JP2020509800A - 歯内ピンおよびこれを有するセット - Google Patents

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Abstract

歯内ピン(1)が有するベースピン(2)が、天然の歯根(4)にベースピン(2)を固定するための歯根部分(3)と、歯内ピン(1)に歯冠補綴物(6)を固定するため、付加的または代替的に、天然の歯冠(32)に配置するための歯冠部分(5)と、を備えている。ベースピン(2)が、少なくとも1つの有機バインダ(8)を含む複合材料(7)により構成されている。複合材料(7)がフィラーとしての(7)ガラス粒子(9)を含んでいる。【選択図】 図2

Description

本発明は、ベースピンを有する歯内ピンに関する。
歯学分野における歯内療法では、歯根ピンまたは歯根部分を有する歯内ピンを歯根に固定するため、天然歯の残存部分または少なくとも天然歯根が用いられる。歯内ピンの歯冠部分は、天然の歯冠の残存部分を安定化および/または補完するため、および/または歯冠補綴物を歯内ピンの歯冠部分に固定するために用いられる。
従来技術において、様々な材料からなる歯内ピンが知られており、チタンなどの金属製の歯内ピンがある。第1の問題は、これらの金属の機械的特性が天然の歯質とは異なることである。第2の問題は、金属の生体適合性に関する問題であり、金属および/または周囲の軟部組織への金属イオンの沈着は今では問題視されている。
従来技術において、ガラスまたは炭素繊維が有機バインダに埋め込まれている一般的な歯内ピンが知られている。しかし、これらの繊維強化プラスチックに疲労の兆候が生じ、何よりも繊維およびバインダの分離が誘起される可能性があることを経験が示している。
したがって、本発明の目的は、上述のタイプの歯内ピンを、その機械的特性において天然の歯質にできるだけ近づけ、可能な限り長持ちする程度まで改善することである。
本発明は、ベースピンを有する歯内ピンであって、前記ベースピンが、天然の歯根に前記ベースピンを固定するための歯根部分と、前記歯内ピンに歯冠補綴物を固定するため、付加的または代替的に、天然の歯冠に配置するための歯冠部分と、を備え、前記ベースピンが、少なくとも1つの有機バインダを含む複合材料により構成されている歯内ピンに関する。
前記目的への到達のため、本発明の歯内ピンは、前記複合材料がフィラーとしてのガラス粒子を含んでいることを特徴とする。
したがって、本発明の基本思想は、歯内ピンを製造するための複合材料を用いること、または、一方では有機バインダを含み、他方ではフィラーとしてガラス粒子が充填された複合材料を用いることである。機械的性質が天然の歯質に非常に近く、かつ、十分な寿命がある歯内ピンが作製されうる。本発明に係る歯内ピンの好ましい変形によれば、最終製品としての曲げ強度は、150MPa(メガパスカル)〜250MPaの範囲に含まれ、好ましくは180MPa〜220MPaの範囲に含まれ、特に好ましくは200MPaである。歯内ピンの圧縮強度は、好ましくは450MPa〜550MPaの範囲に含まれ、より好ましくは500MPa〜550MPaの範囲に含まれ、さらに好ましくは550MPaである。そのような歯内ピンの曲げ弾性率は、12GPa(ギガパスカル)〜25GPaの範囲に含まれ、好ましくは17GPa〜25GPaの範囲に含まれ、より好ましくは20GPaである。歯内ピンの表面硬度は、85HV(ビッカース硬度)〜120HVの範囲に含まれ、好ましくは90HV〜100HVの範囲に含まれ、さらに好ましくは95HVである。これらのパラメーターはすべて、2010−03−1に定められているEN ISO 4049に従って決定される。
複合材料のガラス粒子の粒径は、好ましくは0.01μm(ミクロン)〜50μmの範囲に含まれ、より好ましくは0.01μm〜3μmの範囲に含まれる。ガラス粒子は丸みを帯びていてもよいが、それとは異なる粒子形状を有していてもよい。最密充填の観点から、複合材料は、異なる粒径のガラス粒子を含有していることが好ましい。複合材料は、単一種類のガラスだけでなく、複数種類のガラスのガラス粒子を含んでいてもよい。好ましくは、いわゆる高充填の複合材料または原材料である。歯内ピンまたはベースピンの最終製品におけるガラス粒子の体積分率は、好ましくは少なくとも78体積%、好ましくは少なくとも83体積%、特に好ましくは少なくとも90体積%である。 ガラス粒子は、好ましくは、バリウムガラスおよび/またはストロンチウムガラスを含むまたはバリウムガラスおよび/またはストロンチウムガラスからなる。ガラス粒子の表面はシラン化処理されていてもよい。特にバリウムガラスおよびストロンチウムガラスは、放射線に対して不透過性の材料であるため、歯内ピンは、患者の歯に適用された後、X線画像によって画像化または可視化されうる。ガラス粒子自体が放射線不透過性を有していない場合、相応の放射線に対する不透過性、したがってX線画像での視認性を得るため、アルミナなどが付加的なフィラーとして複合材料に添加されてもよい。別のフィラーとして、酸化亜鉛(ZnO)が歯内ピンの複合材料に添加される場合、抗菌効果が得られる。歯内ピンにおける酸化亜鉛の体積分率は、最終製品では約2〜5%になる。複合材料のさらなるフィラーは、顔料、すなわち染料および/または有機バインダおよび/または他の添加剤の重合を促進する触媒であってもよい。
