JP2020203874A - ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウとを含有する経口用医薬組成物 - Google Patents

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一成 松田
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Abstract

【課題】胃粘膜障害のリスクが軽減した新たなロキソプロフェン配合の解熱剤、鎮痛剤又は感冒治療剤として用いられる経口医薬組成物を提供すること。【解決手段】ロキソプロフェン又はその塩と、カノコソウとを含む、経口医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ロキソプロフェン又はその塩の胃粘膜障害を軽減した解熱鎮痛消炎用の経口医薬組成物に関する。より詳しくは、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウを含有することによって胃粘膜障害を軽減した経口医薬組成物に関する。
プロピオン酸系非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(以下、NSAIDsと称する)であるロキソプロフェンは、他のNSAIDsと同様なプロスタグランジン生合成の抑制作用に基づく解熱・鎮痛・抗炎症作用を有することが知られている。ロキソプロフェンは経口投与後に胃粘膜刺激作用の弱い未変化体のまま消化管から吸収され、体内で活性体となるプロドラッグであるため、他のNSAIDsと比較して胃粘膜障害は少ないという特徴を有することでも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
ロキソプロフェン又はその塩と他の有効成分とを併用して経口投与することで胃粘膜障害を更に抑制する技術として、ロキソプロフェンに特定の糖類(乳糖、蔗糖、マルチトール、果糖、キシリトール又はラクチトール)を含有させる技術(特許文献1参照)、制酸剤(酸化マグネシウム)を含有させる技術(特許文献2参照)、抗プラスミン薬のトラネキサム酸を含有させる技術(特許文献3参照)などが開示されている。
一方、カノコソウはカノコソウ(Valeriana fauriei Briquet)の根及び根茎から得られる生薬である。カノコソウのジクロルメタン抽出物及び主成分の一つであるケソグリコールジアセテートはマウス経口投与でヘキソバルビタール睡眠延長、open field試験による自発行動抑制、受動的回避反応抑制、闘争反応抑制効果などの鎮静作用を示す(非特許文献2参照)。
上述のように、ロキソプロフェン又はその塩と他の有効成分との併用による作用効果の検討がなされてきているが、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウを併用して経口投与することで胃粘膜障害抑制作用に如何なる影響が生じるかは知られていない。これまでに、カノコソウについては、鎮静、利胆、血圧降下などの作用の他に、へパラナーゼ活性阻害によるシワを防止または改善する(特許文献4参照)、アセトアミノフェンやエテンザミドおよびアリルイソプロピルアセチル尿素と組み合わせることで、疼痛不眠改善作用がある(特許文献5)、カノコソウの50%エタノールエキスにはマウスで抗ストレス胃潰瘍作用が認められた(非特許文献2)等の報告がある。しかし、ストレス胃潰瘍とは発生原因や発生部位が異なるロキソプロフェン又はその塩による胃粘膜障害が鎮静作用のあるカノコソウによっていかなる影響を受けるかを調べた報告は見当たらない。なお、ロキソプロフェンとカノコソウを配合した経口用組成物は知られておらず、それによる併用効果については不明である。
特許第4585220号 特許第6106727号 特許第5835865号 特開2016−169238公報 特開2015−189733公報
薬理と治療 Vol.16 No.2 1988 p.611-619 第十七改正日本薬局方解説書(廣川書店)
ロキソプロフェンはプロドラッグであるため、胃粘膜障害は他のNSAIDsに比べて少ないと考えられているが、それでも胃粘膜障害は発現するリスクがある。一方で、カノコソウが不眠症などに効果があることは公知であるが、ロキソプロフェンによる胃粘膜障害がカノコソウを配合して如何なる結果をもたらすかは不明のままであった。 すなわち、本発明の課題はロキソプロフェンにカノコソウを内服併用した場合に、ロキソプロフェンによる胃粘膜障害に及ぼす影響は如何なるものかを明らかにすることである。本発明は、胃粘膜障害のリスクが軽減した新たなロキソプロフェン配合の解熱剤、鎮痛剤又は感冒治療剤として用いられる経口医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウとの併用により、ロキソプロフェン又はその塩による胃粘膜障害が軽減されること、並びにロキソプロフェン又はその塩による鎮痛作用にカノコソウが影響しないという結果を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示す通りである。
(1)ロキソプロフェン又はその塩と、カノコソウとを含む、経口医薬組成物。
(2)解熱剤、鎮痛剤又は感冒治療剤として用いられる(1)に記載の経口医薬組成物。
(3)錠剤、細粒剤、カプセル剤又は液剤である(1)又は(2)に記載の経口医薬組成物。
(4)1重量部のロキソプロフェン又はその塩に対して、少なくとも1重量部のカノコソウ(原生薬換算)含有する、(1)から(3)のいずれか一に記載の経口医薬組成物。
(5)1重量部のロキソプロフェン又はその塩に対して、1〜33重量部のカノコソウ(原生薬換算)を含有する、(1)から(3)のいずれか一に記載の経口医薬組成物。
