JP2020534904A - X線撮像参照スキャン - Google Patents

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Abstract

本発明は、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像のための参照スキャンデータを獲得することに関する。したがって、X線検出器26が、検査領域30をはさんでX線源12の反対側に配置され、X線源12とX線検出器26との間に格子構成部18が配置される。物体が検査領域30にない状態での撮像動作中に、X線検出器26が検査領域30に対して静止したままで、格子構成部18は、スキャン運動でX線検出器26に対していくつかの異なる位置αに移動され、それによりスキャン運動において縞パターンの組がX線検出器26によって検出される。スキャン運動は、縞パターンの異なる組のために繰り返される。これにより、X線撮像デバイス10’’’の較正に必要とされる参照スキャンデータを、より少ないスキャン運動で獲得することが可能になる。

Description

本発明は、X線位相コントラスト撮像及び暗視野撮像に関する。詳細には、本発明は、X線撮像デバイス、そのX線撮像デバイスを動作させる方法、及びコンピュータプログラムに関する。
EP1731099A1は、X線源と、透過ジオメトリにある回折要素と、空間変調される検出感度を有する位置敏感検出器とを備える、量的位相コントラスト画像を取得するためのX線の干渉計を示している。X線源に対する回折要素又は検出器感度変調マスクの横方向への横断移動によって、1次元又は2次元の位相ステッピングスキャンを実施することができる。さらに、位相ステッピングスキャンデータに分析手順を実施することができ、この手順は、検出器の要素ごとに、その要素の中で測定された強度曲線を、調査対象のビームひずみ無しで別途モデル化された、又は測定された強度曲線にフィットさせるステップを有し、ここでフィットパラメータの少なくとも1つは、スキャンの位置軸に沿った曲線のシフトである。
WO2017/001294A1は、X線放射線のビームを放出するX線源と、撮像される物体を収容する検査領域をはさんで前記X線源の反対側に配置されたX線検出器と、少なくとも部分的にX線放射線のビームの中に配置された干渉計とを備えるX線撮像装置を開示している。前記少なくとも1つの格子の占有面積は、前記X線検出器の放射線感受エリアの占有面積よりも小さく、装置は、撮像動作中、前記X線検出器が検査領域に対して静止したままで、前記少なくとも1つの格子をスキャン運動でX線検出器に対して移動させるように構成されている。
本発明の目的は、より少ないスキャン運動を使用してX線位相コントラスト撮像及び暗視野撮像のための参照スキャンデータを導出することを可能にする、X線撮像デバイス、そのX線撮像デバイスを動作させる方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読媒体を提供することであるとみなすことができる。
本発明の第1の態様において、X線撮像デバイスが提示される。X線撮像デバイスは、X線源と、X線検出器と、格子構成部とを備える。X線源は、X線放射線のビームを放出するために構成される。X線検出器は、撮像される物体を収容する検査領域をはさんでX線源の反対側に配置される。格子構成部は、X線源とX線検出器との間に配置される。格子構成部は、X線検出器によって検出可能なX線放射線上の縞パターンを変調するように構成される。X線検出器上での格子構成部の占有面積は、X線検出器の放射線感受エリアよりも小さい。X線撮像デバイスは、物体が検査領域にない状態での撮像動作中に、スキャン運動において縞パターンの組がX線検出器によって検出されるように、X線検出器が検査領域に対して静止したままで、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させることと、縞パターンの異なる組のために格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させることとにより、参照スキャンデータを獲得するように構成される。
上述したように、X線検出器上での格子構成部の占有面積よりも大きい放射線感受エリアを有するX線検出器が、X線撮像デバイスに含まれている。X線検出器の放射線感受エリアは、X線検出器のうちX線放射線に対して感受性のあるエリア、すなわち、X線放射線の検出を可能にするX線検出器のピクセルxyによって占められるエリアである。X線検出器上での格子構成部の占有面積は、X線検出器への格子構成部の投影、すなわち、格子構成部によって生成される縞パターンによって占められるX線検出器上の面積である。したがって、X線検出器の放射線感受エリア全体に縞パターンを提供するために、格子構成部がX線検出器に対して移動されるスキャン方式が使用される。格子構成部は物体及びX線検出器に対して移動できるため、スキャン運動は、格子構成部の占有面積よりも大きいサイズを有する物体の撮像を可能にする。スキャン運動はさらに、患者の身体又は身体の部分などの大きい物体を撮像するのに十分に大きいX線格子の欠如を克服することを可能にする。
上述したように、X線撮像デバイスは、とりわけ、縞パターンのいくつかの異なる組のために、格子構成部を、数回、スキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させることにより、物体が検査領域にない状態での撮像動作中に参照スキャンデータを獲得するように構成される。同じ位置は、ここでは、正確に同じ位置、又は正確に同じ位置から小さく逸脱した位置をカバーするものと理解されるべきであり、例えば、X線源の焦点スポットを通って延びる軸を中心とし、静止したX線検出器に対する格子構成部の回転の場合、正確に同じ位置からの小さな逸脱は、ミリラジアン以下のオーダーであり得、例として、X線検出器が例えば150μmのピクセルサイズを有し、X線源とX線検出器との間の距離が2mである場合には、0.075mradである。正確に同じ位置からの小さな逸脱は、スキャン運動とX線検出器の読み取りとを同期させる問題から生じることがある。詳細には、隣接するピクセルがすでに照射されたか否かが問題となり得る。したがって、例えば正確に同じ位置からの同じ位置の小さな逸脱を伴って獲得された参照スキャンデータについて、X線撮像デバイスは、正確に同じ位置における縞パターンを決定するために、正確に同じ位置の隣接する位置間を内挿することにより、参照スキャンデータを処理するように構成され得る。X線撮像デバイスは、例えば、参照スキャンデータを処理する処理ユニットを備える。
格子構成部は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の格子を備える。縞パターンの異なる組は、例えば、格子構成部の1つ又は複数の格子の、格子構成部の他の格子に対する相対横方向位置を変えること、格子構成部及びX線検出器に対するX線源の焦点スポットの位置を変えること、又は、1つ若しくは複数の格子を通って延び、X線源とX線検出器との間でX線放射線の中心ビームの方向に延びる光軸に直角な軸を中心として、格子構成部の1つ若しくは複数の格子をX線検出器に対して回転させること、により生成され得る。格子構成部の格子は、格子構成部の軸に沿って配置され得る。格子構成部の格子の、格子構成部の他の格子に対する相対横方向位置は、格子構成部の軸に直角に格子を移動させることによって変えられ得る。このことは、格子構成部の軸が例えば光軸と位置合わせされている場合に、異なる縞パターンを生成するために格子を水平方向又は垂直方向に移動できることを意味する。他の格子に対する格子の相対横方向位置を変えることにより、格子のスリットが格子構成部の軸に対して直角に相対的に変位されて、異なる縞パターンが生成される。
X線撮像デバイスは、とりわけ、縞パターンの異なる組のために、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させることにより、参照スキャンデータを獲得するように構成されるため、低減した数の異なる位置及び低減した数の縞パターンの異なる組を用いて、参照スキャンデータ及びそれに対応する完全な位相ステッピング曲線が、X線検出器のピクセルxyごとに獲得され得る。獲得された参照スキャンデータは、X線撮像デバイスの較正に使用され得る。暗視野信号チャネルは肺組織の微小構造の変化に対して非常に感度が高いため、参照スキャンデータに基づいて構成されたX線撮像デバイスは、特に胸部撮像の分野で診断的価値を追加する。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や線維症などの肺疾患が、X線撮像デバイスを使用して正確に特定及び定量化される。さらに、例えば、軟組織上の異物及び骨の中の小さな亀裂が、X線撮像デバイスによって検出され得る。
X線源は、シンクロトロン又は封管型若しくは回転陽極型のX線源などの、X線放射線のビームを提供する任意のX線源であり得る。シンクロトロンは、元からコヒーレントなX線放射を生成することができる。封管型又は回転陽極型のX線源のX線放射線は、例えば、互いに対してインコヒーレントであり得る個々にコヒーレントなX線放射線の複数のビームを線源格子が生成するように、X線源と検査領域との間に線源格子を配置することにより、少なくとも部分的にコヒーレントにされ得る。線源格子は、格子構成部の格子であり得る。X線源の放出スペクトルは、25kVp〜160kVpの範囲であり得、ここでkVpはピークキロ電圧、すなわちX線源の両側に印加される電圧である。放出スペクトルは、多色スペクトル、例えば多色タングステン制動放射線スペクトルであり得る。
格子構成部の格子は、10mm×10mm〜500mm×500mmの間、例えば、426mm×100mm〜426mm×200mmの間、又は10mm×10mm〜200mm×200mmの間の寸法を有し得る。格子構成部の格子は各々、他の格子と同じ若しくは同様の寸法、又は異なる寸法を有し得る。X線検出器上での格子構成部の占有面積は、格子構成部の格子の寸法と同様の寸法を有し得、倍率及び格子構成部の格子のサイズに依存する。格子構成部の占有面積は、例えば、10mm×10mm〜500mm×500mmの間、例えば、426mm×200mm又は426mm×100mmであり、第1の格子の占有面積が一次元でX線検出器の放射線感受エリアと等しくなるようにする。好ましくは、格子構成部の占有面積は、スキャン運動の方向に直角の方向におけるX線検出器の放射線感受エリア全体と等しい。
X線検出器は、ピクセルxyを備えた2次元検出器であり得る。ピクセルxyはアレイに配置され得る。少なくとも1つのピクセルxyが、X線放射線を検出するために構成され得る。欠陥ピクセルがない場合、好ましくは、X線検出器のピクセルxyの各々がX線放射線を検出するために構成される。ピクセルxyは、X線検出器アレイのx軸上のx番目のピクセルであり、y軸上のy番目のピクセルである。X線検出器アレイは、2次元アレイであり得、又は2次元X線検出器アレイを形成するために互いに対して平行に配置されたいくつかのライン検出器アレイからなり得る。本テキストでは、平行とは、製造及び設置によって生じる公差に起因する、例えば0.3mrad又は0.075mradなどのミリラジアン以下のオーダーの、完全に平行な配置からの小さな逸脱を含むと理解されるものとする。
