本発明は、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するための画像編集プログラム及び画像編集装置に関する。
従来、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するための画像編集装置が知られている。例えば、特許文献1に開示のレイアウト編集装置では、ユーザは携帯端末のタッチパネルを操作することで、ラベル画像を編集できる。なお、特許文献2に開示の情報処理装置では、画像読取装置で用紙を読み込んで得られた用紙画像と、印刷するビットマップ形式の画像データを合成して印刷プレビュー画面を表示することで、色や模様の付いた用紙に実際に印刷する前に印刷結果を予想できるようにしている。
特開2013−37393号公報
特許第4429097号
しかしながら、対象物に貼り付けられているラベルは、画像読取装置で読み込むことは困難である。従って、従来の画像編集装置では、例えば対象物に貼り付けられているラベルの印刷態様に対応するラベル画像を作成したい場合、そのラベル画像のデータファイルを記憶装置から検索して読み出すか、あるいはそのラベル画像を再度作成する必要があった。
本発明の目的は、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも、そのラベルの印刷態様に対応するラベル画像を、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる画像編集プログラム及び画像編集装置を提供することである。
本発明の第一態様に係る画像編集プログラムは、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を表示可能な表示部と、所定の撮影範囲を撮影可能な撮影部とを備えたコンピュータを、前記撮影部によって撮影されている前記撮影範囲の画像である撮影画像のうち、所定指示を受けた時点で撮影されている前記撮影画像である対象撮影画像を取得する第一取得手段、取得された前記対象撮影画像にラベルの画像であるラベル撮影画像が含まれている場合、前記ラベル撮影画像に対応する前記ラベル編集画像である対象編集画像を、少なくとも一つの前記ラベル編集画像を記憶する記憶手段から取得する第二取得手段、及び取得された前記対象編集画像を、前記表示部に表示させる表示制御手段、として機能させ、前記第二取得手段は、取得された前記対象撮影画像の画像解析によって、前記ラベル撮影画像に含まれるキャラクタを特定し、特定した前記キャラクタを含む前記ラベル編集画像を、前記記憶手段から前記対象編集画像として取得する。
本発明の第二態様に係る画像編集装置は、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を表示可能な表示部と、所定の撮影範囲を撮影可能な撮影部と、前記撮影部によって撮影されている前記撮影範囲の画像である撮影画像のうち、所定指示を受けた時点で撮影されている前記撮影画像である対象撮影画像を取得する第一取得手段と、取得された前記対象撮影画像にラベルの画像であるラベル撮影画像が含まれている場合、前記ラベル撮影画像に対応する前記ラベル編集画像である対象編集画像を、少なくとも一つの前記ラベル編集画像を記憶する記憶手段から取得する第二取得手段と、取得された前記対象編集画像を、前記表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記第二取得手段は、取得された前記対象撮影画像の画像解析によって、前記ラベル撮影画像に含まれるキャラクタを特定し、特定した前記キャラクタを含む前記ラベル編集画像を、前記記憶手段から前記対象編集画像として取得する。
上記第一及び第二態様によれば、撮影部によって撮影されている撮影画像のうち、所定指示を受けた時点で撮影されている対象撮影画像が取得される。取得された対象撮影画像にラベル撮影画像が含まれている場合、ラベル撮影画像に対応する対象編集画像が記憶手段から取得される。取得された対象編集画像が、表示部に表示される。従って、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも、そのラベルの印刷態様に対応するラベル画像を、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる。これによれば、ラベル撮影画像に対応する対象編集画像を自動的に提供できる。
印刷システム1の概略構成図である。
印刷システムの電気的構成を示すブロック図である。
画像編集処理のフローチャートである。
図3に続く画像編集処理のフローチャートである。
ラベル特定処理のフローチャートである。
初期画面100の具体例である。
候補選択画面110の具体例である。
固定モード編集画面130の第一具体例である。
ARモード編集画面140の第一具体例である。
固定モード編集画面130の第二具体例である。
ARモード編集画面140の第二具体例である。
固定モード編集画面130の第三具体例である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照して、印刷システム1の概要を説明する。印刷システム1は、有線又は無線によって相互接続可能な印刷装置10及び携帯端末20を備える。本例では、印刷装置10及び携帯端末20が無線通信によって接続されている。印刷装置10は、長尺状の印刷媒体であるテープにキャラクタ(文字、記号、絵柄等)を印刷して、貼り付け可能なラベルを作成する小型のラベルプリンタである。携帯端末20は、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するために用いる小型のコンピュータ端末(一例として、スマートフォン)である。ラベル画像の編集は、ラベル画像の新規作成、表示内容変更、レイアウト変更等を含む概念である。
携帯端末20では、ユーザがラベル画像を編集すると、そのラベル画像を印刷するための印刷データが生成されて、印刷装置10に対して送信される。印刷装置10では、携帯端末20から受信した印刷データに基づいて、テープへの印刷処理が行われて、ラベルが作成される。従って、ユーザは携帯端末20を操作することで、印刷装置10でラベルを作成することができる。
図2を参照して、印刷システム1の電気的構成を説明する。印刷装置10は、印刷装置10の制御全体を司るCPU11を備えている。CPU11は、SRAM12、FLASH(登録商標) ROM13、EEPROM14、搬送ローラ15、印刷ヘッド16、操作キー17、ディスプレイ18、無線通信部19、及び図示外の有線接続I/Fと電気的に接続している。
SRAM12には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。FLASH(登録商標) ROM13には、CPU11の制御プログラムやBIOS、OS等が記憶される。EEPROM14には、パラメータや初期設定情報が記憶される。搬送ローラ15は、印刷装置10に装着されているテープカセット(図示外)に収納されているテープを搬送する。印刷ヘッド16は、搬送ローラ15によって搬送されるテープに印刷を行う。無線通信部19は、携帯端末20のような外部機器と無線通信するためのコントローラである。有線接続I/F(図示外)は、携帯端末20のような外部機器と有線で接続するためのインタフェースである。
携帯端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、HDD24、無線通信部25、図示外の有線接続I/F、タッチパネル30、及びカメラ33と電気的に接続している。ROM22には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM23には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。HDD24には、各種のアプリケーションプログラムやOSが記憶される。後述する画像編集処理(図3〜図5参照)を実行するためのアプリケーションプログラム(以下、画像編集アプリケーション)や、画像編集アプリケーションによって使用される後述のラベル編集画像も、HDD24に記憶されている。
無線通信部25は、印刷装置10のような外部機器と無線通信するためのコントローラである。有線接続I/F(図示外)は、印刷装置10のような外部機器と有線で接続するためのインタフェースである。カメラ33は、携帯端末20の外部を撮影可能な公知の小型カメラであり、例えばCMOSカメラである。本実施形態では、カメラ33の撮影範囲は、携帯端末20の背面側にある。なお、カメラ33の設定情報(撮影範囲のサイズ、撮影画像の解像度、撮影画像の色調等)は、公知のようにユーザが任意に設定及び変更可能である。
