JP2020532615A - 修飾されたポリアリールエーテルケトン - Google Patents

修飾されたポリアリールエーテルケトン Download PDF

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Abstract

本発明は、フッ化部分が組み込まれた修飾ポリアリールエーテルケトン(PAEK)を提供する。本発明は更に、フッ化部分をPAEK表面に共有結合するための方法に関し、上記の方法は、PAEKのケトン基をヒドロキシル基に還元して修飾PAEKを得ることと、続いてヒドロキシル基とフッ化部分を有する化合物とを反応させることと、を含む。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年9月04日出願のインド仮特許出願第201721031304号及び2017年10月31日出願の欧州特許第17199303.3号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、フッ化部分が組み込まれた修飾ポリアリールエーテルケトン(PAEK)を提供する。
本発明は更に、フッ化部分をPAEK表面に共有結合するための方法に関し、上記の方法は、PAEKのケトン基をヒドロキシル基に還元して修飾PAEKを得ることと、続いてヒドロキシル基とフッ化部分を有する化合物とを反応させることと、を含む。
ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)は、広範な用途で使用される高結晶度の熱可塑性ポリマーであり、高い温度性能及び良好な耐化学性が必要とされる。
多くの他のポリマー材料と同様に、PAEKは、疎水性の、化学的に不活性な表面性質を示し、これは粘着、塗膜、塗装、染色、生体適合性などにおいて問題となる。
特定の用途のための任意のポリマー材料の成功は、バルクポリマーと外的環境との間に存在する界面として作用するその表面の特性に主に依存する。したがって、特定の目標となる用途の場合、ポリマー表面と接触するその他の媒体との相互作用の制御が最も重要である。現在までのところ、PAEKの表面特性を具体的に調整するための2つの異なる戦略が主に考察されてきており、これは高エネルギー種(プラズマ、オゾン、紫外線、電子、及びγ線)への暴露、及び湿式化学法を含む。高エネルギー種は主に粘着を改善するために適用されてきたが、一方で湿式化学法は、選択的な有機表面の変換を介して表面化学特性の合理的な制御を達成するために用いられてきた。
表面官能化PAEK誘導体を調製するための文献中のいくつかの方法が知られている。
例えば、2017年7月6日の国際公開第2017/117087号パンフレット(Cytec Industries Inc.)は、ポリマー粒子を反応性フッ素ガス源及び酸化源に暴露することによって実行され得るフルオロ酸化を含むPAEK表面処理を開示している。
別のアプローチにおいては、PAEKのケトン官能基は、還元などの多くの変換を受けることができ、芳香族骨格は求電子反応を受けることができる。こうした反応化学的方法により、重合性部分はPAEK表面に共有結合することができる。
2012年10月11日の米国特許出願公開第2012/0255894号明細書(Universitet Innsbruck)は、PEEKのケトン基のヒドロキシル基への還元、続いてポリマー又は重合性混合物の結合を介した、ポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)表面へのスチレンポリマーモノリスの共有結合を記載している。上記のPEEKポリマーモノリス誘導体は、製剤品質管理及び医学的診断における固定相としての使用に関して説明されている。
ポリエーテルポリマーへのフッ素部分の組み込みは、結果として得られる、特定の用途における使用で大きな改善を示し得る材料の固有の表面特性のために大きな関心を集めている。
MARCHAND−BRYNAERT,“Surface fluorination of PEEK film by selective wet−chemistry”.Polymer,1997,vol.38,no.6,p.1387−1394は、湿式化学技術を用いたPEEKフィルムの選択的表面フッ素化を開示している。未変性のPEEKフィルムの表面還元によって得られるヒドロキシル基を含むPEEKのフィルムは、フッ素原子、トリフルオロベンズアミド基、又はヘプタデカフルオロデカンなどのフッ化アルキル部分をPEEKフィルムの表面に導入するための中間体として用いられた。具体的には、フッ化アルキル部分の導入は、還元PEEKのナトリウム塩とフッ化アルキル部分のヨウ素誘導体とを反応させることによるウィリアムソンエーテル化を介して実施された。しかしながら、上記のフッ素化プロセスでは非常に低い収率が報告されている。
効率的且つ応用自在なプロセスによって調製され得る、疎水性且つ疎油性のフッ化部分によってグラフトされて、PAEKの既知の熱的/機械的特性と組み合わせるべき様々な表面特性を導入する表面を有する修飾されたポリアリールエーテルケトンポリマーを有することは有利となるであろう。
本出願人は、驚くべきことに、フッ素部分の特性が高性能PAEKと組み合わせられる応用で使用するための修飾PAEKを提供する効率的なプロセスを介して、様々なフッ化部分をPAEKの表面にグラフティングすることによって、PAEKの表面特性を調整することができることを発見した。
したがって、本発明の第1の目的は、反復単位の少なくとも1モル%が式(I)の反復単位であり、
Figure 2020532615
残る反復単位が式(RPAEK)を有し、
Figure 2020532615
反復単位(I)及び(RPAEK)の合計が100モル%であり;
互いに等しいか又は異なるAr’及びAr”は芳香族基であり;
Wは式(W−I)〜(W−III)の群から選択される芳香族基であり、
Figure 2020532615
式中、Bは水素又はフッ素原子であり、mは0〜4の整数であり;
Zは任意選択的にフッ化アルキル又は芳香族ラジカルであり、
Yは、フッ化アルキル、フッ化ヘテロアルキル、フッ化アリール、又は低/中分子量のフッ化ポリマー若しくはオリゴマー部分からなる群から選択される少なくとも1つのフッ化部分であり;
LCは不在であるか、又は一体に連結された、−C(O)−、アルキレン、又はアリーレンのうちの1つ以上からなる連結鎖であり、
但し、Wが式(W−1)の芳香族ラジカルであり、LCがアルキレンである場合、Yはフッ化アルキルとはなり得ないことを条件とする、フッ化PAEK[F−PAEK]を提供することである。
本発明は更に、上記で詳細に説明したF−PAEKの製造方法であって、
(i)PAEKのケトン基をヒドロキシル基に還元して還元PAEK[PAEK−OH]を得ることと;
(ii)工程(i)で得られたPAEK−OHとラジカルを提供することが可能なフッ化化合物とを反応させることであって、上記のフッ化化合物は式:
Y−LC−X[フッ化化合物(FC)]を有し、
