JP2020522556A - 癌を治療するためのicosアゴニストおよびox40アゴニストでの組み合わせ療法 - Google Patents

癌を治療するためのicosアゴニストおよびox40アゴニストでの組み合わせ療法 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分の組み合わせを提供する。本発明はまた、それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与することを含む、方法を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、一般的には、ヒト疾患の治療での免疫療法に関する。より具体的には、本発明は、癌の治療での、抗ICOS抗体および抗OX40抗体などの免疫調節因子の使用に関する。
癌免疫は、効果的に惹起された際には抗腫瘍応答を達成することができる、一連の負の免疫チェックポイントおよび正の共刺激受容体により厳密に調節される、マルチステッププロセスである(Mellman, I., et al. (2011) Cancer Immunotherapy Comes of Age. Nature 480(7378), 480-489)。しかしながら、腫瘍は、免疫浸潤の応答性を変化させることにより、免疫クリアランスを回避する様々なメカニズムを確立している。一部の例では、腫瘍は単一のメカニズムに強く依存するであろうが、これらのケースでは、単剤免疫調節療法を用いて著明な臨床的活性を達成できる可能性がある(Hoos, A. (2016). Development of immuno-oncology drugs - from CTLA4 to PD1 to the next generations. Nat Rev Drug Discov. 15(4), 235-47)。しかしながら、腫瘍は、多くの場合に、抗腫瘍免疫応答をブロックするための、複数の重複した冗長なメカニズムを利用するので、広範囲の腫瘍タイプにわたる耐久性のある有効性のために組み合わせ療法が必要とされることが多いであろう。したがって、新規の免疫標的化型療法が、すべての癌の治療を改善するために必要とされる。
つまり、疾患、特に癌の治療のための、免疫調節因子の組み合わせ治療に対する必要性がある。
Mellman, I., et al. (2011) Cancer Immunotherapy Comes of Age. Nature 480(7378), 480-489 Hoos, A. (2016). Development of immuno-oncology drugs - from CTLA4 to PD1 to the next generations. Nat Rev Drug Discov. 15(4), 235-47
一態様では、本発明は、それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様では、癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分が提供される。
一態様では、本発明は、
抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、
癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分を提供する。
一態様では、本発明は、
それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、
有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含み、
抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、方法を提供する。
図1は、抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)濃度依存的なOX40+ CD4およびCD8 T細胞の増大を示す一連のプロットである。 図2は、癌患者のPBMCを用いたin vitroアッセイにおいて、抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)処置によってOX40+ CD4およびCD8 T細胞が増大したことを示す一連のプロットである。 図3は、抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)処置によって、増殖させたTIL培養物中のOX40+ CD4およびCD8 T細胞が増大したことを示す一連のプロットである。 図4は、抗OX40抗体処置によって血中のICOS+ CD4およびCD8 T細胞は増大したがCT26由来の腫瘍中のICOS+ CD4は減少したことを示す一連のプロットである。 図5は、抗ICOS抗体処置によって、CT26腫瘍を持つマウス由来の血液中のOX40+ T細胞が増大したことを示す一連のプロットである。 図6は、抗ICOS抗体処置によって、CT26由来の血液中のOX40+ T-regおよびCD4 Tエフェクターが増大したことを示す一連のプロットである。 図7は、抗ICOS抗体処置によって、CT26由来の腫瘍中のOX40+ ICOS- T細胞が増大したことを示す一連のプロットである。 図8は、huPBMCモデルにおいて、ICOS処置したA2058黒色腫腫瘍由来の血液および脾臓中のOX40+ T細胞の変化を示す一連のプロットである。 図9は、本明細書に記載される抗ICOS抗体(17G9クローン)/抗OX40抗体(OX86クローン)同時投与試験の試験設計を示す表である。 図10は、100μg抗ICOS抗体および100μg抗OX40抗体の組み合わせ(群6)、100μg抗OX40抗体(群3)、および100μg抗ICOS抗体(群4)で処置した群における腫瘍体積および生存を示す、一連のプロットである。 図11は、10μg抗ICOS抗体および100μg抗OX40抗体の組み合わせ(群7)、100μg抗OX40抗体(群3)、および10μg抗ICOS抗体(群5)で処置した群における腫瘍体積および生存を示す、一連のプロットである。 図12は、ICOSおよびOX40二重陽性T細胞を発現する腫瘍を示すプロットおよび表である。 図13は、TME中の領域に基づく腫瘍の更なる分離を示すプロットである。 図14A〜Dは腫瘍中のT-regおよびCD8上のICOSおよびOX40発現を示すプロットである。図14Aは、様々な腫瘍における、ICOSを発現する調節T細胞の割合を示す。 図14A〜Dは腫瘍中のT-regおよびCD8上のICOSおよびOX40発現を示すプロットである。図14Bは、様々な腫瘍における、OX40を発現する調節T細胞の割合を示す。 図14A〜Dは腫瘍中のT-regおよびCD8上のICOSおよびOX40発現を示すプロットである。図14Cは、様々な腫瘍における、ICOSを発現する細胞傷害性T細胞の割合を示す。 図14A〜Dは腫瘍中のT-regおよびCD8上のICOSおよびOX40発現を示すプロットである。図14Dは、様々な腫瘍における、OX40を発現する細胞傷害性T細胞の割合を示す。 106−222、ヒト化106−222(Hu106)およびヒトアクセプターX61012(GenBank登録番号)VH配列のアミノ酸配列のアライメント。 106−222、ヒト化106−222(Hu106)およびヒトアクセプターAJ388641(GenBank登録番号)VL配列のアミノ酸配列のアライメント。 SpeIおよびHindIII部位に挟まれたHu106 VH遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 NheIおよびEcoRI部位に挟まれたHu106-222 VL遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 119−122、ヒト化119−122(Hu119)およびヒトアクセプターZ14189(GenBank登録番号)VH配列のアミノ酸配列のアライメント。 119−122、ヒト化119−122(Hu119)およびヒトアクセプターM29469(GenBank登録番号)VL配列のアミノ酸配列のアライメント。 SpeIおよびHindIII部位に挟まれたHu119 VH遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 NheIおよびEcoRI部位に挟まれたHu119 VL遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 マウス119-43-1 VH cDNAのヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 マウス119-43-1 VL cDNAのヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 SpeIおよびHindIII部位に挟まれた、設計された119-43-1 VH遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。 NheIおよびEcoRI部位に挟まれた、設計された119-43-1 VL遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列。
定義
本明細書中で用いる場合、「ICOS」とは、いずれかの誘導性T細胞共刺激因子タンパク質を意味する。ICOS(誘導性T細胞共刺激因子;Inducible T-cell COStimulator)に対する別名としては、AILIM;CD278;CVID1、JTT-1もしくはJTT-2、MGC39850、または8F4が挙げられる。ICOSは、活性化型T細胞上で発現されるCD28スーパーファミリー共刺激分子である。この遺伝子によりコードされるタンパク質は、CD28およびCTLA-4細胞表面受容体ファミリーに属する。このタンパク質は、ホモ二量体を形成し、細胞間シグナル伝達、免疫応答、および細胞増殖の調節で重要な役割を果たす。ヒトICOS(アイソフォーム2)(登録番号:UniProtKB - Q9Y6W8-2)のアミノ酸配列は、配列番号39として以下に示される。
ヒトICOS(アイソフォーム1)(登録番号:UniProtKB - Q9Y6W8-1)のアミノ酸配列は、配列番号48として以下に示される。
Figure 2020522556
