JP2020522545A - 豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療する2種混合ワクチン組成物、その調製方法及び用 - Google Patents

豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療する2種混合ワクチン組成物、その調製方法及び用 Download PDF

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Abstract

本発明は、豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物を開示する。前記ワクチン組成物は、免疫量の豚サーコウイルス3型抗原と、免疫量の豚サーコウイルス2型抗原と、薬学的に許容可能な担体とを含む。当該ワクチン組成物は、豚サーコウイルスの異なる遺伝子サブタイプの感染及び混合感染による関連疾患を予防及び/又は治療することができ、異なる地域由来のウイルス株に対して全部で免疫防御能力を有する。

Description

本発明は、豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療する2種混合ワクチン組成物、調製方法及び用途に関し、動物ウイルス学分野に属する。
豚サーコウイルス(Porcine circoviruses、PCV)は環状一本鎖DNAウイルスであり、ゲノム長さが約1.7kbであり、最も小さい動物DNAウイルスの一つである。既に二種類のPCV、即ち、豚サーコウィルス1型(PCV1)及び豚サーコウィルス2型(PCV2)が存在することが確定されている。PCV1は1974年初めにPK細胞培養物の中で一種の汚染物質として鑑定して発見されたが、PCV1は豚に対して病原性がない。PCV2は1998年初めに報道され、PCV2は臨床条件下で豚の豚サーコウィルス関連疾患(Porcine circovirus associated diseases、PCVAD)を引き起こすことが可能であり、主に離乳後仔豚多臓器性発育不良症候群、肺炎、豚皮膚炎、腎症症候群及び繁殖障害を引き起こし、主に呼吸、泌尿、腸管、リンパ、心血管、神経、繁殖システム及び皮膚の機能障害として現れ、全世界の生豚の養殖に深刻な経済的損失をもたらしている。
臨床的に、PCV2ワクチンの普遍的な応用に伴い、免疫圧力の下で、PCV2の変異速度が速まり、PCV2bとPCV2dの間に介在する一種類の新たな遺伝子サブタイプのウイルス株が流行し始めるが、この種類のウイルスの特徴として、ORF2遺伝子に突然変異が存在するか又は異なる遺伝子サブタイプの組み換えが存在する。当該新たなPCV2遺伝子サブタイプウイルス株の流行によって、その抗原と既存の遺伝子サブタイプの間に差異が存在し、既存の商品化されたワクチンはいずれもPCV2a又はPCV2bをワクチン株として調製されたものであり、最新流行するPCV2ウイルス株に対する完全な防御を行うことができない。
ある豚の繁殖障害症例において、ウイルスゲノムが2.0kbであるサーコウイルスが1株分離され、後続的な試験の結果として、当該サーコウイルスは既知のサーコウイルスとのホモロジーが、ヌクレオチド配列であれアミノ酸配列であれ、いずれも50%より小さいことが実証された。国際ウイルス学分類委員会の標準によると、サーコウイルス属のうち同一種類に属するウイルスは75%より大きいゲノムヌクレオチド配列のホモロジーを有し、Capタンパク質は70%より大きいアミノ酸配列のホモロジーを有するべきである。これにより、当該ウイルスは一種の新たな豚サーコウィルス(PCV3)であると確定されることができる。
最初、早くも1985年に、PCV2によって引き起こされたシステム疾患が既に散発的な状態で勃発したが、重視できなかったことが原因として、1990年代末期に当該疾患が大規模に勃発した。新たな豚サーコウイルスは、豚皮膚炎腎症症候群(Porcine dermatitis and nephropathy syndrome、PDNS)及び繁殖障害の面でPCV2と類似した病原学特性を持ち、PCV2とPCV3の間でタンパク質のホモロジーが非常に低く、PCV2ワクチンではPCV3に対する効果的な予防及び交差防御を行うことができない。
新たな豚サーコウイルスはPCV2の既存のこと及び新たな遺伝子サブタイプの間の混合感染は臨床的なPCV感染の複雑な状況をさらに悪化させるため、当該新たな臨床疫病に対して新たなワクチン組成物を調製するのは養豚場疾患防除にとって非常に重要である。
先行技術の不足を解決するために、本発明は豚サーコウイルスの混合感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物を提供する。当該ワクチン組成物は、異なる種類の豚サーコウイルスの混合感染に対して効果的な防御することができ、著しい免疫特性を表している。
本発明の一目的は、豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物を提供することである。前記ワクチン組成物は、免疫量の豚サーコウイルス3型抗原と、免疫量の豚サーコウイルス2型抗原と、薬学的に許容可能な担体とを含む。
本発明の別の一目的は、異なる豚サーコウイルス及び異なる遺伝子サブタイプの豚サーコウイルス2型の混合感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物を提供することである。
本発明の別の一目的は、異なる地域由来の豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物を提供することである。
本発明の別の一目的は、豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物の調製方法を提供することである。前記ワクチン組成物の調製方法は、豚サーコウイルス3型ウイルス及び豚サーコウイルス2型ウイルスをそれぞれ増殖させるステップ(1)と、前記ステップ(1)で増殖された豚サーコウイルス3型ウイルス及び増殖された豚サーコウイルス2型ウイルをそれぞれ不活化するスステップ(2)と、前記ステップ(2)で不活化された豚サーコウイルス3型ウイルス抗原及び不活化された豚サーコウイルス2型ウイルス抗原を比率で混合し、アジュバントを加えて乳化させるステップ(3)とを含む。
本発明の別の一目的は、上記のワクチン組成物の豚サーコウイルスの感染関連疾患を予防及び/又は治療する医薬の調製における用途を提供することである。
発明の利点として、
(1)本発明に係るワクチン組成物は、良好な免疫原性を有し、一回免疫することで、有機体が急速に免疫力を生じるように刺激でき、流行株からの攻撃を効果的に防御し、かなり良い防御する役割を有し、比較的に低い抗原含有量で良好な免疫防御する役割を達成でき、製造コストをさらに削減する。
(2)本発明は、初めに豚サーコウイルス3型及び豚サーコウイルス2型のウイルス株により調製されたワクチン組成物を採用し、豚サーコウイルス2型及び豚サーコウイルス3型の感染又は混合感染に対して免疫防御を行うことができるし、異なる遺伝子サブタイプの豚サーコウイルス2型ウイルス株の感染又は混合感染に対しても防御を行うことができる。
