本発明の実施形態を開発する途上で行った実験は、CRMP2のSUMO化を阻害することがNav1.7活性の阻害をもたらすという概念を検討するものであった。その上、このような実験は、Nav1.7活性のこのような阻害がさらに、患者(例えば、ヒト患者)におけるNav1.7活性に関連する掻痒及び/または疼痛(例えば、急性、炎症性、及び/または神経障害性の疼痛)の処置、改善、または防止をもたらすという概念を検討するものであった。このような実験は、ピペリジニル−ベンゾイミダゾール構造を有する新たなクラスの小分子であって、CRMP2のSUMO化を阻害し、それによりNav1.7活性を阻害し、そのためNav1.7活性に関連する掻痒及び/または疼痛(例えば、急性、炎症性、及び/または神経障害性の疼痛)を阻害または軽減する、小分子の産生をもたらした。
本発明の実施形態を開発する途上で行った実験により、さらに、ピペリジニル−ベンゾイミダゾールを有するこのような小分子が哺乳類対象内の内因性オピオイド発現(例えば、mRNA発現)を上方制御可能であることが決定された。実際に、このような実験は、このような化合物
(例えば、
の投与が、CRMP2のSUMO化の阻害と同時にプロエンケファリンmRNAレベルの上方制御をもたらすことを実証した。
結合酵素Ubc9の実施形態を開発する途上で実験を行った(実施例III参照)。具体的には、このような実験は、本明細書に記載の特定の小分子化合物(例えば、AZ145、AZ159、AZ160、AZ161、AZ162、AZ168、AZ170、AZ172、AZ173、AZ177、AZ178、AZ190、AZ192、AZ193、AZ194、AZ195、AZ198、AZ203、AZ205、及びAZ206)における、このCRMP2結合ポケットを通じたCRMP2との結合能力を実証した。このような結果はさらに、同定されたCRMP2結合ポケットを通じたCRMP2とのこのような結合が、Ubc9とCRMP2との間の結合を阻害し、それにより、Ubc9とCRMP2との間の結合に依存する下流の活性(例えば、CRMP2 SUMO化、Nav1.7タンパク質の発現及び活性、Nav1.7タンパク質の発現及び活性に関連する疼痛)を阻害することを示した。このような図5〜24に示されるように、CRMP2内の以下のアミノ酸は、CRMP2結合ポケットと会合していることが示された:Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440。
したがって、本発明は、CRMP2のSUMO化の阻害を通じてNav1.7活性の阻害物質として機能する化合物に関する。本発明はさらに、内因性オピオイド(例えば、プロエンケファリン)の上方制御物質として機能する化合物に関する。
本発明はさらに、患者におけるNav1.7活性に関連する疼痛を、CRMP2のSUMO化の阻害を通じてNav1.7活性を阻害する化合物を患者に投与することを通じて、処置、改善、または防止する方法に関する。Nav1.7活性に関連する疼痛としては、以下に限定されないが、急性、炎症性、及び/または神経障害性の疼痛が挙げられる。本発明はさらに、対象における疼痛を、内因性オピオイド(例えば、プロエンケファリン)の活性及び/または発現を誘導する化合物を患者に投与することを通じて、処置、改善、または防止する方法に関する。
一部の実施形態において、このような化合物は、以下のCRMP2アミノ酸残基(Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440)のうちの1つ以上により特徴づけられるCRMP2結合ポケット内でのドッキングを通じて、このような疼痛を阻害もしくは軽減する、及び/または他の治療タイプの疼痛緩和効果に対する感受性を増大させることができ、それによりCRMP2とUbc9との間の結合を防止及び/または阻害し、それによりCRMP2のSUMO化を防止する。
特定の実施形態において、本発明は、式I:
内に包含されたピペリジニル−ベンゾイミダゾール構造を有する小分子化合物(その薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び/またはプロドラッグを含む)を提供する。
式I及びIIは、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分に限定されない。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がSUMOとCRMP2との間の係合を防止するのを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がCRMP2のSUMO化を防止するのを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がNav1.7関連活性を間接的に阻害するのを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がNav1.7活性に関連する掻痒及び/または疼痛(例えば、神経障害性疼痛)を阻害または軽減することを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物が、CRMP2のSUMO化の防止を通じてNav1.7関連活性を阻害し、そのためNav1.7活性に関連する掻痒及び/または疼痛(例えば、神経障害性疼痛)を阻害または軽減するのを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物が内因性オピオイド(例えば、プロエンケファリン)の発現及び/または活性を誘導するのを可能にする、任意の化学部分を含む。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がCRMP2結合ポケット内で結合及び/またはドッキングすることを可能にする任意の化学部分を含み、当該CRMP2結合ポケットは、以下のCRMP2アミノ酸残基のうちの1つ以上により特徴づけられる:Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440。一部の実施形態において、R1、R2、及びR3のための特定の化学部分は独立的に、得られる化合物がCRMP2結合ポケット内でUbc9の結合及び/またはドッキングを阻害するのを可能にする任意の化学部分を含み、当該CRMP2結合ポケットは、以下のCRMP2アミノ酸残基のうちの1つ以上により特徴づけられる:Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440。
このような化合物は、R1のための特定の化学部分に限定されない。一部の実施形態において、R1は、水素、
である。
このような化合物は、R2のための特定の化学部分に限定されない。一部の実施形態において、R2は、水素、
である。
このような化合物は、R3のための特定の化学部分に限定されない。一部の実施形態において、R3は、水素またはCH3である。
一部の実施形態において、以下の化合物が式I及びIIについて企図されている:
表1、2、3、4、5、及び6は、本明細書に記載のピペリジニル−ベンゾイミダゾール化合物におけるさらなる構造のアレンジを示す。
一部の実施形態において、本発明の組成物及び方法は、CRMP2 SUMO化の阻害を通じて、患者(例えば、以下に限定されないがヒト及び獣医学的動物を含めた、哺乳類患者)におけるNav1.7活性に関連する疼痛を処置するのに使用される。一部の実施形態において、本発明の組成物及び方法は、Ubc9とCRMP2との間の結合の防止及び/または妨害及び/または阻害を介したCRMP2 SUMO化の阻害を通じて、患者(例えば、以下に限定されないがヒト及び獣医学的動物を含めた、哺乳類患者)におけるNav1.7活性に関連する疼痛を処置するのに使用される。Nav1.7活性に関連する疼痛としては、以下に限定されないが、急性、炎症性、及び/または神経障害性の疼痛が挙げられる。
一部の実施形態において、本発明の組成物及び方法は、対象における内因性オピオイドの発現及び/または活性を誘導するのに使用される。このような化合物は、特定のタイプの内因性オピオイド(例えば、プロエンケファリン)の発現及び/または活性を誘導することに限定されない。
本発明の一部の実施形態は、有効量の本発明の化合物及び少なくとも1つのさらなる疼痛緩和剤を投与する方法を提供する。このような実施形態は、特定のタイプのさらなる疼痛緩和剤に限定されない。
一部の実施形態において、疼痛緩和剤としては、以下に限定されないが、鎮痛薬及びそれぞれの拮抗物質が挙げられる。鎮痛薬の例としては、以下に限定されないが、パラセタモール及び非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、COX−2阻害物質、オピエート、及びモルホニミメティック(morphonimimetics)、及び特定の鎮痛剤が挙げられる。
NSAIDの例としては、以下に限定されないが、サリチル酸塩(例えば、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アモキシプリン(Amoxiprin)、ベノリラート(Benorylate)/ベノリラート(Benorilate)、サリチル酸コリンマグネシウム、ジフルニサル、エテンザミド、ファイスラミン(Faislamine)、サリチル酸メチル、サリチル酸マグネシウム、サリチルサリチラート(Salicyl salicylate)、サリチルアミド)、アリールアルカン酸(例えば、ジクロフェナク、アセクロフェナク、アセメタシン、アルクロフェナク、ブロムフェナク、エトドラク、インドメタシン、ナブメトン、オキサメタシン、プログルメタシン、スリンダク、トルメチン)、2−アリールプロピオン酸(プロフェン)(例えば、イブプロフェン、アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、カルプロフェン、デクスイブプロフェン、デクスケトプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロキサム、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラック、ロキソプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸)、N−アリールアントラニル酸(フェナム酸)(例えば、メフェナム酸、フルフェナム酸、メクロフェナム酸、トルフェナム酸)、ピラゾリジン誘導体(例えば、フェニルブタゾン、アンピロン、アザプロパゾン、クロフェゾン、ケブゾン、メタミゾール、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェナゾン、スルフィンピラゾン)、オキシカム(例えば、ピロキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、メロキシカム、テノキシカム)、スルホンアニリド(例えば、ニメスリド)、リコフェロン、及びオメガ−3脂肪酸が挙げられる。
COX−2阻害物質の例としては、以下に限定されないが、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブが挙げられる。
オピエートの例としては、以下に限定されないが、天然オピエート(例えば、ケシの樹脂に含まれるアルカロイド(モルヒネ、コデイン、及びテバインを含む))、半合成オピエート(例えば、天然オピオイドから創出されるもの、例えば、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、オキシコドン、オキシモルホン、デソモルヒネ、ジアセチルモルヒネ(ヘロイン)、ニコモルヒネ、ジプロパノイルモルヒネ、ジアモルヒネ、ベンジルモルヒネ、ブプレノルフィン、ナルブフィン、ペンタゾシン、メペリジン、ジアモルヒネ、及びエチルモルヒネ)、完全合成オピオイド(例えば、フェンタニル、ペチジン、オキシコドン、オキシモルホン、メサドン、トラマドール、ブトルファノール、レボルファノール、及びプロポキシフェン)、ならびに内因性オピオイドペプチド(例えば、体内で天然に生成されるもの、例えば、エンドルフィン、エンケファリン、ダイノルフィン、及びエンドモルフィン)が挙げられる。
鎮痛剤の例としては、以下に限定されないが、三環系抗うつ剤(例えば、アミトリプチリン、カルバマゼピン、ガバペンチン、及びプレガバリン)、テトラヒドロカンナビノール、ケタミン、クロニジン、α2−アドレナリン受容体作用物質、メキシレチン、オルフェナドリン、シクロベンザプリン、スコポラミン、アトロピン、ガバペンチン、第1世代抗うつ剤、ならびに抗コリン剤及び/または鎮痙剤を有するその他の薬物が挙げられる。
一部の実施形態において、疼痛緩和剤には麻酔薬が含まれる。麻酔薬の例としては、以下に限定されないが、局所麻酔剤(例えば、プロカイン、アメソカイン、コカイン、リドカイン、プリロカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン)、吸入麻酔剤(例えば、デスフルラン、エンフルラン、ハロタン、イソフルラン、亜酸化窒素、セボフルラン、キセノン)、静脈麻酔剤(例えば、バルビツール酸塩(例えば、アモバルビタール(アミタール)、ペントバルビタール(ネンブタール)、セコバルビタール(セコナール)、フェノバルビタール、メトヘキシタール、チオペンタール、メチルフェノバルビタール、メタルビタール、バルベキサクロン))、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム(レキソタン)、クロルジアゼポキシド(リブリウム)、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、ミダゾラム、ロラゼパム、ニトラゼパム、テマゼパム、ニメタゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、オキサゼパム(Serax)、テマゼパム(Restoril、Normison、Planum、Tenox、及びTemaze)、トリアゾラム)、エトミデート、ケタミン、プロポフォール)が挙げられる。
一部の実施形態において、疼痛緩和剤には抗けいれん薬が含まれる。抗けいれん薬の例としては、以下に限定されないが、アルデヒド(例えば、パラアルデヒド)、芳香族アリルアルコール(例えば、スチリペントール)、バルビツール酸塩(例えば、アモバルビタール(アミタール)、ペントバルビタール(ネンブタール)、セコバルビタール(セコナール)、フェノバルビタール、メトヘキシタール、チオペンタール、メチルフェノバルビタール、メタルビタール、バルベキサクロン)、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム(レキソタン)、クロルジアゼポキシド(リブリウム)、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、ミダゾラム、ロラゼパム、ニトラゼパム、テマゼパム、ニメタゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、オキサゼパム(Serax)、テマゼパム(Restoril、Normison、Planum、Tenox、及びTemaze)、トリアゾラム)、臭化物(例えば、臭化カリウム)、カルバメート(例えば、フェルバメート)、カルボキサミド(例えば、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン)、脂肪酸(例えば、バルプロ酸塩(例えば、バルプロ酸、バルプロ酸ナトリウム、及びジバルプロエクスナトリウム)、ビガバトリン、プロガビド、チアガビン)、フルクトース誘導体(例えば、トピラメート)、ギャバアナログ(例えば、ガバペンチン、プレガバリン)、ヒダントイン(例えば、エトトイン、フェニトイン、メフェニトイン、ホスフェニトイン)、オキサゾリジンジオン(例えば、パラメタジオン、トリメタジオン、エタジオン)、プロピオネート(例えば、プリミドン)、ピロリジン(例えば、ブリバラセタム、レベチラセタム、セレトラセタム)、スクシンイミド(例えば、エトスクシミド、フェンスクシミド、メスクシミド)、スルホンアミド(例えば、アセタゾラミド、スルチアム、メタゾラミド、ゾニサミド)、トリアジン(例えば、ラモトリジン)、ウレア(例えば、フェネツリド、フェナセミド)、ならびにバルプロイルアミディ(valproylamidies)(バルプロ酸塩のアミド誘導体)(例えば、バルプロミド、バルノクタミド)が挙げられる。
一部の実施形態において、疼痛緩和剤には筋弛緩薬が含まれる。筋弛緩薬の例としては、以下に限定されないが、脱分極性筋弛緩剤(例えば、スクシニルコリン)、短時間作用性非脱分極性筋弛緩剤(例えば、ミバクリウム、ラパクロニウム)、中時間作用性非脱分極性筋弛緩剤(例えば、アトラクリウム、シサトラクリウム、ロクロニウム、ベクロニウム)、及び長時間作用性非脱分極性筋弛緩剤(例えば、アルクロニウム、ドキサクリウム、ガラミン、メトクリン、パンクロニウム、ピペクロニウム、d−ツボクラリン)が挙げられる。
本発明の一部の実施形態において、本発明の化合物及び1つ以上の疼痛緩和剤は、以下の条件のうちの1つ以上の下で動物に投与される:異なる周期性で、異なる持続期間で、異なる濃度で、異なる投与経路により、など。一部の実施形態において、化合物及びさらなる疼痛緩和剤は、同時に、ただし異なるスケジュールで投与される。
本発明の範囲内の組成物には、本発明の化合物が、意図された目的を達成するのに有効な量で含まれている、全ての組成物が含まれる。個別のニーズは様々であるが、各構成要素の有効量の最適範囲の決定は、当業者の技量範囲内である。典型的には、化合物は、哺乳類(例えば、ヒト)に対し、アポトーシスの誘導に応答性の障害を処置される哺乳類の体重において1日当たり0.0025〜50mg/kgの用量で、または同等量のその薬学的に許容される塩を経口的に投与され得る。一実施形態において、このような障害を処置、改善、または防止するために、約0.01〜約25mg/kgが経口的に投与される。筋肉内注射については、用量は、概して経口用量の約半分である。例えば、好適な筋肉内容量は、約0.0025〜約25mg/kg、または約0.01〜約5mg/kgであると考えられる。
単位経口用量は、約0.01〜約1000mg、例えば、約0.1〜約100mgの化合物を含むことができる。単位用量は、1日1回以上、約0.1〜約10mg、好都合には約0.25〜50mgの化合物またはその溶媒和物をそれぞれ含有する1つ以上の錠剤またはカプセルとして、投与することができる。
局所製剤において、化合物は、担体1グラム当たり約0.01〜100mgの濃度にて存在することができる。一実施形態において、化合物は、約0.07〜1.0mg/ml、例えば約0.1〜0.5mg/mlの濃度にて存在し、一実施形態では約0.4mg/mlの濃度にて存在する。
化合物を未加工の化学物質として投与することに加えて、本発明の化合物は、化合物を薬学的に使用され得る調製物に処理するのを容易にする賦形剤及び助剤を含む好適な薬学的に許容される担体を含有する薬学的調製物の一部として、投与することができる。調製物、詳細には、経口的または局所的に投与することができ、かつ1つの投与タイプ向けに使用することができる調製物、例えば、錠剤、ドラジェ、徐放性のロゼンジ及びカプセル、マウスリンス及びマウスウォッシュ、ジェル、懸濁液、ヘアリンス、ヘアジェル、シャンプー、ならびに座薬などの直腸に投与することができる調製物、さらに静脈内注入、注射により、局所的または経口的に投与するための好適な溶液は、約0.01〜99パーセント、一実施形態では約0.25〜75パーセントの活性化合物(複数可)を、賦形剤と共に含有する。
本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物の有益な効果を経験し得る任意の患者に投与することができる。このような患者の中で最も重要なのは哺乳類(例えば、ヒト)であるが、本発明はそのように限定されることは意図されていない。他の患者としては、獣医学的動物(ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、イヌ、ネコなど)が挙げられる。
化合物及びその薬学的組成物は、意図された目的を達成する任意の手段により投与することができる。例えば、投与は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、頬側、髄腔内、頭蓋内、鼻腔内、または局所的経路によるものであり得る。代替的にまたは同時発生的に、投与は、経口的経路によるものであり得る。投与する薬用量は、レシピエントの年齢、健康状態、及び体重、併用処置の種類(存在する場合)、処置の頻度、及び所望される効果の性質に依存する。
本発明の薬学的調製物は、それ自体は公知の方式で、例えば、従来的な混合、造粒、ドラジェ作製、溶解、または凍結乾燥のプロセスにより、製造される。したがって、経口使用向けの薬学的調製物は、活性化合物を固体賦形剤と合わせ、任意選択で得られた混合物を粉砕し、錠剤またはドラジェコアを得るために所望されるまたは必要である場合、好適な助剤を添加した後に顆粒の混合物を処理することにより、得ることができる。
好適な賦形剤は、詳細には、充填剤、例えばサッカライド、例えばラクトースもしくはスクロース、マンニトールもしくはソルビトール、セルロース調製物、及び/またはリン酸カルシウム、例えばリン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウム、ならびに結合剤、例えばデンプンペースト、例えばトウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプンを用いたペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/またはポリビニルピロリドンである。所望される場合、崩壊剤、例えば、上述のデンプン及びカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)を添加することができる。助剤は、とりわけ、流動調整剤及び滑沢剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸もしくはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウム)、及び/またはポリエチレングリコールである。ドラジェコアは、好適なコーティングと共にもたらされ、所望される場合、コーティングは胃液に耐性を有する。この目的のために、濃縮したサッカライド溶液を使用することができ、この溶液は、任意選択で、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、及び/または二酸化チタン、ラッカー溶液及び好適な有機溶媒もしくは溶媒混合物を含有してもよい。胃液に耐性を有するコーティングを生成するために、好適なセルロース調製物の溶液、例えば、アセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートが使用される。例えば、識別のため、または活性化合物用量の組合せを特徴づけるために、染料材料または色素を錠剤またはドラジェのコーティングに添加してもよい。
経口的に使用することができる他の薬学的調製物としては、ゼラチンで作製されたプッシュフィットカプセル、ならびにゼラチン及び可塑剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)で作製された軟質の密封カプセルが挙げられる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、及び/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ならびに任意選択で安定化剤と混合され得る顆粒の形態で、活性化合物を含有することができる。軟質カプセル内で、活性化合物は、一実施形態において、脂肪油などの好適な液体、または液体パラフィンに溶解または懸濁させる。加えて、安定化剤を添加してもよい。
直腸に使用され得る考えられる薬学的調製物としては、例えば、活性化合物のうちの1つ以上と座薬基剤との組合せからなる座薬が挙げられる。好適な座薬基剤は、例えば、天然もしくは合成のトリグリセリド、またはパラフィン炭化水素である。加えて、活性化合物と基剤との組合せからなるゼラチン直腸カプセルを使用することも可能である。考えられる基剤材料としては、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコール、またはパラフィン炭化水素が挙げられる。
