JP2020535192A - レナリドミドの結晶形 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2017年9月27日に出願した我々のインド特許出願IN201741034364の優先権の利益を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、レナリドミドの多形体に関する。とりわけ、本発明は、レナリドミドの共結晶およびプロセスその調製のためのプロセスに関する。本発明はまた、結晶性無水レナリドミドの調製のためのプロセスに関する。
サリドマイド類似体である、レブラミド(登録商標)(レナリドミド)は、抗血管新生および抗悪性腫瘍の特性を有する免疫調節剤である。レナリドミドについての化学名は、3(4−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンであり、分子式C13H13N3O3および分子量259.3を有し、その構造式は、以下の通りである。
レナリドミドは、様々な固体状態の形態で存在することが知られている。
米国特許第7,977,357B2号は、非水溶媒系から得られうる、非溶媒和物の、結晶性材料としての形態A;様々な溶媒系から得られうる、半水和物の、結晶性材料としての形態B;溶媒から得られうる、半溶媒和物の、結晶性材料としての形態C;アセトニトリルおよび水の混合物から調製される結晶性の、溶媒和物の多形としての形態D;二水和物の、結晶性の材料としての形態E;形態Eの脱水から得られうる非溶媒和物の、結晶性材料としての形態F;形態BおよびEを、これらに限定されないが、テトラヒドロフラン(THF)などの溶媒中で懸濁することから得られうる、非溶媒和物の、結晶性の材料としての形態G;形態Eを相対湿度0%にさらすことによって得られうる、部分的に水和物の、結晶性材料としての形態Hを開示する。
PCT公報WO/2010/129636A1は、約8.9、25.9および27.5±0.2度2θに位置する1以上の特徴的なピークを含むPXRDパターンによって特徴付けられるであろう、レナリミドの結晶形態Iを開示する。
PCT公報WO/2010/056384A1は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を含むレナリドミドの溶媒和物、およびジメチルスルホキシド(DMSO)を含むレナリドミドの溶媒和物を開示する。レナリドミドのジメチルホルムアミド溶媒和物は、約7.9、8.5、8.7、12.1、14.1、14.5、15.1、15.8、17.0、17.9、18.8、19.6、21.6、22.0、22.8、23.3、24.0、24.4、25.4、26.6、および26.9、±0.2度2θにおいて特徴的なピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられるであろう。レナリドミドのジメチルスルホキシド溶媒和物は、約7.7、8.8、14.0、14.6、15.5、15.9、16.4、17.4、18.7、19.5、20.3、21.0、21.9、22.3、23.6、24.6、25.3、および27.9、±0.2度2θにおいてピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられるであろう。
米国特許第9,108,945B2号は、熱重量分析により25〜225℃で、最大0.13%の重量の減少を有する無水レナリドミドの結晶形を開示する。結晶形は、約10.175±0.2、11.269±0.2、15.772±0.2、16.277±0.2、17.646±0.2、20.099±0.2、24.098±0.2、25.230±0.2、25.987±0.2、28.320±0.2、および32.595±0.2度2θにおいてピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられるであろう。
米国特許第9,540,341B2号は、レナリドミドおよび尿素、または没食子酸、または没食子酸プロピル、またはシュウ酸、またはマロン酸、または塩化アンモニウム、またはDL−酒石酸、またはL−酒石酸から選択される化合物を含む共結晶を開示する。
中国特許出願CN105837556Aは、ニコチンアミドを含むレナリドミドの共結晶を開示する。
本出願の側面は、レナリドミドの共結晶およびその調製のための安全で、単純&経済的であるプロセスを提供する。本明細書に開示のプロセスの各ステップは、記載される多段階シーケンスの文脈および個々のものの両方が期待される。
本発明の第1の側面は、式V
