JP2020535273A - ジイソシアネートおよび2−フェニル−1,3−プロパンジオールのジグリシジルエーテル誘導体からの熱可塑性ポリオキサゾリドン - Google Patents

ジイソシアネートおよび2−フェニル−1,3−プロパンジオールのジグリシジルエーテル誘導体からの熱可塑性ポリオキサゾリドン Download PDF

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Abstract

【課題】 ジイソシアネートおよび2−フェニル−1,3−プロパンジオールのジグリシジルエーテル誘導体からの熱可塑性ポリオキサゾリドンを提供する。【解決手段】本発明は、芳香族ジイソシアネートおよび2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体からの、熱可塑性ポリオキサゾリドンの触媒による製造方法、ならびに対応する熱可塑性ポリオキサゾリドンおよび熱可塑性樹脂としてそれを使用する方法に関する。

Description

本発明は、芳香族ジイソシアネートおよび2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体からの、ポリオキサゾリドンの触媒による製造方法、ならびに対応するポリオキサゾリドン、および熱可塑性樹脂としてそれを使用する方法に関する。
ジイソシアネートおよびジエポキシ化合物(ジイソシアネートおよびジエポキシド)に基づく、ポリオキサゾリドンの触媒による製造が原則的に公知である(WO86/06734、US3687897、WO2015/173111、DE10 2014 226 838、WO2015/173110)。好適な触媒を選択することにより、熱可塑性樹脂として使用され得る線状ポリオキサゾリドンを高い選択性で製造することができる。望まれない副反応は、イソシアネートが三量化してイソシアヌレート構造を形成することである。この副反応によって分岐状ポリマーが生じるため、熱可塑性特性が失われる。
ポリオキサゾリドンは、典型的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどの、芳香族塩基性構造を有するジエポキシドを使用して製造される。このようにして得られるポリオキサゾリドンの欠点は、脆弱で溶融粘度が比較的高く、熱可塑性ポリオキサゾリドンを加工するときに問題が生じることである。例えば、US3687897またはUS2015/073115(オキサゾリドン環を含有する付加物の製造についてそれらを参照されたい)に言及されるような、脂肪族塩基性構造を有するジエポキシドを使用する方法では、ガラス転移温度が低いポリオキサゾリドンしかもたらされない。
WO86/06734 US3687897 WO2015/173111 DE10 2014 226 838 WO2015/173110 US3687897 US2015/073115
本発明の目的は、低い溶融粘度とともに比較的高いガラス転移温度を有する線状熱可塑性ポリオキサゾリドン、およびそれを製造するための方法を提供することであった。そのような熱可塑性ポリオキサゾリドンはまた、好ましくは、良好な電気絶縁特性及び比較的低い脆性を有する。
したがって、本発明は、1種または複数の芳香族ジイソシアネートと1種または複数のジエポキシドの触媒反応(重付加)により熱可塑性ポリオキサゾリドンを製造するための方法であって、1種または複数のジエポキシドが、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体(PPD−DGE誘導体)から全体的に、または部分的になる方法に関する。
さらに、本発明は、本発明の方法によって得ることができる熱可塑性ポリオキサゾリドンに関する。本発明の熱可塑性ポリオキサゾリドンは、ゲル浸透クロマトグラフィーによって決定される数平均分子量(M)が、好ましくは2000g/mol以上、より好ましくは2500g/mol以上である。
本発明の方法および本発明の熱可塑性ポリオキサゾリドンの特定の実施形態では、1種または複数のジエポキシドは、70質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%の2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体を含む。これは、この特定の実施形態で使用される他のジエポキシド、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテルの量が、30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、最も好ましくは全く含まれないことを意味する。
