JP2020535824A - 1,5−ジアミノペンタンの精製方法 - Google Patents

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Abstract

1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階と、発酵液を加熱し、第1組成物を準備する段階と、第1組成物を蒸発させ、第2組成物及び蒸発残留物を準備する段階と、蒸発残留物に水を添加した後で蒸発させ、第3組成物を準備する段階と、第2組成物及び第3組成物を蒸留させ、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階とを含む、1,5−ジアミノペンタンの精製方法である。

Description

本発明は、1,5−ジアミノペンタンの精製方法に関する。
1,5−ジアミノペンタン(cadaverine)は、産業的応用において、重要な基盤化学物質であり、重合工程を介して、ポリアミド、ポリウレタンのような高分子の構成要素、または他の添加剤としても使用される。1,5−ジアミノペンタンは、化学的方法または生物学的方法で生産することができる。具体的には、該生物学的方法は、L−リシンに対する微生物培養後、酵素的タンタル酸反応を経て、1,5−ジアミノペンタンを生産する方法(特開第2005−006650号)、または1,5−ジアミノペンタンを生産する微生物を培養し、1,5−ジアミノペンタンを生産(大韓民国登録特許第10−1457229号、日本登録特許第5548864号)する方法に分けられる。該生物学的方法において、微生物を利用し、1,5−ジアミノペンタンを発酵させる場合、多量の有機酸及び酢酸が生じる。有機酸が除去されていない1,5−ジアミノペンタンは、ポリアミド、ポリウレタンのような二次産物生産のための重合反応時、アミン基と有機酸とがアミド結合をなし、重合度を低下させる主要原因になる。従って、発酵を介して生産した1,5−ジアミノペンタンは、純度及び収率を高めるために、多量のアルカリ化合物が投入され、それによる副産物処理、及び追加的な精製も要求される。
従って、発酵液から1,5−ジアミノペンタンを効果的に精製する方法が要求される。
本出願の目的は、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階と、前記発酵液を加熱し、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類が熱分解された第1組成物を準備する段階と、前記第1組成物を蒸発させ、第2組成物及び蒸発残留物を準備する段階と、前記蒸発残留物に水を添加した後で蒸発させ、第3組成物を準備する段階と、前記第2組成物及び第3組成物を蒸留させ、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階と、を含む1,5−ジアミノペンタンの精製方法を提供することである。
本出願の一様態による1,5−ジアミノペンタンの精製方法は、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階と、前記発酵液を加熱し、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類が熱分解された第1組成物を準備する段階と、前記第1組成物を蒸発させ、第2組成物及び蒸発残留物を準備する段階と、前記蒸発残留物に水を添加した後で蒸発させ、第3組成物を準備する段階と、前記第2組成物及び第3組成物を蒸留させ、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階と、を含む1,5−ジアミノペンタンの精製方法を提供する。
本出願の1,5−ジアミノペンタンの精製方法により、高純度1,5−ジアミノペンタンを高収率で得ることができる。
図1は、例示的な一具現例による1,5−ジアミノペンタン精製方法のフローチャートである。 図2は、実施例1による1,5−ジアミノペンタンの精製方法のフローチャートである。 図3は、図1の発酵液の準備段階をさらに具体的に図示したフローチャートである。 図4は、図2の発酵液の準備段階をさらに具体的に図示したフローチャートである。
以下で説明される本出願の創意的思想(inventive concept)は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定実施例を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。しかし、それは、本出願の創意的思想を特定の実施形態について限定するものではなく、本出願の創意的思想の技術範囲に含まれる全ての変換、均等物または代替物を含むものであると理解されなければならない。
本出願の明細書全体において、第1、第2、第3、第4のような用語は、多様な構成要素についての説明に使用されるが、該構成要素は、そのような用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
