JP4210454B2 - 炎症性腸疾患治療剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、AILIM(activation inducible lymphocyte immunomodulatory molecule;別名を「ICOS(inducible co-stimulator)」という。)の生物活性、特にAILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有する物質を含んでなる医薬組成物に関する。
具体的には、本発明は、AILIM発現細胞の増殖、細胞死(cell death若しくはアポトーシス(apoptosis))若しくは免疫細胞溶解(immune cytolysis)を制御(例えば抑制)するか、またはAILIM発現細胞によるサイトカイン(例えば、インターフェロンγまたはインターロイキン4など)の産生を制御(例えば抑制)する活性を有する物質を含んでなる医薬組成物に関する。
さらに具体的には、本発明は、AILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有する物質、特に好ましくは、AILIM発現細胞の細胞死(cell death; apoptosisまたは depletion)を誘導する物質を含んでなり、腸管免疫の異常に伴う疾患(例えば、大腸炎(潰瘍性大腸炎など)やクローン病等の炎症性腸疾患、及び食餌性アレルギー)を抑制、治療または予防するための医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
消化管粘膜は、食物由来の抗原や腸内細菌叢だけでなく、病原性微生物などの外界に存在する生体にとって有害な様々な抗原にも常に曝されている。従って、消化管粘膜は、そのような生体にとって有害である抗原に対抗するために細胞障害活性を発揮し、また毒素を中和するために抗体を分泌する能力を維持する一方で、食物などの抗原や腸内細菌叢に対しては過剰な免疫反応を抑制するというユニークな免疫機構(消化管粘膜免疫機構または腸管免疫機構と呼ぶ。)を有している。つまり、正常な粘膜免疫は、病原体に対する正の免疫応答と、非病原性抗原に対する負の免疫応答のバランスの上に成立している。この免疫学的恒常性維持のバランスが破綻すると炎症、アレルギー及び感染が起こり、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)と総称される腸疾患や食餌性アレルギーを発症することとなる。
【0003】
炎症性腸疾患の最も代表的な疾患は、クローン病(Crohn's disease: CD)と大腸炎(colitis;特には、潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis: UC))であり、いずれも病原体を特定できない慢性反復性の腹痛発作及び下痢を症状として呈し、小児から若年の層の患者の日常生活に長期間にわたり著しい支障を与えることとなる。また、大腸炎(特には潰瘍性大腸炎)については、大腸癌の発生の原因ともなることから病因の解明と効果的な治療方法の開発が急務となっている。
【0004】
炎症性腸疾患の発症機序については、遺伝的要因や環境的要因など様々な可能性が論じられてきたが、最近になって腸管免疫(消化管粘膜免疫)の異常が原因である可能性が大きくなってきている。即ち、何らかの原因により、腸管粘膜において、通常であれば非病原性であり免疫原性の低い腸管内の抗原に対して過剰な免疫応答が誘発されることにより炎症やアレルギーが起こり炎症性腸疾患が発症するという機序である。
また、この腸管での炎症やアレルギーに、外来の病原体、食物由来の抗原あるいは自己抗原に対する免疫の異常が強く関与していることが示唆されてきている。さらには、最近の研究では、ある種の常在菌に対する異常な免疫応答が慢性炎症反応となって現れている可能性も示唆されている。
【0005】
この腸管免疫の異常による腸管での炎症やアレルギーの発症機序は、患者のT細胞の機能及び分化、並びに病変部や血清中のサイトカインの産生パターンの解析により裏付けられている。さらに、近年に開発された種々の炎症性腸疾患動物モデル(Gastroenterology, Vol.109, p.1344-1367, 1995)の解析からも、この粘膜免疫の異常が腸管に慢性炎症を引き起こすことが明らかにされている。
【0006】
例えば、T細胞受容体(TCR)のα鎖のノックアウトマウス(TCRα-/-)での腸管の炎症が自然発症することから、T細胞が慢性腸炎の発症に大きく関与することが明らかである(Cell, Vol.75, p.275-282, 1993; J. Exp. Med., Vol.183, p.847-856, 1996)。このTCRα-/-マウスにおける大腸炎では腸管でのIFNγの産生が亢進しており、また炎症初期ではIL-1α及びIL-1βの上昇が認められる(Laboratory Investigation, Vol.76, p.385-397, 1997)。また、特定のVβサブセットを持ちIL-4を産生するTCRβ(βdim)T細胞が消化管やリンパ節に認められるようになる(Gastroenterology, Vol.112, p.1876-1886, 1997)。このモデルでは、TCRαβT細胞の欠損によって異常T細胞分画が増加してサイトカイン産生の調節異常が生じ炎症のメディエーターになっているものと考えられる。
【0007】
CD4+/CD45RBhighT細胞をSCIDマウス(severe combined immunodeficient mouse)に移入したモデルでは、腸管における粘膜層の過形成とリンパ球の浸潤を伴った激しい腸炎が誘導される。しかしながら、この腸炎は、細胞分画をしていないCD4+T細胞を同時に移入した場合には起こらない(J. Exp. Med., Vol.178, p.237-244, 1993; Int. Immunol., Vol.5, p.1461-1471, 1993)。腸炎を起こしたSCIDマウスのCD4+T細胞はIFNγを産生する。一方で、INFγに対する抗体の投与で腸炎が抑制されることから、Th1タイプのT細胞が炎症を引き起こしていると考えることができる(Immunity, Vol.1, p.553-562, 1994)。
このような事実から、腸管のCD4+T細胞及びその過剰な活性化が炎症性腸疾患の重要な因子であることは疑いようがないものとされている。
【0008】
また、炎症性腸疾患を罹患するとともにHIVに感染している患者では、CD4+T細胞の減少に伴って腸炎が軽症化することからもこの炎症性腸疾患に異常CD4+T細胞が大きく関与していることが裏付けられる(J. Clin. Gastroenterology, Vol.23, p.24-28, 1996)。この知見に基づき、抗CD4抗体による炎症性腸疾患の治療も試みられており、抗CD4抗体の投与により炎症病変が抑制されることが報告されている(Gut, Vol.40, p.320-327, 1997)。
一方、このようなT細胞の機能調節異常とは、即ち調節性サイトカインの産生のバランスの喪失を意味するものである。
【0009】
事実、IL-2のノックアウトマウス及びIL-10のノックアウトマウスにおいても腸炎は自然発症することが報告されている(Cell, Vol.75, p.235-261, 1993; Cell, Vol.75, p.263-274, 1993)。また、これらのモデルではIFNγの過剰産生も観察され、Th1タイプのT細胞の過剰反応が起こっていることが裏付けられる。これらのモデルでのIFNγの過剰産生については、クローン病の病変部でIFNγの発現の亢進が認められることと共通している。IL-10欠損マウスについては、IL-10を投与することにより腸炎を治療することができ、またこの方法によりCD4+/CD45RBhighT細胞を移入したSCIDマウスでの腸炎も抑制できることが報告されている(Immunity, Vol.1, p.553-562, 1994)。
【0010】
上述したように、消化管粘膜免疫の異常という側面からの炎症性腸疾患の発症機序の解析が進み、CD4+T細胞の活性化亢進の抑制や、過剰産生サイトカインの抑制による炎症性腸疾患の治療の可能性が示唆されてきてはいるものの、炎症性腸疾患の真の病因は未だ明らかにされておらず、その有効な治療方法も提供されていない。
【0011】
一方、T細胞の活性化(抗原特異性の獲得)は、T細胞がマクロファージ、B細胞あるいは樹状細胞などの抗原提示細胞(antigen-presenting cells: APC)により提示される抗原を認識することにより開始される。抗原提示細胞は、取り込んだ抗原をプロセッシング(加工)し、この加工された抗原を主要組織適合性抗原複合体(MHC)に結合させて抗原提示する。T細胞は、抗原提示細胞により提示された該加工抗原を、その細胞膜表面に有するT細胞受容体(TCR)と抗原との複合体(TCR/CD3複合体)を通じて認識することで細胞の活性化(特異性の獲得)のための第1のシグナルを受ける。
【0012】
T細胞の十分な活性化には、当該第1のシグナルに加えて、コスティミュレイトリーシグナル(副刺激シグナル;costimulatory signal)と呼ばれる第2のシグナルを必要とする。T細胞は、当該第1のシグナルを受けた後に、このコスティミュレイトリーシグナルを受けることにより抗原特異的に活性化する。
この第2のシグナル伝達には、主にT細胞及び胸腺細胞で発現する細胞表面分子であるCD28(別名:Tp44、T44、又は9.3抗原)と抗原提示細胞(マクロファージ、単球、樹状細胞など)で発現する細胞表面分子であるCD80(別名:B7-1、B7、BB1、またはB7/BB1)及び同じく抗原提示細胞状の細胞表面分子であるCD86(別名:B7-2またはB70)との間の相互作用(即ち、それらの分子間の結合を介した細胞間接着)が極めて重要である。
【0013】
また、この第2のシグナルによるT細胞の活性化の制御には、該第2のシグナルに依存してその発現が増強されると考えられているCTLA-4(Cytolytic T lymphocyte associated antigen 4)と該CD80(B7-1)及びCD86(B7-2)との間の相互作用(即ち、それらの分子間の結合を介した細胞間接着)も重要な役割を担っていることが実験的に明らかにされている。即ち、この第2のシグナルの伝達によるT細胞の活性化の制御には、少なくともCD28とCD80/CD86との間の相互作用、該相互作用に依存すると考えられるCTLA-4の発現の増強、並びにCTLA-4とCD80/CD86との間の相互作用が包含されることが明らかにされている。
【0014】
さらに、最近になって、上記CTLA-4やCD28と同様に、当該T細胞等のリンパ球の活性化に必須な第2のシグナル(コスティミュレイトリーシグナル)の伝達、並びに該シグナルに連動して活性化T細胞等の活性化リンパ球の機能制御を行う第3の副刺激伝達分子としてAILIM(activation inducible lymphocyte immunomodulatory molecule;ヒト、マウス及びラット;Int. Immunol., Vol.12, No.1, p.51-55, 2000;別称をICOSという(Inducible co-stimulator;ヒト;Nature, Vol.397, No.6716, p.263-266, 1999); J. Immunol., 166(1), p.1, 2001; J. Immunol., 165(9), p.5035, 2000; Biochem. Biophys. Res. Commun., 276(1), p.335, 2000; Immunity, 13(1), p.95, 2000; J. Exp. Med., 192(1), p.53, 2000; Eur. J. Immunol., 30(4), p.1040, 2000)と呼ばれる分子が同定された。