式中、Rは、レゾルシノールまたはメチルパラベンまたはサッカリンから選択されるコフォーマーである。
本発明の第3の側面は、ほぼ200±3℃において吸熱を有するDSCおよび図2に従うDSCパターンによってさらに特徴付けられる、式Vaの結晶性レナリドミド−レゾルシノール共結晶を提供する。
本発明の第4の側面は、7.20±0.2、12.90±0.2、14.50±0.2、19.60±0.2の主要な2θ値を有するPXRDおよび図3に従うPXRDパターンによってさらに特徴付けられる、式Vaの結晶性レナリドミド−レゾルシノール共結晶を提供する。
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中でレゾルシノールでin situにて処理し、式Va
(i)式IIで表される化合物を、好適な温度における好適な溶媒中の好適な酸の存在下で好適な試薬を使用して還元し、式Iの塩を得ること、
(ii)好適な塩基を使用して、好適な範囲まで式Iを含有する溶液のpHを調整すること、
(iii)コフォーマー−レゾルシノールの好適な当量を添加すること、
(iv)好適な温度において反応混合物を攪拌すること、
(v)好適な温度において反応混合物を濾過すること、
(vi)好適な溶媒/溶液で固体を洗浄すること、
(vii)好適な温度/真空において湿潤した固体を乾燥させて、新規な式Vaで表される結晶性レナリドミド−レゾルシノール共結晶を得ること。
ステップ(i)において、好適な試薬は、これに限定されないがPd/Cを含有する。好適な溶媒は、水性溶媒または有機溶媒から選択される。
さらに、好適な溶媒系は、水または水および有機溶媒の混合物から選択され、ここで有機溶媒は、アルコール、好ましくは、これらに限定されないがC1−C3アルコールから選択される。
さらにステップ(i)において、好適な温度は、25〜50℃、好ましくは25〜30℃の範囲において選択される。
さらにステップ(ii)において、好適なpHの範囲は、7〜14、好ましくは7〜9の間で選択される。
さらにステップ(iii)において、好適な当量は、0.5〜10、好ましくは1.5〜5.0の範囲において選択される。
さらにステップ(vi)において、好適な溶媒/溶液は、水またはレゾルシノール溶液を含有する水から選択される。
さらにステップ(vii)において、好適な温度は、25〜90℃、好ましくは45〜60℃の範囲において選択される。好適な真空は、500〜720mmHg、好ましくは600〜720mmHgの範囲において選択される。
本発明の第8の側面は、17.12±0.2、18.69±0.2、19.15±0.2、21.47±0.2、22.54±0.2、25.27±0.2、26.37±0.2、27.69±0.2の主要な2θ値を有するPXRDおよび図6に従うPXRDパターンによってさらに特徴付けられる、式Vbで表される結晶性レナリドミド−メチルパラベン共結晶を提供する。
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中でメチルパラベンでin situにて処理し、式Vb
(i)好適な温度において、好適な溶媒中で、好適な試薬を使用して、式IIで表される化合物を還元し、式Iで表されるレナリドミドを得ること(in situ)。
(ii)コフォーマー−メチルパラベンの好適な当量を添加すること。
(iii)好適な温度において反応混合物を攪拌すること。
(iv)好適な温度において反応混合物を濾過すること。
(v)任意に好適な溶媒/溶液で固体を洗浄すること。
(vi)好適な温度/真空において湿潤した固体を乾燥させて、式Vbで表される新規な結晶性レナリドミド−メチルパラベン共結晶を得ること。
ステップ(i)において、好適な試薬は、これに限定されないがPd/Cを含有する。好適な溶媒は、水性溶媒または有機溶媒から選択される。
さらに、好適な溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップ(iii)において、好適な温度は、25〜85℃、好ましくは50〜85℃、より好ましくは75〜85℃の範囲において選択される。
さらにステップ(iii)において、好適な温度は、25〜90℃、好ましくは50〜90℃の範囲において選択される。
さらにステップ(iv)において、好適な温度は、25〜50℃、好ましくは25〜35℃の範囲において選択される。
さらにステップ(vi)において、好適な温度は、25〜90℃、好ましくは45〜80℃の範囲において選択される。好適な真空は、500〜720mmHg、好ましくは600〜720mmHgの範囲において選択される。
