JP2020204201A - 排水栓装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】筒状部が直線部を有する場合であっても、栓蓋本体部に対しパッキン部を水密に接触させて、良好な止水性を得ることができる排水栓装置を提供する。【解決手段】栓蓋6は、筒状部612を有する栓蓋本体部61とパッキン部62とを備える。パッキン部62は、筒状部612の外周に配置される基部621と、基部621に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなす傾斜状シール部622とを具備する。排水口を閉状態としたときに、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触に伴い生じる力が基部621に加わることで、背面部613に対し基部621が水密に接触した状態となる。これにより、筒状部612が直線部612aを有する場合であっても、栓蓋本体部61に対しパッキン部62を水密に接触させて、良好な止水性を得ることができる。【選択図】 図7
Description
本発明は、槽体に設けられた排水口の開閉状態を切換えるための排水栓装置に関する。
従来、栓蓋を遠隔操作することで、槽体(例えば、浴槽や洗面ボウルなど)に設けられた排水口の開閉状態を切換可能な排水栓装置が知られている。
栓蓋は、全体として円板状をなし、背面部に筒状部が突出形成された栓蓋本体部と、前記筒状部の外周に取付けられ、排水口を閉状態としたときに所定の接触対象部(例えば、筒状の排水口部材や槽体自体など)へと接触する環状のパッキン部とを備えたものが一般的である(例えば、特許文献1等参照)。通常、パッキン部は、弾性変形可能な材料(例えばゴムや樹脂等)により形成されており、ある程度拡径した(延ばされた)状態で前記筒状部の外周へと配置されることにより、筒状部に対しこれを締め付けるような状態で取付けられている。これにより、筒状部の外周面に対しパッキン部の内周面を水密に接触させることができ、ひいては排水口を閉状態としたときにおける栓蓋本体部(筒状部)及びパッキン部間を通った漏水を防止可能となっている。
ところで、上記のようなパッキン部の取付手法を用いた場合、筒状部が円筒状であれば特段の問題は生じないが、筒状部を例えば長円筒状や矩形筒状、多角筒状などとして、外周面が平坦面状をなす直線部を筒状部に設けると、当該直線部の外周面に対しパッキン部の内周面を十分に接触させることができないといった事態が生じ得る。このような事態が生じると、栓蓋本体部(筒状部)及びパッキン部間を通った漏水が発生し、止水性の低下を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、筒状部が直線部を有する場合であっても、栓蓋本体部に対しパッキン部を水密に接触させて、良好な止水性を得ることができる排水栓装置を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.背面部に筒状部が突出形成された栓蓋本体部、及び、前記筒状部の外周に配設される環状のパッキン部を有し、槽体に対し相対移動可能に構成された栓蓋を備え、
前記槽体に対し前記栓蓋が相対移動することで当該槽体に設けられた排水口の開閉状態を切換可能であり、前記パッキン部が所定の接触対象部と接触することで前記排水口が閉状態となるように構成された排水栓装置であって、
前記筒状部には、外周面が平坦面状をなし、かつ、当該筒状部の周方向に沿って延びる直線部が設けられており、
前記パッキン部は、
前記筒状部の外周に配置される基部と、
前記基部に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなし、かつ、前記基部に対し弾性変形可能とされた傾斜状シール部とを有し、
前記栓蓋本体部は、前記筒状部の先端部から外側に突出するとともに、少なくとも前記傾斜状シール部のうち前記基部に連なる部位に沿って配置される支持突部を有し、
前記傾斜状シール部が前記接触対象部と水密に接触することで、前記排水口が閉状態となるように構成されており、
前記排水口を閉状態としたときに、前記接触対象部に対する前記傾斜状シール部の接触に伴い生じる力が前記基部に加わることで、前記背面部に対し前記基部が水密に接触した状態となるように構成されていることを特徴とする排水栓装置。
前記槽体に対し前記栓蓋が相対移動することで当該槽体に設けられた排水口の開閉状態を切換可能であり、前記パッキン部が所定の接触対象部と接触することで前記排水口が閉状態となるように構成された排水栓装置であって、
前記筒状部には、外周面が平坦面状をなし、かつ、当該筒状部の周方向に沿って延びる直線部が設けられており、
前記パッキン部は、
前記筒状部の外周に配置される基部と、
前記基部に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなし、かつ、前記基部に対し弾性変形可能とされた傾斜状シール部とを有し、
前記栓蓋本体部は、前記筒状部の先端部から外側に突出するとともに、少なくとも前記傾斜状シール部のうち前記基部に連なる部位に沿って配置される支持突部を有し、
前記傾斜状シール部が前記接触対象部と水密に接触することで、前記排水口が閉状態となるように構成されており、