【0015】
さらにまた、この副刺激伝達分子AILIMと相互作用するリガンドと考えられるB7h、B7RP-1、GL50あるいはLICOSと称される新規分子も同定されている(Nature, Vol.402, No.6763, p.827-832, 1999; Nature Medicine, Vol.5, No.12, p.1365-1369, 1999;J. Immunology, Vol.164, p.1653-1657, 2000; Curr. Biol., Vol.10, No.6, p.333-336, 2000)。
【0016】
この新しい2つの分子の各々の生物学的機能、該分子による第三のコスティミュレイトリーシグナル伝達によるT細胞等のリンパ球の機能制御については目下精力的に研究が進めれらているところである。
【0017】
一方、上述した腸管粘膜免疫の異常並びに炎症性腸疾患(クローン病や大腸炎(潰瘍性大腸炎など))の発症と、CD4+T細胞などのT細胞の活性化に必須と考えられる第3の副刺激伝達分子であるAILIM(ICOS)との関連性はもとより、並びにこのAILIM分子の機能を制御することによる炎症性腸疾患の治療の試みについてはその示唆すらされていない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、本発明は、T細胞等のリンパ球の活性化に必須な第2のシグナル(コスティミュレイトリーシグナル)の伝達、並びに該シグナルに連動して活性化T細胞等の活性化リンパ球の機能制御を行う分子であると考えられる新規分子AILIMの生物学的機能を、医学及び薬学的手法(例えば、低分子化合物及び抗体等の薬剤)により制御することにより、炎症性腸疾患(クローン病及び大腸炎(潰瘍性大腸炎など))などの腸管免疫の異常(T細胞の活性化の異常、異常CD4+細胞の亢進など)に伴う疾患を抑制、治療または予防する方法及び薬剤を提供することを目的とする。
【0019】
さらには、そのようなAILIMの生物学的機能を制御する薬剤(例えば、低分子化合物及び抗体等の薬剤)を用いて、炎症性腸疾患の治療に汎用されている既存の薬剤(副腎皮質ホルモン、サラゾスルファピリジンなど)による炎症性腸疾患の治療効果を増大させる方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、哺乳動物のAILIM(ICOS)の生物学的機能、並びに腸管免疫の異常が深く関与する可能性を有する炎症性腸疾患(特には、クローン病及び大腸炎(潰瘍性大腸炎など))や食餌性アレルギーを抑制する方法に関して鋭意研究を重ねた結果、AILIMの機能を制御する薬剤が炎症性腸疾患(特には、クローン病及び大腸炎(潰瘍性大腸炎など))を有意に抑制する知見を見出し本発明を完成するに到った。
【0021】
本発明の医薬組成物は、AILIMを発現する細胞へのAILIMを介するコスティミュレイトリーシグナル(副刺激シグナル)の伝達が関与する種々の生体反応(例えば、AILIMを発現する細胞の細胞増殖、AILIMを発現する細胞によるサイトカインの産生、AILIMを発現する細胞の免疫細胞溶解(immune cytolysis)若しくは細胞死(cell death; apoptosis; depletion)、及びAILIMを発現する細胞に対する抗体依存性細胞障害を誘導する活性など)を制御するための医薬品として、及び/または該AILIMを介するシグナル伝達が関与する種々の疾患の発症及び/または進行を抑制、阻止し、該疾患を治療または予防するための医薬品として有用である。
【0022】
具体的には、本発明の医薬組成物は、AILIM発現細胞の増殖、アポトーシス(cell death; apoptosis; depletion)若しくは免疫細胞溶解(immune cytolysis)の制御(抑制または促進)またはAILIM発現細胞によるサイトカイン(例えば、インターフェロンγまたはインターロイキン4など)の産生を制御(抑制または促進)することが可能であり、AILIMを介するシグナル伝達が関与する様々な生理現象により惹起される種々の病的状態の抑制、及び種々の疾患の治療または予防を可能にする。
そのような本発明の医薬組成物の特に好ましい態様は、AILIM発現細胞の細胞死(cell death; apoptosis; depletion)を誘導する物質を含んでなる医薬組成物である。
本発明の医薬組成物を用いることにより、腸管免疫の異常に起因する可能性を有する疾患、具体的には、炎症性腸疾患(特には、クローン病及び大腸炎(潰瘍性大腸炎など))や食餌性アレルギーを抑制、予防及び/または治療することが可能である。
さらには、本発明の医薬組成物はまた、そのような炎症性腸疾患の治療に処方されている既存の薬剤と併用することにより炎症性腸疾患の治療効果を増大させることが可能である。
【0023】
即ち、本発明は、下記(1)乃至(10)に記載されるとおりの発明である。
(1) AILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有する物質及び薬学的に許容され得る担体を含んでなり、腸管免疫の異常に伴う疾患を抑制、治療または予防するための医薬組成物。
(2) 該物質が、AILIMを発現している細胞の細胞死を誘導する活性を有する物質であることを特徴とする前記(1)に記載の医薬組成物。
(3) 該疾患が、炎症性腸疾患であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の医薬組成物。
(4) 該炎症性腸疾患が、大腸炎であることを特徴とする前記(3)に記載の医薬組成物。
(5) 該炎症性腸疾患が、クローン病であることを特徴とする前記(3)に記載の医薬組成物。
(6) 該疾患が、食餌性アレルギーであることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の医薬組成物。
(7) 該物質が、蛋白性物質であることを特徴とする前記(1)乃至前記(6)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8) 該蛋白性物質が、下記群から選ばれるいずれかであることを特徴とする前記(7)に記載の医薬組成物:
a)AILIMに結合する抗体またはその一部;
b)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリペプチド;
c)AILIMの細胞外領域の全部または一部と免疫グロブリンの重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合ポリペプチド;及び
d)AILIMに結合するポリペプチド。
(9) 該物質が、非蛋白性物質であることを特徴とする前記(1)乃至前記(6)のいずれかに記載の医薬組成物。
(10) 該非蛋白性物質が、DNA、RNAまたは化学的に合成された化合物であることを特徴とする前記(9)に記載の医薬組成物。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明で用いられる語句の意味、並びに物質の製造方法を明らかにすることにより、本発明を詳細に説明する。
本発明における「哺乳動物」とは、ヒト、ウシ、ヤギ、ウサギ、マウス、ラット、ハムスター、及びモルモット等を意味し、好ましくは、ヒト、ウシ、ラット、マウスまたはハムスターであり、特に好ましくは、ヒトである。
【0025】
本発明でいう「AILIM」とは、Activation inducible lymphocyte immunomodulatory moleculeの略称であり前述に記載したとおりの既報に報告される構造及び機能を有する哺乳動物の細胞表面分子を意味する(J. Immunol., 166(1), p.1, 2001; J. Immunol., 165(9), p.5035, 2000; Biochem. Biophys. Res. Commun., 276(1), p.335, 2000; Immunity, 13(1), p.95, 2000; J. Exp. Med., 192(1), p.53, 2000; Eur. J. Immunol., 30(4), p.1040, 2000; Int. Immunol., 12(1), p.51, 2000; Nature, 397(6716), p.263, 1999;GenBank Accession Number: BAA82129(ヒト);BAA82128(ラット);BAA82127(ラット変異体);BAA82126(マウス))。
【0026】
特に好ましくはヒト由来のAILIMを意味する(例えば、International Immunology, Vol.12, No.1, p.51-55; GenBank Accession Number: BAA82129)。
なお、このAILIMは、ICOS(Nature, Vol.397, No.6716, p.263-266, 1999)またはJTT-1抗原/JTT-2抗原(日本国特許出願公開平11-29599号公報; 国際特許出願公開WO98/38216号公報)とも別称されるが、それらの分子は互いに同一の分子を意味する。
【0027】
また、本発明で言う「AILIM」には、該既報の文献中に記載された各々の哺乳動物のAILIMのアミノ酸配列、特に好ましくはヒトAILIMのアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドも包含される。さらにまた、既に同定されているラット由来のAILIM変異体(GenBank Accession Number: BAA82127)と同様のヒトAILIM変異体も本発明における「AILIM」に包含される。
【0028】
ここで「実質的に同一のアミノ酸配列を有する」とは、該既報のアミノ酸配列を含むポリペプチドと実質的に同等の生物学的性質を有する限り、該アミノ酸配列中の複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が置換、欠失及び/または修飾されているアミノ酸配列を有するポリペプチド、並びに該アミノ酸配列に、複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列を有するポリペプチドも本願発明の「AILIM」の範囲に包含されることを意味する。
そのようなアミノ酸の置換、欠失、または挿入は常法に従って行うことができる(実験医学別冊・「遺伝子工学ハンドブック」(1992)など)。
【0029】
例えば、合成オリゴヌクレオチド指定突然変異導入法(gapped duplex)法、亜硝酸あるいは亜硫酸処理によってランダムに点突然変異を導入する方法、Ba131酵素等により欠失変異体を作製する方法、カセット変異法、リンカースキャニング法、ミスインコーポレーション法、ミスマッチプライマー法、DNAセグメント合成法などを挙げることができる。
【0030】
合成オリゴヌクレオチド指定突然変異導入(gapped duplex)法は、例えば下記のように行うことができる。アンバー変異をもつM13ファージベクターに変異誘起を希望する領域をクローニングし、一本鎖ファージDNAを調製する。アンバー変異をもたないM13ベクターのRFIDNAを制限酵素処理により線状とし、上記の一本鎖ファージDNAと混合して変性後、アニールさせ、「gapped duplex DNA」を形成させる。これに変異を導入した合成オリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせ、DNAポリメラーゼとDNAリガーゼの反応により閉環状2本鎖DNAとする。このDNAをミスマッチ修飾能が欠損している大腸菌mutS株にトランスフェクションし、増殖したファージをサプレッサー機能のない大腸菌に感染させ、アンバー変異を持たないファージだけを選択する。