携帯端末20は、正面視で矩形状の本体部29(図1参照)を備える。本体部29の正面側には、外部物体の接触を検知可能な表示体であるタッチパネル30が設けられている。タッチパネル30は、矩形状の表示領域を有する。タッチパネル30は、画像を表示する表示パネル31上に、外部物体の接触を検知する略透明な感圧シート32が積層されている。CPU21は、感圧シート32で特定された外部物体の接触位置に基づいて、ユーザの入力操作を判別可能である。携帯端末20は、ユーザに対話形式で入力操作を行わせるユーザインターフェース機能を備えている。ユーザはタッチパネル30において、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を対話形式で編集できる。ラベル編集画像は、ラベル画像のレイアウト、表示内容、サイズ等の設定情報を含む電子データである。
図3〜図12を参照して、携帯端末20で実行される画像編集処理を説明する。画像編集処理(図3〜図5参照)は、携帯端末20で画像編集アプリケーションが起動されると、CPU21によって実行される。図3に示すように、画像編集処理では、まずCPU21は、撮影機能をオンに設定する(S1)。カメラ33は、撮影機能をオンに設定されている場合、予め設定されている撮影範囲を撮影する。次いでCPU21は、カメラ33の撮影画像を含む初期画面を、タッチパネル30に表示する(S3)。
図6に示す例では、撮影機能がオンに設定されると(S1)、携帯端末20の背面側にある撮影範囲33Aが、カメラ33によって撮影される。本40の背表紙に貼り付けられているラベル50が、撮影範囲33Aに含まれている。ラベル50には、「CAUTION」のキャラクタが印刷されている。カメラ33の撮影画像は、ラベル撮影画像101及び背景画像102を含む。ラベル撮影画像101は、ラベル50を撮影した画像である。背景画像102は、撮影画像のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分である。
この場合、タッチパネル30には、ラベル撮影画像101及び背景画像102を含む初期画面100が表示される(S3)。なお、初期画面100には、カメラ33でリアルタイムに撮影された画像が表示される。例えば撮影範囲33Aの撮影位置、サイズ、拡大又は縮小等が行われた場合、初期画面100に表示される撮影画像はリアルタイムに変化する。
図3に示すように、CPU21はS3の実行後、キャプチャ操作ありかを判断する(S5)。本実施形態では、図6に示す初期画面100に、撮影画像の取得を指示するためのキャプチャボタン103が含まれている。キャプチャボタン103が押された場合、CPU21はキャプチャ操作ありと判断して(S5:YES)、後述のラベル特定処理を実行する(S7)。なおCPU21は、キャプチャ操作ありと判断しない場合(S5:NO)、処理をS1に戻す。
図5に示すように、ラベル特定処理では、まずCPU21はキャプチャ画像を取得する(S51)。具体的には、CPU21は、カメラ33が撮影している撮影画像のうち、キャプチャ操作を受けた時点(即ち、キャプチャ操作ありと判断された時点)で撮影されている撮影画像を、キャプチャ画像としてRAM23に記憶させる。次いでCPU21は、取得したキャプチャ画像からキャラクタを抽出する(S53)。具体的には、CPU21は、公知のOCR手法によって、取得したキャプチャ画像を画像解析してキャラクタを抽出する。図示しないが、S53でキャラクタが抽出されなかった場合、CPU21は処理をS1(図3参照)に戻す。
次いでCPU21は、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索する(S55)。本実施形態では、携帯端末20で過去に編集されたラベル編集画像が、HDD24に保存されている。CPU21は、HDD24に保存されている既存のラベル編集画像から、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索する。なお、HDD24には、携帯端末20で過去に編集されたラベル編集画像に加えて、他のコンピュータで過去に編集されたラベル編集画像が保存されていてもよい。また、CPU21は、既存のラベル編集画像を管理するサーバ(図示外)にアクセスして、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索してもよい。
図5に示すように、CPU21はS55の実行後、検索にヒットしたラベル編集画像(以下、候補画像)が複数あるかを判断する(S57)。複数の候補画像がある場合(S57:YES)、CPU21は候補画像のリストをタッチパネル30に表示する(S59)。CPU21は、表示された候補画像のリストにおいて、ユーザが候補画像を選択する操作を受け付けて(S61)、選択された候補画像を取得する(S63)。具体的には、CPU21は、選択された候補画像をHDD24から読み出して、RAM23に対象編集画像として記憶させる。
候補画像が一つである場合、CPU21は複数の候補画像ありと判断せず(S57:NO)、その候補画像を対象編集画像として取得する(S63)。CPU21は、S63の実行後、処理を画像編集処理(図3参照)に戻す。図示しないが、S57で検索にヒットしたラベル編集画像がない場合、CPU21は処理をS1(図3参照)に戻す。
例えば、図6に示す状態でキャプチャボタン103が押された場合、ラベル50のラベル撮影画像101を含む撮影画像が、キャプチャ画像104として取得される(S51)。キャプチャ画像104に基づいて、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタである「CAUTION」が抽出される(S53)。「CAUTION」を含む既存のラベル編集画像が、HDD24又はサーバから検索される(S55)。候補画像が一つである場合、その候補画像が対象編集画像として取得される(S57:NO、S63)。
一方、候補画像が複数ある場合、図7に例示する候補選択画面110が、タッチパネル30に表示される(S57:YES、S59)。候補選択画面110は、候補リスト111、選択候補画像112、設定変更部113、確定ボタン114等を含む。候補リスト111には、複数の候補画像が一覧表示される。具体的には、「CAUTION」を含む全ての候補画像が、候補リスト111に表示される。ユーザはタッチパネル30を操作して、候補リスト111から任意の候補画像を選択できる。
選択候補画像112は、候補リスト111で選択された候補画像のプレビュー画像である。設定変更部113は、選択候補画像112に表示されている候補画像の設定情報(ラベル長、余白長、書体、装飾等)を変更するための操作部である。設定変更部113で変更可能な設定情報は、選択候補画像112に応じて変更される。設定変更部113で設定情報が変更された場合、その変更内容に応じて選択候補画像112の表示態様も更新される。確定ボタン114が押されると、選択候補画像112が対象編集画像として取得される(S61、S63)。
図3に示すように、CPU21はS7の実行後、対象編集画像の設定情報をタッチパネル30に表示する(S9)。次いでCPU21は、背景表示モードが「固定モード」であるかを判断する(S11)。本実施形態では、背景表示モードとして「固定モード」及び「AR(Augmented Reality)モード」の何れかが、RAM23に設定されている。一例として、背景表示モードの初期値は「固定モード」である。なおユーザはタッチパネル30を操作することで、背景表示モードとして「固定モード」及び「ARモード」の何れかを自由に設定できる。
RAM23に設定されている背景表示モードが「固定モード」である場合、CPU21は背景表示モードが「固定モード」であると判断する(S11:YES)。この場合、CPU21は撮影機能をオフに設定する(S13)。これにより、カメラ33は撮影動作を中断する。次いでCPU21は、固定背景に重ねて対象編集画像をタッチパネル30に表示する(S15)。即ちCPU21は、対象編集画像の全体と、固定背景のうちで対象編集画像と重複しない部分とを表示する。
