JP2020202918A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】音量調節機能を好適に発揮させることができる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、遊技領域が形成された遊技盤を備えている。遊技領域を流下する遊技球が作動口へ入球したことに基づいて、開閉実行モードへの移行抽選が行われる。図柄表示装置の表示画面においては、図柄の変動表示を経て上記移行抽選の結果に対応する図柄組合せが確定表示される。前扉枠14にはスピーカ部64が配設されており、図柄の変動表示に併せてBGM等の演出音が出力される。報知・演出制御装置82には音声認識装置213が接続されており、マイク部67から入力された音声コマンドを音声認識して、スピーカ部64の音量が変更されることとなる。【選択図】図18
Description
本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた入球部への入球を契機として絵柄の可変表示(表示演出)を行う絵柄表示手段を備えているものがある。また、回胴式遊技機においては、遊技メダルの投入、リールの回転開始、リールの回転停止などを契機として絵柄の可変表示(表示演出)を行う絵柄表示手段を備えているものがある。この種の遊技機においては絵柄表示手段の表示画面にて実行される各種表示演出に併せてスピーカからBGM等の演出音を出力することにより、遊技への注目度の向上が図られている。
遊技ホール等の島設備に遊技機が設置されている状態では、遊技機の周囲の音(例えば騒音)が設置場所等の環境条件に応じて様々となり得る。このような事情に配慮して、スピーカの音量を所定の操作により調節可能な音量調節手段が設けられたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上述した音量調節を行う遊技機においては、音量調節機能を上手く発揮させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、音量調節機能を好適に発揮させることができる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
本発明による遊技機は、音出力手段と、入力された音声を認識する音声認識手段と、当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示により指定された音量設定値に設定する音量設定手段と、を備えていることを特徴とするものである。
音量調節機能を好適に発揮させることができる。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は板状のフレーム材等を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられた状態では、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤24の構成を図4(a)に基づいて説明する。図4(a)は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33a及び下作動口33bを有する作動口ユニット33,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33a,33bへの入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側等に配設された検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、作動口33a,33b又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33a及び下作動口33bは、上下に並設されてなり、ともに上向きに開放されている。また、作動口ユニット33には、左右一対の可動片34a及びそれら可動片34aを動作させる駆動部を有する電動役物34が設けられている。
電動役物34(詳しくは駆動部)は後述する主制御装置に接続されており、主制御装置からの信号に基づいて、下作動口33bへの入球を許容する開放状態(サポート状態又はガイド状態)と、当該下作動口33bへの入球を不可とする閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)とに切り替る構成となっている。なお、電動役物34については、第1状態と当該第1状態よりも入賞が発生しやすい第2状態とに切替可能であれば足り、必ずしも開放状態/閉鎖状態に切替可能である必要はない。
本パチンコ機10では、電動役物34によるサポートの態様が異なる複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物34が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも作動口への入賞が発生する確率が高くなる。そして、作動口への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行される。このため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球の消費(投資)を抑えながら遊技を行うことができる。
ここで、図4(b)を参照して作動口33a,33bが設けられた作動口ユニット33について補足説明する。図4(b)は作動口ユニット33の内部構造を示す概略図である。
作動口ユニット33には、上作動口33aに流入した遊技球を遊技盤24の背面側に設けられた回収通路へ案内する案内通路33cが形成されている。案内通路33cはその途中位置にて第1分岐通路33d及び第2分岐通路33eに分岐している。
案内通路33cにおける分岐位置には当該分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路33d及び第2分岐通路33eへ交互に振り分ける振分手段33gが設けられている。振分手段33gは、分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路33dへ案内する第1案内状態と第2分岐通路33eへ案内する第2案内状態とに切替可能なっている。この振分手段33gは、遊技球を案内したことに基づいて一方の案内状態から他方の案内状態に切り替る構成となっている。故に、上作動口33aに流入した遊技球は、順次第1分岐通路33d/第2分岐通路33eに振り分けられることとなる。
下作動口33bは連絡通路33fを介して第2分岐通路に繋がっており、当該下作動口33bに流入した遊技球は、第2分岐通路へ直接流入する。つまり、上作動口33aに流入した遊技球については両分岐通路に流入し得る一方、下作動口33bに流入した遊技球は第2分岐通路にのみ流入する構成となっている。
第1分岐通路33d(以下、第1入球部33dともいう)には遊技球を検知する検知センサ211cが配設され、第2分岐通路33e(以下、第2入球部33eともいう)において連絡通路33fの連通部分よりも下流側となる位置には遊技球を検知する検知センサ211dが配設されている。これら検知センサ211c,211dは主制御装置に接続されており、主制御装置では検知センサ211c,211dからの検知情報(検知信号)に基づいて分岐通路33d,33eへの入球、すなわち作動口33a,33bへの入賞の有無を把握する。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aと、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bとを備えている。開閉扉32bは、通常は大入賞口32aへの遊技球の入賞が不可となる閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に大入賞口32aへの遊技球の入賞が許容される開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。なお、可変入賞装置32については、第1状態とそれよりも入賞が発生しやすい第2状態とに切替可能であれば足り、必ずしも開放状態/閉鎖状態に切替可能である必要はない。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に突出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくことが抑制されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
図示による詳細な説明は省略するが、メイン表示部43はセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には作動口用の結果表示部が設けられている。作動口用の結果表示部は、上記各入球部33d,33eに1対1で対応させて第1入球部33d用の表示領域と第2入球部33e用の表示領域と有しており、これら表示領域において、作動口33a,33bへの入賞(詳しくは入球部33d,33eへの入球)に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。この場合、同表示領域では、作動口33a,33bへの入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(可変表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、同入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。つまり、第1入球部33dへの入球に基づく抽選結果は第1入球部用の表示領域にて明示され、第2入球部33eへの入球に基づく抽選結果は第2入球部用の表示領域にて明示される。
役物用表示部44についても上記メイン表示部43と同様にセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口33bに併設された電動役物34が所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、表示画面41aを有し同表示画面41aにて図柄を変動表示(可変表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41(詳しくは表示画面41a)を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、表示画面41aの前方を遊技球が落下していくことを抑制しており、遊技球の落下により表示画面41a(例えば上記図柄や後述する保留用画像)の視認性が低下するといった不都合が生じにくい構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、作動口33a,33bへの入賞に基づいて開始される。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が16回行われることとなる16ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、スルーゲート35に対応する保留情報については図柄表示装置41に表示される構成とすることも可能である。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
前扉枠14は内枠13の前面側全体を覆うようにして設けられており、当該前扉枠14には遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている(図1又は図2参照)。図1に示すように、窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73(図2参照)を通じて排出される。
また、上側膨出部65においてパチンコ機10前方を向く領域には、遊技者により手動操作される操作ボタン75が設けられている。例えば、図柄表示装置41の表示画面41aに表示された示唆等に従って操作ボタン75が手動操作されることにより、図柄表示装置41の表示画面41a等における演出内容が同操作に対応した所定の演出内容となる。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び報知・演出制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
報知・演出制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や報知・演出制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源・発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源・発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源・発射制御装置98は、電源・発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源・発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33a,33b(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33e)及びスルーゲート35などの各種入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた検知センサがそれぞれ接続されており、これら検知センサからの検知情報(検知信号)に基づいて主制御装置81のMPU202により各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、作動口33a,33bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び報知・演出制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上述した作動口33a,33b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア224が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1入球部33dへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され第2入球部33eへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置82には、主制御装置81から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、保留コマンド、シフト時コマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア224が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、電動役物34の可動片34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34のサポート抽選に当選した場合には、電動役物34が開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、MPU202によってメイン表示部43の表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側に外部出力端子板99が接続されており、この外部出力端子板99を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板205は主制御基板201と電源・発射制御装置98とを中継しており、同停電監視基板205には電源・発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた保留ランプ部47、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63及びスピーカ部64等を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、報知・演出制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)の概要を特定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。なお、以下の説明においては適宜図6及び図7を参照する。図6及び図7は図柄表示装置41の表示画面41aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置212には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図6(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図6(j)参照)とが予め記憶されている。
図7(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面41aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面41aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図7(b)に示すように、表示画面41aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面41aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面41aにおいて、上図柄列の変動表示領域、中図柄の変動表示領域、下図柄の変動表示領域を有してなる変動表示領域MEの下方となる部分には、保留表示領域NEが設定されている。当該保留表示領域NEには、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合(入球部33d,33eに入球した場合)の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Da1〜Da8が左右方向に並ぶようにして区画された保留数表示領域Daが設けられている。