(3)本発明に係るワクチンは、異なる地域由来の豚サーコウイルス3型ウイルス株及び豚サーコウイルス2型ウイルス株の混合感染に対して完全に防御することができ、幅広く防御することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
「豚サーコウイルス3型」は、ゲノム2.0kbのサーコウイルスであって、既知のサーコウイルスとのホモロジーがヌクレオチド配列であれ、アミノ酸配列であれ、いずれも50%より小さく、新たな豚サーコウィルスである。豚サーコウイルス3型は多様な病原と混合感染して豚皮膚炎腎症症候群、増殖性壊死性肺炎、繁殖障害、並びに心臓及び多臓器系炎症性反応を引き起こすことが可能である。
「豚サーコウイルス2型新(new)遺伝子サブタイプ」は、新たなPCV2遺伝子サブタイプであって、そのORF2遺伝子に突然変異が存在するか又は異なる遺伝子サブタイプの組み換えが存在し、PCV2bの標識配列を有するが、遺伝進化解析で一つの独立的なブウランチを構成することを指す。豚が当該遺伝子サブタイプのウイルス株に感染した後に現れる臨床的特徴として、持続的な高温、食欲減退、気分の沈み、乱雑な被毛、痩せ細り及び成長速度の減速、剖検でいずれも異なる程度の肺硬変あり、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りということである。
本発明は豚サーコウイルスの感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物に関し、前記ワクチン組成物は免疫量の豚サーコウイルス3型抗原と、免疫量の豚サーコウイルス2型抗原と、薬学的に許容可能な担体とを含む。
豚サーコウイルスの混合感染に対して調製されたワクチン組成物は、免疫量の豚サーコウイルス3型又はその培養物の不活化抗原、弱毒全粒子ウイルス抗原、免疫量の豚サーコウイルス2型又はその培養物の不活化抗原、弱毒全粒子ウイルス抗原、及び薬学的に許容可能な担体を含むことが可能である。
本発明に係るワクチン組成物に含まれる豚サーコウイルス3型抗原及び豚サーコウイルス2型抗原は良好な免疫原性を有し、低い含有量で急速に免疫反応を活性化でき、豚に対してウイルス株からの攻撃を防御する。
「ワクチン組成物」は、豚サーコウイルス3型及び2型免疫原性を含有する医薬組成物を指す。当該医薬組成物は、豚の豚サーコウイルス3型及び2型に対する免疫反応を誘発、刺激又は強化することができる。
「不活化抗原」は、失活ワクチンとも称され、免疫力を生じるように抗原として用いられる不活化ウイルスの懸濁液を指す。不活化ワクチンの例は、ウイルス全粒子ワクチンと、スプリットワクチンとを含む。既知の方法により不活化ワクチンを容易に生成することができる。例えば、ウイルスをホルムアルデヒド水溶液で処理することで、不活化ウイルス全粒子ワクチンを取得することができる。スプリットワクチンは、エーテルで処理を行った後、ウイルスのエンベロープにより調製して得ることができる。
「弱毒全粒子ウイルス抗原」は、毒力が既に弱まったが、依然として宿主体内又は細胞上で複製され得るウイルスを指す。本発明で使用される用語「弱毒」は、病原に病原性をなくさせるが免疫原性を保持するように遺伝子に対して突然変異を行って、病原体の毒性を人工的に低下させることを指す。通常、UV放射線、化学処理又は体外連続高次継代培養により弱毒を図る。或いは、人工的な遺伝子変更により、例えば、毒力を弱めるように既知の配列における特定ヌクレオチドを欠失させる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型抗原は豚サーコウイルス3型SG株抗原であり、前記SG株の寄託番号はCCTCC NO.V201712であり、前記豚サーコウイルス2型抗原は豚サーコウイルス2型HH3株抗原であり、前記HH3株の寄託番号はCCTCC NO.V201726である。
豚サーコウイルス3型SG株(Porcine Circovirus type 3、strain SG)は中国典型培養物保蔵センターに寄託され、寄託番号はCCTCC NO.V201712であり、寄託日付は2017年3月23日であり、寄託住所は中国武漢・武漢大学である。
本発明に係る新たな豚サーコウイルス2型は、ゲノム全長が1768個のヌクレオチドであり、PCV2bの標識配列を有するが、遺伝進化解析で一つの独立的なブウランチを構成し、そのORF2遺伝子に突然変異又は異なる遺伝子サブタイプの組み換えが存在し、新たなPCV2遺伝子サブタイプである。
豚サーコウイルス2型HH3株(Porcine Circovirus type 2、strain HH3)は、中国典型培養物保蔵センターに寄託され、寄託番号はCCTCC NO.V201726であり、寄託日付は2017年6月4日であり、寄託住所は中国武漢・武漢大学である。
本発明に係るワクチン組成物に使用されるウイルス株は良好な免疫原性を有し、それから調製されたワクチン組成物は低い含有量で免疫システムを効果的に刺激でき、一回免疫することで、急速に免疫効力を生じることができ、有機体に対して完全に防御することができ、防御率は100%に達し得る。
本発明に係るワクチン組成物はPCV2の異なる遺伝子サブタイプ及びPCV3の単独感染及び混合感染に対して完全に防御することができる。
本発明に係るワクチン組成物は、異なる地域由来のウイルス株に対して効果的に防御することができ、ワクチンの応用範囲を拡大させる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株抗原は豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原であり、前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は1世代目以上の培養物であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株抗原は豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は1世代目以上の培養物である。
「培養物」とは、ウイルスの異なる世代目の継代培養物であり、異なる世代の間の遺伝子配列には僅かにごく小さい変異が発生し得ることが当業者に自明である。
本発明の好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は5世代目以上の培養物であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は5世代目以上の培養物である。
本発明のより好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は5〜55世代目の培養物であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は5〜48世代目の培養物である。