式中、Y及びLCは上記で定義されたとおりであり、Xはハロゲン原子及びヒドロキシル基から選択される基である、ことと、を含む上記の方法に関する。
記載される方法は、粉末状又はフィルム状のPAEK、のみならずPAEKから製造された成形部品に適用して、表面のグラフティングを達成することができる。
本出願人は、有利にも、本発明のF−PAEKは、疎水性且つ疎油性のフッ化表面を得て、より良好な耐化学性及び潤滑性の表面などの改善された特性を得るために、高い熱的/機械的特性が修飾された表面特性と組み合わせられる多くの用途で有用であり得ることを見出した。
したがって、更なる態様では、本発明は上記で定義されたF−PAEKを含む物品に関する。
PAEK
本明細書で使用する時、語句「ポリ(アリールエーテルケトン)」又はPAEKは、本明細書では、−W−O−Ar’−C(=O)−Ar”−O−基を含む反復単位(RPAEK)を含む任意のポリマーを表すために用いられ、
式中、互いに等しいか又は異なるAr’及びAr”は芳香族基であり、
Wは式(W−I)〜(W−III)の群から選択される芳香族基であり、
Figure 2020532615
式中、Bは水素又はフッ素原子であり、mは0〜4の整数であり、
Zは任意選択的にフッ化アルキル又は芳香族ラジカルである。
用語「アルキルラジカル」は、直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素鎖を指すことが意図される。用語「フッ化アルキルラジカル」はアルキルラジカルを指し、ここでは水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換され、上記の鎖が任意選択的に不飽和であってもよく、1つ以上の炭素原子がO又はSなどのヘテロ原子、好ましくはOで置換されてもよい。
フッ化アルキルラジカルは、好ましくは、
Figure 2020532615
からなる群から選択される。
用語「芳香族ラジカル」は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニルなどが挙げられるがこれらに限定されない、6〜18の炭素原子を有する芳香族系由来のラジカルを指す。用語「フッ化芳香族ラジカル」は、水素原子のうちの一部又は全部がフッ素原子及び−CF基のうちの1つ以上で置換される芳香族ラジカル(aromatic an radical)を指す。
フッ化芳香族ラジカルは、好ましくは、
Figure 2020532615
からなる群から選択される。
好適な芳香族基のAr’及びAr”は、フェニレン又はナフチレン基などの少なくとも1つの芳香族単環又は多環(aromatic mono− or poly−nuclear cycle)を含む。
少なくとも1つの芳香族単環又は多環は、任意選択的に、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1つの置換基で置換され得る。
好ましい実施形態では、Ar’及びAr”は互いに等しく、且つフェニレン基である。
一部の好ましい実施形態では、ポリマーPAEKはポリ(エーテルエーテルケトン)[PEEK]である。本明細書で使用する時、語句「ポリ(エーテルエーテルケトン)」又はPEEKは、上記で定義した反復単位(RPAEK)を含む任意のポリマーを指し、式中、Wは上記で定義した式(W−I)の基である。
特に好ましいのは、PEEKが式:
Figure 2020532615
の反復単位(RPAEK)を有するポリマーである実施形態である。
好ましくは、本発明で使用するためのPEEKは、5000〜200000、好ましくは10000〜100000、より好ましくは25000〜75000の数平均分子量Mnを有する。
PEEKは特に、Solvay Specialty Polymers USA,LLCからKetaSpire(登録商標)PEEKとして市販されている。
F−PAEK
本明細書で使用する時、用語「フッ化アルキル」は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換される、直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素鎖を指す。
用語「フッ化ヘテロアルキル」は、1つ以上の炭素原子がO又はSなどのヘテロ原子、好ましくはOで置換されるフッ化アルキル基を指す。
本出願との関係においては、用語「フッ化アルキル」又は「フッ化ヘテロアルキル」は、任意選択的にハロゲン又はヒドロキシル基で置換されるか、或いは任意選択的に不飽和であるフッ化アルキル又はフッ化ヘテロアルキルを含み得る。
用語「フッ化アリール」は、水素原子のうち一部又は全部がフッ素原子、フッ化アルキル、フッ化ヘテロアルキルのうちの1つ以上で置換される、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニルなどが挙げられるがこれらに限定されない6〜18の炭素原子を有する芳香族系由来のラジカルを指す。
本出願との関係においては、用語「フッ化アリール」は、任意選択的にハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミドで置換されるフッ化アリールを含み得る。
好ましくは、フッ化アリールは、
− ベンゼン環の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子若しくは3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンラジカルなどのトリフルオロメチル基で置換されるベンゼンラジカル、又は
− ベンゼン環の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子、より好ましくはテトラフルオロスチレンラジカルで置換されるスチレンラジカルから選択される。
用語「連結鎖」は、フッ化部分Yを還元PAEK(PAEK−OH)のヒドロキシル基の酸素原子に結合させる複数の原子によって構成された鎖を指す。
用語「アルキレン」は、2つの炭素原子のそれぞれから水素原子を除去することによってアルキル部分から誘導される二価基を指す。
用語「アリーレン」は、2つの環炭素原子のそれぞれから水素原子を除去することによってアリール部分から誘導される二価基を指す。
本発明の目的において、用語「低/中分子量フッ化ポリマー又はオリゴマー部分」は、少なくとも1つのエチレン性不飽和フッ化モノマー及びフッ化ポリエーテルの重合から誘導された反復単位を含むポリマー及びオリゴマーを指すことを意図する。
一実施形態においては、フッ化ポリマー又はオリゴマー部分は、少なくとも1つのエチレン性不飽和フッ化モノマー由来の反復単位を含むものである。
適切なエチレン性不飽和フッ化モノマーの非限定的な例は、
(a)C〜Cフルオロ及び/又はパーフルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペンタフルオロプロピレン、及びヘキサフルオロイソブチレン;