図8を参照して、「固定モード」の画面表示例を説明する。S7で対象編集画像120が取得された後、図8に例示する固定モード編集画面130が、タッチパネル30に表示される。固定モード編集画面130には、設定変更部113(図7参照)と同様に、対象編集画像120の設定情報(ラベル長、余白長、書体、装飾等)を変更するための設定変更部121が表示される(S9)。背景表示モードが「固定モード」であるため、カメラ33の撮影動作は中断される(S13)。
RAM23に記憶されているキャプチャ画像104(図6参照)及び対象編集画像120に基づいて、第一合成画像131が作成される。第一合成画像131は、対象編集画像120が固定背景132に重なるように合成された画像である。固定背景132は、キャプチャ画像104のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分(即ち、背景画像102)である。作成された第一合成画像131が、固定モード編集画面130に表示される(S15)。
例えば、CPU21はキャプチャ画像104のうちで、ラベル撮影画像101を対象編集画像120に置換する描画処理を行う。このときCPU21は、対象編集画像120に含まれるキャラクタの位置及び大きさが、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタの位置及び大きさと略一致するように、ラベル撮影画像101を対象編集画像120に置換する。これにより、第一合成画像131では、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つ固定背景132が対象編集画像120の周囲に配置される。
図8に例示する固定モード編集画面130では、設定変更部121は第一合成画像131の前側に配置され、且つ対象編集画像120と重複しない位置に配置されている。固定モード編集画面130は、ラベル50が貼り付けられている本40(図6参照)に対して、対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。従って携帯端末20は、既に対象物に貼り付けられているラベルに代えて、その対象物に対して仮想的に配置された対象編集画像120を、ユーザに編集させることができる。
図3に示すように、RAM23に設定されている背景表示モードが「ARモード」である場合、CPU21は背景表示モードが「固定モード」でないと判断する(S11:NO)。この場合、CPU21は撮影機能をオンに設定する(S17)。これにより、カメラ33は撮影動作を継続して実行する。次いでCPU21は、リアルタイム背景に重ねて対象編集画像をタッチパネル30に表示する(S19)。即ちCPU21は、対象編集画像の全体と、リアルタイム背景のうちで対象編集画像と重複しない部分とを表示する。
図9を参照して、「ARモード」の画面表示例を説明する。S7によって対象編集画像120が取得された後、図9に例示するARモード編集画面140が、タッチパネル30に表示される。ARモード編集画面140には、先述の設定変更部121が表示される(S9)。背景表示モードが「ARモード」であるため、カメラ33の撮影動作は継続されて(S17)、リアルタイム背景142が取得される。リアルタイム背景142は、カメラ33によって継続して撮影されている撮影画像である。
RAM23に記憶されているキャプチャ画像104(図6参照)と、最新のリアルタイム背景142とに基づいて、第二合成画像141が作成される。第二合成画像141は、対象編集画像120がリアルタイム背景142に重なるように合成された画像である。従って、例えば撮影範囲33Aの位置変化に伴って、リアルタイム背景142も変化する。作成された第二合成画像141が、ARモード編集画面140に表示される(S19)。
例えばCPU21は、カメラ33で撮影中の画像をリアルタイム背景142として表示し、そのリアルタイム背景142に重ねて対象編集画像120を表示する描画処理を行う。このときCPU21は、対象編集画像120のキャラクタの位置及び大きさが、ラベル撮影画像101のキャラクタの位置及び大きさと略一致するように、対象編集画像120を表示する。これにより、第二合成画像141では、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つリアルタイム背景142が対象編集画像120の周囲に配置される。
図9に例示するARモード編集画面140では、設定変更部121は第二合成画像141の前側に配置され、且つ対象編集画像120と重複しない位置に配置されている。ARモード編集画面140は、例えばラベルを貼り付ける予定の対象物(図9の例では、キャビネット60)に対して、対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。従って携帯端末20は、任意の対象物に対して仮想的に配置された対象編集画像120を、ユーザに編集させることができる。
図4に示すように、CPU21はS15又はS19の実行後、対象編集画像の設定情報の変更操作ありかを判断する(S21)。本実施形態では、設定情報の変更操作は、対象編集画像120の設定情報を変更する操作のみならず、対象編集画像120のキャラクタを編集する操作も含む。設定情報の変更操作ありと判断した場合(S21:YES)、CPU21は受け付けた設定情報の変更操作に応じて、対象編集画像の設定情報を変更する設定変更処理を実行する(S23)。その後、CPU21は処理をS9に戻す。
設定情報の変更操作ありと判断しなかった場合(S21:NO)、CPU21は印刷操作ありかを判断する(S25)。印刷操作ありと判断した場合(S25:YES)、CPU21は対象編集画像を印刷する印刷処理を実行する(S27)。その後、CPU21は処理をS9に戻す。印刷操作ありと判断しなかった場合(S25:NO)、CPU21はキャンセル操作ありかを判断する(S29)。キャンセル操作ありと判断した場合(S29:YES)、CPU21は処理をS1に戻す。
以下、固定モード編集画面130を用いたラベル編集例を説明する。図8に示すように、ユーザは設定変更部121を操作することで、対象編集画像120の設定情報を変更できる。設定変更部121で設定情報が変更されると、設定情報の変更操作ありと判断される(S21:YES)。この場合、設定情報の変更操作に応じて、対象編集画像120の設定情報が変更される(S23)。具体的には、変更後の設定情報が対象編集画像120に設定され、且つ変更後の設定情報に応じて対象編集画像120の表示態様が更新される。図8に示す例では、設定変更部121において装飾が「太字」から「斜体」に変更されている。従って、対象編集画像120の装飾として「斜体」が設定され、対象編集画像120の表示態様が「斜体」となるように更新される。
本実施形態では、固定モード編集画面130で編集完了が指示されると、図10に示すように、設定変更部121に代えて複数のコマンドボタンが、固定モード編集画面130に表示される。複数のコマンドボタンは、印刷ボタン125、再編集ボタン126、キャンセルボタン127を含む。印刷ボタン125が押されると、印刷操作ありと判断されて(S25:YES)、編集済みの対象編集画像120の印刷が実行される(S27)。
具体的には、CPU21はプリンタドライバ(図示外)を起動することで、編集済みの対象編集画像120に基づいて印刷データを生成し、生成した印刷データを含む印刷コマンドを印刷装置10へ送信する。印刷装置10は、印刷コマンドに基づいて対象編集画像120をテープに印刷することで、貼り付け可能なラベルを作成する。
なお、キャンセルボタン127が押されると、キャンセル操作ありと判断されて(S29:YES)、対象編集画像120の編集作業が終了される。この場合、初期画面100(図6参照)がタッチパネル30に表示されるため、ユーザは新たなキャプチャ画像104を取得し直すことができる。なお、再編集ボタン126が押された場合は、図8に示す固定モード編集画面130に戻るため、ユーザは対象編集画像120の編集を再開できる。
次に、ARモード編集画面140を用いたラベル編集例を説明する。ARモード編集画面140を用いたラベル編集例は、固定モード編集画面130を用いたラベル編集例と基本的に同様である。図9に示すように、ユーザは設定変更部121を操作することで、対象編集画像120の設定情報を変更できる。ARモード編集画面140で編集完了が指示されると、図11に示すように、設定変更部121に代えて複数のコマンドボタンが、ARモード編集画面140に表示される。印刷ボタン125、再編集ボタン126、キャンセルボタン127の何れかが押されると、押されたボタンに対応する処理が先述のように実行される。