本出願の一様態による、1,5−ジアミノペンタンの精製方法は、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類(carbonatesalt of 1, 5-diaminopentane)を含む発酵液を準備する段階と、前記発酵液を加熱し、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類(1, 5-diaminopentane carbonate)が熱分解された第1組成物を準備する段階と、前記第1組成物を蒸発させ、第2組成物及び蒸発残留物を準備する段階と、前記蒸発残留物に水を添加した後で蒸発させ、第3組成物を準備する段階と、前記第2組成物及び第3組成物を蒸留させ、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階と、を含む、1,5−ジアミノペンタンの精製方法を提供する。
本出願の、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階は、微生物の発酵によって得られた1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階でもある。
本出願における用語「1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類」は、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩及び1,5−ジアミノペンタン重炭酸塩(1, 5-diaminopentane bicarbonate)のうち1以上でもあるが、必ずしもそれらに限定されるものではなく、発酵液において、1,5−ジアミノペンタンと炭酸イオンとが結合して形成される化合物であるならば、いずれも可能である。
本出願における用語「1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液」は、発酵過程から生成された1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液でもある。該発酵液は、糖を含む培地で微生物を培養して得られた発酵液でもあり、または微生物を培養して得られた発酵液を酵素転換して得られた発酵液でもある。例えば、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液は、糖を含む培地で微生物を培養し、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を直接生産した発酵液、または糖を含む培地で微生物を培養して生産したリシンを、リシンデカルボキシラーゼに酵素転換して得られた1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液でもある。1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液の製造に使用される微生物の種類は、特別に限定されるものではなく、当該技術分野において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を直接発酵生産、または酵素転換して生産することができる微生物であるならば、いずれも可能である。
1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階後、発酵液から菌体を除去する段階を追加して含んでもよい。
該発酵液から菌体を除去する方法は、特別に限定されるものではなく、当該技術分野で使用することができる方法であるならば、いずれも可能である。例えば、菌体を除去する方法として、遠心分離器、フィルタプレス、圧搾濾過器、珪藻土濾過器、回転式真空濾過器、メンブレンフィルタ(membrane filter)及び凝集/浮遊方法などが使用される。
本出願において「第1組成物」は、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を加熱し、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類が熱分解された、1,5−ジアミノペンタンを主成分にする組成物でもある。第1組成物を準備する段階において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解は、165℃ないし175℃の温度において、1ないし6時間遂行されてもよい。例えば、第1組成物を準備する段階において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解は、165℃ないし174℃、165℃ないし173℃、165℃ないし172℃、165℃ないし171℃、または165℃ないし170℃の温度でも行われる。1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液が165℃ないし175℃の温度に加熱されることにより、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類が、1,5−ジアミノペンタンと二酸化炭素と水とに熱分解され、前記二酸化炭素と水は、気化などによっても除去される。