有機バインダは、本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つのメタクリレートを含むかまたはそれからなる。好ましくは、有機バインダは、少なくとも主成分としてメタクリレートを含有する。
ベースピンまたは歯内ピンの製造のための複合材料として、ドイツのピンネベルクの所在するフィルマ・インディゴデンタル有限合資会社(Firma Indigodental GmbH&Co.KG)製の製品REF 2061が用いられてもよい。この製品には、トリエチレングリコールジメタクリレート、ウレタンジメタクリレート、ビス−GMAおよびエトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートが含まれている。有機バインダとして、例えばこの会社の製品REF 2050が用いられてもよい。
歯内ピンは、歯内療法において用いられるピンである。本発明に係る歯内ピンは、歯根ピンと呼ばれてもよい。本発明に係る歯内ピンは、ベースピンのみから構成されていてもよい。しかしながら、本発明に係る歯内スティックは、例えば後述する外套体など、他の構成要素を有していてもよい。ベースピンには少なくとも歯根部分がある。これは、ベースピンを固定するために天然の歯根に固定されるベースピンの一部である。このため、天然の歯根に相応する、ベースピンの歯根部分が挿入されるチャネルが、例えばドリルによって形成される。ベースピンには歯冠部分もある。これは、天然の歯の歯冠の部分またはその残りの大部分に配置されるように機能する部分である。ただし、歯冠部分は、特に天然の歯冠が残存していない場合または残存している場合にのみ、歯冠補綴物を取り付けることにも役立つ。したがって、本発明に係る歯内ピンは、一方で、歯冠補綴物、すなわち人工的に作成された歯冠または人工的に作成された歯冠の一部を天然の歯根に固定するために用いられる。しかしながら、本発明に係る歯内ピンは、天然の歯冠の残存部分を安定させるために用いられてもよく、歯冠の人工的な部分を任意に補填するための固定部材として機能することもできる。この意味で、歯冠補綴物は、天然の歯冠の一部のみ、または天然の歯冠の全部に置換される。ベースピンの歯根部分を歯根に対して固定するため、本来の歯根に元々存在する神経根が、このチャネルの歯根部分を確保するためのチャネルとして存在している場合がよくある。
本発明に係る歯内ピンまたは歯根ピンは、好ましくは、安価に製造され、残存している歯根または残存している天然の歯の歯科医により簡単に使用されうる大量生産製品である。本発明に係る歯内ピンの複合材料は、その機械的な特性が天然の歯質に非常に近いため、通常の歯科医、ドリルまたはグラインダなどによる必要な短縮または適当な形状への調整のために適用されうる。
ベースピンの歯根部分は、接着剤または換言すればセメントにより、事前に準備されかつ洗浄された天然の歯根のチャネルにおいて接着またはセメント接着される。この目的のために使用される接着剤は、好ましくは、ベースピンの複合材料と同様の組成を有する。したがって、接着剤は、好ましくは、有機バインダとフィラーとしてのガラス粒子との複合材料でもある。したがって、接着剤の有機バインダは、好ましくは少なくとも1つのメタクリレートを含む、または、少なくとも1つのメタクリレートからなる。接着剤は未硬化状態において液体または少なくともペースト状である必要があるため、フィラー、特にガラス粒子の体積分率は、歯内ピンの複合材料よりも小さいことが好ましい。フィラーの含有量、または特に接着剤におけるガラス粒子の割合は、45vol.%〜65vol.%の範囲に含まれていることが好ましい。
接着剤における有機バインダは、光の作用により重合して硬化する。接着剤のできる限り良好かつ永続的な接続および急速硬化を促進かつ強制するため、本発明に係る歯内ピンの特に好ましい変形実施形態では、ベースピンが歯冠部分に導光面を有し、導光面面を介して案内された光の少なくとも一部、好ましくは全部が歯根部分に案内されるように構成されている。当該実施形態では、ベースピンそれ自体が一種の導光部材として用いられるため、ベースピンの導光面を介してベースピンに案内された光は、接着剤に案内され、接着剤の硬化を強制する。
