JP2020502083A - スズランの匂い - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物であって、その立体異性体のうちのいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、ここで、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有し、かつRは水素原子またはメチル基を表す、化合物およびホワイトピーチ調のフローラルタイプの香りノートを付与するための香料における使用に関する。

Description

技術分野
本発明は香料の分野に関する。より詳細には、本発明は、以下に定義される式(I)の化合物の付香成分としての使用に関し、これはホワイトピーチ調のフローラルタイプの有用な付香成分である。したがって、本明細書で述べられていることに従って、本発明は、付香組成物または付香消費製品の一部として本発明の化合物を含む。
先行技術
香料分野で最も探し求められている成分の1つが、フローラルな印象を付与するもの、特にスズラン(lily of the valley)の香りである。前記ノートは非常に高く評価されており、多くの着香消費製品において使用されている。この非常に複雑なホワイトフローラルの香りを有する化合物を得るために、何十年もの間、多くの努力がなされてきた。その理由として特に、Lilial(登録商標)(2−メチル−3−[4−(2−メチル−2−プロパニル)フェニル]プロパナール、Givaudan−Roure SA、ヴェルニエ、スイス国からの商標)はスズラン調およびウォータリー調のコノテーション(connotation)を有する最も価値のある付香成分の1つを表すが、その使用が様々な理由で制限されているからである。
そのため、スズラン調の花の自然な香りにできるだけ近いフローラルな香りのノートを付与する新規の香料成分を開発する必要がある。
米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)は、前記嗅覚的特性を付与する化合物として3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールを報告している。特に、(R)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールは、スズラン調、フローラル調、スイート調、ウォータリー調、パウダリー調およびオゾン様のノートを付与する。(S)−3−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールはそれほど好ましくはないものの、スズラン調、フルーティ調、グリーン調、ウォータリー調およびアルデハイド様のノートを付与する。前記文献には、3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールも記載されているが、各ジアステレオ異性体の香りは区別されていない。しかしながら、この化合物は、3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールと構造的に類似しているにもかかわらず、スズラン調のノートがない、アルデハイド様、スイート調、ウォータリー調およびシクラメンタイプのフローラルの香りを付与する。この文献は、この分子の立体化学については言及しておらず、香りは4つのジアステレオ異性体を含む混合物の香りに対応すると仮定される。
本発明は、ホワイトピーチのコノテーションも有する式(I)の化合物を使用することにより、スズラン調のノートを付与する新規の香料成分を提供する。式(I)の化合物の感覚刺激特性はこれまで言及されたことがない。
上記の先行技術文献は、式(I)の化合物のいかなる感覚刺激特性、または香料分野における前記化合物のいかなる使用についても、報告または示唆をしていない。
発明の概要
本発明は、スズランの香りのノート、ホワイトピーチの香りのノートおよび芳香成分としてのその使用を付与する式(I)の化合物に関する。両方の香りの組合せは非常にまれである。
したがって、本発明の第一の実施態様は、式
Figure 2020502083
の化合物であって、その立体異性体のうちのいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、ここで、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置(an absolute S configuration)を有し、かつRは水素原子またはメチル基を表す、化合物である。
本発明の一実施形態の目的は、付香組成物または着香物品の香り特性を付与、増強、改善または変調する方法であって、この方法は、前記組成物または物品に、上記で定義される有効量の式(I)の少なくとも1種の化合物を加えることを含む。
本発明の別の実施形態は、
i)上記で定義される式(I)の少なくとも1種の化合物と、
ii)香料担体および香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分と、
iii)任意に少なくとも1種の香料補助剤と
を含む付香組成物である。
本発明の最後の実施形態は、式(I)の少なくとも1種の化合物または上記で定義される組成物を含む着香消費製品である。
発明の説明
驚くべきことに、イソプロピル基を有する炭素上でS絶対配置を有する式(I)の化合物が、特に高く評価されるスズラン調のコノテーションと共に非常に興味深い香りのノートを有することが発見された。これらの化合物も開示されたことがない。
本発明の第一の目的は、

Figure 2020502083
の化合物であって、その立体異性体のうちのいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有し、かつRは水素原子またはメチル基を表す、化合物である。前記化合物は、例えば、ホワイトピーチのコノテーションを有するスズランの香りのノートを付与するために、付香成分として使用することができる。
明確にするために述べると、「その立体異性体うちのいずれか1つ」などの表現は、当業者によって理解される通常の意味、すなわち本発明の化合物が純粋なものである、またはジアステレオ異性体の混合物の形態であり得ることを意味するが、ただし、当然のことながらシクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有する。本発明の化合物は、(R)−3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール、(S)−3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールまたはそれらの混合物であり得る。好ましくは、本発明の化合物は、35重量%〜50重量%の量で含まれる(R)−3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールと、35重量%〜65重量%の量で含まれる(S)−3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールとを含む混合物の形態であり得る。