撮像動作中、X線源はX線放射線を提供し、X線放射線はX線源から格子構成部を通ってX線検出器に伝搬する。格子構成部を通過することにより、X線放射線上の縞パターンが変調される。格子構成部がX線検出器に対して異なる位置に移動されると、X線検出器で検出される縞パターンは変化し得る。したがって、スキャン運動中に、X線検出器に対する格子構成部の異なる位置についてX線検出器で同じ縞パターンを検出する代わりに、異なる位置についての縞パターンの組がX線検出器で検出される。異なる位置は、異なる位置に沿ったスキャン運動中にX線検出器の放射線感受エリア全体に縞パターンが与えられるように配置され得る。例えば、X線検出器に対する格子構成部の回転スキャン運動に起因して格子構成部の格子がX線検出器に対して傾けられ、かつX線検出器が平面状である場合、縞パターンはある角度でX線検出器に当たる。したがって、X線検出器の異なるピクセルと格子構成部の格子との間の距離は、異なるピクセルごとに異なる。格子構成部の格子とX線検出器のピクセルxyとの間の距離が大きいほど、結果として、縞パターンの倍率がより大きくなる。したがって、格子構成部がX線検出器に対して異なる位置に移動されると、縞パターンの組がX線検出器で検出される。異なる位置のうち各々1つの位置に対して、X線検出器のピクセルのうちのサブセットのみに、縞パターンの組のうちの縞パターンが当たる。よって、格子構成部を、スキャン運動でX線検出器に対して異なる位置に移動することにより、ピクセルのうちサブセットにおいて縞パターンの組の一部を受信することが可能になり、それにより、次いで、X線検出器の全ピクセルについての参照スキャンデータを獲得するために受信された縞パターンの組を組み合わせることが可能になる。
例えば2つの格子の互いに対する相対位置を変えること、又は格子構成部及びX線検出器に対するX線源の焦点スポットの位置を変え、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動することにより、縞パターンの異なる組を生成することで、X線検出器のピクセルについて完全な位相ステッピング曲線を獲得することが可能になる。第1の格子及びX線検出器に対するX線源の焦点スポットの位置は、例えば、電磁界又は磁界を使用することによって変えられ得る。したがって、物体が検査領域にない状態での撮像動作中に参照スキャンデータを獲得するためにスキャン運動が繰り返されるが、X線検出器における位相情報などのさらなる情報を獲得するために、スキャン運動の繰り返しでは縞パターンの異なる組を用いる。スキャン運動は、例えば、完全な位相ステッピング曲線に対する参照スキャンデータがX線検出器のピクセルxyごとに入手可能になるまで、縞パターンのいくつかの異なる組のために繰り返され得る。獲得された参照スキャンデータは、X線検出器に対する格子構成部の位置ごとに、X線検出器のピクセルxyについての完全な位相ステッピング曲線が入手可能となるように、さらに解像され得る。参照スキャンデータは、例えば、それぞれのスキャン運動で使用される縞パターンの各組ごとにそれぞれのピクセルxyで獲得された参照スキャンデータを、当該それぞれのピクセルxyの解像データに関連付けることによって解像され得る。ピクセルxyの解像データは、X線検出器に対する格子構成部の様々な位置からの完全な位相ステッピング曲線と、縞パターンの様々な組とを含む。しかし、参照スキャンデータがX線検出器のピクセルのうちサブセットのみについて必要とされる場合は、スキャン運動におけるX線検出器に対する格子構成部のいくつかの異なる位置の数、及び/又は縞パターンの異なる組のためのスキャン運動の数を制限して、X線検出器のピクセルのうちサブセットのみについて参照スキャンデータを取得し得る。
X線撮像デバイスは、物体が検査領域にある状態での撮像動作中に、格子構成部をスキャン運動で、縞パターンの組のうちの1つのため参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する位置に移動させることにより、物体スキャンデータを獲得するように構成され得る。
さらに、この参照スキャンデータは、物体の画像を取得するために物体スキャンデータをフィットさせる後続のステップで使用され得るパラメータを取得するために使用され得る。これにより、参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する格子構成部の位置を用いて物体がスキャンされる場合に、縞パターンの組のうちの1つのみをスキャン運動で使用して物体の画像を取得することが可能になる。したがって、必要とされる物体のスキャン回数を減らすことができる。
好ましくは、結果として縞パターンの組のうちの1つのみを生じさせる1つのみのスキャン運動が、物体スキャンデータを獲得するために使用される。代替として、結果として縞パターンの2つ以上の異なる組を生じさせるスキャン運動が、物体スキャンデータを獲得するために使用され得る。
X線撮像デバイスは、物体の画像を取得するために、参照スキャンデータから取得されたパラメータに基づいて物体スキャンデータをフィットさせるように構成され得る。X線撮像デバイスは、例えば、物体の画像を取得するために、参照スキャンデータから取得されたパラメータに基づいて物体スキャンデータをフィットさせるために構成された処理ユニットを備え得る。代替又は追加として、例えば、物体の画像を取得するべく参照スキャンデータから取得されたパラメータに基づいて物体スキャンデータをフィットさせるために、パーソナルコンピュータなどの外部ユニットに参照スキャンデータ及び物体スキャンデータが提供され得る。
ある実施形態において、格子構成部は2つの格子を備える。格子構成部は、3つの格子又はそれ以上の格子を備えることもできる。好ましくは、格子は、各スキャン運動中に互いに対して固定された空間的関係を保つ。格子は、例えば位相格子又は吸収格子であり得る。ある実施形態において、格子構成部は、2つの吸収格子を備える。別の実施形態において、格子構成部は、位相格子及び分析器格子、例えば、撮像動作中にX線放射線のビームと相互作用するときに格子構成部によって生成される縞パターンを適切に分解するためのX線検出器の空間分解能に対する要件を緩和することを可能にする吸収格子を備える。
X線撮像デバイスは、X線源と検査領域との間に配置された線源格子を備え得る。線源格子は、好ましくは、線源格子が、互いに対してインコヒーレントであり得る個々にコヒーレントなX線放射線の複数のビームを生成するように配置される。線源格子は、格子構成部の格子の1つであり得る。X線源と検査領域との間への線源格子の配置は、X線放射線を少なくとも部分的にコヒーレントにすることを可能にする。X線源が、縞パターンの生成を可能にするのに十分にコヒーレントである、元からコヒーレントなX線放射線を生成することができない場合、X線撮像デバイスは、好ましくは、線源格子を備える。X線撮像デバイスは、2つ以上の線源格子、特に、スキャン運動中にX線検出器に対する格子構成部の異なる位置各々で、格子構成部の格子に少なくとも部分的にコヒーレントなX線放射線が提供されるように配置された線源格子のアレイを備えることもできる。
X線撮像デバイスは、後続のスキャン運動とスキャン運動との間に格子構成部の格子の互いに対する相対横方向位置を変えることにより、縞パターンの異なる組を生成するように構成され得る。縞パターンの異なる組を生成するために、例えば、他の格子に対する格子のうち任意の1つ又は複数の相対横方向位置を変えることができ、例えば、分析器格子に対する位相格子の相対横方向位置、線源格子に対する位相格子の相対横方向位置、位相格子及び分析器格子に対する線源格子の相対横方向位置、又は吸収格子のうち1つのその他に対する相対横方向位置等が変えられ得る。格子の互いに対する相対横方向位置は、例えば、後続のスキャン運動とスキャン運動との間にアクチュエータ等によって変えられ得る。X線撮像デバイスは、アクチュエータ、例えば、格子の1つ又は複数を格子構成部の他の格子と比較して異なる相対横方向位置に移動させるように構成された、圧電アクチュエータを備え得る。
X線撮像デバイスは、処理ユニットを備え得る。処理ユニットは、パラメータを取得するために参照スキャンデータに第1の関数をフィットさせることと、参照スキャンデータから取得されたパラメータを使用して物体スキャンデータに第2の関数をフィットさせることとにより、参照スキャンデータ及び物体スキャンデータを処理するために構成され得る。処理ユニットは、代替として、参照スキャンデータ又は物体スキャンデータを処理するために構成され得る。
処理ユニットは、参照スキャンデータに第1の関数Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))をフィットさせるために構成され得、Jxyα(z)は、格子の互いに対する相対横方向位置z、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、縞位相φxyα、及び格子周期pに依存して、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される参照スキャンデータである。
平均線束Ixyαは、位相ステッピング曲線の平均強度に対応するフィッティングパラメータであり、
Figure 2020534904
と定義され得、nは整数個の異なる位置であり、z、Λ、zはzについてのサンプリング値、すなわち、サンプリング値の和をサンプル中の項目数で割った算術平均の意味での位相ステッピング曲線の平均強度であり、ここで、サンプリング値は、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される参照スキャンデータであり、サンプル中の項目数は、格子の互いに対する異なる相対横方向位置zの数によって生成される異なる縞パターンの数に依存する。
縞可視度Vxyα及び縞位相φxyαは、さらなるフィッティングパラメータである。
縞可視度Vxyαは、Jxyα(z)の振幅とその平均Ixyαとの比として定義される。これは、測定された強度Jxyα’(z)の、モデルJxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))へのフィットを行うことによって取り出され得る。縞可視度Vxyαは、
Figure 2020534904
にほぼ等しく、J’xyα,max=max(J’xyα(z))は、ピクセルxyにおける、X線検出器に対する格子構成部の位置αでの関数Jxyα(z)の最大の検出値であり、J’xyα,min=min(J’xyα(z))はその最小の検出値であり、例えば最大及び最小の検出強度である。