第1組成物を準備する段階において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解温度が165℃未満であるならば、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の分解が不完全であり、1,5−ジアミノペンタンの回収率が低下してしまう。第1組成物を準備する段階において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解温度が175℃超過であるならば、むしろ目的産物である1,5−ジアミノペンタンが熱分解されて収率が低くなり、不純物が増加してしまう。第1組成物を準備する段階において、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解温度が165℃ないし175℃に維持される時間は、1ないし6時間、具体的には、2ないし5時間、さらに具体的には、3ないし4時間でもある。該発酵液の温度が165℃ないし175℃に維持される時間が過度に短ければ、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解が不完全であり、1,5−ジアミノペンタンの回収率が低下してしまう。加熱された発酵液の温度が165℃ないし175℃に維持される時間が過度に長ければ、目的産物である1,5−ジアミノペンタンが熱分解されて収率が低くなり、不純物が増加してしまう。
第1組成物を準備する段階に追加し、不活性ガスが供給される。例えば、第1組成物内部、または第1組成物を内包する反応器に不活性ガスが供給される。該不活性ガスは、例えば、窒素、アルゴンなどでもあるが、必ずしもそれらに限定されるものではなく、1,5−ジアミノペンタンを酸化させないガスであるならば、いずれも可能である。第1組成物、または第1組成物を内包する反応器に不活性ガスが供給されることにより、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解によって発生する二酸化炭素の分圧(partial pressure)、及び大気中の酸素分圧が低下する。従って、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解がさらに容易に進められ、副反応が抑制される。結果として、回収される1,5−ジアミノペンタンの収率が向上する。
第2組成物及び蒸発残留物は、第1組成物から蒸発によって準備され、該蒸発方法は、当業者が公知された方法から選択して遂行することができるであろう。具体的には、減圧蒸発(reduced pressure evaporation)によっても準備される。減圧時の圧力は、0.5bar以下、具体的には、0.4bar以下、さらに具体的には、0.2bar以下、さらに一層具体的には、0.1bar以下でもある。蒸発時の第1組成物の温度は、90℃以上、具体的には、100℃以上、さらに具体的には、110℃以上、またはさらに一層具体的には、120℃以上でもある。第2組成物は、蒸発して凝縮された組成物であり、1,5−ジアミノペンタンを主成分として含む。該蒸発残留物は、第1組成物から少なくとも一部の1,5−ジアミノペンタンが減圧蒸発によって除去されることによって得られる残留組成物でもある。
第3組成物は、蒸発残留物に溶媒を追加した後、蒸発によっても準備され、該蒸発方法は、当業者が、公知された方法から選択して遂行することができるであろう。また、減圧蒸発時、蒸発器が回転され、蒸発された組成物は、濃縮され、濃縮水または凝縮水の形態でも得られる。該蒸発方法は、減圧いかん、減圧される圧力の範囲、蒸発器の回転いかん、または濃縮いかんによっても選択される。例えば、減圧濃縮、真空濃縮、減圧蒸発濃縮、真空蒸発濃縮、回転減圧蒸発濃縮、回転真空蒸発濃縮のような方法のうちからも選択される。具体的な例を挙げれば、強圧蒸発が使用される。具体的には、減圧蒸発によっても準備される。減圧時の圧力は、0.5bar以下、具体的には、0.4bar以下、さらに具体的には、0.2bar以下、さらに一層具体的には、0.1bar以下でもある。蒸発時の蒸発残留物の温度は、90℃以上、具体的には、100℃以上、さらに具体的には、110℃以上、さらに一層具体的には、120℃以上でもある。第2組成物を得て、第3組成物を追加して得ることにより、1,5−ジアミノペンタンの収率がさらに向上する。
第3組成物を準備する段階において、蒸発残留物に添加される溶媒の含量は、蒸発残留物100重量部に対して、80ないし300重量部、具体的には、100ないし280重量部、さらに具体的には、130ないし260重量部でもある。蒸発残留物に添加される溶媒の含量が過度に多ければ、後段の蒸留段階において、水を除去するために、エネルギー(スチームなど)使用量が増加するという問題がある。蒸発残留物に添加される溶媒の含量が過度に少なければ、1,5−ジアミノペンタンの収率が低くなるという問題がある。
蒸発残留物に添加される溶媒は、当業者が公知された溶媒から選択して遂行することができるが、具体的には、水でもある。