非経口投与に好適な製剤としては、水溶性形態、例えば水溶性塩及びアルカリ溶液の、活性化合物の水性溶液が挙げられる。加えて、適切な油性注射懸濁液としての活性化合物の懸濁液も投与され得る。好適な親油性溶媒またはビヒクルとしては、脂肪油(例えば、ゴマ油)、または合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチルもしくはトリグリセリド)、またはポリエチレングリコール−400が挙げられる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増大させる物質を含有することができ、このような物質としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、及び/またはデキストランが挙げられる。任意選択で、懸濁液は、安定化剤も含有することができる。
本発明の局所用組成物は、一実施形態において、適切な担体の選択により、油、クリーム、ローション、軟膏などに製剤化される。好適な担体としては、植物油または鉱油、白色ワセリン(白色軟質パラフィン)、分岐鎖脂肪または分岐鎖油、動物脂肪、及び(C12より大きい)高分子量アルコールが挙げられる。担体は、活性成分が可溶性であるものであり得る。乳化剤、安定化剤、湿潤剤、及び抗酸化剤、さらに、所望される場合、色または香りを付与する薬剤も含めることができる。加えて、経皮的浸透促進剤をこのような局所用製剤に用いてもよい。このような促進剤の例は、米国特許第3,989,816号及び第4,444,762号に見いだすことができる(各々について、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)。
軟膏は、活性成分の植物油(例えば、アーモンド油)中溶液及び温かい軟質パラフィンを混合し、混合物を冷却することにより製剤化することができる。このような軟膏の典型例は、約30重量%のアーモンド油及び約70重量%の白色軟質パラフィンを含む軟膏である。ローションは、好適な高分子量アルコール(例えば、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール)に活性成分を溶解することにより、好都合に調製することができる。
当業者は、上記内容が、本発明のある特定の好ましい実施形態の詳細な説明に該当するに過ぎないことを容易に認識するであろう。上述の組成物及び方法の様々な変更及び改変は、当技術分野で利用可能な専門技術を用いて容易に達成することができ、このような変更及び改変は本発明の範囲内である。
実施例
以下の実施例は、本発明の化合物、組成物、及び方法の例示であり、ただし限定的なものではない。臨床的治療で通常遭遇し、当業者に明らかである様々な条件及びパラメーターにおける他の好適な変更及び適合は、本発明の趣旨内及び範囲内である。
実施例I.
本実施例は、本明細書に記載のピペリジニル−ベンゾイミダゾール化合物の合成経路を説明するものである。
以下の略語が使用される:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt);ジクロロメタン(DCM);酢酸エチル(EtOAc);メタノール(MeOH);ヘキサフルオロリン酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(HBTU);N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA);N,N−ジメチルホルムアミド(DMF);エタノール(EtOH);トリエチルアミン(Et3N);薄層クロマトグラフィー(TLC);核磁気共鳴(NMR);1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)。
全ての化学物質は民間のメーカーから購入した。全ての溶媒はFischer Scientificから得た。精製は、シリカゲルを伴ったフラッシュクロマトグラフィー(230/400メッシュ、Fisher Scientific)またはプレパックシリカゲルユニバーサルRfカートリッジを伴ったCombiflash Rf+ Lumenシステム(Teledyne ISCO Corp.)のいずれかにより実施した。全ての無水反応は窒素正圧下で行った。HPLC−MS分析は、Zorbax C18逆相カラムを伴ったAgilent 1100シリーズ装置上で実施した。HRMS結果はapex−Qe装置上で得た。全ての1H−NMR及び13C−NMRのスペクトルは、重水素化溶媒を用いてBRUKER AVANCE−III 400MHz NMR装置上で記録した。スペクトルはppmで報告し、重水素化DMSO(1Hは2.49ppm、13Cは39.5ppm)または重水素化クロロホルム(1Hは7.26ppm、13Cは77ppm)を基準とする。高分解能質量スペクトル(HRMS)は、Bruker 9.4 T Apex−Qh FTICR質量分析計上で取得した。全ての化合物の純度は、MSまたはUV吸光度検出器のいずれかを用いてHPLCにより分析した。全ての最終化合物は、≧95%純度を示した。
4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ安息香酸の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、炭酸カリウム(2.91g、21.09mmol)、4−ヒドロキシ安息香酸エチル(1g、6.03mmol)、及びDMF(6mL)を添加した。混合物を30分間撹拌し、次に4−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(1.88g、10.25mmol)を添加した。混合物を100℃に終夜加熱し、次に冷却した反応混合物に水(100mL)を添加した。水性物を酢酸エチルで抽出した(3×40mL)。合わせた有機層を蒸発させ、真空中で乾燥して1.58gの4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)安息香酸エチルを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.92 (dd, J = 17.6, 8.9 Hz, 2H), 6.84 (dd, J = 11.9, 8.9 Hz, 2H), 4.31 (qd, J = 7.1, 3.6 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.62 − 2.33 (m, 4H), 1.62−1.54 (m, 4H), 1.49 − 1.39 (m, 3H), 1.35 (td, J = 7.1, 2.1 Hz, 3H)。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)安息香酸エチル(1.58g、5.7mmol)のメタノール(25mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、8mLの5% NaOH溶液を添加し、反応物を終夜撹拌した。メタノールを蒸発させ、残渣に15mLの冷水を添加した。沈殿した固体を濾過し、5mLの水で洗浄し、真空中で乾燥して1.36gの1−(2−(4−カルボキシフェノキシ)エチル)ピペリジン−1−イウムクロリドを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.93 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.30 (bs, 1H), 4.84 (bs, 1H), 4.32 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.86 (bs, 1H), 2.07 − 1.53 (m, 4H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 2H).HPLC−MS: 予測値: 250;実測値: 250。
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)メタノン(AZ168)の合成
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコに、1−(2−(4−カルボキシフェノキシ)エチル)ピペリジン−1−イウムクロリド、EDC塩酸塩(138g、0.72mmol)、及びHOBt−水和物(110mg、0.72mmol)、及びDIPEA(0.21mL、1.21mmol)の10mLアセトニトリル中混合物を添加した。次に、混合物を室温にて1時間撹拌した。上記の溶液に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(121mg、0.6mmol)を添加した。混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を添加した。沈殿物を濾過し、CH3CNで洗浄し、次に真空中で乾燥して123mgの粗製物を得た。粗製物を水で洗浄し、次に真空中で乾燥して50mg(19%)の(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)メタノンを黄褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.23 (bs, 1H), 7.57−7.40 (m, 2H), 7.38 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.16 − 7.07 (m, 2H), 7.00 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.27−3.01 (m, 4H), 2.67 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.44−2.42 (m, 4H), 2.10−1.87 (m, 2H), 1.81 (qd, J = 12.0, 4.1 Hz, 2H), 1.51 (p, J = 5.5 Hz, 4H), 1.39 (p, J = 6 Hz, 1H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 169.42, 162.71, 159.79, 157.67, 143.32, 134.61, 129.20, 128.54, 122.04, 118.82, 114.59, 111.28, 66.09, 57.72, 54.82, 36.18, 32.10 − 30.06 (m), 25.99, 24.36。
HRMS: 実測 = MH+ = 433.25980 (理論MH+ = 433.25980)
4−ヒドロキシ−3メトキシ安息香酸エチルの合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸(10g、59.49mmol)のEtOH(400mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、600mg(6.11mmol)の濃H2SO4を添加した。次に、混合物を還流温度にて48時間撹拌した。溶液を回転蒸発させた。次に、水(100mL)を残渣に添加し、緑がかった油状の化合物が分離した。次に緑がかった油を分離し、次に真空中で乾燥して11.45g(98%)の4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸エチルを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.62 (dd, J = 8.5, 2.1 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.33 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.91 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.3 Hz, 3H).HPLC−MS: 予測値: 197 (MH+);実測値: 197
3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリドの合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、炭酸カリウム(1.86g、13.46mmol)、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸エチル(1.2g、6.12mmol)、及びアセトニトリル(26mL)を添加した。混合物を30分間撹拌した後に、1−(ブロモメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.72g、6.74mmol)を添加した。反応物を加熱して終夜還流し、次に室温に冷却した。水100mLを添加し、水性混合物を酢酸エチルで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を蒸発させ、次に乾燥して2.26gの3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)安息香酸エチルを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.61 (ddd, J = 8.4, 2.0, 0.8 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.33 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 3.92 (s, 7H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 2H)。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)安息香酸エチル(2.26g、6.10mmol)のメタノール(25mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、9mLの5% NaOH溶液を添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。メタノールを蒸発させ、それに15mLの冷水を添加した。水層を6N HClで酸性化し、沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し乾燥して、2.09gの3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)安息香酸を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.58 (dd, J = 15.1, 1.9 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.17 (s, 2H), 3.87 (s, 3H)。
HPLC−MS(ネガティブモード): 予測値: 341 (M−1);実測値: 341。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)安息香酸(563mg、1.65mmol)及び塩化チオニル(3mL、41.35mmol)を添加した。反応混合物を110℃に2時間加熱し、次にさらなる塩化チオニル(2mL、27.57mmol)を添加した。反応の完了後、塩化チオニルをトルエンと共蒸発させて、463mgの3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリドを所望の生成物として得た。
4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)フェニル)メタノン(AZ170)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリド(156mg、0.43mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(87mg、0.43mmol)、及びEt3N(0.13mL、0.93mmol)を添加した。反応混合物を濾過し、44mgの出発材料をベージュ色の固体として回収した。濾液をH2Oで洗浄し、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発器を用いて濃縮した。粗製物を、ヘキサン中70% EtOAcを伴った分取TLCを用いて精製して、47mg(21%)の純粋な所望の生成物を得た。収率は43%である。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 10.83 (s, 1H), 7.67 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.26 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 8.7 Hz, 4H), 6.98 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.89 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.16 (tt, J = 12.5, 4.5 Hz, 1H), 3.10 − 2.94 (m, 2H), 2.14 − 2.04 (m, 2H), 2.01 − 1.85 (m, 4H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.44, 156.42, 149.66, 149.33, 148.90, 142.84, 135.18, 133.81, 128.98, 128.59, 128.47, 123.09 − 121.55 (m), 121.30, 120.90, 119.69, 118.90 (d, J = 44.1 Hz), 113.16 (d, J = 15.0 Hz), 111.09 (d, J = 11.7 Hz), 110.68 (d, J = 49.7 Hz), 70.13, 56.10, 36.85, 36.76, 30.95。
HRMS: 実測MH+ =156.1946 (理論MH+= 526.1948)
3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、炭酸カリウム(1.86g、13.46mmol)、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸エチル(1.2g、6.12mmol)、及びCH3CN(26mL)を添加した。混合物を30分間撹拌した後に、1−(ブロモメチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.59g、6.65mmol)を添加した。次に、混合物を還流温度にて終夜撹拌した。反応混合物を回転蒸発させた。次に水(100mL)を残渣に添加し、次に水性物をEtOAcで抽出した(50mL×3)。合わせた有機層を蒸発させ、次に真空中で乾燥して、2.08g(96%)の3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸エチルをベージュ色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.80 − 7.39 (m, 6H), 6.83 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 4.33 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.93 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸エチル(2.17g、6.12mmol)のMeOH(28mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、9mLの5% NaOHを添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。混合物を回転蒸発させ、20mLの冷水を添加した。水性物を6N HClで酸性化した。沈殿物を濾過し、固体を5mLの水で洗浄し、次に真空中で乾燥して1.78g(89%)の3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.71 − 7.48 (m, 6H), 6.84 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.25 (s, 2H), 3.93 (s, 3H)。
4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)メタノン(AZ172)の合成
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコに、3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸(255mg、0.78mmol)、EDC塩酸塩(374g、1.95mmol)、HOBT−水和物(299mg、1.95mmol)、及びDIPEA(0.27mL、3.14mmol)の2mL DMF中混合物を添加した。次に、混合物を室温にて1時間撹拌した。上記の溶液に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(157mg、0.78mmol)を添加した。混合物を室温にて16時間撹拌した。混合物を水に溶解し、飽和Na2CO3(水溶液)でpH10に塩基性化し、水性物をCH2Cl2で抽出した。次に、有機層を回転蒸発により除去し、粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物をCH2Cl2中10% MeOHで溶離して、20mg(5%)の(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−メトキシ−4−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)メタノンを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 10.27 (s, 1H), 7.61 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.19 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 7.00 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.90 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.17 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.23−2.96 (m, 3H), 2.12−2.09 (m, 2H), 2.02 − 1.86 (m, 3H), 1.23 (m, 1H).(2つのプロトンピークがCDCl3ピークで覆われた可能性がある)
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.36, 156.25, 149.63, 149.11, 140.59, 130.66, 130.34, 130.02, 129.69, 128.78, 127.62 − 126.52 (m), 125.69−125.48 (m), 122.36, 119.70, 113.08, 111.13, 72.24 − 65.68 (m), 56.02 (d, J = 15.2 Hz), 36.78 (d, J = 5.0 Hz)。
HRMS MH+ = 510.20006 (理論値 = 510.19990)
