JP2020500861A - Sbiタンパク質を含む免疫原性組成物およびその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、標的抗原に対する免疫応答を刺激することにおいて使用するための方法および組成物に関する。より具体的には、本発明は、標的抗原に対する免疫応答を強化するための免疫学的なアジュバントとしての、ブドウ球菌のSbiタンパク質のドメインIIIおよびIVの使用に関する。【選択図】なし
Description
本発明は、標的抗原に対する免疫応答を刺激することにおいて使用するための方法および組成物に関する。より具体的には、本発明は、共に投与される標的抗原に対する免疫応答を強化するための免疫学的なアジュバントとしての、ブドウ球菌のSbiタンパク質のドメインIIIおよびIVの使用に関する。
多くの細菌性病原体は、様々な免疫調節因子を産生することにより、それらの宿主環境に適応するための、そして宿主免疫系による攻撃から生き延びるための手段を進化させてきた。
グラム陽性のヒト病原体黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、様々な宿主における適応および自然免疫系の両方を制御できる内因子の莫大な備蓄を有し、加えて、細菌が宿主免疫制御因子を横取りして宿主環境中で存続し続けることを可能にする進化したエレメントを有する。
グラム陽性のヒト病原体黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、様々な宿主における適応および自然免疫系の両方を制御できる内因子の莫大な備蓄を有し、加えて、細菌が宿主免疫制御因子を横取りして宿主環境中で存続し続けることを可能にする進化したエレメントを有する。
現在、黄色ブドウ球菌によって分泌された6種の固有の補体調節因子が、同定され特徴付けられている。そのようなものとしては、ブドウ球菌の補体阻害剤(SCIN)が挙げられ、これは、細菌表面で古典経路(C4b2a)および副経路(C3bBb)のC3コンバターゼに結合し、それらを安定化し、それらの酵素活性を阻害する。細胞外フィブリノーゲン結合タンパク質EFb−Cおよびその相同体EhpのC末端フラグメントは、中央の補体成分であるC3のC3d領域に結合し、標的表面上のC3b蓄積を阻害する。ブドウ球菌の超抗原様タンパク質7(SSL7)は、C5に結合することによって終末経路に影響を与え、その際、ほとんどの場合おそらくC5コンバターゼによるC5切断を防ぐことによって補体が媒介するヒト血清の殺菌活性を阻害する。黄色ブドウ球菌の走化性阻害タンパク質(CHIPS)は、炎症性のアナフィラトキシンC5aを介したシグナル伝達を防ぐようにして食細胞上に存在するC5a受容体に結合する。
「免疫グロブリンの黄色ブドウ球菌結合因子」(Sbi)は、黄色ブドウ球菌の免疫調節因子のなかでもごく最近特徴付けられたものであり、不溶性複合体の形成を介して宿主IgGを隔離することによって適応免疫系に影響を与える(Atkinsら、2008、Mol Immunol 45、1600〜1611)。免疫グロブリンの結合ドメインIおよびIIに加えて、Sbiは、C3dと結合することができる(天然のC3、iC3bおよびC3dgにおいて)2つのさらなるドメイン(Sbi−IIIおよびIV)を含有し、活性化されたC3bとの共有結合の付加物を介して最も豊富な補体成分であるC3の無益な流体相の消費を引き起こすことによって、副経路を協調して阻害する(Burmanら、2008、J Biol Chem 283、17579〜17593)。
WO2007/138328は、補体成分を消費することによって炎症性免疫応答を下方制御するためのSbi−IIIおよびIVドメインを含有するコンストラクトの使用を提唱する。
Atkinsら、2008、Mol Immunol 45、1600〜1611
Burmanら、2008、J Biol Chem 283、17579〜17593
本発明は、主要な補体タンパク質であるC3を活性化するように協調して作用するSbiドメインIIIおよびIVの能力を利用する。
黄色ブドウ球菌は、この活性を採用して、C3を枯渇させて補体経路の有効な活性化を防ぐことによって宿主の自然免疫系を阻害する。
しかしながら、本発明者らは、Sbi−III−IVと標的抗原との共投与が、実際にその標的抗原に対する免疫反応を強化することができることを見出した。したがって、事実上、Sbi−III−IVは、アジュバントとして作用することが可能である。いかなる特定の理論に縛られることは望まないが、Sbi−III−IVの存在が、C3の局所的活性化を引き起こし、それが標的抗原のオプソニン化を引き起こすことが可能であり(例えばC3の分解生成物、例えばC3bおよびC3dによって)、結果として標的抗原に対して生じた免疫応答が強化されると考えられる。
したがって、本発明は、その最も広い形態において、免疫学的なアジュバントとして使用するための、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分を提供する。
典型的には、免疫学的なアジュバントとしての使用は、対象におけるその標的抗原に対する免疫応答を強化するために、補体活性化部分を標的抗原と共に対象に投与することを必然的に伴う。
したがって、本発明は、免疫刺激方法における使用のためのSbi−III−IVを含む補体活性化部分であって、前記方法は、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化するために、前記補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含む、上記部分を提供する。
これは、代替として、標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法における使用のための、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分であって、前記補体活性化部分は、前記標的抗原と共に対象に投与される、上記部分を提供することとしても記載することができる。
本発明はまた、標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法における使用のためのSbi−III−IVを含む補体活性化部分であって、前記方法は、前記補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含み、補体活性化部分は、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化する、上記部分も提供する。
本発明はさらに、免疫学的なアジュバントとしてSbi−III−IVを含む補体活性化部分を投与することを含む、免疫刺激方法を提供する。
本発明はさらに、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化するために、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含む、免疫刺激方法を提供する。
本発明はさらに、標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法であって、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含む、上記方法を提供する。
本発明はまた、標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含み、補体活性化部分は、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化する、上記方法も提供する。
本発明はさらに、免疫学的なアジュバントとして使用するための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用を提供する。
本発明はさらに、免疫刺激方法における使用のための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用であって、前記方法は、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化するために、前記補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含む、上記使用を提供する。
本発明はさらに、標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法における使用のための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用であって、補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含む、上記方法を提供する。
本発明はまた、標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法における使用のための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用であって、前記補体活性化部分を、標的抗原と共に対象に投与することを含み、補体活性化部分は、対象における標的抗原に対する免疫応答を強化する、上記方法も提供する。
上述した形態のいずれかにおいて、補体活性化部分および標的抗原は、同じ組成物中に(例えば混合剤中に)提供されてもよいし、または別個の組成物中に提供されてもよい。典型的には、それらが同じ組成物中に提供されることが望ましいと予想される。しかしながらこれは、具体的な成分に応じて、例えばそのような成分の調合のための必要条件が相容れない場合、不可能な場合がある。補体活性化部分および標的抗原が別個の組成物中に提供される場合、それらは、典型的には、実質的に同じ部位に、同じ経路によって、互いに1時間以内に、より好ましくは、互いに30分以内、15分以内、5分以内または1分以内に、例えば実質的に同時に投与されると予想される。1種または複数の組成物は、担体、例えば医薬的に許容される担体を含んでいてもよい。
代替のアプローチにおいて、標的抗原は、レシピエントである対象に投与される前に、インビトロまたはエクスビボでオプソニン化されてもよい。
したがって本発明はさらに、標的抗原の免疫原性を強化する方法であって、インビトロまたはエクスビボで標的抗原を、補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と接触させて、オプソニン化された標的抗原を得ることを含む、上記方法を提供する。
ここでも、Sbi−III−IVによる補体の活性化が、標的抗原のオプソニン化をもたらすと考えられる。オプソニン化された標的抗原が対象に投与されると、対象の標的抗原に対する免疫応答は、典型的には、このようなインビトロまたはエクスビボでのオプソニン化に晒されなかった同一な標的抗原を同様に投与することによって刺激されると予想される免疫応答と比較して、強化されると予想される。
したがって本方法は、標的抗原を対象に投与する後続の工程を含んでいてもよい。
投与の前、オプソニン化された標的抗原は、オプソニン化混合物の他の成分から単離されていてもよい。例えば、オプソニン化された標的抗原は、投与の前に、他の補体成分から実質的に単離されていてもよい。加えて、または代替として、オプソニン化された標的抗原は、特に標的抗原および補体活性化部分が共有結合で連結されていない場合、補体活性化部分から実質的に単離されていてもよい。
このような単離のいずれが実行されるかにかかわらず、本方法は、対象に投与するために、例えば医薬組成物として、オプソニン化された標的抗原を製剤化する工程をさらに含んでいてもよい。
本発明はまた、標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させた標的抗原を対象に投与することを含む、上記方法も提供する。
本発明はさらに、インビトロまたはエクスビボでの補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分との接触によってオプソニン化された標的抗原を含む組成物、例えば医薬組成物を提供する。
本発明はまた、オプソニン化された標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法における使用のための、オプソニン化された標的抗原を含む組成物であって、前記標的抗原は、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させている、組成物も提供する。
本発明はまた、標的抗原に対する免疫応答を刺激するための医薬の調製における、標的抗原を含む組成物の使用であって、標的抗原は、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させている、使用も提供する。
オプソニン化は、標的抗原および補体活性化部分を、補体を含む系と、インビトロまたはエクスビボで混合することによって達成することができる。
系は、全血、血漿、血清、またはそれらの画分を含んでいてもよい。全血、血漿または血清は、意図されたレシピエントである対象と同じ種、対象それ自身、または対象と同一遺伝子型の個体に由来するものであってもよい。これは、免疫原性的に外来補体成分に対するいかなる不要な免疫応答のリスクも低減させる。
代替として、系は、インビトロで、補体タンパク質および/または例えば補体タンパク質を発現および分泌することが可能な単離された(例えば、組換え)細胞から、集合化させることができる。
系は、典型的には少なくともC3タンパク質を含むと予想される。系はまた、少なくとも因子I、ならびに因子Hの1種またはそれより多く、可溶性補体受容体1(sCR1)およびC4結合タンパク質(C4BP)を含んでいてもよい。補体活性化部分による補体活性化後の望ましい標的抗原のオプソニン化を達成するために、要求に応じて他の補体成分が添加されてもよい。
ここでも補体成分は、意図されたレシピエントである対象と同じ種、対象それ自身、または対象と同一遺伝子型の個体から得たものでもよいし、またはそれらの組換え形態であってもよい。
インビトロまたはエクスビボでのオプソニン化は、標的抗原および補体活性化部分が物理的に連結されていない場合、特に有用な場合があるが、これらの成分のあらゆる配置で使用することができる。
本発明の全ての形態において、標的抗原は、それに対する免疫応答、特に抗体応答を生じさせることが望ましいあらゆる好適な分子であってもよい。
抗原は、ペプチド抗原であってもよい。用語「ペプチド」は、抗原の性質を指し、すなわち抗原がペプチド結合によって連結されたアミノ酸から形成されていることを指し、何らかの特定のサイズまたは長さを含意すると解釈されるべきではない。典型的には、ペプチド抗原は、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13または少なくとも14個のアミノ酸長さであると予想され、さらに、最大10個のアミノ酸長さ、最大20個のアミノ酸長さ、最大30個のアミノ酸長さ、最大50個のアミノ酸長さ、最大100個のアミノ酸、最大200個のアミノ酸であるか、またはそれよりさらに長くてもよい。ペプチド抗原は、MHCクラスIまたはクラスII分子による提示に好適なペプチドからなっていてもよいし、またはMHCクラスIまたはクラスII分子による提示に好適なペプチドの配列を含んでいてもよく、このようなペプチドが得られるように細胞内でプロセシングすることも可能である。MHCクラスI分子を介して提示されるペプチドは、典型的には8または9個のアミノ酸長さであるが、MHCクラスII分子を介して提示されるペプチドは、典型的には14〜20個のアミノ酸長さである。
代替として、抗原は、炭水化物、多糖、脂質、リポ多糖などの他のあらゆる生体分子であってもよいし、またはそれらを含んでいてもよい。その例としては、感染性生物の細胞膜、細胞壁または莢膜由来の多糖またはリポ多糖、例えば肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)由来の多糖Pn6Bが挙げられる。
標的抗原は、補体活性化部分に共有結合で連結されていてもよい(例えば、化学的にコンジュゲートしていてもよい)。
標的抗原がペプチドである場合、標的抗原は、補体活性化部分との融合タンパク質の一部として提供されてもよく、すなわち抗原および補体活性化部分は、同じペプチド鎖の一部である。