第3組成物が準備された後、残り残留組成物から副産物が回収される。例えば、第1組成物から、1,5−ジアミノペンタンを主成分にする第2組成物及び第3組成物が分離された後、残ったスラリー状態の残留組成物から、追加精製段階を経て副産物が回収される。また、スラリーが菌体を含む場合には、前記スラリーに蒸留水を追加して投入し、スラリーを完全に溶解して菌体を分離した後、副産物を回収することができる。
準備された第2組成物及び第3組成物から、蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階は、第2組成物及び第3組成物の混合物から、蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階でもある。前記蒸留は、当業者が公知された方法から選択して行うことができる。例えば、分別蒸留(fractional distillation)、水蒸気蒸留(steam distillation)、薄膜蒸留(thin film distillation)などが使用される。具体的な例を挙げれば、分別蒸留により、1,5−ジアミノペンタンと,不純物及び溶媒とを分離して回収することができる。さらに具体的には、2回以上の分別蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収することができ、前記2回以上の分別蒸留は、不連続に進められてもよく、連続して進められてもよい。
前記1,5−ジアミノペンタンを回収する段階は、第2組成物及び第3組成物から、第1次蒸留によって溶媒を除去し、1,5−ジアミノペンタンを含む第4組成物を準備する段階、及び前記第4組成物から第二次蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階を含んでもよい。
該第4組成物は、第2組成物及び第3組成物から、第1次蒸留によって溶媒を除去して得られる組成物でもある。例えば、該第4組成物を準備する段階は、蒸留塔でも行われ、蒸留塔の上部温度は、40℃ないし50℃、具体的には、44℃ないし49℃、さらに具体的には、46℃ないし47℃でもある。蒸留塔の下部温度は、100℃ないし120℃、具体的には、105℃ないし115℃、さらに具体的には、110℃ないし112℃でもある。蒸留塔の内部圧力は、10mmHgないし760mmHg、具体的には、40mmHgないし600mmHg、さらに具体的には、60mmHgないし200mmHgでもある。そのような条件において、1,5−ジアミノペンタンを含む第4組成物が高収率で分離される。1,5−ジアミノペンタンを含む第4組成物は、第2組成物及び第3組成物を蒸留するために入れた容器に残留するか、あるいは蒸留塔の下部からも回収され、または蒸留塔と蒸留塔との間に配置される保存槽によっても回収される。しかし、それらに制限されるものではない。また、第4組成物をさらに第二次蒸留し、1,5−ジアミノペンタンが回収されもする。
例えば、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階は、蒸留塔でも遂行される。1,5−ジアミノペンタンを含む第4組成物は、蒸留塔の下部にも投入されるが、投入位置は、具体的な反応条件、及び蒸留塔の条件によっても変更される。
1,5−ジアミノペンタンを回収する段階において、蒸留塔の上部温度は、100℃ないし120℃、具体的には、105℃ないし115℃、さらに具体的には、109℃ないし110℃でもある。蒸留塔の下部温度は、100℃ないし120℃、具体的には、105℃ないし115℃、さらに具体的には、110℃ないし112℃でもある。蒸留塔の内部圧力は、10mmHgないし760mmHg、具体的には、40mmHgないし600mmHg、さらに具体的には、60mmHgないし200mmHgでもある。そのような条件において、1,5−ジアミノペンタンが高収率で回収される。
1,5−ジアミノペンタンは、蒸留塔の上部で凝縮水形態にも回収され、蒸留塔の下部においては、例えば、水、及び他の不純物が回収される。しかし、それらに制限されるものではない。
蒸留塔上部で回収される1,5−ジアミノペンタンの収率は、75%以上、80%以上、または95%以上でもある。蒸留塔上部で回収される1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.90%以上、99.92%以上または99.95%以上でもある。
また、第2組成物及び第3組成物から、蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階前後、さらなる精製段階が含まれてもよい。該精製方法は、当業者が公知された方法から選択して遂行することができるであろう。例えば、濾過、遠心分離、陰イオン交換クロマトグラフィ、結晶及びHPLCなどが使用される。
以下の実施例及び比較例を介して、本出願がさらに詳細に説明される。ただし、該実施例は、本出願を例示するためのものであり、それらだけにより、本出願の範囲が限定されるものではない。
比較例1
(発酵段階)
1)1,5−ジアミノペンタン生成細菌の種菌培養