【0031】
また、亜硝酸による点突然変異を導入する方法は、例えば下記のような原理を利用する。DNAを亜硝酸処理すると塩基が脱アミノ化されて、アデニンはヒポキ サンチンに、シトシンはウラシルに、グアニンはキサンチンになる。脱アミノ化されたDNAを細胞に導入すると、DNA複製時にヒポキサンチンはシトシンと、ウラシルはアデニンとキサンチンはチミンと塩基対を形成するため、「A:T」が「G:C」へ、「G:C」が「A:T」へと置換する。実際には亜硝酸処理した一本鎖DNA断片を「gapped duplex DNA」にハイブリダイズさせ、以下、合成オリゴヌクレオチド指定突然変異導入(gapped duplex)法と同様に操作して変異株を分離すればよい。
【0032】
本発明を構成する「AILIM発現細胞によるサイトカインの産生」における「サイトカイン」とは、AILIMを発現する細胞(特に、T細胞)が産生する任意のサイトカインを意味する。
該T細胞は、Th1タイプのT細胞及びTh2タイプのT細胞が挙げられ、本発明における該サイトカインは、特にそれらTh1タイプのT細胞が産生するサイトカイン及び/またはTh2タイプのT細胞が産生する任意のサイトカインを意味する。
Th1タイプのT細胞が産生するサイトカインとしては、IFN-γ、IL-2、TNF、IL-3などが挙げられ、またTh2タイプのT細胞が産生するサイトカインとしては、Il-3、IL-4、IL-5、IL-10、TNFなどが挙げられる(細胞、Vol.30, No.9, p.343-346, 1998)。
【0033】
本発明を構成する「物質」、「AILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有する物質」、「AILIM発現細胞の増殖を抑制するか、またはAILIM発現細胞によるサイトカインの産生を抑制する活性を有する物質」、「AILIMを発現する細胞の細胞死を誘導する活性を有する物質」には、自然界に存在する天然の物質あるいは人工的に調製される任意の物質を意味する。
本発明における該「物質」の特に好適な態様は、AILIMを発現する細胞の細胞死(cell death; apoptosis; depletion)を誘導する活性を有する物質である。
ここで、「AILIMを介するシグナル伝達」とは、上述または後述する実施例で詳述するようなAILIMを発現する細胞に任意の表現型の変化(細胞増殖、細胞の活性化、細胞の不活性化、細胞死、及び/またはAILIM発現細胞からの任意のサイトカインの産生能の変化)をもたらすようなAILIMを通じたシグナル伝達を意味する。
【0034】
該「物質」は、「蛋白性物質」と「非蛋白性物質」に大別することができる。
該「蛋白性物質」としては、後述するポリペプチド、抗体(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体または該モノクローナル抗体の一部)が挙げられる。
該物質が抗体である場合には、好ましくはモノクローナル抗体である。該物質がモノクローナル抗体である場合には、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体だけでなく、後述する組換えキメラモノクローナル抗体、組換えヒト型モノクローナル抗体及びヒトモノクローナル抗体が包含される。
【0035】
該物質が、ポリペプチドである場合には、後述するポリペプチド、該ポリペプチドの断片(オリゴペプチド)、融合ポリペプチド、及びそれらいずれかの化学修飾体が包含される。オリゴペプチドとしては、5乃至30個のアミノ酸、好ましくは5乃至20個のアミノ酸からなるペプチドを挙げることができる。該化学修飾は、生体に投与された場合の血中半減期の増大あるいは経口投与時における消化管での分解に対する耐性若しくは吸収性の増大の目的等の種々の目的に応じて設計することができる。
該ポリペプチドの具体例としては、後述する下記が挙げられる。
(1)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリペプチド;
(2)AILIMの細胞外領域の全部またはは一部と免疫グロブリンの重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合ポリペプチド;または、
(3)AILIMに結合するポリペプチド。
【0036】
該「非蛋白性物質」としては、DNA、RNA及び化学的に合成された化合物が挙げられる。
ここで、「DNA」とは、前述のAILIM(好ましくはヒトAILIM)をコードするDNA(cDNA及びゲノミックDNAを含む)の塩基配列を基に設計されるアンチセンスDNA医薬として有用な「該DNAの部分塩基配列を含むDNAあるいはそれらを化学修飾した化学修飾DNA」を意味する。即ち、該アンチセンスDNAは、AILIMをコードするDNAまたはRNAにハイブリダイズすることにより、該AILIMをコードするDNAのmRNAへの転写あるいは該mRNAの蛋白への翻訳を阻害することができる。
【0037】
ここで、「部分塩基配列」とは、任意の部位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味する。該部分塩基配列としては、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
【0038】
また、該DNAをアンチセンス医薬として用いる場合には、該DNAが患者の体内に投与された場合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該DNAの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、3'及び/または5'末端等の化学修飾が挙げられる。
リン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホジエステル結合(D-オリゴ)、ホスホロチオエート結合、ホスホロジチオエート結合(S-オリゴ)、メチルホスホネート結合(MP-オリゴ)、ホスホロアミデート結合、非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結合のいずれかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げることができる。リボースの修飾としては、2'-フルオロリボースあるいは2'-O-メチルリボースへなどへの変更を挙げることができる。核酸塩基の修飾としては、5-プロピニルウラシルまたは2-アミノアデニンなどへの変更が挙げられる。
【0039】
ここで、「RNA」とは、前述のAILIM(好ましくはヒトAILIM)をコードするRNAの塩基配列を基に設計されるアンチセンスRNA医薬として有用な「該RNAの部分塩基配列を含むRNAあるいはそれらを化学修飾した化学修飾RNA」を意味する。該アンチセンスRNAは、AILIMをコードするDNAにハイブリダイズすることにより、該AILIMをコードするDNAまたはRNAにハイブリダイズすることにより、該AILIMをコードするDNAのmRNAへの転写あるいは該mRNAの蛋白への翻訳を阻害することができる。
【0040】
ここで、「部分塩基配列」とは、任意の部位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味する。該部分塩基配列としては、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
該アンチセンスRNAは、該RNAが患者の体内に投与された場合の血中半減期の増大、細胞内膜の透過性の増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該RNAの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修飾としては、例えば、前述のアンチセンスDNAに適用されるような化学修飾を挙げることができる。
【0041】
「化学的に合成された化合物」とは、上述のDNA、RNA及び蛋白性物質を除く任意の化合物であって、分子量約100乃至約1,000以下の化合物、好ましくは分子量約100乃至約800の化合物であり、より好ましくは分子量約100乃至約600の化合物を挙げることができる。
【0042】
前記「物質」の定義に包含される「ポリペプチド」とは、AILIM(好ましくはヒトのAILIM)を構成するポリペプチド鎖の一部(断片)を意味し、好ましくはAILIMを構成するポリペプチドの細胞外領域の全部またはその一部を意味する(該領域は所望に応じそのN末端及び/またはC末端に1乃至5のアミノ酸が付加されていてもよい。)。
本発明で係るAILIMは、1または2のポリペプチド鎖により構成される細胞膜を貫通する細胞膜貫通分子である。
【0043】
ここで「細胞膜貫通蛋白」とは、多くの受容体あるいは細胞膜表面分子に見られるように、膜の脂質二重層を1回または数回貫通する疎水性ペプチド領域により膜と連結し、全体として細胞外領域(extracellular region)、膜貫通領域(transmembrane region)及び細胞質領域(cytoplasmic region)の3つの主領域から構成される構造をとる蛋白を指す。さらにそのような膜貫通性蛋白は、モノマ−(monomer)として、または、同一のアミノ酸配列を有するもう1本の鎖あるいは異なるアミノ酸配列を有する鎖とともにそれぞれホモダイマ−(homodimer) 、ヘテロダイマ−(heterodimer)あるいはオリゴマ−(origomer)を形成して存在することにより、各々の受容体や細胞表面分子を構成する。
【0044】
ここで「細胞外領域」とは、前述のような細胞膜膜貫通蛋白の全体構造のうち、該膜蛋白が連結している膜の外界側に存在する部分構造(部分領域)の全部または一部を意味し、換言すれば、膜内に取り込まれている領域(膜貫通領域)及び該膜内の領域に引き続いて細胞質内に存在する領域(細胞内領域)以外の領域の全部または一部を意味する。
【0045】
前述の「蛋白性物質」に包含される「融合ポリペプチド」とは、AILIM(好ましくはヒトのAILIM)を構成するポリペプチドの細胞外領域の全部または一部と「免疫グロブリン(Ig、好ましくはヒトのIg)の重鎖の定常領域の全部または一部」とからなる融合ポリペプチドである。好ましくはAILIMの細胞外領域とヒトIgGの重鎖の定常領域の一部との融合ポリペプチドであり、特に好ましくはAILIMの細胞外領域とヒトIgGの重鎖のヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメインからなる領域(Fc)との融合ポリペプチドである。なお、IgGとしては、IgG1が好ましい。また、AILIMとしては、ヒト、マウスまたはラット(好ましくはヒト)のAILIMが好ましい。
【0046】
ここで「免疫グロブリン(Ig)の重鎖の定常領域の全部または一部」とは、好ましくはヒト由来の免疫グロブリンの重鎖(Heavy Chain,H鎖)の定常領域(Constant region)、Fc領域またはそれらの一部を意味する。該免疫グロブリンは、どのようなクラス及びサブクラスに属する免疫グロブリンであってもよく、具体的には、IgG(IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4)、IgM、IgA(IgA1及びIgA2)、IgD及びIgEを挙げることができる。好ましくは、IgG(IgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4)、またはIgMである。本発明における特に好ましい例としては、ヒト由来のIgG(IgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4)に属する免疫グロブリンである。