前記排水口を閉状態としたときに、前記接触対象部に対する前記傾斜状シール部の接触に伴い生じる力が前記基部に加わることで、前記背面部に対し前記基部が水密に接触した状態となるように構成されていることを特徴とする排水栓装置。
尚、「筒状部」は、栓蓋本体部に対するパッキン部の配設位置を定めることができるものであれば足りる。従って、「筒状部」は、周方向に沿って完全に連続した形状である必要はなく、周方向に沿って一部が途切れているような形状であってもよい。
上記手段1によれば、排水口を閉状態としたときに傾斜状シール部が接触対象部と水密に接触するようになっており、接触対象部に対する傾斜状シール部の接触に伴い生じる力がパッキン部の基部に加わることで、背面部に対し基部が水密に接触するように構成されている。従って、筒状部が平坦面状の直線部を有している場合であっても、排水口を閉状態としたときに、栓蓋本体部(背面部)に対しパッキン部(基部)を水密に接触させることができる。その結果、栓蓋本体部及びパッキン部間を通った漏水の発生をより確実に防止することができ、良好な止水性を得ることができる。
また、上記手段1によれば、傾斜状シール部は、基部に対し鈍角状に屈曲しつつ外側に延びる形状をなしている。傾斜状シール部が基部に対し屈曲して外側に延びることで、基部に対し傾斜状シール部をある程度柔軟に弾性変形可能とすることができ、接触対象部の寸法誤差や形状誤差(例えば接触対象部が波打った形状となること等)に対し傾斜状シール部を追従変形しやすい状態とすることができる。一方、傾斜状シール部が基部に対し鈍角状に屈曲する形状をなすことで、基部に対する傾斜状シール部の弾性変形が著しく容易に生じることを防止でき、接触対象部に対する傾斜状シール部の接触圧力を十分に高めることができる。これらの作用効果が相俟って、排水口を閉状態としたときにおける、接触対象部に対する傾斜状シール部の水密性(シール性)を向上させることができる。
また、接触対象部に対する傾斜状シール部の接触圧力が十分に高められることで、結果的に、背面部に対する基部の接触圧力についてもより増大させることができ、栓蓋本体部に対するパッキン部の水密性(シール性)を一層向上させることができる。その結果、上述のように接触対象部に対する傾斜状シール部の水密性を向上できることと相俟って、より良好な止水性を得ることができる。
さらに、上記手段1によれば、栓蓋本体部には、筒状部の先端部から外側に向けて突出し、少なくとも傾斜状シール部のうち基部に連なる部位に沿って配置される支持突部が設けられている。従って、筒状部の外周からパッキン部(基部)が抜けて外れてしまうことをより確実に防止できる。また、支持突部により傾斜状シール部が支持される形となるため、パッキン部の形状保持を図ることができる。その結果、上述したパッキン部の形状に基づく作用効果をより確実にかつより長期間に亘って発揮させることができる。
手段2.前記傾斜状シール部のうちの少なくとも前記基部に連なる部位と前記支持突部との間に隙間が設けられ、
前記排水口を閉状態とし、前記基部に対し前記傾斜状シール部が弾性変形したときに、前記パッキン部が前記隙間に逃げるようにして弾性変形可能に構成されていることを特徴とする手段1に記載の排水栓装置。
前記排水口を閉状態とし、前記基部に対し前記傾斜状シール部が弾性変形したときに、前記パッキン部が前記隙間に逃げるようにして弾性変形可能に構成されていることを特徴とする手段1に記載の排水栓装置。
上記手段2によれば、排水口を閉状態とし、基部に対し傾斜状シール部が弾性変形したときに、隙間に逃げるようにしてパッキン部が弾性変形可能とされている。従って、基部に対し傾斜状シール部をより柔軟に弾性変形可能とすることができ、接触対象部の寸法誤差等に対する傾斜状シール部の追従性をより高めることができる。
一方、傾斜状シール部の弾性変形に伴い、隙間の形成されていた箇所において支持突部に対し傾斜状シール部が接触した状態になると、つまり隙間がなくなった状態になると、隙間があるときと比べて、基部に対し傾斜状シール部が弾性変形しにくくなる。そのため、接触対象部に対する傾斜状シール部の接触圧力を十分に確保することができ、良好な止水性をより確実に得ることができる。
手段3.前記基部の上面には、前記パッキン部の周方向に沿って連続し、前記背面部側に向けて突出する突起部が設けられることを特徴とする手段1又は2に記載の排水栓装置。
上記手段3によれば、基部の上面(つまり背面部と接触する部位)には、背面部側に向けて突出する突起部が設けられている。従って、排水口を閉状態としたときにおける背面部に対する基部の接触圧力を一層増大させることができ、また、背面部の寸法誤差や形状誤差(例えば背面部が波打った形状となること等)に対し基部(突起部)を追従変形しやすい状態とすることができる。その結果、栓蓋本体部(背面部)に対しパッキン部(基部)をより一層確実に水密に接触させることができ、止水性を一層向上させることができる。
手段4.前記栓蓋本体部は、前記筒状部の外周面との間で前記基部を挟む位置に、当該基部の外側への変形を規制するための変形規制部を有することを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の排水栓装置。