(b)C〜C水素化モノフルオロオレフィン、例えばフッ化ビニル、1,2−ジフルオロエチレン、及びトリフルオロエチレン;
(c)式CH=CH−Rf0(式中、Rf0は、C〜Cペルフルオロアルキル基である)のペルフルオロアルキルエチレン;
(d)クロロトリフルオロエチレン(CTFE)などのクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨードC〜Cフルオロオレフィン;
(e)式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ又はパーフルオロアルキル基、例えば−CF、−C、−Cである)の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル;
(f)式CF=CFOX(式中、Xは、1個以上のエーテル基を有するC〜C12オキシアルキル基又はC〜C12(パー)フルオロオキシアルキル基、例えばパーフルオロ−2−プロポキシ−プロピル基である)の(パー)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル;
(g)式CF=CFOCFORf2(式中、Rf2は、C〜Cフルオロ−又はパーフルオロアルキル基、例えば−CF、−C、−C、又は1個以上のエーテル基を有するC〜C(パー)フルオロオキシアルキル基、例えば−C−O−CFである)のフルオロアルキル−メトキシ−ビニルエーテル;
(h)式:
Figure 2020532615
(式中、互いに等しいか又は異なるRf3、Rf4、Rf5、及びRf6のそれぞれは、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択的に含むC〜Cフルオロ−又はパー(ハロ)フルオロアルキル基、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)のフルオロジオキソールである。
本発明の別の実施形態では、フッ化ポリマー部分は、2つの鎖末端を有する少なくとも1つの(パー)フルオロポリエーテル鎖[鎖(Rpf)]を含むフッ化ポリエーテルであり、上記の鎖末端のうち少なくとも1つが基(A)を有し、上記の基(A)は、少なくとも1つの芳香族単環又は多環を含む芳香族部分、又は少なくとも1つの置換された、任意選択的に不飽和の、直鎖、分岐鎖、若しくは環状の炭化水素鎖を任意選択的に含む脂肪族部分のいずれかである。
好ましくは、上記の鎖(Rpf)は、式−(CFX)O(R)(CFX’)−の鎖であり、式中、
互いに等しいか又は異なるa及びbは、1以上、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜3であり;
互いに等しいか又は異なるX及びX’は、−F又は−CFであり、
但し、a及び/又はbが1より大きい場合は、X及びX’は−Fであることを条件とし;
(R)は、独立して、
(i)−CFXO−(式中、XはF又はCFである);
(ii)−CFXCFXO−(式中、出現ごとに等しいか又は異なるXは、F又はCFであるが、但し、Xのうち少なくとも1つは、−Fであることを条件とする);
(iii)−CFCFCWO−(式中、互いに等しいか又は異なるWのそれぞれは、F、Cl、Hである);
(iv)−CFCFCFCFO−;
(v)−(CF−CFZ−O−(式中、jは0〜3の整数であり、Zは一般式−O−R(f−a)−Tの基であり、R(f−a)は、0〜10の数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルケン鎖であり、上記の反復単位は、−CFXO−、−CFCFXO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−(Xのそれぞれのそれぞれは、独立して、F又はCFである)の中から選択され、Tは、C〜Cペルフルオロアルキル基である)からなる群から選択される繰り返し単位を含み、好ましくはそれからなる。
より好ましくは、互いに等しいか又は異なるa及びbは、1〜10、更に好ましくは1〜3である。
好ましくは、鎖(R)は、以下の式を満たし:
(R−I)
−[(CFXO)g1(CFXCFXO)g2(CFCFCFO)g3(CFCFCFCFO)g4]−
式中、
− Xは、−F及び−CFから独立して選択され、
− 互いに且つ出現ごとに等しいか又は異なるX、Xは、独立して−F、−CFであるが、但しXのうち少なくとも1つは−Fであり;
− 互いに等しいか又は異なるg1、g2、g3、及びg4は、独立して、g1+g2+g3+g4が2〜300、好ましくは2〜100の範囲であるような0以上の整数であり;g1、g2、g3及びg4の少なくとも2つがゼロと異なる場合、異なる反復単位は、鎖に沿って概して統計的に分布している。
より好ましくは、鎖(R)は、式:
(R−IIA) −[(CFCFO)a1(CFO)a2]−
(式中、
− a1及びa2は、独立して、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるような0以上の整数であり;a1及びa2は共に好ましくはゼロと異なり、比a1/a2は好ましくは0.1〜10に含まれる);
(R−IIB) −[(CFCFO)b1(CFO)b2(CF(CF)O)b3(CFCF(CF)O)b4]−
(式中、
b1、b2、b3、b4は、独立して、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるような0以上の整数であり;好ましくは、b1は、0であり、b2、b3、b4は0より大きく、比b4/(b2+b3)は、1以上である);
(R−IIC) −[(CFCFO)c1(CFO)c2(CF(CFcwCFO)c3]−
(式中、
cw=1又は2であり;
c1、c2、及びc3は、独立して、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるように選択される0以上の整数であり;好ましくは、c1、c2及びc3は全て0より大きく、比c3/(c1+c2)は、概して0.2より小さい);
(R−IID) −[(CFCF(CF)O)]−
(式中、
dは、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるような0より大きい整数である);
(R−IIE) −[(CFCFC(Hal*)O)e1−(CFCFCHO)e2−(CFCFCH(Hal*)O)e3]−
(式中、
− 出現ごとに等しいか又は異なるHal*は、フッ素原子及び塩素原子から選択されるハロゲン、好ましくはフッ素原子であり;
− 互いに等しいか又は異なるe1、e2、及びe3は、独立して、(e1+e2+e3)の和が2〜300に含まれるような0以上の整数である)の鎖から選択される。
更により好ましくは、鎖(R)は、下記の式(R−III):
(R−III) −[(CFCFO)a1(CFO)a2]−
(式中、
− a1及びa2は、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるような0より大きい整数であり、比a1/a2は、概して0.1〜10、より好ましくは0.2〜5に含まれる)を満たす。