4−((4−シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシベンゾイルクロリドの合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、炭酸カリウム(1.86g、13.46mmol)、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸エチル(1.2g、6.12mmol)、及びCH3CN(26mL)を添加した。混合物を30分間撹拌した後に、4−(ブロモメチル)ベンゾニトリル(1.32g、6.73mmol)を添加した。次に、混合物を還流温度にて終夜撹拌した。反応混合物を回転蒸発させた。次に水(100mL)を残渣に添加し、次に水性物をEtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を蒸発させ、次に真空中で乾燥して、2.04g(96%)の4−((4−(シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシ安息香酸エチルを生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.80 − 7.35 (m, 6H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 4.34 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.93 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、4−((4−(シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシ安息香酸エチル(2.04g、6.12mmol)のMeOH(28mL)中溶液を添加した。上記に9mLの5% NaOH溶液を添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。混合物を回転蒸発させ、20mLの冷水を添加した。水性物を6N HClで酸性化した。沈殿物を濾過し、固体を5mLの水で洗浄し、次に真空中で乾燥して1.28gの4−((4−シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシ安息香酸を純粋な所望の生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.65 (dt, J = 6.3, 1.4 Hz, 2H), 7.61 − 7.56 (m, 1H), 7.56 − 7.50 (m, 3H), 7.24 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.92 (s, 3H)。
HPLC−MS(ネガティブモード): 予測値: 282 (M−1);実測値: 282。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた25mL丸底フラスコに、300mgの4−((4−(シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシ安息香酸(1.76mmol)、塩化チオニル(3.2ml、44.1mmol)を添加した。混合物を110℃にて2時間撹拌した後に、さらなる塩化チオニル(2.1ml、28.95mmol)を添加した。反応混合物を還流にて終夜撹拌した。過剰な塩化チオニルをトルエンと共蒸発させて、451mgの4−((4−シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシベンゾイルクロリドを得た。この化合物を、次のステップで使用した。
4−((4−(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボニル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)ベンゾニトリル(AZ173)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−((4−シアノベンジル)オキシ)−3−メトキシベンゾイルクロリド(142mg、0.47mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(95mg、0.47mmol)、及びEt3N(0.14mL、1.00mmol)を添加した。反応混合物を濾過し、46mgの出発材料をベージュ色の固体として回収した。濾液をH2Oで洗浄し、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発器を用いて濃縮した。粗製物を、ヘキサン中70% EtOAcを伴った分取TLCを用いて精製して、80mg(36%)の純粋な所望の生成物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.74−7.44 (m, 2H), 7.17 (dq, J = 7.0, 3.8 Hz, 2H), 6.99 (s, 1H), 6.87 (dd, J = 8.2, 1.4 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.15 (s, 2H), 4.86−4.40 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.30 − 2.79 (m, 4H), 2.17 − 2.03 (m, 2H), 2.01 − 1.87 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.33 , 156.37 , 149.66 , 148.90 , 142.00, 132.61, 132.26 , 128.97 , 127.62 , 127.27 , 122.47 , 122.25 , 119.62 , 118.62 , 113.21 (d, J = 13.3 Hz), 111.74 , 111.10 , 111.05 , 69.93 , 69.58 , 56.01 (d, J = 22.6 Hz), 36.70 (d, J = 5.2 Hz)。
HRMS実測値 = MH+ = 467.20775 (理論値 = 467.20777)
4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノンの合成
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコに、バニリン酸(501mg、2.98mmol)、EDC塩酸塩(571g、2.98mmol)、HOBt−水和物(456mg、2.98mmol)、及びDIPEA(0.86mL、8.97mmol)の18mL DMF中混合物を添加した。次に、混合物を室温にて1時間撹拌した。上記の溶液に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(600mg、2.98mmol)を添加した。混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を添加し、沈殿物を濾過し、真空中で乾燥して、724mgの4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを粗製生成物として得た。粗製生成物にCH2Cl2を添加し、形成された白色の沈殿物を濾過し、次に真空中で乾燥して、334mg(32%)の所望の生成物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.19 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.19 − 7.02 (m, 2H), 6.93 (s, 1H), 6.89 − 6.64 (m, 2H), 3.75 (s, 3H+1H遮蔽), 3.20 − 2.94 (m, 4H), 2.10 − 1.88 (m, 2H), 1.75 (q, J = 13.5, 13.0 Hz, 2H)。
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(AZ177)及び(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(AZ194)の合成
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコに、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(165mg、0.47mmol)、Cs2CO3(230mg、0.71mmol)、及びKI(16mg、0.1mmol)の10mL CH3CN中混合物を添加した。次に、混合物を室温にて10分間撹拌した。上記の溶液に、1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(89mg、0.47mmol)を添加した。混合物を終夜還流した。反応混合物を濾過し、濾液を回転蒸発させた。残渣をCH2Cl2(15mL)に溶解し、H2O(25mL)で洗浄した。水層をCH2Cl2で抽出した(15mL×2)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発させ、次に真空中で乾燥した。粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物をCH2Cl2中0−2% MeOHで溶離して、104mgの(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(39%)及び64mg(30%)の(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノンを得た。
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 11.07 (s, 1H), 7.65 (bs, 1H), 7.29 (td, J = 8.0, 5.9 Hz, 1H), 7.22−7.08 (m, 4H), 6.97 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 6.86 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H), 4.67 (bs, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.28−2.84 (m, 3H), 2.36 − 1.60 (m, 5H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.46, 164.17, 161.75, 156.50, 149.58 , 149.24 , 139.06 (d, J = 7.4 Hz), 130.20 (d, J = 8.2 Hz), 128.45 , 122.54 (d, J = 3.1 Hz), 119.67 , 115.03 , 114.82 , 114.14 , 113.92 , 113.02 , 110.98 , 70.10 , 55.99 (d, J = 5.9 Hz), 36.84
HRMS: MH+ = 460.20307 (理論値 460.20310)
(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.77 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.36 − 7.09 (m, 7H), 7.00 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.99 − 6.94 (m, 2H), 6.91 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.37 (s, 2H), 5.14 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.89 (bs, 1H, 一重項下の幅広い基底として見られる), 3.11 − 2.84 (m, 4H), 2.18 − 2.03 (m, 2H), 1.94 − 1.76 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.22 , 164.39 , 164.20 , 161.93 , 161.75 , 156.65 , 149.55 , 148.95 , 142.46 , 139.26 (d, J = 7.1 Hz), 138.52 (d, J = 6.8 Hz), 134.97 , 130.82 (d, J = 8.1 Hz), 130.15 (d, J = 8.1 Hz), 128.94 , 122.89 , 122.50 , 121.46 , 119.68 , 119.61 , 115.13 (d, J = 21.0 Hz), 114.95 , 114.04 (d, J = 22.3 Hz), 113.30 − 112.60 (m), 111.07 , 109.50 , 56.05 , 46.24 , 34.68 , 31.05。
HRMS: MH+ = 568.24237 (理論値: 568.24062)
3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリドの合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、炭酸カリウム(1.86g、13.46mmol)、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸エチル(1.2g、6.12mmol)、及びCH3CN(26mL)を添加した。混合物を30分間撹拌した後に、1−(ブロモメチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.59g、6.65mmol)を添加した。次に、混合物を還流温度にて終夜撹拌した。反応混合物を回転蒸発させた。次に水(100mL)を残渣に添加し、次に水性物をEtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を蒸発させ、次に真空中で乾燥して、2.08g(96%)の3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸エチルを生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.69 (s, 1H), 7.63 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.48 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 4.34 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.93 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
HPLC−MS: 予測値: 355 (MH+);実測値: 355。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸エチル(2.04g、5.88mmol)のMeOH(28mL)中溶液を添加した。上記に8mLの5% NaOH溶液を添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。混合物を回転蒸発させ、20mLの冷水を添加した。水性物を6N HClで酸性化した。沈殿物を濾過し、固体を5mLの水で洗浄し、次に真空中で乾燥して1.67gの3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸を純粋な所望の生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.77 (s, 1H), 7.71 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.69 − 7.47 (m, 4H), 7.07 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 3.88 (s, 3H)。
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた25mL丸底フラスコに、300mgの3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)安息香酸(0.83mmol)、塩化チオニル(1.5mL、20.68mmol)を添加した。混合物を110℃にて2時間撹拌した後に、さらなる塩化チオニル(1.0mL、13.78mmol)を添加した。反応混合物を還流にて終夜撹拌した。過剰な塩化チオニルをトルエンと共蒸発させて、292mgの3−メトキシ4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリドを得た。この化合物を、次のステップで使用した。
4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)メタノン(AZ178)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ベンゾイルクロリド(143mg、0.415mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(83.5mg、0.415mmol)、及びEt3N(0.15mL、1.08mmol)を添加した。反応混合物を5時間撹拌した。水10mLを反応混合物に添加し、濾過し、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発器を用いて濃縮した。粗製物を、CH2Cl2中5% MeOHを伴った分取TLCを用いて精製して、68mg(32%)の(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−メトキシ−4−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)メタノンを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.67 (s, 1H), 7.61 − 7.53 (m, 2H), 7.50−7.42 (m, 3H), 7.17 (dq, J = 6.9, 3.9 Hz, 2H), 6.98 (s, 1H), 6.89 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 4.84−4.47 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.32 − 3.10 (m, 2H), 3.12 − 2.76 (m, 2H), 2.26 − 2.03 (m, 2H), 2.05 − 1.78 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.43 , 156.43 , 149.72 , 149.20 , 137.51 , 130.72 (dd, J = 39.6, 30.2 Hz), 129.13 (d, J = 27.0 Hz), 128.76 , 125.32 , 124.90 (d, J = 28.2 Hz), 123.99 (d, J = 31.1 Hz), 122.34 (d, J = 16.0 Hz), 119.68 , 113.36 (d, J = 5.9 Hz), 111.06 (d, J = 2.9 Hz), 72.48 − 68.00 (m), 56.08 , 55.87 , 36.78 , 36.72。
HRMS: MH+ = 510.19997 (理論値 = 510.19990)
(4−(1−(4−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(AZ195)の合成
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコに、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(165mg、0.47mmol)、Cs2CO3(230mg、0.71mmol)、及びKI(16mg、0.1mmol)の10mL CH3CN中混合物を添加した。次に、混合物を室温にて10分間撹拌した。上記の溶液に、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼン(89mg、0.47mmol)を添加した。混合物を還流にて終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を回転蒸発させた。残渣をCH2Cl2(15mL)に溶解し、水(25mL)で洗浄した。水層をCH2Cl2で抽出した(15mL×2)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、回転蒸発させ、次に真空中で乾燥した。粗製物を、CH2Cl2中5% MeOHを溶離剤として用いて精製して、158mgの(4−(1−(4−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノンを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.59 − 7.53 (m, 1H), 7.47 (dd, J = 8.1, 5.9 Hz, 2H), 7.43 − 7.35 (m, 1H), 7.20 (t, J = 8.9 Hz, 2H), 7.16 − 7.08 (m, 6H), 7.05 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.93 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 5.52 (s, 2H), 5.06 (s, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.76 (bs, 1H, 一重項下の幅広い基底として見られる), 3.18 − 2.88 (m, 4H), 1.90 − 1.62 (m, 4H).(2つのプロトンピークがDMSOピークにマスクされていると思われる)
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.26, 156.66, 149.57, 149.09, 134.96, 132.35 (d, J = 3.1 Hz), 131.64, 129.21, 129.13, 128.82, 127.65, 127.57, 122.84, 122.45, 119.69, 119.55, 116.23, 116.01, 115.61, 115.39, 113.06, 111.06, 109.56, 70.28, 56.06 (d, J = 5.7 Hz), 46.12, 34.73, 31.05。
HRMS: MH+ = 568.24051 (理論値 = 568.24062)
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(モルホリノ)メタノン(AZ198)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中モルホリニルカルボニルクロリド(75mg、0.5mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(100mg、0.50mmol)、及びEt3N(0.14mL、1.00mmol)を添加した。反応混合物を濾過し、沈殿物をCH2Cl2で洗浄し、次に真空中で乾燥して、95mg(60%)の(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(モルホリノ)メタノンを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.16 (s, 1H), 7.61 − 7.21 (m, 2H), 7.16 − 6.96 (m, 2H), 3.65 (d, J = 12.9 Hz, 2H), 3.58 − 3.51 (m, 4H), 3.15 − 3.07 (m, 4H), 3.02 (tt, J = 11.6, 3.9 Hz, 1H), 2.89 (t, J = 11.3 Hz, 2H), 2.02 − 1.89 (m, 2H), 1.75 (qd, J = 12.3, 4.7 Hz, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 163.57, 157.94, 68.00 − 63.84 (m), 47.52, 46.47 (dd, J = 34.1, 23.5 Hz), 36.33 (d, J = 11.9 Hz), 30.65。