上記手段4によれば、変形規制部によって、基部の外側への変形を規制することができる。そのため、背面部に対しパッキン部(基部)をより安定した状態で水密に接触させることができる。また、排水口を閉状態としたときに、接触対象部に対し傾斜状シール部の所定部位(例えば、設計上における接触対象部との接触予定部位)をより確実に接触させることができる。これらの結果、止水性の更なる向上を図ることができる。
手段5.前記変形規制部は、前記直線部の外周面と相対する位置にのみ設けられることを特徴とする手段4に記載の排水栓装置。
基部のうち直線部に対応する部位は外側への変形がより生じやすいところ、上記手段5によれば、変形規制部は、直線部の外周面と相対する位置つまり直線部に対応する位置に設けられている。そのため、基部の外側への変形を効果的に規制することができ、上述した手段4による作用効果をより確実に発揮させることができる。
また、上記手段5によれば、変形規制部は、筒状部における直線部以外の部位と相対する位置には設けられないこととなる。従って、変形規制部の存在によって、栓蓋本体部に対するパッキン部の取付が困難になることをより確実に防止でき、栓蓋の組立てやパッキン部の交換等に係る作業性を向上させることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。排水栓装置1は、槽体としての浴槽100からの排水の可否を切換えるための装置であり、図1及び図2に示すように、本実施形態では、浴槽100における底壁部101から側壁部102にかけた部位に設けられている。尚、排水栓装置1を底壁部101に設けることとしてもよい。排水栓装置1の説明に先立って、まず、浴槽100の構成について説明する。
底壁部101は、浴槽100の底面を構成する部位であり、その上面がほぼ水平面状をなすように構成されている。側壁部102は、底壁部101の周縁に立設された部位であり、当該底壁部101から徐々に立ち上がる部位と、当該部位の上端に連続し、鉛直方向に対しやや傾いた形状をなす部位とを備えている。
さらに、図3に示すように、浴槽100における底壁部101から側壁部102(底壁部101から徐々に立ち上がる部位)にかけた部位には、ほぼ鉛直方向に垂下する垂下部103と、当該垂下部103の下端部から内側に突出する内鍔状の張出部104とが設けられている。そして、垂下部103により囲まれた空間によって、浴槽100における底壁部101から側壁部102にかけた部位には、窪み状の凹部105が形成されている。本実施形態において、平面視したときにおける凹部105の形状は、横方向に延びる平行な2本の長辺と、これら二本の長辺の端部同士を結ぶ平行な2本の短辺とを備えた角丸矩形と同一の形状とされている。尚、横方向とは、側壁部102の幅方向(すなわち平面視したときにおける側壁部102の延びる方向)をいう(図1参照)。
また、張出部104には、後述する排水口部材2等をねじ止め固定するための孔部104aが一対貫通形成されている(図6参照)。さらに、張出部104の内周には、浴槽100を貫通する排水口106が形成されている。本実施形態において、平面視したときにおける排水口106の形状は、長円形状とされている。
次いで、排水栓装置1について説明する。排水栓装置1は、図3〜6に示すように、排水口部材2、配管3、作動軸機構4、台座部5及び栓蓋6を備えている。尚、図3は、排水口106を閉状態としたときにおける図1のJ−J線断面図であり、図4は、排水口106を開状態としたときにおける図1のJ−J線断面図である。また、図5は、排水口106を開状態としたときにおける図1のK−K線断面図であり、図6は、排水口106を開状態としたときにおける図1のL−L線断面図である。
排水口部材2は、排水口106に挿通された状態で設置されており、浴槽100から排出される水の流路を構成する筒状部品である。排水口部材2は、本体部22及び鍔部23を備えている。本体部22は、排水口106の形状に対応する横長の長円筒状をなしている。つまり、本体部22は、横方向に延びて相対向する比較的長い平行な2つの長板状部分と、各長板状部分の端部同士を連結する湾曲板状部分とを備えた形状となっている。
鍔部23は、本体部22の上端部から外側に突出しており、その外縁部は、垂下部103の内周形状よりも一回り小さい程度の角丸矩形状となっている。また、鍔部23における前記孔部104aに対応する箇所のそれぞれには、貫通孔23a(図6参照)が形成されている。
配管3は、筒状をなしており、排水口部材2とともに排水の流路を構成する部位である。また、配管3の一端面であって、前記孔部104aに対応する箇所のそれぞれには、内周に雌ねじ部を有する窪み状のねじ穴部31(図6参照)が形成されている。そして、排水口106及び配管3内に排水口部材2を挿通した状態で、外周に雄ねじを有する所定のねじ8(図6参照)を貫通孔23a及び孔部104aを通してねじ穴部31に螺合し、鍔部23及び配管3の上端面により張出部104を挟み込んだ状態とすることで、排水口部材2及び配管3が接続されるとともに、両者が浴槽100に取付けられた状態となっている。
尚、本実施形態において、張出部104の上面と鍔部23との間には、弾性変形可能な材料(例えば、樹脂やゴム等)により形成された環状のシール部材9が配置されており、また、配管3の上端面と張出部104の裏面との間には、同様に弾性変形可能な材料により形成された環状のシール部材10が配置されている。これらシール部材9,10によって、排水口部材2及び配管3と浴槽100との間からの漏水防止が図られている。尚、これらシール部材9,10も、前記孔部104aに対応する箇所に孔を有している。