具体的には、遊技球が第1入球部33dに入球した場合の最大保留個数は4個であり、第2入球部33eに入球した場合の最大保留個数は4個である。詳細については後述するが、本実施の形態では第1入球部33d及び第2入球部33eへの入賞順に合計で8個の保留情報が記憶される構成となっている。これに対応させて保留数表示領域Daには、第1単位保留表示領域Da1、第2単位保留表示領域Da2、第3単位保留表示領域Da3、第4単位保留表示領域Da4、第5単位保留表示領域Da5、第6単位保留表示領域Da6、第7単位保留表示領域Da7、第8単位保留表示領域Da8が設定されている。
例えば、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合の保留個数(総保留数)が1個の場合には、第1単位保留表示領域Da1のみにて所定の保留表示用画像MPが表示され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Da1〜第4単位保留表示領域Da4にて所定の保留表示用画像MPが表示される構成となっている。なお、図7(b)では保留個数が3個である場合について例示している。
また、保留表示領域NEには、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)と横並びとなるようにして、実行される(実行中の)遊技回に対応した保留表示用画像MPが表示される実行対象表示領域Dbが設けられている。
遊技回が終了して次の遊技回に移行する場合には、保留数表示領域Da(第1単位保留表示領域Da1)に表示されている保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに移り、保留数表示領域Daに表示されている保留表示用画像MPを下位側にシフトすることとなる。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の概要設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図8の概略図に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の作動口用の結果表示部及び図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口33bの電動役物34を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ231において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、作動口33a,33bへの入賞(詳しくは第1入球部33d又は第2入球部33eへの入球)が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア232に格納される。
保留球格納エリア232は、作動口用の保留エリアREと実行エリアAEとを備えている。保留エリアREは、第1エリアRa1、第2エリアRa2、第3エリアRa3、第4エリアRa4、第5エリアRa5、第6エリアRa6、第7エリアRa7、第8エリアRa8を備えており、作動口33a,33bへの入賞履歴(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eへの入球履歴)に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアRa1〜Ra8に格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
第1エリアRa1〜第8エリアRa8には、作動口33a,33bへの入賞(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eへの入球)が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4→第5エリアRa5→第6エリアRa6→第7エリアRa7→第8エリアRa8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように8つのエリアRa1〜Ra8が設けられていることにより、第1入球部33d及び第2入球部33eへの遊技球の入球履歴がそれぞれ4個、すなわち作動口33a,33bへの入賞履歴が計8個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア232には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には第1入球部33d又は第2入球部33eへの入球に基づいて取得及び記憶された保留情報の記憶数を特定するための情報が格納される。
例えば、第1入球部33d及び第2入球部33eの何れか一方にのみ入球が発生し、その数が4以上となる場合には作動口33a,33bへの入賞に係る最大記憶数は4つに制限されるが、既に説明した振分手段33gによって遊技球が第1入球部33d及び第2入球部33eへ交互に入球する限りは、作動口33a,33bへの入賞に係る最大記憶数が8つに引き上げられることとなる。つまり、本実施の形態においては、下作動口33bへの入賞が発生しにくい状況下においても、記憶される保留情報の数が4つで頭打ちになることを抑制することが可能となっている。
実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留エリアREの第1エリアRa1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり299)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜299)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。
当否テーブルには、2進数の情報からなるアドレス情報と、同じく2進数の情報からなる大当たり数値情報とが1対1で対応させて設定されている。具体的には、アドレス情報は10進数で表して「1」〜「10」の10種類が設定されているとともに、大当たり数値情報は10進数で表して「7」,「36」,「67」,「100」,「131」,「164」,「195」,「223」,「241」,「272」の10種類が設定されており、これらアドレス情報と大当たり数値情報とが1対1で対応付けられている。各大当たり数値情報の数値は、大当たり乱数カウンタC1において更新され得る乱数情報の数値範囲である「0」〜「299」に含まれている。
ここで、本パチンコ機10では、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。そして、低確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数と、高確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数とが異なっており、前者の方が後者よりも少ない数となっている。具体的には、低確率モードにおいては当否抽選に際して、アドレス情報が「1」である大当たり数値情報のみが参照され、高確率モードにおいては当否抽選に際して、全てのアドレス情報に対応した大当たり数値情報が参照される。つまり、低確率モードでは大当たり当選となる数値情報が1個であり、高確率モードでは低確率モードよりも多い10個である。これにより、低確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/300であるのに対して高確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/30であり、高確率モードの方が低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高くなる。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
なお、振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
本実施の形態においては、第2入球部33eへの入球に基づく振り分けが第1入球部33dへの入球に基づく振り分けよりも遊技者にとって有利となるように差違が設けられている。具体的には、確変大当たり結果が有利度の異なる2つの結果、詳しくはラウンド数が「16」となる第1確変大当たり結果とラウンド数が「4」となる第2確変大当たり結果とに大別され、第2入球部33eへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合には、第1入球部33dへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合と比較して第1確変大当たり結果となりやすい構成とすることにより、第1入球部33dへの入球に基づく振分態様と第2入球部33eへの入球に基づく振分態様とに、上述した有利度の差を生じさせている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面41a内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図7を参照して上記リーチ表示となる場合の表示態様について例示する。リーチ表示となる場合には、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され(停止表示され)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された(停止表示された)状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図柄表示装置41やメイン表示部43(詳しくは作動口用の結果表示部)における変動表示時間を決定する場合にはリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSのバッファ値、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が参照される。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上記作動口用の結果表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203に記憶された停止結果決定用テーブルが用いられる。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34を開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34を開放状態に制御しない。
(主制御装置81にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、図9のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ず、図9のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM204の各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリアに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。また、報知・演出制御装置82に対して、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の保留ランプ部47を点灯させるための処理を実行する。そして、各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口33a,33bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図10及び図11のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ここで、図10及び図11のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球が第1入球部33dに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が第1入球部33dに入球したと判定した場合には、ステップS202に進み、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS203では、第1入球部33dに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第1入球部33dへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204では、大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201にて遊技球が第1入球部33dに入賞していないと判定した場合にはステップS205に進む。ステップS205では、遊技球が第2入球部33eに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が第2入球部33eに入球したと判定した場合には、ステップS205に進み、払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS202,S205にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置97に対して送信される。
続くステップS207では、第2入球部33eに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第2入球部33eへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS201,S205の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち第1入球部33d及び第2入球部33eのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図11を参照して、ステップS204の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに格納された始動保留球数N、詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する入球部の始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域FEに格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに格納された始動保留球数N、詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する入球部の始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域FEに格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、上記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。
続くステップS305及びステップS306では、作動口33a,33bへの入賞(入球部33d,33eへの入球)が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置82及び表示制御装置212に認識させるための処理である保留確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには第1入球部33d及び第2入球部33eのうちいずれの入球部への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS306の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置82及び表示制御装置212に送信されることとなる。表示制御装置212においては当該保留コマンドを受信することにより上述した保留数表示領域Daにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、表示制御装置212は、報知・演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信した場合には、保留数表示領域Daに上記保留表示用画像MPを表示(例えば追加)させるための処理を実行する。保留数表示領域Daにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば共通保留数CRNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Da1に保留画像が表示され、共通保留数CRNが8であれば左から8個目の第8単位保留表示領域Da8に保留画像が表示されるようになっている。なお、ステップS305,S306の各処理についての詳細な説明は後述する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図12のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
