JP2020533182A - 車両用ホイールを製造するための方法、注型用金型及び装置 - Google Patents

車両用ホイールを製造するための方法、注型用金型及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020533182A
JP2020533182A JP2020535304A JP2020535304A JP2020533182A JP 2020533182 A JP2020533182 A JP 2020533182A JP 2020535304 A JP2020535304 A JP 2020535304A JP 2020535304 A JP2020535304 A JP 2020535304A JP 2020533182 A JP2020533182 A JP 2020533182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
casting
temperature
vehicle wheel
light metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020535304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7247198B2 (ja
Inventor
バックス,ラルフ
クライン,フリードリッヒ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Entec Stracon GmbH
Original Assignee
Entec Stracon GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Entec Stracon GmbH filed Critical Entec Stracon GmbH
Publication of JP2020533182A publication Critical patent/JP2020533182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7247198B2 publication Critical patent/JP7247198B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/20Accessories: Details
    • B22D17/22Dies; Die plates; Die supports; Cooling equipment for dies; Accessories for loosening and ejecting castings from dies
    • B22D17/2218Cooling or heating equipment for dies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/22Moulds for peculiarly-shaped castings
    • B22C9/28Moulds for peculiarly-shaped castings for wheels, rolls, or rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/08Cold chamber machines, i.e. with unheated press chamber into which molten metal is ladled
    • B22D17/10Cold chamber machines, i.e. with unheated press chamber into which molten metal is ladled with horizontal press motion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D18/00Pressure casting; Vacuum casting
    • B22D18/04Low pressure casting, i.e. making use of pressures up to a few bars to fill the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D27/00Treating the metal in the mould while it is molten or ductile ; Pressure or vacuum casting
    • B22D27/04Influencing the temperature of the metal, e.g. by heating or cooling the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/20Accessories: Details
    • B22D17/22Dies; Die plates; Die supports; Cooling equipment for dies; Accessories for loosening and ejecting castings from dies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/20Accessories: Details
    • B22D17/30Accessories for supplying molten metal, e.g. in rations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D18/00Pressure casting; Vacuum casting
    • B22D18/06Vacuum casting, i.e. making use of vacuum to fill the mould

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Steering Controls (AREA)

