JP2020504137A - レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置 - Google Patents

レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020504137A
JP2020504137A JP2019536886A JP2019536886A JP2020504137A JP 2020504137 A JP2020504137 A JP 2020504137A JP 2019536886 A JP2019536886 A JP 2019536886A JP 2019536886 A JP2019536886 A JP 2019536886A JP 2020504137 A JP2020504137 A JP 2020504137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nicotine
symptoms
lid
dose
patient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019536886A
Other languages
English (en)
Inventor
アローラ,アヌブハヴ
カウル,ナヴィディープ
ディピエッロ,ガイ
エイチ. ルアン,パトリック
エイチ. ルアン,パトリック
デー パンナニ,ラビンダー
デー パンナニ,ラビンダー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chrono Therapeutics Inc
Original Assignee
Chrono Therapeutics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chrono Therapeutics Inc filed Critical Chrono Therapeutics Inc
Publication of JP2020504137A publication Critical patent/JP2020504137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/70Web, sheet or filament bases ; Films; Fibres of the matrix type containing drug
    • A61K9/7023Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/14Drugs for disorders of the nervous system for treating abnormal movements, e.g. chorea, dyskinesia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/465Nicotine; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/14Drugs for disorders of the nervous system for treating abnormal movements, e.g. chorea, dyskinesia
    • A61P25/16Anti-Parkinson drugs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Psychology (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

ニコチンを送達してレボドパ誘発性ジスキネジア(LID)などのジスキネジアを治療する方法は、経皮送達装置を使用して第1服用量のニコチンを患者に送達することと、経皮送達装置を使用して第2服用量のニコチンを患者に送達することとを含む。患者におけるニコチンのピーク血漿レベルの間の不応期がLIDの症状を軽減しながらニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するように、第1及び第2服用量がタイミング調整される。【選択図】図1B

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、「レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置(METHODS AND DEVICES FOR TREATING LEVODOPA INDUCED DYSKINESIA)」の名称で2017年1月6日に出願された米国仮特許出願第62/443,549号の優先権を主張し、その全体が参照により本願に援用される。
(参照による援用)
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願の各々が参照により援用されることが具体的かつ個別的に指摘されている場合と同じ程度に、参照によりその全体が本願に援用される。
本出願は概して、パーキンソン病(PD)及びレボドパ誘発性ジスキネジア(LID)を治療する為の、製剤又は生物活性剤をユーザに提供する装置及び方法と、センサベース及び他の患者収集データを通した薬物送達プロファイル及びコンパニオンアプリの個別化及び最適化の為の技法及びシステムとに関する。より詳しく記すと、本書に記載されるのは、ニコチンを利用してドーパミン作動薬治療と関連する一つ以上の副作用を軽減するか消失させる装置、合成物、方法である。幾つかの実施形態において、本発明は、ニコチンとの組み合わせでのアマンタジンなどなど、ドーパミン作動薬と他の薬剤との組み合わせを利用してドーパミン系薬剤治療と関連する一つ以上の副作用を軽減するか消失させ得る装置、合成物、方法を提供する。
幾つかの医薬品は、身体により急速に代謝される。それ故、所望の効果を与えるには、多数の患者個別の服用量の薬品がある時間に渡って必要とされることが多い。所望の予防又は治療効果を有することに加えて、医薬品は、刺激性のものから致死的なものまでの範囲に及ぶ身体へのマイナスの副作用を有し得る。例えば、治療効果のある量までニコチンを経皮的に患者に滴定する時には特にこれが当てはまる。人の身体は薬品に対する耐性を備えるようになり、それ故、ある期間に渡って摂取した後には薬品に対する反応の低下が生じ、これにより、効果を発揮するには高い服用量を必要とし、結果的に薬品使用の増加と副作用の追加が生じる。
より詳しく記すと、疾病に対する先端治療の多くは望ましくない副作用につながる。例を挙げると、パーキンソン病(PD)治療の為の標準的治療法であるレボドパは、衰弱を伴う異常な不随意運動つまりジスキネジアと関連している。レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)は、舞踏病、ジストニア、アテトーシスを含む運動過剰症をしばしば伴う。おそらくは、LID発現の原因であるメカニズムはまだ不確定であることが理由で、これに有効な治療はほとんど無い。広範囲の研究から多くの神経伝達物質の関与が明らかになっているが、今日までコリン作動系は注目されていない。線条体におけるドーパミン端末とコリン作動性介在ニューロンとの重複ネットワークと、線条体ドーパミン放出を調整するニコチン受容体の周知の能力とを考慮すると、これはいくらか意外なことである。これらの運動異常は、数か月の治療の後に初めて発生し、5〜20年レボドパを摂取している患者の大半に影響する。レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)は無能力化を伴い、パーキンソン病管理における主要な合併症となっている。
パーキンソン病と関連の疾病には明確な定義が無い。これは、その原因が未だ分かっていないという事実に関係している。パーキンソン病は、運動徴候(休息時震戦、硬直、運動低下症、姿勢不安定性)と、ある種の認知機能にも影響する神経心理学的障害とを含む一連の臨床症候群により診断される。受容体は、シナプス前要素により放出されるドーパミンの作用部位であるので、パーキンソン病に重要な役割を果たす。D1受容体はドーパミンにより優先的に刺激される。これらはシナプス後膜に所在し、アデニル酸シクラーゼ活性に結合される。これらは、線条体と側坐核と嗅結節とに分散される。D2受容体は、ブロモクリプチンとピリペジルなどある種のドーパミン作動薬により優先的に刺激を受ける。
人間と動物の両方で行われた幾つかの研究から、これらの問題は大部分が、黒質線条体系のドーパミン作動性ニューロンの慢性的変性によるものであることが実証されている。やはり参照治療である最新の治療は、必要に応じて上に引用したようなD2受容体作動薬を伴ったレボドパによる治療である。しかしながら、上記のように、このタイプの治療には、ジスキネジアなど中期から長期の副作用が見られる。
パーキンソン病は、北米では今後30年で12%から24%まで上昇すると予測される年齢層である65歳以上の間ではよく見られる。更に、これら65歳以上人口でのパーキンソン病の全体有病率は1.5〜2%程度であって年齢と共に上昇する。ジスキネジアを発現するリスクは、低年齢でパーキンソン病を発現した患者では更に高い。公表された研究の一つでは、ジスキネジアを発現する発症率は、70歳以上の患者の16%と比較して40〜59歳の年齢範囲の患者では50%であることが分かっている。非特許文献1参照。それ故、パーキンソン病とLIDには付加的な治療が必要とされる。
学術調査により喫煙とパーキンソン病リスク低下との関係がはっきりと確立されており、能動喫煙者はパーキンソン病のリスクが低く、喫煙経験者がこれに続くのに対して、喫煙の経験が無い人はリスクが高くなることが概ね示されている。実際、アメリカ疫学ジャーナル(American Journal of Epidemiology)の2015年5月号で公表された研究は、喫煙履歴のある人はパーキンソン病発現リスクが45%低いと報告している。他の学術調査は、習慣的喫煙者は喫煙経験の無い人よりもパーキンソン病のリスクが44%低いことを発見した2010年の神経学(Neurology)で報告されたアメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)の大規模な研究を含めて、同レベルのリスクを示している。この発見は更に、喫煙経験者はパーキンソン病のリスクが低く、リスクは喫煙していた年数と逆関係にあることを示している。喫煙経験の全く無い人と比較して、30年以上喫煙していた喫煙経験者はリスクが41%低かったのに対して、20から29年喫煙していた人はリスクが36%低く、10から19年喫煙していた人はリスクが22%低かった。
