JP2020502169A - ヘプシジンを投与する方法 - Google Patents
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Abstract
本開示は、血清鉄濃度の減少が有益であり得る各種状態の治療のための治療法におけるヘプシジンの使用に関する。【選択図】なし
Description
関連出願
本出願は、2016年12月19日に出願された米国仮出願番号第62/436,070号、2017年1月6日に出願された米国仮出願番号第62/443,088号、2017年3月21日に出願された米国仮出願番号第62/474,347号、2017年6月30日に出願された米国仮出願番号第62/527,354号に対する優先権の有益性を主張し、それらはそれぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、2016年12月19日に出願された米国仮出願番号第62/436,070号、2017年1月6日に出願された米国仮出願番号第62/443,088号、2017年3月21日に出願された米国仮出願番号第62/474,347号、2017年6月30日に出願された米国仮出願番号第62/527,354号に対する優先権の有益性を主張し、それらはそれぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
鉄は、ほとんど全ての生物の成長及び生存に必要とされる必須要素である。哺乳動物では、鉄バランスは、食事に含まれる鉄の十二指腸吸収のレベルで主に調節される。吸収後、第二鉄は、循環中にアポトランスフェリンに負荷されて、赤血球前駆細胞を含む組織へ輸送され、それはそこで、トランスフェリン受容体媒介性エンドサイトーシスによって吸収される。網内系マクロファージは、老化赤血球のヘモグロビンの分解からの鉄の再利用において重要な役割を果たすのに対して、肝細胞は、フェリチンポリマーにおける生物の鉄貯蔵の大部分を含有する。
鉄欠乏の場合、同定された遺伝子欠損の病態生理学的結果は、それらが通常、鉄吸収の経路に直接関与するタンパク質の機能の損失をもたらすので十分理解されている。タンパク質として、鉄トランスポーターDMT1(Nramp2又はDCT1とも呼ばれる)、フェロポーチン(IREG1又はMTP1とも呼ばれる)、及びフェロポーチンにカップリングされた銅オキシダーゼ、即ちセルロプラスミン及びヘファスチン(haephastin)が挙げられる。更に、遺伝的鉄過剰症に伴う幾つかの異常は、他のタンパク質の同定につながってきたが、これらのタンパク質の機能的役割は、依然としてあまり理解されていない。ヒトにおいて、遺伝性ヘモクロマトーシス(HH)は、食事に含まれる鉄の過吸収によって引き起こされる一般的な常染色体劣性遺伝子疾患であり、膵臓、肝臓、及び皮膚を含む血漿並びに臓器において鉄過剰症を引き起こして、鉄沈着によって引き起こされる損傷をもたらす。
ヘモクロマトーシスは通常、染色体6P上に位置するHLA関連ヘモクロマトーシス遺伝子(HFEと称される)における突然変異によって引き起こされ、症状のある患者のほとんどが、C282Y突然変異に関してホモ接合性である。更に、他の遺伝子座が、遺伝性ヘモクロマトーシスに関係している:7q上のトランスフェリン受容体2遺伝子(TFR2)におけるナンセンス突然変異は、2つのHH非HLA関連ファミリーにおいて報告されており、若年性ヘモクロマトーシスに関する遺伝子座が、最近、染色体アームlq(HFE2)にマッピングされている。最終的に、鉄吸収は、身体鉄貯蔵のレベル及び赤血球生成に必要とされる鉄の量に応答して調節されることが長い間知られてきたが、鉄吸収を調整するように腸細胞をプログラムするシグナルの分子的性質は、依然として未知である。
本開示は、血清鉄濃度の減少が有益であり得る各種状態の治療に関する治療法におけるヘプシジン又はミニヘプシジンの使用に関する。幾つかの態様では、本発明は、対象において状態を治療する方法であって、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。幾つかの態様では、本発明は、対象において食事に含まれる鉄の吸収を減少させる方法であって、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。幾つかの態様では、本発明は、対象の血清鉄濃度を低減する方法であって、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。
幾つかの態様において、鉄恒常性障害、例えば、ヘモクロマトーシス、α−サラセミア、中間型サラセミア、β−サラセミア、鎌状赤血球症、不応性貧血、鉄芽球性貧血、ダイヤモンド−ブラックファン貧血(DBA)、又は溶血性貧血を治療又は予防する方法が、本明細書中に提供される。これらの状態に対する既存の治療処置は、多くの場合、患者にとって負担であるか又は時間がかかり、多くの場合において患者の健康と幸福に永続的な改善をもたらすことができない。
ヘプシジンは、感染性疾患に対する体の反応を変化させ、ヘプシジンが感染性病原体に対して有し得るいかなる直接的な効果をも超える利益を与える。このような利益は、赤血球の死滅により引き起こされる血液鉄レベルの増加を和らげること、血液鉄を隔離し、それにより感染性病原体のこの栄養素への接触を制限すること、及び/又は宿主細胞が感染性病原体に感染する傾向を減少させることを含む。したがって、その他の態様において、感染、例えば全身感染、例えば肺炎、腹腔内敗血症、細菌感染、及び/又は寄生生物感染(例えば、マラリア)を治療又は予防する方法が本明細書中に提供される。ある特定の実施形態において、状態は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染であってよく、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染を治療するための1つ以上の作用物質に対して耐性であってよい。幾つかの実施形態において、細菌はグラム陰性菌(gram−negative bacteria)であってよい。
さらに他の態様において、本発明は、本明細書中で開示される組成物(例えば、ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物)と場合により抗寄生生物薬とを対象に共同して投与することにより、対象における寄生虫感染を治療又は予防する方法に関する。幾つかの態様において、本発明は、寄生生物感染(例えば、マラリア又は肝蛭症のような吸虫感染)を有する対象において薬剤耐性を予防する方法であって、抗寄生生物薬(例えば、特定の感染が耐性を有する薬物)とヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物とを対象に投与することを含む方法に関する。
幾つかの態様において、本発明は、ヘプシジン又はミニヘプシジンと場合により肺炎を治療するための1つ以上の治療薬とを対象に共同して投与することにより、対象における肺炎(例えば、細菌性、ウイルス性、真菌性、及び/又は寄生生物性肺炎)を治療する方法に関する。幾つかの実施形態において、本発明は、肺炎を有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質と1つ以上の治療薬とを、別個に又は一緒に(例えば、単一の組成物に配合して)対象に共同して投与することを含む方法に関する。
ある特定の態様において、本発明は、対象におけるマラリアを治療又は予防する方法であって、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。その他の態様において、本発明は、マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。
本開示はまた、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む医薬組成物に関する。幾つかの態様において、本発明は、対象におけるマラリアを治療又は予防する方法であって、抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。幾つかの態様において、本発明は、マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。
幾つかの態様では、本発明は、対象において状態を治療する方法であって、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。幾つかの態様では、本発明は、対象における血清鉄濃度を低減する方法であって、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。上記方法は、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を1週間に1回、2回、又は3回投与することを含み得る。ヘプシジン又はミニヘプシジンを投与することは、皮下投与、例えば皮下注射を含み得る。或いは、ヘプシジン又はミニヘプシジンを投与することは、静脈内投与を含み得る。対象は、ヘモクロマトーシス、α−サラセミア、中間型サラセミア、β−サラセミア、鎌状赤血球症、不応性貧血、鉄芽球性貧血、ダイアモンド−ブラックファン貧血(DBA)、又は溶血性貧血を有し得る。対象は、全身感染、例えば肺炎、腹腔内敗血症、細菌感染、及び/又は寄生生物感染(例えば、マラリア)を有し得る。幾つかの態様において、本発明は、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む医薬組成物に関する。幾つかの態様において、本発明は、対象におけるマラリアを治療又は予防する方法であって、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。幾つかの態様において、本発明は、マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、抗マラリア薬、例えばアルテスネートと、ヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含む方法に関する。
I.投与量
上記方法は、対象に、ヘプシジン又はミニへプシジン約10μg〜約1グラム、例えばヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約100mg、約200μg〜約50mg、又は約500μg〜約10mg、約500μg〜約5mg、又は約500μg〜約2mgを投与することを含み得る。上記方法は、ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg、約150μg、約200μg、約250μg、約300μg、約333μg、約400μg、約500μg、約600μg、約667μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約950μg、約1000μg、約1200μg、約1250μg、約1300μg、約1333μg、約1350μg、約1400μg、約1500μg、約1667μg、約1750μg、約1800μg、約2000μg、約2200μg、約2250μg、約2300μg、約2333μg、約2350μg、約2400μg、約2500μg、約2667μg、約2750μg、約2800μg、約3mg、約3.3mg、約3.5mg、約3.7mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、又は約10mgを投与することを含み得る。
上記方法は、対象に、ヘプシジン又はミニへプシジン約10μg〜約1グラム、例えばヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約100mg、約200μg〜約50mg、又は約500μg〜約10mg、約500μg〜約5mg、又は約500μg〜約2mgを投与することを含み得る。上記方法は、ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg、約150μg、約200μg、約250μg、約300μg、約333μg、約400μg、約500μg、約600μg、約667μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約950μg、約1000μg、約1200μg、約1250μg、約1300μg、約1333μg、約1350μg、約1400μg、約1500μg、約1667μg、約1750μg、約1800μg、約2000μg、約2200μg、約2250μg、約2300μg、約2333μg、約2350μg、約2400μg、約2500μg、約2667μg、約2750μg、約2800μg、約3mg、約3.3mg、約3.5mg、約3.7mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、又は約10mgを投与することを含み得る。
ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することは、組成物のボーラスを投与することを含む。
上記方法は、組成物を対象に少なくとも1カ月に1回、例えば少なくとも1週間に1回投与することを含み得る。上記方法は、組成物を対象に1週間に1回、2回、3回、4回、5回、6回、又は7回投与することを含み得る。好ましい実施形態では、上記方法は、組成物を対象に1週間に1回、2回、又は3回投与することを含む。
上記方法は、組成物が投与されるたびに、ヘプシジン又はミニへプシジン約10μg〜約1グラム、例えばヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約100mg、約200μg〜約50mg、約500μg〜約10mg、約500μg〜約5mg、又は約500μg〜約2mgを対象に投与することを含み得る。上記方法は、組成物が投与されるたびに、ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg、約150μg、約200μg、約250μg、約300μg、約333μg、約400μg、約500μg、約600μg、約667μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約950μg、約1000μg、約1200μg、約1250μg、約1300μg、約1333μg、約1350μg、約1400μg、約1500μg、約1667μg、約1750μg、約1800μg、約2000μg、約2200μg、約2250μg、約2300μg、約2333μg、約2350μg、約2400μg、約2500μg、約2667μg、約2750μg、約2800μg、約3mg、約3.3mg、約3.5mg、約3.7mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、又は約10mgを対象に投与することを含み得る。
好ましい実施形態では、約200mg未満のヘプシジン又はミニヘプシジンが、組成物が投与されるたびにヒト対象に投与される。幾つかの実施形態では、約150mg未満、例えば約100mg未満、約90mg未満、約80mg未満、約70mg未満、約60mg未満又は約50mg未満のヘプシジン又はミニヘプシジンが、組成物が投与されるたびにヒト対象に投与される。
驚くべきことに、ヘプシジンの用量は、ヘプシジン1mg及びヘプシジン5mgの用量でヒト対象において有効性を示す。この投与量での有効性は、マウス、ラット及びイヌにおける動物研究に基づいて予想されなかった。したがって、幾つかの実施形態では、10mg未満、例えば約9mg未満、約8mg未満、約7mg未満、約6mg未満、約5mg、約4mg未満、約3mg未満、約2mg未満、又は約1mg未満のヘプシジン又はミニヘプシジンが、組成物が投与されるたびにヒト対象に投与される。幾つかの実施形態では、ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約10mg、例えば約100μg〜約9mg、約100μg〜約8mg、約100μg〜約7mg、約100μg〜約6mg、約100μg〜約5mg、約100μg〜約4mg、約100μg〜約3mg、約100μg〜約2mg、又は約100μg〜約1mgが、組成物が投与されるたびにヒト対象に投与される。