好ましい実施形態によれば、上記の鎖(Rpf)は、連結基[基(L)]を介して上記の少なくとも1つの基(A)と連結している。
好ましくは、上記の基(L)は、1〜20、より好ましくは2〜10の炭素原子、及び少なくとも1つの酸素原子を含む二価アルキル鎖である。
より好ましくは、上記の基(L)は式−CHO−又は−CH(CF)O−の鎖である。
上記の少なくとも1つの基(A)は、典型的には、ポリマー鎖(Rpf)の少なくとも1つの末端に、好ましくは連結基(L)を介して位置する基である。
好ましくは、基(A)は以下の式(A−I)を満たす芳香族部分であり:
Figure 2020532615
式中、
Tは−C(=O)−又は−S(=O)−であり;
wは0又は1であり;
記号*は上記で定義した基(L)との結合を表し;
記号**は式(I)中のLCとの結合を表す。
wが0の場合、対応する炭素原子は水素原子を有することは当業者には明らかであろう。
より好ましくは、上記の基(A)は、以下の式(A−I−i)〜(A−I−iv)を満たす。
Figure 2020532615
好ましい実施形態によれば、フッ化部分Yは、2つの鎖末端を有する1つの鎖(Rpf)を含むフッ化ポリマー部分であり、上記の鎖末端の両方が上記で定義した基(A−I)を含む。
好ましい実施形態によれば、鎖(Rpf)は単官能性であり、すなわちこれは2つの鎖末端を含み、一方の鎖末端は上記で定義した上記の基(A−I)を含み、もう一方の鎖末端は、1〜3の炭素原子を含む(パー)フッ化アルキル基を含む。
より好ましい実施形態によれば、鎖(Rpf)は二官能性であり、すなわちこれは2つの鎖末端を含み、一方の鎖末端は上記で定義した上記の基(A−I)を含み、第2の鎖末端は以下の式(A−II)の鎖末端を含み:
Figure 2020532615
式中、
Tは−C(=O)−又は−S(=O)−であり;
wは0又は1であり;
Gはハロゲン原子又はヒドロキシル基から選択される基であり;
記号*は上記で定義した基(L)との結合を表す。
更なる好ましい実施形態によれば、鎖(Rpf)は二官能性であり、すなわちこれは2つの鎖末端を含み、両方の鎖末端が上記で定義された上記の基(A−I)を含み、その両方が式(I)でLCに連結されている。
本出願人は、驚くべきことに、フッ化部分をPAEKに共有結合グラフティングさせることによって、加工中にPAEK材料をフッ化種と混合する際によく発生する問題である相分離を最小化することが可能となることを発見した。
本発明は更に、上記で詳細に説明したF−PAEKの製造方法であって、
(i)PAEKのケトン基をヒドロキシル基に還元して還元PAEK[PAEK−OH]を得ることと;
(ii)工程(i)で得られたPAEK−OHとラジカルを提供することが可能なフッ化化合物とを反応させることであって、上記のフッ化化合物は式:
Y−LC−X[フッ化化合物(FC)]を有し、
式中、Y及びLCは上記で定義されたとおりであり、Xはハロゲン原子及びヒドロキシル基から選択される基である、ことと、を含む上記の方法に関する。
PAEKの各反復単位はケトン基を有する。本発明の方法によれば、PAEKのケトン基は化学変換を受けると対応するヒドロキシル基を提供する。続いて上記のヒドロキシル基は、対応する金属塩として直接、又は適切な離脱基で誘導体化された後で、フッ化化合物(FC)との反応に関与して、PAEK−OHの酸素とフッ化部分Yとの間に共有結合を形成することができる。
上記の方法は、粉末状、フィルム状、又は成形物品としてのPAEKを出発物質として実施することができる。
PAEKのフィルム及び成形物品は、当該技術分野で既知の技法によって製造することができる。
還元工程(i)は、当該技術分野で既知の手順に従って実行することができる。
原理上は、カルボニル基をヒドロキシ基に変換可能な任意の還元剤を工程(i)で用いることができる。水素化ホウ素が特に好ましい。こうした水素化ホウ素としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、トリアセトキシ水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、水素化ホウ素テトラエチルアンモニウム、水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム、シアノ水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム、水素化ホウ素セチルトリメチルアンモニウム、水素化ホウ素ベンジルトリエチルアンモニウム、水素化ホウ素ビス(トリフェニル−ホスフィン)銅(I)、水素化アルミニウムリチウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)、及びこれらの少なくとも2つの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、上記の還元剤は水素化ホウ素ナトリウムである。
PAEKからPAEK−OHへの還元の程度は、経時的に低減してヒドロキシル基への変換を示す、ケトン基に対するピークの強度を分析するFT−IR分光技術によって追跡され得る。これは、試料をクロロホルムに溶解する核磁気共鳴法のH−NMR、13C−NMR、及び19F−NMRによっても追跡され得る。
工程(i)の期間は、通常は10分〜10時間である。
工程(i)で用いられるPAEKの部分Wが式(W−I)を有する好ましい実施形態では、上記の工程(i)の期間は、好ましくは3〜8時間である。
工程(i)で用いられるPAEKの部分Wが式(W−II)を有する別の好ましい実施形態では、上記の工程(i)の期間は、好ましくは10分〜90分である。
工程(i)の出発物質として用いられるPAEKに基づけば、本発明の方法で得られたPAEK−OHは、粉末状、フィルム状、又は成形物品としてであってよい。
工程(i)で得られた粉末状のPAEK−OHは、フィルム状、又は成形物品として形成され、続いて工程(ii)の反応に供され得る。
本発明の目的において、還元工程(i)は、部分的還元であっても完全な還元であってもよく、これらは部分的に又は完全に還元されたPAEK−OHをそれぞれもたらす。
本発明内で使用する場合、用語−PAEK−OHは、別途規定されない限り、部分的に還元されたPAEK−OH及び完全に還元されたPAEK−OHの両方を含むことが意図される。
したがって、本発明の方法によって得られるPAEK−OHは、少なくとも1モル%、好ましくは40モル%超、より好ましくは60モル%超の式(III)の反復単位を含む還元PAEKであり:
Figure 2020532615
残部は上記で定義した反復単位(RPAEK)である。
工程(i)で得られたPAEK−OHは、続く反応工程(ii)で直接用いてもよく;或いは、当業者に既知の一般的手順に従って、還元工程(i)で形成されたPAEK−OHのヒドロキシル基を好適な反応体で処理して、式PAEK−O(式中、Mはアルカリ金属であり、ナトリウムが好ましい)の対応する金属塩、又は式PAEK−O−Lの誘導体(式中、Lはスルホン化エステル、好ましくはCSO などのスルホン酸エステルなどの離脱基である)を提供してもよい。