良好な透光性を有するように設計するため、好ましい実施形態におけるベースピンは、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、比較的低い不透明度および他方で比較的高い透光性を有する。ベースピンの不透明度は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、15%〜45%の範囲に含まれ、好ましくは25%〜30%の範囲に含まれ、特に好ましくは約27%である。この不透明度、および以下のすべての不透明度は、DI N 6174に従って決定されうる。導光面は、ベースピンの歯冠部分において、ベースピンの歯根部分とは反対側の端部にある。
接着剤またはセメント材料を硬化させる必要がある場合、導光面を介して供給される光を特に的確に導くために、好ましい変形実施形態では、ベースピンがレンズ本体を備えている。このレンズ本体は、ベースピンの歯冠部分に配置されている。好ましくは、レンズ本体は、ベースピンの肥厚部として形成される。これは、レンズ本体が、ベースピンの歯根部分および歯冠部分のいずれよりも大きい径を有することが好ましいことを意味する。レンズ本体は、その屈折効果によって認識される。導光面を介して案内された光を屈折させ、接着剤を硬化させる必要がある箇所に向ける。当該箇所は、ベースピンの歯根部分の外面と、必要に応じて、以下でより詳細に説明されるように、残存している天然の歯根により支持される歯内ピンの肩部分である。
好ましい実施形態では、ベースピンの歯根部分は、歯冠部分から離れる方向について縮径する円錐状または円錘台状に形成される。歯根部分は、好ましくは、ベースピンの縦軸線を基準として回転対称性を有する形状である。したがって、円錐状のベースピンは円錐台状ピンまたは円錐台状である。ベースピンの歯根部分の外面には、多少の表面粗さがある。好ましくは、ベースピンの歯根部分の外面にねじ山などの外部から見える構造はない。したがって、好ましい実施形態では、歯根部分の外面が滑らかであってもよい。
本発明に係る歯内ピンは、前述のように、ベースピンのみから構成されていてもよい。本発明の他の実施形態において、歯内ピンが、ベースピンに加えて、好ましくはベースピンの歯冠部分を周方向に閉じた形態で覆う外套体(または外套体のみ)を備えていてもよい。好ましくは、外套体は、ベースピンよりも高い不透明度を有する。ベースピンと比較して外套体の不透明度が高いことにより、最終的に全部または一部が作製される歯冠部分が、天然の歯冠の外観にできるだけ近づけられる。外套体の不透明度は、好ましくは50%〜80%の範囲に含まれ、より好ましくは65%〜75%の範囲に含まれ、さらに好ましくは約70%である。
外套体は、着色に必要な顔料または染料を除いて、ベースピンと同じ複合材料で構成され、あるいは、当該複合材料を含有している。外套体を作製するために用いられる複合材料を着色するために、TiO2のような白色顔料など、それ自体既知の有機顔料および/または無機顔料が用いられる。顔料は、外套体の全体的な外観が患者の口腔における天然の歯質の外観にできるだけ近くなるように調整される。実験室の色空間において、外套体は好ましくは59〜69の範囲に含まれるL値および/または−0.35〜−3.2の範囲に含まれるa値および/または−0.4〜−6の範囲に含まれるb値を有する。L値、a値およびb値ならびに不透明度は、DIN 6174の仕様に従って決定されうる。歯内ピンの好ましい実施形態は、修復物外套体とも呼ばれる外套体が、歯内ピンの歯根部分の反対側で突出するベースピンの肩部分を構成する。肩部分は、歯内ピンの全体を周方向に閉じて形成される。肩部分により、歯内ピンが残存する天然の歯根に支持されうる。
本発明の好ましい実施形態では、ベースピン自体がモノリシックである。外套体も同様にモノリシックであることが好ましい。モノリシックとは、一体物または一体的に形成されていることを意味する。ベースピンに、場合によっては外套体にも境界面または継目はない。したがって、ベースピンは好ましくは単一の物体からなり、複合材料はベースピンの内部のいずれの箇所でも均一に形成されることが好ましい。同じことが外套体にも当てはまる。
本発明に係る歯内ピンの特に好ましい実施形態では、ガラス粒子が互いに融合されている。歯内ピンの複合材料のガラス粒子は、相応の顕微鏡画像において、それらの表面が溶かされて融合されることによって相互に接続されていることが確認される。後でより詳細に説明するように、ベースピンおよび場合によっては外套体にレーザー処理が施されることによってガラス粒子が相互に融合される。したがって、ガラス粒子を相互に融合させることができるように、ベースピンおよび/または外套体にレーザー処理が施されてもよい。相互に融合することにより、硬化した有機バインダによるガラス粒子の結合よりも強い結合が達成される。好ましい実施形態では、ガラス粒子は、ベースペンの全体にわたって相互に融合している。このことは外套体の好ましい実施形態においても同様である。したがって、ガラス粒子が任意に存在する外套体の全体で相互に融合されていることも有利である。