本発明の方法または本発明の熱可塑性ポリオキサゾリドンの好ましい実施形態では、1種または複数の2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体に加え、1種または複数の、芳香族ジオールのジグリシジルエーテルがジエポキシドとして使用される。本発明の文脈での芳香族ジオールは、両方のOH官能基が、同じまたは異なる芳香族系の一部である炭素原子に結合するジオールである。これらの芳香族ジオールのジグリシジルエーテルは、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルからなる群から選択されることが好ましい。この特定の実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体の、芳香族ジオールのジグリシジルエーテルに対する質量比は、好ましくは5:95〜95:5の範囲、より好ましくは5:95〜75:25の範囲、さらにより好ましくは10:90〜70:30の範囲、特に20:80〜60:40の範囲である。
2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、好ましくは、式I
Figure 2020535273
(式中、
R1はアルキル基またはアリール基、好ましくは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基、または6〜10個の炭素原子を有するアリール基、より好ましくはメチル基であり、
R2〜R6は独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、またはニトロ基、好ましくは水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R7は水素原子またはグリシジル基であり、
n=0〜100、好ましくは0〜30であり、
代替的に、R2とR3またはR3とR4は、それぞれ合わせて、それらが結合するベンゼン環と一緒になって縮合芳香族またはヘテロ芳香族系を形成してもよく、結果として、このベンゼン環と一緒になって、例えばナフチルまたはインドリル置換基が生じる)
の2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体である。
R1がアルキル基またはアリール基、好ましくは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基、または6〜10個の炭素原子を有するアリール基、より好ましくはメチル基であり、
R2〜R6が独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、またはニトロ基、好ましくは水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R7が水素原子またはグリシジル基であり、
n=0〜100、好ましくは0〜30である、
式IのPPD−DGE誘導体が特に好ましい。
2つ以上のR7基(n=2〜100)を有する式IのPPD−DGE誘導体の場合、R7は、それぞれ独立して水素原子またはグリシジル基である。
本発明の文脈でのアルキル基は、1〜20個の炭素原子を有する。これらは直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環式でもよい。これらはヘテロ原子を含有する置換基を有さないことが好ましい。ヘテロ原子は、炭素および水素原子以外のすべての原子である。
本発明の文脈でのアリール基は、6〜20個の炭素原子を有する。これらはヘテロ原子を含有する置換基を有さないことが好ましい。ヘテロ原子は、炭素および水素原子以外のすべての原子である。
本発明の特定の実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、n=1〜100、好ましくは1〜30である式IのオリゴマーのPPD−DGE誘導体である。本発明の文脈での、式IのオリゴマーのPPD−DGE誘導体はまた、nが異なっているオリゴマーのPPD−DGE誘導体と、R7の異なる置換基パターン(水素原子またはグリシジル基)との混合物を意味すると理解される。
本発明のさらに特定の実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、n=0である式IのモノマーのPPD−DGE誘導体である。
本発明のさらなる実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、式IのモノマーおよびオリゴマーのPPD−DGE誘導体の混合物である。