Abstract

本発明は、車両用ホイール(2)を軽金属材料から製造する方法に関する。軽金属材料は注型用金型(3)の金型キャビティ(14)に液状で導入される。車両用ホイール(2)は加圧注型によって製造される。注型用金型(3)は異なる領域がそれぞれ異なる温度に温度制御される。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ホイールを軽金属材料から製造する方法であって、その軽金属材料が注型用金型の金型キャビティに液状で導入される方法に関する。さらに、本発明は、車両用ホイールを軽金属材料から製造するための注型用金型であって、液状の軽金属材料を受け入れるための金型キャビティを形成する複数の金型部分を有する注型用金型と、車両用ホイールを製造するための装置とに関する。
乗用車用の軽金属製ホイールにおける走行安全性及び走行快適性の基本は、ばね下質量であり、その決定的要因となるのは、ホイールの重量ができる限り軽いことである。質量慣性及び回転トルクの関係で、軽量ホイールを使用することが目標とされている。このため、一方では、軽量ホイールの設計を実現するための試みがなされている。他方では、材料の選択によって重量を減らす努力がなされている。現在の技術水準は、アルミニウム又はマグネシウム合金製の注型又は鍛造ホイールであり、それらの内で極めて高い割合が低圧チル注型又は永久金型注型法を使用して製造されている。
これらの走行用動的要件に加え、空気力学又は衝突に関連したホイール設計がますます重要な役割を果たしている。ホイールの空気力学特性は燃料消費及びCO排出に直接反映されるため、法制化を踏まえた対策の必要性も高まっている。乗用車のための総合認可手続、特にWLTP(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure)及びWVTA(Whole Vehicle Type Approval)における複数のホモロゲーション要件によって、これらの要件はより厳しくなっているので、認可手続(WVTA)内の完成車両の基本装備は、もはや車両ではなく、全ての装備のバリエーションを記述している。このような世界標準化された軽自動車試験手順(WLTP)による型式試験の変更は、空気力学及び軽量構造の観点からの車両部品の設計の再考を要求している。加えて、これら軽量構造及び空気力学の要件は、「軽量構造で航続距離が伸びる(Light−weight construction increases range)」という原則のもとで、電動モビリティの普及が進んでいることによって支持されている。車両型式に応じて、それぞれ異なるホイール寸法が使用されているが、これらは空気力学的により悪く、正面及びオフセット衝突時により高いブロック作用を引き起こす。これは、乗用車範囲全体の分類結果を悪化させる。
軽量構造、空気力学及び衝突からなるこれらの増大する要求は、車両用ホイールの製造方法の変更を必要としている。その理由は、低圧チル注型のような標準的な注型法では、これらの要件をプロセス工学の観点から最適に満たすことができないからである。
注型部品を製造するための従来のコールドチャンバ注型システムを用いるコールドチャンバ注型法において、これらのシステムは、3枚のマシンプレート、すなわち、マシンシールド、可動型締板及び固定型締板で構成される型締ユニットと、そこに沿って可動型締板を前進及び後退させることができる4本のコラムと、通常は液圧で駆動されるトグルレバー又は二重トグルレバーを介して可動型締板を駆動するための駆動ユニットとによってロック機構を生じさせることによって、型締力を高めている。注型用金型は、可動型締板に可動金型半体を設けるとともに、固定型締板に固定金型半体を設けることによって形成されている。必要なロック力は、型締ユニットによってマシンシールドと固定型締板との間でコラムを圧締することによって加えられる。
従来のコールドチャンバ注型システムにおいて、固定型締板は、注型ユニットに軸線方向に接続されている。そして、溶融液は、注型ユニットによって、注型用金型の固定型締板及び固定金型半体を通る注型チャンバを介して、注型用金型によって形成された金型キャビティに、注型用金型の分割面に垂直な方向、すなわち、2つの金型半体の分割面に垂直な方向に供給される。この目的のために、注型ユニットは、注型チャンバ内で移動可能な、通常は油圧で駆動される注型用プランジャを備える。
突き出しユニットは、可動型締板の背後の型締ユニットに組み込まれている。突き出しユニットは、突き出しピンを注型用金型内で前進及び後退させるために、通常、同じく油圧で駆動される。注型用金型の開型後、注型部品を注型用金型の可動金型半体から掻き出すために、突き出しピンは、可動型締板を貫通している。加えて、通常、中子引き抜きデバイスが設けられている。機械側の中子引き抜きデバイスは、例えば複数の液圧シリンダで構成されている。これらのシリンダは、通常、可動型締板上に取り付けられているが、固定型締板上にも取り付けられている場合がある。
周知のように、コールドチャンバ注型設備における注型工程は、連続する4つの段階、すなわち、注入段階、予充填段階、金型充填段階及び後加圧段階に分割される。
注入又は計量供給は、例えばスプーンで機械的に又はいわゆるVacural法におけるように、流路を介して又は上昇管を介して、保持炉からの圧縮ガスで行われる。注入時間は、注入の種類及び量に応じて、一般に3sから15sの間である。注入時間が相対的に長い場合、溶融液の一部が注型チャンバ内で既に凝固してしまう危険性がある。機械設計に応じて、予充填段階のプランジャ速度を一般に0.2m/sから0.6m/sの間で調整できるので、一方では、溶融液ができる限り高速で移送され、他方では、空気混入ができる限り回避される。これは、例えばプランジャの正面に溜まる溶融液の波を崩壊させることによって、噴霧の形成によって及び/又は注型残渣域における反射によって行われる。
予充填段階において、注型チャンバに溶融液が充填され、プランジャは、溶融液を堰の近傍まで移送する。
コールドフロー箇所を回避するために、金型充填段階は、できる限り短くする必要がある。その継続時間は、通常、5msから60msの間である。金型充填段階において、プランジャは、溶融液を高速で移動させる。この速度は、一般に、最大10m/s以上の範囲で調整可能である。金型充填段階の最後に、運動エネルギーを圧力パルスに変換することによって高圧が発生するので、金型が断裂する危険性がある。したがって、最近の注型機は、充填段階の終了時近くにおいて運動エネルギーを吸収する手段を有する。
コールドチャンバ注型機の後加圧段階又は保圧段階において、300バールから1500バール、場合によってはこれ以上の保持圧力が、通常、倍率器によって設定される。溶融液は、この保持圧力下で凝固し、金型充填中に閉じ込められた空気は、静的保持圧力下で圧縮される。この保持圧力下で体積空隙に閉じ込められる空気の割合は低い。体積空隙は、通常、ブローホールからなる。その原因は、液体から固体への移行時における溶融液の収縮関連部分の補充が不十分であることによる。
従来のコールドチャンバ注型システムにおいて、各堰は、注型部品の壁厚に対して一般に肉薄である。これは、溶融液が注型部品のいくつかの区域で依然として液状である一方で、堰区域では既に部分的又は完全に凝固しているので、更なる供給が不可能であるか又は少なくとも困難であることを意味している。注入又は計量供給後に注型チャンバ内で凝固したリム外殻の形成がもたらすのは、溶融液の一部は、注型用金型への充填にも、金型キャビティ内の収縮関連部分への供給にも、利用不能であるという事実である。補充のために残留溶融液を注型残渣域から押し出すには、高い保持圧力が必要である。
金型充填段階の最後及び保圧段階における高い圧力は、注型用金型の高い保持力を必要とする。この保持力は、注型機の型締ユニットを介して加える必要がある。
高い注型力は、注型用金型の弾性変形を引き起こして、場合によっては金型キャビティの周囲の隆起ももたらす。この隆起は、分割面において並びにスライド及びスライドガイドの区域において、注型部品の周囲にばりを形成させ得る。
高圧は、固定型締板の相対的に大きな厚さを必要とし、ひいては相応に長い注型チャンバを必要とする。これにより、注型チャンバ内の充填レベルが一般に15%から最大約70%に制限されるので、注型チャンバ内の空気体積が相応に大きくなる。型締ユニットに対する注型ユニットの従来の配向は、注型チャンバ内及び注型システム内の溶融液の相対的に長い流路を必要とし、しばしば注型システム又はアンビルをクランク状に曲げるクランキング(Kropfen(ここでのoは、ウムラウト記号の付いたオー・ウムラウト))を必要とする。高圧の印加は、凝固した注型残渣及び注型残渣域における注型チャンバの弾性変形、ひいては注型チャンバ内の注型残渣の詰まりを引き起こし得るので、特定の状況下においては、注型残渣を注型チャンバから引き剥がすために高い開型力が必要とされる。これにより、注型チャンバ及びプランジャの大きな及び/又は早期の摩耗が引き起こされ得る。加えて、注型チャンバ内の注型残渣の詰まりは、多くの場合、ピストン潤滑剤の過剰な塗布に至る。これは、注型部品内の混在物になり得る。
