JP2020526528A - ダサチニブの多形形態 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ダサチニブ−チミン共結晶およびダサチニブ−アデニン共結晶を提供する。本発明はさらに、ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を提供する。本発明はさらに、結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール、結晶性ダサチニブ(R)−1,2−ブタンジオール、結晶性ダサチニブ(S)−1,2−ブタンジオールおよび結晶性ダサチニブ(±)−2,3−ブタンジオール、およびその調製方法を提供する。本発明はまた、ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を使用した非晶質ダサチニブの調製方法を提供する。本発明はさらに、無水ダサチニブの調製を提供する。本発明は、無水ダサチニブからのダサチニブ一水和物の調製方法も提供する。

Description

関連出願
本出願は、我々の以下のインド特許出願:2017年7月7日出願のIN 201741024067、2017年8月24日出願のIN 201741029965、2018年1月11日出願のIN 201841001249、および2018年2月28日出願のIN 201841007613の優先権の利益を主張する;これらは参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、ダサチニブの多形形態に関する。特に本発明は、ダサチニブの共結晶および溶媒和物、ならびにそれらの調製方法に関する。
開示の背景および先行技術
SPRYCEL(登録商標)(ダサチニブ一水和物)は、キナーゼ阻害剤である。ダサチニブ一水和物の化学名は、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−チアゾールカルボキサミド、一水和物であり、これは分子式C2226ClNS.HOおよび分子量506.02(一水和物)を有し、その構造式は次のとおりである。
SPRYCEL(登録商標)は、慢性期のフィラデルフィア染色体陽性(Ph+)慢性骨髄性白血病(CML)として新たに診断された成人;慢性、移行期または骨髄性もしくはリンパ芽球性急性転化期のPh+CMLを有し、かつイマチニブを含む以前の治療に抵抗性または不耐性である成人;およびフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(Ph+ALL)を有し、かつ以前の治療に抵抗性または不耐性である成人の処置に適応する、キナーゼ阻害剤である。
ダサチニブは、PCT公開第WO 00/62778号および米国特許第6,596,746号に開示され、化学的にN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミドである。
ダサチニブは、様々な固体状態で存在することが知られている:一水和物、4つの無水形態および非溶媒和形態は、米国特許第7,491,725 B2号、US 2006/0004067A1、米国特許第7,973,045 B2号およびWO2010/067374に記載されており、その中で形態N−6、T1H1−7、BおよびIと呼ばれている。
米国特許第8,067,423 B2号には、以下の非晶質形態および溶媒和物が開示されている:IPA、THF、2−MeTHF、1,4−ジオキサン、ピリジン、トルエン、MIBK、モノアセトン、2−ブタノール−DMSO、IPA−DMF、n−プロパノール−DMF、n−プロパノール、2−ブタノール−DMF、2−ブタノール、n−ブタノール−DMSO、DMF−水、DMF、MIPK、ジメトキシエタン、セロソルブ、酢酸メチル、メタノール、酢酸エチル、2−ペンタノン、炭酸ジメチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、ギ酸メチル、t−ブタノール、MEK、モノクロロベンゼン、PGME、シクロペンチルメチルエーテル、MTBE、アミルアルコール、炭酸ジメチル、エチレングリコールおよびグリセロール。
PCT公開WO2007/035874 A1は、以下を開示する:CA−2形を含むダサチニブの一塩酸塩の結晶形態、HAC2−1形を含むダサチニブの一塩酸塩の第2の結晶形態、H3−1形を含むダサチニブの二塩酸塩の結晶形態、SB−2形を含むダサチニブのモノ硫酸塩の結晶形態、SD−2形を含むダサチニブのモノ硫酸塩の第2結晶形態、SA−I形を含むダサチニブのヘミ硫酸塩の結晶形態、SC−I形を含むダサチニブのヘミ硫酸塩の第2結晶形態、NMP−1形を含むダサチニブの酢酸塩の結晶形態、SA−I形を含むダサチニブのリン酸塩の結晶形態、H1.5−1形を含むダサチニブの臭化水素酸塩の結晶形態、TO−I形を含むダサチニブのフマル酸塩の結晶形態、SS−2形を含むダサチニブのサリチル酸塩の結晶形態、ダサチニブの酒石酸塩の結晶形態、PG−1形を含むダサチニブのメタンスルホン酸塩の結晶形態、E−I形を含むダサチニブのマレイン酸塩の結晶形態、H3−2形を含むダサチニブのマレイン酸塩の結晶形態、およびN−1形を含むダサチニブのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態。
中国特許CN102030745は、ダサチニブとイソプロピルエーテルの結晶溶媒和物YEを開示する。
さらにダサチニブ溶媒和物は、US2006/0004067A、WO2010/062715から知られており、特に特許出願WO 2010/062715は、イソソルビドジメチルエーテル、N,N’−ジメチルエチレン尿素およびN,N’−ジメチル−N,N’−プロピレン尿素の溶媒和物を含む。イソソルビドジメチルエーテルは化粧品および医薬製剤において使用されている。
PCT公開WO2013/186726 A2は、ダサチニブとの様々な共結晶、例えばダサチニブ−メチル−4−ヒドロキシ−ベンゾエート共結晶(3:1)、ダサチニブ−ニコチンアミド共結晶(3:1)、ダサチニブ−没食子酸エチル共結晶(3:1)、ダサチニブ−バニリン共結晶(3:1)、ダサチニブ−没食子酸メチル共結晶(3:1)およびダサチニブ−(1R,2S,5R)−(−)−メントール共結晶(3:1)などを開示している。
WO2013/186726 A2に開示されているこの発明には、以下の欠点がある。
>共結晶におけるダサチニブと共形成体のモル比は、入力のモル比と同一である。
>使用する溶媒の量は膨大(>75vol)であり、スケールアップに適さない場合がある。
>分離手順には、乾燥窒素流下での反応塊(reaction mass)の完全な蒸発が含まれ、スケールアップに適さない場合がある。
>ダサチニブ共結晶形成への入力は、ダサチニブ一水和物である。
PCT公開WO2016/001025 A1は、ダサチニブ−(1R,2S,5R)−(−)−メントール共結晶(2:1)およびダサチニブ−バニリン共結晶(1:1)などの様々な共結晶を開示している。
WO2016/001025 A1に開示されているこの発明には、以下の欠点がある。
>ダサチニブ−(1R,2S,5R)−(−)−メントール共結晶(2:1)の調製方法には、適切な条件下で120℃に加熱することが含まれ、これはスケールアップに適さない場合がある。
>ダサチニブ−(1R,2S,5R)−(−)−メントール共結晶(2:1)の調製方法には、90℃でのろ過が含まれ、これはスケールアップに適さない場合がある。
>ダサチニブ−バニリン共結晶(1:1)の調製方法には、適切な条件下で120℃に加熱することが含まれ、これはスケールアップに適さない場合がある。
>ダサチニブ共結晶形成への入力は、ダサチニブ一水和物である。
PCT公開WO2017/002131 A1は、ダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物およびダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物の調製方法を開示している。
WO2017/002131 A1に開示されているこの発明には、以下の欠点がある。
>ダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物の調製と取得に必要な溶媒は、約21容量の溶媒が使用されるために膨大である。
>方法には、湿潤固体を分離した後、40倍容量の溶媒を使用して純粋な溶媒和物を得ることが含まれ、これは、不純な湿潤固体の使用を意味する。
PCT公開WO 20171/034615 A1も、ダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物およびダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物の調製方法を開示している。
>ダサチニブ−1,2−プロパンジオール溶媒和物の形成には12倍容量の溶媒が必要であるが、これも経済的ではない。
>BHTが、溶媒和物の形成においてN−オキシド関連不純物の形成を防ぐために使用される。
発明の概要
本出願の側面は、ダサチニブの共結晶および溶媒和物、ならびにその調製のための安全でより簡単かつ経済的な方法を提供する。本明細書に開示された方法の各ステップは、記載されたマルチステップシーケンスの文脈および個別の文脈の両方で企図される。
本発明の第1の側面は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶である。
本発明の第2の側面では、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶は、図1によるH NMRにより特徴付けられる。
本発明の第3の側面では、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶は、約260℃で吸熱を有するDSCおよび図2によるDSCパターンにより、さらに特徴付けられる。
本発明の第4の側面では、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶は、次の主要な2θ値を有するPXRD:6.83±0.2、7.15±0.2、12.15±0.2、13.27±0.2、13.64±0.2、14.29±0.2、16.31±0.2、16.67±0.2、17.30±0.2、18.32±0.2、18.78±0.2、19.18±0.2、20.56±0.2、21.42±0.2、21.90±0.2、22.40±0.2、23.94±0.2、24.39±0.2、26.76±0.2、27.37±0.2、27.70±0.2、28.77±0.2、29.28±0.2,30.21±0.2,31.39±0.2,34.32±0.2,36.14±0.2、43.75±0.2、および図3によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第5の側面は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法を提供し、