本発明の特定の実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、R1が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくはメチル基であり、R2〜R7およびnが上で定義された通りである、式Iの2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体である。R1が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくはメチル基であり、R2〜R6がそれぞれ水素原子であり、n=0〜100、好ましくは0〜30であり、R7が上で定義された通りである、式Iの2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体(モノマーもしくはオリゴマーの2−アルキル−2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル、またはモノマーもしくはオリゴマーの2−メチル−2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル)が特に好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態では、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体は、R1がメチル基であり、R2〜R6がそれぞれ水素原子であり、n=0である、式Iに対応するモノマーの2−メチル−2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル(MPPD−DGE)であり、ならびにR1がメチル基であり、R2〜R6がそれぞれ水素原子であり、n=1〜100、好ましくは1〜30であり、R7が(独立して)水素原子またはグリシジル基である、式Iに対応するオリゴマーのMPPD−DGEであり、さらにモノマーおよびオリゴマーMPPD−DGEの混合物である。
本発明のPPD−DGE誘導体の製造は、WO2014/072216に記載されている。
本発明のPPD−DGE誘導体のエポキシ当量(EEW)は、好ましくは139〜500、特に140〜200である。エポキシ化合物のエポキシ当量は、本明細書において、1molのオキシラン環を含有する物質の量(グラム単位)と定義される。
本発明の文脈での芳香族ジイソシアネートは、芳香族塩基性構造を有するジイソシアネートである。イソシアネート基は、芳香族系の炭素原子に直接結合していることが好ましいが、必須ではない。芳香族ジイソシアネートは、本発明の文脈では、単一の物質と、物質の混合物との両方を意味すると理解される。
本発明の芳香族ジイソシアネートは、ジフェニルメタン2,2’−ジイソシアネート(2,2’−MDI)、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(1,5−NDI)、トリレン2,4−ジイソシアネート(2,4−TDI)、トリレン2,6−ジイソシアネート(2,6−TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジイソシアネート、ジフェニルエタン1,2−ジイソシアネート、パラフェニレン2,4−ジイソシアネート(PPDI)、およびテトラメチレンキシレン2,4−ジイソシアネート(TMXDI)からなる群から選択される、1種または複数の化合物であることが好ましい。芳香族ジイソシアネートは、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、トリレン2,6−ジイソシアネート(2,6−TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2’−MDI)、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、およびジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)からなる群から選択されることがより好ましい。
本発明の方法の特定の実施形態では、芳香族ジイソシアネートに加えて芳香族モノイソシアネートも、ポリオキサゾリドンの触媒による製造のための反応混合物に添加することができる。これらのモノイソシアネートは、ナフチル1−イソシアネートまたはナフチル2−イソシアネートであることが好ましい。モノイソシアネートは、芳香族ジイソシアネートの合計量に対して、最大8mol%以下、好ましくは0.1〜6mol%、より好ましくは0.2〜5mol%の割合で使用されることが好ましい。モノイソシアネートは、ジエポキシドの合計量に対して、0〜10mol%、好ましくは1〜8mol%、より好ましくは2〜6mol%の割合で使用されることが好ましい。モノイソシアネートは、溶融安定性を向上させるための末端ブロック基として、および鎖長調節剤として使用される。