水平に配置された注型チャンバの場合、これらの注型チャンバは、高温溶融液の充填中、上方領域よりも下方領域の方がより強く加熱されるので、この熱負荷は、注型チャンバの変形を引き起こし、注型チャンバと注型用ピストンとの間に摩擦を引き起こす。注型用ピストンは、予充填段階及び型充填段階において、注型チャンバの進路をたどる必要がある。注型用金型又は中で注型用ピストンが動くバレルに対する注型チャンバの従来の配向は、注型チャンバから金型又はバレルへの移行時に溶融液の鉛直方向の偏向を分割面において引き起こす。これは、流動力学の点で問題であり、熱的にも問題である。溶融液の偏向がもたらすのは、金型への充填中の乱流、注型駆動部における所要エネルギーの増大及び注型セット及び注型用金型の区域における著しい空気混入及び浸食の危険性である。
このような従来のコールドチャンバ注型システムのシステム関連の諸欠点は、注型結果を悪化させ、極めて安定したコストのかかる機械設計を必要とすることである。加えて、従来の注型機の全体的な設計のために、注型用金型の型締めは、時間とコストとがかかる工程である。
したがって本発明の一目的は、車両用ホイールの軽量構造、空気力学及び衝突挙動の点で絶えず増加し続けているこれらの要件を満たすことができる車両用ホイールを軽金属材料から製造するための方法及び注型用金型を作成することである。
本発明によると、この目的は、請求項1に記載されている諸特徴によって達成される。
機械及び工具の要件が低いことに加え、本発明による方法は、上記の増大する要求を従来技術から公知の方法及びシステムによって満たすための最良の前提条件を提供する。可能性が限られていた車両用ホイール用の従来の低圧チル注型又は現在のプロセス関連の諸欠点を有する他の注型部品用の従来のコールドチャンバ注型法の代わりに、加圧注型を使用することによって、軽量構造の様々な最適化、空気力学的最適化及び衝突の最適化並びにシステム関連の金型設計を軽量構造及びプロセスの最適化として行うことが可能になる。
したがって、500℃超の高い工具温度の故に注型横断面、注型結果の品質に関してその可能性が限られている低圧チル注型から加圧注型への方法の変更が可能にするのは、軽量構造、空気力学及び衝突挙動に関する様々な最適化に加え、軽量構造及びプロセスの最適化としてのシステム関連の形状設計である。
本発明による注型用金型の温度制御は、金型キャビティへの極めて高速かつ完全な充填をもたらすので、液状軽金属材料の偏析が回避される。本発明による解決策は、金型キャビティ内の所望の温度レベルを可能にするので、注型用金型の不均一加熱に加え、それに伴う注型チャンバの変形が回避され、ひいては特定区域における溶融軽金属材料の早期の凝固が防止される。これにより、ピストン及び注型用金型の耐用寿命の増加に加え、ピストン力も低減される。
加圧注型を使用することと、注型用金型の異なる区域をそれぞれ異なる温度に温度調節することとによって、注型工程中に発生する力が極めて低いので、車両用ホイールの注型が低乱流又は無乱流で行われる。軽金属ホイールの製造にはコールドチャンバ注型法の諸利点が利用されるが、この注型法から別様に生じる諸問題は回避される。
さらに、本発明による方法は、車両用ホイールの特定区域に最大1mm、場合によってはそれ以下の極めて薄い壁厚を可能にする。壁厚の薄肉化が可能であることによって、衝突挙動に関して、公知の車両用ホイールより著しく良好な特性を有する車両用ホイールの設計が可能となる。特に、本発明による方法で製造された車両用ホイールは、所望の衝突挙動に対して最適化することができる。
このように薄い肉厚の故に、車両用ホイールの可視側は、車両用ホイールの重量を著しく増加させずに、ほぼ完全に密閉されるように設計可能である。これにより、車両用ホイールの空気力学特性を著しく向上させることができる。もちろん例えば車両ブレーキの換気用の複数の開口部をこのような可視側に組み込むこともできる。可視側のこのようなディスク状デザイン内に、車両用ホイールの強度を高める構造を配置することができる。これが意味するのは、公知の解決策に比べ、本発明による方法を使用して製造された車両用ホイールの空気力学において、著しい改良の実現も可能であるということである。
本方法の使用によってもたらされる更なる利点は、最大1度以下という小さな抜き勾配である。これは、車両用ホイールに対して前例のないスタイリスティックな設計の可能性を広げる。さらに、1mm以下という極めて小さな半径を有する極めて精巧な表面を作成することができる。
車両用ホイールを1回の注型で仕上げられるという事実は、注型後に必要とされる機械加工を約80%以上減らす。必要な後加工が減るということは、生じる廃棄物が少なくなることを意味し、このことは、環境の保護に役立つ。本発明による方法は、注型時間を大幅に減らし、実質的にばりのない注型を可能にすると同時に、必要とされる原料及びエネルギーも減らす。さらに、高速な注型及び鋳肌(Gusshaut)による凝固が意味するのは、そうでなければ必要な人工時効硬化(Warmauslagerung komplett)を完全に又は部分的に排除できることである。本発明による方法で製造された車両用ホイールは、歪みが小さい。これは、光沢旋削のために必要な微細なグラデーションも可能にする。
本発明による方法によって実現可能な軽量構造は、このような車両用ホイールを搭載した自動車の航続距離を増加させる。これは、環境に対する負荷の軽減に寄与する。
本発明の極めて有利な更なる発展において、注型用金型は、車両用ホイールの横断面が小さい区域では高温に温度調節され、車両用ホイールの横断面が大きい区域では低温に温度調節される場合には、金型キャビティの相対的に狭い区域においては溶融液の早期の凝固を防止するために十分に長い時間にわたって溶融液が液状に維持され、金型キャビティの相対的に幅広の区域においては凝固が適時に開始されることが保証される。全体として、これは、注型される車両用ホイール全体の一様な凝固をもたらす。
金型キャビティへの高速充填及びそれに伴う液状軽金属材料の一様な凝固に関して特に有利であると実証されているのは、金型キャビティへの溶融軽金属材料の注入速度が5m/sより高速である場合である。
注型用金型の通気が行われる通気区域が注型用金型のその他の区域より十分に低い温度に温度調節されるようにもされ得る。これにより、通気区域における溶融液の高速凝固が保証されるので、注型用金型からの溶融液の漏れが防止される。加えて、これにより、高い注型速度でも、液状軽金属材料を通気させながらも、目標とする凝固がコンパクトな設計でも可能になる。
本発明による車両用ホイールを製造するための注型用金型は、請求項5に明記されている。
本発明による注型用金型は、温度調節デバイスの使用によって、注型用金型内の様々な温度範囲の極めて簡単な調整を可能にするので、注型される車両用ホイールの製造をいずれの場合も最適な条件下で行える。本発明による注型用金型は、相対的に簡素な設計を有することができ、温度調節デバイスによって設定温度に常に維持される。
注型用金型の金型キャビティ内への移行部における所望温度の設定に関して特に有利であるのは、温度調節デバイスが加圧水回路、電熱カートリッジ及び/又は加圧油回路として形成されている場合である。
金型部分及び/又はこれらの金型部分に接続されたインサート及び/又は通気要素がそれぞれ異なる材料で構成される場合は、熱流出及び/又は熱流入を相対的に容易に制御することができる。
さらに、温度調節区域の温度の制御及び/又は調節のために、温度調節デバイスが制御デバイスに作動的に接続されるようにし得る。これにより、金型キャビティ又は注型用金型の個々の区域における温度を極めて容易に制御又は調節することができる。
本発明による注型用金型の簡素な構造又は設計に関して有利な更なる実施形態は、互いに対して移動可能な少なくとも2つの金型部分が設けられるという事実であり得る。
本発明の別の有利な実施形態は、金型部分のうちの少なくとも1つが、金型部分を異なる温度に調整して注型用金型において機能するための複数の調整要素を有するという事実であり得る。これらの調整要素は、注型用金型の個々の構成要素間の公差を補償するのに適しているので、これらの調整要素によって、金型部分のうちの少なくとも1つ、ひいては注型用金型全体を個々の構成要素の整合に関して、互いに極めて良好に調整できる。これにより、注型用金型をその設計温度以外の温度でも使用できるので、コストが著しく削減される。各調整要素をそれぞれ異なる材料製にすることもでき、成形部品の製造及び成形部品への入熱に応じて、関与する各構成要素のサイズ差を補償することができる。サイズ差の補償に加え、これらの調整要素は、断熱又は伝熱も狙いどおりに行えるので、成形部品の製造及び成形部品への入熱に加え、サイズ差が補償され、断熱が実現されるか、又は熱が伝達される。サイズ補償に加えて、これらの調整要素は、導入された衝撃及び/又は力の吸収及び/又は減衰も可能である。
注型用金型の通気による溶融液の漏れを防止するために、注型用金型の金型キャビティの通気領域に、温度調節される迷路状構造の形態の表面変化及び/又は横断面における少なくとも1つの変化及び/又は少なくとも1つの偏向がもたらされるようにすることもできる。
このような注型用金型によって車両用ホイールを製造する装置が請求項12に記載されている。