作動軸機構4は、排水口部材2及び配管3の内部(すなわち排水の流路)に配置されており、栓蓋6を移動させる機能を有する。作動軸機構4は、ケース部41、作動軸42、回転リング43及び付勢部44を備えている。
ケース部41は、作動軸42及び付勢部44を保持しつつ、排水口部材2の内周に取付けられることで、作動軸42を栓蓋6の裏側に設置するための部品である。ケース部41は、外環部41a、連結部41b、保持部41c及び閉塞部41dを備えている。
外環部41aは、排水口部材2に対する作動軸機構4の取付部として機能する部位である。外環部41aは、排水口部材2(本体部22)の内周形状に対応する長円筒状をなしており、保持部41cを間に置いて相対向し、かつ、横方向に延びる2つの長板状部分を備えた形状とされている。本実施形態では、外環部41aが排水口部材2の内周面に設けられた段差部分に載置されること等によって、排水口部材2に対し作動軸機構4が取付けられた状態となっている。尚、外環部41aを、配管3の内側部分に取付けるように構成してもよいし、排水口部材2から配管3にかけた両者の内側部分に取付けるように構成してもよい。
連結部41bは、外環部41aの内周面と保持部41cの外周面とを連結する部位である。本実施形態において、連結部41bは、外環部41aにおける上述した各長板状部分と保持部41cの外周面とを連結するようにして2本設けられている。尚、連結部41bの数や形成位置等については適宜変更可能である。
保持部41c及び閉塞部41dは、作動軸42や付勢部44を保持するためのものである。保持部41c及び閉塞部41dはそれぞれ円筒状をなしており、保持部41cの下端部開口を塞ぐようにして当該保持部41c内に閉塞部41dが挿通設置された状態となっている。
また、保持部41cの内周部には係合歯41e(図3,4参照)が設けられており、閉塞部41dの内周部には案内歯41fが設けられている。係合歯41e及び案内歯41fは、保持部41c等の軸方向に沿って相対向した状態とされている。
係合歯41eは、保持部41cの軸方向に沿って延びる突条形状をなしており、保持部41cの周方向に沿って等間隔に複数設けられている。係合歯41eの先端部(下端部)には、回転リング43(より詳しくは、回転リング43の後述する被係合歯)が係合される被係合部分が設けられている。また、隣接する各係合歯41eの間には、保持部41cの軸方向に沿って延びる溝が形成されている。
案内歯41fは、閉塞部41dの周方向に沿って等間隔に複数設けられている。案内歯41fは、所定の傾斜面を具備しており、当該傾斜面へと接触した回転リング43を所定方向に回転させるという役割を有する。
作動軸42は、自身の往復移動により栓蓋6を移動させるものである。作動軸42は、円柱状をなしており、上下方向に往復移動可能な状態で保持部41c及び閉塞部41dの内周に挿設されている。本実施形態における作動軸42は、2つの棒状部品が直列的に連結されることで構成されている。より詳しくは、各棒状部品の端面中心に形成されたねじ穴のそれぞれに対し、図示しないねじ部品が螺合されることで、各棒状部品が連結されて作動軸42が構成されている。
回転リング43は、円環状をなしており、作動軸42の外周に回転可能な状態で配設されており、また、作動軸42の往復移動時に、作動軸42とともに往復移動するようになっている。さらに、回転リング43は、自身の外周部に、外側に突出する複数の被係合歯を備えている。当該被係合歯は、回転リング43の周方向に沿って等間隔に設けられている。
付勢部44は、保持部41c及び閉塞部41d内に設けられており、作動軸42に対しその往動(上動)方向に沿った付勢力を付与するためのものである。付勢部44は、例えば伸縮変形可能なばねによって構成されており、作動軸42及び閉塞部41dにより挟まれて圧縮変形した状態で設置されている。
上記のように構成された作動軸機構4は、栓蓋6の上面に対する押動により、作動軸42を所定の上方位置にて保持すること、及び、作動軸42を所定の下方位置にて保持することを交互に行うことが可能である。
より詳しくは、栓蓋6の上面に対する押動により、作動軸42に対し下方に向けた力が加わるところ、作動軸42が前記上方位置に配置されている状態(図4〜6に示す状態であり、排水口106が開放されている状態)で栓蓋6の上面を押動すると、作動軸42が復動(下動)して、回転リング43の前記被係合歯が案内歯41fへと接触しつつ当該案内歯41fを摺動し、回転リング43が若干回転する。このとき、回転リング43の周方向に沿って、回転リング43の前記被係合歯と、係合歯41eの前記被係合部分との位置がほぼ合った状態となる。
この状態で、栓蓋6に対する押動が解除され、付勢部44からの付勢力により作動軸42や回転リング43が往動(上動)すると、回転リング43の前記被係合歯が係合歯41eの前記被係合部分に係合された状態となる。その結果、作動軸42が前記下方位置にて保持(ロック)された状態となる。
一方、作動軸42が前記下方位置に配置されている状態(図3に示す状態であり、排水口106が閉鎖されている状態)で栓蓋6の上面を押動すると、作動軸42が若干だけ復動(下動)した段階で、回転リング43の前記被係合歯が案内歯41fへと接触しつつ当該案内歯41fを摺動し、回転リング43が若干回転する。このとき、回転リング43の周方向に沿って、回転リング43の前記被係合歯と、隣接する各係合歯41e間に形成された前記溝との位置がほぼ合った状態となる。
