JP2020514314A - 即時放出及び持続放出カペシタビンを含む組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、カペシタビンの医薬組成物に関し、ここで、前記組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含む。さらに、本発明は、前記組成物の調製のためのプロセスを開示する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年2月6日に出願され、本明細書においてその全体が組み込まれているインド仮特許出願第201721004194号に関する。
発明の分野
本発明は、カペシタビンの医薬組成物に関し、ここで、前記組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含む。さらに、本発明は、前記組成物の調製のためのプロセスを開示する。
発明の背景
カペシタビンは、抗新生物作用を有するフルオロピリミジンカルバメートである。これは、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(5’−DFUR)の経口的に投与される全身性プロドラッグであり、これはフルオロウラシルへと変換される。カペシタビンの分子式はC1522FN36であり、分子量は359.35であり、下記の化学構造を有する。
米国特許第4966891号及び米国特許第5472949号は、それぞれ、カペシタビンを包含する、フルオロシチジン誘導体及びN4−(置換−オキシカルボニル)−5’−デオキシ−5−フルオロシチジン化合物、並びにこれらを使用する方法を開示している。カペシタビンは、Rocheによる商品名XELODA(登録商標)として、経口投与のための150mg又は500mgのカペシタビンを含む即時放出錠剤として市販されている。XELODA(登録商標)中の不活性成分は、無水ラクトース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム及び精製水を含む。桃色又は明るい桃色のフィルムコーティングは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タルク、二酸化チタン、並びに合成の黄色及び赤色酸化鉄を含有する。カペシタビンは、単独療法又は併用療法として、結腸がん、転移性結腸直腸がん及び転移性乳がんの治療に適応されている。
カペシタビンの推奨される標準的な開始用量は、3週間のサイクルとして与えられる、経口的に1日2回(朝及び夕方;2500mg/m2の総1日用量と等しい)2週間投与される1250mg/m2、それに続く、1週間の休止期間である。ドセタキセルと組み合わせて、カペシタビンの推奨される用量は、3週間毎の1時間の静脈内注入として75mg/m2でのドセタキセルと合わせた、1日2回2週間の1250mg/m2、それに続く1週間の休止期間である。カペシタビン錠剤は、食事の終わりの後30分以内に水と共に嚥下しなくてはならない。
カペシタビンの現在利用可能な即時放出(IR)組成物は、概ね1.5時間のTmax及び0.75時間のT1/2を有する(図1)。さらに、利用可能な組成物は、一定の血漿濃度を維持せず、すなわち、定常状態濃度を達成するのに困難である。
カペシタビンの現在利用可能なIR組成物の投与の後、カペシタビンの血漿濃度は、概ね6時間後に最小有効濃度未満に達し、これは用量の投与の6〜12時間後に治療効果をもたらさない。
カペシタビンは、がんの処置のために高い治療的価値を有する。カペシタビンのIR錠剤は、重度の胃腸の副作用をもたらし得る。今日まで、いくつかのアプローチは、IR組成物と関連する問題を克服すると報告されている。
国際公開第2013030602号は、実質的にアモルファスなカペシタビン又はその類似体、及び任意選択で持続放出構成要素を含む、経口投与のための持続放出医薬組成物を開示しており、ここで、持続放出構成要素は、カペシタビン又はその類似体の総重量に対して200w/w%未満の量で存在する。
国際公開第2006110800号は、カペシタビンを含む多微粒子状調節放出組成物を開示しており、ここで、経口送達に続いて、組成物は、カペシタビンを拍動性の様式で送達する。
米国特許出願公開第20070122481号は、カペシタビンを含む多微粒子状調節放出組成物を開示しており、ここで、経口送達に続いて、組成物は、カペシタビンを拍動性の様式で送達する。
しかし、現在利用可能なIR錠剤と関連する問題を克服し、且つ即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含む組成物から、投与の後12時間まで薬物を放出し、有効な血漿濃度のカペシタビンを概ね12時間実現及び維持するカペシタビン組成物を開発することが依然として必要とされている。
本発明の目的