HRMS: MH+ = 315.18142 (理論値 = 315.18155)及び(M + Na) = 337.16336 (理論値 = 337.16350)
2−(1−(フェニルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ158)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中ベンゼンスルホニルクロリド(207mg、1.2mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(201mg、1mmol)、及びEt3N(0.28mL、2mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、356mg(100%)の2−(1−(フェニルスルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.14 (s, 1H), 7.77−7.60 (m, 5H), 7.47 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.12 − 7.02 (m, 2H), 3.69−3.61 (m, 2H), 2.90−2.79 (m, 1H), 2.44−2.39 (m, 2H), 2.12−2.03 (m, 2H), 1.87−1.75 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 157.17 , 143.27 , 135.95, 134.64 , 133.59 , 129.88 , 127.92 , 122.05 , 121.31 , 118.79 , 111.30 , 46.02 , 34.86 , 29.93。
HRMS: MH+ = 342.12733 (理論値 = 342.12707)
2−(1−((4−メトキシフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ159)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(207mg、1mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、1mmol)、及びEt3N(0.28mL、2mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、295mg(79%)の2−(1−((4−メトキシフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.14 (s, 1H), 7.68 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.11 − 7.03 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.62 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 2.87−2.79 (m, 1H), 2.44 − 2.34 (m, 2H), 2.07 (d, J = 16.5 Hz, 2H), 1.86−1.76 (m, 2H)
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 163.09, 157.21, 143.27, 134.64, 130.17, 127.38, 122.04, 121.30, 118.78, 114.98, 111.26, 56.19, 46.02, 34.91, 29.88。
HRMS: MH+ = 372.13764 (理論値 = 372.13764)
2−(1−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ160)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(313mg、1.2mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、1mmol)、及びEt3N(0.28mL、2mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、304mg(71%)の2−(1−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.16 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.62 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.11−7.03 (m, 2H), 3.67 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 2.93−2.83 (m, 1H), 2.54−2.48 (m, 2H), 2.13−2.03 (m, 2H), 1.88−1.74 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 157.15 , 151.72 , 143.25 , 135.00 , 134.63 , 130.54 , 122.02, 121.97, 121.31 , 118.72 , 111.26 , 45.95 , 34.70 , 29.93。
HRMS: MH+ = 426.10960 (理論値 = 426.10937)
2−(1−((4−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ161)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(195mg、1mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、1mmol)、及びEt3N(0.28mL、2mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、320mg(89%)の2−(1−((4−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.15 (s, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7, 5.2 Hz, 2H), 7.49−7.45 (m, 3H), 7.36 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.07 (p, J = 6.8 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 11.9 Hz, 3H), 2.91−2.80 (m, 1H), 2.42 (m, 2H), 2.08 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.87−.1.74 (m, 2H)
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 166.27, 163.78, 157.16, 143.27 , 132.37 (d, J = 2.5 Hz), 130.97 (t, J = 10.7 Hz), 122.05 , 121.31 , 118.90 − 118.57 (m), 117.06 (dd, J = 22.5, 12.1 Hz), 111.26 (d, J = 10.4 Hz), 45.97 , 34.81 , 29.92。
HRMS: MH+ = 360.11784 (理論値 = 360.11765)
2−(1−((4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ162)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(294mg、1.2mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(201mg、1mmol)、及びEt3N(0.28mL、2mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、259mg(63%)の2−(1−((4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.16 (s, 1H), 8.03 − 7.96 (m, 4H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.18 − 6.98 (m, 2H), 3.70 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 2.91−2.85 (m, 1H), 2.52 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 2.09 (d, J = 13.5 Hz, 2H), 1.88−1.86 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 157.13 , 143.24 , 140.06 , 134.63 , 133.30 , 132.98 , 128.88 , 127.08 , 125.26 , 122.07 , 121.32 , 118.73 , 111.27 , 45.94 , 34.67 , 29.96 。
HRMS MH+ = 410.11482 (理論値 = 410.11446)
2−(1−((3,4−ジフルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ190)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、CH2Cl2(5mL)中3,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド(110mg、0.52mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(100mg、0.49mmol)、及びEt3N(0.14mL、1mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、120mg(65%)の2−(1−((3,4−ジフルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.19 (s, 1H), 7.92 (ddd, J = 9.7, 7.4, 2.2 Hz, 1H), 7.79 − 7.73 (m, 1H), 7.70−7.66 (m, 1H), 7.52 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.15−7.08 (m, 2H), 3.75−3.70 (m, 2H), 2.97−2.87 (m, 1H), 2.58 (td, J = 11.8, 2.5 Hz, 2H), 2.13 (dd, J = 13.5, 3.0 Hz, 2H), 1.94 − 1.79 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 157.17 , 143.31 , 134.68 , 133.36 , 125.87 (dd, J = 8.1, 4.2 Hz), 122.10 , 121.36 , 119.40 , 119.22 , 118.78 , 118.52 , 117.98 , 117.78 , 46.02 , 34.83 , 29.96。
HRMS: MH+ = 378.10806 (理論値 = 378.10823)
2−(1−((4−フェノキシフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ192)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−フェノキシベンゼンスルホニルクロリド(148mg、0.55mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(110mg、0.55mmol)、及びEt3N(0.16mL、1.14mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、132mg(55%)の2−(1−((4−フェノキシフェニル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.16 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.49−4.43 (m, 3H), 7.37 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.24 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.8 Hz, 4H), 7.07 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.63 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 2.92−2.80 (m, 1H), 2.43 (m, 2H), 2.08 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 1.88 − 1.74 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 161.42 , 157.21 , 155.10 , 143.26 , 134.63 , 130.99 , 130.76 , 130.59 , 130.34 , 129.78 , 125.94 − 124.93 (m), 122.11 , 121.37 , 120.62 (d, J = 12.4 Hz), 118.73 (d, J = 24.1 Hz), 118.05 (d, J = 12.9 Hz), 111.28 (d, J = 22.4 Hz), 46.00 , 34.85 (d, J = 10.6 Hz), 29.89 (d, J = 25.8 Hz)。
HRMS: MH+ = 434.15324 (理論値 = 434.15329)
4−((4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾニトリル(AZ193)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、CH2Cl2(5mL)中4−シアノベンゼンスルホニルクロリド(111mg、0.55mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(110mg、0.55mmol)、及びEt3N(0.16mL、1.14mmol)を添加した。次に、混合物を室温にて終夜撹拌した。次に、沈殿物を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、残渣を真空中で乾燥して、120mg(60%)の4−((4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾニトリルを白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.16 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.93 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.07 (p, J = 7.1 Hz, 1H, メタカップリング (J = 1.3 Hz), 3.69 (dt, J = 11.2, 2.9 Hz, 2H), 2.94−2.82 (m, 1H), 2.54 (td, J = 11.8, 2.7 Hz, 2H), 2.08 (dd, J = 13.7, 3.5 Hz, 2H), 1.80 (qd, J = 11.6, 4.0 Hz, 2H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 157.10 , 143.24 , 140.36 , 134.63 , 134.01 (d, J = 15.4 Hz), 128.61 (d, J = 21.9 Hz), 122.09 , 121.30 , 118.74 (d, J = 23.7 Hz), 118.10 , 115.96 , 111.28 (d, J = 23.4 Hz), 45.92 (t, J = 21.8 Hz), 34.72 (d, J = 9.6 Hz), 29.94 (dd, J = 15.3, 11.0 Hz)。
HRMS MH+ = 367.1220 (理論値 = 367.12232)
2−(1−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ203)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、ジクロロエタン(3mL)中4−(ベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(88mg、0.42mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(100mg、0.50mmol)を添加した。上記の混合物にAcOH(24μL、0.42mmol)を添加した。反応物を室温にて1時間撹拌した。混合物に、Na(OAc)3BH(264mg、1.25mmol)を2時間の期間にわたり数回に分けて添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物をH2Oに注ぎ、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発させた。粗製物をCH2Cl2中10% MeOHを伴った分取TLCを用いて精製して、118mg(60%)の2−(1−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.54 (dt, J = 6.7, 3.3 Hz, 2H), 7.42 (m, 2H), 7.37 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 7.34 − 7.30 (m, 1H), 7.27 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.19 (dt, J = 6.7, 3.3 Hz, 2H), 6.94 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.05 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.24 − 3.10 (m, 2H), 3.12 − 2.97 (m, 1H), 2.40 − 2.17 (m, 2H), 2.07 (d, J = 17.0 Hz, 4H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 158.72 , 156.96 , 138.17 , 136.77 , 131.52 , 131.01 , 128.88 , 128.28 , 127.72 , 127.15 , 126.59 (d, J = 13.1 Hz), 122.47 , 122.01 , 114.86 (d, J = 6.6 Hz), 71.09 − 67.89 (m), 61.59 (t, J = 21.5 Hz), 52.47 (d, J = 36.8 Hz), 35.98 , 30.30 − 28.26 (m)。
HRMS: MH+ = 398.2227 (理論値 = 398.2227)
2−(1−(4−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ205)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコに、ジクロロエタン(6mL)中4−(4−メトキシフェノキシ)ベンズアルデヒド(190mg、0.83mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.99mmol)を添加した。上記の混合物にAcOH(48μL、0.82mmol)を添加した。反応物を室温にて1時間撹拌した。混合物に、Na(OAc)3BH(528mg、2.50mmol)を2時間の期間にわたり数回に分けて添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物をH2Oに注ぎ、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発させた。粗製物をCH2Cl2中10% MeOHを伴った分取TLCを用いて精製して、240mg(59%)の2−(1−(4−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 8.35 (s, 1H), 7.53 (dt, J = 6.3, 3.2 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.18 (dt, J = 6.0, 3.1 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 6.92 − 6.85 (m, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.33 − 3.12 (m, 3H), 2.51 − 2.27 (m, 4H), 2.04−2.02 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 159.30 , 156.51 , 156.26 , 149.23 , 137.80 , 132.18 , 131.62 , 125.47 , 122.63 , 122.15 , 121.32 , 121.20 , 117.30 , 115.10 , 114.93 , 114.52 , 60.77 (d, J = 33.6 Hz), 55.53 , 53.65 − 49.66 (m), 35.20 (d, J = 11.6 Hz), 31.21 − 27.22 (m), 23.28 − 21.84 (m)。
HRMS: MH+ = 414.2175 (理論値 = 414.2176)
2−(1−(4−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(AZ206)の合成
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、ジクロロエタン(6mL)中4−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアルデヒド(176mg、0.83mmol)、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.99mmol)を添加した。上記の混合物にAcOH(48μL、0.82mmol)を添加した。反応物を室温にて1時間撹拌した。混合物に、Na(OAc)3BH(528mg、2.50mmol)を2時間の期間にわたり数回に分けて添加した。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物をH2Oに注ぎ、水性物をCH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に回転蒸発させた。粗製物をCH2Cl2中10% MeOHを伴った分取TLCを用いて精製して、293mg(74%)の2−(1−(4−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 8.30 (s, 1H), 7.53 (dt, J = 6.5, 3.3 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.18 (dt, J = 6.6, 3.6 Hz, 2H), 7.08 − 6.93 (m, 4H), 6.91 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.22 − 3.02 (m, 3H), 2.40 − 2.20 (m, 4H), 2.05 − 1.97 (m, 2H)。