本発明の第12の側面は、15.00±0.2、16.05±0.2、19.14±0.2、20.14±0.2、22.53±0.2、25.18±0.2、25.79±0.2の主要な2θ値を有するPXRDおよび図9に従うPXRDパターンによってさらに特徴付けられる、式Vcで表される結晶性レナリドミド−サッカリン共結晶を提供する。
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中で、サッカリンでin situにて処理し、式Vc
(i)好適な温度において、好適な溶媒中で、好適な試薬を使用して、式IIで表される化合物を還元し、式Iで表されるレナリドミドを得ること(in situ)。
(ii)コフォーマー−サッカリンの好適な当量を添加すること。
(iii)好適な温度において、反応混合物を攪拌すること。
(iv)好適な貧溶媒(anti-solvent)を添加すること。
(v)反応混合物を濾過すること
(v)好適な溶媒/溶液で固体を洗浄すること。
(vi)好適な温度/真空において湿潤した固体を乾燥させて、式Vcで表される新規な結晶性レナリドミド−サッカリン共結晶を得ること。
ステップ(i)において、好適な試薬は、これに限定されないがPd/Cを含有する。好適な溶媒は、水性溶媒または有機溶媒から選択される。
さらに、好適な溶媒系は、有機溶媒から選択され、ここで有機溶媒は、N,N,ジメチルアセトアミドおよび/またはC1−C3アルコール、好ましくはこれに限定されないがN,N,ジメチルアセトアミドからのものである。
さらにステップ(ii)において、好適な当量は、0.5〜10、好ましくは2.5〜5.0の範囲において選択される。
さらにステップ(iii)において、好適な温度は、25〜90℃、好ましくは25〜70℃の範囲において選択される。
さらにステップ(vi)において、好適な温度は、25〜90℃、好ましくは45〜70℃の範囲において選択される。好適な真空は、500〜720mmHg、好ましくは600〜720mmHgの範囲において選択される。
i.好適な第1の溶媒中の式Va
ii.反応マス(mass)を好適な温度にまで冷却すること。
iii.反応マスを好適な第2の溶媒と混合すること。
iv.好適な期間室温にて攪拌すること。
v.結晶性無水レナリドミド形態IVを単離すること。
ステップ(i)において、好適な第1の溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシドまたはその混合物から選択される。
さらにステップ(i)において、好適な温度は、40〜70℃好ましくは50〜60℃の範囲において選択される。
さらにステップ(iv)において、好適な温度は、1〜4h、好ましくは1.5〜2hの間から選択される。
i.好適な第1の溶媒中の式Vb
ii.反応マスを室温にまで冷却すること。
iii.反応マスを好適な第2の溶媒と混合すること。
iv.好適な期間室温にて攪拌すること。
v.結晶性無水レナリドミド形態IVを単離すること。
ステップ(i)において、好適な第1の溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシドまたはその混合物から選択される。
さらにステップ(i)において、好適な温度は、40〜70℃、好ましくは50〜60℃の範囲において選択される。
さらにステップ(iv)において、好適な温度は、1〜4h、好ましくは1.5〜2hの間から選択される。
i.好適な第1の溶媒中の式Vc
ii.反応マスを室温にまで冷却すること。
iii.反応マスを好適な第2の溶媒と混合すること。
iv.好適な期間室温にて攪拌すること。
v.結晶性無水レナリドミド形態IVを単離すること。
ステップ(i)において、好適な第1の溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシドまたはその混合物から選択される。
さらに、ステップ(i)において、好適な温度は、40〜70℃、好ましくは50〜60℃の範囲において選択される。
さらにステップ(iv)において、好適な温度は、1〜4h、好ましくは1.5〜2hの間から選択される。
式II
[式中Rは、レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択されるコフォーマーである]
さらに、本発明は、結晶性無水レナリドミド形態IVについての調製のためのプロセスに関しており、以下のステップを含む。
(i)好適な温度において、好適な溶媒中で好適な試薬を使用して式IIで表される化合物を還元し、式Iで表されるレナリドミドを得ること(in situ)。
