<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図1〜図51に示す符号は、原則として本実施形態1の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態1の説明では図1〜図51に示す符号を優先する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技台設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技台基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。
また、チャンスボタン136の正面視右横には、第1出力設定スイッチ(第一の操作手段)190を配設している。この第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100のスピーカ(音出力手段)120から出力する音(例えば、BGM、効果音、エラー音等)の音量(音圧)や、各種LED・各種ランプ(光出力手段)の輝度(光量)を調整するためのスイッチである。第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100の正面に配設されているため、後述する第2出力設定スイッチ194(図2参照)とは異なり、遊技者による操作が可能な操作手段である。
また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
<遊技台の背面>
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技台器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
RWMクリアスイッチ180は、操作を行いながらパチンコ機100の電源投入を行うことで、RWMクリア(RAMの初期化)を行うことができるスイッチである。なお、RAMクリアスイッチ180は、操作を行いながらパチンコ機100の電源投入を行った場合に、所定の報知(例えば、「RAMクリアする場合はもう一度押してください」という文字表示や音、または、文字表示と音の両方)を行い、再度、操作を行った場合に、RAMクリアを行うように構成してもよい。
また、第1副基板ケース162の左上には、第2出力設定スイッチ(第二の操作手段)194を配設している。この第2出力設定スイッチ194は、パチンコ機100のスピーカ(音出力手段)120から出力する音(例えば、BGM、効果音、エラー音等)の音量(音圧)や、各種LED・各種ランプ(光出力手段)の輝度(光量)を調整するためのスイッチである。第2出力設定スイッチ194は、パチンコ機100の背面に配設されているため、前面枠扉106の施解錠を行うことができる者(例えば、遊技店の店員等)は前面枠扉160を開放することで操作を行うことができるが、前面枠扉106の施解錠を行うことができない者(例えば、遊技者)は操作を行うことができないように構成されている。
また、第2出力設定スイッチ194の背面視右横には、複数のDIPスイッチで構成された設定操作部195を配設している。設定操作部195の各々のDIPスイッチは、遊技台に関する各種設定が可能な操作手段である。本例では、複数種類の島一斉演出(詳細は後述)の中から遊技台において実行する特定の島一斉演出を選択するためのDIPスイッチや、スピーカ120から出力する音の音量設定のモード(詳細は後述するが、本例では、通常営業用モード(通常モード)、省電力モードA用、省電力モードB用、開発および販促用、申請用)の切り替えが可能なDIPスイッチなどを備えている。なお、本例では、設定操作部195のDIPスイッチによって島一斉演出の種類や音量設定のモードを設定するように構成しているが、他の操作手段によって設定できるように構成してもよい。
<遊技台の正面>
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214を「特図表示装置」、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄表示装置212によって表示される特図を「特図1」、第2特別図柄表示装置212によって表示される特図を「特図2」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。また、本実施例では、不図示の右打ちランプを搭載している。右打ちランプは後述する主制御部300の特図状態更新処理にて設定された遊技状態(例えば、大当り遊技状態や確変状態かつ時短状態、時短状態)に応じ、後述する表示器表示設定処理にて点灯する制御が行われる。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りの発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのタイマ回路312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336と外部端子板349を介して、外部の遊技用装置(例えば、データ表示器やホールコンピュータ)が備える情報入力回路350に、パチンコ機100の遊技情報などを示す外部端子板信号を出力する。なお、符号349を付した「外部端子板」は、スロットマシンにおいては「外部集中端子板」と称される場合があり、「外部端子板」の名称に限定されるものではない。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。
主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。一方、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信であり、主制御部300は払出制御部600にコマンド等の信号を送信でき、払出制御部600からも主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成している。
なお、主制御部300と払出制御部600の情報通信が一方向の通信であってもよく、その場合、主制御部300は払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成されていてもよい。また、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は両方向の通信であってもよい。
なお、主制御部300は、払出制御部600に「複数種類のコマンド(以下、送信コマンド)」を送信してもよい。また、ここでいう送信コマンドとは、通信確認コマンドや賞球数コマンドなどのコマンドのことであってもよい。また、払出制御部600は、主制御部300に「複数種類のコマンド(以下、受信コマンド)」を送信してもよい。また、ここでいう受信コマンドとは、通信確認コマンドや賞球信号出力要求コマンド(試射試験用のコマンド)、各種エラーに関するコマンド(各種エラーの解除・発生に関するコマンド)、払出し動作中コマンドなどのコマンドのことであってもよい。また、払出系のコマンド以外のコマンド(特に、払出以外のエラーのコマンドなど)が含まれないように構成してもよい。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430,チャンスボタン検出センサ426,第1出力設定スイッチ190、および第2出力設定スイッチ194からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、不図示の液晶制御部と、この液晶制御部を介してVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
詳細は後述するが、第1副制御部400と液晶制御部との情報通信は双方向の通信であり、第1副制御部400は液晶制御部にコマンド等の信号を送信でき、液晶制御部からも第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、前面枠扉開放センサ、内枠開放センサ、および下皿満タンセンサを含む枠センサ605が出力する制御信号に基づいて、前面枠扉106と本体(内枠)104の開放/閉鎖の検知を行う。なお、枠センサ605は、各種センサ320に含まれていてもよい。
また、払出制御部600は、外部端子板349を介して、外部の遊技用装置(例えば、データ表示器やホールコンピュータ)が備える情報入力回路350に、パチンコ機100の遊技情報などを示す外部端子板信号を出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、
払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜同図(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における特図1の停止図柄態様として「特図A」から「特図D」までの4種類が示されており、同図(b)には、図柄変動停止表示における特図2の停止図柄態様として「特図a」から「特図c」までの3種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
特図1の停止図柄態様のうち、「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
他の特図1の停止図柄態様について説明すると、「特図C」は小当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りが当選し、特図表示装置に小当り図柄が停止表示されると、アタッカが所定回数(例えば、1回)開放されるが、小当り前と遊技状態が変化しない点で、大当りとは異なる。「特図D」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
また、特図2の停止図柄態様について説明すると、「特図a」は15R特別大当り図柄であり、「特図b」は15R大当り図柄であり、「特図c」は、はずれ図柄である。
なお、本実施例では、1つの図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り)に対し、特図表示装置に表示される図柄組合せを一種類(例えば、特図A)記載しているが、1つの図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り図柄)に対し、複数種類の図柄組合せ(例えば、特図Aとは別の図柄組合せである特図A´、特図A´´…)が予め設定されていてもよい。また、同じ図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り)であっても、別の図柄種別(例えば、特図1の図柄種別として、特図E(15R特別大当り)、特図F(15R特別大当り)…)として予め設定していてもよい。なお、特図1の他の図柄(または図柄種別)や特図2についても同様であってもよい。なお、特図表示装置は1つのみ設けられていてもよい(つまり、特図1のみ設けられていてもよい)。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図B」の15R大当り、「特図b」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「特図A」の15R特別大当り、「特図a」の15R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図C」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。一方、「特図D」や「特図c」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部の基本回路>
次に、上述の主制御部300の基本回路302について詳細に説明する。図6は、主制御部300から基本回路302の主要部のみを抜き出して示した図である。
主制御部300の基本回路302は、主制御部300全体の制御を行うCPU304と、CPU304が実行する制御プログラムやCPU304が参照する各種データを記憶するためのROM306と、CPU304が一時的にデータを記憶するためのRAM308と、を有している。
<主制御部のCPUの内蔵レジスタ>
CPU304は、カウンタ回路、タイマ回路、シリアル通信回路、乱数回路、演算回路、リセット/割込みコントローラ等を制御するための制御レジスタのほか、CPU304が制御プログラムを実行する際に使用するレジスタなどの内蔵レジスタを備える。
内蔵レジスタには、Tレジスタ(特殊レジスタ)と、汎用レジスタと、プログラムカウンタ(PC)、命令レジスタ等が含まれる。汎用レジスタの種類は特に限定されないが、本実施形態では、Iレジスタ、Aレジスタ、Fレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタの8ビットレジスタを備えており、BレジスタとCレジスタ、DレジスタとEレジスタ、HレジスタとLレジスタは、それぞれ、16ビット長の演算が可能なBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタの16ビットレジスタ(ペアレジスタ)としても機能するように構成されている。
また、本実施形態では、内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(所定のデバイスから読み込んだ割込みベクタ)の値を下位8ビット、Iレジスタ(割込みベクタレジスタ、インタラプトレジスタ)の内容を上位8ビットとした合計16ビットのアドレスを、割込処理のアドレスとして読み込んで、後述する主制御部タイマ割込処理に分岐(ジャンプ)するように構成している。
例えば、Iレジスタの値が00H、割込みベクタの値が60Hのときに割込処理の要求が発生した場合には、0060H(上位バイトがIレジスタの00H、下位バイトが割込みベクタの60H)で示されるアドレスに記憶された値(例えば、12H)を下位バイト、続く0061Hで示されるアドレスに記憶された値(例えば、04H)を上位バイトとする2バイトのアドレス(例えば、0412H)がPCにロードされ、このアドレスを先頭アドレスとする割込処理に分岐(ジャンプ)するように構成している。
Fレジスタは、命令が実行されると、その実行結果に従ってFレジスタ内のビット7から順にSフラグ(サインフラグ)、Zフラグ(ゼロフラグ)、SZフラグ(セカンドゼロフラグ)、Hフラグ(ハーフキャリフラグ)、ビット3(空きビット)、P/Vフラグ(パリティ/オーバーフローフラグ)、Nフラグ(サブトラクトフラグ)、Cフラグ(キャリーフラグ)の各フラグが、1または0に変化したり、あるいは変化しなかったりする。SZフラグは、Zフラグが変化する命令では一部の命令(例えば、CPI命令、CPIR命令、CPD命令、CPDR命令)を除いてZフラグ同様に変化するとともに、Z80互換命令の全てのLD命令、全ての16ビット算術演算命令(INC命令、DEC命令も含む)、ローテートシフト命令のRLCA命令、RLA命令、RRCA命令、RRA命令、「IN A,(n)」命令、INCTENSOU命令、TENSOUINC命令で変化する。
なお、16ビット演算命令のADD命令ではZフラグは変化せず、16ビット演算命令の全てでSZフラグは変化する。また、「IN A,(n)」命令は、SZフラグが変化し、Zフラグが変化しない。Fレジスタ内のSZフラグや空きビットの位置は上記したビット以外のビットであってもよい。なお、特殊命令の場合にSZフラグが変化しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、A、F、B、C、D、E、H、Lの各汎用レジスタ(主レジスタ)に対応する補助レジスタ(裏レジスタ)として、A´、F´、B´、C´、D´、E´、H´、L´の各汎用レジスタを備えているが、特殊レジスタであるTレジスタのみ補助レジスタを備えていない。よって、Tレジスタの使用用途は限定され、Tレジスタの使用頻度は汎用レジスタに比べて低くなるため、不用意にTレジスタの値が書き換えられてしまうような事態(Tレジスタの内容が破壊されてしまうような事態)を未然に防止できる場合がある。
なお、補助レジスタの値は各種命令によって直接読み書きすることができず、特殊な交換命令(EX命令、EXX命令)によって主レジスタの値と補助レジスタの値を交換することのみが許されている。ここでは、説明の便宜上、レジスタの値をPUSH命令・POP命令等の命令で変更し易いレジスタを汎用レジスタとしたが、これに限らず、Aレジスタ(アキュムレータ)とFレジスタ(フラグレジスタ)など特別な役割を持つレジスタを汎用レジスタに含めなくてもよい。
また、ここでは、TレジスタをCPU304に内蔵する例を示したが、例えば、CPU304の外部に設けてもよいし、CPU304とは別体のRAM308の一部に設けてもよい。すなわち、Tレジスタは、制御プログラムを記憶するための記憶手段(本実施形態ではROM306)と物理的に異なる場所に設けられていることが好ましい。さらには、Tレジスタに(後述する)特定の値を書き込む処理を行う制御部と、ROM306から制御プログラムを読み出して遊技制御を行う制御部と、が異なることが好ましい。制御部を異ならせることで、制御プログラムの改造と特定の値の不正取得の両方を行うことを困難にすることができるためである。
<主制御部のCPUのメモリ空間とI/O空間>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304のメモリ空間とI/O空間について説明する。なお、同図(a)はCPU304のメモリマップを示した図であり、同図(b)はCPU304のI/Oマップを示した図である。
主制御部300のCPU304は、上述の内蔵レジスタ、ROM306、RAM308などにアクセスするためのメモリ空間と、上述のI/O310との間で制御信号の入出力を行うためのI/O空間を有している。具体的には、同図(a)のメモリマップに示すように、主制御部300のROM306のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)のうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)に割り当てられ、CPU304は、このROM領域を指定してROM306からのデータの読み出しを行う。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のレジスタエリア(本実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU304は、このレジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM308のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(本実施形態では、F000H〜F3FFH)に割り当てられ、CPU304は、このRWM領域を指定してRAM308からのデータの読み出しやRAM308へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(本実施形態では、3000H〜EFFFH、F4000H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
また、同図(b)のI/Oマップに示すように、主制御部300のI/O310は、I/O空間のワークエリア(本実施形態では、00H〜BFH)に割り当てられ、CPU304は、このI/O空間を介して、I/O310との間で制御信号の入出力を行う。なお、I/O空間の他の領域(本実施形態では、0C0H〜FFH)は非使用領域とされている。
<初期化処理>
次に、図8を用いて、主制御部300の初期化処理について説明する。なお、図8は、初期化処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、後述するセキュリティモードまたはユーザモードに移行する前に、この初期化処理を実行する。
具体的には、ステップS51では、CPU304に内蔵されたTレジスタに、特定の値(本実施形態では、上述のRWM領域の先頭アドレスF000Hの上位バイトであるF0H)を記憶する。ステップS52では、Tレジスタ以外の他のレジスタに初期値をセットした後にステップS53に進み、後述する主制御部電源投入時処理を実行する。
なお、Tレジスタに記憶する特定の値はF0Hに限定されないことは言うまでもなく、例えば、上述のレジスタエリアの先頭アドレス(本実施形態ではFE00H)の上位バイトであるFEHをTレジスタに記憶するように構成すれば、RAM308へのアクセスと同様の原理で、内蔵レジスタへのアクセス効率を高めることができる場合がある。また、第一のタイミングではTレジスタにRWM領域の先頭アドレスの上位バイトを設定し、その後(または、その前)の第二のタイミングでTレジスタにレジスタエリアの先頭アドレスの上位バイトを設定するように構成してもよい。また、所定条件が成立している場合(例えば、所定の端子にLレベルの信号が入力されている場合)にはTレジスタにRWM領域の先頭アドレスの上位バイトを設定し、所定条件が成立していない場合には、Tレジスタにレジスタエリアの先頭アドレスの上位バイトを設定するように構成してもよい。
また、この初期化処理において制御プログラムによらずに(自動的に)TレジスタにRWM領域の先頭アドレスの上位バイトを設定(または/およびTレジスタにレジスタエリアの先頭アドレスの上位バイトを設定)し、この初期化処理後に制御プログラム(例えば、後述するステップS103の内部レジスタ初期設定など)によって(手動で)Tレジスタにレジスタエリアの先頭アドレスの上位バイトを設定(または/およびTレジスタにRWM領域の先頭アドレスの上位バイトを設定)するように構成してもよい。
ここで、上述のリセット割込みには、システムリセット割込み(システムリセット端子に一定期間のリセット信号を入力するなど、外部イベントが要因となって行われるリセット割込み)と、ユーザリセット割込み(ユーザリセット端子に一定期間のリセット信号を入力するなど、外部イベントが要因となって行われるリセット割り込みや、WDTのタイムアウトや指定エリア外のアクセスなど、内部イベントが要因となって行われるリセット割込み)の2種類の割込みがある。システムリセット割込みによるリセットでは、制御レジスタや汎用レジスタを含む全ての内部回路が初期化され(例えば、レジスタに応じた初期値(例えばIレジスタに00Hがセットされる))、ユーザリセット割込みによるリセットでは、内部回路の一部が初期化される。
なお、システムリセットによる初期化処理を実行した後は、所定条件が成立している場合(例えば、所定の端子にLレベルの信号が入力されている場合)はセキュリティモードに移行し、所定条件が成立していない場合はユーザモードに移行する。ここで、セキュリティモードは、ユーザプログラムの認証を行うモードである。具体的には、システムリセット入力時にユーザプログラムを基に計算された認証コードが正しいかどうかの再計算を行い、結果(セキュリティチェックの結果)がOK(異常なし)の場合、このモードを終了して自動的にユーザモードに移行し、セキュリティチェックの結果がNG(異常あり)の場合、CPU304が停止するように構成している。なお、認証コードは、ROM書き込み時にユーザプログラム(以下、「制御プログラム」と称する場合がある)とともにROM306に書き込まれる。
また、ユーザモードは、ROMのリセットアドレス(上述のROM領域の先頭アドレスである0000H)からユーザプログラムを実行するモードであり、後述する主制御部電源投入時処理が開始される。なお、本実施形態では、CPU304がユーザプログラムを実行する際に1回の処理(1ステート)で命令レジスタに読みこむデータのバイト長を1バイト(8ビット)長としているが、1ステート当りのデータ長は特に限定されず、例えば、16ビット長や32ビット長でもよい。
また、本実施形態では、上述の初期化処理はセキュリティモードやユーザモードへの移行前に(自動的に(制御プログラムによらずに))実行されるように構成しているが、セキュリティモードやユーザモードへの移行後に実行されるよう構成してもよい。また、リセットの種類(ユーザリセット割込みの場合には割込み要因の種類)によって、初期化処理の実行タイミングが異なるように構成してもよい。
具体的には、直前に発生したリセット要因を管理するためのレジスタ(内蔵レジスタのうちの一つである)を参照して、直前に発生したリセット要因が(1)システムリセットであるか否か、(2)WDTのタイムアウトによるユーザリセットであるか否か、(3)指定エリア外のアクセスによるユーザリセットであるか否か、を判定し、判定結果に応じて初期化処理の実行タイミングを決定するように構成してもよい。また、初期化処理でセットされる特定の値と初期値は、リセットの種類やレジスタの種類によって異なるように構成してもよい(例えば、汎用レジスタはシステムリセットでもユーザリセットでも初期値として00Hがセットされ、Tレジスタはシステムリセット時は特定の値としてF0Hがセットされるがユーザリセット時は初期化されないように構成してもよい)。
また、セキュリティモードの時間は、設定した時間分だけ延長することも、ランダムな時間分だけ延長することも可能である。ランダムな時間分だけ延長することにより、不正行為者はユーザプログラムの開始タイミングが狙いにくくなる場合がある。また、ユーザリセット(例えばWDTのタイムアウトによるリセット)からユーザプログラムの実行開始までの時間をランダムな時間に設定可能な構成としてもよい。このような構成とすれば、ユーザプログラムの開始タイミングを狙った不正行為を未然に防止できる場合がある。
<主制御部電源投入時処理>
次に、図9(a)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する電源投入時処理について説明する。図9(a)は、主制御部電源投入時処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部電源投入時処理のステップS101では、スタックポインタ初期設定を行う。このスタックポインタ初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)を行う。次のステップS102では、電源制御部660から主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)以上であるか否かを判定し、所定値未満の場合には電源の電圧値が所定値以上になるまでウェイトし、所定値以上の場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、内部レジスタ初期設定を行う。この内部レジスタ初期設定では、WDT314の起動や、RAM308のアクセス許可や、後述する主制御部タイマ割込処理の実行周期を決める数値をタイマ回路312の各レジスタへ設定する処理や、主制御部300と払出制御部600との間のシリアル通信の初期設定や、ハードウェア乱数の最大値設定などの処理を行った後にステップS104に進む。
ステップS104では、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、ステップS108に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、ステップS105に進む。
ステップS105では、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。判定の結果、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、ステップS106に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、ステップS108に進む。
ステップS106では、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。判定の結果、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には、ステップS108に進む。一方、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ステップS107に進む。
ステップS107では、初期起動処理を行った後にステップS109に進む。詳細は後述するが、この初期起動処理では、ソフト乱数の初期設定などを行う。また、ステップS108では、復帰起動処理を行った後にステップS109に進む。詳細は後述するが、この復帰起動処理では、復帰起動時の初期設定などを行う。
ステップS109では、RAMクリア処理を行う。このRAMクリア処理では、各起動処理にて設定されたRAMクリア開始アドレス以降のRAM308の記憶領域についてクリア(初期化)を行う。ステップS110では、サブ制御関連起動設定を行う。このサブ制御関連起動設定では、第1副制御部400の起動待ちカウンタの設定などを行うとともに、本例では、主制御部300から第1副制御部400にサブコマンドを3回送信する構成としているため、RAM308に記憶しているサブ制御コマンド連続送信カウンタの初期値を設定する処理なども行う。
ステップS111では、出力ポート設定を行う。この出力ポート設定では、図柄データ、発射位置指定信号、エラー状態信号、賞球信号、普図当り信号、普通電動役物(第2特図始動口232。電チュー)作動中信号、普図作動中信号、入賞容易状態信号、特図当り信号、特図小当り信号(但し、小当り搭載機種に限る)、特図変動中信号、特図変動時簡短縮状態信号、特別電動役物(可変入賞口234。アタッカ)作動中信号、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、大入賞口ソレノイド信号、普通電動役物ソレノイド信号、図柄LEDデータ、外部端子板信号などが設定される出力ポートの設定などを行う。また、このステップS111の処理を終えた後は、主制御部メインループ処理に移行する。ここで入賞容易状態とは、電サポ状態のことを示していてもよい。
<復帰起動処理>
次に、図9(b)を用いて、上記主制御部電源投入時処理における復帰起動処理(ステップS108)について説明する。図9(b)は、復帰起動処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、復帰起動時の初期設定を行う。この復帰起動時の初期設定では、電源ステータスの情報に「復帰起動」を示す情報を設定する処理や、磁気検知異常フラグをオフに設定する処理や、デバイスエラー(磁気検知や入賞異常等によるエラーのフラグ)をクリアする処理や、前回デバイスエラーステータスをクリアする処理や、セキュリティー信号用のデバイスエラーステータスをクリアする処理などを行う。また、ステップ202では、ステップS201で初期設定を行った記憶領域以降のアドレスを、RAMクリアを開始するアドレスとして設定した後に、復帰起動処理を終了する。
<初期起動処理>
次に、図9(c)を用いて、上記主制御部電源投入時処理における初期起動処理(ステップS107)について説明する。図9(c)は、初期起動処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、ソフト乱数の初期設定を行う。このソフト乱数の初期設定では、特図や普図の抽選で使用されるソフトウェア乱数の初期設定などを行う。また、ステップ302では、ステップS301で初期設定を行った記憶領域以降のアドレスを、RAMクリアを開始するアドレスとして設定した後に、初期起動処理を終了する。
<主制御部メインループ処理>
次に、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メインループ処理について説明する。図10は、主制御部メインループ処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、上述の主制御電源投入時処理の実行を終了すると、次に、この主制御部メインループ処理の実行を開始する。主制御部メインループ処理のステップS401では、割り込みを禁止し、ステップS402では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動(リスタート)する。ステップS403では、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図当り乱数および普図当り乱数の初期値を更新する処理などを行う。
ステップS404では、割り込みを許可し、ステップS405では、サブコマンド送信処理を行う。このサブコマンド送信処理では、第1副制御部400に送信すべきコマンドが有るか無いかを確認し、送信すべきコマンドが有る場合には当該コマンドを送信する処理などを行う。ステップS406では、その他判定乱数更新処理を行う。その他判定乱数更新処理では、特図変動時間判定乱数と普図変動時間判定乱数の更新などの処理を行った後にステップS407に進む。
ステップS407では、電源制御部660から主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)以上であるか否かを判定し、所定値以上の場合にはステップS401に戻って主制御部メインループ処理を継続し、所定値未満の場合にはステップS408に進む。ステップS408では、電断処理を行う。この電断処理では、割り込みを禁止に設定した後、電源ステータス情報を「サスペンド」に設定する。また、RAM308のチェックサムを設定した後、RAM308のアクセスを禁止する設定を行った後に、無限ループに移行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。図11は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマ回路312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS501では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS502およびステップS503では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS403で行った特図当り乱数および普図当り乱数の初期値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
また、例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS504では、割込機能限定中か否か(第1副制御部400が起動しているか否か)を判定し、割込機能限定中の場合(第1副制御部400が起動していない場合)には、ステップS519に進み、割込機能限定中ではない場合(第1副制御部400が起動している場合)には、ステップS505に進む。ステップS505では、特定のエラー(本例では、磁気検知エラー)の発生中か否かを判定し、特定のエラーの発生中の場合には、ステップS520に進み、特定のエラーの発生中ではない場合には、ステップS506に進む。
ステップS506では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS507では、入力ポート状態更新等処理を行う。この入力ポート状態更新等処理では、I/O310の入力ポートを介して、特図始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)、普図始動口228、アウト口240、可変入賞口(アタッカ)234、入賞口(一般入賞口226)などのスイッチに関する信号の入力の有無を監視し、RAM308に設けた信号状態記憶領域に記憶する。
球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。また、始動口、入賞口への入賞が異常であると判定した場合には、信号状態記憶領域に記憶した情報を消去する。
また、ステップS507では、入賞口入賞処理を行う。この入賞口入賞処理では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。
一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約4msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS506では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号が入力されてから所定時間(例えば100μs)継続して検出ありとなった場合には、入賞があったと判定する。なお、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定するようにしてもよい。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS507では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。
例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
また、ステップS508の入賞口入賞処理では、入賞口カウンタ更新処理も行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS508の入賞口入賞処理では、入賞受付処理も行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを、入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
また、第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。なお、特図の乱数が取得された場合は、特図先読み処理(当否判定、図柄、変動時間の先読み抽選)も行う。
ステップS509では、入賞関連エラーチェック処理を行う。この入賞関連エラーチェック処理では、入賞関連の異常を確認・監視し、処理の結果に応じて異常を設定する処理などを行う。なお、スイッチによっては、異常を検出しないものもあってもよい。ステップS510では、アウトスイッチ入力更新処理を行う。このアウトスイッチ入力更新処理では、アウト口240に設けられたセンサを通過した遊技球の数を検出し、更新する処理などを行う。
ステップS511では、シリアルコマンド管理処理を行う。このシリアルコマンド管理処理では、払出制御部600からのコマンドを受信する処理や、払出制御部600にコマンドを送信する処理などを行う。なお、主制御部300が払出制御部600に送信するコマンドとしては、電源投入後の第1副制御部400の起動待ち時間の経過後に送信される通信確認コマンド(払出制御部600との通信状態の確認、主制御部300の起動方法(初期起動、復帰起動)を通知するコマンド)や、指定賞球分の遊技球の払出しを指示する賞球数コマンドなどがある。
また、主制御部300が払出制御部600から受信するコマンドとしては、通信確認戻りコマンド(主制御部300からのコマンドを払出制御部600が受信したことを示す応答用コマンド)や、試射試験信号用のコマンド(賞球信号出力要求)や、払出系エラーの発生状況(エラーなしを含む)の情報を含むコマンドや、賞球払出動作状態コマンド(賞球の払出の動作中/非動作中を示すコマンド。払出中であることを示す表示(LEDなど点灯・非点灯)を第1副制御部400に指示する)がある。
次いで、ステップS512では、特図1および特図2についての特図状態更新処理を行う。特図状態更新処理は、特図の処理状態に応じて次の8つの処理のうちの1つの処理を実行する。
特図処理状態が変動待ち状態であれば、特図関連抽選処理を実行する。特図1および2の保留球数の有無を判定し、保留がある場合に保留球数を減算し、取得した乱数の移行処理を行う。その後、特図大当り抽選処理にて、特図の大当り抽選を実行する。その際、特図確率変動フラグの設定状態に応じて異なるテーブルで抽選される。特図大当り抽選にて大当り以外となった場合には、特図小当り抽選を行う。ここで、主制御部300のRAM308には、大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されており、特図大当り抽選および特図小当り抽選の結果に応じて、大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグのいずれの特図当り種別フラグが設定される。特図当り種別フラグの設定後、特図変動時間抽選処理を行う。特図変動時間抽選処理では、特図当り種別フラグと特図変動時間乱数に応じて特図変動時間タイマの設定が行われる。これらの抽選処理後、特図処理状態を特図変動中状態に更新し、本処理は終了する。一方で、特図1および2の保留球数の有無を判定し、特図1および特図2の保留が共にない場合には、本処理を終了させる。なお、本実施例では、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
特図処理状態が特図変動中状態であれば、特図変動中処理を実行する。変動時間タイマをチェックし、特図変動中であると判定された場合は、変動させる対象の特図(特図1または特図2)に応じて、特図表示装置を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。一方で、変動時間タイマをチェックし、特図停止中であると判定された場合は、特図表示装置に表示する図柄データを設定する。その後特図処理状態を特図表示確定ウェイト状態に更新し、特図表示確定タイマを設定し、本処理を終了させる。
特図処理状態が特図表示確定ウェイト状態であれば、特図表示確定ウェイト処理を実行する。特図変動中処理にて設定された特図表示確定タイマの作動中は、本処理を終了させる(特図表示確定ウェイト状態となる)。特図表示確定タイマのタイムアウトが発生した場合は、特図の抽選結果に応じて以下の処理を実行する。特図の抽選結果がはずれの場合は、後述する特図変動回数更新処理を実行した後、特図処理状態を変動待ち状態にし、本処理を終了する。特図の抽選結果が小当りの場合は、後述する特図変動回数更新処理を実行した後、特図表示確定ウェイト処理にて設定されたRAMクリア開始アドレスをRAMクリアの開始アドレスとして設定した後に、設定したRAMクリア開始アドレスからRAMクリア終了アドレスまでの記憶領域についてRAMクリアを行う。RAMクリアを行う記憶領域は、特図当否種別(はずれ、大当り、小当り)、特電役作動回数、大入賞口入賞数、特電役動作パターン、特電作動状態、当り時のトータル入賞数、大入賞口に関する異常フラグ、当り終了タイマ種別などの記憶領域が挙げられる。RAMクリアの終了後、特図処理状態を当り開始表示ウェイト状態にし、当り開始表示タイマ(当りであることを表示する期間用のタイマ)を設定し、本処理を終了させる。特図の抽選結果が大当りの場合は、特図表示確定ウェイト処理にて設定されたRAMクリア開始アドレスをRAMクリアの開始アドレスとして設定した後に、設定したRAMクリア開始アドレスからRAMクリア終了アドレスまでの記憶領域についてRAMクリアを行う。RAMクリアを行う記憶領域は、特図当否種別(はずれ、大当り、小当り)、特電役作動回数、大入賞口入賞数、特電役動作パターン、特電作動状態、当り時のトータル入賞数、大入賞口に関する異常フラグ、当り終了タイマ種別、入賞容易ステータス、特図および普図のステータス、特図変動時間短縮ステータス、変動時間抽選状態、普図変動時間短縮ステータス、開放延長ステータスなどの記憶領域が挙げられる。RAMクリアの終了後、特図処理状態を当り開始表示ウェイト状態にした後、当り開始表示タイマを設定し、本処理を終了させる。
ここで、特図変動時間更新処理について説明する。特図変動時間更新処理では、特図高確率変動回数のカウンタ、変動時間短縮回数のカウンタ、入賞容易状態回数(電サポ状態の回数)のカウンタを1減算し、各種カウンタが0になった場合に特図のステータス(特図高確率ステータス(特図が高確率または低確率の設定を行うステータス)、特図時短ステータス(特図の変動時間短縮状態か否かのステータス))及び普図のステータス(普図時短ステータス(普図の変動時間短縮状態か否かのステータス)、普図確変ステータス(普図が高確率または低確率の設定を行うステータス)、開放延長ステータス(普図電動役物の開放時間の延長状態か否かを設定するステータス。開放延長状態であると電チューの開放期間が、非開放延長状態よりも長くなる))を更新する。なお、特図および普図の状態によらず特図変動時間の更新処理は実行される。
特図処理状態が当り開始表示ウェイト状態であれば、当り開始表示ウェイト処理を実行する。特図表示確定ウェイト処理にて設定された当り開始表示タイマの作動中は、本処理を終了させる(当り開始表示ウェイト状態となる)。当り開始表示タイマのタイムアウトが発生した場合は、後述する特電役開放処理を実行する。特電役開放処理の終了後、特図処理状態を特電役作動状態にし、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役作動状態であれば、特電役作動処理を実行する。まず、アタッカの最大入賞数とアタッカへの入賞数を取得し、入賞数が最大入賞数に達していない場合は、特電役作動タイマをチェックする。特電役作動タイマのチェックによりアタッカが開放中と判定された場合は特図処理状態を特電役作動状態のままで本処理を終了させる。一方、アタッカが閉鎖中と判定された場合は、特電役の動作パターン(アタッカの開放パターン)に応じて特電役の開閉制御を実行する。ここで特電役の動作パターンは1ラウンド内における特電役の開閉パターンであり、1ラウンド内で高速開閉を行うパターン(パカパカ)や、1ラウンド内の開放時間が長いパターン(例えば、29s開放するパターン)などが挙げられる。特電役の開閉制御の終了後、特電役が作動中であると判定された場合は特図処理状態を特電役作動状態のままで本処理を終了させる。入賞数が最大入賞数に達している場合、または大入賞口が閉鎖中であって、特電役が非作動中である場合は、特図処理状態を特電役残存球検出状態にする。その後、特電役入賞検出タイマを設定し、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役残存球検出状態であれば、特電役残存球検出処理を実行する。特電役作動処理にて設定された特電役入賞検出タイマの作動中は、本処理を終了させる(残存球検出時間が経過するまでウェイトする)。特電役入賞検出タイマのタイムアウトが発生した場合は、特電役作動遅延タイマ(今回のラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでのタイマ)を設定し、特図処理状態を特電役作動終了状態にし、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役作動終了状態であれば、特電役作動終了処理を実行する。特電役残存球検出処理にて設定された特電役作動遅延タイマの作動中は、本処理を終了させる。特電役作動遅延タイマのタイムアウトが発生した場合は、特電役の作動回数(大入賞口の最大開放回数)を取得し、当り終了の判定を行う。当り終了と判定された場合は、当り終了表示タイマを設定し、特図処理状態を当り終了表示ウェイト状態にし、本処理を終了させる。一方で、当り継続と判定された場合は、特電役開放処理を実行する。
ここで、特電役開放処理について説明する。まず、大入賞口開放時の処理として、特図処理状態を特電役作動状態にし、大入賞口入賞数および特電役の作動状態をクリアする。さらに、第一副制御部400へ送信するコマンドの送信要求を設定する。大入賞口開放時の処理の実行後、当り種別情報(本実施例の場合、特図A、特図B、特図a、特図b)及びこれから開始されるラウンド数に応じて特電役動作パターン(アタッカ開放パターン)を取得する。その後、特電役の作動回数を更新(ラウンド数を更新)し、本処理を終了する。
特図処理状態が当り終了表示ウェイト状態であれば当り終了表示ウェイト処理を実行する。特電役作動終了処理にて設定された当り終了表示タイマの作動中は、本処理を終了させる。当り終了表示タイマのタイムアウトが発生した場合は、当り種別情報(本実施例では、大当りまたは小当り)に応じて当り終了時のデータ設定を行う。本実施例では当り種別情報が大当りまたは小当りである場合は、特図処理状態を変動待ち状態にし、各種大当り用情報(表示図柄データ、図柄種別データ、大当り中の入賞数の合計数など)をクリアし、本処理を終了させる。
上記8つの処理のうちの1つの処理の終了後、特図の遊技状態の設定を行う。まず、普図確率変動フラグ、普図確率変動フラグ、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放に関する開放時間延長フラグに応じて入賞容易ステータス情報を生成し、上記8つの処理で生成された特図ステータスと合成する。次に、特図処理状態の状態変化を判定し、当り(大当りまたは小当り)時は当り動作の終了を、それ以外の時は1遊技の終了を判定する。その後、第一副制御部400へ送信するコマンドの送信要求を設定し、処理を終了させる。
ステップS513では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄および外れ図柄いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
また、ステップS513では、普図関連抽選処理も行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS514では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS517において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無を監視し、所定のエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、エラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS515では、外部出力信号管理処理を行う。この外部出力信号管理処理では、外部端子板信号を送信する準備を行う処理などを行う。ステップS516では、サブコマンド管理処理を行う。このサブコマンド管理処理では、各種のコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報(サブコマンド)は、例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当り開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS517では、表示器表示設定処理を行う。この表示器表示設定処理では、普図および特図の「保留球数、図柄組合せ」、状態(電サポ中、または非電サポ中)、右打ち状態などの表示(LEDの点灯パターン)について、出力するデータを設定する処理などを行う。ステップS518では、出力管理処理を行う。この出力管理処理では、各処理で設定された制御信号をソレノイドやLEDに出力する処理や、準備されたコマンドを第1副制御部400や払出制御部600に向けて送信する処理などを行う。
ステップS519では、サブ制御起動待ちウェイト処理を行う。このサブ制御起動待ちウェイト処理では、第1副制御部400が起動して通信可能状態になるのを待つために、サブ制御の起動待ちカウンタを1つ減算し、この起動待ちカウンタが0になった場合は、所定のコマンドを送信する準備を行う。なお、所定のコマンドとしては、電源投入コマンドや、払出制御部600に関するコマンドのうちのいずれか1以上のコマンド(例えば、全エラー解除状態であることを示すコマンド、下皿満タンエラーが発生状態であることを示すコマンド、払出球数不足エラーが発生状態であることを示すエラー、主制御通信エラーコマンド(払出制御部600との通信が異常状態であることを示すコマンド)、CRユニット未接続エラーが発生状態であることを示すコマンド、発射位置コマンド(状態に応じて発射位置を報知するためのコマンド)などがある。
ステップS520では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS501で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、主制御部メインループ処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図12(a)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理について説明する。なお、図12(a)は、第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部300には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する不図示の起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けている。第1副制御部400は、起動信号出力回路(リセット信号出力回路)から起動信号(システムリセット信号)を入力した場合に、初期化処理を実行した後、リセット割込によりリセットスタートして第1副制御部メイン処理を開始する。まず、ステップS601では、初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化処理(後述する変数CNTを0に初期化する処理も含む)などを行う。
ステップS602では、RAM408に記憶している変数CNTが33以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS603に進み、該当しない場合にはステップS602の判定処理を繰り返し実行する。ここで、変数CNTは、後述する1msタイマ割込処理において1msごとに加算される変数である。したがって、ステップS602で変数CNTが33以上であるか否かを判定する処理は、ステップS601またはステップS603において変数CNTを0に初期化してから、33msの時間が経過したか否かを判定する処理と同義である。ステップS603では、変数CNTを0に初期化した後にステップS604に進む。なお、ステップS602の処理は本例に限定されず、例えば、100msに3回(1秒間に30回)、メインループ処理(ステップS602〜S612)を実行するように構成してもよい。
ステップS604では、液晶制御データ解析処理を行う。この液晶制御データ解析処理では、液晶制御部から受信したコマンドの処理などを行う。ステップS605では、演出制御データ解析処理を行う。この演出制御データ解析処理では、第2副制御部500から受信したコマンドの処理などを行う。
ステップS606では、演出制御メインループ処理を行う。この演出制御メインループ処理では、後述するコマンド受信割込処理によって受信した未処理コマンドを、RAM408に設けたコマンド記憶領域から取得し、当該未処理コマンドに対応する処理を行い、例えば、演出実行タイミングデータに基づいてランプや音の制御等を行う。
ステップS607では、ランプ制御メインループ処理を行う。このランプ制御メインループ処理では、ステップS606の演出制御メインループ処理で設定されたランプデータに基づいてランプに関連する制御を行う。ステップS608では、サウンド制御メインループ処理を行う。このサウンド制御メインループ処理では、ステップS606の演出制御メインループ処理で設定されたサウンドデータに基づいてサウンド(音)に関連する制御を行う。
ステップS609では、ランプドライバ処理を行う。このランプドライバ処理では、ステップS607のランプ制御メインループ処理で設定されたランプ制御情報に基づいて、各種ランプ418、440から出力する光の制御を行う。ステップS610では、サウンドドライバ処理を行う。このサウンドドライバ処理では、ステップS608のサウンド制御メインループ処理で設定されたサウンド制御情報に基づいて、音制御回路431を介してスピーカ120から出力する音の制御を行う。
ステップS611では、液晶制御通信ドライバ処理を行う。この液晶制御通信ドライバ処理では、液晶制御部にコマンドを送信する処理などを行う。ステップS612では、演出制御通信ドライバ処理を行う。この演出制御通信ドライバ処理では、第2副制御部500にコマンドを送信する処理などを行った後にステップS602に進む。
第1副制御部400は、後述するコマンド受信割込処理、1msタイマ割込処理、10msタイマ割込処理、または、DMA割込処理による中断を除いて、ステップS602〜S612の処理を繰り返し実行する。
<コマンド受信割込処理>
次に、図12(b)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するコマンド受信割込処理について説明する。なお、図12(b)は、コマンド受信割込処理の流れを示すフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300からのコマンドを受信した場合に発生するコマンド受信割込みを契機として実行する処理である。ステップS701では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶した後に処理を終了する。
<1msタイマ割込処理>
次に、図12(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する1msタイマ割込処理について説明する。なお、図12(c)は、1msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、1ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、1msタイマ割込処理を実行する。ステップS801では、RAM406に設けた変数CNTに1を加算する処理を行った後に処理を終了する。
<10msタイマ割込処理>
次に、図12(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する10msタイマ割込処理について説明する。なお、図12(d)は、10msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、10ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、10msタイマ割込処理を実行する。ステップS901では、第一のセンサ読み取り処理を行い、次のステップS902では、第二のセンサ読み取り処理を行った後に処理を終了する。ここで、第一のセンサ読み取り処理では、例えば、センサ回路428(図4参照)を介して第1出力設定スイッチ190の検出信号を取得し、取得した検出信号を、遊技者設定値としてRAM408に記憶する処理や、センサ回路428(図4参照)を介して第2出力設定スイッチ194の検出信号を取得し、取得した検出信号を、管理者設定値としてRAM408に記憶する処理などを行う。また、第二のセンサ読み取り処理では、他のスイッチ類の検出信号を取得し、取得した検出信号をRAM408に記憶する処理などを行う
<DMA割込処理>
次に、図12(e)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するDMA割込処理について説明する。なお、図12(e)は、DMA割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、DMA転送の終了を知らせるDMA割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このDMA割込を契機として、DMA割込処理を実行する。ステップS1001では、DMA転送の終了に伴う各種処理を行った後に処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図13を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS1201では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1203では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS1205の処理に移行する。
ステップS1205では、タイマ変数に0を代入する。ステップS1207では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1209では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS1207で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS1211では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS1213では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS1203に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1301では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS1401では、第2副制御部メイン処理におけるステップS1203において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1203において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS1403では、演出用乱数値の更新処理等を行った後に処理を終了する。
<液晶制御部の処理>
次に、図14を用いて、液晶制御部の処理について説明する。なお、同図(a)は、液晶制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートであり、同図(b)は、液晶制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。また、同図(c)は、液晶制御部のタイマ割込処理のフローチャートであり、同図(d)はVDPの画像制御処理のフローチャートである。
液晶制御部には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する不図示の起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けている。液晶制御部500は、起動信号出力回路(リセット信号出力回路)から起動信号(システムリセット信号)を入力した場合に、初期化処理を実行した後、リセット割込によりリセットスタートして液晶制御部メイン処理を開始する。
まず、液晶制御部メイン処理のステップS1501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理や、液晶ローディング処理等を行う。
ここで、ステップS1501で実行される「液晶ローディング処理」とは、予めROMなどに固定的に記憶されている静止画や動画などの画像データを、作業記憶領域(例えば、RAM)に転送する処理をいう。本例に係る液晶ローディング処理は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(CGROM(図示省略)の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定するとともに、CGROMからVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定してから、VDP434がアトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCGROMからVRAM436に転送し、転送が終了したことを示す転送終了割込信号を液晶制御部のCPUに対して出力するまでの処理のことである。
ステップS1503では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS1505の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS1503の処理からステップS1505の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。ステップS1505では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS1507では、コマンド処理を行う。液晶制御部のCPUは、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS1509では、VDPコマンド送信処理を行う。例えば、第1副制御部400から画像表示の指示があった場合は、VDP434に画像制御処理を行わせるため、VDP434に対してコマンドを送信する。
ステップS1511では戻りコマンド送信処理を行う。液晶制御部は、装飾図柄表示装置208を制御して要求された画像を表示した場合は、戻りコマンドを第1副制御部400に送信して、ステップS1503に戻る。
次に、同図(b)を用いて、液晶制御部のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、液晶制御部が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1601では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAMに設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、液晶制御部のCPUによって実行するタイマ割込処理について説明する。液晶制御部は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1701では、RAMのタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1503において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。液晶制御部タイマ割込処理のステップS1703では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、VDP434の画像制御処理について説明する。同図(d)は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1801では、画像データの転送指示を行う。ここでは、液晶制御部のCPUは、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。
次に、CPUは、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(CGROM(図示省略)の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、CGROMからVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCGROMからVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
ステップS1803では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1805に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1805では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、ステップS1801でVRAM434に転送した画像データに基づいてVRAM434の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM434の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1807では、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。ステップS1809では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1811に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1811では、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<大当り演出の一例>
次に、図15および図16を用いて、特図変動遊技の結果が大当りになる場合の一連の演出(大当り演出)の一例について説明する。図15(a)〜図16(h)はこの順に、特図変動遊技を時系列で示している。なお、特図変動遊技を時系列で示す図において、ある図と次の図との間の時間経過は各図間において必ずしも一致していない(他の実施例も同様)。
図15(a)は、特図1および特図2の変動遊技が非作動中であり、普図変動遊技も非作動中である状態を示している。第1特図表示装置212は、はずれ図柄の「特図D」を停止表示している。第2特図表示装置214は、はずれ図柄の「特図c」を停止表示している。普図表示装置210は、はずれ図柄の「普図B」を停止表示している。
また、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の各第四図柄表示領域208e〜208gは遊技が非作動中であることを示す第四図柄を停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして「装飾4−装飾1−装飾7」が停止表示しており、直前の特図変動遊技の当否判定結果がはずれであったことが報知されている。
また、特図1保留ランプ218では特図1の保留が2個あることが報知されている。特図2保留ランプ220では特図2の保留がないことが報知されている。普図保留ランプ216では普図の保留がないことが報知されている。特図1保留アイコン表示領域900には白色円形の表示態様で2つの特図1保留アイコンPI1、PI2が表示されている。
図15(b)〜(f)は、特図1変動遊技が開始された状態を示している。特図1変動遊技の開始順序は、本実施例では特図1保留ランプ218のLEDが1つ消灯するとともに第1特図表示装置212が変動表示を開始し、さらに特図1用第四図柄表示領域208eの第四図柄が変動表示を開始し(図15(b)参照)、次いで、特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示が実行され(図15(c)〜(e)参照)、次いで、装飾図柄の変動表示が開始される(図15(f)参照)。なお、これらの動作の開始時点の順序は入れ替えてもよい。
特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示では、表示されている特図1保留アイコンが一斉に右方向に移動を開始し(図15(c)参照)、保留順位が第一位の特図1保留アイコンPI1が特図1保留アイコン表示領域900を越えて変動アイコン表示領域800に進入するとともに、残余の保留アイコンは元の位置より一つ右側の位置に移動してそれぞれ保留順位を一つ上げて停止する(図158(c)〜(e)参照)。変動アイコン表示領域800に進入したアイコン画像は変動アイコンと称する。
図15(g)は、演出表示領域208dでボタン演出の表示が開始された状態を示している。演出表示領域208dの中央部に横長の長方形のボタン演出領域が確保されて、当該ボタン演出領域内の左側四分の一の領域にキャラクタ画像が表示され、残り四分の三の領域でボタン画像とBG1有効期間画像TG1とが表示されるボタン表示が実行されている。有効期間画像TG1はボタン画像BG1の下部に表示されている。ボタン演出領域の表示優先度は図柄表示領域208a〜208cの表示優先度より高く設定されている。このため、ボタン演出領域の画像により、ボタン演出領域の後ろ側の図柄表示領域208a〜208cの図柄変動表示は隠されて視認不可能になっている。図15(g)に示す画像を見ることにより遊技者はボタン演出が開始されたことを知るが、この段階では操作有効期間のカウントダウンが開始していないボタン操作受付不可状態にあるため、チャンスボタン136を押下しても押下の操作は受付けられない。
図15(h)は、図15(g)に示すボタン表示が開始してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過したボタン操作受付許可状態を示している。ボタン演出領域内の表示は変化していないが、この段階では操作有効期間のカウントダウンが開始されているため、チャンスボタン136を押下すると押下の操作は受付けられる。
図15(i)は、遊技者がチャンスボタン136を押下して、当該押下が受付られて行われるボタン演出の表示を例示している。ボタン画像BG1と有効期間画像TG1は消去され、ボタン演出領域内の左側四分の一の領域に「チャンスだ!!」の文字列の画像730が表示される。この文字列画像の表示は、当該特図変動遊技の結果の予告報知であってもよい。また、SP(スーパー)リーチ演出に発展する可能性の予告報知であってもよい。本例ではこの文字列画像の表示を以ってボタン演出の表示が終了する。
図15(j)は、ボタン演出領域が消滅して図柄表示領域208a〜208cでの装飾図柄の変動表示が視認可能になった状態を示している。図15(k)は、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cに「装飾7」が揺れ変動状態で仮停止しており、中図柄表示領域208bでは装飾図柄の変動表示が継続しているリーチ演出が開始された状態を示している。
図15(l)は、フェードアウト処理によりリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。図柄表示領域208a〜208cは画像表示領域の右下隅に移動して装飾図柄変動が縮小表示されている。特図1保留アイコン表示領域900および、特図1保留アイコン、変動アイコン表示領域800、変動アイコンは、図15(n)〜図16(h)に示すSPリーチ演出中は非表示になる。
図15(m)〜図16(a)は、二人の武士が戦うシーンのあるSPリーチ演出が実行されている状態を示している。図16(b)〜(d)は、SPリーチ演出の続きであって、一方の武士が勝った演出がなされており、当該変動の当否判定結果が当りになる可能性が高いことを予告報知している。また、図16(d)では、縮小表示されている図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の組合せが「装飾7−装飾7−装飾7」で仮停止している状態が示されている。
図16(e)は、フェードアウト処理によりSPリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。第四図柄表示領域208e〜208gは表示されているが図柄表示領域208a〜208cは非表示となっている。図16(f)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾7−装飾7−装飾7」を仮停止表示している状態を示している。
図16(g)は、第1特図表示装置212に大当り図柄の「特図A」が停止表示した状態を示している。画像表示領域の特図1用第四図柄表示領域208eでは、特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして当りを示す「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示している。図16(h)は、画像表示領域ほぼ全面に「確変大当り」の文字列画像が表示されて15R特別大当りに当選したことが報知されている状態を示している。
図16(f´)〜(h´)は、図15(l)と同一の状態において、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cに「装飾6」のリーチ演出が開始された場合に、図16(f)〜(h)の演出に代えて、15R大当りに当選した場合の演出を例示している。図16(f´)は、図16(e)から引き続いている。図16(f´)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾6−装飾6−装飾6」が仮停止表示している状態を示している。
図16(g´)は、第1特図表示装置212に大当り図柄の「特図B」が停止表示している状態を示している。画像表示領域では、特図1用第四図柄表示領域208eに特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして当りを示す「装飾6−装飾6−装飾6」が停止表示している。図16(h´)は、画像表示領域ほぼ全面に「大当り」の文字列画像が表示されて15R大当りに当選したことが報知されている状態を示している。
<はずれ演出の一例>
図17(a)〜(b)は、図16(a)から引き続いている別のSPリーチ演出の続きを例示しており、一方の武士が負けた演出がなされており、当該変動の当否判定結果がはずれになる可能性が高いことを予告報知している。特図1保留アイコン表示領域900および特図1保留アイコンは、図17(a)〜(c)に示すSPリーチ演出中は非表示になる。また、図17(b)では、縮小表示されている図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の組合せが「装飾7−装飾6−装飾7」で仮停止している状態が示されている。
図17(c)は、フェードアウト処理によりSPリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。第四図柄表示領域208e〜208gは表示されているが図柄表示領域208a〜208cは非表示となっている。
図17(d)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾7−装飾6−装飾7」が仮停止表示している状態を示している。この状態では特図1保留アイコン表示領域900および、特図1保留アイコン、変動アイコン表示領域800、変動アイコンの表示が再開され、図17(h)に示す特図1変動遊技の終了まで表示される。
図17(e)は、第1特図表示装置212に第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示している状態を示している。画像表示領域では、特図1用第四図柄表示領域208eに特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとしてはずれを示す「装飾7−装飾6−装飾7」が停止表示している。
図17(f)〜同図(h)は、変動アイコンの消去アニメーションの表示を示している。本例では、特図変動遊技の終了後で装飾図柄が停止表示中に変動アイコンの消去アニメーションの表示が実行される。なお、変動アイコンの消去アニメーションの表示は他のタイミングで実行してもよい。図17(f)は、変動アイコンが変動アイコン表示領域800から下方に移動を開始して、変動アイコンの円形輪郭の下三分の一が画像表示領域外に消えてしまっている状態を示している。図17(g)は、変動アイコンがさらに下方に移動して、円形輪郭の上部がわずかに視認できる程度にまで変動アイコンが画像表示領域外に消えてしまっている状態を示している。図17(h)は、変動アイコンが完全に変動アイコン表示領域800から消えて変動アイコンの消去アニメーションの表示が終了した状態を示している。
<特別大当り遊技の一例>
次に、図18および図19を用いて、特別大当り遊技の一例について説明する。なお、図18は、15R特別大当り遊技の様子を段階的に示した図である。図18には、装飾図柄表示装置208、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、普通図柄表示装置210、第1特別図柄保留ランプ218、第2特別図柄保留ランプ220、および普通図柄保留ランプ216が示されている。また、図18には、アタッカである可変入賞口234と、扉部材2341も示されている。
図18(a)には、大当り遊技開始演出として、大当りを祝う背景画像(ここでは省略)とともに「確変大当り」の文字表示がなされている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281や第4図柄表示領域284の表示は消えている。
図18(b)では、15ラウンド大当り遊技の内の最初のラウンドである1ラウンドが開始される。図18(b)に示す扉部材2341は開放し、アタッカが開放状態維持中になる。また、図18(b)に示す装飾図柄表示装置208の左上隅には、1Rの文字表示(ラウンド数表示)がなされている。さらに、装飾図柄表示装置208では、大当り遊技演出としてサボテンを模した埴輪のキャラクタC1が登場し、そのキャラクタC1を含めた1ラウンド目専用の演出表示が行われている。また、装飾図柄表示装置208の右上隅には「装飾7」が表示されている。この「装飾7」は大当り遊技終了演出が開始されるまで表示され続ける。したがって、ラウンド間インターバルでも表示され続ける。
図18(c)でも、扉部材2341は開放しており、アタッカは開放状態維持中である。また、装飾図柄表示装置208の左上隅ではラウンド数表示が継続しており、1ラウンド目専用の演出表示も継続している。
図18(d)では、扉部材2341が閉鎖し、アタッカは閉鎖状態維持中になる。しかしながら、装飾図柄表示装置208では、依然として、左上隅に1Rの文字表示がなされるとともに右上隅には「装飾7」が表示されている。さらに、1ラウンド目専用の演出表示も継続している。この図18(d)に示す、キャラクタC1を含めた1ラウンド目専用の演出表示の一シーン(輝きの画像brの数が異なる一シーン)は、1ラウンド目のアタッカの開放終了演出に相当する。
やがて、図18(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の左上隅の1Rの文字表示が消え、同図(f)では、2ラウンド目が開始される。同図(f)に示す扉部材2341は開放し、アタッカが開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた2ラウンド目専用の演出表示(輝きの画像brの数が異なっている演出表示)が開始されている。ただし、装飾図柄表示装置208の左上隅におけるラウンド数表示は開始されていない。図18(e)の期間がラウンド間インターバルとしてもよいし、図18(d)〜同図(e)に示すキャラクタC1を含めた演出表示をラウンド間インターバルの演出と見て、図18(d)〜同図(e)の期間をラウンド間インターバルとしてもよい。
図18(g)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅ではラウンド数表示が開始されている。