13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 176.57, 160.25, 158.0, 157.84, 156.80, 152.17, 137.94, 131.94, 131.37, 127.84, 122.58, 122.09, 120.98 (dd, J = 11.7, 8.3 Hz), 117.88, 116.41 (t, J = 22.8 Hz), 115.09, 114.49, 62.80 − 58.09 (m), 54.49 − 50.01 (m), 35.57, 31.47 − 26.83 (m)。
HRMS: MH+ = 402.1975 (理論値 = 402.1976)
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(AZ217)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(3.12g、15.5mmol)、Et3N(4.32mL、31mmol)、及び62mL CH2Cl2を0℃にて添加した。上記の溶液に、3,5−ジメトキシベンゾイルクロリド(3.11g、15.5mmol)をゆっくりと添加し、室温にて8時間撹拌を継続した。次に、反応混合物を回転蒸発させて、5.7gのベージュ色の固体を粗製物として得た。粗製物をEtOAc中で30分間撹拌し、濾過し、固体を大量のEtOAcで洗浄し、真空中で乾燥して、4.6g(81%)の白色の固体を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 11.02 (bs, 1H), 7.79 − 7.52 (m, 1H), 7.49 − 7.30 (m, 1H), 7.21 (dt, J = 5.9, 2.5 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.49 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.88 − 4.66 (m, 1H), 4.06 − 3.88 (m, 1H), 3.75 (s, 6H), 3.18 (ddq, J = 11.5, 7.6, 3.7 Hz, 2H), 3.04 − 2.84 (m, 1H), 2.20 − 2.06 (m, 2H), 2.06 − 1.84 (m, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.31, 160.98, 156.34, 137.58, 122.31, 104.63, 101.63, 77.22, 55.46, 47.61, 42.08, 36.83, 31.45, 30.44.LCMS: 予測値: 366 (M+H)+;実測値: 366.HRMS:− 実測値: 366.18102 (M+H)+;理論値 = 366.18122。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ209)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(269mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、DI水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、209mg(45%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.84 − 7.71 (m, 1H), 7.39 − 7.31 (m, 1H), 7.31 − 7.25 (m, 2H), 6.59 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.52 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.89 (bs, 1H), 4.07 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 4.05 − 3.95 (m, 2H), 3.84 (s, 6H), 3.51 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.34 (td, J = 11.5, 2.9 Hz, 2H), 3.17 − 3.04 (m, 2H), 2.95 (dd, J = 29.1, 0.6 Hz, 1H), 2.18 (dddd, J = 16.1, 12.6, 8.6, 3.2 Hz, 2H), 2.10−1.82 (m, 2H), 1.63 − 1.40 (m, 4H), 1.19 (q, J = 5.5 Hz, 1H).13C NMR (101MHz, クロロホルム−d) δ 170.06, 160.90, 156.70, 142.48, 137.85, 134.90, 122.46, 122.22, 119.51, 109.70, 104.59, 101.83, 67.36, 55.54, 50.84, 49.27, 36.06, 34.59, 30.82.(1つの脂肪族ピークが溶媒ピーク領域に隠れていると思われる)LCMS: 予測値: 464 (M+H)+;実測値: 464.HRMS:− 実測値: 464.25518 (M+H)+;理論値 = 464.25438。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ210)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、2−(ブロモメチル)テトラヒドロフラン(248mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、DI水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、223mg(50%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.77 (s, 1H), 7.36 (dt, J = 6.8, 3.6 Hz, 1H), 7.31 − 7.25 (m, 2H), 6.60 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 6.51 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.99 − 4.79 (m, 1H), 4.42 − 4.30 (m, 1H), 4.30 − 4.18 (m, 2H), 4.10 − 3.93 (m, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.89 − 3.79 (m, 1H), 3.79 − 3.70 (m, 1H), 3.32 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 3.27 − 3.04 (m, 1H), 3.05 − 2.82 (m, 1H), 2.33 − 1.81 (m, 6H), 1.80 − 1.53 (m, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.04, 160.88, 138.04, 122.46, 119.28, 109.65, 104.56, 101.84, 77.66, 77.23, 68.27, 55.57, 34.43, 31.21, 29.19, 25.69.LCMS: 予測値: 450 (M+H)+;実測値: 450.HRMS:− 実測値: 450.23948 (M+H)+;理論値 = ;450.23873。
(4−(1−(シクロプロピルメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(AZ211)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、(ブロモメチル)シクロプロパン(203mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、201mg(48%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.82 − 7.70 (m, 1H), 7.43 − 7.33 (m, 1H), 7.31 − 7.21 (m, 2H), 6.59 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.51 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.87 (bs, 1H), 4.10 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 4.01−3.93 (bs, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.14 (tt, J = 11.2, 3.9 Hz, 2H), 2.99 (bs, 1H), 2.19 (qd, J = 12.3, 11.9, 4.2 Hz, 2H), 1.96−1.72 (m, 2H), 1.36 − 1.12 (m, 1H), 0.67 (q, J = 5.4 Hz, 2H), 0.44 (q, J = 5.4 Hz, 2H).13C NMR (101MHz, クロロホルム−d) δ 170.04, 160.89, 156.39, 142.55, 137.94, 135.02, 122.34, 122.03, 119.37, 109.67, 104.58, 101.81, 77.23, 55.54, 47.59, 34.62, 31.39, 11.64, 4.45.LCMS: 予測値: 420 (M+H)+;実測値: 420.HRMS:− 実測値: 420.22864 (M+H)+;理論値 = 420.22817。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−イソブチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ212)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、1−ブロモ−2−メチルプロパン(206mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、210mg(50%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81 − 7.69 (m, 1H), 7.37 − 7.31 (m, 1H), 7.30 − 7.24 (m, 2H), 6.59 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.52 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.89 (bs, 1H), 4.01 (bs, 1H), 3.98 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.84 (s, 6H), 3.52 (s, 1H), 3.11 (tt, J = 11.3, 3.9 Hz, 2H), 3.05 − 2.89 (m, 1H), 2.34 − 2.12 (m, 2H), 2.13 − 1.73 (m, 2H), 1.01 (d, J = 6.7 Hz, 6H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.03, 160.89, 156.77, 142.50, 137.94, 135.04, 122.25, 122.00, 119.37, 109.87, 104.84, 101.82, 55.55, 50.94, 34.62, 29.38, 20.28.LCMS: 予測値: 422 (M+H)+;実測値: 422.HRMS:− 実測値: 422.24438 (M+H)+;理論値 = 422.24382。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ213)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(208mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、307mg(72%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.90 − 7.65 (m, 1H), 7.37 − 7.31 (m, 1H), 7.30 − 7.22 (m, 2H), 6.59 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.51 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 4.87 (bs, 1H), 4.37 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 4.03 (bs, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.72 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.28 − 3.21 (m, 1H), 3.06 (m, 2H), 2.19 − 2.06 (m, 3H), 1.96 (bs, 1H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.01, 160.87, 157.51, 142.63, 138.05, 134.55, 122.32, 119.46, 109.24, 104.57, 101.79, 70.62, 59.19, 55.54, 43.72, 34.28.LCMS: 予測値: 424 (M+H)+;実測値: 424.HRMS:− 実測値: 424.22374 (M+H)+;理論値 = 424.22308。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ214)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、4−(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(379mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、301mg(66%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 8.58 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.40 − 7.30 (m, 1H), 7.26 (td, J = 7.6, 1.1 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 6.55 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.50 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.81 (bs, 1H), 4.16 − 3.89 (m, 1H), 3.82 (d, J = 0.9 Hz, 6H), 3.02 (ddt, J = 11.4, 7.5, 3.8 Hz, 2H), 2.93 (bs, 1H), 2.21 − 2.08 (m, 2H), 1.96 (s, 1H), 1.86 (s, 1H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.06, 160.91, 156.50, 150.64, 144.94, 137.74, 134.80, 123.00 (d, J = 33.5 Hz), 120.74, 119.79, 109.39, 104.58, 101.75, 55.53, 36.72, 36.51, 34.52, 31.45.LCMS: 予測値: 457 (M+H)+;実測値: 457.HRMS:− 実測値: 457.22397 (M+H)+;理論値 = 457.22342。
(3,5−ジメトキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ215)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(284mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、203mg(43%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.82 (ddd, J = 7.9, 1.3, 0.8 Hz, 1H), 7.35 − 7.27 (m, 2H), 7.25 (dd, J = 6.8, 1.2 Hz, 2H), 7.01 (tdd, J = 8.4, 2.7, 1.1 Hz, 1H), 6.82 (ddd, J = 7.8, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.75 (dt, J = 9.3, 2.0 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.50 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.81 (bs, 1H), 4.04 − 3.87 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.06 (tt, J = 11.3, 3.8 Hz, 2H), 3.00 − 2.79 (m, 1H), 2.18 − 2.03 (m, 2H), 2.04 − 1.72 (m, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.02, 160.88, 156.64, 142.52, 138.60, 137.86, 135.02, 130.89, 122.92, 122.52, 121.46, 119.66, 115.17 (d, J = 21.0 Hz), 113.10 (d, J = 22.3 Hz), 109.50, 104.57, 101.78, 55.52, 46.29, 34.69.LCMS: 予測値: 474 (M+H)+;実測値: 474.HRMS:− 実測値: 474.21917 (M+H)+;理論値 = 474.21875。
(4−(1−(シクロブチルメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(AZ216)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3,5−ジメトキシフェニル)メタノン(366mg、1mmol)、NaH(油中60%、87mg、2.18mmol)、及び2.6mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、(ブロモメチル)シクロブタン(224mg、1.5mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を4時間還流した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。次に、反応混合物を80℃にて4時間撹拌した。固体を、CH2Cl2中0−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、219mg(51%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.78 − 7.71 (m, 1H), 7.42 − 7.33 (m, 1H), 7.26 (ddt, J = 6.2, 2.4, 1.1 Hz, 2H), 6.59 (s, 2H), 6.51 (s, 1H), 4.89 (bs, 1H), 4.19 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 4.11 − 3.98 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.12 (tt, J = 11.2, 3.9 Hz, 2H), 2.99 (bs, 1H), 2.91 − 2.74 (m, 1H), 2.24 − 2.11 (m, 2H), 2.12 − 1.96 (m, 2H), 1.96 − 1.69 (m, 6H).13C NMR (101MHz, クロロホルム−d) δ 170.02, 160.89, 156.52, 142.49, 137.95, 135.07, 122.25, 121.99, 119.32, 109.71, 104.58, 101.82, 55.54, 48.37, 36.24, 34.60, 31.35, 26.58, 18.27.LCMS: 予測値: 434 (M+H)+;実測値: 434.HRMS:− 実測値: 434.24401 (M+H)+;理論値 = 434.24382。
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(AZ177)の合成:
磁気撹拌棒及び窒素インレットを備えた丸底フラスコ内に、4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシ安息香酸(1.14g、4.13mmol)、HATU(3.14g、8.26mmol)、及びDIPEA(2.16mL、12.4mmol)の5mL DMF中混合物を添加した。上記の溶液に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(1g、4.97mmol)を添加した。混合物を室温にて24時間撹拌した。混合物に飽和水性NaHCO3溶液を添加し、水性物をCH2Cl2で抽出した(×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発により除去し、粗製物をコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物をCH2Cl2中5% MeOHで溶離して、406mg(18%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 11.07 (s, 1H), 7.65 (bs, 1H), 7.29 (td, J = 8.0, 5.9 Hz, 1H), 7.22−7.08 (m, 4H), 6.97 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 6.86 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H), 4.67 (bs, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.28−2.84 (m, 3H), 2.36 − 1.60 (m, 5H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.46, 164.17, 161.75, 156.50, 149.58, 149.24, 139.06 (d, J = 7.4 Hz), 130.20 (d, J = 8.2 Hz), 128.45, 122.54 (d, J = 3.1 Hz), 119.67, 115.03, 114.82, 114.14, 113.92, 113.02, 110.98, 70.10, 55.99 (d, J = 5.9 Hz), 36.84.LCMS: 予測値: 460 (M+H)+;実測値: 460。