線状ポリオキサゾリドンの選択的な製造に適する多数の触媒が、文献において公知である。線状ポリオキサゾリドンを製造するための、本発明の方法の通常の触媒は、アルカリ金属ハロゲン化物、例えば臭化リチウム、第三級アミン、第四級アンモニウム塩、例えばテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、尿素化合物、例えばN,N’’−(4−メチル−m−フェニレン)ビス[N’,N’−ジメチルウレア](Dyhard UR500)、ピペリジニウム化合物、例えば1−ブチル−1−メチルピペリジニウムクロリド(BMPM−Cl)、イミダゾリウム化合物、例えば1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド(EMIM−Br)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIM−Cl)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアンジアミド(EMIM−DICY)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヨージド(EMIM−I)、1−エチル2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド(EDMIM−Br)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート(EMIM−DEP)、または1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(BEMIM−Cl)、ホスホニウム化合物、例えばテトラアルキルホスホニウムハロゲン化物またはテトラアルキルホスホニウム水酸化物、ルイス酸、例えば塩化アルミニウム、またはルイス酸とルイス塩基の錯体である。触媒は、個々にまたは組合せで使用される。方法の特定の実施形態では、追加的な助触媒として第一級または第二級脂肪族アルコールが使用される。
熱可塑性ポリオキサゾリドンを製造するための本発明の方法の触媒反応(重付加)は、140℃〜240℃の範囲の温度で行われることが好ましい。溶媒中の重付加の場合、好ましい温度範囲は特に140℃〜220℃、より好ましくは150℃〜200℃、特に好ましくは160℃〜180℃である。重付加がメルト中でニートな形態で行われる場合、好ましい温度範囲は特に150℃〜240℃、より好ましくは150℃〜230℃、特に好ましくは155℃〜225℃である。
線状ポリオキサゾリドンを製造するための本発明の方法の特定の実施形態では、充填剤、繊維、酸化防止剤、分離剤、顔料、界面活性剤、発泡剤、または消泡剤などの追加的なさらなる添加剤が、通常の方法で、通常の量で反応混合物に使用される。
線状ポリオキサゾリドンを製造するための本発明の方法は、反応体メルト中または溶媒中で、ニートな形態で行われてもよい。
線状ポリオキサゾリドンを製造するための本発明の方法の特定の実施形態では、第1の工程において、ジエポキシドと触媒とを溶媒中で混合または溶解して、反応温度に加熱する。混合物/溶液は、窒素で不活性化されることが好ましい。酸素は反応から除外されなければならない。次に、ジイソシアネートを、好ましくは反応温度を維持しながらゆっくり計量添加する。反応温度は、140℃〜240℃の範囲にあることが好ましい。溶媒中の重付加の場合、好ましい温度範囲は特に140℃〜220℃、より好ましくは150℃〜200℃、特に好ましくは160℃〜180℃である。重付加がメルト中でニートな形態で行われる場合、好ましい温度範囲は特に150℃〜240℃、より好ましくは150℃〜230℃、特に好ましくは155℃〜225℃である。
反応混合物中の遊離ジイソシアネートの含有量は、ジイソシアネートの三量化を防ぐために可能な限り低く保たれるべきである。これは、ジイソシアネートが計量添加される速度、および/または反応性、すなわち添加される触媒の量のいずれかによって制御される。
線状ポリオキサゾリドンを製造するための本発明の方法のさらなる特定の実施形態では、第一の工程において、触媒を溶媒に溶解して反応温度に加熱する。次に、第二の工程において、好ましくは溶媒に溶解したジイソシアネートとジエポキシドとの混合物を、好ましくは反応温度を維持しながらゆっくり計量添加する。添加速度は使用されるジイソシアネートおよびジエポキシドの反応速度に依存するが、これは反応混合物中のそれらの含有量を可能な限り低く保ち、ジイソシアネートの三量化を防ぐことを目的としている。反応温度は、好ましくは140℃〜220℃、より好ましくは150〜200℃、特に好ましくは160〜180℃の範囲である。
反応が完了すると(例えば、IR分光法によってNCOピークの減少から見ることができる通り)、反応混合物中のポリマーを、水とエタノールとの混合物(例えば、20:80質量部)へ滴下添加して析出させることが好ましい。次いで、固形物を濾別し、温水(例えば50℃)、次にエタノールで洗浄して、最終的に、例えば減圧下において恒量まで乾燥させてもよい。
好ましい実施形態では、本発明の製造方法における反応混合物の含水量は、0.1質量%未満である。これにより、ジイソシアネートが副反応を起こし、尿素または尿素誘導体が生じることが防止される。
本発明の方法で使用されるジエポキシドおよびイソシアネート(使用されるジイソシアネートおよび任意のモノイソシアネート)における、エポキシド基のイソシアネート基に対するモル比は、2.0:1.0〜1.0:1.05、好ましくは1.2:1.0〜1.0:1.05、特に好ましくは1.1:1.0〜1.0:1.01の範囲にあることが好ましい。