上記の実施形態のいずれか1つによれば、本発明の化合物は、

Figure 2020502083
の化合物であって、その立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、ここで、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有する。
本発明の化合物の特定の例として、3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを挙げることができ、これは香料成分にとって珍しい組合せである、およそミカン状果とラクトン様のホワイトピーチとの混合種(twist)を含むLilial(登録商標)の典型的なスズラン調およびウォータリー調の強力な香りを有している。前記化合物は、Lilial(登録商標)としてスズランおよびウォータリーのノート二元性を有する香りを特徴とし、これはまたペタリー調およびビロード調のコノテーションを含む。異性体3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールは、それほど強力ではなく、アルデハイド−メタリック調のトップノートを有しているが、ウォータリー調およびスズラン調の二元性を有するフローラル調の側面はあまり存在しておらず、そのため感覚刺激的な観点から見て、あまり興味深いものとはならない。さらに、3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールと3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールとを1:1の比で含み、米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)に開示されている3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールに対応する混合物は、本発明の化合物よりも強くなく、拡散しやすいことから、その鮮度およびそのシクラメンフローラルの香りを失い、次第に脂肪−アルデハイド調およびメタリック調になる。
本発明の化合物の別の特定の例として、力強さがわずかに劣る3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールと同様の香りを有する(S)−3−(4−イソプロピル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパナールを挙げることができる。
本発明の化合物および先行技術の化合物の感覚刺激特性を表1にまとめている。
Figure 2020502083
本発明の化合物の香りを、米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)に報告されている先行技術の化合物、すなわち3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールのそれと比較すると、本発明の化合物は、スイカの香りと、ホワイトピーチを彷彿とさせる特徴的なラクトン様の側面とを有する明らかにより強力で拡散しやすいノートによって、そして先行技術の化合物に特徴的なアルデハイド調のノートを欠くことによって際立つ。さらに、本発明の化合物は、先行技術とは異なり、スズラン−ウォータリー調のノートの他に、ビロード調およびペタリー調などのピーチスキンのテクスチャーと結びついている香りを示す。本発明の化合物の香りはまた、先行技術の化合物の特徴である顕著なスイート調のノートを欠いているか、または有していない。上記の違いは、本発明の化合物と先行技術の化合物とがそれぞれ異なる用途に適しており、すなわち異なる感覚刺激的な印象を付与する。
上述のように、本発明は、付香成分としての式(I)の化合物の使用に関する。言い換えれば、それは、付香組成物または着香物品または表面の香り特性を付与、増強、改善または変調するための方法またはプロセスに関し、この方法は、前記組成物または物品に、有効量の式(I)の少なくとも1種の化合物を加えること、すなわちその典型的なノートを付与することを含む。
「式(I)の化合物の使用」とは、化合物(I)を含有し、かつ香料産業で有利に使用することができる任意の組成物の使用とも理解されなければならない。
実際に付香成分として有利に使用することができる前記組成物もまた本発明の目的である。
したがって、本発明の別の目的は、
i)付香成分として、上記で定義される少なくとも1種の本発明の化合物と、
ii)香料担体および香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分と、
iii)任意に少なくとも1種の香料補助剤と
を含む香料組成物である。
「香料担体」とは、香料の観点から実質的に中立である、すなわち香料成分の感覚刺激特性を有意に変えることのない材料を意味する。前記担体は、液体または固体であり得る。
液体担体として、非限定的な例として、乳化系、すなわち溶媒および界面活性剤系、または香料に一般的に使用される溶媒を挙げることができる。香料に一般的に使用される溶媒の特性と種類の詳細な説明は、網羅的なものにはなり得ない。しかしながら、非限定的な例として、ブチレンまたはプロピレングリコール、グリセロール、ジプロピレングリコールおよびそのモノエーテル、1,2,3−プロパントリイルトリアセテート、グルタル酸ジメチル、ジメチルアジペート1,3−ジアセチルオキシプロパン−2−イルアセテート、フタル酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノール、クエン酸トリエチルまたはそれらの混合物などの溶媒を挙げることができ、これらが最も一般的に使用される。香料担体と香料ベースとの両方を含む組成物については、先に特定したもの以外の適切な香料担体はまた、エタノール、水/エタノール混合物、リモネンまたは他のテルペン、イソパラフィン、例えばIsopar(登録商標)(供給元:Exxon Chemical)の商品名で知られているもの、またはグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステル、例えばDowanol(登録商標)(供給元:Dow Chemical Company)の商品名で知られているもの、または水素化ヒマシ油、例えばCremophor(登録商標)RH 40(供給元:BASF)の商品名で知られているものであり得る。
