JP2020505459A - 化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、LRRK2キナーゼ活性を阻害する新規化合物、それらの製造のための方法、それらを含有する組成物、ならびにLRRK2キナーゼ活性に関連するもしくはLRRK2キナーゼ活性を特徴とする疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療または予防におけるそれらの使用に関する。

Description

本発明は、LRRK2キナーゼ活性を阻害する新規化合物、それらの製造のための方法、それらを含有する組成物、ならびにLRRK2キナーゼ活性に関連するもしくはLRRK2キナーゼ活性を特徴とする疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療におけるそれらの使用に関する。
パーキンソン病(Parkinson’s disease)(PD)は、脳の黒質(substantial nigra)領域におけるドーパミンニューロンの選択的変性および細胞死を特徴とする神経変性疾患である。パーキンソン病は一般に、孤発性であると考えられており、病因は未知であったが、ここ15年で、この疾患の遺伝的基礎および関連の発病機序の理解の重要な進展があった。この進展の1つの領域は、ロイシンリッチリピートキナーゼ2(leucine rich repeat kinase 2)(LRRK2)タンパク質の理解である。家系研究において、LRRK2遺伝子のいくつかのミスセンス突然変異が常染色体優性パーキンソン病に強く関連付けられた(WO2006068492およびWO2006045392;Trinh and Farrer 2013, Nature Reviews in Neurology 9: 445-454; Paisan-Ruiz et al., 2013, J. Parkinson’s Disease 3: 85-103参照)。LRRK2のG2019S突然変異は、最も多いミスセンス突然変異であり、孤発性パーキンソン病によく似た臨床像に関連する。LRRK2 G2019S突然変異もまた、孤発性パーキンソン病症例のおよそ1.5%に存在する(Gilks et al., 2005, Lancet, 365: 415-416参照)。LRRK2における既知の病原性コード化突然変異に加え、LRRK2のさらなるアミノ酸コード化変異体が同定されており、それもまたパーキンソン病を発症するリスクに関連付けられている(Ross et al., 2011 Lancet Neurology 10: 898-908参照)。さらに、ゲノムワイド関連研究(genome-wide association studies)(GWAS)では、LRRK2がパーキンソン病感受性遺伝子座として同定され、これはLRRK2がLRRK2タンパク質においてアミノ酸置換を引き起こす突然変異の無い孤発性パーキンソン病症例にも関連している可能性があることを示している(Satake et al., 2009 Nature Genetics 41:1303-1307; Simon-Sanchez et al 2009 Nature Genetics 41: 1308-1312参照)。
LRRK2は、ROCOタンパク質ファミリーのメンバーであり、このファミリーの総てのメンバーは5つの保存されたドメインを共有している。最も多い病原性突然変異G2019Sは、LRRK2の保存性の高いキナーゼドメインに起こる。この突然変異は、組換えLRRK2タンパク質のin vitro酵素アッセイにおいて(Jaleel et al., 2007, Biochem J, 405: 307-317参照)、およびPD患者由来細胞から精製されたLRRK2タンパク質において(Dzamko et al., 2010 Biochem. J. 430: 405-413参照)LRRK2キナーゼ活性の増強をもたらす。違う残基にアミノ酸置換をもたらす、頻度の低いLRRK2病原性突然変異R1441もまた、LRRK2のGTPアーゼドメインによるGTP加水分解の速度を減じることによりLRRK2キナーゼ活性を上昇させることが示されている(Guo et al., 2007 Exp Cell Res. 313: 3658-3670; West et al., 2007 Hum. Mol Gen. 16: 223-232参照)。さらに、LRRK2の生理学的基質であるRabタンパク質のリン酸化は、LRRK2の、ある範囲のパーキンソン病病原性突然変異によって増大することが示されている(Steger et al., 2016 eLife 5 e12813参照)。よって、この証拠は、LRRK2のキナーゼ活性およびGTPアーゼ活性は病因に重要であること、およびLRRK2キナーゼドメインは全体的なLRRK2機能を調節し得ることを示す(Cookson, 2010 Nat. Rev. Neurosci. 11: 791-797参照)。
増強されたLRRK2キナーゼ活性は細胞培養モデルにおいてニューロン毒性と関連していること(Smith et al., 2006 Nature Neuroscience 9: 1231-1233参照)、およびキナーゼ阻害化合物はLRRK2により媒介される細胞死から保護すること(Lee et al., 2010 Nat. Med. 16: 998-1000参照)を示す証拠がある。LRRK2はまた、小グリア細胞により媒介されるα−シヌクレインのクリアランスの負のレギュレーターとして働くことも報告されており(Maekawa et al., 2016 BMC Neuroscience 17:77参照)、パーキンソン病の治療における神経毒性型のα−シヌクレインのクリアランスの促進におけるLRRK2阻害剤の潜在的有用性が示唆される。
LRRK2 G2019Sパーキンソン病患者に由来する誘導多能性幹細胞(Induced pluripotent stem cells)(iPSC)は、神経突起成長の欠陥およびロテノン感受性の増強を示すことが判明しており、これはG2019S突然変異の遺伝子修正またはLRRK2キナーゼ活性の小分子阻害剤による細胞の処理のいずれかによって改善され得る(Reinhardt et al., 2013 Cell Stem Cell 12: 354-367参照)。ミトコンドリアDNA損傷は、死後パーキンソン病検体の黒質における脆弱なドーパミンニューロン分子マーカーとして報告されている(Sanders et al 2014 Neurobiol. Dis. 70: 214-223参照)。iSPCにおけるLRRK2 G2019S突然変異に関連するこのようなミトコンドリア損傷のレベルの増大は、G2019S突然変異の遺伝子修正により遮断される(Sanders et al., 2014 Neurobiol. Dis. 62: 381-386参照)。
LRRK2機能および機能不全と自己貪食リソソーム経路を結びつけるさらなる証拠もある(Manzoni and Lewis, 2013 Faseb J. 27:3234-3429参照)。LRRK2タンパク質は、細胞のα−シヌクレイン分解能に悪影響を与えるシャペロン介在性自己貪食の欠陥をもたらす(Orenstein et al., 2013 Nature Neurosci. 16 394-406)。他の細胞モデルでは、選択的LRRK2阻害剤はマクロ自己貪食を刺激することが示されている(Manzoni et al., 2013 BBA Mol. Cell Res. 1833: 2900-2910参照)。これらのデータは、LRRK2キナーゼ活性の小分子阻害剤が、GBA突然変異に関連するパーキンソン病の形態(Swan and Saunders-Pullman 2013 Curr. Neurol. Neurosci Rep. 13: 368参照)、他のα−シヌクレイン病、タウオパチー、アルツハイマー病(Li et al., 2010 Neurodegen. Dis. 7: 265-271参照)および他の神経変性疾患(Nixon 2013 Nat. Med. 19: 983-997参照)およびゴーシェ病(Westbroek et al., 2011 Trends. Mol. Med. 17: 485-493参照)を含む異常な自己貪食/リソソーム分解経路から起こる細胞プロテオスタシスの欠陥を特徴とする疾患の治療に有用性を持ち得ることを示唆する。自己貪食の促進剤として、LRRK2キナーゼの小分子阻害剤はまた、糖尿病、肥満、運動ニューロン病、癲癇および数種の癌(Rubinsztein et al., 2012 Nat.Rev. Drug Discovery 11: 709-730参照)、慢性閉塞性肺疾患および特発性肺線維症などの肺疾患(Araya et al., 2013 Intern. Med. 52: 2295-2303参照)、ならびに全身性紅斑性狼瘡などの自己免疫疾患(Martinez et al., 2016 Nature 533: 115-119参照)を含むその他の疾患の治療にも有用性を持ち得る。自己貪食および貪食プロセスの促進剤として、LRRK2キナーゼの小分子阻害剤はまた、結核(Rubinsztein et al., 2012 Nat.Rev. Drug Discovery 11: 709-730; Araya et al., 2013 Intern. Med. 52: 2295-2303; Gutierrez, Biochemical Society Conference; Leucine rich repeat kinase 2: ten years along the road to therapeutic intervention, Henley Business School, UK 12 July 2016参照)、HIV、西ナイルウイルスおよびチクングニアウイルス(Shoji-Kawata et al., 2013 Nature 494: 201-206参照)などの疾患を含むある範囲の細胞内細菌感染、寄生虫感染およびウイルス感染の治療において宿主応答を増強する上での有用性も持ち得る。LRRK2阻害剤は、このような疾患の治療において、単独でまたは感染性病原体を直接標的とする薬物と組み合わせて有用性を持ち得る。さらに、正常対象の線維芽細胞に比べてニーマン・ピックC型(Niemann-Pick Type C)(NPC)病患者の線維芽細胞で、LRRK2 mRNAレベルの有意な上昇も見られ、このことは、異常なLRRK2機能がリソソーム障害に役割を果たしている可能性があることを示す(Reddy et al., 2006 PLOS One 1 (1):e19 doi: 10.1371/journal.pone.0000019-supporting information Dataset S1参照)。この所見は、LRRK2阻害剤がNPCの治療に有用性を持ち得ることを示唆する。
PD関連G2019S突然変異型のLRRK2はまた、チューブリン関連タウのリン酸化を増強することも報告されており(Kawakami et al., 2012 PLoS ONE 7: e30834, doi 10.1371参照)、LRRK2はタウおよびα−シヌクレインの病原作用の上流で働くという疾病モデルが提案されている(Taymans & Cookson, 2010, BioEssays 32: 227-235参照)。これを支持して、トランスジェニックマウスモデルにおいて、LRRK2発現は不溶性タウの凝集の増大、およびタウのリン酸化の増大に関連付けられている(Bailey et al., 2013 Acta Neuropath. 126:809-827参照)。PD病原性突然変異体タンパク質LRRK2 R1441Gの過剰発現は、トランスジェニックマウスモデルにおいてパーキンソン病の症状および高リン酸化をもたらすことが報告されている(Li, Y. et al. 2009, Nature Neuroscience 12: 826-828参照)。従って、これらのデータは、キナーゼ触媒活性のLRRK2阻害剤が、嗜銀顆粒病、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺および17番染色体に連鎖する遺伝性前頭側頭型認知症とパーキンソニズム(FTDP−17)などの、タウの高リン酸化を特徴とするタウオパチーの治療に有用であり得ることを示唆する(Goedert, M and Jakes, R (2005) Biochemica et Biophysica Acta 1739, 240-250参照)。加えて、LRRK2阻害剤は、薬物依存症に関連する離脱症状/再発などの、ドーパミンレベルの低下を特徴とする他の疾患の治療にも有用性を持ち得る(Rothman et al., 2008, Prog. Brain Res, 172: 385参照)。
他の研究では、トランスジェニックマウスモデルにおいて、G2019S突然変異型のLRRK2の過剰発現が脳室下領域(SVZ)の神経前駆細胞の増殖および移動に欠陥をもたらし(Winner et al., 2011 Neurobiol. Dis. 41: 706-716参照)、細胞培養モデルにおいて、神経突起の長さおよび分岐を減じることも示されている(Dachsel et al., 2010 Parkinsonism & Related Disorders 16: 650-655参照)。さらに、SVZ神経前駆細胞の増殖および移動を促進する薬剤も脳卒中の齧歯類モデルにおいて虚血傷害後の神経学的転帰を改善することが報告されている(Zhang et al., 2010 J. Neurosci. Res. 88: 3275-3281参照)。これらの知見は、LRRK2の異常な活性を阻害する化合物が虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷などのニューロン損傷後のCNS機能の回復を刺激するように計画された治療に有用性を持ち得ることを示唆する。
LRRK2の突然変異は、軽度認知障害(MCI)からアルツハイマー病への遷移に臨床学的に関連していることも確認されている(WO2007149798参照)。これらのデータは、LRRK2キナーゼ活性の阻害剤がアルツハイマー病、その他の認知症および関連の神経変性疾患などの疾患の治療に有用であり得ることを示唆する。
また、正常なLRRK2タンパク質の異常な調節もいくつかの罹患組織およびモデルで見られる。miR−205によるLRRK2の翻訳制御の正常な機構は、一部の孤発性PD症例では混乱が見られ、PD脳サンプルのmiR−205レベルの有意な低下と、それらのサンプルのLRRK2タンパク質レベルの上昇が同時に見られる(Cho et al., (2013) Hum. Mol. Gen. 22: 608-620参照)。よって、LRRK2阻害剤は、正常なLRRK2タンパク質のレベルが上昇している孤発性PD患者の治療において使用可能である。
マーモセットにおける実験的パーキンソン病モデルでは、LRRK2 mRNAの上昇は、L−ドーパ誘導性ジスキネジアのレベルと相関する様式で見られる(Hurley, M.J et al., 2007 Eur. J. Neurosci. 26: 171-177参照)。これは、LRRK2阻害剤がこのようなジスキネジアの改善に有用性を持ち得ることを示唆する。
有意に高いレベルのLRRK2 mRNAがALS患者筋肉生検サンプルにおいて報告されている(Shtilbans et al., 2011 Amyotrophic Lateral Sclerosis 12: 250-256参照)。高レベルのLRRK2キナーゼ活性がALSの特有の特徴であり得ることが示唆される。よって、この所見は、LRRK2阻害剤はALSの治療に有用性を持ち得ることを示した。
また、LRRK2キナーゼ活性が小膠細胞の炎症誘発応答に役割を果たす可能性があるという証拠もある(Moehle et al., 2012, J. Neuroscience 32: 1602-1611参照)。この所見は、パーキンソン病、アルツハイマー病、多発性硬化症、HIV誘発性認知症、筋萎縮性側索硬化症、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷および脊髄損傷を含む、ある範囲の神経変性疾患に寄与する異常な神経炎症機構の治療のためのLRRK2阻害剤の潜在的有用性を示唆する。いくつかの証拠がまた、LRRK2がin vitroにおけるニューロン前駆体分化の調節に役割を果たすことを示している(Milosevic, J. et al., 2009 Mol. Neurodegen. 4: 25参照)。この証拠は、LRRK2の阻害剤は、細胞に基づくCNS障害の治療における、必然としての治療適用のためのin vitroにおけるニューロン前駆細胞の生産において有用性を持ち得ることを示唆する。
LRRK2 G2019S突然変異を有するパーキンソン病患者は、腎臓癌、乳癌、肺癌、前立腺癌ならびに急性骨髄性白血病(AML)を含む非皮膚癌の高い頻度を示すことが報告されている。LRRK2におけるG2019S突然変異はLRRK2キナーゼドメインの触媒活性を増強することを示す証拠があるので、LRRK2の小分子阻害剤は、癌、例えば、腎臓癌、乳癌、肺癌、前立腺癌(例えば、固形腫瘍)および血液癌の治療において有用性を持ち得る(AML; Saunders-Pullman et al., 2010, Movement Disorders, 25:2536-2541; Inzelberg et al., 2012 Neurology 78: 781-786参照)。LRRK2の増幅および過剰発現はまた乳頭状腎臓癌および甲状腺癌でも報告されており、そこではLRRK2とMET癌遺伝子の間の協同作用が腫瘍細胞の成長および生存を促進し得る(Looyenga et al., 2011 PNAS 108: 1439-1444参照)。
いくつかの研究が、一般的なLRRK2変異体と強直性脊椎炎(Danoy P, et al., 2010. PLoS Genet.; 6(12):e1001195;およびらい病感染(Zhang FR, et al. 2009, N Engl J Med. 361:2609-18参照)に対する感受性との遺伝的関連を示唆している。これらの知見は、LRRK2の阻害剤が強直性脊椎炎およびらい病感染の治療において有用性を持ち得ることを示唆する。
クローン病に関する3つのゲノムワイド関連スキャンのメタ分析では、LRRK2遺伝子を含有する遺伝子座を含む、疾患に関連するいくつかの遺伝子座が同定された(Barrett et al., 2008, Nature Genetics, 40: 955-962参照)。LRRK2がクローン病の病因に関連するシグナル伝達経路に含まれる可能性のあるIFN−γ標的遺伝子であるという証拠も持ち上がっている(Gardet et al., 2010, J. Immunology, 185: 5577-5585参照)。これらの知見は、LRRK2の阻害剤がクローン病の治療において有用性を持ち得ることを示唆する。
IFN−γ標的遺伝子として、LRRK2は、多発性硬化症および関節リウマチなどの免疫系の他の疾患の基礎にあるT細胞機構にも役割を果たす可能性がある。LRRK2阻害剤のさらなる潜在的有用性は、Bリンパ球がLRRK2発現細胞の主要集団を構成しているという、報告されている所見に由来する(Maekawa et al. 2010, BBRC 392: 431-435参照)。これは、LRRK2阻害剤が、リンパ腫、白血病、多発性硬化症(Ray et al., 2011 J. Immunol. 230: 109参照)、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、自己免疫性溶血性貧血、赤芽球ろう、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、エバンス症候群、血管炎、水疱性皮膚障害、1型糖尿病、シェーグレン症候群、デビック病および炎症性ミオパチー(Engel et al., 2011 Pharmacol. Rev. 63: 127-156; Homam et al., 2010 J. Clin. Neuromuscular Disease 12: 91-102参照)など、B細胞枯渇が有効である、または有効であり得る免疫系の疾患の治療に有効であり得ることを示唆する。
WO2016036586およびWO2017012576は、LRRK2キナーゼの阻害剤として記載されている一連の化合物およびとりわけパーキンソン病を含む疾患の治療におけるそれらの使用を開示している。運動症状(例えば、歩行障害、すくみ足、およびバランスの悪い姿勢の制御)および非運動症状(例えば、PD関連認知症)の両面で疾病進行を休止させまたは緩徐化し、対症療法の漸増使用の必要性および関連する現行利用可能な治療の長期有害作用(例えば、ジスキネジアおよびオン/オフ揺動)を軽減し、より長期間自立を維持する新規な治療のアンメットニーズが存在する。
本発明は、第1の側面において、式(I)化合物およびそれらの塩
[式中、
は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
は、
a)
ハロ、
ヒドロキシル、
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル、ならびに
1−6アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル
からなる群から独立に選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環、
ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、この置換基群はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、該4〜6員ヘテロシクリル環はハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ、前記置換可能な窒素原子に結合されている;
b)NHR;ならびに
c)OR
からなる群から選択され;
およびRは、H、ヒドロキシルおよびハロからなる群から独立に選択され;
はCRであり、ここで、RはC1−3アルキルであり、このアルキル基は、ヒドロキシル、ハロおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
は、
4−6シクロアルキルであって、このシクロアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は、1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、C4−6シクロアルキル、ならびに
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、窒素または酸素を含有する4〜6員ヘテロシクリル
からなる群から独立に選択され;かつ
は、水素またはC1−3アルキルである]
を提供する。
本発明のさらなる側面において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面は、パーキンソン病、アルツハイマー病、または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療または予防において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
発明の具体的説明
以下、本発明の以上およびその他の側面を、本明細書に示される説明および方法論に関してさらに詳細に記載する。当然のことながら、本発明は、異なる側面で具現化でき、本明細書に示される実施態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施態様は、本開示が十分かつ完全となるよう、また、当業者に本発明の範囲を完全に伝えるように提供される。
本明細書における本発明の説明で使用される用語は、単に特定の実施態様を記載するためのものであり、本発明の限定を意図したものではない。本発明の実施態様および添付の特許請求の範囲の記載に使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈がそうではないことを明示しない限り、複数形も同様に含むことを意図する。また、本明細書で使用する場合、「および/または」は、関連の列挙項目の1以上のいずれかおよび総てのあり得る組合せを包含することを意味する。さらに理解される。「含んでなる(comprises and/or comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、整数、工程、操作、要素、および/または成分の存在を明示し、1以上の他の特徴、整数、工程、操作、要素、成分、および/またはそれらの群の存在または付加を排除しない。
一般に、本明細書で使用する命名法および本明細書に記載の有機化学、医薬品化学、生物学における実験手順は、当技術分野で周知かつ一般的に使用されるものである。そうではないことが定義されない限り、本明細書で使用される総ての技術用語および科学用語は一般に、本開示が属する技術分野の熟練者により共通に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語に複数の定義がある場合には、そうではないことが述べられない限り、この節のものが優先する。
A.定義
本明細書で使用する場合、「アルキル」は、示された数の炭素原子を有する一価の飽和炭化水素鎖を意味する。例えば、C1−3アルキルは、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。アルキル基は直鎖または分岐型であり得る。いくつかの実施態様では、分岐型アルキル基は、1、2、または3個の分岐を有し得る。例示的アルキル基としては、限定されるものではないが、メチル、エチル、およびプロピル(n−プロピルおよびイソプロピル)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「アルコキシ」は、−O−アルキル基を意味する。例えば、C1−6アルコキシ基は、1〜6個の炭素原子を含む。C1−3アルコキシ基は、1〜3個の炭素原子を含む。例示的アルコキシ基としては、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシル、ペンチルオキシ、およびヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル」は、示された数の炭素原子を有する飽和単環式炭化水素環を意味する。例えば、C3−6シクロアルキルは、環内の員原子として3〜6個の炭素原子を含む。C3−6シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ハロゲン」は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、またはヨウ素(I)を意味する。「ハロ」は、ハロゲンラジカル:フルオロ(−F)、クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)、またはヨード(−I)を意味する。
本明細書で使用する場合、「ハロアルキル」は、F、Cl、Br、またはIから選択される1以上のハロゲン原子(これらはアルキル基の炭素原子のいずれかまたは総てにおいて、炭素原子と結合している水素原子に取って代わることにより置換され、同じであっても異なっていてもよい)を有する、上記で定義されるアルキル基を意味する。例えば、C1−3ハロアルキルは、1以上のハロゲン原子で置換されたC1−3アルキル基を意味する。いくつかの実施態様では、「ハロアルキル」は、FまたはClから独立に選択される1以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。例示的ハロアルキル基としては、限定されるものではないが、クロロメチル、ブロモエチル、トリフルオロメチル、およびジクロロメチルが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクリル環(herterocyclyl ring)」は、飽和単環式環(この環は、環炭素原子と、窒素、酸素、または硫黄から独立に選択される1または複数の環ヘテロ原子からなる)から水素原子を除去することにより誘導される一価のラジカルである。一つの実施態様では、この環は、環炭素原子と、窒素、酸素または硫黄から独立に選択される1〜3個の環ヘテロ原子からなる。一つの実施態様では、環ヘテロ原子は、窒素または酸素から独立に選択される。環原子の数は明示することができる。例えば、「4〜6員ヘテロシクリル」は、4〜6個の環原子からなる上記で定義されるようなヘテロシクリルである。N結合4〜6員ヘテロシクリル環という用語は、それを介してそれが核に結合されている少なくとも1個の窒素環原子を含有する上記で定義されるような4〜6員ヘテロシクリル環を意味する。その他の環ヘテロ原子(窒素、酸素または硫黄)が付加的に存在してもよい。ヘテロシクリルを含有する窒素という用語は、少なくとも1個の窒素環原子を含有する上記で定義されるようなヘテロシクリル環を意味する。その他の環ヘテロ原子(窒素、酸素または硫黄)が付加的に存在してもよい。ヘテロシクリルを含有する酸素という用語も同様に解釈されるべきである。ヘテロシクリル環(herterocyclyl ring)の例としては、限定されるものではないが、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル(例えば、テトラヒドロフラン−2−イルおよびテトラヒドロフラン−3−イルを含む)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イルおよびピロリジン−3−イルを含む)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−3−イルおよびピペリジン−4−イ(piperidin-4-y)を含む)、モルホリニル(例えば、モルホリン−2−イルおよびモルホリン−4−イルを含む)が含まれる。
本明細書で使用する場合、ある基に関して「置換された」とは、その基内の員原子(例えば、炭素原子)と結合している1以上の水素原子が、定義された置換基の群から選択される置換基で置き換えられることを示す。用語「置換された」とは、そのような置換が置換原子および置換基の許容される価数に従い、その置換が安定な化合物(すなわち、再配列、環化、または排除などの変換を自発的に受けず、かつ、反応混合物からの単離に耐えるに十分ロバストなもの)をもたらすという暗黙の条件を含むと理解されるべきである。ある基が1以上の置換基を含み得ると記載される場合、その基内の1以上の(必要に応じて)員原子が置換されてよい。加えて、その基内の単一の員原子は、そのような置換がその原子の許容される価数に従う限り、2以上の置換基で置換されてもよい。置換ヘテロシクリル環の例としては、限定されるものではないが、
が含まれる。
本明細書で使用する場合、「置換されていてもよい(optionally substituted)」とは、特定の基が非置換であっても、またはさらに定義されるように置換されていてもよいことを示す。
本明細書で使用する場合、用語「疾患」は、機能の遂行を中断もしくは阻害する、かつ/または罹患者にまたは人と接触した場合に、不快感、機能不全、苦痛、またはさらに死などの症状を生じさせる、身体または臓器の一部の状態における何らかの変化を意味する。疾病はまた、不調(distemper)、慢性的病的状態(ailing)、軽い病的状態(ailment)、疾病(malady)、障害(disorder)、病気(sickness)、病気(illness)、病訴(complain)、相互素因(interdisposition)および/または詐病(affectation)も含み得る。
本明細書で使用する場合、ある疾患に関して「治療」(“treat”, “treating” or “treatment”)とは、(1)その疾患またはその疾患の1以上の生物学的発現を改善すること、(2)(a)その疾患につながるもしくはその疾患の原因である生物学的カスケードの1以上の点、または(b)その疾患の生物学的発現の1以上に干渉すること、(3)その疾患に関連する症状もしくは影響の1以上を緩和すること、(4)その疾患もしくはその疾患の生物学的発現の1以上の進行を遅らせること、および/または(5)ある疾患もしくはその疾患の生物学的発現の重篤度の可能性を小さくすることを意味する。対症的治療は、(1)、(3)および(5)の事項に示されるような治療を意味する。疾患修飾的治療は、(2)および(4)の事項に定義されるような治療を意味する。
本明細書で使用する場合、予防(“prevent”, “preventing” or “prevention”)とは、ある疾患もしくはその生物学的発現の発症の可能性を小さくする、または発症を遅らせるための薬物の予防的投与を意味する。
本明細書で使用する場合、「対象」は、哺乳動物対象(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、サルなど)、男性および女性の両対象を含み、また、新生児、幼児、若年、青年、成人および老人対象を含み、さらに限定されるものではないが、白人、黒人、アジア人、アメリカインディアンおよびヒスパニックを含む様々な人種および民族を含む、ヒト対象を意味する。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な塩」とは、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ、望ましくない毒性学的影響が最小限である塩を意味する。これらの薬学的に許容可能な塩は、化合物の最終的な単離および精製中にin situで製造されてもよいし、またはその遊離酸もしくは遊離塩基の形態にある精製化合物を個別にそれぞれ好適な塩基もしくは酸と反応させることにより製造してもよい。
本明細書で使用する場合、本発明の化合物またはその他の薬学的に活性な薬剤に関して「治療上有効な量」とは、健全な医学的判断の範囲内で、患者の疾患を治療または予防するのに十分であるが、重篤な副作用を回避するに十分低い量(妥当な利益/リスク比で)を意味する。化合物の治療上有効な量は、選択される特定の化合物(例えば、その化合物の効力、有効性、および半減期を考慮する)、選択される投与経路、治療される疾患、治療される疾患の重篤度、治療される患者の齢、大きさ、体重、および健康状態、治療される患者の病歴、治療期間、併用療法の性質、所望の治療効果などの因子によって異なるが、やはり当業者によって常法により決定可能である。
B.化合物
本発明は、第1の側面において、式(I)の化合物およびその塩:
[式中、
は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
は、
a)
ハロ、
ヒドロキシル、
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル、ならびに
1−6アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル
からなる群から独立に選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環、
ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、この置換基群はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、該4〜6員ヘテロシクリル環はハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ、前記置換可能な窒素原子に結合されている;
b)NHR;ならびに
c)OR
からなる群から選択され;
およびRは、H、ヒドロキシルおよびハロからなる群から独立に選択され;
はCRであり、ここで、RはC1−3アルキルであり、このアルキル基は、ヒドロキシル、ハロおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
は、
4−6シクロアルキルであって、このシクロアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は、1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、C4−6シクロアルキル、ならびに
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、窒素または酸素を含有する4〜6員ヘテロシクリル
からなる群から独立に選択され;かつ
は、水素またはC1−3アルキルである]
を提供する。
本発明のさらなる側面において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
別の側面において、本発明は、式(I−A)の化合物およびそれらの塩:
[式中、
は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
は、
a)
ハロ、
ヒドロキシル、
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル、ならびに
1−6アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環、
ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、この置換基群はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、これはハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ、前記置換可能な窒素原子に結合されている;
b)NHR;ならびに