触媒の濃度は、通常はエポキシ基に対して0.05mol%〜5.0mol%、好ましくは0.05mol%〜1mol%、より好ましくは0.05mol%〜0.5mol%である。
溶媒は、使用前に乾燥されることが好ましい。好ましい実施形態では、乾燥は分子篩によって行われる。
本発明の製造方法に使用され得る溶媒の例は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、1,2−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルラクトアミド、またはテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドである。特に好適な溶媒は、テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド(スルホラン)である。
本発明はまた、本発明の熱可塑性ポリオキサゾリドンを、コーティング、フィルム、フォーム(製造の追加的な発泡によって)、電気絶縁体(例えば、ケーブルシース)、積層品、繊維、成形体、および熱可塑性材料の改質剤(すなわち、別の材料の特性に影響を及ぼす物質)から選択される応用品の製造において使用する方法に関する。これらの使用する方法のそれぞれは、それ自体が応用品とも称される好ましい実施形態である。この目的のために、熱可塑性ポリオキサゾリドンを、第1の工程で顆粒または粉末として提供することが好ましい。応用品は、熱可塑性ポリオキサゾリドンから射出成形、カレンダ−成形、粉末焼結、レーザー焼結(3D印刷)、または押出成形によって製造されることが好ましい。
溶融粘度は、熱可塑性樹脂の重要な加工特性である。本発明の意味における溶融粘度は、溶融温度を上回る既定の温度で測定される、メルトの粘度を意味すると理解される。例えば、成形体またはコーティングの製造では、材料はメルト中を自由に流動しなければならない。ガラス転移温度が高いプラスチックでは、このことは一般的に、良好な溶融粘度を達成するために非常に高い温度が必要であることを意味する。これは、溶融粘度の上昇をもたらす後架橋、または溶融粘度の低減をもたらすポリマー鎖の切断などの、可能性のある副反応を開始させる場合がある。したがって、所与の加工温度で溶融粘度が比較的低いこと、または比較的低温で加工に好適な溶融粘度を達成することが、加工操作におけるポリマーの加工および安定性のために好都合である。溶融粘度は、確立されたレオロジー手法、例えば、振動プレート−プレートレオメーターを用いて、周波数依存せん断変形によって決定される。
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)を使用して、例えば規格ASTM D 3418に従って決定することができる。これは、ごく少量の試料(約10mg)をアルミニウムるつぼで加熱し、参照るつぼへの熱流を測定することによってなされる。熱流曲線のTgの段階は、変曲点によって、半幅値によって、または中点温度法によって評価することができる。
以下の実施例は、本発明によるポリマーにおける触媒の、およびそれを使用する方法の有利な特性を例として示す。実施例は、いかなる形でも本発明の概念を制限するものではない。
使用される物質:
出発原料:
・BADGE(ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル)、Sigma−Aldrich、EEW:174.7
・MPPD−DGE(2−フェニル−2−メチルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル)、WO2014/072216、実施例1に従って製造
・NPG−DGE(ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)、Sigma−Aldrich
・2,4−TDI(トリル2,4−ジイソシアネート)、Sigma−Aldrich、IEW(グラム単位のイソシアネート当量):87.1
・4,4’−MDI(4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート))、Sigma−Aldrich、IEW:125.1
・ナフチル1−イソシアネート、Sigma−Aldrich、IEW:169.2
触媒:
・BMPM−Cl(1−ブチル−1−メチルピペリジニウムクロリド)、lolitec製
・EMIM−Br(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド)、lolitec製
・UR500(N,N’’−(4−メチル−m−フェニレン)ビス[N’,N’−ジメチルウレア])、Alzchem(Dyhard(登録商標)UR500)
溶媒:
・スルホラン、Merck、4Åの分子篩(Roth、ビーズ形態)で乾燥
・MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、Sigma−Aldrich
・DMAC(N,N−ジメチルアセトアミド)、Merck
ポリマー特性の決定:
・オキサゾリドンの形成に関する反応の化学選択性を、赤外分光法(Thermo Fischer製のATR結晶およびOmnicソフトウェアを備えたNicolet380FT−IR分光計)によって、式
OX/三量体=IR バンドOX/(IR バンドOX+IR バンド三量体
に従って、オキサゾリドン(ox、1750cm−1)およびイソシアヌレート(三量体、1705cm−1)の特定のIRバンドの決定により、決定した。
・ガラス転移温度(Tg)を、示差走査熱量計(DSC;Texas Instruments製のUniversal v4.7Aソフトウェアを使用するTexas Instruments製のDSC装置(Q2000))を使用し、それぞれおよそ7〜10mgの試料を用いて規格ASTM D 3418に従い測定した。次の温度プロファイルを使用した:実行1:5K/分で20〜180℃、および実行2:20K/分で0〜300℃。Tgをそれぞれ実行2において決定した。
・平均ポリマー質量(質量平均Mwまたは数平均Mn)を、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;4×60cm Phenomenexカラム、孔径:1000−10000−10000−1000Å、装填:ポリメチルメタクリレート(PMMA)、流速:0.7ml/分、検出器:屈折率)によって、室温(22℃)で決定した。この目的のために、100μlのポリマー溶液試料をそれぞれ注入した。DMACを溶媒および移動相として使用した。ポリマーのシグナルを、60〜120分の保持時間範囲で評価した。PMMAを較正に使用した。
・ポリマーメルトの溶融粘度(η)を、プレート−プレート測定系(プレート直径25mm)を備えたレオメーター(モデルDHR−2、TA Instruments)を使用して、150℃または180℃の測定温度において振動測定によって決定した。この目的のために、試料を下部加熱プレートに置き、測定温度に達したところで90秒間平衡化した。溶融粘度を、100〜0.1rad/秒の周波数(下向き)において1%歪みで実行した周波数掃引の間に、1rad/秒(実施例1ならびに比較例1および2)または0.5rad/秒(実施例2ならびに比較例3および4)の周波数に達したときに決定した。
[実施例1]
2,4−TDIおよびMPPD−DGE/BADGE混合物(50:50)からのポリオキサゾリドン;溶媒中で重付加
乾燥窒素で不活性化し、マグネチックスターラー、冷却器、温度センサー、およびセプタムを備えた100mlの3つ口丸底フラスコに、7.54gのMPPD−DGE(EEW:157.7)、7.54gのBADGE、43.5mgのEMIM−Br、および12.0mgのUR500を秤り入れ、53.66gのスルホランに溶解した。溶液を、Nでパージしながら160℃に加熱した。60分間かけて、7.86gの2,4−TDIを、撹拌しながらシリンジポンプ/カニューレを用いて継続的に計量添加した。添加の終わりに、試料をシリンジを用いて一定の間隔で収集し、IRで検査した。2256cm−1でのIRバンドの減少によって特定できるイソシアネートの反応完了後(30分後)、撹拌を反応温度でさらに1時間続け、その後溶液をおよそ50℃に冷却し、400mlのエタノール/水の混合物に激しく撹拌しながらゆっくり加えた(80/20V/V)。これにより、形成されたポリマーが析出し、これを真空濾過によって分離した。ポリマーを2つの100ml体積のエタノールで洗浄し、減圧下においておよそ50℃で恒量まで乾燥させた。DMAC中の透明溶液をもたらした、得られた白色微粉末の特性を表1に列挙する。
[比較例1]
2,4−TDIおよびBADGEからのポリオキサゾリドン;溶媒中で重付加
乾燥窒素で不活性化し、マグネチックスターラー、冷却器、温度センサー、およびセプタムを備えた100mlの3つ口丸底フラスコに、17.08gのBADGE、46.7mgのEMIM−Br、および12.8mgのUR500を秤り入れ、59.7gのスルホランに溶解した。溶液を、Nでパージしながら160℃に加熱した。60分間かけて、8.45gの2,4−TDIを、撹拌しながらシリンジポンプ/カニューレを用いて継続的に計量添加した。添加の終わりに、試料をシリンジを用いて一定の間隔で収集し、IRで検査した。2256cm−1でのIRバンドの減少によって特定できるイソシアネートの反応完了後(30分後)、撹拌を反応温度でさらに1時間続け、その後溶液をおよそ50℃に冷却し、400mlのエタノール/水の混合物に激しく撹拌しながらゆっくり加えた(80/20V/V)。これにより、形成されたポリマーが析出し、これを真空濾過によって分離した。ポリマーを2つの100ml体積のエタノールで洗浄し、減圧下においておよそ50℃で恒量まで乾燥させた。得られた白色粉末の特性を表1に列挙する。
[比較例2]