本実施形態では、図11のARモード編集画面140も、図9のARモード編集画面140と同様に、第二合成画像141が継続して表示される。従ってARモード編集画面140は、編集済みの対象編集画像120が対象物に対して仮想的に配置された状態を表示できる。例えば、図9に示す編集中の対象編集画像120は、キャビネット60の右側部分に配置されている。ユーザは対象編集画像120の編集完了後に、カメラ33の撮影位置を調整する。これにより、図11に示すARモード編集画面140では、編集済みの対象編集画像120がキャビネット60の左右方向の中央側に位置決めされている。このように、ユーザはラベル印刷の実行前に、編集済みの対象編集画像120を対象物に対して仮想的に配置した状態を確認できる。
図4に示すように、キャンセル操作ありと判断しなかった場合(S29:NO)、デザインラベルの選択操作ありかを判断する(S31)。デザインラベルは、例えば印刷装置10の製造業者等から提供されるテンプレートのラベル編集画像である。本実施形態では、複数のデザインラベルが予めHDD24に記憶されている。
デザインラベルの選択操作ありと判断した場合(S31:YES)、CPU21は、HDD24に記憶されているデザインラベルのリストを、タッチパネル30に表示する(S33)。CPU21は、既存のデザインラベルを管理するサーバ(図示外)にアクセスして、サーバで管理されているデザインラベルのリストを表示してもよい。CPU21は、表示されたデザインラベルのリストにおいて、ユーザがデザインラベルを選択する操作を受け付けて、選択されたデザインラベルを取得する(S35)。具体的には、CPU21は、選択されたデザインラベルをHDD24又はサーバから読み出して、RAM23に対象編集画像として記憶させる。なおデザインラベルの選択操作ありと判断しなかった場合(S31:YES)、又はS35の実行後、CPU21は処理をS9に戻す。
図12の固定モード編集画面130を参照して、デザインラベルに関する処理を具体的に説明する。対象編集画像120のキャラクタである「CAUTION」を含むデザインラベルがHDD24又はサーバに存在する場合、設定変更部121に「ラベルコレクション」のボタンが表示される。「ラベルコレクション」のボタンが押された場合、デザインラベルの選択操作ありと判断されて(S31:YES)、コレクションリスト122が固定モード編集画面130に表示される(S33)。コレクションリスト122には、「CAUTION」を含む全てのデザインラベルが一覧表示される。
ユーザはタッチパネル30を操作して、コレクションリスト122から任意のデザインラベルを選択できる。選択されたデザインラベルは、対象編集画像120として固定モード編集画面130に表示される(S35)。これによりユーザは、ラベル撮影画像101に関連したデザインラベルを使用して、ラベル編集を実行できる。なお、ARモード編集画面140も上記と同様に、デザインラベルを使用したラベル編集を実行できる。
以上説明した実施形態によれば、携帯端末20は、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を表示可能なタッチパネル30と、所定の撮影範囲33Aを撮影可能なカメラ33とを備える。CPU21は、カメラ33によって撮影されている撮影範囲33Aの画像である撮影画像のうち、キャプチャ操作を受けた時点で撮影されている撮影画像であるキャプチャ画像104を取得する(S51)。CPU21は、取得されたキャプチャ画像104にラベルの画像であるラベル撮影画像101が含まれている場合、ラベル撮影画像101に対応するラベル編集画像である対象編集画像120を、少なくとも一つのラベル編集画像を記憶するHDD24又はサーバから取得する(S53〜S63)。CPU21は、取得された対象編集画像120を、タッチパネル30に表示させる(S15又はS19)。これによれば、携帯端末20は、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも(例えば、本40に貼り付けられたラベル50)、そのラベルの印刷態様に対応する対象編集画像120を、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる。
CPU21は、対象編集画像120を含む第一合成画像131をタッチパネル30に表示させる(S15)。第一合成画像131は、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つ固定背景132が対象編集画像120の周囲に配置された画像である。固定背景132は、キャプチャ画像104のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分(即ち、背景画像102)である。これによれば、携帯端末20は、例えば既に対象物に貼り付けられているラベルに代えて、その対象物に対して対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。
CPU21は、キャプチャ操作を受けた後、カメラ33によって撮影範囲33Aを継続して撮影させる(S17)。CPU21は、対象編集画像120を含む第二合成画像141をタッチパネル30に表示させる。第二合成画像141は、カメラ33によって継続して撮影されているリアルタイム背景142に重ねて、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置された画像である。これによれば、携帯端末20は、任意の対象物に対して対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。
CPU21は、取得されたキャプチャ画像104の画像解析によって、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタを特定し、特定したキャラクタを含むラベル編集画像を、HDD24又はサーバから対象編集画像120として取得する(S53〜S63)。これによれば、携帯端末20は、ラベル撮影画像101に対応する対象編集画像120を自動的に提供できる。
CPU21は、複数の対象編集画像120が取得された場合、取得された複数の対象編集画像120を示す候補リスト111を、タッチパネル30に表示させる(S59)。CPU21は、取得された複数の対象編集画像120のうちで、タッチパネル30に表示された候補リスト111から選択された対象編集画像120のみを、タッチパネル30に表示させる(S15又はS19)。これによれば、携帯端末20は、ラベル撮影画像101に対応する対象編集画像120が複数存在する場合でも、ユーザが所望する対象編集画像120を提供できる。
タッチパネル30は、タッチパネル30に表示されたラベル編集画像を編集するための操作部である。CPU21は、タッチパネル30からの指示に応じて、タッチパネル30に表示された対象編集画像120を編集する(S23)。これによれば、携帯端末20は、取得された対象編集画像120をユーザに編集させることができる。
上記実施形態において、画像編集アプリケーションが本発明の「画像編集プログラム」に相当する。携帯端末20が、本発明の「コンピュータ」及び「画像編集装置」に相当する。タッチパネル30が、本発明の「表示部」及び「操作部」に相当する。カメラ33が本発明の「撮影部」に相当する。S51を実行するCPU21が、本発明の「第一取得手段」に相当する。キャプチャ画像104が本発明の「対象撮影画像」に相当する。S53〜S63を実行するCPU21が、本発明の「第二取得手段」に相当する。S15及びS19の少なくとも一つを実行するCPU21が、本発明の「表示制御手段」に相当する。S17を実行するCPU21が、本発明の「撮影継続手段」に相当する。S59を実行するCPU21が、本発明の「候補表示手段」に相当する。S23を実行するCPU21が、本発明の「画像編集手段」に相当する。HDD24及びサーバ(図示外)の少なくとも一つが、本発明の「記憶手段」に相当する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。画像編集アプリケーションに基づいて画像編集処理(図3〜図5参照)が実行されるコンピュータは、携帯端末20に限定されず、ユーザインターフェース機能を備えたコンピュータ(例えば、PCなど)であればよい。印刷装置10がユーザインターフェース機能を備える場合、画像編集処理は印刷装置10で実行されてもよい。画像編集処理は、複数のコンピュータで分散処理されてもよい。画像編集処理は、携帯端末20が印刷装置10に接続されているか否かに関わらず、携帯端末20が単独で実行可能である。