縞位相φxyαは、cos(2πz/p)への依存度からのJxyα(z)の検出値のオフセットとして定義される。
格子周期pは、スキャン運動中に縞パターンの異なる組の生成を可能にする、各格子が互いに対する相対横方向位置zを有する構成を実現するために、他の格子に対して相対的に移動される格子の周期である。
処理ユニットは、例えば、第1の関数を参照スキャンデータにフィットさせるために、最小二乗フィット又は例えば加重最小二乗などの任意の他のフィッティング方法を使用するように構成され得る。参照スキャンデータを第1の関数Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))にフィットさせることにより、後に物体スキャンデータをフィットさせるために使用され得るパラメータである、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、及び縞位相φxyαを取得することが可能になる。したがって、参照スキャンデータ及び参照スキャンデータから取得されたパラメータは、X線撮像デバイスを較正するために使用され得る。X線検出器のピクセルxyについての完全な位相ステッピング曲線を参照スキャンデータから取得することができるので、これらのパラメータは、X線検出器のピクセルxyについて取得され得る。
代替又は追加として、処理ユニットは、物体スキャンデータに第2の関数Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))をフィットさせるために構成され得、Kxyαは、格子の互いに対する相対横方向位置z、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像について、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得された物体スキャンデータである。処理ユニットは、例えば、第2の関数を物体スキャンデータにフィットさせるために、最小二乗フィット又は例えば加重最小二乗などの任意の他のフィッティング方法を使用するように構成され得る。さらに、第1の関数を使用して参照スキャンデータをフィットさせることにより取得されたパラメータが使用され得る。第2の関数Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))を物体スキャンデータにフィットさせることにより、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像を取得することが可能になる。
物体透過Txyは、ピクセルxyにおけるX線検出器信号が、検査領域に物体を配置したときに減衰される率として定義され、一方、パラメータz及びαは一定に保たれ、すなわち、平均X線検出器信号は、所与の値JxyαからJxyα・Txyに低減され、0<Txy<1である。Txyは、したがって、検査領域に配置された物体によるX線放射線の減衰の度合いの指標となる。
暗視野Dxyは、物体を検査領域に配置したときの可視度Vxyαの低下の率と定義される。物体が検査領域にある状態で撮像動作を行うと、全測定可視度VxyαがDxy・Vxyαに低下し、0<Dxy<1である。可視度の低下は、物体中での小さい角度でのX線の散乱、並びにビームハードニング効果に起因するものである。
差分位相ψxyは、物体を検査領域に配置したときの関数Jxyα(z)の横方向シフトの変化と定義される。物体が検査領域にある状態で撮像動作を行うと、(余弦)正弦波振動の横方向シフトが、φxyαからφxyα+ψxyに変化し、−π<ψxy<πである。横方向シフトは、物体中でのX線放射線の屈折によって生じる。
したがって、格子の互いに対する1つのみの相対横方向位置zが使用されればよいので、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像は、物体が検査領域にある状態での撮像動作で、参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する格子構成部の位置に沿った1回のみのスキャン運動で取得され得る。
X線撮像デバイスは、回転可能スキャンアーム又は移動可能スキャンアームなどのスキャンアームを備え得る。スキャンアームは、X線検出器が検査領域に対して静止したままで、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させるために構成され得、それによりスキャン運動で縞パターンの組がX線検出器によって検出される。スキャンアームはさらに、縞パターンの異なる組のために格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させるために構成され得る。したがって、参照スキャンデータは、格子の互いに対する異なる相対横方向位置を使用して、回転可能スキャンアームの揺動を数回行うことによって獲得され得、ここでは、格子のうち1つの格子の位置のみが変えられる。
回転可能スキャンアームは、代替又は追加として、撮像動作中に、X線検出器が検査領域に対して静止したままで、X線源を通って延びる軸を中心としてX線源をスキャン運動でX線検出器に対して回転させるために構成され得る。X線源は、代替として、検査領域及び/又はX線検出器に対して静止しているように構成され得る。X線源が格子構成部と一緒に回転されない場合、縞パターンを作り出すX線源の放出スペクトル及び強度は、X線源が通例は球対称のX線放射線を提供しないため、X線検出器の放射線感受エリアにわたるスキャン運動中に変化し得る。
X線撮像デバイスは、物体が検査領域にない状態での撮像動作中に、X線検出器が検査領域に対して静止したままで、格子構成部をスキャン運動で、X線検出器に対して少なくとも4つ、例えば4〜50個又は4〜100個の異なる位置に移動させ、それによりスキャン運動において縞パターンの組がX線検出器によって検出されることと、少なくとも3つ、例えば3〜12個、3〜30個、又は3〜50個の縞パターンの異なる組のために、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させることとにより、参照スキャンデータを獲得するように構成され得る。縞パターンの異なる組を用いた少ない数のスキャン運動は、獲得時間及び画像品質の両方を低減させる。縞パターンの異なる組を用いたスキャン運動の回数は、それぞれの適用についての獲得時間と画像品質との間のトレードオフが最適化されるように選定され得る。スキャン運動におけるX線検出器に対する格子構成部の異なる位置の数が少ないほど、画像品質、画像カバレッジ、機械精度に関する問題、撮像される物体に提供されるX線放射線の線量、及び獲得時間を低減させる。スキャン運動におけるX線検出器に対する格子構成部の異なる位置の数は、画像品質、画像カバレッジ、機械精度に関する問題、撮像される物体に提供されるX線放射線の線量、及び獲得時間の間のトレードオフが最適化されるように選定され得る。特定の視野、例えばX線検出器の放射線感受エリア全体をカバーするために、スキャン運動におけるX線検出器に対する格子構成部の異なる位置の数は、撮像動作中に、視野、例えば放射線感受エリア全体に縞パターンが提供されるように、視野をX線検出器上での格子構成部の占有面積で割った値以上でなければならない。好ましくは、X線撮像デバイスは、特定の視野、例えばX線検出器の放射線感受エリア全体が3〜10回カバーされるように、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対するいくつかの異なる位置に移動するように構成される。
格子構成部は、撮像動作中に、少なくとも部分的にX線放射線のビームの中に配置される。X線撮像デバイスは、X線位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像を行うために使用され得る。
ある実施形態において、格子構成部は、位相格子及び吸収格子を備える。格子同士の間の距離は、格子構成部がタルボ・ロー型干渉計を形成するように、タルボ距離の要件にフィットさせて調整され得る。タルボ距離の要件については、例えば、EP1731099A1、特に段落[0053]〜[0058]に開示されている。タルボ・ロー型干渉計は、線源格子、位相格子、及び吸収格子を備え得る。吸収格子は、分析器格子として機能することができる。
代替として、格子構成部は2つの吸収格子を備えることもでき、それらの吸収格子は、X線撮像デバイスがX線位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像を行うことを可能にするように配置され得る。格子は、例えば、Huangら「Alternative method for differential phase−contrast imaging with weakly coherent hard x rays」、Phys. Rev. A 79,013815(2009)、特に、節II.B及びII.Cに開示される格子構成部の1つに配置され得る。これらの格子構成部は、2つの吸収格子を備える。X線撮像デバイスのある実施形態において、格子構成部の2つの吸収格子の周期p及びpは、
Figure 2020534904
となるように調節され、Lは、X線源と第1の吸収格子との間の距離であり、Dは、第1の吸収格子と第2の吸収格子との間の距離である。1つの線源格子と2つの吸収格子とを備えるX線撮像デバイスの別の実施形態において、格子構成部の2つの吸収格子の周期p及びpは、
Figure 2020534904
となるように調節され、格子構成部の線源格子の周期pは、
Figure 2020534904
となるように調節され、Lは、線源格子と第1の吸収格子との間の距離であり、Dは第1の吸収格子と第2の吸収格子との間の距離であり、mは正の整数である。2つの吸収格子を備えるX線撮像デバイスは、タルボ・ロー干渉計によるX線撮像デバイスに比べて厳格でない格子の距離要件で、位相コントラスト画像を取得することを可能にする。
代替として、X線撮像デバイスは、X線位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像を行うことを可能にする任意の他の格子構成部を備えることもできる。
スキャン運動の異なる位置は、円形の経路、まっすぐな経路、湾曲した経路、弓型の経路、多角形の経路、又は任意の他の経路上に配置され得る。異なる位置は、基本的に水平方向又は垂直方向のスキャン運動を行うことが可能なように配置され得る。本テキストにおいて、水平とは、重力に対して直角な方向を意味する。同様に、本テキストにおいて、垂直とは、重力に対して平行な方向を意味する。患者などの物体が、立位姿勢又は横臥姿勢で撮像され得、すなわち、立位姿勢にある物体は、異なる位置がそれに沿って配置された経路のうち任意の1つに沿って、水平方向又は垂直方向のスキャン運動を使用して撮像され得、横臥姿勢にある物体は、異なる位置がそれに沿って配置された経路のうち任意の1つに沿って、水平方向又は垂直方向のスキャン運動を使用して撮像され得る。