2,4−TDIおよびNPG−DGE/BADGE混合物(50:50)からのポリオキサゾリドン;溶媒中で重付加
乾燥窒素で不活性化し、マグネチックスターラー、冷却器、温度センサー、およびセプタムを備えた100mlの3つ口丸底フラスコに、7.83gのNPG−DGE(EEW:143.8)、7.83gのBADGE、47.4mgのEMIM−Br、および13.1mgのUR500を秤り入れ、56.65gのスルホランに溶解した。溶液を、Nでパージしながら160℃に加熱した。60分間かけて、8.56gの2,4−TDIを、撹拌しながらシリンジポンプ/カニューレを用いて継続的に計量添加した。添加の終わりに、試料をシリンジを用いて収集し、IRで検査した。イソシアネートの反応は、2256cm−1でのバンドの減少によって特定できるように、添加終了直後に既に完了していた。撹拌を反応温度でさらに1時間続け、その後溶液をおよそ50℃に冷却し、400mlのエタノール/水の混合物に激しく撹拌しながらゆっくり加えた(80/20V/V)。これにより、形成されたポリマーが析出し、これを真空濾過によって分離した。ポリマーを2つの100ml体積のエタノールで洗浄し、減圧下においておよそ50℃で恒量まで乾燥させた。DMAC中の透明溶液をもたらした、得られた白色微粉末の特性を表1に列挙する。
Figure 2020535273
[実施例2]
4,4’−MDIおよびMPPD−DGE/BADGE混合物(25:75)からのポリオキサゾリドン;無溶媒重付加
2つの押出機スクリューを備え、外部温度100℃まで加熱した押出機(15mL二軸小型混錬機、MC15 高トルクおよび高出力;Xplore製)に、窒素雰囲気下で、マグネチックスターラーを使用して事前に80℃で3時間混合した、3.04gのMPPD−DGE(蒸留によって精製、EEW:149)、9.13gのBADGE、および17.4mgのBMPM−Clの混合物を充填した。次に、アルゴンで不活性化し撹拌しながら(100rpm)、押出機の外部温度を160℃に上昇させて5分放置すると、内部温度がおよそ155℃に達した。次に、70℃に加熱した8.92gの4,4’−MDIと0.25gのナフチル1−イソシアネートとのイソシアネート混合物を、シリンジポンプ/カニューレを用いて、押出機の前閉塞板の入口から60分間かけて継続的に計量添加した。イソシアネートの添加開始からおよそ40分後、押出機中の混合物の粘度が上昇し始めた。その後、押出機の外部温度が、添加開始から51分後に190℃へ、その9分後に210℃へ、最終的にはその1分後に220℃へ上昇した。添加終了から20分後、形成されたポリオキサゾリドンを、押出機の排出弁からポリマーストランドとして取り出した。得られたポリオキサゾリドンの特性を表2に列挙する。
[比較例3]
4,4’−MDIおよびBADGEからのポリオキサゾリドン;無溶媒重付加
2つの押出機スクリューを備え、外部温度100℃まで加熱した押出機(15mL二軸小型混錬機、MC15 高トルクおよび高出力;Xplore製)に、窒素雰囲気下で、マグネチックスターラーを使用して事前に80℃で3時間混合した、12.21gのBADGEと16.8mgのBMPM−Clとの混合物を充填した。次に、アルゴンで不活性化し撹拌しながら(100rpm)、押出機の外部温度を160℃に上昇させて5分放置すると、内部温度がおよそ155℃に達した。次に、70℃に加熱した8.57gの4,4’−MDIと0.24gのナフチル1−イソシアネートとのイソシアネート混合物を、シリンジポンプ/カニューレを用いて、押出機の前閉塞板の入口から60分間かけて継続的に計量添加した。イソシアネートの添加開始からおよそ40分後、押出機中の混合物の粘度が上昇し始めた。その後、押出機の外部温度が、添加開始から51分後に190℃へ、その9分後に210℃へ、最終的にはその1分後に220℃へ上昇した。添加終了から20分後、形成されたポリオキサゾリドンを、押出機の排出弁からポリマーストランドとして取り出した。得られたポリオキサゾリドンの特性を表2に列挙する。
[比較例4]
4,4’−MDIおよびNPG−DGE/BADGE混合物(25:75)からのポリオキサゾリドン;無溶媒重付加
2つの押出機スクリューを備え、外部温度100℃まで加熱した押出機(15mL二軸小型混錬機、MC15 高トルクおよび高出力;Xplore製)に、窒素雰囲気下で、マグネチックスターラーを使用して事前に80℃で3時間混合した、2.92gのNPG−DGE(蒸留によって精製、EEW:112)、8.76gのBADGE、および18.3mgのBMPM−Clの混合物を充填した。次に、アルゴンで不活性化し撹拌しながら(100rpm)、押出機の外部温度を160℃に上昇させて5分放置すると、内部温度がおよそ155℃に達した。次に、70℃に加熱した9.35gの4,4’−MDIと0.26gのナフチル1−イソシアネートとのイソシアネート混合物を、シリンジポンプ/カニューレを用いて、押出機の前閉塞板の入口から60分間かけて継続的に計量添加した。イソシアネートの添加開始からおよそ40分後、押出機中の混合物の粘度が上昇し始めた。その後、押出機の外部温度が、添加開始から51分後に190℃へ、その9分後に210℃へ、最終的にはその1分後に220℃へ上昇した。添加終了から20分後、形成されたポリオキサゾリドンを、押出機の排出弁からポリマーストランドとして取り出した。得られたポリオキサゾリドンの特性を表2に列挙する。