ニコチンは急性投与時にニコチンコリン作動性受容体を活性化して、動物へのニコチンの慢性投与時にこのような受容体の数の増加を引き起こすという特性を有していると推定されている(非特許文献2)。
ニコチン誘導体は、パーキンソン病治療での使用について記載されている。例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9である。
更に、1994年に公表された研究には、ラットにおける慢性ニコチン治療の結果が記載されている。非特許文献3。
加えて、新たなランダム化プラセボ対照研究は、「注意力、記憶力、精神運動速度における顕著なニコチン関連の改善」を明らかにし、軽度認知障害の健忘症患者には優れた安全性と忍容性が見られた。この研究は、経皮ニコチンは神経障害について神経保護作用を持つことを示唆する上記及び他の最新データを参照している。非特許文献4。
2012年に公表された研究は、6か月に渡ってプラセボと一日15mgの経皮ニコチンのいずれかを投与された無作為の67人の健忘症で軽度認知症(MCI)の被験者に対するものであった。その結果から、「注意力、記憶力、精神運動速度における顕著なニコチン関連の改善」と共に優れた安全性及び忍容性が確認された。ゆえに、公表されているニコチン治療の利点は、パーキンソン病のジスキネジア及び衝動性、注意欠陥多動障害(ADHD)における認知不良、軽度認知障害(MCI)における注意力及び記憶力の治療を含む。非特許文献5。
新たな経口ニコチン投与療法が提案されている。最近の刊行物には、レボドパが単独で投与される時の有効服用量より少なくとも30%低い服用量のレボドパと同時に行われる、男性では体重1キログラムあたり1日0.2mgから5mgの連続的又は漸進的投与が記載されている(非特許文献6)。特許文献10も参照すること。
しかしながら利用可能なニコチン治療のいずれでも、パーキンソン病及び/又はLIDの治療の為の一貫した効果的な服用量が提供されない。更に、パーキンソン病及び/又はLIDの治療の為の最新の薬剤送達システムは、毎日の各個別送達の為の可変かつ患者個別化された服用量を投与することが不可能であるか、極度の患者コンプライアンンスによってのみこれが可能である。従って、D1及びD2ドーパミン受容体の機能性を回復するパーキンソン病の為の薬品と対応の送達システムの開発は、依然として神経変性疾患の分野での主要な問題である。それ故、これらの問題の幾つか又は全てを解決する治療が望まれる。
米国特許第5,232,933号明細書 米国特許第5,242,935号明細書 米国特許第8,741,348号明細書 米国特許第8,003,080号明細書 米国特許第8,980,308号明細書 米国特許第7,718,677号明細書 米国特許第6,238,689号明細書 米国特許第6,911,475号明細書 国際公開第2012/101060号 米国特許出願公開第2013/0017259号明細書
クマール,N(Kumar, N)ら「運動障害(Mov Disord.)」2005年3月、20(3):342〜4 D.J.K.バルフォア(D. J. K. Balfour)ら「薬理学及び治療学(Pharmacology and Therapeutics)(1996年)」72,第1巻:51〜81 ジャンソン(Janson)ら「ラットの部分的中脳間脳半切除により誘発されるドーパミンD2受容体アップレギュレーションを相殺する慢性ニコチン治療(Chronic nicotine treatment counteracts dopamine D2 receptor upregulation induced by a partial meso-diencephalic hemitransection in the rat)」脳研究(Brain Research)第655巻1〜2号、1994年8月29日、25〜32ページ 最新神経学(Neurology Today):2012年1月19日‐第12巻‐第2号‐37,38ページ、ハーレー(Hurley)「神経変性疾患に見られるニコチンの効能の暫定リスト(Growing List of Positive Effects of Nicotine Seen in Neurodegenerative Disorders)」ハーレー,ダン(Hurley, Dan) ニューハウス(Newhouse)ら「軽度認知障害のニコチン治療:6か月二重盲検パイロット臨床試験(Nicotine treatment of mild cognitive impairment: a 6-month double-blind pilot clinical trial)」神経学(Neurology)2012年1月10日:78(2):91〜101 運動障害(Mov Disord.)2012年7月;27(8):947〜957。オンラインで2012年6月12日に公開。「パーキンソン病の潜在的神経保護剤としてのニコチン(Nicotine as a potential neuroprotective agent for Parkinson’s disease)」クイック(Quik)ら
本書に記載されるのは、ウェアラブル経皮送達装置を使用する、パーキンソン病、レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)、多系統萎縮症、歩行障害、及び/又は、意識障害(例えばアルツハイマー病、注意欠陥多動障害、統合失調症、神経変性疾患全般等)の治療の為のニコチン及び/又はニコチンと他の薬品との組み合わせのプログラム可能かつ可変の患者個別化経皮投与である。幾つかの実施形態で、ウェアラブル装置は、動作及び他の身体機能を記録及び分析して装置により提供される療法を向上させる加速度計などの一つ以上のセンサを有する。幾つかの実施形態は、患者コンプライアンス、生活の質、認知機能を向上させる、及び/又は、患者の需要に合わせて薬品療法を調整するスマートフォン用コンパニオンアプリを含む。
詳しく記すと、本書に記載されるのは、ニコチンを経皮的に送達して経口ニコチン療法のものと類似した薬物動態(PK)プロファイルを達成する為の装置及び方法である。本発明は、例えば、ニコチンの周期的な経口投与の結果としてニコチンの血液/血漿濃度が時間と共に変化する程度まで類似した血液/血漿濃度プロファイルを達成する装置及び方法を提供する。
概して、一実施形態で、ニコチンを送達してレボドパ誘発性ジスキネジア(LID)のようなジスキネジアを治療する方法は、経皮送達装置を使用して第1服用量のニコチンを患者に送達することと、経皮送達装置を使用して第2服用量のニコチンを患者に投与することとを含む。第1及び第2服用量は、患者のニコチンのピーク血漿レベルの間の不応期がLIDの症状を軽減しながらニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するようにタイミング調整される。
本実施形態及び他の実施形態は、以下の特徴のうち一つ以上を含み得る。第1及び第2服用量は24時間以内に送達され得る。この方法は更に、少なくとも1か月に渡って第1及び第2服用量の送達を反復することを含み得る。24時間に送達されるニコチンの総量は20と30mgの間であり得る。24時間に渡る2ピーク濃度プロファイルを作成するように2回分の服用量のニコチンのみが24時間に送達され得る。不応期は5時間と15時間の間であり得る。不応期は10と12時間の間であり得る。第1服用量は1時間以内に投与される多数回のボーラスを含み得る。3回分のボーラスが用意され、各ボーラスが70と80μLの間のニコチン製剤を含み得る。不応期のピークトラフ比は10と80の間であり得る。不応期のピークトラフ比は15と30の間であり得る。LIDの症状は少なくとも30%は軽減され得る。LIDの症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。ニコチンは併用療法として送達され得る。ニコチンは、アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ、カルビドパ、ドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO‐B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として送達され得る。
概して、一実施形態では、レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)などのジスキネジアを治療する方法は、(1)経皮送達装置を使用して初回服用量プロトコルに従い一つ以上の第1服用量のニコチンを患者に送達することと、(2)経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、(3)データを分析してLIDの一つ以上の症状の重症度を判断することと、(4)症状の重症度が設定量を上回る場合に服用量プロトコルを増加させることと、(5)増加服用量プロトコルに従って一つ以上の第2服用量を送達することとを含む。
以上及び他の実施形態は、以下の特徴のうち一つ以上を含み得る。センサは、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサであり得る。この方法は更に、ニコチンの服用量を経時的に増量滴定するように送達と収集と分析と増加のステップを反復することを含み得る。服用量は少なくとも1か月の期間に渡って増量滴定され得る。センサからのデータの収集は、経皮送達装置と関連するコンパニオンアプリによるデータの収集を含み得る。この方法は更に、経皮送達装置のコンパニオンアプリからユーザ入力を収集することと、ユーザ入力を分析し、ユーザ入力に基づいてLIDの一つ以上の症状の重症度を判断することと、第2増加服用量プロトコルに従って一つ以上の第2服用量を送達することとを含み得る。ユーザ入力に基づく症状の重症度が設定量を上回る場合には、服用量プロトコルは第2増加服用量プロトコルまで増加され得る。LIDの症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。ニコチンは併用療法として送達され得る。ニコチンは、アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ、カルビドパ、ドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO‐B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として送達され得る。初回服用量プロトコルよりも増加した服用量プロトコルに従ってニコチンが投与される時に、症状の重症度は少なくとも10%は軽減され得る。