ICOSの活性化は、ICOS-L(B7RP-1/B7-H2)による結合を介して生じる。B7-1またはB7-2(CD28およびCTLA4に対するリガンド)のいずれも、ICOSに結合またはICOSを活性化しない。しかしながら、ICOS-Lは、CD28およびCTLA-4の両方に弱く結合することが示されている(Yao S et al., “B7-H2 is a costimulatory ligand for CD28 in human”, Immunity, 34(5); 729-40(2011))。ICOSの発現は、T細胞に限定されているように見える。ICOS発現レベルは、異なるT細胞サブセットの間で、かつT細胞活性化状態に応じて変わる。ICOS発現は、休止TH17細胞、T濾胞性ヘルパー(TFH)細胞および調節T(Treg)細胞上で示されているが;しかしながら、CD28とは異なり;ICOSは、ナイーブTH1およびTH2エフェクターT細胞集団上では多くは発現されない(Paulos CM et al., “The inducible costimulator(ICOS) is critical for the development of human Th17 cells”, Sci Transl Med, 2(55); 55ra78 (2010))。ICOS発現は、CD4+およびCD8+エフェクターT細胞上で、TCR嵌合を通じた活性化に続いて高度に誘導される(Wakamatsu E, et al., “Convergent and divergent effects of costimulatory molecules in conventional and regulatory CD4+ T cells”, Proc Natal Acad Sci USA, 110(3); 1023-8 (2013))。ICOS受容体を通じた共刺激シグナル伝達は、同時のTCR活性化シグナルを受けたT細胞でしか生じない(Sharpe AH and Freeman GJ. “The B7-CD28 Superfamily”, Nat. Rev Immunol, 2(2); 116-26 (2002))。活性化型抗原特異的T細胞では、ICOSは、IFN-γ、TNF-α、IL-10、IL-4、IL-13およびその他を含むTH1およびTH2サイトカインの両方の産生を調節する。ICOSはまた、CD28よりも低い程度ではあるが、エフェクターT細胞増殖も刺激する(Sharpe AH and Freeman GJ. “The B7-CD28 Superfamily”, Nat. Rev Immunol, 2(2); 116-26 (2002))。ICOSに対する抗体および疾患の治療での使用方法が、例えば、国際公開第2012/131004号、米国特許出願公開第20110243929号、および同第20160215059号に記載されている。米国特許出願公開第20160215059号は、参照により本明細書中に組み入れられる。アゴニスト活性を有するヒトICOSに対するマウス抗体に関するCDRは、PCT/EP2012/055735(国際公開第2012/131004号)に示されている。ICOSに対する抗体は、国際公開第2008/137915号、同第2010/056804号、欧州特許出願第1374902号、同第1374901号、および同第1125585号にも開示されている。ICOSに対するアゴニスト抗体またはICOS結合性タンパク質が、国際公開第2012/13004号、同第2014/033327号、同第2016/120789号、米国特許出願公開第20160215059号、および同第20160304610号に開示されている。米国特許出願公開第2016/0304610号の例示的抗体は、37A10S713を含む。37A10S713の配列は、配列番号49〜56として以下に再現されている。
37A10S713重鎖可変領域:
Figure 2020522556
37A10S713軽鎖可変領域:
Figure 2020522556
37A10S713 VH CDR1: GFTFSDYWMD (配列番号51)
37A10S713 VH CDR2: NIDEDGSITEYSPFVKG (配列番号52)
37A10S713 VH CDR3: WGRFGFDS (配列番号53)
37A10S713 VL CDR1: KSSQSLLSGSFNYLT (配列番号54)
37A10S713 VL CDR2: YASTRHT (配列番号55)
37A10S713 VL CDR3: HHHYNAPPT (配列番号56)
「ICOSを標的とする薬剤」とは、ICOSに結合することが可能であるいずれかの化合物または生物学的分子を意味する。一部の実施形態では、ICOSを標的とする薬剤は、ICOS結合性タンパク質である。一部の別の実施形態では、ICOSを標的とする薬剤は、ICOSアゴニストである。
用語「ICOS結合性タンパク質」とは、本明細書中で用いる場合、ICOSに結合することが可能である抗体およびドメインなどの他のタンパク質構築物を意味する。一部の例では、ICOSは、ヒトICOSである。用語「ICOS結合性タンパク質」は、「ICOS抗原結合性タンパク質」と相互に交換可能に用いることができる。つまり、当技術分野で理解される通り、抗ICOS抗体および/またはICOS抗原結合性タンパク質は、ICOS結合性タンパク質と考えられるであろう。本明細書中で用いる場合、「抗原結合性タンパク質」は、ICOSなどの抗原に結合する、限定するものではないが、抗体、ドメインおよび本明細書中に記載される他の構築物をはじめとするいずれかのタンパク質である。本明細書中で用いる場合、ICOS結合性タンパク質の「抗原結合性部分」としては、限定するものではないが、抗原結合性抗体断片をはじめとする、ICOSに結合することが可能であるICOS結合性タンパク質のいずれかの部分が挙げられるであろう。
一実施形態では、本発明のICOS抗体は、以下のCDRのうちのいずれか1種または組み合わせを含む:
CDRH1: DYAMH (配列番号40)
CDRH2: LISIYSDHTNYNQKFQG (配列番号41)
CDRH3: NNYGNYGWYFDV (配列番号42)
CDRL1: SASSSVSYMH (配列番号43)
CDRL2: DTSKLAS (配列番号44)
CDRL3: FQGSGYPYT (配列番号45)
一部の実施形態では、本発明の抗ICOS抗体は、配列番号46に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む。好適には、本発明のICOS結合性タンパク質は、配列番号46に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含むことができる。
ヒト化重鎖(V H )可変領域(H2):
Figure 2020522556
本発明の一実施形態では、ICOS抗体は、CDRL1(配列番号43)、CDRL2(配列番号44)、およびCDRL3(配列番号45)を、配列番号47で表わされるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域中に含む。配列番号47で表わされるヒト化軽鎖可変領域を含む本発明のICOS結合性タンパク質は、「L5」と称される。つまり、配列番号46の重鎖可変領域および配列番号47の軽鎖可変領域を含む本発明のICOS結合性タンパク質は、本明細書中ではH2L5と称されることができる。
一部の実施形態では、本発明のICOS結合性タンパク質は、配列番号47で表わされるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む。好適には、本発明のICOS結合性タンパク質は、配列番号47に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含むことができる。
ヒト化軽鎖(VL)可変領域(L5):
Figure 2020522556
CDRまたは最小結合性単位は、少なくとも1箇所のアミノ酸置換、欠失または付加により改変されることができ、このとき、変異体抗原結合性タンパク質は、配列番号46および配列番号47を含む抗体などの、未改変型タンパク質の生物学的特性を実質的に保持している。
CDR H1、H2、H3、L1、L2、L3のそれぞれが、単独またはいずれかの他のCDRとの組み合わせで、いずれかの並べ替えまたは組み合わせで改変され得ることが理解されるであろう。一実施形態では、CDRは、最大3箇所のアミノ酸、例えば1箇所または2箇所のアミノ酸、例えば1箇所のアミノ酸の置換、欠失または付加により改変される。典型的には、改変は、置換、特に保存的置換、例えば、以下の表1に示される通りである。
Figure 2020522556
抗体のサブクラスは、部分的には、補体活性化またはFc受容体(FcR)結合性および抗体依存的細胞傷害性(ADCC)などの、二次的なエフェクター機能を決定する(Huber, et al., Nature 229(5284): 419-20 (1971);Brunhouse, et al., Mol Immunol 16(11): 907-17 (1979))。特定の用途のための抗体の最適なタイプを特定する上では、抗体のエフェクター機能を考慮に入れることができる。例えば、hIgG1抗体は、比較的長い半減期を有し、補体を固定化するために非常に有効であり、かつ、FcγRIおよびFcγRIIの両方に結合する。対照的に、ヒトIgG4抗体は、比較的短い半減期を有し、補体を固定せず、かつFcRに対して比較的低い親和性を有する。IgG4のFc領域中のセリン228からプロリンへの置換(S228P)は、hIgG4について観察される不均一性を低下させ、血清半減期を延長させる(Kabat, et al., “Sequences of proteins of immunological interest” 5th Edition (1991);Angal, et al., Mol Immunol 30(1): 105-8 (1993))。ロイシン235をグルタミン酸で置換する第2の突然変異(L235E)は、残余のFcR結合性および補体結合活性を取り除く(Alegre, et al., J Immunol 148(11): 3461-8 (1992))。結果として得られる両方の突然変異を有する抗体は、IgG4PEと称される。hIgG4アミノ酸の番号付けは、EUナンバリングリファレンスに基づいた:Edelman, G.M. et al., Proc. Natl. Acad. USA, 63, 78-85 (1969). PMID: 5257969。本発明の一実施形態では、ICOS抗体はIgG4アイソタイプである。一実施形態では、ICOS抗体は、置換S228PおよびL235Eを含むIgG4 Fc領域を含み、名称IgG4PEを有する場合がある。一実施形態では、ICOS抗体はH2L5 IgG4PEである。
本明細書中で用いる場合、「ICOS-L」および「ICOSリガンド」は相互に交換可能に用いられ、ヒトICOSの膜結合型天然型リガンドを指す。ICOSリガンドは、ヒトでは、ICOSLG遺伝子によりコードされるタンパク質である。ICOSLGはまた、CD275(分化のクラスター275)とも称されてきた。ICOS-Lの別名としては、B7RP-1およびB7-H2が挙げられる。
本明細書中で用いる場合、「OX40を標的とする薬剤」または「OX-40を標的とする薬剤」とは、OX40に結合することができる任意の化学化合物または生体分子を意味する。一部の実施形態では、OX40を標的とする薬剤は、OX40アゴニストである。一部の実施形態では、OX40を標的とする薬剤は、OX40結合性タンパク質である。
用語「OX40結合性タンパク質」とは、本明細書中で用いる場合、OX40に結合することが可能である、抗体およびドメインなどの他のタンパク質構築物を意味する。一部の例では、OX40はヒトOX40である。用語「OX40結合性タンパク質」は、「OX40抗原結合性タンパク質」と相互に交換可能に用いることができる。つまり、当技術分野で理解される通り、抗OX40抗体および/またはOX40抗原結合性タンパク質は、OX40結合性タンパク質であると考えられるだろう。本明細書中で用いる場合、「抗原結合性タンパク質」は、OX40などの抗原に結合する、限定するものではないが、抗体、ドメインおよび本明細書に記載される他の構築物をはじめとする、いずれかのタンパク質である。本明細書中で用いる場合、OX40結合性タンパク質の「抗原結合性部分」としては、限定するものではないが、抗原結合性抗体断片をはじめとする、OX40に結合することが可能であるOX40結合性タンパク質のいずれかの部分が挙げられるであろう。