固体担体は、付香組成物または付香組成物のいくつかの要素が化学的または物理的に結合することができる材料を指すことを意味する。一般にそのような固体担体は、組成物を安定化するために、または組成物もしくはいくつかの成分の蒸発速度を制御するために使用される。固体担体の使用は当該技術分野で現在使用されており、当業者は所望の効果を達成する方法を知っている。しかしながら、固体担体の非限定的な例として、吸収性のゴムまたはポリマーまたは無機材料、例えば多孔質ポリマー、シクロデキストリン、木質材料、有機もしくは無機ゲル、粘土、石膏滑石またはゼオライトを挙げることができる。
固体担体の他の非限定的な例として、カプセル化材料を挙げることができる。そのような材料の例には、単糖類、二糖類もしくは三糖類、天然もしくは加工デンプン、親水コロイド、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、タンパク質もしくはペクチンなどの壁形成性材料および可塑化材料、またはさらにH.Scherz,Hydrokolloide:Stabilisatoren,Dickungs− und Geliermittel in Lebensmitteln,Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie,Lebensmittelqualitaet,Behr’s Verlag GmbH & Co.,Hamburg,1996などの参照テキストに挙げられている材料が含まれ得る。カプセル化は当業者に周知の方法であり、例えば噴霧乾燥法、凝集法またはさらに押出法などの技術を使用することによって実施することができ、またはコアセルベーションおよび複合コアセルベーション技術を含むコーティングカプセル化からなる。
固体担体の他の非限定的な例として、重合、界面重合、コアセルベーションまたはそれらをまとめたものによって引き起こされる相分離プロセスのような技術(前記技術のすべては先行技術に記載されている)を任意に高分子安定剤またはカチオン性コポリマーの存在下で使用する、特にアミノプラスト、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレアもしくはポリウレタンタイプの樹脂またはそれらの混合物を有するコア−シェルカプセルを挙げることができる(前記樹脂のすべては当業者に周知である)。
樹脂は、アルデハイド(例えばホルムアルデハイド、2,2−ジメトキシエタナール、グリオキサール、グリオキシル酸またはグリコールアルデハイドおよびそれらの混合物)とアミン、例えばウレア、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、メラミン、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、グアナゾールなど、ならびにそれらの混合物との重縮合によって生成することができる。あるいは、Urac(登録商標)(供給元:Cytec Technology Corp.)、Cymel(登録商標)(供給元:Cytec Technology Corp.)、Urecoll(登録商標)またはLuracoll(登録商標)(供給元:BASF)の商品名で市販されているものなどの予備成形樹脂アルキロール化ポリアミンを使用することができる。
他の樹脂としては、ポリオール、例えばグリセロールと、ポリイソシアネート、例えばヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、イソホロンジイソシアネートの三量体またはキシリレンジイソシアネートの三量体またはヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体または(Takenate(登録商標)供給元:三井化学株式会社の商標として知られている)キシリレンジイソシアネートの三量体のトリメチロールプロパン付加物との重縮合によって生成されたものを挙げることができ、これらのポリイソシアネートのうち、キシリレンジイソシアネートの三量体のトリメチロールプロパン付加物およびヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体である。
アミノ樹脂、すなわちメラミン系樹脂とアルデハイドとの重縮合による香料のカプセル化に関連する重要な文献のいくつかとして、例えばK.DietrichらによりActa Polymerica,1989,vol.40,pp.243、325および683ならびに1990,vol.41,p.91において発表された論文が挙げられる。こうした論文には、従来技術による方法によるこのようなコア−シェル型マイクロカプセルの調製に影響を及ぼす様々なパラメータがすでに記載されており、こうしたパラメータは、特許文献においてさらに詳述されかつ例示されている。Wiggins Teape Group Limitedによる米国特許第4,396,670号明細書(US4,396,670)は、こうした特許文献の関連する先駆的な一例である。それ以来、他の多くの著者および創作者によって本分野の文献が多数記載されており、発表されたすべての進展を本明細書において網羅することは不可能であろうが、この種のカプセル化技術の一般的な知識は非常に重要である。こうしたマイクロカプセルの適切な用途をも扱った最近の関連文献の代表例としては例えば、Journal of Microencapsulation,2002,vol.19,pp.559−569におけるH.Y.Leeらの論文、国際公開第01/41915号(WO01/41915)、またさらにはChimia,2011,vol.65,pp.177−181におけるS.Boneらの論文が挙げられる。
「香料ベース」とは本明細書においては、少なくとも1種の付香補助成分を含む組成物を意味する。
前記付香補助成分は、式(I)のものではない。さらに「付香補助成分」とは本明細書においては、心地よい効果を付与するための付香調合物または心地よい効果を付与するための組成物に使用される化合物を意味する。換言すれば、付香成分であると考えられるべきであるこうした補助成分は、単に香りを有しているものとしてではなく、そうした組成物に香りをポジティブにもしくは快いように付与することができるか、またはそうした組成物の香りをポジティブにもしくは快いように変調することができるものとして、当業者には認識されるはずである。