例えば注型機の形態であり得る本装置は、本発明による方法を実施するために特に有利に使用できる。
注型用金型の簡単かつ安全な開型及び閉型を実現するために、注型用金型に属していない少なくとも1つの案内要素によって、注型用金型の金型部分のうちの少なくとも1つを別の金型部分に対して注型用金型の閉型方向に移動可能にすることができる。これにより、注型用金型内に追加で設ける案内部材の構成を省き、このような案内部材なしに注型用金型の金型部分を移動させることも可能である。案内要素を、特に注型用金型内ではなく、装置内に配置することによって、これらの案内要素を大半の異なる注型用金型のために使用できるので、かなりのコスト削減を達成することができる。加えて、これにより、迅速な注型用金型の変更、すなわち、注型用金型の各金型部分の迅速な交換が可能である。
本発明の別の有利な実施形態は、各金型部分がその金型部分を移動させる案内要素から熱的に分離されていることであり得る。これにより、案内要素の過度な加熱が防止されるので、案内要素に反りが生じないようにすることができ、装置の各構成要素における移動の精度が高められ、外乱が回避される。
装置の別の有利な実施形態は、金型部分のうちの少なくとも2つがそれぞれの把持要素によって閉型方向に垂直な方向に移動可能にすることができる。これにより、注型用金型の極めて高速の開型及び閉型が可能になるので、本発明による装置の生産性を大幅に高めることができる。
案内要素及び/又は把持要素との金型部分の簡単かつ高速の接続がもたらされるのは、金型部分のうちの少なくとも1つを、高速接続手段によって、少なくとも1つの案内要素及び/又は各把持要素に接続できる場合である。
温度調節デバイスの効果的な供給及び/又は作動を可能にするために、温度調節デバイスを供給するためのそれぞれのユニットが装置に組み込まれるようにすることもできる。
本発明の別の有利な実施形態は、金型キャビティから空気を抜き取るための真空ユニットが少なくとも1つ設けられることであり得る。この真空ユニットは、液状軽金属材料を金型キャビティに充填するために、金型キャビティからの空気の高速かつ容易な吸い出しを可能にする。
以下においては、本発明の実施形態における複数の例を原則として図面に基づき示す。
本発明による装置の第1の状態における側面図である。 図1の矢印IIによる図である。 図1の装置の斜視図である。 図1の装置の第2の状態における側面図である。 図4の装置の斜視図である。 図1の装置の第3の状態における側面図である。 図6の装置の斜視図である。 図1の装置の第4の状態における側面図である。 図8の装置の斜視図である。 本発明による注型用金型である。 本発明による注型用金型の一部の更なる図である。 本発明による注型用金型の一部の別の図である。
図1〜図9は、図6〜図9に示されている車両用ホイール2を加圧注型によって製作するための装置1の種々の図を示す。車両用ホイール2は、基本的に任意のサイズ及び形状にすることができる。したがって、図6〜図9に示されている車両用ホイール2は、単なる例示とみなされるものとする。車両用ホイール2の加圧注型には軽金属材料、好ましくはアルミニウム又はマグネシウム材料が使用される。この目的のために、下記の方法のために適した、それ自体は公知の軽金属材料を車両用ホイール2の製造のために使用できる。
装置1は、注型用金型3を有する。注型用金型3は、図1、図2及び図3の描写では閉位置にある。ここでの注型用金型3は、4つの金型部分を有する。それは、すなわち、固定金型半体4又は静止金型半体、可動金型半体5、上側ゲート又は上側スライド6、下側ゲート又は下側スライド7である。注型用金型3のこれらの金型部分は、ゼロ点クランプシステムの有無にかかわらず収容可能であり、極めて滑らかで高品質の表面を有することができる。この表面は、被覆等で処理する必要がないか、又は処理がごく限られた範囲で済むような車両用ホイール2の極めて高い表面品質をもたらす。もちろん注型用金型3は、本願明細書に記載及び図示されている4つの金型部分より多くの金型部分を有することもできる。可動金型部分、すなわち、可動金型半体5、上側スライド6及び下側スライド7は、下記のそれぞれの案内要素によって、図1、図2及び図3に示されている状態から図4及び図5、図6及び図7並びに図8及び図9による状態に移動させることができる。下記のこれら案内要素の全ては、装置1の一部であり、注型用金型3には属していない。
可動金型半体5の移動を図1に矢印「x」で示されている注型用金型3の閉型方向及びこの閉型方向xとは逆に案内するために、水平方向に延びる複数のガイドコラム8が使用される。これらは、一方では可動型締板9に取り付けられ、他方では、対向軸受を形成する後部マシンシールド10に取り付けられる。注型用金型3の案内要素でもある可動型締板9を閉型方向xとは逆に移動することによって、可動金型半体5は、図1に示されているその位置から図4に示されている位置に移動される。このように可動金型半体5が固定金型半体4に対して移動されると、上側スライド6及び下側スライド7も固定金型半体4に対して閉型方向xとは逆に移動される。可動型締板9を駆動するために、本願明細書では不図示であって、それ自体は公知の駆動デバイスを使用することができる。ここでの可動型締板9は、装置1のレール11上に移動可能に取り付けられる。ガイドコラム8は、可動型締板9のためのガイドを形成し、注型中の水平型締力を吸収する。固定金型半体4は、固定型締板12に取り付けられる。固定型締板12は、注型ユニット13に接続される。注型ユニット13は、注型用金型3の金型部分の間に形成された金型キャビティ14に液状軽金属材料を導入する役割を担う。注型用金型3は、製造される車両用ホイール2のネガティブ型(die Negativform)をそれ自体は公知の方法で備える。金型キャビティ14への液状軽金属材料の充填は、特に金型キャビティ14の外周から行われる。注型用金型3は、金型キャビティ14への液状軽金属材料の導入時に材料の噴射が回避されるように設計されることが好ましい。金型キャビティ14への液状軽金属材料の導入は、最大100バール又はこれより僅かに大きい、相対的に低い圧力で行われる。
実際の注型工程中、可動型締板9及び可動型締板9がその上に支持されている固定型締板12も型締力を発生させる。この目的のために、可動型締板9を移動するために使用される駆動要素又はデバイスは、例えば液圧シリンダ及び/又はトグルレバー要素又は閉型要素を有することができる。注型用金型3の型締めは、手動、半自動又は全自動式の型締要素によって形状嵌合及び/又は摩擦連結で行うことができる。固定型締板12は、図示されていない金型噴射デバイス及び/又は一体化された圧力媒体システムを有することができる。
上側スライド6は、図1又は図4に示されているその位置から図6に示されている位置に移動可能である。図6に示されている位置では、上側スライド6は、上側把持要素15によって可動金型半体5に対して鉛直方向上方に移動されている。同様に、下側スライド7も、可動金型半体5に対する図1及び図4に示されているその位置から図6に示されているその位置に、下側把持要素16によって下方に移動させることができる。把持要素15及び16並びに可動型締板9は、手動、半自動又は全自動で作動可能である。2つの把持要素15及び16は、注型用金型3のための案内要素でもある。注型用金型3の金型部分を移動させるための両案内要素は、図示されていない方法で圧力媒体を備えることもできる。
ここでは上側スライド6及び下側スライド7を鉛直方向に移動させているのに対し、2つのスライド6及び7の区域において注型用金型3を鉛直方向に分離させること、ひいては2つのスライドを水平方向に移動させることも可能であろう。この場合、2つの把持要素15及び16は、左側及び右側の把持要素になるであろう。いずれにしても、2つのスライド6及び7は、それぞれの把持要素15及び16によって、閉型方向xに垂直な方向に移動されることが好ましい。
このように装置1及び注型用金型3によって実施される車両用ホイール2の製造方法においては、軽金属材料は、注型ユニット13によって、注型用金型3の金型キャビティ14に液状で注入される。液状軽金属材料のこの注入は、5m/s超の高速で行われる。この高い注入速度は、図示されていない注型ユニット13のピストンの対応する動きによって実現される。車両用ホイール2は加圧注型によって製造される。そのため、注型用金型3は異なる区域がそれぞれ異なる温度に温度調節される。注型用金型3のこの様々な温度調節については、以下において例を用いてより詳細に説明する。注型用金型3は、車両用ホイール2の横断面が小さい区域においては高温に温度調節され、車両用ホイール2の横断面が大きい区域においては低温に温度調節されることが好ましい。車両用ホイール2は極めて異なる横断面を複数有するが、注型用金型3の温度制御は、液状軽金属材料の凝固挙動の制御又は調整を可能にする。加えて、注型用金型3の通気が行われる区域は、注型用金型3のその他の区域より十分に低い温度に温度調節される。注型用金型3の通気が行われるこの区域については、以下においてより詳細に説明する。
