JP2020528414A - ソホロリピッドの飼料添加物としての使用 - Google Patents

ソホロリピッドの飼料添加物としての使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、動物の腸内細菌叢を調節するため、及び/又は免疫系機能を支援するための方法であって、1つ又は複数のソホロリピッドを、それを必要としている動物に投与することを含む方法に関する。ソホロリピッドを含む動物飼料組成物も提供される。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
[背景]
[0001]本発明は、1つ又は複数のソホロリピッドを含有する飼料添加物組成物と、動物の腸内細菌叢を調節するため及び/又は免疫系機能を支援するための方法であって、1つ又は複数のソホロリピッドを、それを必要としている動物に投与することを含む方法とに関する。より具体的には、本発明は、コクシジウム症、及びクロストリジウム種によって引き起こされる疾患を1つ又は複数のソホロリピッドで処置又は予防するための方法に関する。また本発明は、少なくとも1つのソホロリピッドを含む飼料添加物又は飼料プレミックス組成物にも関する。
[0002]飼料又は飼料組成物という用語は、動物による摂取に適した、又は動物による摂取が意図されるあらゆる化合物、調製物、混合物又は組成物を意味する。
[0003]動物という用語は全ての動物を含む。動物の例は、非反芻動物及び反芻動物である。反芻動物には、例えば、ヒツジ、ヤギ、及びウシ(例えば、肉牛及び乳牛などの雌牛)などの動物が含まれる。特定の実施形態では、動物は非反芻動物である。非反芻動物には、ペット動物、例えば、ウマ、ネコ及びイヌ;単胃動物、例えば、ブタ又はイノシシ(子ブタ、成長期のブタ、及び雌ブタを含むが、これらに限定されない);シチメンチョウ、アヒル及びニワトリ(ブロイラーヒヨコ、産卵ニワトリを含むが、これらに限定されない)などの家禽;魚(サケ、マス、ティラピア、ナマズ及びコイを含むが、これらに限定されない);並びに甲殻類(小エビ及びエビを含むが、これらに限定されない)が含まれる。
[0004]ソホロリピッドは、選択されたいくつかの非病原性酵母種によって合成され得る界面活性糖脂質化合物である。ソホロリピッドは、16又は18個の炭素原子の疎水性脂肪酸テールと、親水性炭水化物ヘッドのソホロースとからなる。ソホロースは、珍しいβ−1,2結合を有するグルコース二糖であり、6’位及び/又は6’’位においてアセチル化され得る。1つの末端又は末端付近のヒドロキシル化脂肪酸は、ソホロース分子にβ−グリコシド結合している。この脂肪酸のカルボキシル末端は遊離している(酸性又は開放形態)か、或いは4’’位又は場合により6’位若しくは6’’位において内部エステル化されている(ラクトン形態)。ヒドロキシル脂肪酸自体は、一般に、16又は18個の炭素原子を含み、1つ又は複数の不飽和結合を有することができる。
[0005]その生分解性及び低生態毒性のために、工業用途における生物界面活性剤としてのソホロリピッドの使用がますます探索されている。
[0006]本発明者らは今回驚くべきことに、ソホロリピッドが動物飼料での使用に大きな可能性を有することを見出した。特に、以下で特定される少なくとも1つのソホロリピッドを含む組成物は、コクシジウム症、及びクロストリジウム種によって引き起こされる疾患を軽減、治癒又は予防するために使用され得ることが見出された。
[0007]この技術的問題の解決法は、特許請求の範囲において特徴付けられた実施形態によって提供される。
[0008][簡単な概要]
[0009]本発明は、動物飼料又は飼料添加物の成分としてのソホロリピッド、並びにそれを含有する組成物、飼料添加物及び飼料に関する。好ましい実施形態では、1つ又は複数のソホロリピッドは経口的に投与される。1つ又は複数のソホロリピッドは、飼料添加物組成物の形態であり得る。別の実施形態では、1つ又は複数のソホロリピッドは、飼料プレミックス製品に添加される。
[0010]したがって、本発明は、動物飼料又は飼料添加物の成分としての前記化合物の使用を提供する。
[0011]本発明はさらに、動物の能力を改善する、特に、胃腸細菌叢の調節剤としての活性を有し、且つ動物飼料を介して適用可能な組成物を調製するためのこれらの化合物の使用を提供する。
[0012]本発明はさらに、家禽などの動物のコクシジウム症、及びクロストリジウム種(特に、クロストリジウム・ペルフリンゲンス(clostridium perfringens))によって引き起こされる疾患を軽減、治癒又は予防するための動物飼料又は動物飼料添加物の製造における、上記で定義されたソホロリピッドの使用に関する。
[0013]最後に、本発明は、本発明に従うソホロリピッド化合物に基づいた動物飼料添加物を提供する。
[0014]本明細書で使用される「腸」という用語は、胃腸又は消化管(栄養管とも呼ばれる)を指定し、食物を摂取し、それを消化してエネルギー及び栄養分を抽出し、そして残存する廃棄物を排出する、多細胞動物内の臓器系を指す。
[0015]本明細書で使用される腸内「細菌叢」という用語は、腸内に存在し、そして適切な消化を助けること及び/又は免疫系機能を支援することによって健康を維持する天然微生物培養物を指す。
[0016]腸内細菌叢と関連して本明細書で使用される「調節する」という用語は、一般的に、健康で正常に機能している動物においてその機能又は状態を変化、操作、変更又は調整すること、すなわち非治療的使用を意味する。
[0017]コクシジウムは、脊椎動物及び無脊椎動物の両方に感染する腸内寄生虫である単細胞の原生動物に与えられた属名である。この生物はコクシジウム症を引き起こし、通常は小腸、例えば結腸に定住する。コクシジウムによる家畜の感染は成長を著しく低下させ得るだけでなく、生命も脅かし得る。コクシジウム感染による症状には、上皮細胞の喪失、腸粘膜の剥離、及び下痢(多くの場合、失血を伴う)が含まれる。家禽などのいくつかの家畜については、動物の健康にひどい損傷を与えなくても、コクシジウム感染は致死的であり得る。
[0018]家禽はいくつかの理由からコクシジウム症に対して特に弱い:(1)最大成長が通常発現される場合、6〜8日の寄生サイクルは2週間〜4週間の危機的段階で家禽を攻撃する。寄生虫は実質的に腸上皮全体を破壊するので、栄養分の吸収が急激に低下し、顕著な成長抑制が起こる。5又は6週間での屠殺まで回復する十分な時間がない;(2)他のあらゆる動物カテゴリーよりも多く家禽に感染するエイメリア属(Eimeria)が7種あり、そのうちの少なくとも4種は、商業的な作業において定期的にみられる。したがって、1つの感染サイクルが完結したときに、既に別のサイクルが初期段階にある可能性があり、したがって、コクシジウム症は慢性的になる;(3)家禽において、ほとんどの病原性種(エイメリア・テネラ(Eimeria tenella)、E.ネカトリックス(E.necatrix)が観察され、これらは、激しい出血を誘発し、場合によっては50%に至る死亡率をもたらし得る。このようなコクシジウム症の急性症例によって、家禽農場主は容易に破産し得る;且つ(4)ディープリター(deep litter)における家禽の集約的な飼育(1つの小屋に100,000羽以上のヒヨコ)は、食糞を介して家禽が糞中のコクシジウムの感染段階に近づくことを容易にし、したがって家禽の群れ全体への疾患の急速な広がりを後押しする。衛生状態が厳しくなければ、疾患は同じ農場の他の家禽小屋にも移り、何年もの間その場所に留まることになる。
[0019]コクシジウム症に対抗するために、動物飼料には抗コクシジウム剤が補充されることが多い。家禽(ニワトリ、シチメンチョウ、ブロイラー及び産卵ニワトリ)での使用がEECにより承認されている抗コクシジウム剤には、スルホンイミド、アンプロリウム、デコキネート、及びイオノフォアが含まれる。しかしながら、これらの抗コクシジウム剤のいくつかは非天然の無機化合物であり、したがって合成的に製造しなければならない。これは、比較的高価であることを意味する。そのため、天然に存在する抗コクシジウム剤が必要とされている。
[0020]クロストリジウム種によって引き起こされる疾患は、家禽、ブタ、ウサギ及びラットの動物系統においてよく見られる。例えば、疾患の壊死性腸炎と、クロストリジウム・ペルフリンゲンス(clostridium perfringens)の存在との間には関連がある。壊死性腸炎は重度の炎症及び腸管の崩壊(sloughing)を特徴とし、多くの場合、コクシジウム症と一緒に起こる。
[0021]多数の論文により、ブロイラーの健康及び成長速度に対して大きな影響を与える消化管内のクロストリジウム・ペルフリンゲンス(clostridium perfringens)の量が開示されている。感染トリの典型的な症状は、羽の逆立ち、顕著な抑鬱、食欲不振、緩い/低粘性のフン又は下痢、及び著しく動きたがらないことである。このような論文の例は、B.S.Bains(1979)”A manual for poultry diseases”(Ed.Roche,Basel Switzerland);B Koehler,K Vogel and P Starost(1979)”Nekrotisierende und Ulzerative Enteritis bei Huehnern der Mast−und Legerichtung unter Bedingungen industriemaessiger Gefluegelproduktion”(Mh.Vet.