II.適応症
状態は、α−サラセミア、中間型サラセミア、β−サラセミア、ヘモクロマトーシス、鎌状赤血球症、不応性貧血、又は溶血性貧血であり得る。状態は、ヘモクロマトーシスであってもよく、ヘモクロマトーシスは、遺伝性ヘモクロマトーシスであり得る。状態は、ヘモクロマトーシスであってもよく、ヘモクロマトーシスは、肝細胞癌、心筋症、又は糖尿病に伴い得る。状態は、貧血であってもよい。貧血は、例えば、異常ヘモグロビン症、鉄芽球性貧血、骨髄異形成症候群(MDS)に伴う貧血、又は先天性貧血であり得る。状態は、骨髄異形成症候群(MDS)であってもよい。状態は、ダイアモンド−ブラックファン貧血であってよい。状態は、異常ヘモグロビン症、鉄芽球性貧血、又は先天性貧血であり得る。幾つかの実施形態では、状態は、肝細胞癌、心筋症、又は糖尿病であり得る。
状態は、α−サラセミア、中間型サラセミア、β−サラセミア、ヘモクロマトーシス、鎌状赤血球症、不応性貧血、又は溶血性貧血であり得る。状態は、ヘモクロマトーシスであってもよく、ヘモクロマトーシスは、遺伝性ヘモクロマトーシスであり得る。状態は、ヘモクロマトーシスであってもよく、ヘモクロマトーシスは、肝細胞癌、心筋症、又は糖尿病に伴い得る。状態は、貧血であってもよい。貧血は、例えば、異常ヘモグロビン症、鉄芽球性貧血、骨髄異形成症候群(MDS)に伴う貧血、又は先天性貧血であり得る。状態は、骨髄異形成症候群(MDS)であってもよい。状態は、ダイアモンド−ブラックファン貧血であってよい。状態は、異常ヘモグロビン症、鉄芽球性貧血、又は先天性貧血であり得る。幾つかの実施形態では、状態は、肝細胞癌、心筋症、又は糖尿病であり得る。
状態は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染であり得る。状態は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染であってもよく、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染を治療するための1つ以上の作用物質に対して耐性であり得る。幾つかの実施形態において、対象は、腹部敗血症及び/又は全身感染を有する。
幾つかの実施形態では、状態はウイルス感染であり、ウイルスは、B型肝炎、C型肝炎、又はデングウイルスである。
幾つかの実施形態では、状態は細菌感染であり、細菌は、大腸菌(Escherichia coli)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)(例えば、M.アフリカヌム(M.africanum)、M.アビウム(M.avium)、M.ツベルクローシス(M.tuberculosis)、M.ボビス(M.bovis)、M.カネッティ(M.canetti)、M.カンサシ(M.kansasii)、M.レプラ(M.leprae)、M.レプロマトーシス(M.lepromatosis)、又はM.ミクロチ(M.microti))、ナイセリア・シネレア(Neisseria cinerea)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、又はB群溶血性連鎖球菌(Streptococcus agalactiae)である。細菌は、グラム陰性菌(gram−negative bacteria)、例えば、酢酸菌(Acetic acid bacteria)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter Baumanii)、ブデロビブリオ属(Bdellovibrio)、ボレリア属(Borrelia)、ボルタデラ属(Bortadella)、バークホルデリア属(Burkhoderia)、クラミジア属(Chlamydia)、シアノバクテリア門(Cyanobacteria)、カンピロバクター属(Campylobacter)、シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、緑色硫黄細菌(green sulfur bacteria)、緑色非硫黄細菌(green non−sulfur bacteria)、インフルエンザ菌(Haemophilus Influenzae)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、ヘモフィルス属(Hemophilus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、レジオネラ属(Legionella)、レプトスピラ属(Leptospiria)、モラクセラ属(Moraxella)、ニトロバクター属(Nitrobacter)、シュードモナス属(Pseudomonas)、プロテウス属(Proteus)、リケッチア属(Rickettsia)、セラチア属(Serratia)、サルモネラ属(Salmonella)、赤痢菌属(Shigella)、スピロヘータ門(spirochaetes)、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)、チオバクター属(Thiobacter)、トレポネーマ属(Treponema)、ビブリオ属(Vibrio)、又はエルシニア属(Yersinia)であってもよい。状態は細菌感染であってもよく、細菌感染は、結核であり得る。
幾つかの実施形態では、状態は真菌感染であり、真菌は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)である。状態は真菌感染であってよく、真菌感染はムコール症(Mucormycosis)であってよい。
幾つかの実施形態では、状態は原生生物感染であり、原生生物が、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)、プラスモジウム属(Plasmodium)(例えば、熱帯熱マラリア原虫(P.falciparum)、三日熱マラリア原虫(P.vivax)、卵形マラリア原虫(P.ovale)、又は四日熱マラリア原虫(P.malariae))、ブルーストリパノソーマ(Trypanosoma brucei)(例えば、ガンビアトリパノソーマ(T.brucei gambiense)又はローデシアトリパノソーマ(T.brucei rhodesiense))、又はリーシュマニア属(Leishmania)である。幾つかの実施形態において、原生生物はネグレリア属(Naegleria)である。状態は、シャーガス病、マラリア、アフリカ睡眠病、又はリーシュマニア症であり得る。
上記方法は、4−アミノサリチル酸、アルデスルホン、アミカシン、アミチオゾン、ベダキリン、カプレオマイシン、クロファジミン、サイクロセリン、ダプソン、デラマニド、エタンブトール、フルオロキノロン、イソニアジド、カナマイシン、修飾ワクシニアAnkara 85A(MVA85A)、モリナミド、オフロキサシン、ピラジナミド、組換えカルメット・ゲラン菌(Bacillus Calmette−Guerin)30(rBCG30)、リファンピシン、リファタール、ストレプトマイシン、テリジドン、及び/又はチオアセタゾンの、対象への共同投与(conjoint administration)を含み得る。上記方法は、バロフロキサシン、シノキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、デラフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、フレロキサシン、第4世代、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、イバフロキサシン、JNJ−Q2、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジクス酸、ネモノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルビフロキサシン、オキソリニン酸、パズフロキサシン、ペフロキサシン、ピペミド酸、ピロミド酸、プルリフロキサシン、ロソクサシン、ルフロキサシン、サラフロキサシン、シタフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、及び/又はトロバフロキサシンの、対象への共同投与を含み得る。ある特定のそのような実施形態では、状態は、結核及び/又はマイコバクテリウム属感染であり得る。状態は結核であってもよく、結核は、薬剤耐性結核であり得る。状態は、結核であってもよく、結核は、多剤耐性結核(MDR−TB)、広範囲薬剤耐性結核(XDR−TB)、又は完全薬剤耐性(totally drug−resistant)結核(TDR−TB)であり得る。状態は結核であってもよく、結核は、薬剤耐性、多剤耐性、広範囲薬剤耐性、又は完全薬剤耐性でなくてもよい。状態は、結核及び/又はマイコバクテリウム属感染であってもよく、状態は、イソニアジド、エタンブトール、リファンピシン、ピラジナミド、オフロキサシン、1つ以上のフルオロキノロン、アミカシン、カナマイシン、及び/又はカプレオマイシンに対して耐性であり得る。
上記方法は、フルコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、及び/又はイトラコナゾールの、対象への共同投与を含み得る。ある特定のそのような実施形態では、状態は、シャーガス病及び/又はクルーズトリパノソーマ感染であってもよく、状態は、フルコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、及び/又はイトラコナゾールのうちの1つ以上に対して耐性であり得る。上記方法は、フルコナゾール、ベンズニダゾール、及び/又はアンホテリシンBの、対象への共同投与を含み得る。
状態はアフリカ睡眠病であってもよく、上記方法は、ヒ素剤(arsenical)及び/又はジアミジンを、対象へ共同して投与することを含み得る。状態は、アフリカ睡眠病及び/又はブルーストリパノソーマ感染であってもよく、状態は、ヒ素剤及び/又はジアミジンに対して耐性であり得る。
状態はリーシュマニア症であってもよく、上記方法は、五価アンチモンを、対象へ共同して投与することを含み得る。状態は、リーシュマニア症であってもよく、状態は、五価アンチモンに対して耐性であり得る。上記方法は、アンホテリシン、アンホテリシンB、五価アンチモン、ミルテホシン、パロモマイシン、及び/又はフルコナゾールを、対象へ共同して投与することを含み得る。
状態は、マラリアであってもよい。状態は、マラリアであってもよく、マラリアは、マラリアを治療するための1つ以上の作用物質に対して耐性であり得る。状態は、マラリアであってもよく、上記方法は、クロロキン、キニーネ、スルファドキシン−ピリメタミン、ハロファントリン、アトバコン、及び/又はメフロキンの、対象への共同投与を含み得る。状態は、マラリアであってもよく、マラリアは、クロロキン、キニーネ、スルファドキシン−ピリメタミン、ハロファントリン、アトバコン、及び/又はメフロキンのうちの1つ以上に対して耐性であり得る。状態は、多剤耐性熱帯熱マラリア感染であり得る。本明細書中に提供する方法は、対象におけるマラリアを、抗マラリア薬と組み合わせて、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物で治療することを含む。上記方法は、1つ以上の抗マラリア薬(例えば、テトラサイクリン、クアニン(quanine)様薬物、及びアルテメシニン(artemesinin)誘導体)の、対象への共同投与を含み得る。例示的な抗マラリア薬として、テトラサイクリン(例えば、テトラサイクリン又はテトラサイクリン誘導体)、プログアニル、クロルプログアニル、ピロナリジン、ルメファントリネル(lumefantrinel)、メフロキン、ダプソン、アトバコン、及び/又はアルテスネートが挙げられる。上記方法は、アルテミシニン又はアルテミシニン誘導体の、対象への共同投与を含み得る。上記方法は、アルテスネート、アルテミシニン、ジヒドロ−アルテミシニン、アルテリネート(artelinate)、アルテエーテル、及び/又はアルテムエーテルの、対象への共同投与を含み得る。
幾つかの態様では、マラリアは、マラリアの薬剤耐性株である。幾つかの態様では、本明細書中に提供する方法は、対象における鉄欠乏(depravation)を誘導する組成物(例えば、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物)及び抗マラリア薬(例えば、本明細書中に開示する抗マラリア薬)を対象に共同して投与することによって、対象における抗マラリア薬剤耐性を予防する方法である。上記方法は、アルテミシニン又はアルテミシニン誘導体の、対象への共同投与を含み得る。幾つかの態様では、本明細書中に提供する方法は、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を、アルテミシニン又はアルテミシニン誘導体と共同して対象に投与することによって、対象におけるアルテミシニン又はアルテミシニン誘導体薬剤耐性を予防する方法である。幾つかの実施形態では、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物及び抗マラリア薬を対象に共同して投与することによって、対象における抗マラリア薬剤耐性を予防又は治療する方法が、本明細書中に提供される。
幾つかの態様では、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することによって、対象におけるマラリアを治療する方法が、本明細書中に提供される。幾つかの実施形態では、対象は、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物の投与前に、抗マラリア薬(例えば、本明細書中に開示する抗マラリア薬)を用いてマラリアに関して治療されている。幾つかの実施形態では、対象は、抗マラリア薬物治療に応答して、有害な副作用を有する。幾つかの態様では、対象は、抗マラリア薬に不応性である。幾つかの態様では、対象は、抗マラリア薬に対して禁忌である。対象は、グルコース−6−リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症を有し得る。G6PD欠損症は、酸素を肺から組織へと身体全体にわたって運搬する赤血球に影響を及ぼすX染色体伝達障害である。罹患した個体において、グルコース−6−リン酸脱水素酵素の欠損は、赤血球を早熟に分解させる。赤血球のこの破壊は、溶血と呼ばれる。グルコース−6−リン酸脱水素酵素欠損症に伴う最も一般的な医学的問題は、溶血性貧血であり、それは、赤血球が、身体がそれを交換することができるよりも速く破壊される場合に起こる。グルコース−6−リン酸脱水素酵素欠損症を有する人々において、溶血性貧血は、ほとんどの場合、細菌若しくはウイルス感染によって、又はある特定の薬物(例えば、マラリアを治療するのに使用される薬物療法)によって誘発される。幾つかの態様では、対象がG6PD欠損症を有するかどうかを決定すること、及び対象がG6PD欠損症を有する場合、本明細書中に開示するヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物を対象に投与することによって、対象におけるマラリアを治療する方法が、本明細書中に提供される。上記組成物は、抗マラリア薬とともに共同して投与され得る。対象は、半定量的又は定量的分析によって、G6PD欠損症に関してスクリーニングされ得る。半定量的分析として、G6PD活性の結果として産生される補酵素産物の生成、例えばニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)からのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)の生成を検出する試験が挙げられる。この試験の一例は、蛍光スポット試験である。この試験は、NADPからのNADPHの生成を測定する。試験は、血液スポットが、紫外線下で蛍光を示すことができない場合に陽性である。スポット試験の変形は、裸眼検査による単純な色彩変化によって読み取ることができる試験を含む。例えば、メトヘモグロビン還元試験(MRT)によってNADPH濃度を間接的に決定することを含む他の半定量的方法を用いてもよい。この試験は、NADPH酸化後に産生されるメトヘモグロビンレベルを測定する。用いられ得る更に別の試験は、細胞化学的分類アッセイであり、それは、個々の赤血球のレベルでの古典的なメトヘモグロビン還元試験の蛍光測定的読取りを提供する。定量的試験として、分光光度的アッセイが挙げられ、ここで、NADPH生成の割合が、特異的な波長で分光光度的に測定される。G6PD欠損症に関する他の試験として、DNAベースの遺伝子型解析及び配列決定が挙げられる。