したがって、本発明の目的は、カペシタビンの医薬組成物を提供することであり、ここで、前記組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの医薬組成物を提供することであり、ここで、組成物は、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン、及び持続放出として残存する量のカペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの医薬組成物を提供することであり、ここで、組成物は、組成物中のカペシタビンの総重量に対して、即時放出として20%のカペシタビン及び持続放出として80%のカペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの持続放出カプセルを提供することであり、ここで、持続放出カプセルは、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン錠剤、及び持続放出カペシタビン錠剤を含み、ここで、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの持続放出カプセルを提供することであり、ここで、持続放出カプセルは、即時放出錠剤として20%のカペシタビン、及び持続放出錠剤として80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの持続放出カプセルの調製のためのプロセスを提供することであり、ここで、持続放出カプセルは、即時放出錠剤として20%のカペシタビン、及び持続放出錠剤として80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの二層錠剤を提供することであり、ここで、二層錠剤は、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン層、及び持続放出カペシタビン層を含み、ここで、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの二層錠剤を提供することであり、ここで、二層錠剤は、即時放出層中の20%のカペシタビン及び持続放出層中の80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、二層錠剤中のカペシタビンの総量に基づいており、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの二層錠剤の調製のためのプロセスを提供することであり、ここで、二層錠剤は、即時放出層中の20%のカペシタビン及び持続放出層中の80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、二層錠剤中のカペシタビンの総量に基づいており、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルを提供することであり、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、複数単位は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記複数単位のカペシタビンからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルを提供することであり、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、持続放出カプセルは、即時放出複数単位として20%のカペシタビン及び持続放出複数単位として80%のカペシタビンを含み、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本発明の別の目的は、カペシタビンの安定な医薬組成物を提供することであり、ここで、前記組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続し、ここで、前記医薬組成物中の総不純物は、前記医薬組成物を40℃/75%RHの貯蔵条件に2カ月の期間供した後に2w/w%以下である。
本発明の別の目的は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルの調製のためのプロセスを提供することであり、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、持続放出カプセルは、即時放出複数単位として20%のカペシタビン及び持続放出複数単位として80%のカペシタビンを含み、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
発明の概要
本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含む。さらに、本発明は、前記組成物の調製のためのプロセスを提供する。
カペシタビンの現在利用可能な即時放出(IR)組成物は、概ね1.5時間のTmax及び0.75時間のT1/2を有することを示す図である。
発明の詳細な説明
本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン、及び持続放出として残存する量のカペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、組成物中のカペシタビンの総重量に対して、即時放出として20%のカペシタビン及び持続放出として80%のカペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの持続放出カプセルを提供し、ここで、持続放出カプセルは、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン錠剤、及び持続放出カペシタビン錠剤を含み、ここで、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの持続放出カプセルを提供し、ここで、持続放出カプセルは、即時放出錠剤として20%のカペシタビン、及び持続放出錠剤として80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの持続放出カプセルの調製のためのプロセスを提供し、ここで、持続放出カプセルは、即時放出錠剤として20%のカペシタビン、及び持続放出錠剤として80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの二層錠剤を提供し、ここで、二層錠剤は、初回負荷量を実現するのに十分な即時放出カペシタビン層、及び持続放出カペシタビン層を含み、ここで、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの二層錠剤を提供し、ここで、二層錠剤は、即時放出層中の20%のカペシタビン及び持続放出層中の80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、二層錠剤中のカペシタビンの総量に基づいており、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの二層錠剤の調製のためのプロセスを提供し、ここで、二層錠剤は、即時放出層中の20%のカペシタビン及び持続放出層中の80%のカペシタビンを含み、ここで、カペシタビンの量は、二層錠剤中のカペシタビンの総量に基づいており、前記二層錠剤からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルを提供し、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、複数単位は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記複数単位のカペシタビンからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルを提供し、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、持続放出カプセルは、即時放出複数単位として20%のカペシタビン及び持続放出複数単位として80%のカペシタビンを含み、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
別の実施形態では、本発明は、複数単位のカペシタビンを含む持続放出カプセルの調製のためのプロセスを提供し、ここで、複数単位は、ミニ錠剤又はペレット又は球の形態であり、持続放出カプセルは、即時放出複数単位として20%のカペシタビン及び持続放出複数単位として80%のカペシタビンを含み、カペシタビンの量は、カプセル中のカペシタビンの総量に基づいており、前記カプセルからのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。
本出願の目的のために、用語「持続放出」は、より長い期間の薬物の放出、すなわち、即時放出でないことを意味する。
本出願の目的のために、用語「即時放出カペシタビン」は、組成物又は構成要素又は層又は単位からカペシタビンを即時に放出する、すなわち、持続放出ではない、カペシタビンを含む組成物又は構成要素又は層又は単位を意味する。
本出願の目的のために、用語「持続放出カペシタビン」は、組成物又は構成要素又は層又は単位からカペシタビンをより長い期間放出する、すなわち、即時放出ではない、カペシタビンを含む組成物又は構成要素又は層又は単位を意味する。
本発明による医薬組成物は、適切な添加剤を含む。適切な添加剤を加えて本発明による剤形を製剤化するが、適切な添加剤は、これらに限定されないが、結合剤、賦形剤、滑沢剤、流動促進剤、及びそれと同様のものを含み得る。
本発明によれば、結合剤は、これらに限定されないが、アカシア、カルボマー、カルボキシメチルセルロース、微結晶性セルロース、コポビドン、ゼラチン、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、アンモニオメタクリレートコポリマーなど、又はこれらの混合物を含み得る。
本発明によれば、賦形剤は、これらに限定されないが、ラクトース無水物、ラクトース一水和物、噴霧乾燥ラクトース、第二リン酸カルシウム、三塩基性リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、アルファ化デンプン、微結晶性セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、微結晶性セルロース(粉末状)など、又はこれらの混合物を含み得る。
本発明によれば、滑沢剤は、これらに限定されないが、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリル、ステアリン酸マグネシウム、ミネラルオイルライト、ポリエチレングリコール、ヒマシ油、ステアリルフマル酸ナトリウム、デンプン、ステアリン酸、タルク、硬化植物性油、ステアリン酸亜鉛、安息香酸ナトリウムなど、又はこれらの混合物を含み得る。