この状態で、栓蓋6に対する押動を解除し、付勢部44からの付勢力により作動軸42や回転リング43が往動(復動)すると、回転リング43の前記被係合歯が各係合歯41e間に形成された前記溝に入り込むことで、作動軸42は前記上方位置まで往動(上動)する。その結果、作動軸42が前記上方位置にて保持された状態となる。
次に、台座部5及び栓蓋6について説明する。台座部5は、栓蓋6を回動可能な状態で支持するための部品である。本実施形態における台座部5は、全体として、排水口部材2の鍔部23の形状に対応する角丸矩形の環状をなしている。つまり、台座部5は、平面視したときに、側壁部102の幅方向に沿って延びる比較的長い2本の平行な長辺部分と、当該長辺部分にほぼ直交する比較的短い2本の短辺部分とを備え、これら長辺部分及び短辺部分の端部同士が湾曲状部分で連結された形状となっている。
また、台座部5は、排水口部材2に対し取付けられた状態となっている。尚、本実施形態においては、美観の向上などを図るべく、台座部5は前記ねじ8を覆うとともに、鍔部23及び垂下部103間に入り込んだ状態で設けられている。
さらに、台座部5の上面には、栓蓋6の後述する回動軸部611を支持するための支持部51(図5参照)が設けられている。支持部51は、上述した台座部5を構成する2本の長辺部分のうち側壁部102とは反対側(換言すれば底壁部101の中心側)に位置する長辺部分に設けられている。支持部51は、一部が途切れた環状をなしており、後述する回動軸部611は、当該切欠き部分を通して支持部51に対し取付及び取外可能となっている。
栓蓋6は、排水口106を開閉するための栓であり、本実施形態では、平面視、横方向の延びる角丸矩形状とされている(図1参照)。栓蓋6は、凹部105に対応して(本実施形態では、凹部105内に)配置されており、本実施形態では、排水口106が閉状態であるときに、その全体が凹部105内に収容されるようになっている。栓蓋6は、例えば樹脂等からなる扁平状の栓蓋本体部61と、当該栓蓋本体部61の外縁側に取付けられた、弾性変形可能な材料(例えばゴムや樹脂等)からなるパッキン部62とを有している。
栓蓋本体部61は、その背面側に、円柱状をなす回動軸部611(図5,8参照)を有しており、当該回動軸部611が支持部51に対し回動可能な状態で取付けられている。これにより、栓蓋6は、側壁部102とは反対側(底壁部101の中心側)を回動中心として回動可能となっている。
また、栓蓋本体部61における背面部613(図6等参照)の中央領域に対し作動軸42の先端部が接触可能となっており、作動軸42の往復移動に伴い、栓蓋6が回動して浴槽100に対し変位するようになっている。
さらに、図7〜9に示すように、栓蓋本体部61における背面部613には、筒状部612が突出形成されている。本実施形態における筒状部612は、長円筒状をなしており、外周面が平坦面状をなし、かつ、当該筒状部612の周方向に沿って延びる直線部612a(図9参照)を有している。尚、図7は、パッキン部62や筒状部612の拡大断面図であり、図8は、背面側から見たときにおける栓蓋本体部61の斜視図であり、図9は、直線部612aを通過する断面における栓蓋本体部61の断面図である。
加えて、栓蓋本体部61は、筒状部612の先端部から外側に突出し、自身の先端部に向けて徐々に背面部613から離間するように構成された支持突部612bを備えている。支持突部612bは、少なくともパッキン部62の後述する傾斜状シール部622における根元側(より具体的には、パッキン部62の後述する基部621に連なる部位)に沿って配置され、傾斜状シール部622を支持するようになっている。
また、栓蓋本体部61は、筒状部612との間で後述する基部621を挟む位置に、突条をなす変形規制部614を備えている。変形規制部614は、基部621の外側への変形を規制するためのものであり、本実施形態では、直線部612aの外周面と相対する位置にのみ設けられている。
パッキン部62は、環状をなしており、筒状部612の外周に配設されている。パッキン部62は、図7に示すように、筒状部612の外周に配設される基部621と、当該基部621の下端部から突出する傾斜状シール部622とを備えている。
基部621は、比較的厚肉の環状をなしており、その上面(背面部613側に位置する面)には、背面部613側に向けて突出する突起部621aが設けられている。突起部621aは、背面部613側に向けて徐々に幅の小さくなる形状をなしており、パッキン部62(基部621)の周方向に沿った全域に亘って連続的に設けられている。
傾斜状シール部622は、基部621に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなしており、本実施形態では、自身の先端部に向けて背面部613から徐々に離間する形状をなしている。また、傾斜状シール部622は、パッキン部62の屈曲部分(基部621から傾斜状シール部622にかけた部分)の角度を減少させる方向に、基部621に対し弾性変形可能とされている。尚、本実施形態では、前記支持突部612bにより傾斜状シール部622が支持されることで、前記屈曲部分の角度を増大させる方向の傾斜状シール部622の変形はほとんど生じないようになっている。