本発明の経口医薬組成物は、解熱、鎮痛または消炎作用を発揮する有効量のロキソプロフェン又はその塩を含有しながらも、ロキソプロフェン又はその塩の副作用である胃粘膜障害が軽減されてなることを特長とする。つまり、本発明の経口医薬組成物は、有効な解熱、鎮痛、及び抗炎症作用を発揮し、服用時の胃粘膜障害が軽減されてなる、安全性の高い解熱剤、鎮痛剤又は感冒治療剤として有用である。
図1は、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物単独、及び、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物とカノコソウの併用における胃粘膜傷害の影響を調べた結果を示したものである。なお、図中の**はロキソプロフェンナトリウム・2水和物とカノコソウの併用群はロキソプロフェンナトリウム・2水和物単独群と比較し有意差が有ることを意味する(p<0.01)。 図2は、媒体、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物単独、及び、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物とカノコソウの併用における鎮痛効果を調べた結果を示したものである。なお、図中の**はロキソプロフェンナトリウム・2水和物とカノコソウの併用群はロキソプロフェンナトリウム・2水和物単独群と比較し有意差が有ることを意味する(p<0.01)。
本発明において「ロキソプロフェン又はその塩」とは、ロキソプロフェン又はその塩(含水塩を含む)であり、好適には、ロキソプロフェンナトリウムであり、さらに好適には、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物である。本発明で用いるロキソプロフェン又はその塩は、ロキソプロフェンナトリウム水和物として、カノコソウとともに第17改正日本薬局方に収載載されている。
本発明において「カノコソウ」としては、好適には、第17改正日本薬局方に掲載されているものを使用することができる。
上記以外のカノコソウも市販されているので、容易に入手できる。
本発明において用いるカノコソウは、古来単味又は漢方方剤として薬用に用いられてきたものであり、それぞれ慣用された方法に従って得られる生薬末又は抽出成分をそのまま用いることができる。生薬末又は抽出成分の形態も、通常の市販品又はその加工品を使用することができる。生薬末としては、例えば、乾燥刻み加工品をさらに細かく粉砕した粉末状(微粉末状)の乾燥末として使用してもよい。また、生薬からの抽出成分の形態は特に制限されるものではなく、例えば乾燥エキス、エキス末、軟エキス、流エキス、エタノール又はエタノールと水を含むチンキなどいずれの形態でも使用できる。好ましい生薬には、製剤化の自由度の高い抽出成分、例えば軟エキス(5倍濃縮)、乾燥エキス末などが含まれる。抽出成分は、慣用の方法、例えば、抽出溶媒により前記生薬から抗菌作用を有する活性成分を抽出することにより得ることができる。抽出溶媒としては、例えば水、親水性溶媒又はこれらの混合溶媒を使用する場合が多い。前記親水性溶媒には、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、などのアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトンなどのケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ピリジン、モルホリン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの含窒素溶媒などが挙げられる。これらの親水性溶媒は、単独又は二種以上の混合溶媒として使用してもよい。
本発明の経口医薬組成物中に含まれるロキソプロフェン又はその塩の含有量としては、制限はされないが、成人1投与単位(1回投与量)あたりの経口医薬組成物に含まれる成分の量として、無水物換算量として好ましくは10〜180mg、より好ましくは、20〜120mg、さらに好ましくは60〜90mgであり、投与回数は、1日1〜3回である。
また、本発明の経口医薬組成物におけるカノコソウの含有量についても特に制限はないが、成人1投与単位(1回投与量)あたりの経口医薬組成物に含まれる成分の量として、原生薬換算量として、好ましく10〜2000mg、より好ましくは20〜1440mg、さらに好ましくは60〜450mgであり、投与回数は、1日1〜3回である。
また、本発明の経口医薬組成物が1日1回50mL服用する液剤であれば、その液剤におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は無水物換算で好ましくは10〜180mg/50mlであり、また、カノコソウについては原生薬換算量として、好ましくは10〜2000mg/50mLである。
また、本発明の経口医薬組成物において、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウとの配合割合は、本発明の効果を奏する限り特に制限されないが、ロキソプロフェン又はその塩1重量部(無水物換算)に対して、カノコソウ(原生薬換算)を少なくとも1重量部含有することが好ましい。更に好ましい配合割合は、ロキソプロフェン又はその塩1重量部(無水物換算)に対して、カノコソウ(原生薬換算)を1〜33重量部であり、より好ましくは、ロキソプロフェン又はその塩1重量部(無水物換算)に対してカノコソウ(原生薬換算)を1〜12重量部、最も好適にはカノコソウ(原生薬換算)を1〜5重量部である。