標的抗原がペプチドではなく、補体活性化部分に共有結合で連結されていない場合、標的抗原は、担体ペプチドに共有結合で連結されていてもよい。ここでも用語「ペプチド」は、担体分子のサイズを限定することは意図されておらず、単にその性質を示すに過ぎない。
担体ペプチドは、典型的には、意図されたレシピエントにおいて免疫原性であると予想される。例えば、担体ペプチドは、MHCクラスIまたはクラスII分子による提示に好適なペプチドからなっていてもよいし、またはMHCクラスIまたはクラスII分子による提示に好適なペプチドの配列を含んでいてもよく、このようなペプチドが得られるように細胞内でプロセシングすることも可能であり、ここでペプチドは、レシピエントにおいて免疫原性である(すなわちペプチドは、意図されたレシピエントの免疫系によって免疫学的に外来または「非自己」として認識される)。誤解を避けるために言えば、担体ペプチドは、本明細書で定義されるような補体活性化部分ではない。
好適な担体としては、MHCクラスIまたはクラスII分子によって提示されること、またはこのようなペプチドにプロセシングされることが可能な、キーホールリンペットヘモシニアン(KLH)、オボアルブミン(OVA)、ウシ血清アルブミン(BSA)およびそれらのフラグメントが挙げられる。他の好適な担体は、当業者公知であると予想される。したがって担体は、典型的には、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13または少なくとも14個のアミノ酸長さであると予想され、最大10個のアミノ酸長さ、最大20個のアミノ酸長さ、最大30個のアミノ酸長さ、最大50個のアミノ酸長さ、最大100個のアミノ酸、最大200個のアミノ酸であるか、またはそれよりさらに長くてもよい。
本発明はさらに、標的抗原の免疫原性を強化する方法であって、前記標的抗原を、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分と会合させることを含む、上記方法を提供する。
例えば:
(i)標的抗原を、補体活性化部分と混合すること;
(ii)標的抗原を、補体活性化部分に共有結合で連結すること;または
(iii)標的抗原を、補体活性化部分との融合タンパク質として発現させること
によって標的抗原を補体活性化部分と会合させてもよい。
例えば:
(i)標的抗原を、補体活性化部分と混合すること;
(ii)標的抗原を、補体活性化部分に共有結合で連結すること;または
(iii)標的抗原を、補体活性化部分との融合タンパク質として発現させること
によって標的抗原を補体活性化部分と会合させてもよい。
標的抗原は、細菌、真菌細胞、ウイルス、原生動物、または他の寄生体などの感染性生物由来であってもよい。
したがって本発明の方法および組成物は、関連する感染性生物による感染の予防または処置のために採用することができる。
標的抗原は、新生細胞、例えばがん細胞上で特異的または優先的に発現されたマーカーであってもよい。
したがって本発明の方法および組成物は、新生物、例えばがんの予防または処置のために採用することができる。
補体活性化部分および標的抗原が投与されることになる対象は、典型的には哺乳動物である。例えば、対象は、霊長類(例えば、旧世界ザル、新世界ザル、類人猿またはヒト)、げっ歯類(例えば、マウスまたはラット)、イヌ科動物(例えば、家イヌ)、ネコ科動物(例えば、家ネコ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、ウシ属動物(例えば、ウシ)、ヤギ属動物(例えば、ヤギ)、ヒツジ属動物(例えば、ヒツジ)またはウサギ目動物(例えば、ウサギ)であってもよい。
本方法は、単回投与、または好適に決定された時間間隔で隔てられた一連の2回またはそれより多くの投与を含んでいてもよい。本方法は、プライミング工程(すなわち第1の投与)とそれに続く1回またはそれより多くのブースティング工程(それに続く1回または複数の投与)を含んでいてもよい。例えば、第1の投与(「プライム」)と第2の投与(「ブースト」)とは、1日またはそれより多くの日数、1週またはそれより多くの週数、または1ヶ月またはそれより多くの月数、好ましくは2週間〜1ヶ月、隔てられていてもよい。1週もしくは1ヶ月またはそれより多くの週数もしくは月数の後に、それに続く投与(さらなる「ブースト」投与)が提供されてもよい。プライミングおよびブースティング工程はどちらも、標的抗原の投与を必要とする。補体を活性化する成分は、プライミング工程でのみ、ブースティング工程でのみ、またはプライミングおよびブースティング工程の両方で投与されてもよい。
補体活性化部分を標的抗原と共に投与することは、対象の標的抗原に対する免疫応答を強化する。この文脈における「強化」は、対象が標的抗原に対する既存の免疫性を有することを必要としない。そうではなく、「強化」は、標的抗原に対して生じた免疫応答が、補体活性化部分が提供する追加の補体活性化(およびその結果としての免疫刺激)なしで達成されたと予想される免疫応答より大きいことを意味する。例えば、免疫応答は、補体活性化部分を用いない、または補体活性化部分の不活性な類似体を用いた同等の投与計画によって達成されたと予想される免疫応答より大きい。
免疫応答の強化は、望ましい免疫応答の性質に応じてあらゆる適切な方式で、測定することができる。例えば、標的抗原に特異的な免疫グロブリン(例えば、IgG)のタイターが増加する可能性がある。
等価な投与計画は、典型的には、同じ用量の標的抗原、担体ペプチド(存在する場合)、投与経路、および投与パターンを採用すると予想される。補体活性化部分は、存在していなくてもよいし、または不活性な類似体で置き換えられていてもよい。
標的抗原は、1種またはそれより多くのさらなるアジュバントと共に、すなわち補体活性化部分に加えて、投与されてもよい。
あらゆる適切なアジュバントを使用することができる。例えば、アジュバントは、CD40のアゴニスト(例えば可溶性CD40リガンドまたはCD40に特異的なアゴニスト抗体)、CD28、CD27またはOX40のアゴニスト(例えば、それらの分子の1つに特異的なアゴニスト抗体)、CTLA−4アンタゴニスト(例えば、CTLA−4に特異的なブロッキング抗体)、Toll様受容体(TLR)アゴニスト、5’三リン酸RNA、β-グルカン、例えばカードラン(β−1,3−グルカン)、または炎症促進性サイトカイン、例えばTNF−αまたはIL−1であってもよい。
TLRアゴニストは、TLR3、TLR4、TLR5、TLR7またはTLR8などのToll様受容体を活性化する物質である。公知のTLRアゴニストとしては、TLR4と結合するMPL(モノホスホリル脂質A);TLR2と結合するLTA(リポタイコ酸);TLR3と結合するポリI:C(ポリイノシン−ポリシチジル酸);TLR5と結合するフラジェリン;レシキモド(R−848;1−[4−アミノ−2−(エトキシメチル)イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−オール1−[4−アミノ−2−(エトキシメチル)イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−オール)またはマウスにおいてTLR7と結合し、ヒトにおいてTLR8と結合すると考えられるポリU RNA;TLR9と結合するCpG(DNA CpGモチーフ)が挙げられる。さらなる詳細については、Reis e Sousa、Toll-like receptors and dendritic cells. Seminars in Immunology 16:27、2004を参照されたい。
ここで本発明を、添付の図面および実施例を参照することによって限定としてではなく一例としてより詳細に説明する。
補体
補体系は、自然免疫系の重要な部分であり、主として血清中に見出されるおよそ20種のタンパク質のグループからなる。補体系が活性化されると、1つの反応の生成物それ自身が次の活性化の段階を触媒する酵素である逐次的な酵素活性化のカスケードが起こる。したがってカスケードは、指数関数的なシグナル増幅が起こる多数のポイントを含有することから、結果として非常に小さい最初の刺激から大量の応答が生じる可能性がある。
補体系は、自然免疫系の重要な部分であり、主として血清中に見出されるおよそ20種のタンパク質のグループからなる。補体系が活性化されると、1つの反応の生成物それ自身が次の活性化の段階を触媒する酵素である逐次的な酵素活性化のカスケードが起こる。したがってカスケードは、指数関数的なシグナル増幅が起こる多数のポイントを含有することから、結果として非常に小さい最初の刺激から大量の応答が生じる可能性がある。
補体系は、古典経路、副経路、およびレクチン経路と称される3つの公知の活性化メカニズムを有する。簡単に言えば、これらの3つの経路は、共通の下流エフェクターまたは「終末」経路に収束する。
3つのメカニズムのいずれか1つによる活性化は、3つの主要な作用を有する。まず第一に、そのような活性化により、アナフィラトキシンと称される低分子量タンパク質フラグメントの生成が起こり、アナフィラトキシンは、活性化部位に免疫細胞を補充するための化学誘引物質として役立つ。アナフィラトキシンとしては、成分C3aおよびC5aが挙げられる。第二に、補体カスケードを始動させる外来物質(例えば微生物、ウイルスなど)は、いわゆるオプソニンでコーティングされることによる破壊のために選定され、それにより外来表面上のヒドロキシル基およびアミン基に共有結合するようになる。これらのオプソニン(C3bなど、以下でより詳細に説明する)は、好中球などの食細胞によって認識される。第三に、外来細胞の膜中に、補体成分C5b〜C9を含む膜侵襲複合体(MAC)と称される複合体が形成されて、膜の溶解を引き起こすことができる。
タンパク質C3は、全ての3つの補体活性化経路の重要な成分である。タンパク質C3は、その無傷の形態において、ジスルフィド架橋によって連結されたアルファ鎖およびベータ鎖からなる。アルファ鎖は、Cys1010とGln1013との間に通常とは異なる内部チオエステル結合を含有し、これは、補体活性化プロセス中にC3の切断によって露出する。次いでこのチオエステル結合は、好適な基(例えば、ヒドロキシルまたはアミン基)による求核性攻撃によって切断することができ、それによりオプソニン化プロセスの重要な部分であるC3bと求核剤との間で共有結合付加物の形成が起こる。
C3bはまた、さらなるC3切断が可能な酵素(「C3コンバターゼ」)の形成にも参加する。iC3bは、補体カスケードの過剰な活性化を防ぐ制御タンパク質によってC3bが切断されるときに形成されたC3bの不活性型である。C3c、C3dgおよびC3dは、iC3bのさらに下流の切断産物である。またC3dは、オプソニンとしても作用する。
したがって、所与の部位における補体の活性化は、典型的にはアナフィラトキシンやオプソニンなどの補体活性化生成物の生成を引き起こし、それにより、ここでは「レスポンダー」細胞と称される様々な免疫細胞型にシグナルが提供される。レスポンダー細胞は、主として、好塩基球、好中球、肥満細胞およびマクロファージなどの免疫系の細胞である。アナフィラトキシンおよびオプソニンは、これらの細胞型において、例えば走化性(補体活性化部位への)、肥満細胞の脱顆粒、呼吸バーストの活性化、オプソニン化された標的の貪食などの様々な機能を始動させる。特定の標的のオプソニン化は、典型的には、その標的に対する抗体の生成の強化を引き起こす。
C3を含むいずれの系も常に、C3の自発的な加水分解(「チックオーバー」C3活性化と称される)を介した低レベルの補体活性化を示す。しかしながらカスケードは、強力な調節メカニズムによるチェックにおいて正常に維持される。
補体活性化部分
補体活性化部分は、一緒に補体カスケードを活性化することが可能なSbi−IIIドメインおよびSbi−IVドメインを含む。理論に制限されることは望まないが、これらのドメインは、協調して作用すると、C3とのトランスアシル化反応を受け、したがってC3bと共有結合の付加物を形成すると考えられる。次いでこのようにして形成された付加物は、局在化した補体活性化(これは、B因子、D因子およびさらなるC3b成分を取り込むC3コンバターゼの形成を含んでいてもよい)を駆動させて、標的抗原のオプソニン化を引き起こすことができる。
補体活性化部分は、一緒に補体カスケードを活性化することが可能なSbi−IIIドメインおよびSbi−IVドメインを含む。理論に制限されることは望まないが、これらのドメインは、協調して作用すると、C3とのトランスアシル化反応を受け、したがってC3bと共有結合の付加物を形成すると考えられる。次いでこのようにして形成された付加物は、局在化した補体活性化(これは、B因子、D因子およびさらなるC3b成分を取り込むC3コンバターゼの形成を含んでいてもよい)を駆動させて、標的抗原のオプソニン化を引き起こすことができる。
天然のSbiタンパク質は、(N末端からC末端へ)リーダーペプチド、Sbi−I、II、IIIおよびIVドメイン、推定の壁を固定する配列(WR)およびいわゆるY領域で構成される。その配列は、シグナル配列を含めて以下の通りである:
「Sbi−IIIドメイン」は、少なくとも野生型Sbi配列のアミノ酸150〜197を含むポリペプチド配列、そのフラグメント、または対応するSbi配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%もしくは少なくとも99%のいずれかの配列同一性を有するバリアントを意味する。Sbi−IIIドメインは、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、または少なくとも45個のアミノ酸長さであってもよい。一部の実施態様において、Sbi−IIIドメインは、野生型Sbi−III配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有する。一部の実施態様において、Sbi−IIIドメインは、野生型Sbi−III配列を含む。
残基K173が改変されていないことが望ましい場合があり、これは、この部位における改変は、補体を活性化するSbiの能力に有害作用を与える可能性があるためである。
野生型Sbi−III(上記で示した分子の残基150〜197)は、以下の配列:
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を有する。
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「Sbi−IVドメイン」は、Sbi配列の少なくともアミノ酸198〜266を含むポリペプチド配列、そのフラグメント、または対応するSbi配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%もしくは少なくとも99%のいずれかの配列同一性を有するバリアントを意味する。Sbi−IVドメインは、C3タンパク質、特にC3のC3d部分に結合する能力を保持する。Sbi−IVとC3との相互作用は、Clarkら、Mol.Immunol.48(2011)、452〜462によって説明されている。Sbi−IVドメインは、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、または少なくとも65個のアミノ酸長さであってもよい。一部の実施態様において、Sbi−IVドメインは、野生型Sbi−IV配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有する。一部の実施態様において、Sbi−IVドメインは、野生型Sbi−IV配列を含む。
残基S199、S226、R231、N238、K250、K259、K263および/またはK264が改変されていないことが望ましい場合があり、これは、これらの部位における改変は、C3bと共有結合の付加物を形成したり、および/またはそれ以外の方法で補体を活性化したりするSbiの能力に有害作用を与える可能性があるためである。
野生型Sbi−IV(上記で示した分子の残基198〜266)は、以下の配列:
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を有する。
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Sbi−IIIおよびSbi−IV配列は、天然のタンパク質での状況のように、連続していてもよい。例えば、上記で示したSbi分子(すなわち野生型Sbi−III−IV)の残基150〜266は、以下の配列:
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それゆえにSbi−III−IV部分は、示されたSbi配列の残基150〜266、またはC3との必要なアシル基転移反応を受けることが可能なそのフラグメントを含んでいてもよいし、またはそれからなっていてもよい。代替として、補体活性化部分は、対応するSbi配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有し、C3との必要なアシル基転移反応を受ける能力を保持するいずれかのバリアントを含んでいてもよい。一部の実施態様において、Sbi−III−IV部分は、野生型Sbi−III−IV配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有する。
野生型Sbi−III−IV配列への改変の例は、システイン残基の導入であり、これは例えば、標的抗原、特に非ペプチド標的抗原、例えば炭水化物、多糖、リポ多糖または脂質への共有結合による連結を容易にするためである。例えば、Sbi−III−IVタンパク質のC末端に隣接するバリン残基(Sbi−IVのV68;Sbi−III−IVのV116)を、システインに突然変異させて、以下の実施例ではSbi−III−IV(V80C)と名付けられたコンストラクトを得てもよく、このコンストラクトは、以下の配列:
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を有する。
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一部の実施態様において、Sbi−III−IV部分は、野生型Sbi−III−IV配列を含む。
代替として、Sbi−IIIおよびSbi−IVドメインは、リンカー配列によって分離されていてもよい。他所で記載されるように、ペプチドリンカーは、典型的には12〜30個のアミノ酸長さであり、溶解性を弱めることなく必要なフレキシビリティーを提供するために、低分子で親水性のアミノ酸残基(例えば、グリシンおよびセリン)の高い比率を有し、ポリHis配列(例えば、His6〜His10)などの追加のエレメントを含んでいてもよい。
一部の実施態様において、補体活性化部分は、免疫グロブリンFc領域に結合することができず、すなわちこれは、免疫グロブリンFc領域への親和性を実質的に有さない。例えば、補体活性化部分は、Fcへの親和性を有するドメインを含まない。
一部の実施態様において、補体活性化部分は、Sbi−IIIドメインおよびSbi−IVドメイン以外のいかなるさらなるSbi配列も含まない。例えば、補体活性化部分は、Sbi−IドメインまたはSbi−IIドメインのどちらも含まない。しかしながら、必要に応じて、補体活性化部分は、Sbi−IドメインまたはSbi−IIドメインを含んでいてもよい。
「Sbi−Iドメイン」は、上記で示したSbi配列のアミノ酸42〜90を含むポリペプチド配列、そのフラグメント、または対応するSbi配列と少なくとも80%の配列同一性を有するいずれかのバリアントを意味する。Sbi−Iドメインは、特にFc領域を介して、免疫グロブリンと結合する能力を保持していてもよい。
「Sbi−IIドメイン」は、上記で示したSbi配列の少なくともアミノ酸92〜149を含むポリペプチド配列、そのフラグメント、または対応するSbi配列と少なくとも80%の配列同一性を有するいずれかのバリアントを意味する。Sbi−IIドメインは、特にFc領域を介して、免疫グロブリンと結合する能力を保持していてもよい。
参照配列に対するアミノ酸配列同一性パーセント(%)は、最大限のパーセント配列同一性が達成されるように配列をアラインメントし、必要に応じてギャップを導入し、いずれの保存的置換も配列同一性の一部としての考慮から外した後の、参照配列中のアミノ酸残基と同一な候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージと定義される。同一性値%は、WU−BLAST−2(Altschulら、Methods in Enzymology, 266:460〜480(1996))によって決定することができる。WU−BLAST−2は、数種の検索パラメーターを使用し、それらのほとんどはデフォルト値に設定される。調整可能なパラメーターは、以下の値:オーバーラップスパン=1、オーバーラップフラクション=0.125、ワード閾値(T)=11を用いて設定される。アミノ酸配列同一性値%は、WU−BLAST−2によって決定した場合に一致した同一な残基の数を、参照配列の残基の総数(アライメントスコアを最大化するためにWU−BLAST−2によって参照配列に導入されたギャップは無視される)で割った値に100を掛けることによって決定される。
「対応するSbi配列」との言及は、クエリー配列が全長Sbi配列と共に最適にアラインメントされている場合の、そのクエリー配列とアラインメントされるSbi配列の一部を意味すると解釈されるものとする。したがって、例えば、Sbi−IIIの連続する40個のアミノ酸ストレッチと同一な40個のアミノ酸配列は、対応するSbi配列のそのストレッチに100%の同一性を有するとみなされると予想される。
本発明の目的のために使用されるSbiドメインが、示されるSbi配列とは、保存的置換でのみ異なることが望ましい場合がある(ただし必ずしもその限りではない)。
保存的置換は、以下のアミノ酸グループ内の置換と定義することができる:
I.AspおよびGlu(酸性アミノ酸);
II.Arg、LysおよびHis(塩基性アミノ酸);
III.Asn、Gln、Ser、ThrおよびTyr(非荷電極性アミノ酸);
IV.Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Pro、Phe、Met、TrpおよびCys(非極性アミノ酸)。
I.AspおよびGlu(酸性アミノ酸);
II.Arg、LysおよびHis(塩基性アミノ酸);
III.Asn、Gln、Ser、ThrおよびTyr(非荷電極性アミノ酸);
IV.Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Pro、Phe、Met、TrpおよびCys(非極性アミノ酸)。
本明細書で記載される補体活性化部分は、げっ歯類(例えば、マウス、ラット)、ウサギ目動物(例えば、ウサギ)、ネコ科動物(例えば、ネコ)、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、ウシ属動物(例えば、ウシ)、ヤギ属動物(例えば、ヤギ)、ヒツジ属動物(例えば、ヒツジ)、他の家用、家畜または実験用動物、または霊長類(例えば、旧世界ザル、新世界ザル、類人猿またはヒト)などの哺乳類種からのC3と結合する(そしてC3bとの付加物を形成する)ことができる。好ましくは、それらは、ヒトC3タンパク質と結合する。
本明細書の他所で論じられた通り、補体活性化部分は、補体活性化部分の非存在下における等価な投与、または補体活性化部分の不活性化類似体、すなわち補体を活性化できないものを用いた等価な投与と比較して、標的抗原に対する免疫応答を強化することが可能である。このような類似体は、補体活性化部分と同一なアミノ酸配列を有する場合があるが、例えば不正確なフォールディング、熱処理、または他の変性様式によって物理的に不活性化されている。代替として、類似体は、Sbi−III−IV配列中の、例えばK173位、S199位、R213位、N238位の1つまたはそれより多くにおける1つまたはそれより多くの点突然変異によって、補体活性化部分と異なっていてもよい。置換基のアミノ酸は、Alaまたは不活性な類似体が生じる他のあらゆる残基であってもよく、すなわち好適な置換としては、K173A、S199A、R213AおよびN238Aが挙げられる。したがって、これらの改変の1つ、または必要に応じてそれより多くを導入することによって、あらゆる所与の補体活性化部分の参照不活性類似体を生成することができる。好ましくは、類似体は、1つのこのような改変でのみ、問題の補体活性化部分と異なる。
標的抗原
標的抗原は、それに対する免疫応答を生じさせることが望ましいあらゆる抗原、特にそれに対する抗体、特にIgGの生産を刺激することが望ましいあらゆる抗原であってもよい。
標的抗原は、それに対する免疫応答を生じさせることが望ましいあらゆる抗原、特にそれに対する抗体、特にIgGの生産を刺激することが望ましいあらゆる抗原であってもよい。
標的抗原は、ペプチド抗原であってもよい。上述したように、用語「ペプチド」はここで、抗原の性質を指し、すなわち抗原がペプチド結合によって連結されたアミノ酸から形成されていることを指し、何らかの特定のサイズまたは長さを含意すると解釈されるべきではない。典型的には、ペプチド抗原は、少なくとも8個のアミノ酸長さであると予想され、さらに、最大30個のアミノ酸長さ、最大50個のアミノ酸長さ、最大100個のアミノ酸、最大200個のアミノ酸、またはそれよりさらに長くてもよい。ペプチド抗原は、全長タンパク質、タンパク質の単離されたドメイン、またはタンパク質のペプチドフラグメントであってもよい。
代替として、抗原は、非ペプチド抗原であってもよい。抗原は、炭水化物、多糖、脂質、リポ多糖などの他のあらゆるタイプの生体分子を含んでいてもよいし、またはそれらからなっていてもよい。例えば非ペプチド抗原は、感染性生物の細胞膜、細胞壁または莢膜からの多糖またはリポ多糖、例えば肺炎連鎖球菌からの多糖Pn6Bであってもよい。
標的抗原は、補体活性化部分に共有結合で連結されていてもよい(例えば、化学的にコンジュゲートしていてもよい)。化学的なコンジュゲーションは、あらゆる好適な手段によって実行することができ、当業者は、好適な技術をよく認識していると予想され、このような技術としては、これらに限定されないが、(1)タンパク質官能基を介した直接のカップリング(例えば、チオール−チオール連結、アミン−カルボキシル連結、アミン−アルデヒド連結;酵素の直接のカップリング);(2)アミンのホモ二官能性のカップリング(例えば、ビス−アルデヒドの使用);(3)チオールのホモ二官能性カップリング(例えば、ビス−マレイミドの使用);(4)光活性化された試薬を介したホモ二官能性のカップリング(5)アミンのチオールへのヘテロ二官能性のカップリング(例えば、マレイミドの使用);(6)光活性化された試薬を介したヘテロ二官能性のカップリング(例えば、β−カルボニルジアゾファミリー);(7)臭化シアン活性化またはカルボキシメチル化を介して多糖またはオリゴ糖にアミン反応性基を導入すること;(8)マレイミド−ヒドラジドなどのヘテロ二官能性化合物を介して多糖またはオリゴ糖にチオール−反応性基を導入すること;(9)タンパク質に疎水性基を導入することによるタンパク質−脂質コンジュゲーション、および(10)脂質に反応性基を取り込ませることによるタンパク質−脂質コンジュゲーションなどが挙げられる。また、ビオチン−アビジン相互作用のようなヘテロ二官能性「非共有結合カップリング」技術も予期される。コンジュゲーション技術の総論については、AslamおよびDent(1998)を参照されたい。したがって抗原は、Sbi−III−IV部分の残基の側鎖に、例えばシステイン残基の側鎖に、共有結合で連結されていてもよい。
標的抗原がペプチド抗原である場合、標的抗原は、補体活性化部分との融合タンパク質の一部として提供されてもよく、すなわち抗原および補体活性化部分は、同じペプチド鎖の一部である。
融合タンパク質において、標的抗原は、補体活性化部分のN末端であってもよいし、または補体活性化部分が、標的抗原のN末端であってもよい。
融合タンパク質は、他の成分を含んでいてもよい。例えば、融合タンパク質は、補体活性化部分と標的抗原との間にリンカーペプチドを含んでいてもよい。
ペプチドリンカーは、典型的には12〜30個のアミノ酸長さであり、分子の水溶性を弱めることなく必要なフレキシビリティーを提供するために、低分子で親水性のアミノ酸残基(例えば、グリシンおよびセリン)の高い比率を有する。例えば、ペプチドリンカーは、少なくとも50%のグリシンおよびセリン残基、少なくとも60%のグリシンおよびセリン残基、少なくとも70%のグリシンおよびセリン残基、少なくとも80%のグリシンおよびセリン残基、または少なくとも90%のグリシンおよびセリン残基を含んでいてもよい。
加えて、または代替として、融合タンパク質は、精製を容易にするために、ペプチドタグ(例えば、ポリHis配列、例えばHis6〜His10)を含んでいてもよい。このようなタグは、例えば、融合タンパク質のN末端またはC末端に、またはリンカー配列内に配置されていてもよい。例証として、以下の実施例において、リンカーは、補体活性化部分(Sbi−III−IV)と標的抗原(Ag85b)との間に採用され、このようなリンカーは、ポリHisタグを含有し、配列GTSGGGGSHHHHHHHHHHSGGGGSを有する。
標的抗原それ自身は、望ましい免疫応答の性質に応じて選択されることになる。
例えば感染性生物による感染の予防または処置のために、その生物に対する免疫応答を生じさせることが望ましい場合がある。したがって標的抗原は、細菌、真菌細胞、ウイルス、原生動物、または他の寄生体などの感染性生物由来であってもよい。この文脈において、「〜由来の」は、感染性生物によって遺伝学的にコードされる、発現される、またはそれ以外の方法で合成されることを意味する。典型的には、標的抗原は、その生物の表面上に発現されるかまたはそれ以外の方法で提示されると予想される。
細菌の標的抗原は、グラム陽性細菌由来であってもよいし、またはグラム陰性細菌由来であってもよい。
細菌の標的抗原は、一般的なヒト病原体を含む以下の属または種のうち1つの細菌由来であってもよい:
放線菌属(例えば、アクチノマイセス・イスラエリイ(Actinomyces israelii));
バチルス属(例えば、炭疽菌(Bacillus anthracis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus);
バクテロイデス属(例えば、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis));
バルトネラ属(例えば、バルトネラ・ヘンセラ(Bartonella henselae)、バルトネラ・クインターナ(Bartonella quintana));
ボルデテラ属(例えば、百日咳菌(Bordetella pertussis));
ボレリア属(例えば、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・ガリニ(Borrelia garinii)、ボレリア・アフゼリ(Borrelia afzelii)、回帰熱ボレリア(Borrelia recurrentis));
ブルセラ属(例えば、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)、ブルセラ・カニス(Brucella canis)、ブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis)、ブルセラ・スイス(Brucella suis);
カンピロバクター属(例えば、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni));
クラミジア属およびクラミドフィラ属(例えば、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)、クラミドフィラ・シタッシ(Chlamydophila psittaci));
クロストリジウム属(例えば、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、破傷風菌(Clostridium tetani));
コリネバクテリウム属(例えば、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae));
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans));
エーリキア属(例えば、エーリキア・カニス(Ehrlichia canis)、エーリキア・シャフェンシス(Ehrlichia chaffensis));
エンテロコッカス属(例えば、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium));