ベース中に存在する付香補助成分の特性および種類については、本明細書においてこれ以上の詳細な記載は保証されないが、いずれにせよすべてを余すことなく詳細に記載できるものではなく、当業者は、自身の一般知識に基づき、また用途および所望の感覚刺激効果に応じて、それらを選択することができる。一般にこれらの付香補助成分は、アルコール類、ラクトン類、アルデハイド類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アセテート類、ニトリル類、テルペノイド類、含窒素複素環式化合物、含硫黄複素環式化合物および精油といった様々な化学種に属し、また前述の付香補助成分は、天然由来のものであっても合成由来のものであってもよい。
特に、香料配合物に一般的に使用される付香補助成分、例えば
− アルデハイド調成分:デカナール、ドデカナール、2−メチル−ウンデカナール、10−ウンデセナール、オクタナールおよび/またはノネナール;
− アロマティック−ハーバル調成分:ユーカリ油、カンフル、ユーカリプトール、メントールおよび/またはα−ピネン;
− バルサミック調成分:クマリン、エチルバニリンおよび/またはバニリン;
− シトラス調成分:ジヒドロミルセノール、シトラール、オレンジ油、リナリルアセテート、シトロネリルニトリル、オレンジテルペン類、リモネン、1−P−メンテン−8−イルアセテートおよび/または1,4(8)−P−メンタジエン;
− フローラル調成分:ジヒドロジャスモン酸メチル、リナロール、シトロネロール、フェニルエタノール、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、ヘキシルシンナムアルデハイド、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、テトラヒドロ−2−イソブチル−4−メチル−4(2H)−ピラノール、β−イオノン、メチル−2−(メチルアミノ)ベンゾエート、(E)−3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、サリチル酸ヘキシル、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、酢酸ベルジル(verdyl acetate)、ゲラニオール、P−メンタ−1−エン−8−オール、4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート、1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアセテート、4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノール、サリチル酸アミル、高シスジヒドロジャスモン酸メチル、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール、ベルジルプロプリオネート(verdyl proprionate)、酢酸ゲラニル、テトラヒドロリナロール、シス−7−P−メンタノール、プロピル(S)−2−(1,1−ジメチルプロポキシ)プロパノエート、2−メトキシナフタレン、2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチルアセテート、4/3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、アミルシンナムアルデハイド、4−フェニル−2−ブタノン、酢酸イソノニル、4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート、イソ酪酸ベルジル(verdyl isobutyrate)および/またはメチルイオノン異性体の混合物;
− フルーティ調成分:γ−ウンデカラクトン、4−デカノライド、2−メチルペンタン酸エチル、酢酸ヘキシル、2−メチルブタン酸エチル、γ−ノナラクトン、ヘプタン酸アリル、イソ酪酸2−フェノキシエチル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチルおよび/または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル;
− グリーン調成分:2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、2−t−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート、酢酸スチラリル、アリル(2−メチルブトキシ)アセテート、4−メチル−3−デセン−5−オール、ジフェニルエーテル、(Z)−3−ヘキセン−1−オールおよび/または1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;
− ムスク調成分:1,4−ジオキサ−5,17−シクロヘプタデカンジオン、ペンタデセノリド、3−メチル−5−シクロペンタデセン−1−オン、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−g−2−ベンゾピラン、(1S,1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート、ペンタデカノリドおよび/または(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;
− ウッディ調成分:1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン、パチョリ油、パチョリ油のテルペン類分、(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オール、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、メチルセドリルケトン、5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−3−メチルペンタン−2−オール、1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタン−1−オンおよび/または酢酸イソボルニル;
− 他の成分(例えばアンバー調、パウダリースパイシー調またはウォータリー調):ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランおよびその立体異性体のいずれか、ヘリオトロピン、アニスアルデハイド、オイゲノール、シンナムアルデハイド、クローブ油、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナールおよび/または3−(3−イソプロピル−1−フェニル)ブタナール
を挙げることができる。