概して、一実施形態において、レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)などのジスキネジアを治療する方法は、経皮送達装置を使用して服用量プロトコルに従い一つ以上の第1服用量のニコチンを患者に送達することを含む。服用量プロトコルの結果、設定ピーク時刻に患者にはピーク血漿レベルが得られる。この方法はまた、経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、データを分析してLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することとを含む。LIDの一つ以上の症状のタイミングが設定ピーク時刻からずれている場合に、この方法は、設定ピーク時刻をシフトさせて一つ以上の症状のタイミングとより密接に重複するように、服用量プロトコルを調節することを含む。
本実施形態及び他の実施形態は、以下の特徴のうち一つ以上を含み得る。データを分析してLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することは、データを分析して24時間に渡る症状のピーク重症度のタイミングを判断することを含み得る。服用量プロトコルは、24時間に複数の設定ピーク時刻を含み得る。24時間に二つの設定ピーク時刻が設けられ得る。センサは、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサであり得る。センサからのデータの収集は、経皮送達装置と関連するコンパニオンアプリによるデータの収集を含み得る。この方法は更に、経皮送達装置のコンパニオンアプリからユーザ入力を収集することと、ユーザ入力を分析し、ユーザ入力に基づいてLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することとを含み得る。ユーザ入力に基づく症状のタイミングが設定ピーク時刻からずれている場合には、設定ピーク時刻をシフトさせて一つ以上の症状のタイミングと密接に重複するように服用量プロトコルを調節することを含み得る。LIDの症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。ニコチンは併用療法として送達され得る。ニコチンは、アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ、カルビドパ、ドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO‐B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として送達され得る。
概して、一実施形態において、経皮送達装置は、ニコチン製剤を保管するように構成される製剤リザーバと、ニコチン製剤をリザーバから患者へ送達するように構成される経皮膜と、レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)と関連する一つ以上の症状を検出するように構成されるセンサとを含む。
以上及び他の実施形態は以下の特徴のうち一つ以上を含み得る。装置センサは、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサであり得る。LIDの症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。装置は更に、センサからデータを収集し、データを分析してLIDの一つ以上の症状の重症度を判断し、症状の重症度が設定量を上回る場合にはニコチン製剤についての服用量プロトコルを増加させる制御装置を含む。装置は更に、センサからデータを収集し、データを分析してLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断するように構成される制御装置を含む。LIDの一つ以上の症状のタイミングが経皮送達装置を使用する患者のピークニコチン濃度時刻からずれている場合には、設定ピーク時刻をシフトさせて一つ以上の症状のタイミングとより密接に重複させるようにニコチン製剤についての服用量プロトコルを制御装置が調節できる。装置は更に、ニコチン製剤の複数のボーラスを製剤リザーバから経皮膜へ送達するように構成され得る分与機構を含み得る。装置は、経皮膜からの溶剤の除去を可能にする構造を有し得る。装置は更に、第1服用量のニコチン製剤を経皮送達装置を使用している患者へ、また第2服用量のニコチンをこの患者へ送達するように構成される制御装置を含み得る。第1及び第2服用量は、患者におけるニコチンのピーク血漿レベルの間の不応期が、LIDの症状を軽減しながらニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するようにタイミング調整され得る。
本発明の新規の特徴は、以下に続く請求項に詳しく提示される。本発明の特徴及び利点のより深い理解は、発明の原理が利用された例示的実施形態を提示する以下の詳細な説明を参照にすることで得られ、その添付図面は以下の通りである。
例示的な経皮薬品送達装置を示す。 別の例示的な経皮薬品送達装置を示す。 シミュレーションによる経口血漿濃度・時間プロファイルを示す。 経皮血漿濃度・時間についての臨床データを示す。 2区画薬物動態モデルを示す。 シミュレーションによる経口及び経皮(1ピーク)血漿濃度・時間プロファイルを示す。 シミュレーションによる経口及び経皮(2ピーク)血漿濃度・時間プロファイルを示す。 シミュレーションによる経口及び経皮(3ピーク)血漿濃度・時間プロファイルを示す。 薬品送達プロトコルを変更して薬品服用量を増量滴定する為のフローチャートを示す。
本書に記載されるのは、パーキンソン病及び/又はLIDの治療又は管理に使用され得る経皮ニコチン送達装置及び方法である。例えば、本書に記載の送達装置及び方法は、ニコチンをパルス式で送達してパーキンソン病及び/又はLIDを治療し得る。更に、本書に記載されるニコチンのパルス式送達は、患者ごとの症状の変動に対処するように調整され得ることが分かっている。
本書に記載の装置及び方法は、送達服用量のニコチンが増量滴定されるので、パーキンソン病及び/又はLIDの治療の初期において特に有益であり得る。加えて、長期間の持続の為に送達されるニコチンの量は、患者の生理学的特性に応じて変動し得ると有利である。本書に記載のパルス式ニコチン送達は、投薬計画の有効性を高めて耐性及び脱感作の形成を低下させる。更に、服用の間の「不応期」は、受容体活性化と脱感作と再感作のサイクルを発生させ、連続送達を介して同じ治療効果を達成するのに必要とされるニコチンの量と比較して、有効となるのに必要なニコチンの量を潜在的に低下させる。
幾つかの実施形態において、パルス式ニコチン送達は、図1Aに示されているような経皮薬品送達装置を使用してパーキンソン病及び/又はLIDを治療する為に患者に提供される。図1Aの経皮送達装置300はリザーバ301を含む。更に、ピストン303と制御ロッド305とを含むプランジャが、リザーバ301内で少なくとも部分的に延在し得る。圧縮ばね307は制御ロッド305及びピストン303をリザーバ301の方へ付勢し得る。制御ロッド305は複数の歯を含み得る。更に、二つのカム面310を有する回転カムは、カム面310が制御ロッド305の歯306と係合するように配置され得る。カム面310は半円形であって、(例えば二つの面310の間に周方向の重複が生じないように)互いに周方向にずれている。アンブレラバルブのようなバルブ309がリザーバ301の遠位端部に配置され、ピストン303により起動されるまで流体がリザーバ301から出るのを防止し得る。更に、モータ311は、カム308を回転させるようにカム308に接続され得る。経皮膜310は、装置300の使用中に患者の皮膚へ流体を移送するようにリザーバ301に流体接続され得る。制御ロッド310の歯306を順次解除することで流体のパルス式送達を行うように、モータ311の起動がカム308を回転させる構成を装置300は持つ。同様の装置は、「経皮薬品送達装置及び方法(TRANSDERMAL DRUG DELIVERY DEVICES AND METHODS)」の名称で2018年1月5日に出願された第PCT/US18/12568号に記載されており、参照によりその全体が援用される。
幾つかの実施形態において、装置300は更に、加速度計、コンプライアンスセンサ、ジャイロスコープ、磁力計、及び/又は気圧センサのような一つ以上のセンサ333を含み得る。一つ以上のセンサ333は、制御装置に接続されて、患者の動作及び/又は他の状態についての実時間及び/又は遅延フィードバックを提供し得る。幾つかの実施形態において、センサは、PD又はLIDの症状と関連する特徴を検出するのに使用され得る。例えば、症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。