さらに、本実施形態では、排水口106が開状態であるとき(つまり、排水口106を閉状態とすることに伴う負荷がパッキン部62に加わっていないとき)に、傾斜状シール部622のうち少なくとも基部621に連なる部位と、前記支持突部612bとの間に隙間63が形成されるように構成されている。この隙間63は、排水口106を閉状態としたときにパッキン部62を逃がすための空間であり、本実施形態では、筒状部612の周方向に沿った全域に亘って設けられている。
本実施形態では、上記のように構成された栓蓋6によって、排水口106の開閉状態を次のようにして切換えることができる。すなわち、排水口106が開状態であるとき(作動軸42が前記上方位置に配置されているとき)において、栓蓋6の上面を押動して、栓蓋6を回動させつつ、作動軸42を前記下方位置にて保持(ロック)した状態とすることで、傾斜状シール部622の外周部分(先端部分)全域が排水口部材2と水密に接触し、その結果、排水口106が閉状態とされる(図3参照)。本実施形態では、排水口部材2が接触対象部に相当する。尚、浴槽100への貯水に伴い栓蓋6に水圧が加わり、基部621に対し傾斜状シール部622が若干弾性変形することで、最終的に、排水口部材2に対しパッキン部62がより確実にシールされた状態となる。
また、排水口106が閉状態であるときには、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触に伴い生じる力が基部621に加わることで、背面部613に対し基部621がその全周に亘って水密に接触した状態となる。これにより、パッキン部62は、栓蓋本体部61及び排水口部材2の双方と水密に接触した状態となり、良好な止水性が確保される。また、排水口106を閉状態とし、基部621に対し傾斜状シール部622が弾性変形したときには、パッキン部62が隙間63に逃げるようにして弾性変形することとなる。
一方、排水口106が閉状態であるときに、栓蓋6の上面を押動して(このとき、基部621に対し傾斜状シール部622がさらに弾性変形する)、作動軸42のロックを解除すると、付勢部44からの付勢力により、栓蓋6が回動しつつ作動軸42が前記上方位置にて保持され、さらに、傾斜状シール部622が排水口部材2から離間した状態となり、その結果、排水口106が開状態とされる(図4〜6参照)。このように本実施形態における排水栓装置1は、栓蓋6の上面を押す度に、栓蓋6が往復移動して排水口106の開閉状態が交互に切換わる構造(いわゆるダイレクトプッシュ)となっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、排水口106を閉状態としたときに傾斜状シール部622が排水口部材2と水密に接触するようになっており、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触に伴い生じる力がパッキン部62の基部621に加わることで、背面部613に対し基部621が水密に接触するように構成されている。従って、筒状部612が平坦面状の直線部612aを有している場合であっても、排水口106を閉状態としたときに、栓蓋本体部61(背面部613)に対しパッキン部62(基部621)を水密に接触させることができる。その結果、栓蓋本体部61及びパッキン部62間を通った漏水の発生をより確実に防止することができ、良好な止水性を得ることができる。
また、傾斜状シール部622は、基部621に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなしている。傾斜状シール部622が基部621に対し屈曲して外側に延びることで、基部621に対し傾斜状シール部622をある程度柔軟に弾性変形可能とすることができ、排水口部材2の寸法誤差や形状誤差に対し傾斜状シール部622を追従変形しやすい状態とすることができる。一方、傾斜状シール部622が基部621に対し鈍角状に屈曲する形状をなすことで、基部621に対する傾斜状シール部622の弾性変形が著しく容易に生じることを防止でき、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触圧力を十分に高めることができる。これらの作用効果が相俟って、排水口106を閉状態としたときにおける、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の水密性(シール性)を向上させることができる。
さらに、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触圧力が十分に高められることで、結果的に、背面部613に対する基部621の接触圧力についてもより増大させることができ、栓蓋本体部61に対するパッキン部62の水密性(シール性)を一層向上させることができる。その結果、上述のように排水口部材2に対する傾斜状シール部622の水密性を向上できることと相俟って、より良好な止水性を得ることができる。
加えて、栓蓋本体部61には支持突部612bが設けられているため、筒状部612の外周からパッキン部62(基部621)が抜けて外れてしまうことをより確実に防止できる。また、支持突部612bにより傾斜状シール部622が支持される形となるため、パッキン部62の形状保持を図ることができる。その結果、上述したパッキン部62の形状に基づく作用効果をより確実にかつより長期間に亘って発揮させることができる。