本開示のある組成物は、抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む。幾つかの態様において、抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することにより、対象におけるマラリアを治療又は予防する方法が、本明細書中に提供される。幾つかの実施形態では、マラリアは、マラリアの薬剤耐性株である。幾つかの態様では、本明細書中に提供する方法は、抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物で、マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服し、予防し又は阻害することを含み得る。例示的な抗マラリア薬として、テトラサイクリン(例えばテトラサイクリン又はテトラサイクリン誘導体)、プログアニル、クロルプログアニル、ピロナリジン、ルメファントリネル(lumefantrinel)、メフロキン、ダプソン、アトバコン、アルテスネート及びアルテミシニン、好ましくはアルテスネートが挙げられる。したがって、好ましい方法は、アルテスネートとヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む組成物を対象に投与することを含み得る。
状態は、鎌状赤血球症であり得る。幾つかの実施形態では、対象は、鎌状赤血球症又は鎌状赤血球貧血であると診断される。ヘプシジン又はミニヘプシジンは、全身鉄欠乏を誘導しないか、又は対象における既存の鉄欠乏を悪化させない用量で、対象に投与され得る。鉄欠乏は、無効の赤血球形成、低レベルの血清鉄、又は鉄結合能の減少の結果であり得る。当業者の医師又は獣医師は、必要とされる組成物(例えば、ヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物)の有効量を容易に決定及び処方することができる。例えば、医師又は獣医師は、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで、組成物において用いられる化合物の用量を処方及び/又は投与して、所望の効果が達成されるまで、投与量を徐々に増大することができる。
状態は寄生虫感染であり得る。抗寄生生物薬と本明細書中で開示される組成物(例えば、ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物)とを対象に共同して投与することにより、対象における寄生虫感染を治療又は予防する方法が、本明細書中に提供される。寄生虫は、吸虫(例えば、カンテツ属寄生生物(Fasciola parasite)のような肝吸虫)であってよい。対象は、肝蛭症又は肺吸虫症を有し得る。抗寄生生物薬は駆虫薬であってよい。幾つかの実施形態において、抗寄生生物薬は、トリクラベンダゾール、ニタゾキサニド、メトロニダゾール、ニクロホラン、クロロキン、アルテスネート、アルマメンタリウム(armamentarium)、プラジカンテル、ビチオノール、エメチン、デヒドロエメチン、又はそれらの誘導体であってよい。好ましいこのような実施形態において、抗寄生生物薬はトリクラベンダゾールである。幾つかの実施形態において、対象は薬剤耐性寄生虫感染(例えば、トリクラベンダゾール耐性肝蛭症)を有する。
幾つかの態様において、対象における肝蛭症を治療又は予防する方法であって、トリクラベンダゾールとヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物とを対象に共同して投与することを含む方法が、本明細書中に提供される。また、寄生生物感染(例えば、肝蛭症のような吸虫感染)を有する対象において薬剤耐性を予防する方法であって、抗寄生生物薬(例えば、特定の感染が耐性を有する薬物)とヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物とを対象に投与することを含む方法も、本明細書中に提供される。抗寄生生物薬は、駆虫薬であってよい。幾つかの実施形態において、抗寄生生物薬は、トリクラベンダゾール、ニタゾキサニド、メトロニダゾール、ニクロホラン、クロロキン、アルテスネート、アルマメンタリウム(armamentarium)、プラジカンテル、ビチオノール、エメチン、デヒドロエメチン、又はそれらの誘導体であり得る。
状態は肺炎であってもよい。幾つかの実施形態において、対象が薬剤耐性肺炎、例えば抗生物質耐性肺炎を有してもよい。肺炎は、細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎、又は寄生生物性肺炎であってよい。1つ以上の抗生物質(例えば、マクロライド、ケトライド、フルオロケトライド、テトラサイクリン、フルオロキノロン、セファロスポリン、ペニシリン、アトバコン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、又はバンコマイシン)とヘプシジン又はミニヘプシジンとを対象に共同して投与することにより、対象における肺炎(例えば、細菌性肺炎)を治療する方法が、本明細書中に提供される。例示的なウイルス性肺炎を治療する方法は、抗ウイルス薬(例えば、アマンタジン、リマンタジン、ザナミビル、アシクロビル、リババリン(ribavarin)、又はオセルタミビル)とヘプシジン又はミニヘプシジンとを対象に共同して投与することを含んでよい。例示的な真菌性肺炎を治療する方法は、抗真菌薬(例えば、アンホテリシンB、ボリコナゾール、ポサコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、フルシトシン、ケトコナゾール、トリアゾール、エキノカンジン、イサブコナゾール、アトバコン、又はカスポファンギン)とヘプシジン又はミニヘプシジンとを対象に共同して投与することを含んでよい。例示的な寄生生物性肺炎を治療する方法は、抗寄生生物薬(例えば、駆虫薬)とヘプシジン又はミニヘプシジンとを対象に共同して投与することを含んでよい。
III.対象
対象は、哺乳動物であり得る。対象は、齧歯類、ウサギ類、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、又は霊長類であり得る。好ましい実施形態では、対象はヒトである。対象は、雄又は雌であり得る。対象は、乳幼児、小児又は成体であり得る。
対象は、哺乳動物であり得る。対象は、齧歯類、ウサギ類、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、又は霊長類であり得る。好ましい実施形態では、対象はヒトである。対象は、雄又は雌であり得る。対象は、乳幼児、小児又は成体であり得る。
幾つかの実施形態では、対象の血清鉄濃度は、組成物を投与する前に、少なくとも約50μg/dL、例えば少なくとも約55μg/dL、少なくとも約60μg/dL、少なくとも約65μg/dL、少なくとも約70μg/dL、少なくとも約75μg/dL、少なくとも約80μg/dL、少なくとも約85μg/dL、少なくとも約90μg/dL、少なくとも約95μg/dL、少なくとも約100μg/dL、少なくとも約110μg/dL、少なくとも約120μg/dL、少なくとも約130μg/dL、少なくとも約140μg/dL、少なくとも約150μg/dL、少なくとも約160μg/dL、少なくとも約170μg/dL、少なくとも約175μg/dL、少なくとも約176μg/dL、少なくとも約177μg/dL、少なくとも約180μg/dL、少なくとも約190μg/dL、少なくとも約200μg/dL、少なくとも約210μg/dL、少なくとも約220μg/dL、少なくとも約230μg/dL、少なくとも約240μg/dL、少なくとも約250μg/dL、少なくとも約260μg/dL、少なくとも約270μg/dL、少なくとも約280μg/dL、少なくとも約290μg/dL、又は少なくとも約300μg/dLである。対象の血清鉄濃度は、組成物を投与する前に、約50μg/dL〜約500μg/dL、例えば約55μg/dL〜約500μg/dL、約60μg/dL〜約500μg/dL、約65μg/dL〜約500μg/dL、約70μg/dL〜約500μg/dL、約75μg/dL〜約500μg/dL、約80μg/dL〜約500μg/dL、約85μg/dL〜約500μg/dL、約90μg/dL〜約500μg/dL、約95μg/dL〜約500μg/dL、約100μg/dL〜約500μg/dL、約110μg/dL〜約500μg/dL、約120μg/dL〜約500μg/dL、約130μg/dL〜約500μg/dL、約140μg/dL〜約500μg/dL、約150μg/dL〜約500μg/dL、約160μg/dL〜約500μg/dL、約170μg/dL〜約500μg/dL、約175μg/dL〜約500μg/dL、約176μg/dL〜約500μg/dL、約177μg/dL〜約500μg/dL、約180μg/dL〜約500μg/dL、約190μg/dL〜約500μg/dL、約200μg/dL〜約500μg/dL、約210μg/dL〜約500μg/dL、約220μg/dL〜約500μg/dL、約230μg/dL〜約500μg/dL、約240μg/dL〜約500μg/dL、約250μg/dL〜約500μg/dL、約260μg/dL〜約500μg/dL、約270μg/dL〜約500μg/dL、約280μg/dL〜約500μg/dL、約290μg/dL〜約500μg/dL、又は約300μg/dL〜約500μg/dLであり得る。
好ましい実施形態では、組成物を対象に投与することは、対象の血清鉄濃度を減少させる。例えば、組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも約5μg/dL、少なくとも約10μg/dL、少なくとも約5μg/dL、少なくとも約20μg/dL、少なくとも約30μg/dL、少なくとも約40μg/dL、少なくとも約50μg/dL、少なくとも約60μg/dL、少なくとも約70μg/dL、少なくとも約80μg/dL、少なくとも約90μg/dL、又は少なくとも約100μg/dL分減少させる。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも24時間減少させ得る。例えば、組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも24時間、少なくとも約5μg/dL分減少させ得る。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも4時間、少なくとも6時間、又は少なくとも12時間、少なくとも約5μg/dL分減少させ得る。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも1日間、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、又は少なくとも8日間、少なくとも約5μg/dL分減少させ得る。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも約5%、例えば少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、又は更には少なくとも約30%分減少させ得る。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも4時間、少なくとも6時間、又は少なくとも12時間、少なくとも約5%分減少させ得る。組成物を投与することは、対象の血清鉄濃度を、少なくとも1日間、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、又は少なくとも8日間、少なくとも約5%分減少させ得る。
幾つかの実施形態では、対象は、組成物を投与する前に、約1000ng/mL未満、例えば約900ng/mL未満、約800ng/mL未満、約700ng/mL未満、約600ng/mL未満、約500ng/mL未満、約400ng/mL未満、約300ng/mL未満、約200ng/mL未満、約100ng/mL未満、約90ng/mL未満、約80ng/mL未満、約70ng/mL未満、約60ng/mL未満、約50ng/mL未満、約40ng/mL未満、約30ng/mL未満、約20ng/mL未満、又は約10ng/mL未満の血清ヘプシジン濃度を有する。対象は、組成物を投与する前に、約1ng/mL〜約1000ng/mL、例えば約1ng/mL〜約900ng/mL、約1ng/mL〜約800ng/mL、約1ng/mL〜約700ng/mL、約1ng/mL〜約600ng/mL、約1ng/mL〜約500ng/mL、約1ng/mL〜約400ng/mL、約1ng/mL〜約300ng/mL、約1ng/mL〜約200ng/mL、約1ng/mL〜約100ng/mL、約1ng/mL〜約90ng/mL、約1ng/mL〜約80ng/mL、約1ng/mL〜約70ng/mL、約1ng/mL〜約60ng/mL、約1ng/mL〜約50ng/mL、約1ng/mL〜約40ng/mL、約1ng/mL〜約30ng/mL、約1ng/mL〜約20ng/mL、又は約1ng/mL〜約10ng/mLの血清ヘプシジン濃度を有し得る。
幾つかの実施形態では、対象は、組成物を投与する前に、約10ng/mLを上回る、例えば約20ng/mLを上回る、約30ng/mLを上回る、約40ng/mLを上回る、約50ng/mLを上回る、約60ng/mLを上回る、約70ng/mLを上回る、約80ng/mLを上回る、約90ng/mLを上回る、約100ng/mLを上回る、約200ng/mLを上回る、約300ng/mLを上回る、約400ng/mLを上回る、約500ng/mLを上回る、約600ng/mLを上回る、約700ng/mLを上回る、約800ng/mLを上回る、約900ng/mLを上回る、約1000ng/mLを上回る、約2000ng/mLを上回る、約3000ng/mLを上回る、約4000ng/mLを上回る、約5000ng/mLを上回る、約6000ng/mLを上回る、約7000ng/mLを上回る、約8000ng/mLを上回る、約9000ng/mLを上回る、又は更には約10μg/mLを上回る血清フェリチン濃度を有する。対象は、組成物を投与する前に、約10ng/mL〜約100μg/mL、例えば約20ng/mL〜約100μg/mL、約30ng/mL〜約100μg/mL、約40ng/mL〜約100μg/mL、約50ng/mL〜約100μg/mL、約60ng/mL〜約100μg/mL、約70ng/mL〜約100μg/mL、約80ng/mL〜約100μg/mL、約90ng/mL〜約100μg/mL、約100ng/mL〜約100μg/mL、約200ng/mL〜約100μg/mL、約300ng/mL〜約100μg/mL、約400ng/mL〜約100μg/mL、約500ng/mL〜約100μg/mL、約600ng/mL〜約100μg/mL、約700ng/mL〜約100μg/mL、約800ng/mL〜約100μg/mL、約900ng/mL〜約100μg/mL、又は約1000ng/mL〜約100μg/mLの血清フェリチン濃度を有し得る。対象は、組成物を投与する前に、約10ng/mL〜約20μg/mL、例えば約20ng/mL〜約20μg/mL、約30ng/mL〜約20μg/mL、約40ng/mL〜約20μg/mL、約50ng/mL〜約20μg/mL、約60ng/mL〜約20μg/mL、約70ng/mL〜約20μg/mL、約80ng/mL〜約20μg/mL、約90ng/mL〜約20μg/mL、約100ng/mL〜約20μg/mL、約200ng/mL〜約20μg/mL、約300ng/mL〜約20μg/mL、約400ng/mL〜約20μg/mL、約500ng/mL〜約20μg/mL、約600ng/mL〜約20μg/mL、約700ng/mL〜約20μg/mL、約800ng/mL〜約20μg/mL、約900ng/mL〜約20μg/mL、又は約1000ng/mL〜約20μg/mLの血清フェリチン濃度を有し得る。