残存している天然の歯根に、歯内ピンの歯根部分に適合したチャネルを穿設するため、ベースピンの歯根部分の形状に適合した形状を有するドリルが用いられる。「適合」とは、ドリルが、残存している天然の歯根に穴または溝をあけることを意味し、これにより、ベースピンの歯根部分を必要な接着剤と一緒に固定するために必要なスペースが形成される。ドリルの形状は、ベースピンの歯根部分の形状に実質的に対応するか、接着剤のためのスペースを確保するためにわずかに大きくてもよい。これに関して、本発明はまた、少なくとも1つの、好ましくは複数の本発明に係る歯内ピンおよび少なくとも1つのドリルを有するセットに関し、ドリルの形状は、歯内ピンのベースピンの歯根部分の形状に適合している。そのようなセットは、いくつかの歯内ピンと、必要に応じていくつかの一致するドリルを含んでいてもよい。さらに、セットには適切な接着剤も含まれていてもよい。ドリルは、最適な長さまたは深さで歯根に穴を穿設するために、縦方向のストッパおよび/または好ましくは視認可能なマーカを有していてもよい。
本発明による歯内ピンの好ましい実施形態およびそれらの製造方法のさらなる特徴および詳細は、以下の図面を用いて例示的に説明される。
本発明に係るベースピンの第1側面図。 本発明に係る第1側面図が90°回転されたベースピンの第2側面図。 図1および図2に示されているベースピンおよび様々なシース構造体を備えた本発明に係る歯内ピンの異なる実施形態を示す図。 図1および図2に示されているベースピンおよび様々なシース構造体を備えた本発明に係る歯内ピンの異なる実施形態を示す図。 図1および図2に示されているベースピンおよび様々なシース構造体を備えた本発明に係る歯内ピンの異なる実施形態を示す図。 図1および図2に示されているベースピンおよび様々なシース構造体を備えた本発明に係る歯内ピンの異なる実施形態を示す図。 図1および図2に示されているベースピンおよび様々なシース構造体を備えた本発明に係る歯内ピンの異なる実施形態を示す図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 図1〜図7に示されている歯内ピンの歯への適用例示図。 本発明に係る歯内ピンの複合材料の概略拡大図。 製造方法に関する説明図。 製造方法に関する説明図。 ベースピンに適合した形状を有するドリルの概略図。
図1および図2に示されている本発明に係る歯内ピン1の実施例は、ベースピン2のみからなる。ベースピン2は、歯根部分3および歯冠部分5を有する。歯根部分3は、天然の歯において残存している歯根4の対応するチャネル33に固定されるように設計されている。ベースピン2の歯冠部分5は、天然の歯冠に配置される場合、または、歯内ピン1またはベースピン2に歯冠補綴物6を取り付けることがもはやできない場合または部分的にしかできない場合に使用される。歯根部分3は、ベースピン2の縦軸線12を基準として回転対称性を有し、歯冠部分5から離れる方向について先細になる円錐台状に形成されている。ベースピン2の歯冠部分5もまた、ベースピン2の縦軸線12を基準として回転対称性を有するように形成されていてもよい。本実施形態では、図1および図2の比較が示すようにそうではない。図2には、図1に対して90°だけ回転された側面図が示されている。本実施形態では、歯冠部分5は、歯根部分3の反対側において導光面10で終端する。歯冠部分5は、本実施形態では、レンズ本体を形成する肥厚部11である。本実施形態では、ベースピン2が全体的に透光性を有するように透明または半透明に形成されている。これにより、導光面10を介してベースピン2の内部に供給された光は、歯根部分3に導かれる。肥厚部11がレンズとして機能することにより、歯根部分3に光が導かれ、透光性とともに増強される。肥厚部11によって形成されるレンズは、図1および図2に示されている歯内ピン1は、根部領域3だけでなく図3〜図7に示されている変形実施形態の歯内ピン1の肩部分14にも光を導くように設計されていてもよい。ベースピン2の透過性の設計により、接着剤28の特に良好で迅速な硬化が可能になり、これにより、ベースピン2の歯根部分3が歯根4に固定される。ベースピン2は全体的に一体的であり、単一の部品により構成されている。ベースピン2は、少なくとも一の有機バインダ8とフィラーとしてのガラス粒子9とを有する複合材料7からなる。さらに、複合材料7は、前述の他のフィラーをさらに有していてもよい。ガラス粒子9は、一緒に溶融され、一方ではそれらの間に配置された有機バインダ8により、他方では共に溶融することにより、相互に恒久的かつ堅固に連結されている。これはベースピン2の構造であり、前述のような優れた機械的特性をもたらす。