次に、通常処理の流れを図12のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部信号出力処理を実行する。ステップS401の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフト時コマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、メイン表示部43の表示制御などを行う。
ステップS403の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS403の遊技回制御処理及びステップS404の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS405では、作動口ユニット33に設けられた電動役物34を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM204の電役保留エリア233に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物34を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物34の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部44の表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物34によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物34が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物34の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置98から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構53のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS407にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS408では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。また、ステップS409では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS401〜S406の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図13〜図16のフローチャート等を参照して説明する。
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図13〜図16のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図13のフローチャートに示すように、ステップS501にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506〜ステップS509の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて、メイン表示部43の作動口用の結果表示部が変動表示中であるか否かを判定する。作動口用の結果表示部が変動表示中でない場合には、ステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア232に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア232の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS504のデータ設定処理及びステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS504のデータ設定処理について、図14のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域FEに記憶されている始動保留球数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。続くステップS602にて、保留エリアREの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域FEに記憶されている始動保留球数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。続くステップS602にて、保留エリアREの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS603にて、保留エリアREの各エリアRa1〜Ra8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRa1〜第8エリアRa8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアするとともに、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3、第5エリアRa5→第4エリアRa4、第6エリアRa6→第5エリアRa5、第7エリアRa7→第6エリアRa6、第8エリアRa8→第7エリアRa7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604では、保留エリアのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS604にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82を経由し、表示制御装置212に送信される。表示制御装置212では、シフト時コマンドを受信することで、作動口用の保留数表示領域Daにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
(変動開始処理)
次に、ステップS505の変動開始処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
次に、ステップS505の変動開始処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS701にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203の当否テーブル記憶エリア221に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203の当否テーブル記憶エリア221に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS702では、ステップS701における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS703にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203の振分テーブル記憶エリア222に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が第1入球部33dへの入球に対応している場合には第1入球部33d用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が第2入球部33eへの入球に対応している場合には第2入球部33e用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS704では、ステップS703における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS705にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS706にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS702にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS707にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS705〜ステップS707の各停止結果設定処理では、メイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS705及びステップS706では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS705では確変大当たりフラグを格納し、ステップS706では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
変動表示時間の設定処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS801にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS802に進む。ステップS802では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS802にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア225に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS801及びステップS802の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS803に進み、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS804にてその変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示とスーパーリーチ表示とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS802にて否定判定をした場合には、ステップS805にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS806にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタの値等をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図15)の説明に戻り、ステップS708にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS709にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS709にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。また、報知・演出制御装置82は、上記変動用コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS710にてメイン表示部43の作動口用表示部において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図13)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS506〜ステップS509の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS506にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図16)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS508にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄がメイン表示部43にて停止表示されるように当該メイン表示部43を制御する。
続くステップS509では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS509にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。なお、メイン表示部43にて停止表示された絵柄及び図柄表示装置41にて停止表示された図柄組み合せは所定の期間に亘ってそのまま維持される。図柄及び絵柄の変動表示が開始されてから確定表示が終了するまでが本実施の形態における1遊技回に相当する。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図17のフローチャートを参照して説明する。
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図17のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては、先ずステップS901にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS902に進み、遊技回の終了タイミング(メイン表示部43にて確定表示が終了したタイミング)か否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了したタイミングである場合には、ステップS903にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS904にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、大当たり種別に応じて決められた値、具体的には「16」又は「4」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中である場合には、ステップS901にて肯定判定をし、ステップS905に進む。ステップS905では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS906では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS907にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS908にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
(演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について)
次に、図18のブロック図を参照して、報知・演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について説明する。
次に、図18のブロック図を参照して、報知・演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について説明する。
報知・演出制御装置82に設けられた報知・演出制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されており、当該主制御装置81から既に説明した、変動用コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフト時コマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた保留ランプ部47、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63及びスピーカ部64、表示制御装置212が接続されている。主制御装置81から報知・演出制御装置82に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置212に送信される。
表示制御装置212は、プログラムROM353及びワークRAM354が複合的にチップ化された素子であるMPU352と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)355と、キャラクタROM356と、ビデオRAM357とがそれぞれ搭載された表示制御基板351を備えている。なお、MPU352に対してプログラムROM353及びワークRAM354が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置212のMPU352は、報知・演出制御装置82を経由して主制御装置81から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP355の制御(具体的にはVDP355に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU352では、報知・演出制御装置82を経由して主制御装置81から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP355に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置41の表示画面41aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM353は、MPU352により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。
ワークRAM354は、MPU352による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM354の各エリアに記憶される。