(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)(4−(1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ218)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内にtert−ブチル 4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(140mg、0.3mmol)、NaH(油中60%、27mg、0.68mmol)、及び1mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、2−(ブロモメチル)テトラヒドロフラン(74.26mg、0.74mmol)の溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を80℃にて5時間撹拌した。次に、DI水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。次に粘着性の固体を濾過し、次に水で洗浄して、粗製生成物を得た。粗製固体を、CH2Cl2中2−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、60mg(36%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.78 (s, 1H), 7.42 − 7.31 (m, 2H), 7.28 − 7.26 (m, 2H), 7.25 − 7.16 (m, 2H), 7.08 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.06 − 6.96 (m, 2H), 6.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.93−4.61 (bs, 1H), 4.46 − 4.28 (m, 2H), 4.31 − 4.15 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.87 − 3.70 (m, 2H), 3.32 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 3.06 (bs, 2H), 2.19 (bs, 2H), 2.13 − 1.81 (m, 5H), 1.63 (dq, J = 12.0, 8.0 Hz, 1H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.28, 164.24, 161.80, 157.47, 149.61, 148.96, 139.36 (d, J = 7.3 Hz), 130.17 (d, J = 8.3 Hz), 129.22, 122.58 (d, J = 2.9 Hz), 119.78, 119.24, 114.86 (d, J = 21.1 Hz), 114.09 (d, J = 22.1 Hz), 113.19, 111.18, 109.65, 77.66, 70.20 (d, J = 1.9 Hz), 68.27, 56.16, 53.44, 47.37, 34.47, 31.28, 29.20, 25.69.LCMS: 予測値: 544 (M+H)+;実測値: 544.HRMS:− 実測値: 544.26187 (M+H)+;理論値 = 544.64685。
(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ219)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内にtert−ブチル 4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(266mg、0.58mmol)、NaH(油中60%、51mg、1.28mmol)、及び1.5mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(121mg、0.87mmol)の溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に反応混合物を80℃にて5時間撹拌し、次に水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。次に粘着性の固体を濾過し、次に水で洗浄して、粗製生成物を得た。粗製固体を、CH2Cl2中2−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、77mg(26%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.80 − 7.70 (m, 1H), 7.40 − 7.31 (m, 2H), 7.31 − 7.24 (m, 2H), 7.24 − 7.16 (m, 2H), 7.07 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.5, 1.9 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.18 (s, 2H), 4.83 (d, J = 48.6 Hz, 1H), 4.37 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.71 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.27−3.23 (m, 1H), 3.18 − 2.88 (m, 2H), 2.15 (qd, J = 12.6, 3.7 Hz, 2H), 2.03 (bs, 3H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.25, 164.24, 161.79, 157.55, 149.28 (d, J = 65.0 Hz), 142.59, 139.32, 134.55, 130.17 (d, J = 8.2 Hz), 129.22, 124.53 − 120.46 (m), 119.59 (d, J = 34.0 Hz), 114.86 (d, J = 21.1 Hz), 114.09 (d, J = 22.1 Hz), 113.18, 111.18, 109.28, 77.26, 70.61, 70.19 (d, J = 1.9 Hz), 59.19, 56.13, 43.72, 34.31, 31.31.LCMS: 予測値: 518 (M+H)+;実測値: 518.HRMS:− 実測値: 518.24643 (M+H)+;理論値 = 518.60885。
4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(5g、24.8mmol)、1M NaOH(水溶液)(57mL、57mmol)、及びEtOH(19mL)を0℃にて添加した。Boc無水物(10.84g、49.7mmol)を反応混合物にゆっくりと添加した。反応物を室温に温め、室温にて終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で乾燥した。固体を大量の水で洗浄し、次に1:1 Et2O−ヘキサンで洗浄し、次に真空中で乾燥して、7.3g(49%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 10.61 (s, 1H), 7.79 − 7.66 (m, 1H), 7.46 − 7.37 (m, 1H), 7.37 − 7.19 (m, 2H), 4.26 (bs, 2H), 3.14 (tt, J = 11.8, 3.7 Hz, 1H), 2.90 (bs, 2H), 2.30 − 1.82 (m, 4H), 1.50 (d, J = 2.5 Hz, 9H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 157.00, 154.75, 142.97, 133.81, 122.58, 122.02, 119.02, 110.69, 79.93, 36.98, 28.47, 28.15.LCMS: 予測値: 302 (M+H)+;実測値: 302。
4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.72g、5.71mmol)、NaH(油中60%、500mg、12.5mmol)、及び15mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(1.62g、8.57mmol)の1mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を終夜還流した。次に、NaHCO3の飽和溶液を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。水性物をEtOAcで抽出した(×3)。粗製固体を、CH2Cl2中2−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、2g(86%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.80 (ddd, J = 7.9, 1.3, 0.7 Hz, 1H), 7.33 − 7.17 (m, 4H), 6.99 (tdd, J = 8.4, 2.6, 0.9 Hz, 1H), 6.81 (ddt, J = 7.6, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.74 (dt, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 5.38 (s, 2H), 4.25 (bs, 2H), 3.02 − 2.87 (m, 1H), 2.80 (bs, 2H), 2.03 (bs, 2H), 1.81 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 1.48 (s, 9H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 164.42, 161.96, 157.20, 154.50, 142.59, 138.65 (d, J = 6.9 Hz), 135.03, 130.78 (d, J = 8.2 Hz), 122.55 (d, J = 37.2 Hz), 121.51 (d, J = 3.0 Hz), 119.62, 115.06 (d, J = 21.2 Hz), 113.09 (d, J = 22.4 Hz), 109.49, 79.60, 46.24 (d, J = 2.1 Hz), 34.72, 30.83, 28.44.LCMS: 予測値: 410 (M+H)+;実測値: 410。
1−(3−フルオロベンジル)−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールの合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g、4.88mmol)のCH2Cl2(10mL)中溶液を。上記の溶液に、CF3COOH(3mL)を反応混合物にゆっくりと添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。次に、NaHCO3の飽和溶液を反応混合物にゆっくりと添加した。水性物をCH2Cl2で抽出した(×3)。次に、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、次に真空中で乾燥して、1.51g(100%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.38 − 7.15 (m, 4H), 7.00 (td, J = 8.2, 2.0 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 5.83 (bs, 1H), 5.40 (s, 2H), 3.56 (dt, J = 13.3, 4.6 Hz, 2H), 3.16 (tt, J = 9.0, 4.1 Hz, 1H), 3.02 (ddd, J = 13.3, 10.0, 3.5 Hz, 2H), 2.25 − 2.00 (m, 4H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 164.44, 161.98, 156.10, 142.39, 138.51, 135.04, 130.86 (d, J = 8.3 Hz), 122.81 (d, J = 47.4 Hz), 121.48, 119.70, 115.17 (d, J = 21.2 Hz), 113.06 (d, J = 22.6 Hz), 109.57, 46.31 (d, J = 2.0 Hz), 43.63, 32.26, 28.85.LCMS: 予測値: 310 (M+H)+;実測値: 310。
シクロヘキシル(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ220)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、1−(3−フルオロベンジル)−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.65mmol)、Et3N(0.18mL、1.26mmol)、及びCH2Cl2(5mL)を添加し、シクロヘキサンカルボニルクロリド(95mg、0.65mmol)を反応混合物に添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。水(15mL)を反応混合物に添加し、層を分離し、水性物をCH2Cl2で抽出した(10mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で乾燥して、粗製生成物を得た。粗製生成物をコンビフラッシュカラムを用いて精製して、所望の生成物をCH2Cl2中2% MeOHで溶離して、158mg(58%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81 (ddd, J = 7.9, 1.3, 0.7 Hz, 1H), 7.36 − 7.29 (m, 2H), 7.28 − 7.17 (m, 2H), 7.02 (tdd, J = 8.4, 2.6, 0.9 Hz, 1H), 6.82 (ddq, J = 7.6, 1.7, 0.8 Hz, 1H), 6.75 (dt, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.75 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.09 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 3.12 (t, J = 12 Hz, 1H), 2.51 (tt, J = 11.5, 3.3 Hz, 1H), 2.65 (t, J = 12 Hz, 1H), 2.51 (tt, J = 11.5, 3.3 Hz, 1H), 2.21−2.12 (m, 1H), 2.03 − 1.69 (m, 8H), 1.55 (q, J = 11.7 Hz, 2H), 1.39 − 1.15 (m, 3H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 174.44, 164.45, 161.98, 156.79, 142.53, 138.56, 135.03, 130.83 (d, J = 8.3 Hz), 122.66 (d, J = 39.0 Hz), 121.49 (d, J = 3.0 Hz), 119.67, 115.13 (d, J = 21.2 Hz), 113.09 (d, J = 22.3 Hz), 109.50, 46.28, 45.22, 41.46, 40.50, 34.82, 31.22 (d, J = 15.4 Hz), 29.48 (d, J = 44.1 Hz), 25.88 (d, J = 2.3 Hz).LCMS: 予測値: 420 (M+H)+;実測値: 420.HRMS:− 実測値: 420.24515 (M+H)+;理論値 = 420.24457。
シクロプロピル(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ221)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、1−(3−フルオロベンジル)−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.65mmol)、Et3N(0.18mL、1.26mmol)、及びCH2Cl2(5mL)を添加した。シクロプロパンカルボニルクロリド(68mg、0.65mmol)を反応混合物に添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。水(15mL)を反応混合物に添加し、層を分離し、水性物をCH2Cl2で抽出した(10mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で乾燥して、粗製生成物を得た。粗製生成物をコンビフラッシュカラムを用いて精製して、所望の生成物をCH2Cl2中2% MeOHで溶離して、110mg(45%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81 (ddd, J = 7.9, 1.3, 0.7 Hz, 1H), 7.35 − 7.18 (m, 4H), 7.01 (tdd, J = 8.4, 2.6, 0.9 Hz, 1H), 6.82 (ddq, J = 7.7, 1.7, 0.8 Hz, 1H), 6.75 (dt, J = 9.4, 2.0 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.71 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 18.3 Hz, 1H), 3.22 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 3.06 (tt, J = 11.2, 4.0 Hz, 1H), 2.73 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.33 − 2.14 (m, 1H), 1.94−1.75 (m, 3H), 1.78 (tt, J = 8.0, 4.7 Hz, 1H), 1.02 (dd, J = 7.9, 2.1 Hz, 2H), 0.78 (dd, J = 7.9, 2.1 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 171.75, 164.45, 161.99, 156.82, 142.55, 138.60 (d, J = 7.0 Hz), 135.03, 130.83 (d, J = 8.3 Hz), 122.65 (d, J = 38.9 Hz), 121.49 (d, J = 3.0 Hz), 119.67, 115.13 (d, J = 21.2 Hz), 113.09 (d, J = 22.4 Hz), 109.50, 46.28, 34.78, 31.05, 11.02, 7.31.LCMS: 予測値: 378 (M+H)+ , 400 (M+Na)+;実測値: 378及び400.HRMS:− 実測値: 378.19799 (M+H)+;理論値 = 378.19762。
シクロペンチル(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ222)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、1−(3−フルオロベンジル)−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.65mmol)、Et3N(0.18mL、1.26mmol)、及びCH2Cl2(5mL)を添加した。シクロペンタンカルボニルクロリド(86mg、0.65mmol)を反応混合物に添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。水(15mL)を反応混合物に添加し、層を分離し、水性物をCH2Cl2で抽出した(10mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で乾燥して、粗製生成物を得た。粗製生成物をコンビフラッシュカラムを用いて精製して、所望の生成物をCH2Cl2中2% MeOHで溶離して、147mg(56%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35−7.22 (m, 4H), 7.03 (td, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 6.82 (ddd, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.74 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.09 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 3.48 (td, J = 11.8, 2.2 Hz, 2H), 3.16 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 3.05 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.78 (ddt, J = 11.3, 7.5, 3.8 Hz, 1H), 2.69 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.32 − 2.14 (m, 1H), 2.07 − 1.75 (m, 5H), 1.65 (t, J = 17.1 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 174.39, 164.45, 161.99, 156.71, 138.47, 134.90, 130.86 (d, J = 8.2 Hz), 122.81 (d, J = 37.5 Hz), 121.48 (d, J = 3.0 Hz), 119.56, 115.19 (d, J = 21.2 Hz), 113.09 (d, J = 22.4 Hz), 109.56, 53.44, 46.33, 45.30, 41.67, 41.11, 34.85, 31.07, 30.18 (d, J = 40.9 Hz), 26.04.LCMS: 予測値: 406 (M+H) +, 428 (M+Na)+;実測値: 406及び428.HRMS:− 実測値: 406.22953 (M+H)+;理論値 = 406.22892。