−Med.,32,704−711);b Koehler,K Vogel,W Witte and H Kuehn(1983)”Vergleich der Ursachen von Hospitalismus durch Cl.perfringens,Staphylococcus aureus und Salmonellen unter den Bedingungen der industriemaessigen Gefluegelproduktion und Moeglichkeiten ihrer Bekaempfung”,(V.Intern.Tierhyg.Symposium,25 und 26.05.93,Leipzig,Sammelband der Vortraege、Veterinaermedizinische Fakultaet Leipzig);Th.Vissienon,U Johannsen and B Koehler(1994)”Untersuchungen zur Pathologie und Pathogenese der Clostridium perfringens−Typ−A−Enterotoxaemie des Huhnes.1.Versuche zur experimentellen Erzeugung der Krankheit,Versuchsansatz,klinisches Bild und Moralitaetsraten”,(Mh.Vet.−Med.,49,23−28);Th.Vissienon,U Johannsen,M Solveig and B Koehler(1994)”Untersuchungen zur Pathologie und Pathogenese der Clostridium−perfringens−Typ−A−Enterotoxaemie des Huhnes.2.Pathomorphologische und bakteriologische Befunde nach experimenteller intraduodenaler Cl.−perfringens−Typ−A−Infektion”(Sporen und vegetative Keime)und Toxinapplikation(Mh.Vet.−Med.,49,93−102)である。
コクシジウム症感染の5日後の回腸における炎症誘発性サイトカインの発現を示す。 コクシジウム症感染の5日後の回腸におけるTh1及びTh2サイトカインの発現を示す。 コクシジウム症感染の5日後の回腸における密着結合タンパク質の発現を示す。 コクシジウム症の5日後の血清α−1酸性糖タンパク質(α−1−AGP)レベルを示す。 壊死性腸炎の2日後の回腸における炎症誘発性サイトカインの発現を示す。 C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後の回腸におけるTh1及びTh2サイトカインの発現を示す。 C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後の回腸における密着結合タンパク質の発現を示す。 血清中のα−1酸性糖タンパク質(α−1−AGP)を示す。
[詳細な説明]
[0022]本開示をさらに説明する前に、以下に記載される本開示の特定の実施形態は変化させることが可能であり、それでも添付の特許請求の範囲内に包含され得るので、本開示は、これらの特定の実施形態に限定されないことが理解されるべきである。また、使用される用語は特定の実施形態を説明することを目的としており、限定することは意図されないことも理解されるべきである。代わりに、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確立されることになる。
[0023]本明細書及び添付の特許請求の範囲全体を通して、「含む(comprise)」、「含む(include)」及び「有する(having)」という単語、並びに「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」及び「含む(including)」などの変化形は包括的に解釈されるべきである。すなわち、これらの単語は、文脈が許す場合には、具体的に列挙されていない他の要素又は整数の可能な包含を伝達することが意図される。
[0024]本明細書及び添付の特許請求の範囲において、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が他に明確に指示しない限り、複数の参照を含む。例として、「ソホロリピッド(a sophorolipid)」は、1つのソホロリピッド又は2つ以上のソホロリピッドを意味することができる。
[0025]他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての科学技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。
[0026]ソホロリピッドは、脂肪酸テールと、炭水化物部分のソホロースとを含有し、ソホロ―スは、13−1,2結合を有するグルコース二糖である。脂肪酸テールは、ソホロース分子にβ−グリコシド結合している。この脂肪酸のカルボキシル末端は遊離している(酸性又は開放形態)か、或いは4’’位又は6’位又は6’’位において内部エステル化されている(ラクトン形態)。脂肪酸テールは、2〜24個の炭素原子を有し得る。一般的に、脂肪酸テールは16又は18個の炭素原子を有し、1つ又は複数の不飽和結合を有することができる。ソホロリピッドに関する総括及び用語については、Van Bogaert et al,Appl Microbiol Biotechnol(2007)76:23−34;Van Bogaert et al,Process Biochemistry(2011)46:821−833;及びLang et al,Fat Sci.Technol.1989(91),vol.9,363−366を参照されたい。国際公開第2004/044216号パンフレットは、ソホロリピッドの抗菌特性及びその使用に関連する。
[0027]ソホロリピッドは、特定のタイプの酵母菌株、特に、スタルメレラ・ボンビコラ(Starmerella bombicola)(カンジダ・ボンビコラ(Candida bombicola)とも呼ばれる)及びカンジダ・アピコラ(Candida apicola)によって天然に産生され得る。このようなソホロリピッドは、天然ソホロリピッドとも呼ばれる。国際公開第2004/044216号パンフレット及び国際公開第2012/080116号パンフレットには、C.ボンビコラ(C.bombicola)における天然ソホロリピッドの発酵が記載されている。また国際公開第2012/080116号パンフレットには、ソホロリピッドの単離が記載されている。このようなソホロリピッドは、本発明の方法において使用され得る。これらの刊行物のいずれかに基づいて、当業者は、このようなソホロリピッドの生成方法を理解する。
[0028]「ソホロリピッド」という用語は、本明細書では、修飾ソホロリピッドも包含する。Bisht et al(J.Org.Chem.1999,64:780−789)は、ソホロリピッドの酵素介在性のアシル化及びエステル化を記載している。国際公開第2004/044216号パンフレットには、いくつかの修飾ソホロリピッドの化学合成が記載されている。Asmer et al(Journal of the American Oil Chemists’Society(1988),vol.65,no.9,1460−1466)は、ソホロリピッドの微生物産生を開示する。またソホロリピッドは、化学的に修飾することもできる。国際公開第2006/069175号パンフレットは、いくつかの修飾ソホロリピッドを開示する。炭水化物部分は、例えば6’位及び/又は6’’位において、アルキル化され得る。例えば、6’位及び6’’位はアセチル化され得る。6’位が脂肪酸テールに最も近いことを除いて、6’位は6’’位と同一である。このような修飾ソホロリピッドは、本発明の方法において使用され得る。これらの刊行物のいずれかに基づいて、当業者は、修飾ソホロリピッドを生成する方法を理解する。
[0029]いくつかの実施形態では、ソホロリピッドは、遊離酸又はそのエステルの形態であり得る。ソホロリピッドは式(I)のソホロリピッドでよく、式中、R及びRは独立してH又はアセチルであり;RはC〜Cアルキル基であり;且つRは、6〜24個の炭素原子を含む直鎖又は分枝状の飽和又は不飽和アルカン単位である。
Figure 2020528414
[0030]Rは、H又はアセチルでよい。
[0031]Rは、H又はアセチルでよい。
[0032]Rは、メチル;エチル;プロピル又はイソプロピル;n−ブチル又はイソブチル;n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル;n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2,2ジメチルブチル、又は2,3ジメチルブチル;n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、又は2,2,3−トリメチルブタン;n−オクチル、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3−エチルへキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、3−エチル−2−メチルペンタン、3−エチル−3−メチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、又は2,2,3,3−テトラメチルブタンでよい。
[0033]好ましい実施形態では、Rはアルキルエステルである。好ましい実施形態では、アルキルエステルは、エチル基又はブチル基である。
[0034]Rは、直鎖でも分枝状でもよい。Rは完全飽和でもよいし、又は1つ若しくは複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。Rは、ソホロリピッドの脂肪酸テールの一部を形成する。好ましいRは、15個の炭素原子を有する。18個の炭素原子を有する脂肪酸テールの一例はオレアートである。エイコサペンタエン酸(EPA)は、別の適切な脂肪酸テールである。好ましい脂肪酸テールは9−オクタデセノアートである。
[0035]好ましい実施形態では、ソホロリピッドは、エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’’−アセタート、エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−アセタート、エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−6’’−ジアセタート、ブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’’−アセタート、ブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−アセタート、及び/又はブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−6’’−ジアセタートである。