エシェリキア属(例えば、大腸菌(Escherichia coli));
フランシセラ属(例えば、フランシセラ・ツラレンシス(Francisella tularensis));
ヘモフィルス属(例えば、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae));
ヘリコバクター属(例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori));
クレブシエラ属(例えば、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae));
レジオネラ属(例えば、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila));
レプトスピラ属(例えば、レプトスピラ・インタロガンス(Leptospira interrogans)、レプトスピラ・サンタロサイ(Leptospira santarosai)、レプトスピラ・ウェイリイ(Leptospira weilii)、レプトスピラ・ノグチイ(Leptospira noguchii));
リステリア属(例えば、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes));
マイコバクテリウム属(例えば、マイコバクテリウム・レプラ(Mycobacterium leprae)、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans));
マイコプラスマ属(例えば、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae));
ナイセリア属(例えば、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis));
ノカルジア属(例えば、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides));
シュードモナス属(例えば、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa));
リケッチア属(例えば、リケッチア・リケッチイ(Rickettsia rickettsii));
サルモネラ属(例えば、チフス菌(Salmonella typhi)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella typhimurium));
シゲラ属(例えば、ソンネ菌(Shigella sonnei)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラ・フレックスネリ(Shigella flexneri));
スタフィロコッカス属(例えば、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus));
連鎖球菌属(例えば、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ビリダンス(Streptococcus viridans));
トレポネーマ属(例えば、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum));
ウレアプラスマ属(例えば、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum));
ビブリオ属(例えば、コレラ菌(Vibrio cholerae));
エルシニア属(例えば、ペスト菌(Yersinia pestis)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、偽結核菌(Yersinia pseudotuberculosis))。
放線菌属(例えば、アクチノマイセス・イスラエリイ(Actinomyces israelii));
バチルス属(例えば、炭疽菌(Bacillus anthracis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus);
バクテロイデス属(例えば、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis));
バルトネラ属(例えば、バルトネラ・ヘンセラ(Bartonella henselae)、バルトネラ・クインターナ(Bartonella quintana));
ボルデテラ属(例えば、百日咳菌(Bordetella pertussis));
ボレリア属(例えば、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・ガリニ(Borrelia garinii)、ボレリア・アフゼリ(Borrelia afzelii)、回帰熱ボレリア(Borrelia recurrentis));
ブルセラ属(例えば、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)、ブルセラ・カニス(Brucella canis)、ブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis)、ブルセラ・スイス(Brucella suis);
カンピロバクター属(例えば、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni));
クラミジア属およびクラミドフィラ属(例えば、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)、クラミドフィラ・シタッシ(Chlamydophila psittaci));
クロストリジウム属(例えば、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、破傷風菌(Clostridium tetani));
コリネバクテリウム属(例えば、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae));
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans));
エーリキア属(例えば、エーリキア・カニス(Ehrlichia canis)、エーリキア・シャフェンシス(Ehrlichia chaffensis));
エンテロコッカス属(例えば、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium));
エシェリキア属(例えば、大腸菌(Escherichia coli));
フランシセラ属(例えば、フランシセラ・ツラレンシス(Francisella tularensis));
ヘモフィルス属(例えば、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae));
ヘリコバクター属(例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori));
クレブシエラ属(例えば、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae));
レジオネラ属(例えば、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila));
レプトスピラ属(例えば、レプトスピラ・インタロガンス(Leptospira interrogans)、レプトスピラ・サンタロサイ(Leptospira santarosai)、レプトスピラ・ウェイリイ(Leptospira weilii)、レプトスピラ・ノグチイ(Leptospira noguchii));
リステリア属(例えば、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes));
マイコバクテリウム属(例えば、マイコバクテリウム・レプラ(Mycobacterium leprae)、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans));
マイコプラスマ属(例えば、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae));
ナイセリア属(例えば、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis));
ノカルジア属(例えば、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides));
シュードモナス属(例えば、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa));
リケッチア属(例えば、リケッチア・リケッチイ(Rickettsia rickettsii));
サルモネラ属(例えば、チフス菌(Salmonella typhi)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella typhimurium));
シゲラ属(例えば、ソンネ菌(Shigella sonnei)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラ・フレックスネリ(Shigella flexneri));
スタフィロコッカス属(例えば、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus));
連鎖球菌属(例えば、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ビリダンス(Streptococcus viridans));
トレポネーマ属(例えば、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum));
ウレアプラスマ属(例えば、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum));
ビブリオ属(例えば、コレラ菌(Vibrio cholerae));
エルシニア属(例えば、ペスト菌(Yersinia pestis)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、偽結核菌(Yersinia pseudotuberculosis))。
一部の実施態様において、抗原は、スタフィロコッカス属の種由来ではない(すなわち抗原は、ブドウ球菌抗原ではない)。一部の実施態様において、抗原は、黄色ブドウ球菌またはスタフィロコッカス・エピデルミディス由来ではない。
真菌の標的抗原は、一般的なヒト病原体を含む以下の属または種のうちの1つ由来であってもよい:
カンジダ属(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・パラシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、カンジダ・ドゥブリニエンシス(Candida dubliniensis));
アスペルギルス属(例えば、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・フラーブス(Aspergillus flavus));
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans));
ヒストプラスマ属(例えば、ヒストプラスマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum));
ニューモシスチス属(例えば、ニューモシスチス・ジロベシ(Pneumocystis jirovecii)、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii));
スタキボトリス属(例えば、スタキボトリス・チャルタルム(Stachybotrys charatum))。
カンジダ属(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・パラシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、カンジダ・ドゥブリニエンシス(Candida dubliniensis));
アスペルギルス属(例えば、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・フラーブス(Aspergillus flavus));
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans));
ヒストプラスマ属(例えば、ヒストプラスマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum));
ニューモシスチス属(例えば、ニューモシスチス・ジロベシ(Pneumocystis jirovecii)、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii));
スタキボトリス属(例えば、スタキボトリス・チャルタルム(Stachybotrys charatum))。
ウイルスの標的抗原は、一般的なヒト病原体を含む以下のウイルスファミリーまたは種のうちの1つ由来であってもよい:
アデノウイルス科(例えば、アデノウイルス);
ヘルペスウイルス科(例えば、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型);
パピローマウイルス科(例えば、ヒトパピローマウイルス);
ポリオーマウイルス科(例えば、BKウイルス、JCウイルス);
ポックスウイルス科(例えば、天然痘);
ヘパドナウイルス科(例えば、B型肝炎ウイルス);
パルボウイルス科(例えば、パルボウイルスB19);
アストロウイルス科(例えば、ヒトアストロウイルス);
カリチウイルス科(例えば、ノーウォークウイルス);
ピコルナウイルス科(例えば、コクサッキーウイルス、A型肝炎ウイルス、ポリオウイルス、ライノウイルス);
コロナウイルス科(例えば、重症急性呼吸器症候群ウイルス);
フラビウイルス科(例えば、C型肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、西ナイルウイルス、TBEウイルス);
トガウイルス科(例えば、風疹ウイルス);
ヘペウイルス科(例えば、E型肝炎ウイルス);
レトロウイルス科(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)I型、II型、III型およびIV型);
オルソミクソウイルス科(例えば、インフルエンザウイルス);
アレナウイルス科(例えば、ラッサウイルス);
ブニヤウイルス科(例えば、クリミア−コンゴ出血性熱ウイルス、ハンターンウイルス);
フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス、マールブルグウイルス);
パラミクソウイルス科(例えば、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス);
ラブドウイルス科(例えば、狂犬病ウイルス);
D型肝炎ウイルス;
レオウイルス科(例えば、ロタウイルス、オルビウイルス、コルティウイルス、バンナウイルス)。
アデノウイルス科(例えば、アデノウイルス);
ヘルペスウイルス科(例えば、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型);
パピローマウイルス科(例えば、ヒトパピローマウイルス);
ポリオーマウイルス科(例えば、BKウイルス、JCウイルス);
ポックスウイルス科(例えば、天然痘);
ヘパドナウイルス科(例えば、B型肝炎ウイルス);
パルボウイルス科(例えば、パルボウイルスB19);
アストロウイルス科(例えば、ヒトアストロウイルス);
カリチウイルス科(例えば、ノーウォークウイルス);
ピコルナウイルス科(例えば、コクサッキーウイルス、A型肝炎ウイルス、ポリオウイルス、ライノウイルス);
コロナウイルス科(例えば、重症急性呼吸器症候群ウイルス);
フラビウイルス科(例えば、C型肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、西ナイルウイルス、TBEウイルス);