幾つかの実施形態では、対象は、組成物を投与する前に、約10μg/mL未満、例えば約1000ng/mL未満、約900ng/mL未満、約800ng/mL未満、約700ng/mL未満、約600ng/mL未満、約500ng/mL未満、約400ng/mL未満、約300ng/mL未満、約200ng/mL未満、約100ng/mL未満、約90ng/mL未満、約80ng/mL未満、約70ng/mL未満、約60ng/mL未満、約50ng/mL未満、約40ng/mL未満、約30ng/mL未満、約20ng/mL未満、又は約10ng/mL未満の血清フェリチン濃度を有する。対象は、組成物を投与する前に、約1ng/mL〜約1000ng/mL、例えば約1ng/mL〜約900ng/mL、約1ng/mL〜約800ng/mL、約1ng/mL〜約700ng/mL、約1ng/mL〜約600ng/mL、約1ng/mL〜約500ng/mL、約1ng/mL〜約400ng/mL、約1ng/mL〜約300ng/mL、約1ng/mL〜約200ng/mL、約1ng/mL〜約100ng/mL、約1ng/mL〜約90ng/mL、約1ng/mL〜約80ng/mL、約1ng/mL〜約70ng/mL、約1ng/mL〜約60ng/mL、約1ng/mL〜約50ng/mL、約1ng/mL〜約40ng/mL、約1ng/mL〜約30ng/mL、約1ng/mL〜約20ng/mL、又は約1ng/mL〜約10ng/mLの血清フェリチン濃度を有し得る。
幾つかの実施形態では、組成物を投与することは、対象の血清フェリチン濃度を減少させる。例えば、組成物を投与することは、対象の血清フェリチン濃度を、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、又は少なくとも約100ng/mL分減少させ得る。
幾つかの実施形態では、対象は、組成物を投与する前に、約40〜約50mg/kgの全身鉄含有量を有する。対象は、組成物を投与する前に、約50mg/kgを上回る、例えば約55mg/kgを上回る、約60mg/kgを上回る、約65mg/kgを上回る、又は約70mg/kgを上回る全身鉄含有量を有し得る。
幾つかの実施形態では、対象は、組成物を投与する前に、約10%を上回る、例えば約15%を上回る、約20%を上回る、約25%を上回る、約30%を上回る、約35%を上回る、約40%を上回る、約45%を上回る、約50%を上回る、約55%を上回る、約60%を上回る、約65%を上回る、約70%を上回る、約75%を上回る、約80%を上回る、約85%を上回る、又は更には約90%を上回るトランスフェリン飽和パーセンテージを有する。対象は、組成物を投与する前に、約10%〜約99%、例えば約15%〜約99%、約20%〜約99%、約25%〜約99%、約30%〜約99%、約35%〜約99%、約40%〜約99%、約45%〜約99%、約50%〜約99%、約55%〜約99%、約60%〜約99%、約65%〜約99%、約70%〜約99%、約75%〜約99%、約80%〜約99%、又は約85%〜約99%のトランスフェリン飽和パーセンテージを有し得る。対象は、組成物を投与する前に、約10%〜約95%、例えば約15%〜約99%、約20%〜約95%、約25%〜約95%、約30%〜約95%、約35%〜約95%、約40%〜約95%、約45%〜約95%、約50%〜約95%、約55%〜約95%、約60%〜約95%、約65%〜約95%、約70%〜約95%、約75%〜約95%、約80%〜約95%、又は約85%〜約95%のトランスフェリン飽和パーセンテージを有し得る。
幾つかの実施形態では、組成物を投与することは、対象のトランスフェリン飽和パーセンテージを減少させる。例えば、組成物を対象に投与することは、対象のトランスフェリン飽和パーセンテージを、少なくとも約1%のトランスフェリン飽和、例えば少なくとも約2%のトランスフェリン飽和、少なくとも約3%のトランスフェリン飽和、少なくとも約4%のトランスフェリン飽和、少なくとも約5%のトランスフェリン飽和、少なくとも約6%のトランスフェリン飽和、少なくとも約7%のトランスフェリン飽和、少なくとも約8%のトランスフェリン飽和、少なくとも約9%のトランスフェリン飽和、少なくとも約10%のトランスフェリン飽和、少なくとも約11%のトランスフェリン飽和、少なくとも約12%のトランスフェリン飽和、少なくとも約13%のトランスフェリン飽和、少なくとも約14%のトランスフェリン飽和、少なくとも約15%のトランスフェリン飽和、少なくとも約16%のトランスフェリン飽和、少なくとも約17%のトランスフェリン飽和、少なくとも約18%のトランスフェリン飽和、少なくとも約19%のトランスフェリン飽和、少なくとも約20%のトランスフェリン飽和、少なくとも約25%のトランスフェリン飽和、少なくとも約30%のトランスフェリン飽和、少なくとも約35%のトランスフェリン飽和、少なくとも約40%のトランスフェリン飽和、少なくとも約45%のトランスフェリン飽和、又は少なくとも約50%のトランスフェリン飽和分減少させ得る。
IV.活性剤
ヘプシジンペプチドは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を有する25アミノ酸ペプチドである。ヘプシジンペプチドは、より長いタンパク質の切断産物であり、細胞膜タンパク質フーリンは、細胞外ヘプシジン前駆体タンパク質を、ヘプシジンペプチドへ変換することができる。したがって、「ヘプシジン」という用語は、本明細書中で使用する場合、25アミノ酸よりも長いペプチド、例えば26〜100アミノ酸で構成されるペプチドを含む配列番号1に記載する配列を含むペプチドを指す。保存的アミノ酸置換、付加及び欠失は、ヘプシジンの機能に著しく影響を及ぼすことなく、配列番号1に対して成され得る。したがって、「ヘプシジン」という用語は、配列番号1に記載するアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、又は96%配列相同性を有するアミノ酸配列を含むペプチドを指し得る。配列相同性は、任意の適切な配列アラインメントプログラム、例えばProtein Blast(blastp)又はClustal(例えば、ClustalV、ClustalW、ClustalX、又はClustal Omega)を使用して、例えば、デフォルトパラメーター、例えばギャップオープニング及びギャップ伸長に関するデフォルト重量を使用して決定され得る。配列相同性は、配列同一性を指してもよい。「ヘプシジン」という用語は、配列番号1の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個のアミノ酸が異なるアミノ酸で置換されることを除いて、配列番号1に記載する配列に同一であるアミノ酸配列を含むペプチドを指し得る。好ましい実施形態では、ヘプシジンは、システインが配列番号1において出現する位置それぞれで、システインを含む。
ヘプシジンペプチドは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を有する25アミノ酸ペプチドである。ヘプシジンペプチドは、より長いタンパク質の切断産物であり、細胞膜タンパク質フーリンは、細胞外ヘプシジン前駆体タンパク質を、ヘプシジンペプチドへ変換することができる。したがって、「ヘプシジン」という用語は、本明細書中で使用する場合、25アミノ酸よりも長いペプチド、例えば26〜100アミノ酸で構成されるペプチドを含む配列番号1に記載する配列を含むペプチドを指す。保存的アミノ酸置換、付加及び欠失は、ヘプシジンの機能に著しく影響を及ぼすことなく、配列番号1に対して成され得る。したがって、「ヘプシジン」という用語は、配列番号1に記載するアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、又は96%配列相同性を有するアミノ酸配列を含むペプチドを指し得る。配列相同性は、任意の適切な配列アラインメントプログラム、例えばProtein Blast(blastp)又はClustal(例えば、ClustalV、ClustalW、ClustalX、又はClustal Omega)を使用して、例えば、デフォルトパラメーター、例えばギャップオープニング及びギャップ伸長に関するデフォルト重量を使用して決定され得る。配列相同性は、配列同一性を指してもよい。「ヘプシジン」という用語は、配列番号1の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個のアミノ酸が異なるアミノ酸で置換されることを除いて、配列番号1に記載する配列に同一であるアミノ酸配列を含むペプチドを指し得る。好ましい実施形態では、ヘプシジンは、システインが配列番号1において出現する位置それぞれで、システインを含む。
配列番号1
DTHFPICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
DTHFPICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
N末端及びC末端残基は、その機能に著しく影響を及ぼすことなく、ヘプシジンペプチドから欠失され得る。したがって、幾つかの実施形態では、ヘプシジンは、配列番号2、配列番号3、若しくは配列番号4に記載する配列を含むペプチド、又は配列番号2、配列番号3、配列番号4、若しくは配列番号5に記載するアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、又は96%配列相同性を有するアミノ酸配列を含むペプチドを指す。ヘプシジンという用語は、配列番号2、配列番号3、配列番号4、若しくは配列番号5の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個のアミノ酸が異なるアミノ酸で置換されることを除いて、配列番号2、配列番号3、配列番号4、若しくは配列番号5に記載する配列に同一であるアミノ酸配列を含むペプチドを指し得る。好ましい実施形態では、ヘプシジンは、システインが配列番号2、配列番号3、配列番号4、若しくは配列番号5において出現する位置それぞれで、システインを含む。
配列番号2
PICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
PICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
配列番号3
PICIFCCGCCHRSKCGMCC
PICIFCCGCCHRSKCGMCC
配列番号4
ICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
ICIFCCGCCHRSKCGMCCKT
配列番号5
CIFCCGCCHRSKCGMCC
CIFCCGCCHRSKCGMCC
幾つかの実施形態では、「ヘプシジン」という用語は、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、又は配列番号10に記載する配列に同一であるアミノ酸配列を含むペプチドを指す。配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、又は配列番号10において、「X」と標識されるアミノ酸は、天然に存在するアミノ酸及び天然に存在しないアミノ酸を含む任意のアミノ酸であり得る。幾つかの実施形態では、「X」と標識されるアミノ酸はそれぞれ、天然に存在するアミノ酸である。
配列番号6
XXHXPXCXXCCGCCHRSKCGMCCXX
XXHXPXCXXCCGCCHRSKCGMCCXX
配列番号7
PXCXXCCGCCHRSKCGMCCKX
PXCXXCCGCCHRSKCGMCCKX
配列番号8
PXCXXCCGCCHRSKCGMCC
PXCXXCCGCCHRSKCGMCC
配列番号9
XCXXCCGCCHRXXCGXCCKX
XCXXCCGCCHRXXCGXCCKX
配列番号10
CXXCCGCCHRXXCGXCC
CXXCCGCCHRXXCGXCC
好ましい実施形態では、ヘプシジンは、フェロポーチン及び/又は鉄(例えば、鉄陽イオン)に特異的に結合する分子である。ヘプシジンは、1個、2個、3個、又は4個のジスルフィド結合を含み得る。好ましい実施形態では、ヘプシジンは、4個のジスルフィド結合を含む。好ましい実施形態では、4個のジスルフィド結合はそれぞれ、分子内ジスルフィド結合である。好ましい実施形態では、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の8個のシステインはそれぞれ、8個のシステインのうちの別の1個との4個の分子内ジスルフィド結合の1個に関与する。
好ましい実施形態では、ヘプシジンは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を含む25アミノ酸長のペプチドの約10%〜1000%の活性を有し、即ち、ここで25アミノ酸長のペプチドは、天然ヒトヘプシジンに見出される4個の分子内ジスルフィド結合を含む。例えば、ヘプシジンは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を含む25アミノ酸長のペプチド(即ち、ここで25アミノ酸長のペプチドは、天然ヒトヘプシジンに見出される4個の分子内ジスルフィド結合を含む)の約50%〜200%の活性、例えば約75%〜150%の活性、約80%〜120%の活性、約90%〜110%の活性、又は約95%〜105%の活性を有し得る。「活性」という用語は、ヘプシジンの、フェロポーチンに特異的に結合し、例えば、それにより細胞外間隙への細胞内鉄の輸送を阻害して、食事に含まれる鉄の吸収を阻害して、及び/又は血清鉄濃度を低減する能力を指し得る。活性は、ヘプシジンの、細胞外間隙への細胞内鉄の輸送を阻害する能力を指し得る。活性は、ヘプシジンの、食事に含まれる鉄の吸収を阻害する能力を指し得る。活性は、ヘプシジンの、in vivoで血清鉄濃度を低減する能力を指し得る。
幾つかの実施形態では、ミニヘプシジンは、ミニヘプシジン、修飾ヘプシジン又はヘプシジン模倣ペプチドを指し得る。本出願の目的で、ミニヘプシジン、修飾ヘプシジン、又はヘプシジン模倣ペプチドは、交換可能に使用され得る。ミニヘプシジン、修飾ヘプシジン、及びヘプシジン模倣ペプチドは、米国特許第9,315,545号、同第9,328,140号、及び同第8,435,941号に開示されており、それらはそれぞれ、特に、1つ以上の活性をヘプシジンと共有する化合物のそれらの開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
ミニヘプシジンは、式Iの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、
R1は、−S−Z1、−Z2、−SH、−(C=O)−Z3又は−S−C(=O)−Z3であり、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ1は、電子求引性又は電子供与性基であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ2は、電子求引性又は電子供与性基であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ3は、電子求引性又は電子供与性基である)。