本発明に係る組成物の成分又は組成の量は治療有効量であることが好ましい。前記治療有効量は、過度な副作用を起こすことがなく、組成物が施用される宿主の中でそれらの免疫学上の効果が得られる必要的な量であることを指す。用いられる成分及び施用されるべき組成物の正確な量は、例えば、治療する疾患の種類、治療すべき動物の種類と年齢、施用される方式、及び組成物における他の成分のような多様な因子によって変わる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0TCID50/ml以上であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0TCID50/ml以上である。
本発明に係るワクチン組成物における豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原は良好な免疫原性を有し、一回免疫することで、有機体が急速に免疫力を生じるように刺激でき、不活化前の105.0TCID50/mlである含有量を使用する場合においても良好な免疫防御する役割を達成でき、100%の防御率を図る。
本発明に係るワクチン組成物における豚サーコウイルス2型HH3株の不活化全粒子ウイルス抗原は、良好な免疫原性を有し、一回免疫することで、有機体が急速に免疫力を生じるように刺激でき、不活化前の105.0TCID50/mlである含有量を使用する場合においても良好な免疫防御する役割を達成でき、100%の防御率を図る。
本発明の好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0〜107.0TCID50/mlであり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0〜107.0TCID50/mlである。
本発明のより好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が106.0TCID50/mlであり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が106.0TCID50/mlである。
本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量の範囲は、105.0〜106.0TCID50/ml又は106.0〜107.0TCID50/mlから選択されることも可能である。前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量の範囲は、105.0〜106.0TCID50/ml又は106.0〜107.0TCID50/mlから選択されることも可能である。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記薬学的に許容可能な担体はアジュバントであり、前記アジュバントは、ホワイトオイル、ドレイクオイル、及び動物油、植物油又はミネラルオイル、或いは、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム及び金属塩、或いは、MontanideTMGel、カルボマー、スクワラン又はスクアレン、ISA206アジュバント、サポニン、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、水中油中水型エマルジョンを含む。
本発明の好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記アジュバントはMontanideTMGelである。
本発明に係る組成物に適用されるアジュバントの量は、有効量であることが好ましい。前記「有効量」は、アジュバントが本発明に係る抗原と併用される際、過度な副作用を起こすことがなく、宿主の中でそれらの免疫学上の効果が得られることに対して、必要的な、或いは十分的な量であることを指す。施用されるべきアジュバントの正確な量は、例えば、用いられる成分、治療する疾患の種類、治療すべき動物の種類と年齢、施用される方式、及び組成物における他の成分のような多様な因子によって変わる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記アジュバントの含有量は5〜20V/V%である。
本発明の好ましい一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記アジュバントの含有量は10V/V%である。
本発明に係るワクチン組成物は、利用可能な技術を採用して配合することができ、薬学的に許容可能な担体と共に配合することが好ましい。例えば、オイルは、配合物を安定させるのに寄与するだけでなく、ワクチンアジュバントとしても機能する。油アジュバントは、自然由来であっても良いし、人工合成により得られたものであっても良い。
用語「アジュバント」は、組成物の免疫原性を高めるように、本発明の組成物の中に加えられる物質を指す。既知のアジュバントは、(1)水酸化アルミニウム、サポニン(Saponine)(例えば、QuilA)、アブリジン、DDA、(2)アクリル酸又はメタクリル酸の重合体、無水マレイン酸とアルケニル誘導体の重合体、(3)ワクチンが水中油、油中水又は水中油中水型のエマルジョンの形で調製することができ、或いは、(4)MontanideTMGelを含むがこれらに限定されない。
特に、エマルジョンは、軽質流動パラフィンオイル、イソプレノイドオイル、例えば、スクワラン又はスクアレン、オレフィン、特に、イソブチレン又はデセンオリゴマー化されて生成されたオイル、直鎖型アルキル付きの酸又はアルコールにより形成されたエステル、より特に、植物油、オレイン酸エチル、プロピレングリコールジ(オクタン酸エステル/カプリン酸エステル)、グリセリントリ(オクタン酸エステル/カプリン酸エステル)、プロピレングリコールジオレイン酸エステル、分岐脂肪酸エステル又はアルコールのエステル、特に、イソステアリン酸エステルに基づくことが可能である。オイルと乳化剤とを共に使用してエマルジョンを形成する。乳化剤は、非イオン界面活性剤、特に、ポリオキシエチル化脂肪酸(例えば、オレイン酸)、ソルビタン、マンニトール(例えば、無水マンニトールオレイン酸エステル)、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、及び選択可能なエトキシ化されたオレイン酸、イソステアリン酸、リシノール酸、ヒドロキシオクタデカン酸により形成されたエステル、脂肪族アルコールと多価アルコール(例えば、オレイルアルコール)のエーテル、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンブロック共重合体、特に、PluronicR、より特に、L121(Hunter等、1995、「The Theory and Practical Application of Adjuvants」(Steward−Tull、D.E.S監修)John Wiley and Sons、NY、51−94;Todd等、Vaccine、1997、15、564−570を参照)であることが好ましい。
特に、アクリル酸又はメタクリル酸重合体は、糖又は多価アルコールのポリアルケニルエーテルにより架橋される。これらの化合物はカルボマーと称される。