上記実施形態において対象編集画像120は、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように、第一合成画像131に配置されている。これに代えて対象編集画像120は、ラベル撮影画像101の位置及び大きさに関係なく、予め定められた位置及び大きさで第一合成画像131に表示されてもよい。同様に対象編集画像120は、ラベル撮影画像101の位置及び大きさに関係なく、予め定められた位置及び大きさで第二合成画像141に表示されてもよい。
20 携帯端末
21 CPU
24 HDD
30 タッチパネル
33 カメラ
33A 撮影範囲
101 ラベル撮影画像
104 キャプチャ画像
111 候補リスト
120 対象編集画像
131 第一合成画像
141 第二合成画像
本発明は、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するための画像表示プログラムに関する。
従来、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するための画像編集装置が知られている。例えば、特許文献1に開示のレイアウト編集装置では、ユーザは携帯端末のタッチパネルを操作することで、ラベル画像を編集できる。なお、特許文献2に開示の情報処理装置では、画像読取装置で用紙を読み込んで得られた用紙画像と、印刷するビットマップ形式の画像データを合成して印刷プレビュー画面を表示することで、色や模様の付いた用紙に実際に印刷する前に印刷結果を予想できるようにしている。
特開2013−37393号公報
特許第4429097号
しかしながら、対象物に貼り付けられているラベルは、画像読取装置で読み込むことは困難である。従って、従来の画像編集装置では、例えば対象物に貼り付けられているラベルの印刷態様に対応するラベル画像を作成したい場合、そのラベル画像のデータファイルを記憶装置から検索して読み出すか、あるいはそのラベル画像を再度作成する必要があった。
本発明の目的は、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも、そのラベルの印刷態様に対応するラベル画像を、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる画像表示プログラムを提供することである。
本発明の第一態様に係る画像表示プログラムは、画像を表示可能な表示部と、所定の撮影範囲を撮影可能な撮影部とを備えたコンピュータを、前記撮影部による撮影後に、撮影されたラベル画像に対応する画像の選択候補として複数の記憶された画像を前記表示部に表示する表示制御手段と、前記表示部に表示された複数の画像のうち、選択された画像を前記ラベル画像に対応する画像に決定する決定手段として機能させ、前記表示部に表示された複数の画像のうち、選択された画像が前記ラベル画像に対応する画像に決定される。
本発明の第二態様に係る画像表示プログラムは、画像を表示可能な表示部と、所定の撮影範囲を撮影可能な撮影部と、画像を記憶する記憶部とを備えたコンピュータを、前記撮影部によるラベルに形成された画像を解析する解析手段と、前記解決手段による解析結果に基づき記憶部に記憶された画像が取得された場合、前記撮影部によって撮影されたラベルの画像に関連する複数の画像を、前記表示部に表示する表示制御手段として、機能させ、前記解決手段による解析結果に基づき記憶部に記憶された画像が取得された場合、前記撮影部によって撮影されたラベルの画像に関連する複数の画像が、前記表示部に表示される。
上記第一又は第二態様によれば、表示部に表示された複数の画像のうち、選択された画像がラベル画像に対応する画像に決定され、又は、解決手段による解析結果に基づき記憶部に記憶された画像が取得された場合、前記撮影部によって撮影されたラベルの画像に関連する複数の画像が、前記表示部に表示される。従って、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも、そのラベルに関連する画像の表示に関して、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる。これによれば、ラベルに関連する画像を表示するプログラムを提供できる。
印刷システム1の概略構成図である。
印刷システムの電気的構成を示すブロック図である。
画像編集処理のフローチャートである。
図3に続く画像編集処理のフローチャートである。
ラベル特定処理のフローチャートである。
初期画面100の具体例である。
候補選択画面110の具体例である。
固定モード編集画面130の第一具体例である。
ARモード編集画面140の第一具体例である。
固定モード編集画面130の第二具体例である。
ARモード編集画面140の第二具体例である。
固定モード編集画面130の第三具体例である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照して、印刷システム1の概要を説明する。印刷システム1は、有線又は無線によって相互接続可能な印刷装置10及び携帯端末20を備える。本例では、印刷装置10及び携帯端末20が無線通信によって接続されている。印刷装置10は、長尺状の印刷媒体であるテープにキャラクタ(文字、記号、絵柄等)を印刷して、貼り付け可能なラベルを作成する小型のラベルプリンタである。携帯端末20は、ラベルの印刷態様を示すラベル画像を編集するために用いる小型のコンピュータ端末(一例として、スマートフォン)である。ラベル画像の編集は、ラベル画像の新規作成、表示内容変更、レイアウト変更等を含む概念である。
携帯端末20では、ユーザがラベル画像を編集すると、そのラベル画像を印刷するための印刷データが生成されて、印刷装置10に対して送信される。印刷装置10では、携帯端末20から受信した印刷データに基づいて、テープへの印刷処理が行われて、ラベルが作成される。従って、ユーザは携帯端末20を操作することで、印刷装置10でラベルを作成することができる。
図2を参照して、印刷システム1の電気的構成を説明する。印刷装置10は、印刷装置10の制御全体を司るCPU11を備えている。CPU11は、SRAM12、FLASH ROM13、EEPROM14、搬送ローラ15、印刷ヘッド16、操作キー17、ディスプレイ18、無線通信部19、及び図示外の有線接続I/Fと電気的に接続している。
SRAM12には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。FLASH ROM13には、CPU11の制御プログラムやBIOS、OS等が記憶される。EEPROM14には、パラメータや初期設定情報が記憶される。搬送ローラ15は、印刷装置10に装着されているテープカセット(図示外)に収納されているテープを搬送する。印刷ヘッド16は、搬送ローラ15によって搬送されるテープに印刷を行う。無線通信部19は、携帯端末20のような外部機器と無線通信するためのコントローラである。有線接続I/F(図示外)は、携帯端末20のような外部機器と有線で接続するためのインタフェースである。
携帯端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、HDD24、無線通信部25、図示外の有線接続I/F、タッチパネル30、及びカメラ33と電気的に接続している。ROM22には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM23には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。HDD24には、各種のアプリケーションプログラムやOSが記憶される。後述する画像編集処理(図3〜図5参照)を実行するためのアプリケーションプログラム(以下、画像編集アプリケーション)や、画像編集アプリケーションによって使用される後述のラベル編集画像も、HDD24に記憶されている。
無線通信部25は、印刷装置10のような外部機器と無線通信するためのコントローラである。有線接続I/F(図示外)は、印刷装置10のような外部機器と有線で接続するためのインタフェースである。カメラ33は、携帯端末20の外部を撮影可能な公知の小型カメラであり、例えばCMOSカメラである。本実施形態では、カメラ33の撮影範囲は、携帯端末20の背面側にある。なお、カメラ33の設定情報(撮影範囲のサイズ、撮影画像の解像度、撮影画像の色調等)は、公知のようにユーザが任意に設定及び変更可能である。