図3〜図7には、本発明に係る歯内ピン1の実施形態が示されており、歯内ピン1はそれぞれベースピン2および外套体13を有する。当該実施形態において、それぞれの外套体13は、ベースピン2の歯冠部分5を周方向に閉じた状態で取り囲んでいる。好ましい実施形態における外套体13は、ベースピン2よりも高い不透明度を有する。これらの外套体13のそれぞれは、周方向に閉じて形成され、ベースピン2の歯根部分3の反対側で突出している肩部分14を有する。図3〜図7に示されているすべての実施形態において、同一形状のベースピン2が、外套体13に適用されている。本実施形態では、外套体13は、不透明度を増すための顔料を除いてベースピン2と同じ複合材料7により構成されている。顔料は、外套体13の色が天然の象牙質の色にできるだけ近くなるように選択される。 形状適合に加えて、外套体13の有機バインダ8の硬化によって外套体13およびベースピン2が接合されている。さらに、好ましい実施形態では、ベースピン2および外套体13のそれぞれのガラス粒子9が、ベースピン2および外套体13の接合部分において相互に溶融している。
図3〜図7に示されている実施形態のそれぞれにおいて、外套体13の内側に配置されるベースピン2の部分、実質的にはベースピン2の歯冠部分5は、図3〜図7において破線で示されており、斜視図では外側から視認できない。これの例外は、いずれの場合もベースピン2の導光面10である。導光面10を通過してレンズを構成する肥厚部11を通じて外套体13および肩部分14に光が案内されるように、導光面10が外部からアクセス可能な形態で外套体13から離間している必要がある。外套体13は、ベースピン2と同様に、好ましくは一体成形物であり、鋳造物により構成されている。外套体13において、複合材料7のガラス粒子9は、好ましくは、硬化した有機バインダ8だけでなく、互いに融合することによっても連結または接続されている。外套体13は、治療対象である特定種類の歯に対する歯冠部分5の拡張物および/または形状適合物として使用される。したがって、外套体13の助けを借りて、歯内ピン1の歯冠補綴物6に対する接触面は、ベースピン2の歯冠部分5に対して拡張されうる。歯冠補綴物6は、本実施形態では、外套体13の介在だけで、間接的にベースピン2の歯冠部分5に取り付けられる。さらに、外套体13は、それぞれの歯内ピン1の歯根4から突出した部分に一致する色に対応する色設計で使用されてもよい。
図3には、特に上前歯用に設けられた歯内ピン1の実施形態が示されている。図4には、下前歯用の歯内ピン1の変形例が示されている。図5および図6には、上(図5)および下(図6)の前臼歯用の歯内ピン1の代替実施形態が示されている。図7には、下後歯の変形例が示されている。臼歯の場合、ベースピン2の歯根部分3の縦軸線12が外套体13の上部上面29に対して好ましくは79°の角度で位置合わせされる。
ベースピン2の歯根部分3の長さ23は、好ましくは11mm〜13mmの範囲に含まれ、好ましくは12mmである。ベースピン2の歯冠部分5の長さ24は、好ましくは3mm〜5mmの範囲に含まれ、好ましくは4mmである。基本ピン2の全長22は、これら2つの値の合計に応じて決まる。歯冠部分5から離れているその下端において、歯根部分3は、1.0mm〜1.5mmの張範囲に含まれる幅26を有することが好ましい。好ましくは、この端は鈍いので尖端ではない。ベースピン2の歯冠部分5において歯根部分3の反対側の端部の幅27は、好ましくは1、8mm〜2.2mmの範囲に含まれ、好ましくは2mmである。外套体13を有する変形例において、図3〜図7に例示されているように、歯根部分3の長さ23は、ベースピン2の領域において9mm〜11mmの範囲に含まれ、好ましくは10mmである。外套体13の幅30は、好ましい実施形態では、例えば4mm〜9mmの範囲に含まれる。外套体13の長さ31は、例えば4mm〜10mmの範囲に含まれ。長さは縦軸線12に平行な方向について測定され、幅はそれに垂直な方向について測定される。
図8〜図13には、図1〜図7に示されている本発明の実施形態としての歯内ピン1が適用された様々な歯が概略的に示されている。歯には少なくとも天然の歯根4の十分に大きな部分が存在し、歯内ピン1の歯根部分3が、歯根4の好ましくは穿設されたチャネル33に取り付けられる。元の天然歯冠32は、全体的または部分的に欠落している場合がある。歯冠32の欠落部分は、図8〜図13における人工的に製造された対応する歯冠補綴物6に置換されている。歯冠補綴物6は、歯冠部分5に直接的に、または、外套体13を介して間接的に歯冠部分5に固定されることにより歯内ピン1に取り付けられる。図8〜図13の歯はそれぞれ透明であるかのように示されており、天然の歯の内側の歯内ピン1が見える。これらの図では、歯冠32のどの部分がまだ天然物質で構成されており、どの部分が歯冠補綴物6に置換されているかについては区別されていない。これは、前述のように、天然物質の全部の置換と天然物質の比較的小さな部分の置換との間の用途に応じて異なる。