別の例示的な経皮送達装置が図1Bに示されている。装置100は、経皮微孔膜35の上に配置される投与リザーバ34を含む。装置100は更に、マイクロポンプなどの分与機構2と、製剤リザーバ3と、溶剤除去要素4と、バッテリ6とを含む。供給室又は送達管13を介した分与の為、活性物質リザーバ3に液体が提供され得る。液体は、溶剤(又はより揮発性の高い液体)あるいは溶剤と活性物質との混合物を含有する製剤に適切な濃度で溶解又は分散される一つ以上の活性物質を充分又は所定量含み得る。例えば、溶剤は、水、エタノール及び他の低分子量アルコール、アセトン、エチルアセテート、揮発油、その他など、一つ以上の概ね安全と見なされる(GRAS)薬剤を含み得る。溶剤除去要素4は、溶剤又は流体混合物を除去することにより投薬を制御する為、装置100に設けられ得る。要素4は、蒸発溶剤を吸収する乾燥剤、吸収剤、又は他の物質を含み、要素4は一つ以上の管(不図示)などにより投与要素に接続される。接続は、制御ユニット91のインタフェース又は駆動回路92の間に示され、これは、(例えば後述するように更なる溶剤除去の為に活性成分が用意される実施形態では)投与リザーバ34での活性物質の濃度を検知して溶剤除去要素の動作を制御するのに使用され得る。装置100は更に、ディスプレイ90とユーザインタフェース92とを含み得る。加えて、装置100は、気体透過膜を含み得る。「長寿、老化防止、疲労管理、肥満、体重減、体重管理、機能性食品の送達、そして高血糖症、アルツハイマー病、睡眠障害、パーキンソン病、エイズ、てんかん、注意欠陥障害、ニコチン中毒、ガン、頭痛及び疼痛コントロール、喘息、扁桃炎、高血圧症、うつ病、風邪、インフルエンザその他の治療の為の生物学的同調性経皮薬品送達(BIOSYNCHRONOUS TRANSDERMAL DRUG DELIVERY FOR LONGEVITY, ANTI-AGING, FATIGUE MANAGEMENT, OBESITY, WEIGHT LOSS, WEIGHT MANAGEMENT, DELIVERY OF NUTRACEUTICALS, AND THE TREATMENT OF HYPERGLYCEMIA, ALZHEIMER’S DISEASE, SLEEP DISORDERS, PARKINSON’S DISEASE, AIDS, EPILEPSY, ATTENTION DEFICIT DISORDER, NICOTINE ADDICTION, CANCER, HEADACHE AND PAIN CONTROL, ASTHMA, ANGINA, HYPERTENSION, DEPRESSION, COLD, FLU AND THE LIKE)」の名称の米国特許出願公開第2017−0224911号には、同様の装置が記載されており、参照によりその全体が援用される。
装置100は更に、加速度計、コンプライアンスセンサ、ジャイロスコープ、磁力計、及び/又は気圧センサのような一つ以上のセンサ33を含み得る。一つ以上のセンサ33は制御装置に接続されて、患者の動作及び他の状態についての実時間及び/又は遅延フィードバックを提供し得る。幾つかの実施形態では、PD又はLIDの症状と関連する特徴を検出するのにセンサが使用され得る。例えば、症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含み得る。
幾つかの実施形態において、装置300又は100は、プログラム可能で可変かつ調整可能で患者個別化されたリザーバからのニコチンの経皮送達を提供し得る。ニコチンは単独、又はアマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ、又はカルビドパとの組み合わせで提供され得る。経皮送達装置300又は100は、例えば、ニコチン及び/又は併用ニコチン製剤を最適な時間パルスパターンで供給して、パーキンソン病及び/又はLID治療の有効性向上を保証しながらLIDのマイナス副作用の防止を助けるのに使用され得る。
幾つかの実施形態において、装置300又は100は、関連のスマートフォンアプリ及び/又はセンサ技術と共に使用されて、最適な所望の時間的パターンで、そして最適な服用量で活性成分(例えばニコチン)が患者に投与されてバイオアベイラビリティを持つことを保証するのに役立つ。
更に、幾つかの実施形態において、装置300又は100は、カートリッジと制御ユニットとを含む二つの分離可能な部品を含み得る。カートリッジユニットは例えば使い捨てであるのに対して、制御ユニットは例えば再利用可能であり得る。カートリッジと制御ユニットとは装着又は脱離に必要な力が限定され、これはパーキンソン病の患者にとっても有益であり得る。
幾つかの実施形態において、装置300又は100は、容易な使用の為に携帯電話、コンソール、又はPCにユーザインタフェースを含み得る。これは、手の器用さが制限されるパーキンソン病患者には有益であり得る。
パーキンソン病患者は非喫煙者である傾向が見られ、以前ニコチンを使用したことのない患者への(ニコチン併用薬を伴うか伴わない)ニコチンの投与は、深刻又は不快な副作用を患者に与え得る。それ故、各患者がニコチン使用に関連するマイナスの副作用を防ぐ為に服用量は注意深く徐々に増量滴定される。更に滴定期間ばかりでなく、治療期間全体に関して、ある種の患者はニコチンを比較的急速に代謝し、服用量の多さに急速に対処できるか治療期間に渡って高い服用量を必要とすることを意味する。逆に、代謝が遅い人はマイナスの副作用を回避する為にニコチンをゆっくりと徐々に増加させる必要があり、この療法の期間におけるニコチンの効果は低い。各患者は、ニコチン投与の増量滴定と長期間持続の為の自身に固有の服用量及びタイミング計画を必要とし得る。従って、幾つかの実施形態では、リザーバ内の製剤(例えばニコチン及び/又はニコチン併用薬)は、1日から24か月に及ぶ第1期間と、その後の数か月又は数年に行われる安定服用量など患者固有の服用スケジュールの第2期間とに渡って、ニコチンの量、あるいはニコチン又はその誘導体の必要持続服用量を徐々に増加させることを含むプロトコルに従って投与され得る。幾つかの実施形態では、パーキンソン病の改善が観察されるので、第1期間に渡るニコチンの服用量の増加は、レボドパなどの併用薬の量の付随的減少を伴い得る。
幾つかの実施形態では、本書に記載の経皮送達装置は、経口投与ニコチンのPKプロファイルを模倣したパルス式ニコチンを投与し得る。
人間の被験者に対するニコチンの経口投与についての血漿ニコチン濃度・時間の例示的なグラフが図2に示されている。このグラフは、参照により全体が援用される国際公開第2013/006643号に記載されているような、6時間毎に6mgのニコチンタブレットを投与する経口ニコチン投与プロトコルに基づいている。
図2に示されているグラフを得る為、多数服用量の経口投与についての薬物動態方程式(方程式1)を使用して経口ニコチンの血漿濃度時間プロファイルがシミュレーションされた。
Figure 2020504137
上式において、Fは経口バイオアベイラビリティ、Dは経口服用量、kは吸収速度定数、Vは分布量、kは消失速度定数、τは服用間隔、nは服用回数、Cは何らかの時点‘t’での血漿濃度である。図2のシミュレーションに使用される薬物動態パラメータを以下の表に挙げる。
Figure 2020504137
薬物動態パラメータF,D,τは、フッカネン,J(Hukkanen, J)等の薬理学レビュー(Pharmacol Rev)2005年3月;57(1):79〜115と、米国特許出願公開第20130017259号から求められた。更に、上の表に示されている薬物動態パラメータの吸収速度定数(k)は、(ベノウィッツN.L.(Benowitz, N. L.)等による臨床薬理学治療学(Clin Pharmacol Ther.)1991年3月;49(3):270〜7から得られた)経口投与ニコチンPKデータを2区画薬物動態モデル(図4に図示)に当てはめることにより求められた。薬物動態パラメータV(分布量)とk(消失速度定数)とは、(ベノウィッツN.L.(Benowitz, N. L.)等による臨床薬理学治療学(Clin Pharmacol Ther.)1991年3月;49(3):270〜7から得られた)静脈内投与ニコチンPKデータを、図4に示された2区画モデルに当てはめることにより求められ、吸収成分及びラグ成分は含まれていない。
ニコチンの経口投与(実線)に対する、本書に記載の経皮装置を使用した人間の被験者へのニコチンの経皮投与(点線)についての血漿ニコチン濃度・時間の例示的なグラフが、図5〜7に示されている。図5〜7に示されているグラフを得る為、図4に示されているような2区画モデルによって、経皮的に投与されるニコチンの血漿濃度時間プロファイルがシミュレーションされた。2区画(中央と周辺)に加えて、経皮送達と関連する吸収ラグを考慮する為に、ラグ区画が含められた。図5〜7のシミュレーションに使用された薬物動態パラメータが以下の表に挙げられているが、本書に記載される装置についてのPK臨床データ(図3に図示)を図4の2区画モデルに当てはめることにより得られたものである。
Figure 2020504137
図5は、本書に記載の経皮送達システムを使用した24時間に渡るニコチン送達の1ピークプロファイルを示す。ニコチンは、50:50の水:エタノール溶液中の5.4%w/vニコチンであった。74μLの3回のボーラスの各々が、11.9mgのニコチン総服用量の為に0時間、0.5時間、1時間で投与された。
図6は、24時間に渡る2ピーク送達プロファイルを示す。ニコチンは50:50の水:エタノール溶液中の5.4%w/vニコチンであった。74μLの3回のボーラスの各々が23.9mgのニコチン総服用量の為に0時間、0.5時間、1時間に、そして再び10.5時間、11時間、11.5時間に投与された。
図7は、24時間に渡る3ピーク送達プロファイルを示す。ニコチンは50:50の水:エタノール溶液中の5.4%w/vニコチンであった。23.9mgのニコチン総服用量の為、74μLの3回のボーラスの各々が0時間、0.5時間、1時間に投与され、74μLの2回のボーラスの各々が7及び7.5時間に投与され、そして74μLの1回のボーラスが13時間に投与された。
図6に示されているように、2ピークPKプロファイルでは、経口PKプロファイルに匹敵するピーク血漿レベル間の不応期が結果的に生じる。不応期、つまりピークレベル間の時間は、ニコチン受容体の脱感作を防止するのに役立つ。不応期はピークトラフ比により実証される。図5の1ピークPKプロファイルと図7の3ピークPKプロファイルでも同じ最大ニコチン濃度が得られるが、ピークトラフ比は減少している。幾つかの実施形態で、不応期は、5と15時間の間で、10と12時間の間などである。幾つかの実施形態では、本書に記載のニコチンの経皮送達のピークトラフ比は、10と80の間で、15と30の間などであり得る。更に、本書に記載の薬品送達システムを使用した人間被験者へのニコチンの経皮投与から得られる血漿ニコチン濃度の時間変動は、経皮薬品送達装置により採用される溶液中のニコチン濃度に応じて、5ng/mLから70ng/mLの範囲であり得る。
ゆえに、本書に記載の経皮送達装置及び方法はパルス式薬品送達を提供して、単一又は多数のピーク及びトラフ(不応期)を含むカスタマイズ可能な血漿薬品濃度プロファイルを可能にする。不応期は、受容体の活性化と脱感作と再感作とのサイクルを発生させ、連続投与と比較して有効ニコチン服用量を低下させる。
幾つかの実施形態では、起床時又は起床直後にピーク濃度を得る為、起床の3時間前など患者の起床時刻に先立って、第1服用量のニコチンが送達され得る。