本発明の経口医薬組成物は、好適には発熱、痛み、炎症を抑制する目的で使用することができる。有効成分であるロキソプロフェン又はその塩は、解熱鎮痛抗炎症作用を有していることから、鎮痛剤及び解熱剤として、特に、頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後疼痛、咽喉痛、腰痛、関節痛、筋肉痛、肩こり痛、耳痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛等の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱に好適に使用され、又、感冒治療剤として、かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、せき、たん、のどの痛み、発熱、悪寒、頭痛、くしゃみ、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和を目的として好適に使用することができる。
本発明の経口医薬組成物は、例えば、錠剤(チュアブル錠、発泡錠、口腔内崩壊錠などを含む)、トローチ剤、ドロップ剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、丸剤、ドライシロップ剤、坐剤、パップ剤、プラスター剤などの固形製剤;舐剤、チューインガム剤、ゼリー剤、ゼリー状ドロップ剤、ホイップ剤、軟膏剤、クリーム剤、フォーム剤、インへラー剤、ナザールジェル剤などの半固形製剤;シロップ剤、ドリンク剤、懸濁剤、酒精剤、液剤、点眼剤、エアゾール剤、噴霧剤、スプレー剤などの液状製剤などの、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形とすることができる。本発明においては、服用の簡便性や製造面等の点で、固形製剤であるのが好ましく、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、散剤及び細粒剤からなる群より選ばれる経口投与組成物であるのがより好ましく、錠剤又はカプセル剤であるのが特に好ましい。これらの組成物には、更に、必要に応じてその他の有効成分、例えば、鎮咳・去痰剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、胃腸薬成分、制酸剤、抗コリン剤、鎮静剤、その他のビタミン類、キサンチン誘導体を、本発明を損なわない範囲内で適宜配合してもよく、それらに配合禁忌があれば、適宜顆粒分け等を行い製剤化すればよい。
鎮咳・去痰剤としては、例えば、コデイン、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデイン、ジヒドロコデインリン酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩、ノスカピン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、l−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、エバスチン、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、オキサトミド、オロパタジン塩酸塩、カルビノキサミン、ジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェキソフェナジン、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジン、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、ロラタジン等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、トラネキサム酸、カンゾウ等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
胃腸薬成分としては、ゲファルナート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、テプレノン、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
制酸剤としてはアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物として、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム等のマグネシウム、アルミニウム及びカルシウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられ、また、アルカリ金属系塩基性無機化合物としては、例えば、乾燥炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム水和物、リン酸水素ナトリウム水和物、無水リン酸一水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等のナトリウム及びカリウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられ、その他、ボレイ及びグリシン等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。中でも、特に酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、沈降炭酸カルシウム及びグリシンが好ましい。