工程(ii)で用いられるフッ化化合物(FC)は、工程(i)で直接得られたPAEK−OHと、PAEK−Oと、又はPAEK−O−L(式中、M及びLは上記で定義されたとおりである)と反応させると、式Y−LC−のラジカルを提供することが可能な化合物である。
好ましい実施形態によれば、フッ化化合物(FC)は式:
Y−LC−X(式中、Y及びLCは上記で定義したとおりであり、
Xはハロゲン原子及びヒドロキシル基から選択される基である)を満たす化合物である。
この好ましい実施形態による好適なフッ化化合物(FC)は、式Y−LC−X(式中、
Yはフッ化アリールであり、LCは不在であるか又はC(O)であるり;
Yは低/中分子量フッ化ポリマー又はオリゴマー部分であり、LCはアルキレンであり、
並びにXはハロゲン原子及びヒドロキシル基から選択される基である)の化合物から選択される。
この実施形態による特に好ましいフッ化化合物(FC)は、フルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルハロゲン化物、及びペンタフルオロスチレンである。
本発明の方法によって得られたF−PAEKは、粉末状、フィルム状、又は成形物品としてであってよい。
ポリマー技術分野で従来から知られているように、F−PAEKに対して特定の目標特性を強化する又は付与するために、安定剤、難燃剤、顔料、可塑剤、界面活性剤などを含む添加剤が用いられてもよい。
更なるアプローチにおいて、本出願人は、驚くべきことに、PAEKに共有結合したフッ化部分Yが特定の反応性官能基を含む場合、粉末状、フィルム状、又は成形物品としての本発明のF−PAEKは、特定の時間加熱されるか(熱架橋)、又は紫外線照射を受けると(光架橋)、架橋され得ることを発見した。
架橋されることが可能な好適な反応性官能基は、特にはオレフィンである。
したがって、本発明の更なる目的は、F−PAEKを架橋することによって架橋F−PAEK(F−PAEK−XL)を得るための方法を提供することであり、ここでYは、不飽和フッ化アルキル、不飽和フッ化ヘテロアルキル、及びアルケニル基で置換されたフッ化アリールからなる群から選択される。
好ましい実施形態では、F−PAEK−XLは、F−PAEKを架橋することによって得られ、ここでYはスチレンラジカルであり、ベンゼン環の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子、より好ましくはテトラフルオロスチレンラジカルで置換される。
架橋は、熱的に、又は紫外線の暴露によって(光架橋)実施することができる。
熱架橋は、F−PAEKを、約150℃〜約400℃で変化し得る温度で、好ましくは約300℃、より好ましくは200℃の温度で加熱することによって実施することができる。光架橋は、F−及び少なくとも光開始剤を含む(coprising)組成物を190〜400nmの範囲の紫外線に暴露することによって実施することができる。
紫外線に暴露すると反応性官能基の架橋を開始することのできる任意の好適な光開始剤を用いてよい。
有用な光開始剤の非限定例としては、ベンゾインアルキルエーテル誘導体、ベンゾフェノン誘導体、α−アミノアルキルフェノン型、オキシムエステル誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、アシルホスフィンオキシド誘導体、グリオキシエステル(glyoxyester)誘導体、有機ペルオキシド型、トリハロメチルトリアジン誘導体、又はチタノセン誘導体が挙げられる。具体的には、例えば、IRGACURE(登録商標)651、IRGACURE(登録商標)184、DAROCUR(登録商標)1173、IRGACURE(登録商標)500、IRGACURE(登録商標)2959、IRGACURE(登録商標)754、IRGACURE(登録商標)907、IRGACURE(登録商標)369、IRGACURE(登録商標)1300、IRGACURE(登録商標)819、IRGACURE(登録商標)819DW、IRGACURE(登録商標)1880、IRGACURE(登録商標)1870、DAROCUR(登録商標)TPO、DAROCUR(登録商標)4265、IRGACURE(登録商標)784、IRGACURE(登録商標)OXE01、IRGACURE(登録商標)OXE02又はIRGACURE(登録商標)250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)、KAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、又はKAYACURE 2−EAQ(日本化薬株式会社製)、TAZ−101、TAZ−102、TAZ−103、TAZ−104、TAZ−106、TAZ−107、TAZ−108、TAZ−110、TAZ−113、TAZ−114、TAZ−118、TAZ−122、TAZ−123、TAZ−140、又はTAZ−204(みどり化学株式会社製)が言及され得る。
架橋は、架橋反応後に著しく増加する架橋F−PAEK−XLのガラス転移温度(Tg)を測定することによって検証することができる。
上述したように、任意のポリマー材料の使用は、その表面特性に大きく依存し;表面は、バルクポリマーと外的環境との間の界面として作用する。そのため、特定の目的となる用途の場合、ポリマーの表面特性を調整することが非常に重要である。本発明のフッ化PAEKは応用性の高い高性能PAEKにフッ化部分の利点を追加するため、これは多くの用途を見出すことができる。
したがって、更なる態様では、本発明は、化学、電子、及び半導体産業で使用可能なF−PAEK又はF−PAEK−XLを含む物品に関する。F−PAEK及びF−PAEK−XLは、表面コーティング、並びにOリング、Vリング、ガスケット、及びダイヤフラムの二次加工にも好適である。
参照により本明細書に援用される任意の特許、特許出願、及び刊行物の開示が、用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合は、本開示の記述が優先するものとする。
本発明をこれから以下の実施例を参照してより詳細に説明するが、その目的は例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
原材料:
PEEKは、Solvayより名称Ketaspire(登録商標)で市販される、低−中度の粘度及びTm=172℃を有する標準的なポリエーテルエーテルケトンホモポリマーである。
PFPEは、
Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A.から市販され、m/n>1;Mn=3000;Mw=3050g/モル;EW=1605g/eqである、式HOCHCF(CFCFO)(CFO)CFCHOHのペルフルオロポリエーテルである。