[0036]いくつかの実施形態では、ソホロリピッドは、6’’−モノ−アセチル化エチルソホロリピッド(ESL(6’OH,6’’Ac)又は6B−Ac−ESL)、脱アセチル化エチルソホロリピッド(ESL(6’OH,6’’OH)又はESL)、ジアセチル化エチルソホロリピッド(ESL(6’Ac,6’’Ac)又はDi−Ac−ESL)、脱アセチル化ブチルソホロリピッド(BSL(6’OH,6’’OH)又はBuSL)、ジアセチル化ソホロリピッド(LSL(6’Ac,6’’Ac)又はLSL)、及び/又はジアセチル化ブチルソホロリピッド(BSL(6’Ac,6’’Ac)又はジアセチルBuSL)でよい。
[0037]本発明のソホロリピッドは、天然にソホロリピッドを産生する任意の微生物によって産生され得る。酵母などの微生物は、高レベルのソホロリピッドを産生することが実証されている。ソホロリピッドを産生する酵母には、スタルメレラ(カンジダ)・ボンビコラ(Starmerella(Candida) bombicola)、カンジダ・フロリコラ(Candida floricola)、カンジダ・リオドケンシス(Candida riodocensis)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・クオイ(Candida kuoi)、カンジダ・ステラタ(Candida stellata)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、カンジダ・アピコラ(Candida apicola)、トルロプシス・ペトロフィラム(Torulopsis petrophilum)、ロドトルラ(カンジダ)・ボルゴリエンシス(Rhodotorula(Candia) borgoriensis)、ロドトルラ・ムキリギノサ(Rhodotorula muciliginosa)、カンジダ・バティスタエ(Candida batistae)、トルロプシス・グロペンギエセリ(Torulopsis gropengiesseri)、クリプトコッカス(Cryptococcus)種、シベルリンドネラ・サムトプラカルネンシス(Cyberlindnera samutprakarnensis)、ピキア・アノマラ(Pichia anomala)、ウイッカーハミーラ・ドメルキアエ(Wickerhamiella domercqiae)、及びヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)が含まれるが、これらに限定されない。
[0038]ソホロリピッドは、例えば、植物油及び脂肪などの炭素源、並びにグルコースなどの糖を含有する液体培地上にソホロリピッド産生酵母を播種し、穏和な温度及び圧力下で培地に通気しながら、培地を攪拌することによって容易に産生され得る。好ましい実施形態では、ソホロリピッドは、使用前に発酵副産物を除去するために発酵培地から単離及び/又は精製される。単離及び/又は精製方法は、当該技術分野において知られている。実質的に精製されたソホロリピッドを得るために任意の適切な単離及び/又は精製方法が使用され得る。
[0039]「実質的に含まない」は、好ましくは、対応する不純物が、対応する乾燥抽出物又は式Iの化合物又は式Iの化合物の混合物の全重量に関して、微量、例えば、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、0.2重量%未満、0.1重量%未満、0.01重量%未満、0.001重量%未満又は0.0001重量%未満しか存在しないことを意味する。
[0040]いくつかの実施形態では、ソホロリピッドを天然に産生する微生物は、本発明のソホロリピッドの産生を増大させるように修飾されてもよい。
[0041]他の実施形態では、本発明のソホロリピッドは組換えで産生されてもよいし、又は化学的に合成されてもよい。
[0042]本発明はさらに、ソホロリピッド及び少なくとも1つの付加的な化合物を含む組成物を提供し、少なくとも1つの付加的な化合物は、水、溶媒(例えば、エタノール又はDMSOなど)、酸性度調節剤(例えば、クエン酸など)、固化防止剤(例えば、イソマルトなど)、消泡剤(例えば、メチルエチルセルロース、又は脂肪酸のモノ若しくはジグリセリドなど)、酸化防止剤(例えば、ビタミンC又は亜硫酸塩など)、結合剤(例えば、シクロデキストリン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチル−、メチル−、ヒドロキシプロピル−、ヒドロキシプロピルメチル−、又はメチルエチルセルロースなど)、増量剤(例えば、メチルセルロースなどのセルロース、又はカルナバワックス)、担体(例えば、アルギナートなど)、顔料、界面活性剤、色の保持剤、抗菌剤(例えば、ナタマイシン ペディオシン、ナイシン、レブリン酸、プロピオン酸、酢酸、ホップス酸(hops acid)、及び/又はラウリン酸アルギナートなど)、乳化剤(例えば、ポリエチレングリコール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、ヒマシ油、コリン塩(酒石酸又は乳酸コリン)、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、ポリジメチルシロキサン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びレシチンなど)、防腐剤(例えば、ナタマイシンなど)、分散剤(例えば、ポリオキシエチレン化合物(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート/−モノオレアート/−モノパルミタート/−モノステアラート/−トリステアラートなど)、セルロース、ポリビニルピロリドン、又はプロピレングリコールなど)、及び増粘剤(例えば、アルギナート又はカラギナンなど)を含むが、これらに限定されない。
[0043]本発明によると、ソホロリピッド及び少なくとも1つの付加的な化合物を含む組成物は、「ソホロリピッド組成物」又は「飼料添加物組成物」とも呼ばれる。ソホロリピッド又は飼料添加物組成物の例は、ソホロリピッド水溶液、水性ソホロリピッド懸濁液、及び水性ソホロリピッドエマルションである。
[0044]いくつかの実施形態では、ソホロリピッド組成物は液体組成物である。液体組成物の利点は、飼料製品、特に液体飼料製品に添加するのが便利であり得ることである。所望の量は、例えば、秤量の代わりにメスフラスコ又はシリンダーを用いて測定することができる。液体ソホロリピッド組成物を用いると、ソホロリピッドをより急速又はより効率的に溶解させ、且つより均一に製品全体に分散させることが可能になる。液体ソホロリピッド組成物は、固形分を形成する傾向が低いことがある。好ましい液体ソホロリピッド組成物は、乳化剤又は消泡剤を含み得る。
[0045]或いは、ソホロリピッド又は飼料添加物組成物は固体組成物である。固体組成物の利点は、このような組成物が、液体組成物よりも重量が軽く、より安定性であり得ることである。固体ソホロリピッド組成物は、飼料製品の中又は上に分散され得る。好ましい固体ソホロリピッド組成物は担体及び/又は分散剤を含み、これらの成分は混合特性を改善し得るか、又は投与を容易にし得る。
[0046]本発明の飼料添加物組成物の投与量は個体の要件に応じて異なることになり、動物種、年齢、体重、及び体重増加又はFCRの喪失の理由などの因子が考慮に入れられるであろう。
[0047]実際には、本発明に従う飼料添加物組成物は、直接又はブレンド若しくは飼料プレミックス組成物の一部として動物飼料に添加される。プレミックスは、好ましくは、1つ又は複数の微小成分と、希釈剤及び/又は担体との均一な混合物を指定する。プレミックスは、より大きい混合物中の微小成分の均一な分散を促進するために使用される。
[0048]「動物飼料」という用語は、動物による摂取に適した、又は動物による摂取が意図されるあらゆる化合物、調製物、又は混合物を指す。単胃動物のための動物飼料は、通常、濃縮物と、ビタミン、ミネラル、酵素、直接給与生菌、アミノ酸及び/又は他の飼料成分(例えば、プレミックス中)とを含むが、反芻動物のための動物飼料は一般にまぐさ(粗飼料及び貯蔵牧草を含む)を含み、濃縮物と、ビタミン、ミネラル、酵素 直接給与生菌、アミノ酸及び/又は他の飼料成分(例えば、プレミックス中)とをさらに含み得る。
[0049]濃縮物:「濃縮物」という用語は、高いタンパク質及びエネルギーの濃縮を伴う飼料、例えば、魚粉、糖蜜、オリゴ糖、ソルガム、種子及び穀物(全体、又は例えば、コーン、オート麦、ライ麦、大麦、小麦から破砕、粉砕などによって調製)、油糧種子の圧搾粕(例えば、綿実、ベニバナ、ヒマワリ、大豆(大豆ミールなど)、菜種/キャノーラ、ピーナッツ又はラッカセイ由来)、パーム核油粕、酵母由来の材料、並びに蒸留穀物残渣(例えば、湿潤蒸留穀物残渣(WDS)及び可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS))などを意味する。
[0050]好ましい実施形態では、ブレンド又はプレミックス組成物は、上記のソホロリピッド又は飼料添加物組成物と、少なくとももう1つの飼料成分とを含む。
[0051]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数の酵素を含む。
[0052]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のプロバイオティクスを含む。
[0053]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のビタミンを含む。
[0054]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のミネラルを含む。
