回転する第1角度θ1と第2角度θ2との合計の角度である回転角度(θ1+θ2)は120度であった。また、ノズルが回転する回転速度は240度/sであったので、ノズルが回転する時間である回転時間は0.5sであった。
比較例では、デスケーリング処理は、ノズルを所定の迎え角15度で固定された状態で実行された。
実施例では、熱間鍛造された鋼材の表面には疵がなく良好な外観が得られた。一方、比較例では、熱間鍛造された鋼材の表面には凹形状の表面疵が見られた。比較例で熱間鍛造された鋼材の表面に形成された表面疵は、デスケーリングが十分でなく、熱間鍛造するときにスケールを押し込むことにより生成されたものであると推定された。
1 デスケーリング設備
11〜13 ノズル
14 鋼材検出センサ(センサ)
15 支持軸
17 回転駆動装置
18 加圧ポンプ
20 制御装置
100 熱間鍛造システム(熱間加工システム)

Claims (7)

  1. 搬送方向に搬送される鋼材に高圧水を噴射するために、前記搬送方向及び前記鋼材の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されたノズルと、
    前記回転面に直交する方向に延伸し、前記ノズルを前記回転面内で回転可能に支持する支持軸と、
    前記支持軸を回転する回転駆動装置と、
    前記ノズルに高圧水を供給する加圧ポンプと、
    前記鋼材の搬送に応じて、前記回転面において前記第1方向から第2方向まで前記ノズルを回転しながら前記鋼材に高圧水を噴射するように前記回転駆動装置及び前記加圧ポンプを制御する制御装置と、
    を有することを特徴とするデスケーリング設備。
  2. 前記第1方向と前記第2方向との間の角度は、45度以上120度以下である、請求項1に記載のデスケーリング設備。
  3. 前記第1方向と前記法線方向との間の角度、及び前記第2方向と前記法線方向との間の角度は何れも60度以下である、請求項1又は2に記載のデスケーリング設備。
  4. 前記鋼材が所定の検出位置に搬送されたことを検出するセンサを更に有し、
    前記制御装置は、前記センサによって前記鋼材が所定の検出位置に搬送されたことが検出されたことに応じて、前記ノズルの回転を開始するように前記回転駆動装置を制御すると共に、高圧水の噴射を開始するように前記加圧ポンプを制御する、請求項1〜3の何れか一項に記載のデスケーリング設備。
  5. 前記制御装置は、前記第1方向において前記鋼材の先端に前記ノズルから高圧水を噴射すると共に、前記第2方向において前記鋼材の後端に前記ノズルから高圧水を噴射するように、前記鋼材の搬送速度、及び前記鋼材の長さに応じて、前記ノズルの回転速度を制御する、請求項1〜4の何れか一項に記載のデスケーリング設備。
  6. 鋼材を加熱する加熱炉と、
    加熱された前記鋼材を前記加熱炉から搬送する搬送設備と、
    加熱された前記鋼材をデスケーリングするデスケーリング設備と、
    デスケーリングされた前記鋼材を熱間加工する熱間加工設備と、を有し、
    前記デスケーリング設備は、
    搬送方向に搬送される鋼材に高圧水を噴射するために、前記搬送方向及び前記鋼材の表面の法線方向を含む回転面において第1方向に高圧水を噴射するように配置されたノズルと、
    前記回転面に直交する方向に延伸し、前記ノズルを前記回転面内で回転可能に支持する支持軸と、
    前記支持軸を回転する回転駆動装置と、
    前記ノズルに高圧水を供給する加圧ポンプと、
    前記鋼材の搬送に応じて、前記回転面において前記第1方向から第2方向まで前記ノズルを回転しながら前記鋼材に高圧水を噴射するように前記回転駆動装置及び前記加圧ポンプを制御する制御装置と、
    を有することを特徴とする熱間加工システム。
  7. 前記熱間加工設備は、鋼材を熱間鍛造する熱間鍛造設備である、請求項6に記載の熱間加工システム。
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