商業的供給源から受領され、任意の更なる精製を受けずにそれ自体として用いられた全ての他の出発物質。
熱分析
ポリマーの熱安定性(TGA)を、N雰囲気中、TA instrumentsのQ500を用いて、加熱速度20℃/分で試験した。
DSCの測定は、N雰囲気中、TA instrumentsのQ2000上で実施した。
実施例1 PEEK−OH粉末を得るためのPEEK粉末の還元
PEEK粉末(使用前に、PEEK粉末を還流アセトン中で14時間洗浄し、アセトンで2回洗浄し、100℃の真空オーブン下で3〜4時間乾燥させた)(10.0g、1eq.)、水素化ホウ素ナトリウム(30.0g、3重量倍)、及びDMSO(200mL)を、冷却管及び窒素導入口を備える三つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を120℃で4〜5時間加熱し、反応をFT−IR分光法によって監視した(表1を参照)。完全な変換の後、反応塊を室温に冷却してDMSOをデカントした。粉末をメタノール(100mL)で15分間、純水(DM water)中で15分間、0.5NのHCl中で10分間、水中で10分間、及びメタノール中で20分間洗浄した。最後に、粉末を100℃の真空下で30分間乾燥させた。(収率%:10.0g−定量的)。
Figure 2020532615
実施例2 PAEK粉末のPAEK−OHへの還元
PAEK粉末を以下のとおりに調製した:
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(65.0g、0.193モル)、ジフルオロベンゾフェノン(43.0g、0.197モル)、及びKCO(40.0g、0.290モル)、NMP(400mL)、及びトルエン(200mL)を、冷却管、機械的攪拌器、及び窒素導入口を備える三つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら140〜150℃で加熱し、反応をGPC分析によって監視した。所望の分子量が達成されたら、反応混合物を水に沈殿させ、ポリマー塊を温水で十分に洗浄した。更に精製するため、ポリマーをCHCl中に溶解してメタノール中に沈殿させ、続いて130℃の真空下で終夜乾燥させた。
収率%:>95%
#GPC:Mn:9784、MW:52610、PDI:5.0
H NMR(CDCl):7.05−7.10(q,8H,J=8Hz),7.38−7.40(d,4H,J=8Hz),7.81−7.83(d,4H,J=8Hz)。
PAEKの還元:
PAEK粉末(25.0g、0.058モル、1eq.)、水素化ホウ素ナトリウム(6.68g、0.177モル、3Eq.)及びTHF(200mL)を、冷却管及び窒素導入口を備えた三つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を60℃で20分〜1時間加熱し、反応をFT−IR分光法によって監視した。所望の変換に達した後、反応塊を室温に冷却してメタノール中に沈殿させた。粉末を新鮮なメタノール(100mL)で15分間、純水中で15分間、0.5NのHCl中で10分間、水中で10分間、及びメタノール中で20分間洗浄した。最後に、粉末を100℃の真空下で30分間乾燥させて、25.0gの部分的に還元されたPAEK−OHを得た(60%変換)。
収率%:95%
#GPC:Mn:8646、MW:42452、PDI:4.9
H NMR(CDCl):5.86(s,1H),6.95−6.97(d,4H,J=8Hz),7.04−7.06(d,4H,J=8Hz),7.34−7.45(m,8H)。
実施例3 式:
Figure 2020532615
を有し、式中、R=(CFCFO)(CFO);m/n>1;M=3000であるフッ化ポリエーテルの合成
機械的攪拌器、上部に不活性ガス(N)補償器を備えた還流冷却管(冷却液はGalden(登録商標)HT−110(Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A.から入手)であった)、滴下漏斗、及び内部温度計を備えた丸底ガラス反応器に、無水PFPE(584g;369ミリモル;677meq)を投入した。機械的攪拌器を約300rpmで作動させ、PFPEを45℃に加熱し、tBuOK/tBuOHの9.56w/v溶液(795mL;677ミリモルのtBuOK)を300ミリモル/時間の速度で滴下した。温度を約57℃に上げ、攪拌しながら2時間維持させた。こうして得られた溶液を90v/v%のtBuOHでストリップさせて、透明な黄色がかった油を得た。
続いて3−ニトロ−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン(403g;147モル)を、50℃で約1時間、穏やかに攪拌しながら、ヘキサフルオロキシレン(HFX−2000mL)中に溶解した。黄色の均質な溶液が得られた。
続いて、PFPE含有油を、300rpmの機械的攪拌を加えながら、75℃及び約100ミリモル/時間の速度で3−ニトロ−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン溶液中に滴下した。PFPEの添加中、300rpmの機械的攪拌を加えながら、5時間の総反応時間にわたって、内部反応温度を約110℃(HFX中の残留t−BuOHの還流温度)に上げた。t−BuOKの第1のアリコート(203ミリモル)を、固体ディスペンサを用いて400ミリモル/時間の速度で粗反応混合物に添加した。t−BuOKの第2のアリコート(101ミリモル)を20時間の反応時間後に添加し、第3のアリコート(50ミリモル)を27時間の総反応時間後に添加した。この時点で、10モル%の出発モル量の3−ニトロ−4−フルオロベンゾフェノン(13グラム;44.3ミリモル;固体ディスペンサ)を添加することによって、末端封止反応の終了を補助した。プレ末端(pre−terminals)の変換を19F−NMRによって追跡した。
未反応のt−BuOK及び3−ニトロ−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを主に含む残留固体粒子を分離するために、粗反応混合物をまず室温に冷却し、続いて遠心分離した(10000rpm;25℃;60分)。
遠心分離した上清(surnatant)を分液漏斗に移し、10%の水性HCl(1:0.5v/v有機物質:水)で2回洗浄した。HO層の最終pHが3未満となった時に洗浄は完了したとみなした。
残留する未反応の4−フルオロベンゾフェノン、及び未反応の3−ニトロ−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの大半を昇華するため、洗浄された粗混合物を、続いてMgSO上で乾燥させ、5μmのPTFE膜で濾過し、溶媒を最初に70℃及び0.1mmのHg残留Pで(Rotavaporを使用)、続いて機械式ポンプを用いて100℃及び0.07PRESで蒸発させた。
単離収率=86モル%の暗色粘稠液
平均MW=3664g/モル
EW=1928g/eq.