[0055]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のアミノ酸を含む。
[0056]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のプレバイオティクスを含む。
[0057]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数の有機酸を含む。
[0058]実施形態において、もう1つの飼料成分は、好ましくは本明細書において以下に記載されるような1つ又は複数のフィトジェニクス(phytogenies)を含む。
[0059][付加的な酵素]
[0060]別の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、任意選択的に、1つ又は複数の酵素を含む。酵素は、NC−IUBMBからのハンドブック「Enzyme Nomenclature」(1992)に基づいて分類することができ、インターネット:http://www.expasy.ch/enzyme/のENZYMEサイトも参照されたい。ENZYMEは、酵素の命名に関する情報の宝庫である。これは、主として、International Union of Biochemistry and Molecular Biology(IUB−MB)のNomenclature Committeeの推奨(Academic Press,Inc.,1992)に基づいており、これには、EC(Enzyme Commission)番号が提供された、特徴付けされた各種類の酵素が記載されている(Bairoch A.The ENZYME database,2000,Nucleic Acids Res 28:304−305)。このIUB−MB Enzyme命名法は、その基質特異性と、時折、その分子機構とに基づき;このような分類は、これらの酵素の構造的特徴を反映しない。
[0061]エンドグルカナーゼ、ガラクタナーゼ、マンナナーゼ、デキストラナーゼ、リゾチーム及びガラクトシダーゼなどの特定のグリコシドヒドロラーゼ酵素の別の分類は、Henrissat et al,“The carbohydrate−active enzymes database(CAZy)in 2013”,Nucl.Acids Res.(2014年1月1日)42(D1):D490−D495に記載されており;www.cazy.orgも参照されたい。
[0062]したがって、本発明の飼料組成物は、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89);アルファ−ガラクトシダーゼ(EC3.2.1.22);プロテアーゼ(EC3.4);ホスホリパーゼA1(EC3.1.1.32);ホスホリパーゼA2(EC3.1.1.4);リゾホスホリパーゼ(EC3.1.1.5);ホスホリパーゼC(3.1.4.3);ホスホリパーゼD(EC3.1.4.4);アミラーゼ、例えば、アルファ−アミラーゼ(EC3.2.1.1)など;アラビノフラノシダーゼ(EC3.2.1.55);ベータ−キシロシダーゼ(EC3.2.1.37);アセチルキシランエステラーゼ(EC3.1.1.72);フェルロイルエステラーゼ(EC3.1.1.73);セルラーゼ(EC3.2.1.4);セロビオヒドロラーゼ(EC3.2.1.91);ベータ−グルコシダーゼ(EC3.2.1.21);プルラナーゼ(EC3.2.1.41)、アルファ−マンノシダーゼ(EC3.2.1.24)、マンナナーゼ(EC3.2.1.25)及びベータ−グルカナーゼ(EC3.2.1.4又はEC3.2.1.6)、又はこれらの任意の組合せを含む群から選択される少なくとも1つの他の酵素も含み得る。
[0063]特定の実施形態では、本発明の飼料組成物は、フィターゼ(EC3.1.3.8又は3.1.3.26)を含む。市販のフィターゼの例としては、Bio−FeedTMPhytase(Novozymes)、Ronozyme(登録商標)P、Ronozyme(登録商標)NP及びRonozyme(登録商標)HiPhos(DSM Nutritional Products)、NatuphosTM(BASF)、Finase(登録商標)及びQuantum(登録商標)Blue(AB Enzymes)、OptiPhos(登録商標)(Huvepharma)Phyzyme(登録商標)XP(Verenium/DuPont)及びAxtra(登録商標)PHY(DuPont)が挙げられる。他の好ましいフィターゼには、例えば、国際公開第98/28408号パンフレット、国際公開第00/43503号パンフレット、及び国際公開第03/066847号パンフレットに記載されるものが含まれる。
[0064]特定の実施形態では、本発明の飼料組成物は、プロテアーゼ(EC3.4)を含む。市販のプロテアーゼの例としては、Ronozyme(登録商標)ProAct(DSM Nutritional Products)が挙げられる。
[0065][微生物]
[0066]実施形態において、動物飼料組成物は、1つ又は複数の付加的な微生物をさらに含む。特定の実施形態では、動物飼料組成物は、以下の属:ラクトバチルス(Lactobacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、バチルス(Bacillus)、ペディオコッカス(Pediococcus)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、カルノバクテリウム(Carnobacterium)、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、クロストリジウム(Clostridium)及びメガスフェラ(Megasphaera)又はこれらの任意の組合せのうちの1つ又は複数からの細菌をさらに含む。
[0067]好ましい実施形態では、動物飼料組成物は、以下の菌株:バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ポリミキサ(Bacillus polymyxa)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、エンテロコックス・フェシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス(Enterococcus)種、及びペディオコッカス(Pediococcus)種、ラクトバチルス(Lactobacillus)種、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)種、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ペディオコッカス・アシディラクティシ(Pediococsus acidilactici)、ラクトコックス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ビフィドバクテリウム・ビフィドゥム(Bifidobacterium bifidum)、プロピオニバクテリウム・トエニイ(Propionibacterium thoenii)、ラクトバチルス・ファルシミヌス(Lactobacillus farciminus)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、クロストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種アニマリス(Bifidobacterium animalis ssp.animalis)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチルス・サリバリウス亜種サリバリウス(Lactobacillus salivarius ssp.salivarius)、メガスフェラ・エルスデニイ(Megasphaera elsdenii)、プロピオニバクテリア(Propionibacteria)種のうちの1つ又は複数からの細菌をさらに含む。
[0068]より好ましい実施形態では、飼料プレミックス又は動物飼料は、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)の以下の菌株:3A−P4(PTA−6506)、15A−P4(PTA−6507)、22C−P1(PTA−6508)、2084(NRRL B−500130)、LSSA01(NRRL−B−50104)、BS27(NRRL B−50105)、BS18(NRRL B−50633)、BS278(NRRL B−50634)、DSM29870、DSM29871、NRRL B−50136、NRRL B−50605、NRRL B−50606、NRRL B−50622及びPTA−7547のうちの1つ又は複数からの細菌をさらに含む。
[0069]より好ましい実施形態では、飼料プレミックス又は動物飼料は、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)の以下の菌株:NRRL B−50016、ATCC700385、NRRL B−50885又はNRRL B−50886のうちの1つ又は複数からの細菌をさらに含む。
[0070]より好ましい実施形態では、飼料プレミックス又は動物飼料は、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus lichenformis)の以下の菌株:NRRL B50015、NRRL B−50621又はNRRL B−50623のうちの1つ又は複数からの細菌をさらに含む。
[0071]より好ましい実施形態では、飼料プレミックス又は動物飼料は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)の以下の菌株:DSM29869、DSM29872、NRRL B50607、PTA−7543、PTA−7549、NRRL B−50349、NRRL B−50606、NRRL B−50013、NRRL B−50151、NRRL B−50141、NRRL B−50147又はNRRL B−50888のうちの1つ又は複数からの細菌を含む。