本発明による香料ベースは、上記の付香補助成分に限定されず、これらの補助成分の他の多くがいずれにせよ、例えばS.Arctander著、Perfume and Flavor Chemicals,1969,Montclair,New Jersey,USAもしくはそのより新しい版のような参照テキストまたは同様の特性の他の著作物および香料分野の多数の特許文献に記載されている。前記補助成分は、様々な種類の付香化合物を制御された様式で放出することが知られている化合物であってもよいことも理解される。
「香料補助剤」とは本明細書においては、例えば色、特定の光に対する耐久性、化学的安定性などのようなさらなる付加的な有益性を付与しうる成分を意味する。付香組成物で一般的に使用される補助剤の特性および種類については、すべてを余すことなく詳細に記載できるものではないが、こうした成分は当業者に周知であるという言及を行わなければならない。しかし、特定の非限定的な例として以下のものを挙げることができる:粘性剤(例えば界面活性剤、増粘剤、ゲル化剤および/またはレオロジー調整剤)、安定剤(例えば防腐剤、酸化防止剤、熱/光およびまたは緩衝剤またはキレート剤、例えばBHT)、着色剤(例えば染料および/または顔料)、防腐剤(例えば抗細菌剤または抗微生物剤または抗真菌剤または抗刺激剤)、研磨剤、皮膚冷却剤、固定剤、昆虫忌避剤、軟膏、ビタミン類およびそれらの混合物。
当業者は、単に当該技術分野の標準的な知識を適用することによってのみならず試行錯誤法によっても付香組成物の上記の成分を混合することによって、所望の効果を得るための最適な配合物を設計することが完全に可能であることが理解される。
式(I)の少なくとも1種の化合物と少なくとも1種の香料担体とからなる本発明の組成物は、本発明の特定の一実施形態を表すとともに、式(I)の少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種の香料担体と、少なくとも1種の香料ベースと、適宜少なくとも1種の香料補助剤とを含む付香組成物をも表す。
特定の実施形態によれば、上述の組成物は、式(I)の2種以上の化合物を含み、調香師が本発明の様々な化合物の香りのトーンを有するアコードまたは香料を調合することができるようになり、そのようにして調香師の研究用の新たなツール(building block)が生み出される。
明確にするために述べると、出発物質、中間体または最終生成物として本発明の化合物が含まれていると考えられる化学合成から直接的に得られる混合物、例えば適切な精製を行っていない反応媒体は、前記混合物が本発明の化合物を香料に適した形態で提供しない限り、本発明による付香組成物と考えることはできないであろう。したがって、特に明記しない限り、未精製の反応混合物は一般に本発明から除外される。
さらに、前記化合物(I)が加えられる消費製品に香りをポジティブに付与または変調するために、最新の香料の分野、すなわちファインパフューマリーまたは機能性香料のすべての分野において、本発明の化合物を有利に使用することもできる。したがって本発明の他の目的は、上記で定義した式(I)の少なくとも1種の化合物を付香成分として含む付香消費製品によって表される。
本発明の化合物をそのまま加えることも可能であり、また本発明の化合物を本発明の付香組成物の一部として加えることも可能である。
明確にするために述べると、「着香消費製品」とは、消費製品であって、該消費製品が適用される表面(例えば皮膚、毛髪、テキスタイルもしくは家庭内表面)または空間に少なくとも快い付香効果を生じさせることが期待されるものを意味する。換言すれば、本発明による着香消費製品は、機能性配合物と、適宜、所望の消費製品に応じた追加の有益剤と、本発明の少なくとも1種の化合物の嗅覚的に有効な量とを含む着香消費製品である。明確にするために述べると、前記着香消費製品は、非食用製品である。
着香消費製品の成分の特性および種類については、本明細書においてこれ以上の詳細な記載は保証されないが、いずれにせよすべてを余すことなく詳細に記載できるものではなく、当業者は、自身の一般知識に基づき、また該着香消費製品の特性および所望の効果に応じて、それらを選択することができる。
適切な着香消費製品の非限定的な例は、香水、例えばファインパフューム、スプラッシュパフュームもしくはオードパフューム、コロン、シェーブローションもしくはアフターシェーブローション;布地ケア製品、例えば液体洗剤もしくは固体洗剤、布地用柔軟剤、液体香り付け剤もしくは固体香り付け剤、布地用リフレッシュ剤、アイロニングウォーター、紙、漂白剤、カーペットクリーナー、カーテンケア製品;ボディケア製品、例えばヘアケア製品(例えばシャンプー、カラーリング用調製物もしくはヘアスプレー、カラーケア製品、整髪用製品、デンタルケア製品)、殺菌剤、インティメイトケア製品;化粧用調製物(例えばスキンクリーム、スキンローション、バニシングクリームもしくは脱臭剤もしくは制汗剤(例えばスプレーもしくはロールオン)、脱毛剤、タンニング用製品もしくは日焼け用製品、日焼け後用製品、ネイル用製品、皮膚洗浄剤、化粧品);またはスキンケア製品(例えば石鹸、シャワームース、シャワーオイルもしくはシャワージェルまたはバスムース、バスオイルもしくはバスジェル、または衛生製品もしくはフット/ハンドケア製品);空気ケア製品、例えば家庭内空間(部屋、冷蔵庫、食器棚、靴もしくは車)および/もしくは公共の空間(ホール、ホテル、モールなど)において使用することができるエアフレッシュナーもしくは「すぐに使用可能な」粉末状エアフレッシュナー;またはホームケア製品、例えばカビ除去剤、ファーニッシャー(furnisher)ケア製品、ワイプ、食器用洗剤もしくは硬質表面(例えば床、浴室、衛生用品もしくは窓)清浄化剤;皮革ケア製品;カーケア製品、例えばポリッシュ、ワックスもしくはプラスチッククリーナーであり得る。
上述した着香消費製品のなかには、本発明の化合物に対する攻撃的な媒体となり得るものがあるため、例えばカプセル化によって、または例えば酵素、光、熱もしくはpH変化のような適切な外部刺激を受けると本発明の成分を放出するのに適した他の化学物質に化学的に結合させることによって、本発明の化合物があまりにも早期に分解してしまうのを防ぐことが必要となる場合がある。
本発明による化合物を前述の種々の生成物または組成物に組み込むことのできる割合は、広範囲の値の範囲内で変化する。これらの値は、着香すべき物品の特性および所望の感覚刺激効果に依存するとともに、本発明による化合物を、当技術分野で一般的に使用されている付香補助成分、溶媒または添加剤と混合する場合には、所与のベース中の補助成分の特性にも依存する。
例えば付香組成物の場合には、本発明の化合物の典型的な濃度は、本発明の化合物を組み込む組成物の重量に対して0.001重量%〜10重量%以上のオーダーである。着香消費製品の場合には、本発明の化合物の典型的な濃度は、本発明の化合物を組み込む消費製品の重量に対して0.0001重量%〜1重量%以上のオーダーである。