c)OR
からなる群から選択され;
およびRは、H、ヒドロキシルおよびハロからなる群から独立に選択され;
はCRであり、ここで、RはC1−3アルキルであり、このアルキル基は、ヒドロキシル、ハロおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
は、
4−6シクロアルキルであって、このシクロアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は、1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、C4−6シクロアルキル、ならびに
ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、このアルキル基は1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、窒素または酸素を含有する4〜6員ヘテロシクリル
からなる群から独立に選択される]
を提供する。
本発明の別の側面において、本発明は、式(I−A)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
一つの実施態様では、Rは、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、メチルおよびメトキシからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびC1−3アルキルからなる群から選択される。一つの実施態様では、RはC1−3アルキルである。一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、フルオロ、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、Rは、
ハロ、
ヒドロキシル、
1−6アルキルであって、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルキル、ならびに
1−6アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル、
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環であって、
ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、前記置換基群はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、これはハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ただし、前記4〜6員ヘテロシクリル環は、前記置換可能な窒素原子に結合されている。
一つの実施態様では、Rは、
ハロ、
ヒドロキシル、
1−3アルキルであって、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルキル、ならびに
1−3アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルコキシル
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環である。
一つの実施態様では、Rは、
ハロ、
ヒドロキシル、
1−3アルキルであって、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルキル:ならびに
1−3アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルコキシル
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、モルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニルおよびピペラジニルからなる群から選択されるN結合4〜6員ヘテロシクリル環である。
一つの実施態様では、Rは、
ヒドロキシル、
1−3アルキルであって、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルキル、ならびに
1−3アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルコキシル
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、モルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニルおよびピペラジニルからなる群から選択されるN結合4〜6員ヘテロシクリル環である。
一つの実施態様では、Rは、
ヒドロキシル、
1−3アルキルであって、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルキル、ならびに
1−3アルコキシルであって、このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルコキシル
からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合モルホリニル環である。
一つの実施態様では、Rは、1個のC1−3アルキル置換基で置換されていてもよいN結合モルホリニル環であり、このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい。
一つの実施態様では、Rは、(2−ヒドロキシメチル)−モルホリン−4−イルである。
一つの実施態様では、Rは、ハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいさらなる4〜6員ヘテロシクリル環で置換された、置換可能な窒素原子を含有するN結合4〜6員ヘテロシクリル環であり、ただし、前記さらなる4〜6員ヘテロシクリル環は、前記置換可能な窒素原子に結合されている。
一つの実施態様では、Rは、前記置換可能な窒素原子上でオキセタニル基で置換された、置換可能な窒素原子を含有するN結合4〜6員ヘテロシクリル環である。
一つの実施態様では、RおよびRは、Hおよびハロからなる群から独立に選択される。一つの実施態様では、RおよびRは、Hおよびフルオロからなる群から独立に選択される。一つの実施態様では、RおよびRは、両方とも水素である。
一つの実施態様では、Rは、非置換C1−3アルキルである。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、本発明は、R、R、R、R、XおよびRが上記で定義される通りであり、かつ、Rが、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルキル(このアルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい)およびC1−3アルコキシル(このアルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい)からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環である式(I)の化合物またはその塩を提供する。この実施態様では、R、R、R、R、XおよびRは、前述の実施態様のいずれかと同様にさらに定義され得る。例えば、Rは、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシルからなる群から選択され得、かつ、Rは、H、ハロおよびC1−3アルキルからなる群から選択され得る。
一つの実施態様では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、実施例1〜4のいずれかの化合物、またはその塩である。
一つの実施態様では、式(I)の化合物またはその塩は、(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールまたは)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールまたはこれらの化合物のいずれかの塩である。一つの実施態様では、式(I)の化合物は、(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールまたは(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールである。
一つの実施態様では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、(R)−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールまたはその塩である。一つの実施態様では、式(I)の化合物は、(R)−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールである。
一つの実施態様では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、(S)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールまたはその塩である。一つの実施態様では、式(I)の化合物は、(S)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノールである。
一つの実施態様では、本発明は、実施例A−1〜A−4のいずれかの化合物またはその薬学的に許容可能な塩である式(I−A)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、実施例A−1〜A−4のいずれかの化合物である式(I−A)の化合物を提供する。
本発明は、さらなる側面において、式(I−B)の化合物およびそれらの塩:
[式中、
は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
RR、RRおよびRRは独立に、水素またはC1−3アルキルであり;
は、水素またはC1−3アルキルであり;かつ
nは、1または2であり;
ただし、nが1であり、かつ、Rが水素である場合、RR、RRおよびRRは総てが水素であることはない]
を提供する。
本発明の別の側面において、本発明は、式(I−B)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
一つの実施態様では、Rは、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、メチルまたはメトキシ.からなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびC1−3アルキルからなる群から選択される。一つの実施態様では、RはC1−3アルキルである。一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、フルオロ、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、nは1または2であり、RRはメチルであり、RRは水素であり、かつ、RRは水素である。一つの実施態様では、nは1であり、RRはメチルであり、RRは水素であり、かつ、RRは水素である。
一つの実施態様では、nは1または2であり、RRは水素であり、RRはメチルであり、かつ、RRは水素である。一つの実施態様では、nは1であり、RRは水素であり、RRはメチルであり、かつ、RRは水素である。
一つの実施態様では、nは1または2であり、RRは水素であり、RRは水素であり、かつ、RRはメチルである。一つの実施態様では、nは1であり、RRは水素であり、RRは水素であり、かつ、RRはメチルである。
一つの実施態様では、nは2であり、かつ、RR、RRおよびRRは水素である。
一つの実施態様では、Rは、水素またはメチルである。一つの実施態様では、Rは水素である。
一つの実施態様では、本発明は、nが1である式(I−B)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。この実施態様では、R、R、RR、RR、RRおよびRは、前述の実施態様のいずれかと同様にさらに定義され得る。例えば、Rはメチルであり得る。
一つの実施態様では、本発明は、
(6−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール;
(5−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール;
2−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)エタノール;
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール;
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール;
(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール;
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール;
から選択される式(I−B)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、実施例B−1〜B−28のいずれかの化合物またはその薬学的に許容可能な塩である式(I−B)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、実施例B−1〜B−28のいずれかの化合物である式(I−B)の化合物を提供する。
本発明はさらに、式(I−C)の化合物およびそれらの塩:
[式中、
は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
は、水素またはヒドロキシルであり;
は、水素またはC1−3アルキルであり;
RR、RR、およびRRは独立に、水素またはC1−3アルキルであり;
RRは、水素またはヒドロキシルであり;かつ
nは、1または2である]
をさらに提供する。
本発明の別の側面において、本発明は、式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
一つの実施態様では、Rは、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、メチルまたはメトキシからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびC1−3アルキルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、C1−3アルキルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、ハロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、フルオロ、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、H、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rは、クロロおよびメチルからなる群から選択される。一つの実施態様では、Rはメチルである。
一つの実施態様では、RRは水素であり、RRは水素であり、RRは水素であり、かつ、Rは水素である。
一つの実施態様では、RRは水素であり、RRは水素であり、RRはC1−3アルキルであり、かつ、Rは水素である。
一つの実施態様では、RRは水素であり、RRは水素であり、RRはメチルであり、かつ、Rは水素である。
一つの実施態様では、nは1である。
一つの実施態様では、RRは水素である。
一つの実施態様では、RRはヒドロキシルである。
一つの実施態様では、本発明は、nが1である式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。この実施態様では、R、R、RR、RR、RR、RRおよびRは、前述の実施態様のいずれかと同様にさらに定義され得る。例えば、RR、RR、RRおよびRは、水素であり得る。
一つの実施態様では、本発明は、実施例C−1〜6のいずれかの化合物またはその薬学的に許容可能な塩である式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、実施例C−1〜C−6のいずれかの化合物である式(I−C)の化合物を提供する。
本明細書に記載の化合物の遊離塩基形態に加え、化合物の塩形態も本発明の範囲内にある。本明細書に記載の化合物の塩または薬学的に許容可能な塩は、化合物の最終的な単離および精製中にin situで製造されてもよいし、またはその遊離塩基形態にある精製化合物を個別にそれぞれ好適な塩基もしくは酸と反応させることにより製造してもよい。好適な薬学的塩に関する総説としては、Berge et al, J. Pharm, Sci., 66, 1-19, 1977; P L Gould, International Journal of Pharmaceutics, 33 (1986), 201-217;およびBighley et al, Encyclopedia of Pharmaceutical Technology, Marcel Dekker Inc, New York 1996, Volume 13, page 453-497を参照。
式(I)の特定の化合物は、塩基性基を含み、従って、好適な酸で処理することにより薬学的に許容可能な酸付加塩を形成することができる。好適な酸としては、薬学的に許容可能な無機酸および薬学的に許容可能な有機酸が挙げられる。例示的な薬学的に許容可能な酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、メチル硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、フェニル酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、アクリル酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩(p-aminosalicyclate)、グリコール酸塩、乳酸塩、ヘプタン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、マンデル酸塩、タンニン酸塩、ギ酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、パルミチン酸塩、オレイン酸塩、ピルビン酸塩、パモ酸塩、マロン酸塩、ラウリン酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、エストール酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、エタンスルホン酸塩(エシル酸塩)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、p−アミノベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、およびナフタレン−2−スルホン酸塩が挙げられる。いくつかの実施態様では、薬学的に許容可能な塩には、L−酒石酸塩、エタンジスルホン酸塩(エジシル酸塩)、硫酸塩、リン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、塩酸塩、メタンスルホン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、マレイン酸塩、臭化水素酸塩、L−乳酸塩、マロン酸塩、およびS−カンファー−10−スルホン酸塩が含まれる。特定の実施態様では、これらの塩のいくつかは溶媒和物を形成する。特定の実施態様では、これらの塩のいくつかは結晶性である。
式(I)の特定の化合物またはそれらの塩は立体異性形で存在し得る(例えば、それらは1以上の不斉炭素原子を含み得る)。個々の立体異性体(鏡像異性体およびジアステレオマー)およびこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。異なる異性形は従来の方法によってあるものを他から分離または分割することができ、あるいはいずれかの所与の異性体を従来の合成方法によって、または立体特異的もしくは不斉合成によって得ることもできる。
本発明はまた、自然界に最も多く見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で1以上の原子が置換されているということ以外は式(I)の化合物またはそれらの塩と同じ、同位体標識化合物および塩も含む。式(I)の化合物またはそれらの塩に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、フッ素の同位体、例えば、H、11C、14Cおよび18Fが挙げられる。このような同位体で標識された式(I)の化合物またはそれらの塩は、薬物および/または基質組織分布アッセイで有用である。例えば、11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放出断層撮影法)で有用である。PETは脳撮像法で有用である。同位体で標識された式(I)の化合物およびそれらの塩は、一般に、以下に開示されている手順を行い、非同位体標識試薬を容易に入手できる同位体標識試薬で置き換えることによって調製することができる。一つの実施態様では、式(I)の化合物またはそれらの塩は同位体で標識されない。
式(I)の特定の化合物またはそれらの塩は、固体または液体形態で存在し得る。固体状態では、式(I)の化合物または塩は、結晶形態もしくは非晶質形態で、またはそれらの混合物として存在し得る。結晶形態である式(I)の化合物または塩の場合、当業者は、結晶化の際に結晶格子に溶媒分子が組み込まれた薬学的に許容可能な溶媒和物が形成され得ることを認識するであろう。溶媒和物は、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、および酢酸エチルなどの非水性溶媒を含んでもよく、またはそれらは結晶格子中に組み込まれる溶媒として水を含んでもよい。結晶格子中に組み込まれる溶媒が水である溶媒和物は一般に「水和物」と呼ばれる。水和物は化学量論的水和物ならびに変動量の水を含有する組成物を含む。
当業者は、その種々の溶媒和物を含む結晶形態で存在する特定の式(I)の化合物、それらの薬学的に許容可能な塩または溶媒和物は、多形(すなわち、異なる結晶構造で存在する能力)を示し得ることをさらに認識するであろう。これらの異なる結晶形態は一般に「多形体」として知られる。多形体は同じ化学組成を持つが、充填、幾何学的配置、および結晶性固体状態のその他の記述的特性が異なる。従って、多形体は、形状、密度、硬度、変形性、安定性、および溶解特性など、異なる物理特性を持ち得る。多形体は一般に、異なる融点、IRスペクトル、およびX線粉末回折パターンを示し、これらが同定に使用できる。当業者は、例えば、化合物の製造に使用される反応条件または試薬を変更または調節することによって異なる多形体が製造され得ることを認識するであろう。例えば、温度、圧力、または溶媒の変化が多形体を生じ得る。加えて、ある多形体は、特定の条件下で別の多形体へ自発的に変換する場合がある。
当業者はまた、本発明が式(I)の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の種々の重水素化形態を含み得ることも認識するであろう。炭素原子と結合している利用可能な各水素原子は独立に重水素原子で置換され得る。当業者ならば、どのように式(I)の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の重水素化形態を合成すればよいかを知っている。市販の重水素化出発材料を式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩の重水素化形態の製造に用いてもよく、またはそれらは従来の技術を使用し、重水素化試薬(例えば、重水素化リチウムアルミニウム)を用いて合成してもよい。
C.使用方法
式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩はLRRK2キナーゼ活性の阻害剤であり、従って、以下の神経疾患パーキンソン病、アルツハイマー病、認知症(レビー小体型認知症および血管性認知症、HIV誘発性認知症を含む)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、加齢性記憶障害、軽度認知障害、嗜銀顆粒病、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、17番染色体に連鎖する遺伝性前頭側頭型認知症とパーキンソニズム(FTDP−17)、薬物依存症に関連する離脱症状/再発、L−ドーパ誘発性ジスキネジア、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷および多発性硬化症の治療または予防において使用の可能性があると考えられる。LRRK2の阻害によって潜在的に治療可能な他の疾患には、限定されるものではないが、リソソーム障害(例えば、ニーマン・ピックC型病、ゴーシェ病)、クローン病、癌(甲状腺癌、腎臓癌(乳頭状腎臓癌を含む)、乳癌、肺癌および前立腺癌、白血病(急性骨髄性白血病(AML)を含む)およびリンパ腫を含む)、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、自己免疫性溶血性貧血、赤芽球ろう、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、エバンス症候群、血管炎、水疱性皮膚障害、1型糖尿病、肥満、癲癇、慢性閉塞性肺疾患などの肺疾患、特発性肺線維症、シェーグレン症候群、デビック病、炎症性ミオパチー、強直性脊椎炎、細菌感染(らい病を含む)、ウイルス感染(結核、HIV、西ナイルウイルスおよびチクングニアウイルスを含む)および寄生虫感染が含まれる。
本発明の一つの側面は、療法において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、上記の障害(すなわち、神経疾患および上記に挙げられた他の疾患)の治療または予防において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療または予防において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。別の実施態様では、本発明は、アルツハイマー病の治療または予防において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、アルツハイマー病の治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。別の実施態様では、本発明は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療または予防において使用するための式(I)、式(I−A)、式(I−B)、もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
別の実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療において使用するための式(I)、式(I−A)、式(I−B)、もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面は、上記の障害(すなわち、神経疾患および上記に挙げられた他の疾患)の治療または予防のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。本発明のさらなる側面は、パーキンソン病の治療または予防のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。本発明のさらなる側面は、パーキンソン病の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。別の実施態様では、本発明は、アルツハイマー病の治療または予防のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。一つの実施態様では、本発明は、アルツハイマー病の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。別の実施態様では、本発明は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療または予防のための薬剤の製造における式(I)、式(I−A)、式(I−B)、もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
別の実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療または予防のための薬剤の製造における式(I)、式(I−A)、式(I−B)、もしくは式(I−C)の化合物、その薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
さらに別の実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物、式(I−A)、式(I−B)、もしくは式(I−C)、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面は、上記に挙げられた(すなわち、神経疾患および上記に挙げられた他の疾患から選択される)障害の治療または予防の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。本発明のさらなる側面は、パーキンソン病の治療または予防の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。本発明のさらなる側面は、パーキンソン病の治療の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。本発明のさらなる側面は、アルツハイマー病の治療または予防の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。本発明のさらなる側面は、アルツハイマー病の治療の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。本発明のさらなる側面は、結核の治療の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。ある実施態様において、対象はヒトである。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療の方法であって、それを必要とするヒトに治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療の方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療の方法であって、それを必要とするヒトに治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
本発明に関して、パーキンソン病の治療は、孤発性パーキンソン病、および/または家族性パーキンソン病の治療に関する。一つの実施態様では、パーキンソン病の治療は、家族性パーキンソン病の治療である。家族性パーキンソン病患者は、以下のLRRK2キナーゼ突然変異:G2019S突然変異、N1437H突然変異、R1441G突然変異、R1441C突然変異、R1441H突然変異、Y1699C突然変異、S1761R突然変異、またはI2020T突然変異のうち1以上を呈するものである。別の実施態様では、家族性パーキンソン病患者は、パーキンソン病に関連するLRRK2遺伝子座に他のコード突然変異(例えば、G2385R)または非コード一塩基多型を呈する。より詳しい実施態様では、家族性パーキンソン病は、LRRK2キナーゼにG2019S突然変異またはR1441G突然変異を呈する患者を含む。一つの実施態様では、パーキンソン病の治療は、家族性パーキンソン病の治療を指し、G2019S突然変異を有するLRRK2キナーゼを発現する患者を含む。別の実施態様では、家族性パーキンソン病患者は、以上に高レベルの正常なLRRK2キナーゼを発現する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療の方法であって、それを必要とするLRRK2キナーゼにG2019S突然変異を呈するヒトに治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施態様では、本発明は、パーキンソン病の治療の方法であって、ヒトにおいてLRRK2キナーゼのG2019S突然変異を検査すること、およびそれを必要とするLRRK2キナーゼにG2019S突然変異を呈するヒトに治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
パーキンソン病の治療は、対症的であり得るか、または疾患修飾的であり得る。一つの実施態様では、パーキンソン病の治療は、対症的治療を意味する。一つの実施態様では、パーキンソン病の治療は、疾患修飾的治療を意味する。
本発明の化合物はまた、家族歴、嗅覚欠陥、便秘、認知障害、歩行または分子的、生化学的、免疫学的もしくはイメージング技術から得られる疾病進行の生物学的指標などの疾病進行に関連する1以上の微細な特徴の手段により重篤なパーキンソン症候群へ進行しやすいとして特定された患者の治療においても有用であり得る。これに関して、治療は症候的または疾患修飾的であり得る。
本発明に関して、アルツハイマー病の治療は、孤発性アルツハイマー病および/または家族性アルツハイマー病の治療を意味する。アルツハイマー病の治療は対症的であり得るか、または疾患修飾的であり得る。一つの実施態様では、アルツハイマー病の治療は症候的治療を意味する。
本発明に関して、認知症(レビー小体型認知症および血管性認知症、HIV誘発性認知症を含む)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、加齢性記憶障害、軽度認知障害、嗜銀顆粒病、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、17番染色体に連鎖する遺伝性前頭側頭型認知症とパーキンソニズム(FTDP−17)、多発性硬化症、リソソーム障害(例えば、ニーマン・ピックC型病、ゴーシェ病)、クローン病、癌(甲状腺癌、腎臓癌(乳頭状腎臓癌を含む)、乳癌、肺癌および前立腺癌、白血病(急性骨髄性白血病(AML)を含む)およびリンパ腫を含む)、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、自己免疫性溶血性貧血、赤芽球ろう、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、エバンス症候群、血管炎、水疱性皮膚障害、1型糖尿病、肥満、癲癇、慢性閉塞性肺疾患などの肺疾患、特発性肺線維症、シェーグレン症候群、デビック病、炎症性ミオパチー、強直性脊椎炎の治療は症候的または疾患修飾的であり得る。特定の実施態様では、これらの障害の治療は、症候的治療を意味する。
本発明はまた、細胞に基づくCNS障害の治療における、必然としての治療適用のためのin vitroニューロン前駆細胞の生産におけるLRRK2阻害剤の使用も提供する。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩がパーキンソン病の治療における使用に意図される場合、それはパーキンソン病の対症的治療として有用であることが主張されている薬剤と併用可能である。このような他の治療薬の好適な例としては、L−ドーパ、およびドーパミン作動薬(例えば、プラミペキソール、ロピニロール)が挙げられる。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩がアルツハイマー病の治療における使用に意図される場合、それはアルツハイマー病の疾患修飾的または対症的いずれかの治療として有用であることが主張されている薬剤と併用可能である。このような他の治療薬の好適な例は、例えば、コリン作動性伝達を修飾することが知られているもの、例えば、M1ムスカリン性受容体作動薬またはアロステリックモジュレーター、M2ムスカリン性拮抗薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、テトラヒドロアミノアクリジン、塩酸ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミン)、ニコチン性受容体作動薬またはアロステリックモジュレーター(例えば、α7拮抗薬もしくはアロステリックモジュレーターまたはα4β2作動薬もしくはアロステリックモジュレーター)、PPAR作動薬(例えば、PPARγ作動薬)、5−HT受容体部分作動薬、5−HT受容体拮抗薬、例えば、SB−742457、または5HT1A受容体拮抗薬およびNMDA受容体拮抗薬もしくはモジュレーター、または疾患修飾性薬剤、例えば、βもしくはγ−セクレターゼ阻害剤、例えば、セマガセスタット、ミトコンドリア安定剤、微小管安定剤またはタウ病態のモジュレーター、例えば、タウ凝集阻害剤(例えば、メチレンブルーおよびREMBER(商標))、NSAIDS、例えば、タレンフルルビル、トラミプロシル;または抗体、例えば、バピネオズマブもしくはソラネズマブ;プロテオグリカン、例えば、トラミプロセートなどの対症的薬剤であり得る。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が細菌感染、寄生虫感染またはウイルス感染の治療における使用に意図される場合、それは感染性病原体を直接標的とする対症的治療として有用であることが主張されている薬剤と併用可能である。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が他の治療薬と併用される場合、その化合物は、任意の好都合な経路により逐次または同時に投与され得る。