OX40としても知られるCD134は、CD28とは異なり、休止ナイーブT細胞上で構成的には発現していないTNFRスーパーファミリーの受容体の一員である。OX40は、活性化後24〜72時間後に発現する二次(secondary)共刺激分子である;そのリガンドであるOX40Lはまた、休止抗原提示細胞上には発現していないが、それらの活性化に続いて発現する。OX40の発現は、T細胞の完全な活性化に依存する;CD28がない場合、OX40の発現は遅延し、4倍低いレベルとなる。OX40/OX40-リガンド(OX40受容体)/(OX40L)は、T細胞増殖、生存、サイトカイン産生、および記憶細胞生成に重要な共刺激分子の対である。初期のin vitro実験によって、CD4+ T細胞上のOX40を通したシグナル伝達はTH2の発生をもたらすがTH1の発生はもたらさないことが実証された。これらの結果は、OX40/OX40L相互作用のブロックによりTH2媒介のアレルギー性免疫応答の誘発および維持が防止されることを示すin vivo研究によって、支持された。しかし、OX40/OX40L相互作用のブロックにより、TH1媒介の疾患は改善または予防される。さらに、可溶性OX40Lの投与または腫瘍へのOX40Lの遺伝子導入により、マウスにおいて抗腫瘍免疫が強く増強されることが示された。最近の研究はまた、OX40/OX40LはCD8 T細胞媒介の免疫応答を促進する役割を果たし得ることを示唆する。本明細書で論じるように、OX40シグナル伝達は、CD4+ CD25+天然調節T細胞の阻害機能をブロックし、OX40/OX40L対が末梢免疫対寛容の全般的な調節に重要な役割を果たす。OX40抗体、OX40融合タンパク質、およびそれらを用いる方法は、米国特許: 米国特許第7,504,101号; 米国特許第7,758,852号; 米国特許第7,858,765号; 米国特許第7,550,140号; 米国特許第7,960,515号; および 米国特許第9,006,399号、ならびに国際公開公報: 国際公開第2003082919号; 国際公開第2003068819号; 国際公開第2006063067号; 国際公開第2007084559号; 国際公開第2008051424号; 国際公開第2012027328号; および国際公開第2013028231号に開示されている。
本明細書では、本発明の抗原結合性タンパク質(ABP)または抗OX40抗原結合性タンパク質は、OX40に結合するものであり、一部の実施形態では、以下のうち1以上を行う:OX40を通したシグナル伝達の調節、OX40の機能の調節、OX40シグナル伝達のアゴナイズ、OX40機能の刺激、およびOX40シグナル伝達の共刺激。米国特許第9,006,399号の実施例1には、OX40結合アッセイが開示されている。当業者であれば、このような機能を確立するための様々な他の周知のアッセイを容易に認識するであろう。
一実施形態では、OX40抗原結合性タンパク質は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示されている。別の実施形態では、抗原結合性タンパク質は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された抗体のCDR、またはその開示されたCDR配列に対して90%の同一性を有するCDRを含む。更なる実施形態では、抗原結合性タンパク質は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された抗体のVH、VLもしくは両方、またはその開示されたVHもしくはVL配列に対して90%の同一性を有するVHもしくはVLを含む。
別の実施形態では、OX40抗原結合性タンパク質は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示されている。別の実施形態では、抗原結合性タンパク質は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示された抗体のCDR、またはその開示されたCDR配列に対して90%の同一性を有するCDRを含む。更なる実施形態では、抗原結合性タンパク質は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示された抗体のVH、VLもしくは両方、またはその開示されたVHもしくはVL配列に対して90%の同一性を有するVHもしくはVLを含む。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、本願図15〜26に示されるCDR、VHもしくはVL配列、またはそれに対して90%の同一性を有する配列のうちの1以上を含む。
一実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下のCDRのうちのいずれか1種または組み合わせを含む:
CDRH1: DYSMH (配列番号1)
CDRH2: WINTETGEPTYADDFKG (配列番号2)
CDRH3: PYYDYVSYYAMDY (配列番号3)
CDRL1: KASQDVSTAVA (配列番号7)
CDRL2: SASYLYT (配列番号8)
CDRL3: QQHYSTPRT (配列番号9)。
一部の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号5に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む。好適には、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号5に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含むことができる。
ヒト化重鎖(V H )可変領域:
Figure 2020522556
本発明の一実施形態では、OX40 ABPまたは抗体は、CDRL1 (配列番号7)、CDRL2 (配列番号8)、およびCDRL3 (配列番号9)を、配列番号11で表されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域中に含む。一部の実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号11で表される軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号5の重鎖可変領域および配列番号11の軽鎖可変領域を含む。
ヒト化軽鎖(V L )可変領域
Figure 2020522556
一部の実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む。好適には、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号11に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含むことができる。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下のCDRのうちのいずれか1種または組み合わせを含む:
CDRH1: SHDMS (配列番号13)
CDRH2: AINSDGGSTYYPDTMER (配列番号14)
CDRH3: HYDDYYAWFAY (配列番号15)
CDRL1: RASKSVSTSGYSYMH (配列番号19)
CDRL2: LASNLES (配列番号20)
CDRL3: QHSRELPLT (配列番号21)
一部の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号17に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む。好適には、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号17に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含むことができる。
ヒト化重鎖(V H )可変領域:
Figure 2020522556
本発明の一実施形態では、OX40 ABPまたは抗体は、CDRL1 (配列番号19)、CDRL2 (配列番号20)、およびCDRL3 (配列番号21)を、配列番号23で表されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域中に含む。一部の実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号23で表される軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号17の重鎖可変領域および配列番号23の軽鎖可変領域を含む。
ヒト化軽鎖(V L )可変領域
Figure 2020522556
一部の実施形態では、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号23で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む。好適には、本発明のOX40結合性タンパク質は、配列番号23に対して約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含み得る。
CDRまたは最小結合性単位は、少なくとも1箇所のアミノ酸置換、欠失または付加により改変されることができ、このとき、その変異体抗原結合性タンパク質は、配列番号5および配列番号11を含む抗体または配列番号17および配列番号23を含む抗体などの、未改変型タンパク質の生物学的特性を実質的に保持している。
CDR H1、H2、H3、L1、L2、L3のそれぞれが、単独またはいずれかの他のCDRとの組み合わせで、いずれかの並べ替えまたは組み合わせで改変され得ることが理解されるであろう。一実施形態では、CDRは最大3個のアミノ酸、例えば1個または2個のアミノ酸、例えば1個のアミノ酸の置換、欠失または付加により改変される。典型的には、改変は、置換、特に例えば表1に示される通りの保存的置換である。