また、排水口106を閉状態とし、基部621に対し傾斜状シール部622が弾性変形したときに、隙間63に逃げるようにしてパッキン部62が弾性変形可能とされている。従って、基部621に対し傾斜状シール部622をより柔軟に弾性変形可能とすることができ、排水口部材2の寸法誤差等に対する傾斜状シール部622の追従性をより高めることができる。
一方、傾斜状シール部622の弾性変形に伴い、隙間63の形成されていた箇所において支持突部612bに対し傾斜状シール部622が接触した状態になると、つまり隙間63がなくなった状態になると、隙間63があるときと比べて、基部621に対し傾斜状シール部622が弾性変形しにくくなる。そのため、排水口部材2に対する傾斜状シール部622の接触圧力を十分に確保することができ、良好な止水性をより確実に得ることができる。
さらに、基部621の上面には、背面部613側に向けて突出する突起部621aが設けられている。従って、排水口106を閉状態としたときにおける背面部613に対する基部621の接触圧力を一層増大させることができ、また、背面部613の寸法誤差や形状誤差(例えば背面部613が波打った形状となること等)に対し基部621(突起部621a)を追従変形しやすい状態とすることができる。その結果、栓蓋本体部61(背面部613)に対しパッキン部62(基部621)をより一層確実に水密に接触させることができ、止水性を一層向上させることができる。
加えて、変形規制部614によって、基部621の外側への変形を規制することができる。そのため、背面部613に対しパッキン部62(基部621)をより安定した状態で水密に接触させることができる。また、排水口106を閉状態としたときに、排水口部材2に対し傾斜状シール部622の所定部位(例えば、設計上における排水口部材2との接触予定部位であり、本実施形態では先端側部分)をより確実に接触させることができる。これらの結果、止水性の更なる向上を図ることができる。
また、変形規制部614は、直線部612aの外周面と相対する位置つまり直線部612aに対応する位置に設けられている。そのため、基部621の外側への変形を効果的に規制することができる。
さらに、変形規制部614は、筒状部612における直線部612a以外の部位と相対する位置には設けられないため、変形規制部614の存在によって、栓蓋本体部61に対するパッキン部62の取付が困難になることをより確実に防止できる。その結果、栓蓋6の組立てやパッキン部62の交換等に係る作業性を向上させることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、筒状部612は、周方向に沿って完全に連続した形状とされているが、周方向に沿って一部が途切れているような形状であってもよい。
また、上記実施形態における筒状部612は、長円筒状をなしているが、筒状部の形状を適宜変更してもよい。例えば、筒状部を、矩形筒状や多角筒状などをなすように構成してもよい。
(b)上記実施形態において、変形規制部614は、直線部612aと相対する位置にのみ設けられているが、筒状部612における直線部612a以外の部位と相対する位置に変形規制部614を設けることとしてもよい。
また、上記実施形態において、変形規制部614は連続的に設けられているが、変形規制部614を非連続的に設けることとしてもよい。従って、例えば、間隔をあけて設けられた複数の突起によって変形規制部を構成してもよい。
(c)上記実施形態では、傾斜状シール部622が排水口部材2に接触することで、排水口106が閉状態となるように構成されており、排水口部材2が接触対象部に相当しているが、接触対象部は排水口部材2に限られるものではない。従って、台座部5や浴槽100(底壁部101など)が接触対象部に相当するように構成し、傾斜状シール部622が台座部5や浴槽100に接触することで、排水口106が閉状態となるように構成してもよい。
(d)上記実施形態において、排水口106は平面視長円形状をなしており、また、排水口部材2は、排水口106の形状に合わせた形状とされているが、排水口106の形状を適宜変更してもよく、また、排水口106の形状変更に合わせて排水口部材2の形状を適宜変更してもよい。従って、例えば、排水口106を矩形状とし、この形状に合わせて排水口部材2(本体部22)を矩形筒状としてもよい。
また、凹部105や栓蓋6の形状についても適宜変形可能であり、例えば、これらの形状を平面視円形状や長円形状などとしてもよい。
(e)上記実施形態では、浴槽100に凹部105が設けられ、当該凹部105内に栓蓋6が設置されるように構成されているが、必ずしも浴槽100に凹部105を設ける必要はない。この場合、栓蓋6を、浴槽100の底壁部101からやや上方に突出するようにして設けることとしてもよい。
(f)上記実施形態において、排水口部材2及び台座部5が別体とされているが、排水口部材2及び台座部5を一体としてもよい。例えば、上記実施形態における排水口部材2の上面部に支持部51に相当する部位を設けることで、排水口部材2に対し台座部5が一体化されるように構成してもよい。