X線撮像デバイスは、例えば、医療撮像のために、病院などの臨床環境で使用され得る。特に、マンモグラフィーや胸部撮像などの医療撮像がX線撮像デバイスを使用して行われ得る。X線撮像デバイスは、産業環境で使用されることも可能である。特に、非破壊検査、及び荷物、容器等のスキャンなどのセキュリティスキャンなどである。
本発明のさらなる態様において、請求項1に記載のX線撮像デバイス又は任意の実施形態のX線撮像デバイスを動作させる方法が提示される。方法は、
− 物体が検査領域にない状態での撮像動作中に参照スキャンデータを獲得するために、X線検出器を検査領域に対して静止したままに保ちながら、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させ、それによりスキャン運動において縞パターンの組がX線検出器によって検出されるステップと、縞パターンの異なる組のために格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させるステップと、を有する。
格子構成部は、X線検出器に対して少なくとも4つ、例えば4〜50個又は4〜100個の異なる位置に移動され得る。好ましくは、格子構成部は、特定の視野、例えばX線検出器の放射線感受エリア全体が3〜10回カバーされるように、スキャン運動でX線検出器に対するいくつかの異なる位置に移動される。格子構成部をスキャン運動で移動させることは、例えば、少なくとも3つ、例えば3〜12個、3〜30個、又は3〜50個の異なる組の縞パターンについて行われ得る。
方法は、
− 物体が検査領域にある状態での撮像動作中に物体スキャンデータを獲得するために、格子構成部をスキャン運動で、縞パターンの組のうちの1つのため参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する位置に移動させるステップをさらに有し得る。
好ましくは、結果として縞パターンの組のうちの1つのみを生じさせる1つのみのスキャン運動が、物体スキャンデータを獲得するために使用される。代替として、結果として縞パターンの2つ以上の異なる組を生じさせる2つ以上のスキャン運動が、物体スキャンデータを獲得するために使用され得る。
方法は、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像を行うために使用され得る。格子構成部の格子は、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像を行うことを可能にするために配置及び構成される。
方法は、2つの格子、3つの格子、又はそれ以上の格子を格子構成部に備えるX線撮像デバイスを動作させるために使用され得る。方法は、各スキャン運動中に、格子を互いに対して固定された空間的関係に保つことを含み得る。方法はさらに、X線源と検査領域との間に線源格子が配置されたX線撮像デバイスを動作させるために使用され得る。線源格子は、格子構成部の格子の1つであり得る。縞パターンの異なる組は、例えば、後続のスキャン運動とスキャン運動との間に格子の互いに対する相対横方向位置を変えることにより生成され得る。格子の互いに対する相対横方向位置は、例えば、後続のスキャン運動とスキャン運動との間にアクチュエータ、例えば圧電アクチュエータ等によって変えられ得る。
方法は、パラメータを取得するために、参照スキャンデータに第1の関数をフィットさせるステップを有し得る。第1の関数は、例えば、Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))とすることができ、Jxyα(z)は、格子の互いに対する相対横方向位置z、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、縞位相φxyα、及び格子周期pに依存して、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される参照スキャンデータである。
方法は、物体の画像を取得するために、参照スキャンデータから取得されるパラメータを使用して物体スキャンデータをフィットさせるステップをさらに有し得る。
方法は、物体の画像を取得するために物体スキャンデータに第2の関数をフィットさせるステップを有し得る。第2の関数は、例えば、Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))とすることができ、Kxyαは、格子の互いに対する相対横方向位置z、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像について、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される物体スキャンデータである。
本発明のさらなる態様において、請求項1に記載のX線撮像デバイス又は任意の実施形態のX線撮像デバイスを動作させるためのコンピュータプログラムが提示される。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されたときに、請求項13に記載の方法又は任意の実施形態の方法をプロセッサに実行させるプログラムコード手段を備える。
コンピュータプログラムは、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像を行うためにX線撮像デバイスを動作させるためにも使用され得る。この場合、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されたときに、請求項14に記載の方法又は任意の実施形態の方法をプロセッサに実行させるプログラムコード手段を備える。
さらに、請求項9に記載のX線撮像デバイスを動作させるためのコンピュータプログラムが提示される。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムが処理ユニット上で実行されたときに、請求項13、14に記載の方法又は任意の実施形態の方法を処理ユニットに実行させるプログラムコード手段を備える。
さらなる態様において、請求項15のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体が提示される。代替又は追加として、コンピュータ可読媒体には、任意の実施形態のコンピュータプログラムに係るコンピュータプログラムが記憶されていることが可能である。
請求項1のX線撮像デバイス、請求項13の方法、請求項15のコンピュータプログラム、及びコンピュータ可読媒体は、特に従属請求項に定義される、同様の及び/又は同一の好ましい実施形態を有することが理解されるべきである。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせでもあり得ることが理解されるべきである。
本発明のこれら及び他の態様は、本明細書の以下に記載される実施形態から明らかになり、またそれを参照して解説される。
X線撮像デバイスの第1の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスの第2の実施形態を側面図で概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスの第2の実施形態を上面図で概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスの第2の実施形態を正面図で概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスの第3の実施形態を上面図で概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスの第3の実施形態を側面図で概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第1の位置にあり、格子が互いに対して第1の相対横方向位置にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第2の位置にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第3の位置にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第1の位置にあり、格子が互いに対して第2の相対横方向位置にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第2の位置にあり、格子が互いに対して第2の相対横方向位置にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 スキャンアームが第1の位置にあり、格子が互いに対して第1の相対横方向位置にあり、物体が検査領域にある、X線撮像デバイスの第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す図である。 X線撮像デバイスを動作させる方法の一実施形態を示す図である。
図1は、X線撮像デバイス10の第1の実施形態を概略的かつ例示的に示す。X線撮像デバイス10は、例えばX線位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像に使用され得る。
X線撮像デバイス10は、X線源12と、線源格子14と、コリメータ16と、位相格子20及び分析器格子22を備えた格子構成部18と、散乱防止グリッド24と、X線検出器26とを備える。X線撮像デバイス10は、X線源12とX線検出器26との間に位置する検査領域30に配置された物体28を撮像することを可能にする。
X線検出器26上での格子構成部18の占有面積は、X線撮像デバイス10を用いた撮像動作中のX線検出器26の放射線感受エリアよりも小さいため、物体スキャンデータは、縞パターンを示すX線放射線が与えられるX線検出器26の放射線感受エリア内にあるピクセルxyのみについて獲得される。X線撮像デバイス10は、したがって、線源格子14、コリメータ16、及び格子構成部18を、スキャン運動で、回転軸32を中心としてX線検出器26に対して回転させるためのスキャンアーム(図示せず)を備える。これにより、放射線感受エリア全体に対して、よってX線検出器26のすべてのピクセルxyに対して、物体スキャンデータを獲得することが可能になる。
他の実施形態において、線源格子14は、格子構成部18の一部であり得る(図示せず)。さらに他の実施形態において、X線検出器が、X線位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像のために位相格子によって生成される縞パターンを検出するのに十分に小さいピクセルの空間的周期を有する場合、X線撮像デバイス10は、格子が1つのみの格子構成部を備えることができる。そのために、X線検出器は、例えば、5μmの空間分解能又はさらに良好な空間分解能の空間分解能をもつ高分解能X線検出器であり得る。