本発明は、MontanideTMGelであるアジュバントを用いることが好ましい。
本発明は、前記ワクチン組成物を調製する方法にも関する。前記方法は、前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物を増殖培養し、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物を増殖培養するステップ(1)と、前記ステップ(1)で増殖培養された豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物を不活化し、前記ステップ(1)で増殖培養された豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物を不活化するステップ(2)と、不活化された前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物及び不活化された前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物を比率で混合し、アジュバントを加えて乳化させるステップ(3)とを含む。
本発明に係るワクチン組成物は、さらに他の試薬を本発明に係る組成物の中に加えることもできる。例えば、本発明に係る組成物は、例えば、医薬、免疫賦活剤(例えば、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)及びインターロイキン2(IL2))、抗酸化剤、界面活性剤、着色剤、揮発性油、緩衝剤、分散剤、プロペラント及び防腐剤のような試薬を更に含むことができる。このような組成物を調製するためには、本分野において周知である方法を使用することができる。
本発明に係るワクチン組成物に基づいて経口剤型又は非経口剤型に調製されることができる。
皮内、筋肉、腹膜内、静脈内、皮下、鼻内又は硬脳膜外経路を経て投与可能な非経口剤型であることが好ましい。
本発明は、上記のワクチン組成物の豚サーコウイルス感染による関連疾患を予防及び/又は治療する医薬の調製における用途にも関する。前記豚サーコウイルス感染による関連疾患は、PCV2の異なる遺伝子サブタイプ及び豚サーコウイルス3型の単独感染又は豚サーコウイルス2型の異なる遺伝子サブタイプ及び豚サーコウイルス3型の混合感染による関連疾患である。
本発明で使用される用語「豚サーコウイルス混合感染による関連疾患」は、豚サーコウイルス3型及び2型の混合感染に起因する疾患を指すためのものである。離乳後仔豚多臓器性発育不良症候群、豚皮膚炎腎症症候群、繁殖障害、及び心臓と多臓器系炎症性反応を非網羅的に含むがこれらに限定されない。
用語「予防及び/又は治療」は、豚サーコウイルス3型及び2型の混合感染に係わる場合において、豚サーコウイルス3型及び2型の複製を抑制し、豚サーコウイルス3型及び2型の感染を抑制するか、又は豚サーコウイルス3型及び2型がその宿主の体内で定住するのを防止し、並びに豚サーコウイルス3型及び2型感染の疾患又は病症の症状を軽減することを指す。ウイルス負荷量が減少し、病症が軽減されるか及び/又は摂食量及び/又は成長が増加すると、前記予防及び/又は治療が効果に達したとみなされることができる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記PCV2遺伝子サブタイプは、PCV2a、PCV2b、PCV2d、PCV2新(new)遺伝子サブタイプである。
本発明に係るワクチン組成物は、異なるPCV2遺伝子サブタイプ及びPCV3に対して効果的に防御することができ、ワクチンの応用範囲を拡大させ、PCV2の各遺伝子サブタイプ及びPCV3の単独感染並びに混合感染に対して予防及び/又は治療を行うことができる。
本発明の一実施形態として、本発明に係るワクチン組成物において、前記豚サーコウイルス感染による関連疾患は、離乳後仔豚多臓器性発育不良症候群と、豚皮膚炎腎症症候群と、繁殖障と、心臓及び多臓器系炎症性反応とを含む。
以下、具体的な実施例と結び付けて本発明をさらに具体的に記述する。本発明の利点及び特徴は記述につれてより明らかになる。但し、これらの実施例は単に例示的なものあり、本発明の範囲に対していかなる制限も構成しない。当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱しないという前提で本発明に係る構成の詳細及び形態に対して変更又は置換を実施することができるが、これらの変更及び置換はいずれも本発明の技術的範囲に含まれるということを理解すべきである。
本発明の実施例で用いられる化学試薬はいずれも分析グレードであり、中国国薬集団から入手可能である。
本発明に係る試験方法は、特に説明がない限り、いずれも従来の方法である。記載される生物材料は、特に説明がない限り、いずれも商業的に入手可能である。
[実施例1]豚サーコウイルス3型の分離・同定
1.病理材料の由来
中国国内の一商品化養豚場で、従来の平均値に比べ、母豚の死亡率が9.4%増加し、受胎率が1.2%低下し、ミイラ変性胎子が8.2%増加する現象が現れた。臨床表現的に、影響を受けた母豚は、拒食現象を現し、多巣状丘疹、斑点及び表面皮膚炎の症状を呈した。流産した巣に異なる在胎週数のミイラ変性胎子が含有し、PCV2関連流産の症状と一致している。母豚から観察された臨床表現及び流産症状全体として、豚サーコウィルス2型による繁殖障害疾患と一致するが、全ての母豚の腎臓、リンパ節、肺、皮膚及び死胎を含む異なる組織を免疫組織化及び定量PCRによりPCV2、PRRSV、PPV、CSFV、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ検査を行った結果、いずれも陰性であった。さらに原因を究明するために、各組織の病理材料を選び取って病原分離を行った。
2.ウイルス株の分離及び培養
病理材料を1:10(体積比)でDMEM培養液に加え、研磨して、組織懸濁液を調製し、組織懸濁液を繰り返して3回にかけて凍結融解させた後、12000r/min下で15min遠心し、上清液を収集し、上清液を0.22μm膜フィルターを経てさらに濾過し、ろ液をPK15細胞上で継代させて、37℃で1h培養し、2%仔ウシ血清を含有するDMEM培養液を入れ替えるように加え、37℃に置いて5日間培養する。ウイルスを含有する培養液を収穫し、培養液を2回にかけて凍結融解させた後、ウイルスを収穫する。
3.PCR及びシークエンシング解析によるウイルス種の同定
上記のステップにおけるウイルス培養物を取って、核酸抽出試薬キットを用いてウイルスサンプルの核酸を抽出し、サーコウイルス種の特異的プライマーを使ってPCR増幅同定を行い、その結果、2000bpターゲットバンドをPCR増幅されたことが示された。PCR生成物をシークエンシング社に送ってヌクレオチド配列決定を行い、配列決定結果に対して遺伝進化解析を行った。その結果、当該ウイルス株の全ゲノム配列及びアミノ酸配列は、既に報道された他のサーコウイルスとのホモロジーがいずれも50%より小さいことが示された。然しながら、国際ウイルス学分類委員会の標準によると、サーコウイルス属における同一種類のウイルスは75%より大きいゲノムヌクレオチド配列のホモロジーを有し、Capタンパク質は70%より大きいアミノ酸配列のホモロジーを有するべきである。これにより、当該ウイルスは新たな豚サーコウィルスであることが確定でき、目前豚の体で発見された第3の種類のサーコウイルスでもある。