(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタノン(AZ223)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、1−(3−フルオロベンジル)−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(200mg、0.65mmol)、Et3N(0.18mL、1.26mmol)、及びCH2Cl2(5mL)を添加した。テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニルニルクロリド(97mg、0.65mmol)を反応混合物に添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。水(15mL)を反応混合物に添加し、層を分離し、水性物をCH2Cl2で抽出した(10mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で乾燥して、粗製生成物を得た。粗製生成物をコンビフラッシュカラムを用いて精製して、所望の生成物をCH2Cl2中2% MeOHで溶離して、82mg(30%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35−7.22 (m, 4H), 7.03 (td, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 6.82 (ddd, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.74 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 12.5 Hz, 3H), 3.48 (t, J = 10.7 Hz, 2H), 3.16 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 3.05 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.78 (tt, J = 11.3, 3.8 Hz, 1H), 2.69 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.20 (bs, 1H), 2.03 − 1.78 (m, 5H), 1.65 (t, J = 17.1 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 172.66, 164.46, 162.00, 156.43, 130.91 (d, J = 8.2 Hz), 121.47 (d, J = 3.0 Hz), 119.49, 115.27 (d, J = 20.5 Hz), 113.10 (d, J = 22.4 Hz), 109.61, 67.28, 46.38, 45.17, 41.61, 37.62, 34.69, 31.03, 29.16 (d, J = 32.6 Hz).LCMS: 予測値: 422 (M+H) +, 444 (M+Na)+;実測値: 422及び444.HRMS:− 実測値: 422.2429 (M+H)+;理論値 = 422.22383。
(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ224)の合成:
2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(900mg、2.91mmol)、Et3N(0.81mL、5.67mmol)、及びCH2Cl2(15mL)を添加し、3−フルオロ−4−メトキシベンゾイルクロリド(603mg、3.20mmol)を反応混合物に添加した。反応物を室温にて終夜撹拌した。水(30mL)を反応混合物に添加し、層を分離し、水性物をCH2Cl2で抽出した(20mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で乾燥して、粗製生成物を得た。粗製生成物をコンビフラッシュカラムを用いて精製して、所望の生成物をCH2Cl2中2% MeOHで溶離して、826mg(62%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.85 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.39 − 7.19 (m, 6H), 7.01 (dt, J = 12.2, 7.3 Hz, 2H), 6.82 (ddd, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.96 − 4.35 (m, 1H), 4.48 − 4.01 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.09 (ddt, J = 11.0, 6.9, 3.7 Hz, 2H), 3.00 (bs, 1H), 2.26 − 2.08 (m, 2H), 1.90 (d, J = 13.3 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.12, 164.45, 161.99, 156.42, 153.10, 150.63, 149.00 (d, J = 10.7 Hz), 130.92 (d, J = 8.2 Hz), 128.31 (d, J = 5.5 Hz), 123.76 (d, J = 3.7 Hz), 123.22, 121.48 (d, J = 3.1 Hz), 119.46, 115.54 (d, J = 19.6 Hz), 115.29 (d, J = 21.1 Hz), 113.22, 113.05 − 112.92 (m), 109.64, 56.29, 46.40, 34.66, 30.95.LCMS: 予測値: 462 (M+H)+, 484 (M+Na)+;実測値: 462及び484.HRMS:− 実測値: 462.19962 (M+H)+;理論値 = 462.19876。
(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノンの合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(745mg、1.61mmol)のCH2Cl2(75mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、BBr3(1.5mL、15.23mmol)を0℃にてゆっくりと添加した。反応混合物を室温に温め、次に2時間撹拌した(反応をTLCにより監視した)。反応混合物を0℃に冷却した後に、30mLの30% NH4OH(水溶液)をゆっくりと添加した(pH=9)。次に、反応物を室温に温め、2時間撹拌した。次に、反応混合物を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。次に、水性物をCH2Cl2で抽出した(25mL×3)。合わせた有機層を分離し、次に真空中で乾燥して、700mg(97%)の、ステップで使用するのに十分純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.84 (ddd, J = 7.9, 1.4, 0.7 Hz, 1H), 7.28 − 7.24 (m, 4H), 7.19 (dd, J = 10.8, 1.9 Hz, 1H), 7.09 (ddd, J = 8.3, 2.0, 0.7 Hz, 1H), 7.06 − 6.98 (m, 2H), 6.83 (ddd, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 9.2, 2.2 Hz, 1H), 5.47 (s, 2H), 3.23 − 3.05 (m, 1H), 2.98 (bs, 2H), 2.29 − 2.05 (m, 3H), 1.95 − 1.72 (m, 3H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.45, 164.44, 161.97, 156.45, 152.21, 149.81, 146.17 (d, J = 13.4 Hz), 138.10 (d, J = 6.9 Hz), 134.49, 130.97 (d, J = 8.3 Hz), 127.35, 124.01 (d, J = 3.2 Hz), 123.51, 123.20, 121.53 (d, J = 3.0 Hz), 119.10, 117.76, 115.40 (dd, J = 20.3, 8.5 Hz), 113.16 (d, J = 22.4 Hz), 109.83, 46.52, 34.62, 30.84.LCMS: 予測値: 448 (M+H)+;実測値: 448。
(3−フルオロ−4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ225)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(150mg、0.335mmol)及びCs2CO3(218mg、0.67mmol)のDMF(1.5mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(69mg、0.365mmol)の溶液を添加した。反応混合物を60℃にて終夜撹拌した。水(20mL)を反応混合物に添加し、次に水性物をCH2Cl2で抽出した(15mL×3)。合わせた有機層を分離し、次に真空中で乾燥し、コンビフラッシュクロマトグラフィーを用いて粗製物を精製した。過剰な1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼンをヘキサン中30% EtOAcで除去し、純粋な所望の生成物をCH2Cl2中0−1% MeOHで溶離して72mg(39%)の黄色の固体を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41 − 7.29 (m, 3H), 7.28 − 7.15 (m, 6H), 7.13 − 6.90 (m, 3H), 6.82 (ddq, J = 7.7, 1.7, 0.8 Hz, 1H), 6.75 (ddd, J = 9.4, 2.5, 1.7 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 5.18 (s, 2H), 5.04 − 3.52 (m, 2H), 3.46 − 2.82 (m, 3H), 2.15 (q, J = 12.6 Hz, 2H), 1.89 (d, J = 13.5 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 168.94 (d, J = 1.8 Hz), 164.33 (d, J = 23.4 Hz), 161.87 (d, J = 21.7 Hz), 156.47, 153.47, 151.00, 147.72 (d, J = 10.6 Hz), 138.58 (d, J = 7.3 Hz), 138.45, 134.87, 130.89 (d, J = 8.3 Hz), 130.28 (d, J = 8.3 Hz), 129.14 (d, J = 5.7 Hz), 123.65 (d, J = 3.6 Hz), 123.10, 122.71 (d, J = 3.0 Hz), 121.48 (d, J = 3.0 Hz), 119.54, 115.80 (d, J = 19.8 Hz), 115.46 − 114.92 (m), 114.20 (d, J = 22.3 Hz), 113.10 (d, J = 22.4 Hz), 109.60, 77.24, 70.44 (d, J = 1.9 Hz), 46.35, 34.60, 31.43.LC−MS: 予測値: 556 (M+H)+;実測値: 556.HRMS:− 実測値: 556.22218 (M+H)+;理論値 = 556.22064。
(3−フルオロ−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)フェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ0715)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(150mg、0.335mmol)及びCs2CO3(218mg、0.67mmol)のDMF(1.5mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(60mg、0.335mmol)の溶液を添加した。反応混合物を60℃にて終夜撹拌した。水(20mL)を反応混合物に添加し、次に水性物をCH2Cl2で抽出した(15mL×3)。合わせた有機層を分離し、次に真空中で乾燥し、コンビフラッシュクロマトグラフィーを用いて粗製物を精製した。過剰な4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピランをヘキサン中30% EtOAcで除去し、純粋な所望の生成物をCH2Cl2中0−1% MeOHで溶離して26mg(14%)の黄色の粘性油を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.84 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.36 − 7.29 (m, 2H), 7.28 − 7.17 (m, 4H), 7.06 − 6.93 (m, 2H), 6.82 (ddd, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.75 (dt, J = 9.4, 2.1 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.11 − 3.98 (m, 2H), 3.91 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.69 − 3.23 (m, 3H), 3.09 (s, 2H), 2.23 − 2.00 (m, 3H), 1.99 − 1.84 (m, 2H), 1.87 − 1.70 (m, 3H), 1.59 − 1.36 (m, 3H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.10, 164.45, 162.51, 161.98, 156.47, 153.30, 150.84, 148.48, 148.37, 130.94, 130.86, 128.45, 128.39, 123.71, 123.68, 123.14, 122.76, 121.50, 121.47, 119.52, 115.75, 115.55, 115.35, 115.14, 114.28, 114.26, 113.21, 112.99, 109.61, 73.88, 67.53 (d, J = 2.8 Hz), 49.85, 46.36, 35.04, 34.64, 31.43, 30.65, 29.58.LC−MS: 予測値: 546 (M+H)+;実測値: 546。
(4−(シクロプロピルメトキシ)−3−フルオロフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ226)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(150mg、0.335mmol)及びCs2CO3(218mg、0.67mmol)のDMF(1.5mL)中溶液を添加した。上記の溶液に(ブロモメチル)シクロプロパン(46mg、0.340mmol)の溶液を添加した。反応混合物を60℃にて終夜撹拌した。水(20mL)を反応混合物に添加し、次に水性物をCH2Cl2で抽出した(15mL×3)。合わせた有機層を分離し、次に真空中で乾燥し、コンビフラッシュクロマトグラフィーを用いて粗製物を精製した。過剰な(ブロモメチル)シクロプロパンをヘキサン中30% EtOAcで除去し、純粋な所望の生成物をCH2Cl2中0−1% MeOHで溶離して65mg(39%)の黄色の粘性油を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36 − 7.13 (m, 6H), 7.08 − 6.90 (m, 2H), 6.82 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 5.07 − 3.95 (m, 2H), 3.92 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.10−2.90 (m, 2H), 2.20−2.10 (m, 2H), 1.89 (d, J = 13.8 Hz, 2H), 1.45 − 1.06 (m, 2H), 0.69 (q, J = 6.0, 5.4 Hz, 2H), 0.39 (q, J = 6.0, 5.4 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.79 − 167.73 (m), 163.35 − 162.02 (m), 153.36, 148.48, 146.10, 142.55, 138.06, 134.73, 130.88 (d, J = 8.3 Hz), 128.32, 123.67 (d, J = 4.1 Hz), 123.08, 122.65, 121.48 (d, J = 3.0 Hz), 119.54, 115.63 (d, J = 19.7 Hz), 114.63, 113.10 (d, J = 22.5 Hz), 109.59, 74.31, 46.35, 36.49, 31.43, 10.14, 3.34.LC−MS: 予測値: 502 (M+H)+;実測値: 502.HRMS:− 実測値: 502.23122 (M+H)+;理論値 = 502.23006。
(3−フルオロ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ227)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)(4−(1−(3−フルオロベンジル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(150mg、0.335mmol)及びCs2CO3(218mg、0.67mmol)のDMF(1.5mL)中溶液を添加した。上記の溶液に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(47mg、0.340mmol)の溶液を添加した。反応混合物を60℃にて終夜撹拌した。水(20mL)を反応混合物に添加し、次に水性物をCH2Cl2で抽出した(15mL×3)。合わせた有機層を分離し、次に真空中で乾燥し、コンビフラッシュクロマトグラフィーを用いて粗製物を精製した。過剰な1−ブロモ−2−メトキシエタンをヘキサン中30% EtOAcで除去し、純粋な所望の生成物をCH2Cl2中0−1% MeOHで溶離して116mg(68%)の黄色の粘性油を得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81 (ddd, J = 7.9, 1.3, 0.8 Hz, 1H), 7.37 − 7.14 (m, 6H), 7.05 − 6.94 (m, 2H), 6.81 (ddt, J = 7.7, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.77 − 6.69 (m, 1H), 5.41 (s, 2H), 5.08 − 4.25 (m, 2H), 4.31 − 4.16 (m, 2H), 3.88 − 3.70 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.21 − 2.90 (m, 3H), 2.27 − 2.05 (m, 2H), 1.88 (d, J = 13.3 Hz, 2H).1つ欠損(高い−OCH3ピークの後ろに隠れていると思われる)。13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.02 (d, J = 1.8 Hz), 164.42, 162.50, 161.96, 153.37, 150.91, 148.20 (d, J = 10.6 Hz), 142.33, 138.52 (d, J = 6.9 Hz), 134.97, 130.86 (d, J = 8.3 Hz), 128.82 (d, J = 5.7 Hz), 123.61 (d, J = 3.7 Hz), 122.97, 122.57, 121.49 (d, J = 3.0 Hz), 119.59, 116.10 − 114.55 (m), 113.08 (d, J = 22.4 Hz), 109.57, 70.77, 68.97, 59.31, 46.29 (d, J = 2.1 Hz), 36.47, 31.41.LC−MS: 予測値: 506 (M+H)+;実測値: 506.HRMS:− 実測値: 506.22605 (M+H)+;理論値 = 506.22497。
(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メタノン(AZ228)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、2−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(2.5g、12.42mmol)、Et3N(1.8mL、12.56mmol)、及びCH2Cl2(50mL)を0℃にて添加した。3−フルオロ−4−メトキシベンゾイルクロリド(2.34g、12.42mmol)を反応混合物にゆっくりと添加した。反応物を室温に温め、室温にて10分間撹拌した。形成された固体を濾過し、次に真空中で乾燥した。固体を大量のCH2Cl2で洗浄し、次に真空中で乾燥して、3.10g(71%)の純粋な所望の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.21 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.34 − 7.29 (m, 1H), 7.29 − 7.20 (m, 2H), 7.19 − 7.06 (m, 2H), 4.41 (bs, 1H),3.90 (s, 3H +1 H (隠れている)), 3.19 (m, 3H), 2.08 (m, 2H), 1.82 (qd, J = 11.9, 4.0 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 168.13, 157.64, 152.59, 150.15, 148.55 (d, J = 10.3 Hz), 143.42, 134.69, 129.11 (d, J = 5.8 Hz), 124.26 (d, J = 3.6 Hz), 121.69 (d, J = 72.5 Hz), 118.78, 115.41 (d, J = 19.1 Hz), 114.02 (d, J = 2.1 Hz), 111.31, 56.58, 36.11. LCMS: 予測値: 354 (M+H)+;実測値: 354.HRMS:− 実測値: 354.16166 (M+H)+;理論値 = 354.16123。
(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)(4−(1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ229)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メタノン(250mg、0.71mmol)、NaH(油中60%、62mg、1.55mmol)、及び2mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(190mg、1.06mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を4時間還流した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中2−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、100mg(31%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.78 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.42 − 7.33 (m, 1H), 7.33 − 7.21 (m, 4H), 7.00 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.32 (s, 2H), 4.08 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 4.01 (dd, J = 12.3, 3.6 Hz, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.34 (td, J = 11.5, 2.9 Hz, 2H), 3.19 − 2.96 (m, 3H), 2.34 − 2.11 (m, 3H), 1.99 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 1.65 − 1.38 (m, 4H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.12, 156.58, 149.06, 128.38, 123.80, 119.44, 115.56 (d, J = 19.9 Hz), 112.99, 109.78, 67.34, 56.30, 53.45, 49.32, 36.04, 34.54, 31.29, 30.81.LCMS: 予測値: 452 (M+H)+;実測値: 452.HRMS:− 実測値: 452.23518 (M+H)+;理論値 = 452.23440。