X線源12は、焦点スポット36から始まる光軸34に沿ってX線放射線のビームを放出する。光軸34は、撮像動作中に中心X線ビームがX線源12の焦点スポット36からX線検出器26に向かって伝搬する経路であって、X線放射線のビームがそれに沿って何らかの形態の対称性を呈する経路を定義する仮想線である。
この実施形態において、回転軸32は、X線源12の焦点スポット36を通る。
X線源12は、この実施形態においては封管型である。代替として、X線源12は、回転陽極型であってもよい。X線源12の放出スペクトルは、25kVp〜160kVpの範囲であり、この実施形態においては多色タングステンスペクトルである。
線源格子14は、線源格子14が、互いに対してインコヒーレントであり得る個々にコヒーレントなX線放射線の複数のビームを生成するように、X線源12の封止X線管の筐体の出射窓に配置される。他の実施形態において、線源格子14は、少なくとも部分的にコヒーレントなX線放射線の生成を可能にするように、X線源12の中に又はX線源12に配置され得る。さらに他の実施形態では、X線源、例えばシンクロトロン(図示せず)が、縞パターンを生成するためにX線放射線の空間的コヒーレンスを保証するのに線源格子が必要とされないほど十分にコヒーレントである、X線放射線の元からコヒーレントなビームを生成する。線源格子14は、この実施形態において60μmの周期を有する。線源格子14は、1μm〜500μmの間の周期を有することができる。線源格子は、この実施形態において4mm×40mmの寸法を有する。線源格子14の寸法は、2mm×2mm〜500mm×500mmの間、例えば、4mm×40mm〜10mm×100mmの間であり得る。X線検出器26の放射線感受面の平面における線源格子14の占有面積は、X線検出器26の寸法と同じ大きさであり得る。線源格子14の占有面積は、例えば20mm×20mm〜1000mm×1000mmの間であり得、これは、線源格子14の占有面積が、X線源12と線源格子14との間の距離、並びに線源格子14とX線検出器26との間の距離に依存するためである。線源格子14は、この実施形態において矩形形態を有する。他の実施形態において、線源格子14は、二次形態、又は円形形態などの任意の他の形態を有することもできる。
この実施形態において、X線検出器26は、X線放射線を検出するための2900×2900のピクセルxyをもつ平面2次元X線検出器である。代替として、例えば、500×500ピクセル〜10000×10000ピクセルの間など、任意の他の数のピクセルをもつ平面又は湾曲X線検出器を使用することができる。この実施形態におけるX線検出器26は、426mm×426mmの寸法を有する。代替として、例えば、20mm×20mm〜1000mm×1000mmの間、例として300mm×300mm〜500mm×500mmの間など、格子の占有面積よりも大きい放射線感受エリアを有する、任意の他の寸法を持つX線検出器を使用することができる。この実施形態におけるX線検出器26のピクセルサイズは、148μm×148μmである。ピクセルサイズは、他のX線検出器の場合には、例えば、5μm×5μm〜500μm×500μmの間、例として100μm×100μm〜500μm×500μmの間とすることもできる。この実施形態において、X線検出器26は、二次形態である。他の実施形態において、X線検出器は、任意の他の形態、例えば円形形態又は矩形形態を有することができる。X線検出器はまた、いくつかのライン検出器、すなわち、互いに平行に配置されてピクセルxyの2次元配列を形成する1次元のX線検出器、から構成されることも可能である。
コリメータ16は任意選択である。コリメータ16は、1つのスロットを有し、鉛の形態の放射線不透性材料から作られる。他の実施形態において、コリメータは、他の放射線不透性材料から作られ得る。コリメータ16はX線源12と検査領域30との間に配置されるので、X線放射線のビームは、格子20及び22の寸法又は格子構成部18の占有面積に一致させることができる。
位相格子20は、位相シフト格子であり、他の実施形態では吸収格子に置き換えられてもよい。位相格子20は、X線放射線上の縞パターンを変調する。分析器格子22は吸収格子である。したがって、分析器格子22は、X線検出器26に対する透過マスクとして働き、局所的な縞位置を、X線検出器26によって検出可能な信号強度変動に変換する。検出された強度信号は、検査領域30に配置された物体28によって誘発される位相シフトに関する量的情報を含んでいる。このように分析器格子22を使用することにより、X線検出器26が縞パターンを分解するために低い分解能を有することが可能になる。格子は、シリコンウエハなどの適切な基板をフォトリソグラフィ処理することによって製造され得る。パターン又は周期的な刻線が基板に形成され得る。周期的な刻線には、金などの吸収物質が充填され得る。この実施形態における位相格子20は9μmの周期を有する。位相格子は、1μm〜50μmの間の周期を有することもできる。この実施形態において、分析器格子22は、10μmの周期を有する。分析器格子は、1μm〜100μmの間の周期を有することもできる。分析器格子22は、X線検出器26のピクセルサイズよりも小さい周期を有し得る。この実施形態において、位相格子20と分析器格子22とは同じ寸法を有する。他の実施形態において、位相格子の寸法と分析器格子の寸法は互いと異ならせることができる。格子20及び22の寸法は、10mm×10mm〜500mm×500mmの間であり得る。格子20及び22の寸法は、スキャン運動中にX線検出器26の放射線感受エリア全体に縞パターンを提供することを可能にするために、X線検出器26上での格子20及び22の占有面積が、少なくとも、X線検出器26の全長さ又は高さをカバーするように選定される。この実施形態において、格子20及び22は、10mm×426mmの寸法を有する。この実施形態における格子20及び22は、矩形形態を有する。格子20及び22は、例えば二次形態又は円形形態などの任意の他の形態を有することもできる。
散乱防止グリッド24は任意選択である。この実施形態において、散乱防止グリッド24は、鉛の形態の放射線不透性材料とプラスチックの形態の放射線透過性材料とが交互になった一連の帯状片からなる。他の実施形態において、鉛が別の放射線不透性材料に置き換えられ、プラスチックが別の放射線透過性材料に置き換えられ得る。主X線ビーム放射線は、放射線透過性材料の帯状片に対して基本的に平行に進む際に、放射線透過性材料の帯状片を通過する。平行なビーム経路から逸脱する散乱放射線は、放射線不透性材料の帯状片によって減衰される。したがって散乱防止グリッド24は、散乱放射線の量を制限することを可能にする。
この実施形態において検査領域30に配置される物体28は患者である。代替として、物体28は、荷物、マイクロチップ、野菜、又はユーザが検査したい任意の他の物体であってもよい。
物体28の画像を獲得するには、撮像動作が行われなければならない。したがって、最初に、物体28が検査領域30にない状態で参照スキャンが行われる。
参照スキャンでは、X線源12を作動させ、X線源12がX線放射線のビームを放出し、それが線源格子14によって少なくとも部分的にコヒーレントにされることにより、撮像動作が行われる。この部分的にコヒーレントなX線放射線は、コリメータ16を通過し、コリメータ16は、X線検出器26上での格子構成部18の占有面積に一致させるためにビームを狭める。X線放射線のビームは、物体28のない検査領域30を通過し、位相格子20と相互作用して、位相格子20がX線放射線上の縞パターンを変調する。縞パターンは分析器格子22に当たり、分析器格子22は、X線検出器26の透過マスクとして働き、局所的な縞位置を、後にX線検出器26によってX線検出器のピクセルxyで検出される信号強度変動に変換する。
X線検出器26のすべてのピクセルについて参照スキャンデータを獲得するために、格子構成部18は、スキャン運動で、X線検出器26に対していくつかの異なる位置に移動される。この実施形態において、格子構成部18は、スキャンアーム(図示せず)を用いて格子構成部18を回転させることによって50個の異なる位置に移動される。代替の実施形態において、格子構成部18は、4〜100個の間の任意数の異なる位置、例えば、10、20、又は100個の異なる位置に移動されることも可能である。したがって、スキャンアーム(図示せず)は、線源格子14、コリメータ16、格子構成部18の位相格子20及び分析器格子22を、回転軸32を中心にX線検出器26の放射線感受面に対して回転させて、X線検出器26に対する格子構成部18の異なる位置についての縞パターンの組を獲得する。
撮像される物体28の位相情報を、物体28中への吸収、格子の公差、又はX線源12による不均一な照射など、X線検出器26によって検出される信号への他の寄与から分離することを可能にするために、参照スキャンにおいて、縞パターンのいくつかの異なる組が、X線検出器26に対する格子構成部18の同じ位置で獲得される。この実施形態において、獲得される縞パターンの異なる組の数は8個である。代替の実施形態において、縞パターンの異なる組の数は、例えば、3〜50個の間、3〜30個の間、又は3〜12個の間の任意の数とすることができる。縞パターンの異なる組は、格子14、20及び22の互いに対する相対横方向位置を変えること、又は、例えばX線源12の焦点スポット36を光軸34に直角な方向に移動することにより、格子14、20、22及びX線検出器26に対するX線源12の焦点スポット36の位置を変えることによって生成することができる。X線源12の焦点スポット36は、例えば、電磁界又は磁界(図示せず)によって移動され得る。この実施形態においては、位相格子20及び線源格子14に対する分析器格子22の相対横方向位置が変えられる(図示せず)。したがって圧電アクチュエータ(図示せず)が、分析器格子22の1周期にわたる画像を獲得するために、格子線に直角な横断方向に沿って、位相格子20に対して分析器格子22を移動する。他の実施形態においては、格子20及び22が、格子線の方向に沿って方向づけられた軸を中心に、ある角度だけ一緒に回転されてもよい(図示せず)。圧電アクチュエータに代えて、任意の他のアクチュエータ等が設けられてよい。
分析器格子22は、後続のスキャン運動とスキャン運動との間にのみ、格子14及び20に対して移動される。線源格子14並びに格子構成部18の格子20及び22が異なる位置に移動される1回のスキャン運動中に、格子14、20、及び22は、互いに対して固定された空間的関係を保つ。
参照スキャンデータは、参照パラメータを取得するために使用される。この実施形態において、参照パラメータを取得するために参照スキャンデータをフィットさせるのにフィッティング関数が使用される。参照パラメータは、その後、物体28の画像を取得するために、物体28が検査領域30にある状態での撮像動作中に獲得された物体スキャンデータをフィットさせるために使用され得る。