本発明によれば、流動促進剤は、これらに限定されないが、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、タルクなど、又はこれらの混合物を含み得る。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続し、組成物は、カペシタビンの結晶性又はアモルファス形態を含む。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、持続放出は、調節放出マトリックス材料を使用することによって達成される。
本発明によれば、調節放出マトリックス材料は、親水性マトリックス材料又は疎水性マトリックス材料又はその混合物を含み得る。調節放出マトリックス材料は、持続放出カペシタビンの総重量の10重量%〜50重量%の量で存在し得る。
本発明によれば、調節放出マトリックス材料は、これらに限定されないが、異なる粘度グレードを有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);例えば、HPMC K4M、HPMC K100M、HPMC K100LV、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、疎水性ポリマー、ワックス、脂肪、長鎖脂肪酸、脂肪アルコール、又は対応するエステル若しくはエーテル又はこれらの混合物など、又はこれらの混合物を含み得る。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、持続放出は、複数単位のカペシタビン上へと調節放出コーティングを使用することによって達成される。
本発明によれば、調節放出コーティング材料は、pH依存性コーティング材料又はpH非依存性コーティング材料又はこれらの混合物を含み得る。調節放出コーティング材料は、持続放出カペシタビンの総重量の3重量%〜30重量%の量で存在し得る。
本発明によれば、調節放出コーティング材料は、これらに限定されないが、アルキルセルロース、例えば、エチルセルロース、又はセルロースエステル、例えば、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ポリメタクリレート、アクリル酸エチル及びメタクリル酸メチルのコポリマー、アンモニオメタクリレートコポリマー、ポリアクリル酸及びポリアクリレート及びメタクリレートコポリマー、シェラック、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなど、又はこれらの混合物を含み得る。
別の実施形態では、本発明は、カペシタビンの安定な医薬組成物を提供し、ここで、前記組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続し、ここで、前記医薬組成物中の総不純物は、前記医薬組成物を40℃/75%RHの貯蔵条件に2カ月の期間供した後に2w/w%以下である。
実施例
本発明をほんの一例として説明してきたが、本明細書における開示に基づいて当業者には明らかである、添付の特許請求の範囲の範囲及び精神の範囲に入るそれに対する修正はまた、本発明の範囲内であると考えられると認識される。
実施例1:カペシタビンの即時放出(IR)錠剤及びカペシタビンの持続放出(ER)錠剤を含む持続放出カプセル。
a)持続放出及び即時放出錠剤の組成
b)適切なカプセルへの所定の数の即時放出及び持続放出錠剤の充填。
持続放出カプセルの調製のためのプロセス:
a)一般の顆粒の調製:
1.カペシタビン、ラクトース無水物、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、6cpsを適当な篩を通して篩分けし、適正に混合した。
2.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、6cpsを精製水に溶解し、ステップ1の材料を顆粒化するために使用した。
3.湿った塊を乾燥機中で乾燥させた。
4.乾燥した顆粒を適当な篩に通過させた。
b)持続放出錠剤の調製:
5.ヒドロキシプロピルメチルセルロースK4M CRを適当な篩を通して篩分けし、ステップ4において得た顆粒と共に適正に混合した。
6.ステアリン酸マグネシウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ5において得た材料と共に適正に混合した。
7.ステップ6の滑らかにしたブレンドを、適当な工具を使用して圧縮し、持続放出錠剤を生成した。
c)即時放出錠剤の調製:
8.微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ4において得た顆粒と共に適正に混合した。
9.ステアリン酸マグネシウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ8において得た材料と共に適正に混合した。
10.ステップ9の滑らかにしたブレンドを、適当な工具を使用して圧縮し、即時放出錠剤を生成した。
d)持続放出カプセルの調製
11.適当な数の持続放出及び即時放出錠剤を、空の硬質ゼラチンカプセル中に充填した。
実施例2:カペシタビンの即時放出(IR)錠剤及びカペシタビンの持続放出(ER)錠剤を含む持続放出カプセル。
a)持続放出及び即時放出錠剤の組成
b)適切なカプセル中への所定の数の即時放出及び持続放出錠剤の充填。
持続放出カプセルの調製のためのプロセス:
1.実施例2の持続放出カプセルは、実施例1、すなわち、ステップ1〜ステップ10と同様のプロセスによって調製した。