一実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、例えば本願図15〜16の106-222抗体のCDR、例えば図15に開示される配列番号1、2および3で表されるアミノ酸配列を有するCDRH1、CDRH2およびCDRH3、および、例えばそれぞれ配列番号7、8および9で表される配列を有するCDRL1、CDRL2およびCDRL3を含む。一実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された106-222、Hu106またはHu106-222抗体のCDRを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、本願図15〜16に示される106-222抗体のVHおよびVL領域、例えば配列番号4で表されるアミノ酸配列を有するVH、および配列番号10で表されるアミノ酸配列を有する図17に示されるようなVLを含む。別の実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、本願図15において配列番号5で表されるアミノ酸配列を有するVH、および本願図16において配列番号11で表されるアミノ酸配列を有するVLを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示されたHu106-222抗体、106-222抗体またはHu106抗体のVHおよびVL領域を含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、例えば国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された、106-222、Hu106-222またはHu106である。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、本段落の配列に対して90%の同一性を有するCDRまたはVHまたはVLまたは抗体の配列を含む。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、例えば本願図19〜20の119-122抗体のCDR、例えばそれぞれ配列番号13、14および15で表されるアミノ酸配列を有するCDRH1、CDRH2およびCDRH3を含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された119-122、Hu119またはHu119-222抗体のCDRを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、本願図19における配列番号16で表されるアミノ酸配列を有するVH、および本願図20に示される配列番号22で表されるアミノ酸配列を有するVLを含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号17で表されるアミノ酸配列を有するVH、および配列番号23で表されるアミノ酸配列を有するVLを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示された119-122、Hu119またはHu119-222抗体のVHおよびVL領域を含む。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、例えば国際公開第2012/027328号 (PCT/US2011/048752)、国際出願日2011年8月23日に開示されたような119-122、Hu119またはHu119-222抗体である。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、本段落の配列に対して90%の同一性を有するCDRまたはVHまたはVLまたは抗体の配列を含む。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、例えば本願図23〜24に示される119-43-1抗体のCDRを含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示された119-43-1抗体のCDRを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、図23〜26に示される119-43-1抗体のVH領域の1つおよびVL領域の1つを含む。更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示された119-43-1抗体のVHおよびVL領域を含む。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、本願図23〜26に開示される119-43-1または119-43-1キメラである。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、国際公開第2013/028231号 (PCT/US2012/024570)、国際出願日2012年2月9日に開示されている。更なる実施形態では、本段落に記載のABPまたは抗体のいずれか1つはヒト化されている。更なる実施形態では、本段落に記載のABPまたは抗体のいずれか1つは、ヒト化抗体を作製するために遺伝子操作される。更なる実施形態では、本発明のABPまたは抗体は、本段落の配列に対して90%の同一性を有するCDRまたはVHまたはVLまたは抗体の配列を含む。
別の実施形態では、本発明の任意の抗OX40 ABPまたは抗体の任意のマウスまたはキメラ配列は、ヒト化抗体を作製するために遺伝子操作される。
一実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下を含む:(a)配列番号1のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(f) 配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下を含む:(a)配列番号13のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号14のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号19のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(f) 配列番号21のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下を含む:配列番号1または13のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号2または14のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;および/または配列番号3または15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、またはそれらに対して90%の同一性を有する重鎖可変領域CDR。
さらに別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下を含む:配列番号7または19のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号8または20のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および/または配列番号9または21のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、またはそれらに対して90%の同一性を有する重鎖可変領域CDR。
更なる実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、以下を含む:配列番号10、11、22もしくは23のアミノ酸配列、または配列番号10、11、22もしくは23のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、軽鎖可変領域(「VL」)。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号4、5、16および17のアミノ酸配列、または配列番号4、5、16および17のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(「VH」)を含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号5の可変重鎖配列および配列番号11の可変軽鎖配列、またはそれらに対して90%の同一性を有する配列を含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号17の可変重鎖配列および配列番号23の可変軽鎖配列、またはそれらに対して90%の同一性を有する配列を含む。
別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号12もしくは24の核酸配列、または配列番号12もしくは24のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%の同一性を有する核酸配列によってコードされる可変軽鎖を含む。別の実施形態では、本発明の抗OX40 ABPまたは抗体は、配列番号6もしくは18の核酸配列、または配列番号6もしくは18のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%の同一性を有する核酸配列によってコードされる可変重鎖を含む。
モノクローナル抗体もまた、本明細書に提供される。一実施形態では、モノクローナル抗体は、配列番号10もしくは22のアミノ酸配列、または配列番号10もしくは22のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖を含む。配列番号4もしくは16のアミノ酸配列、または配列番号4もしくは16のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖を含むモノクローナル抗体が、さらに提供される。
本明細書中で用いる場合、用語「アゴニスト」とは、限定するものではないが、抗体をはじめとする、共シグナル伝達受容体との接触に際して以下の作用のうちの1種以上を引き起こす抗原結合性タンパク質を意味する:(1)該受容体を刺激または活性化し、(2)該受容体の活性、機能もしくは存在を強化、増大もしくは促進、誘導または延長し、かつ/あるいは(3)該受容体の発現を強化、増大、促進または誘導する。アゴニスト活性は、限定するものではないが、細胞シグナル伝達、細胞増殖、免疫細胞活性化マーカー、サイトカイン産生の測定などの、当技術分野で公知の様々なアッセイによりin vitroで測定することができる。アゴニスト活性はまた、限定するものではないが、T細胞増殖またはサイトカイン産生の測定などの、代理エンドポイントを測定する様々なアッセイによりin vivoでも測定することができる。
本明細書中で用いる場合、用語「アンタゴニスト」とは、限定するものではないが、抗体をはじめとする、共シグナル伝達受容体との接触後に以下の作用のうちの1種以上を引き起こす抗原結合性タンパク質を意味する:(1)該受容体を弱体化、ブロックもしくは不活性化させ、かつ/またはその天然のリガンドによる受容体の活性化をブロックし、(2)該受容体の活性、機能もしくは存在を低減、減少または短期化し、かつ/あるいは(3)該受容体の発現を低減、減少、無効化する。アンタゴニスト活性は、限定するものではないが、細胞シグナル伝達、細胞増殖、免疫細胞活性化マーカー、サイトカイン産生の増加または減少の測定などの、当技術分野で公知の様々なアッセイによりin vitroで測定することができる。アンタゴニスト活性はまた、限定するものではないが、T細胞増殖またはサイトカイン産生の測定などの、代理エンドポイントを測定する様々なアッセイによりin vivoでも測定することができる。