ブドウ糖30.0g/L、糖蜜15g/L、リン酸1.11g/L、硫酸マグネシウム7水和物5.8g/L、とうもろこし浸漬液(corn steep liquor)10.0g/L、アルジニン0.5g/L、ビオチン1.0mg/L、チアミン塩酸塩20.0mg/L、パントテン酸カルシウム塩20.0mg/L、ニコチン酸20.0mg/L及び消泡剤0.2g/Lを含む培地2.0Lを、5L体積のガラス発酵槽に投入した後、120℃で20分間加熱させて殺菌した。ガラス発酵槽を30℃まで冷却させた後、CMA(corn meal agar)固体培地で、12時間、あらかじめ成長させたコリネバクテリウムグルタミクムLU11271 LdcC(大韓民国特許登録番号第10−1457229号)菌体を、殺菌された培地に接種し、30℃で十分な通気下及び撹拌下で培養し、種菌培養物を得た。
2)本培養
ブドウ糖270g/L、糖蜜7.0g/L、リン酸0.7g/L、硫酸マグネシウム7水和物2.0g/L、とうもろこし浸漬液5.0g/L、アルジニン0.5g/L、ビオチン1.0mg/L、チアミン塩酸塩20.0mg/L、パントテン酸カルシウム塩20.0mg/L、ニコチン酸20.0mg/L及び消泡剤0.3g/Lを含む培地9.0Lを、30L体積のステンレス発酵槽3器にそれぞれ投入した後、120℃で20分間加熱させて殺菌した。発酵槽を30℃まで冷却させた後、前記1)で製造された種菌培養物2.22Lを各発酵槽に入れて殺菌された培地に接種し、30℃で十分な通気下及び撹拌下で培養した。培養液の窒素源が枯渇しないように、アンモニアガスを供給した。
次に、菌体を分離し、1,5−ジアミノペンタン発酵液50kgを得た。
(熱分解段階:1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類の除去段階)
5L体積の4口丸フラスコ(大韓科学社製)に、蒸留塔(Aceglass社、column, perforated plate, jacketed, silvered, stage 10x3ea)と、蒸留塔上部の蒸留ヘッド(Aceglass社、distilling head)とを設けた。蒸留ヘッドに供給される冷媒は、低温恒温循環水槽(JEIO tech社、model No.HTRC−20)を使用し、10℃で注入した。熱源は、撹拌(stirring)マントル(Misung科学機器社、model No.MS−DMS639、5L)を使用し、丸フラスコ内部温度を基準に加熱した。5L体積の4口丸フラスコの中央にある入口には、蒸留塔を連結し、他の入口に、温度計、ガス注入装置、及び発酵段階で製造された発酵液の注入装置をそれぞれ設け、撹拌は、マグネティックバー(Cowie社、PTFE oval−type stirrer bar egg、20x40mm)を使用して行った。。5L体積の4口丸フラスコと蒸留ヘッドとに、温度計(Misung科学機器社、K type)をそれぞれ設け、丸フラスコと蒸留塔との内部温度を確認した。発酵液液3,000gをフラスコに投入し、1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解を進めながら、発酵液をポンプ(EYELA社、model No.RP−2000)で200gずつ補充し、総発酵液5,000gを投入した。丸フラスコの内部温度を、100℃から165℃まで12時間昇温させた後、165℃で3時間維持して熱分解を進めた。ガス注入装置が連結されたガス注入口に窒素ガスを注入した。1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類の熱分解過程で生じた凝縮水と二酸化炭素は、蒸留ヘッドから除去された。凝縮水3,917.3g及び蒸留塔下部液638.4gを回収し、二酸化炭素444.3gが大気中に放出された。下記表2は、熱分解前と熱分解後との成分分析表である。下記表2の1,5−ジアミノペンタン、アミノ酸、有機酸、重炭酸塩及びイオンは、HPLCで分析し、水分分析は、Karl−Fisher水分測定法を利用して分析した。
(蒸発段階)
1L体積の濃縮管を具備した濃縮水器(rotary evaporator、EYELA社、model No.N−1200B)に、熱分解段階で得られた蒸留塔下部液638.4gを投入し、オイル槽(oil bath)の温度120℃、圧力0.05barで減圧蒸発を行った。蒸発後、凝縮水447.8gを回収し、蒸発後、スラッジ(sludge)190.6gが濃縮水器に残った。下記表3は、蒸発後の成分分析表である。下記表3の1,5−ジアミノペンタン、アミノ酸、有機酸とイオンは、HPLCで分析し、水分分析は、Karl−Fisher水分測定法を利用して分析した。蒸発段階において、1,5−ジアミノペンタンの収率は、80.5%である。
(第1蒸留段階:水分除去)
熱分解に使用された蒸留塔を同一に使用した。蒸留塔下部温度110℃〜112℃、圧力0.1barの条件で減圧蒸留を行った。蒸発凝縮水447.8gを投入し、蒸留ヘッド温度46℃〜47℃を維持させ、蒸留塔凝縮水37.9gを除去し、蒸留塔下部液409.9gを回収した。下記表4は、第1蒸留段階後の成分分析表である。下記表4の1,5−ジアミノペンタンは、GC(Agilent Technologies社、7890A gas chromatography, column HP−5)で分析し、有機酸は、HPLCで分析した。水分分析は、Karl−Fisher水分測定法を利用して分析した。