携帯端末20は、正面視で矩形状の本体部29(図1参照)を備える。本体部29の正面側には、外部物体の接触を検知可能な表示体であるタッチパネル30が設けられている。タッチパネル30は、矩形状の表示領域を有する。タッチパネル30は、画像を表示する表示パネル31上に、外部物体の接触を検知する略透明な感圧シート32が積層されている。CPU21は、感圧シート32で特定された外部物体の接触位置に基づいて、ユーザの入力操作を判別可能である。携帯端末20は、ユーザに対話形式で入力操作を行わせるユーザインターフェース機能を備えている。ユーザはタッチパネル30において、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を対話形式で編集できる。ラベル編集画像は、ラベル画像のレイアウト、表示内容、サイズ等の設定情報を含む電子データである。
図3〜図12を参照して、携帯端末20で実行される画像編集処理を説明する。画像編集処理(図3〜図5参照)は、携帯端末20で画像編集アプリケーションが起動されると、CPU21によって実行される。図3に示すように、画像編集処理では、まずCPU21は、撮影機能をオンに設定する(S1)。カメラ33は、撮影機能をオンに設定されている場合、予め設定されている撮影範囲を撮影する。次いでCPU21は、カメラ33の撮影画像を含む初期画面を、タッチパネル30に表示する(S3)。
図6に示す例では、撮影機能がオンに設定されると(S1)、携帯端末20の背面側にある撮影範囲33Aが、カメラ33によって撮影される。本40の背表紙に貼り付けられているラベル50が、撮影範囲33Aに含まれている。ラベル50には、「CAUTION」のキャラクタが印刷されている。カメラ33の撮影画像は、ラベル撮影画像101及び背景画像102を含む。ラベル撮影画像101は、ラベル50を撮影した画像である。背景画像102は、撮影画像のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分である。
この場合、タッチパネル30には、ラベル撮影画像101及び背景画像102を含む初期画面100が表示される(S3)。なお、初期画面100には、カメラ33でリアルタイムに撮影された画像が表示される。例えば撮影範囲33Aの撮影位置、サイズ、拡大又は縮小等が行われた場合、初期画面100に表示される撮影画像はリアルタイムに変化する。
図3に示すように、CPU21はS3の実行後、キャプチャ操作ありかを判断する(S5)。本実施形態では、図6に示す初期画面100に、撮影画像の取得を指示するためのキャプチャボタン103が含まれている。キャプチャボタン103が押された場合、CPU21はキャプチャ操作ありと判断して(S5:YES)、後述のラベル特定処理を実行する(S7)。なおCPU21は、キャプチャ操作ありと判断しない場合(S5:NO)、処理をS1に戻す。
図5に示すように、ラベル特定処理では、まずCPU21はキャプチャ画像を取得する(S51)。具体的には、CPU21は、カメラ33が撮影している撮影画像のうち、キャプチャ操作を受けた時点(即ち、キャプチャ操作ありと判断された時点)で撮影されている撮影画像を、キャプチャ画像としてRAM23に記憶させる。次いでCPU21は、取得したキャプチャ画像からキャラクタを抽出する(S53)。具体的には、CPU21は、公知のOCR手法によって、取得したキャプチャ画像を画像解析してキャラクタを抽出する。図示しないが、S53でキャラクタが抽出されなかった場合、CPU21は処理をS1(図3参照)に戻す。
次いでCPU21は、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索する(S55)。本実施形態では、携帯端末20で過去に編集されたラベル編集画像が、HDD24に保存されている。CPU21は、HDD24に保存されている既存のラベル編集画像から、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索する。なお、HDD24には、携帯端末20で過去に編集されたラベル編集画像に加えて、他のコンピュータで過去に編集されたラベル編集画像が保存されていてもよい。また、CPU21は、既存のラベル編集画像を管理するサーバ(図示外)にアクセスして、抽出したキャラクタを含むラベル編集画像を検索してもよい。
図5に示すように、CPU21はS55の実行後、検索にヒットしたラベル編集画像(以下、候補画像)が複数あるかを判断する(S57)。複数の候補画像がある場合(S57:YES)、CPU21は候補画像のリストをタッチパネル30に表示する(S59)。CPU21は、表示された候補画像のリストにおいて、ユーザが候補画像を選択する操作を受け付けて(S61)、選択された候補画像を取得する(S63)。具体的には、CPU21は、選択された候補画像をHDD24から読み出して、RAM23に対象編集画像として記憶させる。
候補画像が一つである場合、CPU21は複数の候補画像ありと判断せず(S57:NO)、その候補画像を対象編集画像として取得する(S63)。CPU21は、S63の実行後、処理を画像編集処理(図3参照)に戻す。図示しないが、S57で検索にヒットしたラベル編集画像がない場合、CPU21は処理をS1(図3参照)に戻す。
例えば、図6に示す状態でキャプチャボタン103が押された場合、ラベル50のラベル撮影画像101を含む撮影画像が、キャプチャ画像104として取得される(S51)。キャプチャ画像104に基づいて、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタである「CAUTION」が抽出される(S53)。「CAUTION」を含む既存のラベル編集画像が、HDD24又はサーバから検索される(S55)。候補画像が一つである場合、その候補画像が対象編集画像として取得される(S57:NO、S63)。
一方、候補画像が複数ある場合、図7に例示する候補選択画面110が、タッチパネル30に表示される(S57:YES、S59)。候補選択画面110は、候補リスト111、選択候補画像112、設定変更部113、確定ボタン114等を含む。候補リスト111には、複数の候補画像が一覧表示される。具体的には、「CAUTION」を含む全ての候補画像が、候補リスト111に表示される。ユーザはタッチパネル30を操作して、候補リスト111から任意の候補画像を選択できる。
選択候補画像112は、候補リスト111で選択された候補画像のプレビュー画像である。設定変更部113は、選択候補画像112に表示されている候補画像の設定情報(ラベル長、余白長、書体、装飾等)を変更するための操作部である。設定変更部113で変更可能な設定情報は、選択候補画像112に応じて変更される。設定変更部113で設定情報が変更された場合、その変更内容に応じて選択候補画像112の表示態様も更新される。確定ボタン114が押されると、選択候補画像112が対象編集画像として取得される(S61、S63)。
図3に示すように、CPU21はS7の実行後、対象編集画像の設定情報をタッチパネル30に表示する(S9)。次いでCPU21は、背景表示モードが「固定モード」であるかを判断する(S11)。本実施形態では、背景表示モードとして「固定モード」及び「AR(Augmented Reality)モード」の何れかが、RAM23に設定されている。一例として、背景表示モードの初期値は「固定モード」である。なおユーザはタッチパネル30を操作することで、背景表示モードとして「固定モード」及び「ARモード」の何れかを自由に設定できる。
RAM23に設定されている背景表示モードが「固定モード」である場合、CPU21は背景表示モードが「固定モード」であると判断する(S11:YES)。この場合、CPU21は撮影機能をオフに設定する(S13)。これにより、カメラ33は撮影動作を中断する。次いでCPU21は、固定背景に重ねて対象編集画像をタッチパネル30に表示する(S15)。即ちCPU21は、対象編集画像の全体と、固定背景のうちで対象編集画像と重複しない部分とを表示する。
図8を参照して、「固定モード」の画面表示例を説明する。S7で対象編集画像120が取得された後、図8に例示する固定モード編集画面130が、タッチパネル30に表示される。固定モード編集画面130には、設定変更部113(図7参照)と同様に、対象編集画像120の設定情報(ラベル長、余白長、書体、装飾等)を変更するための設定変更部121が表示される(S9)。背景表示モードが「固定モード」であるため、カメラ33の撮影動作は中断される(S13)。