本明細書中で用いる場合、用語「結合に関して交差競合する」とは、本発明の薬剤のうちのいずれかと標的に対する結合に関して競合するであろう、抗体などのいずれかの薬剤を意味する。2種類の抗体間での結合に関する競合は、フローサイトメトリー、メソスケールディスカバリーおよびELISAをはじめとする当技術分野で公知の様々な方法により試験することができる。結合性は、直接的に測定することができ、これは、2種類以上の結合性タンパク質を共シグナル伝達受容体と接触させることができ、結合を一方またはそれぞれに関して測定することができるものを意味する。あるいは、目的の分子の結合性は、結合性または天然のリガンドに対して試験し、かつ定量的に互いに比較することができる。
用語「結合性タンパク質」とは、本明細書中で用いる場合、抗原に結合することが可能な抗体およびドメインなどの他のタンパク質構築物を意味する。
用語「抗体」は、免疫グロブリン様ドメインを有する分子(例えば、IgG、IgM、IgA、IgDまたはIgE)を指すために最も広い意味で本明細書中で用いられ、モノクローナル、組み換え、ポリクローナル、キメラ、ヒト、ヒト化、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、およびヘテロコンジュゲート抗体;単一可変ドメイン(例えば、VH、VHH、VL、ドメイン抗体(dAbTM))、抗原結合性抗体断片、Fab、F(ab')2、Fv、ジスルフィド結合型Fv、単鎖Fv、ジスルフィド結合型scFv、ダイアボディ、TANDABSTM等、および上記のうちのいずれかの改変型が挙げられる。
代替的な抗体形式としては、抗原結合性タンパク質の1個以上のCDRが、好適な非免疫グロブリンタンパク質スキャホールドまたは骨格上に配列することができる、代替的スキャホールドが挙げられ、アフィボディ、SpAスキャホールド、LDL受容体クラスAドメイン、アビマー(avimer)またはEGFドメインなどである。
用語「ドメイン」とは、タンパク質の残りの部分とは独立に、その三次元構造を保持する、フォールディングされたタンパク質構造を意味する。一般的には、ドメインは、タンパク質の個別の機能的性質を担い、多くの場合に、タンパク質および/またはドメインの残りの部分の機能喪失を伴うことなく、他のタンパク質に付加、除去または移植することができる。
用語「単一可変ドメイン」とは、抗体可変ドメインに特徴的な配列を含む、フォールディングされたポリペプチドドメインを意味する。しがたって、完全な抗体可変ドメイン(VH、VHHおよびVLなど)および改変型抗体可変ドメイン(例えば、1箇所以上のループが、抗体可変ドメインに特徴的でない配列により置き換えられている)、またはN末端もしくはC末端伸長部が切断されるかまたはこれを含む抗体可変ドメイン、ならびに全長ドメインの結合活性および特異性を少なくとも保持する可変ドメインのフォールディングされた断片が挙げられる。単一可変ドメインは、異なる可変領域またはドメインとは独立に、抗原またはエピトープに結合することが可能である。「ドメイン抗体」または「dAb(TM)」とは、「単一可変ドメイン」と同じであると見なすことができる。単一可変ドメインは、ヒトの単一可変ドメインであり得るが、げっ歯類、テンジクザメおよびラクダ科VHH dAbTMなどの、他の生物種由来の単一可変ドメインも含まれる。ラクダ科VHHは、天然で軽鎖を欠く重鎖抗体を生成する、ラクダ、ラマ、アルパカ、ヒトコブラクダ、およびグアナコをはじめとする生物種に由来する免疫グロブリン単一可変ドメインポリペプチドである。そのようなVHHドメインは、当技術分野で利用可能な標準的技術に従ってヒト化することができ、そのようなドメインは、「単一可変ドメイン」であると見なされる。本明細書中で用いる場合、VHは、ラクダ科VHHドメインを含む。
抗原結合性断片は、非抗体タンパク質スキャホールド上での1個以上のCDRの配列により提供することができる。「タンパク質スキャホールド」としては、本明細書中で用いる場合、限定するものではないが、免疫グロブリン(Ig)スキャホールド、例えば、IgGスキャホールドが挙げられ、これは、4本鎖または2本鎖抗体であり得、または抗体のFc領域のみを含むことができ、または抗体由来の1個以上の定常領域を含むことができ、この定常領域は、ヒトもしくは霊長類由来のものであり得、またはヒトおよび霊長類定常領域の人工的キメラであり得る。
タンパク質スキャホールドは、Igスキャホールド、例えば、IgG、またはIgAスキャホールドであり得る。IgGスキャホールドは、抗体のドメイン(すなわち、CH1、CH2、CH3、VH、VL)の一部または全部を含むことができる。抗原結合性タンパク質は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4またはIgG4PEから選択されるIgGスキャホールドを含むことができる。例えば、スキャホールドは、IgG1であり得る。スキャホールドは、抗体のFc領域からなるか、もしくはこれを含むことができ、またはその一部分である。
親和性は、1種類の分子、例えば、本発明の抗原結合性タンパク質が、他の分子、例えば、その標的抗原に、単一の結合部位で結合する強度である。その標的に対する抗原結合性タンパク質の結合親和性は、平衡法(例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)または放射免疫アッセイ(RIA))、または動態(例えば、BIACORETM分析)で決定することができる。例えば、実施例5に記載されるBiacoreTM法は、結合親和性を測定するために用いることができる。
アビディティは、例えば、相互作用の価数を考慮して、複数の部位での2種類の分子の互い同士の結合の強度の合計である。
「単離された」とは、抗原結合性タンパク質または核酸などの分子が、天然でそれが見出され得る環境から取り出されていることを意図する。例えば、分子は、天然で通常一緒に存在するであろう物質から離れて精製されることができる。例えば、サンプル中の分子の質量は、総質量の95%であり得る。
用語「発現ベクター」とは、本明細書中で用いる場合、対象となる核酸配列がタンパク質などのペプチド鎖として発現される真核細胞もしくは原核細胞などの細胞へと、または無細胞発現システムへと、対象となる核酸を導入するために用いることができる単離された核酸を意味する。そのような発現ベクターは、例えば、対象となる核酸を含むコスミド、プラスミド、ウイルス配列、トランスポゾン、および直線状核酸であり得る。発現ベクターが細胞または無細胞発現システム(例えば、網状赤血球溶解物)へと導入されたら、対象となる核酸によりコードされるタンパク質が、転写/翻訳機構により産生される。本開示の範囲内の発現ベクターは、真核生物または原核生物発現に必須のエレメントを提供することができ、ウイルスプロモーター駆動型ベクター(CMVプロモーター駆動型ベクター、例えば、pcDNA3.1、pCEP4)およびその誘導体、バキュロウイルス発現ベクター、ショウジョウバエ発現ベクター、および哺乳動物遺伝子プロモーター(ヒトIg遺伝子プロモーターなど)により駆動される発現ベクターが挙げられる。他の例としては、原核生物発現ベクター−(T7プロモーター駆動型ベクター、例えば、pET41)、ラクトースプロモーター駆動型ベクターおよびアラビノース遺伝子プロモーター駆動型ベクターが挙げられる。当業者は、多数の他の好適な発現ベクターおよび発現システムを認識するであろう。
用語「組み換え宿主細胞」とは、本明細書中で用いる場合、細胞へのその導入前に単離された対象となる核酸配列を含む細胞を意味する。例えば、対象となる核酸配列は、発現ベクター中にあり得るが、細胞は原核細胞または真核生物であり得る。例示的真核細胞は、限定するものではないが、COS-1、COS-7、HEK293、BHK21、CHO、BSC-1、HepG2、653、SP2/0、NS0、293、HeLa、骨髄腫、リンパ腫細胞またはそれらのいずれかの誘導体などの、哺乳動物細胞である。最も好ましくは、真核細胞は、HEK293、NS0、SP2/0、またはCHO細胞である。大腸菌は、例示的原核細胞である。本開示に従う組み換え細胞は、トランスフェクション、細胞融合、不死化、または当技術分野で周知の他の手順により作製することができる。細胞へとトランスフェクションされた、発現ベクターなどの対象となる核酸配列は、染色体外にあるかまたは細胞の染色体に安定的に統合されることができる。
「キメラ抗体」とは、アクセプター抗体由来の軽鎖および重鎖定常領域と組み合わせた、ドナー抗体由来の天然に存在する可変領域(軽鎖および重鎖)を含む、1種の遺伝子操作型抗体を意味する。
「ヒト化抗体」とは、非ヒトドナー免疫グロブリン由来のそのCDR、1種以上のヒト免疫グロブリン由来の分子の残りの免疫グロブリン由来部分を有する1種の遺伝子操作型抗体を意味する。加えて、フレームワーク支持残基は、結合親和性を保存するために改変することができる(Queen et al. Proc. Natl Acad Sci USA, 86:10029-10032 (1989), Hodgson, et al., Bio/Technology, 9:421 (1991)を参照されたい)。好適なヒトアクセプター抗体は、ドナー抗体のヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対する相同性により、慣用のデータベース(例えば、KABATTMデータベース、Los Alamosデータベース、およびSwiss Proteinデータベース)から選択されるものであり得る。ドナー抗体のフレームワーク領域に対する相同性(アミノ酸ベースで)により特徴付けられるヒト抗体は、ドナーCDRの挿入のための重鎖定常領域および/または重鎖可変フレームワーク領域を提供するために好適であり得る。軽鎖定常または可変フレームワーク領域を提供することが可能である好適なアクセプター抗体は、同様に選択することができる。アクセプター抗体重鎖および軽鎖は、同じアクセプター抗体に由来する必要はないことに留意すべきである。先行技術では、そのようなヒト化抗体を作製する数種類の方法が記載されている(例えば、EP-A-0239400およびEP-A-054951を参照されたい)。
用語「完全ヒト抗体」としては、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域(もし存在すれば)を有する抗体が挙げられる。本発明のヒト配列抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroでランダムもしくは部位特異的突然変異導入により、またはin vivoで体細胞突然変異により導入された突然変異)を含むことができる。完全ヒト抗体は、結局はヒト起源のものであるポリヌクレオチドによってのみコードされるアミノ酸配列またはそのような配列に同一なアミノ酸配列を含む。本明細書中で意味する場合には、トランスジェニックマウス体内で生成される、マウスゲノムに挿入されたヒト免疫グロブリンコードDNAによりコードされる抗体は、完全ヒト抗体であり、なぜなら、それらは結局はヒト起源であるDNAによりコードされるからである。この状況では、ヒト免疫グロブリンコードDNAは、マウス体内で(抗体をコードするように)再構築されていることができ、体細胞突然変異が生じている場合もある。マウス体内でそのような変更がなされた元々はヒトDNAによりコードされる抗体は、本明細書中で意味する場合には完全ヒト抗体である。そのようなトランスジェニックマウスの使用は、ヒト抗原に対する完全ヒト抗体を選択することを可能にする。当技術分野で理解される通り、完全ヒト抗体は、ファージディスプレイ技術を用いて作製することができ、このとき、ヒトDNAライブラリーが、ヒト生殖系列DNA配列を含む抗体を作製するためにファージに挿入される。
