JP2020523043A - 医療用組織クリップ釈放装置 - Google Patents

Abstract

医療用組織クリップ釈放装置は、外管（５）に、釈放部品（２）と、コントロールワイヤ（６）と、少なくとも１つの組織クリップとが設置され、該１つの釈放部品（２）がコントロールワイヤ（６）の前端の外部に外挿され、少なくとも１つの該組織クリップが釈放部品（２）及びコントロールワイヤ（６）に可動に接続される。該組織クリップは、クリップホルダ（３）と、クリップホルダ（３）内に移動可能に設置されるクリップ片（１）とを有し、クリップ片（１）が後端まで後退したとき、該組織クリップがロック状態となり、クリップ片（１）が前端まで前進したとき、該組織クリップが開き状態となり、該クリップホルダ（３）が、弾性部品を有し、該弾性部品が外管（５）内に位置するときに押圧状態となり、該弾性部品が外管（５）から離脱すると弾発状態になって外管（５）の端部に当接し、これによって組織クリップが外管（５）内に戻されることを防ぐことができる。

Description

本発明は、医療器具分野に属し、殊に医療用組織クリップ釈放装置に関する。

医療用組織クリップは、傷口を閉じるように機械的締付で組織を挟持するものであり、血管を圧迫して速やかな止血の効果も得られる。このような金属製組織クリップは、傷口の閉じ処理と止血において、操作が快速、挟持が確実、損傷が小さい、併発症が少ない等のメリットがあるため、ここ数十年、世界各国の医療機構に採用されてきて、重症患者の消化管の急性疾患に対する手術の術中縫合及び出血の手術治療に非常に効果的な、臨床的応用価値のある手段となっている。このような金属製組織クリップは、医者の熟練操作で、傷口の閉じ処理、又は止血、再出血防止に役立ち、消化管内視鏡治療の安全性と治癒率も大幅に向上させたが、臨床手術によく用いられる従来の組織クリップの多くが単発型クリップであるので、傷口が大きい又は出血点が多い場合、位置決めを改めて行いながら組織クリップを数回釈放する必要がある。その場合、医者の術中の作業量が莫大になるとともに、組織クリップ搬送装置を繰り返して挿入・抜出するには大量の時間がかかり、手術時間が長くなる。ひいては、止血の最適なタイミングを逃がし、患者の消化管の大量出血による不利な場面になる恐れもある。

本発明は、従来技術の欠陥に鑑みてなされたものであり、医療用組織クリップ釈放装置を提供することを目的とする。

上記の技術的課題を解決するため、本発明による医療用組織クリップ釈放装置は、外管に、釈放部品と、コントロールワイヤと、少なくとも１つの組織クリップとが設置され、前記釈放部品がコントロールワイヤの前端の外部に外挿され、前記少なくとも１つの組織クリップが釈放部品及びコントロールワイヤに可動に接続される。

前記組織クリップは、クリップホルダと、クリップホルダ内に移動可能に設置されるクリップ片とを有し、クリップ片が後端まで後退したとき、前記組織クリップがロック状態となり、クリップが前端まで前進したとき、前記組織クリップが開き状態となり、前記クリップホルダが、弾性部品を有し、該弾性部品が外管内に位置するときに押圧状態となり、該弾性部品が外管から離脱すると弾発状態になって外管の端部に当接し、これによって組織クリップが外管内に戻されることを防ぐことができ、前記クリップ片の前端、中部及び後端に、それぞれ釈放部品を通すための前端貫通孔、中部包囲貫通孔及び後端貫通孔が設けられ、釈放部品及びコントロールワイヤが前端貫通孔、中部包囲貫通孔及び後端貫通孔を通って順に全ての組織クリップを直列に接続する。

前記釈放部品は、押動部と引張部とを有し、前記押動部がクリップホルダ及びクリップ片を押して外管から離脱させるものであり、前記引張部が、クリップホルダの弾性部品が外管の端部に当接する状態で、クリップ片を引っ張って後端まで完全に後退させるものである。