ここで、方法はダサチニブの中間体としての単離を含まない。
本発明の第6の側面は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法を提供し、

これは次のステップを含む:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒中、適切な温度で処理して、式Iをin situで得て:

チミンで、適切な溶媒中、適切な温度で処理して:

式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得る。
さらに本発明は、以下のステップを含む、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)反応塊を適切な温度に加熱すること
e)反応塊を適切な温度に維持すること
f)反応塊を適切な温度に冷却すること
g)チミンを適切な温度で加えること
h)適切な有機溶媒を反応塊に適切な温度で加えること
i)反応混合物を適切な温度に加熱すること
j)反応混合物を適切な温度に維持すること
k)反応混合物を適切な温度に冷却すること
l)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
m)水を反応混合物に適切な温度で加えること
n)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
o)反応混合物を真空下でろ過すること
p)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
q)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
r)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得ること。
さらに、ステップc)によれば、上記のように、適切な有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどから選択される溶媒からなる群から選択される。
さらに、ステップd)およびステップe)によれば、適切な温度は、40〜80℃、好ましくは70〜80℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップf)、ステップg)およびステップh)において、適切な温度は、20〜60℃、好ましくは20〜40℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップi)およびステップj)において、適切な温度は、30〜62℃、好ましくは50〜62℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップk)、ステップl)、ステップm)およびステップn)において、適切な温度は、10〜40℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップh)およびステップp)において、適切な有機溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノールおよびイソプロパノールから選択されるアルコール性溶媒からなる群から選択される。
さらに、ステップr)において、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第7の側面は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法を提供し、

これは次のステップを含む:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒中、適切な温度で処理し、適切な有機溶媒を適切な温度で使用して、式Iを湿潤固体として単離する。
式Iの湿潤固体を、チミン:

で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得る。
本発明の第8の側面は、以下のステップを含む、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を調製するための代替方法に関する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

およびチミン:

で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得る。
さらに本発明は、以下のステップを含む、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を調製するための代替方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)チミンを適切な温度で加えること
d)適切な有機溶媒を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)適切な有機溶媒を適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に維持すること
i)反応塊を適切な温度に冷却すること
j)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
k)反応混合物を真空下でろ過すること
l)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得ること。
さらに、ステップd)、ステップg)およびステップl)において、適切な有機溶媒は、アルコール性溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される。
さらに、ステップe)、ステップf)、ステップg)およびステップh)において、適切な温度は、30〜69℃、好ましくは50〜69℃、より好ましくは65〜69℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップi)およびステップj)において、適切な温度は、10〜40℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップn)において、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第9の側面は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶である。

本発明の第10の側面では、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶は、図4によるH NMRにより特徴付けられる。
本発明の第11の側面では、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶は、約274.4℃の吸熱を有するDSCおよび図5によるDSCパターンによりさらに特徴付けられる。
本発明の第12の側面では、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶は、次の主要な2θ値を有するPXRD:6.91±0.2、7.25±0.2、12.37±0.2、13.25±0.2、13.78±0.2、14.47±0.2、15.99±0.2、16.57±0.2、16.74±0.2、17.21±0.2、18.53±0.2、19.25±0.2、20.99±0.2、21.89±0.2、22.07±0.2、22.51±0.2、23.12±0.2、23.82±0.2、24.31±0.2、24.82±0.2、25.29±0.2、27.99±0.2,32.22±0.2,38.72±0.2、および図6によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第13の側面は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法を提供し、

ここで方法は、ダサチニブの単離を伴わない。
本発明の第14の側面は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法を提供し、

これは次のステップを含む:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒中、適切な温度で処理して、in situで式Iを得て:
アデニン:

で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得る。
さらに本発明は、以下のステップを含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)反応塊を適切な温度に加熱すること
e)反応塊を適切な温度に維持すること
f)反応塊を適切な温度に冷却すること
g)アデニンを適切な温度で加えること
h)適切な有機溶媒を反応塊に適切な温度で加えること
i)反応混合物を適切な温度に加熱すること
j)反応混合物を適切な温度に維持すること
k)反応混合物を適切な温度に冷却すること
l)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
m)水を反応混合物に適切な温度で加えること
n)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
o)反応混合物を真空下でろ過すること
p)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
q)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
r)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得ること。
さらに、ステップc)によれば、上記のように、適切な有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどから選択される溶媒からなる群から選択される。
さらに、ステップd)およびステップe)によれば、適切な温度は、40〜80℃、好ましくは70〜80℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップf)、ステップg)およびステップh)において、適切な温度は、20〜60℃、好ましくは20〜40℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップi)およびステップj)において、適切な温度は、30〜62℃、好ましくは50〜62℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップk)、ステップl)、ステップm)およびステップn)において、適切な温度は、10〜40℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップh)およびステップp)において、適切な有機溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノールおよびイソプロパノールから選択されるアルコール性溶媒からなる群から選択される。
さらに、ステップr)において、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第15の側面は、以下のステップを含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製のための代替方法に関する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒中、適切な温度で処理して、式I(湿潤)を得て:

湿潤な式Iを、アデニン:

で、適切な有機溶媒中、適切な温度で処理して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得る。
さらに本発明は、以下のステップを含む、結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を調製するための代替方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)反応塊を適切な温度に加熱すること
e)反応塊を適切な温度に維持すること
f)反応塊を適切な温度に冷却すること
g)適切な有機溶媒を適切な温度で加えること
h)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
k)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
l)湿潤固体を反応器に移すこと
m)アデニンを加えること
n)適切な有機溶媒を加えること
o)反応混合物を適切な温度に加熱すること
p)反応混合物を適切な温度に維持すること
q)反応混合物を適切な温度に冷却すること
r)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
s)水を反応混合物に適切な温度で加えること
t)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
u)反応混合物を真空下でろ過すること
v)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
w)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
x)湿潤固体を真空下で適切な温度で乾燥して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得ること。
さらに、ステップc)において、適切な有機溶媒は、アミド溶媒からなる群、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらに、ステップd)およびステップe)において、適切な温度は、40〜80℃、好ましくは70〜80℃、より好ましくは73〜77℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップf)、ステップg)、ステップh)、ステップq)、ステップr)、ステップs)およびステップt)において、適切な温度は、20〜60℃、好ましくは20〜40℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップo)およびステップp)において、適切な温度は、30〜62℃、好ましくは50〜62℃、より好ましくは58〜62℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップg)、ステップj)、ステップn)およびステップv)において、適切な有機溶媒は、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される。
さらに、ステップx)において、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第16の側面は、以下のステップを含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を調製するための代替方法に関する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

およびアデニン:

で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得る。
さらに本発明は、以下のステップをさらに含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を調製するための代替方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)アデニンを加えること
d)適切な有機溶媒を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)適切な有機溶媒を適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に維持すること
i)反応塊を適切な温度に冷却すること
j)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
k)反応混合物を真空下でろ過すること
l)固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得ること。
さらに、ステップd)、ステップg)およびステップl)において、適切な有機溶媒は、アルコール性溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される。
さらに、ステップe)、ステップf)、ステップg)およびステップh)において、適切な温度は、30〜62℃、好ましくは50〜62℃、より好ましくは58〜62℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップi)およびステップj)において、適切な温度は、10〜40℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップn)において、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第17の側面は、ダサチニブ−アルカンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第18の側面は、結晶性ダサチニブ−アルカンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第19の側面は、炭素長C4〜C7を有する直鎖アルキル鎖から選択されるアルカンジオール溶媒を提供する。
本発明の第20の側面は、好ましくは炭素長C4〜C7を有するアルキル鎖から選択されるアルカンジオール溶媒を提供し、ここでジオールはビシナルである。
本発明の第21の側面は、好ましくは炭素長C4〜C7を有するアルキル鎖から選択されるアルカンジオール溶媒を提供し、ここでジオールは、ラセミ立体異性体および/または絶対立体異性体であることができる。
本発明の第22の側面は、好ましくは炭素長C4〜C7を有するアルキル鎖、最も好ましくは炭素長C4を有するアルキル鎖から選択されるアルカンジオール溶媒を提供し、ここでジオールは、ラセミ立体異性体および/または絶対立体異性体であることができる。
本発明の第23の側面は、ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第24の側面は、結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第25の側面は、以下のステップを含む、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切なブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、対応する式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得る:

ここで、ブタンジオール=(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオール
式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール
式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物。
さらに本発明は、以下のステップを含む、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)任意に、適切な有機溶媒と適切なブタンジオールを加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)反応塊を適切な温度に冷却すること
h)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
k)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの対応する結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、アミド溶媒からなる群、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップc)によれば、適切なブタンジオールは、隣接(vicinal)ブタンジオールの群、好ましくは1,2−ブタンジオールまたは2,3−ブタンジオールの異性体および異性体混合物、より好ましくは(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオールから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、90〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは110〜120℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)およびステップh)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップk)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップ1)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第26の側面は、以下のステップを含む、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製のための代替方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

式Iを含む塊を適切なブタンジオールで適切な温度で処理して、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得る:

ここで、ブタンジオール=(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオール
式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物。
さらに、本発明は、以下のステップを含む、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)適切なブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、30〜122℃、好ましくは90〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)によれば、適切なブタンジオールは、隣接ブタンジオールの群、好ましくは1,2−ブタンジオールまたは2,3−ブタンジオールの異性体および異性体混合物、より好ましくは(±)−1,2−ブタンジオール、(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオールから選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップo)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第27の側面は、結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第28の側面では、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物は、次の主要な2θ値を有するPXRD:5.61±0.2、8.05±0.2、10.99±0.2、11.22±0.2、12.50±0.2、13.53±0.2、14.59±0.2、14.99±0.2、16.84±0.2、17.25±0.2、17.58±0.2、18.23±0.2、19.18±0.2、19.83±0.2、20.46±0.2、21.32±0.2、21.70±0.2、22.05±0.2、22.49±0.2、23.44±0.2、24.11±0.2、24.78±0.2、25.51±0.2、26.16±0.2、27.12±0.2、27.56±0.2,30.86±0.2,32.48±0.2,32.96±0.2,35.29±0.2,37.23±0.2,39.53±0.2、43.69±0.2、および図9によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第29の側面では、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物は、約169.5および285.4℃で吸熱を有するDSCおよび図8によるDSCパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第30の側面は、以下のステップを含む、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および(±)−1,2−ブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、対応する式Icの結晶ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)任意に、適切な有機溶媒を加え、(±)−1,2−ブタンジオールを加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)反応塊を適切な温度に冷却すること
h)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
k)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、90〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは110〜120℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)およびステップh)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップk)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップ1)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第31の側面は、以下のステップを含む、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製のための代替方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

式I(in situ)を含む塊を、(±)−1,2−ブタンジオールで適切な温度で処理して、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(±)−1,2−ブタンジオールを加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、30〜122℃、好ましくは90〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップo)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第32の側面は、結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第33の側面において、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物は、次の主要な2θ値を有するPXRD:5.69±0.2、10.84±0.2、11.30±0.2、12.62±0.2、13.45±0.2、15.29±0.2、17.15±0.2、17.35±0.2、18.07±0.2、18.23±0.2、19.41±0.2、20.64±0.2、21.44±0.2、22.14±0.2、23.90±0.2、24.52±0.2、25.97±0.2、26.96±0.2、27.19±0.2、27.66±0.2,31.22±0.2,32.53±0.2,35.60±0.2,37.42±0.2、46.71±0.2、および図12によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第34の側面では、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物は、約156.6および286.6℃で吸熱を有するDSCおよび図11によるDSCパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第35の側面は、以下のステップを含む、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および(R)−1,2−ブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る:
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)任意に、適切な有機溶媒を加え、(R)−1,2−ブタンジオールを加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)反応塊を適切な温度に冷却すること
h)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
k)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、90〜122℃、好ましくは100〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)およびステップh)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップk)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップ1)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第36の側面は、以下のステップを含む、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を調製するための代替方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

式Iを含む塊を、(R)−1,2−ブタンジオールで適切な温度で処理して、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る:
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(R)−1,2−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、30〜122℃、好ましくは90〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップo)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第37の側面は、結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第38の側面では、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物は、次の主要な2θ値を有するPXRD:5.56±0.2、8.10±0.2、10.75±0.2、11.18±0.2、12.39±0.2、13.34±0.2、14.43±0.2、15.07±0.2、16.81±0.2、17.12±0.2、17.45±0.2、18.02±0.2、19.21±0.2、19.61±0.2、20.10±0.2、20.43±0.2、21.24±0.2、21.89±0.2、22.30±0.2、23.70±0.2、24.35±0.2、25.07±0.2、25.82±0.2、26.72±0.2、27.12±0.2、27.45±0.2,30.99±0.2,32.33±0.2,34.97±0.2,35.52±0.2,37.39±0.2、40.97±0.2、43.64±0.2、46.54±0.2、および図13によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第39の側面は、以下のステップを含む、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および(S)−1,2−ブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)任意に、適切な有機溶媒を加え、(S)−1,2−ブタンジオールを加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)反応塊を適切な温度に冷却すること
h)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
k)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、90〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは110〜120℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)およびステップh)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップk)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップ1)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第40の側面は、以下のステップを含む、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製のための代替方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

式I(in situ)を含む塊を(S)−1,2−ブタンジオールで適切な温度で処理して、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(S)−1,2−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、30〜122℃、好ましくは90〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップo)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第41の側面は、結晶性2,3−ブタンジオール溶媒和物を提供する。
本発明の第42の側面では、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物は、次の主要な2θ値を有するPXRD:4.56±0.2、5.67±0.2、6.76±0.2、8.13±0.2、10.35±0.2、11.35±0.2、12.50±0.2、13.09±0.2、13.51±0.2、14.26±0.2、14.50±0.2、15.30±0.2、16.37±0.2、16.70±0.2、17.06±0.2、17.29±0.2、17.87±0.2、19.15±0.2、19.42±0.2、20.02±0.2、20.45±0.2、20.80±0.2、21.91±0.2、22.97±0.2、23.02±0.2、23.53±0.2、25.25±0.2、26.16±0.2、26.49±0.2、27.20±0.2、27.61±0.2、27.95±0.2、28.59±0.2,30.36±0.2,30.91±0.2,31.43±0.2,32.52±0.2,32.99±0.2,33.80±0.2,33.98±0.2,34.69±0.2,35.20±0.2,36.17±0.2,36.52±0.2,37.16±0.2,37.79±0.2,38.85±0.2,39.81±0.2、40.09±0.2、40.92±0.2、41.49±0.2、43.34±0.2、44.04±0.2、44.36±0.2、44.70±0.2、45.76±0.2、46.55±0.2、47.18±0.2、47.96±0.2、49.11±0.2、および図16によるPXRDパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第43の側面では、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物は、約171.2および284.6℃で吸熱を有するDSCおよび図15によるDSCパターンによって、さらに特徴付けられる。
本発明の第44の側面は、以下のステップを含む、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の調製を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および(±)−2,3−ブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)任意に、適切な有機溶媒を加え、(±)−2,3−ブタンジオールを加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)反応塊を適切な温度に冷却すること
h)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
i)反応混合物を真空下でろ過すること
j)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
k)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、90〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは110〜120℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)およびステップh)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは55〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップk)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップ1)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第45の側面は、以下のステップを含む、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の調製のための代替方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

式I(in situ)を含む塊を、(±)−2,3−ブタンジオールで適切な温度で処理して、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップを含む、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の調製のための代替方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(±)−2,3−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)およびステップf)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、30〜122℃、好ましくは90〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜65℃、好ましくは50〜65℃、より好ましくは63〜65℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップo)によれば、適切な温度は、20〜45℃、好ましくは30〜45℃、より好ましくは35〜45℃からなる範囲から選択される。
本発明の第46の側面は、以下のステップを含む、式Iの非晶質ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:
を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Iのダサチニブ(in-situ)を得て:

続いて反応塊を適切なブタンジオールで処理して、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得る:

ここで、ブタンジオール=(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオール
式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物、
式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を、適切な酸性水溶液で処理し、およびアンモニア水溶液で処理して、式Iの非晶質ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、式Iの非晶質ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)適切なブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で攪拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を乾燥すること
p)式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の湿潤固体を、適切な酸および水と適切な温度で接触させること
q)塊を塊切な温度に冷却すること
r)塊を、アンモニア水溶液で適切な温度で処理すること
s)塊を適切な温度に温めること
t)塊を適切な温度に維持すること
u)湿潤固体をろ過して水で洗浄すること
v)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、式Iの非晶質ダサチニブを得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、スルホキシド、アミド溶媒からなる群、好ましくはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは80〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップg)によれば、適切なブタンジオールは、隣接ブタンジオールからなる群、より好ましくは2,3−ブタンジオールの異性体/異性体混合物、または1,2−ブタンジオールの異性体/異性体混合物、最も好ましくは(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオールから選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、90〜122℃、好ましくは100〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらに、ステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜67℃、好ましくは50〜67℃、より好ましくは63〜67℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらに、ステップp)、ステップs)およびステップt)によれば、適切な温度は、10〜30℃、好ましくは15〜20℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらにステップq)およびステップr)によれば、適切な温度は、5〜30℃、好ましくは5〜20℃、より好ましくは5〜15℃からなる範囲から選択される。
さらにステップv)によれば、適切な温度は、30〜60℃、好ましくは40〜60℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の一側面による非晶質ダサチニブの調製方法への入力は、式Icまたは式Idまたは式Ieまたは式Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物、好ましくはダサチニブ−(±)1,2−ブタンジオール溶媒和物、または結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物または結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物または結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物である。ここで、式Icはダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物であり、式Idはダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物であり、式Ieはダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物であり、式Igはダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物である。
本発明の第47の側面は、以下のステップを含む、非晶質ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得て:

式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を適切な酸性水溶液で処理し、アンモニア水溶液で処理して、非晶質ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、非晶質ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(±)−1,2−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を乾燥すること
p)式Icのダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の湿潤固体を、水およびクエン酸と適切な温度で接触させること
q)塊を適切な温度に冷却すること
r)塊をアンモニア水溶液で適切な温度で処理すること
s)塊を適切な温度に温めること
t)塊を適切な温度に維持すること
u)湿潤固体をろ過して水で洗浄すること
v)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、非晶質ダサチニブを得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、スルホキシド、アミド溶媒からなる群、好ましくはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは80〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、90〜122℃、好ましくは100〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜67℃、好ましくは50〜67℃、より好ましくは63〜67℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップp)、ステップs)およびステップt)によれば、適切な温度は、10〜30℃、好ましくは15〜20℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらにステップq)およびステップr)によれば、適切な温度は、5〜30℃、好ましくは5〜20℃、より好ましくは5〜15℃からなる範囲から選択される。
さらにステップv)によれば、適切な温度は、30〜60℃、好ましくは40〜60℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の側面の1つによれば、非晶質ダサチニブの調製方法の入力は、ダサチニブ−(±)1,2−ブタンジオール溶媒和物である。
本発明の第48の側面は、以下のステップを含む、非晶質ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得て:

式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を、適切な酸性水溶液と接触させ、アンモニア水溶液で処理して、非晶質ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、非晶質ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(R)−1,2−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を乾燥すること
p)式Idのダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の湿潤固体を、水およびクエン酸と適切な温度で接触させること
q)塊を適切な温度に冷却すること
r)塊を、アンモニア水溶液で適切な温度で処理すること
s)塊を適切な温度に温めること
t)塊を適切な温度に維持すること
u)湿潤固体をろ過して水で洗浄すること
v)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、非晶質ダサチニブを得ること。
さらにステップc)によれば、適切な有機溶媒は、スルホキシド、アミド溶媒からなる群、好ましくはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される。
さらにステップd)によれば、適切な有機塩基は、第三級アミンからなる群、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される。
さらにステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、30〜90℃、好ましくは80〜90℃、より好ましくは83〜87℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、90〜122℃、好ましくは100〜122℃、より好ましくは118〜122℃からなる範囲から選択される。
さらにステップj)およびステップk)によれば、適切な温度は、30〜67℃、好ましくは50〜67℃、より好ましくは63〜67℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)によれば、適切な有機溶媒は、エーテル溶媒、炭化水素溶媒からなる群、好ましくは炭化水素溶媒、より好ましくはトルエンから選択される。
さらにステップp)、ステップs)およびステップt)によれば、適切な温度は、10〜30℃、好ましくは15〜20℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらにステップq)およびステップr)によれば、適切な温度は、5〜30℃、好ましくは5〜20℃、より好ましくは5〜15℃からなる範囲から選択される。
さらにステップv)によれば、適切な温度は、30〜60℃、好ましくは40〜60℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第49の側面は、以下のステップを含む、非晶質ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を得て:

式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を適切な酸性水溶液で処理し、アンモニア水溶液で処理して、非晶質ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、非晶質ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(S)−1,2−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を乾燥すること
p)式Ieのダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の湿潤固体を、水およびクエン酸と適切な温度で接触させること
q)塊を適切な温度に冷却すること
r)塊をアンモニア水溶液で適切な温度で処理すること
s)塊を適切な温度に温めること
t)塊を適切な温度に維持すること
u)湿潤固体をろ過して水で洗浄すること
v)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、非晶質ダサチニブを得ること。
本発明の第50の側面は、以下のステップを含む、非晶質ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を得て:

式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物を適切な酸性水溶液で処理し、アンモニア水溶液で処理して、非晶質ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、非晶質ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)任意に、適切な有機塩基を加えること
e)反応塊を適切な温度に加熱すること
f)反応塊を適切な温度に維持すること
g)(±)−2,3−ブタンジオールを適切な温度で加えること
h)反応塊を適切な温度に加熱すること
i)反応塊を適切な温度に維持すること
j)反応塊を適切な温度に冷却すること
k)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
l)反応混合物を真空下でろ過すること
m)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
n)任意に、湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
o)任意に、湿潤固体を乾燥すること
p)式Igのダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の湿潤固体を、水およびクエン酸と適切な温度で接触させること
q)塊を適切な温度に冷却すること
r)塊をアンモニア水溶液で適切な温度で処理すること
s)塊を適切な温度に温めること
t)塊を適切な温度に維持すること
u)湿潤固体をろ過して水で洗浄すること
v)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、非晶質ダサチニブを得ること。
本発明の第51の側面は、以下のステップを含む、無水ダサチニブの調製方法を提供する:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒の存在下で適切な温度で処理して、結晶性無水ダサチニブを得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、無水ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)反応塊を適切な温度に加熱すること
e)反応塊を適切な温度に維持すること
f)適切な有機溶媒を適切な温度で加えること
g)反応塊を適切な温度に維持すること
h)反応塊を適切な温度に冷却すること
i)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
j)反応混合物を真空下でろ過すること
k)湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
m)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、無水ダサチニブを得ること。
さらにステップc)、ステップf)およびステップk)によれば、適切な有機溶媒は、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される。
さらにステップd)、ステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、50〜69℃、好ましくは60〜69℃、より好ましくは65〜69℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)およびステップi)によれば、適切な温度は、5〜30℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらにステップm)によれば、適切な温度は、30〜60℃、好ましくは40〜60℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
本発明の第52の側面は、ダサチニブ一水和物の調製方法を提供する。

ダサチニブ一水和物の調製方法は、以下のステップを含む:
式IIのジクロロ中間体:

を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

で、適切な有機溶媒の存在下で適切な温度で処理して、結晶性無水ダサチニブを得て、
無水ダサチニブを適切な溶媒で適切な温度で処理して、ダサチニブ一水和物を得る。
さらに、本発明は、以下のステップをさらに含む、無水ダサチニブの調製方法に関する:
a)式IIのジクロロ中間体を反応器に負荷すること
b)式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オールを加えること
c)適切な有機溶媒を加えること
d)反応塊を適切な温度に加熱すること
e)反応塊を適切な温度に維持すること
f)適切な有機溶媒を適切な温度で加えること
g)反応塊を適切な温度に維持すること
h)反応塊を適切な温度に冷却すること
i)反応混合物を適切な温度で撹拌すること
j)反応混合物を真空下でろ過すること
k)湿潤固体を適切な有機溶媒で洗浄すること
l)湿潤固体を真空下で吸引乾燥すること
m)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、無水ダサチニブを得ること
n)無水ダサチニブを適切な溶媒で適切な温度で処理すること
o)反応塊を適切な温度に維持すること
p)塊を適切な温度に冷却すること
q)反応塊を適切な温度に維持すること
r)湿潤固体をろ過して適切な溶媒で洗浄すること
s)湿潤固体を適切な温度で真空下で乾燥して、ダサチニブ一水和物を得ること。
さらにステップc)、ステップf)およびステップk)によれば、適切な有機溶媒は、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される。
さらにステップd)、ステップe)、ステップf)およびステップg)によれば、適切な温度は、50〜69℃、好ましくは60〜69℃、より好ましくは65〜69℃からなる範囲から選択される。
さらにステップh)、ステップi)、ステップp)およびステップq)によれば、適切な温度は、5〜30℃、好ましくは10〜30℃、より好ましくは20〜30℃からなる範囲から選択される。
さらにステップm)およびステップs)によれば、適切な温度は、30〜60℃、好ましくは40〜60℃、より好ましくは50〜60℃からなる範囲から選択される。
さらにステップn)およびステップo)によれば、適切な温度は、50〜90℃、好ましくは60〜90℃、より好ましくは80〜90℃からなる範囲から選択される。
したがって、本発明の異なる結晶性ダサチニブ形態は、直交分析ツールにより調製され特徴付けられる。
特性評価技術:
FT−IR、DSC、H NMRおよびPXRD技術を使用して、共結晶を特徴付けた。赤外分光法は、化学結合と相互作用に関する大量の情報を提供する。これは非破壊的な高速分析方法である。
粉末X線回折は、さまざまな結晶構造を決定するために最もよく使用される技術の1つである。この技術は、多形または共結晶であり得る新しい結晶学的モチーフの存在を区別することができる。これは非破壊的な方法であり、各構造に固有の回折パターンを提示する。
示差走査熱量測定は、さまざまな熱事象に伴う反応熱に基づいた特性評価方法である。製薬産業では、DSCは、APIの融点を取得し、したがってその純度を決定するために主に使用される。共結晶分析では、共形成体と共結晶自体の融点の間には、明確な違いがある。
機器パラメータ:
H−NMRスペクトルは、DMSO−d6を溶媒として使用してBruker 400 MHz分光計で記録し、化学シフトはTMSからダウンフィールドでppm単位で報告される。
DSCは、Discovery DSC(TA機器)で実行した。約3〜5mgの試料を圧着されたアルミニウム製試料皿に入れ、オートサンプラーに配置した。温度範囲は30〜350℃@10℃/分であった。試料は、50mL/分で流れる窒素流によりパージした。
平衡化:30℃
ランプ:10℃/分
範囲:30℃〜350℃
FT−IRスペクトル(フーリエ変換R分光法)は、KBrスプリッターおよびDTGS KBr検出器を備えたFisher Scientific(NICOLET-iS50-FTIR)を使用して記録した。スペクトルは4000cm−1から400cm−1の範囲で記録した。
粉末X線粉末回折図(XRPD)は、LYNXEYE検出器を装備したXRD BRUKER D8 ADVANCE装置を使用して、電流強度40mA、電圧40kVで取得した。
試料をSi-Zeroバックグラウンド試料ホルダーに配置し、次のパラメータを使用して分析した。
−スキャン範囲(°):3.000〜60.000
−ステップサイズ(°):0.03
−スキャンタイプ:ロック結合(locked coupled)
−スキャンモード:連続
−ステップごとのカウント時間(s):0.5
−遅延時間(s):0
−発散スリット:0.300
−散乱防止スリット:0.300
本発明の利点:
APIはさまざまな固体状態の形態で存在し得、これには、多形;溶媒和物;水和物;塩;共結晶および非晶質形態が含まれる。各形態は、製剤化されたAPIのバイオアベイラビリティ、安定性、製造性、およびその他の性能特性に大きな影響を及ぼし得るユニークな物理化学的特性を示す。
結晶形態は、非晶質形態と比較して多くの場合に、望ましい固有の物理的および/または生物学的特性を示し、これは通常、活性化合物の製造または製剤化において規制当局の承認に必要とされる純度レベルおよび均一性に寄与する。したがって、医薬的に活性な成分を、実質的に純粋で結晶性の安定な形態のAPIにおいて提供することが望ましい。
さらに、薬学的に有用な化合物のさらなる結晶形態の提供は、医薬品の性能プロファイルを改善する機会を提供する。特に、薬学的に有用な化合物のすべての固体形態が、医薬剤形の開発に等しく適しているわけではない。したがって、製剤科学者が選択できる材料のリザーバーを広げて、改善された特性を有する薬物の新しい剤形を設計できるようにすることが望ましい。
簡単に言えば、共結晶は、特定の化学量論的組成を有する薬物および他の良性分子または共形成体の結晶を形成することにより、溶解度および溶解性を高めることができる医薬品材料の重要なクラスである。
AlmarssonおよびZaworotkoによると、医薬共結晶の定義は以下である――共結晶とは、医薬有効成分(API)と共結晶形成剤(CF)の間に形成されるものであり、周囲条件下で固体であり、2つの成分に限定されない。結晶の成分は、水素結合またはその他の非共有結合および非イオン相互作用によって相互作用する(O. Almarsson, M.J. Zaworotko, “Crystal engineering of the composition of pharmaceutical phases. Do pharmaceutical co-crystals represent a new path to improved medicines?” Chem. Commun. 2004, 17, pp. 1889-1896)。
ダサチニブは、水への溶解度が低い薬物である。したがって、バイオアベイラビリティを高めるために、ダサチニブの水溶性を改善する真の必要性が存在する。
一般に、薬物の水への低い溶解度は、それぞれの共結晶の形成を使用して改善することができる(International Journal of Pharmaceutics, 2013, 453, 101)。
本発明の根底にある技術的問題の解決策は、ダサチニブ−チミン共結晶、ダサチニブ−アデニン共結晶を含む結晶形態の提供、およびそれを得るための方法の提供である。
ダサチニブの安定した結晶性共結晶を達成する試みにおいて、異なる共形成体がスクリーニングされた。共形成体は、ダサチニブの塩基性を念頭に置いて選択された。したがって、ピペラジン、メチルパラベン、チミンおよびアデニンが、共結晶形成のために試みられた。しかし我々の結果は、共形成体、すなわちチミンおよびアデニンとの共結晶形成を示した。得られた結晶性共結晶は、直交分析ツール、すなわち1H NMR、DSC、PXRD、およびFT−IRによって特徴付けられている。
したがって本発明の目的は、式Iaのダサチニブ−チミン共結晶および式Ibのダサチニブ−アデニン共結晶を実質的に純粋な形態で提供する、非常に再現性が高く経済的な方法を提供することである。さらに、改善された物理的および/または生物学的特性を示す、式Iaのダサチニブ−チミン共結晶および式Ibのダサチニブ−アデニン共結晶の結晶性固体形態を提供することが、望まれるであろう。
チミンおよびアデニンを共形成体として使用する利点:
・チミンは、DNAに見出されるピリミジン塩基の1つであり、アデニンはDNAに見出されるプリン塩基の1つであり、多くの補酵素の成分である。
・チミンのLD50値は3500mg/Kg(生物:ラット、経路:経口)、およびアデニンのLD50値は227mg/Kg(生物:ラット、経路:経口)である。
・チミンとアデニンの両方は熱的に安定である(チミンとアデニン両方の融点は300℃を超えている)。
・チミンとアデニンの両方は化学的に安定である。
・チミンとアデニンの両方は非吸湿性である。
・チミンとアデニンの両方は、自由流動性の粉末であるため、取り扱いが簡単である。
・チミンとアデニンの両方は、水素結合供与体と受容体の利用能を有する。
ダサチニブ−チミンおよびダサチニブ−アデニン共結晶の利点:
・文献によれば、無水ダサチニブの溶解度は、一水和物の形態に比べて優れている(2.40倍)(Cryst. Growth Des. 2012, 12, 2122-2126 Cryst. Growth Des. 2012, 12, 2122-2126)。WO2013186726A2は、一水和物および無水物形態に対する、ダサチニブ共結晶の溶解度の利点について言及している。
・本発明のダサチニブ−チミン共結晶およびダサチニブ−アデニン共結晶は、ダサチニブ一水和物と比較して、水および緩衝水溶液への溶解度がかなり高い。
・本発明は、無水ダサチニブと比較して吸湿性が比較的低い、ダサチニブ−チミン共結晶およびダサチニブ−アデニン共結晶に関する。
・共結晶の形成のための本発明の方法は、ダサチニブ一水和物を入力材料として使用する必要性を伴わない。
・本発明の方法の1つは、ダサチニブを中間体として単離することのない、ダサチニブ−チミン共結晶形成のワンポット合成を含む。
・ダサチニブ−チミン共結晶およびダサチニブ−アデニン共結晶の調製のための本発明の方法は、スケールアップに適している。
・ダサチニブ−チミン共結晶およびダサチニブ−アデニン共結晶の調製のための本発明の方法は、不活性条件の必要性を伴わないため、経済的で操作が容易である。
・本発明の方法は、層分離および蒸発などの処理中の追加の操作を含まないため、経済的で、時間が節約でき、操作が容易である。
ダサチニブブタンジオール溶媒和物の利点:
・経済的でスケーラブルな方法
・環境に優しい試薬および溶媒を使用する
・ダサチニブのいずれの固体形態を単離することなく、ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を直接単離
・ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を形成するためのブタンジオールの使用量が少ない(5.00v)
・反応に酸化防止剤を使用することなく、ダサチニブ−N−オキシド不純物を制御する
・追加精製なしで、実質的に純粋なダサチニブブタンジオール溶媒和物を直接分離
・層分離、濃縮、粉砕、および再結晶などの面倒な処理の排除
ダサチニブ非晶質形態の、ブタンジオール溶媒和物からの調製方法の利点:
・経済的でスケーラブルな方法
・環境に優しい試薬および溶媒を使用する
・ダサチニブのいずれの固体形態を単離することなく、非晶質ダサチニブを直接分離
・非晶質ダサチニブを形成するための溶媒の使用量が少ない(約5.00〜10.0v)
・反応に酸化防止剤を使用することなく、ダサチニブ−N−オキシド不純物を制御する
・追加精製なしで、実質的に純粋な非晶質ダサチニブを分離
・層分離、濃縮、粉砕、および再結晶などの面倒な処理の排除
・非晶質ダサチニブの形成のための、マイルドな有機酸(固体)とマイルドな塩基の使用
・いかなる酸付加塩を単離することなく、非晶質ダサチニブを調製
・非晶質ダサチニブの調製手順では、いかなるポリマーも使用しない
・非晶質ダサチニブの調製手順には、噴霧乾燥、ボールミルなどの特別な技術の使用を含まない
本発明によって費用効果の高い様式で十分に制御されたダサチニブ方法の不純物は、以下の通りである。
図面の簡単な説明
本開示を容易に理解し、実際の効果をもたらすために、ここで添付の図面を参照して例示される例示的態様を参照する。図面は、以下の詳細な説明と共に本明細書に組み込まれ、その一部を形成し、本開示に従って態様をさらに例示し、様々な原理および利点を説明する役割を果たす;ここで、
図1は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶のH NMRパターンを示す。 図2は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶のDSCサーモグラムを示す。
図3は、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶のPXRDを示す。 図4は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶のH NMRパターンを示す。 図5は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶のDSCサーモグラムを示す。 図6は、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶のPXRDを示す。
図7は、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のH NMRパターンを示す。 図8は、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のDSCサーモグラムを示す。 図9は、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のPXRDを示す。 図10は、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のH NMRパターンを示す。
図11は、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のDSCサーモグラムを示す。 図12は、式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のPXRDを示す。 図13は、式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物のPXRDを示す。 図14は、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物のH NMRパターンを示す。
図15は、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物のDSCサーモグラムを示す。 図16は、式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物のPXRDを示す。 図17は、非晶質ダサチニブのPXRDを示す。 上記の図に示されている化合物の分析方法は、以下のとおりである。
PXRD分析
約300mgの粉末試料を試料ホルダーに取り、ガラススライドを使用して試料ホルダーに均一にしっかり詰めて、粉末X線回折の記録を、Bruker D8 Advance回折計(Bruker-AXS, Karlsruhe, Germany)でCu−KαX線(λ=1.5406Å)を40kVおよび30mA粉末を用いて実施した。X線回折パターンは、2θ範囲3〜50°にわたって1°/分のスキャン速度で収集した。
DSC分析
DSCは、Mettler Toledo DSC 822eモジュールで実行した。4〜6mgの試料を、圧着されているが通気口のあるアルミニウム製試料皿に入れた。温度範囲は、30〜250℃@10℃/分であった。試料は、80mL/分で流れる窒素流によってパージした。
IR分析
IRはFisher Scientific(NICOLET-iS50-FTIR)で実行した。約5mgの試料をダイヤモンドATRサンプリングステーションの領域に広げ、4000cm−1から400cm−1の間で試料スペクトルを収集して、適切な強度のスペクトルを得た(2000cm−1で60%を超える透過率)。
発明の詳細な説明
本発明の態様を、以下の具体例を使用してさらに説明する。実施例は、本発明の特定の態様をより良く理解するために提供されており、いかなる形であれその範囲を限定するものではない。本明細書および本発明の分野の一般技術の教示を使用した当業者に明らかな可能な修正および均等物も、本明細書の一部を形成し、その範囲内に含まれることが意図される。
スキーム:
スキーム−1:式Bのダサチニブ共結晶の式IIからの調製(DMAcおよびメタノールを溶媒として使用)ワンポット合成
一般的手順:撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、および適切な第1有機溶媒を加え、塊を適切な温度に加熱した。得られた反応塊(式Iを含有)を冷却し、チミンまたはアデニンから選択された共形成体を反応塊に加えた。適切な第2の有機溶媒を、反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。塊を適切な温度に加熱し、得られた懸濁液を攪拌しながら同じ温度に維持した。塊を冷却し、水を反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。反応塊を25±5℃に維持した。塊をろ過し、固体を洗浄し、吸引乾燥し、真空下で乾燥して、式Bのダサチニブ共結晶を結晶性固体として得た。
例1a:式Iaのダサチニブ−チミン共結晶の式IIからの調製(DMAcおよびメタノールを溶媒として使用)ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた100mLのガラス容器に、式II(2.00g、0.0051mol、1.00当量)、式III(6.00mL、3.00vol)、およびN,N−ジメチルアセトアミド(2.00mL、1.00vol)を加え、塊を75±2℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら75±2℃に維持した。得られた反応塊(式Iを含有)を25±5℃に冷却し、チミン(0.96g、0.007mol、1.50当量)を反応塊に攪拌しながら25±5℃で加えた。メタノール(60.0mL、30.0vol)を反応塊に攪拌しながら一定速度で25±5℃で加えた。塊を60±2℃に加熱し、得られた懸濁液を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。水(15mL、7.50vol)を反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。反応塊を25±5℃に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(10.0mL、5.00vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Iaのダサチニブ−チミン共結晶を結晶性固体として得た。
例1b:式Ibのダサチニブ−アデニン共結晶の式IIからの調製(DMAcおよびメタノールを溶媒として使用)−ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた500mLのガラス容器に、式II(10.0g、0.0254mol、1.00当量)、式III(30.0mL、3.00vol)およびN,N−ジメチルアセトアミド(10.0mL、1.00vol)を加え、塊を75±5℃に加熱した。反応塊を75±5℃に攪拌しながら維持した。反応塊を25±5℃に冷却し、アデニン(5.14g、0.038mol、1.50当量)を反応塊に攪拌しながら25±5℃で加えた。メタノール(300mL、30.0vol)を反応塊に攪拌しながら一定速度で25±5℃で加えた。塊を60±2℃に加熱し、得られた懸濁液を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。水(130mL、13.0vol)を反応塊に攪拌しながら一定速度で加えた。反応塊を25±5℃に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(70.0mL、7.00vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Ibのダサチニブ−アデニン共結晶を結晶性固体として得た。
例1c:
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた3Lのガラス容器に、式II(50.0g、0.127mol、1.00当量)、式III(150mL、3.00vol)、およびN,N−ジメチルアセトアミド(50.0mL、1.00vol)を加え、塊を75±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら75±5℃に維持した。反応塊を25±5℃に冷却し、アデニン(25.7g、0.190mol、1.50当量)を反応塊に攪拌しながら25±5℃で加えた。メタノール(1500mL、30.0vol)を反応塊に、攪拌しながら一定速度で25±5℃で加えた。塊を60±2℃に加熱し、得られた懸濁液を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。水(650mL、13.0vol)を反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。反応塊を25±5℃に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(350mL、7.00vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Ibのダサチニブ−アデニン共結晶を結晶性固体として得た。
スキーム−2:式Bのダサチニブ共結晶の式IIからの調製(湿潤ダサチニブを使用)