用語「ドナー抗体」とは、第1の免疫グロブリンパートナーへと、可変領域、CDR、または他の機能的断片もしくはそのアナログのアミノ酸配列に寄与する抗体を意味する。したがって、ドナーは、改変型免疫グロブリンコード領域および結果として発現されるドナー抗体に特徴的な抗原特異性および中和活性を有する改変型抗体を提供する。
用語「アクセプター抗体」とは、第1の免疫グロブリンパートナーへと、その重鎖および/もしくは軽鎖フレームワーク領域および/またはその重鎖および/もしくは軽鎖定常領域をコードするアミノ酸配列の全部(またはいずれかの一部分)に寄与する、ドナー抗体に対して異種の抗体を意味する。ヒト抗体が、アクセプター抗体であり得る。
用語「VH」および「VL」は、抗原結合性タンパク質の、それぞれ重鎖可変領域および軽鎖可変領域を意味するために本明細書中で用いられる。
「CDR」は、抗原結合性タンパク質の相補性決定領域アミノ酸配列と定義される。これらは免疫グロブリン重鎖および軽鎖の超可変領域である。免疫グロブリンの可変部分には、3個の重鎖CDRおよび3個の軽鎖CDR(またはCDR領域)がある。つまり、本明細書中で用いる場合、「CDR」(複数)とは、3個すべての重鎖CDR、3個すべての軽鎖CDR、すべての重鎖および軽鎖CDR、または少なくとも2個のCDRを意味する。
本明細書全体を通して、可変ドメイン配列および全長抗体配列中のアミノ酸残基は、Kabatのナンバリング慣例に従って番号付けされる。同様に、実施例で用いられる用語「CDR」、「CDRL1」、「CDRL2」、「CDRL3」、「CDRH1」、「CDRH2」、「CDRH3」は、Kabatのナンバリング慣例に従う。さらなる情報に関しては、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed., U.S. Department of Health and Human Services, National Institutes of Health (1991)を参照されたい。
可変ドメイン配列および全長抗体配列中のアミノ酸残基に関する代替的なナンバリング慣例があることは、当業者には明らかであろう。例えば、Chothia et al. (1989) Nature 342: 877-883に説明されているものなどの、CDR配列に関する代替的なナンバリング慣例もある。抗体の構造およびタンパク質フォールディングは、他の残基がCDR配列の一部分であると見なされ、当業者にはそのように理解されるであろうことを意味する場合がある。
当業者に利用可能なCDR配列に関する他のナンバリング慣例としては、「AbM」法(バース大学)および「contact」法(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)が挙げられる。Kabat法、Chothia法、AbM法およびcontact法のうちの少なくとも2種類を用いて最小限の重複領域を決定して、「最小結合性単位」を提供することができる。最小結合性単位は、CDRの下位部分であり得る。
クエリ核酸配列と対象核酸配列との間の「同一性%」は、ペアワイズBLASTNアライメントが行なわれた後に、対象核酸配列が、クエリ核酸配列と100%のクエリカバー率を有する場合に、BLASTNアルゴリズムにより算出される、パーセンテージとして表わされる「同一性」値である。クエリ核酸配列と対象核酸配列との間のそのようなペアワイズBLASTNアライメントは、米国国立生物工学情報センターのウェブサイト上で利用可能なBLASTNアルゴリズムのデフォルト設定を、低複雑性領域に対するフィルターをオフにして用いることにより行なわれる。
クエリアミノ酸配列と対象アミノ酸配列との間の「同一性%」は、ペアワイズBLASTPアライメントが行われた後に、対象アミノ酸配列が、クエリアミノ酸配列と100%のクエリカバー率を有する場合に、BLASTPアルゴリズムにより算出される、パーセンテージとして表わされる「同一性」値である。クエリアミノ酸配列と対象アミノ酸配列との間のそのようなペアワイズBLASTPアライメントは、米国国立生物工学情報センターのウェブサイト上で利用可能なBLASTPアルゴリズムのデフォルト設定を、低複雑性領域に対するフィルターをオフにして用いることにより行なわれる。
クエリ配列は、対象配列に対して100%同一であることができ、または、対象配列と比較して特定の整数までのアミノ酸もしくはヌクレオチド変異を含み、それにより、同一性%が100%未満であることができる。例えば、クエリ配列は、対象配列に対して、少なくとも50、60、70、75、80、85、90、95、96、97、98、または99%同一である。そのような変異としては、少なくとも1箇所のアミノ酸欠失、置換(保存的置換および非保存的置換を含む)、または挿入が挙げられ、このとき、当該変異は、クエリ配列のアミノ末端部分もしくはカルボキシ末端部分またはそれらの末端部分の間のどこかで、クエリ配列中のアミノ酸もしくはヌクレオチドのうちに個別に散在しているか、またはクエリ配列内の1個以上の連続的な群として生じ得る。
同一性%は、CDRを含むクエリ配列の全長にわたって決定することができる。あるいは、同一性%は、CDRを除く場合があり、例えば、CDRは対象配列に対して100%同一であり、かつ同一性%の変動がクエリ配列の残りの部分にあり、それによりCDR配列は固定され/無傷である。
一態様では、本発明は、癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分を提供する。
一態様では、本発明は、それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書中の態様のうちのいずれか1種の一実施形態では、抗ICOS抗体はICOSアゴニストである。一実施形態では、抗ICOS抗体は、配列番号46に表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47に表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。別の実施形態では、抗ICOS抗体は、配列番号46で表されるアミノ酸配列を含むVHドメイン、および配列番号47で表されるアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。一実施形態では、抗ICOS抗体は、配列番号40で表されるCDRH1;配列番号41で表されるCDRH2;配列番号42で表されるCDRH3;配列番号43で表されるCDRL1;配列番号44で表されるCDRL2;および/もしくは配列番号45で表されるCDRL3、または各CDRの直接的等価物(direct equivalent)であって、該CDR中に2個以下のアミノ酸置換を有する直接的等価物、のうちのいずれか1種以上を含む。
本明細書中の態様のうちのいずれか1種の一実施形態では、抗OX40抗体はOX40アゴニストである。一実施形態では、抗OX40抗体は、配列番号5に表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11に表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。別の実施形態では、抗OX40抗体は、配列番号5で表されるアミノ酸配列を含むVHドメイン、および配列番号11で表されるアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。一実施形態では、抗ICOS抗体は、配列番号1で表されるCDRH1;配列番号2で表されるCDRH2;配列番号3で表されるCDRH3;配列番号7で表されるCDRL1;配列番号8で表されるCDRL2;および/もしくは配列番号9で表されるCDRL3、または各CDRの直接的等価物であって、該CDR中に2個以下のアミノ酸置換を有する直接的等価物、のうちのいずれか1種以上を含む。
一態様では、本発明は、
抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、
癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分を提供する。
別の態様では、本発明は、それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、
有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含み、
抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、方法を提供する。
一態様では、癌は、結腸直腸癌(CRC)、胃癌、食道癌、子宮頸癌、膀胱癌、乳癌、頭頚部癌、卵巣癌、黒色腫、腎細胞癌(RCC)、EC扁平上皮癌、非小細胞肺癌、中皮腫、膵臓癌、および前立腺癌からなる群より選択される。
別の態様では、癌は、頭頚部癌、乳癌、肺癌、結腸癌、卵巣癌、前立腺癌、神経膠腫、膠芽腫、星細胞腫、多形性膠芽腫、バナヤン・ゾナナ症候群(Bannayan-Zonana syndrome)、カウデン病(Cowden disease)、レルミット・ダクロス病(Lhermitte-Duclos disease)、炎症性乳癌、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、髄芽腫、腎臓癌、肝臓癌、黒色腫、膵臓癌、肉腫、骨肉腫、骨巨細胞腫、甲状腺癌、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、AML、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞型白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫巨核芽球性白血病、多発性骨髄腫、急性巨核芽球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、神経芽腫、膀胱癌、尿路上皮癌、外陰部癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、腎癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、肝細胞癌、胃癌、鼻咽頭癌(nasopharangeal cancer)、口腔癌、口内癌、GIST(消化管間質腫瘍)、および精巣癌から選択される。
一態様では、本発明の方法は、少なくとも1種の新生物剤および/または少なくとも1種の免疫刺激剤を該ヒトに投与するステップをさらに含む。
一態様では、ヒトは固形腫瘍を有する。一態様では、腫瘍は、頭頚部癌、胃癌、黒色腫、腎細胞癌(RCC)、食道癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、結腸直腸癌、卵巣癌および膵臓癌から選択される。別の態様では、ヒトは、びまん性大細胞B細胞型リンパ腫(DLBCL)、多発性骨髄腫、慢性リンパ芽球性白血病(chronic lyphomblastic leukemia)(CLL)、濾胞性リンパ腫、急性骨髄性白血病および慢性骨髄性白血病などの液性腫瘍を有する。