本発明はまた、さらなる側面において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を1以上のさらなる治療薬とともに含んでなる組合せを提供する。
上記に言及される組合せは、好都合には、医薬処方物の形態で使用するために提供され得、従って上記で定義されるような組合せを薬学的に許容可能な担体または賦形剤とともに含んでなる医薬処方物は、本発明のさらなる側面を含んでなる。このような組合せの個々の成分は、別個のまたは合剤としての医薬処方物で逐次または同時に投与することができる。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が、同じ病態に対して有効な第2の治療薬と併用される場合、各化合物の用量は、その化合物が単独で使用される場合とは異なり得る。適当な用量は当業者により容易に認識されるであろう。
D.組成物
式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、対象に投与する前に医薬組成物として処方され得る。一つの側面によれば、本発明は、式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物を提供する。別の側面によれば、本発明は、式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤と混合することを含んでなる医薬組成物の製造方法を提供する。
医薬組成物は、単位用量当たりに所定量の有効成分を含有する単位投与形で提供され得る。このような単位は、治療される疾患、投与経路ならびに対象の齢、体重および状態に応じて、例えば、0.1mg、0.5mg、または1mg〜50mg、100mg、200mg、250mg、500mg、750mgまたは1gの本発明の化合物を含有してよく、または医薬組成物は、単位用量当たりに所定量の有効成分を含有する単位投与形で提供され得る。他の実施態様では、単位投与組成物は、本明細書に記載の一日用量もしくは部分用量、またはその適当な分数の有効成分を含有するものである。さらに、このような医薬組成物は、当業者に周知のいずれの方法によって作製してもよい。
式(I)の化合物の治療上有効な量は、例えば、意図されるレシピエントの齢および体重、治療を必要とする正確な病態およびその重篤度、処方物の性質、および投与経路を含むいくつかの因子によって決まり、最終的には投薬を指示する担当者の裁量下にある。しかしながら、本明細書に記載される疾患の治療のための式(I)の化合物の治療上有効な量は、一般に、0.1〜100mg/kgレシピエント体重/日の範囲、より通常には、1〜10mg/kg体重/日の範囲である。よって、70kgの成体哺乳動物では、1日当たりの実際の量は通常70〜700mgであると思われ、この量は1日当たり単回用量で与えてもよいし、または1日当たり2回、3回、4回、5回または6回用量など、1日当たり複数の分割用量で与えてもよい。あるいは、投与は間欠的に、例えば、1日おきに1回、週に1回または月に1回行うことができる。治療上有効な薬学的に許容可能な量の塩または溶媒和物などは、式(I)の化合物それ自体の治療上有効な量の割合として決定され得る。類似の用量が上記に言及される他の疾患の処置にも適当であると想定される。
本発明の医薬組成物は、1種類以上の式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含有し得る。いくつかの実施態様では、これらの医薬組成物は、2種類以上の本発明の化合物を含有し得る。例えば、いくつかの実施態様では、これらの医薬組成物は、2種類以上の式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含有し得る。加えて、これらの医薬組成物は、1種類以上の付加的な医薬品有効成分(API)を場合によりさらに含んでなってもよい。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な賦形剤」は、医薬組成物に形態または稠度を与える上で含まれる薬学的に許容可能な材料、組成物またはビヒクルを意味する。各賦形剤は、混合した際に、対象に投与した際に本発明の化合物の有効性を実質的に低下させる相互作用および薬学上許容されない医薬組成物を生じる相互作用が回避されるよう、その医薬組成物の他の成分と適合し得る。
本発明の化合物および薬学的に許容可能な1または複数の賦形剤は、所望の投与経路により対象に投与するために適合された投与形へと処方され得る。例えば、投与形には、(1)経口投与(頬側または舌下を含む)に適合したもの、例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤(elixers)、懸濁液、溶液、エマルション、サシェ剤、およびカシェ剤;(2)非経口投与(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)に適合したもの、例えば、無菌溶液、懸濁液、および再構成用散剤;(3)経皮投与に適合したもの、例えば、経皮パッチ;(4)直腸投与に適合したもの、例えば、坐剤;(5)鼻腔吸入に適合したもの、例えば、ドライパウダー、エアロゾル、懸濁液、および溶液;ならびに(6)局所投与(頬側、舌下または経皮を含む)に適合したもの、例えば、クリーム、軟膏、ローション、溶液、ペースト、スプレー、フォーム、およびゲルが含まれる。このような組成物は製薬分野で公知の任意の方法により、例えば、式(I)の化合物を担体または賦形剤と会合させることによって調製され得る。
経口投与に適合した医薬組成物は、カプセル剤もしくは錠剤などの個別単位;散剤または顆粒;水性もしくは非水性液中の溶液もしくは懸濁液;可食フォームもしくはホイップ;または水中油型液体エマルションもしくは油中水型液体エマルションとして提供され得る。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、選択される特定の投与形によって異なり得る。加えて、好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、組成物中で役立ち得る特定の機能に関して選択され得る。例えば、ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、均一な投与形の製造を助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、安定な投与形の製造を助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者に投与された際に本発明の1または複数の化合物をある器官または身体部分から別の器官または身体部分に運搬または輸送するのを助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者のコンプライアンスを高めるそれらの能力のために選択され得る。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤としては、下記の種の賦形剤:希釈剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、被覆剤、湿潤剤、溶媒、補助溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯味剤、着色剤、固化防止剤、湿潤剤(hemectants)、キレート剤、可塑剤、増粘剤、抗酸化剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、および緩衝剤が含まれる。当業者は、ある種の薬学的に許容可能な賦形剤が2つ以上の機能を果たすことがあり、どのくらいの賦形剤が処方物中に存在するか、および他にどんな成分が処方物中に存在するかによって別の機能を果たすことがあることを認識するであろう。
当業者は、本発明で使用するための適当な量で好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択できるだけの当技術分野の知識と技量を有する。加えて、薬学的に許容可能な賦形剤を記載し、好適な薬学的に許容可能な賦形剤の選択に有用であり得る、当業者に利用可能ないくつかの情報源がある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を用いて調製される。当技術分野で慣用される方法のいくつかはRemington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
一つの側面において、本発明は、治療上有効な量の本発明の化合物と希釈剤または増量剤とを含んでなる、錠剤またはカプセル剤などの固体経口投与形を対象とする。好適な希釈剤および増量剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)、硫酸カルシウムおよび第二リン酸カルシウムが含まれる。経口固体投与形は、結合剤をさらに含んでなり得る。好適な結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカントガム、グアーガム、ポビドン、およびセルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)が含まれる。経口固体投与形は、崩壊剤をさらに含んでなり得る。好適な崩壊剤としては、クロスポビドン、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが含まれる。経口固体投与形は、滑沢剤をさらに含んでなり得る。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが含まれる。
特定の実施態様では、本発明は、0.01〜1000mgの1以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と0.01〜5gの1以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物を対象とする。
別の実施態様では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる、神経変性疾患の治療のための医薬組成物を対象とする。別の実施態様では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる、パーキンソン病の治療のための医薬組成物を対象とする。
E.化合物の製造方法
本明細書に記載の式(I)の化合物またはそれらの塩の製造において使用される方法は所望の化合物によって決まる。特定の置換基の選択およびその特定の置換基の種々の可能性のある位置などの因子は総て、本発明の特定の化合物の製造においてたどるべき経路で役割を果たす。それらの因子は当業者によって容易に認識される。
一般に、本発明の化合物は、当技術分野で公知の標準的技術およびそれに類似の既知の方法によって製造することができる。式(I)の化合物を製造する一般法を以下に示す。以下の一般実験スキームに記載される出発材料および試薬は総て市販されているか、または当技術分野で公知の方法によって製造することができる。
当業者は、本明細書に記載の置換基が本明細書に記載の合成方法に適合しない場合、その置換基を、反応条件に対して安定である好適な保護基で保護できることを認識するであろう。保護基は反応手順の好適な時点で除去して所望の中間体または目的化合物を得ることができる。好適な保護基およびそのような好適な保護基を用いて種々の置換基を保護および脱保護する方法は当業者に周知であり、その例はT. Greene and P. Wuts, Protecting Groups in ChemicalSynthesis (第3版), John Wiley & Sons, NY (1999)に見出すことができる。場合によっては、置換基は、用いる反応条件下で反応性であるように特に選択することができる。これらの状況下で、これらの反応条件は、選択された置換基を、中間体化合物として有用であるか、または目的化合物中の所望の置換基である別の置換基に変換する。
一般スキームA−1は、本発明の化合物を製造するための例示的合成法を示す。
一般スキームA−1
一般スキームA−1は、式(I−A)の化合物を表す化合物3を製造するための例示的合成を提供する。スキームA−1では、R、R、R、R、RおよびXは、式(I−A)に定義される。
工程(i)は、約100℃などの好適な温度下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの適当な溶媒中、CsCOなどの適当な塩基を用いて、化合物1を化合物2と反応させることによる置換反応であり得、化合物3が得られる。
あるいは、工程(i)は、還流などの好適な温度で、トルエンなどの好適な溶媒中、KPOなどの好適な塩基の存在下、CuIおよびN,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミンなどの適当な試薬を用いるカップリング反応であり得、化合物3が得られる。
あるいは、工程(i)は、100℃などの好適な温度で、トルエンなどの好適な溶媒中、ナトリウムtert−ブトキシドなどの好適な塩基の存在下、Pddbaおよびジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィンなどの適当な試薬を用いるカップリング反応であり得、化合物3が得られる。
一般スキームA−2
一般スキームA−2は、中間体1を製造するための例示的合成を提供する。保護基Pは、例えば、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル(THP)、(トリメチルシリル)エトキシ)メチル(SEM)またはアセチル(Ac)など、任意の好適な保護基であり得る。
中間体5は、工程(i)において、20℃〜40℃などの好適な温度下、DCMなどの適当な溶媒中、TsOHなどの好適な酸の存在下で、出発材料4をDHPなどの好適な試薬と反応させることにより得ることができる。
工程(ii)は、60℃〜100℃などの好適な温度で、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中、NaCOなどの好適な塩基の存在下で、Pd(dppf)Clなどの適当なパラジウム触媒を用いる中間体5とボロン酸またはエステルの間のクロスカップリング反応である。
工程(iii)は、−60℃〜−10℃などの好適な温度下での、THFなどの好適な溶媒中、Hなどの好適な酸化試薬との反応を含み、中間体7が得られる。
工程(iv)は、25℃〜80℃などの適当な温度で、MeOHなどの極性溶媒中、Pd/Cなどの好適な触媒の存在下での、水素などの好適な還元試薬との反応である。
工程(v)は、0℃〜25℃などの好適な温度下での、DCMなどの好適な溶媒中、DMPなどの酸化剤との酸化反応であり得、中間体8が得られる。
工程(vi)および(vii)は、−78℃〜0℃などの好適な温度下での、DCMなどの好適な溶媒中、DASTなどの流動化剤との反応を含む。
工程(viii)(ix)および(x)は、脱保護反応である。一般に、中間体を25℃〜40℃などの好適な温度下、1,4−ジオキサンなどの好適な溶媒中、HClなど好適な酸と反応させると中間体1が得られる。
工程(xi)は、室温などの好適な温度、MeOHおよびCHClなどの好適な溶媒中、NaBHCNなどの好適な還元剤下での、置換オキセタン−3−オンとの反応を含む。
一般スキームA−3
一般スキームA−3は、中間体2を製造するための例示的合成を提供する。
がN結合4〜6員ヘテロシクリル環またはNHRである場合、工程(i)は、25℃〜100℃などの好適な温度下、EtOHなどの適当な溶媒中、TEAなどの適当な塩基を用いる異なるアミンとの反応であり得、中間体2が得られる。
がORである場合、工程(i)はカップリング反応である。アルコール(ROH)を0℃などの好適な温度で、好適な溶媒中、水素化ナトリウムなどの好適な塩基により脱プロトン化すると過渡的中間体が得られる。次に、室温などの好適な温度で、THFなどの好適な溶媒中、中間体13を過渡的中間体と反応させる。
一般スキームB−1は、式(I−B)の化合物を製造するための例示的合成方法を提供する。
一般スキームB−1
一般スキームB−1は、式(I−B)の化合物を製造するための例示的合成を提供する。スキーム1では、R、R、RR、RR、RRおよびRおよびnは、式(I−B)に定義される通りである。
工程(i)は、約100℃などの好適な温度下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの適当な溶媒中、CsCOなどの適当な塩基を用いて化合物1と化合物2を反応させることによる置換反応であり得、式(I−B)の化合物が得られる。
工程(i)は、あるいは、還流条件などの好適な温度で、トルエンなどの好適な溶媒中、KPOなどの好適な塩基の存在下で、CuIおよびN,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミンなどの適当な試薬を用いたカップリング反応であってもよく、式(I−B)の化合物が得られる。
工程(i)は、100℃などの好適な温度、トルエンなどの好適な溶媒中、ナトリウムtert−ブトキシドなどの好適な塩基の存在下でPddbaおよびジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィンなどの適当な試薬を用いたカップリング反応であってもよく、式(I−B)の化合物が得られる。
一般スキームB−2
一般スキームB−2は、中間体1を製造するための例示的合成を提供する。保護基Pは、水素または任意の好適な保護基、例えば、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル(THP)、(トリメチルシリル)エトキシ)メチル(SEM)またはアセチル(Ac)であり得る。
中間体4は、工程(i)において、20℃〜40℃などの好適な温度下、DCMなどの適当な溶媒中、TsOHなどの好適な酸の存在下で、出発材料3とDHPなどの好適な試薬を反応させることによって得ることができる。
工程(ii)は、60℃〜100℃などの好適な温度下、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中、NaCOなどの好適な塩基の存在下、Pd(dppf)Clなどの適当なパラジウム触媒を用いた、中間体4とボロン酸またはエステルなどの好適な試薬の間のクロスカップリング反応であり得る。
工程(iii)は、−60℃〜−10℃などの好適な温度で、THFなどの好適な溶媒中、Hなどの好適な酸化試薬との反応である。
工程(iv)は、0℃〜25℃などの好適な温度下、DCMなどの好適な溶媒中、中間体6とDMPなどの酸化剤の反応を含む酸化反応であり得、中間体7が得られる。
工程(v)および(vi)は、−78℃〜0℃などの好適な温度、DCMなどの好適な溶媒中、DASTなどの流動化剤との反応を含む。
工程(viii)は、25℃〜80℃などの適当な温度、MeOHなどの極性溶媒中、Pd/Cなどの好適な触媒の存在下、水素などの好適な還元試薬との反応である。
工程(vii)、(ix)および(x)は、25℃〜40℃などの好適な温度、1,4−ジオキサンなどの好適な溶媒中、HClなどの好適な酸との反応を一般に含む脱保護反応である。
工程(xi)は、室温などの好適な温度、DCMまたはDCEなどの好適な溶媒中、触媒、例えば、AcOHの存在下、NaBHCNなどの好適な塩基の存在下、適当な試薬を用いたオキセタン−3−オンとのカップリング反応である。
一般スキームB−3
一般スキームB−3は、中間体2を製造するための例示的合成を提供し、ここで、R、RR、RR、RRおよびnは、式(I−B)の化合物に示される通りである。
工程(i)は、25℃〜100℃などの好適な温度下、EtOHなどの適当な溶媒中、TEAなどの適当な塩基を用いた、中間体12とモルホリンなどの種々のアミンとの反応であり得、中間体2が得られる。
中間体2はまた、工程(xx)において、25℃〜130℃下、1,4−ジオキサンなどの好適な溶媒中、Pd(PPhClなどの触媒の存在下での、中間体12とボロン酸などの好適な試薬の間のカップリング反応によって得ることもできる。
一般スキームB−4
一般スキームB−4は、式(I−B)の化合物を製造するための別の例示的合成を提供する。スキーム4において、R、R、RR、RR、RRおよびRおよびnは、式(I−B)に定義される通りである。
工程(i)は、約100℃などの好適な温度下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの適当な溶媒中、CsCOなどの適当な塩基を用いた置換反応であり得る。
工程(i)は、あるいは、還流条件などの好適な温度、トルエンなどの好適な溶媒中、KPOなどの好適な塩基の存在下、CuIおよびN,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミンなどの適当な試薬を用いたカップリング反応であってもよい。
工程(ii)は、室温などの好適な温度、DCMまたはDCEなどの好適な溶媒中、触媒、例えば、AcOHの存在下、NaBHCNなどの好適な塩基の存在下で適当な試薬を用いたカップリング反応であり得、式(I−B)の化合物が得られる。
一般スキームC−1は、式(I−C)の化合物を製造するための例示的合成方法を提供する。
一般スキームC−1
一般スキームC−1は、式(I−C)の化合物を製造するための例示的合成を提供する。スキームC−1において、R、R、RR、RR、RR、RR、Rおよびnは、式(I−C)に定義される通りである。
工程(i)は、約100℃などの好適な温度下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの適当な溶媒中、CsCOなどの適当な塩基を用いて化合物1と化合物2を反応させることによる置換反応であり得、式(I−C)の化合物を提供する。
工程(i)は、還流条件などの好適な温度で、トルエンなどの好適な溶媒中、KPOなどの好適な塩基の存在下、CuIおよびN,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミンなどの適当な試薬を用いたカップリング反応であり得、式(I−C)の化合物が得られる。
工程(i)は、あるいは、100℃などの好適な温度、トルエンなどの好適な溶媒中、ナトリウムtert−ブトキシドなどの好適な塩基の存在下、Pddbaおよびジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィンなどの適当な試薬を用いたカップリング反応であり得、式(I−C)の化合物が得られる。
一般スキームC−2
一般スキームC−2は、式(I−C)の化合物を製造するための例示的合成を提供する。スキームC−2において、R、R、RR、RR、RR、RR、Rおよびnは、式(I−C)に定義される通りである。
工程(i)は、室温などの好適な温度、DCMまたはDCEなどの好適な溶媒中、触媒、例えば、AcOHの存在下、NaBHCNなどの好適な塩基の存在下、適当な試薬を用いたカップリング反応であり得、式(I−C)の化合物が得られる。
一般スキームC−3
一般スキームC−3は、中間体1または3を製造するための例示的合成を提供し、ここで、Bは、H(中間体3の場合)またはオキセタニル(中間体1の場合)のいずれかである。保護基PGは、例えば、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル(THP)、(トリメチルシリル)エトキシ)メチル(SEM)またはアセチル(Ac)などのいずれの好適な保護基であってもよい。
工程(i)は、20℃〜40℃などの好適な温度、DCMなどの適当な溶媒中、TsOHなどの好適な酸の存在下、DHPなどの好適な試薬との反応である。
工程(ii)は、60℃〜100℃などの好適な温度下、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中、NaCOなどの好適な塩基の存在下、Pd(dppf)Clなどの適当なパラジウム触媒を用いた、ボロン酸またはエステルなどの好適な試薬とのクロスカップリング反応である。
工程(iii)は、−60℃〜−10℃などの好適な温度下、THFなどの好適な溶媒中、Hなどの好適な酸化試薬との反応であり、中間体1dが得られる。
工程(iv)は、0℃〜25℃などの好適な温度、DCMなどの好適な溶媒中、DMPなどの酸化剤との反応を含んでなる酸化反応である。
工程(v)および(vii)は、−78℃〜0℃などの好適な温度下、DCMなどの好適な溶媒中、DASTなどの流動化剤との反応を含む。
工程(ix)は、25℃〜80℃などの適当な温度で、MeOHなどの極性溶媒中、Pd/Cなどの好適な触媒の存在下、水素などの好適な還元試薬との反応である。
工程(vi)、(viii)および(x)は、脱保護反応である。一般に、この中間体を、25℃〜40℃などの好適な温度下、1,4−ジオキサンなどの好適な溶媒中、HClなどの好適な酸と反応させると中間体1が得られる。
一般スキームC−4
一般スキームC−4は、中間体2を製造するための例示的合成を提供し、ここで、R、RR、RR、RRおよびRRは、式(I−C)に定義される通りである。
工程(i)は、25℃〜100℃などの好適な温度、EtOHなどの適当な溶媒中、TEAなどの適当な塩基を用いた中間体12と適当なアミンの間の反応である。
工程(i)は、あるいは、25℃〜130℃下、1,4−ジオキサンなどの好適な溶媒中、Pd(PPhClなどの触媒の存在下、ボロン酸などの好適な試薬とのカップリング反応であり得る。
一般実験手順
以下の記載および実施例は本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の化合物、組成物、および方法を製造および使用するために当業者に指針を与えることを意図する。本発明の特定の実施態様が記載されるが、当業者ならば、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく種々の変更および改変が行えることを認識するであろう。
本出願に記載される化合物の化学名は、一般に、ChemDraw Ultra(ChambridgeSoft)から生成し、かつ/またはIUPAC命名法の原理に従う。
マイクロ波照射による反応混合物の加熱は、Smith Creator(Personal Chemistry、Forboro/MA、現バイオタージ所有から購入)、Emrys Optimizer(Personal Chemistryから購入)またはExplorer(CEM Discover、Matthews/NCにより供給)マイクロ波で行った。
本明細書では、実施例の反応の後処理および生成物の精製に従来の技術が使用され得る。
以下の実施例において有機層または有機相の乾燥に関する言及は、従来の技術に従い、硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウムで溶液を乾燥させ、乾燥剤を濾去することを意味し得る。生成物は一般に減圧下での蒸発により溶媒を除去することにより得ることができる。
実施例における化合物の精製は、クロマトグラフィーおよび/または好適な溶媒を用いた再結晶化などの従来の方法により行うことができる。クロマトグラフィー法は当業者に公知であり、例えば、カラムクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、およびMDAP(質量分析自動分取(mass directed auto-preparation)、質量分析LCMS精製とも呼ばれる)が含まれる。MDAPは、例えば、W. Goetzinger et al, Int. J. Mass Spectrom., 2004, 238, 153-162に記載されている。
AnaltechシリカゲルGFおよびE.Merckシリカゲル60 F−254薄層プレートを薄層クロマトグラフィーに使用した。フラッシュクロマトグラフィーおよび重力クロマトグラフィーは双方ともE.Merck Kieselゲル60(230〜400メッシュ)シリカゲルで行った。分取HPLCは、Gilson分取システムを使用し、10−80勾配(アセトニトリル中0.1%FA/0.1%FA水溶液)または10−80勾配((アセトニトリル/水)で溶出するLuna 5u C18(2) 100A逆相カラムを用いて行った。この適用において精製のために使用されたCombiFlashシステムはIsco,Incから購入した。CombiFlash精製は、プレパックSiOカラム、254nmのUV波長を用いる検出器および混合溶媒を用いて行った。
用語「CombiFlash」、「バイオタージ(登録商標)」、「バイオタージ75」および「バイオタージSP4(登録商標)」は、本明細書で使用する場合、プレパックシリカゲルカートリッジを用いる市販の自動精製システムを意味する。
最終化合物はLCMS(以下に挙げる条件)またはNMRで同定した。H NMRまたは19FNMRスペクトルは、Bruker Avance 400MHz分光計を用いて記録した。CDClはジューテリオクロロホルムであり、DMSO−dはヘキサジューテリオジメチルスルホキシドであり、およびCDODはテトラジューテリオメタノールである。化学シフトは、内部標準テトラメチルシラン(TMS)またはNMR溶媒から低磁場側へのパーツ・パー・ミリオン(parts per million)(ppm)で報告する。NMRデータの略記は次の通りである:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=二重の二重線、dt=二重の三重線、app=明瞭、br=幅広。Jはヘルツで測定されたNMR結合定数を示す。
温度は総て摂氏度で示す。他の総ての略号はACS Style Guide(American Chemical Society、ワシントンDC、1986)に記載の通りである。
絶対立体化学は、当業者に公知の方法、例えば、X線または振動円偏光二色性(Vibrational circular dichroism)(VCD)により決定することができる。
鏡像異性体またはジアステレオ異性体が記載され、キラル中心の絶対立体化学が未知の場合、キラル中心における「」の使用は、そのキラル中心の絶対立体化学が未知であること、すなわち、描かれている化合物が単一のR鏡像異性体か単一のS鏡像異性体のいずれかであり得ることを表す。鏡像異性体またはジオステレオ異性体のキラル中心の絶対立体化学が既知である場合には、そのキラル中心では「」を用いずに、適当であれば太線の楔記号
またはハッシュの楔記号
が使用される。
幾何異性体またはシス−トランス異性体が記載され、その異性体の絶対立体配座が未知の場合、その幾何異性性またはシス−トランス異性に関連する原子の1つにおける「」の使用は、その原子におけるまたはその原子の周囲の絶対立体配座が未知であること、すなわち、描かれている化合物が単一のシス異性体か単一のトランス鏡像異性体のいずれかであり得ることを表す。
以下に示される手順では、一般に、各出発材料の後に中間体が挙げられる。これは単に熟練の化学者に対する補助として示されるものである。出発材料は、必ずしも参照されたバッチから製造されたものでなくてもよい。
LCMS条件:
1)酸性法:
a.機器:HPLC:Waters UPC2およびMS:Qda
移動相:0.1%FA/0.1%MeCNを含有する水
カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mmおよび1.7μm 2.1×100mm
検出:MSおよびフォトダイオードアレイ検出器(PDA)
b.機器:HPLC:ShimadzuおよびMS:2020
移動相:0.1%FA/0.1%MeCNを含有する水
カラム:Sunfire C18 5μm 50×4.6mmおよびSunfire C18 5μm150×4.6mm
検出:MSおよびフォトダイオードアレイ検出器(PDA)
2)塩基性条件:
機器:HPLC:Agilent 1260およびMS:6120
移動相:HO中0.1%NHOH/ACN中0.1%NHOH
カラム:Xbridge C18 5μm 50×4.6mmおよびXbridge C18 5μm 150×4.6mm
検出:MSおよびフォトダイオードアレイ検出器(DAD)
分取HPLC条件
機器:Waters機
カラム:Xbridge Prep C18カラム OBD(10μm、19×250mm)、Xbrige prep C18 10μm OBD TM 19×150mm、Sunfire Prep C18 10×250mm 5μm、XBRIDGE Prep C18 10×150mm 5μmなど
酸性法:
移動相:0.1%TFA/アセトニトリルを含有する水
塩基性法:
移動相:0.1%NHOH/アセトニトリルを含有する水
キラル分取HPLC:
Thar SFC Prep 80(TharSFC ABPR1、TharSFC SFC Prep 80 COポンプ、TharSFC補助溶媒ポンプ、TharSFC冷却熱交換器および循環槽、TharSFC質量流量計、TharSFCスタティックミキサー、TharSFCインジェクションモジュール、Gilson UV検出器、TharSFC画分コレクションモジュール
キラルHPLC分析:
機器:Thar SFC Prep 80(TharSFC ABPR1、TharSFC SFC Prep 80 COポンプ、TharSFC補助溶媒ポンプ、TharSFC冷却熱交換器および循環槽、TharSFC質量流量計、TharSFCスタティックミキサー、TharSFCインジェクションモジュール、Gilson UV検出器、TharSFC画分コレクションモジュール
カラムおよび移動相:以下の実施例に記載。
略号および供給源
本明細書では以下、下記の略号および供給源を使用する:
Ac − アセチル
MeCN − アセトニトリル
Atm − 気圧
Aq. − 水溶液
BINAP − 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
Boc − tert−ブチルオキシカルボニル
BocO − 二炭酸ジ−tert−ブチル
Bn − ベンジル
t−Bu − tert−ブチル
conc. − 濃
DAST− N,N−ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DCE− 1,2−ジクロロエタン
DCM − ジクロロメタン
DEA − ジエタノールアミン
DMEDA − N,N’−ジメチルエチレンジアミン
デス・マーチン − 1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3−(1H)−オン
DHP − 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
DIBAL−H − 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA − N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIPEA − N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMA − N,N−ジメチルアセトアミド
DMAP − 4−ジメチルアミノピリジン
DMEDA − N,N’−ジメチルエチレンジアミン
DMF − N,N−ジメチルホルムアミド
DMP − デス・マーチンペルヨージナン
DMSO − ジメチルスルホキシド
DPPF − 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EA − 酢酸エチル
EDC − 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EDCI − 3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン
EtOH/EtOH − エタノール
EtO − ジエチルエーテル
EtOAc − 酢酸エチル
EtN − トリエチルアミン
FA − ギ酸
HEP − ヘプタン
Hex − ヘキサン
HOAc − 酢酸
HATU − 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウランヘキサフルオロホスフェート
HOBT − ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA − イソプロピルアルコール
PrOH/iPrOH − イソプロピルアルコール
m−CPBA − メタ−クロロペルオキシ安息香酸
MOMCl − モノクロロジメチルエーテル
Me − メチル
MeOH − メタノール
MsCl − 塩化メタンスルホニル
NaHMDS − ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド
NIS − N−ヨードスクシンイミド
NMP − 1−メチル−2−ピロリドン
NMO − 4−メチルモルホリン4−オキシド
PE − 石油エーテル
PMB − p−メトキシベンジル
Pd(dba) − トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