(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ230)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内に、4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メタノン(250mg、0.71mmol)、NaH(油中60%、62mg、1.55mmol)、及び2mL DMFを添加し、室温にて2時間撹拌した。次に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(147mg、1.06mmol)の0.2mLのDMF中溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に、反応混合物を4時間還流した。次に、水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。形成された粘着性の固体を濾過し、水で洗浄した。固体を、CH2Cl2中2−5% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、60mg(21%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.79 (dd, J = 6.5, 2.6 Hz, 1H), 7.38 − 7.31 (m, 1H), 7.32 − 7.22 (m, 4H), 7.00 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 4.95−4.64 (m, 1H), 4.38 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.72 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.20 − 2.97 (m, 2H), 2.34 − 2.10 (m, 2H), 2.07 (d, J = 0.6 Hz, 3H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 169.11, 157.40, 153.10, 150.64, 148.93 (d, J = 10.6 Hz), 134.41, 128.53 (d, J = 5.8 Hz), 123.76 (d, J = 3.6 Hz), 122.41 (d, J = 16.4 Hz), 119.35, 115.55 (d, J = 19.6 Hz), 112.96 (d, J = 2.1 Hz), 109.33, 70.55, 60.41, 56.29, 43.80, 34.24, 31.22, 21.07, 14.21.LCMS: 予測値: 412 (M+H)+;実測値: 412.HRMS:− 実測値: 412.20374 (M+H)+;理論値 = 412.20310。
(4−(1−(シクロブチルメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(AZ233)の合成:
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内にtert−ブチル 4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(250mg、0.54mmol)、NaH(油中60%、45mg、1.13mmol)、及び1.5mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、(ブロモメチル)シクロブタン(112mg、0.75mmol)の溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に反応混合物を80℃にて5時間撹拌し、次に水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。水を反応混合物に添加し、水性物をEtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発させ、次に真空中で乾燥した。粗製固体を、CH2Cl2中2−3% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、92mg(32%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.82 − 7.72 (m, 1H), 7.43 − 7.32 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 5.1, 3.9 Hz, 2H), 7.25 − 7.14 (m, 2H), 7.08 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.06 − 6.96 (m, 2H), 6.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.95 − 4.27 (m, 1H), 4.20 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.22 − 2.99 (m, 3H), 2.88 − 2.73 (m, 1H), 2.37 − 2.12 (m, 2H), 2.13 − 1.75 (m, 9H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.29, 164.24, 162.49, 161.80, 149.66, 149.03, 139.36 (d, J = 7.3 Hz), 130.16 (d, J = 8.2 Hz), 129.12, 122.58 (d, J = 3.0 Hz), 119.79, 119.15, 114.85 (d, J = 21.1 Hz), 114.08 (d, J = 22.1 Hz), 113.24, 111.23, 109.81, 70.23, 70.21, 56.17, 48.46, 36.46, 36.19, 31.32, 26.57, 18.26.LCMS: 予測値: 528 (M+H)+;実測値: 528.HRMS:− 実測値: 528.26735 (M+H)+;理論値 = 528.6570。
(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)(4−(1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ231):
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内にtert−ブチル 4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(250mg、0.54mmol)、NaH(油中60%、45mg、1.13mmol)、及び1.5mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(134mg、0.75mmol)の溶液を上記の溶液にゆっくりと添加した。次に反応混合物を80℃にて5時間撹拌し、次に水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。水を反応混合物に添加し、水性物をEtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発させ、次に真空中で乾燥した。粗製固体を、CH2Cl2中2−3% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、240mg(79%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81−7.75 (m, 1H), 7.40 − 7.29 (m, 4H), 7.25 − 7.17 (m, 2H), 7.08 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.06 − 6.97 (m, 2H), 6.88 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.83−4.24 (bs, 1H), 4.08 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.04 − 3.97 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.34 (td, J = 11.5, 2.9 Hz, 2H), 3.20 − 2.99 (m, 3H), 2.34 − 2.09 (m, 3H), 2.08 − 1.90 (m, 2H), 1.65 (bs, 1H), 1.60 − 1.36 (m, 4H).1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.81−7.75 (m, 1H), 7.40 − 7.29 (m, 4H), 7.25 − 7.17 (m, 2H), 7.08 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.06 − 6.97 (m, 2H), 6.88 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.83−4.24 (bs, 1H), 4.08 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.04 − 3.97 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.34 (td, J = 11.5, 2.9 Hz, 2H), 3.20 − 2.99 (m, 3H), 2.34 − 2.09 (m, 3H), 2.08 − 1.90 (m, 2H), 1.65 (bs, 1H), 1.60 − 1.36 (m, 4H).LCMS: 予測値: 558 (M+H)+;実測値: 558.HRMS:− 実測値: 558.27810 (M+H)+;理論値 = 558.27626。
(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)(4−(1−イソブチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(AZ232):
窒素インレット及び磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ内にtert−ブチル 4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)−3−メトキシフェニル)メタノン(250mg、0.54mmol)、NaH(油中60%、45mg、1.13mmol)、及び1.5mL DMFを0℃にて添加し、次に室温にて2時間撹拌した。次に、1−ブロモ−2−メチルプロパン(103mg、0.75mmol)の溶液を、上記の溶液にゆっくりと添加した。次に反応混合物を80℃にて5時間撹拌し、次に水を反応混合物に添加し、15分間撹拌した。水を反応混合物に添加し、水性物をEtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発させ、次に真空中で乾燥した。粗製固体を、CH2Cl2中2−3% MeOHを伴ったコンビフラッシュ精製システムを用いて精製して、141mg(50%)の白色の固体を純粋な所望の化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.83 − 7.73 (m, 1H), 7.41 − 7.32 (m, 2H), 7.32 − 7.24 (m, 2H), 7.25 − 7.16 (m, 2H), 7.09 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.05−6.99 (m, 2H), 6.88 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.93 − 4.12 (m, 1H), 3.99 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.22 − 2.98 (m, 3H), 2.36 − 2.10 (m, 3H), 1.99 (d, J = 13.4 Hz, 2H), 1.64 (bs, 1H), 1.01 (d, J = 6.7 Hz, 6H).13C NMR (101 MHz, クロロホルム−d) δ 170.33, 164.25, 161.80, 149.67, 149.04, 139.36 (d, J = 7.4 Hz), 130.16 (d, J = 8.1 Hz), 129.09, 122.58 (d, J = 3.0 Hz), 119.82, 114.86 (d, J = 21.2 Hz), 114.25, 114.09 (d, J = 22.2 Hz), 113.26, 111.24, 110.04, 70.22 (d, J = 2.0 Hz), 56.20, 53.42, 51.08, 34.69, 31.23, 29.36, 20.25.LCMS: 予測値: 516 (M+H)+;実測値: 516.HRMS:− 実測値: 516.26730 (M+H)+;理論値 = 516.26570。
実施例II.
Nav1.7の喪失が、内因性オピオイドの上方制御を通じて痛覚消失をもたらす可能性があることを認識し(例えば、Minett MS,et al.(2012) Nature communications 3:791を参照)、ピペリジニル−ベンゾイミダゾール化合物がオピオイド系に係合可能であるかを決定するための実験を行った。注目すべきは、AZ194がプロエンケファリンに対するmRNAレベルを上方制御し、AZ208
は上方制御しないことが示されたことである(図1参照)。
ラットDRGニューロンにおいてAZ/ReN 155、170、194、205、及び206を全細胞パッチクランプ電気生理学で試験し、ヒトDRGにおいてもReN 194/別名AZ194を試験した(図2)。ReN 194は、他のNaVチャネルならびにhERG及びCaV2.2に対し広範に試験を行い、これらのチャネルに対する阻害がないことを示した。
図3は、ReN 206がNaVチャネルの使用依存性阻害物質と思われることを示している。Na+電流を活性依存性または使用依存性方式でブロックする能力は、低い周波数ではなく高い(すなわち、過興奮性「疼痛」ニューロン)周波数の発火中にナトリウムチャネル可用性を優先的に低下させることができるため、薬物にとって有用な特性である。
AZ194について、神経障害性疼痛の神経部分損傷(SNI)モデル(例えば、Decosterd I,& Woolf CJ(2000) Pain 87:149−158)における効力を評価した。SNIにより、負傷から7〜9日後に足退避閾値(paw withdrawal threshold)(PWT)が顕著に低減した(図4A)。AZ194の脊髄投与により、注射から2〜4時間後にPWTがベースライン後SNI値を上回って顕著に増大した(図4A)。これに対しビヒクル処置では、ベースライン後SNI値に比べてPWTが増大しなかった(図4A)。また、このような実験において、完全な実験持続期間にわたる効果を評価するためのAUCも決定した。AUC分析により、ビヒクル処置した負傷動物との比較における機械的異痛症の反転が裏付けられた。
神経部分損傷(SNI)。イソフルラン麻酔(2L/分空気中5%導入、2.5%維持)下で、左後部大腿の側面の皮膚を切開した。大腿二頭筋を鈍的に剥離して坐骨神経の3つの末端分岐を露出した(例えば、Decosterd I,& Woolf CJ(2000) Pain 87:149−158を参照)。簡潔に述べると、腓骨及び脛骨の分岐を4−0絹糸で堅く結紮し、結紮に対し2.0mm遠位に軸索切断した。シャム動物に同じ手術を受けさせたが、神経を露出させ、結紮はしなかった。切開の閉鎖を2層で行った。筋肉を5−0吸収性縫合糸で一度縫合し、皮膚をオートクリップで縫合した。任意の試験を行う前に、動物を5〜7日間回復させた。
実施例III.
この実施例は、E2ユビキチン結合酵素Ubc9がCRMP2と係合(例えば、結合、ドッキング)するCRMP2内の結合ポケットの同定及び特徴づけについて説明する。加えて、この実施例は、特定の小分子化合物における、同定されたCRMP2結合ポケットを通じてCRMP2と結合し、Ubc9とは結合しない能力について実証する。
Schrodinger−Glide分子モデリングソフトウェアを用いて分子ドッキング試験を実施した。簡潔に述べると、CRMP2(5UQC)のX線構造をモデリングテストに使用した。Glideプログラムを用いてドッキンググリッド(10Å×10Å×10Å)をLYS374残基の周りに創出した。Glide−XPドッキングプログラムを用いてドッキング試験を実施し、glideポーズビューアーを用いてポーズを分析した。
図5〜24は、CRMP2結合ポケット内の本明細書に記載の化合物(AZ145、AZ159、AZ160、AZ161、AZ162、AZ168、AZ170、AZ172、AZ173、AZ177、AZ178、AZ190、AZ192、AZ193、AZ194、AZ195、AZ198、AZ203、AZ205、及びAZ206)を個別に描写するモデリングイメージと、それぞれの化合物の周囲にあるCRMP2結合ポケット内の関連するアミノ酸のポジショニングとを示している。
このような結果は、以下の2つの特徴を有する400〜750の範囲の分子量の化合物が、同定されたCRMP2結合ポケット内でドッキング(例えば、結合、係合など)する能力を有することと一致する構造的特徴を有すると考えられることを示すものである:
1)以下の能力のうちの1つ以上:
a)化合物がGlu377の骨格NH−基からの水素結合を許容する、水素結合相互作用を形成する能力;
b)化合物がLys23の側鎖−NH2基からの水素結合を許容する、水素結合相互作用を形成する能力;
c)化合物がGly373の骨格CO−基に対する水素結合を供与する、水素結合相互作用を形成する能力;
d)化合物がGlu377の側鎖−COOH基に対する水素結合を供与する、水素結合相互作用を形成する能力;
e)化合物がArg440の側鎖グアニジン基からの水素結合を許容する、水素結合相互作用を形成する能力;
f)化合物がAsp376の側鎖COOH−基に対する水素結合を供与する、水素結合相互作用を形成する能力;
g)Lys23の側鎖−NH2基との静電気的相互作用を形成する能力;及び
h)Asp376の側鎖−COOH基との静電気的相互作用を形成する能力;ならびに
2)化合物の1つ以上の重原子が、同定された結合ポケットを規定する以下のCRMP2残基:Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440の重原子のいずれかの6Å範囲内に位置するように、結合ポケットの親油性結合領域とのファンデルワールス相互作用を形成する能力。
このような図5〜24に示されるように、CRMP2内の以下のアミノ酸は、CRMP2結合ポケットと会合している:Lys23、Val25、Ser30、Tyr32、Met64、Ser319、Ser322、Trp366、Val370、Val371、Gly373、Lys374、Met375、Asp376、Glu377、Glu377、Gln379、Pro414、Asp415、Ser416、Val417、及びArg440。
図25は、AZ194がCRMP2に結合し、Ubc9に結合しないことを示している。1D 1H STD NMRは、CRMP2に対するプローブAZ194とのオンレゾナンススペクトルを示している。アスタリスクはプロトンに対応する。Ubc9に対しては結合が観察されなかった。Bruker PABBO 400S1プローブと、最大96本のNMR管を収容できるSampleJetカルーセルとを装備したAVANCE III 400Mhz分光計上でNMRを実施した。オンレゾナンス励起を0.81ppmに設定し(タンパク質メチル基を照射するため)、オフレゾナンスを30ppmに設定した。15msスピンロックを使用してタンパク質シグナルを抑制し、次に二重PFGスピンエコーを行って残留水シグナルを除去した。Topspin 3.1及びMestReNova 7.1を用いてスペクトルの処理及び分析を実施した。
実施例IV.
この実施例は、CRMP2 SUMO化の標的化が、シナプス前Nav1.7局在化を低下させることを実証する。
図26Aは、脊髄の腰髄後角からのシナプス分画の統合性を示す免疫ブロットを提示している。非PSD分画をシナプス前マーカーシナプトフィジンにおいて濃縮し、PSD分画をシナプス後マーカーPSD95において濃縮した。フロチリンを充填対照として使用する。
図26Bは、指示化合物の髄腔内投与から2時間後の、脊髄の腰髄後角におけるシナプス前Nav1.7レベルを示す免疫ブロットを提示している。フロチリンを充填対照として使用する。
図26Cは、指示化合物の髄腔内投与から2時間後の、脊髄の腰髄後角におけるシナプス前部位のNav1.7局在化低下を示す棒グラフを提示している。Nav1.7レベルは、充填対照フロチリン及びシナプス前マーカーシナプトフィジンを基準に正規化した。平均±s.e.m.、*p<0.05、ノンパラメトリック一元配置ANOVA。
実施例V.
この実施例では、AZ化合物によるナトリウム流入の阻害の評価(図27)について説明する。初代ラット感覚ニューロンをFura2−AMで充填し、指示化合物の不在下(対照、0.01% DMSO)または5μM(AZ233の場合は1μM)存在下で、30μMのベラトリジンでNa+チャネルを開放するよう作動させた。棒グラフは、4匹の別々のラットからの条件当たり少なくとも391細胞からの正規化された蛍光平均±s.e.m.を表す。プロトタイプCRMP2 SUMO化阻害物質(AZ194)について、各実験で試験した。
実施例VI.
この実施例は、AZ194がNaV1.7チャネルを直接的にブロックしないことを実証する。初代ラット感覚ニューロンを、指示時間の間、DMSO 0.1%または5mM AZ194と共にインキュベートした。図27左は、棒グラフが、3匹の別々のラットからの条件当たり少なくとも14細胞からの正規化されたピークナトリウム電流密度±s.e.m.を表すことを示している。*p<0.05、クラスカル・ウォリス検定。図27中央は、指示時間の間、DMSO 0.1%または5mM AZ194と共にインキュベートしたラット感覚ニューロンからのナトリウム電流の電流電圧の関係を示している。図27右側は、不活性化の生物物理学的特性が、対照に対し、いかなる時点においてもAZ194により改変されなかったことを示している。
本発明を十分に説明してきたが、当業者は、本発明の範囲またはその任意の実施形態に影響を及ぼすことなく、広範かつ同等な条件、製剤、及び他のパラメーターの範囲内で同じことが実施され得ることを理解するであろう。本明細書で引用された全ての特許、特許出願、及び刊行物は、その全体が参照により完全に本明細書に組み入れられる。
参照による組入れ
本明細書で参照された特許文書及び科学論文の各々の開示内容全体が、あらゆる目的において、参照により組み入れられている。
等価物
本発明は、その趣旨または本質的特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態で実施することができる。したがって、以上の実施形態は、あらゆる点において、本明細書に記載の本発明を限定するものではなく、例示的なものとしてみなすべきである。したがって、本発明の範囲は、以上の記載によってではなく、付属の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に収まる全ての変更は、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。