VDP355は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP355はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP355は、MPU352、ビデオRAM357等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM357に記憶させる画像データを、キャラクタROM356から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM356は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM356には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
また、キャラクタROM356には、上記データの一部として、図柄表示装置41の保留表示領域NEに表示させるための画像データ(保留表示用画像MP:図7参照)や実行対象表示領域Dbに表示させる区画枠用の画像データが格納された保留用画像データ記憶エリアや後述する最大音量を調節する場合に表示される画像データが格納された音量調節用画像データ記憶エリアが設けられている。なお、キャラクタROM356を複数設け、各キャラクタROM356に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM353に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM356に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM357は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM357の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。ビデオRAM357には、保留表示領域NEに対応した保留用表示エリアや実行用表示エリアが設けられている。
保留用表示エリアには、作動口用保留エリアREにおける第1エリアRa1〜第8エリアRa8と1対1で対応するように、第1単位エリア〜第8単位エリアが設定されている。表示画面41aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれた保留表示用情報(データ)に応じて上記保留表示用画像MPが表示される。なお、データが設定されていない単位エリアに対応した単位保留表示領域Da1〜Da8では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面41aにおける背景画像が表示される。
実行用表示エリアは実行エリアAEと対応している。表示画面41aにおける実行対象表示領域Dbでは、実行用表示エリアに書き込まれたデータに応じて上記保留表示用画像MPが表示される。なお、データが設定されていない場合には図柄表示装置41の表示画面41aにおける背景画像が表示される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面41aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置81からのコマンドを参照して報知・演出制御装置82により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が表示制御装置212によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置82のMPU242では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が特定される。ここで、図19のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS1001にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1002に進み、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。
変動表示制御処理においては、先ずステップS1001にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1002に進み、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1002にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更等を行う処理である。
ステップS1004にて肯定判定をした場合にはステップS1006に進み、当該ステップS1006にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部64やランプ部63を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置212に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置212のMPU352では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置41にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図20のフローチャートを参照して、ステップS1003の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。
ここで、図20のフローチャートを参照して、ステップS1003の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。
変動開始処理においては、先ずステップS1101にて今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。既に説明したように、リーチ表示が行われない遊技回においては記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化することとなる。この変動表示時間については主制御装置81のMPU202にて決定され、この決定された情報を変動用コマンドに基づいて特定する。
なお、変動表示態様としてリーチ表示が行われる場合には、報知・演出制御装置82のMPU242により事前にその概要(種類等)が決定される構成となっている。具体的には、主制御装置81のMPU202から保留コマンドを受信した際に変動表示態様の概要が決定される。そして、この結果が変動表示態様の設定を行う際に参照されることとなる。
主制御装置81から変動用コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1101では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1101では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU242のレジスタに記憶する。
続くステップS1102では、ステップS1101にて把握した情報に基づいて、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果である場合には、続くステップS1103にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の停止結果を決定する(停止結果確定処理を行う)。停止結果確定処理においては、確変大当たり結果である場合に、一の有効ラインL1〜L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM243の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM244に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM244の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様の詳細を決定する(変動表示態様確定処理(演出パターン確定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様確定処理では、保留コマンドを受信した際に決定された変動表示態様の概要を参照して変動表示態様の詳細を決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM244のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS1102にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS1104に進む。ステップS1104では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS1105に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS1104にてリーチ発生ではないと判定した場合は、ステップS1106に進む。ステップS1106では、通常外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1107に進む。ステップS1107では、ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置212へ出力する処理を実行する。表示制御装置212のMPU352では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における表示演出を実行するべく図柄表示装置41の表示制御を行う。
ステップS1107の処理を実行した後は、続くステップS1108にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて設定した演出態様に基づいてスピーカ部64やランプ部63の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図21に基づき図柄表示装置41(表示画面41a)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図21(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図21(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。
(変動表示態様)
図21(a)に示すように、表示画面41aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチBの4つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置81からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
図21(a)に示すように、表示画面41aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチBの4つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置81からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「3sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「10sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「15sec」、スーパーリーチA及びスーパーリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「16sec〜18sec」となっている。例えば、主制御装置81からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「15sec」である場合には、報知・演出制御装置82にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチAの順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチBの順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、図21(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図6参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,Bの変動表示態様について説明する。図21(b2),(b3)に示すように、スーパーリーチA,Bについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
本実施の形態に示すパチンコ機10では、各種リーチ演出の一部として、操作ボタン75が操作(具体的には、押圧操作)された場合に、表示画面41aにおける演出表示を当該操作がされなかった場合とは異なる操作対応演出表示とする操作対応演出が設定されている。
操作対応演出としては、操作ボタン75が待機位置から最大押圧位置に向けて移動して再び待機位置に復帰すること(すなわち、復動作したこと)を1回の操作として、操作ボタン75が1回操作されることで操作対応演出表示を行う単発操作対応演出と、操作ボタン75が1回操作される度に操作対応演出表示を行うとともに、操作ボタン75が予め定められた規定回数操作された場合に特定単発操作を実行可能とし、当該特定単発操作が実行された場合に操作対応演出を行う連続操作対応演出が設定されている。
単発操作対応演出及び連続操作対応演出は、最終的に大当たり状態が発生する状況及び大当たり状態が発生しない状況のいずれの状況においても所定の確率で発生する。但し、これら各操作対応演出はリーチ表示となることを前提として発生するものであり、これらの操作対応演出とするか否かを含めた演出の流れについては主制御装置81からの保留コマンドに基づいて報知・演出制御装置82のMPU242により決定されることとなる。以下、図23及び図24のフローチャートを参照し、主制御装置81のMPU202にて実行される保留コマンド出力に係る処理、具体的には情報取得処理の一環として実行される保留情報確認処理(ステップS305)及び保留コマンドの設定処理(ステップS306)について説明する。
(保留情報確認処理)
図22に示すように、保留情報確認処理においては先ず、ステップS1201にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに記憶された始動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。その後、ステップS1202〜S1206にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。
図22に示すように、保留情報確認処理においては先ず、ステップS1201にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに記憶された始動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。その後、ステップS1202〜S1206にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。
具体的には、先ずステップS1202にて、作動口33a,33bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1203では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS1204に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照してステップS1202にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS1205に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1204又はステップS1205の後はステップS1206に進み、ステップS1202にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS1207にてMPU202のレジスタに大当たり情報を記憶し、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS1207の処理においては、今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS1307にてMPU202のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
一方、ステップS1206にて否定判定をした場合には、ステップS1208に進む。ステップS1208では、作動口33a,33bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS1209では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)225に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS1208にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1209の処理を実行した後はステップS1210に進み、ステップS1208にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS1211にて、MPU202のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