物体スキャンデータは、物体28を検査領域30に配置し、X線源12を作動させることによって獲得される。少なくとも部分的にコヒーレントなX線放射線のビームは、コリメータ16によって狭められ、検査領域30を通過し、物体28と相互作用する。物体28は、その構造及び材料のために、減衰情報、屈折情報、及び小角度散乱情報をX線放射線上で変調し、それらの情報は位相格子20及び分析器格子22の動作によって抽出され得、位相格子20は、X線放射線上の縞パターンを変調し、縞パターンは、その後、分析器格子22を通過した後にX線検出器26によってモアレパターンの縞として検出され得る。モアレパターンは、参照スキャン中に獲得される参照パターンを乱したバージョンに相当する。参照パターンからの差を使用して、減衰、位相コントラスト、及び暗視野の画像を算出し得る。処理ユニット(図示せず)内で信号処理が行われる。
X線検出器26のすべてのピクセルについて物体スキャンデータを獲得するために、格子構成部18は、スキャン運動で、縞パターンの組のうち1つのみについての参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器26に対する位置に移動される。よって、X線撮像デバイス10は、物体28が検査領域30にある状態での撮像動作中に物体スキャンデータを獲得する。
X線検出器26は、撮像動作全体の間静止しているのに対し、スキャンアームは、スキャン運動中にコリメータ16並びに格子14、20及び22を移動させる。
この実施形態において、線源格子14と、位相格子20と、分析器格子22との間の距離は、それぞれの格子のピッチとも呼ばれる、格子刻線の空間的周期の関数であるタルボ距離の要件にフィットさせて調整される。したがって、格子は、タルボ・ロー型干渉計として機能する。タルボ・ロー型干渉計として機能するように格子を構成する要件は、例えばEP1731099A1に開示されている。X線撮像デバイスが2つの吸収格子を備えるように位相格子が吸収格子に置き換えられる他の実施形態においては、例えばHuangら「Alternative method for differential phase−contrast imaging with weakly coherent hard x rays」、Phys. Rev. A 79,013815(2009)に開示される要件などの他の要件が適用される。ある実施形態において、格子周期は投影ジオメトリに一致する。
この実施形態において、スキャンアームは、X線検出器26の放射線感受面にわたって振り子様の運動を行う。したがって、格子14、20及び22も、この振り子様の運動を行う。この運動は、図2AでX線撮像デバイス10’の第2の実施形態に提示されるものと同様である。代替として、運動は、図3BのX線撮像デバイス10’’の第3の実施形態に行われるスキャン運動と同様のまっすぐな経路に沿ったものであってよい。
図1に提示されるX線撮像デバイス10の第1の実施形態では、X線源12は、スキャンアームと一緒には回転されない。図4〜9に示されるX線撮像デバイスの第4の実施形態では、X線源12は、スキャンアーム38と一緒に回転される。これにより線束を増すことが可能になる。
図1に提示されるX線撮像デバイス10の第1の実施形態では、物体28は横臥姿勢にある。物体28は、物体支持台(図示せず)に載せられる。物体支持台は、蛇行軌道のような様態での物体のスキャンが可能となるように、スキャン運動の方向に直角な方向に移動させることができる。
他の実施形態において、線源格子及び位相格子は、検査領域が位相格子と分析器格子との間に挟まれる(図示せず)ように、X線源の側に配置されることも可能であり、この配置は反転ジオメトリと呼ばれる。位相格子が吸収格子に置き換えられることも可能であり、線源格子が除去されることが可能であり、又は位相格子が吸収格子に置き換えられることが可能であり、線源格子が除去されることが可能である。反転ジオメトリは、暗視野感度を調節する際の柔軟性を可能にし、この理由は、物体と分析器格子との間の距離を低減することによって感度を低減することができるためである。
図2A、図2B、及び図2Cは、X線撮像デバイス10’の第2の実施形態を概略的かつ例示的に示す。
X線撮像デバイス10’は、X線源12と、線源格子14と、位相格子20及び分析器格子22を備えた格子構成部18と、X線検出器26とを備える。線源格子14は、格子構成部18の一部とすることもでき、又は線源格子14が除去されることも可能である。他の実施形態においては、位相格子及び分析器格子が2つの吸収格子に置き換えられる。
物体28、この場合は直立している患者が検査領域30内に配置される。この実施形態においては、患者の胸部がX線位相コントラスト撮像のために検査領域30内に配置される。
X線放射線が、X線源12の焦点スポット36からX線検出器26に提供される。
線源格子14と、位相格子20及び分析器格子22を備えた格子構成部18とは、この実施形態においてスキャンアーム38に配置される。スキャンアーム38は、線源格子14及び格子構成部18をX線検出器38に対して回転させることを可能にする。したがって、スキャン運動中、3つの格子14、20、及び22は、互いに対して固定された空間的関係を保つ。この実施形態において位相格子20及び分析器格子22は、X線検出器26の放射線感受面と同じ水平方向寸法を有し(図2B参照)、一方、格子構成部18の格子20及び22の垂直方向寸法は、X線検出器26の放射線感受面の垂直方向寸法よりも小さい(図2Aの概略図及び図2Cの概略図を参照)。したがって、格子構成部18も、X線検出器26の放射線感受面と同じ水平方向寸法を有し、一方、格子構成部18の垂直方向寸法は、X線検出器26の放射線感受エリアの垂直方向寸法よりも小さい。
図2AはX線撮像デバイス10’を側面図で示し、図2BはX線撮像デバイス10’を上面図で示し、図2CはX線撮像デバイス10’を正面図で示している。
X線撮像デバイス10’の第2の実施形態は、患者の胸部撮像に特に有用である。
図3は、X線撮像デバイス10’’の第3の実施形態を概略的かつ例示的に示す。
X線撮像デバイス10’’は、X線デバイス10’の第2の実施形態と対照的に、図3Aに見られるように、湾曲線源格子14、湾曲位相格子20、及び湾曲分析器格子22を有する。格子の湾曲形態は、格子の刻線をX線源12の焦点スポット36と位置合わせすることを可能にし、それにより格子14、20、及び22の刻線が垂直方向のスキャン方向に沿って位置合わせされる。他の実施形態において、湾曲した線源格子、位相格子、及び分析器格子は、2つの湾曲吸収格子、又は1つの湾曲線源格子及び2つの湾曲吸収格子に置き換えられ得る。
撮像動作のために、格子20及び22を備えた格子構成部18が、スキャン運動で、X線検出器26に対するまっすぐな経路に沿った各異なる位置に移動する。格子14、20、及び22の刻線はスキャン方向と平行に延びているため、図3Bに見られるように、スキャン運動中に線源格子14を固定したままに保つことが可能である。加えて、X線源12及びX線検出器26が静止している。
直線経路に沿ったスキャン運動に関するさらなる詳細は、WO2017/001294A1、特に、WO2017/001294A1の図11及びそれに対応する説明から得られ得る。
図4〜図9は、スキャンアーム38が異なる位置αにあり、格子14、20、及び22が互いに対して異なる相対横方向位置zにある、X線撮像デバイス10’’’の第4の実施形態を概略的かつ例示的に示す。
X線撮像デバイス10’’’は、X線源12と、線源格子14と、位相格子20及び分析器格子22を備えた格子構成部18と、X線検出器26と、処理ユニット40とを備える。
他の実施形態において、線源格子14は、格子構成部18の一部であるか、又は除去される(図示せず)。他の実施形態において、位相格子20及び分析器格子22は、2つの吸収格子に置き換えられ得る。
X線放射線のビームがX線源12の焦点スポット36から提供され、光軸34に沿って伝搬する中心ビームが、線源格子14、物体28が配置され得る検査領域30、並びに位相格子20及び分析器格子22を備えた格子構成部18を通過して、X線検出器26に当たる。X線検出器26は、検出されたX線放射線から生成される信号を、処理ユニット40に提供する。この実施形態において、X線検出器26は、有線で処理ユニット40に接続されている。代替として、処理ユニット40は、X線検出器26に無線接続されてもよい。
X線源12、線源格子14、及び格子構成部18は、スキャンアーム38に配置される。スキャンアーム38は回転可能である。この実施形態において、スキャンアーム38は、X線源の焦点スポット36を通って延びる回転軸32を中心として回転され得る。他の実施形態において、X線源は、スキャンアームの外部に配置される(図示せず)。
図4では、スキャンアーム38、並びにスキャンアーム38に配置された格子20及び22を備えた格子構成部18が、X線検出器26に対して第1の位置に移動される。図5では、スキャンアーム38は、格子20及び22を備えた格子構成部18がX線検出器26に対して第2の位置αに移動されるように回転される。図6では、スキャンアーム38の別の回転により、格子20及び22を備えた格子構成部18がX線検出器26に対して第3の位置αに移動されることが可能になる。スキャンアーム38を回転させることで、格子20及び22を備えた格子構成部18をX線検出器26に対して異なる位置に移動させることが可能になり、したがって検査領域30の撮像を行うことが可能になる。さらに、X線検出器26のピクセルxy各々に縞パターンを与えることが可能になる。
X線撮像デバイス10’’’は、基本的に、X線撮像デバイス10の第1の実施形態に関して説明したのと同じ撮像動作を行う。しかし、X線撮像デバイス10’’’は、コリメータを有さず、散乱防止グリッドを有さない。したがって、X線撮像デバイス10’’’は、図4〜8に示すように、物体28が検査領域にない状態で参照スキャンを行って、参照スキャンデータを獲得する。その後、図9に示すように、物体28が検査領域にある状態で物体スキャンデータを獲得するための物体スキャンが行われ得る。
参照スキャンデータは、X線検出器26が検査領域30に対して静止したままで、格子構成部18をスキャン運動で、X線検出器26に対して50個の異なる位置α、すなわちこの実施形態においては回転角度αへと、回転させ、それによりスキャン運動において縞パターンの組がX線検出器26によって検出されることと、そのスキャン運動で、X線検出器26に対して同じ位置αへの格子構成部18の回転を、縞パターンの7つの異なる組のために繰り返すこととによって獲得される。他の実施形態において、参照スキャンデータは、格子構成部18をスキャン運動で、X線検出器26に対する別の数の異なる位置αに、例えば、4〜100個の間のいくつかの異なる位置、又は20〜100個の間、例えば10、20、又は100個の異なる位置へと回転させることにより、獲得されることも可能である。スキャン運動での、X線検出器26に対して同じ位置αへの格子構成部18の回転は、縞パターンの別の数の異なる組のために、例えば、縞パターンの2つ以上の異なる組、又は2〜50個の間、2〜30個の間、若しくは2〜12個の間の任意の数、例として、2、4、7、又は11個の異なる組の縞パターンについて、繰り返されることも可能である。縞パターンの数を増やすと、導出される参照パラメータの精度が増し、よって最終的な画像品質が向上するが、参照スキャンデータを獲得するための撮像動作の獲得時間がより長くなるという犠牲がある。