抗コリン剤としては、スコポラミン臭化水素酸塩、ダツラエキス、メチルスコポラミン臭化物、メチル−l−ヒヨスチアミン臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ブチルスコポラミン臭化物、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナエキス、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根、ロート根総アルカロイドクエン酸塩等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
鎮静剤としては、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
ビタミン類としては、ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB5、ビタミンB12、ビタミンP、ヘスペリジン、ビタミンD、ビタミンE、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、ビオチン、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等等量混合物、イノシトールヘキサニコチネート、ウルソデオキシコール酸、L−システイン、L−塩酸システイン、オロチン、ガンマーオリザノール、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グルクノラクトン、グルクロン酸アミド、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ニンジン、ヨクイニンから選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
キサンチン誘導体としては、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン、クエン酸カフェインから選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
本発明の経口医薬組成物は、常法に従って製剤化することができる。ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウとは同一顆粒として製剤化して、一つの医薬組成物としてもよい。また、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウとはそれぞれ別々に製剤化してから、一つの医薬組成物としてもよい。例えば後者の場合は、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒とを別々に製造し、その後、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒に添加物(賦形剤等)を加えることにより、顆粒剤、細粒剤もしくは散剤を製造することができる。あるいは、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒とを別々に製造し、その後、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒に添加物(賦形剤や滑沢剤等)を加え、打錠することにより、錠剤を製造してもよいし、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒及びカノコソウを含む顆粒をカプセルに充填することによりカプセル剤を製造してもよい。あるいは、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒とを別々に製造し、その後、ロキソプロフェン又はその塩を含む単層と、カノコソウを含む単層の間に、添加物等を加えて打錠し多層錠を製造することができる。あるいは、ロキソプロフェン又はその塩を含む顆粒と、カノコソウを含む顆粒とを別々に製造し、その後、ロキソプロフェン又はその塩を含む錠剤もしくは、カノコソウを含む錠剤を製造し、錠剤の中に錠剤を埋め込んだ有核錠を製造することができる。
本発明の経口医薬組成物を、SP包装、PTP包装、スティック包装、瓶包装等により一旦包装して気密保存してもよい。さらにそれらをピロー包装してもよく、それらを箱等に格納してもよい。ピロー包装に用いられる材料としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルムやこれら樹脂フィルムにアルミニウム箔を付着させたものを用いるこができる。なお、吸湿性が懸念される場合には乾燥剤等を瓶包装内やピロー包装内に同時に保存してもよい。
製剤化にあたっては、公知の方法と添加剤を適宜用いて製することができる。添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えればよい。添加物としては、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、結合剤、流動化剤、可塑剤、糖衣剤、光沢化剤、溶剤、pH調節剤、着色剤、矯味剤、甘味剤、香料、着香剤・香料等を挙げることができる。
賦形剤としては、例えば、結晶セルロース、粉末セルロース、バレイショデンプン、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、二酸化ケイ素、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、酸化マグネシウム、乳酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、合成ケイ酸アルミニウム、乳糖、白糖、D−マンニトール、エリスリトール、ブドウ糖、果糖等を挙げることができる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、アルギン酸、部分アルファー化デンプン、ベントナイト等を挙げることができる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、硬化油等を挙げることができる。