トガウイルス科(例えば、風疹ウイルス);
ヘペウイルス科(例えば、E型肝炎ウイルス);
レトロウイルス科(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)I型、II型、III型およびIV型);
オルソミクソウイルス科(例えば、インフルエンザウイルス);
アレナウイルス科(例えば、ラッサウイルス);
ブニヤウイルス科(例えば、クリミア−コンゴ出血性熱ウイルス、ハンターンウイルス);
フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス、マールブルグウイルス);
パラミクソウイルス科(例えば、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス);
ラブドウイルス科(例えば、狂犬病ウイルス);
D型肝炎ウイルス;
レオウイルス科(例えば、ロタウイルス、オルビウイルス、コルティウイルス、バンナウイルス)。
原生動物の標的抗原は、一般的なヒト病原体を含む原生動物の以下の属または種のうちの1つ由来であってもよい:
プラスモジウム属の種(マラリアに関与するもの、例えば熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、プラスモジウム・ベルゲイ(Plasmodium berghei)、プラスモディウム・ヨエリ(Plasmodium yoelii)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)および二日熱マラリア原虫(Plasmodium knowlesii));
エントアメーバ属(赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)は、アメーバ赤痢に関与する);
ジアルジア属(ランブル鞭毛虫症に関与するもの、例えばランブル鞭毛虫(Giardia lamblia));
トリパノソーマ属(例えば、アフリカ睡眠症の原因となるトリパノソーマ-ブルーセイ(Trypanosoma brucei)、およびトリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi));
リーシュマニア属(例えば、リーシュマニア属の種およびメキシコリーシュマニア(Leishmania mexicana));
トキソプラズマ属(例えば、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii));
アカントアメーバ属;
バベシア属;
バラムチア属(Balamuthia)(例えば、バラムチア・マンドリルリス(Balamuthia mandrillaris))
クリプトスポリジウム属;
サイクロスポーラ属;
ネグレリア属(例えば、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri))。
プラスモジウム属の種(マラリアに関与するもの、例えば熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、プラスモジウム・ベルゲイ(Plasmodium berghei)、プラスモディウム・ヨエリ(Plasmodium yoelii)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)および二日熱マラリア原虫(Plasmodium knowlesii));
エントアメーバ属(赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)は、アメーバ赤痢に関与する);
ジアルジア属(ランブル鞭毛虫症に関与するもの、例えばランブル鞭毛虫(Giardia lamblia));
トリパノソーマ属(例えば、アフリカ睡眠症の原因となるトリパノソーマ-ブルーセイ(Trypanosoma brucei)、およびトリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi));
リーシュマニア属(例えば、リーシュマニア属の種およびメキシコリーシュマニア(Leishmania mexicana));
トキソプラズマ属(例えば、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii));
アカントアメーバ属;
バベシア属;
バラムチア属(Balamuthia)(例えば、バラムチア・マンドリルリス(Balamuthia mandrillaris))
クリプトスポリジウム属;
サイクロスポーラ属;
ネグレリア属(例えば、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri))。
これらの生物の一部(例えば、プラスモジウム属、トリパノソーマ属、リーシュマニア属およびトキソプラズマ原虫)は、宿主細胞に感染している場合もある。
標的抗原の由来となる他の寄生虫としては、蠕虫(例えば、回虫(Ascaris lumbricoides)、蟯虫、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、トキソカラ属、ギニア虫、鉤虫、条虫、鞭虫)および吸虫(例えば、住血吸虫属、顎口虫属、肺吸虫、肝蛭(Fasciola hepatica)、トリコビルハルジア・レジェンティ(Trichobilharzia regenti))が挙げられる。
新生細胞に対する免疫応答を刺激することが有益な場合がある。新生細胞は、良性であってもよいし、または悪性であってもよい。新生細胞は、がん細胞であってもよい。
したがって、標的抗原は、新生細胞、例えば、がん細胞上で特異的または優先的に発現されたマーカーであってもよい。このようなマーカーは、「腫瘍特異的なマーカー」または「腫瘍特異的な抗原」と称することもできるが、それらの発現は、固形腫瘍に限定されない。
新生細胞上に発現されるマーカーは、「自己」抗原であってもよい。したがって標的抗原は、それが投与されることになる対象と同じ種由来であってもよいし、または対象それ自身由来であってもよい。
「自己」がん抗原の例としては、アルファフェトプロテイン(AFP、生殖細胞の腫瘍および肝細胞癌に見出される)、癌胎児性抗原(CEA、腸のがんや特定の肺および乳がんに見出される)、CA−125(卵巣がんに見出される)、MUC−1(乳がんに見出される)、上皮腫瘍抗原(ETA、乳がんに見出される)、チロシナーゼ(悪性黒色腫に見出される)、黒色腫関連抗原(MAGE、悪性黒色腫に見出される)、ならびにRasおよびp53のバリアントが挙げられる。
新生物のマーカーは、代替として、「非自己」であってもよく、例えば新生物に関連する(またはその原因となる)感染性生物由来であってもよい。多くの新生物およびがんは、オンコウイルスに関連するかまたはそれによって引き起こされる。このような状態およびそれらに関連するウイルスとしては、肝細胞癌(B型およびC型肝炎などの肝炎ウイルス)、熱帯性痙性不全対麻痺および成人T細胞白血病(ヒトTリンパ球向性ウイルス[HTLV])、子宮頸、肛門、陰茎、陰門/膣のがん、および口腔咽頭がん(ヒトパピローマウイルス)、カポジ肉腫、多中心性キャッスルマン病および原発性滲出液リンパ腫(カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス[HHV−8])、メルケル細胞癌(メルケル細胞ポリオーマウイルス)、ならびにバーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性疾患および上咽頭癌(エプスタインバーウイルス[EBV])が挙げられる。したがって標的抗原は、これらのウイルスのうちの1つ由来の抗原であってもよい。
あらゆる疑義を回避するために言えば、標的抗原は、Sbiではない。例えば、抗原は、典型的には、Sbiタンパク質と60%未満の配列同一性を有する。(すなわち、上記で詳述したSbi配列と最適にアラインメントされた場合、抗原は、オーバーラップの領域において対応するSbi配列と60%未満の配列同一性を有する)。好ましくは、抗原は、対応するSbi配列と、50%未満、40%未満、30%未満、25%未満または20%未満の配列同一性を有する。
補体活性化部分は、Sbi−III−IVを含む。上記で論じられたように、これはまたSbi−Iドメインおよび/またはSbi−IIドメインなどの追加のSbi配列を含んでいてもよい。これらの配列は、標的抗原を構成すると解釈されないものとする。
医薬組成物および処置方法
本明細書に記載される分子は、医薬組成物中に配合することができる。これらの組成物は、上記の物質のいずれか1つに加えて、医薬的に許容される賦形剤、担体、緩衝液、安定剤または当業者周知の他の材料を含んでいてもよい。このような材料は、非毒性であるべきであり、活性成分の効能に干渉しないものであるべきである。担体または他の材料の正確な性質は、投与経路によって決めてもよく、投与経路は、あらゆる好適な経路によるものでもよく、経口でもよいし、または非経口でもよい。ペプチド薬剤の経口送達で見られる難点のために、非経口投与が最も好適と示される場合がある。好適な非経口経路としては、これらに限定されないが、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮膚、皮下、経皮、および他の粘膜経路、例えば鼻、頬側、直腸および膣の経路が挙げられる。好適な組成物および投与方法の例は、EssekuおよびAdeyeye(2011)およびVan den Mooter G.(2006)に提供される。
本明細書に記載される分子は、医薬組成物中に配合することができる。これらの組成物は、上記の物質のいずれか1つに加えて、医薬的に許容される賦形剤、担体、緩衝液、安定剤または当業者周知の他の材料を含んでいてもよい。このような材料は、非毒性であるべきであり、活性成分の効能に干渉しないものであるべきである。担体または他の材料の正確な性質は、投与経路によって決めてもよく、投与経路は、あらゆる好適な経路によるものでもよく、経口でもよいし、または非経口でもよい。ペプチド薬剤の経口送達で見られる難点のために、非経口投与が最も好適と示される場合がある。好適な非経口経路としては、これらに限定されないが、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮膚、皮下、経皮、および他の粘膜経路、例えば鼻、頬側、直腸および膣の経路が挙げられる。好適な組成物および投与方法の例は、EssekuおよびAdeyeye(2011)およびVan den Mooter G.(2006)に提供される。
経口投与のための医薬組成物は、錠剤、カプセル、粉末または液体の形態であってもよい。錠剤は、ゼラチンまたはアジュバントなどの固形担体を包含していてもよい。液体医薬組成物は、一般的に、液体担体、例えば水、石油、動物性または植物性油、鉱油または合成油を包含する。生理的食塩水、デキストロースまたは他の糖溶液またはグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールが包含されていてもよい。
静脈内、皮膚もしくは皮下注射、または苦痛を伴う部位における注射の場合、活性成分は、パイロジェンフリーであり、好適なpH、等張性および安定性を有する非経口的に許容できる水溶液の形態であると予想される。当業界における関連する技術を有する者は、例えば等張のビヒクル、例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸加リンゲル注射液を使用した適切な溶液の調製が十分に可能である。必要に応じて、保存剤、安定剤、緩衝液、抗酸化剤および/または他の添加剤が包含されていてもよい。
個体に与えられる活性物質(例えば、本発明に係る細胞、ポリペプチド、核酸分子、他の医薬的に有用な物質)の性質にかかわらず、投与は、好ましくは「予防有効量」または「治療有効量」でなされ(場合によっては予防が療法とみなされる場合もあるが)、これは、個体への利益を示すのに十分な量である。投与される実際の量、ならびに投与の頻度および時間経過は、処置しようとするものの性質および重症度によって決まると予想される。処置の処方、例えば投薬時の決定などは、一般開業医や他の医師の責務の範囲内であり、典型的には処置しようとする障害、個々の患者の状態、送達部位、投与方法および医師にとって公知の他の要因を考慮に入れる。上述の技術およびプロトコールの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版、2000、Lippincott, Williams & Wilkins出版に見出すことができる。
ペプチド抗原に対する免疫応答の刺激
Sbi−III−IVおよびヒト型結核菌からのAg85bタンパク質を、単独で、さらに融合タンパク質として発現させた。
Sbi−III−IVおよびヒト型結核菌からのAg85bタンパク質を、単独で、さらに融合タンパク質として発現させた。
Pn6B抗原への共有結合を容易にするために、Sbi−III−IVタンパク質のC末端に隣接するバリン残基(Sbi−IVのV68;Sbi−III−IVのV116)をシステインに突然変異させた。得られたコンストラクトをSbi−III−IV(V80C)と名付けた。
精製を助けるために、全てのタンパク質をポリHisタグと共に発現させた。Sbi−III−IV、Ag85b、およびSbi−III−IV−Ag85b融合タンパク質を、大腸菌およびCHO発現系の両方で発現させた。Sbi−III−IV(V80C)を大腸菌でのみ発現させた。どちらの発現系を使用しても矛盾のない結果が得られた。
試験タンパク質
Sbi−III−IV
[Sbi配列はイタリックで示した]。
Sbi−III−IV
Ag85b
[全長前駆体配列。シグナルペプチドは下線で示した。Ag85b配列はイタリックで示した]。
Sbi−III−IV−Ag85b融合体
[全長前駆体配列。シグナルペプチドは下線で示した。SbiおよびAg85b配列はイタリックで示した]。
Sbi−III−IV(V80C)
[Sbi−III−IV(V80C)配列はイタリックで示した。VからCへの置換は太字と下線で示した]。
組換えタンパク質発現
CHO細胞での発現のために、試験タンパク質をコードするプラスミドを、jetPRIME(登録商標)トランスフェクション試薬(ポリプラストランスフェクション(Polyplus Transfections))を使用してCHO細胞にトランスフェクトした。細胞をRPMI1640(ロンザ(Lonza))培地中で37℃で維持した。トランスフェクションの1日後、0.8/mlハイグロマイシンの添加によって細胞を選択した。およそ1週間後、0.2mg/mlハイグロマイシン培地の維持レベルで細胞を増殖させた。細胞を分けたときに上清を収集し、−20℃で凍結した状態を維持した。
CHO細胞での発現のために、試験タンパク質をコードするプラスミドを、jetPRIME(登録商標)トランスフェクション試薬(ポリプラストランスフェクション(Polyplus Transfections))を使用してCHO細胞にトランスフェクトした。細胞をRPMI1640(ロンザ(Lonza))培地中で37℃で維持した。トランスフェクションの1日後、0.8/mlハイグロマイシンの添加によって細胞を選択した。およそ1週間後、0.2mg/mlハイグロマイシン培地の維持レベルで細胞を増殖させた。細胞を分けたときに上清を収集し、−20℃で凍結した状態を維持した。
大腸菌での発現を、Burmanら、2008、J Biol Chem 283、17579〜17593に記載されたようにして実行した。
タンパク質生産の確認
トランスフェクトされたCHO細胞培養物からの上清を収集し、ニッケル−アガロースビーズ(Thermo)と混合した。これを一定して振盪しながら4℃で一晩そのままにした。ビーズをニッケル−His結合緩衝液(40〜80mMイミダゾールを含有する0.5MのNaCl/0.1Mのトリス−HCl、pH8.0)で2回洗浄した。緩衝液を除去し、ビーズを非還元PAGE緩衝液と共に1:1で混合し、5分沸騰させた。サンプルを12.5%SDS−PAGEゲル上にローディングし、ニトロセルロースにトランスファーし、抗HisおよびHRPOを用いて展開させた。His−タグがおよそ48.5kDa(Sbi−III−IV−Ag85bのサイズ)に存在することが示された場合、細胞を96ウェルプレート中で連続希釈して、シングルコロニーを増殖させた。次いで上述した通りに免疫沈降を使用してシングルコロニーを試験し、陽性コロニーをより大きいT175フラスコで増殖させた。