Pd(dppf)Cl − 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体
PhP − トリフェニルホスフィン
PhNTf − N,N−ビス−(トリフルオロメタンスルホニル)アニリン
PPTS − p−トルエンスルホン酸ピリジニウム
PTSA − p−トルエンスルホン酸
rt/RT − 室温
Rt − 保持時間
sat. − 飽和
SEM−Cl − 2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド
SFC − 超臨界流体クロマトグラフィー
TBAI − ヨウ化テトラブチルアンモニウム
TBDPSCl − tert−ブチル(クロロ)ジフェニルシラン
TEA − トリエチルアミン
TFA − トリフルオロ酢酸
TFAA − 無水トリフルオロ酢酸
THF − テトラヒドロフラン
TLC − 薄層クロマトグラフィー
TsCl − 塩化4−トルエンスルホニル
TsOH − p−トルエンスルホン酸
説明A−1
(S)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩(D A−1)
ジオキサン(4mL)中、2−(ヒドロキシメチル)モルホリン−4−カルボン酸(S)−tert−ブチル(500mg、2.30mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、室温で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了していたことを示した。この反応混合物を濃縮し、標題化合物(粗、430mg、収率>100%)を白色固体として得た。
説明A−2
4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(D A−2)
HI(55%、50mL)中、NaI(11.9g、79.7mmol)の溶液に、4,6−ジクロロ−2−メチルピリミジン(10.0g、61.3mmol)を少量ずつ加えた。得られた懸濁液を40℃に加熱し、1時間撹拌した。この反応混合物を冷却し、濾過した。固体を水で洗浄し、次いで、メタノール(50mL)で洗浄した。この混合物を濾過し、標題化合物(9.0g、収率42%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.07 (s, 1H), 2.67 (s, 3H)。
LCMS(移動相:2.5分で5−95%アセトニトリル):Rt=1.59分、MS理論値:346;MS実測値:347[M+H]
説明A−3
(S)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D A−3)
CHOH(5mL)中、(S)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩(430mg粗、2.80mmol)の溶液に、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(1.10g、3.10mmol)およびTEA(850mg、8.40mmol)を加えた。得られた混合物を2時間60℃に温めた。TLCは、反応が完了していたことを示した。この反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。粗物質をシリカゲルカラム(gel silico column)(PE:EA=5:1)により精製し、標題化合物(760mg、収率81%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 6.79 (s, 1H), 4.18-4.01 (m, 3H), 3.79-3.58 (m, 4H), 3.08-2.99 (m, 1H), 2.92-2.84 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 1.97-1.90 (m, 1H)。
説明A−4
6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(D A−4)
クロロホルム(150mL)中、5−ブロモ−2,4−ジメチルアニリン(15.0g、75.0mmol)の溶液に、氷浴下、AcO(15.0、150mmol)、KOAc(8.00g、82.5mmol)、18−クラウン−6(10.0g、37.5mmol)および亜硝酸イソアミル(26.3g、225mmol)を加えた。この反応混合物を36時間還流し、次いで、濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAc(500mL)に溶解させ、水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をTHF(100mL)に溶解させ、NaOH(4M、40.0mL、160mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(400mL)と水(200mL)とで分液した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 10:1から5:1へ)により精製し、標題化合物(5.1g、収率32%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.20 (br s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 2.50 (s, 3H)。
説明A−5
6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(D A−5)
乾燥DCM(120mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(5.10g、24.2mmol)の溶液に、室温で、DHP(4.10g、48.4mmol)、TsOH(0.800g、4.80mmol)およびMgSO(5.0g)を加えた。この反応混合物を35℃に加熱し、1時間撹拌した。この反応混合物を濾過し、濾液をNaCO溶液(10%、100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50/1から20/1へ) により精製し、標題化合物(6.0g、収率84%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.90 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 5.63 (dd, J = 9.6, 3.0 Hz, 1H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.78-3.70 (m, 1H), 2.58-2.44 (m, 4H), 2.20-2.02 (m, 2H), 1.78-1.65 (m, 3H)。
LCMS(移動相:3分で5−95%CHCN):Rt=2.19分;MS理論値:294;MS実測値:295[M+H]
説明A−6
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D A−6)
ジオキサン(150mL)および水(130mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(5.50g、18.6mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(6.90g、22.3mmol)およびNaCO(4.90g、46.5mmol)の懸濁液に、Pd(dppf)Cl(658mg、0.900mmol)を加えた。この混合物をNで3回脱気し、次いで、80℃で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(300mL)と水(200mL)とで分液した。分離した有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製し、標題化合物(7.3g、収率99%)をやや褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 5.67 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 5.63 (br s, 1H), 4.07-4.01 (m, 3H), 3.78-3.70 (m, 1H), 3.67-3.64 (m, 2H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.45-2.39 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.18-2.12 (m, 1H), 2.07-2.02 (m, 1H), 1.81-1.73 (m, 2H), 1.69-1.61 (m, 1H), 1.52 (s, 9H)。
説明A−7
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D A−7)
下、MeOH(2L)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(80g、粗)の溶液に、Pd/C(10g、12%/W)を加えた。この反応混合物を3回脱気し、室温で2日間撹拌し、濾過し、濃縮し、粗生成物を白色固体として得た(65.8g)。
LC−MS[移動相:2.0分で30%水(0.1%FA)および70%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.63分;MS理論値:399.2、MS実測値:400.5[M+H]
説明A−8
5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D A−8)
MeOH(150mL)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(55.4g、139mmol)の溶液に、HCl/MeOH(5M、200mL)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、濃縮し、NaCO水溶液で処理し、NaOH水溶液でpH>12に塩基性化した。この混合物を濾過し、所望の生成物を白色固体として得た(29.3g、収率=98%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.85分;MS理論値:215、MS実測値:216[M+H]
説明A−9
3−((フェニルスルホニル)メチレン)オキセタン(D A−9)
0℃で、THF(38mL)中、(メチルスルホニル)ベンゼン(2.2g、13.9mmol)の溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、12.2mL、30.6mmol)を10分かけて滴下した。この混合物を30分間撹拌し、この反応物にホスホン酸クロロジエチル(2.4mL、16.7mmol)を滴下した。30分後、この反応混合物に−78℃でTHF(2mL)中、オキセタン−3−オン(1.0g、13.9mmol)の溶液を滴下した。この反応混合物を−78℃で2時間撹拌し、次いで、NHCl水溶液(100mL)で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(chromatxography)カラム(石油エーテル/EtOAc=3/1)により精製し、標題化合物(2.4g、82%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.90-7.88 (m, 2H), 7.68-7.64 (m, 1H), 7.57 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.13-6.11(m, 1H), 5.66-5.64 (m, 2H), 5.30-5.27 (m, 2H)。
説明A−10
5−メチル−6−(1−(3−((フェニルスルホニル)メチル)オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D A−10)
MeOH(5ml)中、3−((フェニルスルホニル)メチレン)オキセタン(630mg、2.99mmol)の撹拌溶液に、5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(500mg、2.32mmol)を加えた。この反応混合物を50℃で一晩撹拌し、次いで、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を白色固体として得た(816mg、収率:82%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=1.31分;MS理論値:425、MS実測値:426[M+H]
説明A−11
5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D A−11)
MeOH/THF(12ml/2.4ml)中、5−メチル−6−(1−(3−((フェニルスルホニル)メチル)オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(400mg、0.940mmol)の撹拌溶液に、Mg(114mg、4.70mmol)を得た。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。さらなるMg(152mg、6.27mmol)を加えた。この反応混合物を40℃で一晩撹拌し、次いで、室温に冷却し、EtOで希釈し、NaSO 10HOで処理し、1時間撹拌し、濾過した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶出剤:PE:EtOAc=1:1、次いで、CHCl:MeOH=30:1から15:1へ)により精製し、所望の生成物を白色固体として得た(114mg、収率:42%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.92分;MS理論値:285、MS実測値:286[M+H]
説明A−12
(R)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩(D A−12)
2−(ヒドロキシメチル)モルホリン−4−カルボン酸(R)−tert−ブチル(500mg、2.30mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、1時間室温で撹拌した。TLCは、反応が完了していたことを示した。この反応物を濃縮し、標題化合物(420mg、収率>100%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 9.67 (s, 1H), 9.38 (s, 1H), 3.94-3.88 (m, 1H), 3.77-3.67 (m, 2H), 3.45-3.33 (m, 2H), 3.13 (t, J = 12.6 Hz, 2H), 2.95-2.87 (m, 1H), 2.78-2.67 (m, 1H)。
説明A−13
R)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D A−13)
CHOH(10mL)中、(R)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩(423mg 粗、2.30mmol)の溶液に、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(954mg、2.75mmol)およびTEA(835mg、8.25mmol)を加えた。得られた混合物を70℃に温め、2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了していたことを示した。この反応混合物を濃縮して溶媒を除去し、水(40mL)に注ぎ、EtOAc(40mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラム(PE:EA=2:1)により精製し、標題化合物(639mg、収率83%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 6.79 (s, 1H), 4.22-4.01 (m, 3H), 3.79-3.56 (m, 4H), 3.08-2.98 (m, 1H), 2.88-2.84 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.09-2.04 (m, 1H)。
説明A−14
4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(D A−14)
HI(55%、7.5mL)中、NaI(1.10g、7.34mmol)の溶液に、4,6−ジクロロ−2−メトキシピリミジン(1.00g、5.59mmol)を加えた。この反応混合物を40℃に加熱し、10時間撹拌し、次に、氷水(50mL)に注ぎ、濾過して粗固体を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製し、標題生成物(640mg、収率31.7%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.85 (s, 1H), 4.00 (s, 3H)。
説明A−15
(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D A−15):
標題化合物を、PrOH中4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジンおよび(R)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩の溶液ならびにDIPEAから出発し、D A−3に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
LC−MS[移動相:2.6分で50%水(0.1%FA)および50%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.92分;MS理論値:351.1、MS実測値:352.0[M+H]
説明A−16
(S)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D A−16):
標題化合物を、iPrOH中4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジンおよび(S)−モルホリン−2−イルメタノール塩酸塩の溶液ならびにDIPEAから出発し、D A−3に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
LC−MS[移動相:2.6分で50%水(0.1%FA)および50%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.91分;MS理論値:351.1、MS実測値:352.0[M+H]
説明B−1
6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(D B−1)
クロロホルム(150mL)中、5−ブロモ−2,4−ジメチルアニリン(15.0g、75.0mmol)の溶液に、氷浴下でAcO(15.0、150mmol)を加えた。KOAc(8.00g、82.5mmol)、18−クラウン−6(10.0g、37.5mmol)および亜硝酸イソアミル(26.3g、225mmol)を加えた。この混合物を36時間還流した。この反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(500mL)に溶解させた。有機溶液を水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をTHF(100mL)に溶解させ、NaOH(4M、40.0mL、160mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(400mL)と水(200mL)とで分液した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 10:1から5:1へ)により精製し、標題化合物(5.1g、収率32%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.20 (br, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 2.50 (s, 3H)。
説明B−2
6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(D B−2)
乾燥DCM(120mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(5.10g、24.2mmol)の溶液に、DHP(4.10g、48.4mmol)、TsOH(0.800g、4.80mmol)およびMgSO(5.0g)を室温で加えた。この反応混合物を35℃に加熱し、1時間撹拌した。この反応混合物を濾過し、濾液をNaCO溶液(10%、100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 50:1から20:1へ)により精製し、標題化合物(6.0g、収率84%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.90 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 5.63 (dd, J = 9.6, 3.0 Hz, 1H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.78-3.70 (m, 1H), 2.58-2.44 (m, 4H), 2.20-2.02 (m, 2H), 1.78-1.65 (m, 3H)。
LCMS(移動相:3分で5−95%CHCN):Rt=2.19分;MS理論値:294;MS実測値:295[M+H]
説明B−3
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D B−3)
ジオキサン(150mL)および水(130mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(5.50g、18.6mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(6.90g、22.3mmol)およびNaCO(4.90g、46.5mmol)の懸濁液に、Pd(dppf)Cl(658mg、0.900mmol)を加えた。この混合物をNで3回脱気し、次いで、80℃で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(300mL)と水(200mL)とで分液した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製し、標題化合物(7.3g、収率99%)をやや褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 5.67 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 5.63 (br s, 1H), 4.07-4.01 (m, 3H), 3.78-3.70 (m, 1H), 3.67-3.64 (m, 2H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.45-2.39 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.18-2.12 (m, 1H), 2.07-2.02 (m, 1H), 1.81-1.73 (m, 2H), 1.69-1.61 (m, 1H), 1.52 (s, 9H)。
説明B−4
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−4)
下、MeOH(2L)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(80g、粗)の溶液に、Pd/C(10g、12%/W)を加えた。この反応混合物を3回脱気し、室温で2日間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を白色固体として得た(65.8g)。
LC−MS[移動相:2.0分で30%水(0.1%FA)および70%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.63分;MS理論値:399.2、MS実測値:400.5[M+H]
説明B−5
5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D B−5):
HCl/MeOH(5M、200mL)を、MeOH(150mL)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(55.4g、139mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、濃縮し、NaCO水溶液で処理し、NaOH水溶液でpH>12で塩基性化した。この混合物を濾過し、所望の生成物を白色固体として得た(29.3g、収率=98%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.85分;MS理論値:215、MS実測値:216[M+H]
説明B−6
5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D B−6):
NaBHCN(9.40g、149mmol)を、室温で、CHCl/MeOH(320mL/80mL)中、5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(16.0g、74.3mmol)、オキセタン−3−オン(13.4g、223mmol)、ゼオライト(13.4g)およびAcOH(1.56g、1.63mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、濾過し、濾過ケークをCHClで洗浄した。濾液をNaHCO水溶液およびブラインで洗浄した。有機部分を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラム(PE:EtOAc=1:1からCHCl:MeOH=50:1へ)により精製し、所望の生成物を白色固体として得た(11.9g、収率=59%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.87分;MS理論値:271、MS実測値:272[M+H]
説明B−7およびB−8
(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−6−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体1、D B−7)および(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−6−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体2、D B−8):
DIPEA(886mg、6.90mmol)を、THF/EtOH(7mL/7mL)中、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(792mg、2.29mmol)および(6−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(300mg、2.29mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:PE:EtOAc=5:1)により精製し、異性体1を白色固体として(207mg、収率:25%)および異性体2を白色固体として(172mg、収率:21%)得た。
異性体1:
LC−MS[移動相:10.0分で80%水(0.1%FA)および20%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=1.51分;MS理論値:349、MS実測値:350[M+H]
異性体2:
LC−MS[移動相:10.0分で80%水(0.1%FA)および20%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=1.23分;MS理論値:349、MS実測値:350[M+H]
説明B−9およびB−10
(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(単一の未知の異性体1、D B−9;単一の未知の異性体2、D B−10)
i−PrOH(10mL)中、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(792mg、2.29mmol)および(6−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(300mg、2.3mmol)の溶液に、DIPEA(886mg、6.9mmol)を加えた。この反応混合物を90℃で一晩撹拌し、次いで、濃縮して残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:PE:EtOAc=5:1)による精製により、異性体1を黄色固体として(371mg、収率:46%)および異性体2を透明な(bright)油状物として(80mg、収率:21%)得た。
異性体1:
LC−MS[移動相:10.0分で95%水(0.1%FA)および5%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=3.76分;MS理論値:349、MS実測値:350[M+H]
異性体2:
LC−MS[移動相:10.0分で95%水(0.1%FA)および5%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=3.66分;MS理論値:34、MS実測値:350[M+H]
説明B−11
2−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)エタノール(D B−11)
EtOH/THF(7mL/7mL)中、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(500mg、1.4mmol)および3−オキサ−1,8−diアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(220mg、1.3mmol)の溶液に、DIPEA(508mg、3.9mmol)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)により精製し、所望の生成物を白色固体として得た(371mg、収率:81%)。
LC−MS[移動相:2.0分で70%水(0.1%FA)および30%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.29分;MS理論値:349.0、MS実測値:350.2[M+H]
説明B−12
(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(D B−12)
THF/EtOH=1/1(30mL)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(300mg、0.8mmol)および(5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(109mg、0.8mmol)の溶液に、室温で、DIEA(320mg、2.5mmol)を加えた。この反応物を60℃で48時間撹拌した。この反応混合物を濃縮し、残渣をPE:EtOAc=1:2で溶出されるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、生成物を白色固体として得た(253mg)。
LC−MS[移動相:2.6分で50%水(0.1%FA)および50%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=1.01分;MS理論値:365、MS実測値:366[M+H]
説明B−13
4−(1−(6−(2−(ヒドロキシメチル)−5−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−13)
トルエン(10mL)中、4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.58mmol)および(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(637mg、1.75mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(224mg、1.58mmol)、CuI(150mg、0.79mmol)およびKPO(670mg、3.16mmol)の溶液に、100℃で6時間撹拌した。この混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1/1)により精製し、標題化合物(507mg、所与の収率)を白色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)05−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.236分;MS理論値:552、MS実測値:553[M+H]
説明B−14
3−(ベンジルアミノ)−2−ヒドロキシブタン酸メチル(D B−14)
MeOH(500mL)中、3−アミノ−2−ヒドロキシブタン酸メチル塩酸塩(25.0g、147mmol)の溶液に0℃でTEA(37.1mL、368mmol)を加えた。10分撹拌した後、この反応物にベンズアルデヒド(18.7g、176mmol)を加えた。この混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、NaBH(8.4g、221mmol)を加えた。この混合物を0℃から室温で一晩撹拌した。この反応物を200mLの飽和NHClで急冷した。この混合物をEtOAc(500mL×2)で抽出した。有機層を濃縮した。粗生成物を石油エーテル/EtOAc=10:1から2:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(10g、31%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ7.39-7.31 (m, 5H), 4.70 (s, 2H), 3.87-3.66 (m, 5H), 1.19 (d, J = 4.5 Hz, 3H)。
説明B−15
3−(N−ベンジル−2−クロロアセトアミド)−2−ヒドロキシブタン酸メチル(D B−15)
DCM(200mL)中、3−(ベンジルアミノ)−2−ヒドロキシブタン酸メチル(10g、44.8mmol)の混合物に、DIPEA(11.6g、89.6mmol)、次いで、塩化2−クロロアセチル(6.07g、54mmol)を加えた。この混合物を0℃で1時間撹拌した。この混合物を水(200mL)で洗浄し、DCM(200mL)で抽出した。有機層を濃縮した。粗生成物を石油エーテル/EtOAc=4:1から1:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、化合物(5.1g、38%)を褐色油状物として得た。
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ7.45-7.28 (m, 5H), 4.75 (s, 1H), 4.41-4.12 (m, 2H), 4.17-4.12 (m, 2H), 3.76-3.62 (m, 4H), 1.29-1.18 (m, 3H)。
説明B−16
4−ベンジル−3−メチル−5−オキソモルホリン−2−カルボン酸メチル(D B−16)
0℃で、THF(60mL)中、3−(N−ベンジル−2−クロロアセトアミド)−2−ヒドロキシブタン酸メチル(5.1g、17.0mmol)の混合物に、NaH(1.36g、34mmol、鉱油中60%)を加えた。この混合物を0℃から室温で一晩撹拌した。この反応物を20mLの飽和NHClで急冷した。この混合物をEtOAc(200mL)で抽出した。有機層を水(100mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物を石油エーテル/EtOAc=4:1から1:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(3.4g、77%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ7.37-7.25 (m, 5H), 5.50 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.34-4.19 (m, 3H), 3.82-3.71 (m, 5H), 1.25-1.19 (m, 3H)。
説明B−17