[実施例2]豚サーコウイルス3型ワクチン株の選別
上記の分離された豚サーコウイルス3型に基づいて特異的プライマーを設計し、定量PCRにより、中国全国各地から採集された235部のPCV3陽性疑似サンプルを解析し、121株のPCV3ウイルスを選別して分離した。この121株のうち、各株の間のゲノムヌクレオチド配列のホモロジーは最大98.9〜99.6%に達し、Capタンパク質アミノ酸配列のホモロジーは最大97.7〜99.5%に達する。本動物病原性試験及び免疫原性試験を行った結果、最終的に、1株の病原性が強く、免疫原性が良好で、広範囲性の高いPCV3ウイルス株が選別された。当該豚サーコウイルス3型ウイルスは、豚サーコウイルス3型SG株と命名され、寄託に提出された。
[実施例3] 豚サーコウイルス3型SG株の病原性試験
28〜30日齢のELISA検査を行った結果、PCV2、PCV3抗原、抗体が陰性である健康な仔豚10匹を5匹/群になるようにランダムに2つの群に分け、第1の群はPCV3SG株(105.0TCID50/匹を含む)で筋肉注射によりウイルスチャレンジし、ブランクである比較群として第2の群はDMEM培地を接種し、各群の仔豚を隔離して飼育する。ウイルスチャレンジ後、各群の仔豚を連続して観察し、その臨床症状、病理変化及びウイルス検査結果に基づいて判定を行う。その具体的な結果は、表1を参照する。
Figure 2020522545
その結果、ウイルスチャレンジ群の全ての豚にいずれも3〜5日間持続的な40.5℃以上の高温、食欲の減退、気分の沈み、乱雑な被毛、痩せ細り及び成長速度の減速が現れ、剖検でいずれも異なる程度の肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの現象が現れたことである。各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行うことで、豚サーコウイルス3型ウイルスを再度分離できた一方、ブランクである比較群は異常がなかった。これは、本発明に係る豚サーコウイルス3型SG株を仔豚に接種すると、仔豚を罹患させるおそれがあることを示している。臨床的特徴としては、典型的な豚サーコウイルス感染症状である。
[実施例4]豚サーコウイルス3型SG株抗原の調製
実施例2で選別された豚サーコウイルス3型SG株の異なる世代目の培養物をウイルス培養液量の1%(V/V)によって単一層のPK15継代細胞の中に取り込み、37℃に置いて30分間吸着した後、細胞保存液を加え、37℃に置いて培養する。毎日1〜2回観察した結果、細胞生長状態が良好であり、36〜37℃に置いて4〜7日培養した後、細胞培養物を収穫し、収穫された細胞培養物を2〜3回凍結融解した後、ウイルス液を収穫し、ウイルス力価を測定する。細胞破片を除去するように、ウイルス液をホローファイバー(0.5μm〜2μm)濾過カラムで濾過して、また0.1%〜0.2%のホルムアルデヒド水溶液を加え、37℃下で24h不活化し、完全に不活化されたウイルス抗原をワクチンを調製するために用いる。
[実施例5]豚サーコウイルス2型の分離・同定
1.病理材料の由来
中国国内の一免疫商品化PCV2ワクチンの養豚場で、母豚が流産し、ミイラ変性胎子が増加する現象が散発的に起こった。影響を受けた母豚は、拒食現象を現し、流産した巣に異なる在胎週数のミイラ変性胎子を含有し、PCV2関連流産の症状と一致している。免疫組織化及び定量PCR検査を行った結果、PCV2陽性であった。PCV2商品化ワクチンで免疫した後でも依然として罹患豚組織からPCV2が検出されたため、その原因は深く究明するに値する。さらに原因を究明するために、各組織の病理材料を選び取って病原分離を行った。
2.ウイルス性株の分離及び培養
病理材料を1:10(体積比)でDMEM培養液に加え、研磨して、組織懸濁液を調製し、組織懸濁液を繰り返して3回にかけて凍結融解させた後、12000r/min下で15min遠心し、上清液を収集し、上清液を0.22μm膜フィルターを経てさらに濾過し、ろ液をPK15細胞上で継代させて、37℃で1h培養し、2%仔ウシ血清を含有するDMEM培養液を入れ替えるように加え、37℃に置いて5日間培養する。ウイルスを含有する培養液を収穫し、培養液を2回にかけて凍結融解させた後、ウイルスを収穫する。
3.PCR及びシークエンシング解析によるウイルスの同定
上記のステップで収穫されたウイルス培養物を取って、核酸抽出試薬キットを用いてウイルスサンプルの核酸を抽出し、PCV2の特異的プライマーを使ってPCR増幅同定を行い、その結果、1.7kbターゲットバンドをPCR増幅されたことが示された。PCR生成物をシークエンシング社に送ってヌクレオチド配列決定を行い、配列決定結果に対して遺伝進化解析を行った。その結果、当該ウイルス株の全ゲノム配列は、既に報道された他のPCV2とのホモロジーがいずれも96%より小さく、アミノ酸配列は94%より小さいということが示された。解析をさらにすることにより、当該ウイルス株はPCV2bとPCV2dの間に介在し、ORF2遺伝子に突然変異が存在するか又は異なる遺伝子サブタイプの組み換えが存在するということを示しており、遺伝進化解析において、新たなPCV2遺伝子サブタイプに属している。
[実施例6]豚サーコウイルス2型ワクチン株の選別
上記の分離された豚サーコウイルス2型に基づいて特異的プライマーを設計し、定量PCRにより、中国全国各地の商品化PCV2ワクチンで免疫した後に散発的に罹患した養豚場から採集された42部のPCV2陽性疑似サンプルを解析して、16株のPCV2ウイルスを選別して分離した。この16株の間で、そのゲノムヌクレオチド配列のホモロジーは最大99.6〜100%に達し、Capタンパク質アミノ酸配列ホモロジーは最大99.5〜100%に達し、解析をさらに行った結果、一つの遺伝子サブタイプに属している。本動物病原性試験及び免疫原性試験を行った結果、最終的に、1株の病原性が強く、免疫原性が良好で、広範囲性の高いPCV2ウイルス株が選別された。当該豚サーコウイルス2型ウイルスは、豚サーコウイルス2型HH3株と命名され、寄託に提出された。
[実施例7]豚サーコウイルス2型HH3株の病原性試験
28〜30日齢のELISA検査を行った結果、PCV2、PCV3抗原、抗体が陰性である健康な仔豚10匹を5匹/群になるようにランダムに2つの群に分け、第3の群はPCV2HH3株(105.0TCID50/匹を含む)で筋肉注射によりウイルスチャレンジし、ブランクである比較群として第4の群はDMEM培地を接種し、各群の仔豚を隔離して飼育する。ウイルスチャレンジ後、各群の仔豚を連続して観察し、その臨床症状、病理変化及びウイルス検査結果に基づいて判定を行う。その具体的な結果は、表2を参照する。
Figure 2020522545