本発明の化合物は、後述の方法に従って調製することができる。
実施例
ここで、本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、略称は当技術分野における通常の意味を有し、温度を摂氏(℃)で示し、NMRスペクトルデータを、360MHzまたは400MHzの機器でHおよび13Cに関して(別段の記載がない場合には)CDCl中で記録し、化学シフトδを標準物質としてのTMSに対してppmで示し、結合定数JをHzで表す。
実施例1
式(I)の化合物の合成
a)エチル3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパノエート(化合物A)の調製
米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)に従って(−)−(S)−リモネンから得られるアルコール(5S)−5−イソプロピル−2−メチレンシクロヘキサン−1−オール(18.2g、0.118mol)、オルトプロピオン酸エチル(71.2ml、0.355mmol)およびピバル酸(1.18g、0.011mol)を120℃で1時間、次いで150℃で2時間加熱した。EtOHおよび過剰のオルトプロピオン酸エチルの蒸留後、冷たい混合物をEtOで抽出し、15%の水性NaOH、次いでHOで中性となるまで洗浄し、乾燥し、濃縮し、そしてバルブ・ツー・バルブ蒸留を行って、立体異性体の2:3混合物として79.3%の収率で化合物Aを得た(沸点118℃/2.4mbar、α 20=−55.4neat)。
Figure 2020502083
Figure 2020502083
b)3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(化合物B)の調製
EtO(17.7ml)に溶かした化合物A(21.06g、88.5mmol)の溶液を、EtO(26.3ml)に溶かしたLiAlH(2.52g、66.36mmol)の懸濁液に滴加した。1時間後、HO(2.5ml)、15%の水性NaOH(2.5ml)、次いでHO(7.5ml)を連続して加え、得られた混合物をセライトで濾過し、次いで濃縮した。バルブ・ツー・バルブ蒸留により、立体異性体の56:44混合物として66〜88%の収率で化合物Bを得た(沸点91℃/1mbar、α 20=−72.2neat)。
Figure 2020502083
c)3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール(化合物C)の調製
CHCl(112ml)に溶かした化合物B(9.95g、50.8mmol)、PCC(16.4g、76.15mmol)、およびセライト(24.6g)の懸濁液を2時間撹拌した。混合物をSiO(10g)で濾過し、濃縮し、EtOで希釈し、次いで15%の水性HCl、次いでNaHCO、およびHOで洗浄し、乾燥し、濃縮し、そしてバルブ・ツー・バルブ蒸留を行って、立体異性体の56:44混合物として化合物Cを90%の収率で得た(沸点75℃/0.22mbar、α 20=−68.1neat)。
Figure 2020502083
d)3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパナール(化合物D)の調製
化合物C(7.3g、37.6mmol)を、tBuOH(37.6ml)に溶かしたtBuOK(5.05g、45.1mmol)の溶液に35℃未満で滴加した。次いでMeI(2.81ml、45.1mmol)を加え、2時間後、混合物をEtOで希釈し、HOで中性となるまで抽出し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、バルブ・ツー・バルブ蒸留を行って化合物Dを69%の収率で得た(沸点:80℃/0.38mbar、α 20=−63.3;[α] 20=−78.3、c=2.52、CHCl)。
Figure 2020502083
実施例2
3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールの合成(本発明によらないもの)の合成
米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)により(+)−(R)−リモネンから得られる(5R)−5−イソプロピル−2−メチレンシクロヘキサン−1−オールから出発して、実施例1に記載の方法に従って3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを調製した。 3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールが、3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)2−メチルプロパナール(α 20=+78.6neat)と同じ収率で得られた。
実施例3
付香組成物の調製
布地用柔軟剤用の付香組成物を、以下の成分を混合することによって調製した。
重量部 成分
ベンジルアセテート 600
カルビノールアセテート 100
(Z)−3−ヘキセン−1−オールアセテート 20
ケイ皮アルコール 100
アニスアルデハイド 40
C12アルデハイド 10
ヘキシルケイ皮アルデハイド 1400
アリルアミルグリコレート 40
メチルアントラニレート 20
γ−ウンデカラクトン 100
ニトリルシトロネリル 20
ベルジルアセテート 200
ベルジルプロピオネート 100
α−ダマスコン 10
Dartanol(登録商標)1) 140
ジヒドロミルセノール 400
ジフェニルオキシド 100
オイゲノール 100
Habanolide(登録商標)2) 1000
Hedione(登録商標)3) 1000
フェネチロール 1000
ロジノール4) 40
アミルサリチレート 1200
テルピネオール 1000
Verdox(商標)5) 200
イランエッセンシャルオイル 60
9000
1)(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オール;供給元:Firmenich SA,ジュネーブ、スイス国
2)ペンタデセノリド;供給元:Firmenich SA,ジュネーブ、スイス国
3)ジヒドロジャスモン酸メチル;供給元:Firmenich SA,ジュネーブ、スイス国
4)2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチルアセテート;供給元:Firmenich SA,ジュネーブ、スイス国