パーキンソン病は進行性の神経変性疾患であって、各人に異なる反応が経時的に見られる。疾病の進行は一般的に、レボドパなど広く処方されている薬品について治療域が狭くなるという結果を生じる。幾つかの実施形態では、本書に記載の経皮送達装置の一つ以上のセンサは、ジスキネジア又は他の症状がいつ発生するかを正確に理解するのに使用され、こうして実時間薬品プロトコル修正を提供する。幾つかの実施形態では、同時的プロトコル修正についての実時間フィードバックを一つ以上のセンサが提供できる。例えば、漸進的薬品プロトコルを拡張又は修正する為に一つ以上のセンサからのデータが医師に使用され得る。幾つかの実施形態では、患者の症状と24時間周期パターンとの「スマート」分析に基づいてアルゴリズム人工知能による薬品プロトコル修正及びコンパニオンアプリ修正が採用され得る。このような「スマート」分析では、経皮薬品送達システムの制御装置は、追跡を通して一つ以上のセンサから患者データを経時的に収集する、センサからの患者収集情報に基づいてアルゴリズム予測を実施する、及び/又は、薬品送達プロファイルを注意深く修正できる。例えば、24時間周期リズムパターンと一致するように、今後の一日の薬品プロトコルが修正され得る。別の例では、服用量調節が経時的に行われ得る。
(例えばLID及び/又はPDを治療するニコチン投与の為の)経皮薬品送達プロトコルを修正する一つの例示的方法は、最初に一つ以上のセンサからデータを収集することと、サーバ、携帯電話、又はパーソナルコンピュータのような遠隔箇所へデータを送信することとを含む。データは、LID又はPD事象及び/又は現在送達プロトコルに関する実時間生理学的反応又は実時間データ集合を含み得る。一実施形態では、介護者又は医療専門家によってデータが分析され、彼らは、ユーザにフィードバックを提供して投薬プロトコルを変更すること、又はプロトコルの変更を経皮送達装置へ直接入力することにより、有害事象(例えば重篤な症状)又は非コンプライアンス事象に応じてプロトコルを変更できる。別の実施形態では、プロトコルをどのように変更するかに関する提案をユーザに送るか、プロトコルを修正する提案を介護者又は医療専門家に送るか、実時間又は経時的にプロトコルを自動的に変更できるアルゴリズムコンピュータ化システムにより、データが分析され得る。
薬品送達プロトコルを変更して服用量を増量滴定する為の例示的なフローチャート800が図8に示されている。非喫煙者であるLIDのパーキンソン病患者の大部分において、治療効果に必要なニコチン服用量は、吐き気、嘔吐、及び/又は目眩など重大な副作用を引き起こす可能性がある。従って、ニコチンの服用量は、副作用を最小にしながら症状緩和を達成する可能な最低服用量まで増量滴定され得る。ゆえに、図8を参照すると、ステップ801で患者はLIDの身体症状(例えば震戦)を呈する。ステップ803では、経皮送達装置の一つ以上のセンサが症状を検出し得る。ステップ805では、センサにより収集されたデータからデータログが作成され得る。ステップ807では、データが分析され得る。ステップ809で症状(例えばLIDの症状)の重症度が許容範囲外である場合に、ステップ815では服用量が増量滴定され得る。ステップ811では、ピーク症状がニコチンピークと非同期である場合に、血漿中のピークニコチン濃度が、判断された症状のピーク重症度とより密接に一致するように、ステップ817で薬品送達タイミングが調節され得る。ステップ813で、重症度とピーク症状タイミングとが許容範囲である場合に、ステップ819では変更が行われない。そしてプロセスが反復され得る。幾つかの実施形態において、服用量は段階的に(例えば数日又は数週間に渡って)増量滴定され、患者の反応が監視され、そして増量滴定及び/又は服用タイミングの修正が継続され得る。
幾つかの実施形態では、センサにより取得されるデータは装置に記憶され得る。他の実施形態では、データはアプリに記憶され得る。他の実施形態では、データは遠隔サーバ(例えばクラウドサーバ)に記憶され得る。
幾つかの実施形態において、本書に記載の経皮薬品送達システムはコンパニオンアプリ(例えばスマートフォン、ラップトップ、又はコンピュータ)とペアリングされて療法の非薬物動態的側面を補助できる。幾つかの実施形態で、コンパニオンアプリは、例えば、瞑想、ヨガ、歌、音楽、ダンス、及び/又はエクササイズ提案の形で生活の質を向上させる付加的なサポートを提供する全体的アプローチを治療に加えることができる。アプリは、認知改善の為のパズル及び/又はゲームを含み得る。アプリは、1回以上の瞑想を行うように患者に指示することができる。食品はある種の薬物、例えばレボドパの吸収パターンに影響し得るので重要である食事の明細及びタイミングなど、食事療法についての詳細を患者が記録する為のプラットフォームをアプリが提供できる。アプリは、例えばパーキンソン病患者には有益であることが分かっている食品レシピについての情報を含み得る。緊急事態又は非コンプライアンスの場合に患者の親類及び/又は医師に知らせるのにアプリが使用され得る。
更に、上述のように、幾つかの実施形態では、経皮薬品送達装置は、患者の動作及び他の状態についての実時間及び/又は遅延フィードバックを提供する一つ以上の加速度計、コンプライアンスセンサ、ジャイロスコープ、磁力計、及び気圧センサなど一つ以上のセンサを含み得る。コンパニオンアプリは一つ以上のセンサから情報を収集して、例えば認知療法、薬品療法、データ収集、コンプライアンス監視、及び/又は、LID及び他のPD症状パターンを補助し得る。
幾つかの実施形態で、本書に記載のセンサ及び/又はコンパニオンアプリは、患者が時間通りに薬品を摂取していない場合に医者や介護者に知らせる実時間コンプライアンス監視を提供するのに使用され得る。更に、幾つかの実施形態では、センサ及び/又はコンパニオンアプリは、非コンプライアンスに基づいて症状悪化についての情報を提供するのに使用され得る。幾つかの実施形態では、症状についての情報を提供するのにアプリへのユーザ入力が使用され得る。
幾つかの実施形態では、患者のPD又はLIDの症状に関するデータを収集するのにコンパニオンアプリが使用され得る。例えば、症状は、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩であり得る。
幾つかの実施形態では、患者の症状及び24時間周期パターンの「スマート」分析に基づいてアルゴリズム人工知能コンパニオンアプリ修正が採用され得る。このような「スマート」分析では、経皮薬品送達システムの制御装置は、追跡を通して一つ以上のセンサから患者データを経時的に収集する、センサ及びコンパニオンアプリからの患者収集データに基づいてアルゴリズム予測を実施する、及び/又は薬品送達プロファイルを注意深く修正し得る。
コンパニオンアプリプロトコルを修正する一つの例示的方法は、以下の通りである。始めに、行ったゲームや(例えば患者が入力した)食事療法の結果、及び/又はアプリで実施された瞑想、歌、ダンスから収集される情報など、アプリからデータが収集され得る。幾つかの実施形態において、データは、患者がアプリで積極的に使用しているのはどの機能か、アプリでアクセスされるのはどのコンテンツか、及び/又はアプリが使用されるのはどれほどの長さかについての情報を含み得る。幾つかの実施形態で、データは、実時間生理学的反応、或いはLID若しくはPD事象、服用量プロトコル、及び/又は患者コンプライアンスデータに関する実時間データを含み得る。そしてデータがアプリから直接的に分析されるか、サーバ、携帯電話、又はパーソナルコンピュータなどの遠隔ロケーションへ送られる。幾つかの実施形態では、介護者又は医療専門家によりデータが分析され、彼らは、アプリケーションプロコトルを直接的に修正するか、コンパニオンアプリ入力を変更する提案をユーザに与えるか、アプリケーションプロトコルを変更する提案をユーザに行うことができる。他の実施形態では、データがアルゴリズムコンピュータ化システムにより分析されて、アプリケーションプロトコルをどのように変更するかに関する提案をユーザに送るか、アプリケーションプロトコルをどのように修正するかに関する提案を介護者又は医療専門家に行うことができるか、実時間又は経時的にアプリケーションプロトコルを自動的に変更できる。
幾つかの実施形態では、本書に記載の経皮的薬品送達装置は、併用療法製剤を薬品リザーバに含み得る。
パーキンソン病及びLIDを治療する為の併用療法又は多剤療法は、(単独で行われる療法である単剤療法に対して)二つ以上の薬物又はモダリティを使用する療法である。一般的に、これらの語は、単一の疾病を治療するのに多数の療法を使用することを指し、たいていは全ての療法が薬品によるものである(ただし、うつ病を治療する瞑想及び話し合い療法との併用など、非医療的療法も含み得る)。薬品併用療法は、個別の薬品の処方/投与、又は利用可能であれば、パーキンソン病及びLIDにより生じる多数の形態の症状を治療する二つ以上の活性成分(一定服用量の組み合わせなど)を含有するか一つの症状を抑えるのに一緒に使用される服用形態により達成され得る。
幾つかの実施形態では、併用療法が単一のリザーバに含まれる。他の実施形態では、多数のリザーバが使用され得る。多数のリザーバを含む経皮薬品送装置は、「経皮薬品送達装置及び方法(TRANSDERMAL DRUG DELIVERY DEVICES AND METHODS)」の名称で2017年12月5日に出願されたPCT出願第PCT/US17/64765号に記載されており、参照によりその全体が援用される。
幾つかの実施形態において、経皮薬品送達装置は、各薬品を異なる服用量で異なる時刻に投与することにより、高い精度で療法を調整し個別化するのに装置を有利に使用できるように構成され得る。
幾つかの実施形態で、本書に記載の薬品送達装置は、一つ以上のセンサ及び/又はコンパニオンアプリを使用してデータを収集し、症状のパターンから現れるデータに基づいて規則的又は併用療法を修正することができる。幾つかの実施形態において、一つ以上のセンサ及び/又はコンパニオンアプリは、収集したデータをアルゴリズムに使用して、最適な併用療法を予測するのに使用するように構成され得る。
本書に記載の経皮薬品送達装置は、アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ、カルビドパ、他のドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、他の抗コリン作用薬、MAO‐B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドのような一つ以上の他の薬品との併用でニコチンを含む併用療法を含むか、これと共に使用されるように構成され得る。幾つかの実施形態において、併用療法は上記薬品の何らかの組み合わせを含み得る。