前記釈放部品がクリップ片を引っ張って後端まで完全に後退させると、釈放部品とクリップ片とが分離し、組織クリップの釈放が実現される。

本発明において、２つ以上の前記組織クリップが順にコントロールワイヤに直列に接続される。

本発明において、外管はコイルチューブであってもよい。

本発明において、前記クリップ片の後端貫通孔の回りの部分が弾性材料からなるものであり、前記釈放部品に一定の引張力が付与されると、押動部によりクリップ片の後端貫通孔が変形して大きくなり、押動部が後端に向かってクリップ片の後端貫通孔を通過した後、前記クリップ片の後端貫通孔が釈放部品の押動部と引張部との間に位置し、これによって前記釈放部品によりクリップ片とクリップホルダとを押して外管から離脱させることができる。

本発明において、前記釈放部品に付与される引張力が既定値を超えると、引張部によりクリップ片の後端貫通孔が変形して大きくなり、引張部がクリップ片の後端貫通孔から離脱し、これによって釈放部品と前記クリップ片との分離が実現される。

本発明において、前記釈放部品の押動部が弾性材料からなるものであってもよく、前記釈放部品に一定の引張力が付与されると、押動部が圧縮変形して小さくなり、押動部がクリップ片の後端貫通孔を貫通した後、クリップ片の後端貫通孔が釈放部品の凹溝部に位置し、これによって前記釈放部品によりクリップ片とクリップホルダとを押して外管から離脱させることができる。

本発明において、前記釈放部品の引張部が弾性材料からなるものであってもよく、前記釈放部品に付与される引張力が既定値を超えると、引張部が圧縮変形して小さくなり、引張部がクリップ片の後端貫通孔から離脱し、これによって釈放部品と前記クリップ片との分離が実現される。

本発明において、前記引張部が第１凸起部であり、押動部が第２凸起部であり、第１凸起部の後端に凹溝部が設けられ、凹溝部が第１凸起部と第２凸起部より小径で、第１凸起部との接続箇所の径が後端から前端にかけて漸増し、第２凸起部の後端部分の径が前端から後端にかけて漸減し、凹溝部と第２凸起部との接続箇所に第１当接面が設けられる。

本発明において、前記クリップホルダの弾性部品が第１片であり、クリップホルダにクリップホルダ溝がさらに設けられ、前記クリップ片は、２つのクリップ片本体を有し、２つのクリップ片本体の後端貫通孔が第１孔であり、第１孔が釈放部品と対応するものであり、前端貫通孔が第２孔であり、第１孔の両側にクリップホルダ溝と対応する第２片が設けられ、クリップ片の後端に第１当接面と対応するクリップ片端面が設けられる。

本発明において、前記クリップ片が開き状態となったとき、２つのクリップ片本体の前端にそれぞれ半分に分割してなる貫通孔が形成され、クリップ片がロック状態となったとき、２つのクリップ片本体が閉じて、前端の半分に分割してなる貫通孔により第２孔が形成される。

本発明において、前記第１凸起部が第２凸起部より大径で、第２凸起部がクリップ片の第１孔の内径より大径である。

本発明において、クリップ片は、ロック状態となったとき、２つのクリップ片本体が閉じて、前端に形成される第２孔の内径が前記釈放部品の第１凸起部の径より大きいので、釈放部品により全ての組織クリップを直列に接続することができる。

本発明において、前記第２凸起部が第１凸起部より略小径である。

本発明において、前記外管の前端に、第２当接面が設けられる支持キャップが設置される。

本発明において、前記釈放部品の後端がコントロールワイヤと接続され、コントロールワイヤの外周にプラスチック内管が設置され、コントロールワイヤの後端が駆動管と接続され、駆動管がラックと接続され、ラックがギアと噛合される。前記ハンドルの前端にブースタ管が設置され、ブースタ管の後端が駆動管及びコントロールワイヤと接続され、ブースタ管の前端がプラスチック内管に外挿される。

本発明において、前記釈放部品がコントロールワイヤを介してハンドルと接続され、ハンドルの外部にノブが設置され、ハンドルの内部にギアと、ラックと、駆動管と、ブースタ管とが設置され、ノブを回すことによって、ギア、ラック、駆動管、ブースタ管及びコントロールワイヤが順に駆動され、コントロールワイヤにより釈放部品が駆動されるように構成される。