以降、3〜5ラウンドも同様に消化され、図18(h)では、5回目のアタッカ開放状態維持中が終了してアタッカは閉鎖状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅のラウンド数表示も消えている。同図(i)では、6ラウンド目が開始され、アタッカは開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた6ラウンド目専用の演出表示が開始されている。同図(j)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅では6Rの文字表示が開始されている。
図19は、図18に示す15R特別大当り遊技の続きを段階的に示す図である。図18(j)に続く図19(k)では、6ラウンド目の大当り遊技が行われており、図19(l)では、6回目のアタッカ開放状態維持中が終了してアタッカは閉鎖状態維持中になり、図19(m)では、装飾図柄表示装置208の左上隅のラウンド数表示も消えている。
図19(n)では、7ラウンド目が開始され、アタッカは開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた7ラウンド目専用の演出表示が開始されている。同図(o)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅では7Rの文字表示が開始されている。
以降、8〜14ラウンドも同様に消化され、図19(p)では、最終ラウンドである15ラウンド目の大当り遊技が行われており、アタッカ開放状態維持中であって、装飾図柄表示装置208の左上隅には15Rの文字表示がなされ、15ラウンド目専用の演出表示も行われている。
図19(q)では、扉部材2341が閉鎖し、アタッカは閉鎖状態維持中になり、同図(r)では、装飾図柄表示装置208の左上隅の15Rの文字表示が消え、同図(s)では、大当り遊技終了演出が開始されている。この大当り遊技終了演出では、専用の背景画像(ここでは省略)に、主人公の殿様のキャラクタが登場し、「確率変動突入」の文字表示がなされている。この文字表示は、この大当り遊技が終了すると、制御状態は特図高確率普図高確率状態(確変状態且つ電サポ状態)に移行することを報知するものである。
図19(t)は、特図の変動表示開始待ち時間における装飾図柄表示装置208を示すものであり、制御状態は、確変状態且つ電サポ状態に移行している。同図(t)に示す装飾図柄表示装置208には、左上に「確変中」という文字表示がなされ、変動アイコン表示領域280や第4図柄表示領域284の表示が復活している。また、電サポ状態に移行したことにより、特図2の保留アイコン表示領域282が、演出表示領域208d(変動アイコン表示領域280の左横)に表示されている。この図19(t)では、特図2の保留数は、第2特別図柄保留ランプ220の点灯数からわかるように0であるが、特図2の保留アイコン表示領域282に4つの保留アイコンが表示されることをわかりやすくするために、実際には表示されていない保留アイコンをデフォルトの表示態様で点線によって示してある。
なお、上述のごとく、装飾図柄表示装置208の右端に設けられる保留アイコン表示領域は、実際には領域を画定する線は表示されないが、図19(t)では、領域をわかりやすくするために点線で示してあり、この領域は、特図1の保留アイコン表示領域281に相当する。図19(t)では、特図1の保留数は、第1特別図柄保留ランプ218の点灯数からわかるように4つであり、特図1の保留アイコン表示領域281には4つの保留アイコンh11〜h14が表示されている。
<電源投入後の各種処理>
次に、図20〜図24を用いて、パチンコ機100が電源投入後に行う各種処理について説明する。図20は、パチンコ機100が電源投入後に行う各種処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
<電源投入後の各種処理/主制御部>
最初に、主制御部300における電源投入後の処理について説明する。上述のとおり、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号出力回路340に電源制御部660から所定の電圧値の電圧が供給されると、起動信号出力回路340は、基本回路302に向けて起動信号を出力する。
この起動信号を入力した主制御部300のCPU304は、最初に初期化処理(図8参照)を実行した後、所定条件が成立している場合(例えば、所定の端子にLレベルの信号が入力されている場合)はセキュリティモードに移行し、所定条件が成立していない場合はユーザモードに移行する。図20には、初期化処理の実行後に所定条件が成立した(所定の端子にLレベルの信号が入力された)ことにより、セキュリティモードに移行している例を示している。
また、セキュリティモードの時間は、予め設定した時間(固定時間)の分だけ延長することも、ランダムな時間(ランダム延長時間)の分だけ延長すること(ランダム遅延を行うこと)も可能である。図20において符号T2で示す時間が、セキュリティモードの固定時間であり、同一のCPU304を搭載した遊技台であれば、全ての遊技機で同一の時間となる。一方、図20において符号T3で示す時間が、セキュリティモードのランダム時間であり、同一のCPU304を搭載した遊技台であっても、遊技機毎に異なる時間となる場合がある。なお、ランダム遅延の問題点については後述する。
セキュリティモードが終了すると、主制御部300は、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、主制御部電源投入時処理(図9(a)参照)の実行を開始する。この主制御部電源投入時処理では、ステップS101〜S109の処理を終了した後、ステップS110(サブ制御関連起動設定)において、第1副制御部400に向けてサブコマンド(電源投入コマンド)を送信する。図20において符号T4で示す時間は、ユーザモードの開始(主制御部電源投入時処理の実行開始)から、ステップS110(サブ制御関連起動設定)において第1副制御部400に向けてサブコマンド(電源投入コマンド)を送信するまでの時間であり、本例では、一定時間である。
<電源投入後の各種処理/第1副制御部>
次に、第1副制御部400における電源投入後の処理について説明する。上述のとおり、第1副制御部400には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けている。この起動信号出力回路に電源制御部660から所定の電圧値の電圧が供給されると、起動信号出力回路は、基本回路402に向けて起動信号を出力する。
この起動信号を入力した第1副制御部400のCPU404は、最初に初期化処理を実行した後、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、第1副制御部メイン処理(図12(a)参照)の実行を開始する。この第1副制御部メイン処理では、ステップS606(演出制御メインループ処理)において、コマンド受信割込処理(図12(b)参照)によって受信したサブコマンド(電源投入コマンド)に対応する処理(本例では、電源投入報知用のランプデータやサウンドデータを設定する処理など)を行う。
続いて、第1副制御部400は、ステップS607(ランプ制御メインループ処理)において、ステップS606(演出制御メインループ処理)で設定された電源投入報知用のランプデータに基づいて、ランプに関連する制御を行った後、ステップS608(サウンド制御メインループ処理)において、ステップS606(演出制御メインループ処理)で設定された電源投入報知用のサウンドデータに基づいて、サウンド(音)に関連する制御を行う。
続いて、第1副制御部400は、ステップS609(ランプドライバ処理)において、ステップS607(ランプ制御メインループ処理)で設定されたランプ制御情報に基づいて、各種ランプ418、440から出力する光の制御を行った後、ステップS610(サウンドドライバ処理)において、ステップS608(サウンド制御メインループ処理)で設定されたサウンド制御情報に基づいて、音制御回路431を介してスピーカ120から出力する音の制御を行う。これにより、各種ランプ418、440やスピーカ120を用いた電源投入報知(音・発光)が行われる。
図20において符号T1で示す時間は、ユーザモードの開始(第1副制御部メイン処理の実行開始)から電源投入報知(音・発光)を開始するまでの時間である。また、図20において符号T5で示す時間は、電源投入報知(音・発光)を開始してから同報知を終了するまでの時間である。
<電源投入後の各種処理/ランダム遅延の問題点>
次に、図21を用いて、上述のランダム遅延の問題点について説明する。図21(a)は、複数の遊技台A,Bのうちの遊技台Aだけで電源投入報知を行っている様子を示した正面図であり、同図(b)は、遊技台A,Bにおける電源投入後の各種処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
本例では、遊技台A、Bの電源投入を同時に行うことで、遊技台A,Bのそれぞれの主制御部300や第1副制御部300に、起動信号を同時に入力している。図21(b)の上段に示すように、起動信号を入力した遊技台Aの主制御部300は、初期化処理を実行した後にセキュリティモードに移行し、このセキュリティモードにおいて、予め設定した固定時間αの分だけウェイトした後、さらにランダム延長時間βの分だけウェイトしている。また、セキュリティモードの終了後は、ユーザモードに移行し、このユーザモードにおいて、第1副制御部400に向けて電源投入コマンドを送信している。
また、起動信号を入力した遊技台Aの第1副制御部400は、初期化処理を実行した後にユーザモードに移行し、このユーザモードにおいて、主制御部300から電源投入コマンドを受信したことを契機として電源投入報知を開始している。
一方、図21(b)の下段に示すように、起動信号を入力した遊技台Bの主制御部300は、初期化処理を実行した後にセキュリティモードに移行し、このセキュリティモードにおいて、予め設定した固定時間αの分だけウェイトした後、さらにランダム延長時間β'(=遊技台Aのランダム遅延時間β+時間T6)の分だけウェイトしている。また、セキュリティモードの終了後は、ユーザモードに移行し、このユーザモードにおいて、第1副制御部400に向けて電源投入コマンドを送信している。
また、起動信号を入力した遊技台Bの第1副制御部400は、初期化処理を実行した後にユーザモードに移行し、このユーザモードにおいて、主制御部300から電源投入コマンドを受信したことを契機として電源投入報知を開始している。
本例では、遊技台Bの主制御部300のランダム遅延時間β'が、遊技台Aの主制御部300のランダム遅延時間βよりも時間T6の分だけ長いため、遊技台Bの主制御部300が第1副制御部400に向けて電源投入コマンドを送信するタイミングが、遊技台Aの主制御部300が第1副制御部400に向けて電源投入コマンドを送信するタイミングよりも時間T7(=T6)の分だけ遅れている。
この結果、遊技台Bにおける電源投入報知の開始タイミングが、遊技台Aにおける電源投入報知(の開始タイミングよりも時間T7(=T6)の分だけ遅れることになり、図21(a)に示すように、遊技台A,Bのうちの遊技台Aにおいては電源投入報知が行われる一方で、遊技台Bにおいては電源投入報知が行われないといった状況となる場合がある。
すなわち、本例のように、複数の遊技台がユーザプログラムの開始時間をランダムに遅延させるランダム遅延の機能を有する場合、各々の遊技台におけるユーザプログラムの開始タイミングにズレが生じる結果、各々の遊技台における電源投入後の演出(本例では、電源投入報知)の開始タイミングが一致しないため、遊技店の店員や遊技者に違和感を与える場合があるといった問題が発生する。
<電源投入後の各種処理/ランダム遅延の問題点の解決策>
次に、図22を用いて、上述のランダム遅延の問題点の解決策について説明する。図22(a)は、複数の遊技台A,Bが同時に電源投入報知(電源投入一斉報知)を行っている様子を示した正面図であり、同図(b)は、遊技台A,Bにおける電源投入から電源投入一斉報知までの各種処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
以降に説明する遊技台(パチンコ機100)は、電源が投入されると計時を行う計時手段(例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ、RTC(リアルタイムクロック)など)を備え、「演出の開始条件(本例では、電源投入報知の開始条件)の成立があり、かつ、計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過したこと」を、第1副制御部400において島一斉演出(本例では、電源投入一斉報知)を開始する条件としている。
このため、本例では、図22(b)に示すように、遊技台A,Bの第1副制御部400は、主制御部300から電源投入コマンドを受信したことにより電源投入報知の開始条件が成立した場合であっても、当該条件の成立だけを契機として電源投入報知を開始することはなく、計時手段による計時が開始されてから第一の時間(本例では、図22(b)において符号T1で示す時間)が経過した場合に、電源投入一斉報知を開始する。
本例に係る遊技台によれば、複数の遊技台がランダム遅延の機能を有し、各々の制御手段におけるユーザプログラムの開始タイミングにズレが生じる場合であっても、各々の遊技台における電源投入報知の開始タイミングを一致させることができ、図22(a)に示すように、複数の遊技台A,Bにおいて同時に電源投入報知(電源投入一斉報知)を開始することができる。
なお、図22(a)に示す状態では、装飾図柄表示装置208を用いて、後述する液晶ローディング表示を行っている。また、計時手段による計時が開始されてから第一の時間(本例では、図22(b)において符号T1で示す時間)が経過するまでに電源投入コマンドを受信せず、第一の時間(T1)からさらに時間が経過した後(例えば、T1(秒)+3秒の経過後)に電源投入コマンドを受信した場合は、受信後すぐに処理する(例えば、コマンド受信割込処理にて電源投入コマンドを未処理コマンドとしてRAM408へ記憶し、該コマンド受信割込処理の終了後に実行される第1副制御部メイン処理内の演出制御メインループ処理にて処理する)ようにしてもよい。
<電源投入後の各種処理/ランダム遅延後のデモ画面一斉表示>
図23(a)は、複数の遊技台A,Bが同時にデモ画面表示(デモ画面一斉表示)を行っている様子を示した正面図であり、同図(b)は、遊技台A,Bにおける電源投入からデモ画面一斉表示までの各種処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
本例に係る遊技台は、上述の計時手段を備え、「演出の開始条件(本例では、デモ画面表示の開始条件)の成立があり、かつ、計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過した後に、この第一の時間とは別の第三の時間が経過したこと」を、第1副制御部400において島一斉演出(本例では、デモ画面一斉表示)を開始する条件としている。
このため、本例では、図23(b)に示すように、遊技台A,Bの第1副制御部400は、主制御部300から電源投入コマンドを受信した後に所定時間(例えば、30秒)が経過したことによりデモ画面表示の開始条件が成立した場合であっても、当該条件の成立だけを契機としてデモ画面表示を開始することはなく、計時手段による計時が開始されてから第一の時間(本例では、図23(b)において符号T8で示す時間)が経過した後に、この第一の時間とは別の第三の時間(本例では、図23(b)において符号T9で示す時間)が経過した場合に、デモ画面一斉表示を開始する。
本例に係る遊技台によれば、複数の遊技台がランダム遅延の機能を有し、各々の制御手段におけるユーザプログラムの開始タイミングにズレが生じる場合であっても、各々の遊技台におけるデモ画面表示の開始タイミングを一致させることができ、図23(a)に示すように、複数の遊技台A,Bにおいて同時にデモ画面表示(デモ画面一斉表示)を開始することができる。
<電源投入後の各種処理/ランダム遅延後の島一斉演出>
図24(a)は、複数の遊技台A,Bが同時に島一斉演出を行っている様子を示した正面図であり、同図(b)は、遊技台A,Bにおける電源投入から島一斉演出までの各種処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
本例に係る遊技台は、上述の計時手段を備え、「演出の開始条件(本例では、島一斉演出の開始条件)の成立があり、かつ、計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過した後に、この第一の時間とは別の第三の時間が経過したこと」を、第1副制御部400において島一斉演出を開始する条件としている。
このため、本例では、図24(b)に示すように、遊技台A,Bの第1副制御部400は、主制御部300から電源投入コマンドを受信した後に所定時間(例えば、10分)が経過したことにより島一斉演出の開始条件が成立した場合であっても、当該条件の成立だけを契機として島一斉演出を開始することはなく、計時手段による計時が開始されてから第一の時間(本例では、図24(b)において符号T8で示す時間)が経過した後に、この第一の時間とは別の第三の時間(本例では、図24(b)において符号T9で示す時間)が経過した場合に、島一斉演出を開始する。
本例に係る遊技台によれば、複数の遊技台がランダム遅延の機能を有し、各々の制御手段におけるユーザプログラムの開始タイミングにズレが生じる場合であっても、各々の遊技台における島一斉演出の開始タイミングを一致させることができ、図24(a)に示すように、複数の遊技台A,Bにおいて同時に島一斉演出を開始することができる。なお、本例では、遊技台Aでは通常遊技中に島一斉演出を開始し、遊技台Bでは特別遊技中(本例では、大当り遊技の6ラウンド実行中)に島一斉演出を開始している。
以上説明したように、図20〜図24を用いて説明した遊技台(パチンコ機100)は、演出手段(例えば、図22(a)に示す装飾図柄表示装置208、スピーカ120)と、計時手段(電源が投入された際に計時を開始する手段であり、例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ、RTC(リアルタイムクロック)など)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数の演出を少なくとも実行可能な手段であり、前記複数の演出のうちの一つは、島一斉演出であり、前記演出手段は、前記島一斉演出を少なくとも実行可能な手段であり、前記遊技台は、前記島一斉演出を単独で実行可能なものであり、前記島一斉演出の開始が許可される期間(以下、「演出開始許可期間」という。)(例えば、主制御部300から電源投入コマンドを受信したことで開始される期間、計時手段により計時されてから固定時間(例えば、1時間)が経過したことで開始される期間)が開始され、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから第一の時間(例えば、図22(b)において符号T1で示す時間)が経過すると、前記演出手段により前記島一斉演出が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、島一斉演出の開始タイミングが異なった場合に、異常が発生している可能性があることを店員が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、「島一斉演出開始許可期間が開始される条件が成立する要件」とは、島一斉演出開始条件(島一斉演出が開始可能となる条件。以下、同じ)が成立することを含む要件のことであってもよい。また、本明細書における「Aを含む要件」とは、「Aのみ(だけ)の要件」であってもよい。また、「演出手段が前記島一斉演出を開始する条件が成立する要件」とは、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過したことを含む要件であってもよい。なお、本明細書における「A、かつ、Bを含む要件」とは、「A、かつ、Bのみ(だけ)の要件」であってもよい。
また、前記演出手段は、非島一斉演出(例えば、装飾図柄変動用の演出、リーチ中演出、大当り演出等)を実行可能な手段であってもよい。また、「前記演出手段が前記島一斉演出を開始する条件は、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過したことである」とは、計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過してかつ、島一斉演出開始条件の成立があった場合にのみ島一斉演出が開始されることを示しているが、計時手段による計時が開始されてから第一の時間が経過してかつ、島一斉演出開始条件を含む二以上の条件(例えば、「電源投入コマンドが送信されていること」および「島一斉演出の実行が許可されている期間であること」の2つの条件)が成立した場合に島一斉演出が開始されるようにしてもよい。
なお、「島一斉演出の実行が許可されている期間」とは、上述の第三の時間が経過して開始される期間であってもよく、液晶ローディング表示が終了してから開始される期間であってもよく、液晶ローディング処理が終了してから開始される期間であってもよく、液晶ローディング表示の終了後に表示される復帰中表示が終了してから開始される期間であってもよく、復帰中表示が終了して、かつ島一斉演出再開契機となった際に開始される期間であってもよい。
また、本実施例では、液晶ローディング表示中であっても、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ計時手段による計時が開始されてから第一の期間が経過すると、島一斉演出が開始されるが、液晶ローディング表示中は、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ計時手段による計時が開始されてから第一の期間が経過しても島一斉演出が開始されずに、液晶ローディング表示が終了した後に島一斉演出が開始されるようにしてもよい。また、液晶ローディング表示中に島一斉演出開始条件の成立があり、かつ計時手段による計時が開始されてから第一の期間が経過しても島一斉演出を開始せずに、該第一の期間が経過してからさらに第一の期間が経過した後に島一斉演出を開始するようにしてもよい。
また、本発明に係る「島一斉演出」とは、計時手段の計時開始から固定時間(例えば、1時間)の経過があったことを条件に開始される演出のことであってもよい。また、島一斉演出とは、島一斉演出開始条件(例えば、電源投入コマンドなどの主制御部からのコマンドが送信されたこと、大当り、電サポ状態等が開始または終了、および島一斉演出用のモード等が開始されること等)があった場合に開始される演出であってよい。
また、本発明に係る「島一斉演出」とは、複数の遊技台による島一斉演出によって構成される演出のことであってもよい。例えば、遊技台Aが島一斉演出Aを実行可能であり、遊技台Bが島一斉演出Bを実行可能であり、遊技台Aにより島一斉演出Aを実行中に、遊技台Bにより島一斉演出Bが実行されることで構成される演出のことを示していてもよい。また、遊技台Aにより島一斉演出Aが実行されている期間に遊技台Bにより島一斉演出Bが実行されていなくてもよく、その場合であっても島一斉演出といってもよい。また、遊技台Bによる島一斉演出Bについても同様であってもよい。
また、前記島一斉演出は、前記遊技台とは別の遊技台の演出手段による島一斉演出と関連する演出であり、前記計時手段による計時が開始されてから前記第一の時間が経過する前に前記演出開始許可期間が開始されても、該第一の時間が経過した後に前記演出手段が前記島一斉演出を開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が第一の時間よりも前に実行されないので、異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、前記島一斉演出開始条件が成立する前に第一の時間が経過した場合に、前記島一斉演出開始条件の成立があった際に前記島一斉演出が開始されるようにしてもよい。
なお、島一斉演出開始許可期間が開始され、かつ、第一の時間が経過した後にのみ、演出手段島一斉演出を実行してもよい。また、前記演出手段は、前記島一斉演出開始条件の成立があった場合に、前記計時手段による計時が開始されてから前記第一の時間が経過することで前記島一斉演出を開始する手段であってもよい。
また、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記演出制御手段は、前記演出手段の制御を少なくとも実行可能な手段であり、前記計時手段は、前記演出制御手段に電源が投入された際に計時を開始する手段であり、前記演出制御手段は、演出開始条件の成立があった場合に、前記島一斉演出を開始する制御を実行可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、電源が投入された際に計時を開始するので、島一斉演出が第一の期間よりも前に実行されると計時手段または電源投入に異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、前記計時手段は、前記演出制御手段に電源が投入された際に計時を開始する手段であってもよい
なお、前記演出制御手段は、演出制御基板(例えば、液晶制御以外の演出制御を実行する副制御部を構成する基板)と表示制御基板(例えば、液晶制御部を構成する基板)から構成される手段であってもよいし、主制御手段からのコマンドを受信する手段であってもよい。また、前記演出制御手段は、表示制御手段へコマンドを送受信する手段であってもよい。また、前記計時手段は、前記演出制御手段による特定の処理(例えば、第1副制御部メインループ処理内の各処理)が開始された際に計時が開示される手段のことであってもよい。また、前記計時手段は、前記演出制御手段に設けられた計時手段のことであり、該演出制御手段に電源が投入されたことで計時が開始される手段のことであってもよい。
また、主制御手段(例えば、主制御部300)を備え、前記主制御手段は、前記演出制御手段に複数種類のコマンド(例えば、サブコマンド)を少なくとも送信可能な手段であり、前記主制御手段は、電源が投入された後に、前記演出制御手段に前記複数種類のコマンドのうちの少なくとも一つのコマンド(以下、「第一のコマンド」という。例えば、電源投入コマンド)を送信する制御を実行する手段であり、前記演出開始条件とは、前記演出制御手段が前記第一のコマンドを受信したことを含む条件のことであってもよい。
このような構成とすれば、主制御手段からのコマンドを受信することを島一斉演出開始条件に含むことで、主制御手段と演出制御手段の通信が正常に行われていることを遊技店の店員等が認識しやすくすることができる場合がある。
なお、前記主制御手段は、演出制御手段に第一のコマンドと異なる第二のコマンドを送信する制御を実行してもよい。また、前記主制御手段は、演出制御手段に複数種類のコマンドを送信する制御を含む「遊技の制御(例えば、主制御部メインループ処理や、主制御部タイマ割込処理)」を行う手段であってもよい。
ここで、第二のコマンドとしては、遊技状態コマンド(特図の処理状態、変動パターンテーブル、特図の高確、時短等の状態、普図の高確、時短、普電役(電チュー)の開放延長状態等の変化に応じて送信するコマンド)、入賞口の入賞コマンド(始動口、入賞口、大入賞口の入賞やゲートの通過に応じて送信するコマンド)、発射位置コマンド(発射位置が変化した際に送信するコマンド)、アウト球コマンド(アウト口に検知された遊技球が一定個数になった際に送信するコマンド)、エラーコマンド(各種エラーが発生した際およびエラーが解除された際に送信されるコマンド)、特図先読みコマンド(特図1と特図2で異なるコマンド)、特図変動開始コマンド、特図変動停止コマンド、特図当り開始コマンド、特図当り終了コマンド、大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド、普図変動開始コマンド、普図変動停止コマンド、普電役閉鎖コマンド等が挙げられる。
また、前記主制御手段は、前記第一のコマンドを送信する制御を含む遊技制御(例えば、図10に示す主制御部メインループ処理、図11に示す主制御部タイマ割込処理、図20に示すユーザプログラムによる制御)を少なくとも実行可能な手段であり、前記主制御手段は、非遊技制御(例えば、図20に示す初期化処理やセキュリティモードの制御)を少なくとも実行可能な手段であり、前記主制御手段は、電源が投入された際に前記非遊技制御を開始する手段であり、前記主制御手段は、前記非遊技制御が終了した後に前記遊技制御を実行する手段であり、前記主制御手段によって前記非遊技制御が実行される期間(例えば、初期化処理に要する時間+セキュリティモードの固定時間+ランダム延長時間)が可変であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出開始条件の成立時に計時開始から第一の時間が経過すると島一斉演出が開始されるので、非遊技制御の終了タイミングおよび遊技制御の開始タイミングをわかりにくくし、不正行為に対するセキュリティー面を向上させることができる場合がある。
なお、前記非遊技制御とは、主制御手段を構成するCPUにより実行される処理(例えば、ユーザプログラムによらずに実行される初期化処理やセキュリティモードの処理)のことであり、電源が投入された際に必ず開始される処理のことであってもよい。また、非遊技制御による処理の完了から該非遊技制御の終了までの時間(各々のCPUにおけるユーザプログラムの開始タイミング)を可変にしてもよい。
また、前記演出手段とは、音出力手段(例えば、図22に示すスピーカ120)のことであり、前記島一斉演出とは、島一斉演出音のことであってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出表示の開始タイミングが異なった場合に異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等に気づきやすくし、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、島一斉演出は、一の演出手段(例えば、音出力手段、表示手段)のみで実行される演出のことであってもよい。
また、前記演出手段とは、表示手段(例えば、図22に示す装飾図柄表示装置)のことであり、前記島一斉演出とは、島一斉演出表示のことであってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出表示の開始タイミングが異なった場合に異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等に気づきやすくし、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
また、前記演出手段とは、報知手段のことであり、前記島一斉演出とは、電源投入報知(例えば、電源投入音)のことであり、前記電源投入報知とは、電源が投入されたことを示す報知のことであってもよい。また、前記島一斉演出開始条件とは、電源投入報知実行条件のことであってもよい。
また、前記演出手段(以下、「第一の演出手段」という。)とは別の第二の演出手段を備え、前記第二の演出手段は、複数の演出を少なくとも実行可能な手段であり、前記島一斉演出とは、第一の島一斉演出のことであり、前記第二の演出手段による前記複数の演出のうちの一つは、前記第一の島一斉演出とは別の第二の島一斉演出であり、前記演出開始許可期間が開始され、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから前記第一の時間が経過すると、前記第二の演出手段により前記第二の島一斉演出が開始され、前記第二の演出手段による前記第二の島一斉演出が、前記第一の演出手段による前記第一の島一斉演出と連動するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の演出手段による第一の島一斉演出の開始タイミングが異なった場合に、異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。また、第一の島一斉演出と第二の島一斉演出がずれている場合に、いずれかの演出手段に異常が発生している可能性があることにも店員が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。また、第一の島一斉演出と連動して第二の島一斉演出が行われるので、演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
なお、島一斉演出は、第一の演出手段(例えば、音出力手段)による第一の島一斉演出(例えば、島一斉演出音)と、第二の演出手段(例えば、表示手段)による第二の島一斉演出(例えば、島一斉演出表示)から構成される演出のことであってもよい。また、島一斉演出は、第一の演出手段および第二の演出手段とは別の第三の演出手段(例えば、発光手段)による第三の島一斉演出表示(島一斉演出用の発光)も含まれて構成されていてもよい。
また、前記島一斉演出とは、第一の島一斉演出のことであり、前記演出開始許可期間とは、第一の演出開始許可期間のことであり、前記演出手段による前記複数の演出のうちの一つは、前記島一斉演出とは別の第二の島一斉演出であり、第二の演出開始許可期間が開始されると、前記演出手段により前記第二の島一斉演出が開始されるものでもよい。
このような構成とすれば、一の演出手段により複数の島一斉演出が行われるので、演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。なお、前記演出手段は、第一の島一斉演出および第二の島一斉演出とは異なる第三の島一斉演出を実行可能な手段であってもよい。
なお、第二の島一斉演出開始許可期間は、第二の島一斉演出開始条件の成立があった場合に開始される期間であってもよい。また、前記演出手段が前記第二の島一斉演出を開始する条件は、前記島一斉演出開始条件(以下、「第一の島一斉演出開始条件」という。)とは別の第二の島一斉演出開始条件の成立があったことであってもよい。
また、前記第二の演出開始許可期間は、前記計時手段による計時が開始されてから前記第一の時間とは別の第三の時間(例えば、図24(b)において符号T8で示す時間と符号T9で示す時間の合計時間)が経過すると開始される期間であってもよい。
このような構成とすれば、異なる島一斉演出が異なるタイミングで開始されるので、遊技者が島一斉演出を体験できる機会を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、島一斉演出が異なるタイミングで開始されるので、店員が島一斉演出の開始タイミングが異なることに気づく機会を増やし、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、第二の島一斉演出開始条件が成立する要件は、前記計時手段による計時が開始されてから前記第一の時間とは別の第三の時間が経過したことを含む要件であってもよい。また、前記第三の時間は、前記第一の時間よりも長い時間のことであるが、該第一の時間よりも短い時間のことであってもよい。
また、前記計時手段(以下、「第一の計時手段」という。例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ)とは別の第二の計時手段(例えば、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ)を備え、前記第二の演出開始許可期間は、前記第二の計時手段の計時が開始されてから第二の時間(例えば、図23(b)において符号T9で示す時間)が経過したことで開始される期間であってもよい。
このような構成とすれば、複数の計時手段を備えることで、島一斉演出が開始されるタイミングにバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。なお、前記第一の計時手段および前記第二の計時手段とは異なる計時手段が設けられていてもよい。
また、前記演出手段とは、報知手段(例えば、スピーカ120、各種LED、各種ランプ)のことであり、前記島一斉演出とは、電源投入報知(例えば、図22(a)、(b)に示す電源投入報知)のことであり、前記電源投入報知とは、電源が投入されたことを示す報知のことであり、前記島一斉演出開始条件とは、電源投入報知実行条件のことであってもよい。
このような構成とすれば、電源投入報知の開始タイミングが異なった場合に、異常が発生している可能性があることを電源投入のタイミングで店員が気づきやすくし、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、電源投入報知実行条件とは、主制御手段から送信された電源投入コマンドを受信したことであってもよい。また、報知手段とは別の第二の報知手段を備え、第二の報知手段による第二の電源投入報知と、報知手段(以下、「第一の報知手段」という。)による電源投入報知(以下、「第一の電源投入報知」という。)の両方により電源投入があったことを報知するようにしてもよい。なお、一方の電源投入報知が開始されるタイミングが他方の電源投入報知が開始されるタイミングと異なるようにしてもよく、同時であってもよい。
また、電源投入報知とは、主制御手段が電源投入されたことを示す報知のことであり、演出制御手段が電源投入コマンドを受信したことで報知が開始される報知のことであってもよい。なお、電源投入報知とは、演出制御手段の電源が投入されたことを示す報知のことであってもよく、表示制御手段の電源が投入されたことを示す報知のことであってもよい。
また、二以上の報知手段が設けられていてもよいが、主制御手段の電源が投入されたことを示す電源投入報知を行わない報知手段があってもよい。例えば、音出力手段によって主制御手段の電源が投入されたことを示す電源投入音が出力されるが、表示手段は主制御手段の電源が投入されたことを示す電源投入表示を行わず、表示制御手段(または、演出制御手段)の電源が投入されたことを示す報知を表示するようにしてもよい。ここで、電源が投入されたことを示す報知とは、各制御手段による電源投入制御が実行されていることを示す報知であってもよく、各制御手段による電源投入制御が完了したことを示す報知であってもよい。
また、報知手段とは、音出力手段のことであり、電源投入報知とは、電源投入音のことであってもよいし、報知手段とは、表示手段のことであり、電源投入報知とは、電源投入表示のことであってもよい。また、報知手段とは、発光手段のことであり、電源投入報知とは、電源投入用の発光のことであってもよい。また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよいし、スロットマシンであってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台が設置可能な島設備は、複数の遊技台(例えば、パチンコ機100)を設置可能な島設備であって、前記遊技台とは、演出手段(例えば、図22(a)に示す装飾図柄表示装置208、スピーカ120)および計時手段(例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ、RTC(リアルタイムクロック)を少なくとも備えたもののことであり、前記島設備は、一の操作により前記複数の遊技台に電源を投入することが可能に構成された島設備であり、前記遊技台における前記演出手段は、複数の演出を少なくとも実行可能な手段であり、前記遊技台の前記演出手段による前記複数の演出のうちの一つは、島一斉演出であり、前記遊技台における前記演出手段が前記島一斉演出を開始する条件は、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから第一の時間(例えば、図22において符号T1で示す時間)が経過したことであり、前記複数の遊技台のそれぞれが前記島一斉演出を実行すると、前記複数の遊技台のそれぞれによって実行される該島一斉演出が揃うように構成されている、ことを特徴とする島設備であってもよい。
このような島設備によれば、複数の遊技台の中で島一斉演出の開始タイミングが異なる遊技台があった場合に、その遊技台に異常が発生している可能性があることを店員が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、本発明に係る「島設備」は、ぱちんこ機だけを設置可能な島設備でもよいし、スロットマシンだけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンの両方を設置可能な島設備でもよい。また、他の種類の遊技台だけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンと他の種類の遊技台を設置可能な島設備でもよい。また、前記島設備は、前記複数の遊技台の各々の電源を個々に投入することが可能に構成された島設備であってもよい。
また、前記遊技台における前記島一斉演出は、前記遊技台とは別の遊技台の演出手段による島一斉演出と関連する演出であり、前記遊技台とは別の遊技台とは、該遊技台と同じ種類の遊技台(以下、「第一の種類の遊技台」という。例えば、図22(a)、(b)に示す遊技台Aであって、該遊技台とは別の遊技台のことであり、前記複数の遊技台は、前記第一の種類の遊技台とは別の第四の種類の遊技台(例えば、図22(a)、(b)に示す遊技台Bを含む遊技台であり、前記第四の種類の遊技台の演出手段は、複数の演出のうちの前記島一斉演出(以下、「第一の一斉演出」という。)とは別の第四の島一斉演出を少なくとも実行可能な手段であり、前記第四の種類の遊技台の演出手段が前記第四の一斉演出を開始される条件は、前記一斉演出開始条件とは別の第四の一斉演出開始条件の成立があったことであり、前記第四の種類の遊技台の演出手段が前記第四の一斉演出を開始する条件は、前記島一斉演出開始条件とは別の第四の島一斉演出開始条件の成立があったことであり、前記第一の種類の遊技台による前記第一の島一斉演出の開始タイミングが、前記第四の種類の遊技台による前記第四の島一斉演出の開始タイミングと異なるものでもよい。
このような構成とすれば、複数の遊技台の中で第一の種類の遊技台の島一斉演出の開始タイミングをずらすことで、島一斉演出が開始されたことを目立たせることができ、第一の種類の遊技台へ興味を持たせることができる場合がある。
<電源投入後の各種表示の制御>
次に、図25を用いて、パチンコ機100が電源投入後に行う各種表示の制御について説明する。図25は、パチンコ機100が電源投入後に行う各種表示の制御の流れの一例を示したタイムチャートである。
<電源投入後の各種表示の制御/第1副制御部>
最初に、第1副制御部400における電源投入後の処理について説明する。上述のとおり、起動信号を入力した第1副制御部400のCPU404は、最初に初期化処理を実行した後、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、第1副制御部メイン処理(図12(a)参照)の実行を開始する。なお、図25において符号t11で示すタイミングが、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、第1副制御部メイン処理の実行を開始したタイミングである。この第1副制御部メイン処理では、ステップS604(液晶受信ドライバ処理)において、液晶制御部から受信したコマンド(例えば、戻りコマンド)の処理を行う。
また、ステップS611(液晶通信ドライバ処理)では、液晶制御部にコマンドを送信する処理などを行う。例えば、主制御部300からサブコマンド(電源投入コマンド)を受信していない場合や、特図変動中である場合や、大当り中である場合や、第1副制御部メイン処理の実行を開始して第四の時間(図25において符号T11で示す時間。例えば、30秒)が経過した場合には、液晶制御部に復帰中表示開始コマンド(復帰中表示の開始を指示するコマンド)を送信するとともに、復帰制御の実行を開始する。ここで、「復帰制御」とは、遊技情報に基づいて装飾図柄表示装置208において通常表示を開始するか否かを判定する制御のことである。本例に係る復帰制御では、第1副制御部400が、主制御部300から受信したコマンドの内容に基づいて、液晶制御部に復帰中表示終了コマンドを送信する否か(復帰中表示を通常表示に切り替えるか否か)を判定する制御を行う。
また、復帰制御の実行中(例えば、特図変動中や大当り中)に復帰中表示非表示条件が成立した場合(例えば、主制御部300から次回の特図変動開始コマンドを受信した場合)には、復帰制御の実行を終了するとともに、液晶制御部に復帰中表示終了コマンド(復帰中表示の終了を指示するコマンド)を送信する。
<電源投入後の各種表示の制御/液晶制御部>
次に、液晶制御部における電源投入後の処理について説明する。上述のとおり、液晶制御部には、電源が投入されると起動信号(システムリセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けている。この起動信号出力回路に電源制御部660から所定の電圧値の電圧が供給されると、起動信号出力回路は、液晶制御部のCPUに向けて起動信号を出力する。
この起動信号を入力した液晶制御部のCPUは、最初に初期化処理を実行した後、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、液晶制御部メイン処理(図14(a)参照)の実行を開始する。なお、図25において符号t11で示すタイミングが、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、液晶制御部メイン処理の実行を開始したタイミングである。
この液晶制御部メイン処理では、ステップS1501(初期設定)において、上述の液晶ローディング処理を実行する。なお、図25において符号T12で示す時間が、液晶ローディング処理の実行時間である。
また、液晶制御部メイン処理のステップS1509(VDPコマンド送信処理)では、液晶ローディングを開始した場合に、液晶ローディング表示(液晶ローディング処理の実行中であることを示唆する表示)を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信する。これにより、装飾図柄表示装置208に、液晶ローディング表示(例えば、図26(c)〜同図(e)参照)が表示される。
また、本処理では、液晶ローディング処理の終了後も液晶ローディング表示を第四の時間(例えば、液晶制御部のメイン処理が開始されてから35秒間)継続して表示させるために、本処理内にて計時を行う。つまり、本例では、液晶ローディング処理が完了した場合であっても、第四の時間が経過するまでは液晶ローディング表示を継続して表示する。 また、液晶制御部メイン処理のステップS1511(戻りコマンド送信処理)では、液晶ローディング処理が完了した場合に、液晶ローディング処理が完了したことを示す戻りコマンドを第1副制御部400に向けて送信する。なお、図25において符号t12で示すタイミングが、液晶制御部が第1副制御部400に戻りコマンドを送信したタイミングであり、液晶制御部と第1副制御部400とのコマンドの送受信ができる状態である。
なお、本例では、液晶制御部にて計時を行っていたが、第1副制御部400にて計時を行い、例えば復帰中表示開始コマンド(復帰中表示の開始を指示するコマンド)を液晶制御部が受信することで、液晶ローディング表示を終了し、復帰中表示を表示するようにしても良い。 また、液晶ローディング表示の終了後において液晶制御部メイン処理のステップS1509(VDPコマンド送信処理)では、復帰中表示(第1副制御部400において復帰制御が実行されていることを示す表示)を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信する。
ここで、第1副制御部400から復帰中表示開始コマンドを受信した場合に、復帰中表示(例えば、図26(f)参照)が継続して表示される。なお、図25において符号t13で示すタイミングが、第1副制御部400が液晶制御部に復帰中表示開始コマンドを送信したタイミングである。 一方で、液晶制御部メイン処理のステップS1509(VDPコマンド送信処理)では、復帰中表示に第1副制御部400から復帰中表示終了コマンド(復帰中表示の終了を指示するコマンド)を受信した場合に、通常表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信する。これにより、装飾図柄表示装置208に表示中の復帰中表示が消去され、通常表示(例えば、図26(g)参照)が表示される。なお、図25において符号t14で示すタイミングが、第1副制御部400が液晶制御部に復帰中表示終了コマンドを送信したタイミングであり、符号T13で示す時間が、復帰中表示の表示時間である。
このように、本例では、第1副制御部400による復帰処理の実行の有無に関わらず、液晶制御部により復帰中表示が表示される。なお、液晶ローディング表示が終了した後に第1副制御部400から復帰中表示開始コマンドを受信したときのみ復帰中表示が表示されるようにしてもよい。
本例では、液晶制御部において液晶ローディング処理中であっても、主制御部300において初期化処理が完了し、主制御部300が遊技の制御が可能な状態に移行していれば、遊技を進行させることが可能である。なお、液晶制御部において液晶ローディング処理中の場合には、主制御部300が遊技の制御が可能な状態に移行していても、遊技を進行させないように構成してもよい。
<電源投入後の各種表示/具体例1>
次に、図26を用いて、電源投入後の各種表示の具体例1について説明する。図26は、電源投入後の各種表示の具体例1を時系列で示した図である。
図26(a)は、パチンコ機100に電源が投入される前の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400および液晶制御部に起動信号が入力されておらず、装飾図柄表示装置208に対する表示制御が行われていない状態であり、例えば、上記図25において符号t15で示すタイミングが該当する。
続く図26(b)は、パチンコ機100に電源が投入された直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400および液晶制御部に起動信号が入力され、第1副制御部400および液晶制御部による初期化処理が開始された状態であり、例えば、上記図25において符号t16で示すタイミングが該当する。また、主制御部300は、主制御部電源投入時処理において初期起動処理などを行った後、主制御部メインループ処理や主制御部タイマ割込処理を開始し、主制御部タイマ割込処理のステップS504では、割込機能限定中(第1副制御部400が起動していない状態)であると判定され、割込機能が限定された状態となる。
続く図26(c)は、液晶制御部が液晶ローディング処理を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、液晶制御部が、液晶ローディングを開始し、液晶ローディング表示(本例では、「Now Loading」という文字表示)を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態であり、例えば、上記図25において符号t11で示すタイミングが該当する。また、液晶ローディング処理の開始から第四の時間(例えば、35秒)まで計時を行う。
続く図26(d)は、液晶制御部が液晶ローディング処理を完了した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、液晶制御部が、液晶ローディングを完了し、液晶ローディング処理が完了したことを示す戻りコマンドを第1副制御部400に向けて送信した状態であり、例えば、上記図25において符号t12で示すタイミングが該当する。上述のとおり、本例では、液晶ローディング処理が完了した場合であっても、液晶制御部による第四の時間(例えば、35秒)の計時が終わっていない場合は、液晶ローディング表示を継続して行う。
続く図26(e)は、主制御部300の割込機能限定が解除されたときの装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、液晶制御部からの戻りコマンドに基づいて第1副制御部400が起動したことにより、主制御部300の主制御部タイマ割込処理のステップS504において、割込機能限定中ではないと判定され(割込機能限定が解除され)、主制御部300による遊技制御が開始された状態であり、例えば、上記図25において符号t17で示すタイミングが該当する。なお、第1副制御部400の起動や液晶制御部の液晶ローディングの完了を待たずに、主制御部300による遊技制御が開始されるように構成してもよい。
続く図26(f)は、液晶制御部が復帰中表示を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、液晶制御部によって第四の時間(上記図25において符号T11で示す時間。例えば、35秒)が経過したと判定して復帰中表示(本例では、「準備中」という文字表示)を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態であり、例えば、上記図25において符号t13で示すタイミングが該当する。なお、特図停止中は、復帰中表示を行わないように構成してもよい。ここで、図26(f)より前の表示が電源投入表示に該当する。
続く図26(g)は、液晶制御部が通常表示(本例では、装飾図柄の停止表示)を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400が、液晶制御部に復帰中表示終了コマンドを送信し、復帰中表示終了コマンドを受信した液晶制御部が、復帰中表示を消去して通常表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態であり、例えば、上記図25において符号t14で示すタイミングが該当する。
続く図26(h)は、液晶制御部がデモ表示を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400が、液晶制御部にデモ表示を指示し、デモ表示の指示を受けた液晶制御部が、デモ表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態である。なお、このデモ表示を行う順番と、図26(g)に示す通常表示(装飾図柄の停止表示)を行う順番を入れ替えてもよい。
なお、主制御部300による遊技制御は、図26(b)の状態で開始されないように構成されているが、開始されるように構成されていてもよい。また、主制御部300による遊技制御が図26(c)〜図26(f)に示す状態になる前までに開始されてもよい。また、図26(f)に示す状態で、主制御部300による遊技制御が開始されるように構成されていてもよい。
なお、液晶ローディング表示の表示中に時刻設定や節電力モードなどの店員による設定ができるように構成し、装飾図柄表示装置208に店員による設定用の画面表示を表示してもよい。また、液晶ローディング表示の終了後に時刻設定や節電力モードなどの店員による設定ができるように構成し、装飾図柄表示装置208に店員による設定用の画面表示を表示してもよい。ここで液晶ローディング表示の終了後に店員による設定用の画面表示中は、主制御部300の遊技制御が実行されているが、店員による設定用の画面表示の終了までは遊技制御を実行しないようにしてもよい。
また、液晶ローディング表示が終了してから復帰中表示が表示可能な期間が開始される場合があるが、店員による設定用の画面表示の表示が表示される期間と重複していてもよい。例えば、店員による設定用の画面表示の表示が表示される期間が先に終了し、かつ、復帰中表示が表示可能な期間が継続している場合は、店員による設定用の画面表示が非表示となった後(直後)に復帰中表示を表示するようにしてもよいが、復帰中表示を表示しないようにしてもよい。また、復帰中表示が表示可能な期間が終了し、その後に店員による設定用の画面表示が終了した場合は、設定用の画面表示が非表示となった後(直後)に復帰中表示を表示せず、通常表示を表示するようにしてもよいが、一度復帰中表示を表示し、復帰表示を非表示にした後(直後)に通常表示を表示するようにしてもよい。これらの場合において、店員による設定用の画面表示は、液晶ローディング表示に含めてもよいが、含めないようにしてもよい。
また、復帰中表示は、主制御部300による復帰起動処理が行われた場合にのみ表示され、初期起動処理がされた場合には表示されないように構成されていてもよいが、初期起動処理がされた場合も復帰中表示が表示されるように構成されていてもよい。
<電源投入後の各種表示/具体例2>
次に、図27を用いて、電源投入後の各種表示の具体例2について説明する。図27は、電源投入後の各種表示の具体例2を時系列で示した図である。
図27(a)は、通常遊技中(本例では、リーチ演出中)の装飾図柄表示装置208の状態を示している。また、続く図27(b)は、停電などによってパチンコ機100の電源が遮断されたときの装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、主制御部300が、電源制御部660から供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)未満になったと判定し、電断処理を行い、第1副制御部400や液晶制御部などへの電力供給が停止されており、装飾図柄表示装置208に対する表示制御が行われていない状態である。
続く図27(c)は、パチンコ機100に電源が投入された直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400および液晶制御部に起動信号が入力され、第1副制御部400および液晶制御部による初期化処理が開始された状態である。また、主制御部300は、主制御部電源投入時処理において復帰起動処理などを行った後、主制御部メインループ処理や主制御部タイマ割込処理を開始し、主制御部タイマ割込処理のステップS504では、割込機能限定中(第1副制御部400が起動していない状態)であると判定され、割込機能が限定された状態となる。
続く図27(d)〜同図(g)は、上記図26(c)〜同図(f)と同じ状態であるため、その詳細な説明は省略するが、図27(d)〜同図(f)では液晶ローディング表示(本例では、「Now Loading」という文字表示)を行い、続く図27(g)では復帰中表示(本例では、「準備中」という文字表示)を行っている。
図27(h)は、液晶制御部が復帰中表示を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示し、続く図27(i)は、液晶制御部が通常表示(本例では、装飾図柄の変動表示)を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示している。
図27(i)に示す状態は、第1副制御部400が、図27(h)に示すタイミングで主制御部300から特図変動停止コマンドを受信するとともに、次回の特図変動開始コマンドを受信した状態である。次回の特図変動開始コマンドを受信した第1副制御部400は、液晶制御部に復帰中表示終了コマンドを送信し、復帰中表示終了コマンドを受信した液晶制御部が、復帰中表示を消去して通常表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信している。
<電源投入後の各種表示/液晶ローディング表示の変形例>
次に、図28および図29を用いて、液晶ローディング表示の変形例について説明する。図28は、液晶ローディング表示の変形例1を時系列で示した図であり、図29は、液晶ローディング表示の変形例2を時系列で示した図である。
図28に示す例では、上記図27(d)〜同図(f)に示す液晶ローディング表示に代えて、図28(d)'〜同図(f)'に示す液晶ローディング表示を適用する。この液晶ローディング表示は、液晶ローディング処理の開始時点を0%、液晶ローディング処理の完了時点を100%とし、液晶ローディング処理の進行度合いをパーセンテージ(%)で表現することが可能である。なお、本例では、液晶制御部は、図28(e)'に示すタイミングで液晶ローディング処理を完了し、液晶ローディング処理が完了したことを示唆する「Now Loading 100%」の表示を行っているが、第1副制御部400から復帰中表示開始コマンドを受信して復帰中表示を開始するまでは、続く図28(f)'に示すように、「Now Loading 100%」の液晶ローディング表示を継続している。
なお、液晶ローディング処理の進行度合いと液晶ローディング表示のパーセンテージ表示は対応していてもよく、例えば、0%〜100%まで1%ずつ増加していく連続的な表示や、0%、10%・・・、90%、100%のように10%ずつ増加していく段階的な表示を表示してもよい。また、液晶ローディング処理の進行度合いと液晶ローディング表示の表示は必ずしも一致していなくてもよい。
また、図29に示す例では、上記図27(d)〜同図(f)に示す液晶ローディング表示に代えて、図29(d)'〜同図(f)'に示す液晶ローディング表示を適用する。この液晶ローディング表示は、遊技台の各種設定に関する説明表示(チュートリアル表示)を行うことが可能であり、本例では、説明表示として、設定操作部195の複数のDIPスイッチのうち、音量設定のモード(節電力モード)を切り替えるためのDIPスイッチの設定方法を図示するとともに、切り替えを行うタイミングを示唆する表示(本例では、「操作は電源OFF時に行ってください」という文字表示)を行っている。
このように、液晶ローディング表示中に液晶ローディング処理と関係しない表示を行ってもよい。また、説明表示に限らず、現在の時刻や第2出力設定スイッチ194の設定状況(0〜Fでの表示や、音量や輝度のユーザーボリューム値の初期値の表示)、設定操作部195の操作状況(島一斉演出や節電力モードの設定状況)などを表示してもよい。
以上説明したように、図25〜図29を用いて説明した遊技台(パチンコ機100)は、表示制御手段(例えば、図25に示す液晶制御部)と、表示手段(例えば、図26に示す装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記表示制御手段は、前記表示手段の制御を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示制御手段は、電源が投入されることで電源投入制御(例えば、予めROMなどに固定的に記憶されている静止画や動画などの画像データを、作業記憶領域(例えば、RAM)に転送する液晶ローディング処理)を開始する手段であり、前記表示手段は、複数種類の表示を少なくとも表示可能な手段であり、前記複数種類の表示のうちの一つは、前記電源投入制御が実行されている間に表示される表示(以下、「電源投入表示」という。例えば、図25や図26(c)〜(e)に示す液晶ローディング表示)であり、前記表示手段は、前記表示制御手段による前記電源投入制御が開始されてから少なくとも第四の時間(例えば、図25において符号T11で示す時間)が経過するまで、前記電源投入表示を少なくとも表示する手段であり、前記表示手段は、第一の非表示条件の成立があった場合に、前記電源投入表示を少なくとも非表示にする手段であり、前記第一の非表示条件が成立する要件は、前記電源投入制御が終了し、かつ、該電源投入制御の開始から前記第四の時間が経過していることを含む要件である、ことを特徴とする遊技台である。なお、本明細書における「A、かつ、Bを含む要件」とは、「A、かつ、Bのみ(だけ)の要件」であってもよい。
このような遊技台によれば、電源投入表示が第四の時間よりも前に表示されないので、第四の時間よりも前に表示された場合には表示制御手段の異常が発生している可能性があることを遊技店の店員等が気づきやすく、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、本発明に係る「第M(Mは正の数)の時間」に相当する時間は、他の発明に係る「第N(Nは正の整数)の時間」に相当する時間と同一であってもよく、例えば、第四の時間と第一の時間に相当する時間が、電源投入後から10秒後であってもよい。また、計時手段(以下、「第三の計時手段」という。)を備え、該第三の計時手段は電源が投入されたことを条件に計時を開始し、該第三の計時手段による計時が開始されてから前記第四の時間が経過したことを条件に、前記表示手段による電源投入表示が非表示となるように構成してもよい。
また、前記表示手段は、前記電源投入制御が開始されてから前記第四の時間が経過する前に該電源投入制御が終了した場合であっても、該電源投入制御が開始されてから該第四の時間が経過するまでは前記電源投入表示を継続して表示する手段であり、前記電源投入表示は、前記電源投入制御の開始から終了まで、かつ、該電源投入制御の開始から前記第四の時間が経過するまでの間、継続して表示される表示であってもよい。
このような構成とすれば、電源投入制御が終わっても第四の時間が経過するまでは電源投入表示を表示させるので、第四の時間よりも前に電源投入表示が表示されることがなく、遊技店の店員等が第四の時間よりも前に電源投入表示が表示されたか否かを確認することで表示制御手段の異常が発生しているか否かを判断することができ、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、電源投入制御が終了する前に前記第四の時間が経過した場合に、前記電源投入制御が終了した際に前記電源投入表示が非表示となるように構成してもよい。
また、前記電源投入制御は、前記第四の時間が経過する前に終了する制御であり、前記電源投入表示は、前記電源投入制御の開始から終了までの間、前記電源投入制御の進捗状況に対応した進捗表示(例えば、図28に示す、液晶ローディング処理の進行度合いを表す表示)を表示し、前記電源投入表示は、前記電源投入制御の終了から前記第四の時間が経過するまでの間、該電源投入制御の終了時の前記進捗表示を継続して表示するものでもよい。
このような構成とすれば、電源投入制御の進捗を確認することができ、メンテナンス性を高めることができる場合がある。
また、第四図柄表示手段(例えば、図15や図26に示す各第四図柄表示領域208e〜208g)を備え、前記第四図柄表示手段は、図柄の変動(例えば、特図の変動)が開始されることで、第四図柄の変動表示を開始する場合がある手段であり、前記第四図柄表示手段は、前記表示手段による前記電源投入表示が表示されている期間中において前記図柄の変動が開始された場合には、前記第四図柄の変動表示を開始しない手段であってもよい。
このような構成とすれば、電源投入表示の表示中は第四図柄の変動表示が表示されないので、安定した制御状態となってから第四図柄を表示させることができる場合がある。なお、前記第四図柄表示手段は、表示手段のことであり、表示手段の一部に第四図柄が表示されてもよい。また、前記第四図柄表示手段は、第一の表示手段とは別に設けられた第二の表示手段であってもよい。また、前記電源投入表示中は、前記第四図柄の変動表示とは別の表示(例えば、エラー表示、装飾図柄の表示、演出表示、ユーザー設定用の表示、デモ表示など)を表示しないが、表示するようにしてもよい。
なお、第四図柄表示の表示条件が成立した場合に、第四図柄の変動表示が表示され、第四図柄表示の表示条件が成立する要件とは、電源投入表示が表示されていない期間であることを含む要件である。また、「…第四図柄の変動表示を開始しない手段である」とは、「第四図柄表示手段は、表示手段による前記電源投入表示が表示されている期間でない場合にのみ、前記第四図柄の変動表示(または停止表示)を開始可能(表示可能)な手段である」ことを示していてもよい。
また、前記表示手段は、エラーが発生したことを報知する表示(以下、「エラー表示」という。)を少なくとも表示可能な手段であり、前記表示手段は、第一のエラー表示表示条件の成立があった場合に、前記エラー表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記電源投入制御が終了する前において前記第一のエラー表示表示条件の成立があった場合に、該電源投入制御が終了した後に前記エラー表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、表示制御手段による電源投入制御が完了した後にエラーを表示するので、表示制御手段に異常があるとエラー表示が表示されないため、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
なお、電源投入制御中にエラー表示を表示してもよいし、電源投入表示中にエラー表示を表示しないようにしてもよい。また、電源投入表示中にエラー表示を表示してもよいし、電源投入制御の終了後であって、前記表示手段に電源投入表示が表示されている期間はエラー表示を表示してもよい。また、電源投入制御の終了後であって、前記表示手段に電源投入表示が表示されている期間もエラー表示を表示しないようにしてもよい。
また、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記表示手段は、復帰中表示(例えば、図25や図26(f)に示す復帰中表示)を表示する期間において、該復帰中表示を少なくとも表示可能な手段であり、前記表示手段は、第二の表示条件の成立があった場合に、前記復帰中表示を表示する手段であり、前記第二の表示条件が成立する要件の一つは、前記電源投入表示が非表示になったことを含む要件であってもよい。このような構成とすれば、演出制御手段による復帰制御が実行されていることを確認しやすくし、店員や遊技者を安心させることができる場合がある。
なお、復帰中表示表示条件(以下、「第一の復帰中表示表示条件」という)が成立する要件の一つ(以下、「第一の要件」という。)が、図柄変動中であることを含む要件であってもよい。また、第一の復帰中表示表示条件が成立する第一の要件とは別の要件(以下、「第三の要件」という。)があってもよい。また、第一の復帰中表示表示条件が成立するための要件が3以上であってもよく、第一の要件および第三の要件のみであってもよい。また、第一の要件のみの成立で第一の復帰中表示表示条件が成立してもよい。ここで、第三の要件とは、電源投入コマンドを演出制御手段が受信したことであってもよい。
また、復帰中表示表示条件(以下、「第二の復帰中表示表示条件」という)が成立する要件の一つ(以下、「第二の要件」という。)が、大当り中であることを含む要件であってもよい。なお、第一の復帰中表示表示条件に記載したことを適用可能である。ここで、第二の復帰中表示表示条件が成立する第二の要件とは別の要件とは、第三の要件とは別の第四の要件であってもよい。
また、第一の復帰中表示表示条件と第二の復帰中表示表示条件は別の条件であってもよい。また、復帰中表示表示条件は、第一の要件および第二の要件を含む複数の要件が成立することで成立する条件のことであってもよい。なお、複数の要件は、第一の要件および第二の要件の2つの要件のことのみを示してもよく、該2つの要件を含む3以上の要件の成立で条件が成立してもよい。
また、表示手段に復帰中表示が表示されている期間中において、図柄の変動が開始されても、第四図柄の変動表示を表示しないようにしてもよいが、第四図柄の変動表示を表示するようにしてもよい。また、表示手段に復帰中表示が表示されている期間中において、図柄の変動が開始されても、第四図柄の変動表示を表示しないようにしてもよいが、第四図柄の変動表示を表示するようにしてもよい。
また、復帰中表示が表示されている期間中にエラー表示表示条件の成立があっても、表示手段にエラー表示を表示せず、復帰中表示の終了後にエラー表示を表示するようにしてもよい。また、復帰中表示が表示されている期間中もエラー表示表示条件の成立があったら、エラー表示を表示するようにしてもよい。
また、復帰中表示の表示中において、一または複数の打ち方表示を表示してもよい。また、演出制御手段は、演出制御基板と表示制御基板から構成される手段のことであってもよい。また、演出制御手段は、表示制御手段を含む制御手段のことであってもよい。また、第四図柄表示手段は、演出制御手段により制御される手段であるが、主制御手段により制御される手段であってもよく、表示制御手段により制御される手段であってもよい。
また、前記表示手段は、通常表示(例えば、図25や図26(g)に示す通常表示)を少なくとも表示可能な手段であり、前記通常表示とは、前記電源投入表示および前記復帰中表示と異なる表示のことであり、前記復帰中表示とは、前記通常表示に復帰していないことを示す表示のことであり、前記表示手段は、前記復帰中表示の表示中に前記第二の表示条件の成立があった場合に、該復帰中表示を非表示とし、前記通常表示の表示を開始する手段であってもよい。
このような構成とすれば、演出制御手段による復帰制御が終了したことを確認しやすくし、店員や遊技者を安心させることができる場合がある。なお、通常表示とは、遊技状態に応じた表示(例えば、図柄の変動が開始されれば装飾図柄の変動表示、大当りが開始されれば大当り表示、図柄が停止中であれば装飾図柄の停止表示(デモ表示))のことを示していてもよい。
また、前記演出制御手段は、前記表示制御手段にコマンドを少なくとも送信可能な手段であり、前記表示制御手段は、前記演出制御手段にコマンドを少なくとも送信可能な手段であってもよい。このような構成とすれば、演出制御手段による復帰制御が終了したことを確認しやすくし、店員や遊技者を安心させることができる場合がある。また、演出制御手段と表示制御手段の通信状態を確認しやすくすることができる場合がある。
また、前記電源投入表示は、店員への説明表示(例えば、図29に示す説明表示)を含む表示であってもよい。このような構成とすれば、電源投入制御が終了しても第四の時間が経過するまでは電源投入表示を表示しないので、遊技店の店員等への説明表示を確認しやすくし、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、店員への説明表示とは、店員が設定するもの(例えば、第2出力設定スイッチ194(店員側の音量用のつまみ)や設定操作部195(DIPスイッチ)など)に関する説明のことであってもよい。
<打ち方報知>
次に、図30および図31を用いて、パチンコ機100が行う打ち方報知について説明する。
<打ち方報知の制御>
図30は、打ち方報知の制御の流れの一例を示したタイムチャートである。図30において符号t20で示すタイミングでは、液晶制御部は、液晶ローディング処理を開始し、液晶ローディング表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信することで、装飾図柄表示装置208を用いて液晶ローディング表示を行っている。
また、本例では、第1副制御部400は、液晶制御部からの戻りコマンドを受信するのを待つこと無く、ユーザモードへの移行とともに起動状態となり、主制御部300は、第1副制御部400が起動状態になるのを待つこと無く、ユーザモードへの移行し、タイマ割込処理が開始されてから固定時間(図20において符号T4で示す時間)が経過すると割込機能限定を解除し、遊技制御を開始するように構成している。
そして、主制御部300は、主制御部タイマ割込処理のサブ制御起動待ちウェイト処理(ステップS519)において、起動待ちカウンタが0になった場合に第1副制御部400に向けて、電源が投入されたことを示すサブコマンド(電源投入コマンド)を送信した後、現在の遊技状態を示すサブコマンド(遊技状態コマンド)や、球発射ハンドル134の発射位置を報知するサブコマンド(発射位置コマンド)などを送信している。
また、第1副制御部400は、主制御部300から受信した遊技状態コマンドと発射位置コマンドの情報に基づいて、液晶制御部に向けて、打ち方報知(右打ち表示、左打ち警告表示、または、右打ち警告表示)を指示する打ち方報知コマンドを送信する。
図31は、遊技状態と打ち方報知の対応関係の一例を示した図である。図31において「○」で示す項目は、対応する遊技状態になった場合に、対応する打ち方報知を行うことを示している。例えば、主制御部300から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態が時短状態(特図高確率普図低確率状態)、確変状態(特図高確率普図低確率状態)、または、大当り状態の場合には、右打ち表示に対応する項目が「○」であるため、液晶制御部に向けて、右打ち表示を指示する打ち方報知コマンドを送信する。
また、主制御部300から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態が電源投入時(通常状態以外)の場合には、右打ち表示と左打ち警告表示に対応する項目が「○」であるため、液晶制御部に向けて、右打ち表示と左打ち警告表示を指示する打ち方報知コマンドを送信する。また、右打ち警告表示に対応する項目が「×」のため、液晶制御部に打ち方報知コマンドを送信することはない(右打ち警告表示は行われない)。なお、電源投入時(通常状態以外)の場合に右打ち警告表示を表示してもよい。
また、主制御部300から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態が通常状態(特図低確率普図低確率状態)や電源投入時(通常状態)の場合には、右打ち表示や左打ち警告表示に対応する項目が「×」であるため、液晶制御部に向けて打ち方報知コマンドを送信することはない(右打ち表示や左打ち警告表示は行われない)。その他の「×」で示す項目も同様である。
また、主制御部300から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態が通常状態(特図低確率普図低確率状態)の場合には、右打ち警告表示に対応する項目が「△」であるため、発射位置コマンドの情報に基づいて遊技状態に適した打ち方がされているか否かを判定する。そして、遊技状態に適した打ち方がされていないと判定した場合(例えば、通常遊技のように遊技盤200の正面視左側を狙う左打ちが適している遊技状態において、遊技盤200の正面視右側に配置された入賞口や始動口で入球を検知した場合)に、液晶制御部に向けて、右打ち警告表示(右打ちを中止するように警告を行う表示)を指示する打ち方報知コマンドを送信する。
また、主制御部300から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態が時短状態(特図高確率普図低確率状態)、確変状態(特図高確率普図低確率状態)、または、大当り状態の場合には、左打ち警告表示に対応する項目が「△」であるため、発射位置コマンドの情報に基づいて遊技状態に適した打ち方がされているか否かを判定する。そして、遊技状態に適した打ち方がされていないと判定した場合(例えば、時短状態、確変状態、または、大当り状態のように遊技盤200の正面視右側を狙う右打ちが適している遊技状態において、遊技盤200の正面視左側に配置された入賞口や始動口で入球を検知した場合)に、液晶制御部に向けて、左打ち警告表示(左打ちを中止するように警告を行う表示)を指示する打ち方報知コマンドを送信する。
図30に戻って、符号t21で示すタイミングでは、液晶制御部は、液晶ローディング処理を完了し、復帰中表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信することで、装飾図柄表示装置208を用いて復帰中表示を行っている。また、液晶制御部は、第1副制御部400から、右打ち表示を指示する打ち方報知コマンドを受信したことにより、右打ち表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信することで、装飾図柄表示装置208を用いて右打ち表示(例えば、図32(g)参照)を行っている。
さらに、液晶制御部は、第1副制御部400から、左打ち警告表示を指示する打ち方報知コマンドを受信したことにより、左打ち警告表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信することで、装飾図柄表示装置208を用いて左打ち警告表示(例えば、図32(g)参照)を行っている。
なお、本例では、第1副制御部400が、遊技状態や発射位置に応じて打ち方報知の種類を液晶制御部に指示する例を示したが、液晶制御部に遊技状態や発射位置の情報を送信し、液晶制御部が、遊技状態や発射位置に応じて打ち方報知の種類を決定するように構成してもよい。
なお、本実例では、左打ちに関する表示は一つ(右打ち警告表示)であったが、左打ちの際に表示される表示が複数あってもよく、右打ちに関する表示と同様に電源投入時に打ち方報知を行うようにしてもよい。また、右打ちに関する表示(右打ち表示、左打ち警告表示)は、電源投入時であっても主制御部300による初期起動処理が行われた際には復帰表示中であっても表示されず、復帰起動処理が行われた際にのみ表示されるようにしてもよい。
また、復帰中表示の表示中に、右打ち表示のみが常に表示され、遊技状態に適した打ち方がされていないと判定された場合に右打ち警告表示が表示されるように構成されていてもよいが、遊技状態に適した打ち方がされていないと判定された場合であっても表示されないように構成されていてもよい。
<打ち方報知の具体例>
次に、図32を用いて、打ち方報知の具体例について説明する。図32は、打ち方報知の具体例を時系列で示した図である。
図32(a)は、確変状態中(本例では、リーチ演出中)の装飾図柄表示装置208の状態を示している。ここでは、遊技状態が確変状態であるため、主制御部300は、遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に向けて送信しているとともに、遊技者が右打ちを行っており、球発射ハンドル134の回転角度が右打ちに適した回転角度になっていることを示す発射位置コマンドを第1副制御部400に向けて送信している。
この結果、第1副制御部400は、液晶制御部に向けて、右打ち表示を指示する打ち方報知コマンドを送信しており、これにより、装飾図柄表示装置208の右上の表示領域において、右打ち表示(本例では、「右打ち→→→」という文字表示)が行われている。
続く図32(b)は、停電などによってパチンコ機100の電源が遮断されたときの装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、主制御部300が、電源制御部660から供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)未満になったと判定し、電断処理を行い、第1副制御部400や液晶制御部などへの電力供給が停止されており、装飾図柄表示装置208に対する表示制御が行われていない状態である。
続く図32(c)は、パチンコ機100に電源が投入された直後の装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400および液晶制御部に起動信号が入力され、第1副制御部400および液晶制御部による初期化処理が開始された状態である。また、主制御部300は、主制御部電源投入時処理において復帰起動処理などを行った後、主制御部メインループ処理や主制御部タイマ割込処理を開始し、主制御部タイマ割込処理のステップS504では、割込機能限定中(第1副制御部400が起動していない状態)であると判定され、割込機能が限定された状態となる。
続く図32(d)〜同図(f)は、上記図26(c)〜同図(e)と同じ状態であるため、その詳細な説明は省略するが、図32(d)〜同図(f)では液晶ローディング表示(本例では、「Now Loading」という文字表示)を行っている。