(g)上記実施形態における排水栓装置1は、栓蓋6を押動することで排水口106の開閉状態が切換わる構造(いわゆるダイレクトプッシュ)とされているが、必ずしもこの構造である必要はない。従って、例えば、浴槽100に対し変位可能な操作部(例えば操作ボタンや操作ハンドルなど)と、当該操作部の変位による駆動力を作動軸42に伝達する伝達部材(例えばワイヤ等)とを設け、前記操作部を操作しこれを変位させることで、前記伝達部材及び作動軸42が移動し、ひいては排水口106の開閉状態が切換わるように構成してもよい。
また、栓蓋6を移動させるための機構(例えば作動軸42等)を設けることなく、栓蓋6を手動により回動することで、排水口106の開閉状態を切換えるように構成してもよい。この場合には、排水口106を開状態又は閉状態としたときに、栓蓋6の回動を規制して栓蓋6を一定位置にて保持するための保持機構を設けることとしてもよい。さらに、栓蓋6を凹部105にて単に載置される構成とし、手動により栓蓋6を凹部105に設置したり凹部105から取外したりすることができるように構成してもよい。
(h)上記実施形態では、栓蓋6が回動することで排水口106の開閉状態が切換わるように構成されているが、例えば栓蓋6を作動軸42の先端部に取付けること等により、栓蓋6が直線的に移動することで排水口106の開閉状態が切換わるように構成してもよい。
(i)上記実施形態において、作動軸42の上端部は栓蓋6と単に接触するように構成されているが、例えば作動軸42の上端部を栓蓋6に嵌合することで、作動軸42の上端部に栓蓋6を取付けるように構成してもよい。この場合には、作動軸42の復動(下動)による引き込み力が栓蓋6に加わることとなるため、排水口106を閉状態としたときには、当該引き込み力によって基部621に対し傾斜状シール部622が若干弾性変形した状態となり、ひいては排水口部材2に対しパッキン部62がより確実にシールされた状態となる。
(j)上記実施形態において、作動軸機構4は、作動軸42により栓蓋6を移動させる機能と、栓蓋6の裏側に作動軸42を設置する機能とを備えているが、両機能を別々の部品によって構成し、これら部品を組合わせることで作動軸機構4を構成してもよい。
(k)上記実施形態では、槽体として浴槽100を例示しているが、本発明の技術思想を適用可能な槽体は浴槽に限定されるものではない。従って、例えば、洗面ボウルやキッチンの流し台などの浴槽以外の槽体に対し本発明の技術思想を適用してもよい。
1…排水栓装置、2…排水口部材(接触対象部)、6…栓蓋、61…栓蓋本体部、62…パッキン部、63…隙間、100…浴槽(槽体)、612…筒状部、612a…直線部、612b…支持突部、613…背面部、614…変形規制部、621…基部、621a…突起部、622…傾斜状シール部。
Claims (5)
- 背面部に筒状部が突出形成された栓蓋本体部、及び、前記筒状部の外周に配設される環状のパッキン部を有し、槽体に対し相対移動可能に構成された栓蓋を備え、
前記槽体に対し前記栓蓋が相対移動することで当該槽体に設けられた排水口の開閉状態を切換可能であり、前記パッキン部が所定の接触対象部と接触することで前記排水口が閉状態となるように構成された排水栓装置であって、
前記筒状部には、外周面が平坦面状をなし、かつ、当該筒状部の周方向に沿って延びる直線部が設けられており、
前記パッキン部は、
前記筒状部の外周に配置される基部と、
前記基部に対し鈍角状に屈曲して外側に延びる形状をなし、かつ、前記基部に対し弾性変形可能とされた傾斜状シール部とを有し、
前記栓蓋本体部は、前記筒状部の先端部から外側に突出するとともに、少なくとも前記傾斜状シール部のうち前記基部に連なる部位に沿って配置される支持突部を有し、
前記傾斜状シール部が前記接触対象部と水密に接触することで、前記排水口が閉状態となるように構成されており、
前記排水口を閉状態としたときに、前記接触対象部に対する前記傾斜状シール部の接触に伴い生じる力が前記基部に加わることで、前記背面部に対し前記基部が水密に接触した状態となるように構成されていることを特徴とする排水栓装置。 - 前記傾斜状シール部のうちの少なくとも前記基部に連なる部位と前記支持突部との間に隙間が設けられ、
前記排水口を閉状態とし、前記基部に対し前記傾斜状シール部が弾性変形したときに、前記パッキン部が前記隙間に逃げるようにして弾性変形可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水栓装置。 - 前記基部の上面には、前記パッキン部の周方向に沿って連続し、前記背面部側に向けて突出する突起部が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水栓装置。
- 前記栓蓋本体部は、前記筒状部の外周面との間で前記基部を挟む位置に、当該基部の外側への変形を規制するための変形規制部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水栓装置。
- 前記変形規制部は、前記直線部の外周面と相対する位置にのみ設けられることを特徴とする請求項4に記載の排水栓装置。
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2019
- 2019-06-18 JP JP2019112760A patent/JP2020204201A/ja active Pending
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