本発明による医療用組織クリップ釈放装置は、手術時間を大幅に短縮し、臨床で、止まらない出血や大きい傷口の場合に組織クリップ釈放装置を数回も交換する必要がある欠点を最大限に解決できる。

以下、図面及び具体的な実施形態を利用して、上記又はその他のメリットがより明らかになるように、本発明をより詳細に説明する。
本発明の前端の釈放部の断面図である。 図１の部分拡大図である。 本発明の後端のハンドル部の模式図である。 本発明の後端のハンドル部の模式図である。 本発明の傷口に対する組織クリップの位置決めの模式図である。 本発明の釈放部品の拡大模式図である。 本発明の組織クリップの分解図である。 本発明の組織クリップの閉じ状態の模式図である。 本発明の組織クリップの開き状態の模式図である。 本発明の組織クリップの釈放前の位置の模式図である。 実施例２の釈放部品の断面模式図である。 実施例２の釈放部品の斜視模式図である。 実施例３の釈放部品の模式図である。 実施例３の釈放部品の斜視模式図である。

以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。

実施例１
図１に示すように、医療用組織クリップ釈放装置は、前端釈放部が、クリップ片１と、釈放部品２と、クリップホルダ３と、支持キャップ４と、外管５と、コントロールワイヤ６と、接続部品７と、ライナ管８と、第２外管９とを有している。クリップ片１とクリップホルダ３が、組織クリップを構成し、セットをなす組織クリップが、釈放部品２に可動に接続されている。支持キャップ４が外管５の前端に設置されている。釈放部品２の後端にコントロールワイヤ６が接続されている。外管５の後端には、接続部品７と、ライナ管８と、第２外管９とが設置され、接続部品７が、外管５と第２外管９とを接続するためのものであり、ライナ管８が、コントロールワイヤ６の外周に設置され、組織クリップの移動を制御するためのものである。

図２に示すように、コントロールワイヤ６は、釈放部品２の後端に接続され、本実施例においてワイヤからなるものである。

図３と図４に示すように、後端のハンドル部は、プラスチック内管１０と、ブースタ管１１と、シース１２と、スリーブ１３と、駆動管１４と、ラック１５と、ギア１６と、ノブ１７と、右ハンドルカバー１８と、左ハンドルカバー１９とを有している。釈放部品２の後端がハンドルと接続され、ハンドルの外部にノブ１７が設置され、ハンドルの内部にギア１６と、ラック１５と、駆動管１４とが設置されている。コントロールワイヤ６の外周にプラスチック内管１０が設置され、コントロールワイヤ６の後端が駆動管１４と接続され、駆動管１４がラック１５と接続され、ラック１５がギア１６と噛合されている。ノブ１７を回すことによって、ギア１６、ラック１５及び駆動管１４が順に駆動され、さらに駆動管１４により釈放部品２が駆動される。

図５は、組織クリップの使用模式図である。図６に示すように、釈放部品２は、第１凸起部２０１と、凹溝部２０２と、第２凸起部２０３と、第１当接面２０４とを有している。釈放部品２の前端に第１凸起部２０１が設けられ、第１凸起部の後端に凹溝部２０２が設けられ、凹溝部の後端に第２凸起部２０３が設けられている。凹溝部２０２が第１凸起部２０１と第２凸起部２０３より小径で、凹溝部２０２と第１凸起部２０１との接続箇所の径が後端から前端にかけて漸増し、凹溝部２０２と第２凸起部２０３との接続箇所に第１当接面２０４が設けられている。