(ii)コフォーマー[レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択されるコフォーマー]の好適な当量を添加すること。
(iii)好適な温度において、反応混合物を攪拌し、レナリドミド共結晶を得ること(in situ)。
(iv)上記のレナリドミド共結晶(in situ)を第2の溶媒で処理すること。
(v)得られた固体を単離すること、洗浄すること。
(vi)湿潤した固体を好適な温度/真空において乾燥させて、結晶性無水レナリドミド形態IVを得ること。
ステップ(i)において、好適な試薬は、これに限定されないがPd/Cを含有する。好適な溶媒は、水性溶媒または有機溶媒から選択される。
さらに、好適な溶媒系は、水または有機溶媒から選択され、ここで有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシドから選択される。
さらにステップ(iv)において、好適な第2の溶媒は、アルコール性溶媒から選択され、好ましくはC1−C4アルコールから選択される。
結果的に、本発明の種々の結晶性レナリドミドの形態が、調製され、直行分析ツール(orthogonal analytical tools)によって特徴付けられる。
FT−IR、DSC、1H NMRおよびPXRDの技法が、共結晶を特徴付けるために使用された。赤外分光法は、化学結合および相互作用についての多くの量の情報を提供する。それは、迅速で、非破壊的な分析方法である。
粉末X線回折は、種々の結晶構造を決定するためにもっともよく使用される技法の1つである。この技法は、多形または共結晶であり得る、新しい結晶学的モチーフの存在を識別し得る。それは、非破壊的な方法であり、および各構造について固有の回折パターンを提供する。
示唆走査熱量測定は、種々の熱イベントに関する反応の熱に基づく特徴付けの方法である。製薬業にとって、DSCは、APIの融点を得て、よってその純度を決定するために最もよく使用される。共結晶の分析について、コフォーマーと共結晶自身の融点の間には明確な差異が存在する。
1H−NMRスペクトルは、溶媒としてDMSO−d6を使用したBruker社製400MHz分光計において記録され、化学シフトは、TMSより低磁場のppmとして報告される。
DSCを、Discovery DSC(TA instruments)で実施した。約3〜5mgの試料を、オートサンプラー上に置くために、圧着されたアルミニウム製サンプルパンに配置した。温度範囲は、30〜350℃@10℃/minであった。試料を、50mL/minで流れる窒素流でパージした。
Equilibrate:30℃
Ramp:10℃/min
Range:30℃〜350℃
X線粉末ディフラクトグラム(XRPD)を、40mAの電流強度および40kV電圧を伴うLYNXEYE検出器を備えた、機器XRD BRUKER D8 ADVANCEを使用して得た。
−Scanning range(°):3.000〜60.000
−Step size(°):0.03
−Scan type:Locked coupled
−Scanning mode:continuous
−Count time per step(s):0.5
−Delay time(s):0
−Divergent slit:0.300
−anti-scatter slit:0.300
APIは、様々な固体状態の形態で存在し得、それには以下を包含する:多形;溶媒和物;水和物;塩;共結晶およびアモルファス形態。それぞれの形態は、処方されたAPIのバイオアベイラビリティ、安定性、製造可能性および他の性能特徴に大いに影響を与え得る、その固有の生理化学的特性を示す。
アモルファス形態と比較すると、結晶形はしばしば、大抵活性化合物の製造または製剤が、規制当局の承認のために必要とされる純度レベルおよび均一性に寄与する、所望される固有の物理学的および/または生物学的特徴を示す。ゆえに、APIの実質的に純粋で、結晶性の、および安定な形態における薬学的に活性な成分を提供することが所望される。
簡単に言うと、共結晶は、薬物および他の良性の分子または特定の化学量論組成を有するコフォーマーの結晶を形成することによって可溶性および溶解を高めることのできる医薬品材料の重要なクラスである。
・吸湿性は、レナリドミド半水和物のそれより低いか、または同程度である。形態Cは、約6.03%の有意な重量の減少を経る(US7465800B2)。しかしながら、新規なレナリドミド−レゾルシノール共結晶は、有意な重量の変化を示さない。
・新規なレナリドミド−レゾルシノール共結晶は、熱的に安定している(正味、少なくとも最大で80℃)。