続く図32(g)〜同図(h)は、復帰中表示を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態では、液晶制御部は、液晶ローディング処理を完了し、復帰中表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信することで、装飾図柄表示装置208を用いて復帰中表示を行っている状態であり、例えば、上記図30において符号t21で示すタイミングが該当する。
また、ここでは、遊技状態が確変状態であるため、主制御部300は、遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に向けて送信しているとともに、(復帰中表示が行われているために)遊技者が右打ちを行っておらず、球発射ハンドル134の回転角度が右打ちに適した回転角度になっていないことを示す発射位置コマンドを第1副制御部400に向けて送信している。
この結果、第1副制御部400は、液晶制御部に向けて、右打ち表示と左打ち警告表示を指示する打ち方報知コマンドを送信しており、これにより、装飾図柄表示装置208の右上の表示領域において、右打ち表示(本例では、「右打ち→→→」という文字表示)を行っているとともに、装飾図柄表示装置208の下方の表示領域において、左打ち警告表示(本例では、「右打ちしてください!!」という文字表示)を行っている。
続く図32(i)は、通常表示(本例では、装飾図柄の停止表示)を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、第1副制御部400から復帰中表示終了コマンドを受信した液晶制御部が、復帰中表示を消去して通常表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態であり、例えば、上記図30において符号t22で示すタイミングが該当する。
また、ここでは、遊技状態が確変状態であるため、主制御部300は、遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に向けて送信しているとともに、(復帰中表示が通常表示に変化したため)遊技者が右打ちを行っており、球発射ハンドル134の回転角度が右打ちに適した回転角度になっていることを示す発射位置コマンドを第1副制御部400に向けて送信している。この結果、第1副制御部400は、液晶制御部に向けて、左打ち警告表示の消去を指示するコマンドを送信するとともに、右打ち表示を指示する打ち方報知コマンドを送信しているが、ここでは、右打ち表示を一時的に消去している。
続く図32(j)は、通常表示(本例では、装飾図柄の停止表示)と右打ち表示を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示している。この状態は、液晶制御部が、通常表示を開始してから所定時間が経過したことを契機として、右打ち表示を装飾図柄表示装置208に表示させるためのVDPコマンドをVDP434に向けて送信した状態であり、例えば、上記図30において符号t23で示すタイミングが該当する。
なお、本例では、図32(i)に示すタイミングで、右打ち表示を一時的に消去した後に、図32(j)に示すタイミングで、右打ち表示を再び表示している。このような構成とすれば、右打ち表示を継続する場合に比べて、右打ち表示に遊技者の注目を集めることができる場合がある。なお、遊技者の注目を集める必要がない場面においては、右打ち表示を一時的に消去することなく継続して表示してもよい。
以上説明したように、図30〜図32を用いて説明した遊技台(パチンコ機100)は、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、遊技球の発射位置が右打ちであることを示す第一の右打ち表示(例えば、図30や図31(g)、(h)に示す左打ち警告表示)を少なくとも表示可能な手段であり、前記表示手段は、遊技球の発射位置が右打ちであることを示す第二の右打ち表示(例えば、図30や図31(g)、(h)に示す右打ち表示)を少なくとも表示可能な手段であり、前記表示手段は、復帰中表示(例えば、図30や図(g)、(h)に示す復帰中表示)を表示する期間(例えば、図30において符号T22で示す期間)において、前記第一の右打ち表示を表示する場合がある手段であり、前記表示手段は、前記復帰中表示を表示する期間において、前記第二の右打ち表示を表示する場合がある手段であり、前記第一の右打ち表示は、前記第二の右打ち表示と異なる表示であり、前記表示手段は、復帰した遊技状態に応じた発射位置が右打ちであることを条件に、前記復帰中表示を表示する期間において、前記第一の右打ち表示および前記第二の右打ち表示を表示可能である、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、復帰中表示が表示されている期間中に遊技者が右打ち以外の打ち方をすることを防ぐことができる場合がある。また、復帰した遊技状態が右打ち中であることをわかりやすくするので、遊技者を安心させることができる場合がある。
なお、表示手段は、第一の表示手段と第二の表示手段から構成される手段で、第一の表示手段(例えば、主制御により制御された表示手段や演出制御手段により制御された表示手段)が第一の右打ち表示および第二の右打ち表示のうちの一方を表示し、第二の表示手段(例えば、演出制御手段により制御された表示手段)が第一の右打ち表示および第二の右打ち表示のうちの他方を表示するように構成されていてもよい。
また、前記表示手段は、電断する前の状態で前記第一の右打ち表示または前記第二の右打ち表示のうちのいずれか一方を少なくとも表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、復帰した遊技状態が右打ち中であることをわかりやすくするので、遊技者を安心させることができる場合がある。なお、電断する前の状態で前記第一の右打ち表示または前記第二の右打ち表示のうちの一方のみを表示(一方を表示、他方を非表示)する手段であってもよい。
また、前記表示手段は、前記演出制御手段による前記復帰中表示を表示する期間が終了した場合に、前記復帰中表示を非表示とした後に、遊技状態に応じた表示(以下、「通常表示」という。例えば、図30や図31(i)、(j)に示す通常表示)を表示する手段であり、前記復帰中表示(例えば、図30や図(g)、(h)に示す復帰中表示)とは、前記通常表示に復帰していないことを示す表示のことであり、前記表示手段は、前記通常表示を表示した場合に、前記第一の右打ち表示および前記第二の右打ち表示のうちのいずれか一方(例えば、図30や図31(j)に示す右打ち表示)を少なくとも表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、復帰制御が正常に完了したことをわかりやすくすることができ、遊技者を安心させることができる場合がある。なお、前記表示手段は、前記演出制御手段による前記復帰制御が終了した場合に、前記復帰中表示を非表示とした後に、遊技状態に応じた表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記通常表示を表示した場合に、前記第一の右打ち表示または前記第二の右打ち表示のうちのいずれか一方のみを表示する手段であってもよい。
また、前記表示手段は、遊技状態に応じた発射位置(以下、「第一の発射位置」という。)と異なる発射位置(以下、「第二の発射位置」という。)でなければ検知されない領域(右打ちの場合には、遊技盤面における正面視左側の領域。左打ちの場合には、遊技盤面における正面視右側の領域)に遊技球が進入したことが検知された際に、前記第一の右打ち表示(例えば、図30や図31(g)、(h)に示す左打ち警告表示)を少なくとも表示する手段であり、前記表示手段は、前記遊技状態における発射位置が前記第一の発射位置である際に、前記第二の右打ち表示(例えば、図30や図31(g)、(h)に示す右打ち表示)を少なくとも表示する手段であり、前記表示手段が前記第一の右打ち方表示を表示する条件は、前記復帰中表示が表示され、かつ、前記遊技状態に応じた発射位置が前記第一の発射位置であることであってもよい。
このような構成とすれば、復帰制御の終了においては異なる契機でそれぞれの打ち方報知表示が表示されるので、復帰中表示の表示中が特別な状態であることを遊技者が気づきやすく、発射位置の確認を促すことができる場合がある。
なお、前記第二の右打ち表示は前記第一の発射位置にある場合に必ず表示される表示であり、前記第一の右打ち表示は、前記第一の発射位置にない場合に表示される場合がある表示であってもよい。また、復帰中表示が表示される期間において、遊技状態に応じた発射位置が第一の発射位置である場合に、表示手段に第一の打ち方報知表示が必ず表示されるが、復帰中表示が表示される期間であっても、第二の発射位置に遊技球が発射されたことを検知した場合のみ第一の打ち方報知表示が表示されるようにしてもよい。
また、前記復帰中表示が表示される期間中において、前記第一の右打ち表示および前記第二の右打ち表示のうちのいずれか一方のみが表示される場合があってもよい。また、復帰中表示が表示される期間中において、第一の右打ち表示および第二の右打ち表示のうちのいずれか一方が必ず表示され、第一の右打ち表示および第二の右打ち表示のうちの他方の表示は表示される場合とされない場合があってもよい。また、一方の表示は必ず表示され、他方の表示は表示されないようにしてもよい。また、前記復帰中表示が表示される期間において、前記第一の右打ち表示および前記第二の右打ち表示の両方が必ず表示されるように構成されていてもよい。
また、主制御手段(例えば、主制御部300)を備え、前記主制御手段は、前記演出制御手段に複数種類のコマンドのうちの第三のコマンド(例えば、左打ち状態であることを示す発射位置コマンド)を送信可能な手段であり、前記主制御手段は、前記演出制御手段に前記複数種類のコマンドのうちの第四のコマンド(例えば、通常遊技を示す遊技状態コマンド)を送信可能な手段であり、前記表示手段は、前記演出制御手段が前記第三のコマンドを受信した場合に、前記第一の右打ち表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記演出制御手段が前記第四のコマンドを受信した場合に、前記第二の右打ち表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、主制御からの異なるコマンドによって打ち方報知表示が表示されるので、復帰時に一方のコマンドを受信できなかった場合であっても他方のコマンドを受信すれば打ち方報知表示が表示されるので、遊技者が発射位置を間違えることを防ぐことができる場合がある。
また、前記主制御手段は、起動信号(例えば、システムリセット信号)が入力されることによって、遊技制御(例えば、主制御部メインループ処理や主制御部タイマ割込処理)を少なくとも開始可能な手段であり、前記主制御手段は、低電圧信号が入力された後に前記起動信号が入力されることによって、該低電圧信号が出力された際の制御状態(以下、「復帰前制御状態」という。)に復帰可能な手段であり、前記主制御手段は、前記演出制御手段に前記複数種類のコマンドのうちの遊技状態に関するコマンド(以下、「遊技状態コマンド」という。)を送信可能な手段であり、前記主制御手段は、前記演出制御手段に前記複数種類のコマンドのうちの発射位置に関するコマンド(以下、「発射位置コマンド」という。)を送信可能な手段であり、前記遊技状態コマンドは、時短状態であることを示すコマンド(以下、「第一の遊技状態コマンド」という。)を含むコマンドであり、前記遊技状態コマンドは、大当り状態であることを示すコマンド(以下、「第二の遊技状態コマンド」という。)を含むコマンドであり、前記発射位置コマンドは、前記大当り状態および前記時短状態のうちのいずれか一方の状態である場合に、発射位置が右打ちであることを示すコマンド(以下、「右打ちコマンド」という。)であり、前記表示手段は、前記演出制御手段が前記第一の遊技状態コマンドおよび前記第二の遊技状態コマンドのうちの一方を受信した場合に、前記第一の右打ち表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記演出制御手段が前記右打ちコマンドを受信した場合に、前記第一の右打ち表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、主制御からの異なるコマンドによって打ち方報知表示が表示されるので、復帰時に一方のコマンドを受信できなかった場合であっても他方のコマンドを受信すれば打ち方報知表示が表示されるので、遊技者が発射位置を間違えることを防ぐことができる場合がある。
なお、前記大当り状態および前記時短状態のうちの他方の状態であっても右打ちコマンドが送信されてもよい。また、遊技状態が時短状態および大当り状態でない場合には、第一の遊技状態コマンドおよび第二の遊技状態コマンドと異なる第三の遊技状態コマンドが送信されてもよい。また、発射位置が右打ちでない場合には、右打ちでないことを示す発射位置コマンド(例えば、左打ちコマンドや非右打ちコマンド等)を送信してもよい。
また、電断前における第一の右打ち表示および第二の右打ち表示と、復電後における第一の右打ち表示および第二の右打ち表示が異なる表示であってもよいし、同じ表示であってもよい。
<島一斉演出の再開処理>
次に、図33を用いて、島一斉演出の再開処理について説明する。図33は、遊技台C,Dが島一斉演出を開始するまでの流れの一例を示したタイムチャートである。
本例に係る遊技台C,Dは、各々の第1副制御部400が上述の計時手段を備え、「計時手段による計時が開始されてから第五の時間が経過したこと」を、島一斉演出を開始する条件としている。このため、遊技台C,Dは、図33において符号t31で示すタイミングから第五の時間(本例では、図32において符号T31で示す時間)が経過した場合に、同時に島一斉演出を開始し、図32において符号T32で示す演出時間に亘って島一斉演出を継続している。なお、遊技台Cが上述の遊技台A,Bのいずれかであってもよく、遊技台Dが上述の遊技台A,Bのいずれかであってもよい。
図34(a)は、島一斉演出を構成する演出データを模式的に示した図であり、同図(b)は、島一斉演出の再開処理の流れの一例を示したタイムチャートである。
図34(a)に示すように、本例に係る島一斉演出は、データ1〜データ4の4つの演出データで構成されており、データ1を用いた演出→データ2を用いた演出→データ3を用いた演出→データ4を用いた演出の順番で演出を行うことで、島一斉演出が実行される。なお、島一斉演出を構成する演出データの数は4に限定されないことは言うまでも無い。
図34(b)において符号t32で示すタイミングは、遊技台C,Dが同時に島一斉演出を開始した状態である。遊技台Dは、データ1を用いた演出→データ2を用いた演出→データ3を用いた演出→データ4を用いた演出の順番で演出を行うことで、符号T32で示す演出時間に亘って島一斉演出を実行している。
一方、遊技台Cは、データ2を用いた演出を実行している途中で、第1副制御部400への電力供給が一時的に遮断された後に、再度電源が投入された結果、起動信号を入力している。起動信号を入力した遊技台Cの第1副制御部400は、最初に初期化処理を実行した後、ユーザモード(ユーザプログラムを実行するモード)に移行し、第1副制御部メイン処理の実行を開始する。
第1副制御部メイン処理を開始した第1副制御部400は、液晶制御部から受信した戻りコマンドの処理や、液晶制御部に復帰中表示開始コマンドや復帰中表示終了コマンドを送信する処理などを行う。また、液晶制御部は、液晶ローディング表示や復帰中表示を含む電源投入表示を行った後に、データ3を用いた演出の演出開始タイミングが到来するまで待機表示(例えば、図35(g)、(h)参照)を行う。
図34(c)は、島一斉演出の一例を時系列で示した図である。図34(c)の左図は、島一斉演出を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t32で示すタイミングが該当する。
この状態では、遊技台Cは、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、特図や装飾図柄の変動表示や、特図変動遊技の保留表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ1を用いた演出)を行っている。一方、遊技台Dは、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、装飾図柄の停止表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ1を用いた演出)を行っている。この状態では、遊技台Cにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)と遊技台Dにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)は、共に島一斉演出のデータ1を用いた演出であり、一致している。
続く図34(c)の中央図は、遊技台Cにおいて電源の投入が行われたタイミングでの装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t35で示すタイミングが該当する。
この状態では、遊技台Cは、第一の種類の表示(遊技に関する表示)として液晶ローディング処理の実行中であることを示す液晶ローディング表示を行っているが、第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)は行っていない。一方、遊技台Dは、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、装飾図柄の停止表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ2を用いた演出)を行っている。この状態では、遊技台Cにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)と遊技台Dにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)は一致していない。
続く図34(c)の右図は、遊技台Cにおいて島一斉演出が再開されたタイミングでの装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t36で示すタイミングが該当する。
この状態では、遊技台Cは、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、特図や装飾図柄の変動表示や、特図変動遊技の保留表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ3を用いた演出)を行っている。一方、遊技台Dは、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、装飾図柄の停止表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ3を用いた演出)を行っている。この状態では、遊技台Cにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)と遊技台Dにおける第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)は、共に島一斉演出のデータ3を用いた演出であり、一致している。
本例に係る遊技台によれば、島一斉演出の途中で電源の遮断・復帰があった場合でも、島一斉演出において複数の遊技台間の同期を取り直すことができ、島一斉演出による演出効果を持続できる場合がある。
<島一斉演出の再開処理/具体例>
次に、図35を用いて、島一斉演出の再開処理の具体例について説明する。図35は、島一斉演出の再開処理の具体例を時系列で示した図である。
図35(a)は、島一斉演出を開始した直後の装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t32で示すタイミングが該当する。この状態では、遊技台は、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、特図や装飾図柄の変動表示や、特図変動遊技の保留表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ1を用いた演出)を行っている。ここでは、島一斉演出のデータ1を用いた演出を開始することにより、装飾図柄表示装置208による表示とスピーカ120による音声出力が同時に開始されている。
続く図35(b)は、島一斉演出を実行している装飾図柄表示装置208の状態を示しており、続く図35(c)は、第1副制御部400への電力供給が一時的に遮断された状態を示している。ここでは、電力供給の遮断により、装飾図柄表示装置208による表示とスピーカ120による音声出力が中断されている。
続く図35(d)は、電源の投入が行われたタイミングでの装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t35で示すタイミングが該当する。この状態では、遊技台は、第一の種類の表示(遊技に関する表示)として液晶ローディング処理の実行中であることを示す液晶ローディング表示を行っているが、第二の種類の表示(島一斉演出に関する表示)は行っていない。
続く図35(e)〜同図(f)は、復帰中表示(本例では、「準備中」という文字表示)を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示しており、続く図35(g)〜同図(h)は、液晶制御部が待機表示(本例では、装飾図柄の変動表示)を行っている装飾図柄表示装置208の状態を示している。
続く図35(i)は、遊技台において島一斉演出が再開されたタイミングでの装飾図柄表示装置208の状態を示しており、例えば、図34(b)において符号t36で示すタイミングが該当する。
この状態では、遊技台は、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、特図や装飾図柄の変動表示や、特図変動遊技の保留表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ3を用いた演出)を行っている。ここでは、島一斉演出のデータ3を用いた演出を開始することにより、装飾図柄表示装置208による表示とスピーカ120による音声出力が同時に再開されている。
続く図35(j)は、遊技台において島一斉演出が終了する直前のタイミングでの装飾図表示装置208の状態を示しており、例えば、図33、図34(b)において符号t33の直前(データ4を用いた演出が終了するT33秒(例えば、5秒前))のタイミングが該当する。装飾図表示装置208は、島一斉演出の終了演出(本例では、「姫LIVE終了 次回もお楽しみに!」という文字表示)を表示している。
この状態では、遊技台は、第一の種類の表示として、遊技に関する表示(本例では、特図や装飾図柄の変動表示や、特図変動遊技の保留表示)を行うとともに、第二の種類の表示として、島一斉演出に関する表示(本例では、島一斉演出のデータ4を用いた演出)を行っている。なお、本例では、図33、図34(b)において符号t33で示すタイミングで島一斉演出の終了契機(例えば、図柄停止、次変動の開始、大当りの終了、大当り中の現在のラウンドの終了、大当り中の次ラウンドの開始など)が到来した場合には、島一斉演出を終了するが、島一斉演出の終了契機が到来していない場合には、符号T33で示す時間が経過しても、島一斉演出の終了契機が到来するまでは島一斉演出の終了演出を継続して表示する。
以上説明したように、図33〜図35を用いて説明した遊技台(パチンコ機100)は、表示手段(例えば、図35に示す装飾図柄表示装置208)と、計時手段(例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ、RTC(リアルタイムクロック)など)と、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、表示制御手段(例えば、液晶制御部)と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、複数種類の表示のうちの遊技に関する表示(以下、「第一の種類の表示」という。例えば、図34(c)に示す装飾図柄の停止表示)を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記複数種類の表示のうちの島一斉演出に関する表示(以下、「第二の種類の表示」という。例えば、図34(c)に示す島一斉演出のデータ2を用いた演出)を表示可能な手段であり、前記遊技台は、前記島一斉演出を単独で実行可能なものであり、前記演出制御手段が前記島一斉演出を開始する条件は、前記計時手段による計時が開始されてから第五の時間(例えば、図33において符号T31で示す時間)が経過したことであり、前記演出制御手段は、前記島一斉演出が実行されている期間において、前記表示制御手段が低電圧状態となった場合に、前記島一斉演出を中断する手段であり、前記表示制御手段は、該表示制御手段が前記低電圧状態から再度電源が投入された状態となった後に、復帰制御を実行する手段であり、前記表示制御手段は、復帰中表示を表示する期間において、該復帰中表示(例えば、図35(e)、(f)に示す復帰中表示)を少なくとも表示する手段であり、前記表示制御手段は、前記復帰中表示を表示する期間が終了した場合に、前記表示手段による前記復帰中表示を非表示とする手段であり、前記島一斉演出が再開することで、前記表示手段に前記第二の種類の表示が表示され、前記復帰中表示が非表示にされた後であって、前記島一斉演出が再開される契機(以下、「再開契機」という。)が到来した場合に、前記島一斉演出が再開する、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、表示制御手段が低電圧状態となっても島一斉演出に関する表示が途中から再開されるので、別の遊技台との関連性を損なうのを防ぎ、演出効果を高めることができる場合がある。
なお、前記計時手段は、電力が供給された場合に計時を行う手段であってもよいし、前記演出制御手段に設けられた手段であってもよい。また、前記表示制御手段が低電圧状態であっても、前記計時手段による計時を継続してもよい。この場合、島一斉演出が再開されるタイミングは、島一斉演出が中断したタイミングと異なるタイミングであるが、島一斉演出が中断したタイミングと同じタイミングから再開されてもよい。また、前記表示制御手段が低電圧状態である場合は、計時手段による計時を中断するように構成してもよい。この場合、再開されるタイミングは、島一斉演出が中断したタイミングであってもよいが、島一斉演出を最初から開始するようにしてもよい。また、「一斉演出再開契機が到来した場合」とは、「一斉演出再開契機として、一斉演出の再開タイミングが到来した場合」のことを示していてもよい。
また、前記島一斉演出とは、前記遊技台とは別の遊技台と関連する演出のことであり、前記表示制御手段は、前記復帰中表示を非表示にした後に、遊技状態に応じた表示(以下、「通常表示」という。例えば、図35(i)に示す通常表示)を表示する手段であり、前記復帰中表示とは、前記通常表示に復帰していないことを示す表示のことであり、前記表示制御手段は、前記通常表示の表示を開始した後において、前記再開契機が到来していない場合に、前記表示手段に前記第一の種類の表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が再開されるまで待たずに遊技に関する表示を先に表示するので、遊技者に遊技ができる状態であることを認識させることができ、遊技者に安心して遊技を行わせることができる場合がある。なお、通常表示の表示が開始された後において、島一斉演出再開契機でない場合に、表示手段に第一の種類の表示のみが表示されるようにしてもよいが、第一の種類の表示と異なる種類の表示(例えば、ユーザーによる音量や輝度の設定表示や、オリジナルモードが設定中であることを表示する表示(例えば、レベル表示や「オリジナルモード設定中」表示など))が表示されるようにしてもよい。
また、前記表示制御手段は、前記再開契機が到来するよりも前に表示された前記第一の種類の表示を、該再開契機が到来した後も継続して表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が再開された後も遊技に関する表示を継続して表示するので、遊技者を安心させることができる場合がある。なお、島一斉演出再開契機前に第一の種類の表示の表示が開始されており、その後島一斉演出再開契機となった際には、該第一の種類の表示を一度非表示にしてから、再度表示するようにしてもよい。ここで、第一の種類の表示の再表示は、第二の種類の表示の表示と同時に開始されてもよく、第一の種類の表示および第二の種類の表示のうちのいずれか一方が表示された、後に他方の表示が表示されるようにしてもよい。また、他方と一方の関係が反対であってもよい。
また、音出力手段(例えば、図35に示すスピーカ120)を備え、前記音出力手段は、前記島一斉演出に関する音(以下、「島一斉演出音」という。)を少なくとも出力可能な手段であり、前記音出力手段は、前記島一斉演出が実行されている期間において、前記表示制御手段が低電圧状態となった場合に、前記島一斉演出音の出力を中断する手段であり、前記音出力手段は、前記再開契機が到来した場合にのみ、前記島一斉演出音の出力を再開する手段であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出に関する表示が再開されるまでは島一斉演出に関する音も出力しないので、演出効果を高めることができる場合がある。なお、復帰中表示から通常表示となったことを条件に、島一斉演出音の出力を再開してもよい。また、第二の種類の表示が表示された後に島一斉演出音が再開されてもよい。
また、発光手段(例えば、各種LEDや各種ランプ)を備え、前記発光手段は、前記島一斉演出に関する発光(以下、「島一斉演出用発光」という。)を少なくとも出力可能な手段であり、前記発光手段は、前記島一斉演出が実行されている期間において、前記表示制御手段が低電圧状態となった場合に、前記島一斉演出用発光の出力を中断する手段であり、前記発光手段は、前記再開契機が到来した場合にのみ、前記島一斉演出用発光の出力を再開する手段であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出に関する表示が再開されるまでは島一斉演出に関する発光も出力しないので、演出効果を高めることができる場合がある。
また、前記第二の種類の表示は、複数の島一斉演出に関する映像表示(以下、「複数の島一斉演出映像表示」という。)を含み、前記表示手段は、前記島一斉演出が開始されると、前記複数の島一斉演出映像表示のうちの一の映像表示(以下、「第一の島一斉演出映像表示」という。)を表示する手段であり、前記表示手段は、前記第一の島一斉演出映像表示が表示される期間において、該第一の島一斉演出映像表示以外の前記複数の島一斉演出映像表示に含まれる映像表示は表示しない手段であり、前記第一の島一斉演出映像表示は、複数の映像データ(例えば、図34(a)に示すデータ1〜データ4)から構成されており、前記再開契機とは、前記複数の映像データに含まれる第一の映像データ(例えば、図34(a)に示すデータ1)が終了し、該複数の映像データに含まれる第二の映像データ(例えば、図34(a)に示すデータ2)が開始される契機であってもよい。
このような構成とすれば、1つの島一斉演出表示のデータを複数に分けて設けるので、データの再開契機を増やすことができる場合がある。また、途中再生機能を有さない制御手段であっても島一斉演出表示を途中から再生できるので、表示制御手段が低電圧状態となっても遊技者が途中から島一斉演出を楽しめる機会を増やすことができる場合がある。
また、前記表示手段は、前記復帰中表示が表示されている期間において、前記第一の種類の表示を表示しない手段であり、前記表示手段は、前記復帰中表示が表示されている期間において、前記第二の種類の表示を表示しない手段であってもよい。
このような構成とすれば、表示制御手段が低電圧状態となったことを店員に把握させやすくすることができる場合がある。なお、前記復帰中表示が表示されている期間において、第一の種類の表示および第二の種類の表示とは異なる他の種類の表示が表示される場合があってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台が設置可能な島設備は、複数の遊技台(例えば、パチンコ機100)を設置可能な島設備であって、前記遊技台とは、表示手段(例えば、図35に示す装飾図柄表示装置208)および計時手段(例えば、制御手段のCPUが備えるハードウェアタイマ、制御手段のユーザプログラムによって実現されるソフトウェアタイマ、RTC(リアルタイムクロック)など)を少なくとも備えたもののことであり、前記島設備は、一の操作により前記複数の遊技台に電源を投入することが可能に構成された島設備であり、前記遊技台における前記表示手段は、複数種類の表示のうちの遊技に関する表示(以下、「第一の種類の表示」という。例えば、図34(c)に示す装飾図柄の停止表示)を表示可能な手段であり、前記遊技台における前記表示手段は、前記複数種類の表示のうちの島一斉演出に関する表示(以下、「第二の種類の表示」という。例えば、図34(c)に示す島一斉演出のデータ2を用いた演出)を表示可能な手段であり、前記遊技台における前記島一斉演出とは、該遊技台とは別の遊技台と関連する演出のことであり、前記遊技台における前記演出制御手段が前記島一斉演出を開始する条件は、島一斉演出開始条件の成立があり、かつ、前記計時手段による計時が開始されてから第五の時間(例えば、図33において符号T31で示す時間)が経過したことであり、前記複数の遊技台のそれぞれが前記島一斉演出を実行すると、前記複数の遊技台のそれぞれによって実行される該島一斉演出が揃い、前記遊技台における前記演出制御手段は、前記島一斉演出が実行されている期間において、前記表示制御手段が低電圧状態となった場合に、前記島一斉演出を中断する手段であり、前記遊技台における前記表示制御手段は、該表示制御手段が前記低電圧状態から再度電源が投入された状態となった後に、復帰制御を実行する手段であり、前記遊技台における前記表示制御手段は、復帰中表示を表示する期間において、該復帰中表示。例えば、図35(e)、(f)に示す復帰中表示)を少なくとも表示する手段であり、前記遊技台における前記表示制御手段は、前記復帰中表示を表示する期間が終了した場合に、前記表示手段による前記復帰中表示を非表示とする手段であり、前記遊技台における前記表示制御手段は、前記復帰中表示を非表示にした後であって、前記島一斉演出が再開される契機(以下、「再開契機」という。)が到来した場合にのみ、前記表示手段に前記第二の種類の表示を表示する手段であり、前記遊技台において前記再開契機が到来した場合に、前記表示手段に表示された前記第二の種類の表示が、該遊技台以外の前記複数の遊技台のそれぞれが実行する前記島一斉演出と揃う、ことを特徴とする島設備であってもよい。
このような島設備によれば、表示制御手段が低電圧状態となっても他の遊技台の島一斉演出とずれないので、表示制御手段が低電圧状態となった遊技台の遊技者を楽しませることができる場合がある。また、表示制御手段が低電圧状態となった遊技台があっても島全体の演出効果を損なわないようにすることができる場合がある。なお、本発明に係る「島設備」は、ぱちんこ機だけを設置可能な島設備でもよいし、スロットマシンだけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンの両方を設置可能な島設備でもよい。また、他の種類の遊技台だけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンと他の種類の遊技台を設置可能な島設備でもよい。また、前記遊技台における前記計時手段は、電力が供給された場合に計時を行う手段であってもよい。
<特別演出中の音量設定>
次に、図36〜図40を用いて、特別演出中(例えば、島一斉演出やデモ演出)の音量設定について説明する。
<特別演出中の音量設定/音量設定テーブル>
図36(a)は、スピーカ120から出力される音の音量(音圧)の設定値を示す音量設定テーブルの一例である。この音量設定テーブルは、遊技台の記憶手段(本例では、第1副制御部400のROM406)に予め記憶されるテーブルである。
第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理のステップS608(サウンド制御メインループ処理)において、この音量設定テーブルを参照するとともに、第2出力設定スイッチ192による設定値に基づいて、音量の初期値や音量の調整可能範囲の設定を行う。
なお、遊技機が出力する音の音量の測定方法は特に限定されないが、例えば、音量を測定するためのマイクロフォンを遊技機の正面中心部、かつ、ガラス面の上方約500mmの位置に取り付けて測定を行ってもよい。また、平均的な身長を有する遊技者の頭部に近い位置(座席の上方約700mmの位置)に取り付けて測定を行ってもよい。
音量(音圧)は、第2出力設定スイッチ194の操作によって管理者設定値(目盛り0〜F)を変更するか、設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の操作によって遊技者設定値(目盛り0〜5)を変更することにより調整可能である。
本例では、第2出力設定スイッチ194による設定のうち「1」〜「F」は通常営業用(通常モード)や開発および販促用に使用され、「0」は申請用に使用される。
設定が「F」〜「D」であるときには、音圧の初期値は181dBに設定され、音量設定の初期位置は5に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量の設定値はデフォルトとして目盛り5(音圧181dB)に設定される。なお、同図では、各設定における目盛り(音圧)のデフォルト値を太い枠線で囲っている。設定「F」〜「D」では、設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧は0dB、72dB、144B、152dB、161dB、および181dBの各レベルに調整可能である。
設定が「C」〜「A」であるときには、音圧の初期値は161dBに設定され、音量設定の初期位置は4に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り4(音圧161dB)に設定される。設定「C」〜「A」では、設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧は0dB、72dB、144B、152dB、161dB、および181dBの各レベルに調整可能である。
設定が「9」〜「7」であるときには、音圧の初期値は128dBに設定され、音量設定の初期位置は3に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り3(音圧128dB)に設定される。また、設定「9」〜「7」のときには、設定「A」〜「F」のときと比較して、音量調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的に狭くなっており、設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧0dB、72dB、114dB、128dB、144dB、および152dBの各レベル調整可能である。
なお、音量調整画面の外観は、デフォルトの目盛り数を除いて設定「A」〜「F」のときと同じである。したがって、設定「9」〜「7」のときには、例えば、音量調整画面で音量のユーザー設定値を最大の目盛り5に設定したとしても、音圧レベルは設定「A」〜「F」のときのように181dBには設定されず、それよりも低い152dBに設定される。
設定が「6」であるときには、音圧の初期値は114dBに設定され、音量設定の初期位置は2に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り2(音圧114dB)に設定される。設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧0dB、72dB、114B、128dB、144B、および152dBの各レベルに調整可能である。
設定が「5」〜「4」であるときには、音圧の初期値は91dBに設定され、音量設定の初期位置は2に設定される。すなわち、調整値設定モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り2(音圧91dB)に設定される。また、設定「5」〜「4」のときには、設定「9」〜「6」のときと比較して、音量調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的に狭くなっており、設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧が0dB、72dB、91dB、102dB、108dB、および114dBの各レベルに調整可能である。
設定が「3」であるときには、音圧の初期値は、設定「4」のときの音圧91dBよりもさらに低い72dBに設定される。設定が「2」(開発および販促用)であるときには、音圧の初期値は72dBに設定され、音量設定の初期位置は1に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り1(72dB)に設定される。設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧0dB、72dB、91dB、102dB、108dB、および114dBに調整可能である。
設定が「1」であるときには、音圧の初期値は12dBに設定され、音量設定の初期位置は1に設定される。すなわち、設定値調整モードに遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り1(12dB)に設定される。設定値調整モードにおける第1出力設定スイッチ190の操作により、音量調整画面の目盛り0〜5のそれぞれに対応して、音圧が0dB、12dB、91dB、102dB、108dB、および114dBの各レベルに調整可能である。設定が「0」(申請用)であるときには、音圧の初期値は0dBに設定され、音量設定の初期位置は0に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り0(0dB)に設定される。なお、設定「0」のときには、音圧は0dB(消音)で固定のため、音圧を変更することはできない。
なお、設定が「F」〜「0」であるときには、輝度設定の初期値は「明(デューティ比100%)」に設定される。輝度の設定は、設定値調整モードにおいて調整可能である。
なお、設定値に合わせて輝度設定の初期値が設定されてもよく、例えば、設定が「F」〜「A」であるときには、輝度設定の初期値は「明(デューティ比100%)」に設定され、設定が「9」〜「8」であるときには、輝度設定の初期値は「中(デューティ比70%)」に設定され、設定が「7」〜「5」であるときには、輝度設定の初期値は「暗(デューティ比40%)」に設定され、設定が「4」であるときには、「暗(デューティ比40%)」よりもさらに低い「極暗(デューティ比10%)」に設定され、設定が「3」であるときには、「極暗(デューティ比10%)」よりもさらに低い「消灯(デューティ比0%)」に設定されるようにしてもよい。また、輝度調整画面に遷移したときには、輝度のユーザー設定値はデフォルトとして、最も輝度が高い「明(デューティ比100%)」に設定されるように構成してもよい。
<特別演出中の音量設定/第1、第2出力設定スイッチ>
次に、図36(b)、(c)を用いて、上述の第1出力設定スイッチ190と第2出力設定スイッチ192について説明する。
<特別演出中の音量設定/出力設定スイッチ/第1出力設定スイッチ>
図36(b)は、第1出力設定スイッチ190の正面図である。上述のとおり、この第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100のスピーカ(音出力手段)120から出力する音(例えば、BGM、効果音、エラー音等)の音量(音圧)や、各種LED・各種ランプ(光出力手段。以下、「発光手段」と称する場合がある)の輝度(光量)を調整するための操作手段である。
なお、本実施形態における「エラー音」は、操作手段によって音量(音圧)を調整することができる第一の種類のエラー音と、操作手段によって音量(音圧)を調整することができない第二の種類のエラー音で構成されていてもよい。このような構成とすれば、軽度の異常(例えば、遊技媒体の補充が必要なことを報知するエラー)を第一の種類のエラー音に割り当て、重度の異常(例えば、磁気エラーなどの不正行為を報知するエラー)を第二の種類のエラー音に割り当てることで、重度の異常を遊技店の店員などに確実に報知できる場合がある。
上記図1に示すように、第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100の正面に配設されているため、第2出力設定スイッチ194とは異なり、遊技者による操作が可能な操作手段である。本例の第1出力設定スイッチ190は、中央に配置された決定ボタン190aと、この決定ボタン190aの上下左右に配設された上ボタン190b、下ボタン190c、左ボタン190d、および右ボタン190eと、右下に配置されたクリアボタン190fと、を有して構成されている。なお、以降の説明においては、第1出力設定スイッチ190を、図36(b)の右図に示すように簡略化して図示することとする。
<特別演出中の音量設定/出力設定スイッチ/第2出力設定スイッチ>
図36(c)は、第2出力設定スイッチ194の正面図である。上述のとおり、この第2出力設定スイッチ194は、パチンコ機100のスピーカ(音出力手段)120から出力する音(例えば、BGM、効果音、エラー音等)の音量(音圧)や、各種LED・各種ランプ(光出力手段。以下、「発光手段」と称する場合がある)の輝度(光量)を調整するための操作手段である。
上記図2に示すように、第2出力設定スイッチ194は、パチンコ機100の背面に配設されているため、前面枠扉106の施解錠を行うことができる者(例えば、遊技店の店員等)は前面枠扉160を開放することで操作を行うことができるが、前面枠扉106の施解錠を行うことができない者(例えば、遊技者)は操作を行うことができないように構成されている。
本例の第2出力設定スイッチ194は、16個の接点を有して回転可能に構成されたリング形状の回転部194aと、この回転部194aに形成された切欠き窓194bと、を有する。また、回転部194aの奥側には、回転部194aの16個の接点の各々に対応して、16個の数字(本例では、0〜Fの16進数)が施されている。
この第2出力設定スイッチ194は、切欠き窓194bから見える数値の情報を検出信号として外部に出力可能に構成されており、例えば、図36(c)に示すように、切欠き部194bから見える数値が「F」である場合には、16進数のFの数値情報を2進数4ビットの検出信号(0b1111)として出力可能である。したがって、制御手段(例えば、第1副制御部400)は、この検出信号を入力することで、第2出力設定スイッチ194の切欠き部194bから見える数値(本例では、16進数の0〜Fの数値のいずれか)を検出することが可能な構成となっている。
<特別演出中の音量設定/具体例1>
次に、図37を用いて、特別演出(本例では、島一斉演出)中の音量設定の具体例1について説明する。図37は、特別演出(島一斉演出)中の音量設定の具体例1を時系列で示した図である。
ここで、以降の具体例に係る遊技台は、通常遊技中に設定値調整モードに移行することが可能である。本例では、通常遊技中の第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dまたは右ボタン190eの操作によって、設定値調整モードに移行し、音量調整画面の表示(本例では、「音量調整」という文字表示と、現在の音量設定値を表す目盛り表示)を行う。また、通常遊技中の第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bまたは下ボタン190cの操作によって、設定値調整モードに移行し、輝度調整画面(本例では、「輝度調整」という文字表示と、現在の輝度設定値を表す目盛り表示)の表示を行う。
また、設定値調整モードにおける音量調整画面の表示中には、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190dの操作を1回受け付けるたびに、音量(音圧)を1段階上げる設定を行うとともに、音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を1回受け付けるたびに、音量(音圧)を1段階下げる設定を行うとともに、音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行う。
また、設定値調整モードにおける輝度調整画面の表示中には、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bの操作を1回受け付けるたびに、輝度を1段階上げる設定を行うとともに、輝度調整後の輝度設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を1回受け付けるたびに、輝度を1段階下げる設定を行うとともに、輝度調整後の輝度設定値を表す目盛り表示を行う。
図37(a)は、設定値調整モードに移行する前の通常遊技中の状態を示しており、続く図37(b)は、同通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作が行われた状態を示している。
また、続く図37(c)は、装飾図柄表示装置208に音量調整画面の表示を行っている状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、図37(b)に示す状態(設定値調整モードの移行前の状態)において、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を受け付けたことに基づいて、音量調整画面の表示(本例では、「音量調整」という文字表示と、現在の音量設定値を表す目盛り表示)を行っている。
なお、本例では、現在の音量設定値は、目盛り3に対応する音量に設定されており、例えば、第2出力設定スイッチ194による設定が「7」であるときには、現在の音量設定値が、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量に設定されていることを示している。
続く図37(d)は、装飾図柄表示装置208で音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行っている状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、図37(c)に示す設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を受け付けたことに基づいて、音量を1段階下げる設定を行うとともに、音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行っている。なお、ここでは、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量を、目盛り2に対応する114dBの音量に下げているとともに、目盛り表示を3から2に変更している。
続く図37(e)は、設定値調整モードを終了した通常遊技中の状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、図37(d)に示す設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の決定ボタン190aの操作を受け付けたことに基づいて、設定値調整モードを終了し、音量調整画面を消去している。
続く図37(f)は、音量調整後の音量で図柄変動用のBGMを出力している状態を示している。ここでは、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量で図柄変動用のBGMを出力している。なお、図において「ユーザーボリューム値」として示す目盛り表示は、第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定されている音量を表している。
続く図37(g)は、島一斉演出を開始した状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、ここでは、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量(第一の音量)を、設定「7」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更している。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(ここでは、152dB)に設定された音を用いて島一斉演出を開始している。なお、図において「出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、島一斉演出に用いられている音の音量を表している。
続く図37(h)は、島一斉演出を終了する直前の状態を示しており、続く図37(i)は、島一斉演出を終了した直後の状態を示している。第1副制御部400は、島一斉演出の終了条件が成立したこと(本例では、実行中の特図変動遊技が終了したこと。なお、大当り遊技中の場合は、次回のラウンドの開始または当該大当り遊技が終了したこと)を契機として、現在の音量設定値の音量(第二の音量)を、島一斉演出開始前の音量値設定の音量(第一の音量)に変更している(戻している)。
ここでは、設定「7」の目盛り5に対応する152dBの音量(第二の音量)を、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量(第一の音量)に変更している(戻している)。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(本例では、114dB)に設定された音を用いて、次回の特図変動遊技の図柄変動用のBGMを出力している。
<特別演出中の音量設定/具体例2>
次に、図38を用いて、特別演出(本例では、島一斉演出)中の音量設定の具体例2について説明する。図38は、特別演出(島一斉演出)中の音量設定の具体例2を時系列で示した図である。
図38(a)は、島一斉演出を開始した状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、ここでは、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量(第一の音量)を、設定「7」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更している。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(ここでは、152dB)に設定された音を用いて島一斉演出を開始している。なお、図において「演出用出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、島一斉演出に用いられている音の音量を表している。
続く図38(b)は、島一斉演出中の状態を示しており、続く図38(c)〜同図(d)は、島一斉演出中にエラーが発生した状態を示している。第1副制御部400は、予め定めたエラー(本例では、前面枠扉106が開放されたことを示す扉開放エラー)が発生したことを契機として、演出に用いる音(第一の種類の音)の音量を消音するとともに、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量を、現在の音量設定値の音量(第一の音量。本例では、0dB)から、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、ここでは、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量(第一の音量)である0dBを、設定「7」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更している。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(ここでは、152dB)に設定された音を用いてエラー報知を行っている。なお、図において「エラー出力用出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、エラー報知に用いられている音の音量を表している。
続く図38(e)は、エラーが解除された直後の状態を示している。第1副制御部400は、エラーが解除されたこと(本例では、前面枠扉106が閉鎖されたこと)を契機として、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量(第二の音量)を、エラー発生前の音量値設定の音量(第一の音量)に変更する(戻す)とともに、演出に用いる音(第一の種類の音)の音量をエラー発生前の音量値設定の音量(第二の音量)に変更している(戻している)。
ここでは、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量(第二の音量)を0dBに変更する(戻す)とともに、演出に用いる音(第一の種類の音)の音量を、0dBの音量から設定「7」の目盛り5に対応する152dBの音量(第二の音量)に変更している(戻している)。また、第1副制御部400は、変更後の音量(ここでは、152dB)に設定された音を用いて、島一斉演出を再開している。
なお、本例では、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量(第一の音量)を、第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量の音量(第二の音量)に変更する例を示したが、エラー報知に用いる音(第二の種類の音)の音量(第一の音量)を第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが不可能な音量(例えば、設定「7」では設定することができないが、第2出力設定スイッチ194の操作によって設定「F」〜「A」に変更すれば設定が可能となる範囲の音量)に変更可能としてもよい。
<特別演出中の音量設定/具体例3>
次に、図39を用いて、特別演出(本例では、デモ演出)中の音量設定の具体例3について説明する。図39は、特別演出(デモ演出)中の音量設定の具体例3を時系列で示した図である。
図39(a)〜同図(c)は、デモ演出中の状態を示している。第1副制御部400は、デモ演出の開始条件が成立したこと(例えば、特図や普図の停止表示から所定時間(例えば、3分)が経過したこと)を契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、ここでは、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量(第一の音量)を、設定「7」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更している。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(本例では、152dB)に設定された音を用いてデモ演出を開始している。なお、図において「演出用出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、デモ演出に用いられている音の音量を表している。
なお、特図や普図の停止表示から所定時間が経過したことを契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を0dBに設定することで演出表示に用いられている音を消音してもよいし、特図や普図の停止表示の開始を契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を0dBに設定することでデモ演出に用いられている音を消音してもよい。
続く図39(d)は、デモ演出中に第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作が行われた状態を示し、続く図39(e)は、装飾図柄表示装置208に音量調整画面の表示を行っている状態を示している。第1副制御部400は、図39(d)に示す状態(設定値調整モードの移行前の状態)において、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を受け付けたことに基づいて、音量調整画面の表示(本例では、「音量調整」という文字表示と、現在の音量設定値を表す目盛り表示)を行っている。
なお、本例では、現在の音量設定値は、目盛り2に対応する音量に設定されており、例えば、第2出力設定スイッチ194による設定が「7」であるときには、現在の音量設定値が、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量に設定されていることを示している。
続く図39(f)〜同図(g)は、装飾図柄表示装置208で音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行っている状態を示している。第1副制御部400は、図39(e)に示す設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190eの操作を受け付けたことに基づいて、RAM408に記憶している遊技者設定値(音量)を1段階上げる設定を行うとともに、音量調整後の音量設定値を表す目盛り表示を行っているが、実際の音量は変更していない。
続く図37(h)は、デモ演出に続いて島一斉演出を開始した状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、本例では、デモ演出において、音量を第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(本例では、設定「7」の目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更しているため、第1副制御部400は、デモ表示中の音量(本例では、152dB)に設定された音を用いて島一斉演出を開始している。なお、図において「演出用出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、島一斉演出に用いられている音の音量を表している。
<特別演出中の音量設定/具体例4>
次に、図40を用いて、特別演出(本例では、島一斉演出)中の音量設定の具体例4について説明する。図40は、特別演出(島一斉演出)中の音量設定の具体例4を時系列で示した図である。
図40(a)は、島一斉演出を開始した状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量設定値の音量(第一の音量)を、現在の音量値設定において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する音量)に変更している。
なお、本例では、設定「9」の目盛り2に対応する114dBの音量(第一の音量)を、設定「9」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第二の音量)に変更している。また、第1副制御部400は、音量調整後の音量(本例では、152dB)に設定された音を用いて島一斉演出を開始している。なお、図において「演出用出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、島一斉演出に用いられている音の音量を表している。
続く図40(b)は、島一斉演出中の状態を示しており、続く図40(c)は、島一斉演出中に第2出力設定スイッチ194によって音量の設定値が変更された状態を示している。第1副制御部400は、第2出力設定スイッチ194(遊技店の店員操作)によって音量の設定値が「9」から「A」に変更されたことを契機として、RAM408に記憶している管理者設定値(音量)を1段階上げて「9」から「A」に変更する設定を行うとともに、RAM408に記憶している遊技者設定値(音量)を設定「A」の初期値である4(161dB)に変更する設定を行っている。
この結果、本例では、変更前の設定「9」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する152dB)の音量(第一の音量)が、変更後の設定「A」において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(目盛り5に対応する181dB)の音量(第二の音量)に変更されており、第1副制御部400は、設定「A」に対応する最大音量(本例では、181dB)に設定された音を用いて島一斉演出を継続している。これにより、島一斉演出に用いられる音の音量が152dBから181dBに上昇している。
以上説明したように、図36〜図40を用いて説明した遊技台(パチンコ機100)は、音出力手段(例えば、図37や図38に示すスピーカ20)を備えた遊技台であって、遊技者による音量設定操作により、前記音出力手段から出力される音が第一の音量(例えば、図37(f)に示す、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)で設定可能であり、島一斉演出の期間中において、前記音量設定操作により前記第一の音量が設定されていても、第二の音量(例えば、図37(g)に示す、設定「7」の目盛り5に対応する152dB)が設定され、前記遊技台は、前記島一斉演出を単独で実行可能であり、前記島一斉演出の期間中において、遊技者による前記音量設定操作により前記第一の音量で設定されていても、前記音出力手段から出力される音が前記第二の音量となる、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、特別演出が開始されたことを音量が変化したことで気づかせることができ、特別演出に注目させることができる場合がある。なお、店員による音量設定操作があることで、前記音出力手段から出力される音の音量が変更されてもよい。また、前記第二の音量は、店員による音量設定操作(例えば、音量変更用のつまみの操作)でも変更可能な音の音量であってもよいが、遊技者による音量設定操作でのみ設定可能な音の音量であってもよい。
また、前記島一斉演出は、前記遊技台とは別の遊技台の音出力手段による島一斉演出と関連する演出であり、前記島一斉演出が開始されても、前記音出力手段から出力される音の音量設定に関する表示(以下、「音量設定表示」という。)が少なくとも表示可能であり、遊技者による音量設定操作により、前記音出力手段から出力される音が第三の音量で設定可能であり、前記第三の音量は、前記第一の音量と異なる大きさの音量であり、前記音量設定表示は、前記第一の音量であることを示す表示(以下、「第一の音量表示」という。)を少なくとも含む表示であり、前記音量設定表示は、前記第三の音量であることを示す表示(以下、「第三の音量表示」という。)を少なくとも含む表示であり、前記島一斉演出の実行中であっても、遊技者による前記音量設定操作により前記第一の音量から前記第三の音量へ設定を変更することが可能であり、前記第一の音量から前記第三の音量へ設定を変更することで、前記音量設定表示が前記第一の音量表示から前記第三の音量表示へ変化し、前記島一斉演出の実行中において、遊技者による前記音量設定操作により前記第一の音量から前記第三の音量へ設定を変更しても、前記音出力手段から出力される音が前記第二の音量となるものであってもよい。
また、第一の操作手段(例えば、図36(b)に示す第1出力設定スイッチ190)と、第二の操作手段(例えば、図36(c)に示す第2出力設定スイッチ194)と、を備え、前記第一の操作手段は、前記音量設定操作(以下、「第一の音量設定操作」という。)を受付可能な位置に設けられた手段であり、前記第二の操作手段は、店員による音量設定操作(以下、「第二の音量設定操作」という。)を受付可能な位置に設けられた手段であり、前記第二の操作手段は、前記第一の操作手段と異なる操作手段であり、前記島一斉演出が開始されても、前記第二の音量設定操作があったことにより前記第一の音量が変更され、前記第二の音量設定操作により、前記第一の音量設定操作で設定可能な音量の範囲が決定されるものでもよい。
このような構成とすれば、特別演出の実行中であっても店員操作による音量変更ができるので、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。なお、第二の操作手段は、扉(前扉および/または内枠)を開放することで店員が操作可能となる位置に設けられていてもよい。また、前記第一の操作手段は、扉(前扉および/または内枠)を開放しなくても(扉が閉鎖されていても)操作可能となる位置に設けられていてもよい。
また、前記島一斉演出が実行されていない期間にのみ、前記音量設定操作によって設定された音量が前記音出力手段から出力されてもよい。
このような構成とすれば、特別演出が実行されている期間は音量設定操作ができないので、遊技者を特別演出に集中させることができる場合がある。なお、特別演出の実行中も音量設定操作ができてもよい。
また、前記島一斉演出が終了すると、前記音出力手段から出力される音の音量が、該島一斉演出が開始される前に遊技者によって設定されていた音の音量(例えば、図37(i)に示す、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)に戻すように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、特別演出の終了後は元々設定していた音量に戻るので、遊技者が音量を好みの音量に再度変更しなおさなくてもよく、音量変更の利便性を向上させることができる場合がある。なお、特別演出が開始される前の音を第二の音量で設定している場合は、特別演出の終了後は第二の音量であってもよい。
また、前記島一斉演出が開始されても、前記音出力手段から出力される音の音量設定に関する表示(以下、「音量設定表示」という。例えば、図37(c)〜(d)に示す音量調整画面)が可能であり、前記一斉演出の実行中における前記音量設定表示は、前記第三の音量を示す表示を少なくとも含む表示であってもよい。
このような構成とすれば、特別演出の実行中であっても調整後の音量を確認することができるので、メンテナンス性を向上させることができる場合がある。
また、前記第二の音量は、遊技者による前記音量設定操作により設定可能な音量であってもよい。
このような構成とすれば、遊技者が音量を自身の好みに合わせることができるので、遊技者の満足度を高めることができる場合がある。
また、前記第二の音量は、前記音量設定操作により設定可能な音量の最大値であってもよい。
このような構成とすれば、特別演出が開始されたことを遊技者が設定可能な音量の最大量にすることにより、特別演出が開始されたことに気づきやすくし、特別演出へ注目させることができる場合がある。
また、前記音出力手段から出力される音の音量設定に関する表示(以下、「音量設定表示」という。例えば、図37(c)〜(d)に示す音量調整画面)が可能であり、前記島一斉演出が開始された場合に、該音量設定表示を非表示にするように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、特別演出が開始されたことに気づきやすくし、特別演出へ注目させることができる場合がある。
また、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記演出制御手段は、前記音量設定操作があったことにより前記第一の音量を変更する制御(以下、「第一の音量変更制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記演出制御手段は、前記島一斉演出が開始された場合に、前記第二の音量に変更する制御(以下、「第二の音量変更制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記第二の音量変更制御は、前記第一の音量変更制御と別の音量変更制御であり、前記第二の音量は、前記第一の音量変更制御により変更可能な音の音量であってもよい。
このような構成とすれば、演出制御手段の第二の音量変更制御によって特別演出が開始された際に自動で音量が変更されるので、特別演出が開始されたことに気づきやすくし、特別演出へ注目させることができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台が設置可能な島設備は、複数の遊技台(例えば、パチンコ機100)を設置可能な島設備であって、前記島設備は、一の操作により前記複数の遊技台に電源を投入することが可能に構成された島設備であり、前記遊技台とは、音出力手段(例えば、スピーカ120)を少なくとも備えたもののことであり、遊技者による音量設定操作により、前記遊技台の前記音出力手段から第一の音量(例えば、図37(f)に示す、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)で音が出力され、前記遊技台による島一斉演出の期間中において、前記音量設定操作により前記第一の音量が設定されていても、第二の音量(例えば、図37(g)に示す、設定「7」の目盛り5に対応する152dB)が設定され、前記島一斉演出は、前記遊技台とは別の遊技台の音出力手段による島一斉演出と関連する演出であり、前記複数の遊技台のそれぞれが前記島一斉演出を開始すると、前記複数の遊技台のそれぞれの音出力手段から出力される音の音量が第二の音量になる、ことを特徴とする島設備であってもよい。
このような島設備とすれば、島に設けられた特別演出が行われる各遊技台において、特別演出中の音の音量が同じ音量に設定されるので、どこかの遊技台で特別演出開始されたことをそれぞれの遊技台でプレイしている遊技者がわかりやすくすることができる場合がある。なお、本発明に係る「島設備」は、ぱちんこ機だけを設置可能な島設備でもよいし、スロットマシンだけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンの両方を設置可能な島設備でもよい。また、他の種類の遊技台だけを設置可能な島設備でもよいし、ぱちんこ機とスロットマシンと他の種類の遊技台を設置可能な島設備でもよい。
なお、島一斉演出は、遊技状態が有利な状態で行われる島一斉演出(島一斉演出A)と、遊技状態に関係なく実行される島一斉演出(島一斉演出B)があってもよい。ここで、島一斉演出Aが開始されても、遊技者による音量設定操作により音量を設定可能であるが、島一斉演出Bが開始されると、遊技者による音量設定操作があっても、遊技者が設定可能な音量のうちの一の音量(例えば、第二の音量、設定可能な音量の最大値)に強制的に設定されるようにしてもよい。また、強制的に音量が設定される島一斉演出が島一斉演出Aと島一斉演出Bで逆であってもよく、島一斉演出Aおよび島一斉演出Bの両方について、それぞれが開始されると遊技者が設定可能な音量のうちの一の音量に強制的に設定されるようにしてもよい。
<特別演出中の音量・輝度設定>
次に、図41〜図51を用いて、特別演出中(例えば、島一斉演出やデモ演出)の音量設定と輝度設定について説明する。
<特別演出中の音量・輝度設定/省電力モード設定スイッチ>
図41(a)は、図2を用いて説明した設定操作部195を拡大して示す正面図であり、同図(b)は、設定操作部195に配置された省電力モード設定スイッチ195aを拡大して示す正面図である。
本例に係る遊技台は、設定操作部195の正面視左上に、省電力モード設定スイッチ195aとして機能するDIPスイッチを配置している。この省電力モード設定スイッチ195aは、遊技台の省電力モードのONとOFFを切り替えるための操作手段である。
本例では、図41(b)に拡大して示すように、省電力モード設定スイッチ195aのツマミが上側にスライドされている場合には、遊技台に第一の検出信号(例えば、ハイレベルの信号)が入力されることで、遊技台の省電力モードがONに設定され、省電力モード設定スイッチ195aのツマミが下側にスライドされている場合には、遊技台に第二の検出信号(例えば、ローレベルの信号)が入力されることで、遊技台の省電力モードがOFFに設定されるように構成されている。なお、以降の説明では、省電力モードがONに設定されていることを、単に「設定あり」、省電力モードがOFFに設定されていることを、単に「設定なし」と称する場合がある。
<特別演出中の音量・輝度設定/音量輝度設定テーブル>
図42は、音量輝度設定テーブルの一例を示した図である。この音量輝度設定テーブルは、遊技台の音出力手段(例えば、図4に示すスピーカ120など)から出力される音の音量(音圧)と、遊技台の発光手段(例えば、図4に示す各種ランプ418,440、遊技盤用ランプ532、遊技台枠用ランプ542など)から出力される光の輝度の設定値を規定したテーブルであり、遊技台の記憶手段(例えば、図4に示す第1副制御部400のROM406)に予め記憶されるテーブルである。
本例では、省電力モード設定スイッチ195aが「設定なし」の場合には、音量輝度設定テーブルの上半分に示す出力設定スイッチ(管理者設定値)F〜0に対応する音量や輝度が設定される。一方、省電力モード設定スイッチ195aが「設定あり」の場合には、音量輝度設定テーブルの下半分に示す出力スイッチ(管理者設定値)F〜0に対応する音量や輝度が設定される。なお、音量の設定値は、省電力モードのON/OFFで共通であり、上記図36に示す音量の設定値と同一であるため、音量の設定値に関する詳細な説明は省略する。
なお、音量輝度設定テーブルは本例に限定されず、例えば、出力設定スイッチ(管理者設定値)が0に設定されているときには、音量・輝度ともに設定できないように構成されていてもよい。また、この場合、出力設定スイッチ(管理者設定値)が1〜Fのいずれかに設定されているときには、遊技者により音量または輝度の設定操作がされると、音量または輝度の設定画面が表示された後(直後または同時)に決定ボタン(例えば、決定ボタン190a)が点灯するように構成されていてもよい。また、出力設定スイッチ(管理者設定値)が0に設定されているときには、遊技者により音量または輝度の設定操作がされると、音量または輝度の調整画面が表示されないが、決定ボタンが点灯するように構成されていてもよいが、出力設定スイッチが0で設定されているときには、決定ボタンが点灯しないように構成されていてもよい。また、決定ボタンの代わりに、音量または輝度の設定を行うための各種操作手段を適用可能である。
なお、本例では、目盛0も遊技者により設定可能となる構成であり、遊技者によって音量を0にすることができるようになっているが、目盛0をテーブルに含まず、遊技者によって音量を0にすることができないように構成してもよい。
また、本例では音圧の初期値と音量設定初期位置の音圧を一致させているが、音圧の初期値と音量設定初期位置の音圧が異なっていてもよい。これにより、1回音量設定を行うと、電源をOFFにする、または出力設定スイッチを設定し直す(例えば、Fで設定されていたら、一度Eに設定した後にFで再度設定する)以外には音圧の初期値に戻すことができないように構成される。
<特別演出中の音量・輝度設定/音量調整>
第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理のステップS608(サウンド制御メインループ処理)において、図42に示す音量輝度設定テーブルを参照するとともに、第1出力設定スイッチ190や第2出力設定スイッチ192による設定値に基づいて、音出力手段(例えば、スピーカ120)から出力する音の音量の初期値の設定や音量の調整などを行う。
詳細には、第2出力設定スイッチ194の操作によって管理者設定値(目盛F〜0)が変更された場合には、音量の初期値を、管理者設定値(目盛F〜0)に対応した初期値に設定する。また、設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の操作によって音量の遊技者設定値(以下、「ユーザーボリューム値」と称する場合がある)が変更された場合には、音量調整前の音量を、管理者設定値(目盛0〜F)に対応する調整可能範囲内において、音量の遊技者設定値(目盛0〜5)に対応する音量に設定する。なお、音量の初期値や音量の調整可能範囲は、本例に限定されるものではない。
<特別演出中の音量・輝度設定/輝度調整>
また、第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理のステップS607(ランプ制御メインループ処理)において、図42に示す音量輝度設定テーブルを参照するとともに、省電力モード設定スイッチ195aによる設定や第1出力設定スイッチ190による設定値に基づいて、発光手段(例えば、各種ランプ418,440など)から出力する光の輝度の初期値の設定や輝度の調整を行う。
また、第2副制御部500は、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令(輝度の初期値の設定や輝度の調整に関する命令)がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力することで、発光手段(例えば、遊技盤用ランプ532、遊技台枠用ランプ542)から出力する光の輝度の初期値の設定や輝度の調整を行う。
詳細には、省電力モード設定スイッチ195aの操作によって遊技台の省電力モードがONに設定された場合には、輝度の初期値を、「設定なし」に対応する初期値(本例では、明)に設定し、省電力モード設定スイッチ195aの操作によって遊技台の省電力モードがOFFに設定された場合には、輝度の初期値を、「設定あり」に対応する初期値(本例では、暗)に設定する。
また、省電力モードがOFFに設定され、かつ、設定値調整モードにおいて、第1出力設定スイッチ190の操作によって輝度の遊技者設定値(以下、「ユーザー設定値」と称する場合がある)が変更された場合には、輝度調整前の輝度を、「設定なし」に対応する調整可能範囲内において、遊技者設定値(目盛3〜1)に対応する輝度(本例では、明、中、または暗の3段階)に設定する。一方、省電力モードがONに設定されている場合には、輝度は、「設定あり」に対応する初期値の輝度(本例では、暗)に維持され、調整不能である。なお、輝度の初期値や輝度の調整可能範囲は本例に限定されるものではない。
<特別演出中の音量・輝度設定/発光手段の一例>
図43(a)〜(c)は、遊技台の発光手段から異なる輝度の光を出力した様子を示す正面図である。本例の遊技台は、遊技盤用ランプ532として、1つの盤側照明基板532aを備えるとともに、遊技台枠用ランプ542として、3つの枠側照明基板542a〜542cを備える。なお、盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cの個数や配置場所は、本例に限定されるものではない。