図７に示すように、組織クリップは、クリップホルダ３とクリップ片１とを有している。前記クリップホルダには、第１片３０３と引掛り台３０２とが設けられている。前記クリップ片は、２つのクリップ片本体を備え、２つのクリップ片１本体の接続箇所に第１孔１０１が設けられ、第１孔１０１の両端に引掛り台３０２と対応する第２片１０２が設けられ、クリップ片１の後端に第１当接面２０４と対応するクリップ片端面１０３が設けられている。クリップ片により形成された中部包囲貫通孔１０６は、コントロールワイヤ６で全ての組織クリップを直列に接続するためのものであり、釈放部品２を通らせるものでもある。組織クリップが押圧された場合、２つのクリップ片本体が合わせられるので、中部包囲貫通孔１０６を設けないと、コントロールワイヤ６で組織クリップを直列に接続することもできないし、釈放部品２を通らせることもできなくなる。

図８は、組織クリップの閉じ状態の模式図である。前記クリップ片が開き状態となったとき、２つのクリップ片本体の前端にそれぞれ半分に分割してなる貫通孔が形成され、クリップ片がロック状態となったとき、２つのクリップ片本体が合わせられ、前端の半分に分割してなる貫通孔により第２孔１０４が形成される。

図９は、組織クリップの開き状態の模式図である。図１０は、組織クリップの釈放前の位置の模式図である。第１片３０３が第２当接面４０１に当接するように構成されている。

使い方は、以下のようである。
[１番目の組織クリップを釈放する場合]
図１は、装着後の前端釈放部を示している。ここで、前端の外管５内に、三つの閉じ状態の組織クリップが直列に接続されるように装着されている。図１における点線は、外管から押し出された状態の１番目の組織クリップを模式的示している。図３、図４におけるノブ１７を時計回りに回して１番目の組織クリップを図１における点線で示されている位置まで押し出すと、組織クリップが弾性力で自動的に開くようになり、このとき、クリップホルダの第１片３０３が外管前端の支持キャップにおける第２当接面４０１に当接して固定されている。そして、角度を微調整し、図５に示すように、クリップ片１が組織を確実に挟んだ後、ノブ１７を反時計回りに回し、組織クリップを後端へ引き戻して２つのクリップ片本体を閉じさせ、止血部位を挟むようにする。そして、力を入れながらノブ１７を反時計回りに回して、組織クリップをさらに後端へ引き戻し、このとき、第１凸起部２０１及びその後端のテーパにより、クリップ片の後端の第１孔１０１が弾性変形・塑性変形し（図７の矢印に示された方向はその変形の方向である）、釈放部品２が組織クリップの第１孔１０１から後端へ脱出するようになる。さらに、ノブ１７を時計回りに回し、釈放部品２の前端で１番目の組織クリップを外管５の外部に完全に押し出し、釈放を完成させる。

[２番目の組織クリップを釈放する場合]
傷口が大きくて、複数の組織クリップを利用して傷口を閉じる場合がある。この場合、ノブ１７を反時計回りに回して図６における釈放部品２の凹溝部２０２を図７における２番目のクリップ片１の第１孔１０１の位置まで引き戻すようにする。このとき、クリップ片１の第１孔１０１が釈放部品２の中部テーパ状階段である第２凸起部２０３によりわずか開き（弾性変形）、従って釈放部品２の第２凸起部２０３がクリップ片１の第１孔１０１を通過することができる。クリップ片１の第１孔１０１が釈放部品２の凹溝部２０２の位置に到達すると、クリップ片１の第１孔１０１が元の大きさに戻るようになり、このとき、釈放部品２の第２凸起部２０３の前端面である第１当接面２０４があるので、術者が１番目のクリップの釈放の動作を繰り返して、２番目のクリップを釈放することができる。

全ての組織クリップを釈放するまで上記の動作を繰り返す。

図７、図８及び図９に示すように、組織クリップのクリップ片１が前端の外管５の内部に位置するときに閉じ状態となり、クリップ片１が前端の外管５から押し出されたときに開き状態となる。この変化は、第２片１０２のクリップホルダ長尺溝３０１における位置によることである。