・水懸濁液実験を、レナリドミド半水和物に関して相対的な可溶性を理解するために実施した。結果的に、レナリドミド−レゾルシノール共結晶は、水で懸濁された。1日後の試料のPXRD分析は、共結晶が、レナリドミド半水和物よりも高い可溶性であることを示す、異なる形態に変換していることを示した。
・調製の経済的なプロセス。
・手順は、レナリドミドの単離を含まないレナリドミド共結晶の形成のin situでの合成を含む。
・新規なレナリドミド−レゾルシノール共結晶の調製のためのプロセスは、都合よくスケールアップする。
・新規なレナリドミド−レゾルシノール共結晶の調製のためのプロセスは、不活性状態の必要性を含まない。
これは、Cryst. Growth, 2017, 17, 612-628に開示されている。しかしながら、プロセスは、形態IVを得るために、レナリドミド半水和物を高い温度にまで加熱することを含む。
プロセスは、以下の不利な点を有する。
→都合よくスケールアップしない。
→所望される多形、すなわち形態IVを得るために、特定の温度(140℃)が必要である。温度のいかなる変化も、異なる多形をもたらすであろう。
→インプットは、レナリドミド半水和物である。
新規な結晶性レナリドミド−サッカリン共結晶の利点:
→サッカリンは、薬学的に許容し得、およびFDA Inactive Ingredientsに列挙されている。
→サッカリン毒性−急性経口毒性(LD50):17000mg/kg[マウス])
→都合よくプロセスをスケールアップする。
→結晶性レナリドミドの単離は、無水、半水和物または二水和物などのいずれかの形態におけるいずれかのレナリドミドを含まない。
本開示が、容易に理解され、および実践的な効果へと移されるであろうために、参照を、ここで添付の図に関して説明されるような例示の態様とするであろう。以下の詳細な説明と一緒にある図は、本明細書の一部に組み込まれ、および一部を形成し、さらに態様を説明し、および本開示に従った様々な原理および利点を解説するために提供し、ここで:
PXRD分析
約300mgの粉末試料をサンプルホルダー上に取り、スライドガラスを用いてサンプルホルダー上に一様にしっかりと詰めて、および粉末X線回折を、40kVおよび30mA粉末でCu−Kα X線照射(λ=1.5406Å)を使用するBruker社製D8 Advance回折計(Bruker-AXS、カールスルーエ、ドイツ)で記録した。X線回折パターンを、1°/minの走査速度で3〜50°の範囲の2θにわたって収集した。
DSCを、Mettler Toledo社のDSC 822eモジュールで実施した。4〜6mgの試料を、圧着されているが通気されているアルミニウム製サンプルパンに配置した。温度範囲は、30〜250℃@10℃/minであった。試料を、80mL/minで流れる窒素流によってパージした。
IRを、Fisher Scientific(NICOLET-iS50-FTIR)で実施した。約5mgの試料を、ダイヤモンドATRサンプリングステーションの領域にわたって広げ、および4000cm−1〜400cm−1の間で試料スペクトルを収集し、好適な強度のスペクトルを得た(2000cm−1で60%を上回る透過率)。
本発明の態様は、以下にて特定の例を使用してさらに説明される。例は、本発明のある態様のよりよい理解のために提供され、いずれの様式においても、その範囲を限定するものではない。本記載の教示を使用する当業者にとって明白である可能な改変および同等物および本発明の分野における一般的な技術もまた、本明細書の一部を形成すべきものであり、その範囲内に包含されることが意図される。
スキーム−1:結晶性無水レナリドミド形態IVの調製:
水素化反応器(hydrogenator)に式II、好適な溶媒および水素化触媒を添加した。反応マスを、好適な温度においてH2雰囲気下で好適な時間攪拌した。反応の完了後に、反応マスを冷却し、濾過して、および溶液中に得られたものとしての産物を、チャコール処理(charcoalisation)に供し、これに続いて好適なコフォーマーR[ここでRは、レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択される]で処理し、好適な温度で好適な時間攪拌して、および式Vで表される結晶性レナリドミド共結晶を単離した。式Vで表される結晶性レナリドミド共結晶を、好適な第1の溶媒中に溶解し、好適な温度にまで加熱して、および好適な温度にまで冷却し、第2の溶媒の添加がこれに続いた。反応マスを好適な期間攪拌し、結晶性無水レナリドミド形態IVを単離した。