[0072]動物飼料組成物中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1x10〜1x1014CFU/乾燥物質kgであり、好ましくは、1x10〜1x1012CFU/乾燥物質kgであり、より好ましくは、1x10〜1x1011CFU/乾燥物質kgである。より好ましい実施形態では、動物飼料組成物中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1x10〜1x1010CFU/乾燥物質kgである。
[0073]動物飼料組成物中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1x10〜1x1015CFU/動物/日であり、好ましくは、1x10〜1x1013CFU/動物/日であり、より好ましくは、1x10〜1x1012CFU/動物/日である。より好ましい実施形態では、動物飼料組成物中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1x10〜1x1011CFU/動物/日である。
[0074]別の実施形態では、1つ又は複数の細菌株は、安定した胞子の形態で存在する。
[0075][アミノ酸]
[0076]本発明の飼料組成物はさらに、1つ又は複数のアミノ酸を含み得る。動物飼料で使用されるアミノ酸の例は、リジン、アラニン、ベータ−アラニン、スレオニン、メチオニン及びトリプトファンである。
[0077][ビタミン及びミネラル]
[0078]別の実施形態では、動物飼料は、1つ又は複数のビタミン、例えば、1つ又は複数の脂溶性ビタミン及び/又は1つ又は複数の水溶性ビタミンを含み得る。別の実施形態では、動物飼料は、任意選択的に、1つ又は複数のミネラル、例えば、1つ又は複数の微量ミネラル及び/又は1つ又は複数の多量ミネラルを含み得る。
[0079]通常、脂溶性及び水溶性ビタミン、並びに微量ミネラルは、飼料への添加が意図されるいわゆるプレミックスの一部を形成するが、多量ミネラルは、通常、別個に飼料に添加される。
[0080]脂溶性ビタミンの非限定的な例としては、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、及びビタミンK、例えば、ビタミンK3が挙げられる。
[0081]水溶性ビタミンの非限定的な例としては、ビタミンB12、ビオチン及びコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸及びパントテン酸、例えば、Ca−D−パントテン酸が挙げられる。
[0082]微量ミネラルの非限定的な例としては、ホウ素、コバルト、塩化物、クロム、銅、フッ化物、ヨウ素、鉄、マンガン、モリブデン、セレン及び亜鉛が挙げられる。
[0083]多量ミネラルの非限定的な例としては、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウムが挙げられる。
[0084]これらの成分の栄養要求量(家禽及び子ブタ/ブタにより例証される)は、国際公開第2001/058275号パンフレットの表Aに列挙されている。栄養要求量は、これらの成分が指示される濃度で食餌中に提供されなければならないことを意味する。
[0085]代替として、本発明の動物飼料添加物は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Aにおいて指定される個々の成分のうちの少なくとも1つを含む。少なくとも1つとは、1つ又は複数、1つ、又は2つ、又は3つ、又は4つなどで、最大13までの全て、又は最大15までの全てのいずれかである、個々の成分を意味する。より具体的には、この少なくとも1つの個々の成分は、表Aの第4列、又は第5列、又は第6列に指示される範囲内の飼料中濃度を提供するような量で本発明の添加物中に含まれる。
[0086]またさらなる実施形態では、本発明の動物飼料添加物は、好ましくは、以下の表1に指定される範囲内の飼料中濃度(それぞれ、ブロイラー食餌について)を提供するように、以下のビタミンの少なくとも1つを含む。
Figure 2020528414
[0087][他の飼料成分]
[0088]本発明の飼料組成物はさらに、着色剤、安定剤、成長改善添加物及び芳香化合物/香味料、多価不飽和脂肪酸(PUFA);活性酸素発生種、抗菌ペプチド及び抗真菌ポリペプチドを含み得る。
[0089]着色剤の例は、ベータ−カロテン、アスタキサンチン、及びルテインなどのカロテノイドである。
[0090]芳香化合物/香味料の例は、クレオソール、アネトール、デカ−、ウンデカ−及び/又はドデカ−ラクトン、イオノン、イロン、ギンゲロール、ピペリジン、プロピリデンファタリド(propylidene phatalide)、ブチリデンファタリド(butylidene phatalide)、カプサイシン及びタンニンである。
[0091]安定剤(例えば、酸性化剤)の例は有機酸である。有機酸の例は、安息香酸(VevoVitall(登録商標)、DSM Nutritional Products)、ギ酸、酪酸、フマル酸及びプロピオン酸である。
[0092]抗菌ペプチド(AMP)の例は、CAP18、ロイコシン(Leucocin)A、トリトルプチシン(Tritrpticin)、プロテグリン−1、タナチン(Thanatin)、デフェンシン、ラクトフェリン、ラクトフェリシン、及びオビスピリン(Ovispirin)、例えば、ノビスピリン(Novispirin)(Robert Lehrer,2000)、プレクタシン(Plectasin)、及びスタチンであり、国際公開第03/044049号パンフレット及び国際公開第03/048148号パンフレットに開示される化合物及びポリペプチド、並びに抗菌活性を保持する上記のものの変異体又は断片が含まれる。
[0093]抗真菌ポリペプチド(AFP)の例は、国際公開第94/01459号パンフレット及び国際公開第02/090384号パンフレットに開示されるように、アスペルギルス・ギガンテウス(Aspergillus giganteus)、及びアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)ペプチド、並びに抗真菌活性を保持するその変異体及び断片である。
[0094]多価不飽和脂肪酸の例は、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸及びガンマ−リノール酸などの、C18、C20及びC22多価不飽和脂肪酸である。
[0095]活性酸素発生種の例は、過ホウ酸塩、過硫酸、又は過炭酸塩などの化学物質;及びオキシダーゼ、オキシゲナーゼ又はシンテターゼなどの酵素である。
[0096]本発明の組成物はさらに少なくとも1つのアミノ酸を含み得る。動物飼料で使用されるアミノ酸の例は、リジン、アラニン、ベータ−アラニン、スレオニン、メチオニン及びトリプトファンである。
[0097]本発明のブレンド又はプレミックス組成物の特定の例は、(a)上記で指定される少なくとも1つのソホロリピッド、(b)少なくとも1つの脂溶性ビタミン、(c)少なくとも1つの水溶性ビタミン、(d)少なくとも1つの微量ミネラル、及び/又は(e)少なくとも1つの多量ミネラルを含む。
[0098]また本発明は、本発明の1つ又は複数のソホロリピッドを含む動物飼料組成物にも関する。一実施形態では、本発明は、本明細書に記載される顆粒と、植物ベースの材料とを含む動物飼料に関する。一実施形態では、本発明は、本明細書に記載される動物飼料添加物と、植物ベースの材料とを含む動物飼料に関する。
[0099]動物飼料組成物又は食餌は、比較的高いタンパク質含量を有する。家禽及びブタの食餌は、国際公開第01/58275号パンフレットの表B、第2〜3列に指示されるように特徴付けることができる。魚の食餌は、この表Bの第4列に指示されるように特徴付けることができる。さらに、このような魚の食餌は、通常、200〜310g/kgの粗脂肪含量を有する。
[00100]本発明に従う好ましい動物飼料組成物は50〜800g/kgの粗タンパク質含量を有し、さらに、本明細書で特許請求される少なくとも1つのソホロリピッドを含む。
[00101]さらに、又は(上記の粗タンパク質含量の)代替として、本発明の動物飼料組成物は、10〜30MJ/kgの代謝性エネルギー含量;及び/又は0.1〜200g/kgのカルシウム含量;及び/又は0.1〜200g/kgの有効態リン含量;及び/又は0.1〜100g/kgのメチオニン含量;及び/又は0.1〜150g/kgのメチオニン+システイン含量;及び/又は0.5〜50g/kgのリジン含量を有する。
[00102]特定の実施形態では、代謝性エネルギー、粗タンパク質、カルシウム、リン、メチオニン、メチオニン+システイン、及び/又はリジンの含量は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Bの範囲2、3、4又は5(R.2〜5)のいずれか1つの範囲内である。
[00103]粗タンパク質は、窒素(N)に係数6.25を乗じたもの、すなわち粗タンパク質(g/kg)=N(g/kg)x6.25として計算される。窒素含量は、ケルダール法(A.O.A.C.,1984,Official Methods of Analysis 14th ed.,Association of Official Analytical Chemists,Washington DC)によって決定される。
[00104]代謝性エネルギーは、NRC publication Nutrient requirements in swine,ninth revised edition 1988,subcommittee on swine nutrition,committee on animal nutrition,board of agriculture,national research council.National Academy Press,Washington,D.C.,pp.2−6、及びEuropean Table of Energy Values for Poultry Feed−stuffs,Spelderholt centre for poultry research and extension,7361 DA Beekbergen,The Netherlands.Grafisch bedrijf Ponsen & looijen bv,Wageningen.ISBN 90−71463−12−5に基づいて計算することができる。