5)2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート;供給元:International Flavors & Fragrances,USA
上記組成物に1000重量部の3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを加えると、明らかに新鮮なシクラメンおよびスズラン調のコノテーションが組成物に付与され、そのトップノートおよびボトムノートに、よりウォータリーな鮮度を与えた。
本発明の化合物の代わりに、同量の3−((R)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを使用した場合、この組成物はわずかにより多くの脂肪−アルデハイド調であるか、よりメタリック調のコノテーションも得た。観察された効果はやや弱く、ポジティブではない。
本発明の化合物の代わりに、同量のMugoxal(登録商標)(3−(4−tert−ブチル−1−シクロヘキセン−1−イル)プロパナール;供給元:Firmenich SA,ジュネーブ、スイス国)を使用し、この組成物は、明らかにエレガントでスパークリング調のスズラン調のホワイトフラワーコノテーションを得たが、ラクトン様のホワイトピーチノートは含まなかった。
本発明の化合物の代わりに、米国特許出願公開第2013/0090390号明細書(US2013/0090390)に報告されている同量の(−)−(S)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールを使用した場合、結果は全く異なっていた。なぜなら、この組成物は、この種のノートで古典的である、明らかにクリーンなアルデハイド調、シトラスライム調およびマンダリン調のコノテーションを得たからである。前記化合物は、フローラルノートの代わりにアルデハイド−シトラスノートを付与した。
本発明の化合物の代わりに、同量の(+−)−2−メチル−3−[4−(2−メチル−2−プロパニル)−1−シクロヘキセン−1−イル]プロパナールを使用した場合、この組成物は、Lilial(登録商標)を彷彿とさせるスズラン調のコノテーションを得たが、ラクトン様のホワイトピーチノートは含まなかった。
実施例4
本発明の化合物を含む布地用柔軟剤の調製
Figure 2020502083
1)Stepantex VL90 A Diester Quat;供給元:Stepan
2)Proxel GXL;供給元:Arch
柔軟剤は、65℃に加熱したメチルビス[エチル(タロウエート(牛脂脂肪酸))]−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェートを秤量することによって調製した。次いで水および1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンを反応器に入れ、撹拌しながら65℃に加熱した。上記混合物にメチルビス[エチル(タロウエート)]−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェートを加えた。混合物を15分間撹拌し、CaClを加えた。次いで、柔軟剤の全重量に対して0.5〜2重量%の実施例3の本発明の組成物を加えた。混合物を15分間撹拌し、撹拌しながら室温に冷却した(粘度測定:結果35±5mPas(剪断速度106秒−1))。
実施例5
本発明の化合物を含む液体洗剤の調製
Figure 2020502083
1)Hostapur SAS 60;供給元:Clariat
2)Edenor K 12−18;供給元:Cognis
3)Genapol LA 070;供給元:Clariant
4)供給元:Genencor International
5)Aculyn 88;供給元:Dow Chemical
液体洗剤は、実施例3の本発明の組成物の液体洗剤の全重量に対して0.5〜1.5重量%を表2の未着香の液体洗剤配合物に慎重に振盪しながら加えることによって調製した。
実施例6
本発明の組成物を含む透明な等方性シャンプーの調製
Figure 2020502083
1)Ucare Polymer JR−400,供給元:Noveon
2)Origin:Schweizerhall
3)Glydant,供給元:Lonza
4)Texapon NSO IS,供給元:Cognis
5)Tego Betain F 50,供給元:Evonik
6)Amphotensid GB 2009,供給元:Zschimmer & Schwarz
7)Monomuls 90 L−12,供給元:Gruenau
8)Nipagin Monosodium,供給元:NIPA
シャンプーは水中にポリクオタニウム−10を分散させることによって調製した。相Aの残りの成分を順々に加えることにより別々に混合し、その各添加後によく混合した。この予混合物をポリクオタニウム−10分散液に加え、さらに5分間混合した。次いで、撹拌しながら、予混合相Bおよび予混合相Cを加えた(Monomuls 90L−12をTexapon NSO IS中で溶融するために加熱した)。撹拌しながら相Dおよび相Eを加えた。pHが5.5〜6.0になるまでクエン酸溶液でpHを調整して、未着香のシャンプー配合物を得た。
シャンプーの全重量に対して0.4〜0.8重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表3の未着香のシャンプー配合物に加えることによって着香シャンプーを調製した。
実施例7
本発明の組成物を含む構造化シャワージェルの調製
Figure 2020502083
1)EDETA B POWDER;商標および供給元:BASF
2)CARBOPOL AQUA SF−1 POLYMER;商標および供給元:NOVEON
3)ZETESOL AO 328 U;商標および供給元:ZSCHIMMER & SCHWARZ
4)TEGO−BETAIN F 50;商標および供給元:GOLDSCHMIDT
5)KATHON CG;商標および供給元:ROHM & HASS
シャワージェルの全重量に対して0.5〜1.5重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表4の未着香のシャワージェル配合物に加えることによってシャワージェルを調製した。
実施例8
本発明の組成物を含む透明なシャワージェルの調製
Figure 2020502083
1)EDETA B POWDER;商標および供給元:BASF
2)ZETESOL AO 328 U;商標および供給元:ZSCHIMMER & SCHWARZ
3)TEGO−BETAIN F 50;商標および供給元:GOLDSCHMIDT
4)MERQUAT 550;商標および供給元:LUBRIZOL