注型用金型3の各金型部分(成形部)、すなわち、固定金型半体4、可動金型半体5、上側スライド6及び下側スライド7は、それぞれ異なる材料で全体的又は部分的に構成可能である。特に個々の金型部分の材料は、注型用金型3が温度調節されるときに設定される温度に応じて選択可能である。
液状軽金属材料の凝固後、注型用金型3を開型するために、これらの金型部分は、上記のように分離される。本方法によって製造された注型(鋳造)部品、すなわち、車両用ホイール2の突き出しは、突き出しユニット17(Auswerfereinheit)によって行われる。突き出しユニット17は、ガイドコラム8のように、一方では可動型締板9に取り付けられ、他方では後部マシンシールド10に取り付けられる。ここでの突き出しユニット17は、液圧式ユニット18を有する。液圧式ユニット18は、突き出しユニット17をそれ自体は公知の方法で移動させる。注型用金型3からの車両用ホイール2の突き出し後、金型キャビティ14に液状軽金属材料を導入して次の車両用ホイール2を製造するために、注型用金型3を逆方向に、すなわち、図8及び図9による状態から、図6及び図7による状態と図4及び図5による状態とを経て、図1、図2及び図3による状態に移動させることができる。
完成後、図示の車両用ホイール2は、図面には示されていないタイヤに接続して空気又はガスを充填することができることは言うまでもない。車両用ホイール2をいくつかの個別部品で構成することも可能である。これらの個別部品も、本願明細書に記載の方法を使用して製造できる。
図10、図11及び図12は、注型用金型3の一例示的実施形態を示しており、固定金型半体4、可動金型半体5、上側スライド6及び下側スライド7が示されている。これらの図には、上側把持要素15と下側把持要素16とも見える。図10は、上側スライド6及び下側スライド7が、高速接続手段19及び20によって、上側把持要素15及び下側把持要素16にそれぞれ接続されていることも示している。上記のように各金型部分を互いに対して移動させることによって注型用金型3の高速開型及び閉型を可能とするために、高速接続手段19及び20によって、装置1に属する案内要素を注型用金型3に属する金型部分に素早く接続することが可能である。
加えて、図10は、上側スライド6、下側スライド7及び可動金型半体5が、対応する案内要素、すなわち、上側把持要素15、下側把持要素16及び可動型締板9から熱的に分離されていることを示している。この目的のために、対応する断熱要素21が設けられている。この断面図の切断方向の故に、全ての断熱要素21が見えている訳ではない。断熱要素21は、固定金型半体4と固定型締板12との間にも設けられ得る。案内要素からの金型部分のこの熱的な分離は、案内要素の不測の加熱を防止するので、温度変化の発生時でも、注型用金型3の開型及び閉型に関する装置1の機能が保証される。
図10は、いくつかの温度調節デバイスを更に示している。金型キャビティ14内の軽金属材料の一様な凝固を可能にするために、これらの温度調節デバイスによって、注型用金型3を様々な温度に温度調節することができる。これらの温度調節デバイスは、そのいくつかの穴22が図10に示されている加圧水回路、電熱カートリッジ23及びそのいくつかの穴24が同じく図10に示されている加圧油回路であることが好ましい。必要であれば、他の加熱又は冷却要素を温度調節デバイスとして使用することもできる。
これらの温度調節デバイス、すなわち、加圧水回路、電気カートリッジヒータ23及び/又は加圧油回路は、同じく図10に示されている制御デバイス25に接続されるので、温度調節デバイスによって温度制御される区域の温度の制御及び/又は調節が可能である。図示されていない複数の温度センサに制御デバイス25を作動的に接続することもできる。これらの温度センサは、注型用金型3の個々の部分における実際の温度を測定し、ひいては正しい温度設定を可能にする。制御デバイス25は、成形部品の又は成形ゾーンの温度監視に加え、他のプロセスデータ及び/又は地理データ及び/又は他の監視情報も監視でき、これらをより上位システム、例えば機械制御システムに送信できる。このようにして、製造中及び/又は予熱のために、注型用金型3を細かく温度調節することができるので、これらの金型部分の様々な温度及び熱膨張係数に基づき、関与する様々な構成要素のそれぞれ異なる熱膨張などの全ての影響を及ぼすパラメータを監視及び制御することができる。
注型用金型3の温度制御は、もちろん個々の金型毎に、ひいては注型用金型3又は装置1によって製造される個々の車両用ホイール2毎に異なる設計にできる。
図1、図4、図6及び図8は、注型用金型3の温度制御用の温度制御ユニットを供給するために使用され、装置1に組み込まれた複数のユニット26を極めて模式的に示している。ここでのこれらのユニット26は、レール11に組み込まれているものとして示されている。ただし、これらのユニット26を装置1内の他の位置に配置すること又は取り付けることも、もちろん可能である。
さらに、図1、図4、図6及び図8は、金型キャビティ14から空気を抜き取るために使用される真空ユニット27を示している。対応する真空を生成する真空ユニット27も、装置1に組み込まれており、同じく単なる一例としてレール11内に示されている。これらの図には、温度調節デバイスと各ユニット26との接続及び金型キャビティ14と真空ユニット27との接続は示されていない。これらの接続は、多種多様かつ良く知られた方法で行うことができる。
図11は、注型用金型3の一部の斜視図を示す。図11には、上側スライド6、下側スライド7、可動金型半体5、制御デバイス25及び金型キャビティ14の一部が見える。図11には、2つの把持要素15及び16並びに2つのスライド6及び7への把持要素15及び16の接続も明確に見える。さらに、図11からは、これらの金型部分の少なくも1つ、ここでは上側スライド6及び下側スライド7の両方が、いくつかの調整要素28を有することがわかる。これらの調整要素28によってこれらの金型部分を互いに整合又は調整することができる。ここでの2つのスライド6及び7は、これらの調整要素28によって、図11には不図示の固定金型半体4に整合される。これにより、個々の成形品の製造中に必然的に発生する公差ずれを打ち消すことができる。さらに、調整要素28は、注型用金型3の金型部分を注型用金型3に適用される様々な温度に調整する役割を担う。インサート部品とも称され得る調整要素28は、調整要素28がその内部又は表面に配置されるスライド6又は7とは異なる材料製とすることができる。
液状軽金属材料の漏れを防止するために、注型用金型3の全ての金型部分が破裂圧力下でも閉じたままになるように、様々な厚さを有し、必要であれば調整用シリンダとしても設計可能なこれらの調整要素28によって、注型用金型3の金型部分の間の分離区域において注型用金型3の調整が可能である。これにより、車両用ホイール2の場合に必然的に生じる技術的及び経済的要件に加え、注型用金型3の技術的及び経済的設計と併せて、従来の注型用金型の場合に生じる諸問題が車両用ホイール2の製造において考慮されるように、注型用金型3の各金型部分をそれぞれの温度ゾーンによって調整することができる。調整要素28は、適切な試験後に、手直し又は交換も行えるので、注型用金型3の安全確実な密閉が保証される。
図12は、注型用金型3の別の金型部分、すなわち、固定金型半体4の図を示す。固定金型半体4は、金型キャビティ14に隣接する通気区域29を有する。通気区域29は、注型工程の開始時に金型キャビティ14内の空気を逃がすことができる。空気に加え、液状軽金属材料が通気区域29から漏れるのを防止するために、通気区域は、上記のように、注型用金型3のその他の区域よりも十分に低い温度に温度調節される。加えて、温度制御又は温度調節される迷路状構造30が通気区域29に設けられる。迷路状構造30は、金型キャビティ14からの液状軽金属材料の漏れをより困難にする。加えて、又は迷路状構造30の代わりに、通気区域29は、横断面における変化、表面の拡張又は表面の縮小及び/又は偏向を有し得る。通気区域29又は通気区域29を形成する通気要素は、注型用金型3のその他の構成要素とは異なる材料製とすることができる。例えば真鍮又は青銅などの銅材料を通気区域29に使用することができる。もちろん通気区域29と同じ又は類似の複数の通気区域を金型キャビティ14の他の複数箇所に配置することもできる。
通気ユニットとも称され得る通気区域29は、それ自体の熱管理と併せて、記載の幾何学的設計によって、液状軽金属材料をそれ自体で制動するシステムを可能にするので、短い通気距離の実現を可能にするために、諸要件に応じて、真空ユニット27への全横断面又は縮小横断面の接続を1つ以上の穴31を介して可変的に制御することができる。場合によっては、これらの通気区域29に真空弁接続部を設けることもできるか、又は注型用金型3を完全又は部分的にオーバフローとして機能させるために、後続の真空接続部なしで使用することもできる。
図12は、閉じたベルト又はリング32を更に示す。リング32は、固定金型半体4の平面をずらすことによって形成される。注型用金型3の閉型状態において、注型用金型3の耐密性を確保するために、調整要素28はリング32に押し当てられている。したがって、リング32は注型中に生じる力を吸収する。