(第2蒸留段階:1,5−ジアミノペンタン回収)
蒸留後凝縮水を収容する凝縮水器を交換した後、蒸留塔下部温度110℃〜112℃、圧力0.1barの条件で減圧蒸留を行った。蒸留ヘッド温度109℃〜110℃を維持させ、蒸留塔凝縮水406.3gを回収し、蒸留塔下部液3.3gが残存した。成分分析は、GCとKarl−Fisherとで行った。表5は、第2蒸留段階後の成分分析表である。1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.94%であり、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類を含む発酵液対比1,5−ジアミノペンタンの総収率は、78.9%であった。
実施例1:蒸発段階における水追加投入
(発酵段階)
比較例1と同一方法で発酵液を準備した。
(熱分解段階)
比較例1と同一方法で、発酵液5,000gに対して熱分解を行った。
凝縮水3,914.0gと蒸留塔下部液641.7gとを回収し、二酸化炭素444.3gが大気中に放出された。下記表6は、熱分解前と熱分解後との成分分析表である。
(第1蒸発段階)
熱分解段階で得られた蒸留塔下部液に対し、実施例1と同一方法で、蒸発段階を進め、水と1,5−ジアミノブタンとを含む凝縮水を回収し、スラッジ192.3gが濃縮水器に残留した。
(第2蒸発段階)
第1蒸発段階後、濃縮水器に残留するスラッジ192.3gに蒸留水250gを投入し、第1蒸発段階と同一方法で、減圧蒸発を追加して行った。
凝縮水778.7gを回収し、蒸発後、スラッジ113.0gが濃縮水器に残留した。下記表7は、第2蒸発段階前後の成分分析表である。
第1蒸発段階のみを含む比較例1において、蒸発段階後の1,5−ジアミノペンタンの収率80.5%に比べ、第2蒸発段階を追加して含む実施例2において、第2蒸発段階後の1,5−ジアミノペンタンの収率が95.5%に上昇した。
(第1蒸留段階:水分除去)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第1蒸留段階を進めた。蒸発凝縮水778.7gを投入し、蒸留塔凝縮水290.2gを除去し、蒸留塔下部液488.5gを回収した。下記表8は、第1蒸留段階後の成分分析表である。蒸留塔の上部温度は、45℃ないし50℃であり、蒸留塔の下部温度は、110℃ないし112℃であり、圧力0.1barの条件で減圧蒸留を行った。
(第2蒸留段階:1,5−ジアミノペンタン回収)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第2蒸留段階を進めた。蒸留塔凝縮水488.5gを回収し、蒸留塔下部液4.3gが残留した。分析は、GCとKarl−Fisherとで行った。下記表9は、第2蒸留段階後の成分分析表である。蒸留塔の上部温度は、109℃ないし110℃であり、蒸留塔の下部温度は、110℃ないし112℃であり、圧力0.1barの条件で減圧蒸留を行った。
回収した凝縮水の1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.90%であり、収率は、93.9%であった。1,5−ジアミノペンタンの収率は、比較例1での1,5−ジアミノペンタン収率78.9%に比べ、15%上昇した。二次蒸発段階において、濃縮水器に残留する1,5−ジアミノペンタンを追加して蒸発させることにより、1,5−ジアミノペンタン収率が上昇した。
実施例2:蒸発段階における水追加投入
第2蒸発段階において、濃縮水器に残留するスラッジ195.1gに追加して投入する蒸留水を300gに変更したことを除いては、実施例1と同一方法で遂行した。
第2蒸留段階で最終的に回収した凝縮水において、1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.94%であり、収率は、93.1%であった。
実施例3:蒸発段階における水追加投入
第2蒸発段階において、濃縮水器に残留するスラッジ190.1gに追加して投入する蒸留水を350gに変更したことを除いては、実施例1と同一方法で遂行した。
第2蒸留段階で最終的に回収した凝縮水において、1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.93%であり、収率は、93.5%であった。
実施例4:蒸発段階における水追加投入
第2蒸発段階において、濃縮水器に残留するスラッジ193.4gに追加して投入する蒸留水を250gずつ2回に分けて総500gに変更したことを除いては、実施例1と同一方法で遂行した。
第2蒸留段階で最終的に回収した凝縮水において、1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.90%であり、収率は、95.1%であった。
実施例5:熱分解温度175℃に変更