図8には、図1および図2に示されているベースピン2のみからなる歯内ピン1の使用形態が示されている。図9には、図3に示されている歯内ピン1の使用形態が示され、図10には、図4に示されている歯内ピン1の使用形態が示されている。図9および図10は、それぞれ前歯である。図11および図12には、それぞれ小臼歯における図5および6の歯内ピン1の配置態様が示されている。図13には、図7に示されている歯内ピン1が適用された後臼歯が示されている。
それぞれの場合に示されているのは、チャネル33が穿設された天然の歯根4である。チャネル33において、それぞれの歯内ピン1は、接着剤28によってセメント接合または接着される。歯冠補綴物6または歯冠32が設置される前に、それぞれの導光面10における透光性により、接着剤28が硬化されてもよく、歯内ピン1の相応の透光性を有するように構成されたベースピン2が、接着剤28の硬化を促進するため、歯根部分3および任意に肩部分14に、ひいては接着剤28に直接的に導光面10を通過した光を案内する。歯内ピン1が天然の歯根4に対して固定された場合、直ちに歯冠補綴物6がベースピン2の歯冠部分5または存在する場合は歯内ピン1の外套体13に取り付けられてもよい。歯冠補綴物6はそれ自体公知である。歯冠補綴物6は、従来技術としての公知の手段によって製造され、それぞれの歯冠部分5および外套体13に取り付けられてもよい。また、歯冠補綴物6に代えて、それ自体が公知の補綴物、すなわち前歯補綴物またはいわゆるアンレー、人工の咀嚼面補綴物であってもよい。天然歯冠32の領域が残存している場合、歯冠補綴物6を構築し、かつ、完全な歯冠32を再構築するため、先行技術の公知の手段により歯内ピン1が歯根4に挿入された後、これらが補填されてもよい。次いで、歯冠部分5または存在する場合には外套体13は、天然の歯冠32に配置されてその安定化に役立ち、歯冠32の人工的に追加された部分の取り付け箇所として機能する。
完全を期すために、図8〜図13に示されているように、ベースピン2の歯根部分3が歯冠補綴物6または歯冠32に対してある程度突出している可能性があることも指摘しておく。一方、外套体13または歯冠部分5、特に肩部分14が自然歯根4に対して少しだけ沈んで配置されてもよい。
図11および図13には、いくつかの天然の歯根4が存在し得る前臼歯および後臼歯については、通常、ベースピン2または歯内ピン1の対応する歯根部分3が1つの歯根4にのみ配置されることが示されている。
図14には、ベースピン2および外套体13の複合材料7が拡大されて概略的に示されている。ガラス粒子9が高密度で充填され、それらの間に有機バインダ8が介在していることがわかる。好ましい実施形態では、ガラス粒子9は、有機バインダ8に一緒に保持されているだけではなく、それらの表面で一緒に融合されている。酸化亜鉛、顔料、触媒および/または添加剤などの付加的なフィラーは、通常、複合材料7の全体において微小な体積分率しか有しないため、図14には示されていない。
以下、本発明に係る歯内ピン1の製造方法の実施例に関して説明する。LEDランプ19による重合および/またはガラス粒子9を融合するためのレーザー照射などの個々の工程は、後述する工程とは異なる他の工程と組み合わせられてもよい。
まず、複合材料7の個々の成分、すなわち有機バインダ8および好ましくは事前にシラン化処理されたガラス粒子9、および任意に酸化亜鉛、触媒および/または添加剤などの付加的なフィラーが混合される。あるいは、前述のように、すぐに使用できる複合材料7の既製の混合物が使用されてもよい。
まず、図15を参照して、ベースピン2の製造について説明する。好ましい実施形態では、ベースピン2は透光性を有するように設計される必要があるため、それに対応して高い透明性または半透明性を有している必要がある。したがって、ベースピン2のための複合材料7は、顔料および染料を全く含まないまたは非常に少量のみ含んでいる。次に、既製または市販の複合材料7が80℃に加熱され、開いた金型36、本実施形態では第2分割金型18のクリーンルーム16に、十分な量だけ充填される。第2分割金型18は、好ましくは金属、特にスチール鋼から作製されている。第2分割金型18の金型キャビティ35を画定する表面は、反射するように設計されてもよい。続いて、好ましくはガラスまたは他の相応する透明性の材料からなる第1分割金型17が第2分割金型18に押し付けられ、第1分割金型17および第2分割金型18により構成される第1金型36が閉じられる。ベースピン2を製造するための金型を構成する2つの分割金型、すなわち第1分割金型17および第2分割金型18のそれぞれの第1金型キャビティ34および第2金型キャビティ35のそれぞれに、複合材料7が完全に充填される必要がある。余剰の複合材料7は、第1分割金型17および第2分割金型18が閉じられる際に、第1分割金型17および第2分割金型18の間から押し出される。本実施形態に示されている面取り部21は、第1分割金型17および第2分割金型18が閉じられる際に、ベースピン2のバリが除去されなければならないことを確実にする。