Claims (18)

  1. 車両用ホイール(2)を軽金属材料から製造する方法であり、前記軽金属材料は、注型用金型(3)の金型キャビティ(14)に液状で導入される、方法において、
    前記車両用ホイール(2)は、加圧注型によって製造され、前記注型用金型(3)は異なる区域がそれぞれ異なる温度に温度調節されることを特徴とする方法。
  2. 前記注型用金型(3)は、前記車両用ホイール(2)の横断面が小さい区域において高温に温度調節され、前記車両用ホイール(2)の横断面が大きい区域において低温に温度調節されることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  3. 溶融した前記軽金属材料は、前記金型キャビティ(14)に5m/s超の高速で注入されることを特徴とする
    請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記注型用金型(3)の通気が行われる通気区域(29)は、前記注型用金型(3)のその他の区域より十分に低い温度に温度調節されることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の方法。
  5. 車両用ホイール(2)を軽金属材料から製造するための注型用金型(3)であり、液状の前記軽金属材料を受け入れるための金型キャビティ(14)を形成する複数の金型部分を有する、注型用金型(3)において、
    前記注型用金型(3)は、温度調節デバイスによってそれぞれ異なる温度に温度調節される複数の区域を有することを特徴とする注型用金型(3)。
  6. 前記温度調節デバイスは、加圧水回路、電熱カートリッジ(23)及び/又は加圧油回路として形成されることを特徴とする
    請求項5記載の注型用金型(3)。
  7. 前記金型部分及び/又は前記金型部分に接続されるインサート及び/又は通気要素がそれぞれ異なる材料からなることを特徴とする
    請求項5又は6記載の注型用金型(3)。
  8. 前記温度調節デバイスは、前記温度調節される区域の前記温度を制御及び/又は調節するために、制御デバイス(25)に作動的に接続されることを特徴とする
    請求項5、6又は7記載の注型用金型(3)。
  9. 互いに対して移動可能な少なくとも2つの金型部分が設けられることを特徴とする
    請求項5〜8いずれか1項記載の注型用金型(3)。
  10. 前記金型部分のうちの少なくとも1つは、前記金型部分を異なる温度に調整して前記注型用金型(3)において機能するための複数の調整要素(28)を有することを特徴とする
    請求項5〜9いずれか1項記載の注型用金型(3)。
  11. 前記注型用金型(3)の前記金型キャビティ(14)の通気区域(29)に、温度調節される迷路状構造(30)の形態の表面変化及び/又は横断面における少なくとも1つの変化及び/又は少なくとも1つの偏向が設けられることを特徴とする
    請求項5〜10いずれか1項記載の注型用金型(3)。
  12. 請求項5〜11のいずれか1項に記載の注型用金型(3)を有する車両用ホイール(2)を製造する装置(1)。
  13. 前記注型用金型(3)の前記金型部分のうちの少なくとも1つが別の金型部分に対して、前記注型用金型(3)に属していない少なくとも1つの案内要素によって、前記注型用金型(3)の閉型方向(x)に移動可能であることを特徴とする
    請求項12記載の装置(1)。
  14. 前記金型部分は、前記金型部分を移動させる案内要素から熱的に分離されていることを特徴とする
    請求項12又は13記載の装置(1)。
  15. 前記金型部分のうちの少なくとも2つが、それぞれの把持要素(15、16)によって、閉型方向(x)に垂直な方向に移動可能であることを特徴とする
    請求項12、13又は14記載の装置(1)。
  16. 前記金型部分のうちの少なくとも1つが、高速接続手段(19、20)によって、少なくとも1つの案内要素に及び/又は把持要素(15、16)に、接続可能であることを特徴とする
    請求項13又は14記載の装置(1)。
  17. 前記温度調節デバイスを供給するためのそれぞれのユニット(26)が前記装置(1)に組み込まれることを特徴とする
    請求項12〜15いずれか1項記載の装置(1)。
  18. 前記金型キャビティ(14)から空気を抜き取るための真空ユニット(27)が少なくとも1つ設けられることを特徴とする
    請求項12〜16いずれか1項記載の装置(1)。
JP2020535304A 2017-09-11 2018-09-10 車両用ホイールを製造するための方法、注型用金型及び装置 Active JP7247198B2 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102017008497.1 2017-09-11
DE102017008497 2017-09-11
DE102018003077.7 2018-04-16
DE102018003077 2018-04-16
DE102018004819.6 2018-06-19
DE102018004819 2018-06-19
DE102018004857.9 2018-06-20
DE102018004857 2018-06-20
PCT/EP2018/074299 WO2019048675A1 (de) 2017-09-11 2018-09-10 Verfahren, giessform und vorrichtung zur herstellung eines fahrzeugrads