(4−ベンジル−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(D B−17)
THF(50mL)中、4−ベンジル−3−メチル−5−オキソモルホリン−2−カルボン酸メチル(3.4g、12.9mmol)の混合物に、0℃でLiAlH(980mg、25.8mmol)を加えた。この混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、この混合物を室温で1時間撹拌した。この反応物を10mLのMeOH、次いで、飽和酒石酸カリウムナトリウム(20mL)で急冷した。この混合物を20mLのEtOAcで希釈し、室温で1時間撹拌した。この混合物にNaSOを加えた。この混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物を石油エーテル/EtOAc=2:1から1:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、化合物(1.6g、82%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (300 MHz, CDCl3): δ7.38-7.29 (m, 5H), 4.20 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.07 (dd, J = 12.3, 3.3 Hz, 1H), 3.80-3.71 (m, 2H), 3.61-3.53 (m, 2H), 3.15 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.82 (br s, 1H), 2.70 (dd, J = 11.7, 0.3 Hz, 1H), 2.37 (dt, J = 11.7, 3.3 Hz, 1H), 2.15 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 1.29 (d, J = 6.3 Hz, 3H)。
説明B−18
(3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール塩酸塩(D B−18)
MeOH(10mL)中、(4−ベンジル−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(1.6g、7.2mmol)、Pd/C(320mg、20%W)の混合物に、濃HCl(3滴)を加えた。この混合物を50℃、N下(50psi)で一晩撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮し、標題化合物(1.0g、86%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ3.87 (dd, J = 4.0, 1.6 Hz, 1H), 3.84-3.69 (m, 1H), 3.62 (dt, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 3.55-3.51 (m, 1H), 3.48 (s, 1H), 3.46-3.39 (m, 1H), 3.03-2.94 (m, 2H), 2.62-2.57 (m, 1H), 1.17 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
説明B−19
(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(D B−19)
i−PrOH(10mL)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(978mg、3mmol)、(3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール塩酸塩(500mg、3mmol)およびTEA(909mg、9mmol)の溶液に、30℃で一晩撹拌した。この混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1/1)により精製し、標題化合物(605mg、55%)を無色の油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ6.68 (s, 1H), 4.18-4.08 (m, 2H), 3.99-3.90 (m, 7H), 3.71-3.67 (m, 1H), 3.35-3.30 (m, 1H), 2.05-2.02 (m, 1H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
説明B−20
4−(1−(6−(2−(ヒドロキシメチル)−3−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−20)
トルエン(3mL)中、4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(476mg、1.51mmol)および(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(605mg、1.66mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(214mg、1.51mmol)、CuI(143mg、0.75mmol)およびKPO(640mg、3.02mmol)の溶液に、100℃で5時間撹拌した。この混合物を50mLのEtOAcで希釈し、NHO(30mL×3)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1/1)により精製し、標題化合物(540mg、65%)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ8.70 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 4.40-4.35 (m, 3H), 4.29 (s, 3H), 4.10-3.93 (m, 4H), 3.42 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 2.98 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.85-2.80 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.88-1.85 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 4H), 1.50 (s, 9H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
説明B−21
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(D B−21)
DCM(4mL)中、4−(1−(6−(2−(ヒドロキシメチル)−3−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(540mg、0.98mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加えた。この混合物を室温で(at room)1時間撹拌した。この混合物に飽和NaHCOを加え、pH>7とした。この混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(442mg、99%)を白色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.679分;MS理論値:452、MS実測値:453[M+H]
説明B−22
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(D B−22)
DCM(4mL)およびTFA(4mL)中、4−(1−(6−(2−(ヒドロキシメチル)−5−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(507mg、0.92mmol)の溶液。この混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製し、標題化合物(400mg、96%)を黄色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)05−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.756分;MS理論値:452、MS実測値:353[M+H−100]
説明B−23
6−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルと2−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D B−23)の混合物
−70℃で、THF(200mL)中、2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(12.5g、58.7mmol)の溶液に、LiHMDS(65mL、64.5mmol、THF1.0mol/L)を加えた。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。次に、この反応物に、THF(40mL)中、N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(23g、64.5mmol)を加えた。この混合物を−70℃から室温で一晩撹拌した。この反応物を200mLの飽和NHCl(200mL)で急冷した。この混合物をEtOAc(500mL)で抽出した。有機層をHO(200mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物を石油エーテル/EtOAc=100:1から10:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、化合物(20.3g、100%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.161分;MS理論値:345、MS実測値:290[M−56+H]
説明B−24
6−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルと2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D B−24)の混合物
下、1,4−ジオキサン(300mL)中、6−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルおよび2−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルの混合物(20.3g、58.8mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(14.4g、58.8mmol)、Pd(dppf)Cl(4.8g、5.88mol)およびKOAc(11.5g、117.7mmol)の混合物を100℃で4時間撹拌した。この混合物をシリカゲルで濃縮し、石油エーテル/EtOAc=20:1から10:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(19g、100%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)40−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.279分;MS理論値:323、MS実測値:268[M−56+H]
説明B−25
2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルと6−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D B−25)の混合物
下、120mLの1,4−ジオキサン/水(v/v=5/1)中、6−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルと2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(9.5g、29.2mmol)の混合物、6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(4.1g、19.5mmol)、Pd(dppf)Cl(1.59g、1.95mmol)およびKCO(8.07g、58.5mmol)の混合物を100℃で4時間撹拌した。この混合物をシリカゲルで濃縮し、石油エーテル/EtOAc=10/1から4/1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(5.0g、52%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.311分;MS理論値:327、MS実測値:328[M+H]
説明B−26
2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−26)
下(50psi)、MeOH(100mL)中、2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルと6−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルの混合物(5.0g、15.3mmol)およびPd/C(1.0g、20%W)の混合物を50℃で7日間撹拌した。この混合物をシリカゲルで濃縮し、石油エーテル/EtOAc=2:1から1:1を用いたクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(2.65g、53%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ10.12 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.67-4.20 (m, 1H), 4.02-3.81 (m, 1H), 3.32-3.01 (m, 2H), 2.44 (d, J = 9.2 Hz, 3H), 1.75-1.66 (m, 4H), 1.51 (s, 9H), 1.27-1.26 (m, 3H )
説明B−27
4−(1−(6−((S)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
トルエン(5mL)中、2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.52mmol)、(S)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(559mg、1.67mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(216mg、1.52mmol)、CuI(144mg、0.76mmol)およびKPO(644mg、3.04mmol)の混合物を100℃で3時間撹拌した。この混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、NHO(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:1)により精製し、標題化合物(285mg、35%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.78 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.99 (s, 1H), 4.37-4.30 (m, 2H), 4.12-4.09 (m, 2H), 3.84-3.69 (m, 5H), 3.53 (s, 1H), 3.18-3.11 (m, 1H), 3.01-2.95 (m, 3H), 2.66 (s, 3H), 2.53-2.42 (m, 3H), 1.81-1.56 (m, 4H), 1.52 (s, 9H), 1.35-1.32 (m, 3H)。
説明B−28
(R)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−28)
EtOH(10mL)中、(R)−モルホリン−2−イルメタノール(300mg、2.56mmol)およびDIEA(992mg、7.68mmol)の溶液に、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(885mg、2.56mmol)を加えた。この反応物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=4:1で溶出)により精製し、生成物(470mg、収率54.8%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.79 (s, 1H), 4.16〜4.06 (m, 2H), 4.06〜4.02 (m, 1H), 3.79〜3.73 (m, 1H), 3.70〜3.57 (m, 3H), 3.04 (td, J = 13.2, 3.6 Hz, 1H), 2.91 (dd, J = 12.8, 10.4 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H), 1.94 (t, J = 6.0 Hz, 1H)。
説明B−29
(S)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−29)
EtOH(10mL)およびTHF(20mL)中、(S)−モルホリン−2−イルメタノール(300mg、2.56mmol)およびDIEA(992mg、7.68mmol)の溶液に、4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(885mg、2.56mmol)を加えた。この反応を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=4:1で溶出)により精製し、生成物(420mg、収率48.8%)を淡黄色固体として得た。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.25分;MS理論値:335.1 MS実測値:336.0[M+H]
説明B−30
((2S)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−30)
DCM(4mL)中、4−(1−(6−((S)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(285mg、0.53mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に飽和NaHCOを加えてpH=9〜10に調整した。この混合物をHO(30mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、化合物(220mg、95%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.758分;MS理論値:436、MS実測値:437[M+H]
説明B−31
(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−31)
4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(724mg、2.0mmol)を、室温で、MeOH(15mL)中、(R)−モルホリン−2−イルメタノール(235mg、2.0mmol)およびEtN(0.4mL)の溶液に加え、この反応物を室温で1時間、総ての固体が溶解するまで撹拌した。この反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=2/1〜1/1で溶出)により精製し、生成物(680mg、収率97%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.65 (s, 1H), 4.15〜4.01 (m, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.77〜3.72 (m, 1H), 3.69〜3.57 (m, 3H), 3.10〜3.06 (m, 1H), 2.95〜2.88 (m, 1H), 1.96〜1.92 (m, 1H)。
説明B−32
4−(1−(6−((R)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−32)
トルエン(5mL)中、2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.52mmol)、(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(586mg、1.67mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(216mg、1.52mmol)、CuI(144mg、0.76mmol)およびKPO(644mg、3.04mmol)の混合物を100℃で3時間撹拌した。この混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、NH O(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:2)により精製し、化合物(315mg、37%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.70 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.30-4.27 (m, 3H), 4.05-4.01 (m, 7H), 3.81-3.63 (m, 7H), 3.26-2.88 (m, 5H), 2.48-2.45 (m, 3H), 1.97-1.92 (m, 2H), 1.50 (s, 9H)。
説明B−33
((2R)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−33)
DCM(4mL)中、4−(1−(6−((R)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(315mg、0.57mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に飽和NaHCOを加えてpH=9〜10を調整した。この混合物をHO(30mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、化合物(221mg、86%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.78 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.32-4.23 (m, 2H), 4.12 (s, 3H), 4.07-4.03 (m, 2H), 3.79-3.55 (m, 5H), 3.39-3.30 (m, 2H), 3.17-3.11 (m, 2H), 2.99-2.93 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.12-2.04 (m, 2H), 1.94-1.91 (m, 1H),1.60-1.42 (m, 4H)。
説明B−34
(S)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−34)
4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(680mg、1.9mmol)を、室温で、MeOH(15mL)中、(S)−モルホリン−2−イルメタノール(235mg、2.0mmol)およびEtN(0.4mL)の溶液に加え、この反応物を室温で1時間、総ての固体が溶解するまで撹拌した。次に、この反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=2/1〜2/1で溶出)により精製し、生成物(680mg、収率97%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.65 (s, 1H), 4.15〜4.01 (m, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.77〜3.72 (m, 1H), 3.69〜3.57 (m, 3H), 3.10〜3.06 (m, 1H), 2.95〜2.88 (m, 1H), 1.96〜1.92 (m, 1H)。
説明B−35
4−(1−(6−((S)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−35)
トルエン(3mL)中、2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.52mmol)、(S)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(587mg、1.67mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(216mg、1.52mmol)、CuI(144mg、0.76mmol)およびKPO(644mg、3.04mmol)の混合物を100℃で5時間撹拌した。この混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、NHO(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:1)により精製し、化合物(400mg、48%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.72 (d, J = 16 Hz,1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.30-4.25 (m, 4H), 4.21-4.03 (m, 7H), 3.92-3.64 (m, 6H), 3.28-2.94 (m, 5H), 2.48-2.45 (m, 3H), 1.98 (s, 2H), 1.50 (s, 9H)。
説明B−36
((2S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−36)
DCM(4mL)中、4−(1−(6−((S)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg、0.72mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した。この混合物に飽和NaHCOを加えてpH>7を調整した。この混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、化合物(327mg、100%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.78 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.46-4.28 (m, 3H), 4.15 (s, 1H), 4.12 (s, 1H), 4.06-4.03 (m, 2H), 3.94-3.91 (m, 1H), 3.81-3.71 (m, 4H), 3.66-3.58 (m, 1H), 3.49-2.27 (m, 2H), 3.17-3.09 (m, 2H), 2.99-2.95 (m, 1H), 2.47 (s, 2H),2.42 (s, 1H), 2.11 (s, 1H), 1.94-1.86 (m, 2H), 1.59-1.57 (m, 1H), 1.43-1.41 (m, 1H), 1.28-1.24 (m, 1H)。
説明B−37
4−(1−(6−((R)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D B−37)
トルエン(3mL)中、2−メチル−4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.52mmol)、(R)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(560mg、1.67mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(216mg、1.52mmol)、CuI(144mg、0.76mmol)およびKPO(644mg、3.04mmol)の混合物を100℃で5時間撹拌した。この混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、NHO(30mL×3)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:1)により精製し、化合物(562mg、69%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.80 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.99 (s, 1H), 5.34 (s, 1H), 4.67-4.29 (m, 5H), 4.19-4.05 (m, 4H), 3.92-3.69 (m, 7H), 3.19-2.96 (m, 5H), 2.66 (s, 3H), 2.53-2.42 (m, 2H), 1.65 (s, 9H)。
説明B−38
((2R)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(D B−38)
DCM(4mL)中、4−(1−(6−((R)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2−メチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(562mg、1.05mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した。この混合物に飽和NaHCOを加えてpH>7に調整した。この混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、化合物(457mg、100%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.56 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.99 (s, 1H), 4.38-4.31 (m, 4H), 4.12-4.09 (m, 2H), 3.83-3.72 (m, 7H), 3.52 (s, 1H), 3.42-3.39 (m, 2H), 3.19-2.98 (m, 6H), 2.68-2.65 (m, 3H),2.51 (s, 2H)。
説明C−1
6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(D C−1)
氷浴下、クロロホルム(150mL)中、5−ブロモ−2,4−ジメチルアニリン(15.0g、75.0mmol)の溶液に、AcO(15.0、150mmol)を加えた。KOAc(8.00g、82.5mmol)、18−クラウン−6(10.0g、37.5mmol)および亜硝酸イソアミル(26.3g、225mmol)を加えた。この混合物を36時間還流した。この反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(500mL)に溶解させた。有機溶液を水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。 残渣をTHF(100mL)に溶解させ、NaOH(4M、40.0mL、160mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(400mL)と水(200mL)とで分液した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 10:1から5:1へ)により精製し、標題化合物(5.1g、収率32%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.20 (br s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 2.50 (s, 3H)。
説明C−2
6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(D C−2)
乾燥DCM(120mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(5.10g、24.2mmol)の溶液に、室温で、DHP(4.10g、48.4mmol)、TsOH(0.800g、4.80mmol)およびMgSO(5.0g)を加えた。この反応混合物を35℃に加熱し、1時間撹拌した。この反応混合物を濾過し、濾液をNaCO溶液(10%、100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 50:1から20:1へ)により精製し、標題化合物(6.0g、収率84%)を橙色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.90 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 5.63 (dd, J = 9.6, 3.0 Hz, 1H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.78-3.70 (m, 1H), 2.58-2.44 (m, 4H), 2.20-2.02 (m, 2H), 1.78-1.65 (m, 3H)。
LCMS(移動相:3分で5−95%ACN):Rt=2.19分;MS理論値:294;MS実測値:295[M+H]
説明C−3
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(D C−3)
ジオキサン(150mL)および水(130mL)中、6−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(5.50g、18.6mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(6.90g、22.3mmol)およびNaCO(4.90g、46.5mmol)の懸濁液に、Pd(dppf)Cl(658mg、0.900mmol)を加えた。この混合物をNで3回脱気し、次いで、80℃で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc(300mL)と水(200mL)とで分液した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製し、標題化合物(7.3g、収率99%)をやや褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 5.67 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 5.63 (br s, 1H), 4.07-4.01 (m, 3H), 3.78-3.70 (m, 1H), 3.67-3.64 (m, 2H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.45-2.39 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.18-2.12 (m, 1H), 2.07-2.02 (m, 1H), 1.81-1.73 (m, 2H), 1.69-1.61 (m, 1H), 1.52 (s, 9H)。
説明C−4
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D C−4)
下、MeOH(2L)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(80g、粗)の溶液に、Pd/C(10g、12%/W)を加えた。この反応混合物を3回脱気し、室温で2日間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を白色固体として得た(65.8g)。
LC−MS[移動相:2.0分で30%水(0.1%FA)および70%ACN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%ACN(0.1%FA)へ]:Rt=0.63分;MS理論値:399.2、MS実測値:400.5[M+H]
説明C−5
5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D C−5)