トランスフェクトされたCHO細胞培養物からの上清を収集し、ニッケル−アガロースビーズ(Thermo)と混合した。これを一定して振盪しながら4℃で一晩そのままにした。ビーズをニッケル−His結合緩衝液(40〜80mMイミダゾールを含有する0.5MのNaCl/0.1Mのトリス−HCl、pH8.0)で2回洗浄した。緩衝液を除去し、ビーズを非還元PAGE緩衝液と共に1:1で混合し、5分沸騰させた。サンプルを12.5%SDS−PAGEゲル上にローディングし、ニトロセルロースにトランスファーし、抗HisおよびHRPOを用いて展開させた。His−タグがおよそ48.5kDa(Sbi−III−IV−Ag85bのサイズ)に存在することが示された場合、細胞を96ウェルプレート中で連続希釈して、シングルコロニーを増殖させた。次いで上述した通りに免疫沈降を使用してシングルコロニーを試験し、陽性コロニーをより大きいT175フラスコで増殖させた。
細菌によって発現されたSbi_III−IVタンパク質の同一性は、質量分析およびポリクローナル抗Sbi抗体を使用するウェスタンブロッティングによって確認された。
上清のAKTAタンパク質精製
トランスフェクトされたCHO細胞からの上清を、フラスコを分けたときに定期的に収集した。十分な上清が収集されたら、それを平衡緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、25mMのイミダゾール)と共に1:1で混合し、ろ過滅菌し、1ml/分の速度、4℃でコバルトカラム(GE)に通した。次いでカラムを洗浄緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、25mMのイミダゾール)で洗浄し、AKTA(GE)タンパク質精製システムにおいて溶出緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、300mMのイミダゾール)で溶出させた。100%溶出緩衝液までの勾配で溶出したタンパク質の画分を収集し、クーマシー色素で染色したSDS−PAGEで分析するか、またはマウス抗ポリヒスチジン抗体を用いて展開したウェスタンブロットのためにトランスファーして、精製したHis−タグを有するタンパク質の存在を確認した。
トランスフェクトされたCHO細胞からの上清を、フラスコを分けたときに定期的に収集した。十分な上清が収集されたら、それを平衡緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、25mMのイミダゾール)と共に1:1で混合し、ろ過滅菌し、1ml/分の速度、4℃でコバルトカラム(GE)に通した。次いでカラムを洗浄緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、25mMのイミダゾール)で洗浄し、AKTA(GE)タンパク質精製システムにおいて溶出緩衝液(pH7.4、50mMのNaH2PO4、300mMのNaCl、300mMのイミダゾール)で溶出させた。100%溶出緩衝液までの勾配で溶出したタンパク質の画分を収集し、クーマシー色素で染色したSDS−PAGEで分析するか、またはマウス抗ポリヒスチジン抗体を用いて展開したウェスタンブロットのためにトランスファーして、精製したHis−タグを有するタンパク質の存在を確認した。
Burmanら、2008、J Biol Chem 283、17579〜17593に記載されているように、細菌によって発現されたタンパク質の精製のために、類似の方法を使用した。
緩衝液の交換および精製したタンパク質の濃縮
精製したHis−タグを有するタンパク質を含有する適切な画分を合わせ、30,000kDaのカットオフのスピンカラム(ビバスピン(Vivaspin))を使用して2.5mlの最終容量に濃縮した。次いで濃縮したタンパク質の緩衝液を、PD−10カラム(GE)を使用してリン酸緩衝食塩水(PBS)に交換した。最終的な収量をナノドロップ(nanodrop)によって測定した。
精製したHis−タグを有するタンパク質を含有する適切な画分を合わせ、30,000kDaのカットオフのスピンカラム(ビバスピン(Vivaspin))を使用して2.5mlの最終容量に濃縮した。次いで濃縮したタンパク質の緩衝液を、PD−10カラム(GE)を使用してリン酸緩衝食塩水(PBS)に交換した。最終的な収量をナノドロップ(nanodrop)によって測定した。
インビトロにおけるSbi−III−IV−Ag85bによる補体活性化
ウェスタンブロットアッセイを行って、精製したSbi−III−IV−Ag85bタンパク質がインビトロで補体系を活性化することができることを確認した。各調製物中のSbi−III−IVの量が確実に等しくなるよう、新鮮なマウス血清(CD21−/−)をSbi−III−IVまたはSbi−III−IV−Ag85bに添加した。還元サンプル緩衝液(reducing sample buffer)の添加によって0、30、60および120分で反応を止め、5分沸騰させ、10%SDS−PAGEゲルで泳動した。これらをニトロセルロースメンブレンにトランスファーし、ウサギ抗C3(1/1000)およびヤギ抗ウサギHRPO(1/2000)を用いて展開した。
ウェスタンブロットアッセイを行って、精製したSbi−III−IV−Ag85bタンパク質がインビトロで補体系を活性化することができることを確認した。各調製物中のSbi−III−IVの量が確実に等しくなるよう、新鮮なマウス血清(CD21−/−)をSbi−III−IVまたはSbi−III−IV−Ag85bに添加した。還元サンプル緩衝液(reducing sample buffer)の添加によって0、30、60および120分で反応を止め、5分沸騰させ、10%SDS−PAGEゲルで泳動した。これらをニトロセルロースメンブレンにトランスファーし、ウサギ抗C3(1/1000)およびヤギ抗ウサギHRPO(1/2000)を用いて展開した。
ワクチン調製物中のタンパク質の化学量論の確認
等しい量の抗原タンパク質の投与を確実にするために、Sbi−III−IV−Ag85bで免疫化したマウスに1.35μgのタンパク質を与え、Ag85bで免疫化したマウスに1μgを与えた。(Sbi−III−IVの分子量は17kDaであり、Ag85bの分子量は3.15kDaである)。
等しい量の抗原タンパク質の投与を確実にするために、Sbi−III−IV−Ag85bで免疫化したマウスに1.35μgのタンパク質を与え、Ag85bで免疫化したマウスに1μgを与えた。(Sbi−III−IVの分子量は17kDaであり、Ag85bの分子量は3.15kDaである)。
実験1(I.P.1)
Sbi−III−IV−Ag85bで免疫化したマウスが、Ag85b単独で免疫化したマウスより、Ag85bに対してより高い免疫応答を有していたかどうかを決定するために、マウスを腹腔内(I.P.)注射によって免疫化した。抗原Ag85bを単独で受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の1μgのAg85bを注射し、Sbi−III−IV−Ag85bを受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の1.35μgのSbi−III−IV−Ag85bを注射した。陰性対照は、200μlの150mMのNaClで免疫化したマウスであった。陽性対照は、1μgのAg85bに加えて完全フロイントアジュバント(CFA)で免疫化したWTマウスであった。内部陰性対照として、C3−/−マウスを使用した。
Sbi−III−IV−Ag85bで免疫化したマウスが、Ag85b単独で免疫化したマウスより、Ag85bに対してより高い免疫応答を有していたかどうかを決定するために、マウスを腹腔内(I.P.)注射によって免疫化した。抗原Ag85bを単独で受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の1μgのAg85bを注射し、Sbi−III−IV−Ag85bを受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の1.35μgのSbi−III−IV−Ag85bを注射した。陰性対照は、200μlの150mMのNaClで免疫化したマウスであった。陽性対照は、1μgのAg85bに加えて完全フロイントアジュバント(CFA)で免疫化したWTマウスであった。内部陰性対照として、C3−/−マウスを使用した。
マウスを0日目に一度免疫化し、28日目にブーストした。血清サンプル(およそ70μlの血液から)をELISA分析のために42日目まで毎週収集して、心臓穿刺によって致死させた。
実験2(I.V.)
代替の投与経路がAg85bに対する応答を改善するかどうかを決定するために、マウスを静脈内(I.V.)注射によって免疫化した。抗原Ag85b単独を受けた動物に、50μlの150mMのNaCl中の1μgのAg85bを注射し、Sbi−III−IV−Ag85bを受けた動物に、50μlの150mMのNaCl中の1.35μgのSbi−III−IV−Ag85bを注射した。内部陰性対照として、C3−/−およびCD21−/−マウスを使用した。
代替の投与経路がAg85bに対する応答を改善するかどうかを決定するために、マウスを静脈内(I.V.)注射によって免疫化した。抗原Ag85b単独を受けた動物に、50μlの150mMのNaCl中の1μgのAg85bを注射し、Sbi−III−IV−Ag85bを受けた動物に、50μlの150mMのNaCl中の1.35μgのSbi−III−IV−Ag85bを注射した。内部陰性対照として、C3−/−およびCD21−/−マウスを使用した。
マウスを0日目に一度免疫化し、28日目にブーストした。血清サンプル(およそ70μlの血液から)をELISA分析のために50日目まで毎週収集して、心臓穿刺によって致死させた。免疫化の経路がI.V.であったため、28日目のブースト時にサンプルを採取しなかった。
実験3(I.P.2)
Sbi−III−IV−Ag85bの用量を2倍にするとAg85bに対する免疫応答が改善されるかどうかを決定するために、マウスを腹腔内(I.P.)注射によって免疫化した。この実験では、Ag85bおよびSbi−III−IVも別個のタンパク質として一緒に投与した。
Sbi−III−IV−Ag85bの用量を2倍にするとAg85bに対する免疫応答が改善されるかどうかを決定するために、マウスを腹腔内(I.P.)注射によって免疫化した。この実験では、Ag85bおよびSbi−III−IVも別個のタンパク質として一緒に投与した。
抗原Ag85b単独を受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の2μgのAg85bを注射し、Sbi−III−IV−Ag85bタンパク質を受けた動物に、200μlの150mMのNaCl中の2.7μgのSbi−III−IV−Ag85bを注射した。別個のタンパク質としてのSbi−III−IVおよびAg85bで免疫化したマウスに、0.7μgのSbi−III−IVおよび2μgのAg85bの両方を含有する200μlの150mMのNaClを注射して、Ag85bの量を等しくした。内部陰性対照として、C3−/−マウスを使用した。
マウスを0日目に一度免疫化し、28日目にブーストした。血清サンプル(およそ70μlの血液から)をELISA分析のために50日目まで毎週収集して、心臓穿刺によって致死させた。
Ag85bに対する免疫応答を試験するためのELISAアッセイ
96ウェルプレート(ヌンクマキシソルブ(NUNC Maxisorb))を、炭酸緩衝液中の1μg/mlのAg85bまたは1.35μg/mlのSbi−III−IV−Ag85bでウェル1つ当たり50μlでコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートを0.01%PBS−トウィーン(Tween)で洗浄し、1%BSAブロッキング溶液を室温で1時間インキュベートし、次いで洗浄した。血清サンプルを0.01%PBS−トウィーンで1/50または1/100に希釈し、ウェル1つ当たり50μlで添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、二次抗体(ヒツジ抗マウスIgG HRPO)を、1/100希釈、ウェル1つ当たり50μlで添加し、室温で1時間インキュベートした。TMB基質を調製した(200μlのDMSO中のTMB(10mg/ml)、9.9mlのリン酸−クエン酸緩衝液、3μlのH2O2)。プレートを洗浄し、ウェル1つ当たり50μlのTMB基質を添加し、6分発色させた。ウェル1つ当たり50μlの10%H2SO4で反応を止め、プレートを450nmで読み取った。
96ウェルプレート(ヌンクマキシソルブ(NUNC Maxisorb))を、炭酸緩衝液中の1μg/mlのAg85bまたは1.35μg/mlのSbi−III−IV−Ag85bでウェル1つ当たり50μlでコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートを0.01%PBS−トウィーン(Tween)で洗浄し、1%BSAブロッキング溶液を室温で1時間インキュベートし、次いで洗浄した。血清サンプルを0.01%PBS−トウィーンで1/50または1/100に希釈し、ウェル1つ当たり50μlで添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、二次抗体(ヒツジ抗マウスIgG HRPO)を、1/100希釈、ウェル1つ当たり50μlで添加し、室温で1時間インキュベートした。TMB基質を調製した(200μlのDMSO中のTMB(10mg/ml)、9.9mlのリン酸−クエン酸緩衝液、3μlのH2O2)。プレートを洗浄し、ウェル1つ当たり50μlのTMB基質を添加し、6分発色させた。ウェル1つ当たり50μlの10%H2SO4で反応を止め、プレートを450nmで読み取った。
毎週収集した各血清サンプルにつきこれを繰り返した。
正規化の目的のために、平均のベースラインである「0日目」の値を、マウスのグループ全体で計算し、別個の「0日目」の平均値をそれぞれ個々の処置グループにつき計算した。研究の経過中、各データポイントを、関連する処置グループの「0日目」のOD450読み取り値で割った全てのマウスの全体の「0日目」の平均に正規化した。
Ag85bに対するTh1応答へのSbi−III−IVの作用
雄マウスに、PBSで希釈したSbi(n=2)、Ag85b(n=3)、Sbi−Ag85b(n=3)、PBS単独(n=3)、または一般的に使用されるアジュバントであるアラムで希釈したAg85b(n=2)のいずれかの所定モル当量を腹腔内に注射した。実験の図式化された概要に関する図9Aを参照されたい。注射された全ての体積は200μlであった。実験を2つのブロックで行った。注射の5日後、マウスを安楽死さ、脾臓を取り出した。脾臓をインビトロでの脾細胞培養のために処理し、24時間前に1μg/ウェルのAg85bがプライミングされた樹状細胞(細胞1×106個/ウェル;クローンDC2.4)を含有する6ウェルプレートに添加した(細胞2×106個/ウェル)。培養物を72時間インキュベートし、サイトカイン特異的なELISAで製造元の説明書(R&Dシステムズ(R&D systems))に従って分析するために、上清を収集した。次いで細胞を、新鮮な培地中の50ngのPMA(カルバイオケム(Calbiochem))、500ngのイオノマイシン(シグマ(Sigma))および1μlのBDゴルジブロック(BDバイオサイエンス(BD Biosciences))で処置した。5時間のインキュベーション期間(37℃、5%CO2)の後、細胞をペレット化し、PBS中で洗浄し、2.4G2 Fcブロック(BDファーミンジェン(BD Pharmingen))および加熱不活性化されたマウスIg(両方ともPBSで1/100)に、氷上で30分、再懸濁した。