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020533182A true JP2020533182A (ja) 2020-11-19
JP7247198B2 JP7247198B2 (ja) 2023-03-28

Family

ID=63556331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020535304A Active JP7247198B2 (ja) 2017-09-11 2018-09-10 車両用ホイールを製造するための方法、注型用金型及び装置

Country Status (11)

Country Link
US (1) US20200269312A1 (ja)
EP (1) EP3645192B1 (ja)
JP (1) JP7247198B2 (ja)
KR (1) KR102572011B1 (ja)
CN (1) CN111344089A (ja)
BR (1) BR112020004687B1 (ja)
ES (1) ES2939965T3 (ja)
MX (1) MX2020002688A (ja)
PL (1) PL3645192T3 (ja)
PT (1) PT3645192T (ja)
WO (1) WO2019048675A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112091145A (zh) * 2020-09-28 2020-12-18 高密三江机械制造有限公司 一种平锻机肘杆机构及其加工工艺
CN112643012A (zh) * 2020-10-09 2021-04-13 宁波猎知乐科技咨询有限公司 一种快速环保后处理的汽车配件铸造模具
CN112247108A (zh) * 2020-10-23 2021-01-22 湖北辉煌机械制造有限责任公司 一种卧式自动脱模浇铸机
KR102408117B1 (ko) * 2020-12-04 2022-06-15 명화공업주식회사 차압 주조 장치
DE102021101003A1 (de) 2021-01-19 2022-07-21 Entec-Stracon Gmbh Gießform zum Gießen eines Fahrzeugrads und Verfahren zum Gießen eines Fahrzeugrads
DE102021124780A1 (de) 2021-09-24 2023-03-30 Entec-Stracon Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Füllung einer Gießform einer Druckgießmaschine

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60238075A (ja) * 1984-05-11 1985-11-26 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダイキヤスト用金型
JPS63278636A (ja) * 1987-05-07 1988-11-16 Aoki Kantaro 金型鋳造装置に於ける金型
JPH01237067A (ja) * 1988-03-17 1989-09-21 Honda Motor Co Ltd 低圧鋳造法
DE9421365U1 (de) * 1994-07-20 1995-11-23 Bbs Kraftfahrzeugtechnik Ag, 77761 Schiltach Leichtmetallrad für Kraftfahrzeuge sowie Vorrichtung zu dessen Herstellung
US6763879B1 (en) * 2002-07-01 2004-07-20 Hayes Lemmerz International, Inc. Mold temperature control for casting system
JP2006035268A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Suwa Netsukogyo Kk 鋳造用金型