コーティング剤としては、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、アラビアゴム、エチルセルロース、カルナウバロウ、カルボキシビニルポリマー、ステアリン酸マグネシウム、セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール、マクロゴール等を挙げることができる。
結合剤としては、例えば、アラビアゴム、アラビアゴム末、カンテン、カンテン末、寒梅粉、ゼラチン、セラック、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸ブチル・メタクリル酸メチルコポリマー、メチルセルロース等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
流動化剤としては、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、第三リン酸カルシウム、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム造粒物等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
可塑剤としては、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、濃グリセリン、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリソルベート80、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール6000NF、モノステアリン酸グリセリン、リノール酸イソプロピル、流動パラフィン等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
糖衣剤としては、アラビアゴム、アラビアゴム末、エチルセルロース、カルナウバロウ、カルメロースナトリウム、酸化チタン、ステアリン酸、ステアリン酸ポリオキシル40、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、ゼラチン、セラック、タルク、沈降炭酸カルシウム、白色セラック、白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、プルラン、ポビドン、ポリオキシエチレン、ポリビニルアルコール、マクロゴール等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
光沢化剤としては、カルナウバロウ、精製セラック、マクロゴール、ミツロウ等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
溶剤としては、イソプロパノール、エタノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、マクロゴール等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
pH調節剤としては、塩酸、酢酸、リン酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
着色剤としては、黄酸化鉄、褐色酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、β―カロテン、カンゾウエキス、黒酸化鉄、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、三二酸化鉄・グリセリン懸濁液、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、緑茶末、ローズ油等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
矯味剤としては、塩化ナトリウム、オウバク末、オウヒエキス、オウレン、オウレン末、オレンジ、オレンジ油、カカオ末、果糖、カラメル、カンゾウ、カンゾウエキス、カンゾウ末、キシリトール、クエン酸カルシウム、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム、グレープフルーツエキス、黒砂糖、ケイヒ末、ケイヒ油、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、サンショウ末、酒石酸、D−酒石酸、酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、ショウキョウ末、スクラロース、ステビアエキス、ステビア抽出精製物、センブリ、D−ソルビトール、タンニン酸、チョウジ油、チンピチンキ、トウガラシ、トウガラシ末、トウヒ末、トレハロース水和物、ニガキ末、梅肉エキス、フラクトオリゴ糖、粉糖、ペパーミントパウダー、D−マンニトール、dl−メントール、l−メントール、メントールパウダー、リュウノウ、リュウノウ末、緑茶末、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、レモン油、ローズ油等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
甘味剤としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アマチャ、アマチャ末、還元麦芽糖水アメ、カンゾウ、カンゾウエキス、カンゾウ末、キシリトール、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、スクラロース、ステビアエキス、ステビア抽出精製物、精製白糖、果糖、白糖、マルチトール、D−マンニトール、エリスリトール等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