【0047】
免疫グロブリンは、2つの相同な軽鎖(Light Chain,L鎖)と2つの相同な重鎖(Heavy Chain,H鎖)の4つの鎖が、ジスルフィド結合(S-S結合)で結合したY字形の構造単位を有する。軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域(CL)から構成される。重鎖は、重鎖可変領域(VH)と重鎖定常領域(CH)から構成される。
【0048】
重鎖定常領域は、クラス(IgG、IgM、IgA、IgD及びIgE)並びにサブクラス(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)毎に各々固有のアミノ酸配列を有するいくつかのドメインから構成される。
IgG(IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4)の重鎖は、N末端から順に、VH、CH1ドメイン、ヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメインから構成される。
【0049】
同様にIgG1の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインから構成される。IgG2の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインから構成される。IgG3の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインから構成され る。IgG4の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインから構成される。
【0050】
IgAの重鎖は、N末端から順に、VH、Cα1ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα3ドメインから構成される。
同様にIgA1の重鎖は、N末端から順に、VH、Cα11ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα3ドメインから構成される。IgA2の重鎖は、N末端から順に、VH、Cα1ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα3ドメインから構成される。
【0051】
IgDの重鎖は、N末端から順に、VH、Cδ1ドメイン、ヒンジ領域、Cδ2ドメイン及びCδ3ドメインから構成される。
IgMの重鎖は、N末端から順に、VH、Cμ1ドメイン、Cμ2ドメイン、 Cμ3ドメイン及びCμ4ドメインから構成され、IgG、IgA及びIgDに見られるようなヒンジ領域を有しない。
【0052】
IgEの重鎖は、N末端から順に、VH、Cε1ドメイン、Cε2ドメイン、Cε3ドメイン及びCε4ドメインから構成され、IgG、IgA及びIgDに見られるようなヒンジ領域を有しない。
【0053】
さらに、IgGを例に挙げるならば、IgGをパパインで処理すると、2つの重鎖を連結させているヒンジ領域中に存在するジスルフィド結合のややN末端側で切断されて、VH及びCH1からなる重鎖断片と1つの軽鎖がジスルフィド結合で連結した2つの相同なFab、並びにヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメインからなる2つの相同な重鎖断片がジスルフィド結合で連結した1つのFcを生ずる(以上、「免疫学イラストレイテッド」、原書第2版、第65〜75頁、1992年、南江堂発行、及び「最新医科学の焦点「免疫系の認識機構」」、第4〜7頁、1991年、南江堂発行など参照)。
【0054】
即ち、上述の「免疫グロブリンの重鎖の定常領域の一部」とは、上述のような構造的特徴を有する免疫グロブリンの重鎖の定常領域一部を意味し、好ましくは、C1ドメインを欠く定常領域またはFc領域である。具体的には、IgG、IgAたはIgDの場合には、各々のヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメインからなる領域が挙げられ、IgMまたはIgEの場合には、各々のC2ドメイン、C3ドメイン及びC4ドメインからなる領域が挙げられる。とりわけ好ましい例としては、ヒト由来のIgG1のFc領域を挙げることができる。
【0055】
上述の融合ポリペプチドは、前述のようなIgG等の免疫グロリンの定常領域の一部(例えば、Fc)を融合パートナーとして有することから、該免疫グロブリン断片に特異的に結合するというプロテインAの性質を用いたアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いることにより該融合ポリペプチドを極めて容易に精製することが可能であるという点で利点を有する。さらに、種々の免疫グロブリンのFcに対する種々の抗体が提供されていることから、該Fcに対する抗体を用いて、該融合ポリペプチドのイムノアッセイを簡便に行うことができる。
【0056】
前記「物質」の定義に包含される「ポリペプチド」には、また「AILIMに結合するポリペプチド」が包含される。
「AILIMに結合するポリペプチド」としては、具体的には、AILIMと相互作用するリガンドである既知のB7h、B7RP-1、GL50あるいはLICOSと称される分子(Nature, Vol.402, No.6763, p.827-832, 1999; Nature Medicine, Vol.5, No.12, p.1365-1369, 1999;J. Immunology, Vol.164, p.1653-1657, 2000; Curr. Biol., Vol.10, No.6, p.333-336, 2000)を構成するポリペプチドの全部または一部を含むポリペプチドが挙げられる。
好ましくは、上記リガンド(B7h、B7RP-1、GL50、LICOS)の細胞外領域の全部または一部を含むポリペプチド、または該ポリペプチドと免疫グロブリン(好ましくはヒト免疫グロブリン)の重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合ポリペプチドである。ここで、「細胞外領域」及び「免疫グロブリンの重鎖の定常領域」なる用語については、上述と同様の意味を有する。
【0057】
上述したポリペプチド、該ポリペプチドの一部(断片)及び融合ポリペプチドは、後述するような遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において知られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いることにより製造することができる。
本発明における「抗体」とは、前記で定義した哺乳動物のAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)に対するポリクローナル抗体(抗血清)あるいはモノクローナル抗体を意味し、好ましくはモノクローナル抗体である。
具体的には、AILIMに結合しAILIM発現細胞の増殖を抑制するか、またはAILIMに結合しAILIM発現細胞によるインターフェロンγ若しくはインターロイキン4の産生を抑制する活性を有する抗体である。
【0058】
本発明の「抗体」は、本発明のAILIMを発現する細胞(天然の細胞、株化細胞、腫瘍細胞など)、AILIMをその細胞表面に高発現するように遺伝子組換技術を用いて作製された形質転換体、AILIMを構成するポリペプチド、該AILIMポリペプチド、またはAILIMの細胞外領域を含む前述の融合ポリペプチドを抗原として用い、該抗原をマウス、ラット、ハムスター、モルモットあるいはウサギ等の哺乳動物に免疫して得られる天然型抗体、遺伝子組換技術を用いて製造され得るキメラ抗体及びヒト型抗体(CDR-grafted抗体)、並びにヒト抗体産生トランスジェニッ ク動物等を用いて製造され得るヒト抗体も包含する。
モノクローナル抗体には、IgG、IgM、IgA、IgDあるいはIgE等のいずれのアイソタイプを有するモノクローナル抗体もが包含される。好ましくは、IgGまたはIgMである。
【0059】
ポリクローナル抗体(抗血清)あるいはモノクローナル抗体は、既存の一般的な製造方法によって製造することができる。即ち、例えば、前述のような抗原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's Adjuvant)と ともに、哺乳動物、好ましくは、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギ、ウマあるいはウシ、より好ましくはマウス、ラット、ハムスター、モルモットまたはウサギに免疫する。
【0060】
ポリクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た血清から取得することができる。またモノクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た該抗体産生細胞と自己抗体産生能のない骨髄腫系細胞(ミエローマ細胞)からハイブリドーマを調製し、該ハイブリドーマをクローン化し、哺乳動物の免疫に用いた抗原に対して特異的親和性を示すモノクローナル抗体を産生するクローンを選択することによって製造される。
【0061】
モノクローナル抗体は、具体的には下記のようにして製造することができる。即ち、前述のような抗原を免疫原とし、該免疫原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's Adjuvant)とともに、非ヒト哺乳動物、具体的には、マウス、ラット、ハムスター、モルモ ットあるいはウサギ、好ましくは マウス、ラットあるいはハムスター(後述するヒト抗体産生トランスジェニックマウスのような他の動物由来の抗体を産生するように作出されたトランスジェニック動物を含む)の皮下内、筋肉内、静脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に1乃至数回注射するかあるいは移植することにより免疫感作を施す。通常、初回免疫から約1乃至14日毎に1乃至4回免疫を行って、最終免疫より約1乃至5日後に免疫感作された該哺乳動物から抗体産生細胞が取得される。免疫を施す回数及び時間的インターバルは、使用する免疫原の性質などにより、適宜変更することができる。
【0062】
モノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマの調製は、ケーラー及びミルシュタインらの方法(Nature, Vol.256, p.495-497, 1975)及びそれに準じる修飾方法に従って行うことができる。即ち、前述の如く免疫感作された非ヒト哺乳動物から取得される脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗体産生細胞と、好ましくはマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギまたはヒト等の哺乳動物、より好ましくはマウス、ラットまたはヒト由来の自己抗体産生能のないミエローマ細胞との細胞融合させることにより調製される。
【0063】