R1は、−S−Z1、−Z2、−SH、−(C=O)−Z3又は−S−C(=O)−Z3であり、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ1は、電子求引性又は電子供与性基であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ2は、電子求引性又は電子供与性基であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルであり、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルケニルは、分岐状若しくは未分岐状であり、或いはZ3は、電子求引性又は電子供与性基である)。
ミニヘプシジンは、式II〜IVの何れか1つの構造、又はそれらの薬学的に許容される塩を有し得る:
ミニヘプシジンは、式Vの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、
R1は、H、−S−Z1、−Z2、−SH、−(C=O)−Z3又は−S−C(=O)−Z3であり、
R2及びR3はそれぞれ独立して、場合により置換されたC4〜C7アルキル、
D−Arg、D−Ile、Leu、D−Leu、Thr、D−Thr、Lys、D−Lys、Val、D−Val、D−Nω,ω−ジメチルアルギニン、L−Nω,ω−ジメチルアルギニン、D−ホモアルギニン、L−ホモアルギニン、D−ノルアルギニン、L−ノルアルギニン、シトルリン、グアニジニウム基が修飾又は置換されている修飾Arg、ノルロイシン、ノルバリン、ベータホモ−Ile、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、N−Me−Arg、N−Me−Ileであり、
R4は、Ida、Asp、アセチル−Asp、(メチルアミノ)ペンタン二酸、アセチル−Gly−Ida、若しくはアセチル−Gly−Asp又はpH4超でその負電荷を除去するそれらの誘導体であり、
R5は、CR6R7、アリール又はヘテロアリールであり、
Bは、存在しないか、又は5〜7員環を形成し、
qは、0〜6であり、ここでR5がアリール又はヘテロアリールである場合には、qは1であり、Bは存在せず、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルあり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
R6及びR7はそれぞれ独立して、H、ハロ、場合により置換されたC1〜C3アルキル、又はハロアルキルであるが、但し、R1がHである場合、化合物は、式XVIの構造を有さない)。
R1は、H、−S−Z1、−Z2、−SH、−(C=O)−Z3又は−S−C(=O)−Z3であり、
R2及びR3はそれぞれ独立して、場合により置換されたC4〜C7アルキル、
R4は、Ida、Asp、アセチル−Asp、(メチルアミノ)ペンタン二酸、アセチル−Gly−Ida、若しくはアセチル−Gly−Asp又はpH4超でその負電荷を除去するそれらの誘導体であり、
R5は、CR6R7、アリール又はヘテロアリールであり、
Bは、存在しないか、又は5〜7員環を形成し、
qは、0〜6であり、ここでR5がアリール又はヘテロアリールである場合には、qは1であり、Bは存在せず、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルあり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
R6及びR7はそれぞれ独立して、H、ハロ、場合により置換されたC1〜C3アルキル、又はハロアルキルであるが、但し、R1がHである場合、化合物は、式XVIの構造を有さない)。
ミニヘプシジンは、式VI〜VIIIの何れか1つの構造、又はそれらの薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、可変体は、式Vと同様に定義される)。
ミニヘプシジンは、式IXの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、
R1は、H、−S−Z1、−Z2、−SH、−S−C(=O)−Z3又は−C(=O)−Z3であり、
R2及びR3はそれぞれ独立して、場合により置換されたC4〜C7アルキル、
D−Arg、D−Ile、Leu、D−Leu、Thr、D−Thr、Lys、D−Lys、Val、D−Val、D−Nω,ω−ジメチルアルギニン、L−Nω,ω−ジメチルアルギニン、D−ホモアルギニン、L−ホモアルギニン、D−ノルアルギニン、L−ノルアルギニン、シトルリン、グアニジニウム基が修飾又は置換されている修飾Arg、ノルロイシン、ノルバリン、ベータホモ−Ile、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、N−Me−Arg、N−Me−Ileであり、
R4は、Ida、Asp、アセチル−Asp、(メチルアミノ)ペンタン二酸、アセチル−Gly−Ida、若しくはアセチル−Gly−Asp又はpH4超でその負電荷を除去するそれらの誘導体であり、
Bは、存在しないか、又は5〜7員環を形成し、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルあり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
但し、R1がHである場合、化合物は、式XVIの構造を有さない)。
R1は、H、−S−Z1、−Z2、−SH、−S−C(=O)−Z3又は−C(=O)−Z3であり、
R2及びR3はそれぞれ独立して、場合により置換されたC4〜C7アルキル、
R4は、Ida、Asp、アセチル−Asp、(メチルアミノ)ペンタン二酸、アセチル−Gly−Ida、若しくはアセチル−Gly−Asp又はpH4超でその負電荷を除去するそれらの誘導体であり、
Bは、存在しないか、又は5〜7員環を形成し、
Z1は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z2は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルあり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
Z3は、置換又は無置換のC1〜C18アルキルであり、C1〜C18アルキルは、分岐状若しくは未分岐状であり、
但し、R1がHである場合、化合物は、式XVIの構造を有さない)。
ミニヘプシジンは、式Xの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、可変体は、式IXと同様に定義される)。
ミニヘプシジンは、式XIの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、カルボニルは、Ca、Cb、又はCcにて6員環と、及び式IXに関して定義されるような可変体と結合を形成する)。
ミニヘプシジンは、式XIIの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、カルボニルは、Cd又はCeにて5員環と、及び式IXに関して定義されるような可変体と結合を形成する)。
ミニヘプシジンは、式XIIIの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
(式中、カルボニルからの結合は、Cf、Cg、Ch又はCiにて7員環と、及び式IXに関して定義されるような可変体と結合を形成する)。
ミニヘプシジンは、式XIVの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
ミニヘプシジンは、式XVの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
ミニヘプシジンは、式P1−P2−P3−P4−P5−P6−P7−P8−P9−P10若しくはP10−P9−P8−P7−P6−P5−P4−P3−P2−P1の構造、又はそれらの薬学的に許容される塩を有してもよく、式中、P1〜P10は、表1において定義する通りであり、X3は、アミノヘキサン酸−Ida(NH−PAL)−NH2であり、Idaは、イミノ二酢酸であり、Dpaは、3,3−ジフェニル−L−アラニンであり、bhProは、ベータ−ホモプロリンであり、Npcは、L−ニペコチン酸であり、isoNpcは、イソニペコチン酸であり、bAlaは、ベータ−アラニンである。
ミニヘプシジンは、式XVIの構造、又はその薬学的に許容される塩を有し得る:
ミニヘプシジンは、式A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10、A10−A9−A8−A7−A6−A5−A4−A3−A2−A1の構造、又はそれらの薬学的に許容される塩を有してもよく、式中、
A1は、L−Asp、L−Glu、ピログルタミン酸、L−Gln、L−Asn、D−Asp、D−Glu、D−ピログルタミン酸、D−Gln、D−Asn、3−アミノペンタン二酸、2,2’−アザンジイル二酢酸、(メチルアミノ)ペンタン二酸、L−Ala、D−Ala、L−Cys、D−Cys、L−Phe、D−Phe、L−Asp、D−Asp、3,3−ジフェニル−L−アラニン、3,3−ジフェニル−D−アラニンであり、A1がL−Asp又はD−Aspである場合、A2は、L−Cys又はD−Cysであり、A1がL−Phe又はD−Pheである場合、N−末端は、ケノデオキシコール酸(chenodeoxvcholate)、ウルソデオキシコール酸(ursodeoxvcholate)、又はパルミトイルに連結されたPEG分子に場合により結合され、或いはA1が3,3−ジフェニル−L−アラニン又は3,3−ジフェニル−D−アラニンである場合、N−末端は、パルミトイルに結合され、
A2は、L−Thr、L−Ser、L−Val、L−Ala、D−Thr、D−Ser、D−Val、L−tert−ロイシン、イソニペコチン酸、L−α−シクロヘキシルグリシン、bhThr、(2S)−3−ヒドロキシ−2−(メチルアミノ)ブタン酸、D−Ala、L−Cys、D−Cys、L−Pro、D−Pro、又はGlyであり、
A3は、L−His、D−His、3,3−ジフェニル−L−アラニン、3,3−ジフェニル−D−アラニン、又は2−アミノインダンであり、
A4は、L−Phe、D−Phe、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、3,3−ジフェニル−L−アラニン、L−ビフェニルアラニン、(1−ナフチル)−L−アラニン、(S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸、4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、(S)−2−アミノ−3−(ペルフルオロフェニル)プロパン酸、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、(S)−2−アミノ−2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)酢酸、又はシクロヘキシルアラニンであり、
A5は、L−Pro、D−Pro、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、L−β−ホモプロリン、(2S,4S)−4−フェニルピロリジン−2−カルボン酸、(2S,5R)−5−フェニルピロリジン−2−カルボン酸、又は(R)−2−メチルインドリンであり、
A6は、L−Ile、D−Ile、L−フェニルグリシン、L−α−シクロヘキシルグリシン、4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、(3R)−3−アミノ−4−メチルヘキサン酸、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、又は(3R)−4−メチル−3−(メチルアミノ)ヘキサン酸であり、
A7は、L−Cys、D−Cys、S−t−ブチルチオ−L−システイン、L−ホモシステイン、L−ペニシラミン、又はD−ペニシラミンであり、
A8は、L−Ile、D−Ile、L−α−シクロヘキシルグリシン、3,3−ジフェニル−L−アラニン、(3R)−3−アミノ−4−メチルヘキサン酸、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、又は(3R)−4−メチル−3−(メチルアミノ)ヘキサン酸であり、
A9は、L−Phe、L−Leu、L−Ile、L−Tyr、D−Phe、D−Leu、D−Ile、(S)−2−アミノ−3−(ペルフルオロフェニル)プロパン酸、N−メチル−フェニルアラニン、ベンジルアミド、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、3,3−ジフェニル−L−アラニン、L−ビフェニルアラニン、(1−ナフチル)−L−アラニン、(S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸、シクロヘキシルアラニン、L−Asp、D−Asp、又はシステアミドであり、L−Phe又はD−Pheは、N末端でRAに場合により連結され、RAは、−CONH−CH2−CH2−S−、又はPro−Lys若しくはPro−Argに連結されたD−Pro、又はPro−Lys若しくはPro−Argに連結されたL−Proに連結されたL−β−ホモプロリン、又はL−β−ホモプロリン−Lys若しくはL−β−ホモプロリン−Argに連結されたD−Proであり、L−Asp又はD−Aspは、n末端でRBに場合により連結され、RBは、−(PEG11)−GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFL、又は−(PEG11)−(Gly−Pro−ヒドロキシPro)10であり、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸は、RCに連結され、RCは、ProLys若しくProArgに連結されたD−Pro、又はL−β−ホモプロリン−Lys若しくはL−β−ホモプロリン−L−Argに連結されたD−Proであり、
A10は、L−Cys、L−Ser、L−Ala、D−Cys、D−Ser、又はD−Alaであり、
カルボキシ末端アミノ酸は、アミド又はカルボキシ形態であり、
少なくとも1つのスルフヒドリルアミノ酸は、配列中のアミノ酸の1つとして存在し、
A1、A2、A9、A10、又はそれらの組合せは、場合により存在しない)。
A1は、L−Asp、L−Glu、ピログルタミン酸、L−Gln、L−Asn、D−Asp、D−Glu、D−ピログルタミン酸、D−Gln、D−Asn、3−アミノペンタン二酸、2,2’−アザンジイル二酢酸、(メチルアミノ)ペンタン二酸、L−Ala、D−Ala、L−Cys、D−Cys、L−Phe、D−Phe、L−Asp、D−Asp、3,3−ジフェニル−L−アラニン、3,3−ジフェニル−D−アラニンであり、A1がL−Asp又はD−Aspである場合、A2は、L−Cys又はD−Cysであり、A1がL−Phe又はD−Pheである場合、N−末端は、ケノデオキシコール酸(chenodeoxvcholate)、ウルソデオキシコール酸(ursodeoxvcholate)、又はパルミトイルに連結されたPEG分子に場合により結合され、或いはA1が3,3−ジフェニル−L−アラニン又は3,3−ジフェニル−D−アラニンである場合、N−末端は、パルミトイルに結合され、
A2は、L−Thr、L−Ser、L−Val、L−Ala、D−Thr、D−Ser、D−Val、L−tert−ロイシン、イソニペコチン酸、L−α−シクロヘキシルグリシン、bhThr、(2S)−3−ヒドロキシ−2−(メチルアミノ)ブタン酸、D−Ala、L−Cys、D−Cys、L−Pro、D−Pro、又はGlyであり、
A3は、L−His、D−His、3,3−ジフェニル−L−アラニン、3,3−ジフェニル−D−アラニン、又は2−アミノインダンであり、