盤側照明基板532aは、不図示の第一のLEDドライバと、この第一のLEDドライバによって制御される複数のLED群によって構成され、第一の発光態様で複数のLED群を発光させることが可能な基板である。3つの枠側照明基板542a〜542cは、不図示の第二〜第四のLEDドライバと、これらの第二〜第四のLEDドライバの各々によって個別に制御される複数のLED群によって構成され、第一の発光態様とは異なり、かつ各々の発光態様が異なる第二〜第四の発光態様で複数のLED群を発光させることが可能な基板である。
なお、1種類のLEDドライバによって盤側照明基板532aおよび枠側照明基板542a〜542cの複数または全てのLED群を制御してもよいし、盤側照明基板532aおよび枠側照明基板542a〜542cのLED群の複数または全ての発光態様を同一にしてもよい。
図43(a)は、盤側照明基板532aおよび枠側照明基板542a〜542cのLED群の輝度を全て「明(デューティ比100%)」に設定した場合の発光態様を模式的に示した図であり、同図(b)は、同LED群の輝度を全て「中(デューティ比70%)」に設定した場合の発光態様を模式的に示した図であり、同図(c)は、同LED群の輝度を全て「暗(デューティ比20%)」に設定した場合の発光態様を模式的に示した図である。
ここで、本例に係る遊技台では、発光手段をデューティ制御方式(一定の順電流で点灯しているLEDを高速で点滅させることにより、見た目の明るさを制御する方式)で制御しており、「デューティ比」とは、点滅周期に対する点灯時間の割合を百分率で示したものである。
なお、発光手段の輝度の制御方法は、デューティ制御方式に限定されず、例えば、PWM調光(パルス幅を変化させることで、LEDの輝度を制御する方法)や、位相制御方式(電力制御素子を使用し、負荷に供給する電力を制御する方式)などを適用してもよい。また、本例では、発光手段の輝度を調整可能としているが、発光手段の発光態様を調整可能であればよく、例えば、発光手段の調光、階調、明るさ、照度、色合いなどを調整可能としてもよい。
本例に係る遊技台では、デューティ制御方式における輝度の分解能を8ビットに設定しているため、輝度のデューティ比を0%(=0/127×100%)〜100%(=127/127×100%)の数値範囲内で、約0.78%(=1/127×100%)単位で調整することが可能である。したがって、輝度の設定値として10進数の127をLEDドライバに設定することで、デューティ比100%(=100%×127/127)の輝度(明)が設定可能であり、輝度の設定値として10進数の88をLEDドライバに設定することで、デューティ比約70%(=88/127×100%)の輝度(中)が設定可能であり、輝度の設定値として10進数の25をLEDドライバに設定することで、デューティ比約20%(=25/127×100%)の輝度(暗)が設定可能である。
なお、本例では、輝度を明、中、暗の3段階のいずれかに調整可能としているが、輝度の調整は1段階、2段階、または4段階以上であってもよく、明、中、暗のデューティ比も100%、70%、20%の3種類に限定されるものではなく、その他の数値であってもよい。また、輝度の分解能も8ビットに限定されず、8ビット未満、または、8ビットよりも大きな分解能であってもよい。
また、輝度の設定方法は、10進数の設定値をLEDドライバなどに設定する方法に限定されず、例えば、輝度の調整時に制御手段によってデューティ比を算出し、当該デューティ比をLEDドライバなどに設定する方法でもよいし、デューティ比に対応する数値を予めテーブルとして記憶し、当該数値を輝度の調整時に指定することでデューティ比をLEDドライバなどに設定する方法でもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例1>
次に、図44〜図46を用いて、特別演出(本例では、島一斉演出)中の輝度設定の具体例1について説明する。図44〜図46は、特別演出(島一斉演出)中の輝度設定の具体例1を時系列で示した図である。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/設定値調整モード>
ここで、以降の具体例に係る遊技台は、通常遊技中に設定値調整モードに移行することが可能である。本例では、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の上ボタン190b、下ボタン190c、左ボタン190d、または右ボタン190eのいずれかの操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行する。また、装飾図柄表示装置208の正面視右側の表示領域において、設定値モードに移行して音量・輝度の調整が可能となったことを報知する表示(本例では、スピーカ120を模した画像と「左右キーで音量変更」という文字からなるアイコンの表示と、発光手段(LED)を模した画像と「上下キーで輝度変更」という文字からなるアイコンの表示)を行う。
なお、通常遊技とは、大当り遊技以外の遊技のことを示しており、例えば、保留0かつ特図停止状態や、デモ画面が表示された状態、図柄変動表示の表示中や、保留1以上かつ特図停止状態、リーチ演出の表示中、図柄確定表示(図柄停止表示)の表示中、揺れ変動の表示中などが挙げられる。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/音量調整画面、輝度調整画面>
また、設定値調整モードの移行後に第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dまたは右ボタン190eの操作を受け付けた場合に、音量の調整を行うための音量調整画面の表示(本例では、「音量調整」という文字表示と、現在の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示)を行う。また、設定値調整モードの移行後に第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bまたは下ボタン190cの操作を受け付けた場合に、輝度の調整を行うための輝度調整画面(本例では、「輝度調整」という文字表示と、現在の輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示)の表示を行う。
なお、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の上ボタン190b、または下ボタン190cの操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行するとともに音量調整画面の表示を行ってもよい。また、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の左ボタン190d、または右ボタン190eの操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行するとともに輝度調整画面の表示を行ってもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/音量調整、輝度調整>
また、本例では、設定値調整モードにおける音量調整画面の表示中には、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190dの操作を1回受け付けるたびに、音量(音圧)を1段階上げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を1回受け付けるたびに、音量(音圧)を1段階下げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行う。
以降の図面において「ユーザーボリューム値」として示す目盛り表示は、音量の遊技者設定値を表しており、「出力ボリューム値」として示す目盛り表示は、スピーカ120から実際に出力される音の音量を表している。
なお、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の上ボタン190b、または下ボタン190cの操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行するとともに音量調整画面の表示を行い、かつ、音量(音圧)を1段階調整できるように構成してもよい。
また、設定値調整モードにおける輝度調整画面の表示中には、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bの操作を1回受け付けるたびに、輝度を1段階上げる設定を行うとともに、変更後の輝度後の遊技者設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を1回受け付けるたびに、輝度を1段階下げる設定を行うとともに、変更後の輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示を行う。
以降の図面において「ユーザー設定値」として示す表示は、輝度の遊技者設定値を表しており、「LEDの輝度」として示す表示は、盤側照明基板532aおよび枠側照明基板542a〜542cなどの発光手段から実際に出力される光の輝度を表している。
なお、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の左ボタン190d、または右ボタン190eの操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行するとともに輝度調整画面の表示を行い、かつ、輝度を1段階調整できるように構成してもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/遊技者による輝度調整>
図44(a)は、通常遊技中(本例では、保留0かつ特図停止状態)に音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示(本例では、スピーカ120を模した画像と「左右キーで音量変更」という文字の表示と、発光手段(LED)を模した画像と「上下キーで輝度変更」という文字の表示)を行っている。
なお、本例では、保留0かつ特図停止状態となってから一定時間(例えば、5秒)が経過すると音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示を表示するが、保留0かつ特図停止状態となった直後に表示開始するようにしてもよい。また、後述する輝度設定画面(前述の音量設定画面であってもよい)が非表示になってから、一定時間(例えば、5秒。特図が停止してから計測される一定時間とは異なる時間であってもよい)が経過すると再度音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示を表示するようにしてもよいが、輝度設定画面(前述の音量設定画面であってもよい)が非表示となった後は再度表示されないように構成されていてもよい。
また、通常遊技中に第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作が行われると、第1副制御部400が、設定値調整モードの移行前の通常状態において、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、設定値モードに移行して音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示を表示するようにしてもよい。
図44(b)は、図44(a)に示す状態において第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けた状態を示しており、続く図44(c)は、装飾図柄表示装置208に輝度調整画面の表示を行っている状態を示している。ここでは、第1副制御部400は、図44(b)に示す設定値調整モードの移行後の状態において、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、図44(c)に示す輝度調整画面の表示(本例では、「輝度調整」という文字表示と、現在の輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示)を行っている。
ここで、本例では、省電力モード設定スイッチ195aによる省電力モードは「設定なし」、第2出力設定スイッチ194による管理者設定値は「7」に設定されている。また、音量・輝度の調整前の状態では、音量の遊技者設定値(ユーザーボリューム値)は、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量に設定されており、スピーカ120から出力される音の音量は128dBとなる。また、音量・輝度の調整前の状態では、輝度の遊技者設定値(ユーザー設定値)は、目盛り3に対応するデューティ比100%の輝度に設定されており、盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cのLEDから出力される光の輝度は、明(デューティ比100%)となる。
図44(c)は、輝度調整画面の表示中に下ボタン190cによる操作を受け付けた状態を示している。ここでは、第1副制御部400は、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、図44(d)に示すように、輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示を3から2に変更している。また、図44(c)に示すタイミングでは、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、輝度の調整を受け付けたことを示唆する輝度設定音(第一の音)をスピーカ120から出力している。なお、輝度設定音(第一の音)を出力しないように構成してもよい。
図44(d)は、輝度調整画面の表示中に決定ボタン190aによる操作を受け付けた状態を示している。ここでは、第1副制御部400は、第1出力設定スイッチ190の決定ボタン190aの操作を受け付けたことに基づいて、輝度の遊技者設定値を「明」から「中」に1段階下げ、変更後の輝度をLEDドライバなどに設定している。これにより、盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cのLEDから出力される光の輝度は、目盛り3に対応する明(デューティ比100%)の輝度から、目盛り2に対応する中(デューティ比70%)の輝度に変更される。 また、図44(d)に示すタイミングでは、第1出力設定スイッチ190の決定ボタン190aの操作を受け付けたことに基づいて、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、輝度が確定したことを示唆する輝度確定音(第二の音)をスピーカ120から出力している。なお、輝度確定音(第二の音)を出力しないように構成してもよい。
なお、本例では、下ボタン190cの操作より輝度が変更された後に、輝度調整画面の表示が下ボタン190cの操作に応じた表示に変更されているが、下ボタン190cの操作により輝度が変更されると同時に、輝度調整画面の表示が下ボタン190cの操作に応じた表示に変更されるように構成していてもよい。
図45(e)は、輝度調整画面を消去した状態を示しており、続く図45(f)は、図柄の変動表示を行うとともに図柄変動用のBGMを出力している状態を示している。図45(f)に示すタイミングでは、音の遊技者設定値に基づいて、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、図柄変動用のBGMを出力している。
なお、本例では、図柄の変動が開始されると、音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示を消去しているが、図柄の変動が開始されても音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示を継続して表示していてもよい。また、遊技者による操作手段の操作(例えば、決定ボタン190aや上下左右ボタン190b〜190eの操作)で音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示の表示・消去を行えるように構成されていてもよい。
また、輝度の調整を行うための操作(本例では、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cまたは上ボタン190bによる操作)を受け付けるたびに、発光手段の輝度を変更するための設定(例えば、LEDドライバの設定)を行ってもよい。また、輝度の調整を行うための操作を受け付けた場合には、輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示を変化させる処理だけを行って発光手段の輝度を変更するための設定を行わず、その後に輝度を確定するための操作(本例では、決定ボタン190aによる操作)を受け付けた場合に、発光手段の輝度を変更するための設定を行うように構成してもよい。
また、音量についても同様に、音量の調整を行うための操作(本例では、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dまたは右ボタン190eによる操作)を受け付けるたびに、音出力手段の音量を変更するための設定(例えば、サウンドドライバの設定)を行ってもよい。また、音量の調整を行うための操作を受け付けた場合には、音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を変化させる処理だけを行って音出力手段の音量を変更するための設定を行わず、その後に音量を確定するための操作(本例では、決定ボタン190aによる操作)を受け付けた場合に、音出力手段の音量を変更するための設定を行うように構成してもよい。
また、音量調整画面や輝度調整画面の表示中に図柄変動表示が開始された場合には、図柄変動表示の開始時の調整中の音量や輝度に変更した後、設定値モードを強制的に終了してもよいし、未確定の音量や輝度を遊技者設定値として設定せずに、遊技者設定値に設定済みの音量や輝度を採用してもよい。また、輝度調整画面の表示中に輝度の調整を行うための操作とは異なる操作(例えば、音量の調整を行うための操作)があった場合は、当該操作を受け付けないように構成してもよく、当該操作を輝度の調整を行うための操作として受け付けてもよく、当該操作を受け付けたことに基づいて、輝度調整画面の表示に代えて音量調整画面を表示してもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/島一斉演出開始による音量・輝度調整>
図45(g)は、島一斉演出を開始した状態を示している。ここでは、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量(第一の音量。本例では、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)を、管理者設定値(設定「7」)において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する152dBの音量)に変更している。
また、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の輝度(第一の輝度。本例では、目盛り2に対応する中(デューティ比70%)の輝度)を、管理者設定値(設定「7」)において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大輝度(第二の輝度。本例では、設定「7」の目盛り3に対応する明(デューティ100%)の輝度)に変更している。なお、本例では、遊技者操作によって設定することが可能な最大輝度を輝度の初期値に設定しているため、本例の島一斉演出が開始された際に設定される輝度は、最大輝度、かつ、輝度の初期値である。
第1副制御部400は、音量と輝度の設定を変更した直後(または、変更と同時に)、変更後の音量(ここでは、152dBの音量)に設定された音と、変更後の輝度(ここでは、明(デューティ100%)の輝度)に設定された光を用いて島一斉演出を開始している。
なお、本例では、島一斉演出が開始された際に設定される輝度を、最大輝度、かつ、輝度の初期値としているが、島一斉演出が開始された際に設定される輝度は、最大輝度であって輝度の初期値ではない輝度でもよいし、輝度の初期値であって最大輝度ではない輝度でもよい。また、最大輝度と初期値の輝度が異なる値であってもよい。
なお、本例の島一斉演出が開始された際に設定される輝度は、遊技者操作によって設定することが可能な輝度であるが、遊技者操作によって設定できない輝度であってもよい。また、遊技者操作によって設定できない輝度は、遊技者操作によって設定可能な輝度の最大値よりも高くてもよく、遊技者操作によって設定可能な輝度の最大値よりも低くてもよく、遊技者操作によって設定可能な輝度の最小値よりも低くてもよく、遊技者操作によって設定可能な輝度の最小値よりも高くてもよい。
また、本例では、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、音量を第一の音量から第二の音量に変更するとともに、輝度を第一の輝度から第二の輝度に変更しているが、音量を第一の音量に維持したまま、輝度だけを第一の輝度から第二の輝度に変更してもよい。また、反対に、輝度を第一の輝度に維持したまま、音量だけを第一の音量から第二の音量に変更してもよい。また、島一斉演出の開始の開始から終了までの期間中は、遊技者による音量および/または輝度の調整操作を受け付けないように構成してもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/島一斉演出終了による音量・輝度調整>
図46(i)は、島一斉演出を終了する直前の状態を示しており、続く図46(j)は、島一斉演出を終了した直後の状態を示している。第1副制御部400は、島一斉演出の終了条件が成立したこと(本例では、実行中の特図変動遊技が終了したこと。なお、大当り遊技中の場合は、次回のラウンドの開始または当該大当り遊技が終了したこと)を契機として、現在の音量設定値の音量(第二の音量。本例では、設定「7」の目盛り5に対応する152dBの音量)を、島一斉演出開始前の音量値設定の音量(第一の音量。本例では、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)に変更している(戻している)。
また、第1副制御部400は、島一斉演出の終了条件が成立したことを契機として、現在の輝度(第二の輝度。本例では、明(デューティ比100%)の輝度)を、島一斉演出開始前の輝度(第一の輝度。本例では、中(デューティ比70%)の輝度)に変更している(戻している)。
続いて、第1副制御部400は、島一斉演出を終了した後から次回の特図変動遊技の開始条件が成立するまでの期間中、スピーカ120を消音状態に維持するとともに、島一斉演出の終了演出用の発光態様で盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cのLEDの点灯を行う。なお、島一斉演出を終了した後から次回の特図変動遊技の開始条件が成立するまでの期間中、盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cのLEDを消灯してもよい。
続いて、第1副制御部400は、次回の特図変動遊技の開始条件が成立した場合に、図44(j)に示すように、変更後の音量(本例では、114dB)に設定された音を用いて、次回の特図変動遊技の図柄変動用のBGMを出力するとともに、変更後の輝度(本例では、中(デューティー比70%)の輝度)に設定された光を用いて、次回の特図変動遊技の図柄変動用の演出を行う。
一方、島一斉演出の終了条件が成立した際に特図変動遊技の保留数が0のときは、島一斉演出の終了演出の終了(例えば、「次回もお楽しみに!」という文字表示を消去した後)から一定時間(例えば、10秒)経過後に、装飾図柄の停止表示を行う。なお、該一定時間の経過後にデモ表示を表示してもよいし、次回の特図変動遊技の開始条件が成立するまでは島一斉演出を継続(例えば、「次回もお楽しみに!」という文字表示をそのまま継続して表示)してもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例2>
次に、図47〜図49を用いて、省電力モードにおける特別演出(本例では、島一斉演出)中の輝度設定の具体例2について説明する。図47〜図49は、省電力モードにおける特別演出(島一斉演出)中の輝度設定の具体例2を時系列で示した図である。
本例の遊技台は、電源OFF時に省電力モード設定スイッチ195aを「設定あり」に切り替えることで、電源投入後に省電力モードに移行する。なお、本例では、電源投入後は省電力モード設定スイッチ195aによる省電力モードの切り替えを受け付けないように構成している。このような構成とすれば、経験の少ない遊技店の店員等が、誤って省電力モードをONに設定しまうようなミスを未然に防止できる場合がある。なお、電源投入後も省電力モードの切り替えを受け付けるように構成してもよい。
上述のとおり、省電力モードがONに設定されている場合には、輝度は、初期値(本例では、暗(デューティ比20%))に維持され、調整は不能である。また、遊技台が遊技の開始待ちになっている状態(例えば、アニメーションによるデモ画面の表示中や、特図変動遊技の保留数が0で特図変動の停止表示中)では、遊技台が省電力モードであることを示唆する省電力モード表示を行う。なお、省電力モードにおいても輝度の調整を可能にしてもよいし、省電力モードであっても省電力モード表示を行わなくてもよい。
図47(a)は、遊技台の電源OFF時の状態を示しており、図47(b)は、電源投入後に省電力モードに移行した後の状態を示している。図47(b)に示す状態では、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208を用いて、装飾図柄の停止表示と、省電力モード表示を行っている。
省電力モード表示の表示態様は特に限定されないが、ここでは、省電力モード表示として、「省電力モード中」という文字表示と、音量・輝度の調整が可能であることを報知する表示(本例では、スピーカ120を模した画像と「左右キーで音量変更」という文字からなるアイコンの表示と、発光手段(LED)を模した画像と「上下キーで輝度変更」という文字からなるアイコンの表示)を行っている。なお、本例では、輝度が調整不能であることから、輝度の調整が可能であることを示唆する表示(本例では、発光手段(LED)を模した画像と「上下キーで輝度変更」という文字からなるアイコンの表示)を行わなくてもよい。
<特別演出中の輝度設定/具体例2/遊技者による輝度調整>
図47(c)は、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けた状態を示しており、続く図47(d)は、装飾図柄表示装置208に輝度調整画面の表示を行っている状態を示している。
ここでは、第1副制御部400は、図47(b)に示す設定値調整モードの移行後の状態において、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、図47(c)に示す輝度調整画面の表示(本例では、「省電力モード中」という文字表示と、輝度の変更ができないことを示唆する表示(本例では、「輝度の変更はできません」という文字表示と、現在の輝度の遊技者設定値を表す目盛り表示)を行っている。
また、図47(d)に示すタイミングでは、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けたことに基づいて、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、スピーカ120から、輝度の変更ができないことを示唆する警告音(第三の音)を出力している。なお、警告音(第三の音)を出力しないように構成してもよい。
図48(e)は、輝度調整画面の表示中に決定ボタン190aによる操作を受け付けた状態を示している。この状態では、第1副制御部400は、第1出力設定スイッチ190の決定ボタン190aの操作を受け付けたことに基づいて、図48(f)に示すように、輝度調整画面を消去するとともに、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、輝度を確定したことを示唆する輝度確定音(第二の音)をスピーカ120から出力している。なお、輝度確定音(第二の音)を出力しないように構成してもよいし、輝度確定音として第二の音とは異なる第四の音を出力してもよい。
図48(f)は、輝度調整画面を消去した状態を示しており、続く図48(g)は、図柄の変動表示を行うとともに図柄変動用のBGMを出力している状態を示している。図48(f)に示すタイミングでは、音量の遊技者設定値に基づいて、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量で、図柄変動用のBGMをスピーカ120から出力している。
<特別演出中の輝度設定/具体例2/島一斉演出開始による音量・輝度調整>
図48(h)は、島一斉演出を開始した状態を示している。ここでは、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量(第一の音量。本例では、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)を、管理者設定値(設定「7」)において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する152dBの音量)に変更している。
また、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の輝度(第一の輝度。本例では、初期値である暗(デューティ比20%)の輝度)を、第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが不可能な輝度(第二の輝度。本例では、明(デューティ100%)の輝度)に変更している。
第1副制御部400は、音量と輝度の設定を変更した直後(または、変更と同時に)、変更後の音量(ここでは、152dBの音量)に設定された音と、変更後の輝度(ここでは、明(デューティ100%)の輝度)に設定された光を用いて島一斉演出を開始している。
<特別演出中の輝度設定/具体例1/島一斉演出終了による音量・輝度調整>
図49(i)は、島一斉演出を終了する直前の状態を示しており、続く図49(j)は、島一斉演出を終了した直後の状態を示している。第1副制御部400は、島一斉演出の終了条件が成立したこと(本例では、実行中の特図変動遊技が終了したこと。なお、大当り遊技中の場合は、次回のラウンドの開始または当該大当り遊技が終了したこと)を契機として、現在の遊技者設定値の音量(第二の音量。本例では、設定「7」の目盛り5に対応する152dBの音量)を、島一斉演出開始前の遊技者設定値の音量(第一の音量。本例では、設定「7」の目盛り3に対応する128dBの音量)に変更している(戻している)。
また、第1副制御部400は、島一斉演出の終了条件が成立したことを契機として、現在の輝度(第二の輝度。本例では、明(デューティ比100%)の輝度)を、島一斉演出開始前の輝度(第一の輝度。本例では、暗(デューティ比20%)の輝度)に変更している(戻している)。
続いて、第1副制御部400は、島一斉演出を終了した後から次回の特図変動遊技の開始条件が成立するまでの期間中、スピーカ120を消音状態に維持するとともに、島一斉演出の終了演出用の発光態様で盤側照明基板532aや枠側照明基板542a〜542cのLEDの点灯を行う。また、第1副制御部400は、次回の特図変動遊技の開始条件が成立した場合に、変更後の音量(本例では、128dB)に設定された音を用いて、次回の特図変動遊技の図柄変動用のBGMを出力するとともに、変更後の輝度(本例では、暗(デューティ比20%)の輝度)に設定された光を用いて、次回の特図変動遊技の図柄変動用の演出を行う。
<特別演出中の輝度設定/その他の例>
次に、図50および図51を用いて、輝度設定のその他の例について説明する。
図50(a)は、省電力モード設定スイッチ195aによる設定の他の例を示した図である。本例では、遊技台の電源ON時に省電力モード設定スイッチ195aをOFFからONに設定した場合でも、遊技台が、電源投入後に省電力モードに移行するように構成している。このような構成とすれば、遊技点の店員等が電源投入後に省電力モードを設定していないことに気づいたとしても、電源をOFFにせず設定することができ、メンテナンス性が向上させることができる場合がある。
図50(b)は、音量調整画面の他の例を示した図である。本例では、図柄変動停止中、かつ、保留数0の場合には、第一の表示態様の音量調整画面(例えば、図37(c)、(d)に示す音量調整画面)を表示する一方で、図柄変動停止中、かつ、保留数0以外の場合(例えば、図柄変動表示中)には、図50(b)に示すような、第一の表示態様とは異なる第二の表示態様の音量調整画面を表示するように構成している。このような構成とすれば、音量調整画面の表示態様の違いによって音量調整時の遊技状態を把握することが可能となる上に、各々の遊技状態に合わせて音量調整画面の表示態様を変更することができ、例えば、音量調整画面を表示することで後方の図柄変動表示の視認性が低下してしまうような事態を回避できる場合がある。
なお、本例においては、第一の表示態様は、第二の表示態様と同じ表示態様であってもよい。また、所定の期間、第1出力設定スイッチ190による操作を受け付けなかった場合に、音量調整画面を消去するように構成してもよい。
また、本例では、第一の表示態様の音量調整画面の表示中は、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bの操作を1回受け付けるたびに、音量を1段階上げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を1回受け付けるたびに、音量を1段階下げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行う。
一方、第二の表示態様の音量調整画面の表示中は、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190eの操作を1回受け付けるたびに、音量を1段階上げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行い、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190cの操作を1回受け付けるたびに、音量を1段階下げる設定を行うとともに、変更後の音量の遊技者設定値を表す目盛り表示を行う。
なお、第二の表示態様の音量調整画面の表示中は、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190eの操作と、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190cの操作を受け付けないように構成してもよいし、第一の表示態様の音量調整画面の表示中は、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bの操作と、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を受け付けないように構成してもよい。
また、本例では、図柄停止中、かつ保留数0の場合にのみ、輝度調整画面の表示が可能であり、当該輝度調整画面の表示中は、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dまたは右ボタン190eを操作することで輝度の調整が可能である。なお、図柄停止中、かつ保留数0以外の場合に輝度を調整可能にしてもよいが、この場合、図柄変動停止中、かつ保留数0の場合とは異なる操作手段による操作(本例では、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bまたは下ボタン190cによる操作)によって輝度を変更可能にすることが好ましいが、同じ操作手段による操作で輝度を変更可能にしてもよい。
図51(c)は、島一斉演出中に輝度調整が可能な例を時系列で示した図である。最初に、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の音量(第一の音量。本例では、設定「7」の目盛り2に対応する114dBの音量)を、管理者設定値(設定「7」)において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大音量(第二の音量。本例では、目盛り5に対応する152dBの音量)に変更している。
また、第1副制御部400は、島一斉演出の開始条件が成立したことを契機として、現在の輝度(第一の輝度。本例では、目盛り2に対応する中(デューティ比70%)の輝度)を、管理者設定値(設定「7」)において第1出力設定スイッチ190(遊技者操作)によって設定することが可能な最大輝度(第二の輝度。本例では、設定「7」の目盛り3に対応する明(デューティ100%)の輝度)に変更している。
第1副制御部400は、音量と輝度の設定を変更した直後(または、変更と同時に)、変更後の音量(ここでは、152dBの音量)に設定された音と、変更後の輝度(ここでは、明(デューティ100%)の輝度)に設定された光を用いて島一斉演出を開始している。
また、本例では、特図変動停止中、かつ、保留数0の場合に限り、島一斉演出中であっても輝度調整ができるように構成している。具体的には、第1出力スイッチ190の上ボタン190bによる操作を受け付けた場合に、設定値調整モードに移行するとともに輝度調整画面を表示する。
また、設定値調整モードにおける輝度調整画面の表示中には、第1出力設定スイッチ190の上ボタン190bの操作を1回受け付けるたびに、輝度を表す目盛り表示を1つ増やす表示を行い、第1出力設定スイッチ190の下ボタン190cの操作を1回受け付けるたびに、輝度を表す目盛り表示を1つ減らす表示を行う。また、ここでは、目盛り表示を変化させる処理だけを行って発光手段の輝度を変更するための設定(LEDドライバの設定など)を行わず、島一斉演出が終了した場合、または島一斉演出の終了後に輝度を確定するための操作(例えば、決定ボタン190aによる操作)を受け付けた場合に、発光手段の輝度を変更するための設定を行う。
なお、図51(b)を用いて説明した音量調整の例を、本例に適用し、島一斉演出中に音量を調整可能に構成してもよい。この場合、第1出力設定スイッチ190の右ボタン190eの操作を1回受け付けるたびに、音量を表す目盛り表示を1つ増やす表示を行い、第1出力設定スイッチ190の左ボタン190dの操作を1回受け付けるたびに、音量を表す目盛り表示を1つ減らす表示を行う。また、ここでは、目盛り表示を変化させる処理だけを行って音出力手段の音量を変更する設定を行わず、島一斉演出が終了した場合、または島一斉演出の終了後に音量を確定するための操作(例えば、決定ボタン190aによる操作)を受け付けた場合に、音出力手段の音量を変更する設定を行う。
以上説明したように、本例に係る遊技台(例えば、図1に示すパチンコ機100,スロットマシン)は、複数の操作手段と、音出力手段(例えば、図4に示すスピーカ120)と、を備えた遊技台であって、第一の操作手段は、遊技者が操作できる位置に設けられた操作手段(例えば、図36(b)に示す第1出力設定スイッチ190)であり、第二の操作手段は、遊技者が操作できない位置に設けられた操作手段(例えば、図36(c)に示す第2出力設定スイッチ194)であり、前記第二の操作手段が操作されることによって、前記音出力手段から出力される音の設定が変更されるように構成されており、前記第一の操作手段が操作されることによって、音の目盛が変更されるように構成されており、各音の設定として、前記音の目盛ごとの音の大きさが定められており、前記第二の操作手段が操作されて前記音の設定として第一の音の設定(例えば、図36(a)に示す出力スイッチ=5の設定)が指定された場合には、音の目盛の初期位置は第一の目盛位置(例えば、図36(a)に示す、出力スイッチ=4〜6の設定に対応する音量設定初期位置=2)に設定されるように構成させており、前記第二の操作手段が操作されて前記音の設定として第二の音の設定(例えば、図36(a)に示す出力スイッチ=6の設定)が指定された場合には、音の目盛の初期位置は前記第一の目盛位置に設定されるように構成させており、遊技者は、音の目盛を確認可能であり、前記第一の音の設定における音の目盛が前記第一の目盛位置である場合の音の大きさは、第一の音の大きさ(例えば、図36(a)に示す、出力スイッチ=5に対応する音圧91dB)であり、前記第二の音の設定における音の目盛が前記第一の目盛位置である場合の音の大きさは、第二の音の大きさ(例えば、図36(a)に示す、出力スイッチ=6に対応する音圧114dB)であり、前記第一の音の大きさよりも前記第二の音の大きさの方が大きな音の大きさである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第二の操作手段で第一の音を指定した場合と第二の音を指定した場合で音の目盛の初期位置が同じ第一の目盛位置に設定される一方で、第一の音の設定における音の目盛が第一の目盛位置である場合の音の大きさよりも、第二の音の設定における音の目盛が第一の目盛位置である場合の音の大きさを大きな音にすることができるため、遊技店の店員等による音量調整に関する利便性を高めることができる場合がある。
また、前記第二の操作手段が操作されて前記音の設定として第三の音の設定(例えば、図36(a)に示す出力スイッチ=4の設定)が指定された場合には、音の目盛の初期位置は前記第一の目盛位置に設定されるように構成させており、前記第三の音の設定における各音の目盛の音の大きさと前記第一の音の設定における各音の目盛の音の大きさが同じであることから、前記第三の音の設定における音の目盛が前記第一の目盛位置である場合の音の大きさは、前記第一の音の大きさであってもよい。また、前記第二の操作手段が操作されて前記音の設定として第四の音の設定(例えば、図36(a)に示す出力スイッチ=Aの設定)が指定された場合には、音の目盛の初期位置は第二の目盛位置(例えば、図36(a)に示す、出力スイッチ=BまたはAの設定に対応する音量設定初期位置=4)に設定されるように構成させており、前記第二の操作手段が操作されて前記音の設定として第五の音の設定(例えば、図36(a)に示す出力スイッチ=Bの設定)が指定された場合には、音の目盛の初期位置は前記第二の目盛位置に設定されるように構成させており、前記第四の音の設定における各音の目盛の音の大きさと前記第五の音の設定における各音の目盛の音の大きさが同じであってもよい。
また、光出力手段を備え、前記第二の操作手段は、前記光出力手段から出力される光の輝度を調整可能な操作手段であってもよい。また、前記第一の操作手段は、前記光出力手段から出力される光の輝度を調整可能な操作手段であってもよい。また、図柄変動表示の表示中において前記第二の操作手段が操作されることによって、前記音出力手段から出力される音の音量を調整可能に構成されているものであってもよい。
また、本例に係る遊技台(例えば、図41〜図51を用いて説明したパチンコ機)は、発光手段(例えば、図4に示す各種ランプ418,440、遊技盤用ランプ532、遊技台枠用ランプ542)と、透過領域(例えば、透明板部材118)と、を備えた遊技台であって、第一の演出が行われている際に、遊技者による輝度設定操作(以下、「第一の輝度設定操作」という。例えば、第1出力設定スイッチ190による操作)に応じた輝度(例えば、中(デューティ比70%)の輝度)で前記発光手段が発光可能であり、第二の演出が行われている際に、前記第一の輝度設定操作に応じていない輝度(例えば、明(デューティ比100%)の輝度)で前記発光手段が発光し、前記第一の演出とは、島一斉演出のことではなく、リーチ演出のことであり、前記第二の演出とは、前記島一斉演出のことであり、前記発光手段は、前記透過領域よりも上に設けられた手段であり、前記遊技台は、前記島一斉演出を単独で実行可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、島一斉演出が開始されると発光手段が第一の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が正常に行われていることを遊技店の店員にわかりやすくすることができる場合がある。また、発光手段の輝度を遊技者が設定していても、島一斉演出が開始されると第一の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が開始されたことを遊技者にわかりやすくし、島一斉演出を注目させることができる場合がある。
なお、本発明に係る「設定」は、「変更」のことであってもよい。また、第一の輝度設定操作に応じた輝度は、第一の輝度設定操作により設定可能な範囲の輝度(例えば、「明」、「中」、「暗」の3段階であれば、「明」〜「暗」の範囲の中のいずれかの輝度)のことであってもよい。また、第一の輝度設定操作に応じていない輝度は、第一の輝度設定操作により設定可能な輝度であるが、第一の輝度設定操作では設定不能な輝度(例えば、「明」、「中」、「暗」の3段階とは別の輝度である「極明(「明」よりも明るい輝度)」、「極暗(「暗」よりも暗い輝度)」、「明中(「明」と「中」の間の輝度)」、「暗中(「暗」と「中」の間の輝度)」など)であってもよい。
また、島一斉演出が開始される前に第一の輝度設定操作に応じていない輝度が設定されていても、島一斉演出が開始された場合に第一の輝度設定操作に応じていない輝度を設定する制御を行うように構成してもよいが、島一斉演出が開始される前に第一の輝度設定操作に応じていない輝度が設定されている場合には、第一の輝度設定操作に応じていない輝度を設定する制御を実行しないようにする制御を実行するように構成してもよい。また、前記島一斉演出は、前記遊技台とは別の遊技台の音出力手段による島一斉演出と関連する演出であってもよい。
また、店員による輝度設定操作(以下、「第二の輝度設定操作」という。例えば、第2出力設定スイッチ192による操作)が行われることで、前記第二の演出が行われた際に、前記第一の輝度設定操作に応じた輝度で前記発光手段が発光せず、前記第二の輝度設定操作に応じた輝度で前記発光手段が発光し、前記第二の演出が開始された際に、前記第二の輝度設定操作に応じていない輝度で前記発光手段が発光するように構成してもよい。
このような構成とすれば、店員による操作で輝度が設定されていても、島一斉演出が開始されると第二の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が開始されたことを遊技者にわかりやすくし、遊技者を島一斉演出に注目させることができる場合がある。また、店員が輝度設定していても、島一斉演出が開始されると発光手段が第二の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が正常に行われていることを店員にわかりやすくすることができる場合がある。
また、第二の輝度設定操作による輝度の設定は、電源が投入される前にのみ設定可能であってもよいが、電源が投入された後も設定可能であってもよい。また、第二の輝度設定操作を行うことが可能な操作手段は、第一の輝度設定操作を行うことが可能な操作手段と異なる操作手段であってもよいし、第一の輝度設定操作と第二の輝度設定操作が同じ操作手段で行うことが可能であってもよい。この場合、第一の輝度設定操作を受付可能な期間と第二の輝度設定操作を受付可能な期間が重複しないように構成されていてもよく(例えば、第二の輝度設定操作を受付可能な期間は、液晶ローディング表示の終了した後(直後または終了と同時)に開始され、第二の輝度設定操作を終了する操作をした後(直後または操作と同時)までの期間であってもよい。
また、開始タイミングは終了に限らず、液晶ローディング表示の開始や表示中であってもよい。また、第一の輝度設定操作を受付可能な期間と第二の輝度設定操作を受付可能な期間は一部または全部が重複していてもよい。この場合、操作方法を異ならせるようにしてもよい(例えば、長押し操作で第二の輝度設定操作を受付可能となり、一回押しで第一の輝度設定操作を受付可能とする、など)。
また、前記第二の演出が行われていないときに、前記第一の輝度設定操作に応じた輝度で前記発光手段が発光可能であってもよい。
このような構成とすれば、遊技者を第二の演出(島一斉演出)に注目させることができる場合がある。
また、上述の「前記第一の輝度設定操作に応じていない輝度」とは、前記第一の輝度設定操作によって設定可能な輝度の最大値のことであり、上述の「前記第一の輝度設定操作に応じていない輝度」とは、初期設定されている輝度であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が開始されると、輝度を下げていても最大輝度で発光されるので、演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記第二の演出が終了すると、前記第一の輝度設定操作に応じた輝度で前記発光手段が発光可能となる場合があるように構成されてもよい。
このような構成とすれば、演出にメリハリを与えることができるため、島一斉演出が終了したことを遊技者が気付きやすくすることができる場合がある。また、島一斉演出の終了後は遊技者が設定していた輝度に戻るので、遊技者が輝度を好みの輝度に再度設定し直さなくてもよく、輝度設定の利便性を向上させることができる場合がある。
なお、島一斉演出の期間が終了しても、第一の輝度設定操作によって設定された輝度に戻らず、該輝度とは別の輝度(例えば、初期設定されている輝度)に設定されるように構成してもよいし、該輝度に戻らず第一の輝度設定操作に応じていない輝度がそのまま設定されるように構成してもよい。
また、表示手段(例えば、図45に示す装飾図柄表示装置208)を備え、前記第二の演出が開始されても、前記表示手段に前記発光手段の輝度に関する表示(以下、「輝度設定表示」という。例えば、輝度調整画面の表示)を少なくとも表示可能であり、前記輝度設定表示は、前記第一の輝度設定操作に応じた輝度を示す表示を少なくとも含む表示であり、前記第二の演出が行われていても、前記第一の輝度設定操作に応じた前記輝度設定表示が表示されてもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出の期間中は輝度の設定操作ができるが、輝度が変更されないので、遊技者に違和感を与え、島一斉演出が実行されていることを認識させやすくすることができる場合がある。また、島一斉演出の期間中でも輝度の設定操作ができるので、設定操作ができないことによる不快感を遊技者に与えないようにすることができる場合がある。また、島一斉演出の期間中は輝度の設定操作ができるが、輝度が変更されないので、島一斉演出が実行される期間中に遊技者が輝度の設定操作をさせないように誘導し、遊技者を島一斉演出に集中させることができる場合がある。
なお、島一斉演出が開始されると輝度設定表示が表示されないように構成され、島一斉演出が実行されている期間を除く期間において、輝度設定表示が表示可能に構成されていてもよい。また、輝度設定が可能であることを示す表示(以下、「輝度アイコン」という。)が表示可能であり、輝度アイコンが表示されている際に輝度設定表示の表示開始操作(例えば、輝度設定操作)を行うと、輝度設定表示が表示されるように構成されていてもよい。
また、表示手段(例えば、図45に示す装飾図柄表示装置208)を備え、前記表示手段は、前記表示手段に前記発光手段の輝度に関する表示(以下、「輝度設定表示」という。例えば、輝度調整画面の表示)を少なくとも表示可能であり、前記第二の演出が開始されると、前記表示手段に表示されている前記輝度設定表示が表示されないように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が開始されたことを遊技者に気付きやすくすることができる場合がある。
また、島一斉演出が開始されても、表示手段に表示されている輝度設定表示を継続して表示するように構成してもよい。また、島一斉演出が開始され、表示手段に表示されている輝度設定表示が非表示になった場合において、島一斉演出が実行される期間中に輝度設定表示の表示操作により輝度設定表示を再度表示可能であるように構成してもよい。ここで再度表示された輝度設定表示は、非表示となる前(直前)と同じ表示(例えば、輝度設定表示が非表示となる前の第一の輝度設定操作により設定された輝度を示す表示など)であってもよく、異なる表示(例えば、輝度設定表示が非表示となる前であって、最後に決定された輝度を示す表示など)であってもよい。
また、島一斉演出が開始され、表示手段に表示されている輝度設定表示が非表示になった場合において、島一斉演出が実行される期間中に輝度設定表示の表示操作により輝度設定表示を再度表示できないように構成し、該島一斉演出が終了した後(直後または同時)に輝度設定表示の表示操作により輝度設定表示を再度表示可能であるように構成してもよい。
また、演出制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記演出制御手段は、前記第一の輝度設定操作に応じた輝度に対応する設定値を設定する制御(以下、「第一の輝度設定制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記演出制御手段は、前記第二の演出が開始された場合に、前記第一の輝度設定操作に応じていない輝度に対応する設定値を設定する制御(以下、「第二の輝度設定制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記第二の輝度設定制御は、前記第一の輝度設定制御と別の輝度設定制御であり、前記第一の輝度設定操作に応じていない輝度は、前記第一の輝度設定制御により設定可能な輝度であってもよい。
このような構成とすれば、島一斉演出が開始されると発光手段が第一の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が正常に行われていることを店員にわかりやすくすることができる場合がある。また、発光手段の輝度を遊技者が設定していても、島一斉演出が開始されると第一の輝度設定操作に応じていない輝度になるので、島一斉演出が開始されたことを遊技者にわかりやすくし、島一斉演出に注目させることができる場合がある。
また、演出制御手段は、第一の輝度設定制御および第二の輝度設定制御とは別の演出制御(例えば、第1副制御部400や第2副制御部500が行う演出制御)が実行可能な制御手段であってもよい。また、演出制御手段は、主制御手段とは別の制御手段であってもよいが、一の制御手段により演出制御手段と主制御手段が構成されていてもよい。なお、主制御手段とは別に払出制御手段が設けられていてもよいが、主制御手段と払出制御手段が一の制御手段により構成されていてもよい。
また、第二の輝度設定制御とは、発光手段を第一の輝度設定操作に応じていない輝度で発光させる制御のことであり、前記第一の輝度設定制御により該第一の輝度設定操作に応じていない輝度以外に設定されていても強制的に該第一の輝度設定操作に応じていない輝度で発光させる制御であってもよい。
また、第一の操作手段と、第二の操作手段と、を備え、前記第一の操作手段は、前記第一の輝度設定操作を受付可能な位置に設けられた手段であり、前記第二の操作手段は、店員による輝度設定操作(以下、「第二の輝度設定操作」という。)を受付可能な位置に設けられた手段であり、前記第二の操作手段は、前記第一の操作手段と異なる操作手段であり、前記第二の輝度設定操作により、前記第一の輝度設定操作で設定可能な輝度の範囲が決定されるものであってもよい。
このような構成とすれば、店員による輝度設定操作用の操作手段があることにより、遊技者により誤って第二の輝度設定操作がされてしまうのを防ぐことができる場合がある。
なお、「第一の輝度設定操作で設定可能な輝度の範囲が決定される」とは、第一の輝度設定操作により設定可能な輝度が第二の輝度設定操作をする前よりも制限されることを示していてもよく、第二の輝度設定操作をする前よりも設定可能な輝度の範囲が拡大することを示していてもよい。
また、上述の「第二の輝度設定操作」は、各々が同じ操作を示していてもよいし、各々が異なる操作を示していてもよい。各々の操作が異なる操作を示している場合、店員による操作が可能な操作手段が、第二の操作手段とは別に設けられていてもよく(例えば、第一の操作手段および第二の操作手段とは別の第三の操作手段が設けられるなど)、一の操作手段(例えば、第二の操作手段)において異なる操作方法(例えば、ツマミであれば「右回し」と「左回し」など)ができるように構成されていてもよい。
また、島一斉演出中に第一の輝度設定操作に応じていない輝度で発光手段が発光しても、音量は遊技者が設定した音量が出力されるように構成されていてもよい。また、島一斉演出中であっても特定の発光態様(例えば、下皿満タンエラーなどの遊技者による輝度設定が有効となるエラー)は、遊技者が設定した輝度のままであってもよいし、特定の音も島一斉演出中は第二の音に設定されてもよい。
また、発光手段の発光パターンにおいて特定の報知(例えば、エラー報知(下皿満タンエラーも含んでもよい))用の発光パターンは、最も優先して出力されるように構成されていてもよい(表示のレイヤーが最も手前のレイヤーに設定されているようにしてもよい)。また、特定の報知用の発光(各種エラー)の輝度は遊技者側で設定できないが、特定の報知用の発光の輝度の一部(例えば、下皿満タンエラーなど)は遊技者により設定できるようにしてもよい。
また、扉体を備え、前記扉体は、前扉によって少なくとも構成されたもの(または前扉(例えば、前面枠扉106)および内枠(例えば、本体104)によって構成されたもの)であり、前記前扉は、前記透過領域が少なくとも設けられた手段であり、前記前扉は、可動手段(例えば、可動体224A、224Cや、可動する操作手段(例えば、駆動手段により操作手段の一部(例えば、チャンスボタンのカバー部)が初期位置よりも突出した位置(または陥没する位置(凹む位置))に移動する操作手段(例えば、チャンスボタンなど)や、操作手段の一部または全部が振動および/または回転する操作手段(例えば、チャンスボタンやレバー、タッチパネル型液晶表示装置))が少なくとも設けられた手段であり、前記可動手段は、前記透過領域よりも上に設けられた手段であり、前記可動手段は、前記発光手段が設けられた手段であり、前記第二の演出が開始されると、前記可動手段の動作に応じて前記発光手段が発光するものであってもよい。
また、演出制御手段により制御される発光手段のうちの一部の発光手段(例えば、第四図柄用の発光手段や保留用の発光手段など)は、遊技者による輝度の設定に応じて輝度が変更されないように構成されていてもよい。また、液晶制御手段により制御される表示手段用のバックライトは、遊技者による輝度の設定に応じて輝度が変更されないように構成されているが、遊技者による輝度の設定に応じて輝度が変更可能に構成されていてもよい。
また、主制御手段により制御される発光手段(例えば、特図表示装置、普図表示装置、保留表示装置など)は、遊技者による輝度の設定に応じて輝度が変更されないように構成されていてもよい。また、払出制御手段により制御される発光手段(CRユニット、払出用ランプなど)は、遊技者による輝度の設定に応じて輝度が変更されないように構成されていてもよい。
また、図柄が停止してから一定時間の経過(例えば、10分経過)した場合に、遊技者に設定された音量および/または輝度が初期化されるように構成されていてもよい。また、遊技者に設定された音量および/または輝度は、電源がOFFになるまでは初期化されないように構成されていてもよい。
なお、前面枠扉106に可動手段(例えば、可動体224A、224Cや、可動する操作手段(例えば、駆動手段により操作手段の一部(例えば、チャンスボタンのカバー部)が初期位置よりも突出した位置(または陥没する位置(凹む位置))に移動する操作手段(例えば、チャンスボタンなど)や、操作手段の一部または全部が振動および/または回転する操作手段(例えば、チャンスボタンやレバー、タッチパネル型液晶表示装置))が設けられていてもよい。なお、可動体224Aは、透過領域(透明板部材118)よりも上の位置に設けられた可動体である。また、可動手段に、前述の発光手段が設けられていてもよい。
また、島一斉演出が開始されると、可動手段が動作(例えば、初期位置と初期位置から動作位置の移動(突出や陥没(凹む)、扉状の可動手段であれば開放状態から閉鎖状態)を繰り返すような動作パターンや、振動、回転)するように構成されていてもよく、可動手段の動作に応じて発光手段が発光を行う(例えば、可動手段の動作に応じて点灯と消灯を行ったり、輝度を変更するなど)ようにしてもよい。
<<実施形態2>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態2に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
なお、ここでは、重複した説明を回避するために、上記実施形態1のパチンコ機100と同一の構成については、図面において同一の符号を付すとともに、その説明は省略し、上記実施形態1のパチンコ機100と異なる構成についてのみ説明を行う。また、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態2の説明では図52〜図74に示す符号を優先する。
<遊技盤面>
図52は、実施形態2に係るパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200の遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設し、その下方には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、第1のアタッカ802と第2のアタッカ804を有するアタッカユニット800と、を配設している。なお、本明細書においては、第1のアタッカ802および第2のアタッカ804を総称して、「大入賞口」や「可変入球手段」と称する場合がある。また、第1のアタッカ802を「大入賞口1」や「第二の可変入球手段」、第2のアタッカ804を「大入賞口2」や「第一の可変入球手段」と称する場合がある。
<遊技盤面/アタッカユニット>
図53(a)は、アタッカユニット800を拡大して示す拡大正面図であり、図53(b)は、アタッカユニットの内部を透過して示す正面図である。
アタッカユニット800は、アタッカユニット800上方において遊技者に視認可能な位置に設けられた第1のアタッカ802と、アタッカユニット800下方において遊技者に視認不可能な位置に設けられた第2アタッカ804と、この第2のアタッカ804の左下近傍に設けられたシャッタ806を有して構成されている。
<遊技盤面/アタッカユニット/第1のアタッカ>
第1のアタッカ802は、第五の状態(本例では、第1のアタッカ802への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第六の状態(本例では、第1のアタッカ802への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態に変化可能な板状の扉部材802aと、この扉部材802aを駆動して開閉動作させるソレノイド802bと、第1のアタッカ802への遊技球の進入を検知可能な球検出センサ(図示省略)と、を備える。
なお、扉部材802aにおける第五の状態と第六の状態は、それぞれ、第1のアタッカ802への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態と、第1のアタッカ802への遊技球の進入が可能な開放状態と、に限定されるものではなく、第六の状態が、第五の状態よりも第1のアタッカ802への遊技球の進入が容易な状態であればよい。また、前記第五の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第六の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
後述する特図当り抽選処理によって第一の大当り(本例では、特図X、または特図x)、または第二の大当り(本例では、特図Y、または特図y)に当選した場合に、第1のアタッカ802の扉部材802aを所定の特電役動作パターンで開閉させる大当り遊技を行う。また、この大当り遊技において、第1のアタッカ802への入球を球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、第1のアタッカ802に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
<遊技盤面/アタッカユニット/第2のアタッカ>
第2のアタッカ804は、第三の状態(本例では、第2のアタッカ804への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第四の状態(本例では、第2のアタッカ804への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態に変化可能な板状の扉部材804aと、この扉部材804aを開閉動作させるソレノイド804bと、第2のアタッカ804への遊技球の進入を検知可能な球検出センサ804cと、を備える。
なお、扉部材804aにおける第三の状態と第四の状態は、それぞれ、第2のアタッカ804への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態と、第2のアタッカ804への遊技球の進入が可能な開放状態と、に限定されるものではなく、第四の状態が、第三の状態よりも第2のアタッカ804への遊技球の進入が容易な状態であればよい。また、前記第三の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第四の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
後述する特図当り抽選処理によって第一の小当り(本例では、特図v)、または第二の小当り(本例では、特図w)に当選した場合に、第2のアタッカ804の扉部材804bを所定の特電役動作パターンで開閉させる小当り遊技を行う。
<遊技盤面/アタッカユニット/シャッタ>
シャッタ806は、第一の状態(本例では、特定領域808への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第二の状態(本例では、特定領域808への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態に変化可能な板状の扉部材806aと、この扉部材806aを駆動してスライド動作させるソレノイド806bと、特定領域808への遊技球の進入を検知可能な球検出センサ806cと、を備える。
なお、扉部材806aにおける第一の状態と第二の状態は、それぞれ、特定領域808への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態と、特定領域808への遊技球の進入が可能な開放状態と、に限定されるものではなく、第二の状態が、第一の状態よりも特定領域808への遊技球の進入が容易な状態であればよい。また、前記第一の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第二の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
小当り遊技の開始から終了までの間(小当り遊技の期間中)に、シャッタ806への入球を球検出センサ806cが検出した場合に、第1のアタッカ802の扉部材802aを所定の特電役動作パターンで開閉させる大当り遊技を行う。
<遊技盤面/アタッカユニット/その他のセンサ>
また、アタッカユニット802は、左下に、第2のアタッカ804の内部に進入した後に特定領域808に隣接する排出口809に進入した遊技球を検知可能な球検出センサ807を備え、右上に、アタッカユニット802に磁石が近づけられたことを検知可能な広範囲磁気センサ809を備える。なお、第2のアタッカ804を通過して排出口809に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
<遊技盤面/アタッカユニット/IN数とOUT数>
第2のアタッカ804の球検出センサ804cにより検知された遊技球の数は、第2のアタッカ804に入球した数(IN数)としてカウントされ、RAM308に記憶される。一方、シャッタ806の球検出センサ806cと排出口809の球検出センサ807のそれぞれにより検知された遊技球の数の合計数は、第2のアタッカ804から排出された数(OUT数)としてカウントされ、RAM308に記憶される。
これらのIN数とOUT数は、後述する特電役残存球検出処理などにおいて、IN数とOUT数が一致しているかを確認する処理のために使用され、IN数>OUT数の場合は、入賞超過状態と判定され、IN数<OUT数の場合は、排出超過状態と判定される。
<図柄の種類>
次に、図54(a)〜同図(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
図54(a)には、図柄変動停止表示における特図1の停止図柄態様として「特図X」、「特図Y」、「特図Z」の3種類が示されており、同図(b)には、図柄変動停止表示における特図2の停止図柄態様として「特図x」、「特図y」、「特図v」、「特図w」の4種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
特図1の停止図柄態様のうち、「特図X」は、特図低確率普図高確率状態の15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15R大当り遊技終了後は時短状態に移行する「15R時短付大当り」の図柄である。また、「特図Y」は、特図低確率普図低確率状態の15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15R大当り遊技終了後は時短状態に移行しない「15R時短無大当り」の図柄である。「特図Z」は、はずれ図柄である。
特図2の停止図柄態様のうち、「特図x」は、特図低確率普図高確率状態の15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15R大当り遊技終了後は時短状態に移行する「15R時短付大当り」の図柄である。また、「特図y」は、特図低確率普図低確率状態の15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15R大当り遊技終了後は時短状態に移行しない「15R時短無大当り」の図柄である。
また、特図2の停止図柄態様のうち、「特図v」は、小当り図柄であり、小当り遊技中に特定領域808に遊技球が進入した場合に、「15R時短付大当り」に移行する図柄である。また、「特図w」は、小当り図柄であり、小当り遊技中に特定領域808に遊技球が進入した場合に、「15R時短無大当り」に移行する図柄である。
図54(c)は装飾図柄の一例を示したものである。「15R時短付大当り」や「15R時短無大当り」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「15R時短付大当り」を報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図v」や「特図w」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。一方、「特図Z」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図55を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。図55は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
本例に係る主制御部タイマ割込処理は、上記図11を用いて説明した主制御部タイマ割込処理に、特定領域関連設定処理(ステップS521)を追加するとともに、上記図11に示す特図状態更新処理(ステップS512)の内容を変更したものである。以下、変更点についてのみ説明する。
<特定領域関連設定処理>
図56と図57は、主制御部タイマ割込処理における特定領域関連設定処理(ステップS521)の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、RAM308に記憶している大入賞口排出超過異常フラグをクリアし、次のステップS602では、大入賞口、特定領域、および排出口の通過数を確認する。ここで、大入賞口の通過数とは、第2のアタッカ804の球検出センサ804cによって検出された遊技球の数のことであり、特定領域の通過数とは、シャッタ806の球検出センサ806cによって検出された遊技球の数のことであり、排出口の通過数とは、排出口809の球検出センサ807によって検出された遊技球の数のことである。
ステップS603では、検出の対象となるセンサ(本例では、球検出センサ804c、球検出センサ806c、または球検出センサ807)の信号がONかOFFかを判定し、ONの場合にはステップS604に進み、OFFの場合にはステップS609に進む。ステップS604では、信号がONであることが確認されたセンサが、特定領域のセンサ(シャッタ806の球検出センサ806c)、または、排出口のセンサ(排出口809の球検出センサ807)であるかを判定し、該当する場合には、ステップS605に進み、該当しない場合には、ステップS608に進む。
ステップS605では、IN数の値から1を減算し、次のステップS606では、OUT数の値を取得し、ステップS605で更新したIN数がOUT数よりも小さいか否かを判定する。判定の結果、IN数がOUT数よりも小さい場合には、排出超過状態と判定してステップ607に進み、そうでない場合には、ステップS609に進む。ステップS607では、大入賞口払出超過異常フラグをONに設定した後にステップS611に進む。
ステップS609では、検出の対象となるセンサからの信号を、センサ信号の更新結果としてRAM308に保存し、次のステップ610では、検出の対象となるセンサの信号を全て確認したか否かを判定し、全てが確認済みの場合には、ステップS611に進み、確認済みでない場合には、ステップS603に戻ってセンサの信号の確認を継続する。
ステップS611では、特定領域のセンサ(シャッタ806の球検出センサ806c)の信号に基づいて、遊技球が特定領域808を通過していないかどうかを判定し、遊技球が特定領域808を通過していない場合には、特定領域関連設定処理を終了し、遊技球が特定領域808を通過している場合には、ステップS612に進む。ステップS612では、RAM308に記憶している特定領域有効期間状態を取得し、次のステップS613では、取得した特定領域有効期間状態に基づいて、特定領域の有効期間であるか否かを判定し、特定領域の有効期間でない場合には、特定領域関連設定処理を終了し、特定領域の有効期間の場合には、ステップS614に進む。
ステップS614では、RAM308に記憶している特定領域通過状態が「否通過状態」でないかどうか、すなわち、特定領域通過状態が通過状態かどうかを判定し、特定領域通過状態が通過状態の場合には、特定領域関連設定処理を終了し、特定領域通過状態が通過状態でない場合には、ステップS615に進む。
ステップS615では、RAM308に記憶している保存特図変動時間短縮ステータスを取得し、ステップS616では、取得した保存特図変動時間短縮ステータスが「時短未作動時の当り」を示す情報であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS617に進み、該当しない場合にはステップS618に進む。ここで、保存特図変動時間短縮ステータスとは、小当りに対応する特図(本例では、特図vまたは特図w)が停止する直前の遊技状態に応じて設定されるステータスのことであり、小当りに対応する特図(特図vまたは特図w)が停止する直前の遊技状態が時短遊技でない場合には、「時短未作動時の当り」を示す情報(本例では、数値の0)が設定され、小当りに対応する特図(特図vまたは特図w)が停止する直前の遊技状態が時短遊技の場合には、「時短作動時の当り」を示す情報(本例では、数値の1)が設定される。
ステップS617では、RAM308に記憶している時短未作動時特定領域通過フラグをONに設定した後にステップS618に進む。時短未作動時特定領域通過フラグがONに設定されることで、主制御部タイマ割込処理の外部出力信号管理処理(ステップS515)において、外部端子板349からセキュリティー信号が外部に出力される。
ここで、セキュリティー信号とは、各種センサにより不正な行為(例えば、磁界異常、磁気異常、入賞異常、大入賞口1または2の払出超過異常、大入賞口1または2の入賞超過異常など)が検出された場合、または、時短未作動時の小当り中に遊技球が特定領域を通過したことが検知された場合に出力される信号であり、店員が不正行為を発見しやすくするための信号である。
ステップS618では、指定された範囲のRAMクリアを実行する。ここでは、RAM308に記憶している入賞容易ステータスと特図普図ステータスをクリアする。なお、入賞容易ステータスとは、普図の開放延長ステータス(電チューをロング開放(開放延長ステータスが未作動(未設定)のときよりも電チューの開放時間が長い開放)するためのステータス)と普図変動時間短縮ステータス(普図の変動時間を短くするためのステータス)に基づいて設定されるステータスのことであり、普図の時短状態において、共にONに設定される。
ステップS619では、特定領域通過状態を「通過状態」を示す値に設定し、次のステップS620では、特定領域808への入球による当りであることを示す基本信号情報(試験用)を設定する。また、ステップS621では、特定領域808が有効であることを示す条件装置作動領域有効信号(試験用)をクリアし、次のステップS622では、サブコマンド(遊技状態コマンド、および特定領域通過確定コマンド)の送信要求を設定した後に特定領域関連設定処理を終了する。
<特図状態更新処理>
図58は、主制御部タイマ割込処理における特図状態更新処理(ステップS512)の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、特図処理状態アドレスの取得・保存を行い、次のステップS702では、RAM308に記憶している特図処理状態が示す値に応じた処理を実行する。具体的には、ここでは、特図処理状態が示す値に基づいて、後述する、図59に示す特図関連抽選処理、図62に示す図柄変動中処理、図63に示す特図表示確定ウェイト処理、図64(a)に示す当り開始ウェイト処理、図65に示す特電役作動処理、図67に示す特電役残存球検出処理、図68に示す特電役作動終了処理、図69に示す当り終了表示ウェイト処理、のいずれかの処理を実行する。
ステップS703では、特定領域ソレノイド制御処理を行う。この特定領域ソレノイド制御処理では、特定領域有効期間状態が無効の場合には、特図状態更新処理を終了する。一方、特定領域有効期間状態が有効の場合には、第2のアタッカ804が第六の状態(本例では、第2のアタッカ804への遊技球の進入が可能な開放状態)に変化したことを契機として、所定のタイマの値に応じてシャッタ806の扉部材806aの開閉動作(例えば、動作状態0(376ms閉鎖)→動作状態1(124ms開放)→動作状態2(3100ms閉鎖)の3つの状態を繰り返す開閉動作)の制御を行う。
ステップS704では、入賞容易ステータスをONに設定する。また、ステップS705では、特図処理状態の状態変化を判定し、次のステップS706では、特図処理状態の状態変化(特図処理状態が示す値の変化)の有無を判定し、特図処理状態の状態変化が無かった場合(特図処理状態が示す値が変化していない場合)には、特図状態更新処理を終了し、特図処理状態の状態変化があった場合(特図処理状態が示す値が変化している場合)には、ステップS707に進む。
ステップS707では、特図処理状態が示す値が0(変動待ち状態)であるか否かを判定し、該当する場合には、ステップS709に進み、該当しない場合には、ステップS708に進む。ステップS708では、特図処理状態が示す値が3(当り開始表示ウェイト状態)であるか否かを判定し、該当する場合には、ステップS709に進み、該当しない場合には、特図状態更新処理を終了する。
ステップS709では、サブコマンドの送信要求を設定(本例では、特図および普図の遊技状態を含む遊技状態コマンドの送信要求を設定した後に、右打ち状態か否かの情報を含む発射位置コマンドの送信要求を設定)した後に特図状態更新処理を終了する。なお、サブコマンドの送信要求の順番は、本例に限定されず、送信要求の順番を逆にしてもよいし、一の処理で複数のコマンドの送信要求を一度にまとめて行ってもよい。
<特図関連抽選処理>
図59(a)は、特図状態更新処理において実行される特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
この特図関連抽選処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「変動待ち状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
特図関連抽選処理のステップS801では、RAM308に記憶している特図1保留球数を取得し、次のステップS802では、取得した特図1保留球数が0か否かを判定し、0の場合(特図1変動遊技の保留が無い場合)には、ステップS803に進み、0以外の場合(特図1変動遊技の保留が有る場合)には、特図1に関する処理を実行すべく、ステップS805に進む。
ステップS803では、RAM308に記憶している特図2の乱数取得情報を取得し、次のステップS804では、特図2の乱数が未取得か否かを判定し、未取得の場合には、特図関連抽選処理を終了し、取得済みの場合には、特図2に関する処理を実行すべく、ステップS805に進む。
ステップS805では、特図1に関する処理を実行する場合には、RAM308に記憶している特図1保留球数の値を1つ減算し、特図2に関する処理を実行する場合には、特図2の乱数取得情報に未取得状態を示す値を設定する。ステップS806では、特図乱数移行処理を実行する。この特図乱数移行処理では、特図1に関する処理を実行する場合には、保留2〜4に対応する乱数記憶領域に記憶している乱数値を、保留1〜3に対応する乱数記憶領域にシフトするとともに、保留4に対応する乱数記憶領域をクリアし、特図2に関する処理を実行する場合には、乱数記憶領域をクリアする。このように、本例における遊技台(パチンコ機)は、特図1優先変動機である。また、特図1は4つまで保留を記憶することができるが、特図2の保留に対する記憶記憶領域がないため、保留を記憶できない。
ステップS807では、特図当り抽選処理を行う。詳細は後述するが、この特図当り抽選処理では、特図1変動遊技(または特図2変動遊技)の当否判定などを行う。ステップS808では、表示図柄抽選処理を行う。この表示図柄抽選処理では、特図1図柄決定用テーブル(または特図2図柄決定用テーブル)を参照し、ステップS807の特図当り抽選処理の結果と乱数値に基づいて、第1特図表示装置212(または第2特図表示装置214)に停止表示する特図表示図柄データの抽選を行う。