細胞融合に用いられるミエローマ細胞としては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63-AG8.653(653)、P3/NSI/1-Ag4-1(NS-1)、P3/X63-Ag8.U1(P3U1)、SP2/0-Ag14(Sp2/O、Sp2)、PAI、F0、NS0あるいはBW5147、ラット由来ミエローマ210RCY3-Ag.2.3.、ヒト由来ミエローマU-266AR1、GM1500-6TG-A1-2、UC729-6、CEM-AGR、D1R11あるいはCEM-T15を使用することができる。
【0064】
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマクローンのスクリーニングは、ハイブリドーマを、例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増殖の見られたウェルの培養上清の前述の免疫感作で用いた免疫抗原に対する反応性を、例えばRIAやELISA等の酵素免疫測定法によって測定することにより行なうことができる。
【0065】
ハイブリドーマからのモノクローナル抗体の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、またはマウス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ等、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマウスの腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上清、または哺乳動物の腹水から単離することにより行うことができる。
【0066】
インビトロで培養する場合には、培養する細胞種の特性、試験研究の目的及び培養方法等の種々条件に合わせて、ハイブリドーマを増殖、維持及び保存させ、培養上清中にモノクローナル抗体を産生させるために用いられるような既知栄養培地あるいは既知の基本培地から誘導調製されるあらゆる栄養培地を用いて実施することが可能である。
【0067】
基本培地としては、例えば、Ham'F12培地、MCDB153培地あるいは低カルシウムMEM培地等の低カルシウム培地及びMCDB104培地、MEM培地、D-MEM培地、RPMI1640培地、ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシウム培地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、例えば血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々無機あるいは有機物質等を含有することができる。
【0068】
モノクローナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるいは腹水を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱法、カプロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマトグラフィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブリンカラムあるいはプロテインAカラム等のアフィニティカラムクロマトグラフィーに供すること等により行うことができる。
【0069】
「組換えキメラモノクローナル抗体」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗体であって、具体的には、その可変領域が、非ヒト哺乳動物(マウス、ラット、ハムスターなど)のイムノグロブリン由来の可変領域であり、かつその定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするマウス/ヒトキメラモノクローナル抗体等のキメラモノクローナル抗体を意味する。
【0070】
ヒトイムノグロブリン由来の定常領域は、IgG(IgG1, IgG2, IgG3, IgG4)、IgM、IgA、IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のアミノ酸配列を有するが、組換えキメラモノクローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。
【0071】
組換えキメラモノクローナル抗体は、例えば以下のようにして製造することができる。しかしながら、そのような製造方法に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0072】
例えば、マウス/ヒトキメラモノクローナル抗体は、実験医学(臨時増刊号)、第1.6巻、第10号、1988年及び特公平3-73280号公報等を参照しながら作製することができる。即ち、マウスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマから単離した該マウスモノクローナル抗体をコードするDNAから取得した活性なVH遺伝子(H鎖可変領域をコードする再配列されたVDJ遺伝子)の下流に、ヒトイムノグロムリンをコードするDNAから取得したCH遺伝子(H鎖定常領域をコードするC遺伝子)を、また該ハイブリドーマから単離したマウスモノクローナル抗体をコードするDNAから取得した活性なVL遺伝子(L鎖可変領域をコードする再配列されたVJ遺伝子)の下流にヒトイムノグロムリンをコードするDNAから取得したCL遺伝子(L鎖定常領域をコードするC遺伝子)を、各々発現可能なように配列して1つ又は別々の発現ベクターに挿入し、該発現ベクターで宿主細胞を形質転換し、該形質転換細胞を培養することにより作製することができる。
【0073】
具体的には、まず、マウスモノクローナル抗体産生ハイブリドーマから常法によりDNAを抽出後、該DNAを適切な制限酵素(例えばEcoRI、Hind III等)を用いて消化し、電気泳動に付して(例えば0.7%アガロースゲル使用)サザンブロット法を行う。泳動したゲルを例えばエチジウムブロマイド等で染色し、写真撮影後、マーカーの位置を付し、ゲルを2回水洗し、0.25MのHCl溶液に15分間浸す。次いで、0.4NのNaOH溶液に10分間浸し、その間緩やかに振盪する。常法により、フィルターに移し、4時間後フィルターを回収して2×SSCで2回洗浄する。フィルターを十分乾燥した後、ベイキング(75℃、3時間)を行う。ベイキング終了後に、該フィルターを0.1×SSC/0.1%SDS溶液に入れ、65℃で30分間処理する。次いで、3×SSC/0.1%SDS溶液に浸す。得られたフィルターをプレハイブリダイゼーション液と共にビニール袋に入れ、65℃で3〜4時間処理する。
【0074】
次に、この中に32P標識したプローブDNA及びハイブリダイゼーション液を入れ、65℃で12時間程度反応させる。ハイブリダイゼーション終了後、適切な塩濃度、反応温度および時間(例えば、2×SSC/0.1%SDS溶液、室温、10分間)のもとで、フィルターを洗う。該フィルターをビニール袋に入れ、2×SSCを少量加え、密封し、オートラジオグラフィーを行う。
【0075】
上記サザンブロット法により、マウスモノクローナル抗体のH鎖及びL鎖を各々コードする再配列されたVDJ遺伝子及びVJ遺伝子を同定する。同定したDNA断片を含む領域をショ糖密度勾配遠心にて分画し、ファージベクター(例えば、Charon 4A、Charon 28、λEMBL3、λEMBL4等)に組み込み、該ファージベクターで大腸菌(例えば、LE392、 NM539等) を形質転換し、ゲノム ライブラリーを作製する。そのゲノムライブラリーを適当なプローブ(H鎖J遺伝子、L鎖(κ)J遺伝子等)を用いて、例えばベントンデイビス法(Science, Vol.196, p.180-182, 1977)に従って、プ ラークハイブリダイゼーションを行い、再配列されたVDJ遺伝子あるいはVJ遺伝子を各々含むポジティブクローンを得る。得られたクローンの制限酵素地図を作製し、塩基配列を決定し、目的とする再配列されたVH(VDJ)遺伝子あるいはVL(VJ)遺伝子を含む遺伝子が得られていることを確認する。
【0076】
一方、キメラ化に用いるヒトCH遺伝子及びヒトCL遺伝子を別に単離する。例えば、ヒトIgG1とのキメラ抗体を作製する場合には、CH遺伝子であるCγ1遺伝子とCL遺伝子であるCκ遺伝子を単離する。これらの遺伝子はマウス免疫グロブリン遺伝子とヒト免疫グロブリン遺伝子の塩基配列の高い相同性を利用してヒトCγ1遺伝子及びヒトCκ遺伝子に相当するマウスCγ1遺伝子及びマウスCκ遺伝子をプローブとして用い、ヒトゲノムライブラリーから単離することによって得ることができる。
【0077】
具体的には、例えば、クローンIg146(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.75, p.4709-4713, 1978年)からの3kbのHind III−BamHI断片と クローンMEP10(Proc. Natl. Acad. Sci. USA., Vol.78, p.474-478, 1981)からの6.8kbのEcoRI断片をプローブとして用い、ヒトのラムダCharon 4A のHae III−AluIゲノムライブラリー(Cell, Vol.15, p.1157-1174, 1978)中から、ヒトCκ遺伝子を含み、エンハンサー領域を保持しているDNA断片を単離する。また、ヒトCγ1遺伝子は、例えばヒト胎児肝細胞DNAをHind IIIで切断し、アガロースゲル電気泳動 で分画した後、5.9kbのバンドをλ788に挿入し、前記のプローブを用いて単離する。
【0078】
このようにして単離されたマウスVH遺伝子とマウスVL遺伝子、及びヒトCH遺伝子とヒトCL遺伝子を用いて、プロモーター領域及びエンハンサー領域などを考慮しながらマウスVH遺伝子の下流にヒトCH遺伝子を、またマウスVL遺伝子の下流にヒトCL遺伝子を、適切な制限酵素及びDNAリガーゼを用いて、例えばpSV2gptあるいはpSV2neo等の発現ベクターに常法に従って組み込む。この際、マウスVH遺伝子/ヒトCH遺伝子とマウスVL遺伝子/ヒトCL遺伝子のキメラ遺伝子は、一つの発現ベクターに同時に配置されてもよいし、各々別個の発現ベクターに配置することもできる。
【0079】
このようにして作製したキメラ遺伝子挿入発現ベクターを、例えばP3X63・Ag8・653細胞あるいはSP210細胞といった、自らは抗体を産生していない骨髄腫細胞 にプロトプラスト融合法、DEAE−デキストラン法、リン酸カルシウム法あるいは電気穿孔法等により導入する。形質転換細胞は、発現ベクターに導入された薬物耐性遺伝子に対応する薬物含有培地中での培養により選別し、目的とするキメラモノクローナル抗体産生細胞を取得する。
このようにして選別された抗体産生細胞の培養上清中から目的のキメラモノクローナル抗体を取得する。
【0080】
「ヒト型モノクローナル抗体(CDR-grafted抗体)」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗体であって、具体的には、その超可変領域の相補性決定領域の一部または全部が非ヒト哺乳動物(マウス、ラット、ハムスターなど)のモノクローナル抗体に由来する超可変領域の相補性決定領域であり、その可変領域の枠組領域がヒトイムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域であり、かつその定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒト型モノクローナル抗体を意味する。
【0081】