別の方法として、射出成形などによって複合材料7の経路等を介して事前に閉じた型に導入されてもよい。
材料が充填されて閉じられた金型は、この方法の好ましい実施形態において、300℃に加熱され、この温度で少なくとも0.5時間にわたり維持される。その結果、複合材料7における有機バインダ8を硬化させるための重合反応が生じる。有機バインダ8の重合または硬化をさらに促進するため、本実施形態ではLEDランプ19が設けられている。好ましくは395〜480nm、より好ましくは450〜480nmの波長範囲にあるLEDランプ19の光は、半透明の第1半型17を通過して第1金型キャビティ34および第2金型キャビティ35における複合材料7に達し、有機バインダ8のさらなる重合または硬化を促進する。LEDランプ19は、第1分割金型17の全体を覆うように大きく構成されていてもよい。もちろん、第1金型キャビティ34または第2金型キャビティ35の全体にLED光が均一に照射されるように、LEDランプ19が第1分割金型17に沿って移動させてもよい。
有機バインダ8の硬化または重合反応に続いて、複合材料7のガラス粒子9を融合するため、第1金型キャビティ34および第2金型キャビティ35における複合材料7にレーザー処理が施される。この目的のために、第1金型キャビティ34および第2金型キャビティ35における複合材料7に対して、レーザー光源20によって、第1分割金型17を通じてレーザー光が照射される。レーザー光が複合材料7の全体を貫通し、かつ、複合材料7におけるガラス粒子9が第1分割金型17および第2分割金型18におけるベースピン2の全体に融合するように、レーザー光の照射強度および照射時間が調整される。この目的のために、レーザー光源20は、適当な方法で、第1分割金型17の全体または第1金型キャビティ34および第2金型キャビティ35の領域の全体にわたって案内される。レーザー処理の完了後、完成したベースピン2が第1分割金型17および第2分割金型18から取り外される。有機バインダ8を硬化させ、続いてガラス粒子9、特にそれらの表面を溶融させることにより、一体成形物のベースピン2が製造されることが好ましい。製造される本発明の歯内ピン1がベースピン2のみからなる場合、製造方法は完了するが、例えば表面に後処理が施されることは除外されない。
一方、本発明に係る歯内ピン1が外套体13を有する場合、完成したベースピン2は、図16に示されている第2金型37に挿入される。これは、開いた金型キャビティ17および18によるクリーンルーム16で行われる。対応する顔料を含み、かつ、ベースピン2と同じ出発材料であってもよい、外套体13を構成する複合材料7は、ベースピンの製造と同様に80℃に加熱され、第2金型37の金型キャビティ34および35におけるベースピン2に隣接する残りの部分に充填される。続いて、2つの分割金型17および18が互いに押し付けられて金型37が閉じられる。面取り部21は、金型37が閉じられる際に、金型36が閉じられる際と同様の効果を奏する。続いて、外套体13においてガラス粒子9を溶融するためのレーザー処理と同様に、有機バインダ8の硬化は、ベースピン2の製造プロセスにおける対応する工程に類似している。ベースピン2の透光性により光は遮断されないため、LED光およびレーザー光の両方が外套体13の全体を貫通することができ、一体成形された外套体13が作成される。当該工程において、外套体13は、ベースピン2に自動的に接合される。その後、ベースピン2の製造における工程のように、完成した歯内ピン1は、第2金型37の分割金型17および18から取り外される。もちろん、ここでも、例えば外套体13の表面に特定の後処理が施されてもよいが、当該後処理は必須ではない。
図17には、ドリル15の形状、例えば、歯内ピン1のそれぞれのベースピン2の歯根部分3が適合される円錐形状が概略的に示されている。このドリル15が使用されることにより、歯根部分3の形状に適合するチャネル33がそれぞれの歯根4に確実に形成される。ドリル15は、チャネル33の最適な深さを確保するため、光学的に検出可能な、例えば色付きのマーカ38および/または対応する縦方向ストッパ(図示略)を有していてもよい。
これに関連して、一または複数の歯内ピン1が、対応するドリル15とともにセットで販売されてもよい。このセットには、適切な一致する接着剤28が含まれていてもよい。