図60(a)は特図1図柄決定用テーブルの一例を示した図であり、図60(b)は特図2図柄決定用テーブルの一例を示した図である。ステップS808の表示図柄抽選処理において特図1の表示図柄データを決定する場合には、図60(a)に示す特図1図柄決定用テーブルを参照し、ステップS807の特図当り抽選処理による特図1の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図1の表示図柄データを選択する。本例では、特図1の当否結果が大当りの場合には、特図Xまたは特図Yが選択され、特図1の当否結果がハズレの場合には、特図Zが選択される。
また、ステップS808の表示図柄抽選処理において特図2の表示図柄データを決定する場合には、図60(b)に示す特図2図柄決定用テーブルを参照し、ステップS807の特図当り抽選処理による特図2の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図2の表示図柄データを抽選する。本例では、特図2の当否結果が大当りの場合には、特図xまたは特図yが抽選の結果、決定され、特図2の当否結果が小当りの場合には、特図vまたは特図wが抽選の結果、決定される。表示される図柄が決定された後、特図表示装置に表示される図柄データを設定する。ここで設定された図柄データは、主制御部タイマ割込処理内の表示器表示設定処理(ステップS516)にて再度取得され、特図表示装置へ表示させる制御が行われる。図柄データが設定された後、決定した図柄(図柄種別情報)を判定し、ハズレであれば本処理は終了する。
決定した図柄(図柄種別情報)が大当りまたは小当りの図柄の場合、当り終了に設定されるデータを設定する処理(当り終了後データ設定処理)が行われる。当り終了後データ設定処理は、抽選によって決定された図柄と遊技状態確認処理によって確認された遊技状態に応じて、当り後に設定される遊技状態を設定する処理である。
ここで、遊技状態確認処理とは、本処理を行う時点の遊技状態(つまり、変動開始時の遊技状態)を確認する処理のことである。特図2の当否結果が小当りであり、表示図柄データが特図vである場合を例にとって具体的に説明する。遊技状態確認処理によって、本処理を行う時点での遊技状態が時短状態と判定された場合、特定領域808に遊技球が進入し大当りとなった後、大当り終了後の遊技状態は時短状態となる(つまり、「15R時短付大当り」となる)。
一方、遊技状態確認処理によって、本処理を行う時点での遊技状態が通常状態と判定された場合、特定領域808に遊技球が進入し大当りとなっても、大当り終了後の遊技状態は通常状態となる(つまり、「15R時短無大当り」となる)。つまり、表示図柄データが特図vであっても、遊技状態確認処理によって遊技状態が時短状態と判定されなければ、大当り終了後の遊技状態が時短状態とならない。
なお、遊技状態確認処理は、特図変動時間短縮ステータス(特図が通常状態であるか時短状態であるかを示すステータス)を確認することで、本処理を行う時点の遊技状態を判定しているが、遊技状態確認処理は、特図変動時間短縮ステータス、特図高確率状態ステータス、普図高確率状態ステータス、普図の変動時間短縮状態ステータス、および普図電動役物(普電役、電チュー)の開放延長ステータス、のうちの1、複数、または全てのステータスを確認することで、本処理の遊技状態を判定する処理を実行してもよい。
図59(a)に戻って、ステップS809では、特図変動時間抽選処理を行う。この特図変動時間抽選処理では、不図示の変動時間テーブルを参照し、ステップS807の特図当り抽選処理による特図1(または特図2)の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図変動時間のタイマを選択した後、特図関連抽選処理を終了する。
<特図当り抽選処理>
図59(b)は、特図関連抽選処理における特図当り抽選処理(ステップS807)の流れを示すフローチャートである。
この特図当り抽選処理のステップS901では、特図1当否判定用低確率テーブル(または特図2当否判定用低確率テーブル)を参照し、特図当り抽選を行う。
図61(a)は、特図1当否判定用低確率テーブルの一例を示した図であり、図61(b)は、特図2当否判定用低確率テーブルの一例を示した図である。ステップS901の特図当り抽選処理において特図1の当否判定を行う場合には、図61(a)に示す特図1当否判定用低確率テーブルを参照し、特図確率と乱数値の数値範囲に基づいて、特図1変動遊技の当否判定結果を選択する。本例では、特図1変動遊技の場合には、当否判定結果として大当りまたはハズレが選択される。
また、ステップS901の特図当り抽選処理において特図2の当否判定を行う場合には、図61(b)に示す特図2当否判定用低確率テーブルを参照し、特図確率と乱数値の数値範囲に基づいて、特図2変動遊技の当否判定結果を選択する。本例では、特図2変動遊技の場合には、当否判定結果として大当りまたは小当りが選択される。
図59(b)に戻って、ステップS902では、ステップS901の特図当り抽選の当否判定結果(抽選結果)が「大当り」以外かどうかを判定し、「大当り」以外の場合には、ステップS903に進み、「大当り」の場合には、ステップS904に進む。ステップS903では、小当り判定用テーブルを用いて、特図小当り抽選処理を行う。
図61(c)は、小当り判定用テーブルの一例を示した図である。ステップS902の特図小当り抽選処理では、特図当り抽選の当否判定結果(抽選結果)が特図2の場合には、図61(c)に示す小当り判定用テーブルを参照し、乱数値の数値範囲に基づいて、特図小当り抽選の当否判定結果を選択する。本例では、特図当り抽選の当否判定結果(抽選結果)が特図2の場合には、当否判定結果として100%の確率で小当りが選択されるが、特図当り抽選の当否判定結果(抽選結果)が特図1の場合には、小当りが選択されることはない。
図59(b)に戻って、ステップS904では、ステップS901の特図当り抽選の当否判定結果(抽選結果)やステップS903の特図小当り抽選の当否判定結果(抽選結果)に基づいて、RAM308に記憶している当否判定種別に、「大当り」、「小当り」、または、「ハズレ」のいずれかの情報を設定する。次のステップS905では、特図処理状態に「特図変動中」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図62に示す図柄変動中処理が呼び出されて実行される。
ステップS906では、RAM308に記憶している特図判定乱数をクリアし、次のステップS907では、サブコマンド(特図変動開始コマンド)の送信要求を設定し、次のステップS908では、特図1(または特図2)の変動中であることを示す基本信号情報(試験用)を設定した後に、特図当り抽選処理を終了する。
<図柄変動中処理>
図62は、特図状態更新処理において実行される図柄変動中処理の流れを示すフローチャートである。この図柄変動中処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「特図変動中」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
図柄変動中処理のステップS1001では、RAM308に記憶している特図作動種別(特図1、または特図2)を取得し、この特図作動種別に応じて、更新対象のRAMのアドレスを算出する。
ステップS1002では、ステップS1001で算出したアドレス先を参照することで、特図関連抽選処理のステップS809で設定した特図変動時間のタイマを取得し、この特図変動時間のタイマが0であるか否かを判定する。判定の結果、特図変動時間のタイマが0の場合(設定した特図変動時間が経過した場合)には、ステップS1005に進み、0でない場合(設定した特図変動時間が経過していない場合)には、ステップS1003に進む。ステップ1003では、特図表示図柄の更新タイミングでないかどうかを判定し、更新タイミングでない場合には、図柄変動中処理を終了し、更新タイミングの場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では、特図表示図柄データの更新を行った後に、図柄変動中処理を終了する。
この特図表示図柄データの更新処理により、特図1の場合には、第1特図表示装置212を用いて、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」が行われ、特図2の場合には、第2特別図柄表示装置214を用いて、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」が行われる。
ステップS1005では、特図関連抽選処理のステップS808で選択した特図表示図柄データを取得して設定し、次のステップS1006では、特図処理状態に「特図表示ウェイト状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図63に示す特図表示確定ウェイト処理が呼び出されて実行される。
ステップS1007では、表示図柄更新データをクリアし、次のステップS1008では、特図1(または特図2)の変動停止中であることを示す基本信号情報(試験用)を設定し、次のステップS1009では、RAM308に記憶している図柄確定回数情報信号をONに設定することで、外部端子板349から図柄確定回数情報信号を出力する。
ステップS1010では、サブコマンド(特図変動停止コマンド)の送信要求を設定し、次のステップS1011では、RAM308に記憶している図柄種別情報(図54(a)に示す特図1の図柄、または図54(b)に示す特図2の図柄のいずれか)を取得し、この図柄種別情報に基づいて、特図の停止表示を維持する時間を示す特図表示確定タイマを設定した後に、図柄変動中処理を終了する。
<特図表示確定ウェイト処理>
図63は、特図状態更新処理において実行される特図表示確定ウェイト処理の流れを示すフローチャートである。この特図表示確定ウェイト処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「特図表示ウェイト状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
特図表示確定ウェイト処理のステップS1101では、図柄変動中処理のステップS1011で設定した特図表示確定タイマが0よりも大きいか否かを判定し、0よりも大きい場合(特図表示確定時間が経過していない場合)には、特図表示確定ウェイト処理を終了し、そうでない場合(特図表示確定時間が経過した場合)には、ステップS1102に進む。
ステップS1102では、図柄変動中処理のステップS1009で設定した図柄確定回数情報信号をクリアし(OFFに設定し)、次のステップS1103では、図柄停止時の特図変動時間短縮ステータス(特図変動遊技の状態(本例では、通常遊技状態、または時短遊技状態のいずれかの遊技状態)を示すステータス)を、後述する保存特図変動時間短縮ステータスとしてRAM308に保存する。
ステップS1104では、特図関連抽選処理のステップS904で設定した当否判定種別を取得し、次のステップS1105では、取得した当否判定種別が「大当り」であるか否かを判定する。この判定の結果、当否判定種別が「大当り」の場合には、ステップS1110に進み、当否判定種別が「大当り」以外の場合には、ステップS1106に進み、RAM308に記憶している特図の時短回数を更新(時短回数を1つ減算)する。
ステップS1107では、特図関連抽選処理のステップS904で設定した当否判定種別を取得し、次のステップS1108では、取得した当否判定種別が「小当り」であるか否かを判定する。この判定の結果、当否判定種別が「小当り」の場合には、ステップS1110に進み、当否判定種別が「小当り」以外の場合には、ステップS1109に進み、特図処理状態に「変動待ち状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図59(a)に示す特図関連抽選処理が呼び出されて実行される。
ステップS1110では、特図当否種別や図柄種別を示す基本信号情報(試験用)を設定し、次のステップS1111では、指定された範囲のRAMクリアを実行する。ここでは、当否種別、特電役の作動回数、大入賞口(第1のアタッカ802、第二のアタッカ804)の入賞数、特電役の動作パターン、特電役作動状態、当りトータル入賞数、特定領域ソレノイド(ソレノイド806b)の動作状態、大入賞口の入賞異常に関するフラグ、当り終了表示タイマ種別などの情報をクリアするとともに、大当り時には、さらに入賞容易ステータス、特図普図ステータスをクリアする。
ステップS1112では、特図処理状態に「当り開始表示ウェイト状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図64(a)に示す当り開始ウェイト処理が呼び出されて実行される。ステップS1113では、当りトータル入賞数を0に設定し、次のステップS1114では、サブコマンド(当り開始コマンド)の送信要求を設定する。
ステップS1115では、図柄種別情報を設定し、ステップS1116では、当否判定結果が「大当り」または「小当り」となった図柄種別情報を示す当り中種別情報を設定する。また、ステップS1117では、ステップS1115で設定した図柄種別情報に応じた当り開始表示タイマを設定し、ステップS1118では、ステップS1115で設定した図柄種別情報に応じた、その他の情報信号設定種別を設定した後に、特図表示確定ウェイト処理を終了する。
<当り開始ウェイト処理>
図64(a)は、特図状態更新処理において実行される当り開始ウェイト処理の流れを示すフローチャートである。この当り開始ウェイト処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「当り開始表示ウェイト状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
当り開始ウェイト処理のステップS1201では、特図表示確定ウェイト処理のステップS1117で設定した当り開始表示タイマが0よりも大きいか否かを判定し、0よりも大きい場合(特図表示確定時間が経過していない場合)には、当り開始ウェイト処理を終了し、そうでない場合(特図表示確定時間が経過した場合)には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、特電役開放処理(詳細は後述)を実行し、ステップS1203では、特図表示確定ウェイト処理のステップS1116で設定した当り中種別情報を取得し、取得した当り中種別情報が「小当り」以外かどうかを判定し、「小当り」以外の場合には当り開始ウェイト処理を終了し、「小当り」の場合には、ステップS1204に進む。
ステップS1204では、特定領域808に関する各種データを設定する。具体的には、特定領域有効期間状態を有効(数値の1)に設定し、特定領域通過状態を否通過状態(数値の1)に設定し、特定領域ソレノイド(ソレノイド806b)のエッジ検出回数をクリアし、特定領域ソレノイド(ソレノイド806b)の開閉タイマをクリアし、特定領域808が有効であることを報知する条件装置作動領域1有効信号(試験用信号)をONに設定する。
ステップS1205では、特定領域808に関する各種データに基づいて、大入賞口2(第2のアタッカ804)の開放時に、シャッタ806のソレノイド806dの動作状態がOFFであるか否かを判定し、該当する場合には、当り開始ウェイト処理を終了し、該当しない場合には、ステップS1206に進む。ステップS1206では、RAM308に記憶しているエラー情報記憶領域にソレノイド異常エラーを設定した後に当り開始ウェイト処理を終了する。
<特電役開放処理>
図64(b)は、当り開始ウェイト処理における特電役開放処理(ステップS1202)の流れを示すフローチャートである。
この特電役開放処理のステップS1301では、特図処理状態に「特電役作動状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図65に示す特電役作動処理が呼び出されて実行される。
ステップS1302では、大入賞口の入賞口と特電役の作動状態をクリアし、次のステップS1303では、サブコマンド(特電役開放コマンド)の送信要求を設定する。ステップS1304では、特図表示確定ウェイト処理のステップS1116で設定した当り中種別情報を取得し、次のステップS1305では、取得した当り中種別情報に基づいて、特電役動作パターンを設定する。
なお、当り中種別情報でなく、図柄種別情報に応じて決定されてもよい。ここで、当り中種別情報で示される情報(例えば、特図v)と図柄種別情報で示される情報(例えば、特図v)は同じであるが、異なる情報(例えば、図柄種別情報で「時短状態で当選した特図v」を示し、当り中種別情報で「特図v」を示す等)であってもよい。
ここで、特電役動作パターンとは、第1のアタッカ802の扉部材802a、または第2のアタッカ804の扉部材804aの開閉パターンのことである。ステップS1305では、例えば、特図vの大当り遊技の1R目では、第2のアタッカ804の扉部材804aを0.18秒間、開放し、2R目では、第1のアタッカ802の扉部材802aを29秒間、開放するなど、大当り遊技における特電役の開閉パターンを設定する。
ステップS1306では、特電役の作動回数(ラウンド回数)を更新し、次のステップS1307では、特電役制御処理(詳細は後述)を行い、次のステップS1308では、特電役の入賞検出タイマをクリアした後に、特電役開放処理を終了する。
<特電役作動処理>
図65は、特図状態更新処理において実行される特電役作動処理の流れを示すフローチャートである。この特電役作動処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「特電役作動状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
特電役作動処理のステップS1401では、RAM308に記憶している最大入賞数を取得し、ステップS1402では、RAM308に記憶している入賞数を取得する。ステップS1403では、取得した最大入賞数と入賞数を比較し、入賞数が最大入賞数よりも小さいか否かを判定し、小さい場合(入賞数<最大入賞数の場合)には、ステップS1404に進み、そうでない場合(入賞数>=最大入賞数の場合)には、ステップS1408に進む。
ステップS1404では、大入賞口(第1のアタッカ802)が開放中であるか否かを判定し、開放中の場合には、特電役作動処理を終了し、開放中ではない場合には、ステップS1405に進む。ステップS1405では、特電役制御処理(詳細は後述)を行い、次のステップS1406では、特電役開閉タイマを取得し、次のステップS1407では、取得した特電役開閉タイマのうちの特電役閉鎖タイマを参照し、特電役作動中であるか否か(特電役閉鎖タイマが動作終了を示す情報に設定されていないかどうか)を判定する。
判定の結果、特電役作動中の場合(特電役閉鎖タイマが動作終了を示す情報に設定されていない場合)には、特電役作動処理を終了し、特電役作動中でない場合(特電役閉鎖タイマが動作終了を示す情報に設定されている場合)には、ステップS1408に進む。ステップS1408では、特図処理状態に「残存球検出状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図67に示す特電役残存球検出処理が呼び出されて実行される。
ステップS1409では、RAM308に記憶している特電役作動間隔タイマを設定し、ステップS1410では、RAM308に記憶している大入賞口入賞超過異常監視タイマを設定する。ステップS1411では、その他の情報信号送信判定タイマをクリアし、ステップS1412では、サブコマンド(特電役作動コマンド)の送信要求を設定する。
ステップS1413では、RAM308に記憶している特電役入賞検出タイマを設定する。ここで、特電役入賞検出タイマとは、大入賞口(第1のアタッカ802)の閉鎖後に、大入賞口(第1のアタッカ802)内部に残存する遊技球を検出するためのタイマのことである。ステップS1414では、大入賞口(第1のアタッカ802)のソレノイド802bを駆動するための駆動信号(大入賞口ソレノイド信号)をOFFに設定した後に、特電役作動処理を終了する。
<特電役制御処理>
図66は、特電役作動処理における特電役制御処理(ステップS1405)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1501では、ROM306に記憶している特電役制御データ(特電役の動作パターンに応じた特電役の開放タイマパターンと閉鎖タイマパターン)を取得する。ステップS1502では、特電役作動パターンと開閉情報に応じて特電役の開閉タイマを取得する。
ステップS1503では、RAM308に記憶している特電役入賞可否状態に受付可能を示す情報を設定する。特電役入賞可否状態が受付可能を示す情報が設定されている場合に、遊技球が大入賞口内に設けられた球検出センサ(大入賞口2の球検出センサ804cや不図示の大入賞口1の球検出センサ)を通過したことを受付可能であり、受付不可を示す情報が設定されている場合は、遊技球が大入賞口内に設けられた球検出センサ(大入賞口2の球検出センサ804cや不図示の大入賞口1の球検出センサ)を通過しても無効となる。ステップS1504では、特電役信号情報(試験用信号)を設定する。ステップS1505では、大入賞口ソレノイド信号をクリア・更新し、ステップS1506では、特電役開閉タイマのうちの特電役開放タイマまたは特電役閉鎖タイマを設定する。
ステップS1507では、RAM308に記憶している特電役作動状態を取得し、ステップS1508では、取得した特電役作動状態が作動状態(開放パターン)であるか非作動状態(閉鎖パターン)であるかを判定し、特電役作動状態が非作動状態(閉鎖パターン)の場合には、特電役制御処理を終了し、特電役作動状態が作動状態(開放パターン)の場合には、ステップS1509に進む。
ステップS1509では、特電役作動状態が、当り開始時の開放パターンでない場合には、特電役制御処理を終了し、特電役作動状態が、当り開始時の開放パターンの場合には、ステップS1510に進んでサブコマンド(大入賞口開放コマンド)の送信要求を設定した後に、特電役制御処理を終了する。
<特電役残存球検出処理>
図67は、特図状態更新処理において実行される特電役残存球検出処理の流れを示すフローチャートである。この特電役残存球検出処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「残存球検出状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
特電役残存球検出処理のステップS1501では、特電役作動処理のステップS1409で設定した特電役作動間隔タイマが作動中であるか否かを判定し、作動中の場合(特電役作動間隔時間が経過していない場合)には、特電役残存球検出処理を終了し、そうでない場合(特電役作動間隔時間が経過した場合)には、ステップS1502に進む。
ステップS1502では、RAM308に記憶している特定領域関連通過数(上述のIN数やOUT数など)を取得し、ステップS1503では、取得したIN数とOUT数を比較し、IN数よりもOUT数が小さいか否か(入賞超過状態か否か)を判定し、IN数よりもOUT数が小さい場合(入賞超過状態の場合)には、ステップS1604に進み、IN数がOUT数以下の場合(入賞超過状態でない場合)には、ステップS1606に進む。
ステップS1604では、特電役作動処理のステップS1410で設定した大入賞口入賞超過異常監視タイマが0よりも大きいか否かを判定し、該当する場合には、特電役残存球検出処理を終了し、該当しない場合には、ステップS1605に進む。ステップS1605では、大入賞口入賞超過異常フラグをONに設定した後に、特電役残存球検出処理を終了する。
ステップS1606では、RAM308に記憶している特電役作動遅延タイマを設定し、ステップS1607では、特図処理状態に「特電役作動終了状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図68に示す特電役作動終了処理が呼び出されて実行される。
ステップS1608では、特電役信号情報(試験用信号)をクリアし、ステップS1609では、RAM308に記憶している特定領域有効期間状態をクリアする。ステップS1610では、特定領域作動状態領域1有効信号をクリアし、ステップS1611では、特定領域ソレノイド関連データ(シャッタ806のソレノイド806cの動作状態や、シャッタ806の扉部材806a用の開閉タイマなど)をクリアする。
ステップS1612では、大入賞口入賞超過関連データ(大入賞口入賞超過監視タイマや大入賞口入賞超過異常フラグなど)をクリアし、ステップS1614では、遊技球が特定領域808を通過していないかどうかを判定し、通過していない場合には、特電役残存検出処理を終了し、通過している場合には、ステップS1615に進む。
ステップS1615では、図柄種別情報および保存特図変動時間短縮ステータスに応じた特電役作動遅延タイマを設定し、ステップS1616では、サブコマンド(特定領域当開始コマンド)の送信要求を設定した後に、特電役残存球検出処理を終了する。
<特電役作動終了処理>
図68は、特図状態更新処理において実行される特電役作動終了処理の流れを示すフローチャートである。この特電役作動終了処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「特電役作動終了状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
特電役作動終了処理のステップS1701では、特電役残存球検出処理のステップS1606で設定した特電役作動遅延タイマが作動中であるか否かを判定し、作動中の場合には特電役作動終了処理を終了し、そうでない場合には、ステップS1702に進む。ステップS1702では、特定領域通過状態が「確認なし」以外かどうかを判定し、特定領域通過状態が「確認なし」以外の場合(本例では、小当りの場合)には、ステップS1703に進み、そうでない場合(本例では、小当り以外の場合)には、ステップS1705に進む。
ステップS1703では、特定領域ソレノイド(シャッタ806のソレノイド806c)が遊技球の通過を検知していないかどうかを判定し、検知していない場合には、ステップS1704に進み、検知している場合には、ステップS1705に進む。ステップS1704では、RAM308に記憶しているソレノイド異常フラグをONに設定した後にステップS1705に進む。
ステップS1705では、特定領域通過状態が「否通過状態」であるか否かを判定し、特定領域通過状態が「否通過状態」の場合(特定領域808に遊技球が進入していない場合)には、ステップS1706に進み、特定領域通過状態が「否通過状態」でない場合(特定領域808に遊技球が進入した場合)には、ステップS1707に進む。ステップS1706では、RAM308に記憶している当り終了表示タイマを取得した後にステップS1712に進む。
ステップS1707では、RAM308に記憶している特定領域通過状態をクリアし、ステップS1708では、RAM308に記憶している大入賞口最大開放回数に所定回数を設定する。ステップS1709では、大入賞口最大開放回数と特電役開放回数を比較し、当りが終了か否かを判定し、当りが終了していない場合には、ステップS1710に進んで特電役開放処理を行い、当りが終了した場合には、ステップS1711に進む。
ステップS1711では、図柄種別情報および保存特図変動時間短縮ステータスに応じた当り終了表示タイマを設定し、ステップS1712では、ステップS1706またはステップS1711で取得した当り終了表示タイマを設定する。ステップS1713では、特図処理状態に「当り終了表示ウェイト状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図69に示す当り終了表示ウェイト処理が呼び出されて実行される。ステップS1714では、サブコマンド(当り終了コマンド)の送信要求を設定した後に、特電役残作動終了処理を終了する。
<当り終了表示ウェイト処理>
図69は、特図状態更新処理において実行される当り終了表示ウェイト処理の流れを示すフローチャートである。この当り終了表示ウェイト処理は、特図状態更新処理のステップ702において、特図処理状態に設定されている情報が「当り終了表示ウェイト状態」を示している場合に呼び出されて実行される処理である。
当り終了表示ウェイト処理のステップS1801では、特電役動作終了処理のステップS1712で設定した当り終了表示タイマが作動中であるか否かを判定し、作動中の場合には当り終了表示ウェイト処理を終了し、そうでない場合には、ステップS1802に進む。ステップS1802では、特定領域通過状態に「通過あり(通過状態)」または「通過なし(否通過状態)」の情報を設定し、ステップS1803では、基本信号情報(試験用)をクリアし、ステップS1804では、特図処理状態に「変動待ち状態」を示す情報を設定する。これにより、次回の特図状態更新処理のステップS702では、図59(a)に示す特図関連抽選処理が呼び出されて実行される。
ステップS1805〜ステップS1809では、表示図柄データ、図柄種別情報データ、当り中種別情報、当りトータル入賞数、特定領域通過状態を、それぞれクリアする。ステップS1810では、退避した特定領域通過状態を再設定し、ステップS1811では、特定領域通過状態に基づいて小当りで終了したかどうかを判定し、小当りで終了した場合(特定領域通過状態が「否通過状態」の場合)には、当り終了表示ウェイト処理を終了し、小当り以外で終了した場合(特定領域通過状態が「否通過状態」でない場合)には、ステップS1812に進む。
ステップS1812では、当り終了後設定データ(設定なし(小当り)、通常、時短)を取得し、ステップS1813では、当り終了後設定データに応じたデータ(時短回数(特図変動時間短縮変動回数、変動時間補正変動回数、入賞容易状態変動回数)、時短ステータス(特図変動時間短縮ステータス、普図変動時間短縮ステータス、開放延長ステータス)、変動時間抽選状態(変動時間抽選テーブルを決定するための情報)など)を設定するとともに、当り終了後設定データをクリアした後に、当り終了表示ウェイト処理を終了する。
<保存特図変動時間短縮ステータス>
次に、上述の保存特図変動時間短縮ステータスについて説明する。図70は、通常遊技状態と時短遊技状態における保存特図変動時間短縮ステータスの変化の一例を説明するためのタイムチャートである。
<保存特図変動時間短縮ステータス/縦軸の項目>
ここで、同図において「特図1」で示すタイムチャートは、第1特図表示装置212の変動表示と停止表示の変化を示しており、変動表示を「変動」、停止表示を「停止」で示している。また、「特図2」で示すタイムチャートは、第2特図表示装置214の変動表示と停止表示の変化を示しており、変動表示を「変動」、停止表示を「停止」で示している。
また、同図において「大入賞口1ソレノイド」で示すタイムチャートは、第1のアタッカ802のソレノイド802bの動作状態の変化を示しており、第五の状態(本例では、第1のアタッカ802への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)を「閉鎖」、第六の状態(本例では、第1のアタッカ802への遊技球の進入が可能な開放状態)を「開放」で示している。
また、同図において「大入賞口2ソレノイド」で示すタイムチャートは、第2のアタッカ804のソレノイド804bの動作状態の変化を示しており、第三の状態(本例では、第2のアタッカ804への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)を「閉鎖」、第四の状態(本例では、第2のアタッカ804への遊技球の進入が可能な開放状態)を「開放」で示している。
また、同図において、「特定領域ソレノイド」で示すタイムチャートは、シャッタ806のソレノイド806bの動作状態の変化を示しており、第一の状態(本例では、特定領域808への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)を「OFF」、第二の状態(本例では、特定領域808への遊技球の進入が可能な開放状態)を「ON」で示している。
また、同図において「特図変動時間短縮ステータス」で示す数値は、特図変動時間短縮ステータス(本例では、通常遊技状態、または時短遊技状態のいずれかの遊技状態を示す数値)を示しており、通常遊技状態を0、時短遊技状態を1で示している。
また、同図において「保存特図変動時間短縮ステータス」で示す数値は、図63に示す特図表示確定ウェイト処理のステップS1103において、図柄停止時に保存する特図変動時間短縮ステータスの値を示しており、「時短回数」で示す数値は、時短遊技の残存遊技回数(残り回数)を示している。
<保存特図変動時間短縮ステータス/各種時間>
また、同図において符号αと数字の組合せで示す時間(例:α1、α2)は、図62に示す図柄変動中処理を終了してから(特図の変動表示を終了してから)、図63に示す特図表示確定ウェイト処理のステップS1101において、特図表示確定タイマに設定された時間が経過したと判定されるまでの時間を表している。なお、各々の符号に含まれる数字の「1」は、特図1や大入賞口1に対応する時間であることを表しており、各々の符号に含まれる数字の「2」は、特図2や大入賞口2に対応する時間であることを表している(以下、同様)。
また、同図において符号βと数字の組合せで示す時間(例:β1、β2)は、図63に示す特図表示確定ウェイト処理を終了してから(特図の停止表示を確定する表示を終了してから)、図64(a)に示す当り開始ウェイト処理のステップS1201において、当り開始表示タイマに設定された時間が経過したと判定されるまでの時間である。また、同図において符号δと数字の組合せで示す時間(例:δ1、δ2)は、図65に示す特電役作動処理を終了してから(大入賞口の作動を停止してから)、図67に示す特電役残存球検出処理のステップS1601において、特電役作動間隔タイマに設定された時間が経過したと判定されるまでの時間である。
また、同図において符号εと数字の組合せで示す時間(例:ε1、ε2)は、図67に示す特電役残存球検出処理を終了してから、図68に示す特電役作動終了処理のステップS1701において、特電役作動遅延タイマに設定された時間が経過したと判定されるまでの時間である。また、同図において符号ζと数字の組合せで示す時間(例:ζ1、ζ2)は、図68に示す特電役作動終了処理を終了してから、図69に示す当り終了表示ウェイト処理のステップS1801において、当り終了表示タイマに設定された時間が経過したと判定されるまでの時間である。
<保存特図変動時間短縮ステータス/具体例>
上述のとおり、本実施形態に係るパチンコ機100は、図柄変動中処理を終了してから(特図の変動表示を終了してから)、特図表示確定ウェイト処理のステップS1101において、特図表示確定タイマに設定された時間が経過したと判定された場合(符号α1または符号α2で示す時間が経過した場合)に、特図変動時間短縮ステータスを、保存特図変動時間短縮ステータスとしてRAM308に保存するように構成されている。
例えば、図70において符号T1で示すタイミングでは、通常遊技において特図1の変動表示を終了してから時間α1が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、通常遊技状態を示す数字の0)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。また、図70において符号T2で示すタイミングでは、4回転目の時短遊技において特図1の変動表示を終了してから時間α1が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、時短遊技状態を示す数字の1)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。
また、図70において符号T3で示すタイミングでは、80回転の時短遊技において特図1の変動表示を終了してから時間α1が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、時短遊技状態を示す数字の1)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。また、図70において符号T4で示すタイミングでは、100回転の時短遊技において特図1の変動表示を終了してから時間α1が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、時短遊技状態を示す数字の1)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。
<保存特図変動時間短縮ステータス/80回目の時短遊技>
図71は、図70における80回目の時短遊技前後のタイムチャートである。ここで、同図において「特電役1」や「特電役2」で示すタイムチャートは、特図処理状態が「特電役作動状態」であるか否かを示しており、特図処理状態が「特電役作動状態」の状態を「作動」、特図処理状態が「特電役作動状態」でない状態を「未作動」で示している。
また、同図において「特電役入賞検出タイマ」で示すタイムチャートは、特電役作動処理のステップS1413で設定される特電役入賞検出タイマの変化を示しており、特電役入賞検出タイマが作動している状態を「設定」、特電役入賞検出タイマが作動していない状態を「未設定」で示している。
また、同図において符号T10で示す期間は、特電役2が「作動」の状態にある期間(第一の有効期間)と特電役入賞検出タイマが「設定」の状態にある期間(第二の有効期間)の両方を合わせた期間、すなわち、大入賞口2(第2のアタッカ804)への入球が球検出センサ804cによって検知可能な期間を示している。また、同図において符号T11で示す期間は、特電役2が「作動」の状態にある期間、すなわち、シャッタ806への入球が有効となる期間(特定領域有効期間)を示している。
本例では、80回目の時短遊技(特図2変動遊技)を終了してから時間α2が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、時短遊技状態を示す数字の1)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。
本例では、小当り遊技の開始から終了までの間(小当り遊技の期間中)に、シャッタ806への入球を球検出センサ806cが検出しているため、大当り遊技を行うとともに、特図変動時間短縮ステータスが時短遊技状態を示す数字の1であるため(図柄の変動中の第一の遊技状態が時短遊技状態であるため)、大当り遊技の終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する制御を実行する。なお、図59の特図関連抽選処理の表示図柄抽選処理のステップS808にて、遊技状態に応じた図柄が設定されるようにしてもよく、例えば特図vであっても、表示図柄抽選処理のステップS808が行われた時点での遊技状態に応じて、大当り終了後の遊技状態が通常状態となる場合と、時短状態となる場合があってもよい。
また、特電役2が「作動」の状態にある期間内に、大入賞口2(第2のアタッカ804)に遊技球が1個入球してIN数が1、OUT数が0となり、IN数とOUT数の一致確認カウンタの値が、不一致を示す値(本例では、1)に変化した後、特電役2が「作動」の状態にある期間内に、シャッタ806に遊技球が1個入球してIN数が1、OUT数が1となり、IN数とOUT数の一致確認カウンタの値が、一致を示す値(本例では、0)に変化している。
<保存特図変動時間短縮ステータス/100回目の時短遊技>
図72は、図70における100回目の時短遊技前後のタイムチャートである。本例では、100回目の時短遊技(特図2変動遊技)を終了してから時間α2が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、時短遊技状態を示す数字の1)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。
本例では、小当り遊技の開始から終了までの間(小当り遊技の期間中)に、シャッタ806への入球を球検出センサ806cが検出しているため、大当り遊技を行うとともに、特図変動時間短縮ステータスが時短遊技状態を示す数字の1であるため(図柄の変動中の第一の遊技状態が時短遊技状態であるため)、大当り遊技の終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する制御を実行する。
<保存特図変動時間短縮ステータス/通常遊技状態中の特定領域入球>
図73は、通常遊技状態中に特定領域に入球した場合のタイムチャートである。本例では、通常遊技状態中に特図2変動遊技を終了してから時間α2が経過した時点の特図変動時間短縮ステータス(本例では、通常遊技状態を示す数字の0)を、保存特図変動時間短縮ステータスとして保存している。
本例では、小当り遊技の開始から終了までの間(小当り遊技の期間中)に、シャッタ806への入球を球検出センサ806cが検出しているため、大当り遊技を行うとともに、特図変動時間短縮ステータスが時短遊技状態を示す数字の0であるため(図柄の変動中の第一の遊技状態が通常遊技状態であるため)、大当り遊技の終了後の遊技状態を通常遊技状態に設定する制御を実行する。
<IN数とOUT数の一致確認カウンタ>
図74は、IN数とOUT数の一致確認カウンタの変化の一例を示したタイムチャートである。
本例では、大入賞口2(第2のアタッカ804)の開放を契機にして。シャッタ806の扉部材806aを、符号aで示す期間に亘って、第1の動作状態(本例では、376msの閉鎖)で動作させ、符号bで示す期間に亘って、第2の動作状態(本例では、124msの開放)で動作させ、符号cで示す期間に亘って、第3の動作状態(本例では、31004msの閉鎖)で動作させ、以降、特定領域有効期間T11が経過するまで、第1〜第3の動作状態を、この順番で繰り返すように構成している。
本例では、特電役2が「作動」の状態にある期間内に、大入賞口2(第2のアタッカ804)に遊技球が1個入球してIN数が1、OUT数が0となり、IN数とOUT数の一致確認カウンタの値が、不一致を示す値(本例では、1)に変化している。
また、続いて、特電役2が「作動」の状態にある期間内に、大入賞口2(第2のアタッカ804)に遊技球が1個入球してIN数が2、OUT数が0となった後、シャッタ806に遊技球が1個入球してIN数が2、OUT数が1となり、排出口809(通常領域)に遊技球が1個入球してIN数が2、OUT数が2となり、IN数とOUT数の一致確認カウンタの値が、一致を示す値(本例では、0)に変化している。
なお、本例では、δ2の終了から排出口809(通常領域)に遊技球が入球するまでの期間T12において、大入賞口2センサの検知結果が無効となる。仮に大入賞口2センサを一度通過した遊技球が大入賞口2の壁部等に接触することで大入賞口2センサに戻る現象(一つの遊技球を二回検出してしまう現象)に伴う大入賞口入賞超過異常が発生した場合に、店員等が大入賞口2の扉部材を強制的に開放させ、遊技球を1球入れても大入賞口2センサの検知結果が無効となるので、IN数が2、OUT数が2となり大入賞口入賞超過異常を解消することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、制御手段(例えば、主制御部300)と、特定領域(例えば、特定領域808)と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、小当りの開始から終了までの間に前記特定領域に遊技球が進入した場合に、大当りを開始する制御(例えば、図64(a)に示す当り開始ウェイト処理)を実行する手段であり、前記制御手段は、遊技状態確認処理(例えば、図59(a)に示す特図関連抽選処理のステップS808において実行する遊技状態確認処理(変動開始時の遊技状態を確認する処理))を少なくとも実行可能な手段であり、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が時短遊技状態(例えば、特図の変動時間短縮状態、特図高確率状態、普図高確率状態、普図の変動時間短縮状態、および普図電動役物(普電役、電チュー)の開放延長機能が作動している状態、のうちの1、複数、または全ての状態)である際に前記大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を前記時短遊技状態に設定する制御を少なくとも実行する手段であり、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が通常遊技状態である際に前記大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を前記通常遊技状態に設定する制御を少なくとも実行する手段であり、前記時短遊技状態は、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特典が付与される遊技状態である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、小当りが停止した後に遊技状態が変化したとしても、該小当りに対応した図柄が停止した際の遊技状態に応じて該小当りを経由した大当りの終了後における遊技状態が設定されるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。
なお、前記制御手段は、小当りの開始から終了までの間に特定領域に遊技球が進入した場合に、大当りを開始する制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。
なお、遊技状態確認処理は、図柄の変動が開始された際の遊技状態を確認(判定)する処理であるが、図柄の変動が停止された際の遊技状態(特図表示確定ウェイト処理のステップS1103で保存された遊技状態)を確認する処理であってもよく、図柄の変動中(例えば、図柄変動中処理)の遊技状態を確認する処理であってもよい。
また、制御手段は、遊技状態保存処理(例えば、図63に示す特図表示確定ウェイト処理のステップS1103において、特図変動時間短縮ステータスを保存特図変動時間短縮ステータスとして保存する制御)を少なくとも実行可能な手段であってもよい。ここで、遊技状態保存制御とは、図柄が停止した際の遊技状態を保存する制御のことであってもよいが、図柄の変動が開始した際の遊技状態を保存する処理(つまり、特図関連抽選処理内で実行される制御)であってもよく、図柄の変動中の遊技状態を保存する処理(つまり、特図変動中処理内で実行される制御)であってもよい。また、前記制御手段は、図柄が停止状態である場合に、保存制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。
また、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が時短遊技状態である際に大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。また、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が時短遊技状態である際に大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する制御を含めた複数の制御を実行する手段であってもよいが、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が時短遊技状態である際に大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する制御のみを実行する手段であってもよい。
また、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が通常遊技状態である際に大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を通常遊技状態に設定する制御を含めた複数の制御を実行する手段であってもよいが、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が通常遊技状態である際に大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を通常遊技状態に設定する制御のみを実行する手段であってもよい。
また、前記制御手段は、記憶領域(例えば、ROM306やRAM308)が少なくとも設けられた手段であり、前記記憶領域は、前記時短遊技状態が継続される回数(以下、「第一の回数」という。例えば、特図の変動時間短縮状態、特図高確率状態、普図高確率状態、普図の変動時間短縮状態、および普図電動役物(普電役、電チュー)の開放延長機能が作動している状態、のうちの1、複数、または全ての状態の継続回数)を少なくとも記憶する手段であり、前記制御手段は、前記時短遊技状態において減算条件の成立があった場合に、前記第一の回数を1回減算する制御(以下、「減算制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記減算条件が成立する要件は、図柄の変動が終了し該図柄が停止したことを含む要件のことであり、前記制御手段は、前記減算制御により前記時短遊技状態の残り回数が第二の回数(例えば、0回)となった場合に、該時短遊技状態から前記通常遊技状態へ変更する制御(以下、「遊技状態変更制御」という。)を少なくとも実行する手段であり、前記制御手段は、小当り開始条件の成立があった場合に、前記小当りを開始する制御(以下、「小当り開始制御」という。)を実行する手段であり、前記制御手段は、前記遊技状態変更制御を実行する場合において、該遊技状態変更制御を実行した後に前記小当り開始制御を実行する手段であり、前記遊技状態確認処理とは、図柄の変動が開始する際の遊技状態を確認する処理であり、前記制御手段は、前記遊技状態変更制御が実行された場合であっても、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が前記時短遊技状態であれば、前記大当りの終了後の遊技状態を該時短遊技状態に設定する制御を必ず実行する手段であってもよい。
このような構成とすれば、減算制御に時短遊技状態から通常遊技状態へ変更されても、該小当りに対応した図柄が停止した際の遊技状態が時短であれば、該小当りを経由した大当りの終了後の遊技状態が時短遊技状態となるので、時短遊技状態の最終回まで遊技者に期待を持たせ続けることができる場合がある。
なお、減算条件が成立する要件は、「図柄の変動が終了し該図柄が停止したこと」のみであってもよい。なお、「図柄の変動が終了し該図柄が停止したこと」以外の一または複数の要件があってもよい。また、前記制御手段は、時短遊技状態において減算条件の成立があった場合に、減算制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。
また、前記制御手段は、時短遊技状態において減算条件の成立があった場合に、減算制御のみを実行する手段であるが、減算制御を含む複数の制御を実行してもよい。また、前記制御手段は、小当り開始条件の成立があった場合に、小当り開始制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。また、前記制御手段は、遊技状態変更制御を実行する場合において、遊技状態変更制御を実行した後に小当り開始制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。
また、前記小当りとは、第一の小当り(例えば、図54(b)に示す特図vに当選した場合の小当り)のことであり、前記大当りとは、第一の大当り(例えば、図54(a)に示す特図Xに当選した場合の15R時短付大当り)のことであり、前記制御手段は、第二の小当り(例えば、図54(b)に示す特図wに当選した場合の小当り)の開始から終了までの間に前記特定領域に遊技球が進入した場合に、第二の大当り(例えば、図54(a)に示す特図Yに当選した場合の15R時短無大当り)を開始する制御を少なくとも実行する手段であり、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が前記時短遊技状態である際に前記第二の大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を前記通常遊技状態に設定する制御を少なくとも実行する手段であり、前記制御手段は、前記遊技状態確認処理による遊技状態の確認結果が前記通常遊技状態である際に前記第二の大当りとなった場合に、前記大当りの終了後の遊技状態を前記通常遊技状態に設定する制御を少なくとも実行する手段であってもよい。
このような構成とすれば、複数の小当り経由の大当りのうちの一つが大当り終了後に通常遊技状態となる大当りであれば、どちらの大当りが開始されたかがわかるまで遊技者を安心させないようにし、遊技者を遊技に集中させることができる場合がある。
また、前記制御手段は、前記特定領域を第一の状態(例えば、特定領域808への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第二の状態(例えば、特定領域808への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態へ変化させる制御(以下、「特定領域変化制御」という。)を少なくとも実行可能な手段であり、前記第二の状態は、前記第一の状態よりも前記特定領域への遊技球の進入が容易である状態であり、前記制御手段は、前記特定領域に進入した遊技球の検出を有効とする期間(例えば、図74において符号T11で示す特定領域有効期間、または、後述の第一の有効期間)において、前記特定領域変化制御を一回以上実行可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、特定領域へ遊技球が進入する可能性を高くし、遊技者に特定領域への進入を期待させることができる場合がある。
また、前記制御手段は、前記特定領域に進入した遊技球の検出を有効とする期間において、特定領域変化制御を1回のみ実行する手段であってもよいが、特定領域変化制御を1または複数回実行可能に構成されている手段であってもよく、特定領域変化制御を複数回実行する手段であってもよい。
また、前記第一の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第二の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
また、可変入球手段(例えば、第2のアタッカ804(扉部材804a、ソレノイド804b))を備え、前記可変入球手段は、前記特定領域が少なくとも設けられた手段であり、前記制御手段は、前記可変入球手段を第三の状態(例えば、第2のアタッカ804への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第四の状態(例えば、第2のアタッカ804への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態へ変化させる制御(以下、「可変入球手段変化制御」という。例えば、図64(b)に示す特電役開放処理)を少なくとも実行可能な手段であり、前記第四の状態は、前記第三の状態よりも前記可変入球手段への遊技球の進入が容易である状態であり、前記制御手段は、前記特定領域を第一の状態および第二の状態うちの一方の状態から他方の状態へ変化させる制御(以下、「特定領域変化制御」という。)を少なくとも実行可能な手段であり、前記第二の状態は、前記第一の状態よりも前記特定領域への遊技球の進入が容易である状態であり、前記制御手段は、第一の有効期間の開始条件の成立があった場合に、前記特定領域に進入した遊技球の検出を有効とする制御を少なくとも実行する手段であり、前記制御手段は、第二の有効期間の開始条件の成立があった場合に、前記可変入球手段に進入した遊技球の検出を有効とする制御を少なくとも実行する手段であり、前記第一の有効期間の開始条件が成立する要件とは、前記可変入球手段変化制御により前記可変入球手段が前記第四の状態へ変化させる制御が実行されたことを含む要件であり、前記第二の有効期間の開始条件が成立する要件とは、前記可変入球手段変化制御により前記可変入球手段が前記第四の状態へ変化させる制御が実行されたことを含む要件であってもよい。
このような構成とすれば、可変入球手段変化制御により可変入球手段が第四の状態にならなければ第一の有効期間および第二の有効期間が開始されないので、該可変入球手段を該可変入球手段変化制御以外の方法で第四の状態にして遊技球を進入させることにより発生するゴト行為(例えば、不正な方法で特定領域へ進入させて、不正に大当りを開始させるような行為や不正に入賞を得るような行為)を防止することができる場合がある。
なお、前記制御手段は、前記第一の有効期間の開始条件の成立があった場合に、前記特定領域に進入した遊技球の検出を有効とする制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。また、前記制御手段は、前記第二の有効期間の開始条件の成立があった場合に、前記可変入球手段に進入した遊技球の検出を有効とする制御を必ず実行する手段であるが、実行しない場合があってもよい。
また、前記第一の有効期間の開始条件が成立する要件は、「可変入球手段変化制御により可変入球手段が第四の状態へ変化させる制御が実行されたこと」のみであってもよいし、「可変入球手段変化制御により可変入球手段が第四の状態へ変化させる制御が実行されたこと」以外の一または複数の要件があってもよい。
また、前記第二の有効期間の開始条件が成立する要件とは、「可変入球手段変化制御により可変入球手段が第四の状態へ変化させる制御が実行されたこと」のみであってもよいし、「可変入球手段変化制御により可変入球手段が第四の状態へ変化させる制御が実行されたこと」以外の一または複数の要件があってもよい。
また、前記第三の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第四の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
また、前記第一の有効期間は、前記可変入球手段が前記第二の状態から前記第一の状態へ変化するまで、少なくとも継続する期間であり、前記第二の有効期間は、前記可変入球手段が前記第二の状態から前記第一の状態へ変化するまで、少なくとも継続する期間であてもよい。
このような構成とすれば、可変入球手段が第一の状態へ変化するまでは少なくとも第一の有効期間が継続するので、特定領域へ進入することへの期待感を遊技者に持たせることができる場合がある。なお、前記第一の有効期間および前記第二の有効期間は、前記可変入球手段の状態や前記特定領域の状態によらずに、継続する期間であってもよい。
また、前記可変入球手段は、排出領域(例えば、排出口809)が少なくとも設けられた手段であり、前記排出領域とは、前記特定領域に進入しなかった遊技球が進入する領域のことであり、前記可変入球手段は、第一の検出手段(例えば、球検出センサ804c)が少なくとも設けられた手段であり、前記第一の検出手段は、前記特定領域および前記排出領域へ進入する前の遊技球を検出する手段であり、前記可変入球手段は、第二の検出手段(例えば、球検出センサ806c)が少なくとも設けられた手段であり、前記第二の検出手段は、前記第一の検出手段を通過した遊技球を検出する手段であり、前記第二の検出手段は、前記特定領域へ進入した遊技球を検出する手段であり、前記可変入球手段は、第三の検出手段(例えば、球検出センサ807)が少なくとも設けられた手段であり、前記第三の検出手段は、前記第一の検出手段を通過した遊技球を検出する手段であり、前記第三の検出手段は、前記排出領域へ進入した遊技球を検出する手段であり、前記制御手段は、前記第一の検出手段により進入が検知された遊技球の数(以下、「第一の数」という。)が前記第二の検出手段により進入が検知された遊技球の数(以下、「第二の数」という。)および前記第三の検出手段により進入が検知された遊技球の数(以下、「第三の数」という。)の合計数が一致しているかを確認する制御(以下、「入排出数一致確認制御」という。例えば、図67に示す特電役残存球検出処理のステップS1603のIN数とOUT数の比較判定処理において遊技球の入賞超過状態を判定する制御、または、図56に示す特定領域関連設定処理のステップS606のIN数とOUT数の比較判定処理において遊技球の排出超過状態を判定する制御)を少なくとも実行可能な手段であり、前記第一の有効期間は、前記入排出数一致確認制御により、前記第一の数(例えば、IN数)が前記第二の数および前記第三の数の合計数(例えば、OUT数)と一致するまで継続する期間であってもよい。
このような構成とすれば、第一の数と第二の数および第三の数の合計数が一致するまで第一の有効期間を継続させるので、第一の検出手段に検知された後で何らかの要因(例えば、球詰まりなど)により特定領域または進入領域へ進入できていない遊技球について、その要因が解消されて特定領域へ進入した遊技球を検知し大当りを開始することができるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。
なお、前記制御手段は、前記第一の有効期間の終了条件の成立があった場合に、該第一の有効期間を終了する制御を少なくとも実行可能な手段であり、前記第一の有効期間の終了条件が成立する要件は、前記入排出数一致確認制御により前記第一の数が前記第二の数および前記第三の数の合計数と一致していることを含む要件であってもよい。
また、前記第一の有効期間は、前記制御手段の制御状態によって可変する期間であり、前記第二の有効期間は、固定値(例えば、ROM306に予め記憶された値)が設定された期間であってもよい。
このような構成とすれば、特定領域の有効期間を制御状態で可変させることができるので、遊技者に不利益を与えるような状態であっても制御により特定領域の有効期間を可変させ、遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。
なお、第一の有効期間および第二の有効期間は、固定値が設定された期間であってもよい。また、第二の有効期間は、制御手段の制御状態によって可変する期間であり、第一の有効期間は、固定値が設定された期間であってもよい。また、第一の有効期間および第二の有効期間は、制御手段の制御状態によって可変する期間であってもよい。
また、第二の可変入球手段(例えば、第1のアタッカ802(扉部材802a、ソレノイド802b))を備え、前記可変入球手段は、第一の可変入球手段(例えば、第2のアタッカ804)のことであり、前記可変入球手段変化制御とは、第一の可変入球手段変化制御のことであり、前記制御手段は、前記第二の可変入球手段を第五の状態(例えば、第1のアタッカ802への遊技球の進入が不可能な閉鎖状態)および第六の状態(例えば、第1のアタッカ802への遊技球の進入が可能な開放状態)のうちの一方の状態から他方の状態へ変化させる制御(以下、「第二の可変入球手段変化制御」という。例えば、図64(b)に示す特電役開放処理)を少なくとも実行可能な手段であり、前記第六の状態は、前記第五の状態よりも前記第二の可変入球手段への遊技球の進入が容易である状態であり、前記大当りを開始する制御(例えば、図64(a)に示す当り開始ウェイト処理)は、前記第二の可変入球手段変化制御を少なくとも含む制御であり、前記第二の可変入球手段が前記第六の状態である期間は、前記第一の可変入球手段が前記第三の状態である期間であり、前記第二の可変入球手段が前記第五の状態である期間は、前記第一の可変入球手段が前記第四の状態である期間であってもよい。
このような構成とすれば、小当りで開放される可変入球手段と大当りで開放される可変入球手段が異なるので、大当りが開始されたあとも大当りで開放する可変入球手段に注目させ、遊技に集中させることができる場合がある。
なお、大当りを開始する制御は、可変入球手段変化制御を含む複数の制御(例えば、図64(a)に示す、特電役開放処理以外の複数の処理)が実行される制御であってもよいが、可変入球手段変化制御のみのことであってもよい。
また、前記第五の状態は、入球(進入)困難(不可)状態や閉鎖状態などであり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径未満となる状態であればよい。また、前記第六の状態は、入球(進入)容易(可能)状態や開放状態であり、遊技球が進入できる領域が遊技球の直径以上となる状態であればよい。
<<実施形態3>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態3に係る遊技用システムについて詳細に説明する。なお、図75〜図125に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図75〜図125に示す符号を優先する。
<遊技用システムの全体構成>
まず、図75を用いて、本発明の実施形態3に係る遊技用システム10の全体構成について説明する。図75(a)は遊技店内に設けられた遊技島30の一例を示した図であり、同図(b)は遊技用システム10の構成例を示したブロック図である。
<遊技用システムの全体構成/遊技島>
図75(a)に示すように、遊技島30は、島設備に設置された複数台の遊技台100と、この遊技台100の各々に対応して設けられたデータ表示器20と、を有して構成されている。また、遊技店内には、各々の遊技台100に対応して、遊技者が利用する椅子40が設置されている。
このような遊技島30に設置する遊技台100としては、後述する弾球遊技台(パチンコ機)の他、例えば、回胴遊技台(スロットマシン)、封入式遊技台あるいはメダルレススロットマシンなどが挙げられる。
<遊技用システムの全体構成/遊技用システム>
また、図75(b)に示すように、遊技用システム10は、システム全体を制御する管理コンピュータ(「ホールコンピュータ」や「ホールコン」と称する場合がある)12と、この管理コンピュータ12の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の島コンピュータ14と、この島コンピュータ14の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の台コンピュータ16と、この台コンピュータ16の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の台間機18およびデータ表示器20と、このデータ表示器20を介して台コンピュータ16に接続された複数の遊技台100と、を有して構成されている。
本例の遊技用システム10では、遊技台100から送信される外部端子板信号1〜11(図86および図87参照。詳細は後述)は、データ表示器20、台コンピュータ16、および、島コンピュータ14を介して管理コンピュータ12へ伝達され、管理コンピュータ12で収集・管理される。また、遊技台100から送信される外部端子板信号12(図86および図87参照。詳細は後述)は、後述する子基板50に出力される。
<遊技用システムの全体構成/遊技用システムの他の例>
なお、本例では、遊技台100と管理コンピュータ12を、データ表示器20、台コンピュータ16、および、島コンピュータ14を介して接続しているが、本発明に係る遊技用システムは、遊技台100から送信される外部端子板信号1〜11を、管理コンピュータ12によって収集できる構成であればよい。したがって、データ表示器20、台コンピュータ16、および、島コンピュータ14のうちの一つまたは複数を省いてもよく、例えば、遊技台100から送信される外部端子板信号1〜11を、データ表示器20の代わりに台コンピュータ16(または、島コンピュータ14)が受信する構成とすることで、一部または全てのデータ表示器20を省いてもよい。また、ネットワークLNW上に、外部端子板信号1〜11を中継する他の機器を新たに加えてもよい。
<遊技用装置>
次に、図76および図77を用いて、遊技台100に接続可能な遊技用装置35について説明する。図76は、遊技用装置35の構成例を示したブロック図である。また、図77(a)は、遊技用装置35の子基板50の構成例を示したブロック図であり、同図(b)は、遊技用装置35の親基板70の構成例を示したブロック図である。
図76に示すように、本例の遊技用装置35は、遊技台100に取付可能な子基板50と、椅子40に取付可能な振動椅子カバー78によって構成されており、遊技店内に設置された遊技台100や椅子40に、後付け(アドオン)で任意に取付可能な装置である。
<遊技用装置/子基板>
図76に示すように、子基板50は、遊技台100に電気的に接続され、台間機18や遊技台100等の島設備用のAC電源52から電力の供給を受けて動作する基板である。子基板50は、例えば、遊技台100の背面に設けられた収容ケース51(図88参照。詳細は後述)などに収容される。なお、子基板50の電力供給源は、島設備用のAC電源に限定されるものではなく、例えば、遊技店内に設置された他の遊技用装置(例えば、遊技台100や台間機18)から電力の供給を受けてもよい。
また、図77(a)に示すように、子基板50は、基板全体の制御を行うCPU50aと、このCPU50aの入出力端子に接続されたコネクタCN1〜CN4および動作確認用SW50bと、コネクタCN1を介してCPU50aに接続されたA/D変換回路50cと、コネクタCN3を介してCPU50aに接続された通信モジュール50dと、を有して構成されている。
コネクタCN1は、島設備用のAC電源52とCPU50aの電源入力端子とを接続するためのコネクタである。このコネクタCN1から入力されるAC電源(本例では、AC24v)は、A/D変換回路50cによってA/D変換や変圧がなされた後、CPU50aに入力される。コネクタCN2は、親基板70と子基板50とを有線通信で接続するためのコネクタであり、保守点検時などに使用する非常用のコネクタである。このコネクタCN2の一方は、親基板70のコネクタCN2を介してCPU70aの通信用端子に接続され、他方は、子基板50のCPU50aの通信用端子に接続される。
コネクタCN3は、親基板70との無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標):ブルートゥース(登録商標)。IEEE802.15.1)の制御を行う通信モジュール50dと、CPU50aとを接続するためのコネクタである。子基板50は、通信モジュール50dを介して親基板70に向けて通信信号(コマンド)を送信する。コネクタCN4は、外部からの信号を入力するためのコネクタであり、本例では、2系統の信号線CN4A、CN4Bを備えている。CN4Aは、遊技台100に接続され、遊技台100から出力される外部端子板信号12(図86および図87参照。詳細は後述)をCPU50aに入力するための信号線である。また、CN4Bは、データ表示器20に接続され、管理コンピュータ30から出力される信号(遊技台100から出力される外部端子板信号12に基づいて管理コンピュータ30が生成する信号)を入力するための信号線である。
CPU50aは、主として、コネクタCN4から入力される外部からの信号を解析する処理や、親基板70に向けて送信するコマンドを生成する処理などを行う。動作確認用SW50bは、子基板50の動作を確認するために設けられたスイッチである。
本例では、動作確認用SW50bが所定時間未満(本例では、3秒未満)の期間、押下操作された場合には、CPU50aが、第一のコマンド(本例では、振動椅子カバー78を1秒間振動させることを指示するためのコマンド)を親基板70に向けて送信するように構成されている。また、本例では、動作確認用SW50bが所定時間以上(本例では、3秒以上)の期間、長押し操作された場合には、CPU50aが、第二のコマンド(本例では、振動椅子カバー78の振動板76の励磁状態(強励磁または弱励磁)を切り替えることを指示するためのコマンド)を親基板70に向けて送信するように構成されている。
なお、子基板50と親基板70との無線通信の方式は、Bluetooth(登録商標)(IEEE802.15.1)に限定されるものではなく、ZigBee(登録商標)(IEEE802.15.4)、UWB(IEEE802.15.13a)などを適用してもよい。
<遊技用装置/振動椅子カバー>
図76に示すように、振動椅子カバー78は、子基板50と無線で相互に通信可能な親基板70と、この親基板70に電源を供給する電池72と、親基板70によって制御される振動モータ74と、この振動モータ74によって駆動される振動板76と、によって構成されている。
なお、親基板70の電力供給源は、電池に限定されるものではなく、例えば、島設備用のAC電源でもよいし、遊技店内に設置された他の遊技用装置(例えば、遊技台100や台間機18)から電力の供給を受けてもよい。
また、本例では、振動椅子カバー78を構成する部品のうち、親基板70と電池72を椅子40の座面の下方に配置するように構成しているが、これらの部品の配置場所は特に限定されず、例えば、椅子40の背もたれの背面側に配置してもよいし、これらの部品の少なくとも一部を、椅子40や遊技島30に内蔵してもよい。また、親基板70と駆動モータ74とを接続するハーネスを、椅子40の脚や肘掛けに沿わせることで、ハーネスが外部から目立たないように構成してもよい。
<遊技用装置/振動椅子カバー/親基板>
図77(b)に示すように、振動椅子カバー78の親基板70は、基板全体の制御を行うCPU70aと、このCPU70aの入出力端子に接続されたコネクタCN1〜CN3、RESET回路70b、およびモータドライバ70cと、を有して構成されている。
コネクタCN1は、電池72とCPU70aの電源入力端子とを接続するためのコネクタである。このコネクタCN1から入力される電源(本例では、DC12v)は、昇圧回路70eによって昇圧がなされた後、CPU70aに供給される。コネクタCN2は、親基板70と子基板50とを有線通信で接続するためのコネクタであり、保守点検時などに使用する非常用のコネクタである。このコネクタCN2の一方は、親基板70のCPU70aの通信用端子に接続され、他方は、子基板50のコネクタCN2を介してCPU50aの通信用端子に接続される。
コネクタCN3は、子基板50との無線通信の制御を行う通信モジュール70fと、CPU70aとを接続するためのコネクタである。親基板70は、通信モジュール70fを介して子基板70から通信信号(コマンド)を受信する。
CPU70aは、主として、子基板50から受信したコマンドを解析する処理や、受信したコマンドに応じたモータ制御信号をモータドライバ70cに出力する処理などを行う。RESET回路70bは、CPU70aにリセット信号を出力するための回路である。モータドライバ70cは、CPU70aから入力したモータ制御信号に基づいて振動モータ74の制御を行うドライバICである。
<遊技用装置/振動椅子カバーの構造>
次に、図78および図79を用いて、振動椅子カバー78の構造について説明する。図78は、椅子40に取り付けた状態の振動椅子カバー78の側断面を示した概略側断面図であり、図79(a)は、振動椅子カバー78の背面図であり、図79(b)は、振動板ユニット78bを透過して示した背面図である。また、図79(c)は、振動板ユニット78bの正面図であり、図79(d)は、振動板ユニット78bの背面図である。
図78および図79に示すように、振動椅子カバー78は、2層構造のクッション78aと、このクッション78aの内側空間内に収容される振動板ユニット78bおよびスポンジ78cと、クッション78aを椅子に固定するためのベルト78dおよびマジックテープ(登録商標)78eと、を有して構成されている。
クッション78aの素材は特に限定されないが、本例では、クッション78aの表地(遊技者に接触する側の生地)をマイクロファイバで構成し、裏地(遊技者に接触しない側の生地)をポリエステルで構成している。マイクロファイバは、化学的に組成された8マイクロメートル以下の極細のナイロンやポリエステルなどの繊維であり、吸収性、通気性、および保湿性を持たせた素材である。速乾性にも優れ、着用感も快適であるため、寝具や下着など人体が触れる物品に多用されている。
本例では、振動椅子カバー78において人体が触れる部位(表地)をマイクロファイバで構成している上に、クッション78aの内側空間にはスポンジ78cを収容しているため、椅子40に振動椅子カバー78を後付けで取り付けた場合でも、遊技者に不快感を与えることがなく、遊技者の快適性を損なうことがない。
振動板ユニット78bは、図79(c)に拡大して示すように、上述の振動モータ74と振動板76によって構成されており、振動モータ74は、ウレタン製の振動モータカバー74aに収容された状態で振動板76の中央部にネジ止めされる。振動板76の素材は特に限定されないが、本例では、振動モータカバー74aと同じウレタンを採用している。ウレタンは、耐摩耗性や耐油性に優れた素材であるため、振動板76と振動モータカバー74aをウレタン製にすることで、振動による劣化を防ぎ、振動椅子カバー78の寿命を延ばすことができる場合がある。
また、振動板76の構造や形状は特に限定されないが、本例の振動板76は、複数の円形状または半円形状の骨組みを棒状の骨組みで繋ぎ合わせた構造を有しており、全体としては長方形状の部材である。このような構造によれば、振動板76の軽量化を図ることができる上に、振動モータ74から受ける振動の伝達方向を様々な方向に変えることができ、共振を誘発することで振動の効果を高めることができる場合がある。なお、振動板の形状を椅子40の背もたれの形状などに合わせた湾曲形状にすれば、振動板の振動が遊技者に伝達しやすくなり、より一層、演出効果を高めることができる場合がある。
この振動板ユニット78bは、クッション78aの下方に設けられた開口部からクッション78aの上方まで挿入され、振動板76の背面に貼付された両面テープ76a(図79(d)参照)によってクッション78aの裏地に貼付・固定される。なお、振動板76を貼付・固定する位置は特に限定されるものではなく、例えば、遊技者の背中や腰に相当する位置の他、クッション78aを椅子40の座面に取り付けることで、振動板76を、遊技者のお尻に相当する位置に貼付・固定するように構成してもよい。
また、振動板76を振動させる駆動源は、振動モータに限定されず、例えば、偏心モータ、振動スピーカ、ソレノイド、低周波、圧電素子であってもよい。また、遊技用装置による振動機能のオンとオフを切り替える切替スイッチを、振動椅子カバーと一体(または別体)に設けてもよい。このような切替スイッチを設ければ、遊技者が好みや気分に合わせて機能のオン/オフを行うことができ、遊技者の快適性や利便性を高めることができる場合がある。
また、振動板76が振動していること目視で確認できるように、振動と同期して作動する報知手段(LED、ランプ、スピーカ、可動体など)を、椅子や、その周辺や、遊技島や、遊技台などに設けてもよい。また、振動椅子カバーによる演出を説明する演出(チュートリアル演出)を行ってもよいし、当該演出の実行と非実行を選択可能に構成してもよい。
また、椅子カバーの振動は、遊技状態、演出モードやステージ、RTC、エラー報知、予告や告知(ガセ含む)、オリジナルモードなどのミッション達成報知、右打ちや左打ちの報知、ゴト報知等の警告報知など、様々な遊技台の演出に関連して動作させることができる。
<遊技用装置/その他の例>
次に、図80および図81を用いて、遊技用装置の他の例について説明する。図80は、振動体ユニット80を椅子41の肘掛け部41aに配設する例を示した図である。
図80に示す例では、椅子41が肘掛け部41aを有する場合に、振動体80aと振動モータ80bを備えた振動体ユニット80を肘掛け部41aの内部に収容する。なお、振動体80aに対する振動モータ80bの位置は特に限定されないが、振動体ユニット80を肘掛け部41aに配置する場合には、振動モータ80bが肘掛け部41aの根元部分か先端部分に位置するように振動モータ80bを配置することが好ましい。肘掛け部41aの中央部分は遊技者の肘が接触し易い部位であるため、中央部分以外の場所に振動モータ80bを配置することで、遊技者に違和感を感じさせないようにすることが可能となるからである。
また、振動モータ80bを肘掛け部41aの下面側に配置するとともに、振動体80aを肘掛け部41aの下面側から上面側に向けて延長し、振動体80aの一部を肘掛け部41aの上面側に配置してもよい。このような構成とすれば、肘掛け部41aの上面側に振動モータ80bを配置する場合に比べて、遊技者に違和感や不快感を感じさせることが少なくなる場合がある。
図81は、振動を用いた演出に代えて、風を用いた演出を適用した例を示した図である。本例に係る遊技出装置は、上述の振動体と振動モータに代えて、椅子42の左右に配置される2枚の羽根部材81a,81bと、この2枚の羽根部材81a,81bを回転駆動するためのモータ(図示省略)を備えており、羽根部材81a,81bによって作られる風が、椅子42に座っている遊技者に向かって流れるように構成されている。
このような構成とすれば、従来に無い斬新な演出を行うことが可能となり、演出効果を高めることができる場合がある。なお、演出に用いる媒体は、振動や風に限定されるものではなく、例えば、香りや熱などを用いてもよい。
<遊技台の全体構成>
次に、図82を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台の一例であるパチンコ機100の全体構成について説明する。図82はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技台設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技台基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
<遊技台の背面>
図83は、図82のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技台器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
<遊技台の正面>
図84は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214を「特図表示装置」、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄表示装置212によって表示される特図を「特図1」、第2特別図柄表示装置212によって表示される特図を「特図2」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図85を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのタイマ回路312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336と外部端子板349を介して、外部の遊技用装置(例えば、上記図75(b)に示すデータ表示器20)が備える情報入力回路350に、パチンコ機100の遊技情報などを示す外部端子板信号3〜12(図86および図87参照。詳細は後述)を出力する。なお、符号349を付した「外部端子板」は、スロットマシンにおいては「外部集中端子板」と称される場合があり、「外部端子板」の名称に限定されるものではない。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。