ここで、超可変領域の相補性決定領域とは、抗体の可変領域中の超可変領域に存在し、抗原と相補的に直接結合する部位である3つの領域(Complementarity-determining residue;CDR1、CDR2、CDR3)を指し、また可変領域 の枠組領域とは、該3つ相補性決定領域の前後に介在する比較的保存された4つの領域(Framework region;FR1、FR2、FR3、FR4)を指す。
換言すれば、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体の超可変領域の相補性決定領域の一部または全部以外の全ての領域が、ヒトイムノグロブリンの対応領域と置き代わったモノクローナル抗体を意味する。
【0082】
ヒトイムノグロブリン由来の定常領域は、IgG(IgG1, IgG2, IgG3, IgG4)、IgM、IgA、IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のアミノ酸配列を有するが、本発明においては、該ヒト型モノクローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。また、ヒトイムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域についても限定されるものではない。
【0083】
ヒト型モノクローナル抗体は、例えば以下のようにして製造することができる。しかしながら、そのような製造方法に限定されるものでないことは言うまでもない。
例えば、マウスモノクローナル抗体に由来する組換ヒト型モノクローナル抗体は、特表平4-506458号公報及び特開昭62-296890号公報等を参照して、遺伝子工学的に作製することができる。即ち、マウスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマから、少なくとも1つのマウスH鎖CDR遺伝子と該マウスH鎖CDR遺伝子に対応する少なくとも1つのマウスL鎖CDR遺伝子を単離し、またヒトイムノグロブリン遺伝子から前記マウスH鎖CDRに対応するヒトH鎖CDR以外の全領域をコードするヒトH鎖遺伝子と、前マウスL鎖CDRに対応するヒトL鎖CDR以外の全領域をコードするヒトL鎖遺伝子を単離する。
【0084】
単離した該マウスH鎖CDR遺伝子と該ヒトH鎖遺伝子を発現可能なように適当な発現ベクターに導入し、同様に該マウスL鎖CDR遺伝子と該ヒトL鎖遺伝子を発現可能なように適当なもう1つの発現ベクターに導入する。または、該マウスH鎖CDR遺伝子/ヒトH鎖遺伝子とマウスL鎖CDR遺伝子/ヒトL鎖遺伝子を同一の発現ベクターに発現可能なように導入することもできる。このようにして作製された発現ベクターで宿主細胞を形質転換することによりヒト型モノクローナル抗体産生形質転換細胞を得、該形質転換細胞を培養することにより培養上清中から目的のヒト型モノクローナル抗体を得る。
【0085】
「ヒトモノクローナル抗体」とは、イムノグロブリンを構成するH鎖の可変領域及びH鎖の定常領域並びにL鎖の可変領域及びL鎖の定常領域を含む全ての領域がヒトイムノグロブリンをコードする遺伝子に由来するイムノグロブリンである。
ヒト抗体(好ましくはヒトモノクローナル抗体)は、常法に従って、例えば、少なくともヒトイムノグロブリン遺伝子をマウス等のヒト以外の哺乳動物の遺伝子座中に組込むことにより作製されたトランスジェニック動物を、抗原で免疫感作することにより、前述したポリクローナル抗体あるいはモノクローナル抗体の作製法と同様にして製造することができる。
【0086】
例えば、ヒト抗体を産生するトランスジェニックマウスは、Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994;Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997;特表平4-504365号公報;特表平7-509137号公報;日経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995年;国際出願公開WO94/25585号公報;Nature, Vol.368, p.856-859, 1994;及び特表平6-500233号公報などに記載の方法に従って作製することができる。
また、昨今開発された技術であるトランスジェニックなウシやブタのミルク中からヒト由来タンパクを製造方法を適用することも可能である(日系サイエンス、1997年4月号、第78頁乃至84頁)。
【0087】
本発明における「抗体の一部」とは、前述のようなモノクローナル抗体の一部分の領域を意味し、具体的にはF(ab')、Fab'、Fab、Fv(variable fragment of antibody)、sFv、dsFv(disulphide stabilised Fv)あるいはdAb(single domain antibody)などを意味する(Exp. Opin. Ther. Patents,第6巻,第5号,第441〜456頁,1996年)。
【0088】
ここで、「F(ab')」及び「Fab'」とは、イムノグロブリン(モノクローナル抗体)を、蛋白分解酵素であるペプシンあるいはパパイン等で処理することにより製造され、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体フラグメントを意味する。例えば、IgGをパパインで処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の上流で切断されてVL(L鎖可変領域)とCL(L鎖定常領域)からなるL鎖、及びVH(H鎖可変領域)とCHγ1(H鎖定常領域中のγ1領域)とからなるH鎖フラグメントがC末端領域でジスルフィド結合により結合した相同な2つの抗体フラグメントを製造することができる。これら2つの相同な抗体フラグメントを各々Fab'という。またIgGをペプシンで処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の下流で切断されて前記2つのFab'がヒンジ領域でつながったものよりやや大きい抗体フラグメントを製造することができる。この抗体フラグメントをF(ab')という。
【0089】
本発明における「腸管免疫」、「消化管免疫」及び「粘膜免疫」は、ほぼ同義を以って使用される。
本発明における「腸管免疫の異常に伴う疾患」とは、好適な例としては、炎症性腸疾患及び食餌性アレルギーが挙げられる。
【0090】
本発明における「炎症性腸疾患」の代表的な一例は、大腸炎(colitis;特には、潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis;UC))とクローン病(Crohn's disease;CD)であり、各々は、例えば、下記のような特徴を有する。
炎症性腸疾患(Inflammatory bowel syndrome;IBD)は、大腸炎(特には潰瘍性大腸炎)とクローン病に大別され、若年層に好発し、緩解と再燃を繰り返す未だ原因不明の難治性慢性炎症性疾患とされている。
【0091】
クローン病は、食道から肛門に至る全ての消化管、主に小腸や大腸に慢性肉芽腫性炎症や潰瘍が生じる疾患であり、腹痛、下痢、発熱、痔のような肛門の異常、及び/または体重減少などの症状が現れる。組織学的には、リンパ球の強い浸潤と非乾酪性類上皮肉芽腫が見られ、T細胞や抗原提示細胞の異常反応が示唆される。
大腸炎(特には、潰瘍性大腸炎)は、大腸に限局して発症し、主として粘膜を侵し、びらんや潰瘍を形成する慢性炎症である。組織学的には粘膜及び粘膜固有層にリンパ球、形質細胞、マクロファージ及びマスト細胞の著明な浸潤が見られ、また杯細胞の消失や好中球の浸潤を伴う陰窩潰瘍が生じる。
【0092】
本発明における「炎症性腸疾患」の治療に用いられている既存に薬剤とは、医療現場において大腸炎(潰瘍性大腸炎など)やクローン病の治療に処方されている任意の1または複数の薬剤を意味し、例えば、副腎皮質ホルモン、サラゾスルファピリジンなどを挙げることができる。
【0093】
ここで「薬学的に許容され得る担体」とは、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤等が挙げられる。そのような担体の一つ以上を用いることにより、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセル剤、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいはシロップ剤等の形態の医薬組成物を調製することができる。
これらの医薬組成物は、経口あるいは非経口的に投与することができる。非経口投与のためのその他の形態としては、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、腸溶内投与のための坐剤およびペッサリーなどが含まれる。
【0094】
投与量は、患者の年齢、性別、体重及び症状、治療効果、投与方法、処理時間、あるいは該医薬組成物に含有される活性成分(前記の本発明に係る「物質」など)の種類などにより異なるが、通常成人一人当たり、一回につき10μgから1,000mg(あるいは10μgから500mg)の範囲で投与することができる。しかしながら、投与量は種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また上記の範囲を越える投与量が必要な場合もある。
【0095】
とりわけ注射剤の場合には、例えば生理食塩水あるいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の薬学的に許容され得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10mg抗体/ml担体の濃度となるように溶解または懸濁することにより製造することができる。このようにして製造された注射剤は、処置を必要とするヒト患者に対し、1回の投与において1kg体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ましくは50μg〜50mgの割合で、1日あたり1回〜数回投与することができる。投与の形態としては、静脈内注射、皮下注射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注射のような医療上適当な投与形態が例示できる。好ましくは静脈内注射である。
【0096】
また、注射剤は、場合により、非水性の希釈剤(例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類など)、懸濁剤あるいは乳濁剤として調製することもできる。
【0097】
そのような注射剤の無菌化は、バクテリア保留フィルターを通す濾過滅菌、殺菌剤の配合または照射により行うことができる。注射剤は、用時調製の形態として製造することができる。即ち、凍結乾燥法などによって無菌の固体組成物とし、使用前に無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することができる。
【0098】
本発明の医薬組成物を用いることにより、腸管免疫の異常に起因する可能性を有する疾患、具体的には、炎症性腸疾患(特には、クローン病及び大腸炎(特には潰瘍性大腸炎))や食餌性アレルギーを抑制、予防及び/または治療することが可能である。
さらには、本発明の医薬組成物を用いることにより、そのような炎症性疾患の治療に処方されている既存の薬剤による治療効果を増大させることが可能である。
【0099】
以下、実施例を以て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0100】
実施例1 マウス大腸炎モデルでの大腸炎の治療効果 <試験1>
<1-1> 動物
重症免疫不全症マウスであるBALB/c scid/scidマウス(雌、6-8週齢;日本クレア製)及び正常マウスであるBALB/cマウス(雄、6-8週齢;日本クレア製)を用いた。