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、および適切な第1の有機溶媒を加え、塊を適切な温度に加熱した。反応塊を冷却し、適切な第2の有機溶媒を攪拌しながら一定速度で加えた。塊をろ過した。式I(湿潤)を、撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に負荷した。チミンまたはアデニンから選択された共形成体を加えた。塊を適切な温度に加熱し、得られた懸濁液を攪拌しながら同じ温度に維持した。塊を冷却し、水を反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。塊をろ過し、固体をメタノールで洗浄し、吸引乾燥し、真空下で乾燥して、式Bのダサチニブ共結晶を結晶性固体として得た。
例2a:式Iaのダサチニブ−チミン共結晶の式IIからの調製(湿潤ダサチニブを使用)

撹拌機、冷却器、温度計プローブを備えた100mLのガラス容器に、式II(2.00g、0.0051mol、1.00当量)、式III(6.00mL、3.00vol)、およびN,N−ジメチルアセトアミド(2.00mL、1.00vol)を加え、塊を75±2℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら75±2℃に維持した。反応塊を25±5℃に冷却し、メタノール(50.0mL、25.0vol)を撹拌しながら一定速度で加えた。得られたスラリーを25±5℃で撹拌した。塊をろ過し、固体をメタノール(10.0mL、5.00vol)で洗浄した。式I(湿潤)(2.00g、0.0041mol)を、撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた100mLのガラス容器に負荷した。チミン(0.77g、0.006mol、1.50当量)およびメタノール(60.0mL、30.0vol)を25±5℃で添加した。塊を60±2℃に加熱し、得られた懸濁液を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。水(15mL、7.50vol)を反応塊に撹拌しながら一定速度で加えた。反応塊を25±5℃に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(10.0mL、5.00vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Iaのダサチニブ−チミン共結晶を結晶性固体として得た。
スキーム−3:式Bのダサチニブ共結晶の式IIからの調製(メタノールを溶媒として使用)ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、チミンまたはアデニンから選択される適切な共形成体およびメタノールを加えた。反応塊を適切な温度に加熱した。塊を冷却し、ろ過し、固体をメタノールで洗浄し、吸引乾燥し、真空下で乾燥して、式Bのダサチニブ共結晶を結晶性固体として得た。
例3a:式Iaのダサチニブ−チミン共結晶の式IIからの調製(メタノールを溶媒として使用)ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた1Lのガラス容器に、式II(50.0g、0.127mol、1.00当量)、式III(200mL、4.00vol)、チミン(15.99g、0.127mol、1.00当量)およびメタノール(300mL、6.00vol)を加えた。反応塊を67±2℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら65±2℃に維持した。反応完了後、メタノール(200mL、4.00vol)を反応塊に一定の速度で加えた。反応塊を攪拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(250mL、5.00vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Iaのダサチニブ−チミン共結晶を結晶性固体として得た(57.5g、式IIに対して91.38%、99.91%AUC、N−オキシド不純物:<0.15%AUC、N−デスヒドロキシエチル不純物:<0.15%AUC)。
スキーム−4:式Ic、Id、IeおよびIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の無水ダサチニブからの調製(ブタンジオールを溶媒として使用)−ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に式Iを加え、ブタンジオールと塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に維持した。反応塊を60±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、真空下で乾燥して、式IcまたはIdまたはIeまたはIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
例4a:式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の無水ダサチニブからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた50mLのガラス容器に、式I(1.00g、0.002mol)、および(±)−1,2−ブタンジオール(10.0mL、10.0vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に維持した。反応塊を60±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、真空下で乾燥して、式Icのダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
例4b:式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の無水ダサチニブからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた50mLのガラス容器に、式I(1.00g、0.002mol)、および(R)−1,2−ブタンジオール(10.0mL、10.0vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に維持した。反応塊を60±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、真空下で乾燥して、式Idのダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
例4c:式Igの結晶性ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物の無水ダサチニブからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた50mLのガラス容器に、式I(2.00g、0.0021mol、1.00当量)、および(±)−2,3−ブタンジオール(15.0mL、15.0vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を撹拌しながら115±5℃に1〜2時間維持した(透明溶液)。反応塊を60±5℃に冷却し、同じ温度で3〜4時間維持した。塊をろ過し、真空下で10〜15時間乾燥して、式Igのダサチニブ−2,3−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
スキーム−5:式Ic、Id、IeおよびIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(DIPEAおよびブタンジオールを溶媒として使用)−ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、およびブタンジオールを加え、塊を適切な温度に加熱した。塊を冷却し、ろ過した。固体を洗浄し、真空下で吸引乾燥して、式IcまたはIdまたはIeまたはIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を、結晶性固体として得た。
例5a:式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(DIPEAおよびブタンジオールを溶媒として使用)−ワンポット合成:
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた5Lガラス容器に、式II(300.0g、0.7608mol)、式III(300mL、1.00vol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(688g、5.32mol)および(S)−1,2−ブタンジオール(1500mL、5.00vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に13〜15時間維持した。塊を60±5℃に冷却し、同じ温度で1〜2時間維持した。塊をろ過し、固体をジイソプロピルエーテル(1500mL、5.00vol)で洗浄し、真空下で1〜2時間吸引乾燥し、材料を40℃、真空下で12〜15時間乾燥して、式Ieのダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
スキーム−6:式Ic、Id、IeおよびIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(ブタンジオールおよびDMAcを溶媒として使用)−ワンポット合成

撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、N,N−ジメチルアセトアミド、およびブタンジオールを加え、適切な温度に加熱した。反応塊を冷却し、ブタンジオールを加えた。塊を再び適切な温度に加熱した。塊を冷却し、ろ過し、固体を真空下で乾燥して、式IcまたはIdまたはIeまたはIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を、結晶性固体として得た。
例6a:式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(ワンポット合成)
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた100mLのガラス容器に、式II(5.00g、0.0127mol)、式III(5.00mL、1.00vol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2.50mL、0.50vol)および(±)−1,2−ブタンジオール(5.00mL、1.00vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に維持した。反応塊を25±5℃に冷却し、(±)−1,2−ブタンジオール(20.0mL、4.00vol)を加えた。塊を115±5℃に加熱し、得られた塊を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を60±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、固体を(±)−1,2−ブタンジオール(5.00mL、1.00vol)で洗浄し、真空下で乾燥して、式Icのダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
スキーム−7:式Ic、Id、IeおよびIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の、式IIからのin-situ式Iを介した調製(DMAcおよびブタンジオールを溶媒として使用)(ワンポット合成)

撹拌機、冷却器、温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、N,N−ジメチルアセトアミドを加え、塊を適切な温度に加熱した。(R)−1,2−ブタンジオールを塊に加え、塊を適切な温度に加熱した。塊を冷却し、ろ過し、真空下で吸引乾燥して、式IcまたはIdまたはIeまたはIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を、結晶性固体として得た。
例7a:式Idの結晶性ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(ワンポット合成)
撹拌機、冷却器、温度計プローブを備えた50mLのガラス容器に、式II(1.00g、0.0025mol)、式III(1.00mL、1.00vol)、N,N−ジメチルアセトアミド(1.20mL、1.20vol)を加え、塊を90±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら90±5℃に1〜2時間維持した。(R)−1,2−ブタンジオール(10.00mL、10.00vol)を塊に加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を撹拌しながら115±5℃に1〜2時間維持した。塊を60±5℃に冷却し、同じ温度で2〜3時間維持した。塊をろ過し、真空下で12〜15時間吸引乾燥して、式Idのダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
例7b:式Ieの結晶性ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製(ワンポット合成):
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた500mLのガラス容器に、式II(20.0g、0.0508mol)、式III(20.00mL、1.00vol)、N,N−ジメチルアセトアミド(20.00mL、1.00vol)を加え、塊を80±5℃に加熱し、80±5℃で3〜4時間攪拌した。(S)−1,2−ブタンジオール(100mL、5.00vol)を加え、塊を115±5℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら115±5℃に1〜2時間維持した。塊を60±5℃に冷却し、同じ温度で1〜2時間維持した。塊をろ過し、固体を(S)−1,2−ブタンジオール(20.0mL、1.00vol)で洗浄し、真空下で1〜2時間吸引乾燥し、材料を40℃、真空下で12〜15時間乾燥して、式Ieのダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
スキーム−8:非晶質ダサチニブの式IIからの、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を用いた調製
ステップ−1:式IcまたはIdまたはIeまたはIgの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えたガラス容器に、式II、式III、N,N−ジメチルアセトアミドおよびトリエチルアミンを攪拌しながら25±5℃で加えた。反応塊を適切な温度に加熱した。反応完了後、反応塊を冷却し、ブタンジオールを反応塊に撹拌しながら加えた。塊を適切な温度に加熱した。塊を冷却し、ろ過し、固体を適切な溶媒で洗浄し、乾燥して、式IcまたはIdまたはIeまたはIgのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た。
ステップ−2:非晶質ダサチニブの、式IcまたはIdまたはIeまたはIgの結晶性ダサチニブ−1,2−ブタンジオール溶媒和物からの調製
撹拌機、添加漏斗および温度計プローブを備えた2Lのガラス容器に、式IcまたはIdまたはIeまたはIg(例8、ステップ−1により取得)を加え、水およびクエン酸を反応塊に加えた。塊を冷却し、水性アンモニアを反応塊に攪拌しながら一定速度で非常にゆっくりと加えた。反応塊を温め、ろ過し、固体を水で洗浄し、真空下で乾燥して、非晶質ダサチニブを得た。
例8a:非晶質ダサチニブの式IIからの、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を用いた調製
ステップ−1:式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物の式IIからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた1Lのガラス容器に、式II(100g、0.253mol)、式III(100mL、1.00vol)、N,N−ジメチルアセトアミド(100mL、1.00vol)およびトリエチルアミン(51.33g、0.507mol)を加え、塊を85±2℃に加熱した。反応物を攪拌しながら85±2℃に維持した。塊に(±)−1,2−ブタンジオール(500mL、5.00vol)を加え、塊を120±2℃に加熱した。反応塊を撹拌しながら同じ温度に維持した。塊を65±2℃に冷却し、ろ過し、固体をトルエン(500mL、5.0vol)で洗浄し、真空下で乾燥して、式Icのダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物を結晶性固体として得た(120g)。
ステップ−2:非晶質ダサチニブの、式Icの結晶性ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物からの調製
撹拌機および温度計プローブを備えた1Lのガラス容器に、式Ic(120g、例8bのステップ1により取得)、水(1200mL、10.0vol)、クエン酸(73.50g、0.507mol)を25±5℃で加えた。塊を撹拌しながら10±5℃に冷却した。アンモニア水を反応塊に攪拌しながら一定速度で非常にゆっくりと加えた。反応塊を25±5℃に温め、固体物質をろ過し、水(1000mL、10.0vol)で洗浄し、真空下で55±5℃で乾燥して、非晶質ダサチニブを固体として得た(94.5g、式IIに対して76.35%、99.8%AUC、N−オキシド不純物:<0.15%AUC、N−デスヒドロキシエチル不純物:<0.15%AUC)。
例9:無水ダサチニブの式IIからの調製

撹拌機、冷却器、温度計プローブを備えた2Lのガラス容器に、式II(50.0g、0.127mol)、式III(200mL、4.00vol)、およびメタノール(300mL、6.00vol)を加え、塊を67±2℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら67±2℃に維持した。メタノール(200mL、4.00vol)および水(100mL、2.00vol)を加えた。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(250mL、5.00vol)で洗浄し、真空下で55±5℃で乾燥して、無水ダサチニブを結晶性固体として得た(45.0g、式IIに対して72.71%、99.85%AUC、N−オキシド不純物:<0.15%AUC、N−デスヒドロキシエチル不純物:<0.15%AUC)。
例10:非晶質ダサチニブの式IIからの無水ダサチニブを用いた調製

撹拌機および温度計プローブを備えた5Lのガラス容器に、無水ダサチニブ(250g、0.512mol、1.00当量、例9の代表的手順を用いて取得)、水(2500mL、10.0vol)、クエン酸(590g、3.073mol、6.00当量)を25±5℃で加えた。塊をアンモニア水溶液(625ml、2.5vol)で25±5℃で中和した。固体物質をろ過し、水(1250mL、5.0vol)で洗浄し、吸引乾燥し、真空下で50±5℃で乾燥して、式Iの非晶質ダサチニブを固体(235g)として得た。
例11:ダサチニブ一水和物の式IIからの無水ダサチニブを用いた調製:

ステップ−1:無水ダサチニブの式IIからの調製
撹拌機、冷却器、温度計プローブを備えた3Lのガラス容器に、式II(150g、0.380mol)、式III(600mL、4.00vol)、およびメタノール(900mL、6.00vol)を加え、塊を67±2℃に加熱した。反応塊を攪拌しながら67±2℃に維持した。メタノール(300mL、2.00vol)および水(300mL、2.00vol)を反応塊に加えた。反応塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、固体をメタノール(750mL、5.00vol)で洗浄し、真空下で55±5℃で乾燥して、無水ダサチニブを結晶性固体として得た(142g、式IIに対して76.5%)。
ステップ−2:ダサチニブ一水和物の無水ダサチニブからの調製
撹拌機、冷却器、および温度計プローブを備えた500mLのガラス容器に、無水ダサチニブ(40.0g、例18のステップ1により取得)および水(400mL、10.0vol)を加えた。塊を85〜90℃の間に加熱し、攪拌しながら同じ温度に維持した。塊を25±5℃に冷却し、同じ温度に維持した。塊をろ過し、固体を水(200mL、5.00vol)で洗浄し、真空下で55±5℃で乾燥して、ダサチニブ一水和物を結晶性固体として得た(38.0g、91.62%、99.92%AUC、N−オキシド不純物:<0.15%AUC、N−デスヒドロキシエチル不純物:<0.15%AUC)。

Claims (43)

  1. 式Iのダサチニブ:

    と共形成体の共結晶形態、ここで共形成体はアデニンまたはチミンから選択される。
  2. 請求項1に記載の、式Ibのダサチニブアデニン共結晶:

    これは、約6.91±0.2、7.25±0.2、13.25±0.2および15.99±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  3. 図6によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載のダサチニブアデニン共結晶。
  4. 約274℃で吸熱を有するDSCおよび図5によるDSCパターンによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載のダサチニブアデニン共結晶。
  5. 請求項1に記載の、式Iaのダサチニブチミン共結晶:

    これは、約6.83±0.2、7.15±0.2、13.27±0.2および14.29±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  6. 図3によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項5に記載のダサチニブチミン共結晶。
  7. 約260℃で吸熱を有するDSCおよび図2によるDSCパターンによってさらに特徴付けられる、請求項5に記載のダサチニブチミン共結晶。
  8. ダサチニブブタンジオール溶媒和物。
  9. 式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igを有する、請求項8に記載の結晶性ダサチニブブタンジオール溶媒和物:

    ここで、ブタンジオールは、(±)−1,2−ブタンジオール(Ic)または(R)−1,2−ブタンジオール(Id)または(S)−1,2−ブタンジオール(Ie)または(±)−2,3−ブタンジオール(Ig)から選択される。
  10. 請求項9に記載の、式Icの結晶性ダサチニブ(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約5.61±0.2、10.99±0.2、11.22±0.2および24.11±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  11. 図9によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項10に記載の結晶性ダサチニブ(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物。
  12. 請求項9に記載の式Icの結晶性ダサチニブ(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約169および285℃で吸熱を有するDSCおよび図8によるDSCパターンによってさらに特徴付けられる。
  13. 請求項9に記載の、式Idの結晶性ダサチニブ(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約5.69±0.2、11.30±0.2、12.62±0.2および17.35±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  14. 図12によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項10に記載の結晶性ダサチニブ(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物。
  15. 請求項12に記載の、式Idの結晶性ダサチニブ(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約156および286℃で吸熱を有するDSCおよび図11によるDSCパターンによってさらに特徴付けられる。
  16. 請求項9に記載の、式Ieの結晶性ダサチニブ(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約5.56±0.2、11.18±0.2、16.81±0.2および17.12±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  17. 図13によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項16に記載の結晶性ダサチニブ(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物。
  18. 請求項9に記載の、式Igの結晶性ダサチニブ(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約5.67±0.2、11.35±0.2、17.06±0.2および17.29±0.2度の2θに主要ピークを含むXPRDパターンによって特徴付けられる。
  19. 図16によるXPRDパターンによってさらに特徴付けられる、請求項19に記載の結晶性ダサチニブ(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物。
  20. 請求項16に記載の、式Igの結晶性ダサチニブ(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物:

    これは、約171および284℃で吸熱を有するDSCおよび図15によるDSCパターンによってさらに特徴付けられる。
  21. 以下のステップを含む、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    で、適切な第1の有機溶媒中で適切な温度で処理して、式Iのダサチニブを得て:

    式Iを含む溶液を、第2の有機溶媒中、チミン:

    で、適切な温度で処理して、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得る:

    ここで方法は、中間体としての式Iのダサチニブの単離を含むか、または含まない。
  22. 中間体としての式Iのダサチニブが湿潤固体として単離される、請求項22に記載の式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法。
  23. 中間体としての式Iのダサチニブが単離されず、反応がin situである、請求項22に記載の式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法。
  24. 適切な有機溶媒が、アミド溶媒からなる群、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される、請求項21に記載の方法。
  25. 適切な有機溶媒が、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される、請求項21に記載の方法。
  26. 以下のステップを含む、式Iaの結晶性ダサチニブ−チミン共結晶の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    およびチミン:

    で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Iaの新規な結晶性ダサチニブ−チミン共結晶を得る。
  27. 適切な有機溶媒が、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される、請求項27に記載の方法。
  28. 以下のステップを含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    で、適切な第1の有機溶媒中、適切な温度で処理して、式Iのダサチニブを得て:

    式Iを含む溶液を、第2の有機溶媒中、アデニン:

    で、適切な温度で処理して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得る:

    ここで方法は、中間体としての式Iのダサチニブの単離を含むか、または含まない。
  29. 中間体としての式Iのダサチニブが湿潤固体として単離される、請求項29に記載の式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法。
  30. 中間体としての式Iのダサチニブが単離されず、反応がin situである、請求項22に記載の式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法。
  31. 適切な有機溶媒が、アミド溶媒からなる群、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される、請求項29に記載の方法。
  32. 適切な有機溶媒が、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される、請求項29に記載の方法。
  33. 以下のステップを含む、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    およびアデニン:

    で、適切な溶媒中、適切な温度で処理して、式Ibの結晶性ダサチニブ−アデニン共結晶を得る。
  34. 適切な有機溶媒が、アルコール溶媒からなる群、好ましくはメタノールから選択される、請求項34に記載の方法。
  35. 以下のステップを含む、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    で、適切な有機溶媒、適切なブタンジオールおよび適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、対応する式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの新規な結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得る:

    ここで、ブタンジオール=(±)−1,2−ブタンジオールまたは(R)−1,2−ブタンジオールまたは(S)−1,2−ブタンジオールまたは(±)−2,3−ブタンジオール、および
    式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物。
  36. 以下のステップを含む、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの新規な結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物の調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in situ)を得て:

    式Iを含む塊を、適切なブタンジオールで適切な温度で処理して、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの新規な結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得る:

    式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物。
  37. 適切な有機塩基が、第三級アミンからなる群、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される、請求項36または37に記載の方法。
  38. 適切な有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される、請求項36または37に記載の方法。
  39. NMT0.15%のダサチニブN−オキシド不純物およびNMT0.15%のダサチニブN−デスヒドロキシエチル不純物を有する、請求項1〜38のいずれか一項に記載の、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igのダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物。
  40. 以下のステップを含む、非晶質ダサチニブの調製方法:
    式IIのジクロロ中間体:

    を、式IIIの2−(ピペラジン−1−イル)エタン−1−オール:

    で、適切な有機溶媒および適切な有機塩基の存在下で適切な温度で処理して、式I(in-situ)のダサチニブを得て:

    続いて、反応塊を適切なブタンジオールで処理して、式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を得て:

    式Ic=ダサチニブ−(±)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Id=ダサチニブ−(R)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ie=ダサチニブ−(S)−1,2−ブタンジオール溶媒和物
    式Ig=ダサチニブ−(±)−2,3−ブタンジオール溶媒和物;
    式Ic(または)Id(または)Ie(または)Igの結晶性ダサチニブ−ブタンジオール溶媒和物を、適切な酸の水溶液で処理し、続いてアンモニア水溶液で処理して、非晶質ダサチニブを得る。
  41. 適切な有機溶媒が、スルホキシド、アミド溶媒からなる群、好ましくはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアセトアミドから選択される、請求項41に記載の非晶質ダサチニブの調製方法。
  42. 適切な有機塩基が、第三級アミンからなる群、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、より好ましくはトリエチルアミンから選択される、請求項41に記載の非晶質ダサチニブの調製方法。
  43. NMT0.15%のダサチニブN−オキシド不純物、およびNMT0.15%のダサチニブN−デスヒドロキシエチル不純物を有する、請求項41に従って調製された非晶質ダサチニブ。
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