PFPEセグメントの平均MW=3116g/モル。
反応中のF−イオンの形成は、PFPEがPEEKに共有結合したことを示す。反応混合物のFイオンの存在は、F−イオン選択電極(AgNO滴定法)によって判定した:
イオン(ppm)=256;
イオン(mg)=281.6mg;
理論上Fイオン(mg)=484mg。
実施例4:フッ化ポリエーテルのPEEK粉末へのグラフティング
実施例1で得たPEEK−ONa粉末(プロトン化前)を新鮮なDMSOで3回洗浄した。続いて、ヘキサフルオロキシレン(HFX)中のスルホラン(100mL)及び実施例3で得たフッ化ポリエーテル(12.0g、5.1ミリモル)を添加した。反応混合物を、最初に120℃で1時間加熱して、続いて170℃で4〜5時間加熱した。その後、スルホランを140℃の減圧下で留去し、純水(400mL)、メタノール(100×2mL)、及びHFX(100mL)で2〜3時間洗浄した。得られたポリマー粉末を100℃の真空オーブン下で4〜5時間乾燥させた。(収率%:11.0g−50%)。
実施例5:PEEKフィルムの還元
上記の実施例1でPEEK粉末に関して説明されたものと同様の手順を、PEEKフィルムの還元のために適用した。表2では、変換%対時間を報告する。
Figure 2020532615
実施例6:フッ化ポリエーテルのPEEK−ONaフィルムへのグラフティング:
上記の実施例4で説明されたものと同様の手順をグラフティングのために適用した。
実施例7:ペンタフルオロスチレンのPEEK−ONaフィルムへのグラフティング:
PEEK−ONaフィルム(1.8g、0.00530モル、PEEK−OHはIRにより70%還元と測定)、ペンタフルオロスチレン(10.0g、0.053モル)、及びTHF(10mL)を、冷却管及び窒素導入口を備えた二つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を60℃で16時間加熱した。続いて反応塊を純水に注ぎ込み、得られたポリマーをメタノール(100×2mL)で洗浄した。ポリマーを真空下、100℃で4〜5時間乾燥させた。(収率%:1.7g−定量的)。
実施例8:ヘキサフルオロトルエンのPEEK−ONaフィルムへのグラフティング:
PEEK−ONaフィルム(1.8g、0.00530モル、PEEK−OHはIRにより70%還元と測定)、ヘキサフルオロトルエン(4.24g、0.0212モル)、及びDMSO(10mL)を、冷却管及び窒素導入口を備えた二つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を100℃で16時間加熱した。続いて反応塊を純水に注ぎ込み、得られたポリマーをメタノール(100×2mL)で洗浄した。ポリマーを真空下、100℃で4〜5時間乾燥させた。(収率%:1.7g−定量的)。
実施例9:オクタフルオロトルエンのPEEK−ONaフィルムへのグラフティング:
上記の実施例8で説明されたものと同様の手順をグラフティングのために適用した。
実施例10:ペンタフルオロスチレンのPEEK−OH(フィルム及び粉末)へのグラフティング
部分的に還元されたPEEK−OHフィルム/粉末(0.5g、0.00148モル、PEEK−OHはIRにより70%還元と測定)、NaH(0.043g、0.00178モル)、及びTHF(10mL)を、冷却管及び窒素導入口を備える二つ口丸底フラスコに投入した。反応混合物を室温で数分間攪拌し、続いてペンタフルオロスチレン(0.431g、0.0022モル)をゆっくりと添加した。反応塊を60℃で16時間加熱した。続いて反応塊を純水(400mL)に注ぎ込み、得られたポリマーをメタノール(100×2mL)で洗浄した。ポリマーを真空下、100℃で4〜5時間乾燥させた。(収率%:0.5g−定量的)。
実施例11:3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドのPEEK−OH粉末へのグラフティング
部分的に還元されたPEEK−OH粉末(0.5g、0.00148モル、PEEK−OHはIRにより70%還元と測定)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(1.2g、0.0044モル)、及びCHCl(15mL)を、冷却管及び窒素導入口を備える二つ口丸底フラスコに投入した。トリエチルアミン(2.24g、0.0222モル)を反応混合物にゆっくりと添加し、室温で16時間攪拌した。続いて反応塊を純水(400mL)に注ぎ込み、得られたポリマーをメタノール(100×2mL)で洗浄した。ポリマーを真空下、100℃で4〜5時間乾燥させた。(収率%:0.6g−71%)。
実施例12:ペンタフルオロスチレンの実施例2のPAEK−OH(粉末)へのグラフティング
上記の実施例10で説明されたものと同様の手順をグラフティングのために適用した。
実施例13:フッ化ポリエーテルにグラフトされたPEEK−OHフィルムの接触角の測定
DataPhysics−OCA20機器を用いて、PEEKフィルムにグラフトされたPFPE上で接触角の測定を実施した。疎水性及び疎油性を測定するための標準として水及びn−ヘキサデカン溶媒をそれぞれ2μLの投与量で用いた。接触角の測定値データを表3に示す。PEEK表面にグラフトされたPFPEは、元のPEEKフィルムと比較して高い疎水性及び疎油性を示し、接触角の改善は、PEEK表面のPFPE投入量に依存する。
Figure 2020532615

Claims (15)

  1. 反復単位の少なくとも1モル%が式(I)の反復単位であり、
    Figure 2020532615
    残る反復単位が式(RPAEK)を有し、
    Figure 2020532615
    互いに等しいか又は異なるAr’及びAr”は芳香族基であり、
    Wは式(W−I)〜(W−III)の群から選択される芳香族基であり、
    Figure 2020532615
    式中、Bは水素又はフッ素原子であり、mは0〜4の整数であり、
    Zは任意選択的にフッ化アルキル又は芳香族ラジカルであり、
    Yは、フッ化アルキル、フッ化ヘテロアルキル、フッ化アリール、又は低/中分子量のフッ化ポリマー若しくはオリゴマー部分からなる群から選択される少なくとも1つのフッ化部分であり、