RAM23に記憶されているキャプチャ画像104(図6参照)及び対象編集画像120に基づいて、第一合成画像131が作成される。第一合成画像131は、対象編集画像120が固定背景132に重なるように合成された画像である。固定背景132は、キャプチャ画像104のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分(即ち、背景画像102)である。作成された第一合成画像131が、固定モード編集画面130に表示される(S15)。
例えば、CPU21はキャプチャ画像104のうちで、ラベル撮影画像101を対象編集画像120に置換する描画処理を行う。このときCPU21は、対象編集画像120に含まれるキャラクタの位置及び大きさが、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタの位置及び大きさと略一致するように、ラベル撮影画像101を対象編集画像120に置換する。これにより、第一合成画像131では、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つ固定背景132が対象編集画像120の周囲に配置される。
図8に例示する固定モード編集画面130では、設定変更部121は第一合成画像131の前側に配置され、且つ対象編集画像120と重複しない位置に配置されている。固定モード編集画面130は、ラベル50が貼り付けられている本40(図6参照)に対して、対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。従って携帯端末20は、既に対象物に貼り付けられているラベルに代えて、その対象物に対して仮想的に配置された対象編集画像120を、ユーザに編集させることができる。
図3に示すように、RAM23に設定されている背景表示モードが「ARモード」である場合、CPU21は背景表示モードが「固定モード」でないと判断する(S11:NO)。この場合、CPU21は撮影機能をオンに設定する(S17)。これにより、カメラ33は撮影動作を継続して実行する。次いでCPU21は、リアルタイム背景に重ねて対象編集画像をタッチパネル30に表示する(S19)。即ちCPU21は、対象編集画像の全体と、リアルタイム背景のうちで対象編集画像と重複しない部分とを表示する。
図9を参照して、「ARモード」の画面表示例を説明する。S7によって対象編集画像120が取得された後、図9に例示するARモード編集画面140が、タッチパネル30に表示される。ARモード編集画面140には、先述の設定変更部121が表示される(S9)。背景表示モードが「ARモード」であるため、カメラ33の撮影動作は継続されて(S17)、リアルタイム背景142が取得される。リアルタイム背景142は、カメラ33によって継続して撮影されている撮影画像である。
RAM23に記憶されているキャプチャ画像104(図6参照)と、最新のリアルタイム背景142とに基づいて、第二合成画像141が作成される。第二合成画像141は、対象編集画像120がリアルタイム背景142に重なるように合成された画像である。従って、例えば撮影範囲33Aの位置変化に伴って、リアルタイム背景142も変化する。作成された第二合成画像141が、ARモード編集画面140に表示される(S19)。
例えばCPU21は、カメラ33で撮影中の画像をリアルタイム背景142として表示し、そのリアルタイム背景142に重ねて対象編集画像120を表示する描画処理を行う。このときCPU21は、対象編集画像120のキャラクタの位置及び大きさが、ラベル撮影画像101のキャラクタの位置及び大きさと略一致するように、対象編集画像120を表示する。これにより、第二合成画像141では、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つリアルタイム背景142が対象編集画像120の周囲に配置される。
図9に例示するARモード編集画面140では、設定変更部121は第二合成画像141の前側に配置され、且つ対象編集画像120と重複しない位置に配置されている。ARモード編集画面140は、例えばラベルを貼り付ける予定の対象物(図9の例では、キャビネット60)に対して、対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。従って携帯端末20は、任意の対象物に対して仮想的に配置された対象編集画像120を、ユーザに編集させることができる。
図4に示すように、CPU21はS15又はS19の実行後、対象編集画像の設定情報の変更操作ありかを判断する(S21)。本実施形態では、設定情報の変更操作は、対象編集画像120の設定情報を変更する操作のみならず、対象編集画像120のキャラクタを編集する操作も含む。設定情報の変更操作ありと判断した場合(S21:YES)、CPU21は受け付けた設定情報の変更操作に応じて、対象編集画像の設定情報を変更する設定変更処理を実行する(S23)。その後、CPU21は処理をS9に戻す。
設定情報の変更操作ありと判断しなかった場合(S21:NO)、CPU21は印刷操作ありかを判断する(S25)。印刷操作ありと判断した場合(S25:YES)、CPU21は対象編集画像を印刷する印刷処理を実行する(S27)。その後、CPU21は処理をS9に戻す。印刷操作ありと判断しなかった場合(S25:NO)、CPU21はキャンセル操作ありかを判断する(S29)。キャンセル操作ありと判断した場合(S29:YES)、CPU21は処理をS1に戻す。
以下、固定モード編集画面130を用いたラベル編集例を説明する。図8に示すように、ユーザは設定変更部121を操作することで、対象編集画像120の設定情報を変更できる。設定変更部121で設定情報が変更されると、設定情報の変更操作ありと判断される(S21:YES)。この場合、設定情報の変更操作に応じて、対象編集画像120の設定情報が変更される(S23)。具体的には、変更後の設定情報が対象編集画像120に設定され、且つ変更後の設定情報に応じて対象編集画像120の表示態様が更新される。図8に示す例では、設定変更部121において装飾が「太字」から「斜体」に変更されている。従って、対象編集画像120の装飾として「斜体」が設定され、対象編集画像120の表示態様が「斜体」となるように更新される。
本実施形態では、固定モード編集画面130で編集完了が指示されると、図10に示すように、設定変更部121に代えて複数のコマンドボタンが、固定モード編集画面130に表示される。複数のコマンドボタンは、印刷ボタン125、再編集ボタン126、キャンセルボタン127を含む。印刷ボタン125が押されると、印刷操作ありと判断されて(S25:YES)、編集済みの対象編集画像120の印刷が実行される(S27)。
具体的には、CPU21はプリンタドライバ(図示外)を起動することで、編集済みの対象編集画像120に基づいて印刷データを生成し、生成した印刷データを含む印刷コマンドを印刷装置10へ送信する。印刷装置10は、印刷コマンドに基づいて対象編集画像120をテープに印刷することで、貼り付け可能なラベルを作成する。
なお、キャンセルボタン127が押されると、キャンセル操作ありと判断されて(S29:YES)、対象編集画像120の編集作業が終了される。この場合、初期画面100(図6参照)がタッチパネル30に表示されるため、ユーザは新たなキャプチャ画像104を取得し直すことができる。なお、再編集ボタン126が押された場合は、図8に示す固定モード編集画面130に戻るため、ユーザは対象編集画像120の編集を再開できる。
次に、ARモード編集画面140を用いたラベル編集例を説明する。ARモード編集画面140を用いたラベル編集例は、固定モード編集画面130を用いたラベル編集例と基本的に同様である。図9に示すように、ユーザは設定変更部121を操作することで、対象編集画像120の設定情報を変更できる。ARモード編集画面140で編集完了が指示されると、図11に示すように、設定変更部121に代えて複数のコマンドボタンが、ARモード編集画面140に表示される。印刷ボタン125、再編集ボタン126、キャンセルボタン127の何れかが押されると、押されたボタンに対応する処理が先述のように実行される。
本実施形態では、図11のARモード編集画面140も、図9のARモード編集画面140と同様に、第二合成画像141が継続して表示される。従ってARモード編集画面140は、編集済みの対象編集画像120が対象物に対して仮想的に配置された状態を表示できる。例えば、図9に示す編集中の対象編集画像120は、キャビネット60の右側部分に配置されている。ユーザは対象編集画像120の編集完了後に、カメラ33の撮影位置を調整する。これにより、図11に示すARモード編集画面140では、編集済みの対象編集画像120がキャビネット60の左右方向の中央側に位置決めされている。このように、ユーザはラベル印刷の実行前に、編集済みの対象編集画像120を対象物に対して仮想的に配置した状態を確認できる。