[00105]完全動物食餌中のカルシウム、有効態リン及びアミノ酸の食餌含量は、Veevoedertabel 1997,gegevens over chemische samenstelling,verteerbaarheid en voederwaarde van voedermiddelen,Central Veevoederbureau,Runderweg 6,8219 pk Lelystad.ISBN 90−72839−13−7などの飼料表に基づいて計算される。
[00106]特定の実施形態では、本発明の動物飼料組成物は、上記で定義される少なくとも1つの植物性タンパク質を含有する。
[00107]本発明の動物飼料組成物は、肉骨粉、羽毛粉、及び/又は魚粉などの動物タンパク質も、通常0〜25%の量で含有し得る。また本発明の動物飼料組成物は、可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)も、通常0〜30%の量で含み得る。
[00108]またさらに特定の実施形態では、本発明の動物飼料組成物は、0〜80%のトウモロコシ;及び/又は0〜80%のソルガム;及び/又は0〜70%の小麦;及び/又は0〜70%の大麦;及び/又は0〜30%のオート麦;及び/又は0〜40%の大豆ミール;及び/又は0〜25%の魚粉;及び/又は0〜25%の肉骨粉;及び/又は0〜20%の乳清を含有する。
[00109]動物飼料は、植物性タンパク質を含み得る。特定の実施形態では、植物性タンパク質のタンパク質含量は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、又は90%(w/w)である。植物性タンパク質は、マメ科植物及び穀類、例えば、マメ科(Fabaceae)(マメ科(Leguminosae))、アブラナ科(Cruciferaceae)、アカザ科(Chenopodiaceae)、及びイネ科(Poaceae)の植物からの材料、例えば、大豆ミール、ルピナスミール、菜種ミール、並びにこれらの組み合わせなどの植物性タンパク質源に由来し得る。
[00110]特定の実施形態では、植物性タンパク質源は、マメ科(Fabaceae)の1つ又は複数の植物、例えば、大豆、ルピナス、エンドウ豆、又はマメからの材料である。別の特定の実施形態では、植物性タンパク質源は、アカザ科(Chenopodiaceae)の1つ又は複数の植物、例えば、テンサイ、サトウダイコン、ホウレンソウ又はキノアからの材料である。植物性タンパク質源の他の例は、菜種、及びキャベツである。別の特定の実施形態では、大豆は、好ましい植物性タンパク質源である。植物性タンパク質源の他の例は、大麦、小麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ(コーン)、コメ、及びソルガムなどの穀類である。
[00111]動物飼料(又は動物食餌)は、例えば、マッシュ飼料(非ペレット状)又はペレット飼料として製造することができる。典型的には、粉砕飼料は混合され、当該の種の規格に従って十分な量の必須ビタミン及びミネラルが添加される。ソホロリピッドは、固体又は液体配合物として添加することができる。例えば、マッシュ飼料の場合、固体又は液体ソホロリピッド配合物は、原料の混合ステップの前又は最中に添加され得る。ペレット飼料の場合も、ソホロリピッド調製物(液体又は固体)は、原料の混合ステップの前又は最中に添加され得る。
[00112][実施例]
[00113]ソホロリピッドは、例えば、HPLC、LC−MS又はNMR分光法によって分析することができる。適切なNMR分光法は以下の通りである:約5mgのソホロリピッド及び内部標準(ジメトキシベンゼン)を4mlバイアル中に秤量することができる(微量天秤により0.001mg以内まで)。サンプルを2mlのMeOD中に溶解させることができる。1HNMRスペクトルは、30秒のパルス間遅延及び16スキャンにより、300Kのプローブ温度で測定される低温プローブを備えた700MHz NMRにおいて記録することができる。適切なLC−MS法は以下の通りである:カラム:逆相(C18)UPLCカラム(1.7μm、100x2.1mm(LxID)及び勾配溶離。カラムは50℃に保たれる。勾配溶離は、水中0.1%のギ酸(A)及びアセトニトリル中0.1%のギ酸を以下のように混合することによって実施される:0〜14分、40%B〜100%B;14〜17分、100%B;17〜17.1分、100%B〜40%B、及び17.1〜20分、40%B。流速は400ul/分である。これらの化合物のイオン化モードとして正イオンAPCIモードが選択され、高分解能質量分析より同定が実施される。定量化は、内部標準補正と組み合わせて外部較正曲線によって実施される。
[00114][実施例1:ヒト末梢血白血球(PBL)に対するソホロリピッドの毒性の評価]
[00115]種々の濃度(1.25μm、2.5μm、5μm、10μm、及び20μm)の6つのソホロリピッド:LSL(6’Ac,6’’Ac);ESL(6’OH,6’’Ac);ESL(6’OH,6’’OH);ESL(6’Ac,6’’Ac);BSL(6’OH,6’’OH);及びBSL(6’Ac,6’’Ac)において、Alamar Blueにより細胞生存率を測定した。
[00116]結果:検査したあらゆる濃度において、ソホロリピッドはどれも毒性を誘発しなかった。
[00117][実施例2:ヒトPBL中の炎症性メディエーターに対するソホロリピッドの効果の評価]
[00118]PBLをヒト血液から単離した。異なる濃度(1μm、5μm、及び10μm)の6つのソホロリピッド:LSL(6’Ac,6’’Ac);ESL(6’OH,6’’Ac);ESL(6’OH,6OH);ESL(6’Ac,6’’Ac);BSL(6’OH,6OH);及びBSL(6’Ac,6’’Ac)の存在下で、PBLをLPSで処理して炎症反応を誘発した。
[00119]結果:ESL(6’OH,6’’OH)は、IL−1βの分泌、IL−6の分泌、IL−8の分泌、TNF−αの分泌、及びMIP−1βの分泌を低下させた。ESL(6’Ac,6’’Ac)は、IL−1βの分泌、IL−6の分泌、IL−8の分泌、TNF−αの分泌、及びMIP−1βの分泌を低下させた。BSL(6’OH,6’’OH)は、IL−1βの分泌、IL−6の分泌、IL−8の分泌、TNF−αの分泌、及びMIP−1βの分泌を低下させた。LSL(6’Ac,6’’Ac)は、IL−8の分泌、TNF−αの分泌、及びMIP−1βの分泌を低下させた。ESL(6’OH,6’’Ac)は、TNF−αの分泌、及びMIP−1βの分泌を低下させた。BSL(6’Ac,6’’Ac)は、TNF−αの分泌を低下させた。6つ全てのソホロリピッドがRANTESの分泌を増大させた。
[00120]これらの結果は、ソホロリピッドがPBL中で抗炎症及び抗サイトカイン効果を有することを実証する。
[00121][実施例3:ミクログリア中の炎症性メディエーターに対するソホロリピッドの効果の評価]
[00122]E22ラット由来の初代ミクログリア培養物からミクログリア細胞を得た。1日目に、ミクログリア細胞を96ウェルプレートに播種し、24時間接着させた。3日目に、ミクログリア細胞をソホロリピッドで24時間前処理した(n=11)。4日目に、ミクログリア細胞をリポ多糖(LPS)で刺激した。5日目に、上清を採取し、対象のサイトカインについて分析した。
[00123]ソホロリピッドの前処理は、PGE2(IC50=29.8μM)及びTNF−アルファ(IC50=21.2μM)の両方の分泌を低下させるのに有効であった。
[00124][実施例4:結腸上皮細胞に対するソホロリピッドの毒性の評価]
[00125]HT−29細胞(結腸腺癌細胞株)はインビトロで成熟腸細胞と似ているので、これらの細胞を使用した。種々の濃度(1.25μm、2.5μm、5μm、10μm、及び20μm)の6つのソホロリピッド:LSL(6’Ac,6’’Ac);ESL(6’OH,6’’Ac);ESL(6’OH,6’’OH);ESL(6’Ac,6’’Ac);BSL(6’OH,6’’OH);及びBSL(6’Ac,6’’Ac)において、Alamar Blueにより細胞生存率を測定した。
[00126]結果:検査したあらゆる濃度において、ソホロリピッドはどれも毒性を誘発しなかった。
[00127][実施例5:動物飼料プレミックス組成物]
[00128]動物飼料プレミックス組成物は、20gの少なくとも1つのソホロリピッド組成物を以下のプレミックス(プレミックス1キロ当たり)に添加することによって調製される。
Figure 2020528414
[00129][実施例6:動物飼料]
[00130]以下の組成(%,w/w)を有するブロイラー飼育食餌は、成分を混合することによって調製される。小麦、ライ麦及びSBM48は、Moulin Moderne Hirsinque,Hirsingue,Franceから入手可能である。混合した後、飼料は所望の温度、例えば約70℃でペレット化される(3x25mm)。
Figure 2020528414
[00131]得られた動物飼料は、1kg当たり200mg(200ppm)の少なくとも1つのソホロリピッド組成物を含む。
[00132][実施例7:無負荷のブロイラーの能力及び消化性に対するソホロリピッドの食餌補充の効果]
[00133]概要:食餌のSL処理は、種々の免疫学的分析に基づいて、この試験で使用した用量範囲において成長期の商業用ブロイラー家禽に対して明白な免疫調節性及び有益な効果を示した。SL4は明らかにインビボでの抗寄生虫効果を示し、予備的なインビトロデータはこの結論を裏付けた。さらに、SL処理には腸内の免疫応答及び腸の完全性に対して明白な免疫調節性効果があった。
[00134][実験計画]
[00135]商業用ブロイラーニワトリを用いるARSコクシジウム症及び壊死性腸炎(NE)疾患モデルを用いて、DSMからの4つの異なるソホロリピッド(SL)サンプルを評価した。各試験について、負の対照(非感染及び未処置)と、コクシジウム症及びNEの未処置感染対照とを含めた。