その結果、ウイルスチャレンジ群の全ての豚にいずれも3〜5日間持続的な40.5℃以上の高温、食欲の減退、気分の沈み、乱雑な被毛、痩せ細り及び成長速度の減速が現れ、剖検でいずれも異なる程度の肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの現象が現れたことである。各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行うことで、豚サーコウイルス2型ウイルスを再度分離できた一方、ブランクである比較群は異常がなかった。これは、本発明に係る豚サーコウイルス2型HH3株を仔豚に接種すると、仔豚を罹患させるおそれがあることを示している。臨床的特徴としては、典型的な豚サーコウイルス感染症状である。
[実施例8]豚サーコウイルス2型HH3株抗原の調製
実施例6で選別された豚サーコウイルス2型HH3株の異なる世代目の培養物をウイルス培養液量の1%(V/V)によって単一層のPK15継代細胞の中に取り込み、37℃に置いて30分間吸着した後、細胞保存液を加え、37℃に置いて培養する。毎日1〜2回観察した結果、細胞生長状態が良好であり、36〜37℃に置いて4〜7日培養した後、細胞培養物を収穫し、収穫された細胞培養物を2〜3回凍結融解した後、ウイルス液を収穫し、ウイルス液におけるウイルス力価を測定する。細胞破片を除去するように、ウイルス液をホローファイバー(0.5μm〜2μm)濾過カラムで濾過して、また0.1%〜0.2%のホルムアルデヒド水溶液を加え、37℃下で24h不活化し、完全に不活化されたウイルス抗原をワクチンを調製するために用いる。
[実施例9]豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンの調製
実施例4で調製された豚サーコウイルス3型SG株不活化抗原及び実施例8で調製された豚サーコウイルス2型HH3株の不活化抗原を比率で混合した後、水溶性アジュバントGelアジュバント(フランスSEPPIC社)の中にゆっくり加え、加える過程で絶え間なく回転数が800rpmである乳化機で12min撹拌して均一に混ぜ合わせる。ワクチンの具体的な配合割合は表3を参照する。
Figure 2020522545
[実施例10]豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンの免疫原性試験
28〜30日齢の、ELISA測定を行った結果、PCV2抗原、PCV3抗原及び抗体が陰性である健康な仔豚50匹を5匹/群になるようにランダムに10個の群に分け、実施例9で調製された豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンで免疫する。第5〜6の群はワクチン1で免疫し、第7〜8の群はワクチン2で免疫し、第9〜10の群はワクチン3で免疫し、第11〜12の群はそれぞれ免疫ワクチン4及びワクチン5で免疫し、第13〜14の群は免疫せずにウイルスチャレンジすることである比較群とする。各免疫群はワクチンを2ml/匹を注射し、ウイルスチャレンジすることである比較群はDMEM培地を2ml/匹を接種する。免疫後28日目にウイルスチャレンジを行い、第5の群、第7の群、第9の群、第11の群、第13の群を豚サーコウイルス3型SG株により105.0TCID50/匹の分量でウイルスチャレンジし、第6の群、第8の群、第10の群、第12の群、第14の群を豚サーコウイルス2型HH3株により105.0TCID50/匹の分量でウイルスチャレンジする。ウイルスチャレンジ後、各々の仔豚を連続して観察し、各々の仔豚の臨床症状、病理変化及びウイルス検査結果に基づいて判定を行い、その具体的な結果は表4を参照する。
Figure 2020522545
その結果、豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンは、仔豚を一回免疫した後、仔豚に100%(5/5)防御を行うことができる一方、ウイルスチャレンジすることである比較群の仔豚はウイルスチャレンジ後に全て罹患したことが示された。これは、本発明に係る豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンがかなり良い防御能力を有することを示している。
[実施例11]豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンの広範囲性防御試験
28〜30日齢の、ELISA検査を行った結果、PCV2抗原、PCV3抗原及び抗体が陰性である健康な仔豚100匹を5匹/群になるようにランダムに20の群に分け、第15〜24の群は実施例9で調製されたワクチン1で免疫し、第25〜34の群は免疫せずにウイルスチャレンジすることである比較群とする。各免疫群はワクチンを2ml/匹を注射し、ウイルスチャレンジすることである比較群はDMEM培地を2ml/匹を接種する。免疫後28日目にウイルスチャレンジを行い、第15の群及び第25の群は最近中国河南省から分離された豚サーコウイルス2a遺伝子サブタイプHN06株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第16の群及び第26の群は最近中国江蘇省から分離された豚サーコウイルス2b遺伝子サブタイプJS04株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第17の群及び第27の群は最近中国吉林省から分離された豚サーコウイルス2d遺伝子サブタイプJL13株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第18の群及び第28の群は最近中国重慶市から分離された豚サーコウイルス2新(new)遺伝子サブタイプCQ14株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第19の群及び第29の群は最近中国広東省から分離された豚サーコウイルス2新(new)遺伝子サブタイプGD15株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第20の群及び第30の群は最近中国河南省から分離された豚サーコウイルス3型HN12株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第21の群及び第31の群は最近中国江蘇省から分離された豚サーコウイルス3型JS08株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第22の群及び第32の群は最近中国吉林省から分離された豚サーコウイルス3型JL11株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第23の群及び第33の群は最近中国重慶市から分離された豚サーコウイルス3型CQ04株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、第24の群及び第34の群は最近中国広東省から分離された豚サーコウイルス3型GD05株の強毒性のウイルス株でウイルスチャレンジし、各群のウイルスチャレンジの分量はいずれも105.0TCID50/匹である。ウイルスチャレンジ後、各々の仔豚を連続して観察し、各々の仔豚の臨床症状、病理変化及びウイルス検査に基づいて判定を行う。その具体的な結果は、表5乃至表6を参照する。