1‥歯内ピン、2‥ベースピン、3‥歯根部分、4‥歯根、5‥歯冠部分、6‥歯冠補綴物、7‥複合材料、8‥有機バインダ、9‥ガラス粒子、10‥導光面、11‥肥厚部、12‥縦軸線、13‥外套体、14‥肩部分、15‥ドリル、16‥クリーンルーム、17‥第1分割金型、18‥第2分割金型、19‥LEDランプ、20‥レーザー光源、21‥面取り部、22‥全長、23‥長さ、24‥長さ、25‥幅、26‥幅、27‥幅、28‥接着剤、29‥上部上面、30‥幅、31‥長さ、32‥歯冠、33‥チャネル、34‥第1金型キャビティ、35‥第2金型キャビティ、36‥第1金型、37‥第2金型、38‥マーカ。

Claims (10)

  1. ベースピン(2)を有する歯内ピン(1)であって、
    前記ベースピン(2)が、天然の歯根(4)に前記ベースピン(2)を固定するための歯根部分(3)と、前記歯内ピン(1)に歯冠補綴物(6)を固定するため、付加的または代替的に、天然の歯冠(32)に配置するための歯冠部分(5)と、を備え、
    前記ベースピン(2)が、少なくとも1つの有機バインダ(8)を含む複合材料(7)により構成され、
    前記複合材料(7)がフィラーとしてのガラス粒子(9)を含んでいることを特徴とする歯内ピン。
  2. 請求項1に記載の歯内ピン(1)において、
    前記ガラス粒子(9)が、バリウムガラスおよびストロンチウムガラスのうち少なくとも一方を含み、または、バリウムガラスおよびストロンチウムガラスのうち少なくとも一方からなり、付加的または代替的に、前記ガラス粒子(9)がシラン化処理された表面を有することを特徴とする歯内ピン。
  3. 請求項1または2に記載の歯内ピン(1)において、
    前記有機バインダ(8)が少なくとも1つのメタクリレートを含む、または、少なくとも1つのメタクリレートであり、付加的または代替的に、
    前記複合材料(7)が酸化亜鉛、少なくとも1つの顔料、少なくとも1つの触媒および少なくとも1つの添加剤のうちの少なくとも1つをフィラーとして付加的に含んでいることを特徴とする歯内ピン。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の歯内ピン(1)において、
    前記ベースピン(2)が前記歯冠部分(5)の導光面(10)を有し、前記導光面(10)を通じて供給された光が前記歯根部分(3)に少なくとも部分的に案内されるような透光性を有するように構成されていることを特徴とする歯内ピン。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の歯内ピンにおいて、
    前記ベースピン(2)または前記歯冠部分(5)が、レンズ本体、または、前記ベースピン(2)の肥厚部(11)により構成されるレンズ本体を有することを特徴とする歯内ピン。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の歯内ピンにおいて、
    前記ベースピン(2)の前記歯根部分(3)が、前記歯冠部分(5)から離れる方向について縮径する円錘台状に形成され、付加的または代替的に、前記歯根部分(3)が、前記ベースピン(2)の縦軸線(12)を基準として回転対称性を有するように構成されていることを特徴とする歯内ピン。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の歯内ピンにおいて、
    前記歯内ピン(1)が、前記ベースピン(2)に加えて、前記ベースピン(2)の前記歯冠部分(5)を周方向に閉じているまたは収容する外套体(13)を有し、前記外套体(13)は前記ベースピン(2)よりも高い不透明度を有することを特徴とする歯内ピン。
  8. 請求項7に記載の歯内ピン(1)において、
    前記外套体(13)は、前記ベースピン(2)の前記歯根部分(3)の反対側に突出している前記歯内ピン(1)の肩部分(14)を構成し、付加的または代替的に、前記外套体(13)が、顔料を除いて前記ベースピン(2)と同じ前記複合材料(7)により構成されているまたは前記複合材料(7)を含有していることを特徴とする歯内ピン。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の歯内ピン(1)において、
    前記ベースピン(2)および前記外套体(13)のうち少なくとも一方が、
    一体的に形成されまたは一体的であり、付加的または代替的に、前記ベースピン(2)の全体および前記外套体(13)の全体のうち少なくとも一方において前記ガラス粒子が互いに融合していることを特徴とする歯内ピン。
  10. 請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の歯内ピンおよび少なくとも1つのドリル(15)を含むセットであって、前記ドリル(15)の形状が、前記歯内ピン(1)のベースピン(2)の歯根部分(3)の形状に合わせられていることを特徴とするセット。
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