[00136]全部で672羽のトリを使用した。1日齢の商業用ブロイラーニワトリに、0日目から試験終了まで、表1に指示されるように、ARS配合の標準食餌(表2)と、200ppm用量のソホロリピッドが補充された食餌とを与えた。
Figure 2020528414
[00140][材料及び方法:]
[00141][ニワトリ:]
[00142]全部で672羽の1日齢のRoss708雄ブロイラーニワトリ(新たに孵化)をLongeneckerの孵化場(Elizabethtown,PA)から購入した。Beltsville ARS施設に到着したらすぐに、これらを完全無作為化法で12の群に分け、Beltsville Animal Careガイドラインに従ってPetersimeスターターケージに入れ、飼料及び水を自由に与えた。トリを育雛器の囲いの中に14日齢まで保持し、動物福祉のために毎日調査し、実験期間の最後まで保持されるPetersimeフィニッシャーケージに移した。輸送及び感染に関する全ての実験手順は、BARC Small Animal Care Committeeにより承認を受けた。
[00143][飼料:]
[00144]全てのニワトリに、1日目から7日目まで、抗生物質を含まない低タンパク質食餌(18%の粗タンパク質、乾燥物質ベース)を与え、7日目から実験の最後まで、高タンパク質食餌(24%の粗タンパク質、乾燥物質ベース)(ARS施設で製造)を与えた。飼料及び水を自由に与えた。補充処理食餌の給餌は0日齢から開始し、実験期間を通して行った。処置レジメンに従って表1に示されるように抗菌製品を飼料に補充した。
[00145][SLを標準ニワトリ飼料と混合するために使用される方法:]
[00146]100gのジメチルスルホキシド中に溶解された60gの各ソホロリピッドサンプルに大豆油を添加して、サンプル当たり2000gの総液体量を得た。これに、200ppm(0.02%)の最終濃度に到達するように、5kgの飼料に対して1gのSLをゆっくり添加した。週1回ベースで、200gの大豆油を使用して6gのSLを溶解させ、30kgの飼料混合物を作った。
[00147][Beltsvilleコクシジウム症疾患負荷モデル:]
[00148]15日齢において、トリ1羽につき1x10のE.マキシマ(E.maxima)(Beltsville株41)オーシストで、トリを経口的に感染させた。E.マキシマ(E.maxima)オーシストは、毎月、10,000の胞子形成E.マキシマ(E.maxima)オーシストで2週齢ブロイラーニワトリを経口的に感染させることによって維持され、その純度についてDNA検査が実施される。腸の病変を誘発させるため、及び最適なオーシストの排出を得るために、通常、10,000の胞子形成オーシストを感染に使用し、糞中オーシストの排出は、5dpi〜7dpiのオーシストを毎日集めることによって調べられる。
[00149][Beltsville壊死性腸炎疾患モデル:]
[00150]実験用NEモデルはARSで開発され、Park et al.,(2008)によって記載されている。15日齢において、トリ1羽につき1x10のE.マキシマ(E.maxima)(Beltsville株41)オーシストで、トリを経口的に感染させた後、4日後(19日齢)に経口的にC.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染(1x10CFU/トリ、netB+del1株)を行い、臨床NE感染を誘発させた。トリを19日齢から高タンパク質食餌に切り替えて、NEの発症を促進した。
[00151][糞中オーシストの採取及び計数:]
[00152]E.マキシマ(E.maxima)感染後5〜7日間、各群からの糞サンプルを採取し、寄生虫の生存に対するソホロリピッドの効果を評価した。McMasterカウンティングチャンバを用いて各処置群についてのオーシストの低減速度を計算した。
[00153][腸病変のスコア化:]
[00154]コクシジウム症:E.マキシマ(E.maxima)感染の5日後に、病変スコアを実施した。1つの群につき8羽のトリを安楽死させ、憩室の前方及び後方10cmに延在する約20cmの空腸部分を得た。6人の独立した観察者により盲検的な方法で、腸部分をNE病変について0(なし)〜4(高)のスケールでスコア化した。
[00155]NE:C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後(E.マキシマ(E.maxima)感染の6日後)に、病変スコアを実施した。1つの群につき8羽のトリを安楽死させ、憩室の前方及び後方10cmに延在する約20cmの腸部分を得た。6人の独立した観察者により盲検的な方法で、腸部分をNE病変について0(なし)〜4(高)のスケールでスコア化した。
[00156][血液サンプル及びニワトリα−1酸性糖タンパク質:]
[00157]各サンプリング日に安楽死の直後に心臓穿刺によって血液サンプルを採取した(8羽/trt)。4℃において1000rpmで20分間の遠心分離によって血清を分離し、さらに使用するまで血清画分を−20℃で貯蔵した。血清中のニワトリα−1酸性糖タンパク質(α−1−AGP)を、製造業者の説明書に従ってELISA(Life Diagnostics Inc.,West Chester,PA)により測定した。自動マイクロプレートリーダー(Bio−Rad,Richmond,CA)を用いてOD450値を決定した。
[00159][腸サンプルの採取:]
[00160]各サンプリング日に処置群につき8羽のトリを無作為に選択し、RNA抽出用腸サンプル(回腸)の採取のために使用して、サイトカイン/ケモカイン及び結合タンパク質発現を測定した。トリを頸椎脱臼により安楽死させ、すぐに腸を取り外した。各トリからの回腸の小部分を無菌で採取し、さらなる使用のために−20℃のRNAlater(登録商標)(Applied Biosystems,Foster City,CA)中で貯蔵した。
[00161][定量リアルタイムPCR(qRT−PCR)による遺伝子発現分析:]
[00162]qRT−PCRのために使用したオリゴヌクレオチドプライマー配列は表3に示される。回腸においてその差次的発現が評価される種々のサイトカイン及び腸密着結合タンパク質には、インターロイキン(IL)1β、IL2、IL4、IL6、IL8、IL10、IL13、IL17F、インターフェロン(IFN)γ、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)15、結合接着分子(JAM)2、オクルディン、ゾナオクルデンス(zona occludens)(ZO)1、及びムチン2(MUC2)が含まれる。TJタンパク質及びMUC2のプライマー配列は、出典がChen et al.,2015であり、表3Aに示されている。ニワトリサイトカイン/ケモカイン及び密着結合タンパク質の機能の簡単な説明は表3Bに示されている。参照遺伝子として、グリセルアルデヒド−3−ホスファートデヒドロゲナーゼ(GAPDH)を使用した。Stratagene Mx3000P qPCRシステム(Agilent Technologies Inc.,Santa Clara,CA)及びRTSYBR Green qPCRマスターミックス(Qiagen)を用いて、増幅及び検出を実行した。各サンプルをトリプリケートで分析し、テンプレートなしの対照を含めることにより、プライマーの非特異的増幅を点検した。log10希釈RNAを用いて標準曲線を作成し、個々の転写物のレベルは、Q遺伝子プログラムを用いてGAPDHのレベルに対して正規化され得る(Muller et al.,2002)。
[00163][抗コクシジウムアッセイ:]
[00164]家禽エイメリア・アセルブリナ(Eimeria acervulina)のスポロゾイトを胞子形成オーシストから新たに精製して、Dr.Lillehojの研究室で開発された方法を用いて、生きているスポロゾイトに対するSLの細胞毒性効果を評価した。簡単に、Mini−bead beater(Biospec Products,USA)を用いて、新たな胞子形成オーシストを0.5mmガラスビーズで破壊した。放出されたスポロシストを、Percollグラジエント中の等密度遠心分離により精製し、氷冷Hank平衡塩類溶液(HBSS)中で洗浄し、41℃において0.25%のトリプシン及び0.014Mのタウロコール酸(Sigma,USA)で処理して、生きているスポロゾイトを放出させた。新たに調製されたスポロゾイトをろ過により集め、3,000xg、4℃で10分間、HBSSにより3回洗浄し、HBSS中で1.0x10/mlに再懸濁させた。COインキュベーター中、41Cで3時間、種々の濃度のSLサンプルと共に、又は陽性対照としてNKペプチドと共に(NKリジンペプチドはDr.Lillehojの研究室で作られ、スポロゾイトを死滅させる)、集めたスポロゾイトを41℃でインキュベートした。スポロゾイトの生存率を評価するために、FITCで染色した生きているスポロゾイトを用いて、CyQuant直接細胞増殖アッセイ(Thermo Fisher Scientific,USA)を実行し、Synergy HTX(Biotek,USA)を用いて、蛍光を485/528nmで測定した。
Figure 2020528414
Figure 2020528414
[00169][結果]
[00170][1.エイメリア・マキシマ(Eimeria maxima)誘発性コクシジウム症]
Figure 2020528414
[00172]概要:E.マキシマ(E.maxima)感染誘発性の病変は腸の中央領域に位置し、これらの病変は通常肥厚した壁を示し、5〜6日目に粘液性の血液の混じった滲出液を伴い、外膜上には不規則な細胞デブリがある。病変は6人の独立したスタッフにより1〜4でスコア化される。
Figure 2020528414
[00174]E.マキシマ(E.maxima)感染ニワトリは、マキシマム(maximum)による感染の5日後〜8日後にオーシストを排出した。未処置の感染対照と比較して、SL処置群は全て、数値的に低減されたオーシストの排出(SL1−21%低下;SL2−48%低下、SL3−47%低下、SL4−70%低下)を示した。しかしながら、SL4処置のみが、統計的に有意なオーシスト排出の低下を示した。この結果は、SL4が強力な抗コクシジウム特性を有することを示す。