図６、図７、図８に示すように、組織クリップを釈放しようとするとき、釈放部品２を、第１凸起部２０１を第１孔１０１から脱出させるまで引っ張る必要がある。そのとき、その力を第２片１０２を引掛り台３０２の位置に引き込む力より大きくする必要がある。第２片１０２が引掛り台３０２の位置に引き込まれると、クリップ片１のクリップアーム尾部１０５がクリップホルダ３の前端面に引っかかる。図１０に示すように、組織クリップを釈放する前に、クリップホルダ３の第１片３０３が支持キャップ４内部の階段の端面に当接するため、釈放部品と組織クリップとの離脱を効果的に確保できる。釈放部品２の第１凸起部２０１の後端が傾斜に設けられることにより、組織クリップの釈放部品の脱出に必要な釈放力を適切に調整できるし、当該脱出をガイドすることもできる。

この実施例において、釈放部品２は、ステンレスからなるものであり、その断面が円形に限らず、楕円形、多角形等の種々の形状であってもよい。釈放部品の断面形状が第１孔１０１の形状と対応するように設けられることにより、釈放を簡単にできる。

クリップ片１の第２片１０２とクリップホルダ長尺溝３０１との相互作用により、クリップ片１のクリップホルダ３での回動が規制されるとともに、クリップ片１の軸方向の行程長が限定される。

組織クリップの釈放において、クリップホルダ３の第１片３０３が支持キャップ４内部の階段の端面に当接し且つ釈放部品との協働により、組織クリップの閉じ・離脱を効果的に確保できた。

図１に示すように、１番目の組織クリップを釈放した後、残りの２つの組織クリップが管内で相対的静止状態となっているので、２番目の組織クリップを釈放しようとするときに、図１における２番目の組織クリップが位置する箇所まで釈放部品２を後ろへ引っ張る必要がある。図６の釈放部品２の第１当接面２０４を図７のクリップ片１のクリップ片端面１０３に当接させ、このとき、第２片１０２が図９に示す位置にある。第１当接面２０４をクリップ片端面１０３に効果的に当接させるために、第２凸起部２０３の外径を第１孔１０１の内径より大きく設ける必要がある。さらに、１番目の組織クリップの釈放手順で三つ目又はより多くの組織クリップを釈放する。

釈放部品２により組織クリップを前端の外管５から押し出すために、第２凸起部２０３の外径を第１孔１０１の内径より大きく設ける必要がある。

組織クリップの離脱及びロックを効果的に遂げるために、釈放部品２の第１凸起部２０１の外径を第２凸起部２０３の外径より大きく設ける必要がある。そして、釈放部品２を順調に引っ張って離脱させるために、第１凸起部２０１の後端を適切に面取りしてガイド性を向上させる必要がある。

組織クリップを制御できる範囲に確保するため、ライナ管８で各組織クリップが前端の外管５から押し出される移動を制御する必要がある。図１における点線で示されている組織クリップのように、クリップホルダ３の第１片３０３を支持キャップ４の端部から支持キャップ４の第２当接面４０１までの範囲に確保する必要がある。

組織クリップを釈放するために、後端のハンドル部が、ギアとラックとの協働で駆動するものであってもよく、押し型等の方式で駆動するものであってもよい。さらに、各組織クリップの釈放精度を制御できるように、ノブに目盛を設けてもよい。

実施例２
図１１と図１２に示すように、本実施例では、釈放部品２は、釈放部品前端突出部２０５と釈放部品後端突出部２０６との２つの円弧状突出部を有し、弾性材料（例えばニッケルチタン合金材料）からなるものである。本実施例において、釈放部品前端突出部２０５と釈放部品後端突出部２０６との弾性変形を利用して、組織クリップを引っ張ったり、押したり、釈放したりする。

実施例３
図１３と図１４に示すように、本実施例は、釈放部品弾性変形部２０７と釈放部品弾性変形部２０８とを有し、釈放部品弾性変形部２０７と釈放部品弾性変形部２０８との弾性変形を利用して、組織クリップを引っ張ったり、押したり、釈放したりする。

実施例４
本実施例において、実施例１との相違として、組織クリップを１つしか設置していない。このとき、釈放部品２を、後端貫通孔である第１孔１０１を釈放部品２の凹溝部２０２に位置させるように直接にクリップ片１の後端貫通孔である第１孔１０１に取り付け、そして外管内に設置するように構成されている。この場合、クリップ片１に第２孔１０４と中部包囲貫通孔１０６を設けなくてもよい。