(保留コマンドの設定処理)
次に、図23のフローチャートを参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
次に、図23のフローチャートを参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS1301にて、MPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留情報確認処理(図22)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS1302に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。なお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS1301にて否定判定をした場合、すなわちMPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS1303に進み、MPU202のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留情報確認処理(図22)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS1304にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS1305にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS1302,S1304,S1305にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS708に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが表示制御装置212に送信され、同表示制御装置212においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。但し、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間については未設定のままとなる。
ステップS1302、ステップS1304、ステップS1305のいずれかのコマンド設定処理を実行した後は、ステップS1306にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。
ステップS1306では、先ず直前の保留情報確認処理(図22)におけるステップS1201にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS1302、ステップS1304、ステップS1305のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれることとなる。以上詳述したステップS1306の処理を実行した後に、本保留コマンド設定処理を終了する。
ステップS1306にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図12)におけるステップS401の外部出力処理により、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、報知・演出制御装置82では、保留コマンドに演出態様に係る情報を追加して表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、その受信した保留コマンドに基づいて保留表示や演出準備用の処理等を実行する。
また、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置212において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無、リーチ表示の概要等、言い換えれば図柄の変動表示態様を特定することができるのであれば任意である。
次に、図24のフローチャートを参照して報知・演出制御装置82のMPU242にて実行される演出態様決定処理について説明する。演出態様決定処理は、報知・演出制御装置82のMPU242にて所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される処理であり、主制御装置81から保留コマンドを受信した場合にステップS1401〜ステップS1411の各種処理が実行されるように構成されている。
(演出態様決定処理)
演出態様決定処理においては、ステップS1401にて主制御装置81から受信した保留コマンドが大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定する。報知・演出制御装置82のMPU242にて受信したコマンドはRAM244のコマンド格納エリア261に一旦格納される。当該コマンド格納エリア261は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドを受信しているか否かの判定に際しては、コマンド格納エリア261における今回の読み出し対象のエリアに大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応の保留コマンドが格納されているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、変動開始用コマンド等の他のコマンドの読み出しにおいても同様である。
演出態様決定処理においては、ステップS1401にて主制御装置81から受信した保留コマンドが大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定する。報知・演出制御装置82のMPU242にて受信したコマンドはRAM244のコマンド格納エリア261に一旦格納される。当該コマンド格納エリア261は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドを受信しているか否かの判定に際しては、コマンド格納エリア261における今回の読み出し対象のエリアに大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応の保留コマンドが格納されているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、変動開始用コマンド等の他のコマンドの読み出しにおいても同様である。
大当たり対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1402に進む。ステップS1402では、今回受信した保留コマンドがスーパーリーチに対応しているか否かを判定する。スーパーリーチに対応している場合にはステップS1403に進み、操作対応演出可否判定処理を実行する。
操作対応演出可否判定処理においては、操作ボタン75の操作に連動する操作対応演出(上記単発操作対応演出又は連続操作対応演出)とするか否かをROM243の抽選用テーブル記憶エリア251に格納されている操作対応演出用抽選テーブルと抽選用カウンタエリア263に設けられた操作対応演出用抽選カウンタの値とを参照して決定する。
この抽選にて操作対応演出に対応した抽選結果となった場合にはステップS1405に進み、操作対応スーパーリーチ用設定処理を実行した後に、本演出態様決定処理を終了する。一方、操作対応演出に対応した抽選結果にならなかった場合にはステップS1406に進み、操作非対応スーパーリーチ用設定処理を実行した後に、本演出態様決定処理を終了する。
ステップS1405及びステップS1406の設定処理においては、今回受信した保留コマンドに係る遊技回の演出態様としてスーパーリーチA及びスーパーリーチBの何れを実行するかを特定して、当該保留コマンドに含まれる各種情報に演出態様を特定するための情報(操作対応の可否及びスーパーリーチの種類に係る情報)を付加した保留情報を保留情報格納エリア267に記憶する。
ステップS1402の説明に戻り、当該ステップS1402にて否定判定をした場合、すなわちスーパーリーチ対応の保留コマンドではないと判定した場合には、ステップS1407に進み、操作対応演出可否判定処理を実行する。
操作対応演出可否判定処理においては、操作ボタン75の操作に連動する操作対応演出(上記単発操作対応演出又は連続操作対応演出)とするか否かをROM243の抽選用テーブル記憶エリア251に格納されている操作対応演出用抽選テーブルと抽選用カウンタエリア263に設けられた操作対応演出用抽選カウンタの値とを参照して決定する。
この抽選にて操作対応演出に対応した抽選結果となった場合にはステップS1409に進み、操作対応ノーマルリーチ用設定処理を実行した後に、本演出態様決定処理を終了する。一方、操作対応演出に対応した抽選結果にならなかった場合にはステップS1410に進み、操作非対応ノーマルリーチ用設定処理を実行した後に、本演出態様決定処理を終了する。
ステップS1409及びステップS1410の設定処理においては、今回受信した保留コマンドに係る遊技回の演出態様としてノーマルリーチA及びノーマルリーチBの何れを実行するかを特定して、当該保留コマンドに含まれる各種情報に演出態様を特定するための情報(操作対応の可否及びノーマルリーチの種類に係る情報)を付加した保留情報を保留情報格納エリア267に記憶する。
ステップS1401の説明に戻り、当該ステップS1401にて否定判定をした場合、すなわち受信している保留コマンドが完全外れ対応の保留コマンドである場合には、ステップS1411に進み完全外れ用の設定処理を行う。具体的には、今回受信した保留コマンドに係る遊技回の演出態様として完全外れを実行することを特定して、当該保留コマンドに含まれる各種情報に演出態様を特定するための情報を付加した保留情報を保留情報格納エリア267に記憶する。
ここで、保留情報格納エリア267は、第1エリアRc1〜第8エリアRc8を有しており、各エリアにつき1の保留情報を格納可能な構成となっている。各エリアRc1〜Rc8に格納された保留情報は、主制御装置81からシフト時コマンドを受信することにより、すなわち遊技回が開始された場合に、下位エリア側に順にシフトされることとなる。具体的には、第1エリアRc1のデータをクリアするとともに、第2エリアRc2→第1エリアRc1、第3エリアRc3→第2エリアRc2、第4エリアRc4→第3エリアRc3 ・・・ 第8エリアRc8→第7エリアRc7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。報知・演出制御装置82の保留情報格納エリア267においても、主制御装置81の保留球格納エリア232(詳しくは保留エリアRE)と同様に入球先に関係なく保留情報が時系列的にまとめて記憶される構成となっている。詳しくは今回受信したコマンドに含まれる保留数の情報を特定し、第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうちその特定した保留数の情報に対応するエリアに上記各種情報を記憶する。報知・演出制御装置82のMPU242においては、保留情報格納エリア267に記憶された情報に基づいて上記ステップS1003に示した変動開始用処理を行う。
上述した操作対応演出に係る遊技回では、報知・演出制御装置82のMPU242における変動表示制御処理(詳しくは変動中用処理)の一環として、操作対応演出用処理が実行される。操作対応演出用処理は、単発操作対応演出用の処理と、連続操作対応演出用の処理とにより構成されているものの、これらの各処理については大まかな流れが共通となっている。そこで以下、図25のフローチャートを参照して連続操作対応演出用処理について説明し、単発操作対応演出用処理については説明を援用する。
(連続操作対応演出用処理)
連続操作対応演出用処理では、先ずステップS1501にて、連続操作対応演出が発生する遊技回中(変動表示回中)であるか否かを判定する。当該遊技回中でない場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了し、当該遊技回中である場合には、ステップS1502に進む。
連続操作対応演出用処理では、先ずステップS1501にて、連続操作対応演出が発生する遊技回中(変動表示回中)であるか否かを判定する。当該遊技回中でない場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了し、当該遊技回中である場合には、ステップS1502に進む。
既に説明したように連続操作対応演出は、連発操作に対応する演出と特定単発操作に対応する演出とが組み合わされてなる。ステップS1502では、連発操作の示唆が行われたか否かを判定する。本パチンコ機10では、連続操作対応演出を開始する場合、操作ボタン75を複数回繰り返し操作するように遊技者に促す連発操作示唆用画像(連発操作催促用画像)が図柄表示装置41の表示画面41aに表示される。例えば、当該連発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、「ボタンを連打して!」といった文字が表示される。なお、連発操作の示唆は図柄表示装置41の表示画面41aにおけるものに限定されることはなく、表示画面41aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部64から出力される音声により連発操作の示唆を行うようにしてもよい。
ステップS1502において、連発操作の示唆が行われた後でないと判定した場合には、ステップS1503に進む。ステップS1503では、連発操作の示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、表示画面41aにおける図柄の変動表示の態様が通常変動表示からリーチ表示に切り替わった後の所定のタイミングであるか否かを判定する。
連発操作の示唆の開始タイミングでない場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。連発操作の示唆の開始タイミングである場合には、ステップS1504にて、連発操作示唆用画像の設定処理を実行する。これにより、図柄表示装置41の表示画面41aにおいては図柄群が縮小表示領域TEへ縮小表示されるとともに、変動表示領域MEの中央に連発操作示唆用画像が表示される。なお、当該画像の表示は、予め定められた示唆期間に亘って継続される。
続くステップS1505では、連発操作待ち状態の設定処理を実行する。具体的には、RAM244における各種フラグ格納エリア266に連発操作待ちフラグを格納する。その後、本連続操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS1502にて連発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS1506に進む。ステップS1506では、RAM244の各種フラグ格納エリア266に連発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、連発操作待ち状態か否かを判定する。
連発操作待ち状態である場合には、ステップS1507に進む。ステップS1507では、操作ボタン75が操作されたか否かを判定する。操作ボタン75の操作の有無は、既に説明したように、MPU242におけるタイマ割込み処理のセンサ監視処理にて監視される。ステップS1507では、当該監視処理の処理結果が操作ボタン75の操作が発生しているとする処理結果である場合(具体的には、RAM244における各種フラグ格納エリア266に操作有りフラグが格納されている場合)には、ステップS1508に進み、操作受付用画像の設定処理を実行する。これにより、図柄表示装置41の表示画面41aにおいて操作受付用画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、キャラクタの表示内容が操作発生に対応したものとなるように動画表示される。
ステップS1508の処理を実行した後は、ステップS1509に進み、繰り返しの操作回数が上記コマンド判定処理にて決定された規定操作回数に達しているか否かを判定する。具体的には、RAM244の各種カウンタエリア265に設けられた連発操作用カウンタの値は、ステップS1507にて肯定判定される度に「1」ずつ加算される構成となっており、このカウンタ値と規定操作回数とを比較して判定を行う。なお、連発操作用カウンタの値は、連発操作待ちフラグが消去された場合に初期化(0クリア)される。
ステップS1509にて肯定判定をした場合にはステップS1510に進み、連発操作完了用画像の設定処理を行う。これにより、図柄表示装置41の表示画面41aにて連発操作の終了を促す画像が表示されることとなる。
ステップS1510の処理を実行した後はステップS1511に進み、特定単発操作待ち状態の設定処理を行う。具体的には、RAM244における各種フラグ格納エリア266に特定単発操作待ちフラグを格納する。つまり、連続操作対応演出においては、連発操作が完遂されたことを条件として、特定単発操作を特定単発操作が許容される。
続くステップS1512では特定単発操作示唆用画像の設定処理を実行する。かかる処理を行うことで、操作ボタン75を1回操作するように遊技者に促す特定単発操作示唆用画像(特定単発操作催促用画像)が図柄表示装置41の表示画面41aにて表示される。例えば、当該単発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、「ボタンを押して!」といった文字が表示される。なお、特定単発操作の示唆は図柄表示装置41の表示画面41aにおけるものに限定されることはなく、表示画面におけるものに加えて又は代えてスピーカ部64から出力される音声により特定単発操作の示唆を行うようにしてもよい。