上記にて説明されるように、結晶性無水レナリドミド形態IVは、レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択されるコフォーマーのいずれかを使用して簡便に調製される。
N,N−ジメチルアセトアミド(250mL、5.0vol.)中の式II(50.0g、0.173mol)の懸濁液に、水素化反応器内で10%Pd/C(5.0g、0.1%w/w)を添加した。マスを、25±5℃においてH2ガス(90psi)雰囲気下で攪拌した。反応の完了後に(HPLCを通してモニターされる)、マスをCeliteを通して濾過し、N,N−ジメチルアセトアミド(100mL、2.0vol)で洗浄した。その結果得られる濾液を、チャコール(5.0g、0.1%w/w)処理に供し、55±5℃においてCeliteベッドを通して濾過して、N,N−ジメチルアセトアミド(100mL、2.0vol)で洗浄し、DMAc中の溶液(480g)として式Iを得た。
N,N−ジメチルアセトアミド(480g、0.166mol、ステップ−Aから得られる)中の式Iの溶液に、式IIIc(106.6g、0.582mol)を添加した。マスを減圧下で濃縮し、シロップ状のマスを得た。それを25±5℃でMeOH(431mL、10.0vol)と接触させ、濾過し、および55±5℃において減圧下で乾燥させて、オフホワイトの固体(71.0g)として式Vcを得た。
N,N−ジメチルアセトアミド(80.0mL、4.0vol)中の式Vc(20.0g、0.032mol)の混合物を、45〜50℃にまで加熱し、25〜30℃にまで冷却した。メタノール(200mL、10.0vol)を添加し、形成された固体を濾過し、および80℃において真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体として式Iを得た。
水素化反応器に式II、好適な溶媒および水素化触媒を添加した。反応物を、好適な温度においてH2雰囲気下で好適な時間攪拌した。反応の完了後に、反応マスを冷却し、濾過して、および溶液中に得られるものとしての産物を、チャコール処理に供した。チャコール処理した(charcoalised)溶液を、好適なコフォーマーR[ここでRは、レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択される]で処理し、好適な温度で好適な時間攪拌して、および得られるものとしての式Vのレナリドミド共結晶を、単離なしで次のステップに持っていった。式Vのレナリドミド共結晶の溶液を、好適な温度にまで加熱し、および室温にまで冷却して、第2の溶媒の添加がこれに続いた。反応マスを好適な期間攪拌し、および結晶性無水レナリドミド形態IVを単離した。
上記にて説明されるように、結晶性無水レナリドミド形態IVは、レゾルシノール、メチルパラベン&サッカリンから選択されるコフォーマーのいずれかを使用して簡便に調製される。
ステップ−a:
N、N−ジメチルアセトアミド(500mL、5.0vol.)中の式II(100g、0.345mol.)の懸濁液に、水素化反応器内で10%Pd/C(10.0g、0.1%w/w)を添加した。この反応マスを、60±5℃においてH2雰囲気下で3時間攪拌した。HPLCによって示される反応の完了後に、マスを25±5℃にまで冷却し、Celite(登録商標)ベッドを通して濾過して、N,N−ジメチルアセトアミド(200mL、2.0vol.)で洗浄した。濾液を反応器内に移し、チャコール処理して、およびマスを45±5℃でCelite(登録商標)ベッドを通して濾過し、N、N−ジメチルアセトアミド(200mL、2.0vol.)で洗浄して、黄色の溶液としてDMAc中の式Iを得た。
N,N−ジメチルアセトアミド(0.194mol.ステップ−aにおいてと同様に得られる)中の式Iの溶液に、式IIIcのコフォーマーとしてのサッカリン(125.67g、0.686mol.)を接触させた。このマスを減圧下で濃縮し、シロップ状のマス(式Vc)を得た。このマスをメタノール(1018mL、20.0vol.)で処理し、次いで25±5℃で1時間攪拌し、濾過して、メタノール(101.74mL、2.0vol.)で洗浄し、および60±5℃において減圧下で16時間乾燥させて、オフホワイトの固体(36.5g、71.75%)として式Iを得た。得られた固体を、任意に25〜30℃においてメタノール(20.0vol)で処理し、および濾過した。化合物を、60±5℃において減圧下で16時間乾燥させて、オフホワイトの固体として式Iの結晶性無水レナリドミド形態IVを得た。
ステップ−a:
N,N−ジメチルアセトアミド(500mL、5.0vol.)中の式II(100g、0.345mol.)の懸濁液に、水素化反応器内で10%Pd/C(10.0g、0.1%w/w)を添加した。この反応マスを、60±5℃において、H2雰囲気下で3時間攪拌した。HPLCによって示される反応の完了後に、マスを25±5℃にまで冷却し、Celite(登録商標)ベッドを通して濾過して、N,N−ジメチルアセトアミド(200mL、2.0vol.)で洗浄した。濾液を、反応器内に移し、チャコール処理して、およびマスを45±5℃でCelite(登録商標)ベッドを通して濾過し、N,N−ジメチルアセトアミド(200mL、2.0vol.)で洗浄して、黄色の溶液としてジメチルアセトアミド中の式Iを得た。
N,N−ジメチルアセトアミド中の式Iで表される化合物(0.0194mol、ステップ−aにおいてと同様に得られる)を、減圧下で透明なシロップ状のマスになるまで濃縮した。式IIIc(0.039mol、2.0equiv)を、マスに添加し、およびN,N−ジメチルアセトアミド(5.0mL、1.0vol)をチャージした。このマスを25〜30℃で6〜12時間攪拌し、メタノール(10vol)を添加して、25〜30℃で1時間攪拌し、濾過して、および45〜50℃において真空下で乾燥させ、オフホワイトの固体として式Iを得た。
ステップ−a:
例−2bのステップ−aのとおりに実施した。
ステップ−b:
N,N−ジメチルアセトアミド中の式Iの溶液(0.388mol)に、式IIIcのサッカリン(1.356mol)を添加した。この溶液を、減圧下で透明なシロップ状のマスになるまで濃縮した。このマスを25±5℃でメタノール(10.0vol)に添加し、次いで25±5℃で1時間攪拌し、および濾過した。それを60±5℃において減圧下で16時間乾燥させて、オフホワイトの固体として式Iを得た。
ステップ−a:
例−1aのステップ−A&Bのとおりに実施した。
ステップ−b:
N,N−ジメチルアセトアミド(2.5vol.)中の式Vc(150g、0.239mol.)の懸濁液を、攪拌下で55±5℃にまで加熱し、澄明な溶液を得た。この溶液を、25±5℃にまで冷却した。それをメタノール(10.0vol.)へと添加し、25±5℃で1.5時間攪拌して、濾過し、およびメタノール(2.0vol.)で洗浄した。化合物を、60±5℃において減圧下で16時間乾燥させて、オフホワイトの固体(38.50g)として式Iを得た。
N,N−ジメチルアセトアミド(20.0mL、4.0vol.)中の式Va(5.0g、0.0192mol 例3aにて言及された手順により得られる)の懸濁液を、攪拌下で65±5℃にまで加熱し、澄明な溶液を得た。溶液を25±5℃にまで冷却し、このマスを25±5℃においてメタノール(50.0mL、10.0vol.)と接触させ、およびろ過した。化合物を、60±5℃において真空下で16時間乾燥させて、オフホワイトの固体の結晶性無水レナリドミド形態IV(3.50g、70%)として式Iを得た。
Claims (29)
- 式I
- 共結晶が、式Va
- 図3に従うXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載のレナリドミドレゾルシノール共結晶。
- ほぼ202℃において吸熱を有するDSCおよび図2に従うDSCパターンによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載のレナリドミドレゾルシノール共結晶。
- 共結晶が、式Vb
- 図6に従うXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項5に記載のレナリドミドメチルパラベン共結晶。
- ほぼ122℃において吸熱を有するDSCおよび図5に従うDSCパターンによってさらに特徴付けられる、請求項5に記載のレナリドミドメチルパラベン共結晶。
- 共結晶が、式Vc
- 図9に従うXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項8に記載のレナリドミドサッカリン共結晶。
- ほぼ185℃において吸熱を有するDSCおよび図8に従うDSCパターンによってさらに特徴付けられる、請求項8に記載のレナリドミドサッカリン共結晶。
- 式Vaで表されるレナリドミドレゾルシノール共結晶の調製のためのプロセスであって、以下、
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中でレゾルシノールでin situにて処理し、式Va
を含む前記プロセス。 - 使用される好適な溶媒が、水である、請求項11に記載の式Vaで表される結晶性レナリドミドレゾルシノール共結晶の調製のためのプロセス。