Figure 2020522545
Figure 2020522545
その結果、ウイルスチャレンジ比較群である第25〜29の群はウイルスチャレンジ後にいずれも異なる程度に体温が40.5℃以上に上昇し、3〜5日間持続し、食欲が減退し、気分が沈み、被毛が乱雑で、痩せ細り及び成長速度が減速する等の臨床症状が現れ、剖検でいずれも異なる程度に肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの病理変化が現れたことが示された。各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行うことで、豚サーコウイルス2型ウイルスを再度分離できた一方、免疫群である第15〜19の群はウイルスチャレンジ後に異常臨床症状がなく、剖検でも各組織器官に異常がなく、各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行った結果、いずれもPCV2陰性を呈した。これは、本発明に係る豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンは、一回免疫することで、豚に対して異なる地域由来及び異なる遺伝子サブタイプの豚サーコウイルス2型からの攻撃を効果的で完全に免疫防御をすることができ、且つ、各内臓及び器官組織からウイルスチャレンジしたPCV2を検出できないことを示している。
Figure 2020522545
Figure 2020522545
その結果、ウイルスチャレンジ比較群である第30〜34の群はウイルスチャレンジ後にいずれも異なる程度に体温が40.5℃以上に上昇し、3〜5日間持続し、食欲が減退し、気分が沈み、被毛が乱雑で、痩せ細り及び成長速度が減速する等の臨床症状が現れ、剖検でいずれも異なる程度に肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの病理変化が現れたことが示された。各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行うことで、豚サーコウイルス3型ウイルスを再度分離できた一方、免疫群である第20〜24の群はウイルスチャレンジ後に異常臨床症状がなく、剖検でも各組織器官に異常がなく、各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行った結果、いずれもPCV3陰性を呈した。これは、本発明に係る豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンは、一回免疫することで、豚に対して異なる地域由来の豚サーコウイルス3型からの攻撃を効果的で完全に免疫防御をすることができ、且つ、各内臓及び器官組織からウイルスチャレンジしたPCV3を検出できないことを示している。
上記の結果は、本発明に係るワクチン組成物は、広範囲の免疫原性を有し、異なる地域由来の豚サーコウイルス3型及び2型ウイルス株に対していずれも完全に防御することができることを示している。
[実施例12] 豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンによる混合感染の防御試験
28〜30日齢の、ELISA検査を行った結果、PCV2抗原、PCV3抗原及び抗体が陰性である健康な仔豚20匹を5匹/群になるようにランダムに四つの群に分ける。第35の群は実施例9で調製されたワクチン1で免疫し、第36の群は実施例9で調製されたワクチン4で免疫し、第37の群は実施例9で調製されたワクチン5で免疫し、第38の群は免疫せずにウイルスチャレンジすることである比較群とする。各免疫群にワクチンを2ml/匹を注射し、ウイルスチャレンジすることである比較群はDMEM培地を2ml/匹を接種する。免疫後28日目にウイルスチャレンジを行い、全ての群を豚サーコウイルス3型SG株と豚サーコウイルス2型HH3株との混合ウイルス液でウイルスチャレンジし、ウイルスチャレンジの分量は105.0TCID50/匹である。ウイルスチャレンジ後、各々の仔豚を連続して観察し、各々の仔豚の臨床症状、病理変化結果に基づいて判定を行う。その具体的な結果は、表7を参照する。
Figure 2020522545
その結果、ウイルスチャレンジすることである比較群として第38の群はウイルスチャレンジ後にいずれも異なる程度に体温が40.5℃以上に上昇し、5日間持続し、食欲が減退し、気分が沈み、被毛が乱雑で、痩せ細り及び成長速度が減速する等の臨床症状が現れ、剖検でいずれも異なる程度に肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの病理変化が現れ、免疫群である第35の群はウイルスチャレンジ後に異常臨床症状がなく、剖検でも各組織器官に異常がなかった一方、免疫群である第36の群及び第37の群はPCV2及びPCV3の混合感染を効果的に防御できず、依然として罹患状態を呈することが示された。これは、本発明に係る豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンは、一回免疫することで、豚に対してPCV2及びPCV3からの連合攻撃を効果的で完全に免疫防御をすることができることを示している。
[実施例13]豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンの応用試験
中国国内の一商品化養豚場で、従来の平均値に比べ、母豚の死亡率が9.8%増加し、受胎率が1.2%低下し、ミイラ変性胎子が8.6%増加する現象が現れた。臨床表現的に、影響を受けた母豚は、拒食現象を現し、多巣状丘疹、斑点及び表面皮膚炎の症状を呈した。流産した巣に異なる在胎週数のミイラ変性胎子が含有されている。臨床表現症状のある母豚から36匹の妊娠した母豚を選んで、18/群になるようにランダムにA群及びB群の二つの群に分ける。A群はワクチン接種群であり、A群を実施例9で調製されたワクチン1で免疫し、B群はブランクとして比較群である。免疫群にワクチンを2ml/匹を注射し、ブランクである比較群にDMEM培地を2ml/匹を接種する。2つの群の母豚の仔豚生産状況を統計し、その結果は表8を参照する。
Figure 2020522545
Figure 2020522545
その結果、免疫群の母豚の仔豚生産に異常がなく、健康な仔豚を生産し、平均的に11.7匹/巣を生産し、健康率は最大99.5%である一方、ブランクである比較群は明らかなミイラ変性胎子及び虚弱仔豚の状況が現れ、健康な仔豚を平均的に6.9匹/巣を生産し、健康率は58.8%であり、そのうち、3匹の母豚は流産状況が起こり、巣全体ミイラ変性胎子であり、免疫群とブランクである比較群の差異は顕著であることが示された。
表8の結果は、本発明に係る豚サーコウイルス3型及び2型である2種混合不活化ワクチンは、豚サーコウイルスに感染した母豚に対して良好な免疫防御する役割を有し、且つ既にPCVに感染した母豚を防御を行うことができることを説明している。