本開示はまた、以下の癌から選択される癌を治療するかまたその重症度を低下させる方法に関する:脳(神経膠腫)、膠芽腫、バナヤン・ゾナナ症候群(Bannayan-Zonana syndrome)、カウデン病(Cowden disease)、レルミット・ダクロス病(Lhermitte-Duclos disease)、乳癌、炎症性乳癌、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、髄芽腫、結腸癌、頭頚部癌、腎臓癌、肺癌、肝臓癌、黒色腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫、骨肉腫、骨巨細胞腫、甲状腺癌、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞型白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫巨核芽球性白血病、多発性骨髄腫、急性巨核芽球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、神経芽腫、膀胱癌、尿路上皮癌、肺癌、外陰部癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、腎癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、肝細胞癌、胃癌、鼻咽頭癌(nasopharangeal cancer)、口腔癌、口内癌、GIST(消化管間質腫瘍)、および精巣癌。
「治療する」との用語およびその文法的変形は、本明細書中で用いる場合、治療的療法を意味する。特定の状態に関して、治療することは、(1)状態または該状態の生物学的徴候のうちの1種以上を改善すること、(2) (a)該状態につながるかもしくはその原因となる生物学的カスケードのうちの1箇所以上の時点、または(b)該状態の生物学的徴候のうちの1種以上を妨害すること、(3)該状態もしくはその治療に関連する症状、作用もしくは副作用のうちの1種以上を軽減すること、または(4)該状態もしくは該状態の生物学的徴候のうちの1種以上の進行を遅らせることを意味する。本発明の方法および/または組成物を用いる予防的療法もまた意図される。当業者は、「予防」が絶対的な用語ではないことを理解するであろう。医学では、「予防」とは、状態もしくはその生物学的徴候の尤度または重症度を実質的に消滅させ、またはそのような状態もしくはその生物学的徴候の発症を遅らせるための、薬物の予防的投与を意味すると理解される。予防的療法は、例えば、被験体が癌の強い家族歴を有するか、または被験体が発癌性物質に曝露された場合などの、被験体が癌の発症に関して高リスクであると考えられる場合に、適切である。
本明細書中で用いる場合、用語「癌」、「新生物」および「腫瘍」は、相互に交換可能に用いられ、単数形または複数形のいずれかで、細胞を宿主生物に対して病原的なものにする悪性形質転換を受けた細胞を意味する。原発癌細胞は、十分に確立された技術、特に組織学的検査により、非癌細胞から容易に区別することができる。癌細胞の定義は、本明細書中で用いる場合、原発癌細胞に限らず、癌細胞先祖から誘導されたいずれかの細胞も含む。これは、転移型癌細胞、ならびに癌細胞由来のin vitro培養物および細胞株も含む。通常は固形腫瘍として現れる癌のタイプについて言及する場合、「臨床的に検出可能な」腫瘍とは、腫瘍塊に基づいて、例えば、コンピューター断層撮影(CT)スキャン、磁気共鳴映像法(MRI)、X線、超音波もしくは身体検査での触診により検出可能であるか、かつ/または患者から取得可能なサンプル中の1種以上の癌特異的抗原の発現によって検出可能であるものである。腫瘍は、造血系の(または血液学的もしくは血液学的もしくは血液関連)癌、例えば、血液細胞または免疫細胞に由来する癌であり得、「液性腫瘍」と称される場合がある。血液学的腫瘍に基づく臨床状態の具体例としては、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病および急性リンパ性白血病などの白血病;多発性骨髄腫、MGUSおよびワルデンストレームマクログロブリン血症などの形質細胞悪性腫瘍;非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫などのリンパ腫などが挙げられる。
癌は、異常な数の芽球もしくは望ましくない細胞増殖が存在するか、またはリンパ性および骨髄性の両方の悪性腫瘍をはじめとする血液学的癌と診断される、いずれかの癌であり得る。骨髄性悪性腫瘍としては、限定するものではないが、急性骨髄性(または骨髄球性もしくは骨髄原性もしくは骨髄芽球性)白血病(未分化型または分化型)、急性前骨髄性(または前骨髄球性もしくは前骨髄原性もしくは前骨髄芽球性)白血病、急性骨髄単球性(または骨髄単芽球性)白血病、急性単球性(または単芽球性)白血病、赤白血病および巨核球性(または巨核芽球性)白血病が挙げられる。これらの白血病は、一緒に急性骨髄性(または骨髄球性もしくは骨髄原性)白血病(AML)と称される場合がある。骨髄性悪性腫瘍としてはまた、限定するものではないが、慢性骨髄原性(または骨髄性)白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、本態性血小板血症(または血小板増加症)、および真性多血症(polcythemia vera)(PCV)をはじめとする、骨髄増殖性障害(MPD)も挙げられる。骨髄性悪性腫瘍としてはまた、骨髄異形成(または骨髄異形成症候群もしくはMDS)も挙げられ、これは、不応性貧血(RA)、過剰芽球を伴う不応性貧血(RAEB)、および移行期の過剰芽球を伴う不応性貧血(RAEBT);ならびに骨髄化生を伴うかもしくは伴わない骨髄線維症(MFS)と称される場合がある。
造血系の癌としては、リンパ性悪性腫瘍も挙げられ、これは、リンパ節、脾臓、骨髄、末梢血、および/またはリンパ節外部位を侵す場合がある。リンパ性の癌としては、限定するものではないが、B細胞非ホジキンリンパ腫(B-NHL)をはじめとする、B細胞悪性腫瘍が挙げられる。B-NHLは、無痛性(または低悪性度)、中等度(または進行性)または高悪性度(非常に進行性)であり得る。無痛性B細胞リンパ腫としては、濾胞性リンパ腫(FL);小リンパ球性リンパ腫(SLL);辺縁帯リンパ腫(MZL)(節性MZL、節外MZL、脾性MZLおよび有毛リンパ球を伴う脾性MZLを含む);リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL);および粘膜関連リンパ組織(MALTまたは節外辺縁帯)リンパ腫が挙げられる。中等度B-NHLとしては、白血病の関与を伴うかもしくは伴わないマントル細胞リンパ腫(MCL)、びまん性大細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性大細胞性(またはグレード3もしくはグレード3B)リンパ腫、および原発性縦隔リンパ腫(PML)が挙げられる。高悪性度B-NHLとしては、バーキットリンパ腫(BL)、バーキット様リンパ腫、小型非開裂細胞性リンパ腫(SNCCL)およびリンパ芽球性リンパ腫が挙げられる。他のB-NHLとしては、免疫芽球性リンパ腫(または免疫細胞腫)、原発性滲出液リンパ腫、HIV関連(またはAIDS関連性)リンパ腫、および移植後リンパ増殖性障害(PTLD)またはリンパ腫が挙げられる。B細胞悪性腫瘍としてはまた、限定するものではないが、慢性リンパ性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病(PLL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、有毛細胞白血病(HCL)、大型顆粒リンパ球(LGL)白血病、急性リンパ性(またはリンパ球性もしくはリンパ芽球性)白血病、およびキャッスルマン病が挙げられる。NHLとしてはまた、限定するものではないが、特定不能(NOS)T細胞非ホジキンリンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、未分化型大細胞リンパ腫(ALCL)、血管免疫芽球性リンパ性障害(AILD)、鼻内ナチュラルキラー(NK)細胞/T細胞リンパ腫、ガンマ/デルタリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、菌状息肉腫、およびセザリー症候群をはじめとする、T細胞非ホジキンリンパ腫(T-NHL)も挙げられる。
造血系癌としてはまた、古典的ホジキンリンパ腫、結節硬化型ホジキンリンパ腫、混合細胞型ホジキンリンパ腫、リンパ球優位型(LP)ホジキンリンパ腫、結節性LPホジキンリンパ腫、およびリンパ球減少型ホジキンリンパ腫をはじめとするホジキンリンパ腫(またはホジキン病)も挙げられる。造血系癌としてはまた、くすぶり型MMをはじめとする多発性骨髄腫(MM)、意義不明(または未知もしくは不明瞭)の単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)、形質細胞腫(骨、髄外)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症、形質細胞白血病、および原発性アミロイドーシス(AL)などの形質細胞疾患または癌も挙げられる。造血系癌としてはまた、多形核白血球(または好中球)、好塩基球、好酸球、樹状細胞、血小板、赤血球およびナチュラルキラー細胞をはじめとする、追加の造血細胞の他の癌も挙げられる。本明細書中で「造血細胞組織」と称される造血細胞を含む組織としては、骨髄;末梢血;甲状腺;および末梢リンパ組織(脾臓、リンパ節、粘膜関連リンパ組織(腸関連リンパ組織など)、扁桃腺、パイエル板および盲腸、および他の粘膜(例えば、気管支内壁)関連リンパ組織など)が挙げられる。
本発明の方法はまた、癌治療の他の治療方法と共に用いることもできる。
本発明の組成物は、いずれかの適切な経路により投与することができる。好適な経路としては、経口、直腸、鼻内、局所(頬内および舌下を含む)、腫瘍内、膣内、および非経口(皮下、筋内、静脈内、皮内、髄腔内、および硬膜外を含む)が挙げられる。好ましい経路は、例えば、組み合わせを投与される者の状態および治療対象の癌に応じて変わり得ることが理解されるであろう。投与される薬剤のそれぞれが、同じかまたは異なる経路により投与されることができ、薬剤を医薬組成物/製剤中に一緒に組み合わせることができることもまた理解されるであろう。
一実施形態では、本発明の組み合わせのうちの1種以上の構成要素が、静脈内投与される。一実施形態では、本発明の組み合わせのうちの1種以上の構成要素が、経口投与される。別の実施形態では、本発明の組み合わせのうちの1種以上の構成要素が、腫瘍内投与される。別の実施形態では、本発明の組み合わせのうちの1種以上の構成要素が、全身性に(例えば、静脈内)投与され、本発明の組み合わせのうちの1種以上の他の構成要素が、腫瘍内投与される。例えば、本段落中の実施形態のうちのいずれかでは、本発明の構成要素は、1種以上の医薬組成物として投与される。
一態様では、治療上有効量の(i)抗ICOS抗体またはその抗原結合性部分を、1種以上の希釈剤、ビヒクル、賦形剤および/または不活性成分に加えて、ならびに(ii)抗OX-40抗体またはその抗原結合性部分を、1種以上の希釈剤、ビヒクル、賦形剤および/または不活性成分に加えて、それを必要とするヒトに投与するステップを含む、癌の治療のための方法が提供される。一態様では、抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分の投与は、単独療法としてのいずれかの薬剤の投与と比較して、相乗効果を提供する。