A4は、L−Phe、D−Phe、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、3,3−ジフェニル−L−アラニン、L−ビフェニルアラニン、(1−ナフチル)−L−アラニン、(S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸、4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、(S)−2−アミノ−3−(ペルフルオロフェニル)プロパン酸、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、(S)−2−アミノ−2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)酢酸、又はシクロヘキシルアラニンであり、
A5は、L−Pro、D−Pro、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、L−β−ホモプロリン、(2S,4S)−4−フェニルピロリジン−2−カルボン酸、(2S,5R)−5−フェニルピロリジン−2−カルボン酸、又は(R)−2−メチルインドリンであり、
A6は、L−Ile、D−Ile、L−フェニルグリシン、L−α−シクロヘキシルグリシン、4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、(3R)−3−アミノ−4−メチルヘキサン酸、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、又は(3R)−4−メチル−3−(メチルアミノ)ヘキサン酸であり、
A7は、L−Cys、D−Cys、S−t−ブチルチオ−L−システイン、L−ホモシステイン、L−ペニシラミン、又はD−ペニシラミンであり、
A8は、L−Ile、D−Ile、L−α−シクロヘキシルグリシン、3,3−ジフェニル−L−アラニン、(3R)−3−アミノ−4−メチルヘキサン酸、1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸、又は(3R)−4−メチル−3−(メチルアミノ)ヘキサン酸であり、
A9は、L−Phe、L−Leu、L−Ile、L−Tyr、D−Phe、D−Leu、D−Ile、(S)−2−アミノ−3−(ペルフルオロフェニル)プロパン酸、N−メチル−フェニルアラニン、ベンジルアミド、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸、3,3−ジフェニル−L−アラニン、L−ビフェニルアラニン、(1−ナフチル)−L−アラニン、(S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸、シクロヘキシルアラニン、L−Asp、D−Asp、又はシステアミドであり、L−Phe又はD−Pheは、N末端でRAに場合により連結され、RAは、−CONH−CH2−CH2−S−、又はPro−Lys若しくはPro−Argに連結されたD−Pro、又はPro−Lys若しくはPro−Argに連結されたL−Proに連結されたL−β−ホモプロリン、又はL−β−ホモプロリン−Lys若しくはL−β−ホモプロリン−Argに連結されたD−Proであり、L−Asp又はD−Aspは、n末端でRBに場合により連結され、RBは、−(PEG11)−GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFL、又は−(PEG11)−(Gly−Pro−ヒドロキシPro)10であり、(S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸は、RCに連結され、RCは、ProLys若しくProArgに連結されたD−Pro、又はL−β−ホモプロリン−Lys若しくはL−β−ホモプロリン−L−Argに連結されたD−Proであり、
A10は、L−Cys、L−Ser、L−Ala、D−Cys、D−Ser、又はD−Alaであり、
カルボキシ末端アミノ酸は、アミド又はカルボキシ形態であり、
少なくとも1つのスルフヒドリルアミノ酸は、配列中のアミノ酸の1つとして存在し、
A1、A2、A9、A10、又はそれらの組合せは、場合により存在しない)。
式A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10又はA10−A9−A8−A7−A6−A5−A4−A3−A2−A1のミニヘプシジンは、環状ペプチド又は鎖状ペプチドであり得る。
例えば、A1は、L−Aspであってもよく、A2は、L−Thであってもよく、A3は、L−Hisであってもよく、A4は、L−Pheであってもよく、A5は、L−Proであってもよく、A6は、L−Ileであってもよく、A7は、L−Cys、D−Cys、S−t−ブチルチオ−L−システイン、L−ホモシステイン、L−ペニシラミン、又はD−ペニシラミンであってもよく、A8は、L−Ileであってもよく、A9は、L−Pheであってもよく、A10は存在しなくてもよく、C−末端はアミド化されてもよい。或いは、A3は、L−Hisであってもよく、A4は、L−Pheであってもよく、A5は、L−Proであってもよく、A6は、L−Ileであってもよく、A7は、L−Cys、D−Cys、S−t−ブチルチオ−L−システイン、L−ホモシステイン、L−ペニシラミン、又はD−ペニシラミンであってもよく、A8は、L−Ileであってもよく、A1、A2、A9、及びA10は存在しなくてもよく、C−末端はアミド化されてもよい。或いは、A3は、L−Hisであってもよく、A4は、L−Pheであってもよく、A5は、L−Proであってもよく、A6は、L−Ileであってもよく、A7は、L−Cys、D−Cys、S−t−ブチルチオ−L−システイン、L−ホモシステイン、L−ペニシラミン、又はD−ペニシラミンであってもよく、A1、A2、A8、A9、及びA10は存在しなくてもよく、C−末端はアミド化されてもよい。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列HFPICI(配列番号11)、HFPICIF(配列番号12)、DTHFPICIDTHFPICIF(配列番号13)、DTHFPIAIFC(配列番号14)、DTHAPICIF(配列番号15)、DTHFPICIF(配列番号16)、又はCDTHFPICIF(配列番号17)を含み得る。ミニヘプシジンは、例えば、配列番号15に記載する配列を含んでもよく、ここで、システインは、S−tertブチルとジスルフィド結合を形成する。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列D−T−H−F−P−I−(L−ホモシステイン)−I−F、D−T−H−F−P−I−(L−ペニシラミン)−I−F、D−T−H−F−P−I−(D−ペニシラミン)−I−F、D−(L−tert−ロイシン)−H−(L−フェニルグリシン)−(オクタヒドロインドール−2−カルボン酸)−(L−α−シクロヘキシルグリシン)−C−(L−α−シクロヘキシルグリシン)−F、又はD−(L−tert−ロイシン)−H−P−(オクタヒドロインドール−2−カルボン酸)−(L−α−シクロヘキシルグリシン)−C−(L−α−シクロヘキシルグリシン)−Fを含み得る。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列FICIPFHTD(配列番号18)、FICIPFH(配列番号19)、R2−FICIPFHTD(配列番号20)、R3−FICIPFHTD(配列番号21)、FICIPFHTD−R6(配列番号22)、R4−FICIPFHTD(配列番号23)、又はR5−FICIPFHTD(配列番号24)を含んでもよく、ここでアミノ酸はそれぞれ、Dアミノ酸であり、R1は、CONH2−CH2−CH2−Sであり、R2は、ケノデオキシコール酸−(PEG11)−であり、R3は、ウルソデオキシコール酸−(PEG11)−であり、R4は、パルミトイル−(PEG11)−であり、R5は、2(パルミトイル)−ジアミノプロピオン酸−(PEG11)−であり、R6は、(PEG11)−GYIPEAPRDGQAYVRKDGEWVLLSTFLであり、R6のアミノ酸はそれぞれ、Lアミノ酸である。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列D−T−H−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−P−I−C−I−F、D−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−I−C−I−F、D−T−H−(L−ビフェニルアラニン)−P−I−C−I−F、D−T−H−((1−ナフチル)−L−アラニン)−P−I−C−I−F、D−T−H−((S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸)−P−I−C−I−F、D−T−H−F−P−I−C−I−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)、D−T−H−F−P−I−C−I−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)、D−T−H−F−P−I−C−I−(L−ビフェニルアラニン)、D−T−H−F−P−I−C−I−((1−ナフチル)−L−アラニン)、D−T−H−F−P−I−C−I−((S)−3−アミノ−4,4−ジフェニルブタン酸)、D−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−I−C−I−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)、D−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−I−C−I−F、D−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−I−C−I−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)、D−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−R−C−R−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)、D−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−(オクタヒドロインドール−2−カルボン酸)−I−C−I−F、D−T−H−(3,3−ジフェニルL−アラニン)−(オクタヒドロインドール−2−カルボン酸)−I−C−I−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)、又はD−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−C−C−C−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)を含み得る。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列D−T−H−F−P−I−C−I−F−R8、D−T−H−F−P−I−C−I−F−R9、D−T−H−F−P−I−C−I−F−R10、D−T−H−F−P−I−C−I−F−R11、D−T−H−F−P−I−C−I−F−R12、D−T−H−F−P−I−C−I−F−R13、D−T−H−F−P−I−C−I−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−R8、D−T−H−F−P−I−C−I−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−R9、D−T−H−F−P−I−C−I−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−R12、又はD−T−H−F−P−I−C−I−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−R13を含んでもよく、ここでR8は、D−Pro−L−Pro−L−Lysであり、R9は、D−Pro−L−Pro−L−Argであり、R10は、(L−β−ホモプロリン)−L−Pro−L−Lysであり、R11は、(L−β−ホモプロリン)−L−Pro−L−Argであり、R12は、D−Pro−(L−β−ホモプロリン)−L−Lysであり、R13は、D−Pro−(L−β−ホモプロリン)−L−Argである。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列D−T−H−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−P−(D)R−C−(D)R−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)を含み得る。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列C−(イソニペコチン酸)−(3,3−ジフェニル−D−アラニン)−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−R−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−(イソニペコチン酸)−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−システアミドを含み得る。ミニヘプシジンは、アミノ酸配列C−P−(3,3−ジフェニル−D−アラニン)−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−R−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−(イソニペコチン酸)−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−システアミドを含み得る。ミニヘプシジンは、アミノ酸配列C−(D)P−(3,3−ジフェニル−D−アラニン)−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−R−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−(イソニペコチン酸)−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−システアミドを含み得る。ミニヘプシジンは、アミノ酸配列C−G−(3,3−ジフェニル−D−アラニン)−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−R−(4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)−(イソニペコチン酸)−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−システアミドを含み得る。
ミニヘプシジンは、アミノ酸配列(2,2’−アザンジイル二酢酸)−Thr−His−(3,3−ジフェニル−L−アラニン)−(L−β−ホモプロリン)−Arg−Cys−Arg−((S)−2−アミノ−4−フェニルブタン酸)−(アミノヘキサン酸)−(側鎖にパルミチルアミンアミドを有する2,2’−アザンジイル二酢酸)を含んでもよく、それは、米国特許第9,328,140号に記載されている(例えば、‘140特許の配列番号94、参照により本明細書に組み込まれる)。
幾つかの実施形態では、ミニヘプシジンは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を含む25アミノ酸長のペプチドの約10%〜1000%の活性を有する。例えば、ミニヘプシジンは、配列番号1に記載するアミノ酸配列を含む25アミノ酸長のペプチドの約50%〜約200%の活性、例えば約75%〜約150%の活性、約80%〜約120%の活性、約90%〜約110%の活性、又は約95%〜約105%の活性を有し得る。「活性」という用語は、ミニヘプシジンの、フェロポーチンに特異的に結合し、例えば、それにより細胞外間隙への細胞内鉄の輸送を阻害して、食事に含まれる鉄の吸収を阻害して、及び/又は血清鉄濃度を低減する能力を指し得る。活性は、ミニヘプシジンの、細胞外間隙への細胞内鉄の輸送を阻害する能力を指し得る。活性は、ミニヘプシジンの、食事に含まれる鉄の吸収を阻害する能力を指し得る。活性は、ミニヘプシジンの、in vivoで血清鉄濃度を低減する能力を指し得る。