特定単発操作用示唆画像の設定処理によって設定された画像については、連発操作完了用画像が所定の期間に亘って表示された後のタイミングで表示される。
ステップS1507及びステップS1509の各処理にて否定判定をした場合には、ステップS1513に進む。ステップS1513では連発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM244の各種カウンタエリア265に設けられた連発操作受付期間用カウンタの値を参照して、受付終了タイミングとなっていないかを判定する。この連発操作受付期間用カウンタについては、ステップS1513にて否定判定をする度に更新される。そして、この連発操作受付期間用カウンタの値が所定の値となった場合に、ステップS1513にて肯定判定をし、所定の値となっていない場合には否定判定をする。
ステップS1513にて否定判定をした場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS1513にて肯定判定をした場合には、ステップS1514に進む。ステップS1514では、受付終了示唆用画像の設定処理を行う。これにより、表示画面41aに連発操作の受付期間が終了した旨を示す画像が表示されることとなる。
ステップS1514又はステップS1512の処理を実行した後は、ステップS1515にて連発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本連続操作対応演出用処理を終了する。連続操作待ち状態の解除処理では、RAM244の各種フラグ格納エリア266に格納された連発操作待ちフラグを消去する。
再びステップS1506の説明に戻り、同ステップS1506にて否定判定をした場合、すなわち連発操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS1516に進む。ステップS1516においては、特定単発操作待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM244の各種フラグ格納エリア266に特定単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、特定単発操作待ち状態であるか否かを判定する。
特定単発操作待ち状態である場合にはステップS1517に進む。ステップS1517では、ウェイト期間を経過したか否かを判定する。特定単発操作待ち状態の設定処理を行った際には、各種カウンタエリア265のウェイト期間用カウンタに所定の値が入力される。このウェイト期間用カウンタの値はステップS1517にて否定判定される度に更新(「1」ずつ減算)され、その値が所定の値(例えば「0」)となった場合にステップS1517にて肯定判定される。このように、ウェイト期間を設定することで、連発操作→特定単発操作の間で押圧操作が無効となる期間が存在している。
ステップS1517にて肯定判定をした場合、すなわちウェイト期間中でないと判定した場合には、ステップS1518に進む。ステップS1518では特定単発操作が行われたか否か、すなわち操作ボタン75が操作されたか否かを判定する。操作ボタン75の操作の有無は、既に説明したように、MPU242におけるタイマ割込み処理のセンサ監視処理にて監視される。ステップS1518では、当該監視処理の処理結果が操作ボタン75の操作が発生しているとする処理結果である場合(具体的には、RAM244における各種フラグ格納エリア266に操作有りフラグが格納されている場合)には、肯定判定をしてステップS1519に進む。ステップS1519にて操作受付用画像の設定処理を実行することで、表示画面41aにて操作受付用画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、キャラクタの表示内容が操作発生に対応したものとなるように動画表示される。
ステップS1519の設定処理を実行した後はステップS1520に進み、特定単発操作待ち状態の解除処理を実行する。具体的には、RAM244における各種フラグ格納エリア266に格納された特定単発操作待ちフラグを消去する。
その後、ステップS1521にて結果表示画像の設定処理を実行する。ステップS1521の処理を実行することにより、表示画面41aにて結果表示画像が表示される。具体的には、今回の遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回である場合にはスーパーリーチに対応するキャラクタ画像が表示され、ノーマルリーチ対応の遊技回である場合にはノーマルリーチに対応するキャラクタ画像が表示される。
ステップS1521の処理を実行した後、ステップS1516,S1518にて否定判定をした場合、ステップS1517にて否定判定をした場合には、ステップS1522に進む。ステップS1522では、操作対応演出を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS1522にて否定判定をした場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS1523にて肯定判定をした場合、すなわち操作対応演出の終了タイミングである場合には、ステップS523にて表示復帰処理を実行し、本連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1523における表示復帰処理では、それまで縮小表示領域TEに縮小表示されていた図柄群を元の表示領域に復帰させるための表示復帰コマンドを表示制御装置212に出力するための処理を行う。このように縮小表示が解除された場合、スーパーリーチに対応する遊技回においては最終的に表示画面41aに表示されていたキャラクタ画像の表示が継続されることとなり、ノーマルリーチに対応する遊技回においてはキャラクタ画像が非表示となる。
ここで、連続操作対応演出が実行される場合の図柄表示装置41における表示内容や操作ボタン75の操作態様について、図26のタイミングチャートを参照しながら説明する。
t1のタイミングにて連続操作対応演出が実行される遊技回(変動表示回)が開始されると、それまで停止表示されていた各図柄列Z1〜Z3の変動表示が開始される。その後、先ず上図柄列Z1が停止表示され、続いてt2のタイミングで下図柄列Z3が停止表示される。この際、上述した有効ライン上に同じ図柄(図26においては「6」図柄及び「7」図柄)が停止表示されることで、リーチ表示が開始される。リーチ表示が開始された後のt3のタイミングにて、リーチ図柄が表示画面41aの上部(縮小表示領域TE)に縮小表示され、表示画面41aの中央部分に女の子を模したキャラクタ画像が表示される。その後、t4のタイミングでは、表示画面41aに操作ボタン75の連打を促すメッセージ(例えば「ボタンを連打して!」)が表示され、これとともに連発操作待ち状態に切り替わる。
遊技者によって操作ボタン75の押圧操作が繰り返されることで、表示画面41aの側方に配された連発操作対応の操作受付回数表示部94bの表示が変更される。具体的には、操作回数に応じてそれまで消灯状態となっていた発光体(LED)が点灯状態に切り替わることで、遊技者に操作回数が示唆される。これに合わせて、表示画面41aに表示されている女の子を模したキャラクタ画像には当該キャラクタを囲むようにしてエフェクトが表示され、操作回数が増すことで、当該エフェクトが大きくなるように表示される。
ここで、本実施の形態においては、連発操作が示唆されてから、操作完了となるまでの操作回数が多くなるほど大当たりに当選している期待度が高くなるように設定されている。このため、遊技者は1回でも多く押圧操作ができるように期待しながら操作を行うと想定され、押圧操作に対する注目度の向上が図られている。
繰り返しの押圧操作による操作回数が予め設定された規定操作回数に到達したt6のタイミングにて、表示画面41aに連発操作が完了した旨を示す画像が表示される。このt6のタイミングにて、操作ボタン75の押圧操作が一時的に無効化され、その後t7のタイミングでは特定単発操作を受け付ける状態に切り替わる。これに合わせて、表示画面41aには特定単発操作(1度の押圧操作)を促す画像が表示される。
特定単発操作を促す画像が表示された後のt8のタイミングにて、操作ボタン75が操作された場合には、操作完了画像が遊技結果等に応じて表示される。具体的には、今回の遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回でない場合には、操作示唆用画像の表示が開始される前の表示内容となり、今回の遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回である場合には、当該スーパーリーチに対応するキャラクタ画像が表示される。後者の場合には縮小表示の解除後も変動表示の終了までキャラクタ画像の表示が継続され、前者の場合には縮小表示の解除に合せてキャラクタ画像が非表示となる。
その後、tc9のタイミングでは中図柄列が停止表示され、遊技結果が明示されることとなる。具体的には、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回でない場合には外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回である場合には大当たりに対応した図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、単発操作対応演出については、リーチ表示への移行直後に遊技者に対して操作ボタン75の操作を促すメッセージ等が表示され、操作ボタン75の操作が行われたことに基づいてスーパーリーチに発展するか否かの分岐が生じる構成となっている。つまり、単発操作対応演出についても、上記連続操作対応演出と同様に分岐演出の1つを構成しているものの、その内容が連続操作対応演出と比較して簡素化されている。
各遊技回においては図柄表示装置41の表示画面41aにて表示演出を行う場合に、当該表示演出に併せてスピーカ部64から演出音が出力されることにより、遊技への注目度の向上が図られている。スピーカ部64から出力される演出音の音源としてはバックグラウンドミュージック(BGM)、セリフ等の音声、効果音が設けられており、遊技進行(演出進行)に応じてこれら音源が単独で又は組み合わされた状態で出力される構成となっている。
パチンコ機10が遊技ホール等の島設備に設置されている状態では、パチンコ機10の周囲の音(例えば騒音)が設置場所等の環境条件に応じて様々となり得る。折角上述した音演出を行ったとしても、演出音が騒音等に紛れてしまう等して遊技者に聞こえなければ音演出の存在意義が薄れてしまう。一方、周囲の騒音が小さい状況にて音量が過剰となれば、遊技者が不快に感じることが多くなる。また、音量が過剰な状態では、遊技ホール従業員や遊技者に騒音性難聴等の健康被害が発生するリスクが増大するとともに、災害や犯罪発生時に、遊技ホール側の避難指示や誘導が困難になるリスクをはらむこととなる。このような事情に配慮して、本実施の形態に示すパチンコ機10にはスピーカ部64の音量を調節可能な音量調節機能が付与されている。以下、この音量調節に係る構成について説明する。
スピーカ部64は、報知・演出制御装置82(詳しくは報知・演出制御基板241)に電気的に接続されており、当該報知・演出制御装置82からの信号に基づいて音を出力する音出力手段を構成している。報知・演出制御装置82のROM243には上述した各種音源を記憶する音源記憶エリア253が設けられている。遊技進行に応じてこの音源記憶エリアに記憶された各種音源を参照し、スピーカ部64への出力信号が生成されることとなる。このように、出力信号を生成する場合には、その時点で設定されている音量設定値268が参照される。本実施の形態においては、音量が複数段階に、詳しくは「1」〜「5」の5段階に分かれており、「1」 < 「2」 < ・・・ <「5」の順にスピーカ部64から出力される音量が大きくなるように構成されている。
報知・演出制御装置82のMPU242においては、音量設定スイッチ366の操作、及び音声認識装置213から入力された音声コマンドに基づいて音量を変更する音量変更用処理が実行される。
音量設定スイッチ366は、本実施の形態においては、「1」〜「5」の5段階のいずれか一を設定することができる。音量設定スイッチ366は、ロータリースイッチやDIPスイッチのような機械的なスイッチでもよいし、上下のキーと、図柄表示装置41の画像表示を組み合わせたソフトウェア的な音量設定の仕組みであってもよい。音量設定スイッチ366により設定する音量は、遊技機10の最大音量を規定するものとし、後述する音声認識装置213から入力された音声コマンドによる音量設定では、音量設定スイッチ366で設定した最大音量を超えないように処理するものとする。
(音声認識装置の動作)
音声認識装置213は、図18に示すように、信号処理部363、特徴抽出部362、認識部361から構成される。
音声認識装置213は、図18に示すように、信号処理部363、特徴抽出部362、認識部361から構成される。
信号処理部363は、マイク部67から入力された音声のアナログ信号をAD変換してデジタル化し、プリエンファシスフィルタをかけて高域成分を強調する。次に、特徴抽出部362が、そのデジタルの連続信号にハミング窓をかけることにより、所定の時間毎に区切って複数のフレームを作成し、フーリエ変換することにより、フレーム毎に周波数成分を抽出する。そして、メル尺度上等間隔に設定した周波数領域のバンドパスフィルタをかけた後バンド毎に積分する。これにより、バンドが20あるとすれば、20の数値が得られることとなる。更に、それらの数値の対数をとって、その対数値を離散コサイン変換する。このようにして得られた数値のうち低次のもの、例えば20個の数値のうち低次の12個がMFCC(メル周波数ケプストラム係数)と呼ばれる音声認識における特徴量である。
認識部361は、特徴抽出部362がフレーム毎に算出したMFCCを、音響的特徴を表すモデルである隠れマルコフモデルによって連結して音素(母音、子音、半母音など)を得る。そして、単語発音辞書、言語モデルに基づいて、得られた音素の組み合わせに対応する単語、または文章を認識するのである。識別部361は、認識した単語、または文章を報知・演出制御基板241へ出力するが、文字列として出力してもよいし、入力が期待される単語、または文章をあらかじめ登録しておき、その登録コードを出力してもよい。以下、特に断らない限り、識別部361は音声を認識した結果を文字列として報知・演出制御基板241へ出力するものとして説明する。
識別部361から音声を認識した結果を文字列として入力された報知・演出制御基板241のMPU242は、その文字列が音声コマンドテーブル254に記憶されているかどうか検索する。その結果、音声コマンドテーブル254に入力された文字列が存在した場合、対応する処理を行う。
図27は、音声コマンドテーブルの一例を説明するための図である。識別部361から入力された文字列が「音量設定1」であった場合、音声コマンドテーブルの番号1の音声コマンドと一致するので、対応する処理を行う。すなわち、音量設定値268に「1」を書き込むのである。MPU242は、音量設定値268に設定された音量で演出音を出力するので、音声で指定した音量で演出音が出力されるようになるのである。
番号2から5の音声コマンドの場合も同様に処理し、2から5のいずれか一の値を音量設定値268に設定することとなる。なお、番号1から5のいずれの場合も、設定しようとする値が、音量設定スイッチ366で設定された音量以下である場合のみ音量設定値268に設定するものとする。音量設定スイッチ366により設定する音量は、遊技機10の最大音量だからである。
音量設定値268が更新されたことを契機に、MPU242は、現在の音量設定値を音声出力するようにしてもよい。例えば、音量が「3」に設定された場合に、「音量を3に設定しました」と音声出力するのである。こうすれば、音声コマンドを発した者は、自分が発声した音声コマンドが正確に認識されたことと、自分が設定した音量が適切であったかどうかを同時に確認することができるのである。この、現在の音量設定値の音声出力は、音量確認スイッチ367が操作された場合に、随時行うようにしてもよい。現在の音量設定値の確認のみ必要な場合に便利である。
図27の、番号6から10の音声コマンドは、上述した現在の音量設定値の出力音声と同一である。これらの動作について、番号9の場合を代表例として説明する。識別部361から入力された文字列が「音量を4に設定しました」であった場合、音声コマンドテーブルの番号9の音声コマンドと一致するので、対応する処理として「4」が音量設定スイッチ366で設定された音量以下である場合、音量設定値268に「4」を設定する。
このようにすれば、現在の音量設定値を操作者に伝えるための音声が、同時に遊技機に対しては音量設定の音声コマンドとして機能させることができるので、ある遊技機が現在の音量設定値を音声出力した場合に、当該遊技機とは別の近隣の遊技機が、音量設定値を合わせることができるのである。なお、音声出力した遊技機が、自分自身の音声を認識して無限ループしないように、音声出力中は音声認識機能を抑制する、または、音声認識した結果を無視する、などの処理を行ってもよい。
このときの動作を、図28を用いて説明する。図28は隣接する遊技機との関係を説明するための図である。
遊技機10Aが現在の音量設定値を音量設定値268から読出し、それに対応する音声「音量を4に設定しました」をスピーカ部64から出力する。その音声は、遊技機10Bのマイク部67から入力され、遊技機10Bの音量設定値268に「4」が書き込まれる。こうして、遊技機10Bの音量設定値268の値が、遊技機10Aの音量設定値268の値と同じ値になるのである。