[00175]図1は、コクシジウム症感染の5日後の回腸における炎症誘発性サイトカインの発現を示す。
[00176]E.マキシマ(E.maxima)感染の後、局所サイトカイン応答は大幅に変動する。全てのトリをコクシジウム症感染の5日後に屠殺したので、この試験は、エンドポイントの宿主応答を見るように設計した。コクシジウム症感染の5日後に、感染ニワトリにおいてTNF様炎症誘発性サイトカインが増大した。SL処置は、TNFレベルに影響を与えなかった。IL−6、IL−17及びIL−8などの他の炎症誘発性サイトカインのレベルは、未処置及び感染群と比較して、いくつかのSL処置群、特にSL4群において強く調節され、SL2群ではより小さい程度に調節された。これらの結果は、SL4及びSL2が免疫調節脂質であることを示唆する。
[00177]図2は、コクシジウム症感染の5日後の回腸におけるTh1及びTh2サイトカインの発現を示す。
[00178]これらのSLのいくつかは免疫調節性である。SL4はIL−4を刺激し、SL2はコクシジウム誘発性IL−2を低減し、SL2及びSL3はコクシジウム誘発性IL−13を低減した。
[00179]図3は、コクシジウム症感染の5日後の回腸における密着結合タンパク質の発現を示す。
[00180]コクシジウム症の後、一般に、密着結合タンパク質の遺伝子発現の低下がある。しかしながら、この研究で使用したエイメリア(Eimeria)の用量は結合タンパク質発現をあまり損なわず、したがって、重度の感染が成された場合よりも少ない効果が見られ得る。C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後に、SL4は、オクルディン及びZO1の2つの主要な結合タンパク質の発現を増強した。SL4は、コクシジウム症感染後の重要なタンパク質発現の発現を制御することによって、有益な宿主応答を明白に調節している。
Figure 2020528414
[00182]そして図4は、コクシジウム症の5日後の血清α−1酸性糖タンパク質(α−1−AGP)レベルを示す。
[00183]概要:市販のELISAキットを使用して、感染の5日後に、E.マキシマ(E.maxima)に感染したニワトリの血清中の急性期タンパク質レベルを測定した。肝臓内で合成されるこの急性期血漿アルファ−グロブリン糖タンパク質のレベルは、感染後の炎症状態を反映する。統計的には違いはないが、SL1及びSL2、並びにSL4(より小さい程度)で処置したトリは、数値的に低減された応答を示した。
[00184][2.壊死性腸炎]
[00185]図5は、壊死性腸炎の2日後の回腸における炎症誘発性サイトカインの発現を示す。
[00186]壊死性腸炎感染の後、局所サイトカイン応答は大幅に変動する。したがって、NE感染後の宿主サイトカイン/ケモカイン応答のより広範な見解を得るために動的応答を調べるべきである。この試験は、全てのトリを壊死性腸炎感染の2日後に屠殺したので、エンドポイントの宿主応答を見るように設計した。壊死性腸炎感染の2日後に、感染ニワトリにおいてTNF様炎症誘発性サイトカインが増大した。SL処置は、TNFレベルに影響を与えなかった。IL−6、IL−17及びIL−8炎症誘発性サイトカインは、NE感染の2日後に低減された。SLは、NE感染後にIL−1ベータ、IL−6、IL−17F、及びIL−8のレベルを調節し、SL4はより強い調節効果を示した。
[00187]図6は、C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後の回腸におけるTh1及びTh2サイトカインの発現を示す。
[00188]概要:壊死性腸炎感染の2日後に、IL−2、IL−10、IL−13、IL−4は、SL処置によって調節された。細胞性免疫を促進するIFN−ガンマは、SL処置によって増強された。全てのSL群はサイトカイン応答レベルを調節し、SL4はより強い効果を示した。
[00189]図7は、C.ペルフリンゲンス(C.perfringens)感染の2日後の回腸における密着結合タンパク質の発現を示す。
[00190]概要:NE感染の後、オクルディン及びZO1のレベルは、腸の損傷のためにNE感染未処置群で低下した。SL処置、特にSL4は、腸内のこれらの結合タンパク質の発現を増強し、腸の完全性及び腸の健康に対するその有益な効果を示した。
Figure 2020528414
[00192]そして図8は、血清中のα−1酸性糖タンパク質(α−1−AGP)を示す。
[00193]市販のELISAキットを使用して、クロストリジウム・ペルフリンゲンス(Clostridium perfringens)感染の2日後に、壊死性腸炎に感染したニワトリの血清中の急性期タンパク質レベルを測定した。肝臓内で合成されるこの急性期血漿アルファ−グロブリン糖タンパク質のレベルは、肝臓(live)感染後の炎症状態を反映する。SL2群は、数値的に低減された応答を示した。この結果は、SL2が炎症を調節する能力を有することを示す。
[00194]上記に記載した要素のそれぞれが、又は2つ以上が一緒に、上記に記載した種類とは異なる他の種類の方法においても有用な用途を見出し得ることは理解されるであろう。さらに分析することなく、上記のことは本開示の趣旨を完全に明らかにし得るので、他者は、現在の知識を適用することにより、従来技術の観点から、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の包括的又は具体的な態様の本質的な特徴を正しく構成する特色を省略することなく、本開示を種々の用途に容易に適合させることができる。上述の実施形態は例として提示されているだけであり、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (10)

  1. 動物の腸内細菌叢を調節するため、及び/又は免疫系機能を支援するための方法であって、1つ又は複数のソホロリピッドを、それを必要としている動物に投与することを含む方法。
  2. 前記動物が、ニワトリ、ブロイラー、産卵ニワトリ、メンドリ及びヒヨコからなる群から選択される家禽動物である、請求項1に記載の方法。
  3. コクシジウム症、及びクロストリジウム種によって引き起こされる疾患を軽減、治癒又は予防するために、1つ又は複数のソホロリピッドを含む飼料添加物又はプレミックス組成物を前記動物に投与することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記1つ又は複数のソホロリピッドが、式(I)
    Figure 2020528414

    (式中、
    及びRは独立して、H又はアセチルであり、
    は、C〜Cアルキル基であり、且つ
    は、6〜24個の炭素原子を含む直鎖又は分枝状の飽和又は不飽和アルカン単位である)
    のソホロリピッド及びその誘導体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記1つ又は複数のソホロリピッドが、エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’’−アセタート;エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−アセタート;エチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−6’’−ジアセタート;ブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’’−アセタート;ブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−アセタート;及びブチル−17−L−[(2’−O−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキシ]−シス−9−オクタデセノアート−6’−6’’−ジアセタートからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記1つ又は複数のソホロリピッドが、飼料添加物又は飼料プレミックス組成物の形態で前記動物に投与される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記飼料プレミックス組成物がさらに、
    a)1つ又は複数の担体;
    b)1つ又は複数の付加的な酵素;
    c)1つ又は複数の微生物;
    d)1つ又は複数のビタミン;
    e)1つ又は複数のミネラル;
    f)1つ又は複数のアミノ酸;
    g)1つ又は複数の有機酸;及び
    h)1つ又は複数の他の飼料成分
    からなるリストから選択される1つ又は複数の成分を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 請求項6又は7に記載の少なくとも1つソホロリピッドと、
    a)少なくとも1つの脂溶性ビタミン、及び/又は
    b)少なくとも1つの水溶性ビタミン、微量ミネラル、及び及び/又は
    c)少なくとも1つのミネラル
    からなる群から選択される少なくとも1つの付加的な成分とを含む動物プレミックス組成物。
  9. a)1つ又は複数のアミノ酸;
    b)1つ又は複数のプレバイオティクス;
    c)1つ又は複数の有機酸;
    d)1つ又は複数の付加的な酵素;
    e)1つ又は複数のプロバイオティクス
    からなるリストから選択される1つ又は複数の成分をさらに含む、請求項8に記載の動物プレミックス組成物。
  10. 飼料1kg当たり50〜800gの粗タンパク質含量を有し、請求項8若しくは9に記載の少なくとも1つのソホロリピッド、又は請求項7〜9のいずれか一項に記載のソホロリピッドを含有するプレミックスを含む、動物飼料組成物。
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