【0101】
<1-2> 抗マウスAILIMモノクローナル抗体の調製
以下のようにして調製した。
既報のマウスAILIM(Int. Immunol., Vol.12, No.1, p.51-55, 2000)の全長アミノ酸配列をコードするcDNAを用いて、遺伝子組換え技術を用いて常法に従ってマウスAILIMを発現する形質転換細胞を調製した。
該形質転換細胞をホモジナイズし、超遠心分離(100,000×g)して、細胞膜画分を含む遠心残さを回収し、PBSに懸濁させた。得られた細胞膜画分を、完全フロインドアジュバントとともにWistarラットのフッドパッド内に注射することにより初回免疫(0日)した。さらに該細胞膜画分抗原を7日目、14日目および28日目という間隔でフットパッド内に投与した。最後の免疫から2日後にリンパ節細胞を採取した。
【0102】
該リンパ節細胞とマウスミエローマ細胞PAI(JCR No.B0113; Res. Disclosure, Vol.217, p.155, 1982)とを5:1で混合し、融合剤としてポリエチレングリコール4000(Boehringer Mannheim製)を用いて細胞融合させることによりモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを作製した。ハイブリドーマの選択は、10%ウシ胎児血清とアミノプテリンを含有するHAT含有ASF104培地(味の素製)中で培養することにより行った。
各々のハイブリドーマの培養上清中に生成されたモノクローナル抗体のマウスAILIMに対する反応性を、各々の培養上清を、前記組換えマウスAILIM発現形質転換細胞に反応させた後、FITC標識抗ラットIgG(Cappel製)と反応させることにより染色された細胞の蛍光強度をEPICS-ELITEフローサトメーターで測定することにより確認した。この結果、マウスAILIMに反応性を有するモノクローナル抗体を産生する複数のハイブリドーマを得た。
それらのハイブリドーマの内の1つを「B10.5」と命名した。このハイブリドーマ(各々106乃至107個/0.5ml/マウス)を、ICR nu/nuマウス(雌、7乃至8週齢)の腹腔内に注射した。10乃至20日後、マウスを麻酔下で開腹し、常法に従って採取した腹水からラット抗マウスAILIMモノクローナル抗体(IgG2a)を大量調製した。以下、この抗体を単に抗AILIM抗体と呼ぶ。
【0103】
<1-3> 炎症性腸疾患の誘発
下記のとおり、既報の方法に従って、BALB/c scid/scidマウスにCD45RBhighを移入することにより炎症性腸疾患(大腸炎)を誘発した。この炎症性腸疾患モデルでは、炎症性腸疾患の発症、進行に伴って、CD45RBhighT細胞の移入後の3乃至5週後から有意な体重減少が起こることが知られている。
抗CD4抗体(L3T4)を用いるMACS磁気分離システム(MACS magnetic separation system;Miltenyi Biotec製)を用いて、健常なBALB/cマウスの脾臓由来単核細胞からCD4+T細胞を分離、取得した。具体的には、該マウスから単離した脾臓細胞を抗CD4抗体を吸着させた磁気ビーズとともに4℃で30分間培養後、洗浄し、次いで、磁気フローカラムに通して細胞を富沃化(enrich)させた。
得られたCD4+T細胞(フローサイトメーターを用いて純度が96-97%であることを確認した。)を、ピコエリスリン(PE)標識した抗マウスCD4抗体(RM4-5;PharMingen製)及びフルオレッセインイソチオシアネート(FITC)で標識した抗CD4抗体(16A;PharMingen製)で標識した後、FACS Vangetage(Becton Dickinson製)を用いてソーティングし、CD45RBの発現が高いT細胞(CD45RBhigh)及びCD45RBの発現が弱いT細胞(CD45RBlow)に分画した。
次いで、BALB/c scid/scidマウスに大腸炎を誘発するために、BALB/c scid/scidマウスに上記で得たCD45RBhighT細胞(5×105個/200μl PBS)を腹腔内投与(i.p.)した。
【0104】
<1-4> 抗AILIM抗体の投与
上述のCD45RBhighT細胞を移入したSCIDマウスの各群に、下記のような処置を施した。
グループ1
抗AILIM抗体(250μg/250μl PBS)をCD45RBhighT細胞の移入直後(初回投与)から3回/週の頻度で毎週継続的に腹腔内投与した。
グループ2
陰性対照抗体(ラットIgG、Sigma製、250μg/250μl PBS)をCD45RBhighT細胞の移入直後(初回投与)から3回/週の頻度で毎週継続的に腹腔内投与すると同時に、CD45RBhighT細胞の移入直後(初回投与)から8週目以降は、該陰性対照抗体に加え、抗AILIM抗体(250μg/250μl PBS)を同様の頻度で毎週継続的に腹腔内投与した。
グループ3
陰性対照抗体(ラットIgG、Sigma製、250μg/250μl PBS)をCD45RBhighT細胞の移入直後(初回投与)から3回/週の頻度で毎週継続的に腹腔内投与した。
【0105】
炎症性腸疾患の進行の程度、並びに抗AILIM抗体による該疾患の発症、進行の抑制及び治療の程度は、各グループの体重をT細胞の移入直前から経時的に計測することにより解析した。
結果を図1に示す。
この結果、予測どおり陰性対照抗体のみを投与した群(グループ3)では炎症性腸疾患の進行に伴って顕著な体重減少が起こったが、CD45RBhighT細胞の移入直後から抗AILIM抗体を継続的に投与した群(グループ1)では、体重減少が全く見られず炎症性腸疾患の発症が完全に抑制された。
また、CD45RBhighT細胞の移入直後から7週目までは陰性対照抗体のみを投与し、8週目からは陰性対照抗体に加え抗AILIM抗体を投与した群(グループ2)では、8週目以降も陰性対照抗体しか投与していない群(グループ3)に比べ、抗AILIM抗体を投与し始めた直後から有意な体重の増加(回復)が観察され、抗AILIM抗体が炎症性腸疾患を治癒することが分かった。
【0106】
また、炎症性腸疾患の進行の程度、並びに抗AILIM抗体による該疾患の発症、進行の抑制及び治療の程度を、グループ1及びグループ3の一部のマウスについて、T細胞の移入から6週間後に大腸を採取し、その状態を肉眼的に検討することにより解析した。なお、正常対照として、CD45RBhighT細胞の移入及びいずれの抗体の投与も行っていないBALB/c scid/scidマウスから採取した大腸を同様にして観察した。
結果を図2に示す。
この結果、陰性対照抗体を投与した群(グループ3)では炎症性腸疾患の進行に伴う大腸の退縮(腸管が厚く短くなる)及び便の未処理状態が観察されたが、抗AILIM抗体を投与した群(グループ1)の大腸は、正常対照の大腸と同様の状態であり、抗AILIM抗体が、炎症性腸疾患の発症及び進行を有意に抑制することが分かった。
【0107】
実施例2 マウス大腸炎モデルでの炎症性腸疾患の治療効果 <試験2>
<2-1> 動物
免疫不全症を呈するBALB/c scid/scidマウス、C57BL/6 scid/scidマウス及び正常BALB/cマウス(いずれも雌、6乃至8週齢、日本クレア製)を用いた。
【0108】
<2-2> モノクローナル抗体
マウスAILIM(ICOS)に対するモノクローナル抗体、マウスAILIM(ICOS)のリガンドであるマウスB7RP-1に対するモノクローナル抗体、及び陰性対照抗体を用いた。
抗マウスAILIM/ICOSモノクローナル抗体は、前記のとおり作製したB10.5を用いた。
【0109】
抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体は、以下のようにして作製した。常法に従って作製したマウスB7RP-1を発現する組換えL細胞でSDラットを免疫した。該被免疫ラットの脾臓細胞を取得し、常法に従ってミエローマ細胞と細胞融合することによりハイブリドーマを作製した。各々のハイブリドーマの培養上清を用いて、該培養上清に含まれる抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体のマウスB7RP-1発現組換え細胞(NRK細胞)への結合の程度をEIAにより測定してマウスB7RP-1に結合する抗体を産生するハイブリドーマを選別した。選別したハイブリドーマの培養上清から本試験に用いる抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体を調製した。また、該抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体は、マウスAILIM-Ig(マウスAILIM/ICOSの可溶性領域と免疫グロブリンのFcからなる融合ポリペプチド)のマウスB7RP-1発現組換え細胞への結合を阻害する活性を有することを確認した。
陰性対照抗体として、マウスAILIM/ICOS及びB7RP-1のいずれにも反応しないラットIgG(Sigma製)を用いた。
【0110】
<2-3> 大腸炎(炎症性腸疾患)の誘導
既報に従って、BALB/c scid/scidマウスにCD4+CD45RBhighT細胞を移入(adoptive transfer)することにより該ドナーマウスに炎症性腸疾患(大腸炎)を誘導した(J. Immunol., Vol.164, p.4878-4882, 2000)。
CD4+T細胞は、抗CD4(L3T4)MACS磁気分離システム(anti-CD4(L3T4) MACS magnetic separation system;Miltenyi Biotec製)を用い添付の取扱説明書に従い、正常BALB/cマウスの脾臓細胞から分離した。該CD4+T細胞(96-97%純度、FACSで解析)をPE標識抗マウスCD4抗体(RM4-5; PharMingen製)及びFITC標識抗CD45RB抗体(16A; PharMingen製)で標識し、FACSVantage(Becton Dickinson製)を用いてCD45RBhighT細胞及びCD45RBlowT細胞にソートした。
該CD45RBhighT細胞(5×105細胞/200μl PBS)をBALB/c scid/scidマウスに腹腔内投与して炎症性腸疾患(大腸炎)を誘導した。
【0111】
<2-4> 抗AILIM抗体による炎症性大腸炎の治療
前記で作製した炎症性大腸炎を誘導したマウスに、CD45RBhighT細胞の移入時(0週)から7週に亘って1週間に3回の頻度で抗マウスAILIM/ICOSモノクローナル抗体(250μg/250μl PBS)、抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体(250μg/250μl PBS)または対照抗体(250μg/250μl PBS)を腹腔内投与した。
一方、抗AILIM/ICOS抗体の、炎症性大腸炎が進行した状況下での治療効果を調べるため、前記で作製した炎症性大腸炎を誘導したマウスに、CD45RBhighT細胞の移入から3週間後に前記と同様の条件で抗AILIM/ICOSモノクローナル抗体(250μg/bodyの濃度で3回/週;i.p.)を投与した。CD45RBhighT細胞の移入から7週間後に該被験動物を断命させ大腸の炎症の状態を解析した。
【0112】
<2-5> 大腸炎マウスの病原性CD4+T細胞のマウスへの移入
上述のMACS磁気ビーズを用いて、CD4+CD45RBhighT細胞を移入(adoptive transfer)したBALB/c scid/scidマウスの大腸の粘膜層(lamina propria;LP)から該T細胞の移入から7週間後にCD4+細胞(LP CD4+T細胞)を単離した。FACSにより単離したLP CD4+T細胞が95%以上の純度であることを確認した。