また、現在の音量設定値の音声出力をする場合に、音量設定値に続けて、音量設定指示識別情報269の値を音声出力してもよい。音量設定指示識別情報とは、個々の音量設定指示を区別するための情報で、音声認識した音量設定指示音声が、新たな指示なのか、既に実行済の指示なのか判断する手がかりとなる情報である。番号6から10の音声コマンドと、それに続く音量設定指示識別情報を音声認識すると、その認識した値を音量設定指示識別情報269の値と比較する。両者が一致した場合は、既に実行済の指示なので、特段の処理は行わない。両者が一致しなかった場合は、新たな指示であるので、音量設定値268に認識した音声コマンドに対応する音量を書き込むとともに、音量設定指示識別情報269に、音声コマンドの後に認識した音量設定指示識別情報を書き込む。その後、現在の音量設定値の音声出力をするのである。
なお、音量設定指示識別カウンタ271は、音量設定指示識別情報269の値と異なるように、適宜MPU242が更新しているカウンタである。そして、番号1から5の音声コマンドを認識して音量設定値268を更新した場合は、音量設定指示識別情報269を音量設定識別カウンタ271の値に書き換えた後、現在の音量設定値と音量設定指示識別情報を音声出力するのである。
このときの動作を、図28を用いて説明する。
遊技機10Aには当初、音量設定値268に「3」が、音量設定指示識別情報269に「8703」が、音量設定指示識別カウンタ271に「0341」が設定されているものとする。また、音量設定スイッチ366には「4」が設定されているものとする。この遊技機10Aに対して、例えば遊技場の従業員が「音量設定2」という音声コマンドを入力した場合、遊技機10AのMPU242は、番号2の音声コマンドを認識し、それに対応する音量「2」は音量設定スイッチ366に設定された「4」よりも小さいので、音量設定値268に「2」を設定し、音量設定指示識別情報269に音量設定識別カウンタ271の値である「0341」を設定し、「音量を2に設定しました0341」という音声をスピーカ部64から出力する。その音声が遊技機10Bのマイク部67から入力され、遊技機10BのMPU242は、入力された音声が番号7の音声コマンドと「0341」という音量設定指示識別情報を認識する。「0341」は、遊技機10Bの音量設定指示識別情報269に設定された「8703」と異なるので、音量設定値268に「2」を設定し、音量設定指示識別情報269に認識した値である「0341」を設定し、「音量を2に設定しました0341」という音声をスピーカ部64から出力する。この音声は、遊技機10Aマイク部67から入力され、番号7の音声コマンドとその後に続く「0341」が認識されるが、「0341」は、音量設定指示識別情報269に設定されている値と一致するので、MPU242は、特段の処理を行わない。したがって、遊技機10Aと遊技機10Bとの間で番号6から10の音声コマンドを際限なく繰り返すという事態は生じない。一方、遊技機10Aとは別の遊技機10Cが遊技機10Bの近隣に存在した場合、遊技機10Cは遊技機10Bによる「音量を2に設定しました0341」という音声コマンドによって音量をそれに合わせるのである。このように、次から次へと音声コマンドが伝搬していき、遊技場の従業員の手を煩わせることなくそこにある遊技機の音量が同じ値に設定されるのである。
音量確認スイッチ367が操作された場合に、現在の音量設定値の音声出力「音量を2に設定しました」に続けて音量設定指示識別情報269の値を音声出力してもよい。その音声を認識する近隣の遊技機は、音声コマンドに続く音量設定指示識別情報の値が一致するので、特段音量設定動作をすることがなく、操作者は設定音量の確認のみ行うことができる。
また、音量確認スイッチ367が操作された場合に、現在の音量設定値の音声出力「音量を2に設定しました」に続けて、音量設定指示識別カウンタ271の値を音声出力し、音量設定指示識別情報269に書き込むようにしてもよい。この場合、その音声を認識した近隣の遊技機は、音量設定指示識別情報の値が一致しないので、認識した音声コマンドに従い、音量を設定することとなる。こうして、操作者は、設定音量の確認を行うとともに、近隣の遊技機の音量を再設定することができるのである。
図27の番号1から10の音声コマンドを認識して実行する場合、当該音声コマンドに付随して遊技機10の型式が属するグループ名が認識されていることを条件としてもよい。遊技機の型式が属するグループ名とは、当該遊技機の型式の属性のことで、製造業者、シリーズ名、製造時期など複数あり、一に限定されない。また、付随してとは、音声コマンドの前、または、後に連続して存在したり、音声コマンド中に存在したりすることである。例えば、遊技機10を製造業者である株式会社三洋物産が製造した場合に、単に「音量設定3」を認識しただけでは、音量設定を実行しないが、「三洋物産の音量設定3」を認識した場合に、「音量設定3」の音声コマンドに付随して、遊技機の型式が属するグループ名として「三洋物産」が認識されているので、音量設定を実行するのである。
音量設定値は、スピーカ部64から出力する音量を指定するものであるが、音量の絶対値を指定するものではないので、音量設定値が同一であっても、製造業者が異なれば実際の音量も当然に異なるし、同じ製造業者の遊技機であっても、機種によってスピーカ部の構成や、音出力手段の回路構成が異なるなどの事情があれば、実際の音量が異なる場合もあり得る。そのような場合に、実際の音量を合わせるために、遊技機に応じて音量設定値を異なる設定にする必要性が生じる。グループ名を指定することで、遊技機に応じた音量設定を行うことができるようになるのである。
また、グループ名に対応した音量オフセット情報を持ち、音声認識した音量設定値に加算して新たな音量設定値としてもよい。グループに属する遊技機の型式があらかじめ分かっている場合、当該グループ内での自己の型式の相対的な音量差も分かることとなるので、当該音量オフセット情報により、その音量差を補正し、実際の音量が同じになるように音量設定するのである。例えば、「三洋物産の音量設定3」を音声認識した場合、三洋物産製の遊技機の型式の中で、自己の型式の音量は、基準とする型式の音量と比較して1段階音量が小さいとすると、音量オフセット情報として「1」を持ち、音声認識した音量設定値3に、音量オフセット情報の1を加算して、4を音量設定するのである。
図27の番号11の「緊急放送」、番号12の「火事です」、番号13の「地震発生」はいずれも地震や火事など自然災害だけでなく、テロなど緊急事態全般の発生を告げる音声コマンドである。これらの音声コマンドを認識した場合、MPU242は音量設定値268に「1」を書き込むことで、これ以降の音量を最小にする。遊技機の効果音を静かにさせることで、遊技ホール従業員による遊技客の避難誘導や情報伝達などに支障をきたさないようにすることができるのである。これらの音声コマンドは、緊急事態に際して遊技機の音量を最小にする、という機能が目的なので、ここに列挙した音声コマンドに限定されず、同様の趣旨の音声コマンドのバリエーションが含まれる。
なお、緊急事態を告げる音声が店内放送であることを認識した場合に、音量設定を最小にするようにしてもよい。遊技客のいたずらや、会話中に偶然出現した音声により誤動作し、緊急事態でないにもかかわらず緊急事態対応をしてしまうことを防止することができる。具体的には、一例として、店内放送の音声信号経路に、人間の認識には大きな影響を与えない程度に周波数成分が一部変わるようなフィルタ回路を設け、認識部361の音響モデルをそのような周波数成分の音声に対応させることによる。
認識部361について、音響的モデル、単語発音辞書、言語モデルを調整することで、言語ではない音声を認識するようにしてもよい。その場合、認識部361が出力するのは文字列とは異なり、その認識した音声を示す登録コードである。図27において、言語ではない音声コマンドを認識した場合は、「(緊急地震速報音)」のように括弧内にその音声の意味を表記するものとする。
番号14の「(緊急地震速報音)」は、地震発生時に携帯電話やテレビ等から発せられる警告音を認識した場合である。この場合は、前述の番号11から13で説明した緊急事態発生時の対応と同様に、遊技機の音量を最小に設定する。
番号15の「(不正検知報知音)」は、磁石センサ、電波センサ、振動センサなどのセンサにより不正行為を検知した場合の報知音が音声コマンドとして認識された場合である。この場合は、音量を一時的に最小に設定する。周囲の遊技機が静かになることで、どの遊技機で不正行為が行われたのか遊技ホール従業員が認識し易くなる。不正行為に対する対処が済めば、周囲の遊技機は音量設定値を元に戻す必要があるので、音量を最小に設定するのは一時的である。具体的には、MPU242は、一時的音量設定値270に「1」を書き込む。そして、不正検知報知音を認識した後一定時間経過後に、または、不正検知報知音を認識しなくなってから一定時間経過後に、一時的音量設定値270の値を音量設定値268の値と同じ値に戻す。そして、音声出力をする際に、一時的音量設定値242の値が音量設定値268と異なる場合は一時的音量設定値242の設定値を優先して音量として採用するよう処理する。
番号16の「(エラー検知報知音)」は、球詰まりのように遊技機のエラー状態や、扉解放のように通常の遊技状態ではない状態の報知音が音声コマンドとして認識された場合である。この場合、周囲の遊技機が一時的に音量を最小にすることで、対象の遊技機を遊技ホール従業員が認識し易くなる。このようなエラー状態は永続的に続くのではなく、遊技ホール従業員が対処すれば通常状態に戻るので、周囲の遊技機が音量を最小にするのは一時的でよい。具体的には、エラー報知音を認識した後一定時間経過後に、または、エラー報知音を認識しなくなってから一定時間経過後に、音量設定値を元の値に戻す。
番号17の「(RAMクリア報知音)」は、遊技機のバックアップRAMがクリアされた場合に出力される報知音が音声コマンドとして認識された場合である。この報知音に続けて、または、この報知音の代わりに「RAMクリアされました」という音声が出力され、番号18の音声コマンドとして認識される場合もある。この場合、現在の音量設定値を音声出力する。例えば、現在の音量設定値が「3」であったとすると、「音量を3に設定しました」という音声を出力するのである。これは、番号6から10の音声コマンドでもあるので、「RAMクリアされました」という音声出力をした近隣の遊技機は、それを音声認識してRAMクリアにより初期化されてしまった音量設定値268を近隣の遊技機の音量設定値に合わせることができる。RAMクリアした場合、遊技ホール従業員は、その遊技機の音量設定をやり直さなければならないので、その手間が省けて便利である。
ここまで音声認識した結果を、音出力手段の音量制御をするために利用する実施の形態を説明したが、発光手段や可動装飾物など演出全般に応用してもよい。ここでは、一例として、大当りやリーチの演出への応用を説明する。
大当り、または、リーチ状態になった遊技機は、興趣を添えるため、通常とは異なる効果音や発光手段による派手な演出を行う。その際、従来は、通常とは異なる演出を行うのは、大当り、またはリーチ状態になった当該遊技機のみであり、近隣の通常状態の遊技機は、通常通りの地味な演出のままである。ここで、大当り演出効果音、または、リーチ演出効果音を音声認識した場合に、大当りやリーチ状態の演出ほど派手ではないが、通常状態よりは派手な演出を行うような応用をしてもよい。
その結果、大当りやリーチ状態の遊技機を中心に、複数の遊技機が、発光手段、可動装飾物、効果音などにより、少し派手な演出をすることとなり、単独の遊技機による演出では得ることのできない興趣を得ることができるのである。
以上詳述した第1の実施の形態によれば以下の優れた効果が期待できる。
音声による指示で音量調節を可能とすることにより、例えば遊技機本体12を外枠11に対して開放状態にして音量設定スイッチを操作するとか、図柄表示装置41を見ながら操作部75を操作することと比較して作業量が少なくなる。これは、特に設置台数が多い場合、音量設定作業の省力化に貢献する。また、開店準備作業において、店内放送により音量設定指示をすれば、多数の遊技機が設置されていても音量設定作業は短時間で終了するので、開店準備作業が劇的に改善する。
ある遊技機が現在の音量設定値を音声出力した場合に、当該遊技機とは別の近隣の遊技機が、音量設定値を合わせることができるので、操作者は、設定音量の確認を行うとともに、近隣の遊技機の音量を再設定することができる。
音量設定値の音声出力をしている間音声認識機能を休止することにより、音声出力した遊技機が、自分自身の音声を認識して音量設定してしまうという、不要な動作を簡単に抑制することができる。
音量設定をした後、自動的に音量設定値を音声出力することにより、近隣の遊技機が当該音声を音声認識して、自動的に音量設定値を音声出力する動作が、次から次へと伝搬していき、遊技場の従業員の手を煩わせることなくそこにある遊技機の音量が同じ値に設定することができる。また、その際、音量設定指示識別情報が一致しない場合のみ、音声認識した音量に設定することにより、複数の遊技機間で音声コマンドを際限なく繰り返すという事態を回避することができる。
音量設定値が同一であっても、製造業者や機種ががなれば、実際の音量が異なる場合もあり得る。そのような場合に、グループ名を指定することで、遊技機に応じた音量設定を行うことができるようになる。また、グループに属する遊技機の型式があらかじめ分かっている場合、当該グループ内での自己の型式の相対的な音量差も分かることとなるので、当該音量オフセット情報により、その音量差を補正し、実際の音量が同じになるように音量設定することができる。
地震や火事など自然災害だけでなく、テロなど緊急事態全般の発生を告げる音声を認識した場合、これ以降遊技機の音量を最小にし、遊技機の効果音を静かにさせることで、遊技ホール従業員による遊技客の避難誘導や情報伝達などに支障をきたさないようにすることができる。また、緊急事態を告げる音声が店内放送であることを認識した場合に、音量設定を最小にするようにすることで、遊技客のいたずらや、会話中に偶然出現した音声により誤動作し、緊急事態でないにもかかわらず緊急事態対応をしてしまうことを防止することができる。
磁石センサ、電波センサ、振動センサなどのセンサにより不正行為を検知した場合の報知音が音声コマンドとして認識された場合、当該遊技機は不正報知音を発するとともに、その周囲の遊技機が静かになることで、どの遊技機で不正行為が行われたのか遊技ホール従業員が認識し易くなる。その際、不正行為に対する対処が済めば、周囲の遊技機は音量を小さくしたままでいる必要はないので、音量設定値が自動的に元の音量に戻れば音量設定の手間がかからず、便利である。
球詰まりのように遊技機のエラー状態や、扉解放のように通常の遊技状態ではない状態の報知音が音声認識された場合、周囲の遊技機が一時的に音量を最小にすることで、対象の遊技機を遊技ホール従業員が認識し易くなる。その際も、遊技ホール従業員がエラーに対処すれば通常状態に戻るので、そのタイミングで音量設定値が自動的に元の音量に戻れば音量設定の手間がかからず、便利である。
バックアップRAMがクリアされた遊技機は、音量設定値もクリアされているので、遊技ホール従業員は、その遊技機の音量設定をやり直さなければならないところ、近隣の遊技機が発する音量設定指示音声を音声認識し、自動的に音量設定が完了するので、従業員の手間が省けて便利である。
従来は、大当り、またはリーチ状態になった当該遊技機のみが通常とは異なる派手な演出を行っていたが、本発明によれば、大当りやリーチ状態の遊技機を中心に、複数の遊技機が、発光手段、可動装飾物、効果音などにより、少し派手な演出をすることとなり、単独の遊技機による演出では得ることのできない興趣を得ることができるのである。
<第2の実施の形態> 上記第1の実施の形態においては、音声認識装置213の機能は、音声認識機能に限定されていたが、本実施の形態においては音量調節機能も有していることを特徴の一としている。
以下、図29のブロック図を参照して音声認識装置214とその動作について説明する。信号処理部363、特徴抽出部362、認識部361については、上記第1の実施の形態における音声認識装置213と同様である。認識部361の出力は、音声認識制御部364に入力される。
音声認識制御部361は、上記第1の実施の形態における音声コマンドテーブル254、音量設定値268、音量設定指示識別情報269、一時的音量設定値270、音量設定指示識別カウンタ271に相当する領域を内部の記憶手段に有している。音声認識をした結果の文字列を音声コマンドテーブル254から検索し、対応する音量設定処理を行うことは、上記第1の実施の形態と同様なので、説明を省略する。
アンプ部365は、報知・演出制御基板245が出力する音声信号を、スピーカ部64を駆動できるように電力増幅するもので、音声認識制御部361からの制御信号に基づいてスピーカ部64が出力する音量を制御する。
音量設定スイッチ366の出力は、音声認識制御部361に入力され、遊技機10の最大音量を設定する。
音声認識した結果を、音量設定に使用するだけであれば、音声認識装置214内だけですべて処理できるので、報知・演出制御基板245に対して出力する必要はないが、後述するように発光手段や効果音による演出制御にも使用する場合は、報知・演出制御基板245に対して音声認識した結果の文字列を出力するようにしてもよい。
以上詳述した第2の実施の形態によれば以下の優れた効果が期待できる。
音声による指示で音量調節を行う機能が音声認識装置214だけで完結するので、従来通りの構成の、報知・演出制御装置82、あるいは、報知・演出制御基板245をそのまま使用することができ、開発工数の削減や、製造コストの削減に貢献する。