HCl/MeOH(5M、200mL)を、MeOH(150mL)中、4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(55.4g、139mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、濃縮し、NaCO水溶液で処理し、NaOH水溶液でpH>12に塩基性化した。この混合物を濾過し、所望の生成物を 白色固体として得た(29.3g、収率=98%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%ACN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%ACN(0.1%FA)へ]:Rt=0.85分;MS理論値:215、MS実測値:216[M+H]
説明C−6
5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(D C−6)
NaBHCN(9.40g、149mmol)を、室温で、CHCl/MeOH(320mL/80mL)中、5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(16.0g、74.3mmol)、オキセタン−3−オン(13.4g、223mmol)、ゼオライト(13.4g)およびAcOH(1.56g、1.63mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、濾過し、濾過ケークをCHClで洗浄した。濾液をNaHCO水溶液およびブラインで洗浄した。有機部分を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラム(PE:EtOAc=1:1からCHCl:MeOH=50:1)により精製し、所望の生成物を白色固体として得た(11.9g、収率=59%)。
LC−MS[移動相:2.0分で90%水(0.1%FA)および10%ACN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%ACN(0.1%FA)へ]:Rt=0.87分;MS理論値:271、MS実測値:272[M+H]
説明C−7
4,6−ジヨード−2−メチルピリミジン(D C−7)
HI(55%、50mL)中、NaI(11.9g、79.7mmol)の溶液に、4,6−ジクロロ−2−メチルピリミジン(10.0g、61.3mmol)を少量ずつ加えた。得られた懸濁液を40℃に加熱し、1時間撹拌した。この反応混合物を冷却し、濾過した。固体を水で洗浄し、次いで、メタノール(50mL)で摩砕した。この混合物を濾過し、標題化合物(9.0g、収率42%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.07 (s, 1H), 2.67 (s, 3H)。
LCMS(移動相:2.5分で5−95%アセトニトリル):Rt=1.59分、MS理論値:346;MS実測値:347[M+H]
説明C−8
(S)−4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン(D C−8)
i−PrOH(10mL)およびDMSO(10mL)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(1.49g、4.12mmol)、(S)−3−メチルモルホリン塩酸塩(500mg、3.63mmol)およびTEA(1.25g、12.36mmol)の溶液に、室温で18時間撹拌した。この混合物をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=5/1)により精製し、標題化合物(1.16g、95%)を黄色油状物として得た。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=2.173分、MS理論値:335、MS実測値:336[M+H]
説明C−9
4−(1−(2−メトキシ−6−(3−メチルモルホリノ)ピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(D C−9)
トルエン(2mL)中、5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(200mg、0.64mmol)、(S)−4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン(319mg、0.95mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(180mg、1.27mmol)、CuI(60mg、0.32mmol)およびKPO(269mg、1.27mmol)の混合物を100℃で2時間撹拌した。この混合物を5mLのHOで希釈し、EtOAc(5mL×2)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/EtOAc=1/3)により精製し、標題化合物(140mg、42%)を黄色固体として得た。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.056分、MS理論値:522、MS実測値:523[M+H]
説明C−10
(S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン(D C−10)
DCM(2mL)中、4−(1−(2−メトキシ−6−(3−メチルモルホリノ)ピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(140mg、0.268mmol)の混合物に、TFA(2mL)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この反応物を飽和NaHCOで希釈してpH=8〜9に調整し、DCM(20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(DCM/MeOH=20/1)により精製し、標題化合物(115mg、100%)を黄色固体として得た。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=2.145分、MS理論値:422、MS実測値:423[M+H]
説明C−11
4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(D C−11)
HI(水中55%、30mL)中、NaI(5.5g、36.3mmol)の溶液に、
4,6−ジクロロ−2−メトキシピリミジン(5g、27.9mmol)を加えた。この混合物を40℃に加熱し、14時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、氷水(50mL)に注いだ。濾過したものを氷水で3回洗浄し、生成物を白色固体として得た(3.2g、収率32%)。
LC−MS[移動相:10分で80%水(0.1%TFA)および20%ACN(0.1%TFA)から20%水(0.1%TFA)および80%ACN(0.1%TFA)へ、純度100%]:Rt=4.72分;MS理論値:362、MS実測値:363[M+H]
説明C−12
(S)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール(D C−12)
i−PrOHおよびDMF(20mL、V/V=1/1)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(1.51g、4.17mmol)、(S)−モルホリン−3−イルメタノール塩酸塩(584mg、3.79mmol)の溶液に、TEA(1.15g、11.37mmol)を加えた。この混合物を35℃で一晩撹拌した。この混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(30mL×3)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=6:1)により精製し、標題化合物(580mg、44%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.68 (s, 1H), 4.28 (br s, 1H), 4.10 (d, J = 16.4 Hz, 2H), 3.92-3.80 (m, 6H), 3.64-3.16 (m, 2H), 3.30-3.28 (m, 1H), 2.57 (br s, 1H)。
説明C−13
(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール(D C−13)
i−PrOH(10mL)およびDMSO(4mL)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(1.18g、3.27mmol)、(R)−モルホリン−3−イルメタノール塩酸塩(500mg、3.27mmol)、TEA(991mg、9.81mmol)の溶液を室温で一晩撹拌した。この混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層をブライン(50mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:1)により精製し、標題化合物(500mg、42%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.68 (s, 1H), 4.14-4.06 (m, 2H), 4.02-3.89 (m, 7H) , 3.67-3.53 (m, 2H), 3.34-3.26 (m, 1H)。
説明C−14
5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール塩酸塩(D C−14)
4−(5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、2.5mmol)をHCl/MeOH(5mol/L、10mL)に溶解させた。次に、この混合物を6時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、標題化合物(820mg、収率>100%)を淡黄色固体として得、精製せずに次の工程に使用した。
LC−MS:5−95%ACN、Rt=1.13分、MS理論値:215、MS実測値:216[M+H]
説明C−15
4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D C−15)
CHOH(10mL)およびHO(2mL)中、5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール塩酸塩(600mg、2.39mmol)の溶液に、氷浴下、KOH(268mg、4.78mmol)および(Boc)O(781mg、3.58mmol)を加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 10:1から4:1へ)により精製し、標題化合物(353mg、収率47%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.15 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 4.34 (br s, 2H), 2.95-2.81 (m, 3H), 2.45 (s, 3H), 1.86-1.81 (m, 2H), 1.69-1.61 (m, 2H), 1.51 (s, 9H)。
説明C−16
4−(1−(6−(3−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(R)−tert−ブチル(D C−16)
標題化合物を、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン、(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール、4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、CuIおよびKPOから出発し、説明19に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)−05−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.675分;MS理論値:538、MS実測値:539[M+H]
説明C−17
(R)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール(D C−17)
DCM(2mL)中、4−(1−(6−(3−(ヒドロキシメチル)モルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸(R)−tert−ブチル(100mg、0.19mmol)の混合物に、TFA(2mL)を加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した。この反応物を飽和NaHCO(15mL)で塩基性化してpH=9に調整し、DCM(20mL×3)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製し、標題化合物(40mg、48%)を白色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)−05−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.834分;MS理論値:438、MS実測値:439[M+H]
説明C−18
(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(D C−18)
DMSO(20mL)中、4,6−ジヨード−2−メトキシピリミジン(1.56g、4.78mmol)、(2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(1.6g、9.55mmol)およびTEA(2.89g、28.6mmol)の溶液に、60℃で一晩撹拌した。この混合物をHO(30mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=2/1)により精製し、標題化合物(640mg、37%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ6.61 (s, 1H), 4.07-4.03 (m, 1H), 3.91 (m, 3H), 3.73-3.56 (m, 4H), 3.31-3.30 (m, 1H), 1.93-1.90 (m, 1H), 1.58-1.56 (m, 1H), 1.12 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
説明C−19
4−(1−(6−(3−(ヒドロキシメチル)−2−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(D C−19)
トルエン(10mL)中、4−(5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(550mg、1.75mmol)および(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(640mg、1.75mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(249mg、1.75mmol)、CuI(166mg、0.88mmol)およびKPO(742mg、3.50mmol)の溶液を100℃で4時間撹拌した。この混合物を30mLのHOおよび10mLのNHOで希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(1.0g、100%)を黄色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)5−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.740分;MS理論値:552、MS実測値:553[M+H]
説明C−20
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(D C−20)
DCM(10mL)およびTFA(10mL)中、4−(1−(6−(3−(ヒドロキシメチル)−2−メチルモルホリノ)−2−メトキシピリミジン−4−イル)−5−メチル−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、1.85mmol)の溶液を室温で(at room)30分間撹拌した。この混合物を飽和NaHCOで希釈してpH=7〜8に調整した。この混合物をDCM(40mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(920mg、100%)を白色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)5−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.850分;MS理論値:452、MS実測値:453[M+H]
実施例A−1
(R)−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール
乾燥トルエン(2ml)中、5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(65mg、0.228mmol)、(R)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(77mg、0.230mmol)、CuI(44mg、0.23mmol)およびKPO(98mg、0.46mmol)の混合物に、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(41mg、0.46mmol)を加えた。この懸濁液をArで脱気し、100℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了していたことを示した。冷却した反応混合物を濾過し、濾過ケークをCHClで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:CHCl:MeOH=15:1)により精製し、所望の生成物を黄色固体として得た(62mg、収率:55%)。
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.49分;MS理論値:492.28、MS実測値:493.6[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.69 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 4.32-4.27 (m, 4H), 4.07 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.78-3.68 (m, 4H), 3.18-2.70 (m, 6H), 2.66 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.32 (br s, 2H), 1.93 (br s, 4H), 1.44 (s, 3H)。
実施例A−2
(S)−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール
乾燥トルエン(2ml)中、5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(65mg、0.228mmol)、(S)−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(77mg、0.230mmol)、CuI(44mg、0.23mmol)およびKPO(98mg、0.46mmol)の混合物に、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(41mg、0.46mmol)を加えた。この懸濁液をArで脱気し、100℃で3時間撹拌した。冷却した反応混合物を濾過し、濾過ケークをCHClで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶出剤:CHCl:MeOH=15:1)により精製し、所望の生成物を黄色固体として得た(65mg、収率:57%)。
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.49分;MS理論値:492.28、MS実測値:493.6[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.68 (br s, 2H), 4.32-4.27 (m, 4H), 4.07 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.78-3.68 (m, 4H), 3.18-2.72 (m, 6H), 2.66 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.32 (br s, 2H), 1.93 (br s, 4H), 1.44 (s, 3H)。
実施例A−3
(S)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール
標題化合物を、100℃で、トルエン中、5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール、(S)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン、CuIおよびKPOの混合物から、E1に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.78 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.63 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 4.26-4.24 (m, 4H), 4.17 (s, 3H), 4.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.77-3.66 (m, 4H), 3.14 (t, J = 14.0 Hz, 1H), 2.97 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 2.84-2.78 (m, 1H), 2.67 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.29 (t, J = 10.0 Hz, 2H), 2.09 (br s, 1H), 1.93-1.82 (m, 4H), 1.69 (s, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN):A(0.02%NHOAc);6分勾配(B%)]:Rt=4.565分;MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
実施例A−4
(R)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール
標題化合物を、100℃で、トルエン中、5−メチル−6−(1−(3−メチルオキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール、(R)−(4−(6−ヨード−2−メトキシピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン、CuIおよびKPOの混合物から、E A−1に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.78 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.63 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.31-4.24 (m, 4H), 4.17 (s, 3H), 4.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.78-3.66 (m, 4H), 3.14 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 2.97 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 2.84-2.78 (m, 1H), 2.67 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.29 (t, J = 10.0 Hz, 2H), 2.07-2.04 (m, 1H), 1.93-1.81 (m, 4H), 1.67 (s, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN):A(0.02%NHOAc);6分勾配(B%)]:Rt=4.030分;MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
実施例B−1およびB−2
(6−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(E B−1、単一の未知の異性体1;E B−2、単一の未知の異性体2)
トルエン(8mL)中、(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−6−メチルモルホリン−2−イル)メタノール、異性体1)(207mg、0.6mmol)、5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール(161mg、0.6mmol)、CuI(113mg、0.6mmol)およびKPO(251mg、1.2mmol)の混合物に、Ar下、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(104mg、1.2mmol)を加えた。この反応物を100℃で4時間撹拌した。冷却した反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:PE:EtOAc=1:1、次いで、CHCl:MeOH=50:1)により精製し、所望の生成物を黄色固体として得た(168mg、収率:57%)。
LC−MS[移動相:2.0分で80%水(0.1%FA)および20%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=0.99分;MS理論値:492.28、MS実測値:493.5[M+H]
所望の生成物をキラル分取HPLC(方法:カラム:AD−H;カラムサイズ:0.46cm I.D.×15cm L;移動相:CO:EtOH(0.1%NH O)=60:40;流速:0.5ml/分;波長:UV254nm;温度:25℃;EtOH中のサンプル溶液)により分割し、(6−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(単一の未知の異性体1)を白色固体として(80mg、収率:47%)および(6−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(単一の未知の異性体2)を黄色固体として(83mg、収率:49%)得た。
実施例B−1:
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.55分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 4.71 (d, J = 6.4 Hz, 4H), 4.34 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.80-3.69 (m, 4H), 3.59-3.53 (m, 1H), 2.97 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 2.90-2.75 (m, 2H), 2.69-2.63 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.07-1.94 (m, 7H), 1.30 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
実施例B−2:
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.54分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 4.71 (d, J = 6.8 Hz, 4H), 4.34 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.80-3.69 (m, 4H), 3.59-3.53 (m, 1H), 2.97 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.84-2.78 (m, 2H), 2.68-2.63 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.07-1.94 (m, 7H), 1.30 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
実施例B−3およびB−4
(6−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(E B−3、単一の未知の鏡像異性体3;E B−4、単一の未知の鏡像異性体4):
標題化合物を、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−6−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体2)、5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール、CuIおよびKPOから出発し、実施例1および実施例2に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
キラル分割:
方法:カラム:AD−H;カラムサイズ:0.46cm I.D.×15cm L;移動相:CO:EtOH(0.1%NH O)=60:40;流速:0.5ml/分;波長:UV254nm;温度:25℃;EtOH中のサンプル溶液。
実施例B−3:
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.42分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.71 (d, J = 6.4 Hz, 4H), 4.07-4.02 (m, 2H), 3.99-3.87 (m, 2H), 3.75-3.66 (m, 3H), 3.59-3.53 (m, 1H), 3.33 (dd, J = 13.2, 8.0 Hz, 1H), 2.97 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 2.86-2.80 (m, 1H), 2.64 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.07-1.93 (m, 7H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
実施例B−4:
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.41分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.71 (d, J = 6.8 Hz, 4H), 4.05 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 4.04-3.87 (m, 2H), 3.74-3.66 (m, 3H), 3.59-3.53 (m, 1H), 3.32 (dd, J = 13.0, 7.5 Hz, 1H), 2.97 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.07-1.87 (m, 7H), 1.26 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
実施例B−5およびB−6
(5−メチル−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(E B−5、単一の未知の鏡像異性体1;E B−6,単一の未知の鏡像異性体2)
標題化合物を、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体1)、5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール、CuIおよびKPOから出発し、E B−1およびE B−2に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
キラル分割:
方法:カラム:AD−H;カラムサイズ:0.46cm I.D.×15cm L;移動相:CO:EtOH(0.1%NH O)=60:40;流速:0.5mL/分;波長:UV254nm;温度:25℃;EtOH中のサンプル溶液
実施例B−5
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 4.73〜4.70 (m, 4H), 3.90〜3.79 (m, 3H), 3.80-3.54 (m, 4H), 3.08-2.95 (m, 3H), 2.86〜2.82 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.07-1.93 (m, 8H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.55分;MS理論値:492.28、MS実測値:493.5[M+H]
キラルHPLC:Rt:1.892分
実施例B−6
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 4.73〜4.70 (m, 4H), 3.90-3.54 (m, 7H), 3.05-2.95 (m, 3H), 2.84-2.82 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.10-1.67 (m, 8H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.54分;MS理論値:492.28、MS実測値:493.6[M+H]
キラルHPLC:Rt:4.966分
実施例B−7およびB−8
2−(4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)エタノール(E B−7、単一の未知の鏡像異性体(enantiomer)1;E B−8、単一の未知の鏡像異性体(enantiomer)2)
標題化合物を、DMEDA、2−(4−(6−ヨード−2−メチルピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)エタノール、5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール、CuIおよびKPOから出発し、E B−1およびE B−2に関して記載されているものと同様の手順により製造した。
キラル分割:
方法:カラム:AD−H、カラムサイズ:0.46cm I.D.×15cm L、移動相:CO:EtOH(0.05%NH O)=60:40、流速:0.5mL/分、波長:UV205nm、温度=25℃、EtOH中のサンプル溶液
実施例B−7
LC−MS[移動相:10.0分で90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.655分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.77 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 6.5 Hz, 4H), 4.33 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 4.04 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.71 (dd, J = 24.6, 10.4 Hz, 2H), 3.60-3.52 (m, 1H), 3.09 (t, J = 10.9 Hz, 1H), 2.97 (d, J = 10.2 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.09-1.99 (m, 2H), 1.94 (s, 4H), 1.85 (dd, J = 12.3, 6.8 Hz, 2H)。
実施例B−8