幾つかの実施形態において、本書に記載の製剤のいずれかは多くの強度で本書に記載の経皮装置及び/又は方法に使用され得る。幾つかの実施形態では、様々な濃度のニコチンがエタノール:水(1:1)で使用され得る。本書に記載の装置及び方法は、例えば3.5mgから42mgまでの毎日のニコチン服用量を送達するように設計され得る。他の薬品の他の服用量が、その治療プロファイルに包含されるように適宜使用され得る。毎日の服用量と使用可能な対応のニコチン濃度との例を以下の表に挙げる。
Figure 2020504137
幾つかの実施形態において、本書に記載の経皮送達装置は、患者の皮膚への接着の為の接着剤を含み得る。接着剤は、再利用可能な接着剤又は使い捨て/交換可能な接着剤であり得る。幾つかの実施形態では、接着剤の代わり、又は接着剤に加えて、経皮送達装置を所定箇所に保持するのにストラップが使用され得る。
幾つかの実施形態では、本書に記載の経皮送達装置は高さが15mm未満であり得る。
幾つかの実施形態において、本書に記載の経皮送達装置は、触覚フィードバックを可能にするスクリーンなどのユーザインタフェースを含み得る。例えば、予めプログラムされたスケジュールに従って他の薬物(例えばレボドパ)を摂取するように指示することにより患者のコンプライアンスレベルを高める、及び/又は、薬品送達スケジュールを変更するのに、フィードバックが使用され得る。
幾つかの実施形態では、本書に記載の2部品薬品送達装置を組み立てるのにネスティング/ドッキングステーションが使用され得る。ネスティング/ドッキングステーションは、装置に充電する為の(例えば装置の再充電可能バッテリに充電する為の)コンソールとしても使用され得る。ネスティング/ドッキングステーションは更に、送達時刻を遠隔的に設定する為の画面を含み得る。加えて、例えば経皮送達装置が充電されている間にインターネットに接続してデータをクラウドへエクスポートするようにネスティング/ドッキングステーションが構成され得る。
幾つかの実施形態では、本書に記載の経皮送達装置は、バッテリパックを使用するモジュール式充電を介して充電され得る。他の実施形態では、本書に記載の経皮送達装置は使い捨てバッテリであり得る。
幾つかの実施形態で、本書に記載の経皮送達装置は処方のみにより利用可能となり得る。
幾つかの実施形態で、本書に記載の経皮送達装置を使用する患者は、定期的に(例えば数か月ごとに)介護者を訪ねて一つ以上のセンサから収集されたデータを介護者に提供する必要がある。
本書に記載の送達装置及び方法は、レボドパ誘発性ジスキネジアの症状を軽減するので有利である。例えば、少なくとも40%又は少なくとも50%など、少なくとも30%はLIDの症状が軽減され得る。
本書に記載のニコチンのパルス式経皮投与(ニコチン併用薬を含むか含まない)は、瞬時放出システム、遅延放出システム、又は持続放出システムの使用と対照的である。瞬時放出は、連続的又はパルス式の静脈注入又は注射を介するなどの患者への投与の直後に活性成分が利用可能となるシステムを指す。投与が瞬時に開始又は停止される為、瞬時放出システムは多くの制御を提供し、投与速度が非常に正確に制御され得る。しかしながら、穿刺針又はカテーテルを介した投与を含むので、投与は侵襲的であって望ましくない。遅延放出システムは、投与後の何らかの時点に活性成分が患者に利用可能となるシステムである。このようなシステムは、活性成分を遅延後に放出するように既知の速度で溶解する物質で活性成分が被覆又は封入される経口及び注射による薬品を含む。残念なことに、投与後に被覆剤又は封入剤の劣化を制御することはたいてい困難であり、システムの実際の性能は患者によって変動する。更に、PD又はLID患者に望ましい服用量プロファイルを達成するのに必要な患者コンプライアンスは面倒であり、診療所以外では遭遇しそうにないレベルの勤勉さを必要とする。最後に、持続放出は概して、患者に利用可能なレベルの活性成分がある時間に渡って何らかのレベルで持続されるような活性成分の放出を指す。遅延放出システムと同様に、持続放出システムは制御が困難であって患者ごとに変動性が見られる。消化管からの吸着の為、錠剤を摂取した時に患者の血液中の薬品濃度は体内で急速に上昇するが、続く血中濃度の低下は、制御が不可能な排泄及び代謝に依存する。加えて、消化管からの吸着は多くの場合、かなりの副作用(潰瘍など)につながり、肝臓に深刻なダメージを与える。
本書に記載の経皮薬品送達装置及び方法は、パーキンソン病、LID、精神的外傷から生じる神経性疾患、脳卒中、高血糖症、脳虚血、心停止、脊髄外傷、頭部外傷、周生期低酸素症、心停止及び低血糖症による神経損傷を含む虚血又は低酸素状態、てんかん、多発性硬化症、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症のような神経変性疾患、けいれん、疼痛、うつ病、不安神経症、統合失調症、筋けいれん、片頭痛、尿失禁、ニコチン禁断症状、麻薬耐性及び禁断症状、嘔吐、脳浮腫、遅発性ジスキネジア、エイズ誘発性痴呆症、眼損傷、網膜症、認知障害、及び/又は、認知、動作、感覚の機能障害などHIV感染症と関連するニューロン損傷のような疾病又は傷害を治療するのに使用され得る。
一実施形態に関して本書に記載される特徴又は要素は、別の実施形態に関して記載される何らかの特徴又は要素と組み合わされるかこれに置き換えられ得る。更に、経皮薬品送達システムは、「薬品送達方法及びシステム(Drug Delivery Methods and Systems)」の名称の米国特許出願公開第2016/0220798号に記載されており、その全体が参照により援用される。本書の実施形態に関して記載される何らかの特徴又は要素は、米国特許出願公開第2016/0220798号に記載されている特徴又は要素と組み合わされるかこれと置き換えられ得る。
幾つかの実施形態において、本書に記載の方法及び/又は装置は、経口、経鼻、舌下、静脈、又は他の非経皮薬品送達方法に使用され得る。
本書で、特徴又は要素が別の特徴又は要素の「上に」あると言及される時に、それは他の特徴又は要素のすぐ上にあっても、介在する特徴及び/又は要素が存在してもよい。対照的に、特徴又は要素が別の特徴又は要素の「すぐ上に」あると言及される時に、介在する特徴又は要素は存在しない。特徴又は要素が別の特徴又は要素に「接続」、「装着」、又は「結合」されると言及される時に、他の特徴又は要素に直接的に接続、装着、又は結合されるか、介在する特徴又は要素が存在し得ることも理解されるだろう。対照的に、特徴又は要素が別の特徴又は要素に「直接接続」、「直接装着」、又は「直接結合」されると言及される時には、介在する特徴又は要素は存在しない。一実施形態に関して記載又は図示されていても、こうして記載又は図示された特徴及び要素は他の実施形態に適用され得る。別の特徴に「隣接して」配設される構造又は特徴についての言及は隣接する特徴の上にあるかその下にある部分を有することも当業者に認知されるだろう。
本書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、発明を限定することは意図されていない。例えば、本書で使用される際に、単数形“a”,“an”,“the”は、そうではないことが文脈から明白でない限り複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される時に“comprises”及び/又は“comprising”の語は、記された特徴、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を明記しているが、一つ以上の他の特徴、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそのグループの存在又は追加を除外するものではないことが更に理解されるだろう。本書で使用される際に、“and/or”の語は、関連して挙げられた項目のうち一つ以上による組み合わせのいずれかと全てとを含み、“/”として短縮され得る。
“under(下に)”,“below(より下に)”,“lower(下方)”,“over(上に)”,“upper(上方)”その他のような空間的相対語は、図に示されている一つの要素又は特徴と別の要素又は特徴との関係を説明する際に説明を容易にする為に本書で使用され得る。空間的相対語は図に描かれた配向に加えて使用又は操作時の装置の異なる配向を包含することが意図されていることが理解されるだろう。例えば、図の装置が逆転されると、他の要素又は特徴の“under(下に)”又は“beneath(下の方に)”と記載された要素は他の要素又は特徴の“over(上の方に)”の配向となり得る。ゆえに、例示的な語“under(下に)”は、overとunderの両方の配向を包含し得る。装置は他の配向(90度回転されるか他の配向)であってもよく、本書で使用される空間的相対記述語はそれに従って解釈され得る。同様に、“upwardly(上向きに)”,“downwardly(下向きに)”,“vertical(垂直の)”,“horizontal(水平の)”その他の語は、そうではないことが明記されない限り、説明のみを目的として本書で使用される。
“first(第1の)”,“second(第2の)”の語は様々な特徴/要素を記載するのに使用され得るが、これらの特徴/要素は、そうではないことが文脈から明白でない限り、これらの語により制限されるべきではない。これらの語は一つの特徴/要素を別の特徴/要素と区別するのに使用され得る。ゆえに、本発明の教示から逸脱することなく、以下に記される第1の特徴/要素が第2の特徴/要素と称されることがあり、同様に以下に記される第2の特徴/要素が第1の特徴/要素と称されることがある。
例における使用を含めて、またそうではないことが明記されない限り、本書の明細書及び請求項で使用される際に、全ての数は、“about”(約)又は“approximately”(およそ)の語が明示されていない場合でも、これらの語が前置されているかのように解釈され得る。“about”又は“approximately”の語句は、記載される値及び/又は位置が妥当な予想範囲の値及び/又は位置に含まれることを示すように大きさ及び/又は位置を説明する時に使用され得る。例えば、数値は、記載の値(又は値範囲)の+/−0.1%、記載の値(又は値範囲)の+/−1%、記載の値(又は値範囲)の+/−2%、記載の値(又は値範囲)の+/−5%、記載の値(又は値範囲)の+/−10%等の値を有し得る。本書に挙げられるいかなる数値範囲も、これに包摂される全ての下位範囲を含むことが意図されている。