V.投与経路
本発明の組成物は、様々な従来の様式で投与することができる。幾つかの態様では、本発明の組成物は、非経口投与に適している。これらの組成物は、例えば、腹腔内に、静脈内に、腎臓内に、又は髄腔内に投与され得る。幾つかの態様では、本発明の組成物は、静脈内に注射される。当業者は、本発明の治療上有効な物質製剤又は組成物を投与する方法が、要因、例えば治療中の患者の年齢、体重及び健康状態、並びに治療中の疾患又は状態に依存することを理解するだろう。したがって、当業者は、個々の場合に応じて、患者にとって最適な投与方法を選択することが可能である。
本発明の組成物は、様々な従来の様式で投与することができる。幾つかの態様では、本発明の組成物は、非経口投与に適している。これらの組成物は、例えば、腹腔内に、静脈内に、腎臓内に、又は髄腔内に投与され得る。幾つかの態様では、本発明の組成物は、静脈内に注射される。当業者は、本発明の治療上有効な物質製剤又は組成物を投与する方法が、要因、例えば治療中の患者の年齢、体重及び健康状態、並びに治療中の疾患又は状態に依存することを理解するだろう。したがって、当業者は、個々の場合に応じて、患者にとって最適な投与方法を選択することが可能である。
組成物は、局所的に、経腸的に、又は非経口的に投与され得る。組成物は、皮下に、静脈内に、筋内に、鼻腔内に、吸入によって、経口的に、舌下に、口腔内頬側投与によって、局所的に、経皮的に、又は経粘膜的に投与され得る。組成物は、注射によって投与され得る。好ましい実施形態では、組成物は、皮下注射によって、経口的に、鼻腔内に、吸入によって、又は静脈内に投与される。ある特定の好ましい実施形態では、組成物は、皮下注射によって投与される。
本明細書全体にわたって、「を含む」又は変形、例えば「を含む(単数形)」又は「を含んでいる」という単語は、規定の整数(又は構成要素)又は整数(又は構成要素)の群を含むことを意味し、任意の他の整数(又は構成要素)又は整数(又は構成要素)の群を排除することを意味するものではないことが理解されよう。単数形「a」「an」及び「the」は、文脈が明らかに他の状況を指示しない限りは、複数形を含む。「を含む」という用語は、「を含むが、これに限定されない」ことを意味するのに使用される。「を含む」及び「を含むが、これに限定されない」は、交換可能に使用される。「患者」及び「個体」という用語は、交換可能に使用され、ヒト又は非ヒト動物の何れかを指す。これらの用語は、哺乳動物、例えばヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ウシ、ブタ)、ペット(例えば、イヌ、ネコ)及び齧歯類(例えば、マウス、ウサギ及びラット)を含む。
「約」及び「およそ」は概して、測定の性質又は精度を考慮して、測定される量に関して許容される程度の誤差を意味する。通常、例示的な誤差の度合いは、所定の値又は値の範囲の20%以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内である。或いは、また特に生物系において、「約」及び「およそ」という用語は、所与の値の1桁分(10倍)以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内である値を意味し得る。本明細書中に付与される数量は、別記されない限り概算であり、「約」又は「およそ」という用語が明確に記載されない場合に「約」又は「およそ」という用語を推測することができることを意味する。
本明細書中で使用する場合、「投与すること」という用語は、医薬品又は組成物を対象に供給することを意味し、医療従事者によって投与すること及び自己投与を含むが、これらに限定されない。例えば、そのような作用物質は、ヘプシジン又はヘプシジン類似体であり得る。
本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容される」という語句は、妥当な医学的判断の範囲内で、合理的な損益比に見合う、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を伴わない、人間及び動物の組織と接触した使用に適している作用物質、化合物、材料、組成物、及び/又は投薬形態を指す。
「薬学的に許容される担体」という語句は、本明細書中で使用する場合、薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクル、例えば液体又は固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒又は封入材料を意味する。担体はそれぞれ、製剤の他の成分と適合性があり、且つ患者に有害ではないという意味で、「許容可能」でなくてはならない。薬学的に許容される担体として機能し得る材料の幾つかの例として、(1)糖、例えば乳糖、ブドウ糖及びショ糖、(2)デンプン、例えばコーンスターチ及びジャガイモデンプン、(3)セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース、(4)トラガカント末(powdered tragacanth)、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えばココアバター及び坐剤用ワックス、(9)油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆油、(10)グリコール、例えばプロピレングリコール、(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール、(12)エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンフリーな水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)pH緩衝溶液、(21)ポリエステル、ポリカーボネート及び/又はポリ酸無水物、及び(22)医薬製剤で用いられる他の無毒性適合性物質が挙げられる。
本明細書中で使用する場合、状態(例えば、鉄過剰症)を「予防する」治療薬は、障害又は状態の発症に先立って、統計学的試料に投与される場合に、未治療の対照試料と比較して治療した試料において障害又は状態の発生を低減するか、或いは未治療の対照試料と比較して障害若しくは状態の1つ以上の症状の発症を遅延するか、又はその重症度を低減する化合物を指す。
ある特定の実施形態では、本発明の作用物質は、単独で使用されるか、又は別のタイプの治療剤と共同して投与され得る。本明細書中で使用する場合、「共同投与(conjoint administration)」という語句は、すでに投与された治療剤が依然として身体中で有効である間に第2の作用物質が投与される(例えば、2つの作用物質が、対象において同時に有効であり、それは、2つの作用物質の相乗効果を含み得る)ような、2つ以上の異なる治療剤の投与の任意の形態を指す。例えば、異なる治療剤は、同じ製剤中で、又は別々の製剤中で、同時に又は順次、投与することができる。ある特定の実施形態では、異なる治療剤は、互いに約1時間、約12時間、約24時間、約36時間、約48時間、約72時間、又は約1週間以内に投与され得る。したがって、そのような治療を受ける対象は、異なる治療剤の複合効果から恩恵を受けることができる。
「治療上有効量」及び「有効量」という語句は、本明細書中で使用する場合、任意の医学的治療に適用可能な合理的な損益比で、対象における細胞の少なくとも亜集団において望ましい治療効果をもたらすのに有効である作用物質の量を意味する。
対象における疾患「を治療すること」又は疾患を有する対象「を治療すること」は、疾患の少なくとも1つの症状を減少させるか、又は悪化するのを防ぐように、対象を医薬治療に付すこと、例えば、薬物の投与を指す。
参照による組込み
本明細書中で言及する刊行物及び特許は全て、個々の刊行物又は特許が具体的に且つ独立して参照により組み込まれるように示されたかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾する場合、本明細書がその具体的な定義を含めて支配する。
本明細書中で言及する刊行物及び特許は全て、個々の刊行物又は特許が具体的に且つ独立して参照により組み込まれるように示されたかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾する場合、本明細書がその具体的な定義を含めて支配する。
患者の問題の具体的な態様が議論されてきたが、上記明細書は、説明であり、限定的ではない。多くの変形が、本明細書及び併記の特許請求の範囲に目を通すと当業者に明らかとなる。本発明の全範囲は、特許請求の範囲、及びそれらの等価体の全範囲、並びに明細書、及びそのような変形を参照することによって決定されるべきである。ヘプシジン及び関連する化合物の治療効果に関する実験は、PCT出願WO2017/120419において公開されている。
Claims (107)
- 対象において状態を治療する方法であって、ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物を対象に投与することを含む方法。
- 組成物を対象に投与することが、ヘプシジン又はミニへプシジン約10μg〜約1グラムを投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 組成物を対象に投与することが、ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約100mgを投与することを含む、請求項2に記載の方法。
- 組成物を対象に投与することが、ヘプシジン又はミニへプシジン約200μg〜約50mgを投与することを含む、請求項3に記載の方法。
- 組成物を対象に投与することが、ヘプシジン又はミニへプシジン約500μg〜約10mgを投与することを含む、請求項4に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物を対象に投与することが、ヘプシジン又はミニへプシジン約500μg、約600μg、約667μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約950μg、約1000μg、約1200μg、約1250μg、約1300μg、約1333μg、約1350μg、約1400μg、約1500μg、約1667μg、約1750μg、約1800μg、約2000μg、約2200μg、約2250μg、約2300μg、約2333μg、約2350μg、約2400μg、約2500μg、約2667μg、約2750μg、約2800μg、約3mg、約3.3mg、約3.5mg、約3.7mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、又は約10mgを投与することを含む、請求項5に記載の方法。
- 組成物を対象に投与することが、組成物のボーラスを投与することを含む、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
- 組成物を投与することが、組成物を少なくとも1カ月に1回投与することを含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
- 組成物を投与することが、組成物を少なくとも1週間に1回投与することを含む、請求項8に記載の方法。
- 組成物を投与することが、組成物を1週間に1回、2回、3回、4回、5回、6回、又は7回投与することを含む、請求項9に記載の方法。
- 組成物を投与することが、組成物を1週間に1回、2回、又は3回投与することを含む、請求項10に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジン約10μg〜約1グラムが、組成物が投与されるたびに投与される、請求項8〜11の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジン約100μg〜約100mgが、組成物が投与されるたびに投与される、請求項12に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジン約200μg〜約50mgが、組成物が投与されるたびに投与される、請求項13に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジン約500μg〜約10mgが、組成物が投与されるたびに投与される、請求項14に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジン約500μg、約600μg、約667μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約950μg、約1000μg、約1200μg、約1250μg、約1300μg、約1333μg、約1350μg、約1400μg、約1500μg、約1667μg、約1750μg、約1800μg、約2000μg、約2200μg、約2250μg、約2300μg、約2333μg、約2350μg、約2400μg、約2500μg、約2667μg、約2750μg、約2800μg、約3mg、約3.3mg、約3.5mg、約3.7mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、又は約10mgが、組成物が投与されるたびに投与される、請求項15に記載の方法。
- 組成物が、皮下に、静脈内に、筋内に、鼻腔内に、吸入によって、経口的に、舌下に、口腔内頬側投与によって、局所的に、経皮的に、又は経粘膜的に投与される、請求項1〜16の何れか1項に記載の方法。
- 組成物が、注射によって投与される、請求項1〜17の何れか1項に記載の方法。
- 組成物が、静脈内に投与される、請求項17に記載の方法。
- 状態が、α−サラセミア、中間型サラセミア、β−サラセミア、ヘモクロマトーシス、鎌状赤血球症、不応性貧血、又は溶血性貧血である、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法。
- 状態が貧血であり、貧血が、異常ヘモグロビン症、鉄芽球性貧血、骨髄異形成症候群(MDS)に伴う貧血、又は先天性貧血である、請求項20に記載の方法。
- 状態が貧血であり、貧血が、ダイアモンド−ブラックファン貧血である、請求項20に記載の方法。
- 状態が、肝細胞癌、心筋症、又は糖尿病である、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法。
- 状態が、ウイルス、細菌、真菌、又は原生生物感染である、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法。
- 状態が腹部敗血症又は全身感染である、請求項24に記載の方法。
- 状態が細菌感染であり、細菌が、大腸菌(Escherichia coli)、ナイセリア・シネレア(Neisseria cinerea)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、又はB群溶血性連鎖球菌(Streptococcus agalactiae)である、請求項24に記載の方法。
- 状態が細菌感染であり、細菌が、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)(例えば、M.アフリカヌム(M.africanum)、M.アビウム(M.avium)、M.ツベルクローシス(M.tuberculosis)、M.ボビス(M.bovis)、M.カネッティ(M.canetti)、M.カンサシ(M.kansasii)、M.レプラ(M.leprae)、M.レプロマトーシス(M.lepromatosis)、又はM.ミクロチ(M.microti))である、請求項24に記載の方法。