熱分解段階において、丸フラスコ内部温度を175℃まで昇温させた後、3時間維持したことを除いては、実施例1と同一方法で、熱分解を行った。
第2蒸留段階で最終的に回収した凝縮水において、1,5−ジアミノペンタンの純度は、99.95%であり、収率は、82.1%であった。
比較例2:窒素を供給しない場合
(発酵段階)
比較例1と同一方法で、発酵液を準備した。
(熱分解段階)
発酵液5,000gを蒸留塔下部に投入し、窒素ガスを投入しないことを除いては、比較例1と同一方法で、熱分解を実施した。
凝縮水3,919.5gと蒸留塔下部液636.2gとを回収し、二酸化炭素として444.3gが大気中に放出された。下記表10は、熱分解前後の成分分析表である。
(蒸発段階)
比較例1と同一方法で、蒸発を進めた。凝縮水441.6gを回収し、蒸発後スラッジ194.6gが濃縮水器に残留した。下記表11は、蒸発前後の成分分析表である。
(第1蒸留段階:水分除去)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第1蒸留段階を進めた。蒸発凝縮水441.6gを入れ、蒸留塔凝縮水41.4gを除去し、蒸留塔下部液400.2gを回収した。下記表12は、第1蒸留段階後の成分分析表である。
(第2蒸留段階:1,5−ジアミノペンタン回収)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第2蒸留段階を進めた。蒸留塔凝縮水393.8gを回収し、蒸留塔下部液6.4gが残存した。分析は、GCとKarl−Fisherとで行った。下記表13は、第2蒸留段階後の成分分析表である。
回収した凝縮水の1,5−ペンタデ−アミンの純度は、99.77%であり、収率は、76.3%であった。
熱分解段階において、窒素のような不活性ガスを投入する場合、発酵液内の酸素、二酸化炭素などを除去させ、副反応が起こらず、1,5−ジアミノペンタンの純度が99.9%以上と高かった。
それに反し、不活性ガスを投入しない場合、発酵液内に残留する酸素、二酸化炭素などの影響で副反応が発生し、1,5−ジアミノペンタンの純度が99.77%に低下した。
比較例3:窒素代わりに空気供給する場合
(発酵段階)
比較例1と同一方法で、発酵液を準備した。
(熱分解段階)
発酵液5,000gを蒸留塔下部に投入し、窒素ガスの代わりに空気を投入したことを除いては、比較例1と同一方法で、熱分解を実施した。
凝縮水3,921.1gと蒸留塔下部液634.6gとを回収し、二酸化炭素として444.3gが大気中に放出された。下記表14は、熱分解前と熱分解後との成分分析表である。
(蒸発段階)
比較例1と同一方法で、蒸発を進めた。凝縮水449.1gを回収し、蒸発後スラッジ185.5gが濃縮水器に残留した。下記表15は、蒸発後の成分分析表である。
(第1蒸留段階:水分除去)
比較例1と同一方法で、蒸留塔で第1蒸留段階を進めた。蒸発凝縮水449.1gを投入し、蒸留塔凝縮水38.2gを除去し、蒸留塔下部液410.9gを回収した。下記表16は、第1蒸留段階後の成分分析表である。
(第2蒸留段階:1,5−ジアミノペンタン回収)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第2蒸留段階を進めた。蒸留塔凝縮水401.7gを回収し、蒸留塔下部液9.3gが残存した。分析は、GCとKarl−Fisherとで行った。下記表17は、第2蒸留段階後の成分分析表である。
回収した凝縮水の1,5−ペンタデ−アミンの純度は、97.74%であり、収率は、76.2%であった。
空気投入の場合、空気中で酸素により、酸化などの副反応が発生し、1,5−ジアミノペンタンの純度が低下した。
比較例4:160℃での低温熱分解
(発酵段階)
比較例1と同一方法で、発酵液を準備した。
(熱分解段階)
丸フラスコ内部温度を160℃まで昇温させた後、3時間維持したことを除いては、比較例1と同一方法で、発酵液5,000gに対して熱分解を行った。
凝縮水3,914.8gと蒸留塔下部液654.2gとを回収し、二酸化炭素として431.0gが大気中に放出された。下記表18は、熱分解前と熱分解後との成分分析表である。
(蒸発段階)
比較例1と同一方法で、蒸発を進めた。凝縮水414.6gを回収し、蒸発後スラッジ239.7gが濃縮水器に残留した。下記表19は、蒸発後の成分分析表である。
(第1蒸留段階:水分除去)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第1蒸留段階を進めたが、進行中、蒸留塔下部に1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類の結晶が多量析出され、第2蒸留段階を進めることができなかった。
1,5−ジアミノペンタン結晶が析出され、1,5−ジアミノペンタンの収率及び純度が低下した。従って、本出願の1,5−ジアミノペンタン精製方法においては、熱分解温度が160℃以下である場合、1,5−ジアミノペンタンの収率が顕著に低いということを確認した。
比較例5:180℃での高温熱分解
(発酵段階)
比較例1と同一方法で、発酵液を準備した。
(熱分解段階)