様々な実施形態が上に記載されたが、請求項に記載される発明の範囲を逸脱することなく、幾つかの変更のいずれかが様々な実施形態に加えられてもよい。例えば、記載された様々な方法ステップが実施される順序は代替的実施形態では変更されることが多く、他の代替的実施形態では一つ以上の方法ステップが完全に省略され得る。様々な装置及びシステム実施形態の任意の特徴は、幾つかの実施形態に含まれて他の実施形態には含まれなくてもよい。それ故、上記の説明は主に例示目的で設けられ、請求項に提示される発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
本書に含まれる例及び図は、主題が実践され得る特定の実施形態を限定ではなく例示として示す。上述のように、他の実施形態がこれから利用又は導出されてもよく、その為、本開示の範囲を逸脱することなく構造及び論理的な置換及び変更が行われ得る。発明の主題のこのような実施形態は、簡便性の為にのみ「発明」の語で個別的又は集合的に称され、実際には二つ以上が開示されている場合に何らかの単一の発明又は進歩的概念に本出願の範囲を恣意的に限定することは意図されていない。ゆえに、特定の実施形態が本書に図示及び説明されているが、同じ目的を達成すると考えられる構成が、示されている特定の実施形態に置き換えられてもよい。本開示は、様々な実施形態のいかなるそして全ての改変又は変形を含むことが意図されている。上記の実施形態と本書に明記されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を検討すると当業者には自明であろう。
2 分与機構
3 薬品リザーバ
4 溶剤除去要素
6 バッテリ
13 送達管
33 センサ
34 投与リザーバ
35 経皮微孔膜
90 ディスプレイ
91 制御ユニット
92 ユーザインタフェース
100 装置
300 経皮送達装置
301 リザーバ
303 ピストン
305 制御ロッド
306 歯
307 圧縮ばね
308 カム
309 バルブ
310 カム面
311 モータ
333 センサ

Claims (43)

  1. ニコチンを送達してレポドパ誘発性ジスキネジア(LID)を治療する方法であって、
    経皮送達装置を使用して第1服用量のニコチンを患者に送達することと、
    前記経皮送達装置を使用して第2服用量のニコチンを前記患者に送達することと、
    を包含し、
    前記患者におけるニコチンのピーク血漿レベルの間の不応期がLIDの症状を軽減しながらニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するように、前記第1及び第2服用量がタイミング調整される、
    方法。
  2. 前記第1及び第2服用量が24時間以内に送達される、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも一か月に渡って前記第1及び第2服用量の送達を反復することを更に包含する、請求項2の方法。
  4. 前記24時間に送達されるニコチンの総量が20と30mgの間である、請求項2の方法。
  5. 前記24時間に渡って2ピーク濃度プロファイルを作成するように2回分の服用量のニコチンのみが前記24時間に送達される、請求項2の方法。
  6. 前記不応期が5時間と15時間の間である、請求項1の方法。
  7. 前記不応期が10と12時間の間である、請求項1の方法。
  8. 前記第1服用量が、1時間以内に投与される多数回分のボーラスを含む、請求項1の方法。
  9. 3回分のボーラスが用意され、各ボーラスが70と80μLの間のニコチン製剤を含む、請求項8の方法。
  10. 前記不応期のピークトラフ比が10と80の間である、請求項1の方法。
  11. 前記不応期のピークトラフ比が15と30の間である、請求項1の方法。
  12. LIDの症状が少なくとも30%は軽減される、請求項1の方法。
  13. LIDの前記症状が、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含む、請求項1の方法。
  14. 前記ニコチンが併用療法として送達される、請求項1の方法。
  15. アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ又はカルビドパ、他のドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO−B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として前記ニコチンが送達される、請求項14の方法。
  16. レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)を治療する方法であって、
    経皮送達装置を使用して初回服用量プロトコルに従って一つ以上の第1服用量のニコチンを前記患者に送達することと、
    前記経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、
    前記データを分析してLIDの一つ以上の症状の重症度を判断することと、
    前記症状の重症度が設定量を上回る場合に、前記服用量プロトコルを増加させることと、
    増加された前記服用量プロトコルに従って一つ以上の第2服用量を送達することと、
    を包含する方法。
  17. 前記センサが加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサである、請求項16の方法。
  18. 前記服用量のニコチンを経時的に増量滴定するように送達、収集、分析、増加のステップを反復することを更に包含する、請求項16の方法。
  19. 少なくとも一か月の期間に渡って前記服用量が増量滴定される、請求項18の方法。
  20. センサからのデータの収集が、前記経皮送達装置と関連するコンパニオンアプリでデータを収集することを包含する、請求項16の方法。
  21. 更に、
    前記経皮送達装置のコンパニオンアプリからユーザ入力を収集することと、
    前記ユーザ入力を分析し、前記ユーザ入力に基づいてLIDの一つ以上の症状の重症度を判断することと、
    前記ユーザ入力に基づく前記症状の重症度が設定量を上回る場合に、前記服用量プロトコルを第2増加服用量プロトコルまで増加させることと、
    前記第2増加服用量プロトコルに従って前記一つ以上の第2服用量を送達することと、
    を包含する、請求項16の方法。
  22. LIDの前記症状が、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含む、請求項16の方法。
  23. 前記ニコチンが併用療法として送達される、請求項16の方法。
  24. アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ又はカルビドパ、他のドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO−B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として前記ニコチンが送達される、請求項23の方法。
  25. 前記初回服用量プロトコルではなく前記増加服用量プロトコルに従って前記ニコチンが投与される時に前記症状の重症度が少なくとも10%は軽減される、請求項16の方法。
  26. レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)を治療する方法であって、
    経皮送達装置を使用し服用量プロトコルに従って一つ以上の第1服用量のニコチンを前記患者へ送達することであって、前記服用量プロトコルの結果、設定ピーク時刻に前記患者のピーク血漿レベルが得られることと、
    前記経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、
    前記経皮送達装置のセンサからデータを収集することと、
    前記データを分析してLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することと、
    前記LIDの一つ以上の症状の前記タイミングが前記設定ピーク時刻からずれている場合に、前記設定ピーク時刻をシフトさせて前記一つ以上の症状の前記タイミングとより密接に重複させるように前記服用量プロトコルを調節することと、
    を包含する方法。
  27. 前記データを分析してLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することが、前記データを分析して24時間中の症状のピーク重症度のタイミングを判断することを包含する、請求項26の方法。
  28. 前記服用量プロトコルが24時間に複数の設定ピーク時刻を含む、請求項26の方法。
  29. 24時間に二つの設定ピーク時刻が設けられる、請求項28の方法。
  30. 前記センサが加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサである、請求項26の方法。
  31. センサからのデータの収集が、前記経皮送達装置と関連するコンパニオンアプリでデータを収集することを包含する、請求項26の方法。
  32. 更に、
    前記経皮送達装置のコンパニオンアプリからユーザ入力を収集することと、
    前記ユーザ入力を分析し、前記ユーザ入力に基づいてLIDの一つ以上の症状のタイミングを判断することと、
    前記ユーザ入力に基づく前記症状のタイミングが前記設定ピーク時刻からずれている場合に、前記設定ピーク時刻をシフトさせて前記一つ以上の症状の前記タイミングとより密接に重複させるように前記服用量プロトコルを調節することと、
    を包含する、請求項26の方法。
  33. LIDの前記症状が、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含む、請求項26の方法。
  34. 前記ニコチンが併用療法として送達される、請求項26の方法。
  35. アマンタジン、メマンチン、ドネペジル、レボドパ又はカルビドパ、他のドーパミン作動薬、アポモルヒネ、ロチゴチン、ラサギリン、抗コリン作用薬、MAO−B阻害剤、COMT阻害剤、プラミペキソール、ロピニロール、ピリベジル、カベルゴリン、リスリド、セレギリン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、又はサフィナミドとの併用療法として前記ニコチンが送達される、請求項34の方法。
  36. 経皮送達装置であって、
    ニコチン製剤を中に保管するように構成される製剤リザーバと、