一方、ブランクとして比較群であるB群が産んだ仔豚をそれぞれ隔離させて巣毎に飼育し、15巣をB1群(B−1巣乃至B−13巣を含み、B−6巣は巣全体ミイラ変性胎子であるため計算に入れない以外、合計12巣の仔豚)、B2群(B−14乃至B−18巣を含み、B−16巣及びB−18巣は巣全体ミイラ変性胎子であるため計算に入れない以外、合計3巣の仔豚)の二つの群に分ける,B1群は母乳を飲む前に実施例9で調製されたワクチン1で免疫し、B2群はブランクとして比較群である。免疫群はワクチンを2ml/匹を注射し、比較群はDMEM培地を2ml/匹を接種する。各々の仔豚を連続して観察し、各々の仔豚の臨床症状、病理変化及びウイルス検査に基づいて判定を行い、その具体的な結果は表9を参照する。
Figure 2020522545
Figure 2020522545
Figure 2020522545
その結果、免疫群の仔豚は、異常臨床症状がなく、各組織器官をランダムに剖検した結果、同じく異常がなく、豚の各内臓及び器官組織を剖検してPCR検査を行った結果、いずれもPCV3及びPCV2陰性を呈した一方、ブランクである比較群の仔豚はいずれも異なる程度に体温が40.5℃以上に上昇し、5日間持続し、食欲が減退し、気分が沈み、被毛が乱雑で、痩せ細り及び成長速度が減速する等の臨床症状が現れ、一部の豚は死亡し、剖検でいずれも異なる程度に肺硬変、リンパ腫大、腎臓に壊死箇所有りの病理変化が現れたことが示された。各内臓及び器官組織に対してPCR検査を行うことで、豚サーコウイルス3型及び豚サーコウイルス2型を再度分離できた。
PCVは豚の群の中で垂直感染されることが可能であるため、表9の結果は、本発明に係るサーコウイルス3型及び2型である2種混合ワクチンは、一回免疫することで、豚サーコウイルス3型及び2型に混合感染した仔豚に対して良好な免疫防御する役割を有し、且つ既にPCV3及びPCV2ウイルスに混合感染した仔豚に対して防御を行うことができ、防御率が100%であることを説明している。
以上の記載は、単に本発明の好ましい実施例であり、本発明に対するいかなる形式的な制限も行わない。好ましい実施例として本発明を以上のように開示したが、本発明を限定するものではない。本分野における当業者であれば、本発明の技術方案を逸脱しない範囲で、上記のように開示された技術内容を利用して変更又は修飾を同等変化とする若干の等価実施例を実施することができるが、本発明の技術方案を逸脱せずに本発明の技術実質に基づいて上記の実施例に対して行われるいかなる簡単な修正、同等変化及び修飾は、全て依然として本発明の技術方案の範囲内に属する。

Claims (13)

  1. 豚サーコウイルス感染を予防及び/又は治療するワクチン組成物であって、前記ワクチン組成物は、免疫量の豚サーコウイルス3型抗原と、免疫量の豚サーコウイルス2型抗原と、薬学的に許容可能な担体とを含むワクチン組成物。
  2. 前記豚サーコウイルス3型抗原は豚サーコウイルス3型SG株抗原であり、前記SG株の寄託番号はCCTCC NO.V201712であり、前記豚サーコウイルス2型抗原は豚サーコウイルス2型HH3株抗原であり、前記HH3株の寄託番号はCCTCC NO.V201726である請求項1に記載のワクチン組成物。
  3. 前記豚サーコウイルス3型SG株抗原は豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原であり、前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は1世代目以上の培養物であり、
    前記豚サーコウイルス2型HH3株抗原は豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は1世代目以上の培養物である請求項2に記載のワクチン組成物。
  4. 前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は5世代目以上の培養物であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は5世代目以上の培養物である請求項3に記載のワクチン組成物。
  5. 前記豚サーコウイルス3型SG株の培養物は5〜55世代目の培養物であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株の培養物は5〜48世代目の培養物である請求項3に記載のワクチン組成物。
  6. 前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0TCID50/ml以上であり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0TCID50/ml以上である請求項3に記載のワクチン組成物。
  7. 前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0〜107.0TCID50/mlであり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が105.0〜107.0TCID50/mlである請求項3に記載のワクチン組成物。
  8. 前記豚サーコウイルス3型SG株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が106.0TCID50/mlであり、前記豚サーコウイルス2型HH3株又はその培養物の不活化全粒子ウイルス抗原の含有量は不活化前が106.0TCID50/mlである請求項3に記載のワクチン組成物。
  9. 前記薬学的に許容可能な担体はアジュバントであり、前記アジュバントは、ホワイトオイル、ドレイクオイル、及び動物油、植物油又はミネラルオイル、或いは、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム及び金属塩、或いは、MontanideTMGel、カルボマー、スクワラン又はスクアレン、ISA206アジュバント、サポニン、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、水中油中水型エマルジョンを含み、
    前記アジュバントの含有量は5〜20V/V%である請求項1に記載のワクチン組成物。
  10. 前記アジュバントはMontanideTMGelである請求項1に記載のワクチン組成物。
  11. 前記アジュバントの含有量は10V/V%である請求項1に記載のワクチン組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のワクチン組成物の豚サーコウイルス感染による関連疾患を予防及び/又は治療する医薬の調製における用途であって、
    前記豚サーコウイルス感染による関連疾患は、豚サーコウイルス2型の異なる遺伝子サブタイプ及び豚サーコウイルス3型の単独感染又は豚サーコウイルス2型の異なる遺伝子サブタイプ及び豚サーコウイルス3型の混合感染による関連疾患である用途。
  13. 前記豚サーコウイルス感染による関連疾患は、離乳後仔豚多臓器性発育不良症候群と、豚皮膚炎腎症症候群と、繁殖障害と、心臓及び多臓器系炎症性反応とを含む請求項12に記載の用途。
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