- 状態が細菌感染であり、細菌がグラム陰性菌(gram−negative bacteria)である、請求項24に記載の方法。
- グラム陰性菌が、酢酸菌(Acetic acid bacteria)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter Baumanii)、ブデロビブリオ属(Bdellovibrio)、ボレリア属(Borrelia)、ボルタデラ属(Bortadella)、バークホルデリア属(Burkhoderia)、クラミジア属(Chlamydia)、シアノバクテリア門(Cyanobacteria)、カンピロバクター属(Campylobacter)、シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、緑色硫黄細菌(green sulfur bacteria)、緑色非硫黄細菌(green non−sulfur bacteria)、インフルエンザ菌(Haemophilus Influenzae)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、ヘモフィルス属(Hemophilus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、レジオネラ属(Legionella)、レプトスピラ属(Leptospiria)、モラクセラ属(Moraxella)、ニトロバクター属(Nitrobacter)、シュードモナス属(Pseudomonas)、プロテウス属(Proteus)、リケッチア属(Rickettsia)、セラチア属(Serratia)、サルモネラ属(Salmonella)、赤痢菌属(Shigella)、スピロヘータ門(spirochaetes)、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)、チオバクター属(Thiobacter)、トレポネーマ属(Treponema)、ビブリオ属(Vibrio)、及び/又はエルシニア属(Yersinia)である、請求項28に記載の方法。
- 状態が真菌感染であり、真菌が、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)である、請求項24に記載の方法。
- 状態が真菌感染であり、真菌感染がムコール症(Mucormycosis)である、請求項24に記載の方法。
- 状態が原生生物感染であり、原生生物が、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)、プラスモジウム属(Plasmodium)(例えば、熱帯熱マラリア原虫(P.falciparum)、三日熱マラリア原虫(P.vivax)、卵形マラリア原虫(P.ovale)、又は四日熱マラリア原虫(P.malariae))、ブルーストリパノソーマ(Trypanosoma brucei)(例えば、ガンビアトリパノソーマ(T.brucei gambiense)又はローデシアトリパノソーマ(T.brucei rhodesiense))、又はリーシュマニア属(Leishmania)である、請求項24に記載の方法。
- 状態が原生生物感染であり、原生生物がネグレリア属(Naegleria)である、請求項24に記載の方法。
- 状態が、シャーガス病、マラリア、アフリカ睡眠病、又はリーシュマニア症である、請求項1〜19、24及び32の何れか1項に記載の方法。
- 状態がウイルス感染であり、ウイルスが、B型肝炎、C型肝炎、又はデングウイルスである、請求項24に記載の方法。
- 状態が細菌感染であり、細菌感染が結核である、請求項24に記載の方法。
- 対象が哺乳動物である、請求項1〜36の何れか1項に記載の方法。
- 対象が、齧歯類、ウサギ類、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、又は霊長類である、請求項37に記載の方法。
- 対象がヒトである、請求項38に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、約100ng/mL未満の血清ヘプシジン濃度を有する、請求項39に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、50ng/mL未満の血清ヘプシジン濃度を有する、請求項40に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、100ng/mLを上回る血清フェリチン濃度を有する、請求項39〜41の何れか1項に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、1000ng/mLを上回る血清フェリチン濃度を有する、請求項42に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、約40〜約50mg/kgの全身鉄含有量を有する、請求項39〜43の何れか1項に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、50mg/kgを上回る全身鉄含有量を有する、請求項39〜43の何れか1項に記載の方法。
- 対象が、組成物を投与する前に、60mg/kgを上回る全身鉄含有量を有する、請求項45に記載の方法。
- 対象の血清鉄濃度が、組成物を投与する前に、少なくとも約100μg/dLである、請求項39〜46の何れか1項に記載の方法。
- 対象の血清鉄濃度が、組成物を投与する前に、少なくとも約200μg/dLである、請求項47に記載の方法。
- 対象のトランスフェリン飽和が、組成物を対象に投与する前に、約20%を上回る、請求項39〜48の何れか1項に記載の方法。
- 対象のトランスフェリン飽和が、組成物を対象に投与する前に、約50%を上回る、請求項49に記載の方法。
- 組成物が、ヘプシジンを含み、ヘプシジンが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5に記載するアミノ酸配列を含む、請求項1〜50の何れか1項に記載の方法。
- 組成物が、ヘプシジンを含み、ヘプシジンが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5に記載するアミノ酸配列と少なくとも90%配列相同性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1〜50の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジンが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5における8つのシステインそれぞれを含む、請求項52に記載の方法。
- 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5における8つのシステインが、ヘプシジンにおいて4つのジスルフィド結合を形成する、請求項51又は53に記載の方法。
- ヘプシジンが、配列番号1に記載するアミノ酸配列を含む、請求項51〜54の何れか1項に記載の方法。
- 組成物が、ヘプシジンを含み、ヘプシジンが、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、又は配列番号10に記載する配列を含む、請求項1〜50の何れか1項に記載の方法。
- 配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、又は配列番号10の8つのシステインが、ヘプシジンにおいて4つのジスルフィド結合を形成する、請求項56に記載の方法。
- 組成物が、ミニヘプシジンを含む、請求項1〜50の何れか1項に記載の方法。
- 状態が、マラリアである、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法。
- マラリアが、マラリアの薬剤耐性株である、請求項59に記載の方法。
- ミニヘプシジン又はヘプシジンを含む組成物が、抗マラリア薬と共同して投与される、請求項59に記載の方法。
- 抗マラリア薬が、テトラサイクリン、プログアニル、クロルプログアニル、ピロナリジン、ルメファントリネル(lumefantrinel)、メフロキン、ダプソン、アトバコン、アルテスネート、及びアルテミシニンから選択される、請求項61に記載の方法。
- 対象が、G6PD欠損症を有する、請求項59に記載の方法。
- マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、抗マラリア薬とヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物とを対象に投与することを含む方法。
- 抗マラリア薬が、テトラサイクリン、プログアニル、クロルプログアニル、ピロナリジン、ルメファントリネル(lumefantrinel)、メフロキン、ダプソン、アトバコン、アルテスネート、及びアルテミシニンから選択される、請求項64に記載の方法。
- 対象における寄生虫感染を治療又は予防する方法であって、抗寄生生物薬とヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物とを対象に共同して投与することを含む方法。
- 寄生虫感染が吸虫により引き起こされる、請求項66に記載の方法。
- 寄生虫感染が肝蛭症である、請求項66又は67に記載の方法。
- 寄生虫感染が肺吸虫症である、請求項66又は67に記載の方法。
- 抗寄生生物薬が駆虫薬である、請求項66〜69の何れか1項に記載の方法。
- 抗寄生生物薬が、トリクラベンダゾール、ニタゾキサニド、メトロニダゾール、ニクロホラン、クロロキン、アルテスネート、アルマメンタリウム(armamentarium)、プラジカンテル、ビチオノール、エメチン、デヒドロエメチン、又はそれらの誘導体である、請求項66〜70の何れか1項に記載の方法。
- 抗寄生生物薬がトリクラベンダゾールである、請求項71に記載の方法。
- 対象が薬剤耐性寄生虫感染を有する、請求項66又は67に記載の方法。
- 薬剤耐性寄生虫感染が、トリクラベンダゾール耐性肝蛭症である、請求項73に記載の方法。
- 対象における肝蛭症を治療又は予防する方法であって、トリクラベンダゾールとヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物とを対象に共同して投与することを含む方法。
- 肝蛭症を有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、抗寄生生物薬とヘプシジン又はミニヘプシジンを含む組成物とを対象に投与することを含む方法。
- 抗寄生生物薬がトリクラベンダゾールである、請求項76に記載の方法。
- 抗マラリア薬とヘプシジン及びミニヘプシジンから選択される作用物質とを含む医薬組成物。
- 抗マラリア薬が、テトラサイクリン、プログアニル、クロルプログアニル、ピロナリジン、ルメファントリネル(lumefantrinel)、メフロキン、ダプソン、アトバコン、アルテスネート、及びアルテミシニンから選択される、請求項78に記載の医薬組成物。
- 抗マラリア薬がアルテスネートである、請求項78又は79に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、皮下に、静脈内に、筋内に、鼻腔内に、吸入によって、経口的に、舌下に、口腔内頬側投与によって、局所的に、経皮的に、又は経粘膜的に投与するのに適している、請求項78〜80の何れか1項に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、注射によって投与するのに適している、請求項78〜81の何れか1項に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、静脈内に投与するのに適している、請求項78〜82の何れか1項に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、経口的に投与するのに適している、請求項78〜81の何れか1項に記載の医薬組成物。
- 対象におけるマラリアを治療又は予防する方法であって、請求項78〜84の何れか1項に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む方法。
- マラリアが、マラリアの薬剤耐性株である、請求項85に記載の方法。
- マラリアを有する対象において薬剤耐性の発現を克服、予防又は阻害する方法であって、請求項78〜84の何れか1項に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む方法。
- 医薬組成物が、皮下に、静脈内に、筋内に、鼻腔内に、吸入によって、経口的に、舌下に、口腔内頬側投与によって、局所的に、経皮的に、又は経粘膜的に投与される、請求項85〜87の何れか1項に記載の方法。
- 医薬組成物が、注射によって投与される、請求項85〜88の何れか1項に記載の方法。
- 医薬組成物が、静脈内に投与される、請求項85〜89の何れか1項に記載の方法。
- 医薬組成物が、経口的に投与される、請求項85〜88の何れか1項に記載の方法。
- 状態が肺炎である、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法。
- 肺炎が、細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎、又は寄生生物性肺炎である、請求項92に記載の方法。
- 対象が薬剤耐性肺炎を有する、請求項92又は93に記載の方法。
- 対象が抗生物質耐性肺炎を有する、請求項94に記載の方法。
- 肺炎が細菌性肺炎である、請求項92〜95の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物が、1つ以上の抗生物質をさらに含むか、又は1つ以上の抗生物質と共同して投与される、請求項92〜96の何れか1項に記載の方法。
- 1つ以上の抗生物質が、マクロライド、ケトライド、フルオロケトライド、テトラサイクリン、フルオロキノロン、セファロスポリン、ペニシリン、アトバコン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、及びバンコマイシンから選択される、請求項97に記載の方法。
- 肺炎がウイルス性肺炎である、請求項92〜94の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物が、抗ウイルス薬をさらに含むか、又は抗ウイルス薬と共同して投与される、請求項99に記載の方法。
- 抗ウイルス薬が、アマンタジン、リマンタジン、ザナミビル、アシクロビル、リババリン(ribavarin)、及びオセルタミビルから選択される、請求項100に記載の方法。
- 肺炎が真菌性肺炎である、請求項92〜94の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物が、抗真菌薬をさらに含むか、又は抗真菌薬と共同して投与される、請求項102に記載の方法。
- 抗真菌薬が、アンホテリシンB、ボリコナゾール、ポサコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、フルシトシン、ケトコナゾール、トリアゾール、エキノカンジン、イサブコナゾール、アトバコン、及びカスポファンギンから選択される、請求項103に記載の方法。
- 肺炎が寄生生物性肺炎である、請求項92〜94の何れか1項に記載の方法。
- ヘプシジン又はミニへプシジンを含む組成物が、抗寄生生物薬をさらに含むか、又は抗寄生生物薬と共同して投与される、請求項105に記載の方法。
- 抗寄生生物薬が駆虫薬である、請求項106に記載の方法。
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