    前記ニコチン製剤を前記リザーバから患者へ送達するように構成される経皮膜と、
    レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)と関連する一つ以上の症状を検出するように構成されるセンサと、
    を包含する経皮送達装置。
  37. 前記センサが加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、又は気圧センサである、請求項36の装置。
  38. LIDの前記症状が、震戦、頭痛、運動機能の変化、精神状態の変化、センサ機能の変化、発作、不眠症、感覚異常、及び/又は目眩を含む、請求項36の装置。
  39. 制御装置を更に包含し、前記制御装置が、
    前記センサからデータを収集し、
    前記データを分析して前記LIDの一つ以上の症状の重症度を判断し、
    前記症状の重症度が設定量を上回る場合に、前記ニコチン製剤の服用量プロトコルを増加させる、
    ように構成される、請求項36の装置。
  40. 制御装置を更に包含し、前記制御装置が、
    前記センサからデータを収集し、
    前記データを分析してLIDの前記一つ以上の症状のタイミングを判断し、
    前記LIDの一つ以上の症状のタイミングが前記経皮送達装置を使用している患者のピークニコチン濃度時刻からずれている場合に、前記設定ピーク時刻をシフトさせて前記一つ以上の症状の前記タイミングとより密接に重複するように前記ニコチン製剤についての服用量プロトコルを調節する、
    ように構成される、請求項36の装置。
  41. ニコチン製剤の複数回のボーラスを前記製剤リザーバから前記経皮膜へ送達するように構成される分与機構を更に包含する、請求項36の装置。
  42. 前記経皮膜からの溶剤の除去を可能にする構造を有する装置である、請求項36の装置。
  43. 制御装置を更に包含し、前記制御装置が、
    経皮送達装置を使用して第1服用量の前記ニコチン製剤を患者に投与し、
    第2服用量のニコチンを前記患者に送達し、前記患者のニコチンのピーク血漿レベルの間の不応期が、LIDの症状を軽減しながらニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するように前記第1及び第2服用量がタイミング調整される、
    ように構成される、請求項36の装置。
JP2019536886A 2017-01-06 2018-01-05 レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置 Pending JP2020504137A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762443549P 2017-01-06 2017-01-06
US62/443,549 2017-01-06
PCT/US2018/012646 WO2018129363A1 (en) 2017-01-06 2018-01-05 Methods and devices for treating levodopa induced dyskinesia

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020504137A true JP2020504137A (ja) 2020-02-06

Family

ID=62791259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019536886A Pending JP2020504137A (ja) 2017-01-06 2018-01-05 レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20200368175A1 (ja)
EP (1) EP3565637A1 (ja)
JP (1) JP2020504137A (ja)
AU (1) AU2018205252A1 (ja)
CA (1) CA3049116A1 (ja)
WO (1) WO2018129363A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2016211330A1 (en) 2015-01-28 2017-08-03 Chrono Therapeutics Inc. Drug delivery methods and systems
JP2020503950A (ja) 2017-01-06 2020-02-06 クロノ セラピューティクス インコーポレイテッドChrono Therapeutics Inc. 経皮薬剤送達の装置及び方法
JP7420797B2 (ja) 2018-05-29 2024-01-23 モーニングサイド ベンチャー インベストメンツ リミテッド 薬剤送達の方法及びシステム
CN112402418B (zh) * 2020-12-16 2022-03-01 安徽中烟工业有限责任公司 一种单胺氧化酶b(mao-b)抑制剂及其应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6723077B2 (en) * 2001-09-28 2004-04-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Cutaneous administration system
KR101122469B1 (ko) * 2007-04-02 2012-07-12 파킨슨즈 인스티튜트 처치 치료의 부작용을 감소시키기 위한 방법 및 조성물
EP2729148A4 (en) * 2011-07-06 2015-04-22 Parkinson S Inst COMPOSITIONS AND METHODS FOR TREATING SYMPTOMS IN PATIENTS WITH PARKINSON'S DISEASE
US10105487B2 (en) * 2013-01-24 2018-10-23 Chrono Therapeutics Inc. Optimized bio-synchronous bioactive agent delivery system
AU2016211330A1 (en) * 2015-01-28 2017-08-03 Chrono Therapeutics Inc. Drug delivery methods and systems

Also Published As

Publication number Publication date
US20200368175A1 (en) 2020-11-26
AU2018205252A1 (en) 2019-07-18
EP3565637A1 (en) 2019-11-13
WO2018129363A1 (en) 2018-07-12
CA3049116A1 (en) 2018-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240050397A1 (en) Low dose therapeutic treatment
JP2020504137A (ja) レボドパ誘発性ジスキネジアを治療する為の方法及び装置
Fox et al. The movement disorder society evidence‐based medicine review update: Treatments for the motor symptoms of Parkinson's disease
KR102459896B1 (ko) 활성제의 폐 전달을 위한 방법, 디바이스 및 시스템
TWI784261B (zh) 神經活性類固醇,其組合物及其用途
US6911475B1 (en) Use of nicotine or its derivatives in a drug for treating neurological disease, in particular Parkinson's disease
US20160338974A1 (en) Topical regional neuro affective therapy with cannabinoid combination products
US20190343760A1 (en) Topical regional neuro affective therapy with cannabinoid combination products
US20100063116A1 (en) Use of pramipexole or a salt thereof for the treatment of parkinson's disease
CN102143687B (zh) 4-氨基吡啶在改善具有脱髓鞘和其它神经系统状况的患者的神经-认知和/或神经-精神病学损伤中的用途
JP2013501805A5 (ja)
JP2022024058A (ja) 改善される運動性及び認知機能のためのアセチル-ロイシン又はその薬学的に許容される塩
US20190105315A1 (en) Compositions and methods for treatment related to fall and fall frequency in neurodegenerative diseases
Luepker Smoking and passive smoking
Kyi et al. Smoking cessation: Breaking down quit barriers within community pharmacy
Kyi et al. Breaking down quit barriers within community pharmacy.
JP6738797B2 (ja) レット症候群治療薬
JP2023065396A (ja) 神経変性疾患における転倒および転倒頻度に関連する処置のための組成物および方法
JP2024520510A (ja) 薬物抵抗性てんかんを処置する方法
JP2024023688A (ja) タシメルテオンを用いる障害の治療
Schmidt et al. Fighting Parkinson's
Lancaster Which interventions help individuals to stop smoking?
Greer Recent developments in the treatment of parkinson's disease
JP2005314380A5 (ja)