    LCは不在であるか、又は一体に連結された、−C(O)−、アルキレン、又はアリーレンのうちの1つ以上からなる連結鎖であり、
    但し、Wが式(W−I)の芳香族ラジカルであり、LCがアルキレンである場合、Yはフッ化アルキル基とはなり得ないことを条件とする、フッ化PAEK[F−PAEK]。
  2. 反復単位の少なくとも10モル%、好ましくは少なくとも40モル%、より好ましくは少なくとも60モル%は式(I)の反復単位である、請求項1に記載のF−PAEK。
  3. Yは、不飽和フッ化アルキル、不飽和フッ化ヘテロアルキル、及びアルケニル基で置換されたフッ化アリールからなる群から選択される、請求項1又は2のいずれか一項に記載のF−PAEK。
  4. フッ化アリールは、
    − ベンゼン環の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子若しくは3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンラジカルなどのトリフルオロメチル基で置換されるベンゼンラジカル、又は
    − ベンゼン環の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されるスチレンラジカルからなる群から選択される、請求項1又は2に記載のF−PAEK。
  5. スチレンラジカルはテトラフルオロスチレンラジカルである、請求項4に記載のF−PAEK。
  6. 低/中分子量フッ化ポリマー又はオリゴマー部分は、少なくとも1つのエチレン性不飽和フッ化モノマー由来の反復単位を含むポリマー又はオリゴマー部分である、請求項1又は2のいずれか一項に記載のF−PAEK。
  7. 低/中分子量フッ化ポリマー又はオリゴマー部分は、2つの鎖末端を有する少なくとも1つの(パー)フルオロポリエーテル鎖[鎖(Rpf)]を含むフッ化ポリエーテルであり、鎖末端のうち少なくとも1つが基(A)を有し、基(A)は、少なくとも1つの芳香族単環又は多環を含む芳香族部分、又は少なくとも1つの任意選択的に置換された、任意選択的に不飽和の、直鎖、分岐鎖、若しくは環状の炭化水素鎖を含む脂肪族部分のいずれかであり、鎖(Rpf)は、連結基[基(L)]を介して少なくとも1つの基(A)と連結しており、基(L)は、1〜20、より好ましくは2〜10の炭素原子、及び少なくとも1つの酸素原子を含む二価アルキル鎖である、請求項1又は2のいずれか一項に記載のF−PAEK。
  8. 鎖(Rpf)は、式−(CFX)O(R)(CFX’)−の鎖であり、式中、
    互いに等しいか又は異なるa及びbは、1以上、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜3であり;
    互いに等しいか又は異なるX及びX’は、−F又は−CFであり、
    但し、a及び/又はbが1より大きい場合は、X及びX’は−Fであることを条件とし;
    (R)は、独立して、
    (i)−CFXO−(式中、XはF又はCFである)、
    (ii)−CFXCFXO−(式中、出現ごとに等しいか又は異なるXは、F又はCFであるが、但しXのうち少なくとも1つは、−Fであることを条件とする);
    (iii)−CFCFCWO−(式中、互いに等しいか又は異なるWのそれぞれは、F、Cl、Hである);
    (iv)−CFCFCFCFO−;
    (v)−(CF−CFZ−O−(式中、jは0〜3の整数であり、Zは一般式−O−R(f−a)−Tの基であり、R(f−a)は、0〜10の数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルケン鎖であり、反復単位は、−CFXO−、−CFCFXO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−(Xのそれぞれのそれぞれは、独立して、F又はCFである)の中から選択され、Tは、C〜Cペルフルオロアルキル基である)からなる群から選択される繰り返し単位を含み、好ましくはそれからなる、請求項7に記載のF−PAEK。
  9. 基(A)は以下の式(A−I)を満たす芳香族部分であり:
    Figure 2020532615
    式中、
    Tは−C(=O)−又は−S(=O)−であり;
    wは0又は1であり、
    記号*は上記で定義した基(L)との結合を表し、
    記号**は式(I)中のLCとの結合を表す、請求項7に記載のF−PAEK。
  10. (i):PAEKのケトン基をヒドロキシル基に還元して還元PAEK[PAEK−OH]を得ることと、
    (ii):工程(i)で得られたPAEK−OHとラジカルを提供することが可能なフッ化化合物とを反応させることであって、フッ化化合物は式:
    Y−LC−X[フッ化化合物(FC)]を有し、
    式中、Yは、フッ化アルキル、フッ化ヘテロアルキル、フッ化アリール、又は低/中分子量のフッ化ポリマー若しくはオリゴマー部分からなる群から選択される少なくとも1つのフッ化部分であり、
    LCは不在であるか、又は一体に連結された、−C(O)−、アルキレン、又はアリーレンのうちの1つ以上を含む連結鎖であり、Xはハロゲン原子及びヒドロキシル基から選択される基である、ことと、を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のF−PAEKを製造するための方法。
  11. PAEKはPEEKである、請求項10に記載の方法。
  12. PAEKは粉末状、フィルム状、又は成形部品である、請求項10又は11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のF−PAEKを含む物品。
  14. 請求項3に記載のF−PAEKを架橋することによって架橋F−PAEK(F−PAEK−XL)を得るための方法。
  15. 請求項14に記載のF−PAEK−XLを含む物品。
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