雄マウスに、PBSで希釈したSbi(n=2)、Ag85b(n=3)、Sbi−Ag85b(n=3)、PBS単独(n=3)、または一般的に使用されるアジュバントであるアラムで希釈したAg85b(n=2)のいずれかの所定モル当量を腹腔内に注射した。実験の図式化された概要に関する図9Aを参照されたい。注射された全ての体積は200μlであった。実験を2つのブロックで行った。注射の5日後、マウスを安楽死さ、脾臓を取り出した。脾臓をインビトロでの脾細胞培養のために処理し、24時間前に1μg/ウェルのAg85bがプライミングされた樹状細胞(細胞1×106個/ウェル;クローンDC2.4)を含有する6ウェルプレートに添加した(細胞2×106個/ウェル)。培養物を72時間インキュベートし、サイトカイン特異的なELISAで製造元の説明書(R&Dシステムズ(R&D systems))に従って分析するために、上清を収集した。次いで細胞を、新鮮な培地中の50ngのPMA(カルバイオケム(Calbiochem))、500ngのイオノマイシン(シグマ(Sigma))および1μlのBDゴルジブロック(BDバイオサイエンス(BD Biosciences))で処置した。5時間のインキュベーション期間(37℃、5%CO2)の後、細胞をペレット化し、PBS中で洗浄し、2.4G2 Fcブロック(BDファーミンジェン(BD Pharmingen))および加熱不活性化されたマウスIg(両方ともPBSで1/100)に、氷上で30分、再懸濁した。
生きた(アクアライブデッドネガティブ(Aqua live dead negative))ヘルパーT細胞(Th)を、標準的なフローサイトメトリー分析を使用したCD3−PEおよびCD4−PerCPCy5.5抗体との陽性反応(およびCD8−APCH7については陰性)と共に、前方および側方散乱(シングレット)を使用して同定した。すなわち抗体を、必要に応じて25μlのフロー緩衝液で1:200希釈して、96ウェルのELISAプレートの各ウェルに添加した。100μlのブロックした細胞を各ウェルに添加し、氷上、暗所で30分インキュベートした。次いで細胞を4%ホルムアルデヒド溶液中で20分かけて固定した。細胞内タンパク質を染色するために、細胞を100μlのBD Perm中で透過化し(BDバイオサイエンス、氷上で15分のインキュベーション)、次いで細胞内抗体(IFN−γ−PECy7またはIgG2b−APCアイソタイプ対照)と共に氷上、暗所で30分インキュベートした。最終的に、細胞を250μlのフロー緩衝液に再懸濁し、FACS CANTO II装置(BDバイオサイエンス)で読み取った。フローサイトメトリーのデータを、FCSエキスプレス6フローリサーチエディション(FCS express 6 Flow Research Edition)ソフトウェア(デノボソフトウェア(DeNovo Software))を使用して分析した。全てのデータは、PBS対照培養物中のT細胞数に対するパーセンテージとして表され、統計的分析は、グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)7.0で行われた。
SbiIII−IV−Ag85bコンジュゲートによって刺激されたTh1増殖は、単独、またはアラムと組み合わせたAg85bによって刺激された増殖より有意に高かった(図9C)。Sbi−III−IV−Ag85bでプライミングされた脾細胞の組織培養上清中に分泌されたIFN−γは、Ag85b単独でプライミングされた細胞と比較して4倍に増加した(図9D)。
樹状細胞の活性化および機能へのSbi−III−IVの作用
標準的な比重遠心分離によって分離された3×106個の健康なドナーPBMCを、RPMIに加えて50%自己血清中で、ポリ(I:C)(10μg/ml、インビボジェン(Invivogen))、リポ多糖(LPS、10ng/ml、シグマ)、CL075(1μg/ml、インビボジェン)およびCpG(ODN2216、7.5μg、インビボジェン)の存在または非存在下で、SBI(10μg/ml;内毒素非含有であることが確認済み)有りまたは無しで培養した。細胞を37℃、5%CO2で14時間培養し、3時間後にブレフェルジンA(10μg/ml、eバイオサイエンス(eBioscience))を添加した。固定および透過化(eバイオサイエンス)後に、細胞を、製造元のプロトコールに従って、死細胞を排除するために(通常<30%)ゾンビ(Zombie)アミン色素(バイオレジェンド(Biolegend))、表面マーカー、次いで細胞内サイトカインで染色した。BD FACSDIVA(商標)8.0.1ソフトウェアを試行するLSRFortessa X−20で分析を実行し、FlowJo 10.1r5(ツリースター社(Tree Star, Inc))で分析した。プリズムV5(グラフパッドソフトウェア社(GraphPad software Inc))を用いてグラフをプロットした。
標準的な比重遠心分離によって分離された3×106個の健康なドナーPBMCを、RPMIに加えて50%自己血清中で、ポリ(I:C)(10μg/ml、インビボジェン(Invivogen))、リポ多糖(LPS、10ng/ml、シグマ)、CL075(1μg/ml、インビボジェン)およびCpG(ODN2216、7.5μg、インビボジェン)の存在または非存在下で、SBI(10μg/ml;内毒素非含有であることが確認済み)有りまたは無しで培養した。細胞を37℃、5%CO2で14時間培養し、3時間後にブレフェルジンA(10μg/ml、eバイオサイエンス(eBioscience))を添加した。固定および透過化(eバイオサイエンス)後に、細胞を、製造元のプロトコールに従って、死細胞を排除するために(通常<30%)ゾンビ(Zombie)アミン色素(バイオレジェンド(Biolegend))、表面マーカー、次いで細胞内サイトカインで染色した。BD FACSDIVA(商標)8.0.1ソフトウェアを試行するLSRFortessa X−20で分析を実行し、FlowJo 10.1r5(ツリースター社(Tree Star, Inc))で分析した。プリズムV5(グラフパッドソフトウェア社(GraphPad software Inc))を用いてグラフをプロットした。
生きたシングレット細胞中で系統−(CD3,16,19,20)HLA−DR+集団を同定した。この画分は、CD14+単球に加えてCD14−樹状細胞(DC)集団を含有していた。CD14−DCを、CD123+形質細胞様樹状細胞(pDC)およびCD123−CD141+(cDC1)またはCD2+CD1c+CD11c+(cDC2)である古典的樹状細胞にさらに分割した。サイトカイン生産を、陽性細胞/親集団のパーセンテージとして定量した。
以下の抗体は、バイオレジェンド(Bio)またはBDバイオサイエンス(BD)から入手したものであり、別段の指定がない限り、抗原−蛍光色素、クローン(製造元)として表記した:CD11c−BV711、B−ly6(BD);CD123−BUV395、7G3(BD);CD14−BV650、M5E2(Bio)、CD141−BV510、1A4(BD);CD19−AF700、H1B1(Bio);CD20−AF700、2H7(Bio);CD3−AF700、SK7(Bio);CD16−AF700、3G8(Bio);CD1c−PERCP−Cy5.5、L161(Bio);CD303−BV605、201A(Bio);CD304−BV605、U21−1283(BD);HLA0DR−BV780、L243(Bio);IFNa−PE、LT27:295(MACSミルテニーバイオテク(Miltenyi Biotec));IL−10−APC、JES3−9D7(Bio);IL−12p40/p70−BV421、C8.6(BD);IL−1b−FITC、JK1B−1(Bio);IL−8−PE−Cy7、E8N1(Bio);TNF−APCCy7、Mab11(Bio)。
Sbi−III−IVのアジュバント作用を、TLRアゴニスト(ポリ(I:C)、リポ多糖、CL075およびCpG)のカクテルへの応答における特異的な単球および樹状細胞サブセットによる細胞内サイトカイン生産の検査によって調査した。10μg/mlのSbi−III−IVの存在下での培養は、検査された全ての細胞サブセットにおいて、TLRアゴニストカクテルの添加有りまたは無しの両方において、TNFαを生産する細胞のパーセントを増加させた。TLRアゴニストの存在下で、Sbi−III−IVは、形質細胞様DCからのIL−1bおよびIFNαの単球生産を増強した。単球からのIL−10生産は低減したことから、炎症性サイトカインの生産増加および単球からの抗炎症性IL−10の低減によって証明されたように、ヒト一次免疫エフェクター細胞に対するSbi−III−IVのアジュバント作用が実証される。TLRアゴニスト刺激とは無関係に、全ての細胞からのTNFα生産および形質細胞様DCからのIFNα生産も増加した。
Sbi−III−IV(V80C)−Pn6Bコンジュゲートの合成
病原体である肺炎連鎖球菌の外部の保護的莢膜からの抗原性の多糖Pn6Bは、肺炎連鎖球菌の感染を防ぐためにワクチン生産で利用された共通の抗原であることから、それをSbi−III−IVタンパク質への官能化のためのリガンドとして選んだ。Pn6Bは、0.9〜1.5MDaの炭水化物であり、(→2−α−D−ガラクトピラノース−(1→3)−α−D−グルコピラノース−(1→3)−α−L−ラムノピラノース−(1→4)−D−リビトール−5−リン酸→)の繰り返し単位からなる。
病原体である肺炎連鎖球菌の外部の保護的莢膜からの抗原性の多糖Pn6Bは、肺炎連鎖球菌の感染を防ぐためにワクチン生産で利用された共通の抗原であることから、それをSbi−III−IVタンパク質への官能化のためのリガンドとして選んだ。Pn6Bは、0.9〜1.5MDaの炭水化物であり、(→2−α−D−ガラクトピラノース−(1→3)−α−D−グルコピラノース−(1→3)−α−L−ラムノピラノース−(1→4)−D−リビトール−5−リン酸→)の繰り返し単位からなる。
Pn6B(20mg)を2mLの水に添加し、炭水化物が溶解するまで(3〜6時間)室温で撹拌した。次いで溶液をイオン交換カラム(Dowex 50W X4−200、テトラブチルアンモニウムの形態)上にローディングし、30分インキュベートし、その後溶出させた。炭水化物を含有する画分をプールし、その後凍結乾燥して、白色の固体を得た。固体を5mLの無水DMSOに添加し、30℃、N2下で一晩撹拌して、炭水化物を溶解させた。1,1’−カルボニルジイミダゾール(1〜2mg)の無水DMSO溶液(1mL)を炭水化物溶液に添加し、1時間撹拌した。トリエチルアミン(0.05mL)、続いてN−(2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)−エチル)−3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド(100mg)を添加し、反応を2時間そのまま撹拌した。溶液を透析バッグ(12〜14KDaカットオフ)に移し、1)5リットルの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7)、2)5リットルの0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7)、3)5リットルの水に対して透析した。次いで透析バッグ中の溶液をイオン交換樹脂(Dowex 50W X 8−100、H+の形態)で処理した。樹脂を遠心分離によって除去した。上清を凍結乾燥して、24mgの白色の固体を得た。生成物の一部をNMR分光法によって分析して、炭水化物へのアルキル化試薬の負荷量を決定した。これは、マレイミドのアルケンプロトンシグナルおよびフコースのメタンプロトンシグナルの積分の比較によって決定された。
Sbi−III−IV(V80C)(0.5mg、3.57×10−2mmol)を、脱酸素したリン酸ナトリウム緩衝液(0.5mL、200mM、pH=7、1mMのEDTAおよび5当量のTHPPを含有)中に溶解させた。反応液を25℃で24時間インキュベートした。その後、5−アジドペンタン酸(5当量)を添加して、溶液中の残存するホスフィンを酸化し、30分インキュベートした。最終的に、Pn6B−マレイミド(0.5mg)の脱酸素した溶液(0.5ml、水)を新たに還元したタンパク質に添加し、周囲温度で最大24時間インキュベートした。SDS PAGEを使用して、バイオコンジュゲーション反応を分析した。溶液のアリコート(10μL)を、還元SDS PAGEローディング緩衝液(10μL)に添加した。この溶液のサンプル(10μL)を、SDS PAGE電気泳動のための既製のゲル(インビトロジェン(Invitrogen)、NuPage 4〜12%ビストリス勾配ゲル、NuPage MOPS SDSランニング緩衝液、バイオラッド(Bio Rad)のPowerPac HV、200V、45〜55分)にローディングした。その後ゲルをクーマシー染色で染色し、続いて脱色溶液(水:エタノール:酢酸、16:3:1)に浸した。ゲルのローディングウェル中の染色物質の存在は、高い分子量の炭水化物−タンパク質コンジュゲートの陽性の指示を提供する。サイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)も利用して、コンジュゲート生産を確認した。反応のサンプル(10μL)を、東ソー(TOSOH)のTSKgel SEC−カラム(G5000PWXL、内径7.8mm×長さ30.0cm)を備えたダイオネクス・アルティメット(Dionex Ultimate)3000HPLC機器に注入した。サンプルを、280nmに設定した検出器で、塩化ナトリウム(150mM)を含有するリン酸ナトリウム緩衝液(50mM、pH=7)を0.5ml/分で用いて溶出させた。コンジュゲートは、幅広なピークによって表され、12〜20分から溶出しているが、未反応のSbiタンパク質は23〜24分で溶出している。
コンジュゲーション反応をシステアミン(5mM)の添加によって止め、反応混合物中の未反応のSbiタンパク質をスピンフィルター遠心分離(30kDaのカットオフ膜)で除去した。
インビトロにおけるSbi−III−IV(V80C)−Pn6Bによる補体活性化
Seelenらによって説明されているWielisaの総補体系スクリーニング(Wieslab)を使用して、古典(CP)、マンノース結合レクチン(MBLP)の、および副(AP)の補体経路のSbi−III−IV、Pn6BおよびSbi−III−IV(V80C)−Pn6Bによる枯渇を検出した。1μlのヒト血清(陽性対照血清、キットに供給されたもの)当たり1μgのSbiまたはSbiコンジュゲートを添加し、37℃で30分のプレインキュベーション後に補体活性に関してアッセイした。製造元の説明書に従って、ブランク、陽性対照(健康な個体からのヒト血清)、および陰性対照(熱で不活性化した血清)を包含させたアッセイを2連で完了させた。残留した補体活性阻害(すなわち枯渇後に残存する補体活性)を、405nmでの吸光度から、方程式:(サンプル−陰性対照)/(陽性対照−陰性対照)×100%を使用して定量した。
Seelenらによって説明されているWielisaの総補体系スクリーニング(Wieslab)を使用して、古典(CP)、マンノース結合レクチン(MBLP)の、および副(AP)の補体経路のSbi−III−IV、Pn6BおよびSbi−III−IV(V80C)−Pn6Bによる枯渇を検出した。1μlのヒト血清(陽性対照血清、キットに供給されたもの)当たり1μgのSbiまたはSbiコンジュゲートを添加し、37℃で30分のプレインキュベーション後に補体活性に関してアッセイした。製造元の説明書に従って、ブランク、陽性対照(健康な個体からのヒト血清)、および陰性対照(熱で不活性化した血清)を包含させたアッセイを2連で完了させた。残留した補体活性阻害(すなわち枯渇後に残存する補体活性)を、405nmでの吸光度から、方程式:(サンプル−陰性対照)/(陽性対照−陰性対照)×100%を使用して定量した。
Sbi−III−IV(V80C)−Pn6Bへの曝露によるT細胞活性化
健康なヒト志願者によって供与された末梢血液にシリンジ中でヘパリン(10単位/ml)を投与し、RPMI1640培地と1:1の比率で混合した。50mlのファルコンチューブ中で15mlのLymphoprep(Greiner Bio One)の上に35mlの血液/RPMIを層状化した。これらを、減速時にブレーキをかけずに1500RPMで30分遠心分離した。次いで末梢血単核細胞(PBMC)層をパスツールピペットを使用してチューブから抽出し、RPMI1640培地で3回洗浄した。PBMCを、RPMI培地+10%ヒト血清中に補体と共に再懸濁した。次いでPBMCを200μlのSbi−III−IVまたはSbi−III−IV(V80C)−Pn6Bコンジュゲートタンパク質(10μg/ml)で処置し、次いで37℃(5%CO2)で24時間インキュベートした。次いで細胞を冷PBSで1回洗浄し、100μlのPBSに懸濁し、次いで10μlの標識抗体(抗CD69)で処理した。次いで抗体で標識された細胞を4℃で30分間インキュベートし、次いで氷冷PBSで2回洗浄し、400μlのPBS中に再懸濁し、FACSCantoフローサイトメーター(BDバイオサイエンス)を使用して分析し、DIVAソフトウェアを使用して処理した。