Figure 2020535273

Claims (15)

  1. 1種または複数の芳香族ジイソシアネートと1種または複数のジエポキシドとの触媒反応によって、熱可塑性ポリオキサゾリドンを製造するための方法であって、1種または複数のジエポキシドが、2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体から全体的に、または部分的になる、方法。
  2. 1種または複数の2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体に加え、1種または複数の、芳香族ジオールのジグリシジルエーテルがジエポキシドとして使用される、請求項1に記載の方法。
  3. 芳香族ジオールのジグリシジルエーテルが、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体の、芳香族ジオールのジグリシジルエーテルに対する質量比が、5:95〜95:5の範囲である、請求項2または3に記載の方法。
  5. 2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体が、式I
    Figure 2020535273
    (式中、
    R1はアルキル基またはアリール基であり、
    R2〜R6は独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、またはニトロ基であり、
    R7は水素原子またはグリシジル基であり、
    n=0〜100であり、
    代替的に、R2とR3またはR3とR4は、それぞれ合わせて、それらが結合するベンゼン環と一緒になって縮合芳香族またはヘテロ芳香族系を形成してもよい)
    の2−フェニルプロパン−1,3−ジオールジグリシジルエーテル誘導体である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. R1が1〜5個の炭素原子を有するアルキル基、または6〜10個の炭素原子を有するアリール基であり、
    R2およびR6が独立して、水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    R7が水素原子またはグリシジル基であり、
    n=0〜30である、
    請求項5に記載の方法。
  7. R1が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    R2〜R6がそれぞれ水素原子である、請求項6に記載の方法。
  8. 芳香族ジイソシアネートが、ジフェニルメタン2,2’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン1,5−ジイソシアネート、トリレン2,4−ジイソシアネート、トリレン2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジイソシアネート、ジフェニルエタン1,2−ジイソシアネート、パラフェニレン2,4−ジイソシアネート、およびテトラメチレンキシレン2,4−ジイソシアネートからなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応が、アルカリ金属ハロゲン化物、第三級アミン、第四級アンモニウム塩、尿素化合物、ピペリジニウム化合物、イミダゾリウム化合物、ホスホニウム化合物、ルイス酸、およびルイス酸とルイス塩基の錯体からなる群から選択される触媒の存在下で行われる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 反応が140〜240℃の範囲の温度で行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 反応が溶媒スルホランの存在下で行われる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 反応がメルト中でニートな形態で行われる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる熱可塑性ポリオキサゾリドン。
  14. コーティング、フィルム、フォーム、電気絶縁体、積層品、繊維、および成形体から選択される応用品の製造において、請求項13に記載の熱可塑性ポリオキサゾリドンを使用する方法。
  15. 熱可塑性材料の改質剤として、請求項13に記載の熱可塑性ポリオキサゾリドンを使用する方法。
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