X線撮像デバイス10’’’のこの実施形態において、縞パターンの組は、格子14、20、及び22の互いに対する相対横方向位置zを変えることによって生成される。詳細には、図7は、スキャンアーム38が第1の位置にあり、格子14、20、及び22が互いに対して第2の相対横方向位置zにある、X線撮像デバイス10’’’を示し、すなわち、位相格子20が他の2つの格子14及び22に対してシフトされている。したがって、縞パターンが変えられ、したがってX線検出器26によって獲得される信号も変えられる。位相格子20は、位相格子20の1周期にわたって画像を獲得するために、圧電アクチュエータ(図示せず)により、格子線に直角の横断方向に沿って線源格子14及び分析器格子22に対して移動される。位相格子20は、後続のスキャン運動とスキャン運動との間にのみ移動される。したがって、スキャン運動は、格子構成部18を、スキャンアーム38を介して、X線検出器26に対して異なる位置に移動させることによって行われる。次いで、位相格子20が、他の格子14及び22に対して移動される。その後、格子構成部18を、X線検出器26に対して前回のスキャン運動と同じ位置に移動させることにより、次のスキャン運動が行われる。これにより、参照スキャンデータを獲得することが可能になり、その参照スキャンデータを解像して、X線検出器26のピクセルxyごとに完全な位相ステッピング曲線を取得することができる。参照スキャンデータは、解像及び処理のために処理ユニット40に提供される。
処理ユニット40は、参照パラメータを取得するために、参照スキャンデータに第1の関数をフィットさせることによって参照スキャンデータを処理する。処理ユニット40は、最小二乗フィットを使用する。他の実施形態において、処理ユニット40は、加重最小二乗などの任意の他のフィッティング方法を使用することもできる。この実施形態において、処理ユニット40は、参照パラメータを取得するために、第1のフィッティング関数Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))を使用して参照スキャンデータをフィットさせ、Jxyα(z)は、格子14、20及び22の互いに対する相対横方向位置z、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、縞位相φxyα、及び位相格子20の格子周期pに依存して、X線検出器26に対する格子構成部18の回転角度αについて、X線検出器26のピクセルxyで獲得される参照スキャンデータである。
物体スキャンデータは、物体28が検査領域30にある状態での撮像動作中に、縞パターンの組のうちの1つのみについての参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じX線検出器26に対する位置αへと、格子20及び22を備える格子構成部18をスキャン運動で回転させることにより、獲得される。物体スキャンデータは、処理のために処理ユニット40に提供される。
処理ユニット40は、参照スキャンデータから取得された参照パラメータを使用して、物体スキャンデータに第2の関数をフィットさせる。したがって、処理ユニット40は、第2の関数Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))を使用して、物体スキャンデータをフィットさせ、Kxyαは、格子14、20、及び22の互いに対する相対横方向位置z、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像について、X線検出器26に対する格子構成部18の回転角度αについて、X線検出器26のピクセルxyで獲得される物体スキャンデータである。よって、物体透過、暗視野、及び差分位相の画像が、第2の関数をフィットさせることによって獲得され得る。X線撮像デバイス10’’’は、参照スキャンデータ及び物体スキャンデータを獲得するためのスキャン運動の回数を減らすことを可能にし、したがって、撮像に必要とする時間を短くする。
図10は、X線撮像デバイスを動作させる方法の一実施形態を示す。X線撮像デバイスは以下のように提供される。
X線放射線のビームを放出するX線源が提供される。この実施形態におけるX線源は、X線管であり、互いに対してインコヒーレントであり得る個々にコヒーレントなX線放射線の複数のビームを生成するための線源格子を有する。代替として、シンクロトロンなどの元からコヒーレントなX線源が設けられてもよい。他の実施形態において、線源格子は、X線源から分離されることも可能である。さらに他の実施形態では、線源格子が設けられない。
撮像される物体を収容する検査領域をはさんでX線源の反対側に、X線検出器が配置される。
X線源とX線検出器との間に格子構成部が配置される。さらに、格子構成部は、X線検出器によって検出可能なX線放射線上の縞パターンを変調するように構成される。さらに、格子構成部は、格子構成部が、X線検出器上でX線検出器の放射線感受エリアよりも小さい占有面積を有するように構成される。格子構成部を構成するために、2つの吸収格子が設けられ、それらの吸収格子は、X線検出器上での占有面積がX線検出器の放射線感受エリアよりも小さくなり、かつ、X線検出器によって検出可能なX線放射線上の縞パターンが変調されるように、配置される。他の実施形態において、格子構成部は、X線放射線上の縞パターンを変調するための位相格子と、縞パターンを検出するためのX線検出器を支持する分析器格子とを備える。代替として、1つのみの格子又は3つ以上の格子が設けられてもよい。格子のうち1つ又は複数が吸収格子であることも可能である。線源格子は、格子構成部の格子として設けられることも可能である。格子構成部の占有面積は、格子構成部の1つ又は複数の格子のサイズ、及び格子構成部とX線検出器との間の距離に依存することが理解されるべきである。したがって、格子構成部がX線検出器上でX線検出器の放射線感受エリアよりも小さい占有面積を有するように格子構成部を構成することは、格子構成部がX線検出器上でX線検出器の放射線感受エリアよりも小さい占有面積を有するように、あるサイズの格子構成部を準備することと、X線検出器からある距離に格子構成部を配置することとの両方を含む。
参照スキャンデータを獲得するために、方法は、ステップ110及び120により第1のモジュール100を行う。
ステップ110で、格子構成部が、スキャン運動で、X線検出器に対していくつかの異なる位置に移動される。格子は、スキャン運動中、互いに対して固定された空間的関係に保たれる。この実施形態において、格子構成部は、X線検出器に対して異なる位置に格子構成部を移動するために、回転軸を中心として回転され、異なる位置はこの実施形態において50個の異なる位置である。別の実施形態において、異なる位置は、例えば、X線検出器に対して、4〜100個の間の任意数の異なる位置、例えば、10、20、又は100個の異なる位置であり得る。X線検出器は、スキャン運動において縞パターンの組がX線検出器によって検出されるように、スキャン運動中、検査領域に対して静止したままに保たれる。したがって、縞パターンの位置がX線検出器の放射線感受エリアにわたって移動する間に、X線検出器の異なる各ピクセルxyは、異なる縞パターンを検出することができる。この実施形態においては、格子構成部の回転によって、X線検出器の放射線感受面と、縞パターンを生成する格子構成部の格子との間に角度が生成されるのに伴って、縞パターンの組が検出され、縞パターンは、拡大に起因してスキャン運動における異なる位置ごとにわずかに異なる。
ステップ120で、物体が検査領域にない状態での撮像動作中に参照スキャンデータを獲得するために、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させることが、縞パターンのいくつかの異なる組のために繰り返される。縞パターンの異なる組は、この実施形態においては、後続のスキャン運動とスキャン運動との間に、格子の互いに対する相対横方向位置を変えることによって生成される。後続の運動と運動との間の格子の互いに対する相対横方向位置は、例えば圧電アクチュエータ等によって変えられる。したがって、この実施形態において、位相格子は、分析器格子に対して移動される。この実施形態において、縞パターンの異なる組の数は8個である。縞パターンの異なる組の数は、例えば、4個以上の任意の数、又は3〜50個の間、3〜30個の間、又は3〜12個の間の任意の数、例として3、5、8、又は12個とすることもできる。参照スキャンデータは、よって、X線検出器のピクセルxyごとに獲得され得る。これにより、X線検出器のピクセルxyごとに完全な位相ステッピング曲線を取得することが可能になる。
参照スキャンデータを獲得した後、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像を行うための任意選択の第2のモジュール200が行われ得る。
物体は、ステップ210を行う前に検査領域に配置される。
ステップ210で、物体が検査領域にある状態での撮像動作中に物体スキャンデータを獲得するために、格子構成部が、スキャン運動で、縞パターンの組のうちの1つのみについての参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する位置に移動される。代替として、結果として縞パターンの2つ以上の異なる組を生じる2つ以上のスキャン運動が、物体スキャンデータを獲得するために使用され得る。
ステップ110及び120は、参照スキャンデータを獲得するために必須である。ステップ210は任意選択であり、物体の画像を取得するためにX線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像を行うために使用され得る。