丸フラスコ内部温度を180℃まで昇温させた後、3時間維持したことを除いては、比較例1と同一方法で、発酵液5,000gに対して熱分解を行った。
凝縮水3,954.8gと蒸留塔下部液600.9gとを回収し、二酸化炭素として444.3gが大気中に放出された。下記表20は、熱分解前と熱分解後との成分分析表である。
(蒸発段階)
比較例1と同一方法で、蒸発を進めた。凝縮水389.9gを回収し、蒸発後スラッジ211.0gが濃縮水器に残留した。下記表21は、蒸発後の成分分析表である。
(第1蒸留段階:水分除去)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第1蒸留段階を進めた。蒸発凝縮水389.9gを投入し、蒸留塔凝縮水10.4gを除去し、蒸留塔下部液379.5gを回収した。下記表22は、蒸留後の成分分析表である。
(第2蒸留段階:1,5−ジアミノペンタン回収)
比較例1と同一方法で、蒸留塔において、第2蒸留段階を進めた。蒸留塔凝縮水372.6gを回収し、蒸留塔下部液6.9gが残存した。分析は、GCとKarl−Fisherとで行った。下記表23は、第2蒸留段階後の成分分析表である
回収した凝縮水の1,5−ペンタデ−アミン純度は、99.74%であり、収率は、72.2%であった。
180℃で熱分解を行った場合1,5−ジアミノペンタンが熱分解され、実施例1(純度99.9%、収率93.9%)対比の純度及び収率が低下した。
また、比較例4から分かるところのように、165℃で熱分解を行った場合、1,5−ジアミノペンタン結晶が発生し、実施例1(純度99.9%、収率93.9%)対比の純度及び収率が低下した。
従って、以上の結果から、165℃ないし175℃で熱分解を行う場合以外の温度範囲で熱分解を行うより、1,5−ペンタデ−アミンの純度及び収率が顕著に高いということを確認し、熱分解液の蒸発段階後に溶媒を追加し、追加的な蒸発段階を進める場合、純度及び収率がさらに高いということを確認した。
本出願の1,5−ジアミノペンタンの精製方法により、高純度1,5−ジアミノペンタンを高収率で得ることができる。

Claims (8)

  1. 1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階と、
    前記発酵液を加熱し、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩類が熱分解された第1組成物を準備する段階と、
    前記第1組成物を蒸発させ、第2組成物及び蒸発残留物を準備する段階と、
    前記蒸発残留物に水を添加した後で蒸発させ、第3組成物を準備する段階と、
    前記第2組成物及び第3組成物を蒸留させ、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階と、
    を含む、1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  2. 前記1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類は、1,5−ジアミノペンタン炭酸塩及び1,5−ジアミノペンタン重炭酸塩のうち1以上であることを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  3. 前記第1組成物を準備する段階は、165℃ないし175℃の温度で、3ないし4時間遂行されることを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  4. 前記第1組成物を準備する段階において、不活性ガスが供給されることを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  5. 前記蒸発残留物に添加される溶媒の含量が、蒸発残留物100重量部に対して、130ないし260重量部であることを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  6. 前述の第2組成物及び第3組成物から、蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階が、
    前記第2組成物及び第3組成物から、第1次蒸留によって溶媒を除去し、1,5−ジアミノペンタンを含む第4組成物を準備する段階と、
    前記第4組成物から、第二次蒸留により、1,5−ジアミノペンタンを回収する段階と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  7. 前記第4組成物を準備する段階が蒸留塔で遂行され、前記蒸留塔の上部温度が40℃ないし50℃であることを特徴とする請求項6に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
  8. 前記1,5−ジアミノペンタンの炭酸塩類を含む発酵液を準備する段階後、前記発酵液から菌体を除去する段階を追加して含むことを特徴とする請求項1に記載の1,5−ジアミノペンタンの精製方法。
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