LC−MS[移動相:10.0分で、90%水(0.1%FA)および10%CHCN(0.1%FA)から5%水(0.1%FA)および95%CHCN(0.1%FA)へ]:Rt=5.655分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.77 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.71 (d, J = 6.5 Hz, 4H), 4.33 (d, J = 11.3 Hz, 2H), 4.04 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.81-3.63 (m, 2H), 3.57 (dd, J = 12.9, 6.4 Hz, 1H), 3.09 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 2.97 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 2.84 (t, J = 11.7 Hz, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.08-1.98 (m, 2H), 1.94 (s, 4H), 1.85 (dd, J = 12.3, 6.9 Hz, 2H)。
実施例B−9〜B−12
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体1〜4)
DCM(20mL)中、(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−5−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(400mg、0.88mmol)、オキセタン−3−オン(318mg、4.42mmol)および1滴のAcOHの溶液に、NaBHCN(110mg、1.76mmol)を加えた。この混合物を18時間室温で撹拌した。この反応混合物を濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=20/1)により精製し、標題化合物(230mg、51%)を黄色油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ8.76 (s, 0.5H), 8.74 (s, 0.5H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.81 (s, 0.5H), 6.79 (s, 0.5H), 5.30 (s, 1H), 5.28-5.33 (m, 1H), 4.90 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.69 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 4.58 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 4.38-4.36 (m, 0.5H), 4.22-4.19 (m, 0.5H), 4.22 (s, 1.5H), 4.19 (s, 1.5H), 4.07-4.00 (m, 1H), 3.88-3.78 (m, 2H), 3.62-3.52 (m, 2H), 2.92 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.83-2.81 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.26-2.25 (m, 2H), 2.01 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 1.90-1.86 (m, 2H), 1.38 (d, J = 6.4 Hz, 1.5H), 1.32 (d, J = 6.4 Hz, 1.5H)。
キラル分割:カラム:IDS;0.46cm×15cm;相:EtOH=100;流速:0.5ml/分;
異性体1[キラルHPLC:カラム:IDS;0.46cm×15cm;相:EtOH=100;流速:0.5ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=8.382分
異性体2[キラルHPLC:カラム:IDS;0.46cm×15cm;相:EtOH=100;流速:0.5ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=8.938分
異性体3[キラルHPLC:カラム:IDS;0.46cm×15cm;相:EtOH=100;流速:0.5ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=9.740分
異性体4[キラルHPLC:カラム:IDS;0.46cm×15cm;相:EtOH=100;流速:0.5ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=11.231分
実施例B−13およびB−14
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(異性体1および2)
DCM(6mL)中、(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン−2−イル)メタノール(442mg、0.98mmol)、オキセタン−3−オン(352mg、4.9mmol)およびNaBHCN(123mg、1.96mmol)の溶液に、触媒AcOHを加えた。この混合物を30℃で一晩撹拌した。この反応物を4滴の飽和NaHCOで急冷し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(DCM/MeOH=20/1)により精製し、標題化合物(180mg、36%)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ8.74 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.70 (d, J = 6.8 Hz, 4H), 4.36 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.15 (s, 3H), 3.90-3.98 (m, 3H), 3.74-3.70 (m, 1H), 3.58 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 2H), 3.45-3.40 (m, 1H), 2.95 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 2.85-2.81 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.09-2.03 (m, 2H), 1.95-1.86 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
実施例B−13(異性体1)および実施例B−14(異性体2)を、キラルHPLC:カラム:Superchiral S−AD,2cm I.D.×25cm、5μm;相:CO/MeOH/NH O=60/40/0.05;流速:30ml/分;波長(Wave lenghth):254nmにより分割した。
異性体1:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/EtOH/NH O=55/45/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=2.791分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.75 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.72-4.67 (m, 4H), 4.36 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.15-4.06 (m, 5H), 4.02-3.95 (m, 3H), 3.74-3.71 (m, 1H), 3.55 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.46-3.39 (m, 1H), 2.93 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.86-2.81 (m, 1H), 2.46-2.44 (m, 4H), 2.05-1.98 (m, 2H), 1.94-1.85 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A (0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.857分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
異性体2:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/EtOH/NH O=55/45/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=6.830分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.74 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 4.70-4.69 (m, 4H), 4.33 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.17-4.07 (m, 5H), 4.01-3.94 (m, 3H), 3.73-3.70 (m, 1H), 3.55 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.44-3.37 (m, 1H), 2.93 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.86-2.79 (m, 1H), 2.70 (s, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.05-1.97 (m, 2H), 1.93-1.85 (m, 4H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.844分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
実施例B−15およびB−16
((2S)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(異性体1および2)
DCE(10mL)中、((2S)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(220mg、0.50mmol)、オキセタン−3−オン(180mg、2.5mmol)および触媒AcOH(2滴、1mLのDCE中1滴のAcOH)の溶液に、NaBHCN(63mg、1.0mmol)を加えた。この反応物にさらに触媒AcOH(8滴、1mLのDCE中1滴のAcOH)を加え、この反応物を45℃で一晩撹拌した。冷却後、この反応物を飽和NaHCO(4滴)で急冷し、濃縮した。残渣を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル/EtOAc=1:4)により精製し、化合物(180mg、73%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.200分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
((2S)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(150mg)をキラルHPLCにより分割し、異性体1および異性体2を得た。
キラル分取HPLC:
カラム:Superchiral S−AD,2cm I.D.×25cm、5μm;相:CO/IPA/NH O=70/30/0.05;流速:30ml/分;波長(Wave lenghth):254nm。
異性体1:
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.2%TFA);勾配(B%)]:Rt=3.543分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
異性体2:
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.2%TFA);勾配(B%)]:Rt=3.638分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
実施例B−17〜B−20
((2R)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(異性体1〜4)
DCE(10mL)中、((2R)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(221mg、0.49mmol)、オキセタン−3−オン(176mg、2.45mmol)および触媒AcOH(2滴、1mLのDCE中1滴のAcOH)の溶液に、NaBHCN(62mg、0.98mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。この反応物にさらに触媒AcOH(7滴、1mLのDCE中1滴のAcOH)を加えた。この反応物を45℃で一晩撹拌した。冷却後、反応物を飽和NaHCO(4滴)で急冷し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(DCM/MeOH=40:1)により精製し、化合物混合物(150mg、60%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.158分;MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
4種の異性体をキラル分割から得た:
異性体1:
キラル分取HPLC:カラム:Chiralpak AD;5.0cm I.D.×25cm L;相:EtOH:NH O=100:0.1;流速:60ml/分、波長(Wave lenghth):254nm。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.79-4.57 (m, 4H), 4.31-4.27 (m, 2H), 4.16 (s, 3H), 4.08-4.04 (m, 1H), 3.78-3.66 (m, 5H), 3.18-3.11 (m, 1H), 3.00-2.83 (m, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.27-2.21 (m, 1H), 2.04-1.79 (m, 5H), 0.96 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
キラルHPLC[カラム:chiral pak IG、0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH:ACN:DEA=85:15:0.1;流速:1mL/分;波長(Wave lenghth):254nm;温度:35℃]:Rt=10.518分
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.708分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
異性体2:
キラル分取HPLC:カラム:Chiralpak AD;5.0cm I.D.×25cm L;相:EtOH:NH O=100:0.1;流速:60ml/分、波長(Wave lenghth):254nm。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 4H), 4.31-4.25 (m, 2H), 4.15 (s, 3H), 4.08-3.97 (m, 2H), 3.78-3.68 (m, 4H), 3.24-3.11 (m, 3H), 3.00-2.94 (m, 1H), 2.74-2.64 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.03-1.89 (m, 4H), 1.06 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
キラルHPLC[カラム:chiral pak IG、0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH:ACN:DEA=85:15:0.1;流速:1mL/分;波長(Wave lenghth):254nm;温度:35℃]:Rt=12.886分
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.709分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
異性体3:
キラル分取HPLC:カラム:Chiralpak AD;5.0cm I.D.×25cm L;相:EtOH:NH O=100:0.1;流速:60ml/分、波長(Wave lenghth):254nm。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.79-4.57 (m, 4H), 4.36-4.27 (m, 2H), 4.16 (s, 3H), 4.07-4.04 (m, 1H), 3.78-3.65 (m, 5H), 3.16-3.12 (m, 1H), 3.00-2.84 (m, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.26-2.21 (m, 1H), 2.04-1.79 (m, 5H), 0.96 (d, J = 6.0 Hz, 3H)。
キラル−HPLC[カラム:chiral pak IG、0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH:ACN:DEA=85:15:0.1;流速:1mL/分;波長(Wave lenghth):254nm;温度:35℃]:Rt=11.795分。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.709分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
異性体4:
キラル分取HPLC:カラム:Chiralpak AD;5.0cm I.D.×25cm L;相:EtOH:NH O=100:0.1;流速:60ml/分、波長(Wave lenghth):254nm。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 4H), 4.31-4.25 (m, 2H), 4.15 (s, 3H), 4.08-3.97 (m, 2H), 3.78-3.66 (m, 4H), 3.23-3.15 (m, 2H), 3.00-2.94 (m, 1H), 2.74-2.64 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.04-1.90 (m, 4H), 1.77-1.73 (m, 1H), 1.06 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
キラルHPLC[カラム:chiral pak IG、0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH:ACN:DEA=85:15:0.1;流速:1mL/分;波長(Wave lenghth):254nm;温度:35℃]:Rt=21.047分
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.712分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
実施例B−21〜B−24
((2S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(異性体1〜4)
DCM(6mL)およびMeOH(1mL)中、((2S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(327mg、0.72mmol)、オキセタン−3−オン(259mg、3.6mmol)、NaBHCN(91mg、1.4mmol)および触媒AcOHの溶液を室温で一晩撹拌した。この反応物にさらに触媒AcOH(10滴、1mLのDCM中1滴のAcOH)を加え、この反応物を45℃で一晩撹拌した。冷却後、この反応物を飽和NaHCO(4滴)で急冷し、濃縮した。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH=40:1)により精製し、化合物(300mg、82%)を黄色油状物として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%). 10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.199分;MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
4種の異性体をキラル分割:キラルHPLC:カラム:IGS;0.46cm×15cm;相:ヘキサン/IPA=30/70;流速:1.0ml/分;波長(Wave lengnth):UV254nm;温度:35℃により得た。
異性体1:キラルHPLC:キラルHPLC:カラム:IGS;0.46cm×15cm;相:MeOH/CAN=95/5;流速:1.0ml/分;波長(Wave lengnth):UV254nm;温度:35℃;Rt=8.670分
異性体2:キラルHPLC:キラルHPLC:カラム:IGS;0.46cm×15cm;相:MeOH/CAN=95/5;流速:1.0ml/分;波長(Wave lengnth):UV254nm;温度:35℃;Rt=12.114分
異性体3:キラルHPLC:キラルHPLC:カラム:IGS;0.46cm×15cm;相:MeOH/CAN=95/5;流速:1.0ml/分;波長(Wave lengnth):UV254nm;温度:35℃;Rt=13.387分
異性体4:キラルHPLC:キラルHPLC:カラム:IGS;0.46cm×15cm;相:MeOH/CAN=95/5;流速:1.0ml/分;波長(Wave lengnth):UV254nm;温度:35℃;Rt=17.380分
実施例B−25〜B−28
((2R)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール
DCM(6mL)およびMeOH(1mL)中、((2R)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(457mg、1mmol)、オキセタン−3−オン(360mg、5mmol)、NaBHCN(126mg、2.0mmol)および触媒AcOHの溶液を室温で一晩撹拌した。この反応物をNaHCO(4滴)で急冷し、濃縮した。残渣を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=40:1)により精製し、化合物(160mg、31%)を白色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);4分勾配(B%)10−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=2.184分;MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
((2R)−4−(2−メチル−6−(5−メチル−6−(2−メチル−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−2−イル)メタノール(160mg)をキラルHPLCにより分割し、異性体1(10mg、6%)、異性体2(20mg、13%)、異性体3(15mg、9%)および異性体4(20mg、13%)を得た。
キラル分取HPLC:カラム:Superchiral S−AD,2cm I.D.×25cm、5μm;相:CO/MeOH/NH O=60/40/0.05;流速:30ml/分;波長(Wave lenghth):254nm。
異性体1:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/MeOH/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=2.191分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.79 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.83-4.77 (m, 2H), 4.69-4.60 (m, 2H), 4.33-4.30 (m, 2H), 4.09-4.05 (m, 1H), 3.81-3.66 (m, 5H), 3.15-3.08 (m, 1H), 2.98-2.90 (m, 3H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.26 (s, 1H), 2.06 (s, 1H), 1.93 (s, 2H), 1.82 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.75-1.64 (m, 1H), 1.00 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.701分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
異性体2:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/MeOH/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=2.655分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.81 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.78 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.76-4.72 (m, 2H), 4.32-4.30 (m, 2H), 4.09-3.99 (m, 2H), 3.79-3.66 (m, 4H), 3.29 (s, 1H), 3.17-3.08 (m, 2H), 2.97-2.91 (m, 1H), 2.81-2.78 (m, 1H), 2.70-2.61 (m, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.13-2.07 (m, 1H), 1.95-1.92 (m, 2H), 1.77 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 1.07 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/MeOH/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=3.703分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
異性体3:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/MeOH/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=3.594分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.80 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.83-4.77 (m, 2H), 4.69-4.60 (m, 2H), 4.33-4.30 (m, 2H), 4.08-4.05 (m, 1H), 3.80-3.66 (m, 5H), 3.14-3.08 (m, 1H), 2.98-2.90 (m, 3H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.26 (s, 1H), 2.06 (s, 1H), 1.93 (s, 2H), 1.82 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 1.73-1.64 (m, 1H), 1.00 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.703分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
異性体4:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/MeOH/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=5.014分
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.81 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.77 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 4.72-4.67 (m, 2H), 4.36-4.25 (m, 2H), 4.09-3.99 (m, 2H), 3.79-3.66 (m, 4H), 3.29 (s, 1H), 3.17-3.14 (m, 2H), 2.97-2.91 (m, 1H), 2.81-2.78 (m, 1H), 2.67-2.64 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.09-1.95 (m, 4H), 1.78 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 1.09 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.02%NHOAc);勾配(B%)]:Rt=3.704分、MS理論値:492、MS実測値:493[M+H]
実施例C−1
(S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン
DCM(5mL)中、(S)−4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−3−メチルモルホリン(115mg、0.27mmol)、オキセタン−3−オン(98mg、1.36mmol)およびNaBHCN(34mg、0.54mmol)の溶液に、AcOH(1滴)を加えた。この混合物を室温で18時間撹拌した。この混合物を濃縮した。残渣を分取HPLC:(xbridge C18 SN.24813505811206 Waters、gilson−1 X−bridge C18 5μm 19×150mm 40−80%B、A:HO(0.1%NHHCO)、B:ACN、UV:254nm,流速:15ml/分,GT:12分)により精製し、標題化合物(20mg、15%)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, CD3OD): δ8.72 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.73-4.64 (m, 4H), 4.48-4.42 (m, 1H), 4.10-3.98 (m, 5H), 3.82-3.71 (m, 2H), 3.61-3.55 (m, 2H), 3.36 (s, 1H) 2.97-2.90 (m, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.09-2.03 (m, 2H), 1.90-1.85 (m, 4H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ、50×4.6mm;移動相:B(ACN):A(0.02%NHOAc);6分勾配(B%)]:Rt=4.006分;MS理論値:478、MS実測値:479[M+H]
実施例C−2およびC−3
実施例C−2およびC−3は、CuIおよびKPOの存在下、N下でインダゾール、ヨード化合物およびアミンを還流させることによって製造した。
実施例C−4
(R)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール
DCM(2mL)/MeOH(2mL)中、(R)−(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)モルホリン−3−イル)メタノール(40mg、0.091mmol)およびオキセタン−3−オン(26mg、0.37mmol)の混合物に、AcOH/DCM溶液(1滴、1mL DCM中1滴のHOAcから)およびNaBHCN(12mg、0.18mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=20/1)により精製し、標題化合物(17mg)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ8.74 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 4.69 (d, J = 6.8 Hz, 4H), 4.61-4.51 (m, 1H), 4.14 (s, 3H), 4.10-3.97 (m, 4H), 3.71-3.53 (m, 3H), 3.44-3.36 (m, 1H), 2.95-2.92 (m, 2H), 2.87-2.80 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.25-2.20 (m, 1H), 2.04-1.99 (m, 2H), 1.94-1.85 (m, 4H)。
LC−MS[Phenomenex Kinetex 5μm EVO C18、50×4.6mm;移動相:B(ACN):A(0.02%NHOAc);6分勾配(B%)]:Rt=4.106分;MS理論値:494、MS実測値:495[M+H]
実施例C−5およびC−6
(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール
DCM(10mL)中、(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(920mg、2.04mmol)、オキセタン−3−オン(734mg、10.2mmol)およびNaBHCN(257mg、4.08mmol)の溶液に、3滴のAcOHを加えた。この混合物を室温で14時間撹拌した。この反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(DCM/MeOH=50/1)により精製し、標題化合物(417mg、40%)を黄色固体として得た。
LCMS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×30mm 5μm;Dikwa Diamonsil plus;移動相:B(ACN):A1(0.02%NHOAc+5%ACN);勾配(B%)2.5分でs. 5−95−POS;流速:1.5ml/分]:Rt=1.59分;MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
混合物(4−(2−メトキシ−6−(5−メチル−6−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−2−メチルモルホリン−3−イル)メタノール(389mg)をキラルHPLCにより分割し、異性体1(110mg、28%)および異性体2(130mg、33%)を得た。
キラル分取HPLC:
カラム:Superchiral S−AD,2cm I.D.×25cm、5μm;相:CO/IPE/NH O=60/40/0.05;流速:30ml/分;波長(Wave lenghth):254nm。
実施例C−5(異性体1):
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/IPA/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=4.625分
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.2%TFA);勾配(B%)]:Rt=3.586分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 4.69 (t, J = 6.4 Hz, 4H), 4.15 (s, 3H), 4.08-4.05 (m, 1H), 3.78-3.54 (m, 5H), 3.49 (s, 1H), 3.29 (br s, 1H), 2.95-2.92 (m, 2H), 2.88-2.79 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.05-1.82 (m, 7H), 1.16 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