本発明による医療用組織クリップ釈放装置は、該技術案を具体的に実現する方法及び手段が多くあり、上記の記載が本発明の好ましい実施形態にすぎず、当業者にとって、本発明の原理を逸脱しない限り、いくつの改良、改善を行うこともでき、これらの改良、改善も本発明の保護範囲に属する。本実施例に明記していない各構成部分は、従来技術により実現できるものである。

１ クリップ片
２ 釈放部品
３ クリップホルダ
４ 支持キャップ
５ 外管
６ コントロールワイヤ
７ 接続部品
８ ライナ管
９ 第２外管
１０ プラスチック内管
１１ ブースタ管
１２ シース
１３ スリーブ
１４ 駆動管
１５ ラック
１６ ギア
１７ ノブ
１８ 右ハンドルカバー
１９ 左ハンドルカバー
１０１ 第１孔
１０２ 第２片
１０３ クリップ片端面
１０４ 第２孔
１０５ クリップアーム尾部
１０６ 中部包囲貫通孔
２０１ 第１凸起部
２０２ 凹溝部
２０３ 第２凸起部
２０４ 第１当接面
２０５ 釈放部品前端突出部
２０６ 釈放部品後端突出部
２０７ 釈放部品弾性変形部
２０８ 釈放部品弾性変形部
３０１ クリップホルダ長尺溝
３０２ 引掛り台
３０３ 第１片
４０１ 第２当接面

Claims (13)