香料としては、オレンジフレーバー、ガラナエキス、スイートオレンジ、ストロベリー、黒糖フレーバー、ストロベリーフレーバー、チェリーフレーバー、バナナパウダーフレーバー、ピーチエッセンス、フルーツエッセンス、ペパーミント、メロンパウダーフレーバー、l−メントール、ハッカ油等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
着香剤・香料としては、ウイキョウ末、ウイキョウ油、エチルバニリン、オレンジ、オレンジエキス、オレンジエッセンス、オレンジ油、カミツレ油、カラメル、カンゾウ末、d−カンフル、dl−カンフル、ケイヒ末、ケイヒ油、シトロネラー油、シュガーフレーバー、スペアミント油、チェリーフレーバー、チョウジ油、チリフレーバー、トウヒチンキ、トウヒ油、パインオイル、ハッカ油、バニラフレーバー、バニリン、ビターエッセンス、ビタベース、ヒマラヤスギ油、フルーツフレーバー、フレーバーG1、ヘスペリジンペパーミントエッセンス、ベルガモット油、ベルモットフレーバー、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、マッチャ、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、dl−メントール、l−メントール、ユーカリ油、ラベンダー油、リュウノウ、リュウノウ末、レモンパウダー、レモン油、ローズ水、ローズ油、ハッカ油等から選ばれる1種又は2種以上の成分を配合することができる。
これら添加物は、上記に挙げたものに限定されるものではなく、また、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
以下に、試験例及び製剤例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、これらの例に限定されるものではない。
(製剤例1)カプセル剤
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「カプセル剤」の項に準じてカプセルを製造する。
(製剤例2)錠剤
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。
(製剤例3)錠剤
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。
(製剤例4)錠剤
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。
(製剤例5)顆粒剤
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて顆粒剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。
(試験例1)胃粘膜障害試験
(1)被検物質
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物は第一三共ケミカルファーマ製のものを使用した。また、カノコソウ(カノコソウエキス-T;原生薬換算比5:1)は日本粉末薬品製を使用した。これらの被験物質は、トラガント(SIGMA製)を注射用水(大塚製薬工場製)に溶解した0.5%トラガント溶液中に懸濁させて調製した。
(2)使用動物
Crl:CD雄性ラット6週齢(日本エスエルシー)を5日間の検疫期間及び3日間の馴化後に使用した。動物は温度20〜26℃、湿度40〜70%、照明時間6〜18時に制御されたラット飼育室内で個別飼育した。固形試料(オリエンタル酵母工業ラット用固形飼料、CRF−1)および水道水を自由に摂取させ、毛並、体重増加などの一般症状の良好な動物を選別して供試した。
(3)試験方法
18時間以上絶食したラットに、ディスポーザブルラット用経口ゾンデ(フチガミ器械製)を取り付けたポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒(テルモ製)を用いて、被験物質を経口投与した。なお、被験物質はマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら使用した。
被験物質投与後4時間に、イソフルラン軽麻酔下での頚椎脱臼により動物を安楽死させ、速やかに胃を摘出し、内部に生理食塩液を10mL充填後、1%ホルマリンに浸して翌日まで固定した。
固定した胃を大彎に沿って切開し、デジタルノギスを用いて胃粘膜傷害の長さを測定した。個体の胃粘膜傷害の長さは、長径を計測しそれらの総和(傷害総長)を算出した。
(4)試験結果
表5及び図1は、ロキソプロフェンナトリウム(無水物換算)(LOX)及びカノコソウ(LOX+カノコソウ群)における胃粘膜傷害の長さの総和を示したものである。ここで、括弧内の数値は各被験薬の投与量mg/kgであり(カノコソウは原生薬換算量を示す)、各群ともn=5の結果である。統計解析は各群のt検定を実施し、得られた胃粘膜障害の長さの総和から、抑制率(%)を以下の式を用いて算出した。
**LOX(80)と比較し有意差有り(p<0.01)
Lは低用量、Hは高用量を指す
表6及び図1より、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物(LOX)と、カノコソウの併用では、カノコソウ低用量(原生薬換算89mg/kg)でロキソプロフェンによる胃粘膜障害を軽減する傾向にあり、カノコソウ高用量(原生薬換算355.5mg/kg)でロキソプロフェンによる胃粘膜傷害を顕著に軽減することが判明した。
(試験例2)鎮痛効果試験
(1)被検物質