健康なヒト志願者によって供与された末梢血液にシリンジ中でヘパリン(10単位/ml)を投与し、RPMI1640培地と1:1の比率で混合した。50mlのファルコンチューブ中で15mlのLymphoprep(Greiner Bio One)の上に35mlの血液/RPMIを層状化した。これらを、減速時にブレーキをかけずに1500RPMで30分遠心分離した。次いで末梢血単核細胞(PBMC)層をパスツールピペットを使用してチューブから抽出し、RPMI1640培地で3回洗浄した。PBMCを、RPMI培地+10%ヒト血清中に補体と共に再懸濁した。次いでPBMCを200μlのSbi−III−IVまたはSbi−III−IV(V80C)−Pn6Bコンジュゲートタンパク質(10μg/ml)で処置し、次いで37℃(5%CO2)で24時間インキュベートした。次いで細胞を冷PBSで1回洗浄し、100μlのPBSに懸濁し、次いで10μlの標識抗体(抗CD69)で処理した。次いで抗体で標識された細胞を4℃で30分間インキュベートし、次いで氷冷PBSで2回洗浄し、400μlのPBS中に再懸濁し、FACSCantoフローサイトメーター(BDバイオサイエンス)を使用して分析し、DIVAソフトウェアを使用して処理した。
CD69は、T細胞活性化の重要な指標である。Sbi−III−IV(V80C)−Pn6Bコンジュゲートへのリンパ球の曝露は、コンジュゲートしていないPn6B抗原と比較してCD69の表面発現の有意な増加をもたらしたことから、コンジュゲートしていない抗原と比較して、コンジュゲートに対するT細胞応答が強化されたこと(データは示されない)が示される。
上述した例示的な実施態様と共に本発明を説明したが、この開示を考慮すれば、多くの等価な改変およびバリエーションが当業者には明らかであると予想される。したがって、記載された本発明の例示的な実施態様は、例示的であり、限定するものではないとみなされる。記載された実施態様に、本発明の本質および範囲から逸脱することなく様々な変化をなすことができる。本明細書において引用された全ての文書は、参照により明示的に組み入れられる。
Claims (33)
- 免疫学的なアジュバントとして使用するための、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分。
- 標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法における使用のための、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分であって、前記補体活性化部分は、前記標的抗原と共に対象に投与される、上記部分。
- 前記標的抗原が、ペプチド抗原である、請求項2に記載の使用のための補体活性化部分。
- 前記標的抗原が、炭水化物、糖、多糖、脂質またはリポ多糖を含む、請求項2に記載の使用のための補体活性化部分。
- 前記標的抗原が、前記補体活性化部分と混合されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分。
- 前記標的抗原が、前記補体活性化部分に共有結合で連結されている、請求項2または3に記載の使用のための補体活性化部分。
- 前記標的抗原が、前記補体活性化部分との融合タンパク質を形成している、請求項6に記載の使用のための補体活性化部分。
- 前記標的抗原が、担体ペプチドに共有結合で連結されている、請求項4に記載の使用のための補体活性化部分。
- 標的抗原の免疫原性を強化する方法であって、インビトロまたはエクスビボで前記標的抗原を、補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と接触させて、オプソニン化された標的抗原を得ることを含む、上記方法。
- 前記オプソニン化された標的抗原を、他の補体成分および/または前記補体活性化部分から単離する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 対象に投与するために、前記オプソニン化された標的抗原を製剤化する工程をさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
- 前記標的抗原を対象に投与することをさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
- 標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法における使用のための、オプソニン化された標的抗原を含む組成物であって、前記標的抗原は、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させている、上記組成物。
- 前記標的抗原が、感染性生物由来である、請求項2〜8のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法、または請求項13に記載の使用のための組成物。
- 前記感染性生物が、細菌、真菌細胞、ウイルス、原生動物、蠕虫または吸虫である、請求項14に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記細菌が、
放線菌属(例えば、アクチノマイセス・イスラエリイ);
バチルス属(例えば、炭疽菌、バチルス・セレウス);
バクテロイデス属(例えば、バクテロイデス・フラジリス);
バルトネラ属(例えば、バルトネラ・ヘンセラ、バルトネラ・クインターナ);
ボルデテラ属(例えば、百日咳菌);
ボレリア属(例えば、ボレリア・ブルグドルフェリ、ボレリア・ガリニ、ボレリア・アフゼリ、回帰熱ボレリア);
ブルセラ属(例えば、ブルセラ・アボルタス、ブルセラ・カニス、ブルセラ・メリテンシス、ブルセラ・スイス);
カンピロバクター属(例えば、カンピロバクター・ジェジュニ);
クラミジア属およびクラミドフィラ属(例えば、クラミジア・ニューモニエ、クラミジア・トラコマティス、クラミドフィラ・シタッシ);
クロストリジウム属(例えば、ボツリヌス菌、クロストリジウム・ディフィシレ、ウェルシュ菌、破傷風菌);
コリネバクテリウム属(例えば、ジフテリア菌);
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス);
エーリキア属(例えば、エーリキア・カニス、エーリキア・シャフェンシス);
エンテロコッカス属(例えば、エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロコッカス・フェシウム);
エシェリキア属(例えば、大腸菌);
フランシセラ属(例えば、フランシセラ・ツラレンシス);
ヘモフィルス属(例えば、インフルエンザ菌);
ヘリコバクター属(例えば、ヘリコバクター・ピロリ);
クレブシエラ属(例えば、クレブシエラ・ニューモニエ);
レジオネラ属(例えば、レジオネラ・ニューモフィラ);
レプトスピラ属(例えば、レプトスピラ・インタロガンス、レプトスピラ・サンタロサイ、レプトスピラ・ウェイリイ、レプトスピラ・ノグチイ);
リステリア属(例えば、リステリア・モノサイトゲネス);
マイコバクテリウム属(例えば、マイコバクテリウム・レプラ、ヒト型結核菌、マイコバクテリウム・ウルセランス);
マイコプラスマ属(例えば、マイコプラズマ・ニューモニエ);
ナイセリア属(例えば、淋菌、髄膜炎菌);
ノカルジア属(例えば、ノカルジア・アステロイデス);
シュードモナス属(例えば、緑膿菌);
リケッチア属(例えば、リケッチア・リケッチイ);
サルモネラ属(例えば、チフス菌、ネズミチフス菌、サルモネラ・エンテリカ);
シゲラ属(例えば、ソンネ菌、志賀赤痢菌、シゲラ・フレックスネリ);
スタフィロコッカス属(例えば、黄色ブドウ球菌、スタフィロコッカス・エピデルミディス、スタフィロコッカス・サプロフィティカス);
連鎖球菌属(例えば、ストレプトコッカス・アガラクチア、肺炎連鎖球菌、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ビリダンス);
トレポネーマ属(例えば、トレポネーマ・パリダム);
ウレアプラスマ属(例えば、ウレアプラズマ・ウレアリチカム);
ビブリオ属(例えば、コレラ菌);または
エルシニア属(例えば、ペスト菌、エルシニア・エンテロコリチカ、偽結核菌)
である、請求項15に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。 - 前記真菌細胞が、
カンジダ属(例えば、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラータ、カンジダ・ルゴサ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・ドゥブリニエンシス);
アスペルギルス属(例えば、アスペルギルス・フミガーツス、アスペルギルス・フラーブス);
クリプトコックス属(例えば、クリプトコックス・ネオフォルマンス);
ヒストプラスマ属(例えば、ヒストプラスマ・カプスラーツム);
ニューモシスチス属(例えば、ニューモシスチス・ジロベシ、ニューモシスティス・カリニ);または
スタキボトリス属(例えば、スタキボトリス・チャルタルム)
である、請求項15に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。 - 前記ウイルスが、以下のタイプ:
アデノウイルス科(例えば、アデノウイルス);
ヘルペスウイルス科(例えば、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型);
パピローマウイルス科(例えば、ヒトパピローマウイルス);
ポリオーマウイルス科(例えば、BKウイルス、JCウイルス);
ポックスウイルス科(例えば、天然痘);
ヘパドナウイルス科(例えば、B型肝炎ウイルス);
パルボウイルス科(例えば、パルボウイルスB19);
アストロウイルス科(例えば、ヒトアストロウイルス);
カリチウイルス科(例えば、ノーウォークウイルス);
ピコルナウイルス科(例えば、コクサッキーウイルス、A型肝炎ウイルス、ポリオウイルス、ライノウイルス);
コロナウイルス科(例えば、重症急性呼吸器症候群ウイルス);
フラビウイルス科(例えば、C型肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、西ナイルウイルス、TBEウイルス);
トガウイルス科(例えば、風疹ウイルス);
ヘペウイルス科(例えば、E型肝炎ウイルス);
レトロウイルス科(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)I型、II型、III型およびIV型);
オルソミクソウイルス科(例えば、インフルエンザウイルス);
アレナウイルス科(例えば、ラッサウイルス);
ブニヤウイルス科(例えば、クリミア−コンゴ出血性熱ウイルス、ハンターンウイルス);
フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス、マールブルグウイルス);
パラミクソウイルス科(例えば、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス);
ラブドウイルス科(例えば、狂犬病ウイルス);
D型肝炎ウイルス;
レオウイルス科(例えば、ロタウイルス、オルビウイルス、コルティウイルス、バンナウイルス)
に属する、請求項15に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。 - 前記原生動物が、
プラスモジウム属の種(マラリアに関与するもの、例えば熱帯熱マラリア原虫、プラスモジウム・ベルゲイ、プラスモディウム・ヨエリ、三日熱マラリア原虫および二日熱マラリア原虫)
エントアメーバ属(赤痢アメーバは、アメーバ赤痢に関与する);
ジアルジア(ランブル鞭毛虫症に関与するもの、例えばランブル鞭毛虫);
トリパノソーマ属(例えば、アフリカ睡眠症の原因となるトリパノソーマ−ブルーセイ、およびトリパノソーマ・クルージ);
リーシュマニア属(例えば、リーシュマニア属の種
およびメキシコリーシュマニア);
トキソプラズマ属(例えば、トキソプラズマ原虫);
アカントアメーバ属;
バベシア属;
バラムチア属(例えば、バラムチア・マンドリルリス)
クリプトスポリジウム属;
サイクロスポーラ属;
ネグレリア属(例えば、ネグレリア・フォーレリ)
である、請求項15に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。 - 前記標的抗原が、新生細胞上で特異的または優先的に発現されたマーカーである、請求項2〜15のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記補体活性化部分が、免疫グロブリンFcと結合しない、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記補体活性化部分が、Sbi−IまたはSbi−IIを含まない、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記補体活性化部分が、野生型Sbi−III配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有するSbi−IIIドメインを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記補体活性化部分が、野生型Sbi−IV配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有するSbi−IVドメインを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 前記補体活性化部分が、野生型Sbi−III−IV配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%の配列同一性を有するSbi−III−IV部分を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の使用のための補体活性化部分、方法、または使用のための組成物。
- 標的抗原の免疫原性を強化する方法であって、前記標的抗原を、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分と会合させることを含む、上記方法。
- (i)前記標的抗原を、前記補体活性化部分と混合すること;
(ii)前記標的抗原を、前記補体活性化部分に共有結合で連結すること;または
(iii)前記標的抗原を、前記補体活性化部分との融合タンパク質として発現させること
によって、前記標的抗原を前記補体活性化部分と会合させる、請求項22に記載の方法。 - 免疫学的なアジュバントとしてSbi−III−IVを含む補体活性化部分を投与することを含む、免疫刺激方法。
- 標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法であって、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分を、前記標的抗原と共に前記対象に投与することを含む、上記方法。
- 免疫学的なアジュバントとして使用するための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用。
- 標的抗原に対する対象における免疫応答を強化する方法における使用のための医薬の調製における、Sbi−III−IVを含む補体活性化部分の使用であって、前記補体活性化部分を、前記標的抗原と共に前記対象に投与することを含む、上記方法。
- 標的抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させた標的抗原を対象に投与することを含む、上記方法。
- 標的抗原に対する免疫応答を刺激するための医薬の調製における、オプソニン化された標的抗原を含む組成物の使用であって、前記標的抗原は、インビトロまたはエクスビボで補体およびSbi−III−IVを含む補体活性化部分と予め接触させている、上記使用。
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