1. 前端に位置する外管（５）を備える医療用組織クリップ釈放装置であって、
   外管（５）内に、釈放部品（２）と、コントロールワイヤ（６）と、少なくとも１つの組織クリップとが設置され、前記釈放部品（２）がコントロールワイヤ（６）の前端の外部に外挿され、少なくとも１つの前記組織クリップが釈放部品（２）及びコントロールワイヤ（６）に可動に接続され、
   前記組織クリップは、クリップホルダ（３）と、クリップホルダ（３）内に移動可能に設置されるクリップ片（１）とを有し、クリップ片（１）が後端まで後退したとき、前記組織クリップがロック状態となり、クリップ片（１）が前端まで前進したとき、前記組織クリップが開き状態となり、
   前記クリップホルダ（３）は、弾性部品を有し、該弾性部品が外管（５）内に位置するときに押圧状態となり、該弾性部品が外管（５）から離脱すると弾発状態になって外管（５）の端部に当接し、これによって組織クリップが外管（５）内に戻されることを防ぐことができ、
   前記クリップ片（１）の前端、中部及び後端に、それぞれ釈放部品（２）を通すための第２孔（１０４）、中部包囲貫通孔（１０６）及び第１孔（１０１）が設けられ、釈放部品（２）及びコントロールワイヤ（６）が第２孔（１０４）、中部包囲貫通孔（１０６）及び第１孔（１０１）を通って前記少なくとも１つの組織クリップを接続し、
   前記釈放部品（２）は、押動部と引張部とを有し、前記押動部がクリップホルダ（３）及びクリップ片（１）を押して外管（５）から離脱させるものであり、前記引張部が、クリップホルダ（３）の弾性部品が外管（５）の端部に当接した状態で、クリップ片（１）を引っ張って後端まで完全に後退させるものであり、
   前記釈放部品（２）がクリップ片（１）を引っ張って後端まで完全に後退させると、釈放部品（２）とクリップ片（１）とが分離し、組織クリップの釈放が実現される
   ことを特徴とする医療用組織クリップ釈放装置。
2. ２つ以上の前記組織クリップが順にコントロールワイヤ（６）に直列に接続されることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
3. 前記クリップ片（１）の後端貫通孔の周りの部分が弾性材料からなるものであり、
   前記釈放部品（２）に一定の引張力が付与されると、押動部によりクリップ片（１）の後端貫通孔が変形して大きくなり、押動部が後端に向かってクリップ片（１）の後端貫通孔を通過した後、前記クリップ片（１）の後端貫通孔が釈放部品（２）の押動部と引張部との間に位置し、これによって、前記釈放部品（２）によりクリップ片（１）とクリップホルダ（３）とを押して外管（５）から離脱させることができることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
4. 前記釈放部品（２）に付与される引張力が既定値を超えると、引張部によりクリップ片（１）の後端貫通孔が変形して大きくなり、引張部がクリップ片（１）の後端貫通孔から離脱し、これによって釈放部品（２）と前記クリップ片（１）との分離が実現されることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
5. 前記釈放部品（２）の押動部が弾性材料からなるものであり、
   前記釈放部品（２）に一定の引張力が付与されると、押動部が圧縮変形して小さくなり、押動部がクリップ片（１）の後端貫通孔を通過した後、クリップ片（１）の後端貫通孔が釈放部品（２）の押動部と引張部との間に位置し、これによって前記釈放部品（２）によりクリップ片（１）とクリップホルダ（３）とを押して外管（５）から離脱させることができることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
6. 釈放部品（２）の引張部が弾性材料からなるものであり、
   前記釈放部品（２）に付与される引張力が既定値を超えると、引張部が圧縮変形して小さくなり、引張部がクリップ片（１）の後端貫通孔から離脱し、これによって釈放部品（２）と前記クリップ片（１）との分離が実現されることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
7. 前記釈放部品（２）の引張部が第１凸起部（２０１）であり、前記釈放部品（２）の押動部が第２凸起部（２０３）であり、
   第１凸起部（２０１）の後端に凹溝部（２０２）が設けられ、
   凹溝部（２０２）が第１凸起部（２０１）と第２凸起部（２０３）より小径で、第１凸起部（２０１）との接続箇所の径が後端から前端にかけて漸増し、
   第２凸起部（２０３）の後端部分の径が前端から後端にかけて漸減し、
   凹溝部（２０２）と第２凸起部（２０３）との接続箇所に第１当接面（２０４）が設けられることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
8. 前記クリップホルダ（３）の弾性部品が第１片（３０３）であり、クリップホルダ（３）にクリップホルダ溝がさらに設けられ、
   前記クリップ片（１）は、２つのクリップ片本体を有し、２つのクリップ片本体の後端貫通孔が第１孔（１０１）であり、第１孔（１０１）が釈放部品（２）と対応するものであり、
   前端貫通孔が第２孔（１０４）であり、
   第１孔（１０１）の両側にクリップホルダ溝と対応する第２片（１０２）が設けられ、
   クリップ片（１）の後端に前記釈放部品（２）の第１当接面（２０４）と対応するクリップ片端面（１０３）が設けられる
   ことを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
9. 前記クリップ片が開き状態となったとき、２つのクリップ片本体の前端にそれぞれ半円形の貫通孔が形成され、
   クリップ片がロック状態となったとき、２つのクリップ片本体が閉じて、前端の２つの半円形の貫通孔により第２孔（１０４）が形成される
   ことを特徴とする請求項８に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
10. 前記釈放部品（２）の第１凸起部（２０１）が第２凸起部（２０３）より大径で、第２凸起部（２０３）がクリップ片（１）の第１孔（１０１）の内径より大径であることを特徴とする請求項９に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
11. クリップ片は、ロック状態となったとき、２つのクリップ片本体が閉じて、前端に形成される第２孔（１０４）の内径が前記釈放部品（２）の第１凸起部（２０１）の径より大きいことを特徴とする請求項１０に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
12. 前記外管（５）の前端に、第２当接面（４０１）が設けられる支持キャップ（４）が設置されることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。
13. 前記釈放部品（２）がコントロールワイヤ（６）を介してハンドルと接続され、
    ハンドルの外部にノブ（１７）が設置され、ハンドルの内部にギア（１６）と、ラック（１５）と、駆動管（１４）と、ブースタ管（１１）とが設置され、
    ノブ（１７）を回すことによって、ギア（１６）、ラック（１５）、駆動管（１４）、ブースタ管（１１）及びコントロールワイヤ（６）が順に駆動され、コントロールワイヤ（６）により釈放部品（２）が駆動されるように構成されることを特徴とする請求項１に記載の医療用組織クリップ釈放装置。

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