主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。一方、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信であり、主制御部300は払出制御部600にコマンド等の信号を送信でき、払出制御部600からも主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成している。
なお、主制御部300と払出制御部600の情報通信が一方向の通信であってもよく、その場合、主制御部300は払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成されていてもよい。また、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は両方向の通信であってもよい。
なお、主制御部300は、払出制御部600に「複数種類のコマンド(以下、送信コマンド)」を送信してもよい。また、ここでいう送信コマンドとは、通信確認コマンドや賞球数コマンドなどのコマンドのことであってもよい。また、払出制御部600は、主制御部300に「複数種類のコマンド(以下、受信コマンド)」を送信してもよい。また、ここでいう受信コマンドとは、通信確認コマンドや賞球信号出力要求コマンド(試射試験用のコマンド)、各種エラーに関するコマンド(各種エラーの解除・発生に関するコマンド)、払出し動作中コマンドなどのコマンドのことであってもよい。また、払出系のコマンド以外のコマンド(特に、払出以外のエラーのコマンドなど)が含まれないように構成してもよい。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、前面枠扉開放センサ、内枠開放センサ、および下皿満タンセンサを含む枠センサ605が出力する制御信号に基づいて、前面枠扉106と本体(内枠)104の開放/閉鎖の検知を行う。なお、枠センサ605は、各種センサ320に含まれていてもよい。
また、払出制御部600は、外部端子板349を介して、外部の遊技用装置(例えば、上記図75(b)に示すデータ表示器20)が備える情報入力回路350に、パチンコ機100の遊技情報などを示す外部端子板信号1〜2(図86および図87参照。詳細は後述)を出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<外部端子板信号>
次に、図86〜図88を用いて、パチンコ機100が外部端子板349を介して外部に出力する外部端子板信号について説明する。図86は、外部端子板信号の信号線の接続例を示した図であり、図87は、外部端子板信号の信号番号、信号名、および出力条件を示した図である。
外部端子板349は、パチンコ機100の主制御部300や払出制御部600から出力される外部端子板信号を入力可能な複数(本例では、12個)の入力ポート(入力端子)と、パチンコ機100の外部に接続されたデータ表示器20や子基板50に外部端子板信号を出力可能な複数(本例では、12個)の出力ポート(出力端子)と、を備えている。
なお、本例では、外部端子板349は、外部装置(データ表示器や子基板等)へ信号を中継する基板であるが、外部端子板信号の受信(入力)により、外部装置へ信号を送信(出力)することを制御する制御手段であってもよい。また、外部端子板349の入力ポート(入力端子)や出力ポート(出力端子)は、入出力ポート(入出力端子)であってもよい。
パチンコ機100は、この外部端子板349を介して、1〜12の番号が付与された12種類の外部端子板信号を出力することが可能である。例えば、外部端子板信号1は、払出制御部600が出力する信号であり、賞球時に遊技球10個の払い出しが検知されたときに、外部端子板349の入力ポート(入力端子)に入力され、当該外部端子板349の出力ポート(出力端子)から外部の遊技用装置(本例では、データ表示器20)に向けて出力される。また、外部端子板信号2は、払出制御部600が出力する信号であり、内枠または前面扉の開放が検知されたときに、外部端子板349の入力ポート(入力端子)に入力され、当該外部端子板349の出力ポート(出力端子)から外部の遊技用装置(本例では、データ表示器20)に向けて出力される。
一方、外部端子板信号3〜11は、主制御部300が出力する信号であり、図87に示す出力条件が成立したときに、外部端子板349の入力ポート(入力端子)に入力され、当該外部端子板349の出力ポート(出力端子)から外部の遊技用装置(本例では、データ表示器20)に向けて出力される。例えば、外部端子板信号3は、特図の変動が停止したときに出力され、外部端子板信号4は、大当り図柄による大当り中であるときに出力される。その他の外部端子板信号は図に示した通りである。
また、外部端子板信号12は、主制御部300が出力する信号であり、振動椅子カバー78を作動させる条件が成立したときに、外部端子板349の入力ポート(入力端子)に入力され、当該外部端子板349の出力ポート(出力端子)から子基板50に向けて出力される。子基板50のCPU50aは、コネクタCN4の信号線CN4Aを介して外部端子板信号12の入力を検知したときに、無線通信によって、振動椅子カバー78を作動させるためのコマンドを親基板70に向けて送信する(詳細は後述)。
なお、振動椅子カバー78を作動させる条件が成立したときに、外部端子板信号12を、外部端子板349の入力ポート(入力端子)に入力し、当該外部端子板349の出力ポート(出力端子)からデータ表示器20に向けて出力するように構成してもよい。また、この場合、さらに、外部端子板信号12を、データ表示器20を経由して管理コンピュータ12(ホールコン)に出力するように構成してもよい。
また、外部端子板349は、入力ポート(入力端子)に入力された外部端子板信号1〜12のうちの一つ、複数、または全てを、データ表示器20または/および管理コンピュータ12(ホールコン)に出力するように構成してもよい。したがって、例えば、外部端子板信号1〜12のうち、データ表示器20が必要な信号のみをデータ表示器20に出力し、外部端子板信号1〜12のうち、管理コンピュータ12(ホールコン)が必要な信号のみを管理コンピュータ12(ホールコン)に出力するように構成してもよい。
図88は、子基板50の設置例を示した図である。本例では、子基板50を外部端子板349の近傍に配置するために、パチンコ機100の背面に配置された球タンク52の側面に箱状の収容ケース51を設置し、この収容ケース51の内部に子基板50を収容している。そして、子基板50のコネクタCN4と、外部端子板349の外部端子板信号12に出力端子とをハーネス53で電気的に接続している。
このように、子基板50を外部端子板349の近傍に配置すれば、子基板50と外部端子板349との間の配線の長さを短くすることができるため、外部端子板信号12がノイズなどによる影響を受けることを未然に防止することができ、振動椅子カバー78の誤作動などを防止できる場合がある。
<図柄の種類>
次に、図89(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図89(a)には、図柄変動停止表示における特図1の停止図柄態様として「特図A」から「特図D」までの4種類が示されており、同図(b)には、図柄変動停止表示における特図2の停止図柄態様として「特図a」から「特図c」までの3種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
特図1の停止図柄態様のうち、「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
他の特図1の停止図柄態様について説明すると、「特図C」は小当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りが当選し、特図表示装置に小当り図柄が停止表示されると、アタッカが所定回数(例えば、1回)開放されるが、小当り前と遊技状態が変化しない点で、大当りとは異なる。「特図D」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
また、特図2の停止図柄態様について説明すると、「特図a」は15R特別大当り図柄であり、「特図b」は15R大当り図柄であり、「特図c」は、はずれ図柄である。
なお、本実施例では、1つの図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り)に対し、特図表示装置に表示される図柄組合せを一種類(例えば、特図A)記載しているが、1つの図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り図柄)に対し、複数種類の図柄組合せ(例えば、特図Aとは別の図柄組合せである特図A´、特図A´´…)が予め設定されていてもよい。また、同じ図柄種別(例えば、特図1の15R特別大当り)であっても、別の図柄種別(例えば、特図1の図柄種別として、特図E(15R特別大当り)、特図F(15R特別大当り)…)として予め設定していてもよい。なお、特図1の他の図柄(または図柄種別)や特図2についても同様であってもよい。なお、特図表示装置は1つのみ設けられていてもよい。(つまり、特図1のみ設けられていてもよい)
図89(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図B」の15R大当り、「特図b」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「特図A」の15R特別大当り、「特図a」の15R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図C」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示しを停止表示する。一方、「特図D」や「特図c」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図89(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部電源投入時処理>
次に、図90(a)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する電源投入時処理について説明する。図90(a)は、主制御部電源投入時処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って、最初に主制御部電源投入時処理を実行する。
主制御部電源投入時処理のステップS101では、スタックポインタ初期設定を行う。このスタックポインタ初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)を行う。次のステップS102では、電源制御部660から主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)以上であるか否かを判定し、所定値未満の場合には電源の電圧値が所定値以上になるまでウェイトし、所定値以上の場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、内部レジスタ初期設定を行う。この内部レジスタ初期設定では、WDT314の起動や、RAM308のアクセス許可や、後述する主制御部タイマ割込処理の実行周期を決める数値をタイマ回路312の各レジスタへ設定する処理や、主制御部300と払出制御部600との間のシリアル通信の初期設定や、ハードウェア乱数の最大値設定などの処理を行った後にステップS104に進む。
ステップS104では、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、ステップS108に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、ステップS105に進む。
ステップS105では、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。判定の結果、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、ステップS106に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、ステップS108に進む。
ステップS106では、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。判定の結果、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には、ステップS108に進む。一方、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ステップS107に進む。
ステップS107では、初期起動処理行った後にステップS109に進む。詳細は後述するが、この初期起動処理では、ソフト乱数の初期設定などを行う。また、ステップS108では、復帰起動処理を行った後にステップS109に進む。詳細は後述するが、この復帰起動処理では、復帰起動時の初期設定などを行う。
ステップS109では、RAMクリア処理を行う。このRAMクリア処理では、各起動処理にて設定されたRAMクリア開始アドレス以降のRAM308の記憶領域についてクリア(初期化)を行う。ステップS110では、サブ制御関連起動設定を行う。このサブ制御関連起動設定では、第1副制御部400の起動待ちカウンタの設定などを行うとともに、本例では、主制御部300から第1副制御部400にサブコマンドを3回送信する構成としているため、RAM308に記憶しているサブ制御コマンド連続送信カウンタの初期値を設定する処理なども行う。
ステップS111では、出力ポート設定を行う。この出力ポート設定では、図柄データ、発射位置指定信号、エラー状態信号、賞球信号、普図当り信号、普通電動役物(第2特図始動口232。電チュー)作動中信号、普図作動中信号、入賞容易状態信号、特図当り信号、特図小当り信号(但し、小当り搭載機種に限る)、特図変動中信号、特図変動時簡短縮状態信号、特別電動役物(可変入賞口234。アタッカ)作動中信号、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、大入賞口ソレノイド信号、普通電動役物ソレノイド信号、図柄LEDデータ、外部端子板信号などが設定される出力ポートの設定などを行う。また、このステップS111の処理を終えた後は、主制御部メインループ処理に移行する。ここで入賞容易状態とは、電サポ状態のことを示していてもよい。
<復帰起動処理>
次に、図90(b)を用いて、上記主制御部電源投入時処理における復帰起動処理(ステップS108)について説明する。図90(b)は、復帰起動処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、復帰起動時の初期設定を行う。この復帰起動時の初期設定では、電源ステータスの情報に「復帰起動」を示す情報を設定する処理や、磁気検知異常フラグをオフに設定する処理や、デバイスエラー(磁気検知や入賞異常等によるエラーのフラグ)をクリアする処理や、前回デバイスエラーステータスをクリアする処理や、セキュリティ信号用のデバイスエラーステータスをクリアする処理などを行う。また、ステップ202では、ステップS201で初期設定を行った記憶領域以降のアドレスを、RAMクリアを開始するアドレスとして設定した後に、復帰起動処理を終了する。
<初期起動処理>
次に、図90(c)を用いて、上記主制御部電源投入時処理における初期起動処理(ステップS107)について説明する。図90(c)は、初期起動処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、ソフト乱数の初期設定を行う。このソフト乱数の初期設定では、特図や普図の抽選で使用されるソフトウェア乱数の初期設定などを行う。また、ステップ302では、ステップS301で初期設定を行った記憶領域以降のアドレスを、RAMクリアを開始するアドレスとして設定した後に、初期起動処理を終了する。
<主制御部メインループ処理>
次に、図91を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メインループ処理について説明する。図91は、主制御部メインループ処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、上述の主制御電源投入時処理の実行を終了すると、次に、この主制御部メインループ処理の実行を開始する。主制御部メインループ処理のステップS401では、割り込みを禁止し、ステップS402では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動(リスタート)する。ステップS403では、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図当り乱数および普図当り乱数の初期値を更新する処理などを行う。
ステップS404では、割り込みを許可し、ステップS405では、サブコマンド送信処理を行う。このサブコマンド送信処理では、第1副制御部400に送信すべきコマンドが有るか無いかを確認し、送信すべきコマンドが有る場合には当該コマンドを送信する処理などを行う。ステップS406では、その他判定乱数更新処理を行う。その他判定乱数更新処理では、特図変動時間判定乱数と普図変動時間判定乱数の更新などの処理を行った後にステップS407に進む。
ステップS407では、電源制御部660から主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定値(本例では、9V)以上であるか否かを判定し、所定値以上の場合にはステップS401に戻って主制御部メインループ処理を継続し、所定値未満の場合にはステップS408に進む。ステップS408では、電断処理を行う。この電断処理では、割り込みを禁止に設定した後、電源ステータス情報を「サスペンド」に設定する。また、RAM308のチェックサムを設定した後、RAM308のアクセスを禁止する設定を行った後に、無限ループに移行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図92を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。図92は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマ回路312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS501では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS502およびステップS503では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS403で行った特図当り乱数および普図当り乱数の初期値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
また、例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS504では、割込機能限定中か否か(第1副制御部400が起動しているか否か)を判定し、割込機能限定中の場合(第1副制御部400が起動していない場合)には、ステップS519に進み、割込機能限定中ではない場合(第1副制御部400が起動している場合)には、ステップS505に進む。ステップS505では、特定のエラー(本例では、磁気検知エラー)の発生中か否かを判定し、特定のエラーの発生中の場合には、ステップS520に進み、特定のエラーの発生中ではない場合には、ステップS506に進む。
ステップS506では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS507では、入力ポート状態更新等処理を行う。この入力ポート状態更新等処理では、I/O310の入力ポートを介して、特図始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)、普図始動口228、アウト口240、可変入賞口(アタッカ)234、入賞口(一般入賞口226)などのスイッチに関する信号の入力の有無を監視し、RAM308に設けた信号状態記憶領域に記憶する。
球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。また、始動口、入賞口への入賞が異常であると判定した場合には、信号状態記憶領域に記憶した情報を消去する。
また、ステップS507では、入賞口入賞処理を行う。この入賞口入賞処理では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。
一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約4msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS506では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号が入力されてから所定時間(例えば100μs)継続して検出ありとなった場合には、入賞があったと判定する。なお、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定するようにしてもよい。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS507では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。
例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
また、ステップS508の入賞口入賞処理では、入賞口カウンタ更新処理も行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS508の入賞口入賞処理では、入賞受付処理も行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを、入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
また、第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。なお、特図の乱数が取得された場合は、特図先読み処理(当否判定、図柄、変動時間の先読み抽選)も行う。
ステップS509では、入賞関連エラーチェック処理を行う。この入賞関連エラーチェック処理では、入賞関連の異常を確認・監視し、処理の結果に応じて異常を設定する処理などを行う。なお、スイッチによっては、異常を検出しないものもあってもよい。ステップS510では、アウトスイッチ入力更新処理を行う。このアウトスイッチ入力更新処理では、アウト口240に設けられたセンサを通過した遊技球の数を検出し、更新する処理などを行う。
ステップS511では、シリアルコマンド管理処理を行う。このシリアルコマンド管理処理では、払出制御部600からのコマンドを受信する処理や、払出制御部600にコマンドを送信する処理などを行う。なお、主制御部300が払出制御部600に送信するコマンドとしては、電源投入後の第1副制御部400の起動待ち時間の経過後に送信される通信確認コマンド(払出制御部600との通信状態の確認、主制御部300の起動方法(初期起動、復帰起動)を通知するコマンド)や、指定賞球分の遊技球の払出しを指示する賞球数コマンドなどがある。
また、主制御部300が払出制御部600から受信するコマンドとしては、通信確認戻りコマンド(主制御部300からのコマンドを払出制御部600が受信したことを示す応答用コマンド)や、試射試験信号用のコマンド(賞球信号出力要求)や、払出系エラーの発生状況(エラーなしを含む)の情報を含むコマンドや、賞球払出動作状態コマンド(賞球の払出の動作中/非動作中を示すコマンド。払出中であることを示す表示(LEDなど点灯・非点灯)を第1副制御部400に指示する)がある。
次いで、ステップS512では、特図1および特図2についての特図状態更新処理を行う。特図状態更新処理は、特図の処理状態に応じて次の8つの処理のうちの1つの処理を実行する。
特図処理状態が変動待ち状態であれば、特図関連抽選処理を実行する。特図1および2の保留球数の有無を判定し、保留がある場合に保留球数を減算し、取得した乱数の移行処理を行う。その後、特図大当り抽選処理にて、特図の大当り抽選を実行する。その際、特図確率変動フラグの設定状態に応じて異なるテーブルで抽選される。特図大当り抽選にて大当り以外となった場合には、特図小当り抽選を行う。ここで、主制御部300のRAM308には、大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されており、特図大当り抽選および特図小当り抽選の結果に応じて、大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグのいずれの特図当り種別フラグが設定される。特図当り種別フラグの設定後、特図変動時間抽選処理を行う。特図変動時間抽選処理では、特図当り種別フラグと特図変動時間乱数に応じて特図変動時間タイマの設定が行われる。これらの抽選処理後、特図処理状態を特図変動中状態に更新し、本処理は終了する。一方で、特図1および2の保留球数の有無を判定し、特図1および特図2の保留が共にない場合には、本処理を終了させる。なお、本実施例では、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
特図処理状態が特図変動中状態であれば、特図変動中処理を実行する。変動時間タイマをチェックし、特図変動中であると判定された場合は、変動させる対象の特図(特図1または特図2)に応じて、特図表示装置を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。一方で、変動時間タイマをチェックし、特図停止中であると判定された場合は、特図表示装置に表示する図柄データを設定する。その後特図処理状態を特図表示確定ウェイト状態に更新し、特図表示確定タイマを設定し、本処理を終了させる。
特図処理状態が特図表示確定ウェイト状態であれば、特図表示確定ウェイト処理を実行する。特図変動中処理にて設定された特図表示確定タイマの作動中は、本処理を終了させる(特図表示確定ウェイト状態となる)。特図表示確定タイマのタイムアウトが発生した場合は、特図の抽選結果に応じて以下の処理を実行する。特図の抽選結果がはずれの場合は、後述する特図変動回数更新処理を実行した後、特図処理状態を変動待ち状態にし、本処理を終了する。特図の抽選結果が小当りの場合は、後述する特図変動回数更新処理を実行した後、特図表示確定ウェイト処理にて設定されたRAMクリア開始アドレスをRAMクリアの開始アドレスとして設定した後に、設定したRAMクリア開始アドレスからRAMクリア終了アドレスまでの記憶領域についてRAMクリアを行う。RAMクリアを行う記憶領域は、特図当否種別(はずれ、大当り、小当り)、特電役作動回数、大入賞口入賞数、特電役動作パターン、特電作動状態、当り時のトータル入賞数、大入賞口に関する異常フラグ、当り終了タイマ種別などの記憶領域が挙げられる。RAMクリアの終了後、特図処理状態を当り開始表示ウェイト状態にし、当り開始表示タイマ(当りであることを表示する期間用のタイマ)を設定し、本処理を終了させる。特図の抽選結果が大当りの場合は、特図表示確定ウェイト処理にて設定されたRAMクリア開始アドレスをRAMクリアの開始アドレスとして設定した後に、設定したRAMクリア開始アドレスからRAMクリア終了アドレスまでの記憶領域についてRAMクリアを行う。RAMクリアを行う記憶領域は、特図当否種別(はずれ、大当り、小当り)、特電役作動回数、大入賞口入賞数、特電役動作パターン、特電作動状態、当り時のトータル入賞数、大入賞口に関する異常フラグ、当り終了タイマ種別、入賞容易ステータス、特図および普図のステータス、特図変動時間短縮ステータス、変動時間抽選状態、普図変動時間短縮ステータス、開放延長ステータスなどの記憶領域が挙げられる。RAMクリアの終了後、特図処理状態を当り開始表示ウェイト状態にした後、当り開始表示タイマを設定し、本処理を終了させる。
ここで、特図変動時間更新処理について説明する。特図変動時間更新処理では、特図高確率変動回数のカウンタ、変動時間短縮回数のカウンタ、入賞容易状態回数(電サポ状態の回数)のカウンタを1減算し、各種カウンタが0になった場合に特図のステータス(特図高確率ステータス(特図が高確率または低確率の設定を行うステータス)、特図時短ステータス(特図の変動時間短縮状態か否かのステータス))及び普図のステータス(普図時短ステータス(普図の変動時間短縮状態か否かのステータス)、普図確変ステータス(普図が高確率または低確率の設定を行うステータス)、開放延長ステータス(普図電動役物の開放時間の延長状態か否かを設定するステータス。開放延長状態であると電チューの開放期間が、非開放延長状態よりも長くなる))を更新する。なお、特図および普図の状態によらず特図変動時間の更新処理は実行される。
特図処理状態が当り開始表示ウェイト状態であれば、当り開始表示ウェイト処理を実行する。特図表示確定ウェイト処理にて設定された当り開始表示タイマの作動中は、本処理を終了させる(当り開始表示ウェイト状態となる)。当り開始表示タイマのタイムアウトが発生した場合は、後述する特電役開放処理を実行する。特電役開放処理の終了後、特図処理状態を特電役作動状態にし、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役作動状態であれば、特電役作動処理を実行する。まず、アタッカの最大入賞数とアタッカへの入賞数を取得し、入賞数が最大入賞数に達していない場合は、特電役作動タイマをチェックする。特電役作動タイマのチェックによりアタッカが開放中と判定された場合は特図処理状態を特電役作動状態のままで本処理を終了させる。一方、アタッカが閉鎖中と判定された場合は、特電役の動作パターン(アタッカの開放パターン)に応じて特電役の開閉制御を実行する。ここで特電役の動作パターンは1ラウンド内における特電役の開閉パターンであり、1ラウンド内で高速開閉を行うパターン(パカパカ)や、1ラウンド内の開放時間が長いパターン(例えば、29s開放するパターン)などが挙げられる。特電役の開閉制御の終了後、特電役が作動中であると判定された場合は特図処理状態を特電役作動状態のままで本処理を終了させる。入賞数が最大入賞数に達している場合、または大入賞口が閉鎖中であって、特電役が非作動中である場合は、特図処理状態を特電役残存球検出状態にする。その後、特電役入賞検出タイマを設定し、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役残存球検出状態であれば、特電役残存球検出処理を実行する。特電役作動処理にて設定された特電役入賞検出タイマの作動中は、本処理を終了させる(残存球検出時間が経過するまでウェイトする)。特電役入賞検出タイマのタイムアウトが発生した場合は、特電役作動遅延タイマ(今回のラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでのタイマ)を設定し、特図処理状態を特電役作動終了状態にし、本処理を終了させる。
特図処理状態が特電役作動終了状態であれば、特電役作動終了処理を実行する。特電役残存球検出処理にて設定された特電役作動遅延タイマの作動中は、本処理を終了させる。特電役作動遅延タイマのタイムアウトが発生した場合は、特電役の作動回数(大入賞口の最大開放回数)を取得し、当り終了の判定を行う。当り終了と判定された場合は、当り終了表示タイマを設定し、特図処理状態を当り終了表示ウェイト状態にし、本処理を終了させる。一方で、当り継続と判定された場合は、特電役開放処理を実行する。
ここで、特電役開放処理について説明する。まず、大入賞口開放時の処理として、特図処理状態を特電役作動状態にし、大入賞口入賞数および特電役の作動状態をクリアする。さらに、第一副制御部400へ送信するコマンドの送信要求を設定する。大入賞口開放時の処理の実行後、当り種別情報(本実施例の場合、特図A、特図B、特図a、特図b)及びこれから開始されるラウンド数に応じて特電役動作パターン(アタッカ開放パターン)を取得する。その後、特電役の作動回数を更新(ラウンド数を更新)し、本処理を終了する。
特図処理状態が当り終了表示ウェイト状態であれば当り終了表示ウェイト処理を実行する。特電役作動終了処理にて設定された当り終了表示タイマの作動中は、本処理を終了させる。当り終了表示タイマのタイムアウトが発生した場合は、当り種別情報(本実施例では、大当りまたは小当り)に応じて当り終了時のデータ設定を行う。本実施例では当り種別情報が大当りまたは小当りである場合は、特図処理状態を変動待ち状態にし、各種大当り用情報(表示図柄データ、図柄種別データ、大当り中の入賞数の合計数など)をクリアし、本処理を終了させる。
上記8つの処理のうちの1つの処理の終了後、特図の遊技状態の設定を行う。まず、普図確率変動フラグ、普図確率変動フラグ、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放に関する開放時間延長フラグに応じて入賞容易ステータス情報を生成し、上記8つの処理で生成された特図ステータスと合成する。次に、特図処理状態の状態変化を判定し、当り(大当りまたは小当り)時は当り動作の終了を、それ以外の時は1遊技の終了を判定する。その後、第一副制御部400へ送信するコマンドの送信要求を設定し、処理を終了させる。
ステップS513では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄および外れ図柄いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
また、ステップS513では、普図関連抽選処理も行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS514では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS517において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無を監視し、所定のエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、エラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS515では、外部出力信号管理処理を行う。詳細は後述するが、この外部出力信号管理処理では、外部端子板信号3〜12を送信する準備を行う処理などを行う。ステップS516では、サブコマンド管理処理を行う。このサブコマンド管理処理では、各種のコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報(サブコマンド)は、例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当り開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS517では、表示器表示設定処理を行う。この表示器表示設定処理では、普図および特図の「保留球数、図柄組合せ」、状態(電サポ中、または非電サポ中)、右打ち状態などの表示(LEDの点灯パターン)について、出力するデータを設定する処理などを行う。ステップS518では、出力管理処理を行う。この出力管理処理では、各処理で設定された制御信号をソレノイドやLEDに出力する処理や、準備されたコマンドを第1副制御部400や払出制御部600に向けて送信する処理などを行う。
ステップS519では、サブ制御起動待ちウェイト処理を行う。このサブ制御起動待ちウェイト処理では、第1副制御部400が起動して通信可能状態になるのを待つために、サブ制御の起動待ちカウンタを1つ減算し、この起動待ちカウンタが0になった場合は、所定のコマンドを送信する準備を行う。なお、所定のコマンドとしては、電源投入コマンドや、払出制御部600に関するコマンドのうちのいずれか1以上のコマンド(例えば、全エラー解除状態であることを示すコマンド、下皿満タンエラーが発生状態であることを示すコマンド、払出球数不足エラーが発生状態であることを示すエラー、主制御通信エラーコマンド(払出制御部600との通信が異常状態であることを示すコマンド)、CRユニット未接続エラーが発生状態であることを示すコマンド、発射位置コマンド(状態に応じて発射位置を報知するためのコマンド)などがある。
ステップS520では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS501で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、主制御部メインループ処理に復帰する。
<主制御部タイマ割込処理/外部出力信号管理処理>
次に、図93(a)を用いて、上記主制御部タイマ割込処理における外部出力信号管理処理(ステップS515)について説明する。図93(a)は、外部出力信号管理処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、セキュリティ情報信号出力設定処理を行う。このセキュリティ情報信号出力設定処理では、不正行為(例えば、磁気検知エラー、電波検知エラー、デカ玉ゴトエラー)を検出した場合に、外部端子板信号10(セキュリティ情報信号)を出力するための設定を行う。次のステップS602では、図柄確定回数情報信号出力設定処理を行う。この図柄確定回数情報信号出力設定処理では、特図の変動が停止した場合に、外部端子板信号3(図柄確定回数情報信号)を出力するための設定を行う。
次のステップS603では、アウト球情報信号出力設定処理を行う。このアウト球情報信号出力設定処理では、アウト口240への通過合計数が10個以上になった場合に、外部端子板信号11(アウト球情報信号)を出力するための設定を行う。次のステップS604では、発射位置設定処理を行う。この発射位置設定処理では、電サポ中であるか否かを判定し、右打ち(または、左打ち)の状態であること示す情報を設定する処理などを行う。
次のステップS605では、試射試験信号設定処理を行う。この試射試験設定処理では、試験機関用の機器に出力する信号の設定を行う。次のステップS606では、大当り情報信号出力設定処理を行う。詳細は後述するが、この大当り情報信号出力設定処理では、外部端子板信号4(大当り情報信号)などを出力するための処理を行う。ステップS607では、外部端子板信号7(始動口情報信号)、外部端子板信号8(大入賞口情報信号)、外部端子板信号9(メイン賞球情報信号)を出力するための設定を行った後に、外部出力信号管理処理を終了する。
<主制御部タイマ割込処理/外部出力信号管理処理/大当り情報信号出力設定処理>
次に、図93(b)を用いて、上記外部出力信号管理処理における大当り情報信号出力設定処理(ステップS606)について説明する。図93(b)は、大当り情報信号出力設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、大当り情報信号(外部端子板信号4(大当り1情報信号)、外部端子板信号5(大当り2情報信号)、外部端子板信号6(大当り3情報信号))をクリア(初期化)し、次のステップS702では、大当り情報信号の設定を行う。この大当り情報信号の設定では、大当り図柄による大当りの場合には、外部端子板信号4(大当り1情報信号)を出力するための設定を行い、大当り図柄による大当り中、または時短中の場合には、外部端子板信号5(大当り2情報信号)を出力するための設定を行い、小当り図柄により特別電動役物が作動中の場合には、外部端子板信号6(大当り3情報信号)を出力するための設定を行う。
次のステップS703では、その他情報信号の設定を行う。ここでは、上述の特図状態更新処理(ステップS512)における特図表示確定ウェイト処理で設定された、その他情報信号の設定種別を取得し、設定する。次のステップS704では、ここまでの処理において設定された外部端子板信号を、外部端子板349から外部に出力した後、大当り情報信号出力設定処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図94を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS801では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS801で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS803では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS805の処理に移行する。ステップS805では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS807では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS809では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS807で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS811では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS809で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS813では、ステップS809で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS815では、ステップS809で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS817では、ステップS809で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS819では、ステップS809で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップS821では、ステップS809で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS803へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS901では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS1001では、第1副制御部メイン処理におけるステップS803において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS803において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS1003では、ステップS819で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS813の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1101では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS1103では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1105に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1105では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS1101でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1107では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1109では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1111に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1111では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図95を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS1201では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1203では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS1205の処理に移行する。
ステップS1205では、タイマ変数に0を代入する。ステップS1207では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1209では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS1207で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS1211では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS1213では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS1203に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1301では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS1401では、第2副制御部メイン処理におけるステップS1203において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1203において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS1403では、演出用乱数値の更新処理等を行った後に処理を終了する。
<外部端子板信号12>
次に、図96を用いて、上述の外部端子板信号12について詳細に説明する。図96は、外部端子板信号12の信号長と、各々の信号長に対応するコマンドの番号および振動パターンと、振動パターンの内容を示した図である。
上述のとおり、外部端子板信号12は、主制御部300が出力する信号であり、振動椅子カバー78を作動させる条件が成立したときに、外部端子板349を介して、子基板50に向けて出力される信号のことである。主制御部300は、外部端子板信号12の信号長(ハイレベル信号またはローレベル信号の最大長さ)を変化させることによって、複数種類のコマンドを出し分けることが可能である。
例えば、振動椅子カバー78を即座に停止(即停止)させたい場合には、0ms〜88msの信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力することで、外部端子板信号12として、コマンド0(振動パターン0)を示す信号を出力することができる。また、振動椅子カバー78を強振動で10秒間、振動させたい場合には、160msの信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力することで、外部端子板信号12として、コマンド6(振動パターン6)を示す信号を出力することができる。
また、大当り遊技を開始する条件が成立した場合に、292msの信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力することで、外部端子板信号12として、「大当り開始時右打ち報知」に対応するコマンド17(振動パターン17)を示す信号を出力することができる。他のコマンド(振動パターン)は、図96に示す通りである。
なお、本例では、信号長の違いによって256種類のコマンドを出し分けることが可能であるが、コマンドの種類は256種類以上であっても256種類未満であってもよい。また、信号長の違いによってコマンドを出し分ける方法に限定されず、例えば、所定時間におけるパルス(ハイレベルまたはローレベルのパルス)の数によってコマンドを出し分けてもよいし、パルスの振幅や周波数の違いによってコマンドを出し分けてもよい。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例>
次に、図97〜図99を用いて、外部端子板信号12の出力開始条件の具体例について説明する。
ここで、図97〜図99において「特図」に対応する線は、特図表示装置(第1特図表示装置212、または第2特図表示装置214)による変動表示と停止表示のいずれかの状態を示したものであり、同図において「特図表示装置の時短」に対応する線は、時短遊技の作動と未作動のいずれかの状態を示したものである。
また、同図において「条件装置及び役物連続作動装置」に対応する線は、大当り遊技の作動と未作動のいずれかの状態を示したものであり、同図において「特別電動役物」に対応する線は、可変入賞口(アタッカ)234の作動と未作動のいずれかの状態を示したものである。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例/具体例1>
図97(a)は、「大当り遊技の開始」を「外部端子板信号12の出力開始条件」に設定した場合のタイムチャートである。
本例では、主制御部300は、大当り遊技の開始を出力開始条件として、符号αで示す期間(信号出力時間)に亘って、所定の信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力している。なお、本例では、外部端子板信号12の信号出力時間を、大当り遊技における1ラウンドの可変入賞口(アタッカ)234の最大開放時間(例えば、30秒)よりも短く設定しているが、最大開放時間と同一時間、または最大開放時間よりも長い時間であってもよい。また、大当り遊技における複数のラウンドに亘って外部端子板信号12を出力してもよい。また、外部端子板信号12の出力開始条件が「大当り遊技の最初のラウンドが開始されたこと」であってもよい。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例/具体例2>
図97(b)は、「大当り遊技の最初のラウンドにおける可変入賞口(アタッカ)234の作動から所定時間が経過したこと」を「外部端子板信号12の出力開始条件」に設定した場合のタイムチャートである。
本例では、主制御部300は、大当り遊技の最初のラウンドにおける可変入賞口(アタッカ)234の作動から所定時間βが経過したことを出力開始条件として、符号αで示す期間(信号出力時間)に亘って、所定の信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力している。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例/具体例3>
図98(a)は、「大当り遊技の2ラウンド以降の特定のラウンド(例えば、6ラウンド)における可変入賞口(アタッカ)234の作動」を「外部端子板信号12の出力開始条件」に設定した場合のタイムチャートである。
本例では、主制御部300は、大当り遊技の2ラウンド以降の特定のラウンド(本例では、6ラウンド)における可変入賞口(アタッカ)234の作動を出力開始条件として、符号αで示す期間(信号出力時間)に亘って、所定の信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力している。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例/具体例4>
図98(b)は、「大当り遊技の2ラウンド以降の特定のラウンド(例えば、6ラウンド)における可変入賞口(アタッカ)234の作動から所定時間が経過したこと」を「外部端子板信号12の出力開始条件」に設定した場合のタイムチャートである。
本例では、主制御部300は、大当り遊技の2ラウンド以降の特定のラウンド(本例では、6ラウンド)における可変入賞口(アタッカ)234の作動から所定時間βが経過したことを出力開始条件として、符号αで示す期間(信号出力時間)に亘って、所定の信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力している。
<外部端子板信号12の出力開始条件の具体例/具体例5>
図99は、「第一の可変入賞口の作動」を「外部端子板信号12の出力開始条件」に設定した場合のタイムチャートである。
ここで、本例に係るパチンコ機は、第一の可変入賞口(特別電動役物1)と第二の可変入賞口(特別電動役物2)の2つの可変入賞口を有している。また、本例に係るパチンコ機は、第二の可変入賞口(特別電動役物2)に特定領域(Vゾーン)を設けており、第二の可変入賞口(特別電動役物2)が小当りにより開放し、遊技球が第二の可変入賞口(特別電動役物2)の特定領域(Vゾーン)に入球(入賞)した場合に、第一の可変入賞口(特別電動役物1)を開閉する大当り遊技を作動するように構成している。
本例では、主制御部300は、符号γで示すタイミングで遊技球が第二の可変入賞口(特別電動役物2)の特定領域(Vゾーン)に入球(入賞)し、第一の可変入賞口(特別電動役物1)を開閉する大当り遊技を開始した結果、第一の可変入賞口が作動したことを出力開始条件として、符号αで示す期間(信号出力時間)に亘って、所定の信号長を有する外部端子板信号12を子基板50に向けて出力している。
<外部端子板信号12の出力開始条件のその他の例>
以上、外部端子板信号12の出力開始条件の具体例について説明したが、外部端子板信号12の出力開始条件は、上述の具体例に限定されるものではなく、例えば、特図変動遊技(または普図変動遊技)において特定の図柄(例えば、大当り、小当り、当り)に当選した場合や、特図変動遊技(または普図変動遊技)の保留数が所定数以上になった場合や、スロットマシンの内部抽選において特定の役(例えば、ビックボーナス、レギュラーボーナス)に内部当選した場合や、スロットマシンにおいて特定の図柄組合せが揃った場合、などでもよい。
<主制御部→外部端子板→子基板→親基板>
次に、図100および図101を用いて、主制御部300が外部端子板信号12の出力を開始してから、親基板70によって振動モータ74が駆動されるまでの流れについて説明する。図100および図101は、主制御部300による外部端子板信号12の出力開始から振動モータ74の駆動までの流れの一例を示したタイムチャートである。
<主制御部→外部端子板→子基板→親基板/主制御部>
上述のとおり、主制御部300は、主制御部タイマ割込処理の外部出力信号管理処理(ステップS515)において、外部端子板信号12の出力開始条件が成立したか否かを判定し、出力開始条件が成立した場合に、子基板50に向けて外部端子板信号12を出力する。
ここで、図100において符号T2で示す時間は、主制御部300による主制御部タイマ割込処理の実行周期(タイマ割込周期)であり、本例では約4msである。また、図100において符号T1で示す時間は、外部端子板信号12の規定上の信号長であり、例えば、100msの信号長を有する外部端子板信号12を出力する場合には、約4ms(=タイマ割込処理)×25回=約100msであるから、N(Nは正の整数)回目の主制御部タイマ割込処理において外部端子板信号12の信号レベルをONからOFFに変化させたときは、(N+24)回目の主制御部タイマ割込処理において外部端子板信号12の信号レベルをOFFからONに変化させればよい。
しかしながら、外部端子板信号12の信号レベルを変化させるタイミングは、主制御部タイマ割込処理において最大でタイマ割込周期の時間(本例では、4ms)分だけ前後する可能性があるため、外部端子板信号12の信号長は、最大でタイマ割込周期2回分(本例では、8ms)の誤差が発生することになる。よって、タイマ割込周期が4msで、外部端子板信号12の規定上の信号長が100msの場合、図100において符号T1'で示す実際の信号長は、100ms±8ms(=4ms×2)となる。
<主制御部→外部端子板→子基板→親基板/子基板>
子基板50は、コネクタCN4から入力される外部端子板信号12の信号レベルを監視する。そして、外部端子板信号12の信号レベルがOFFからONに変化したことを検知した場合には、ソフトウェアタイマ(またはハードウェアタイマ)を用いて外部端子板信号12の信号長の計測を開始し、外部端子板信号12の信号レベルがONからOFFに変化したことを検知した場合には、外部端子板信号12の信号長の計測を終了する。
なお、実際には、主制御部300が外部端子板信号12の信号レベルを変化させてから、子基板50が当該信号レベルの変化を検知するまでには所定のディレイ(遅れ)が生じるが、説明の都合上、図100のタイムチャートにおいては当該ディレイ(遅れ)を除外している。
子基板50は、ソフトウェアタイマ(またはハードウェアタイマ)を用いて計測した信号長に基づいて、複数種類のコマンドの中から該当するコマンドを選択し、図100において符号T3で示す待機時間(本例では、50ms)が経過するのを待った後に、選択したコマンドを、通信モジュール50dを介して親基板70に向けて送信する。
なお、子基板50は、親基板70に送信するコマンドを準備してから実際にコマンドを送信するまでの期間中に、主制御部300から新たなコマンドを受信した場合(外部端子板信号12の信号レベルがOFFからONに変化したことを検知した後に、該信号レベルがONからOFFに変化したことを検知した場合)には、未送信のコマンドを最新のコマンドに上書きした上で最新のコマンドを送信するようにしてもよいし、最新のコマンドを破棄してもよい。
<主制御部→外部端子板→子基板→親基板/親基板>
親基板70は、子基板50から受信したコマンドを解析し、受信したコマンド(図100に示す例では、コマンド1(振動パターン1))に応じたモータ制御信号をモータドライバ70cに出力する。モータドライバ70cは、入力したモータ制御信号に基づいて振動モータ74の制御を行う。これにより、振動モータ74が、振動パターン1で振動する。
なお、親基板70は、モータドライバ70cに出力するモータ制御信号を準備してから実際にモータ制御信号を送信するまでの期間中に、子基板50から新たなコマンドを受信した場合には、モータ制御信号の出力を中止して最新のコマンドを処理するようにしてもよいし、モータ制御信号の出力を中止することなく最新のコマンドを破棄してもよい。
<主制御部→外部端子板→子基板→親基板/連続コマンド>
図101に示すように、主制御部300は、子基板50に向けてコマンドを連続して送信する場合には、M(Mは正の整数)回目のコマンドの送信が終了してから(外部端子板信号12の信号レベルをONからOFFにしてから)、M+1回目のコマンドを送信するまで(外部端子板信号12の信号レベルをOFFからONにするまで)の間に、図101において符号T4で示すコマンド送信間隔時間(本例では、2秒間)を空けるように構成されている。
このようなコマンド送信間隔時間を設ければ、外部端子板信号12がノイズによる影響を受けて信号波形が乱れてしまうような事態を回避できたり、コマンドの送受信に関する制御を簡素化できたりする場合があり、コマンドの誤送信や制御負荷の増大などによる振動椅子カバー78の誤動作を未然に防止できる場合がある。なお、本例では、図101において符号δで示すタイミングまで、振動モータ74をパターン1の振動態様で振動する予定であったが、次のコマンド(パターン10)を受信したため、受信済みのコマンドを、新たに受信したコマンドで上書きしている。
<大当り演出の一例>
次に、図102および図103を用いて、特図変動遊技の結果が大当りになる場合の一連の演出(大当り演出)の一例について説明する。図102(a)〜図103(h)はこの順に、特図変動遊技を時系列で示している。なお、特図変動遊技を時系列で示す図において、ある図と次の図との間の時間経過は各図間において必ずしも一致していない(他の実施例も同様)。
図102(a)は、特図1および特図2の変動遊技が非作動中であり、普図変動遊技も非作動中である状態を示している。第1特図表示装置212は、はずれ図柄の「特図D」を停止表示している。第2特図表示装置214は、はずれ図柄の「特図c」を停止表示している。普図表示装置210は、はずれ図柄の「普図B」を停止表示している。
また、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の各第四図柄表示領域208e〜208gは遊技が非作動中であることを示す第四図柄を停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして「装飾4−装飾1−装飾7」が停止表示しており、直前の特図変動遊技の当否判定結果がはずれであったことが報知されている。
また、特図1保留ランプ218では特図1の保留が2個あることが報知されている。特図2保留ランプ220では特図2の保留がないことが報知されている。普図保留ランプ216では普図の保留がないことが報知されている。特図1保留アイコン表示領域900には白色円形の表示態様で2つの特図1保留アイコンPI1、PI2が表示されている。
図102(b)〜(f)は、特図1変動遊技が開始された状態を示している。特図1変動遊技の開始順序は、本実施例では特図1保留ランプ218のLEDが1つ消灯するとともに第1特図表示装置212が変動表示を開始し、さらに特図1用第四図柄表示領域208eの第四図柄が変動表示を開始し(図102(b)参照)、次いで、特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示が実行され(図102(c)〜(e)参照)、次いで、装飾図柄の変動表示が開始される(図102(f)参照)。なお、これらの動作の開始時点の順序は入れ替えてもよい。
特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示では、表示されている特図1保留アイコンが一斉に右方向に移動を開始し(図102(c)参照)、保留順位が第一位の特図1保留アイコンPI1が特図1保留アイコン表示領域900を越えて変動アイコン表示領域800に進入するとともに、残余の保留アイコンは元の位置より一つ右側の位置に移動してそれぞれ保留順位を一つ上げて停止する(図102(c)〜(e)参照)。変動アイコン表示領域800に進入したアイコン画像は変動アイコンと称する。
図102(g)は、演出表示領域208dでボタン演出の表示が開始された状態を示している。演出表示領域208dの中央部に横長の長方形のボタン演出領域が確保されて、当該ボタン演出領域内の左側四分の一の領域にキャラクタ画像が表示され、残り四分の三の領域でボタン画像とBG1有効期間画像TG1とが表示されるボタン表示が実行されている。有効期間画像TG1はボタン画像BG1の下部に表示されている。ボタン演出領域の表示優先度は図柄表示領域208a〜208cの表示優先度より高く設定されている。このため、ボタン演出領域の画像により、ボタン演出領域の後ろ側の図柄表示領域208a〜208cの図柄変動表示は隠されて視認不可能になっている。図102(g)に示す画像を見ることにより遊技者はボタン演出が開始されたことを知るが、この段階では操作有効期間のカウントダウンが開始していないボタン操作受付不可状態にあるため、チャンスボタン136を押下しても押下の操作は受付けられない。
図102(h)は、図102(g)に示すボタン表示が開始してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過したボタン操作受付許可状態を示している。ボタン演出領域内の表示は変化していないが、この段階では操作有効期間のカウントダウンが開始されているため、チャンスボタン136を押下すると押下の操作は受付けられる。
図102(i)は、遊技者がチャンスボタン136を押下して、当該押下が受付られて行われるボタン演出の表示を例示している。ボタン画像BG1と有効期間画像TG1は消去され、ボタン演出領域内の左側四分の一の領域に「チャンスだ!!」の文字列の画像730が表示される。この文字列画像の表示は、当該特図変動遊技の結果の予告報知であってもよい。また、SP(スーパー)リーチ演出に発展する可能性の予告報知であってもよい。本例ではこの文字列画像の表示を以ってボタン演出の表示が終了する。
図102(j)は、ボタン演出領域が消滅して図柄表示領域208a〜208cでの装飾図柄の変動表示が視認可能になった状態を示している。図102(k)は、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cに「装飾7」が揺れ変動状態で仮停止しており、中図柄表示領域208bでは装飾図柄の変動表示が継続しているリーチ演出が開始された状態を示している。
図102(l)は、フェードアウト処理によりリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。図柄表示領域208a〜208cは画像表示領域の右下隅に移動して装飾図柄変動が縮小表示されている。特図1保留アイコン表示領域900および、特図1保留アイコン、変動アイコン表示領域800、変動アイコンは、図102(n)〜図103(h)に示すSPリーチ演出中は非表示になる。
図102(m)〜図103(a)は、二人の武士が戦うシーンのあるSPリーチ演出が実行されている状態を示している。図103(b)〜(d)は、SPリーチ演出の続きであって、一方の武士が勝った演出がなされており、当該変動の当否判定結果が当りになる可能性が高いことを予告報知している。また、図103(d)では、縮小表示されている図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の組合せが「装飾7−装飾7−装飾7」で仮停止している状態が示されている。
図103(e)は、フェードアウト処理によりSPリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。第四図柄表示領域208e〜2008gは表示されているが図柄表示領域208a〜208cは非表示となっている。図103(f)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾7−装飾7−装飾7」を仮停止表示している状態を示している。
図103(g)は、第1特図表示装置212に大当り図柄の「特図A」が停止表示した状態を示している。画像表示領域の特図1用第四図柄表示領域208eでは、特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして当りを示す「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示している。図103(h)は、画像表示領域ほぼ全面に「確変大当り」の文字列画像が表示されて15R特別大当りに当選したことが報知されている状態を示している。
図103(f´)〜(h´)は、図102(l)と同一の状態において、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cに「装飾6」のリーチ演出が開始された場合に、図103(f)〜(h)の演出に代えて、15R大当りに当選した場合の演出を例示している。図103(f´)は、図103(e)から引き続いている。図103(f´)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾6−装飾6−装飾6」が仮停止表示している状態を示している。
図103(g´)は、第1特図表示装置212に大当り図柄の「特図B」が停止表示している状態を示している。画像表示領域では、特図1用第四図柄表示領域208eに特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして当りを示す「装飾6−装飾6−装飾6」が停止表示している。図103(h´)は、画像表示領域ほぼ全面に「大当り」の文字列画像が表示されて15R大当りに当選したことが報知されている状態を示している。
<はずれ演出の一例>
図104(a)〜(b)は、図103(a)から引き続いている別のSPリーチ演出の続きを例示しており、一方の武士が負けた演出がなされており、当該変動の当否判定結果がはずれになる可能性が高いことを予告報知している。特図1保留アイコン表示領域900および特図1保留アイコンは、図104(a)〜(c)に示すSPリーチ演出中は非表示になる。また、図104(b)では、縮小表示されている図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の組合せが「装飾7−装飾6−装飾7」で仮停止している状態が示されている。
図104(c)は、フェードアウト処理によりSPリーチ演出の画像表示が次第に全面白色の表示に変わっていく状態を示している。第四図柄表示領域208e〜208gは表示されているが図柄表示領域208a〜208cは非表示となっている。
図104(d)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾7−装飾6−装飾7」が仮停止表示している状態を示している。この状態では特図1保留アイコン表示領域900および、特図1保留アイコン、変動アイコン表示領域800、変動アイコンの表示が再開され、図104(h)に示す特図1変動遊技の終了まで表示される。
図104(e)は、第1特図表示装置212に第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示している状態を示している。画像表示領域では、特図1用第四図柄表示領域208eに特図1変動遊技が非作動中であることを示す第四図柄が停止表示している。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとしてはずれを示す「装飾7−装飾6−装飾7」が停止表示している。
図104(f)〜同図(h)は、変動アイコンの消去アニメーションの表示を示している。本例では、特図変動遊技の終了後で装飾図柄が停止表示中に変動アイコンの消去アニメーションの表示が実行される。なお、変動アイコンの消去アニメーションの表示は他のタイミングで実行してもよい。図104(f)は、変動アイコンが変動アイコン表示領域800から下方に移動を開始して、変動アイコンの円形輪郭の下三分の一が画像表示領域外に消えてしまっている状態を示している。図104(g)は、変動アイコンがさらに下方に移動して、円形輪郭の上部がわずかに視認できる程度にまで変動アイコンが画像表示領域外に消えてしまっている状態を示している。図104(h)は、変動アイコンが完全に変動アイコン表示領域800から消えて変動アイコンの消去アニメーションの表示が終了した状態を示している。
<特別大当り遊技の一例>
次に、図105および図106を用いて、特別大当り遊技の一例について説明する。なお、図105は、15R特別大当り遊技の様子を段階的に示した図である。図105には、装飾図柄表示装置208、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、普通図柄表示装置210、第1特別図柄保留ランプ218、第2特別図柄保留ランプ220、および普通図柄保留ランプ216が示されている。また、図105には、アタッカである可変入賞口234と、扉部材2341も示されている。
図105(a)には、大当り遊技開始演出として、大当りを祝う背景画像(ここでは省略)とともに「確変大当り」の文字表示がなされている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281や第4図柄表示領域284の表示は消えている。
図105(b)では、15ラウンド大当り遊技の内の最初のラウンドである1ラウンドが開始される。図105(b)に示す扉部材2341は開放し、アタッカが開放状態維持中になる。また、図105(b)に示す装飾図柄表示装置208の左上隅には、1Rの文字表示(ラウンド数表示)がなされている。さらに、装飾図柄表示装置208では、大当り遊技演出としてサボテンを模した埴輪のキャラクタC1が登場し、そのキャラクタC1を含めた1ラウンド目専用の演出表示が行われている。また、装飾図柄表示装置208の右上隅には「装飾7」が表示されている。この「装飾7」は大当り遊技終了演出が開始されるまで表示され続ける。したがって、ラウンド間インターバルでも表示され続ける。
図105(c)でも、扉部材2341は開放しており、アタッカは開放状態維持中である。また、装飾図柄表示装置208の左上隅ではラウンド数表示が継続しており、1ラウンド目専用の演出表示も継続している。
図105(d)では、扉部材2341が閉鎖し、アタッカは閉鎖状態維持中になる。しかしながら、装飾図柄表示装置208では、依然として、左上隅に1Rの文字表示がなされるとともに右上隅には「装飾7」が表示されている。さらに、1ラウンド目専用の演出表示も継続している。この図105(d)に示す、キャラクタC1を含めた1ラウンド目専用の演出表示の一シーン(輝きの画像brの数が異なる一シーン)は、1ラウンド目のアタッカの開放終了演出に相当する。
やがて、図105(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の左上隅の1Rの文字表示が消え、同図(f)では、2ラウンド目が開始される。同図(f)に示す扉部材2341は開放し、アタッカが開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた2ラウンド目専用の演出表示(輝きの画像brの数が異なっている演出表示)が開始されている。ただし、装飾図柄表示装置208の左上隅におけるラウンド数表示は開始されていない。図105(e)の期間がラウンド間インターバルとしてもよいし、図105(d)〜同図(e)に示すキャラクタC1を含めた演出表示をラウンド間インターバルの演出と見て、図105(d)〜同図(e)の期間をラウンド間インターバルとしてもよい。
図105(g)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅ではラウンド数表示が開始されている。
以降、3〜5ラウンドも同様に消化され、図105(h)では、5回目のアタッカ開放状態維持中が終了してアタッカは閉鎖状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅のラウンド数表示も消えている。同図(i)では、6ラウンド目が開始され、アタッカは開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた6ラウンド目専用の演出表示が開始されている。同図(j)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅では6Rの文字表示が開始されている。
図106は、図105に示す15R特別大当り遊技の続きを段階的に示す図である。図105(j)に続く図106(k)では、6ラウンド目の大当り遊技が行われており、図106(l)では、6回目のアタッカ開放状態維持中が終了してアタッカは閉鎖状態維持中になり、図106(m)では、装飾図柄表示装置208の左上隅のラウンド数表示も消えている。
図106(n)では、7ラウンド目が開始され、アタッカは開放状態維持中になり、装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1を含めた7ラウンド目専用の演出表示が開始されている。同図(o)でも、アタッカは開放状態維持中であり、装飾図柄表示装置208の左上隅では7Rの文字表示が開始されている。
以降、8〜14ラウンドも同様に消化され、図106(p)では、最終ラウンドである15ラウンド目の大当り遊技が行われており、アタッカ開放状態維持中であって、装飾図柄表示装置208の左上隅には15Rの文字表示がなされ、15ラウンド目専用の演出表示も行われている。
図106(q)では、扉部材2341が閉鎖し、アタッカは閉鎖状態維持中になり、同図(r)では、装飾図柄表示装置208の左上隅の15Rの文字表示が消え、同図(s)では、大当り遊技終了演出が開始されている。この大当り遊技終了演出では、専用の背景画像(ここでは省略)に、主人公の殿様のキャラクタが登場し、「確率変動突入」の文字表示がなされている。この文字表示は、この大当り遊技が終了すると、制御状態は特図高確率普図高確率状態(確変状態且つ電サポ状態)に移行することを報知するものである。
図106(t)は、特図の変動表示開始待ち時間における装飾図柄表示装置208を示すものであり、制御状態は、確変状態且つ電サポ状態に移行している。同図(t)に示す装飾図柄表示装置208には、左上に「確変中」という文字表示がなされ、変動アイコン表示領域280や第4図柄表示領域284の表示が復活している。また、電サポ状態に移行したことにより、特図2の保留アイコン表示領域282が、演出表示領域208d(変動アイコン表示領域280の左横)に表示されている。この図106(t)では、特図2の保留数は、第2特別図柄保留ランプ220の点灯数からわかるように0であるが、特図2の保留アイコン表示領域282に4つの保留アイコンが表示されることをわかりやすくするために、実際には表示されていない保留アイコンをデフォルトの表示態様で点線によって示してある。
なお、上述のごとく、装飾図柄表示装置208の右端に設けられる保留アイコン表示領域は、実際には領域を画定する線は表示されないが、図106(t)では、領域をわかりやすくするために点線で示してあり、この領域は、特図1の保留アイコン表示領域281に相当する。図106(t)では、特図1の保留数は、第1特別図柄保留ランプ218の点灯数からわかるように4つであり、特図1の保留アイコン表示領域281には4つの保留アイコンh11〜h14が表示されている。
<振動椅子カバーによる演出の具体例>
次に、振動椅子カバー78による演出の具体例について説明する。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例1>
図107は、演出可動体と表示による演出よりも前のタイミングで、振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図107(b)は、15ラウンド大当り遊技の内の最初のラウンドである1ラウンドが開始された状態である。本例では、「大当り遊技の開始(1ラウンドの開始)」を「振動による演出の開始条件」に設定しており、図107(b)に示すタイミングで大当り遊技(の1ラウンド)が開始され、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターン5」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターン5」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターン5の振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出(本例では、大当り遊技の終了後に特図変動遊技が低確率状態から高確率状態に昇格する条件が成立していることから、当該昇格を示唆する「確変昇格演出」)を実行している。
また、図107(g)は、15ラウンド大当り遊技の内の6回目のラウンドである6ラウンドが開始された状態である。本例では、大当り遊技の内の6ラウンドにおいて、演出可動体207と装飾図柄表示装置208を用いた演出(本例では、大当り遊技の終了後に特図変動遊技が低確率状態から高確率状態に昇格する条件が成立していることから、当該昇格を示唆する「確変昇格演出」)を行っている。
本例によれば、演出可動体や表示による演出(本例では、確変昇格演出)よりも前のタイミングで、振動による演出(本例では、確変昇格演出)を行うことができるため、演出の実行による期待感を、異なる演出態様(演出可動体、表示、振動)で段階的に高めることができ、従来よりも演出効果を向上させることができる場合がある。なお、本例では、振動、表示、および演出可動体による演出の内容は、確変昇格演出に限定されるものではなく、他の演出内容でもよい(以降の実施例も同様)。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例2>
図108は、演出可動体と表示による演出とほぼ同じタイミングで、振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図108(c)は、15ラウンド大当り遊技の内の6回目のラウンドである6ラウンドが開始された状態である。本例では、「大当り遊技の内の特定ラウンド(本例では、6ラウンド)の開始から所定時間が経過したこと」を「振動による演出の開始条件」に設定しており、図108(c)に示すタイミングで大当り遊技の内の特定ラウンド(6ラウンド)が開始され、続く図108(d)に示すタイミングで特定ラウンド(6ラウンド)の開始から所定時間が経過し、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターン5」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターン5」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターン5の振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出(本例では、大当り遊技の終了後に特図変動遊技が低確率状態から高確率状態に昇格する条件が成立していることから、当該昇格を示唆する「確変昇格演出」)を実行している。
なお、本例では、特定ラウンド(6ラウンド)の開始から所定時間が経過するタイミングと、演出可動体207と装飾図柄表示装置208を用いた演出において演出可動体207が装飾図柄表示装置208の手前上方から手前下方まで移動し終えるタイミングと、を一致させているため、振動による演出は、演出可動体207が装飾図柄表示装置208の手前下方まで移動し終えた直後に開始される。
本例によれば、演出可動体と表示による演出(本例では、確変昇格演出)と振動による演出(本例では、確変昇格演出)をほぼ同じタイミングで行うことができるため、演出の実行による期待感を一気に高めることができ、従来よりも演出効果を高めることができる場合がある。また、演出可動体の移動を終えた直後に振動による演出を行うことができるため、異なる演出態様による演出を連続して実行することができ、演出効果をさらに高めることができる場合がある。
なお、振動による演出の開始タイミングは、演出可動体の移動を終えた直後に限定されず、例えば、演出可動体の移動開始と同時、演出可動体の移動開始から所定時間が経過したとき、演出可動体が初期位置まで戻る途中、初期位置まで戻ったとき、初期位置まで戻った後などでもよい。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例3>