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1270059B (it) * 1994-07-04 1997-04-28 T C S Molding Systems S P A Procedimento e apparecchiatura per lo stampaggio di pezzi in lega metallica
DE10231888A1 (de) 2002-07-12 2004-01-22 Bühler Druckguss AG Verfahren zur Herstellung von Druckgiesstellen und Giessform
DE50204493D1 (de) 2001-11-28 2006-02-16 Buehler Druckguss Ag Uzwil Verfahren zur herstellung von druckgiessteilen und giesseinrichtung
JP4578477B2 (ja) * 2003-10-01 2010-11-10 キャスト センター プロプライエタリー リミテッド 鋳造金型用ベント組立品
DE102007013202A1 (de) 2007-03-15 2008-09-18 Bühler Druckguss AG Verfahren und Vorrichtung zum Temperieren von Giessformen
DE102007013200A1 (de) 2007-03-15 2008-09-18 Bühler Druckguss AG Verfahren zur Herstellung von Druckgiessteilen und Giesseinrichtung
JP5339764B2 (ja) * 2007-04-19 2013-11-13 本田技研工業株式会社 鋳造方法
WO2009043192A2 (de) 2007-10-02 2009-04-09 Bühler Druckguss AG Druckgussform
CN102463344A (zh) * 2010-11-10 2012-05-23 江苏凯特汽车部件有限公司 一种低压铸造铝合金车轮铸造顺序凝固温度场补偿方法
IT1402730B1 (it) 2010-11-24 2013-09-18 Ind Frigo Srl Sistema integrato di preriscaldo e di raffreddamento per stampi
CN102386708B (zh) * 2011-11-04 2015-09-02 无锡天宝电机有限公司 一种轮毂电机外壳的制备方法
CN103302264B (zh) * 2013-05-22 2015-04-08 王金水 铝合金汽车液压刹车泵壳体铸件的高致密度压铸成型方法
CN105880508B (zh) * 2014-05-08 2017-10-13 重庆硕龙科技有限公司 一种真空高压铸造方法及装置
CN204685993U (zh) * 2015-05-21 2015-10-07 上海东岩机械股份有限公司 用于模具的局部挤压成型装置
CN105215333B (zh) * 2015-10-30 2017-10-03 中信戴卡股份有限公司 一种用于铸造铝合金车轮的水冷模具及其制造方法
CN205437093U (zh) * 2015-12-17 2016-08-10 上海亚德林有色金属有限公司 一种用于加工设有散热槽的盖子的模具
CN205362612U (zh) * 2015-12-25 2016-07-06 宁波辉旺机械有限公司 一种安装有卸力锁紧块的压铸模具滑块座
CN106513622A (zh) * 2016-11-10 2017-03-22 无锡市明盛强力风机有限公司 一种am50镁合金的真空压铸工艺

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60238075A (ja) * 1984-05-11 1985-11-26 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダイキヤスト用金型
JPS63278636A (ja) * 1987-05-07 1988-11-16 Aoki Kantaro 金型鋳造装置に於ける金型
JPH01237067A (ja) * 1988-03-17 1989-09-21 Honda Motor Co Ltd 低圧鋳造法
DE9421365U1 (de) * 1994-07-20 1995-11-23 Bbs Kraftfahrzeugtechnik Ag, 77761 Schiltach Leichtmetallrad für Kraftfahrzeuge sowie Vorrichtung zu dessen Herstellung
US6763879B1 (en) * 2002-07-01 2004-07-20 Hayes Lemmerz International, Inc. Mold temperature control for casting system
JP2006035268A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Suwa Netsukogyo Kk 鋳造用金型

Also Published As

Publication number Publication date
EP3645192A1 (de) 2020-05-06
JP7247198B2 (ja) 2023-03-28
BR112020004687B1 (pt) 2023-11-07
CN111344089A (zh) 2020-06-26
WO2019048675A1 (de) 2019-03-14
PT3645192T (pt) 2023-03-15
BR112020004687A2 (pt) 2020-09-15
KR102572011B1 (ko) 2023-08-29
ES2939965T3 (es) 2023-04-28
EP3645192B1 (de) 2022-12-14
US20200269312A1 (en) 2020-08-27
PL3645192T3 (pl) 2023-09-04
MX2020002688A (es) 2020-09-09
KR20200052931A (ko) 2020-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7247198B2 (ja) 車両用ホイールを製造するための方法、注型用金型及び装置
CN101497117B (zh) 模具和制造铸造制品的方法
CN101274361B (zh) 低速真空压挤铸造工艺
KR100685233B1 (ko) 마그네슘 압력주조 시스템 및 방법
CN105945255B (zh) 薄壁件压铸模具及压铸成型设备
US8016019B2 (en) Casting method
US20240198415A1 (en) Controlled nozzle cooling (cnc) of permanent mold casting
US4760874A (en) Method and apparatus for forming disk wheel like formed parts
US20180354036A1 (en) Production method for a shaping tool component of a press hardening tool
US20230112141A1 (en) Method, casting mold, and apparatus for producing a vehicle wheel
CN103878310A (zh) 一种气缸盖浇铸模具及浇铸方法
JP4637609B2 (ja) チルベント入れ子
CN114603110A (zh) 一种前罩壳压铸模具及其压铸工艺
CN211638256U (zh) 一种铸锻一体压铸机
KR100407836B1 (ko) 자동차용 마스터실린더 제조장치 및 제조방법
KR20090126220A (ko) 진공융해용 금속재료 장입장치 및 그 방법
KR101627982B1 (ko) 알루미늄 클러치 하우징의 제조 방법
US20240198414A1 (en) Controlled nozzle cooling (cnc) of sand casting
CN217701297U (zh) 一种生产高气密性碟刹油泵的压铸模具
EP2969312B1 (en) Shot tube for die-cast machine
US20220048434A1 (en) Hitch step and method of manufacturing
Butler High-Pressure Die Casting
Robles Hernandez et al. Metal Casting Process
JP2023031343A (ja) 鋳造方法
US20180117670A1 (en) Shot tube for die-cast machine

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200511

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7247198

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150