また、報知・演出制御基板245に対して音声認識装置214から音声認識した結果を出力しない構成とすれば、それだけ報知・演出制御基板245の動作に影響を与える入力信号は増加しないこととなり、誤動作や不正改造についてのリスクを上げないようにすることができる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、「例えばパチンコ機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた入球部への入球を契機として絵柄の可変表示(表示演出)を行う絵柄表示手段を備えているものがある。この種の遊技機においては絵柄表示手段の表示画面にて実行される各種表示演出に併せてスピーカからBGM等の演出音を出力することにより、遊技への注目度の向上が図られている。遊技ホール等の島設備に遊技機が設置されている状態では、遊技機の周囲の音(例えば騒音)が設置場所等の環境条件に応じて様々となり得る。このような事情に配慮して、スピーカの音量を所定の操作により調節可能な音量調節手段が設けられたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した音量調節を行う遊技機においては、音量調節機能を上手く発揮させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示により指定された音量設定値に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示により指定された音量設定値に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1に示すように音声による指示で音量調節を可能とすることにより、例えば遊技機本体12を外枠11に対して開放状態にして音量設定スイッチを操作するとか、図柄表示装置41を見ながら操作部75を操作することと比較して作業量が少なくなる。これは、特に設置台数が多い場合、音量設定作業の省力化に貢献する。また、開店準備作業において、店内放送により音量設定指示をすれば、多数の遊技機が設置されていても音量設定作業は短時間で終了するので、開店準備作業が劇的に改善する。
特徴A2.音量設定値(音量設定値268)を音声として音出力手段(スピーカ部64)から出力する遊技機であって、当該音量設定値の音声を音声認識手段(音声認識装置213)が音声認識した場合に、当該音声認識した音量設定値を新たな音量設定値として設定することを特徴とする遊技機。
特徴A2に示すように現在設定されている音量設定値を音声出力することができ、当該音声を音声認識した場合に、当該音声の音量設定値を新たな音量設定値として設定するということは、現在の音量設定値を操作者に伝えるための音声が、同時に遊技機に対しては音量設定の音声コマンドとして機能するということである。こうすることで、ある遊技機が現在の音量設定値を音声出力した場合に、当該遊技機とは別の近隣の遊技機が、音量設定値を合わせることができるのである。したがって、操作者は、設定音量の確認を行うとともに、近隣の遊技機の音量を再設定することができるのである。
特徴A3.音量設定値の音声を音出力手段(スピーカ部64)から出力している間は、音声認識機能(音声認識装置213)を休止することを特徴とする遊技機。
特徴A3に示すように音量設定値の音声出力をしている間音声認識機能を休止することにより、音声出力した遊技機が、自分自身の音声を認識して音量設定してしまうという、不要な動作を簡単に抑制することができる。
特徴A4.音量設定をした後、自動的に音量設定値を音声として音出力手段(スピーカ部64)から出力する遊技機。
特徴A4に示すように音量設定をした後、自動的に音量設定値を音声出力することにより、近隣の遊技機が当該音声を音声認識して、自動的に音量設定値を音声出力する動作が、次から次へと伝搬していき、遊技場の従業員の手を煩わせることなくそこにある遊技機の音量が同じ値に設定されるのである。
特徴A5.音量設定値とともに音量設定指示識別情報を記憶する記憶手段(音量設定値268及び、音量設定指示識別情報269)を有し、音声認識手段(音声認識装置213)が音量設定値とともに音量設定指示識別情報を音声認識した場合に、記憶しておいた音量設定指示識別情報と、音声認識した音量設定指示識別情報が一致しないことを条件として、音声認識した音量設定値と音量設定指示識別情報を新たに記憶手段に記憶するとともに、当該新たな音量設定値と音量設定指示識別情報を音声として音出力手段(スピーカ部64)から出力することを特徴とする遊技機。
特徴A5に示すように音量設定指示識別情報が一致しない場合のみ、音声認識した音量に設定することにより、複数の遊技機間で音声コマンドを際限なく繰り返すという事態は生じない。一方、近隣にまだ音量設定を合わせていない遊技機が存在した場合、音声コマンドによって音量を合わせることができる。このように、次から次へと音声コマンドが伝搬していき、遊技場の従業員の手を煩わせることなくそこにある遊技機の音量が同じ値に設定されるのである。
<特徴B群>
特徴B1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示音声により指定された音量設定値(音量設定値268)に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備える遊技機であって、当該遊技機の型式が属するグループ名を記憶しており、音声認識手段が、音量設定指示音声とともに音声認識した遊技機の型式が属するグループ名の音声が、前記記憶している遊技機の型式が属するグループ名のいずれか1と一致した場合に、前記音出力手段の音量を前記認識した音量設定値に設定することを特徴とする遊技機。
特徴B1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示音声により指定された音量設定値(音量設定値268)に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備える遊技機であって、当該遊技機の型式が属するグループ名を記憶しており、音声認識手段が、音量設定指示音声とともに音声認識した遊技機の型式が属するグループ名の音声が、前記記憶している遊技機の型式が属するグループ名のいずれか1と一致した場合に、前記音出力手段の音量を前記認識した音量設定値に設定することを特徴とする遊技機。
音量設定値は、スピーカ部64から出力する音量を指定するものであるが、音量の絶対値を指定するものではないので、音量設定値が同一であっても、製造業者が異なれば実際の音量も当然に異なるし、同じ製造業者の遊技機であっても、機種によってスピーカ部の構成や、音出力手段の回路構成が異なるなどの事情があれば、実際の音量が異なる場合もあり得る。そのような場合に、実際の音量を合わせるために、遊技機に応じて音量設定値を異なる設定にする必要性が生じる。グループ名を指定することで、遊技機に応じた音量設定を行うことができるようになるのである。
特徴B2.当該遊技機の型式が属するグループ名とともに、音量設定値のオフセット情報を記憶しており、音声認識手段(音声認識装置213)が、音量設定指示音声とともに音声認識した遊技機の型式が属するグループ名の音声が、前記記憶している遊技機の型式が属するグループ名のいずれか1と一致した場合に、前記音出力手段(スピーカ部64)の音量を前記音声認識した音量設定値に音声認識したグループ名に対応する音量設定値のオフセット情報を加算した値に設定することを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、グループ名に対応した音量オフセット情報を持ち、音声認識した音量設定値に加算して新たな音量設定値とすることとなる。グループに属する遊技機の型式があらかじめ分かっている場合、当該グループ内での自己の型式の相対的な音量差も分かることとなるので、当該音量オフセット情報により、その音量差を補正し、実際の音量が同じになるように音量設定するのである。例えば、「三洋物産の音量設定3」を音声認識した場合、三洋物産製の遊技機の型式の中で、自己の型式の音量は、基準とする型式の音量と比較して1段階音量が小さいとすると、音量オフセット情報として「1」を持ち、音声認識した音量設定値3に、音量オフセット情報の1を加算して、4を音量設定するのである。
<特徴C群>
特徴C1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、入力された音声は緊急事態が発生したことを伝える内容であることを音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を小さな値に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、入力された音声は緊急事態が発生したことを伝える内容であることを音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を小さな値に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
地震や火事など自然災害だけでなく、テロなど緊急事態全般の発生を告げる音声を認識した場合、これ以降遊技機の音量を最小にし、遊技機の効果音を静かにさせることで、遊技ホール従業員による遊技客の避難誘導や情報伝達などに支障をきたさないようにすることができるのである。
特徴C2.緊急事態が発生したことを伝える内容の音声が店内放送であることを音声認識した場合に、音出力手段(スピーカ部64)の音量を小さな値に設定することを特徴とする遊技機。
緊急事態を告げる音声が店内放送であることを認識した場合に、音量設定を最小にするようにすることで、遊技客のいたずらや、会話中に偶然出現した音声により誤動作し、緊急事態でないにもかかわらず緊急事態対応をしてしまうことを防止することができる。
また、緊急事態を告げる音声は、地震発生時に携帯電話やテレビ等から発せられる警告音であってもよい。
特徴C3.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、入力された音声は不正行為を検知した報知音であることを音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を小さな値に設定する音量設定手段(報知・演出制御装置82)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
磁石センサ、電波センサ、振動センサなどのセンサにより不正行為を検知した場合の報知音が音声コマンドとして認識された場合、当該遊技機は不正報知音を発するとともに、その周囲の遊技機が静かになることで、どの遊技機で不正行為が行われたのか遊技ホール従業員が認識し易くなる。
特徴C4.音声認識手段(音声認識装置213)が、不正行為を検知した報知音が止んだことを認識した場合に、音出力手段(スピーカ部64)の音量を元の音量に戻すことを特徴とする遊技機。
不正行為に対する対処が済めば、周囲の遊技機は音量を小さくしたままでいる必要はないので、音量設定値が自動的に元の音量に戻れば音量設定の手間がかからず、便利である。
不正行為に対する対処が済んだことの判断は、不正検知報知音を認識しなくなってから一定時間経過後であってもよいし、不正検知報知音を認識した後一定時間経過後であってもよい。
特徴C5.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、入力された音声は遊技機のエラーが発生した報知音であることを音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を小さな値に設定する音量設定手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
球詰まりのように遊技機のエラー状態や、扉解放のように通常の遊技状態ではない状態の報知音が音声認識された場合、周囲の遊技機が一時的に音量を最小にすることで、対象の遊技機を遊技ホール従業員が認識し易くなる。
特徴C6.音声認識手段(音声認識装置213)が、遊技機のエラーが発生した報知音が止んだことを認識した場合に、音出力手段(スピーカ部64)の音量を元の音量に戻すことを特徴とする遊技機。
このようなエラー状態は永続的に続くのではなく、遊技ホール従業員が対処すれば通常状態に戻るので、そのタイミングで音量設定値が自動的に元の音量に戻れば音量設定の手間がかからず、便利である。具体的には、音量設定値を元の音量に戻すのは、エラー報知音を認識しなくなってから一定時間経過後であってもよいし、または、エラー報知音を認識した後一定時間経過後であってもよい。
特徴C7.音出力手段(スピーカ部64)と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、入力された音声は遊技機のバックアップRAMがクリアされたことを伝える内容であることを音声認識した場合に、音量設定の指示音声と音量設定値の音声とを、音出力手段から出力することを特徴とする遊技機。
特徴C7によれば、バックアップRAMがクリアされた近隣の遊技機は、音量設定指示の音声と、音量設定値の音声を音出力手段から出力することとなる。バックアップRAMがクリアされた遊技機は、音量設定値もクリアされているので、遊技ホール従業員は、その遊技機の音量設定をやり直さなければならないところ、近隣の遊技機が発する音量設定指示音声を音声認識し、自動的に音量設定が完了するので、従業員の手間が省けて便利である。
<特徴D群>
特徴D1.発光手段と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、大当り演出効果音、または、リーチ演出効果音を音声認識した場合に、大当り演出をしている遊技機、または、リーチ演出をしている遊技機に遊技客の注意を喚起する態様の前記発光手段(報知・演出制御装置82)による演出を行う演出手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1.発光手段と、入力された音声を認識する音声認識手段(音声認識装置213)と、当該音声認識手段が、大当り演出効果音、または、リーチ演出効果音を音声認識した場合に、大当り演出をしている遊技機、または、リーチ演出をしている遊技機に遊技客の注意を喚起する態様の前記発光手段(報知・演出制御装置82)による演出を行う演出手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、大当りやリーチ状態の遊技機を中心に、複数の遊技機が、発光手段、可動装飾物、効果音などにより、少し派手な演出をすることとなり、単独の遊技機による従来の演出では得ることのできない興趣を得ることができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レール部51,52)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口31等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、14…扉体としての前扉枠、24…遊技盤、33…作動口ユニット、33a,33b…作動口、41…絵柄表示手段としての図柄表示装置、41a…表示画面、64…音出力手段としてのスピーカ部、67…音声入力手段としてのマイク部、75…操作手段としての操作ボタン、81…主制御装置、82…報知・演出制御装置、202…MPU、203…ROM、204…RAM、213…音声認識装置、241…報知・演出制御基板、242…MPU、243…ROM、244…RAM。
Claims (5)
- 音出力手段と、
入力された音声を認識する音声認識手段と、
当該音声認識手段が音量設定指示音声を音声認識した場合に、前記音出力手段の音量を当該音声認識した音量設定指示により指定された音量設定値に設定する音量設定手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。 - 音量設定値を音声として音出力手段から出力する遊技機であって、
当該音量設定値の音声を音声認識手段が音声認識した場合に、当該音声認識した音量設定値を新たな音量設定値として設定することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 音量設定値の音声を音出力手段から出力している間は、音声認識機能を休止することを特徴とする、請求項1から2に記載の遊技機。
- 音量設定をした後、自動的に音量設定値を音声として音出力手段から出力する、請求項1から3に記載の遊技機。
- 音量設定値とともに音量設定指示識別情報を記憶する記憶手段を有し、
音声認識手段が音量設定値とともに音量設定指示識別情報を音声認識した場合に、
記憶しておいた音量設定指示識別情報と、音声認識した音量設定指示識別情報が一致しないことを条件として、音声認識した音量設定値と音量設定指示識別情報を新たに記憶手段に記憶するとともに、当該新たな音量設定値と音量設定指示識別情報を音声として音出力手段から出力することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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JP2005237647A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Daiman:Kk | 遊技機 |
JP2010094330A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Seiko Epson Corp | 遊技機及び遊技システム |
JP2010119636A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Universal Entertainment Corp | 遊技機 |
JP2019076583A (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-23 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2019
- 2019-06-14 JP JP2019111347A patent/JP2020202918A/ja active Pending
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