図109は、大当り遊技における複数のラウンドに亘って振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図109(a)〜同図(f)は、15ラウンド大当り遊技の内の6回目のラウンドである6ラウンド実行中の状態であり、続く同図(g)〜同図(i)は、6ラウンドに続く7ラウンド実行中の状態である。本例では、「大当り遊技の内のN(Nは正の整数)回目のラウンド(本例では、6ラウンド)と、続くN+1回目のラウンド(本例では、7ラウンド)に跨がる所定期間(例えば、15秒)の開始時間が到来したこと」を「振動による演出の開始条件」に設定し、「当該所定期間の終了時間が到来したこと」を「振動による演出の終了条件」に設定している。
図108(c)に示すタイミングでは、6ラウンドと7ラウンドに跨がる所定期間(15秒)の開始時間が到来したことから、主制御部300は、「振動パターン=パターン5」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターン5」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターン5の振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出(本例では、大当り遊技の終了後に特図変動遊技が低確率状態から高確率状態に昇格する条件が成立していることから、当該昇格を示唆する「確変昇格演出」)を実行している。
また、図108(h)に示すタイミングでは、6ラウンドと7ラウンドに跨がる所定期間(15秒)の終了時間が到来したことから、主制御部300は、「振動パターン=即時停止」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。これにより、振動による演出が終了している。
本例によれば、大当り遊技における複数のラウンドに亘って振動による演出を行うことができるため、大当り遊技に新たな演出を付加することができ、大当り遊技が単調になってしまうことを回避することができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる場合がある。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例4>
図110は、プリペイドカード取り忘れ注意喚起のために振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図110(c)は、大当り遊技の終了後に特図変動遊技が低確率状態から高確率状態に昇格することを示唆する報知を行った状態である。本例では、「大当り遊技の内の最終ラウンド(本例では、15ラウンド)の終了から所定時間が経過したこと」を「振動による演出の開始条件」に設定している。
図110(c)に示すタイミングでは、大当り遊技の内の最終ラウンド(15ラウンド)が終了し、図110(e)に示すタイミングで最終ラウンド(15ラウンド)の終了から所定時間が経過し、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターン18」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターン18」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターン18の振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による報知(本例では、プリペイドカード取り忘れ注意喚起)を実行している。また、本例では、振動による報知とほぼ同じタイミングで、装飾図柄表示装置208を用いた報知(本例では、プリペイドカード取り忘れ注意喚起)を行っている。
本例によれば、表示による報知(注意喚起)に加えて、振動による報知(注意喚起)を行うことができるため、遊技者に報知内容を確実に伝えることができ、従来よりも報知による効果を高めることができる場合がある。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例5>
図111は、特図変動遊技の開始とともに振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図111(b)〜同図(f)は、特図1変動遊技が開始された状態を示している。本例では、「特図変動遊技の開始」を「振動による演出の開始条件」に設定している。図111(b)に示すタイミングでは、特図1変動遊技を開始し、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターン16」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターン16」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターン16の振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出(本例では、特図変動遊技の実行中であることを示唆する演出)を実行している。
図111(i)は、図111(h)に示すボタン表示を開始してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過したボタン操作受付許可状態を示している。ボタン演出領域内の表示は変化していないが、この段階では操作有効期間のカウントダウンが開始されているため、チャンスボタン136を押下すると押下の操作は受付けられる。図111(j)は、遊技者がチャンスボタン136を押下して、当該押下が受付られて行われるボタン演出の表示を例示している。ボタン画像BG1と有効期間画像TG1は消去され、ボタン演出領域内の左側四分の一の領域に「チャンスだ!!」の文字列の画像730が表示される。
本例では、「操作手段による操作(本例では、チャンスボタン136の押下操作)」を「振動による演出の終了条件」に設定している。図111(i)に示すタイミングでは、チャンスボタン136の押下を受け付け、「振動による演出の終了条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=即時停止」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。これにより、振動による演出が終了している。なお、本例の「振動による演出の終了条件」は、パターン16の振動が終わった場合であったり、チャンスボタンの有効期間の終了であったりしてもよい。また、「振動による演出の終了条件」が複数あってもよい。
本例によれば、特図の変動表示に加えて、振動による演出を行うことができるため、特図の変動表示が見えない状態(もしくは見難い状態)であっても、遊技者に特図が変動表示中であることを確実に伝えることができる場合がある。また、操作手段の操作によって振動による演出が終了するため、遊技者は、操作手段による操作が受け付けられたことを確実に把握することができ、遊技者に安心感を与えることができ場合がある。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例6>
図112および図113は、表示による演出に同期させて振動による演出を行う例を時系列で示した図である。
図112(a)は、特図1および特図2の変動遊技が非作動中である状態を示している。第1特図表示装置212と第2特図表示装置214は、はずれ図柄を停止表示している。また、装飾図柄表示装置208の第4図柄表示領域208e、208fには、特図1変動遊技と特図2変動遊技が非作動中であることを示す「J」の文字を停止表示し、図柄表示領域208a〜208cには、装飾図柄の組合せとして「装飾4−装飾1−装飾6」を停止表示しており、直前の特図変動遊技の当否判定結果がはずれであったことが報知されている。
また、特図1保留ランプ218と、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域208gでは、特図1の保留数が2であることが報知され、特図2保留ランプ220と、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域208hでは、特図2の保留数が0であることが報知されている。特図1保留アイコン表示領域900には、白色円形の表示態様で2つの特図1保留アイコンPI1、PI2が表示されている。
図112(b)〜同図(f)は、特図1保留アイコンPI1に対応する特図1変動遊技が開始された状態を示している。特図1変動遊技の開始順序は、本実施例では特図1保留ランプ218のLEDが1つ消灯するとともに第1特図表示装置212が変動表示を開始し、さらに特図1用第四図柄表示領域208eの第4図柄が変動表示を開始し、次いで、特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示が実行され、次いで、装飾図柄の変動表示が開始される。なお、これらの動作の開始時点の順序は入れ替えてもよいし、3つの装飾図柄の変動表示を同時に開始してもよい。
続いて、図112(d)に示すタイミングでは、左図柄表示領域208aにおいて第一停止図柄(本例では、装飾3)を停止表示し、図112(e)に示すタイミングでは、右図柄表示領域208cにおいて第二停止図柄(本例では、装飾8)を停止表示している。また、図112(f)に示すタイミングでは、中図柄表示領域208bにおいて第三停止図柄(本例では、装飾2)を停止表示した後に3つの装飾図柄の揺れ変動を行い、図112(f)に示すタイミングでは、はずれに対応する装飾図柄の組合せ(本例では、「装飾3−装飾2−装飾8」)を停止表示することで、特図1保留アイコンPI1に対応する特図1変動遊技の当否判定結果がはずれであったことを報知している。
図112(h)〜同図(i)は、特図1保留アイコンPI2に対応する特図1変動遊技が開始された状態を示している。図112(i)に示すタイミングでは、特図1の保留数が0から1に増加し、特図1保留アイコンPI3を表示している。また、図112(j)に示すタイミングでは、はずれに対応する装飾図柄の組合せ(本例では、「装飾6−装飾0−装飾0」)を停止表示することで、特図1保留アイコンPI2に対応する特図1変動遊技の当否判定結果がはずれであったことを報知している。
図112(k)〜同図(q)は、特図1保留アイコンPI3に対応する特図1変動遊技が開始された状態を示している。続いて、図112(l)に示すタイミングでは、左図柄表示領域208aにおいて第一停止図柄(本例では、装飾3)を停止表示し、図112(m)に示すタイミングでは、右図柄表示領域208cにおいて第二停止図柄(本例では、装飾3)を停止表示している。
また、図112(n)〜同図(q)は、スーパーリーチ演出を実行している状態を示している。このスーパーリーチ演出では、主人公の殿のキャラクタが、敵の侍のキャラクタと決闘を行い、決闘に勝利するアニメーションを実行するとともに、アニメーションの実行中にチャンスボタン136の押下操作を受け付けた場合に、図112(p)に示すカットイン演出を行うように構成している。
また、図112(r)に示すタイミングでは、中図柄表示領域208bにおいて第三停止図柄(本例では、装飾3)を停止表示した後に3つの装飾図柄の揺れ変動を行い、図113(a)に示すタイミングでは、特別大当りに対応する装飾図柄の組合せ(本例では、「装飾3−装飾3−装飾3」)を停止表示することで、特図1保留アイコンPI3に対応する特図1変動遊技の当否判定結果が特別大当りであったことを報知している。
ここで、本例の振動による演出では、図113に示す振動椅子カバー90を用いる。この振動椅子カバー90は、4つの振動板ユニット78b1〜78b4を備えている。4つの振動板ユニット78bの内の第1振動板ユニット78b1は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、垂直方向上側に向けて配置され、第2振動板ユニット78b2は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、垂直方向下側に向けて配置されている。また、第3振動板ユニット78b3は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、水平方向左側に向けて配置され、第4振動板ユニット78b4は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、水平方向右側に向けて配置されている。
図113(b)は大当り遊技が開始された状態である。本例では、遊技者に右打ちを示唆する右打ち報知(本例では、「右打ちじゃ」という文字表示と、球発射ハンドル134を右に回している様子を表した画像の表示)を行っている。図113(c)では、15ラウンド大当り遊技の内の最初のラウンドである1ラウンドが開始され、図113(d)では、15ラウンド大当り遊技の内の6ラウンドが開始されている。
本例では、「大当り遊技の内の特定ラウンド(本例では、6ラウンド)の開始から所定時間(本例では、2秒)が経過したこと」を「振動による演出の開始条件」に設定している。図113(d)に示すタイミングでは、大当り遊技の内の特定ラウンド(6ラウンド)が開始され、続く図113(f)に示すタイミングで特定ラウンド(6ラウンド)の開始から所定時間(2秒)が経過し、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターンA」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターンA」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターンAの振動態様で振動椅子カバー90を振動させることで、振動椅子カバー90による演出を実行している。
ここで、パターンAの振動態様とは、図113(f)〜同図(i)に示すように、振動椅子カバー90の4つの振動板ユニット78b1〜78b4を、第1振動板ユニット78b1→第2振動板ユニット78b2→第3振動板ユニット78b3→第4振動板ユニット78b4の順番で一つずつ振動させた後、図113(j)〜同図(k)に示すように、4つの振動板ユニット78b1〜78b4の全てを振動させる振動態様である。
また、本例では、特定ラウンド(6ラウンド)の開始から所定時間(2秒)が経過した場合に、装飾図柄表示装置208を用いた予告演出を開始するように構成している。
この予告演出は、図113(f)〜同図(i)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示領域208dの中心部を基点として、垂直方向上側に延びる直線状のエフェクト画像EG1→垂直方向下側に延びる直線状のエフェクト画像EG2→水平方向左側に延びる直線状のエフェクト画像EG3→水平方向右側に延びる直線状のエフェクト画像EG4の順番でエフェクト画像を一つずつ表示した後、図113(j)〜同図(k)に示すように、4つのエフェクト画像EG1〜EG4の全てを表示するとともに保留連荘確定を示唆する画像(本例では、家紋を模した画像)KGを表示する演出である。
このように、本例では、図113(f)に示すタイミングでは、エフェクト画像EG1を表示すると同時に第1振動板ユニット78b1を振動させ、続く図113(g)に示すタイミングでは、エフェクト画像EG2を表示すると同時に第2振動板ユニット78b2を振動させ、続く図113(h)に示すタイミングでは、エフェクト画像EG3を表示すると同時に第3振動板ユニット78b3を振動させ、続く図113(i)に示すタイミングでは、エフェクト画像EG4を表示すると同時に第4振動板ユニット78b4を振動させ、続く図113(j)〜同図(k)に示すタイミングでは、全てのエフェクト画像EG1〜EG4を表示すると同時に全ての振動板ユニット78b1〜78b4を振動させることで、表示による演出と振動による演出を同期させている。
本例によれば、表示による演出と振動による演出を同期させることができるため、いずれか一方による演出を行う場合に比べて演出効果を高め、遊技者の意欲を持続させることができる場合がある。
<振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例7>
図114は、図113を用いて説明した演出の変形例を時系列で示した図であり、図114(f)〜図114(i)は、図113(f)〜図113(i)に対応している。
上記図113を用いて説明した演出では、予告演出において、保留連荘確定を示唆する画像(家紋を模した画像)KGを表示する演出の例を示したが、本例では、画像(家紋を模した画像)KGの表示を行うこと無く、振動による演出だけで、保留連荘確定を示唆するように構成している。
また、本例では、「大当り遊技の終了」も「振動による演出の開始条件」に設定している。図114(m)に示すタイミングでは、保留連荘確定を示唆する画像(家紋を模した画像)KGを表示するとともに大当り遊技が終了し、「振動による演出の開始条件」が成立していることから、主制御部300は、「振動パターン=パターンB」を示す外部端子板信号12を、外部端子板349を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターンB」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターンBの振動態様で振動椅子カバー90を振動させることで、振動椅子カバー90による演出を実行している。ここで、パターンBの振動態様とは、図114(m)〜同図(p)に示すように、4つの振動板ユニット78b1〜78b4の全てを振動させる振動態様である。
本例によれば、振動による演出によって保留連荘確定を示唆することができることに加えて、保留連荘大当りの変動と振動による演出を同時行うことができ、遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例>
次に、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例について説明する。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例1>
図115(a)は、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例1を説明するための説明図である。
本例では、パチンコ機100A〜100Eの各々に対して、子基板50A〜50Eを1:1で接続しているとともに、子基板50A〜50Eの各々に対して、振動椅子カバー78A〜78Eを1:1で配設している。
パチンコ機100A〜100Eの各々の主制御部300は、各々の外部端子板349を介して外部端子板信号12を、対応する子基板50A〜50Eに出力する。子基板50A〜50Eは、入力された外部端子板信号12に対応するコマンドを、対応する振動椅子カバー78A〜78Eの親基板(図示省略)に送信し、親基板が、振動椅子カバー78A〜78Eを振動させることで、振動による演出を実行する。
図115(a)に示す例では、パチンコ機100Aの主制御部300が、外部端子板349を介して外部端子板信号12を、対応する子基板50Aに出力し、子基板50Aが、入力された外部端子板信号12に対応するコマンドを、対応する振動椅子カバー78Aの親基板に送信し、親基板が、振動椅子カバー78Aを振動させることで、振動による演出を実行している。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例2>
図115(b)は、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例2を説明するための説明図である。
本例では、N(Nは正の整数。本例では、5)台のパチンコ機100A〜100Eに対して、1台の子基板50Aを接続しているとともに、1台の子基板50Aに対して、N(本例では、5)台の振動椅子カバー78A〜78Eを配設している。
パチンコ機100A〜100Eの各々の主制御部300は、各々の外部端子板349を介して外部端子板信号12を、共有する1台の子基板50Aに出力する。子基板50Aは、入力された外部端子板信号12に対応するコマンドを、外部端子板信号12を出力したパチンコ機(本例では、パチンコ機100A)に対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78A)の親基板に送信し、親基板が、対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78A)を振動させることで、振動による演出を実行する。
本例によれば、子基板の台数を削減することができ、コストの低減を図ることができ、振動による演出を導入し易いという利点がある。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例3>
図116(a)は、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例3を説明するための説明図である。
本例におけるパチンコ機100A〜100Eと、子基板50Aと、振動椅子カバー78A〜78Eの関係は、上述の具体例2と同じであるが、本例では、子基板50Aがパチンコ機100A〜100Eの内のいずれか1台から外部端子板信号12を入力した場合に、子基板50Aは、入力された外部端子板信号12に対応するコマンドを、パチンコ機100A〜100Eの全てに対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78A〜78E)の親基板に送信する。これにより、親基板が、対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78A〜78E)を振動させることで、振動による演出を実行する。
本例によれば、1台の遊技台から出力された外部端子板信号に基づいて、複数台の振動椅子カバーを振動させることができ、演出効果を高めることができる場合がある。また、子基板の台数を削減することができ、コストの低減を図ることができ、振動による演出を導入し易いという利点もある。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例4>
図116(b)は、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例4を説明するための説明図である。
本例におけるパチンコ機100A〜100Eと、子基板50Aと、振動椅子カバー78A〜78Eの関係は、上述の具体例2と同じであるが、本例では、子基板50Aがパチンコ機100A〜100Eの内の特定のパチンコ機(本例では、パチンコ機100A)から外部端子板信号12を入力した場合に、子基板50Aは、入力された外部端子板信号12に対応するコマンドを、当該特定のパチンコ機(パチンコ機100A)を除く他のパチンコ機(本例では、パチンコ機100B、100D)に対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78B、78D)の親基板に送信する。これにより、親基板が、対応する振動椅子カバー(本例では、振動椅子カバー78B、78D)を振動させることで、振動による演出を実行する。
本例によれば、1台の遊技台から出力された外部端子板信号に基づいて、当該遊技台以外の複数台の振動椅子カバーを振動させることができ、演出効果を高めることができる場合がある。また、子基板の台数を削減することができ、コストの低減を図ることができ、振動による演出を導入し易いという利点もある。
なお、本例では、特定のパチンコ機(パチンコ機100A)を除く他のパチンコ機(パチンコ機100B、100D)に対応する振動椅子カバーを振動させる例を示したが、他のパチンコ機は、パチンコ100Cやパチンコ機100Dでもよいし、特定のパチンコ機を除く他のパチンコ機のうちの1台、複数台、または全ての台に対応する振動椅子カバーを振動させてもよい。また、特定のパチンコ機を基準として特定の範囲に設置されたパチンコ機(例えば、特定のパチンコ機の左隣または/および右隣に設置されたパチンコ機、特定のパチンコ機と同じ遊技島に設置されたパチンコ機)対応する振動椅子カバーを振動させてもよい。
<遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例5>
図117(a)、(b)は、遊技用システム10を用いた振動椅子カバーによる演出の具体例5を説明するためのタイムチャートである。
本例では、遊技台100と子基板50(または遊技台100と親基板70)は、所定条件が成立した場合(本例では、電源が投入された場合)に、時間計測手段(例えば、ソフトウェアタイマ、ハードウェアタイマ)によって時間の計測を開始し、所定条件が成立してから所定時間が経過したときに「一斉演出」を行うように構成している。
ここで、本例の「一斉演出」とは、遊技台による一斉演出Aと、振動椅子カバー78による一斉演出A'によって構成される演出である。遊技台による一斉演出Aでは、複数の遊技台100の演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208、スピーカ、可動体など)を用いて、互いに関連する演出(例えば、個々の演出手段で同一の表示を行ったり、個々の演出手段から同一の音を出力したりする演出や、個々の演出手段で異なる表示を行ったり、個々の演出手段から異なる音を出力したりするが、全体としては纏まりのある演出など)を行う。
また、振動椅子カバー78による一斉演出A'では、複数の振動椅子カバー78を用いて、互いに関連する演出(例えば、個々の振動椅子カバー78を同一パターンの振動態様で振動させる演出や、個々の振動椅子カバー78を異なるパターンの振動態様で振動させる演出など)を行う。
図117(a)は、遊技台100と子基板50によって一斉演出を制御する例を示しており、本例では、遊技台100は、電源投入から所定時間が経過したときに、演出手段を用いて一斉演出Aを開始するとともに、子基板50は、電源投入から所定時間が経過したときに、一斉演出A'に対応するコマンドを、遊技台100に対応する振動椅子カバー78の親基板70に送信する。これにより、親基板70が、対応する振動椅子カバーを振動させることで一斉演出A'を開始する。
一方、図117(b)は、遊技台100と親基板70によって一斉演出を制御する例を示しており、本例では、遊技台100は、電源投入から所定時間が経過したときに、演出手段を用いて一斉演出Aを開始するとともに、親基板70は、電源投入から所定時間が経過したときに、振動椅子カバー78を振動させることで一斉演出A'を開始する。
なお、一斉演出を後述するスロットマシンに適用した場合、ボーナス中、AT中(押し順報知中)など遊技者にとって遊技媒体の払出に関連したり、特に遊技に集中したりするタイミングでは、一斉演出のタイミングが到来しても管理コンピュータ(ホールコン)から子基板に信号を出力しないように構成してもよい。
また、一斉演出は、管理コンピュータ(ホールコン)、遊技台、子基板のそれぞれが開始タイミングを計って行うことが好ましく、いずれか一つが基準となって、一斉演出開始用の信号を他に出力することで遊技台と遊技用装置の演出の同期を確実に行うことができる。なお、演出の同期とは、遊技台での演出と演出手段での演出が関連しているかのように行われていればよい。また、開始タイミングも必ず同じである必要はなく、例えば一方が先に行われてもよい。また、演出手段の演出(振動椅子カバーの振動)が先に行われた場合には、遊技台の演出の予告として機能することもできる。なお、複数の演出は、実行期間が重複してもよいし、一方が終わった後で他方が行われる構成であってもよい。
<他の遊技台の例>
本発明に係る遊技台は、パチンコ機に限定されるものではなく、例えば、複数種類の図柄が施された複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段と、を備えたスロットマシンなどにも好適である。
<他の遊技台の例/スロットマシン>
以下、本発明の実施形態1に係る遊技台の一例であるスロットマシン1000について説明する。図118は、スロットマシン1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。また、図119(a)は、スロットマシン1000が備える操作ボタンユニットの外観斜視図であり、図119(b)は、同操作ボタンユニットの平面図である。
図118に示すスロットマシン100は、本体1001と、本体1001の正面に取り付けられ、本体1001に対して開閉可能な前面扉1002と、を備える。本体1001の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1010、中リール1011、右リール1012)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1010乃至1012はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1010乃至1012が構成されている。リール1010乃至1012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1010乃至1012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1010乃至1012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1010乃至1012の背面には、図柄表示窓1013に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1000内部において各々のリール1010乃至1012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1010乃至1012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1020は、有効となる入賞ライン1014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1023は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1028は演出用のランプである。
ベットボタン1030乃至1032は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1031が押下されると2枚投入され、ベットボタン1032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1032はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1021が点灯する。
メダル投入口1041は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1030乃至1032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1041から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1025は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1026は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1025、遊技情報表示器1026、および、払出枚数表示器1027は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー1035は、リール1010乃至1012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1041に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1030乃至1032を操作して、スタートレバー1035を操作すると、リール1010乃至1012が回転を開始することとなる。スタートレバー1035に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1036には、ストップボタン1037乃至1039が設けられている。ストップボタン1037乃至1039は、スタートレバー1035の操作によって回転を開始したリール1010乃至1012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1010乃至1012に対応づけられている。以下、ストップボタン1037乃至1039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1037乃至1039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1037乃至1039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
ベットボタン1032の右横に配置された矩形状のチャンスボタン1100や、このチャンスボタン1100の右横に配置された操作ボタンユニット1046は、遊技者による各種操作に用いられる操作手段の一つである。操作ボタンユニット1046は、図119に拡大して示すように、矩形状のベース1050を有し、このベース1050上には、上ボタン1046Uと、下ボタン1046Dと、左ボタン1046Lと、右ボタン1046Rと、OKボタン1046Oと、クリアボタン1046Cと、が配置されている。
図119に戻って、メダル返却ボタン1033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1034は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1055から排出するためのボタンである。ドアキー孔1040は、スロットマシン1000の前面扉1002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット1036の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1062が設けられている。タイトルパネル1062の下部には、メダル払出口1055、メダルの受け皿1061が設けられている。
音孔1081はスロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1002の左右各部に設けられたサイドランプ1044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1002の上部には演出装置1060が配設されており、演出装置1060の上部には音孔1043が設けられている。この演出装置1060は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1063a、左シャッタ1063bからなるシャッタ(遮蔽装置)1063と、このシャッタ1063の奥側に配設された液晶表示装置1057(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1063a、左シャッタ1063bが液晶表示装置1057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1057の表示画面がスロットマシン1000正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例>
次に、図120〜図125を用いて、スロットマシン1000における振動椅子カバー78を用いた演出の具体例について説明する。
なお、各図において符号1057で示す長方形は、液晶表示装置(演出画像表示装置)1057を模式的に示したものである。また、この液晶表示装置(演出画像表示装置)1057の下方には、左リール1010、中リール1011、および右リール1012を配置した図柄表示窓1013を図示している。また、この図柄表示窓1013の左下近傍には、LEDからなる遊技情報表示器1026を模式的に図示し、図柄表示窓1013の右横近傍には、振動椅子カバー78が取り付けられた椅子に座る遊技者を模式的に図示している。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例1>
図120は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例1を時系列で示した図である。
図120(a)は、AT遊技中であって、左リール1010、中リール1011、および右リール1012が全て停止している状態である。本例では、「スタートレバー1035による遊技の開始操作」を、「リールによる演出の開始条件(第一の条件)」と「振動による演出の開始条件(第二の条件)」に設定している。
図120(a)に示す状態においてスタートレバー1035による遊技の開始操作が行われると、「リールによる演出の開始条件(第一の条件)」と「振動による演出の開始条件(第二の条件)」の両方を満たすことになることから、スロットマシン1000は、リール1010〜1012を用いた演出(本例では、ショートフリーズ演出)を開始するとともに、外部集中端子板(図示省略。パチンコ機100における外部端子板349に相当)を介して、所定の振動パターンを示す外部端子板信号12を子基板50に出力する。
この外部端子板信号12を受信した子基板50は、対応するコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、コマンドに対応する振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出を実行する。
図120(c)は、リール1010〜1012の通常回転中の状態であり、続く図120(d)は、ストップボタン1037乃至1039による第1停止操作により、左リール1010が停止された状態である。また、続く図120(e)は、ストップボタン1037乃至1039による第2停止操作により、右リール1012が停止された状態であり、続く図120(f)は、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作により、中リール1011が停止された状態である。
本例では、「ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作」を、「AT遊技回数の上乗せ抽選の実行条件(第三の条件)」と「振動による演出の終了条件(第四の条件)」に設定している。図120(f)に示すタイミングでは、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作が行われたことから、「振動による演出の終了条件(第四の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、「振動パターン=即時停止」を示す外部端子板信号12を、外部集中端子板を介して子基板50に出力している。これにより、図120(f)に示すタイミングでは、振動による演出が終了している。
また、図120(f)に示すタイミングでは、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作が行われたことから、「AT遊技回数の上乗せ抽選の実行条件(第三の条件)」も満たすことなり、スロットマシン1000は、AT遊技回数の上乗せ抽選を実行し、当該抽選の抽選結果(本例では、260回の加算を表す「+260」の文字)を液晶表示装置1057に表示しているとともに、遊技情報表示器1026を用いて、AT遊技回数の上乗せを示唆する表示(本例では、「06」の表示)を行っている。
本例によれば、振動による演出の終了によってAT遊技回数の上乗せを遊技者に報知することができるため、表示による報知(液晶表示装置1057による報知)だけを行う場合に比べて、遊技者にとって有利な情報を遊技者に確実に知らせることができる場合がある。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例2>
図121は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例2を時系列で示した図である。なお、図121(a)〜同図(e)に示す状態は、上記図120(a)〜同図(e)に示す状態と同一であるため、その説明は省略し、ここでは、図121(f)に示す状態について説明する。
図121(f)は、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作により、中リール1011が停止された結果、左リール1010の中段に「チェリー図柄」が停止表示され、右上り入賞ラインL1に「スイカ図柄」が3つ並んで停止表示された状態である。
本例では、「図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」に対応する入賞役と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」に対応する入賞役の両方に入賞したこと」を、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」に設定している。
図121(f)に示すタイミングでは、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作が行われたことから、「振動による演出の終了条件(第四の条件)」を満たすことなるが、図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」の両方が揃った(両方の入賞役に入賞した)ことから、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」も満たすことなり、スロットマシン1000は、外部集中端子板を介して、所定の振動パターンを示す外部端子板信号12を子基板50に出力する。
この外部端子板信号12を受信した子基板50は、対応するコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、コマンドに対応する振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出を実行する。
本例によれば、第3停止操作の後も振動による演出が継続されることによって、特定の入賞役に入賞したことを遊技者に報知することができるため、表示による報知(図柄表示窓1013による報知)だけを行う場合に比べて、遊技者有利な情報を確実に知らせることができる場合がある。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例3>
図122および図123は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例3を時系列で示した図である。
図122(a)〜同図(c)は、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作により、中リール1011が停止された結果、左リール1010の中段に「チェリー図柄」が停止表示され、右上り入賞ラインL1に「スイカ図柄」が3つ並んで停止表示された状態である。
本例では、「図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」に対応する入賞役と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」に対応する入賞役の両方に入賞したこと」を、「チャンス役報知と予告演出の開始条件(第五の条件)」に設定している。図122(c)に示すタイミングでは、図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」の両方が揃った(両方の入賞役に入賞した)ことから、「チャンス役報知と予告演出の開始条件(第五の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、遊技情報表示器1026を用いたチャンス役報知(本例では、右下隅に配置したドットのセグメントを点灯)を行うとともに、予告演出を開始している。
図122(d)〜図123(a)は、予告演出を実行している状態である。本例の予告演出では、主人公の殿のキャラクタがボーリングゲームを行い、ストライクを獲得する(ボーリングゲームに勝利する)までのアニメーションを実行している。
また、図123(c)〜同図(e)は、ストップボタン1037乃至1039の押し順を示唆する押し順ナビを実行している状態である。本例の押し順ナビでは、ストップボタン1037乃至1039を逆押しで停止操作(右ストップボタン1039→中ストップボタン1038→左ストップボタン1037の順番で停止操作)することを示唆する表示(本例では、「逆押しで7を狙え」という文字と図形の表示)を行っている。
図123(d)は、右ストップボタン1037による第1停止操作により、右リール1012が停止され、右リール1012の中段に「7図柄」が表示された状態であり、図123(e)は、中ストップボタン1038による第2停止操作により、中リール1011が停止され、中リール1011の中段に「7図柄」が表示された状態であり、図123(f)は、左ストップボタン1037による第3停止操作により、左リール1010が停止され、左リール1010の中段に「7図柄」が表示された状態である。
本例では、「図柄組合せ「7図柄−7図柄−7図柄」に対応する入賞役に入賞したこと」を、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」に設定している。図123(f)に示すタイミングでは、水平入賞ラインL2に図柄組合せ「7図柄−7図柄−7図柄」が揃った(入賞役に入賞した)ことから、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、外部集中端子板を介して、所定の振動パターンを示す外部端子板信号12を子基板50に出力する。
この外部端子板信号12を受信した子基板50は、対応するコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、コマンドに対応する振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出を実行する。
本例によれば、振動による演出によって特定の入賞役に入賞したことを遊技者に報知することができるため、表示による報知(図柄表示窓1013による報知)だけを行う場合に比べて、遊技者有利な情報を確実に知らせることができる場合がある。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例4>
図124は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例4を時系列で示した図である。
図124(a)は、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作により、中リール1011が停止された結果、左リール1010の中段に「チェリー図柄」が停止表示され、右上り入賞ラインに「スイカ図柄」が3つ並んで停止表示された状態である。
本例では、「図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」に対応する入賞役と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」に対応する入賞役の両方に入賞したこと」を、「チャンス役報知とガセ予告演出(偽の予告演出)の開始条件(第六の条件)」に設定している。
図124(a)に示すタイミングでは、図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」の両方が揃った(両方の入賞役に入賞した)ことから、「チャンス役報知とガセ予告演出(偽の予告演出)の開始条件(第六の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、遊技情報表示器1026を用いたチャンス役報知(本例では、右下隅に配置したドットのセグメントを点灯)を行うとともに、予告演出を開始している。
図124(b)〜同図(e)は、ガセ予告演出(偽の予告演出)を実行している状態である。本例のガセ予告演出(偽の予告演出)では、主人公の殿のキャラクタがボーリングゲームを行い、ストライクを逃す(ボーリングゲームに敗北する)までのアニメーションを実行している。
本例では、「図柄組合せ「7図柄−7図柄−7図柄」に対応する入賞役に入賞したこと」を、「振動による演出の開始条件」に設定しているが、当該条件を満たさないことから、スロットマシン1000は、外部集中端子板を介して、所定の振動パターンを示す外部端子板信号12を子基板50に出力することない。よって、本例では、振動椅子カバー78による演出は実行されることはない。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例5>
図125(a)〜同図(d)は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例5を時系列で示した図である。
図125(a)〜同図(c)は、ストップボタン1037乃至1039による第3停止操作により、中リール1011が停止された結果、左リール1010の中段に「チェリー図柄」が停止表示され、右上り入賞ラインに「スイカ図柄」が3つ並んで停止表示された状態である。
本例では、「図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」に対応する入賞役と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」に対応する入賞役の両方に入賞したこと」を、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」に設定している。図125(c)に示すタイミングでは、図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」と図柄組合せ「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」の両方が揃った(両方の入賞役に入賞した)ことから、「振動による演出の開始条件(第二の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、外部集中端子板を介して、所定の振動パターンを示す外部端子板信号12を子基板50に出する。
この外部端子板信号12を受信した子基板50は、対応するコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、コマンドに対応する振動態様で振動椅子カバー78を振動させることで、振動椅子カバー78による演出を実行する。
また、本例では、「ガセ予告演出の終了」を、「振動による演出の終了条件(第四の条件)」に設定している。図125(d)に示すタイミングでは、ガセ予告演出が終了したことから、「振動による演出の終了条件(第四の条件)」を満たすことなり、スロットマシン1000は、「振動パターン=即時停止」を示す外部端子板信号12を、外部集中端子板を介して子基板50に出力している。これにより、図125(d)に示すタイミングでは、振動による演出が終了している。
<スロットマシンにおける振動椅子カバーによる演出の具体例/具体例6>
図125(e)は、スロットマシン1000における振動椅子カバーによる演出の具体例6を時系列で示した図である。
本例の振動による演出では、図125(e)に示す振動椅子カバー90を用いる。この振動椅子カバー90は、4つの振動板ユニット78b1〜78b4を備えている。4つの振動板ユニット78bの内の第1振動板ユニット78b1は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、垂直方向上側に向けて配置され、第2振動板ユニット78b2は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、垂直方向下側に向けて配置されている。また、第3振動板ユニット78b3は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、水平方向左側に向けて配置され、第4振動板ユニット78b4は、振動椅子カバー90の中心部を基点として、水平方向右側に向けて配置されている。
図125(e)は、ボーナスに入賞した状態である。本例では、「ボーナスの入賞」を「振動による演出の開始条件」に設定している。本例では、図125(e)に示すタイミングでボーナスに入賞していることから、スロットマシン1000は、「振動パターン=パターンA」を示す外部端子板信号12を、外部集中端子板を介して子基板50に出力している。
また、この外部端子板信号12を受信した子基板50は、「振動パターン=パターンA」の情報を含むコマンドを親基板70に送信し、このコマンドを受信した親基板70は、パターンAの振動態様で振動椅子カバー90を振動させることで、振動椅子カバー90による演出を実行している。ここで、パターンAの振動態様とは、図125(e)に示すように、振動椅子カバー90の4つの振動板ユニット78b1〜78b4の全てを振動させる振動態様である。なお、ボーナスや特典の種類に応じて、振動椅子カバーの振動パターンや振動の強弱を変化させてもよい。
本例によれば、振動による演出によってボーナス役に入賞したことを遊技者に報知することができるため、表示による報知(図柄表示窓1013による報知)だけを行う場合に比べて、遊技者有利な情報を確実に知らせることができる場合がある。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技用装置(例えば、図76に示す遊技用装置35)は、遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)で行われる演出に関連した演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、図76に示す振動板76、振動モータ74)と、前記演出手段を少なくとも制御可能な演出制御手段(例えば、図76に示す子基板50、親基板70)と、を備えた遊技用装置であって、前記演出制御手段は、第一の信号(例えば、外部端子板信号12)を少なくとも受信可能な手段であり、前記第一の信号は、前記遊技台から外部に出力される複数種類の信号(例えば、外部端子板信号1〜12)のうちの少なくとも一の信号に関連する信号(例えば、外部端子板信号1〜12自体や、外部端子板信号1〜12に基づいて外部装置(管理コンピュータなど)によって生成される信号)であり、前記演出制御手段は、前記第一の信号に関連した前記演出手段の制御(例えば、振動、風)を実行可能な手段であり、前記演出制御手段は、前記演出手段と別体で設けられた手段(例えば、演出手段とは別のユニットであるが当該演出手段と有線(または無線)の通信によって一方向(または双方向)の通信が可能な手段や、演出手段が設置される場所(例えば、椅子)とは異なる場所(例えば、遊技島)に設けられている手段、演出手段が設置される物(例えば、椅子)とは異なる物(例えば、遊技台)に設けられている手段)である、ことを特徴とする遊技用装置である。
本実施形態に係る遊技用装置によれば、演出手段に特徴を持った遊技用装置を提供できる場合がある。また、演出手段を小型化できる場合がある。なお、前記演出制御手段は、前記第一の信号と異なる第二の信号に関連した前記演出手段の制御を実行可能な手段であってもよいし、前記演出手段(第一の演出手段)とは別の第二の演出手段の制御を実行可能な手段であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技用システム(例えば、図75に示す遊技用システム10)は遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)と、前記遊技台で行われる演出に関連した演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、図76に示す振動椅子カバー78)を備えた遊技用システムであって、前記演出手段は、第一の演出制御部(例えば、図76に示す子基板50)と、第二の演出制御部(例えば、図76に示す親基板70)と、演出実行部(例えば、図76に示す振動板76、振動モータ74)を含んで構成される手段であり、前記第一の演出制御部は、第一の信号(例えば、外部端子板信号12)を少なくとも受信可能な制御部であり、前記第一の信号は、前記遊技台から外部に出力される複数種類の信号(例えば、外部端子板信号1〜12)のうちの少なくとも一の信号に関連する信号(例えば、外部端子板信号1〜12自体や、外部端子板信号1〜12に基づいて外部装置(管理コンピュータなど)によって生成される信号)であり、前記第一の演出制御部は、受信した前記第一の信号の種類に応じて前記演出実行部を制御するための制御信号(以下、「第二の信号」という。例えば、コマンド)を前記第二の演出制御部に向けて送信可能な制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記第二の信号に応じたパターンで前記演出実行部に動作を実行させる制御部であり、前記第一の演出制御部は、無線通信により前記第二の信号を前記第二の演出制御部に向けて送信する制御部であり、前記第一の演出制御部は、前記遊技台または前記遊技台が設置される設置部(例えば、上部タンクに貯留された遊技媒体を各遊技台に供給する補給樋や、各遊技台から排出された遊技媒体を回収する回収通路や、遊技台を固定するためのフレーム)の側に設けられた制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記演出手段が取り付けられる側(例えば、椅子40の側)に設けられた制御部である、ことを特徴とする遊技用システムである。
本実施形態に係る遊技用システムによれば、演出手段に特徴を持った遊技用システムを提供できる場合がある。
また、前記演出手段は、遊技者と接触可能な接触手段(例えば、椅子40)に設けられた手段であり、前記演出制御手段は、少なくとも一部が、前記遊技台または前記遊技台が設置される設置部(例えば、上部タンクに貯留された遊技媒体を各遊技台に供給する補給樋や、各遊技台から排出された遊技媒体を回収する回収通路や、遊技台を固定するためのフレーム)の側に設けられた手段であってもよい。
また、前記演出制御手段は、第一の演出制御部(例えば、図76に示す子基板50)と第二の演出制御部(例えば、図76に示す親基板70)とで少なくとも構成される制御手段であり、前記第一の演出制御部は、前記遊技台または前記設置部の側に設けられた制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記接触手段の側に設けられた制御部であってもよい。
このような構成とすれば、第一の演出制御部を遊技台または遊技台が取り付けられる部材に設けることで、接触手段の側の省スペース化を実現できる場合がある。
また、前記第一の演出制御部は、前記第一の信号を少なくとも受信可能な制御部であり、前記第一の演出制御部は、入力した前記第一の信号に関連した制御信号(以下、「第二の信号」という。)を前記第二の演出制御部に向けて送信可能な制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記第二の信号に応じて前記演出手段の制御を実行可能な手段であってもよい。
また、前記第一の演出制御部と前記第二の演出制御部は、異なる電源(例えば、図76に示すAC電源と電池72)から電源が供給される制御部であってもよい。また、第一の演出制御部と第二の演出制御部は同じ電源(例えば、図76に示すAC電源)から電源が供給される構成であってもよい。また、前記第一の演出制御部は、第一の電源から電源(例えば、図76に示すAC電源)が供給される制御部であり、前記第二の演出制御部は、第二の電源(例えば、図76に示す電池72)から電源が供給される制御部であり、前記第一の電源は、前記遊技台の電源(例えば、図示しない遊技店の電源)とは異なる電源であり、前記第二の電源は、前記遊技台の電源とは異なる電源であってもよい。
また、複数の前記遊技台を設置可能な遊技島(例えば、図75に示す遊技島30)を備え、前記第一の演出制御部は、一の前記遊技台に対して一つ設けられた制御部であり、前記第二の演出制御部は、一の前記接触手段に対して一つ設けられた制御部であり、前記演出手段は、一の前記接触手段に対して一つ設けられた手段であってもよい。
このような構成とすれば、遊技台毎に異なる演出を行うことが可能で、柔軟に演出を提供できる場合がある。
なお、第一の演出制御部の数と、第二の演出制御部の数が同数であればよく、例えば、遊技島の中の演出手段(例えば、振動椅子カバー78)が設けられている椅子と、設けられていない椅子を混在させ、遊技する遊技台によっては演出手段の演出が行われない構成であってもよい。このような構成とすれば、遊技者が任意に選択できる場合がある。
また、複数の前記遊技台を設置可能な遊技島(例えば、図75に示す遊技島30や、補給樋を覆い隠すための幕板や、遊技球を収容する収容箱(ドル箱)を載置可能な膳板や、遊技台と床面との間に配置される腰板や、椅子や、遊技者が通行可能な通路))を備え、前記第一の演出制御部(例えば、図115(b)に示す子基板50A)は、複数の前記遊技台に対して一つ設けられた制御部であり、前記第二の演出制御部(例えば、図115(b)に示す振動椅子カバー78A〜78Eの親基板)は、一の前記接触手段に対して一つ設けられた制御部であり、前記演出手段は、一の前記接触手段に対して一つ設けられた手段であってもよい。
このような構成とすれば、第一の演出手段を共有することができ、低コスト化や遊技店内の省スペース化を図ることができる場合がある。
また、複数の前記遊技台のうちの少なくとも一つは、第一の遊技台であり、複数の前記遊技台のうちの前記第一の遊技台とは別の少なくとも一つは、第二の遊技台(例えば、図116(a)に示すパチンコ機100B)であり、(前記第一の遊技台または第二の遊技台における)前記第一の演出制御部は、前記第一の遊技台に対応する前記第一の信号に関連した前記第二の信号を、該第一の遊技台に対応する前記接触手段に設けられた前記第二の演出制御部(例えば、図116(a)に示す振動椅子カバー78Aの親基板)に向けて送信可能な制御部であり、(前記第一の遊技台または第二の遊技台における)前記第一の演出制御部は、前記第二の遊技台に対応する前記第一の信号に関連した前記第二の信号を、該第二の遊技台に対応する前記接触手段に設けられた前記第二の演出制御部(例えば、図116(a)に示す振動椅子カバー78Bの親基板)に向けて送信可能な制御部であってもよい。
このような構成とすれば、遊技台と対応する演出手段を関連づけることができ、関連した演出を行うことができる場合がある。
なお、第一の演出制御部の数が第二の演出制御部の数よりも少なければよく、例えば、遊技島の中で第一の演出制御部一つに対して二つ以上の第二の演出制御部が対応している箇所があればよい。また、遊技島のレイアウト等によっては1対1の関係や複数対1の関係が混在する場合があってもよい。また、前記第二の演出制御部は、一の前記演出手段に対して一つ設けられた手段であってもよい。
また、複数の前記遊技台のうちの少なくとも一つは、第一の遊技台であり、複数の前記遊技台のうちの前記第一の遊技台とは別の少なくとも一つは、第二の遊技台(例えば、図116(a)に示すパチンコ機100B)であり、(前記第一の遊技台または第二の遊技台における)前記第一の演出制御部(例えば、図116(b)に示す子基板50A)は、前記第一の遊技台(例えば、図116(b)に示すパチンコ機100A)に対応する前記第一の信号に関連した前記第二の信号を、前記第二の遊技台(例えば、図116(b)に示すパチンコ機100B)に対応する前記接触手段に設けられた前記第二の演出制御部(例えば、図116(a)に示す振動椅子カバー78Bの親基板)に向けて送信可能な制御部であり、(前記第一の遊技台または第二の遊技台における)前記第一の演出制御部は、前記第二の遊技台に対応する前記第一の信号に関連した前記第二の信号を、前記第一の遊技台に対応する前記接触手段に設けられた前記第二の演出制御部に向けて送信可能な制御部であってもよい。
このような構成とすれば、他の遊技台に関連した演出を実行できる場合がある。また、演出手段による演出を一斉演出等に使用できる場合がある。
また、前記第一の演出制御部は、第一の基板(例えば、図88に示す子基板50)を含んで構成される制御部であり、前記遊技台は、前記第一の信号を外部端子板(例えば、図88に示す外部端子板349)から出力可能であり、前記遊技台または前記設置部の側には、前記外部端子板の近傍に前記第一の基板を収容可能な収容部(例えば、図88に示す収容ケース51)が設けられていてもよい。
このような構成とすれば、遊技台と第一の基板との間の配線が短く済み、第一の信号にノイズが加わるのを防止することができ、第一の信号を確実に入力できる場合がある。
また、前記第一の演出制御部は、無線通信により前記第二の信号を前記第二の演出制御部に向けて送信する制御部であってもよい。
このような構成とすれば、配線作業の手間を省くことができる上に、遊技店内において配線が邪魔になることがない。なお、第一の演出制御部は有線により制御信号を第二の演出制御部に送信する制御部であってもよい。
また、前記演出手段は、振動板(例えば、図76に示す振動板76)と該振動板を振動させるための駆動源(例えば、図76に示す振動モータ74や、偏心モータ、振動スピーカ、ソレノイド、低周波、圧電素子)を含んで構成された手段であってもよい。また、前記演出手段は、風を発生させることが少なくとも可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、振動や風は遊技者が触感として感じることができるので、遊技者を遊技台に集中させながらも、演出手段の動作を遊技者に体感させやすくすることができる場合がある。なお、風発生機能(例えば、プロペラの回転など)によって風と振動や、風によって芳香させるような風と香りなど、複数の演出を同時に行うことが可能な構成であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技用装置(例えば、図76に示す遊技用装置)は、遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)で行われる演出に関連した演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、図78に示す振動椅子カバー78)と、遊技者と接触可能な接触手段(例えば、図78に示す椅子40)と、を備えた遊技用装置であって、前記演出手段は、前記接触手段に着脱可能に構成された手段であり、前記演出手段は、該演出手段が前記接触手段に取り付けられた状態において遊技者と接触可能な手段である、ことを特徴とする遊技用装置である。
本実施形態に係る遊技用装置によれば、演出手段に特徴を持った遊技用装置を提供できる場合がある。また、遊技台とは別に備えた演出手段を遊技者に接触させて遊技者に演出を伝えることができる場合がある。なお、接触手段は、遊技台の一部品であって遊技者が操作可能な操作手段であってもよい(例えば、球発射ハンドル、演出ボタン、下皿の球抜きボタン、スロットの停止ボタンや演出ボタン、クレジット精算ボタンなど)。
また、本実施形態に係る遊技用装置(例えば、図75に示す遊技用システム)は、遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)と、前記遊技台で行われる演出に関連した演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、図78に示す振動椅子カバー78)を備えた遊技用システムであって、前記演出手段は、第一の演出制御部(例えば、図76に示す子基板50)と、第二の演出制御部(例えば、図76に示す親基板70)と、演出実行部(例えば、図76に示す振動板76、振動モータ74)を含んで構成される手段であり、前記遊技台は、遊技に関連する信号(以下、「第一の信号」という。例えば、外部端子板信号12)を前記第一の演出制御部に送信可能であり、前記第一の演出制御部は、受信した前記第一の信号の種類に応じて前記演出実行部を制御するための制御信号(以下、「第二の信号」という。例えば、コマンド)を前記第二の演出制御部に向けて送信可能な制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記制御信号に応じたパターンで前記演出実行部に動作を実行させる制御部であり、前記第一の演出制御部は、無線通信により前記第二の信号を前記第二の演出制御部に向けて送信する制御部であり、前記第一の演出制御部と前記第二の演出制御部は、異なる電源(例えば、図76に示すAC電源と電池72)から電源が供給される、ことを特徴とする遊技用システムである。
本実施形態に係る遊技用システムによれば、演出手段に特徴を持った遊技用システムを提供できる場合がある。
また、前記接触手段は、前記演出手段が前記接触手段に取り付けられていない状態において遊技者と接触可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、演出手段の有無を遊技者が容易に確認できる場合がある。例えば、振動による演出の場合、演出手段が搭載されていれば何か演出が起こるという意味で興趣を向上させることができるが、極度にびっくりさせないようにできる場合がある。
また、前記演出手段は、前記接触手段(例えば、(球発射ハンドルの近傍に配置される)ハンドレスト)をカバーするカバー部材を含んで構成される手段であり、前記接触手段は、前記演出手段が前記接触手段に取り付けられていない状態において遊技者と接触しない手段であってもよい。
また、前記演出手段は、前記接触手段の一部(例えば、図80に示す肘掛け部41a)をカバーするカバー部材を含んで構成される手段であり、前記接触手段は、前記演出手段が前記接触手段に取り付けられていない状態において遊技者と接触可能な手段であってもよい。
また、前記演出手段は、演出を実行する演出実行部と、前記演出実行部を制御する演出制御部を含んで構成された手段であり、前記演出実行部は、前記接触手段に着脱可能であり、前記演出実行部は、前記演出手段が前記接触手段に取り付けられた状態において遊技者と接触可能であり、前記演出制御部は、前記演出実行部と異なる位置に設けられた制御部であってもよい。
このような構成とすれば、接触手段に着脱可能とされる演出実行部を軽量化したりコンパクトにしたりすることができる場合がある。なお、演出実行部は着脱可能で演出制御部は接触手段に内蔵されていてもよいし、演出制御部の少なくとも一部が演出実行部と異なる位置であればよいし、全て一体化されていてもよい。
また、前記演出制御部は、第一の演出制御部(例えば、図76に示す子基板50)と第二の演出制御部(例えば、図76に示す親基板70)を含んで構成された制御部であり、前記第一の演出制御部は、前記遊技台または前記遊技台が設置される設置部(例えば、上部タンクに貯留された遊技媒体を各遊技台に供給する補給樋や、各遊技台から排出された遊技媒体を回収する回収通路や、遊技台を固定するためのフレーム)の側に設けられた制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記接触手段の側に設けられた制御部であり、前記第一の演出制御部と前記第二の演出制御部は、異なる電源(例えば、図76に示すAC電源と電池72)から電源が供給される制御部であってもよい。
このような構成とすれば、第一の演出制御部と第二の演出制御部のうちのいずれかの故障時に容易に故障部分を特定することができる場合がある。なお、第一の演出制御部と第二の演出制御部は同じ電源(例えば、図76に示すAC電源)から電源が供給される構成であってもよい。また、前記第一の演出制御部は、第一の電源から電源(例えば、図76に示すAC電源)が供給される制御部であり、前記第二の演出制御部は、第二の電源(例えば、図76に示す電池72)から電源が供給される制御部であり、前記第一の電源は、前記遊技台の電源(例えば、図示しない遊技店の電源)とは異なる電源であり、前記第二の電源は、前記遊技台の電源とは異なる電源であってもよい。
また、前記第一の演出制御部は、前記遊技台または遊技店の管理装置からの信号(以下、「第一の信号」という。例えば、外部端子板信号12)を受信可能な制御部であり、前記第一の演出制御部は、前記第一の信号の種類に応じて前記演出実行部を制御するための制御信号(以下、「第二の信号」という。例えば、コマンド)を前記第二の演出制御部に向けて送信可能な制御部であり、前記第二の演出制御部は、前記第二の信号に応じたパターンで前記演出実行部に動作を実行させる制御部であってもよい。
このような構成とすれば、演出手段は、遊技台や遊技台からの信号を受信する管理コンピュータ(ホールコン)からの信号に関連して制御される場合があり、遊技台や、他の遊技台を含む複数の遊技台に関連した演出動作を行うことができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)は、主制御手段(例えば、図86に示す主制御部300)と、演出制御手段(例えば、第1副制御部)と、遊技台の外部へ信号を出力可能な外部出力手段(例えば、図86に示す外部端子板349)と、を備えた遊技台であって、前記外部出力手段は、複数(例えば、12個)の出力ポートが設けられた手段であり、前記主制御手段は、前記外部出力手段に複数種類の外部出力信号(例えば、外部端子板信号1〜12)を少なくとも出力可能な手段であり、前記複数種類の外部出力信号の一部は、演出動作を指示する信号(例えば、外部端子板信号12)であり、前記主制御手段は、前記演出制御手段に複数種類の演出制御信号(例えば、サブコマンド(制御コマンド))を出力可能な手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、主制御手段による信号の出力先が複数あることにより、送信する信号にバリエーションを持たせることができる場合がある。
また、前記複数種類の外部出力信号のうちの一つは、第一の種類の外部出力信号(例えば、図87に示す外部端子板信号3)であり、前記複数種類の外部出力信号のうちの一つは、前記第一の種類の外部出力信号とは別の第二の種類の外部出力信号(例えば、図87に示す外部端子板信号12)であり、前記主制御手段により前記複数種類の外部出力信号のうちの第一の種類の外部出力信号が前記外部出力手段に入力されることで、該第一の種類の外部出力信号が、該外部出力手段の前記複数の出力ポートのうちの一つのポートから該第一の種類の外部出力信号の出力先(例えば、データ表示器20)へ出力可能な状態となるように構成され、前記主制御手段により前記複数種類の外部出力信号のうちの第二の種類の外部出力信号が前記外部出力手段に入力されることで、該第二の種類の外部出力信号が、該外部出力手段の前記複数の出力ポートのうちの一つのポートから前記第二の種類の外部出力信号の出力先(例えば、子基板50)へ出力可能な状態となるように構成され、前記第二の種類の外部出力信号の出力先は、前記第一の種類の外部出力信号の出力先と異なる出力先であってもよい。
このような構成とすれば、外部出力手段から出力される信号の出力先を複数有することで、遊技台の外部への情報出力についてバリエーションを持たせることができる場合がある。
また、前記複数種類の演出制御信号のうちの一の信号は、第一の種類の演出制御信号(例えば、図柄変動開始コマンド)であり、前記複数種類の演出制御信号のうちの一の信号は、第二の種類の演出制御信号(例えば、大当り開始コマンド)であり、前記第二の種類の演出制御信号は、前記第一の種類の演出制御信号と異なる信号であり、前記主制御手段により前記第一の種類の演出制御信号が出力される条件(例えば、特図の変動表示を開始する場合)が、該主制御手段により前記第二の種類の演出制御信号が出力される条件(例えば、大当り遊技を開始する場合)と異なるように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、出力条件が異なる複数の演出制御信号があることで、その演出制御信号を利用した遊技台での演出にバリエーションを持たせ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。なお、主制御手段は、3以上の演出制御信号が送信可能な手段であってもよい。
また、前記第一の種類の外部出力信号(例えば、図柄変動開始コマンド)は、前記第一の種類の演出制御信号(例えば、図96に示す「強振動1秒」に対応する外部端子板信号12)と関連する信号(例えば、特図の図柄変動開始を契機として出力される信号)であってもよい。
このような構成とすれば、外部出力信号と演出制御信号が関連していることで、演出のバリエーションを増加させることができる場合がある。
また、前記主制御手段は、図柄変動制御(例えば、特図や普図の変動表示)を少なくとも実行可能な手段であり、前記主制御手段による前記図柄変動制御が実行されていないときにのみ該主制御手段が前記外部出力手段に前記第一の種類の外部出力信号を出力するように構成され、前記主制御手段による前記図柄変動制御が実行されていないときにのみ該主制御手段が前記演出制御手段に前記第一の種類の演出制御信号を出力するように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、図柄変動中に外部へ第一の信号が出力されることによる遊技者へ不利益を与えることを回避することができる場合がある。
また、本実施例の遊技台では、主制御部300から外部端子板信号の出力中に電断し、復帰起動された場合は、主制御部300は復電後に外部端子板信号の続きから出力(例えば、外部端子板信号を400ms出力する場合に、300ms出力したところで電断復電すると、残りの100msを出力する)するようにしているが、復帰時であっても破棄するようにしてもよく、また、出力する信号の最初から送信するようにしてもよい。
また、電源投入時に初期起動と判断された場合は破棄するようにしてもよい。また、一部の信号(例えば、外部端子板信号1〜11)は、電断復帰後に続きから送信するようにしてもよく、それ以外の信号(例えば、外部端子板信号12)は、復帰時に残りの信号を破棄するようにしてもよい。また、外部端子板信号12が送信されてから、あらかじめ定められた期間(例えば、2秒間)は、外部端子板信号12を送信しないようにしてもよい。この場合、子基板側のノイズによる誤検知を防ぐことができる場合がある。また、主制御部300から外部端子板信号12を送信する通信方式は、パラレル通信であるが、シリアル通信であってもよい。
また、特図停止後に表示手段にて大当りの可能性を示唆する場合は、図柄停止から液晶報知までの間で報知するようにしてもよい。また、払出数に応じて外部端子板信号12を出力するようにしてもよい。また、子基板50に外部端子板信号12が出力される場合に、当該変動や先読みにおける特定の演出の特定タイミングや、演出可動手段が特定動作パターンの時、音やランプの出力・消音(発光)時や曲の特定タイミングなどと同期するようにしてもよい。
また、遊技用装置35に、スピーカやタッチセンサを搭載してもよい。また、大当り中や変動中に遊技台から出力される音(曲)や表示(演出表示、エラー表示など)に合わせて演出動作を行ってもよい。また、外部端子板信号12を受信した場合に、子基板または親基板により振動する確率を決定してもよい。また、信号を受信しても、振動しないことがあってもよい。また、電源オン時に起動動作を行うようにしてもよい。また、遊技者がいると判断された場合にのみ振動するようにしてもよい。また、遊技者の有無にかかわらず、親基板がコマンドが受信した場合は、振動するようにしてもよい。
また、遊技台側の電断により外部端子板信号12の送信が途中で中断してしまった場合、子基板によりあらかじめ設定されている信号長に近い信号長に対応するコマンドを送信するようにしてもよい(例えば、信号長が196msの時にコマンド9が、信号長が208msのときにコマンド10が設定されている場合において、信号長202msが送信された場合は、コマンド10を送信するように、あらかじめ設定するようにしてもよい)。
また、遊技台から送信される信号長の最大設定値よりも長い信号を子基板が受信した場合は、信号を破棄するようにしてもよく、最大設定値に対応するコマンドを親基板へ送信するようにしてもよい。
また、第一の種類の信号(第一の種類の外部出力信号)の出力先とは、遊技用装置(例えば、データ表示器、島設備に設けられた中継機器。以下、同様)の複数あるポートのうちの一つのポート(以下、「第一のポート」という。)のことであり、第二の種類の信号(第二の種類の外部出力信号)の出力先とは、該遊技用装置の複数あるポートのうちの該第一のポートとは別のポート(以下、「第二のポート」という。)のことであってもよい。ここで、遊技用装置とは、遊技台の外部に設けられた装置のことである。
また、第一の種類の信号(第一の種類の外部出力信号)の出力先とは、第一の遊技用装置(例えば、子基板)のポートのことであり、第二の種類の信号(第二の種類の外部出力信号)の出力先とは、該第一の遊技用装置とは別の第二の遊技用装置(例えば、データ表示器のポート、島設備に設けられた中継機器)のポートのことであってもよい。ここで、第一の遊技用装置および第二の遊技用装置とは、遊技台の外部に設けられた装置のことである。
また、主制御手段は、外部出力手段に演出動作を指示する信号以外の信号(例えば、外端板信号1〜11)を出力する手段であってもよいし、主基板(例えば、主制御部300の少なくとも一部を構成する基板。以下、同様)と払出制御基板(例えば、払出制御部600の少なくとも一部を構成する基板。以下、同様)から構成される手段のことであってもよい。また、主制御手段は、主基板のみから構成される手段のことであってもよいし、払出制御基板のみから構成される手段のことであってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図82に示すパチンコ機100、図118に示すスロットマシン1000)は、制御手段(例えば、図86に示す主制御部300)と、遊技台の外部へ信号を出力可能な外部出力手段(例えば、図86に示す外部端子板349)と、を備えた遊技台であって、前記外部出力手段は、複数(例えば、12個)の出力ポートが設けられた手段であり、前記制御手段は、前記外部出力手段に複数種類の信号(例えば、図87に示す外部端子板信号1〜12)を少なくとも出力可能な手段であり、前記複数種類の信号のうちの一つは、第一の種類の信号であり、前記複数種類の信号のうちの一つは、第二の種類の信号であり、前記第二の種類の信号は、前記第一の種類の信号と異なる信号であり、前記制御手段により前記第一の種類の信号(例えば、図87に示す外部端子板信号3)が前記外部出力手段に入力されることで、該第一の種類の信号が、該外部出力手段を経て該第一の種類の信号の出力先へ出力可能な状態となるように構成され、前記制御手段により前記第二の種類の信号(例えば、図87に示す外部端子板信号12)が前記外部出力手段に入力されることで、該第二の種類の信号が、該外部出力手段を経て該第二の種類の信号の出力先へ出力可能な状態となるように構成されており、前記第二の種類の外部出力信号の出力先は、前記第一の種類の外部出力信号の出力先と異なる出力先である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、外部出力手段から出力される信号の出力先を複数有することで、遊技台の外部への情報出力についてバリエーションを持たせることができる場合がある。