- 使用される好適な酸が、MeSO3H、p−TolSO3HおよびHClから選択される、請求項11に記載の式Vaで表される結晶性レナリドミドレゾルシノール共結晶の調製のためのプロセス。
- 使用される好適な酸が、MeSO3Hである、請求項13に記載の式Vaで表される結晶性レナリドミドレゾルシノール共結晶の調製のためのプロセス。
- 好適な温度の範囲が、45〜60℃である、請求項11に記載の式Vaで表される結晶性レナリドミドレゾルシノール共結晶の調製のためのプロセス。
- 式Vbで表される結晶性レナリドミド−メチルパラベン共結晶の調製のためのプロセスであって、以下、
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中で、メチルパラベンでin situにて処理し、
式Vb
を含む、前記プロセス。 - 使用される好適な溶媒系が、水および/または有機溶媒であって、ここで有機溶媒が、アルコール、好ましくは、C1−C3アルコールから選択される、請求項16に記載の式Vbで表される結晶性レナリドミド−メチルパラベン共結晶の調製のためのプロセス。
- 好適な温度の範囲が、75〜85℃である、請求項11に記載の式Vbで表される結晶性レナリドミド−メチルパラベン共結晶の調製のためのプロセス。
- 式Vcで表される結晶性レナリドミド−サッカリン共結晶の調製のためのプロセスであって、以下、
式II
好適な温度において、好適な溶媒(単数または複数)中で、でサッカリンでin situにて処理し、式Vc
を含む、前記プロセス。 - 使用される好適な溶媒系が、N,N,ジメチルアセトアミドおよび/または有機溶媒であって、ここで有機溶媒が、アルコール、好ましくはC1−C3アルコールから選択される、請求項19に記載の式Vcで表される結晶性レナリドミド−サッカリン共結晶の調製のためのプロセス。
- 結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセスであって、以下、
(i)式V
(ii)反応マス(mass)を好適な温度にまで冷却するステップ、
(iii)反応マスを好適な第2の溶媒と混合するステップ、
(iv)好適な期間好適な温度で攪拌するステップ、
(v)結晶性無水レナリドミド形態IVを単離するステップ、
を含む、前記プロセス。 - コフォーマーが、レゾルシノール、メチルパラベンまたはサッカリンから選択される、請求項21に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 好適な第1の溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシドまたはその混合物から選択される、請求項21に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 好適な温度が、40〜70℃、好ましくは、50〜70℃の範囲において選択される、請求項21に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 好適な第2の溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノールまたはその混合物から選択される、請求項21に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセスであって、以下、
(i)式II
(ii)反応マスを濃縮するステップ、
(iii)好適な第2の溶媒で上記の反応マスを処理するステップ、
(iv)結晶性無水レナリドミド形態IVを単離するステップ、
を含む、前記プロセス。 - 好適なコフォーマーが、レゾルシノール、メチルパラベンまたはサッカリンから選択される、請求項26に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 好適な第1の有機溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルスルホキシドまたはその混合物から選択される、請求項26に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
- 好適な第2の有機溶媒が、C1−C3アルコールから選択され、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等またはその混合物から選択される、請求項26に記載の結晶性無水レナリドミド形態IVの調製のためのプロセス。
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