シャワージェルの全重量に対して0.5〜1.5重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表5の未着香のシャワージェル配合物に加えることによって透明なシャワージェルを調製した。
実施例9
本発明の組成物を含む乳状シャワージェルの調製
Figure 2020502083
1)EDETA B POWDER;商標および供給元:BASF
2)Texapon NSO IS;商標および供給元:COGNIS
3)MERQUAT 550;商標および供給元:LUBRIZOL
4)DEHYTON AB−30;商標および供給元:COGNIS
5)GLUCAMATE LT;商標および供給元:LUBRIZOL
6)EUPERLAN PK 3000 AM;商標および供給元:COGNIS
7)CREMOPHOR RH 40;商標および供給元:BASF
シャワージェルの全重量に対して0.5〜1.5重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表6の未着香のシャワージェル配合物に加えることによって透明なシャワージェルを調製した。
実施例10
本発明の組成物を含むパール状シャンプーの調製
Figure 2020502083
1)EDETA B Powder,供給元:BASF
2)Jaguar C14 S,供給元:Rhodia
3)Ucare Polymer JR−400,供給元:Noveon
4)Sulfetal LA B−E,供給元:Zschimmer & Schwarz
5)Zetesol LA,供給元:Zschimmer & Schwarz
6)Tego Betain F 50,供給元:Evonik
7)Xiameter MEM−1691,供給元:Dow Corning
8)Lanette 16,供給元:BASF
9)Comperlan 100,供給元:Cognis
10)Cutina AGS,供給元:Cognis
11)Kathon CG,供給元:Rohm & Haas
12)D−Panthenol,供給元: Roche
シャンプーは、水およびEDTA四ナトリウム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよびポリクオタニウム−10に分散させることによって調製した。相Aが均質になったら、NaOHの10%溶液(相B)を加えた。次いで、予混合した相Cを加え、混合物を75℃に加熱した。相Dの成分を加え、均質になるまで混合した。混合物を冷却した。45℃で、混合しながら相Eの成分を加えた。 最終粘度は25%NaCl溶液で調整し、5.5〜6のpHは10%NaOH溶液で調整した。
シャンプーの全重量に対して0.4〜0.8重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表7の未着香のシャンプー配合物に加えることによってパール状の着香シャンプーを調製した。
実施例11
本発明の組成物を含む構造化シャワージェルの調製
Figure 2020502083
1)EDETA B POWDER;商標および供給元:BASF
2)CARBOPOL AQUA SF−1 POLYMER;商標および供給元:NOVEON
3)ZETESOL AO 328 U;商標および供給元:ZSCHIMMER & SCHWARZ
4)TEGO−BETAIN F 50;商標および供給元:GOLDSCHMIDT
5)KATHON CG;商標および供給元:ROHM & HASS
シャワージェルの全重量に対して0.5〜1.5重量%の実施例3の本発明の組成物を慎重に振盪しながら表8の未着香のシャワージェル配合物に加えることによって透明なシャワージェルを調製した。

Claims (8)


  1. Figure 2020502083
    の化合物であって、その立体異性体のうちのいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、ここで、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有し、かつRは水素原子またはメチル基を表す、化合物。
  2. 式(I)の化合物が、式
    Figure 2020502083
    の化合物であって、その立体異性体のうちのいずれか1つまたはそれらの混合物の形態をとり、ここで、シクロヘキセニル基の炭素4はS絶対配置を有することを特徴とする、請求項1記載の化合物。
  3. 付香組成物または着香物品の香り特性を付与、増強、改善または変調する方法であって、この方法が、前記組成物または物品に、請求項1または2において定義される有効量の式(I)の少なくとも1種の化合物を加えることを含む、方法。
  4. 請求項1または2において定義される式(I)の化合物の付香成分としての使用。
  5. i)請求項1または2において定義される式(I)の少なくとも1種の化合物と、
    ii)香料担体および香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分と、
    iii)任意に少なくとも1種の香料補助剤と
    を含む付香組成物。
  6. 請求項1または2において定義される式(I)の少なくとも1種の化合物または請求項5において定義される組成物を含む、着香消費製品。
  7. 前記製品が、香水、布地ケア製品、ボディケア製品、化粧用調製物、スキンケア製品、空気ケア製品またはホームケア製品であることを特徴とする、請求項6記載の着香消費製品。
  8. 前記香料消費製品が、ファインパフューム、スプラッシュパフュームもしくはオードパフューム、コロン、シェーブローションもしくはアフターシェーブローション、液体洗剤もしくは固体洗剤、布地用柔軟剤、布地用リフレッシュ剤、アイロニングウォーター、紙、漂白剤、カーペットクリーナー、カーテンケア製品、シャンプー、カラーリング用調製物、カラーケア製品、整髪用製品、デンタルケア製品、殺菌剤、インティメイトケア製品、ヘアスプレー、バニシングクリーム、脱臭剤もしくは制汗剤、脱毛剤、タンニング用製品もしくは日焼け用製品、ネイル用製品、皮膚洗浄剤、化粧品、着香石鹸、着香シャワームース、着香シャワーオイルもしくは着香シャワージェルまたは着香バスムース、着香バスオイルもしくは着香バスジェル、またはフット/ハンドケア製品、衛生製品、エアフレッシュナー、「すぐに使用可能な」粉末状エアフレッシュナー、カビ除去剤、ファーニッシャーケア製品、ワイプ、食器用洗剤もしくは硬質表面清浄化剤、皮革ケア製品またはカーケア製品であることを特徴とする、請求項7記載の着香消費製品。
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