図4に示すように、キャンセル操作ありと判断しなかった場合(S29:NO)、デザインラベルの選択操作ありかを判断する(S31)。デザインラベルは、例えば印刷装置10の製造業者等から提供されるテンプレートのラベル編集画像である。本実施形態では、複数のデザインラベルが予めHDD24に記憶されている。
デザインラベルの選択操作ありと判断した場合(S31:YES)、CPU21は、HDD24に記憶されているデザインラベルのリストを、タッチパネル30に表示する(S33)。CPU21は、既存のデザインラベルを管理するサーバ(図示外)にアクセスして、サーバで管理されているデザインラベルのリストを表示してもよい。CPU21は、表示されたデザインラベルのリストにおいて、ユーザがデザインラベルを選択する操作を受け付けて、選択されたデザインラベルを取得する(S35)。具体的には、CPU21は、選択されたデザインラベルをHDD24又はサーバから読み出して、RAM23に対象編集画像として記憶させる。なおデザインラベルの選択操作ありと判断しなかった場合(S31:YES)、又はS35の実行後、CPU21は処理をS9に戻す。
図12の固定モード編集画面130を参照して、デザインラベルに関する処理を具体的に説明する。対象編集画像120のキャラクタである「CAUTION」を含むデザインラベルがHDD24又はサーバに存在する場合、設定変更部121に「ラベルコレクション」のボタンが表示される。「ラベルコレクション」のボタンが押された場合、デザインラベルの選択操作ありと判断されて(S31:YES)、コレクションリスト122が固定モード編集画面130に表示される(S33)。コレクションリスト122には、「CAUTION」を含む全てのデザインラベルが一覧表示される。
ユーザはタッチパネル30を操作して、コレクションリスト122から任意のデザインラベルを選択できる。選択されたデザインラベルは、対象編集画像120として固定モード編集画面130に表示される(S35)。これによりユーザは、ラベル撮影画像101に関連したデザインラベルを使用して、ラベル編集を実行できる。なお、ARモード編集画面140も上記と同様に、デザインラベルを使用したラベル編集を実行できる。
以上説明した実施形態によれば、携帯端末20は、ラベルの印刷態様を示すラベル編集画像を表示可能なタッチパネル30と、所定の撮影範囲33Aを撮影可能なカメラ33とを備える。CPU21は、カメラ33によって撮影されている撮影範囲33Aの画像である撮影画像のうち、キャプチャ操作を受けた時点で撮影されている撮影画像であるキャプチャ画像104を取得する(S51)。CPU21は、取得されたキャプチャ画像104にラベルの画像であるラベル撮影画像101が含まれている場合、ラベル撮影画像101に対応するラベル編集画像である対象編集画像120を、少なくとも一つのラベル編集画像を記憶するHDD24又はサーバから取得する(S53〜S63)。CPU21は、取得された対象編集画像120を、タッチパネル30に表示させる(S15又はS19)。これによれば、携帯端末20は、例えばラベルが対象物に貼り付けられている場合でも(例えば、本40に貼り付けられたラベル50)、そのラベルの印刷態様に対応する対象編集画像120を、ユーザの操作負担を抑制しつつ取得できる。
CPU21は、対象編集画像120を含む第一合成画像131をタッチパネル30に表示させる(S15)。第一合成画像131は、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置され、且つ固定背景132が対象編集画像120の周囲に配置された画像である。固定背景132は、キャプチャ画像104のうちでラベル撮影画像101以外の画像部分(即ち、背景画像102)である。これによれば、携帯端末20は、例えば既に対象物に貼り付けられているラベルに代えて、その対象物に対して対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。
CPU21は、キャプチャ操作を受けた後、カメラ33によって撮影範囲33Aを継続して撮影させる(S17)。CPU21は、対象編集画像120を含む第二合成画像141をタッチパネル30に表示させる。第二合成画像141は、カメラ33によって継続して撮影されているリアルタイム背景142に重ねて、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように対象編集画像120が配置された画像である。これによれば、携帯端末20は、任意の対象物に対して対象編集画像120が仮想的に配置された状態を表示できる。
CPU21は、取得されたキャプチャ画像104の画像解析によって、ラベル撮影画像101に含まれるキャラクタを特定し、特定したキャラクタを含むラベル編集画像を、HDD24又はサーバから対象編集画像120として取得する(S53〜S63)。これによれば、携帯端末20は、ラベル撮影画像101に対応する対象編集画像120を自動的に提供できる。
CPU21は、複数の対象編集画像120が取得された場合、取得された複数の対象編集画像120を示す候補リスト111を、タッチパネル30に表示させる(S59)。CPU21は、取得された複数の対象編集画像120のうちで、タッチパネル30に表示された候補リスト111から選択された対象編集画像120のみを、タッチパネル30に表示させる(S15又はS19)。これによれば、携帯端末20は、ラベル撮影画像101に対応する対象編集画像120が複数存在する場合でも、ユーザが所望する対象編集画像120を提供できる。
タッチパネル30は、タッチパネル30に表示されたラベル編集画像を編集するための操作部である。CPU21は、タッチパネル30からの指示に応じて、タッチパネル30に表示された対象編集画像120を編集する(S23)。これによれば、携帯端末20は、取得された対象編集画像120をユーザに編集させることができる。
上記実施形態において、画像編集アプリケーションが本発明の「画像表示プログラム」に相当する。携帯端末20が、本発明の「コンピュータ」に相当する。タッチパネル30が、本発明の「表示部」及び「操作部」に相当する。カメラ33が本発明の「撮影部」に相当する。S51を実行するCPU21が、本発明の「第一取得手段」に相当する。キャプチャ画像104が本発明の「対象撮影画像」に相当する。S53〜S63を実行するCPU21が、本発明の「第二取得手段」に相当する。S15及びS19の少なくとも一つを実行するCPU21が、本発明の「表示制御手段」に相当する。S17を実行するCPU21が、本発明の「撮影継続手段」に相当する。S59を実行するCPU21が、本発明の「候補表示手段」に相当する。S23を実行するCPU21が、本発明の「画像編集手段」に相当する。HDD24及びサーバ(図示外)の少なくとも一つが、本発明の「記憶手段」に相当する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。画像編集アプリケーションに基づいて画像編集処理(図3〜図5参照)が実行されるコンピュータは、携帯端末20に限定されず、ユーザインターフェース機能を備えたコンピュータ(例えば、PCなど)であればよい。印刷装置10がユーザインターフェース機能を備える場合、画像編集処理は印刷装置10で実行されてもよい。画像編集処理は、複数のコンピュータで分散処理されてもよい。画像編集処理は、携帯端末20が印刷装置10に接続されているか否かに関わらず、携帯端末20が単独で実行可能である。
上記実施形態において対象編集画像120は、キャプチャ画像104におけるラベル撮影画像101の位置及び大きさと略一致するように、第一合成画像131に配置されている。これに代えて対象編集画像120は、ラベル撮影画像101の位置及び大きさに関係なく、予め定められた位置及び大きさで第一合成画像131に表示されてもよい。同様に対象編集画像120は、ラベル撮影画像101の位置及び大きさに関係なく、予め定められた位置及び大きさで第二合成画像141に表示されてもよい。
20 携帯端末
21 CPU
24 HDD
30 タッチパネル
33 カメラ
33A 撮影範囲
101 ラベル撮影画像
104 キャプチャ画像
111 候補リスト
120 対象編集画像
131 第一合成画像
141 第二合成画像