BALB/c scid/scidマウスに該LP CD4+T細胞(1×106個/200μl PBS;i.p.)を投与した。次いで、該被験マウスに、抗AILIM/ICOS抗体(250μg/250μl PBS)または陰性対照抗体(ラットIgG;250μg/250μl PBS)を1週間に3回の頻度で投与した。LP CD4+T細胞の投与から4週間後にマウスを安楽死させ、大腸を摘出し、該大腸を組織学的に解析した。
【0113】
<2-6> 組織学的検査及び免疫組織化学染色
前記の各被験動物から採取した大腸組織試料を6%ホルマリンを含むPBS中で固定した。パラフィン固定した大腸組織切片(5μm)をヘマトキシリン(hematoxylin)とエオシン(eosin)により染色した(HE染色)。作製した各組識切片標本を分析した。大腸の炎症の程度を、既報に従ってスコア化法にした(Gastroenterology, Vol.119, p.715-723, 2000)。
一方、免疫組織化学染色による分析のだめの大腸試料は、OCT化合物中で固定し、液体窒素中で凍結し-80℃で保存した。該組織切片の染色をアビジン-ビオチン複合体法(avidin-viotin complex method)で行った。
【0114】
該組織切片(6μm)を、ビオチン標識抗マウスAILIM/ICOSモノクローナル抗体、ビオチン標識抗マウスB7RP-1モノクローナル抗体、ビオチン標識抗マウスCD4モノクローナル抗体(RM4-5;ラットIgG1;PharMingen製)、ビオチン標識抗マウスF4/80モノクローナル抗体(ラットIgG2;PharMingen製)またはビオチン標識したisotype-matched対照抗体(PharMingen製)とともにインキュベートした。ビオチン標識した抗体を、ストレプトアビジン-ビオチン標識西洋ワサビパーオキシダーゼ複合体(streptavidin-biotinylated horseradish peroxidase complex;Vectastain ABC Kit;Vector製)で検出し、ジアミノベンジジン(diaminobenzidine)で可視化した。次いで、各切片を、ヘマトキシリンでカウンター染色した。
【0115】
<2-7> アポトーシス状態の細胞(apoptotic cell)の検出
ApoTag Kit(Intergen製)を用いて、既報のTUNEL法に従って、凍結組織切片におけるアポトーシス状態の細胞を検出した。顕微鏡下で観察することにより、1つの切片の5部位の範囲内に浸潤している粘膜層単核細胞(lamina propria mononuclear cell;LPMC)500個中のTUNEL陽性細胞を計数することにより該組織切片中のTUNEL陽性細胞を定量した。LPMC500個中のTUNEL陽性細胞の百分率を以って、アポトーシスの指標(index)とした。
【0116】
<2-8> 結果
結果を図3乃至図12に示す。
<2-8-1> 抗AILIM/ICOS抗体の投与による大腸炎の抑制
陰性対照抗体(ラットIgG)を投与した被験マウス(対照マウス)では、CD45RBhighT細胞の移入から4乃至7週間後に重篤な大腸炎に発展し、顕著な体重減少が認められただけでなく(図3)、下痢並びに炎症を伴った大腸の腸管壁の有意な肥厚が認められた。
粘膜層(lamina propria)及び粘膜下組織(submucosa)に大量のリンパ球が認められる経壁炎症並びに杯状細胞(goblet cell)の減少伴う隆起性上皮肥厚(prominent epithelial hyperplasia)により特徴付けられる組織学的スコア(大腸炎の重篤性を示す)の該対照マウスでの平均値(7週目)は、5.9±1.2であった(図4)。
【0117】
一方、抗AILIM/ICOS抗体で処置したマウスは、大腸炎の兆候及び大腸壁の肥厚も認められず、また経時的な体重増加が認められ(図3)全くの健康状態であった。また、これらの抗AILIM/ICOS抗体処置マウス(n=7)では、大腸壁組織の組織学的スコアは0.8±0.7であり明白な病的変化は認められなかった(図4)。
大腸炎マウス(対照マウス)の炎症を起こしている大腸の粘膜層(lamina propria)中に認められるCD4+T細胞の平均は、44±9×105細胞/大腸であったのに対し、抗AILIM/ICOS抗体で処置したマウスにおいては21±3×105細胞/大腸(p<0.01)であった(図5)。
【0118】
<2-8-2> 抗AILIM/ICOS抗体による組織浸潤単核細胞のアポトーシスの誘導
陰性対照抗体で処置したマウス(対照マウス)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウスの大腸では、アポトーシス状態の細胞(そのほとんどは組織浸潤単核細胞であった)の著しい増加が認められた。
大腸での該アポトーシス状態の細胞の定量的解析によるアポトーシスの指標(apoptosis index)は、対照抗体を投与したマウス(対照マウス)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウス(n=5)で有意に高かった(図6)。
これらの結果は、抗AILIM/ICOS抗体での治療による大腸炎の抑制の効果が、AILIM(ICOS)を発現している病原性T細胞の除去(depletion)に帰するものであることを示すものであった。
【0119】
<2-8-3> 抗AILIM/ICOS抗体の病状の進行後の投与による大腸炎の抑制効果
上述の大腸炎モデルマウスにおいては、病状の一つであるるい痩(wasting disease)、即ち体重減少及びリンパ球の大腸組織への浸潤が各々、CD45RBhighT細胞の移入から3週間後前後及び2週間前後から始まることから、上述したとおり本試験における抗AILIM/ICOS抗体の投与は、該T細胞の移入から3週間後から開始した。
抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウス群では、体重減少の有意な改善が認められ(図7)、下痢は認められなかった。
【0120】
各群のマウスの大腸の組織片を組織学的に分析した結果、陰性対照抗体を投与したマウス(対照マウス)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウス群の大腸組織では、肉芽腫性の炎症(granulomatous inflammation)、リンパ球の浸潤及び上皮の肥厚が有意に減少していた。炎症性の変化は、粘膜層(lamina propia)及び場合により粘膜下組織(submucosa)へのリンパ球の緩やかな浸潤のみを伴う病巣で認められたが、筋肉層では認められなかった。また、上述した大腸炎の重篤性を示す組織学的スコア(大腸は7週目に採取)は、陰性対照抗体を投与したマウス群(対照マウス;5.93±1.23)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウス群(1.62±0.81)では有意に減少していた(p<0.05;図8)。また、浸潤CD4+T細胞の数(7週目)も、対照マウス(31.3±7.7×106 cells)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウス(5.50±0.7×106 cells)では有意に減少していた(p<0.05;図9)。
【0121】
<2-8-4> 抗AILIM/ICOS抗体による大腸炎ドナー由来の粘膜層CD4+T細胞の移入により誘導した大腸炎の抑制効果
病原性T細胞に対する抗AILIM/ICOS抗体の治療学的効果を調べるため、上述したとおり、大腸炎マウス由来のLP CD4+T細胞をBALB/c scid/scidマウスに投与して大腸炎を誘導し、該マウスに抗AILIM/ICOS抗体を投与した。
陰性対照抗体を投与したマウス(対照マウス)に比べ、抗AILIM/ICOS抗体を投与したマウスでは、体重減少(図10)が有意に改善させるとともに、大腸炎の重篤性を表す組織学的スコア(大腸は4週目に採取;図11)及びCD4+細胞の大腸粘膜層への浸潤(4週目)も有意に減少した(図12)。
【0122】
【発明の効果】
本発明の医薬組成物(特に好ましくは、AILIM/ICOSを発現する細胞の細胞死(cell death; apoptosis; depletion)を誘導する活性を有する物質からなる)は、腸管免疫の異常に起因する可能性を有する疾患、具体的には、炎症性腸疾患(特には、クローン病及び大腸炎(潰瘍性大腸炎など))や食餌性アレルギーの抑制、予防及び/または治療において極めて有用である。
本発明の医薬組成物はまた、そのような炎症性疾患や食餌性アレルギーの治療に処方されている既存の薬剤と併用することにより炎症性腸疾患や食餌性アレルギーの治療効果を増大させることが可能である。
また、本発明の医薬組成物の一部として包含されるAILIMに対するヒト抗体を含んでなる医薬組成物は、マウス由来の抗体をヒトに投与する際のアレルギー等の副作用を全く惹起しないことから医薬品として極めて有用である。
【0123】
【図面の簡単な説明】
【図1】大腸炎の特徴である体重減少を指標として表した抗AILIM抗体の継続投与(病状の発症前または進行後)による炎症性腸疾患の発症の抑制効果、並びに抗AILIM抗体の投与による炎症性腸疾患の治療効果を示す図。
【図2】炎症性腸疾患を発症していない正常マウス、炎症性腸疾患に罹患しているマウス、及び抗AILIM抗体の投与により炎症性腸疾患の発症の抑制が観察されたマウスの各々の大腸の状態を示す図。
【図3】大腸炎の特徴である体重減少を指標として表した抗AILIM抗体の継続投与による炎症性腸疾患の発症の抑制効果を示す図。
●:陰性対照抗体(n=20)
○:抗AILIM/ICOS抗体(n=20)
□:抗B7RP-1抗体(n=7)
■:CD4+CD45RBhighT細胞の代わりにCD4+CD45RBlowT細胞を移入したBALB/c scid/scidマウスに陰性対照抗体を投与(n=7)
【図4】組織学的スコアで表した大腸炎の重篤性の程度を示す図。
【図5】大腸粘膜層(lumina propria)に浸潤したCD4+細胞の数を示す図。
【図6】大腸組織における細胞のアポトーシスの程度を示す図。
【図7】大腸炎の特徴である体重減少を指標として表した抗AILIM抗体の投与(病状進行後の投与)による炎症性腸疾患の治療効果を示す図。
●:陰性対照抗体
○:抗AILIM/ICOS抗体
【図8】組織学的スコアで表した大腸炎の重篤性の程度を示す図。
【図9】大腸粘膜層(lumina propria)に浸潤したCD4+細胞の数を示す図。
【図10】大腸炎の特徴である体重減少を指標として表した抗AILIM抗体の継続投与による炎症性腸疾患の発症の抑制効果を示す図。
●:陰性対照抗体(n=7)
○:抗AILIM/ICOS抗体(n=7)
【図11】組織学的スコアで表した大腸炎の重篤性の程度を示す図。
【図12】大腸粘膜層(lumina propria)に浸潤したCD4+細胞の数を示す図。

Claims (3)

  1. AILIMに結合し、大腸粘膜層への CD4 + T 細胞の浸潤を抑制する活性および大腸粘膜層浸潤単核細胞の細胞死を誘導する活性を有する抗体若しくはその一部及び薬学的に許容され得る担体を含んでなり、炎症性腸疾患を抑制、治療または予防するための医薬組成物。
  2. 該炎症性腸疾患が、大腸炎であることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 該炎症性腸疾患が、クローン病であることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
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