一実施形態では、抗ICOS抗体またはその抗原結合性部分は、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。別の実施形態では、抗OX40抗体は、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。
典型的には、治療されている感受性の腫瘍に対する活性を有するいずれかの抗新生物剤が、本発明での癌の治療で共投与されることができる。そのような薬剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology by V.T. Devita, T.S. Lawrence, and S.A. Rosenberg (編), 第10版 (December 5、2014), Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見出すことができる。当業者は、どのような薬剤の組み合わせが、関与する薬物および癌の詳細な特性に基づいて有用であるかを見定めることができるであろう。本発明で有用な典型的な抗新生物剤としては、限定するものではないが、抗微小管剤または抗有糸分裂剤(ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドなど);白金配位錯体;アルキル化剤(ナイトロジェンマスタード、オキサザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソウレア、およびトリアゼンなど);抗生物質(アクチノマイシン、アントラサイクリン、およびブレオマイシンなど);トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシンなど);トポイソメラーゼII阻害剤(エピポドフィロトキシンなど);代謝拮抗剤(プリンおよびピリミジン類似体ならびに抗葉酸化合物);ホルモンおよびホルモン類似体;シグナル伝達経路阻害剤;非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤;免疫治療剤;アポトーシス促進剤;細胞周期シグナル伝達阻害剤;プロテアソーム阻害剤;熱ショックタンパク質阻害剤;癌代謝の阻害剤;および癌遺伝子療法剤(遺伝子改変型T細胞など)が挙げられる。
本方法または組み合わせと共に併用または共投与されるさらなる活性成分(1種類または複数種類)の例は、抗新生物剤である。抗新生物剤の例としては、限定するものではないが、化学療法剤;免疫調節剤;免疫調節因子;および免疫刺激性アジュバントが挙げられる。
以下の実施例は、本発明の様々な非限定的態様を例示する。
実施例1:抗ICOS抗体処置は、T細胞上のOX40発現を増大させる;抗OX40抗体処置はT細胞上のICOS発現を増大させる
図1に示されるように、抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)濃度依存的なOX40+ CD4およびCD8 T細胞の増大が観察された。図1に示されるデータは、プレート結合抗CD3(0.6μg/mL)および様々な濃度のプレート結合H2L5 IgG4PEまたはIgG4アイソタイプ対照の存在下で得た。
抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)処置は、癌患者のPBMCを用いたin vitroアッセイでOX40+ CD4およびCD8 T細胞を増大させた(図2)。図2に示されるデータは、プレート結合抗CD3(0.6μg/mL)およびH2L5 IgG4PE(10μg/mL)を用いたものである。抗ICOS抗体(H2L5 IgG4PE)処置は増殖させたTIL(腫瘍浸潤リンパ球)培養物におけるOX40+ CD4およびCD8 T細胞を増大させた(0.6μg/mLの抗CD3、および10μg/mLのH2L5 IgG4PE)(図3)。
CT26腫瘍を持つマウスでは、抗ICOS抗体処置は、血液中でOX40+ T細胞を増大させた(図5)。抗ICOS抗体処置は、CT26腫瘍を持つマウス由来の血液中で、OX40+ T-regおよびCD4 Tエフェクターを増大させた(図6)。同様の傾向がEMT6血液中で観察されたが、T-regおよびTエフェクターの両方について、ICOS陽性パーセントはより高かった。抗ICOS抗体処置は、CT26腫瘍を持つマウス由来の腫瘍においてOX40+ ICOS- T細胞を増大させた(図7)。ICOSおよびOX40発現に基づく差異ゲーティング(differential gating)は、CT26 TIL中のT細胞集団におけるOX40発現の増大を捉えた。huPBMC(ヒト末梢血単核細胞)モデルにおけるICOS処置したA2058黒色腫腫瘍由来の血液および脾臓において、OX40+ T細胞の変化が観察された(図8)。
抗OX40抗体処置は血液中でICOS+ CD4およびCD8 T細胞を増大させたが、CT26腫瘍を持つマウス由来の腫瘍中でICOS+ CD4を減少させた(図4)。
実施例2:抗ICOS抗体/抗OX40抗体の同時および段階的投与(concurrent and phased dosing)試験
抗ICOS抗体(17G9クローン)および抗OX40抗体(OX86クローン)の有効性を、CT26同系モデルにおいて研究した。図9は、行った抗ICOS抗体(17G9クローン)および抗OX40抗体(OX86クローン)同時および段階的投与試験の試験設計を示す。5.0×104細胞/マウスのCT26マウス結腸癌腫瘍細胞を、右後の側腹部に皮下接種した。投与は無作為化の日に開始した。同時および段階的投与は、図9の表に示す通りに行った。
100μgもしくは10μg抗ICOS抗体および100μg抗OX40抗体の組み合わせの同時投与で処置した群、ならびに適切なアイソタイプ対照と共に抗ICOSまたは抗OX40単独療法で処置した群における腫瘍体積および生存が、図10〜11に示される。群3は100μg抗OX40単独療法を受けた。1例の全退縮が観察され;3匹のマウスが投与4の48時間後に死亡していることが認められ、1/10が46日目に生存していた。群4は、100μg抗ICOS単独療法を受けた。全退縮例はなく、2匹が死亡していることが認められ、1匹のマウスは12日目の測定前に見つからず、2/10は46日目に生存していた。群5は、10μg抗ICOS単独療法を受けた。全退縮例はなく、死亡が認められたマウスはおらず、0/10が46日目に生存していた。群6は、100μg抗OX40および100μg抗ICOSの組み合わせを受けた。4例の退縮が観察され、死亡が認められたマウスはおらず、6/10が46日目に生存していた。群7は、10μg抗ICOSおよび100μg抗OX40の組み合わせを受けた。退縮は2例であり、1匹が4回目の投与の48時間後に死亡していることが認められ、3/10が46日目に生存していた。抗ICOS抗体および抗OX40抗体の組み合わせでは、抗OX40および抗ICOS単独療法の各々と比較して、生存に対する相乗効果が観察された(図10)。
実施例3:T細胞上でのICOSおよびOX40発現
図12は、ICOSおよびOX40二重陽性T細胞を発現する腫瘍を示す。食道および黒色腫は最大のICOSおよびOX40二重陽性T細胞数を示した;しかし、当該研究には5つの黒色腫試料しか用いなかった。図13は、TME(腫瘍微小環境)中の領域に基づく腫瘍の更なる分離を示すデータ(Clarient Multiomyx)を示す。図14A〜14Dでは、腫瘍中のT-regおよびCD8上のICOSおよびOX40発現が示される。ICOSとOX40プロットの正規化のために異なる母集団を用いた。。ICOSを発現する調節T細胞(T-reg細胞)の最大の割合は、頭頸部、食道、およびSCLC(小細胞肺癌)腫瘍において見出された(図14A)。OX40を発現する調節T細胞の最大の割合は、子宮頚部、食道および黒色腫腫瘍において見出された(図14B)。ICOSを発現する細胞傷害性T細胞の最大の割合は、頭頸部、食道、SCLCおよび黒色腫腫瘍において見出された(図14C)。OX40を発現する細胞傷害性T細胞の最大の割合は、子宮頚部、食道および黒色腫腫瘍において見出された(図14D)。

Claims (12)

  1. それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、有効量の抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および有効量の抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含む、方法。
  2. 抗ICOS抗体がICOSアゴニストである、請求項1に記載の方法。
  3. 抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列を含むVHドメイン、および配列番号47で表されるアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 抗OX40抗体がOX40アゴニストである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列を含むVHドメイン、および配列番号11で表されるアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 癌が、結腸直腸癌(CRC)、胃癌、食道癌、子宮頸癌、膀胱癌、乳癌、頭頸部癌、卵巣癌、黒色腫、腎細胞癌(RCC)、EC扁平上皮癌、非小細胞肺癌、中皮腫、膵臓癌、および前立腺癌から成る群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分。
  10. 抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
    抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、
    癌の治療に使用するための抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分。
  11. それを必要とする患者において癌を治療する方法であって、
    有効量の抗ICOS抗体および有効量の抗OX40抗体またはその抗原結合性部分を患者に投与するステップを含み、
    抗ICOS抗体が、配列番号46で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号47で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含み、
    抗OX40抗体が、配列番号5で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVHドメイン;および配列番号11で表されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、方法。
  12. 癌が、結腸直腸癌(CRC)、胃癌、食道癌、子宮頸癌、膀胱癌、乳癌、頭頸部癌、卵巣癌、黒色腫、腎細胞癌(RCC)、EC扁平上皮癌、非小細胞肺癌、中皮腫、膵臓癌、および前立腺癌から成る群から選択される、請求項10に記載の抗ICOS抗体もしくはその抗原結合性部分、および抗OX40抗体もしくはその抗原結合性部分、または請求項11に記載の方法。
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