実施例C−6
異性体2:
キラルHPLC[カラム:Superchiral S−AD ID;0.46cm×15cm;相:CO/IPA/DEA=60/40/0.05;流速:3.0ml/分;波長(Wave lenghth):UV254nm;温度:35℃]:Rt=5.177分
LC−MS[カラム:C18;カラムサイズ:4.6×50mm;移動相:B(ACN) A(0.2%TFA);勾配(B%)]:Rt=3.587分、MS理論値:508、MS実測値:509[M+H]
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.76 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 4.69 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 4.15 (s, 3H), 4.10-4.05 (m, 1H), 3.80-3.54 (m, 5H), 3.49 (s, 1H), 3.30 (br s, 1H), 2.95-2.92 (m, 2H), 2.86-2.81 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.04-1.80 (m, 7H), 1.16 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
F.アッセイおよびデータ
上述のように、本発明の化合物はLRRK2キナーゼ阻害剤であり、LRRK2により媒介される疾患の治療に有用である。本発明の化合物の生物学的活性および/または特性は、LRRK2キナーゼ阻害剤としての候補化合物の活性を決定するためのアッセイを含む任意の好適なアッセイ、ならびに組織およびin vivoモデルを用いて決定することができる。
1.アッセイ
a.全長G2019ヒトLRRK2阻害質量分析アッセイ
ロイシンリッチリピートキナーゼ2(LRRK2)阻害に関するこのアッセイは、ハイスループットRapidFire質量分析アッセイを用いたペプチド「LRRKtide」(LRRKtide:RLGRDKYKTLRQIRQ “”はリン酸化の部位を意味する)およびリン酸化「LRRKtide」の直接的測定に基づく。阻害剤は、LRRKtideのホスホ−LRRKtideへの変換を低減する化合物である。
ヒトG2019 LRRK2プラスミドの調製
PCRクローニングに使用したプライマー:
pHTBV−F:配列番号1
LRRK2 wt−F1:配列番号2
LRRK2 wt−R1:配列番号3
LRRK2 wt−F2:配列番号4
LRRK2 wt−R2:配列番号5
LRRK2 wt−F3:配列番号6
pHTBV−R:配列番号7
pHTBV1−N−Flag−hu LRRK2は、上記のプライマーを用い、pcDNA3.1(+)_ヒト_LRRK2(NCBI参照配列:NP_940980.3)からN末端Flagタグを有する全長LRRK2配列を増幅するPCRにより作製し、pHTBV1mcs3ベクターのBamHI部位とKpnI部位の間にクローニングした。
G2019全長Flag−LRRK2コード配列は、配列番号8である。
ヒトG2019全長N末端flagタグを有するLRRK2タンパク質の翻訳されたアミノ酸配列は、配列番号9である。
昆虫細胞の培養
Sf9昆虫細胞(Invitrogen Life Technologies、カールスバッド、CA)を27℃、500ml振盪フラスコ(Erlenmeyer、Corning)中、SF900 II SFMで維持した。これらの細胞は指数関数的増殖相で維持し、週に2回継代培養した。より大容量とするためには、細胞を2リットルの振盪フラスコ(Erlenmeyer、Corning)にて、27℃のインキュベーター振盪機にて120rpmで振盪しながら増殖させた。
BacMamウイルスの作製
組換えBacMamウイルスを作製するために、DH10Bacコンピテント細胞(10361−012、Invitrogen)を遺伝子型が通常のヒトLRRK2 BacMamプラスミドで形質転換させて組換えバキュロウイルスDNAを作製した。Sf9昆虫細胞を組換えバキュロウイルスDNAとセルフェクチン(10362−100、Invitrogen)の混合物で同時トランスフェクトした。27℃で4時間のインキュベーション後に、トランスフェクション培地を、5%HI FBS(10100147、Invitrogen)を含有するSf−900 III SFM培地に置き換えた。細胞をさらに4日間インキュベートした。バキュロウイルス(P0ウイルス原株)を含有する感染細胞培養培地を回収し、さらに200mlのSf9細胞に200〜300ulのP0を感染させることにより増幅した。
BacPAKRapid力価によるBacMamウイルス力価の定量
プラーク形成単位(pfu)/mlとして測定されるウイルス力価は、BacPAK Papid力価キット(631406、Clontech)を製造のプロトコールに従って用いて決定した。96ウェルプレートに3×10細胞/ウェルで播種したSf9細胞を、ウイルス原株の希釈系とともに27℃で1時間インキュベートし、各ウェルに50μlメチルセルロースのオーバーレイを加えた後に43〜47時間インキュベーションを行った。次に、これらの細胞を4%パラホルムアルデヒド(PFA)中で固定した。これらの細胞を希釈正常ヤギ血清でブロッキングした後、それらの細胞にマウス抗gp64抗体を加えた。30分のインキュベーション後に、細胞を0.2%トリトン−X100(PBST)含有リン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、さらに30分間、ヤギ抗マウス抗体/HRPコンジュゲートとともにインキュベートした。その後、単一の感染細胞および感染細胞巣を暗青色により検出する青色ペルオキシダーゼ基質とのインキュベーションを行った。
タンパク質発現および精製
a)Flagタグを有する全長G2019ヒトLRRK2の発現
HEK293 6E細胞を、37℃のインキュベーターにて、110rpmで回転するオービタルシェーカー上、5%CO加湿雰囲気でインキュベートした。形質導入当日に細胞生存率は98%より高く、細胞密度は1×10〜1.5×10細胞/mlの範囲であった。
HEK293 6E細胞を1,000rpmで10分間遠心分離し、次いで、これらの細胞を0.1%F−68(Invitrogen:24040−032)を含むが抗生物質(G418)は含まない新鮮なFreestyle 293発現培地(Invitrogen:12338)に1×10細胞/mlの密度で再懸濁させた。
Flag−hu LRRK2(遺伝子型的に正常な)遺伝子を有するBacMamウイルスを40,000gで2時間遠心分離し、次いで、新鮮なFreestyle 293発現培地に再懸濁させた。再懸濁させたウイルスをMOI 10で細胞に加えた。これらにての細胞を37℃のインキュベーターにて110rpmで回転するオービタルシェーカー上、空気中5%COの加湿雰囲気でインキュベートした。培養物を形質導入後およそ48時間で、4,000rpmで20分間の遠心分離により採取し、精製のためにペレットを冷凍した。
b)Flagタグを有する全長G2019ヒトLRRK2の精製
細胞ペレットを(20mL/リットル細胞培養物)の溶解バッファー(50mMトリスHCl pH7.5 4℃、500mM NaCl、0.5mM EDTA、0.1%トリトンX−100、10%グリセロール、直前に2mM DTTを添加)に、供給者により示唆されている推奨濃度のプロテアーゼ阻害剤(Roche:04693132001)およびベンゾナーゼ(Merck Millipore:70746−3CN)とともに再懸濁させた。懸濁細胞を氷上で30分間(2秒オン/4秒オフ、振幅20%)の音波処理により溶解させ、4℃にて10,000rpmで30分間遠心分離した。上清を抗Flag磁性ビーズ(Sigma−Aldrich:M8823)の細胞培養物1mL/リットルとともに4℃で3時間インキュベートした後、それらのビーズを5mL(カラム容量)の結合バッファー(50mMトリスpH7.5@ 4C、500mM NaCl、0.5mM EDTA、0.1%トリトンX−100、10%グリセロール、直前に2mM DTTを添加)により3回洗浄した。Flagタグを有するLRRK2タンパク質を溶出バッファー(50mMトリスpH7.5@ 4C、500mM NaCl、0.5mM EDTA、0.1%トリトンX−100、10%グリセロール、直前に2mM DTTを添加、250ug/ml Flagペプチド(Sigma−Aldrich:F3290))により4℃で2時間溶出した。FlagペプチドをZeba Spin脱塩カラム7K MWCO(Thermo−Fisher:89893)により除去し、溶出されたLRRK2タンパク質のバッファーを、Amicon Ultra Centrifugal Filter Units(100kD)(Merck:UFC910096)を用いて保存バッファー(50mMトリスpH7.5@4C、150mM NaCl、0.5mM EDTA、0.02%トリトンX−100、2mM DTTおよび50%グリセロール)に交換した。LRRK2タンパク質を含有する画分をプールし、アリコートに分け、−80℃で保存した。タンパク質濃度をブラッドフォードタンパク質アッセイにより決定し、タンパク質純度をNuPAG Novex 4−12%ビス−トリスタンパク質ゲル(Invitrogen:NP0322BOX)により分析した。
アッセイプロトコール
1)10mMの試験化合物を100%DMSOに溶解させ、1対4の連続希釈を行った。次に、この希釈系100nLを、第6列と第18列を除く384ウェルv底ポリプロピレンプレートに加えた。対照ウェルとしての第6列と第18列には100nLのDMSOを加えた。アッセイ希釈により試験化合物の最高最終アッセイ濃度は100μMとなった。
2)プレストップアッセイ対照として用いるために、実験室級の水中1%ギ酸50μlを第18列に、マルチドロップコンビディスペンサーを用いて加えた。
3)アッセイバッファー(50mM Hepes(pH7.2)、10mM MgCl2、150mM NaCl、5%グリセロール、0.0025%トリトンX−100および1mM DTT)中、50nMの精製組換え全長Flag−LRRK2を含有する「酵素溶液」5μLを総てのウェルに、マルチドロップコンビディスペンサーを用いて加え、最終アッセイ濃度を25nM LRRK2酵素とした。これにより第6列(酵素およびDMSO)は0%阻害となり、第18列は100%阻害(プレストップ対照)となった。その後、試験プレートを室温で30分間インキュベートした。
4)50uM LRRKtideペプチド基質および4mM ATPを含有する「基質溶液」5μLをプレートの総てのウェルに、マルチドロップコンビディスペンサーを用いて加え、最終アッセイ濃度を25uM LRRKtideおよび2mM ATPとした。次に、試験プレートを室温で1時間インキュベートした(インキュベーションは、酵素バッチの違いによる反応の速度および直線性によって異なり得る)。
5)実験室級の水中1%ギ酸50μlを総てのウェル(第18列を除く)に加えて反応物を急冷し、プレートを3000rpmで10分間遠心分離した。次に、試験プレートを、AB Sciex API 4000三連四重極質量分析計に接続したAgilent RapidFireハイスループット固相抽出システムにて、以下の設定で分析した。
RapidFire設定:
・Sip高(Sip Height)=2mm、吸引=500ms、ロード時間=3000ms、溶出時間=3000ms、再平衡化(Requilibration)=500ms。
・流速:ポンプ1=1.5mL/分、ポンプ2 1.25mL/分 ポンプ3=0.8mL/分
質量分析計設定
・LRRKtide検出設定:Q1質量644.8Da、Q3質量638.8、デクラスタリング電位76ボルト、衝突エネルギー37ボルト、CXP 34ボルト。
・ホスホ−LRRKtide検出設定:Q1質量671.4Da、Q3質量638.8、デクラスタリング電位76ボルト、衝突エネルギー37ボルト、CXP 34ボルト
・C4カートリッジを使用し、ランニングバッファーは:A(水性)水中0.1%ギ酸B(有機)0.1%ギ酸、80%アセトニトリル、20%水であった。
・衝突ガス:12、カーテンガス:25、イオン源ガス(1):60、イオン源ガス(2):60、イオンスプレー電圧:5500、温度:600、インターフェースヒーター(Interfaec Heater):オン。
・分解能Q1:低、分解能Q3:低。
6)データはActivityBaseソフトウエア(IDBS)を用いて解析した。LRRKtideからホスホ−LRRKtideへの変換率%は、下式を用いて計算した。
%変換率=(ホスホ−LRRKtide生成物ピーク面積/(ホスホ−LRRKtide生成物ピーク面積+LRRKtide基質ピーク面積))100
b.組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイ
細胞においてLRRK2キナーゼ活性に対する化合物の活性を決定するために、観察されたLRRK2 Ser 935リン酸化のLRRK2キナーゼ依存性調節(Dzamko et al., 2010, Biochem. J. 430: 405-413)を用い、組換え全長LRRK2タンパク質を過剰発現するように操作されたヒト神経芽腫細胞株SH−SY5YにおけるLRRK2 Ser935リン酸化の、定量的な384ウェルプレートに基づくイムノアッセイを開発した。
全長組換えLRRK2を発現するBacMamウイルスはInvitrogenから購入し、3%ウシ胎仔血清を添加したSf−900 III SFM培地にて、4〜5日間、MOI0.3でSF−9細胞に接種することにより増幅した。次に、感染細胞培養物を2000gで20分間遠心分離し、ウイルス上清力価を抗gp64プラークアッセイにより決定し、4℃で保存した。
アフィニティー精製した抗ホスホLRRK2 Ser935ヒツジポリクローナル抗体(Dzamko et al., 2010, Biochem. J. 430: 405-413)を標準的な方法(PerkinElmer)によりビオチン化した。抗LRRK2ウサギポリクローナル抗体は、Novus Biologicalsから購入した。AlphaScreenタンパク質A IgGキット(アクセプタービーズおよびドナービーズを含む)は、Perkin Elmerから購入した。
SH−SY5Y細胞を、10%透析ウシ胎仔血清を含むDMEM/F12培地で増殖させ、37℃にて、0.5%トリプシン−EDTAで5分間処理した後、4分間1000rpmで遠心分離することにより回収した。細胞ペレットをOpti−MEM血清低減培地(Invitrogen)に200,000細胞/mlで再懸濁させ、BacMam LRRK2ウイルスとMOI=50で混合した。50μlの細胞溶液を384ウェルプレートの各ウェルに分注し、37℃、5%COで24時間インキュベートした。
試験化合物の希釈系をOpti−MEM血清低減培地(Invitrogen)で調製し、最高最終アッセイ濃度が10μMとなるように5.6μlを化合物プレートから細胞アッセイプレートに移した。対照としての特定のウェルにはDMSOを用いた。細胞を37℃、5%COで60分間インキュベートした。次に、培地を除去し、20μlの細胞溶解バッファー(Cell Signaling Technology)を添加して4℃で20分間インキュベートすることにより細胞を溶解させた。次に、10μlの抗体/アクセプタービーズ混合物[AlphaScreen検出バッファー(25mMヘペス(pH7.4)、0.5%トリトンX−100、1mg/mlデキストラン500および0.1%BSA)中、(1/1000ビオチン化−pS935 LRRK2抗体、1/1000総LRRK2抗体、1/100アクセプタービーズ]を各ウェルに加え、プレートを暗所、周囲温度で2時間インキュベートした。10μlのドナービーズ溶液(AlphaScreen検出バッファー中、1/33.3ドナービーズ)を各ウェルに加えた。暗所、周囲温度でさらに2時間インキュベートした後、プレートをEnVision(商標)プレートリーダーにて、励起680nmを用い、発光520〜620nmで読み取った。用量反応曲線データは、シグモイド用量反応モデルに基づいた。
c.FASSIF溶解度アッセイ
化合物溶解度は、pH6.5の絶食状態の人工腸液(FaSSIF)で評価した。特定の量の試験化合物を特定の容量のFaSSIFに加え、約1mg/mlの懸濁液を調製した。この懸濁液を水浴シェーカーにて37℃で24時間インキュベートした。4時間および24時間で懸濁液を14K rpmで15分間遠心分離した。100μlの上清を抜き取り、同容量の50%アセトニトリル水溶液で希釈し、UPLC(超高速液体クロマトグラフィー)で分析した。FaSSIF溶解度は試験化合物のピーク面積に基づいて計算した。
FaSSIF(170ml)の調製 100mgのレシチンおよび274mg(無水当量)のNaTaurocholateを約150mlのpH6.5バッファー中に溶解させた。溶液をpH6.5のバッファーで170mlの容量とした。
pH6.5バッファー溶液(1L)の調製 4.083gのKHPOおよび7.456g KClを800mlの水に溶解させた後、100mlの0.1M NaOHを加えた。この溶液を水で1Lの容量とした。このバッファー溶液のpH値を測定し、6.50±0.1に調整した。
UPLC較正および溶解度計算のための標準溶液 2μM、20μMおよび200μM DMSO(水中50%ACN)溶液。
UPLC法およびパラメーター
機器:Waters ACQUITY UPLCシステム
カラム:Waters ACQUITY UPLC BEH C18(1.7μm、2.1×50mm)
移動相:A:水中0.1%TFA/B:CAN中0.1%TFA
勾配:0分(A95%/B5%)、2分(A5%/B95%)、2.5分(A5%/B95%)、2.6分(A95%/B5%)、3分(A95%/B5%)
流速:0.8mL/分;カラム温度:40℃;注入容量:1.0μL;UV検出:280nm
d.CLND溶解度アッセイ
化合物の動力学的溶解度は、公知のプロトコール(例えば、Bhattachar S. N.; Wesley J. A.; Seadeek C., Evaluation of the Chemiluminescent Nitrogen Detector for Solubility Determinations to Support Drug Discovery, J. Pharm. Biomed. Anal. 2006 (41):152-157; Kestranek A, Chervenek A, Logenberger J, Placko S. Chemiluminescent Nitrogen Detection (CLND) to Measure Kinetic Aqueous Solubility, Curr Protoc Chem Biol., 2013, 5(4):269-80参照)に基づき、CLND(化学発光窒素検出)溶解度アッセイによって評価することができる。一般に、試験化合物の10mM DMSO保存溶液5μlをpH7.4リン酸緩衝生理食塩水で100μlに希釈し、室温で1時間平衡し、Millipore MultiscreenHTS−PCFフィルタープレート(MSSL BPC)で濾過した。濾液を、適宜較正したフローインジェクション化学発光窒素検出により定量する。
2.アッセイデータ
実施例E A−1〜A−4の化合物を組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで試験したところ、≧6.5のpIC50を示した。実施例A−1の化合物は、組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで6.7のpIC50を示した。
実施例E A−3およびE A−4の化合物を組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで試験したところ、≧7.5のpIC50を示した。実施例A−3の化合物は、組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで7.9のpIC50を示した。
実施例E A−1およびE A−2の化合物を全長G2019ヒトLRRK2阻害質量分析アッセイで試験したところ、≧7.0のpIC50を示した。
実施例E B−1〜E B−4およびE B−6〜E B−8の化合物を組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで試験したところ、次のように≧6.5のpIC50を示した。
実施例E B−7およびE B−8の化合物を全長G2019ヒトLRRK2阻害質量分析アッセイで試験したところ、≧7.0のpIC50を示した。
実施例E C−2およびE C−3の化合物を組換え細胞LRRK2 AlphaScreenアッセイで試験したところ、≧7.0のpIC50を示した。
3.配列表
配列番号1 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:pHTBV−FのPCRクローニングに使用したのプライマー
配列番号2 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:LRRK2 wt−F1のPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号3 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:LRRK2 wt−R1のPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号4 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:LRRK2 wt−F2のPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号5 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:LRRK2 wt−R2のPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号6 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:LRRK2 wt−F3のPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号7 ヒトG2019 LRRK2プラスミド調製物:pHTBV−RのPCRクローニングに使用したプライマー
配列番号8 G2019全長Flag−LRRK2コード配列
配列番号9 ヒトG2019全長LRRK2 flagタグを有するタンパク質の翻訳タンパク質配列
配列番号10:‘LRRKtide’ペプチド

Claims (32)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    [式中、
    は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
    は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
    は、
    a)
    ハロ、
    ヒドロキシル、
    ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル、ならびに
    1−6アルコキシルであって、前記アルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル
    からなる群から独立に選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環、
    ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、前記置換基はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、該4〜6員ヘテロシクリル環はハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ、前記置換可能な窒素原子に結合されている;
    b)NHR;ならびに
    c)OR
    からなる群から選択され;
    およびRは、H、ヒドロキシルおよびハロからなる群から独立に選択され;
    はCRであり、ここで、RはC1−3アルキルであり、前記アルキル基は、ヒドロキシル、ハロおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;
    は、
    4−6シクロアルキルであって、前記シクロアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アルキル基は、1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、C4−6シクロアルキル、ならびに
    ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アルキル基は1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、窒素または酸素を含有する4〜6員ヘテロシクリル
    からなる群から独立に選択され;かつ
    は、水素またはC1−3アルキルである]。
  2. 式(I−A)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    [式中、
    は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
    は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
    は、
    a)
    ハロ、
    ヒドロキシル、
    ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシおよびシクロプロピルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル、ならびに
    1−6アルコキシルであって、前記アルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−6アルコキシル
    からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環、
    ここで、前記N結合4〜6員ヘテロシクリル環が置換可能な窒素原子を含有する場合、前記置換基はまた4〜6員ヘテロシクリル環を含み、該4〜6員ヘテロシクリル環はハロ、ヒドロキシル、およびC1−3アルコキシルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ、前記置換可能な窒素原子に結合されている;
    b)NHR;ならびに
    c)OR
    からなる群から選択され;
    およびRは、H、ヒドロキシルおよびハロからなる群から独立に選択され;
    はCRであり、ここで、RはC1−3アルキルであり、前記アルキル基は、ヒドロキシル、ハロおよびC1−3アルコキシルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    は、
    4−6シクロアルキルであって、前記シクロアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アルキル基は、1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、C4−6シクロアルキル、ならびに
    ハロ、ヒドロキシル、C1−3アルコキシルおよびC1−3アルキルから独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アルキル基は1、2または3個のハロまたはヒドロキシル基で置換されていてもよい、窒素または酸素を含有する4〜6員ヘテロシクリル
    からなる群から独立に選択される]。
  3. 化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    [式中、
    は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
    は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
    RR、RRおよびRRは独立に、水素またはC1−3アルキルであり;
    は、水素またはC1−3アルキルであり;かつ
    nは、1または2であり;
    ただし、nが1であり、かつ、Rが水素である場合、RR、RRおよびRRは総てが水素であることはない]。
  4. 式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    [式中、
    は、CN、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルキル、およびCシクロアルキルからなる群から選択され;
    は、H、ハロ、CN、C1−3アルキルおよびC1−3ハロアルキルからなる群から選択され;
    は、水素またはヒドロキシルであり;
    は、水素またはC1−3アルキルであり;
    RR、RR、およびRRは独立に、水素またはC1−3アルキルであり;
    RRは、水素またはヒドロキシルであり;かつ
    nは、1または2である]。
  5. がC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシルからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  6. がH、ハロおよびC1−3アルキルからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  7. およびRがHおよびフルオロからなる群から独立に選択される、請求項1、2、5または6のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  8. およびRが両方ともHである、請求項1、2、5、6または7のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  9. が、
    ハロ、
    ヒドロキシル、
    1−3アルキルであって、前記アルキル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルキル、ならびに
    1−3アルコキシル、前記アルコキシル基は、ハロ、ヒドロキシルおよびC1−3アルコキシルから独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、C1−3アルコキシル
    からなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいN結合4〜6員ヘテロシクリル環である、請求項1、2、5、6、7または8のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  10. がHまたは非置換C1−3アルキルである、請求項1、2、5、6、7、8、または9のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−A)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  11. nが1であり、RRがメチルであり、RRが水素であり、かつ、RRが水素である、請求項1、3、5、6、7または8のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−B)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  12. nが1であり、RRが水素であり、RRが水素であり、かつ、RRがメチルである、請求項1、3、5、6、7または8のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−B)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  13. nが2であり、RR、RRおよびRRが水素である、請求項1、3、5、6、7または8のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−B)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  14. が水素およびメチルからなる群から選択される、請求項1、3、5、6、7、8、11、12または13のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  15. nが1である、請求項1、4、5、6、7または8のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−C)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  16. RRが水素である、請求項1、4、5、6、7、8または15のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−C)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  17. RRが水素である、請求項1、4、5、6、7、8、15または16のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−C)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  18. が水素である、請求項1、4、5、6、7、8、15、16または17のいずれか一項に記載の式(I)もしくは式(I−C)の化合物、または薬学的に許容可能な塩。
  19. RRが水素またはメチルである、請求項1、4、5、6、7、8、15、16、17または18のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  20. RRが水素である、請求項1、4、5、6、7、8、15、16、17、18または19のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  21. RRがヒドロキシルである、請求項1、4、5、6、7、8、15、16、17、18または19のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容可能な塩。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる、医薬組成物。
  23. 療法において使用するための、請求項1〜22のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  24. パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療のための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  25. パーキンソン病の治療のための、請求項1〜24のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  26. 神経変性疾患の治療方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の、請求項1〜25のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物、または薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  27. 前記神経変性疾患がパーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記神経変性疾患がパーキンソン病である、請求項26または27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記対象がヒトである、請求項26、27または28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記対象がLRRK2キナーゼにG2019S突然変異を呈するヒトである、請求項26、27、28または29のいずれか一項に記載の方法。
  31. パーキンソン病、アルツハイマー病または筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜30のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  32. パーキンソン病の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜31のいずれか一項に記載の式(I)、式(I−A)、式(I−B)もしくは式(I−C)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
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