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物は第一三共ケミカルファーマ製のものを使用した。また、カノコソウ(カノコソウ末)は日本粉末薬品製を使用した。これらの被験物質は、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)(関東化学製)を注射用水(大塚製薬工場製)に溶解した0.5%CMC−Na溶液を媒体とし、媒体中に懸濁させて調製した。
(2)使用動物
Crl:CD雄性ラット4週齢(日本エスエルシー)を8日間の検疫期間及び馴化後に使用した。動物は温度19〜25℃、湿度30〜70%、照明時間8〜20時に制御されたラット飼育室内で個別飼育した。固形試料(日本農産工業製ラット用固形飼料、ラボMRストック)および水道水を自由に摂取させ、毛並、体重増加などの一般症状の良好な動物を選別して供試した。
(3)試験方法
12時間以上絶食したラットに、起炎物質の投与30分前にディスポーザブルラット用経口ゾンデ(フチガミ器械製)を取り付けたポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒(テルモ製)を用いて、被験物質を経口投与した。投与物質の投与30分後に、起炎物質として0.7%酢酸生理食塩水を26Gの注射針(テルモ製)を装着した注射筒(テルモ製)に充填し腹腔内投与した。起炎物質の投与10分後から20分後までが収まるようビデオカメラで撮影し、10分間に発現するライジング症状の回数をPLUS HAND COUNTER(プラス製)を用いて測定した。
(4)試験結果
表6及び図2は、ロキソプロフェンナトリウム(無水物として換算)(LOX)及びカノコソウ(LOX+カノコソウ群)におけるライジング症状の回数(10分間あたり)の平均値を示したものである。ここで、括弧内の数値は各被験薬の投与量mg/kgであり(カノコソウは原生薬量を示す)、各群ともn=5の結果である。統計解析は各群のt検定を実施し、得られたライジング症状の回数から、ライジング症状の抑制率(%)を以下の式を用いて算出した。
**対照群と比較し有意差有り(p<0.01)
LOX(18) とLOX(18)+カノコソウ(75)の間に有意差無し
表7及び図2より、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物(LOX)群と、カノコソウの併用群(LOX(18)+カノコソウ(75))(カノコソウは原生薬量で75mg/kg)で鎮痛作用を示したが、両群間の統計学的な有意差は無く、ロキソプロフェンの鎮痛作用にカノコソウは影響しないことが判明した。
表6、表7、図1、図2よりロキソプロフェンにカノコソウを配合することによって、ロキソプロフェンの鎮痛作用に影響することなく、胃粘膜障害を顕著に軽減することが判明した。これまで、ロキソプロフェンとカノコソウの併用による胃粘膜障害への影響は不明であり、試験1で得られた結果は予想のつかないものである。
胃粘膜障害試験と鎮痛効果試験における、それぞれのロキソプロフェンナトリウムとカノコソウの投与量比(カノコソウ/LOX)をとると、胃粘膜障害試験における投与量比は4.44(カノコソウ高用量)、鎮痛効果試験における投与量比は4.17であり、ほぼ同等である。鎮痛効果試験においてはロキソプロフェンナトリウムの鎮痛効果にカノコソウがほとんど影響しなかったことから、胃粘膜障害試験における投与量比でも同様にロキソプロフェンナトリウムの鎮痛効果を減弱するような影響を与える可能性は低いと考えられる。つまりカノコソウはロキソプロフェンナトリウムの鎮痛効果に影響なく、胃粘膜障害を抑制していると考えられる。
本発明の、ロキソプロフェン又はその塩とカノコソウを含有する経口用医薬組成物は、ロキソプロフェンによる胃粘膜障害を顕著に抑制することから、副作用率が減少するため極めて有用である。本発明の経口用医薬組成物は、解熱剤、鎮痛剤として、特に、頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後疼痛、咽喉痛、腰痛、関節痛、筋肉痛、肩こり痛、耳痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛等の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱に好適に用いられ、又、感冒治療剤として、かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、せき、たん、のどの痛み、発熱、悪寒、頭痛、くしゃみ、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. ロキソプロフェン又はその塩と、カノコソウとを含む、経口医薬組成物。
  2. 解熱剤、鎮痛剤、又は感冒治療剤として用いられる請求項1に記載の経口医薬組成物。
  3. 錠剤、細粒剤、カプセル剤又は液剤である請求項1又は2に記載の経口医薬組成物。
  4. 1重量部のロキソプロフェン又はその塩に対して、少なくとも1重量部のカノコソウ(原生薬換算)含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の経口医薬組成物。
  5. 1重量部のロキソプロフェン又はその塩に対して、1〜33重量部のカノコソウ(原生薬換算)を含有する請求項1から3のいずれか一項に記載の経口医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023234346A1 (ja) * 2022-06-01 2023-12-07 第一三共ヘルスケア株式会社 固形製剤およびその製造方法

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