代替の実施形態において、モジュール200は、パラメータを取得するために参照スキャンデータに第1の関数をフィットさせるステップをさらに有する。第1の関数は、例えば、Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))とすることができ、Jxyα(z)は、格子の互いに対する相対横方向位置z、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、縞位相φxyα、及び格子周期pに依存して、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される参照スキャンデータである。代替の実施形態は、物体の画像を取得するために、参照スキャンデータから取得されるパラメータを使用して物体スキャンデータをフィットさせるステップをさらに有する。したがって、代替の実施形態は、物体の画像を取得するために物体スキャンデータに第2の関数をフィットさせるステップを有する。第2の関数は、例えば、Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))とすることができ、Kxyαは、格子の互いに対する相対横方向位置z、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像について、X線検出器に対する格子構成部の位置αについて、X線検出器のピクセルxyで獲得される物体スキャンデータである。
本発明について、図面及び前述の説明において詳細に例示し、説明したが、そのような例示及び説明は、説明を目的とする又は例示的なものであり、制限的なものではないとみなすべきであり、本発明は、開示される実施形態に制限されない。例えば、X線源及び位相格子又は吸収格子が、X線検出器の放射線感受エリアと同じサイズの占有面積を有し、一方、分析器格子の占有面積がX線検出器の放射線感受エリアよりも小さい実施形態で本発明を動作させることが可能である。この場合は、分析器格子だけがスキャン運動で移動されればよく、一方、その他の構成要素は静止していることができる。
図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の考察から、開示される実施形態への他の変形例を当業者によって理解し、特許請求される本発明を実施する際に実施することが可能である。
特許請求の範囲において、単語「有する、備える」は、他の要素又はステップを排除せず、単数形は複数形を排除しない。
単一のユニット、プロセッサ、又はデバイスが、請求項に記載されるいくつかの項目の機能を実現し得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせを有利に使用できないことを意味しない。
1つ又は数個のユニット又はデバイスによって行われる、格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させること、X線検出器を検査領域に対して静止したままに保つこと、スキャン運動において縞パターンの組をX線検出器によって検出すること、物体が検査領域にない状態で、縞パターンのいくつかの異なる組のために格子構成部をスキャン運動でX線検出器に対して同じ位置に移動させること、物体が検査領域にある状態で、格子構成部をスキャン運動で、縞パターンの組のうちの1つのため参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、X線検出器に対する位置に移動させることなどの動作は、任意の他の数のユニット又はデバイスによって行われ得る。これらの動作及び/又は方法は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして実施され得る。
コンピュータプログラムが、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光学記憶媒体又は固体状態媒体などの適切な媒体上に記憶/配布され得るが、インターネット、イーサネット、又は他の有線若しくは無線遠隔通信システムを介するなど、他の形態で配布されてもよい。
特許請求の範囲内に参照符号がある場合、範囲を制限するものとは解釈すべきでない。
本発明は、X線位相コントラスト撮像及び/又はX線暗視野撮像のための参照スキャンデータを獲得することに関する。したがって、X線検出器が、検査領域をはさんでX線源の反対側に配置され、X線源とX線検出器との間に格子構成部が配置される。物体が検査領域にない状態での撮像動作中に、X線検出器が検査領域に対して静止したままで、格子構成部は、スキャン運動でX線検出器に対していくつかの異なる位置に移動され、それによりスキャン運動において縞パターンの組がX線検出器によって検出される。スキャン運動は、縞パターンの異なる組のために繰り返される。これにより、X線撮像デバイスの較正に必要とされる参照スキャンデータを、より少ないスキャン運動で獲得することが可能になる。

Claims (15)

  1. X線放射線のビームを放出するX線源と、
    撮像される物体を収容する検査領域をはさんで前記X線源の反対側に配置されたX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器との間に配置され、前記X線検出器によって検出可能な前記X線放射線上の縞パターンを変調する格子構成部と、
    を備え、
    前記X線検出器上での前記格子構成部の占有面積が、前記X線検出器の放射線感受エリアよりも小さく、
    前記X線撮像デバイスは、前記物体が前記検査領域にない状態での撮像動作中に、スキャン動作において縞パターンの組が前記X線検出器によって検出されるように、前記X線検出器が前記検査領域に対して静止したままで、前記格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させることと、縞パターンの異なる組のために前記格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対して同じ位置に移動させることとにより、参照スキャンデータを獲得する、X線撮像デバイス。
  2. 前記X線撮像デバイスは、前記物体が前記検査領域にある状態での撮像動作中に、前記格子構成部をスキャン運動で、縞パターンの前記組のうちの1つのため前記参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、前記X線検出器に対する位置に移動させることにより、物体スキャンデータを獲得する、請求項1に記載のX線撮像デバイス。
  3. 前記X線撮像デバイスが、前記物体の画像を取得するために、前記参照スキャンデータから取得されるパラメータに基づいて前記物体スキャンデータをフィットさせる、請求項2に記載のX線撮像デバイス。
  4. 前記格子構成部は、位相コントラスト撮像及び/又は暗視野撮像を行うための撮像動作中に、少なくとも部分的にX線放射線の前記ビームの中に配置される、請求項3に記載のX線撮像デバイス。
  5. 前記格子構成部が2つの格子を備え、前記2つの格子が、各スキャン運動中に互いに対して固定された空間的関係を保つ、請求項4に記載のX線撮像デバイス。
  6. 前記X線撮像デバイスは、互いに対してインコヒーレントであり得る個々にコヒーレントなX線放射線の複数のビームを線源格子によって生成するように、前記X線源と前記検査領域との間に配置された前記線源格子を備える、請求項5に記載のX線撮像デバイス。
  7. 前記X線撮像デバイスは、前記物体が前記検査領域にない状態での撮像動作中に、前記X線検出器が前記検査領域に対して静止したままで、前記格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対して少なくとも4つの異なる位置に移動させ、それにより前記スキャン運動において縞パターンの組が前記X線検出器によって検出されることと、縞パターンの少なくとも2つの異なる組のために、前記格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対して同じ位置に移動させることとにより、参照スキャンデータを獲得する、請求項1、2、3、4、5、又は6に記載のX線撮像デバイス。
  8. 前記X線撮像デバイスが、後続する複数のスキャン運動の間に前記格子の互いに対する相対横方向位置を変えることにより、縞パターンの異なる組を生成する、請求項5又は6に記載のX線撮像デバイス。
  9. 前記X線撮像デバイスが、前記パラメータを取得するために前記参照スキャンデータに第1の関数をフィットさせることと、前記参照スキャンデータから取得された前記パラメータを使用して前記物体スキャンデータに第2の関数をフィットさせることとにより、参照スキャンデータ及び物体スキャンデータを処理する処理ユニットを備える、請求項8に記載のX線撮像デバイス。
  10. 前記処理ユニットが、前記参照スキャンデータに第1の関数Jxyα(z)=Ixyα(1+Vxyαcos(φxyα+2πz/p))をフィットさせ、ここで、Jxyα(z)は、前記格子の互いに対する相対横方向位置z、平均線束Ixyα、縞可視度Vxyα、縞位相φxyα、及び格子周期pに依存して、前記X線検出器に対する前記格子構成部の位置αについて、前記X線検出器のピクセルxyで獲得される前記参照スキャンデータである、請求項9に記載のX線撮像デバイス。
  11. 前記処理ユニットが、前記物体スキャンデータに第2の関数Kxyα=Ixyαxy(1+Vxyαxycos(ψxy+φxyα+2πz/p))をフィットさせ、ここで、Kxyαは、前記格子の互いに対する相対横方向位置z、物体透過Txy、暗視野Dxy、及び差分位相ψxyの画像について、前記X線検出器に対する前記格子構成部の前記位置αについて、前記X線検出器の前記ピクセルxyで獲得される前記物体スキャンデータである、請求項10に記載のX線撮像デバイス。
  12. 前記格子構成部の前記2つの格子が位相格子及び吸収格子であり、前記格子同士の間の距離は、前記格子構成部がタルボ・ロー型干渉計を形成するように、タルボ距離の要件にフィットさせて調整される、請求項11に記載のX線撮像デバイス。
  13. 請求項1に記載のX線撮像デバイスを動作させる方法であって、前記方法は、
    物体が前記検査領域にない状態での撮像動作中に参照スキャンデータを獲得するために、前記スキャン運動において縞パターンの組が前記X線検出器によって検出されるように、X線検出器を検査領域に対して静止したままに保ちながら、格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対していくつかの異なる位置に移動させるステップと、縞パターンの異なる組のために前記格子構成部をスキャン運動で前記X線検出器に対して同じ位置に移動させるステップとを有する、方法。
  14. 前記物体が前記検査領域にある状態での撮像動作中に物体スキャンデータを獲得するために、前記格子構成部をスキャン運動で、縞パターンの前記組のうちの1つのため前記参照スキャンデータを獲得するために使用されたのと同じ、前記X線検出器に対する位置に移動させるステップをさらに有する、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1に記載のX線撮像デバイスを動作させるためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されたときに、請求項13に記載の方法を前記プロセッサに実行させるプログラムコード手段を備える、コンピュータプログラム。

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