2.適切な数の錠剤を、カプセルセル中に充填した。すなわち(a)500mgのカプセルの調製のために、8個のER錠剤及び2個のIR錠剤を、空の硬質ゼラチンカプセルサイズ’00中に充填し、(b)150mgのカプセルの調製のために、4個のER錠剤及び1個のIR錠剤を、空の硬質ゼラチンカプセルサイズ’0el中に充填した。
実施例3:カペシタビンの即時放出(IR)層及びカペシタビンの持続放出(ER)層を含む二層錠剤。
二層錠剤の調製のためのプロセス:
a)一般の顆粒の調製:
1.カペシタビン、ラクトース無水物、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、6cpsを適当な篩を通して篩分けし、適正に混合した。
2.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、6cpsを精製水に溶解し、ステップ1の材料を顆粒化するために使用した。
3.湿った塊を乾燥機中で乾燥させた。
4.乾燥した顆粒を適当な篩に通過させた。
b)層I(ER層)の調製:
5.ヒドロキシプロピルメチルセルロースK4M CRを適当な篩を通して篩分けし、ステップ4において得た顆粒と共に適正に混合した。
6.ステアリン酸マグネシウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ5において得た材料と共に適正に混合した。
7.ステップ6の滑らかにしたブレンドを、二層圧縮機を使用した層I(ER層)の調製のために使用して、二層錠剤を調製した。
c)層II(IR層)の調製:
8.微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ4において得た顆粒と共に適正に混合した。
9.ステアリン酸マグネシウムを適当な篩を通して篩分けし、ステップ8において得た材料と共に適正に混合した。
10.ステップ9の滑らかにしたブレンドを、二層圧縮機を使用した層II(IR層)の調製のために使用して、二層錠剤を調製した。
実施例4:カペシタビンの即時放出(IR)層及びカペシタビンの持続放出(ER)層を含む二層錠剤。
二層錠剤の調製のためのプロセス:
実施例4の二層錠剤を、実施例3と同様のプロセスによって調製した。
実施例5:カペシタビンの即時放出(IR)錠剤及びカペシタビンの持続放出(ER)錠剤を含む持続放出カプセル。
a)持続放出及び即時放出錠剤の組成
b)適切なカプセル中への所定の数の即時放出及び持続放出錠剤の充填。
二層錠剤の調製のためのプロセス:
実施例5の持続放出カプセルを、実施例2と同様のプロセスによって調製した。
実施例2の溶出研究結果:実施例2によって調製したカプセルの溶出研究は、溶出溶媒として900mlのリン酸緩衝液、pH6.8を37℃及び50RPMにて使用して、II型溶出装置USPにおいて行った。得られた溶出研究結果を、下記で作表する。
実施例5の溶出研究結果:実施例5によって調製したカプセルの溶出研究は、900mlの2つの異なる溶出溶媒、すなわち、(1)リン酸緩衝液、pH6.8及び(2)酢酸緩衝液、pH4.5を37℃及び50RPMにて使用して、II型溶出装置USPにおいて行った。得られた溶出研究結果を、下記で作表する。
実施例5の安定性研究結果:実施例5によって調製したカプセルの安定性研究を、40℃/75%RHにて2カ月の間行った。得られた安定性結果は、下記の通りである。
このように、カペシタビンの医薬組成物(ここで、組成物は、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含む)は、本発明によって調製することができ、ここで、前記組成物からのカペシタビンの溶出は、12時間まで持続する。

Claims (8)

  1. カペシタビンの医薬組成物であって、即時放出カペシタビン及び持続放出カペシタビンを含み、前記組成物からのカペシタビンの溶出が、12時間まで持続する、医薬組成物。
  2. 前記組成物中のカペシタビンの総重量に対して、即時放出として20%のカペシタビン及び持続放出として80%のカペシタビンを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記即時放出カペシタビンが、初回負荷量を実現するのに十分である、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 前記持続放出カペシタビンが、前記組成物からのカペシタビンの溶出を12時間まで実現する、請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 前記即時放出カペシタビンが、カペシタビンを即時に放出する、前記カペシタビンを含む組成物又は構成要素又は層又は単位である、請求項1に記載の医薬組成物。
  6. 前記持続放出カペシタビンが、カペシタビンの溶出を12時間まで実現する、カペシタビンを含む組成物又は構成要素又は層又は単位である、請求項1に記載の医薬組成物。
  7. 前記組成物中のカペシタビンの総重量に対して、即時放出として20%のカペシタビン及び持続放出として80%のカペシタビンを含み、前記組成物からのカペシタビンの溶出が、12時間まで持続する、カペシタビンの医薬組成物。
  8. カペシタビンの医薬組成物であって、前記医薬組成物中の総不純物が、前記医薬組成物を40℃/75%RHの貯蔵条件に2カ月の期間供した後に2w/w%以下である、医薬組成物。
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