なお、第一の種類の信号は、第二の種類の信号と異なる種類の信号であるが、同じ種類の信号でもよい。また、「第一の種類の信号(または第二の種類の信号)が外部出力手段を経て第一の種類の信号(または第二の種類の信号)の出力先へ出力可能な状態となるように構成される」とは、第一の種類の信号(または第二の種類の信号)が外部出力手段を経由して、第一の種類の信号(または第二の種類の信号)の出力先へ出力される(または、出力された)ことを示していてもよい。また、第一の種類の信号(または第二の種類の信号)が外部装置に入力され、外部出力手段から制御的に出力される(または出力された)ことを示していてもよい。また、本発明に係る「複数種類の信号」は、3種類以上の信号であってもよい。
また、前記制御手段とは、遊技の進行に関する制御を少なくとも実行可能な主制御手段(例えば、図85に示す主制御部300)のことであり、前記主制御手段による図柄停止制御が実行された後に、該主制御手段により前記第一の種類の信号が出力されるものであってもよい。
このような構成とすれば、図柄停止制御が実行された後に遊技台の外部へ第一の種類の信号が出力されることで、遊技者に不利益を与えることを回避することができる場合がある。
なお、第一の種類の信号が出力されるタイミングは、図柄停止制御の実行前であってもよい。また、第一の種類の信号の出力されるタイミングは、次の(1)〜(3)のいずれかであってもよい。(1)主制御部が各制御に関する処理(例えば、図柄停止制御、図柄変動開始制御、大当り開始制御、大当り終了制御、アタッカ開放制御、アタッカ閉鎖制御、各種エラーフラグの設定制御、図柄変動中制御、遊技状態(大当り/電サポ・非電サポ/確変・通常など)の設定制御、抽選制御。但し、抽選制御は除いてもよい)を実行したとき、(2)各制御の実行から所定時間が経過したとき、(3)サブコマンド(例えば、電源投入、遊技状態、入賞、発射位置、アウト球、先読み、変動開始、変動停止、当り開始、当り終了、アタッカ開放、アタッカ閉鎖、エラー(主制御・払出制御)など)を主制御が送信した後。また、制御手段は、サブ制御手段(第1副制御部400)であってもよいし、払出制御手段(払出制御部600)であってもよい。
また、表示手段(例えば、図84に示す装飾図柄表示装置208、図118に示す液晶表示装置1057)を備え、前記制御手段は、図柄抽選に関する制御を少なくとも実行可能な手段であり、前記制御手段による前記図柄抽選により、複数の図柄の中から一の図柄(以下、「第一の図柄」という。例えば、特図A)が決定され、前記第一の図柄が前記表示手段に停止表示された際に、前記制御手段が前記外部出力手段に前記第一の種類の信号のうちの前記第一の図柄に対応した信号(例えば、図87に示す図柄確定回数情報信号)を出力するものであってもよい。
このような構成とすれば、図柄に対応した信号を利用し、遊技台の外部でも図柄に対応したアウトプットを行うことができる場合がある。なお、図柄は普図や装飾図柄であってもよい。また、図柄に限らず、他の情報(変動時間の抽選テーブルや、特図種別(大当り(大当り1、2、3)、はずれ、小当り)など)に対応して、第一の信号を出力するように構成してもよい。また、複数の図柄の情報に基づいて、対応する第一の信号を決定するようにしてもよい。また、図柄に代えて、図柄の組合せとしてもよい。
また、前記制御手段による前記図柄抽選により、前記複数の図柄の中から前記第一の図柄とは別の一の図柄(以下、「第二の図柄」という。例えば、特図a)が決定され、前記第二の図柄が前記表示手段に停止表示された際に、前記制御手段が前記外部出力手段に前記第一の種類の信号のうちの前記第二の図柄に対応した信号(例えば、図87に示す大当り3情報信号)を出力するものであってもよい。
このような構成とすれば、図柄に対応した信号が複数あることで、遊技台の外部でも図柄に対応したアウトプットのパターンを増加させることができる場合がある。
なお、前記第二の図柄は、特図aに限定されるものではなく、上記図89(a)を用いて説明した特図B(15R大当り図柄)、特図C(小当り図柄)、または特図D(はずれ図柄)や、上記図89(b)を用いて説明した特図b(15R大当り図柄)、または、特図c(はずれ図柄)でもよい。また、特図Aと図柄種別は同じであるが、特図表示装置に表示される図柄組合せが異なる特図でもよいし、特図Aと同じ「15R特別大当り図柄」であるが、図柄種別が異なる特図でもよい。
また、前記制御手段は、図柄変動制御(例えば、特図や普図の変動表示)を少なくとも実行可能な手段であり、前記制御手段による前記図柄変動制御の実行されていないときにのみ該制御手段が前記外部出力手段に前記第一の種類の信号を出力するように構成されていてもよい。
このような構成とすれば、図柄変動中に外部へ第一の信号が出力されることによる遊技者へ不利益を与えることを回避することができる場合がある。なお、図柄変動制御中において、第一の種類の信号を出力してもよい。また、大当り開始制御の実行から大当り終了制御(大当り中)が実行されるまでの間のみ、第一の信号が出力されるようにしてもよい。また、上記の制御の実行中以外であっても第一の信号が出力されるように構成されていてもよい。例えば、図柄停止制御中も第一の信号が出力されるようにしてもよい。
<<実施形態4>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態4に係る遊技台(例えば、ぱちんこ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図126〜図181に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図126〜図181に示す符号を優先する。また、本実施形態の実施例の記号(実施例A、B・・・)およびこれらの説明に用いる符号も、原則として本実施形態の説明のみに用いることとするが、本実施形態の各実施例および他の実施形態の各実施例は互いに組み合わせて適用することができる。また、複数の図面において同様のタイミングを示している図面がある場合には、重複する説明を省略する場合がある。
<全体構成>
まず、図126を用いて、本発明の一実施形態に係るぱちんこ機100の全体構成について説明する。なお、同図はぱちんこ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
ぱちんこ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技台設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技台基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにぱちんこ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、ぱちんこ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図127は、図126のぱちんこ機100を背面側から見た外観図である。ぱちんこ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してぱちんこ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、ぱちんこ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図128は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、ぱちんこ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このぱちんこ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、ぱちんこ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図129を用いて、このぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にぱちんこ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<第1副制御部>
次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
<第2副制御部>
次に、ぱちんこ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、ぱちんこ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、ぱちんこ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、ぱちんこ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図130(a)〜(c)を用いて、ぱちんこ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されており、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図K」は16ラウンド(16R)特別大当たり図柄(以下、16R特別大当りや16R確変ともいう)である。
る。本実施形態のぱちんこ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」、「特図K」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」、「特図B」、「特図K」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のぱちんこ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図130(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当りに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。。「特図K」の16R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾5−装飾5−装飾5」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図130(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図131を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図131に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、ぱちんこ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図129に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図132を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図129に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図130(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図130(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図はずれフラグがオンされる。この普図はずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動時間を、普図変動時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、ステップS225およびステップS227では、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図130(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、ぱちんこ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、ステップS229およびステップS231として、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。特図関連抽選処理については、後で詳述する。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してぱちんこ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図131に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図131に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図133を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
<第1副制御部メイン処理>
まず、第1副制御部400のメイン処理のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426を監視し、チャンスボタン136の押下を検出した場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。詳細は後述するが、本実施形態では、特図および装飾図柄の変動表示中に、チャンスボタン136の押下操作の受付を可能とするボタン受付期間を設けている。このボタン受付期間では、変動開始から所定時間が経過した時点(例えば、図1307(b)のt0秒が経過した時点)で計時を開始するものとする。
また、このボタン受付期間の開始時に、チャンスボタン136の押下操作の受付が可能であることを遊技者に報知するための演出データを準備し、後述する画像制御処理において、例えば、図1308(b)に示すような報知(この例では、チャンスボタン136を模した画像の表示)を行う。また、ボタン受付期間中にチャンスボタン136の押下を検出した場合には、予告を行うための演出データを準備し、後述する画像制御処理において、例えば、図1308(d)の右側に示すような予告(この例では、「激アツだ!!」という文字表示)を行う。そして、ボタン受付期間(例えば、6秒)の経過後に計時を終了するとともに、ボタン受付期間の報知や予告を消去するための処理を行う。
ステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
<第1副制御部コマンド受信割込処理>
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<第1副制御部タイマ割込処理>
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図133(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。続くステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第1副制御部画像制御処理>
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図134を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
<第2副制御部メイン処理>
まず、第2副制御部500のメイン処理のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS713では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
<第2副制御部コマンド受信割込処理>
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<第2副制御部タイマ割込処理>
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図133(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出手段による演出の一例>
以下、図135〜図181を参照して、本発明の一実施形態に係る、演出手段による演出の一例について、説明する。
図135は、表示手段(装飾図柄表示装置208)における本実施形態の演出の一例を示す概要図である。
本実施形態の遊技台は、同図(a)に示すように、予め定められたタイミング(例えば、一定の周期)で実行される演出Aと、同図(b)に示すように、任意のタイミングで(例えば、非周期的に)実行される演出Bとをいずれも、実行可能である。演出Aは例えば、電源投入から所定時間(例えば、1時間)毎に、ホールに導入された同機種の遊技台が全台一斉に特別演出を繰り出す一斉演出(島一斉演出、同調演出、同期演出ともいう)であり、演出Bは演出Aとは異なる演出であって、例えば、大当り中や確変中など遊技者が有利な状態である場合に実行される演出である。演出Bは大当り中の1台の遊技台100のみで実行される場合もあるし、大当り中(または確変中、電サポ中など)の複数台の遊技台100で一斉に実行される(一斉演出)場合もある。ここで、本実施形態の「一斉演出」とは、複数の遊技台100の演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208、スピーカ、可動体など)を用いて、互いに関連する演出(例えば、個々の演出手段で同一の表示を行ったり、個々の演出手段から同一の音を出力したりする演出や、個々の演出手段で異なる表示を行ったり、個々の演出手段から異なる音を出力したりするが、全体としては纏まりのある演出など)を行うことをいう。
また、演出Aと演出Bは少なくとも一部の期間において同時に実行可能である。また、演出Aと演出Bが同時に実行されている場合に、演出Aの少なくとも一部と演出Bの少なくとも一部は、互いに関連する演出(例えば、互いに演出態様が同期する演出)となる場合がある。この点については、本実施形態の全ての実施例において以下同様とする。
このような構成により、所定の(周期的な)タイミングで実行される一斉演出(演出A)の実行頻度を確保しつつ、有利な状態である(例えば、出玉を得ている)遊技者に対しても、更に遊技の興趣を高める演出(演出B)を体感させることができる場合がある。
図136は、表示手段(装飾図柄表示装置208)における、本実施形態の演出の他の一例を示す概要図である。
本実施形態の遊技台は、同図(a)に示すように、ある期間においては、予め定められたタイミング(例えば、所定の周期)で実行される演出Aを一の領域(例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域(主表示領域)D1)で実行可能であり、他の領域(例えば、サブ表示装置208Sの表示領域(副表示領域)D2)でも他の演出を実行可能である。また、同図(b)に示すように、ある期間においては、任意のタイミングで(例えば、非周期的に)実行される演出Bも一の領域(例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域(主表示領域)D1)で実行可能であり、他の領域(例えば、サブ表示装置208Sの表示領域(副表示領域)D2)でも演出を実行可能である。
そして、同図(c)に示すように、演出Aと演出Bが少なくとも一部の期間において同時に実行可能された場合には、例えば、演出Aは、主表示領域D1(例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域)において実行可能であり、演出Bは、副表示領域D2(例えば、サブ表示装置208Sの表示領域D2)で実行可能である。また、これらの実行中に、操作手段が操作された場合には、演出Aを副表示領域D2において実行し、演出Bを、第主表示領域D1において実行するように、切替可能である。以下の実施例では、図135、図136に示した演出について、詳細に説明する。
<演出手段>
図137は、図135および図136に示した、本実施形態の演出(演出A,演出Bを含む演出)を実行可能な演出手段の概要図である。
同図(a)に示すように、図135および図136に示した演出A(例えば、周期的に実行される一斉演出),演出B(非周期的に実行される有利な遊技状態における(一斉)演出)は、表示手段(装飾図柄表示装置208、サブ表示装置208S)に限らず、他の演出手段(例えば、可動体224A,224B,224Cなどの可動手段)によっても実行可能である。また演出手段には、ここでは不図示のスピーカ120や各種ランプ418も含まれる。各種ランプ418とは、例えば、遊技台100に設けられたLEDである。すなわち、演出には、スピーカ120から出力される音による演出あるいは各種ランプ(LED)418の発光による演出なども含まれる。
また、演出A,演出Bを含む演出は複数のパターンが準備され、夫々の演出は、例えば同図(b)に示す演出切替手段650により切替可能となっている。演出切替手段650は、例えば、ぱちんこ機100の背面などに設けられて遊技店の店員により操作が可能とされるDIP(Dual In-line Package)スイッチ650である。DIPスイッチ650は、演出の態様に対応して複数(例えば4つ)設けられ、第1副制御部400(第1副基板160)などと電気的に接続している。
同図(c)〜(e)は、演出を表示する表示手段の表示領域Dを示す概要図である。本実施形態の演出(演出A,演出Bを含む演出)は、同図(c)〜(e)に示す表示領域Dで表示可能である。
表示領域Dは、主表示領域D1と副表示領域D2を含む。主表示領域D1は遊技者が視認しやすい主(メイン)となる表示領域であり、副表示領域D2は、例えば主表示領域D1よりも表示領域の面積が小さく、副(サブ)となる表示領域である。
同図(c)に示すように、例えば、主表示領域D1と副表示領域D2は互いに分離して設けられた領域である。この場合の主表示領域D1は、例えば装飾図柄表示装置208の全面の表示領域であり、副表示領域D2は、例えば、サブ表示装置208Sの表示領域である。主表示領域D1と副表示領域D2は、全く同じ演出を表示可能であり、またそれぞれに独立して演出を実行可能である。
また、同図(d)に示すように、副表示領域D2は主表示領域D1に含まれる(主表示領域D1の一部と重なる)領域であってもよい。具体的には、装飾図柄表示装置208の表示領域の全体が主表示領域D1であり、当該装飾図柄表示装置208の表示領域の一部に設けられて主表示領域D1と重なる領域が副表示領域D2である。この構成においても、主表示領域D1と副表示領域D2は、全く同じ演出を表示可能であり、またそれぞれに独立して演出を実行可能であるが、副表示領域D2は、いわゆるワイプ状に主表示領域D1の一部に重ねて表示されるため、副表示領域D2において演出を表示中は、その背後の主表示領域D1の一部が視認困難となる。一方、副表示領域D2での演出が非表示の場合は、主表示領域D1の全てにおいて演出(表示)が視認可能となる。
また、本実施形態の副表示領域D2は、主表示領域D1で表示される演出とは独立して演出を表示可能な領域をいい、同図(e)に示すように副表示領域D2が複数存在していてもよい。この例では、一つの装飾図柄表示装置208内で主表示領域D1の一部と重なるワイプ状の副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)と、装飾図柄表示装置208とは別体の表示手段からなる副表示領域D22(サブ表示装置208S)の二つの副表示領域D2(D21、D22)を設ける場合を示している。なお、「主表示領域D1で表示される演出とは独立して演出を表示可能」とは、主表示領域D1で表示される演出と全く異なる演出を表示可能であってもよいし、主表示領域D1で表示される演出と一部が異なる(一部が同じ、または関連する(同期する))演出を表示可能であってもよいし、主表示領域D1で表示される演出と全く同じ演出を表示可能であってもよいことをいう。
<計時手段>
図138は、計時手段の一例を示す図である。同図(a)に示すように、第1副制御部400のマイクロコンピュータ(基本回路402)は、計時手段を備えている。計時手段はソフトウェアタイマやハードウェアタイマであり、具体的には、所定期間の割込みごとに1ずつカウントするカウンタタイマ412、タイマ回路652などである。これらの計時手段により、電源投入後の一定時間経過後に(周期的に、予め定められた時間毎に)一斉演出を実行することができる。また、基本回路402は、RTC(real-time clock:リアルタイムクロック)回路654も備える。RTC回路654のICには電源が内蔵されており、それによる電力供給開始からあらかじめプログラムされた時間になるとホールに導入された同機種の遊技台が全台一斉に特別演出(RTC演出)を繰り出すこともできる。その意味ではRTC回路654も計時手段といえ、RTC演出も、一斉演出といえる。
また、同図(b)に示すように、タイマ回路652およびRTC回路654は、第1副制御部400(の基本回路402)とは別体で、外付けされたものであってもよい。
同図(c)、(d)は計時手段による計時の方法と実行される演出の対応関係の一例を示すテーブルである。本実施形態の演出A,演出Bはそれぞれ、計時手段による計時値に関連して実行可能である。「計時手段による計時値に関連して実行可能」とは、演出A,演出Bのそれぞれの実行開始に計時値が関連する場合や、演出A、演出Bの演出内容に計時値が関連する場合や、これらの両方に関連する場合などであり、計時値そのものに関連する場合もあるし、計時値に応じて変化するデータに関連する場合もある。なお、演出Bが大当り中や確変中に実行される演出の場合には、演出Bの実行開始に計時値が関連するものではなく、演出Bの演出内容に計時値が関連するものといえる。
具体的には、同図(c)に示すように、第1副制御部400は、1〜nまでを計時可能なカウンタ1はを備え、例えば、当該カウンタ1の数値(計時値)が108000になった場合には演出A1aが実行され、計時値が216000になった場合には、演出A2aが実行され、計時値が324000になった場合には、演出A3aが実行され、計時値が540000になった場合には、演出A1bが実行され、計時値が648000になった場合には、演出A2bが実行され、計時値が756000になった場合には、演出A3bが実行される。
ここで、演出A1a、演出A2a、演出A3a・・・、演出A1b、演出A2b、演出A3b・・・は、時間経過によって変化する演出Aの各パート(演出パート、演出データ)を表し、演出A1a、演出A2a、演出A3aが第一の演出態様の関連する(例えば、連続する)演出であり、演出A1b、演出A2b、演出A3bが第二の演出態様の関連する(例えば、連続する)演出である。
一例として、演出Aが歌唱の音声出力演出の場合には、演出A1aが男性ボーカルによる歌唱パート1、演出A2aが男性ボーカルによる歌唱パート2、演出A3aが男性ボーカルによる歌唱パート3であり、演出A1bが女性ボーカルによる歌唱パート1、演出A2bが女性ボーカルによる歌唱パート2、演出A3bが女性ボーカルによる歌唱パート3、などである。この場合、男性ボーカルによる歌唱と女性ボーカルによる歌唱は同じであっても異なるものであってもよい。また、演出Aには歌唱に合わせた伴奏や、アニメーションなどの表示、可動体224の可動、各種ランプ(LED)418の発光による演出が含まれても良い。また、歌唱の場合、独唱であってもよいし、斉唱、合唱、重唱、輪唱など複数人で歌唱するものであってもよく、演奏(伴奏)がついてもよい。またここでは歌唱を例に説明したが、楽曲のみの演奏(合奏、独奏など)であってもよい。
また、同図(d)に示すように第1副制御部400は、例えば、1〜108000までを計時可能なカウンタ1(計時手段)と、当該カウンタ1(計時手段)に基づくデータ(例えば、カウンタ1の計時値が108000になった場合にインクリメントされるデータ)を記憶可能なカウンタ2を備え、計時手段に基づくデータに応じて、対応する演出を実行するようにしてもよい。つまり、カウンタ1の数値(計時値)が108000になった場合にはカウンタ2の数値が1となり(カウンタ1は0にクリアされ)、カウンタ1の計時値が再び108000になった場合には、カウンタ2の数値が2となり、カウンタ1が0にクリア後再び108000になった場合には、カウンタ2の数値が3となり、カウンタ1が0にクリア後再び108000になった場合には、カウンタ2の数値が4となり、カウンタ1が0にクリア後再び108000になった場合には、カウンタ2の数値が5となり、カウンタ1が0にクリア後再び108000になった場合には、カウンタ2の数値が6となる。
そして、カウンタ2の数値が1の場合には、演出A1aが実行され、カウンタ2の数値が2の場合には、演出A2aが実行され、カウンタ2の数値が3の場合には、演出A3aが実行され、カウンタ2の数値が4の場合には、演出A1bが実行され、カウンタ2の数値が5の場合には、演出A2bが実行され、カウンタ2の数値が6の場合には、演出A3bが実行される。
<演出の態様>
以下、演出A,演出Bを含む演出の態様について説明する。図139は、演出A,演出Bの実行と他の機能との関係の一例を示すテーブルである。
同図(a)に示すように、ぱちんこ機100は複数の機能(例えば,機能A〜機能G)を備える。なお、機能A〜Gは、ぱちんこ機100の有する機能が7つに限定されることを意味するものではなく、単に任意の複数の機能を有することを意味するものである。機能A〜G・・・の一例を列挙すると、音量調節(変更)機能、曲選択機能、当該変動の保留数を示す保留アイコンの移動、変化などのアニメーション表示機能、チュートリアル表示機能、予告演出機能、光量変更機能、ステージ選択機能、表示領域選択機能、演出愛用選択機能、キャラクタ選択機能、メニュー表示機能などであり、遊技者が選択可能な機能および、遊技者が選択不可な機能のいずれも含まれる。
同図(a)では、演出A,演出Bの実行中およびこれらの非実行中に有効(無効)となる機能A〜Gの関係の一例を示す。例えば、機能Aは、演出Aの実行中に有効(○)であり、演出Bの実行中にも有効であり、演出Aの非実行中(図では「非演出A」と表示)にも有効であり、演出Bの非実行中(図では「非演出B」と表示)にも有効であることを意味している。また、機能Cは、演出Aの実行中に有効(○)であるが、演出Bの実行中には無効(×)であり、演出Aと演出Bの非実行中にはいずれも有効であることを意味している。また、機能Gは、演出Aの実行中および演出Bの実行中にはいずれも無効(×)であるが、演出Aと演出Bの非実行中にはいずれも有効(○)であることを意味している。
各機能の具体例を挙げて説明すると、例えば、機能Gがキャラクタ選択機能(または音量調節機能)であるとすると、演出A,演出Bの実行中にはキャラクタ選択機能(または音量調節機能)が無効になるが、演出Aおよび演出Bの非実行中であれば、キャラクタ選択機能(または音量調節機能)が有効になる、ということを示している。また、例えば、機能Cが保留アイコンの移動アニメーション表示機能であるとすると、演出Aの実行中、および、演出Aの非実行中および演出Bの非実行中には保留アイコンの移動アニメーション表示機能が有効(すなわち、保留アイコンの移動アニメーションが実行可能)であるが、演出Bの実行中には保留アイコンの移動アニメーション表示機能が無効(すなわち、保留アイコンの移動アニメーションが実行不可)となり、演出Bが実行されると保留アイコンの移動アニメーションが実行中でもキャンセルされる、ということを示している。なお、同図に示した有効(○)、無効(×)の組合せも一例であり、図示以外の様々な組合せが可能である。
同図(b)は、遊技状態と、演出A,Bおよび各機能(ここでは機能A)との関係の一例を示すテーブルである。
状態Aは、例えば図柄変動中の状態であり、状態Bは例えば状態Aでない(図柄変動中でない)状態である。つまり、機能Aは、図柄変動中(状態A)の状態では、演出A,演出Bのいずれの実行中でも有効であり、演出A、演出Bのいずれの非実行中でも有効である。一方、図柄変動中でない状態(状態B)では、演出Aの実行中、および演出A,演出Bのいずれの非実行中において有効となるが、演出Bの実行中には無効となる、ということを示している。なお、同図において機能Aのみを示しているが、機能B〜G・・・についても同図(a)に示す様にそれぞれの機能に対応して、状態A,Bと演出A,演出Bの組合せに応じた有効/無効の関係を有している。
状態Aおよび状態B(状態A≠状態B)の一例としては、特図変動開始、特図変動停止、大当り開始、大入賞口開放、大入賞口閉鎖、Vアタッカ開放、Vアタッカ閉鎖、大当り終了、特定遊技状態開始、特定遊技状態終了、普図変動開始、普図変動停止、電チュー開放、電チュー閉鎖、装飾図柄変動開始、装飾図柄変動停止、デモ移行、デモ終了などである。
また、同図(c)に示すように、演出Aと演出Bの同時実行中の場合に、各種機能(ここでは機能A)の有効/無効が対応づけられていても良い。なお、同図において機能Aのみを示しているが、機能B〜G・・・についても同図(a)に示す様にそれぞれの機能に対応して、状態A,Bと演出A,演出Bの組合せに応じた有効/無効の関係を有する。
図140は、演出手段による演出A,演出Bの実行パターンの対応関係の一例を示す表である。ここでは一例として、演出手段A、B、Cはそれぞれ、図137(a)に示す可動体224A,224B,224Cである。
同図(a)に示すように、例えば、演出A実行中で演出B非実行中の場合は、演出手段A〜Cはいずれも演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御される。また、演出B実行中で演出A非実行中の場合は、演出手段A〜Cはいずれも演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御される。そして、演出Aと演出Bがいずれも実行中(同時実行)の場合は、演出手段Aと演出手段Bは演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御され、演出手段Cは演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御される。
また、同図(b)に示すように、例えば、演出A実行中で演出B非実行中の場合は、演出手段A、Bはいずれも演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御されるが、演出手段Cは演出Aには使用されない。また、演出B実行中で演出A非実行中の場合は、演出手段A、Cはいずれも演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御されるが、演出手段Bは演出Bには使用されない。そして、演出Aと演出Bがいずれも実行中(同時実行)の場合は、演出手段Aと演出手段Bは演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御され、演出手段Cは演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御される。
また、同図(c)に示すように、例えば、演出A実行中で演出B非実行中の場合は、演出手段A、Bはいずれも演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御されるが、演出手段Cは演出Aには使用されない。また、演出B実行中で演出A非実行中の場合は、演出手段A〜Cはいずれも演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御される。そして、演出Aと演出Bがいずれも実行中(同時実行)の場合は、演出手段Aと演出手段Bは演出Aの制御データに基づいて演出動作が制御され、演出手段Cは演出Bの制御データに基づいて演出動作が制御される。
なお、この例では、演出手段A〜Cが可動体224A〜224Cである場合を例に説明したが、演出手段A〜Cは、スピーカ120、各種ランプ(LED)418、表示装置(装飾図柄表示装置208,サブ表示装置208S)など全ての演出手段に相当する。また、演出手段A〜Cは演出手段の数が3つであることを限定するものではなく、単にぱちんこ機100が任意の複数の演出手段を有することを意味するものである。また、演出手段A〜Cと演出A,Bの対応関係も同図に示した組合せに限らず、図示以外の様々な組合せが可能である。
図141は、本実施形態の演出(演出パート)の構成例を示す概要図である。同図(a)に示すように、ぱちんこ機100は複数の演出(演出A,演出B,演出C,演出D・・・)を実行可能である。
既に述べているとおり、演出Aは例えば、周期的に実行される一斉演出であり、演出Bは、非周期的に実行される演出であって有利な遊技状態(例えば、大当り中や確変中)おける(一斉)演出であり、また、DIPスイッチ650によって実行のオン、オフの切替が可能な演出である。これに対し演出C,D・・・は、演出A、B以外の演出であって、例えば図柄変動中の演出や、通常遊技中の演出、スーパーリーチ中の演出などであり、DIPスイッチ650の操作によらない演出である。
演出Aは、例えば、演出A1−1a、演出A1−2a、演出A1−3a・・・の複数のパート(演出パート(演出データともいう))で構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、演出A2−1a、演出A2−2a、演出A2−3a・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、演出A1−1b、演出A1−2b、演出A1−3b・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、演出A2−1b、演出A2−2b、演出A2−3b・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、を含んで構成される。
ここで、各パートの表記の違いは、演出態様(内容)の違いを示しており、例えば、「演出A1○○」と、「演出A2○○」は異なる楽曲であることを示し、末尾が「a」は男性ボーカルによる歌唱であり、末尾が「b」は女性ボーカルによる歌唱であることを示す。
そして、各行に記載された演出は、毎日定刻に(例えば、開店から一時間おきに)実行される。すなわち、演出A1−1a、演出A1−2a、演出A1−3a・・・の複数のパートで構成される楽曲(演出A1a)は、毎日10時の一斉演出時に実行され、演出A2−1a、演出A2−2a、演出A2−3a・・・の複数のパートで構成される楽曲(演出A2a)は、毎日11時の一斉演出時に実行されるように1時間毎に所定の楽曲が実行される。
また、一斉演出では、一部のぱちんこ機100において上記演出を実行するとともに、他の一部のぱちんこ機100において演出A1−1b、演出A1−2b、演出A1−3b・・・の複数のパートで構成される楽曲(演出A1b)が、毎日10時の一斉演出時に実行され、演出A2−1b、演出A2−2b、演出A2−3b・・・の複数のパートで構成される楽曲(演出A2b)が、毎日11時の一斉演出時に実行されるようにしてもよい。すなわち、毎日10時の一斉演出時には、隣り合う2台のぱちんこ機100において、右の台では、演出A1−1aで開始される演出A1a(例えば、男性ボーカルによる楽曲A1)が実行され、左の台では、演出A1−1bで開始される演出A1b(例えば、女性ボーカルによる楽曲A1)が実行される。また、毎日11時の一斉演出時には、隣り合う2台のぱちんこ機100のうち右の台では、演出A2−1aで開始される演出A2a(例えば、男性ボーカルによる楽曲A2)が実行され、左の台では、演出A2−1bで開始される演出A2b(例えば、女性ボーカルによる楽曲A2)が実行される。
演出Bも演出Aと同様であり、例えば、演出B1−1a、演出B1−2a、演出B1−3a・・・の複数のパート(演出パート)で構成される1曲(例えば5分)の楽曲(演出B1a)と、演出B2−1a、演出B2−2a、演出B2−3a・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲(演出B2a)と、演出B1−1b、演出B1−2b、演出B1−3b・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲(演出B1b)と、演出B2−1b、演出B2−2b、演出B2−3b・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲(演出B2b)と、を含んで構成される。
また、各パートの表記の違いは、演出態様(内容)の違いを示しており、例えば、「演出B1○○」と、「演出B2○○」は異なる楽曲であることを示し、末尾が「a」は男性ボーカルによる歌唱であり、末尾が「b」は女性ボーカルによる歌唱であることを示す。
そして、各行に記載された演出は、大当り演出時や確変演出時など、任意のタイミングで実行される。以下、演出Bについて、大当り演出時の場合に実行されるものとして説明するが、確変演出時など他の有利な状態で実行される演出時であってもよい。すなわち、演出B1−1a、演出B1−2a、演出B1−3a・・・の複数のパートで構成される楽曲は、例えば大当り演出時に実行され、演出B2−1a、演出B2−2a、演出B2−3a・・・の複数のパートで構成される楽曲も、大当り演出時に実行される。
また、同じ大当り演出を複数台のぱちんこ機100で同時に実行する一斉演出の場合であってもぱちんこ機100によって、異なる演出を実行してもよい。すなわち、隣り合う2台のぱちんこ機100において、右の台では、大当り演出時に演出B1−1aで開始される演出B1a(例えば、男性ボーカルによる楽曲B1)が実行されるが、左の台では同時に実行される大当り演出時に、演出B1−1bで開始される演出B1b(例えば、女性ボーカルによる楽曲B1)が実行される。また、隣り合う2台のぱちんこ機100のうち右の台では、大当り演出時に演出B2−1aで開始される演出B2a(例えば、男性ボーカルによる楽曲B2)が実行され、左の台では、演出B2−1bで開始される演出B2b(例えば、女性ボーカルによる楽曲B2)が実行されるようにしてもよい。
演出Aおよび演出Bについて、それぞれどの演出(この例では、各行に記載された楽曲)を実行するかは、それぞれのぱちんこ機100毎にDIPスイッチ650により設定可能である。
なお、この例では、各演出の構成について「演出A1○○」、「演出A2○○」、「演出B1○○」、「演出B2○○」は楽曲の違いを意味し、末尾が「a」、「b」はボーカルの違いを意味するものとしたが、これに限らない。つまり、演出A(演出Bも同様)を構成する複数の異なる演出(各行の演出)において、同じ数字や同じアルファベットを用いた部分は、一の演出のそれぞれ少なくとも一部が他の演出の一部と関連するものであることを意味する。「一の演出の一部が他の演出の一部と関連する」とは、一の演出と他の演出が同時に実行された場合であっても、不調和にならない(違和感がない)ように関連している(何らかが調和している)ことをいう。具体的に一例を挙げると、楽曲の少なくとも一部が同じメロディーであったり、異なるメロディーであるが調和している(主旋律と副旋律など)ものであったり、楽曲同士が同様の調子で掛け合いになっているものなどをいう。また楽曲が歌唱の場合には、同じ歌詞であったり、同じ(性別の)ボーカルであったり、合唱、輪唱、斉唱である場合をいう。また、歌唱に限らず、演奏(合奏、重奏、掛け合いの演奏)などであってもよい。
また、演出A,演出Bは楽曲に限らず、各種ランプ(LED)による発光、可動体224による動作、装飾図柄表示装置208(サブ表示装置208S)における表示であってもよい。LEDの発光や可動体224の「動作が関連する」例としては、同じタイミング、同じリズムあるいは互いに呼応するように発光または動作する状態が挙げられる。また、「表示が関連する」例としては、同じキャラクタが登場したり、キャラクタ同士が互いに会話したり、表示の一部が共通する状態などが挙げられる。
また、演出Aを構成する複数の演出において一の演出の一部が他の演出の一部と関連する、あるいは演出Bを構成する複数の演出において一の演出の一部が他の演出の一部と関連する構成に限らず、演出Aと演出Bの間で、一の演出の一部が他の演出の一部と関連する構成であってもよい。
更に、演出C(例えば,図柄変動中の演出)も、例えば、演出C1−1、演出C1−2、演出C1−3・・・の複数のパート(演出パート(演出データともいう))で構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、演出C2−1、演出C2−2、演出C2−3・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、を含んで構成される。
また、演出D(例えば、、スーパーリーチ中の演出)も、例えば、演出D1−1、演出D1−2、演出D1−3・・・の複数のパート(演出パート(演出データともいう))で構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、演出D2−1、演出D2−2、演出D2−3・・・の複数のパートで構成される1曲(例えば5分)の楽曲と、を含んで構成される。
同図(b)は、演出Aのうち、同図(a)の、電源投入後の一定時間(10時)に実行される一斉演出(演出A1)を抽出したテーブルである。
演出A1は例えば、楽曲A1に基づく演出であって、同図(b)に示すように同じ楽曲A1に対して複数の演出データを用意することで、同じ楽曲A1を異なる態様で演奏可能となっている。例えば演出A1−1a、A1−2a、A1−3aは男性ボーカルが歌唱する(男性パートの)演出データ(音声データ)であり、演出A1−1b、A1−2b、A1−3bは女性ボーカルが歌唱する(女性パートの)演出データ(音声データ)であり、演出A1−1ab、A1−2ab、A1−3abは男性ボーカルと女性ボーカルが歌唱(する(混声パートの)演出データ(音声データ)である。
ぱちんこ機100は、第1副制御部400の音源IC416(図129参照)が複数のチャンネルを有しており、複数のチャンネルにそれぞれ対応づけて同図(b)の演出データ(音声データ)を出力することができる。例えば、チャンネル1を用いて男性パートの演出データ(演出A1−1a、A1−2a、A1−3a)を出力し、チャンネル2を用いて女性パートの演出データを出力し、チャンネル3を用いて混声パートの演出データを出力する、などである。これらはDIPスイッチ650により切替可能であり、これにより、例えば隣り合うぱちんこ機100の右の台では男性パートの演出A1を実行し、同時に左の第では女性パートの演出A1を実行することができる。また1つのぱちんこ機100で混声パートの演出A1を実行することができる。
なお、複数のチャンネルのそれぞれに、男性パート(あるいは女性パート)のみ、男性パートまたは女性パート、あるいは、混声パートの演出データを対応させることができる。
同図(c)〜(e)は複数の演出手段による演出データの構成を示す図である。ここでは演出Aを実行する演出手段が、装飾図柄表示装置208(およびサブ表示装置208S)(図では「液晶」と表示)、各種ランプ418(図では「LED」と表示)、スピーカ120(図では「音」と表示)、可動体224の場合を例に説明する。
同図(c)に示すように、演出Aの楽曲A1に関する演出データとして、それぞれの演出手段が各パート毎に演出データを有していても良いし、同図(d)に示す様に、一部または全部の演出手段(ここでは「液晶」)は、各パート(演出A1−1a、演出A1−2a、演出A1−3a)を1データとして有していても良い。また、同図(e)に示すように、一部の演出手段(ここでは「可動体」)は、一部のパート(演出A1−0a)について、演出データを有していなくてもよい。
以上、同図(b)〜(e)では演出Aについて説明したが、演出Bについても同様の構成である。
図142は、演出A,Bの演出時間と、演出開始時間の一例を示すテーブル(タイムテーブル)である。演出時間は、各演出(各パート)の開始から終了までの時間であり、開始時間は電源投入後からの時間(計時手段による計時値)である。
同図(a)に示す様に、演出A1a(例えば,男性パートの楽曲A1)は、電源投入の例えば60分後から開始され、演出時間は5分と設定されている。また、演出A2a(例えば,男性パートの楽曲A2)は、電源投入の120分後から開始され、演出時間は5分20秒であり、演出A3a(例えば,男性パートの楽曲A3)は、電源投入の180分後から開始され、演出時間は4分と設定されている。以下同様に、電源投入の240分後から開始される演出A1b(例えば,女性パートの楽曲A1)、300分後から開始される演出A2b(例えば,女性パートの楽曲A2)、360分後から開始される演出A3b(例えば,女性パートの楽曲A3)・・・と続く。
同図(b)に示す様に、演出B1a、演出B2a・・・がそれぞれ複数のパートから構成されている場合には、各パート毎に、演出時間と電源投入後からの演出開始時間が設定されている。例えば、演出B1aの演出B1−1aのパートは、電源投入直後に開始され、演出時間は20秒であり、演出B1−2aのパートは、電源投入の20秒後から開始され、演出時間は15秒であり、演出B1−3aのパートは、電源投入の35秒後から開始され、演出時間は25秒である。なお、同図(a)に示した演出A1a〜A3aも複数のパートから構成されている場合は、同様に各パート毎に演出時間と開始時間が設定されている。
また同図(c)に示す様に、演出B1a(例えば,男性パートの楽曲B1)は、内部的には、電源投入直後から開始され、演出時間は3分であり、演出B2a(例えば,男性パートの楽曲B2)は、電源投入の3分後から開始され、演出時間は4分40秒であり、演出B3a(例えば,男性パートの楽曲B3)は、電源投入の7分40秒後から開始され、演出時間は4分20秒であり、演出B1b(例えば,女性パートの楽曲B1)は電源投入の12分後から開始され、演出時間は3分・・・と、実行されるように設定されている。
このように、演出Aは、60分ごとに実行されるものであり、演出A1aの終了後であっても、電源投入後120分が到来しない限り演出A2aは実行されない。また、電源投入後に最初に実行される演出は、常にタイムテーブルの先頭の演出A1aである。
一方、演出Bは、演出B1a(演出B1−1aのパート)が電源投入直後から開始されるように設定され、以降、演出B1−2a、演出B1−3a・・・、演出B2a、演出B3a、演出B1b・・・と、それぞれ演出時間の終了直後から(すなわち連続して)実行されるように設定されている。つまり、演出Bは、電源投入直後から内部的に(遊技者には視認不可な状態で)同図に示すタイムテーブルに添って実行するよう制御されており、大当りとなった場合に、そのとき実行が制御されている演出から遊技者に視認可能となるように表示領域Dに表示される(表示領域Dにおいて演出Bが実行される)。つまり、同図(c)において、演出Bは内部的には電源投入直後からタイムテーブルに添って実行するよう制御されているが、例えば電源投入から36分後に大当りとなった場合には、演出B1bが遊技者に視認可能となるように表示(表示領域Dにおいて実行され)、電源投入から55分40秒後に大当りとなった場合は、演出B3aが遊技者に視認可能となるように表示(表示領域Dにおいて実行)される。また、演出Bは、電源投入から40分後に大当りとなった場合は、演出B2bが途中から遊技者に視認可能となるように表示(表示領域Dにおいて実行)される場合もある(例えば、演出Bが音やLEDの発光のみなど、動画以外の場合)。本実施形態では、「演出Bの実行」といった場合には、主に、表示手段による表示や、スピーカ120からの音声出力、各種ランプ418の発光など、演出Bについて遊技者に認識可能となるように実行される状態(遊技者が演出Bが実行されているように認識する状態)をいうものとし、電源投入直後から同図(c)に示すタイムテーブルに添って内部的な実行制御が行われる場合と併記する場合はその旨を記載してこれと区別する。
つまり電源投入後に最初に実行される演出は、タイムテーブルの先頭の演出B1aとは限らず、最初に大当りとなった時間に対応した演出Bである。このような構成により、遊技者は、電源投入直後から内部的な制御により同図(c)に示すタイムテーブルの先頭(演出B1a)から順次実行(第1副制御部400による実際の実行処理)されている演出Bについて、大当りとなった場合にはその時間(電源投入からの開始時間)に内部的に実行制御がされている演出データ(例えば、演出B1bや、演出B1aなど、あるいは演出B1bの途中など)から視認することになり、演出Bがあたかも途中から実行されたように認識する。
図143は、ある一の開始時間に対応して、複数の演出が設定される場合のテーブル(タイムテーブル)の一例である。同図(a)は、電源投入後、毎時実行される演出Aが複数(ここでは2種類)設定される場合のタイムテーブルであり、同図(b)は、大当り時に実行される演出Bが複数(ここでは2種類)設定される場合のタイムテーブルである。
同図(a)に示すように、この例では、設定Aと設定Bで実行される演出データ(演出パート)のグループの順序が異なっている。すなわち設定Aは、電源投入の60分後から1時間毎に、一の演出データのグループ(演出A1a→演出A2a→演出A3a)が実行された後、他の演出データのグループ(演出A1b→演出A2b→演出A3b)・・・が実行される。一方設定Bは、電源投入の60分後から1時間毎に、他の演出データのグループ(演出A1b→演出A2b→演出A3b)が実行された後、一の演出データのグループ(演出A1a→演出A2a→演出A3a)・・・が実行される。つまり、設定Aの場合には、電源投入の60分後、すなわち最初の一斉演出で実行される演出はタイムテーブルの先頭の演出A1aであり、240分後の一斉演出で実行される演出は演出A1bである。また設定Bの場合には、電源投入の60分後の最初の一斉演出で実行される演出はタイムテーブルの先頭の演出A1bであり、240分後の一斉演出で実行される演出は演出A1aである。
また同図(b)に示す様に、演出Bは、設定Aでは、電源投入の直後から演出B1a、演出B2a、演出B3a、演出B1b、演出B2b、演出B3b、・・・以下同様のパターンで連続して繰り返し実行するように設定されている。また、設定Bでは、電源投入の直後から演出B1b、演出B2b、演出B3b、演出B1a、演出B2a、演出B3a、・・・以下同様のパターンで連続して繰り返し実行するように設定されている。つまり、演出Bは、設定Aと設定Bとはいずれも、演出データの一のグループ(演出B1a→演出B2a→演出B3a)の演出と、演出データの他のグループ(演出B1b→演出B2b→演出B3b)の演出が繰り返し実行されるが、設定Aと設定Bとでは時系列においてこれらの繰り返しが交互に実行される設定となっている。この例において、設定Aの場合には、電源投入の27分後に初めて大当りがあった場合には、(タイムテーブルの先頭の演出B1aではなく)タイムテーブルの途中の演出B2aから実行される。また設定Bの場合には、電源投入の27分後に初めて大当りがあった場合、(タイムテーブルの先頭の演出B1bではなく)タイムテーブルの途中の演出B2bから実行される。
なお、演出Aも同図(b)に示す様に、設定Aと設定Bとでは時系列において所定の演出データのグループの繰り返しが交互に実行される設定としてもよく、演出Aのみが、設定Aと設定Bとでは時系列において所定の演出データのグループの繰り返しが交互に実行される設定としてもよい。
同図(a)、(b)のいずれの場合も、設定Aと設定Bは、DIPスイッチ650の設定および切替によって、切替(選択)可能である。つまり、DIPスイッチ650の設定および切替によって、演出の順序や実行される演出を変化させることができる。また、この例では、設定Aと設定Bで行われる演出を同じ演出(演出データ)としたが、設定Aのみで実行される演出データ、あるいは設定Bのみで実行される演出データがあってもよい。
このように、上記の例では本実施形態の演出Aの開始条件は、電源投入後の予め定められた時間が到来した場合(第1副制御部400のカウンタ値(タイマ回路による計時値、RTC回路による計時値)が所定値となった場合である。一方、演出Bの開始条件は、電源投入後の予め定められた時間(第1副制御部400のカウンタ値(タイマ回路による計時値、RTC回路による計時値)に対応するものではあるが、大当り時や確変時など任意のタイミングで成立するものであり、各演出(パート)の途中から実行される場合もある。
なお、図142、図143では、演出Aが電源投入後の毎時間毎に実行される演出を例に示したが、これに加えて月の情報をRTC回路(第1副制御部400に内蔵または外付けの回路であって、第1副制御部400の基本回路とは異なるIC)から取得し、1月であれば演出A11,2月であれば演出A12・・・のように、月ごとに設定された一斉演出を実行してもよく、この場合もRTC演出といる。この場合、時間経過は第1副制御部400のプログラムのカウンタ値あるいは、当該カウンタ値に応じて変化するデータに基づいて判定し、月はRTC回路に基づいて判定するので、それぞれが実行条件に含まれる各要件となる。
図144は、演出Aと演出Bが同時に実行される期間がある場合について説明する図であり、同図(a)、(b)がタイミングチャートであり、同図(c)がタイムテーブルである。
同図(a)に示す様に、本実施形態のぱちんこ機100は、演出Aと演出Bを同時に実行することができる(同時に実行するように設定可能である)。同図(a)は、図142のタイムテーブルによって演出Aと演出Bが設定されていた場合の電源投入後60分前後のタイミングチャートの一例である。
例えば、図142(a)のタイムテーブルにより、電源投入後60分から、演出A1aが5分間実行されるように設定される。また図142(c)のタイムテーブルにより55分40秒から演出B3aが実行され、60分から演出B1bが実行され、63分から演出B2bが実行され、67分40秒から演出B3bが実行されるように設定される。そして、電源投入から60分が経過すると、演出A1aが実行され、5分間で終了する。この間に、大当り(または確変)がなければ、演出Bは実行されない。一方、例えば、60分から63分までの間に大当りがあると、演出A1aと同時に演出B1bが実行される。このように一台のぱちんこ機100において演出Aと演出Bが同時に実行される場合には、いずれか一方(例えば、演出A1a)が主表示領域D1(装飾図柄表示装置208)で実行され、他方(例えば、演出B1b)が副表示領域D2(例えば、サブ表示装置208S)で実行される。そして、大当りの状態が65分以降も継続していた場合、演出A1aは終了するが、63分で演出B1bが完了した後、演出B2bが実行を開始する。この例では、演出A1aの開始時間と、演出B1bの開始時間(電源投入後60分)が一致しており、演出A1aの終了時間(電源投入後65分)は、演出B2bの実行途中の時間となる。このような場合、演出Aと演出Bは同時に表示可能(遊技者に視認可能)ではあるが、演出B2bの途中で演出A1aが終了することで、遊技者が演出B2bに集中しにくくなる場合もある。
同図(b)は、演出A1aの終了時間を、演出B2bの開始時間(電源投入後63分)と一致させた場合のタイミングチャートである。このように、演出Aの終了時間を、演出Bの開始時間と合わせてもよく、そのために、演出Aは必ずしも、電源投入後1時間毎に実行するものとしなくてもよい。
同図(c)は、毎回の演出Aの終了時間を演出Bのいずれかの開始時間と一致させたタイムテーブルの一例である。この例では、演出A1aの開始時間は電源投入後58分、演出A2aの開始時間は電源投入後117分40秒、演出A3aの開始時間は電源投入後179分・・・とし、演出Aの終了時間を、演出B(演出B1a、演出B2a、演出B3a、演出B1b、演出B2b、演出B3b)のいずれかの開始時間の一致させている。このようにすることで、例えば演出A1aが終了した場合に、演出B2bを最初から遊技者に視認しやすくすることができる。
このように、演出Aは、必ずしも一定期間(1時間)毎に実行される演出にかぎらず、予め定められた時間(同図(c)に示す開始時間)が到来した場合に実行される演出であってもよい。
図145は、演出(例えば、演出Aと演出C)とそれらを表示する表示領域との関係を示すタイミングチャートである。同図において、表示領域Aは、主表示領域D1(装飾図柄表示装置208の表示領域)であり、表示領域Bは、副表示領域D2(装飾図柄表示装置208のワイプ状表示領域208W、あるいは、サブ表示装置208Sの表示領域)である。
同図(a)では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、例えば、演出A,演出B以外の演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示(特に、スーパーリーチ演出など))が実行されている。また、表示領域Bでは、表示領域Aと同様の演出Cβ(装飾図柄の変動表示(特に、スーパーリーチ演出など))が実行されている。なお、以下の説明において、演出○αと演出○βは、同じ状態で表示される演出であるが、表示領域のサイズの違いから内容が若干異なる演出(例えば、演出○αより演出○βの方が簡素な演出)であることを意味する。例えば演出Cαは、複数のキャラクタが登場するスーパーリーチ演出であり、演出Cβは一人のキャラクタが登場するスーパーリーチ演出などである。
そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を継続するが、表示領域Bでは、演出Cβ(例えば、演出Cαの簡素版の演出)の実行が終了し(キャンセルされ)、表示領域Bにおいて、本来表示領域Aで実行すべき演出Aα(一斉演出)が実行を開始する。そして、図柄変動表示が停止し、表示領域Aの演出Cαが終了すると、表示領域Aで演出Aαが実行を開始し、表示領域Bでも演出Aβ(例えば、演出Aαの簡素版の一斉演出)が実行を開始する。この例では、一斉演出の開始時間の到来で、本来は、表示領域Aにおいて演出Aαが実行されるべきところ、表示領域Aにおいて装飾図柄の変動表示(特に、遊技者に注目させたいスーパーリーチ演出Cα)が実行中であるため、表示領域Bにおいて、表示領域Aで実行されるべき演出Aαを縮小するなどして内容はそのまま実行し、演出Cαが終了したタイミングで表示領域Aにおいて演出Aαを実行している。
同図(b)は他の表示例である。この例では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行されている。また、表示領域Bでは、表示領域Aと同じ演出であるが内容を例えば簡素にした演出Cβ(装飾図柄の変動表示)が実行されている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を終了し(キャンセルされ)、表示領域Aにおいて演出Aαが実行を開始する。一方表示領域Bでは、演出Cβの実行が終了し(キャンセルされ)、表示領域Aで実行していた演出Cαが実行を開始する。表示領域Bの演出Cαは、図柄変動表示の停止時まで継続し、図柄変動表示が停止した後は、演出Aβ(演出Aαと同内容であるが簡素に演出)を実行する。表示領域Aでは引き続き、演出Aαの実行を継続する。この例では、一斉演出の開始タイミングで、表示領域Aで演出Aαが実行を開始するため、中断された演出Cαを縮小表示するなどして内容をそのまま表示領域Bで引き続き実行する。
同図(c)は他の表示例である。この例では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行され、表示領域Bでは、演出Cαより例えば簡素版の演出Cβ(装飾図柄の変動表示)が実行されている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を終了し(キャンセルされ)、表示領域Aにおいて演出Aαが実行を開始する。また、表示領域Bでにおいても演出Cβが実行を終了し(キャンセルされ)、演出Aβ(例えば、演出Aαの簡素版の演出)が実行を開始する。
同図(d)は他の表示例である。この例では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行されている。また、表示領域Bでは、いずれの演出も実行されず、非表示の状態となっている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を継続し、表示領域Bにおいて演出Aαが実行を開始する。そして図柄変動表示が停止し、表示領域Aにおいて演出Cαが実行を終了した後は、表示領域Aにおいて演出Aαを実行する。このタイミングで、表示領域Bでは演出Aαと同内容で例えば簡素版の演出Aβの実行を開始する。
同図(e)は他の表示例である。この例では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行されている。また、表示領域Bでは、いずれの演出も実行されず、非表示の状態となっている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Aαが実行を開始し、表示領域Bでは演出Cαが実行を開始する。そして図柄変動表示が停止し、表示領域Aにおいて演出Cαが実行を終了した後は、表示領域Aにおいて演出Aαを実行する。このタイミングで、表示領域Bでは演出Aαと同内容で例えば簡素版の演出Aβの実行を開始する。
なお、ここでは、演出Aと演出Cと、これらを表示する表示領域との関係について説明したが、演出Bと演出Cを実行する場合、演出Aと演出Bを実行する場合、あるいは演出A〜演出Cを実行する場合においても同様にして表示を切り替えることができる。
図146は、演出(例えば、演出Aと演出C)とそれらを表示する表示領域との関係を示すタイミングチャートである。同図において、表示領域Aは、主表示領域D1(装飾図柄表示装置208の表示領域)であり、表示領域Bは、主表示領域D1に重なる一の副表示領域D21(装飾図柄表示装置208のワイプ状表示領域208W)であり、表示領域Cは、主表示領域D1とは別体の他の副表示領域D22(サブ表示装置208Sの表示領域)である。
同図(a)では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、例えば、演出A,演出B以外の演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行されている。また、表示領域Bでは、いずれの演出も実行されず、非表示となっている。また表示領域Cでは表示領域Aと同じ内容であるが、例えば演出Cαよりは簡素版の演出Cβ(装飾図柄の変動表示)が実行されている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を継続し、表示領域Cでも演出Cβの実行を継続するが、表示領域Bでは、本来表示領域Aで表示すべき演出Aαを縮小するなどしてそのままの内容で実行する。そして図柄変動表示が停止し、表示領域Aの演出Cα、および表示領域Cの演出Cβが終了すると、表示領域Aで演出Aαが実行を開始し、表示領域Cでも同じ内容であるが例えば簡素版の演出Aβの実行を開始する。また表示領域Bではいずれの演出も実行されず、非表示となる。
次に一斉演出の開始時間Tが到来すると、表示領域Aにおいて演出Cαを開始し、表示領域Cにおいて、演出Cβを実行する。そして表示領域Bでは、表示領域Aで実行されるべき演出Aαを縮小するなどして内容をそのままで実行する。そして図柄変動表示が停止したタイミングで、表示領域Aでは演出Aαを表示し、表示領域Cでは演出Aβを表示して、表示領域Bは非表示となる。
また、同図(b)では、図柄変動表示中は、表示領域Aにおいて、演出Cα(例えば、装飾図柄の変動表示)が実行されている。また、表示領域Bでは、いずれの演出も実行されず、非表示となっている。また表示領域Cでは表示領域Aと同じ内容であるが、例えば演出Cαよりは簡素版の演出Cβ(装飾図柄の変動表示)が実行されている。そして、図柄変動表示中に、一斉演出の実行時間Tが到来すると、表示領域Aでは、演出Cαが実行を継続し、表示領域Bでは、表示領域Aで表示すべき演出Aαを縮小するなどしてそのままの内容で実行する。また表示領域Cでは演出Aαと同内容であるが例えば簡素版の演出Aβを実行する。そして図柄変動表示が停止し、表示領域Aの演出Cαが終了すると、表示領域Aでは演出Aαを実行する。また表示領域Bは非表示となる。また表示領域Cでは演出Aβを継続する。
次に一斉演出の開始時間Tが到来すると、表示領域Aにおいて演出Cαを開始し、表示領域Bでは、表示領域Aで実行されるべき演出Aαを縮小するなどして内容をそのままで実行する。また表示領域Cでは演出Cβを実行する。そしてそして図柄変動表示が停止したタイミングで、表示領域Aでは演出Aαを表示し、表示領域Cでは演出Aβを表示して、表示領域Bは非表示となる。
図147を参照して、表示領域D(主表示領域D1、副表示領域D21)について説明する。図137(d)に示したように、装飾図柄表示装置208の表示領域の全体が主表示領域D1であり、当該装飾図柄表示装置208の表示領域の一部が副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)である構成の場合、副表示領域D21は、主表示領域D1の一部に重ねて表示されるため、副表示領域D21において演出を表示中は、その背後の主表示領域D1の一部が視認困難となる。ここで、一般的なぱちんこ機において、変動遊技の保留数を保留アイコンを表示して報知する構成が知られているが、当該保留アイコンも装飾図柄表示装置208の表示領域の一部に重ねて表示されるものであって、保留アイコンの表示領域(保留表示領域)は、本実施形態の副表示領域D21と同様の構成といえる。
このため、図147では、説明の便宜上、保留数を表示する保留表示領域を例に、副表示領域D21について説明する。
同図(a)に示すように、主表示領域D1の一部に重畳するように副表示領域D21が設けられている。副表示領域D21は、所定の演出(ここでは、保留アイコンPIの表示演出)を実行する領域である。この場合、副表示領域D21は最大で4つの保留アイコンPIが表示されるのに必要な大きさで確保される。具体的には、副表示領域D21は4つの保留アイコンPIの上下左右の一番突出している部分の四点を含む矩形状の領域(破線で示す領域)である。つまり、隣り合う保留アイコンPIの間は、保留アイコンPIは表示されていないが、副表示領域D21である。
同図(b)、(c)は、各保留アイコンPI部分の拡大図である。各保留アイコンPIは、最大で16×16ピクセルのサイズの画像データであり、視認可能となる画像データ部分(同図(b)、(c)では塗りつぶされた部分)以外の余白部分も保留アイコンPIのための領域である。
つまり、本実施形態のワイプ状の副表示領域D21は、当該副表示領域D21で表示すべき演出を上下左右方向において表示するのに十分なサイズを確保した領域をいい、演出表示(演出画像)に空白部分があったとしても、画像当該副表示領域D21で表示される演出表示のために確保された領域(同図(b)、(c)の余白部分)であれば、そこまでを含む領域である。
同図(d)〜(f)は、余白部分を塗り潰して副表示領域D21を示している。同図(f)、(g)に示す様に、副表示領域D21は主表示領域D1と一部重畳し、副表示領域D21によって主表示領域D1の演出表示(ここでは装飾図柄の変動表示)の一部が視認困難となっている。
<演出実行のタイミングチャート>
以下、タイミングチャートを用いて、演出A(例えば、一斉演出),演出B(例えば、大当り、確変など有利な状態における演出)の実行例について説明する。
<実施例A>
図148は、演出A、演出Bの実行の一例を示す図であり、同図(a)、(b)は、演出Aのタイミングチャートであり、同図(c)、(d)は、演出Bのタイミングチャートである。
同図(a)に示す様に、演出Aは全て演出時間(演出の実行時間)が同じ(一定)であり、演出Aの開始時間から次回の演出Aの開始時間までの時間(以下、この時間を「開始間隔」という)も一定である。このように演出Aは周期的に実行されるものであり、その周期も一定である。
また同図(b)に示す様に、演出Aの開始間隔は一定であるが、各演出Aの演出時間は一定でなくてもよい。この場合も開始間隔は一定であり、演出Aは周期的に実行されるものである。
一方、同図(c)に示す様に、演出Bは、大当りや確変など、所定の条件(開始条件)が成立した場合に任意のタイミングで実行を開始する。また、その演出時間も一定とは限らない。このように演出Bの開始間隔は、一定ではなく、演出Bは周期的に実行されるものではない。
また同図(d)に示す様に、演出Bの開始条件(例えば,大当り)が一定の間隔で成立する場合には、演出Bの開始間隔が一定の間隔となる。しかし、大当りや確変などの有利な状態の成立条件は、予め定められた間隔(時間)で成立するものではないため、結果的に開始間隔は一定となったとしても、演出Aの「周期的な実行」とは区別される。このように、演出Bは非周期的に実行される演出、あるいは予め定められた時間の到来が開始条件とはならない演出である。
<実施例B>
図149は、演出A、演出Bの開始条件(開始要件)および終了条件(終了要件)の一例を示すものであり、同図(a)、(b)は、演出Aのタイミングチャートであり、同図(c)〜(f)は、演出Bのタイミングチャートである。以下の実施例において、各タイミングチャートの最下段に示す矩形のブロックは、各演出の演出データ(演出パート)の最小単位(図141の演出A1−1a、A1−1b、演出B1−1aなど)である。また、開始条件は、1つまたは複数の要件(開始要件)を備えた場合に成立するものであり、終了条件は、1つまたは複数の要件(開始要件)を備えた場合に成立するものである。以下の例では、開始条件は1つの要件を備えた場合に成立(開始要件=開始条件)し、終了条件は1つの要件を備えた場合に成立(終了要件=終了条件)するものとして説明する。
同図(a)に示す様に、演出Aは周期的に所定時間、実行される。つまり、演出Aの開始条件(開始要件)は、計時手段による計時値、あるいは計時値に応じたデータが所定の値となった場合である。計時手段による計時値とは、図138(c)に示すカウンタ値、あるいは図142(a)等に示す電源投入後に周期的に到来する(予め定められた)経過時間である。また、計時値に応じたデータとは、図138(d)に示すカウンタ値である。また、)が所定の値となった場合である。
また演出Aの終了条件(終了要件)は、演出時間の終了(例えば、図142(a)の演出A1aでは5分)であり、また、演出データの終了タイミングである。具体的には、演出A(A1a)が2つの演出データA1−1a、A1−2aで構成されているとすると、演出データA1−2aの終了タイミングが演出Aの終了条件である。
また同図(b)は同図(a)の場合と演出Aの演出時間が異なる例を示し、こでは演出Aは、3つの演出データA1−1a、A1−2a、A1−3aで構成されているとする。この場合の演出Aの開始条件(開始要件)は、計時手段による計時値、あるいは計時値に応じたデータが所定の値となった場合であり、終了条件は、演出データA1−3aの終了タイミングである。
また同図(c)に示す様に、演出Bは、大当りや確変など、所定の条件(開始条件)が成立した場合に任意のタイミングで実行(遊技者に視認可能となる表示)を開始し、大当りや確変などの状態が終了した時点で実行(遊技者に視認可能となる表示)を終了する。
既述の如く、演出Bは電源投入直後から内部的には図142(c)に示した様なタイムテーブルに基づいて最下段のブロックで示す様に演出データ(例えば、演出B1−1a、演出B1−2a、演出B1−3a、演出B2−1a、演出B2−2a、演出B2−3a、演出B3−1a)が連続して実行するよう制御されている。従って、演出Bの開始条件が成立したタイミングでは、遊技者は、演出B2−1aの途中から実行開始したように認識し、終了条件が成立したタイミングでは、演出B2−3aの途中で実行が終了したように認識する。このように、本実施例および以下の実施例で示す演出Bに関するタイミングチャートでは、H/Lで示すタイミングチャートが、遊技者に認識可能となる演出Bの実行タイミングを示し、ブロックで示す各演出パートが内部的に実行制御されている演出Bを示すものとする。
同図(d)は、演出Bの開始条件が成立したタイミングが、内部的に実行制御されている演出データの途中であって、当該演出データ(演出パート)がムービーで構成されている場合の実行例である。演出データがムービーの場合、その途中から実行(表示)を開始することができない。そのため、同図(d)に示すように、開始条件が成立した時点で、内部的に実行が制御されている演出データ(演出パート)の終了を待って、次の演出データ(演出パート)の開始タイミングで、演出Bの実行(表示)を開始する。つまり、破線で示すように、開始条件の成立と演出Bの実行開始にはタイムラグが生じることになる。このタイムラグの期間には、演出Bとは異なる演出(表示など)を実行してもよい。以下、破線で示すタイムラグの期間に実行する演出を、「追加演出」と称する。
一方、演出Bの終了タイミングについては、終了条件が成立したタイミングで演出Bの実行を終了している。つまり終了条件が成立した状態で実行されていたも演出データは(内部的な実行処理は継続するが)遊技者には途中の状態で終了したように認識される。当該演出データがムービー以外で構成されている場合には、途中であっても演出Bの実行が終了したように遊技者に認識させることができる。
同図(e)は、同図(c)と同様に演出Bの開始条件が成立したタイミングが内部的に実行制御されている演出データの途中であって、当該演出データの途中から演出Bの実行を開始することが可能(演出Bの実行が開始したように遊技者に認識させることが可能)な場合の実行例である。この例では、終了条件が成立したタイミングも内部的に実行制御されている演出データの途中であるが、当該演出データがムービーなどで構成されている場合には、当該演出データを途中で終了させることができない。つまり、終了条件が成立したタイミングで、演出Bが終了したように遊技者に認識させることは可能である場合もあるが、次の演出は、破線で示すように、終了条件が成立したタイミングで内部的に実行が制御されている演出データの終了を待って、実行させることになる。この例では、演出Bの終了条件の成立(演出Bの終了)と、次の演出が開始可能となるまでの間に破線で示すようなタイムラグが生じている。このタイムラグの期間にも、演出Bとは異なる追加演出(表示など)を実行してもよい。
同図(f)は、同図(d)で示した演出Bの開始時のタイムラグ(開始条件が成立したタイミングからの破線部分)と同図(e)で示した演出Bの終了時のタイムラグ(終了条件が成立した時点からの破線部分)とが生じている例である。このタイムラグの期間には、演出Bとは異なる追加演出(表示など)を実行してもよい。
<実施例C>
図150は、演出Aと装飾図柄変動表示(演出C)の実行の一例を示すタイミングチャートである。
同図(a)に示す様に、装飾図柄表示装置208において、装飾図柄変動表示は、変動と停止を繰り返している。そして、演出A(一斉演出)の開始条件が成立すると、演出Aが実行開始する。例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域の全面を使用して(主表示領域D1において)演出Aが実行される。装飾図柄変動表示は、例えば、演出Aの背面で、変動表示と停止表示を繰り返している。そして演出Aは、所定の演出データ(演出パート)に基づく演出が終了すると実行を終了する。このように演出A(例えば、図142(a)に示す演出A1a)の開始タイミングと終了タイミングは、、これを構成する演出データ(例えば、図141(a)に示す演出A1−1a、演出A1−2a・・・)の開始タイミングおよび終了タイミングと一致する。装飾図柄表示装置208では、演出Aが実行を終了する(非表示となる)と、背面で実行されていた装飾図柄変動表示(演出C)が視認可能となる。
同図(b)は、同図(a)において、追加演出を実行する場合の一例を示す。例えば、演出Aの終了条件が成立した演出Aの終了タイミングにおいて、演出Aが終了する(非表示となる)と、その背面で実行されていた装飾図柄変動表示が途中から視認可能となる。このような場合に、当該装飾図柄変動表示が停止表示となるまで、演出Aの終了後に破線で示すように追加演出を実行してもよい。この追加演出は、例えば、装飾図柄変動表示の開始前に表示されていた背景画像などを記憶手段に記憶しておき、それを表示するようにしてもよい。
同図(c)は、演出Aが終了したタイミングでは、装飾図柄変動表示が途中から視認可能となる状態であるが、保留を全て消化しており、次の装飾図柄変動表示が開始しない状態を示している。このような場合は、破線で示すように、次の装飾図柄変動表示が開始するまで、演出Aの終了後に追加演出(例えば、背景画像の表示)を実行するようにしてもよい。
なお、以下の実施例において、特に記載しない場合には、演出A,演出B、装飾図柄変動表示(演出C)のいずれも装飾図柄表示装置208の全面で実行されるものとし、装飾図柄変動表示中に演出Aまたは演出Bが開始された場合には、これらは装飾図柄変動表示の前面で実行され、演出Aまたは演出B終了した場合に装飾図柄変動表示が継続していた場合は、演出Aまたは演出Bが非表示になった後に、背面で実行されていた装飾図柄変動表示が再表示されるものとする。
<実施例D>
図151は、演出B、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の他の例を示すタイミングチャートである。ここで、特定遊技状態とは大当り以外の、演出Bの実行開始条件となる有利な遊技状態(例えば、確変、電サポ中など)である。
同図(a)に示す様に、演出Bは、特定遊技状態の開始を開始条件として実行され、特定遊技状態の終了を終了条件として実行を終了する。装飾図柄変動表示は、特定遊技状態の開始とともに変動表示、停止表示を保留数に応じて繰り返し実行するが、特定遊技状態の終了と共に、停止表示となる。また、演出Bは内部的には、電源投入直後から図142(c)に示した様なタイムテーブルに基づいて複数の演出データが連続して実行するよう制御されている。この例では、演出Bの開始タイミングおよび終了タイミングのいずれも、内部的に実行が制御される演出Bの演出データの開始タイミング、終了タイミングとずれている場合を示している。
同図(b)は、同図(a)において、演出Bの開始条件が成立した場合に追加演出を実行し、その直後の演出データの開始タイミングまで演出Bの開始タイミングを待機する実行例を示している。演出Bの開始条件が成立した場合に内部的に実行が制御されていた演出データがムービーなどの場合には、途中から表示されることができないため、追加演出を実行し、当該演出データが終了した時点で、演出Bを実行(遊技者に認識可能な状態出実行)する。
<実施例E>
図152は、演出B、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の他の例を示す他のタイミングチャートである。
同図(a)に示す様に、演出Bは、特定遊技状態の開始を開始条件として実行され、特定遊技状態の終了後の、次回の装飾図柄変動表示の開始を終了条件として実行を終了するものであってもよい。
同図(b)は、同図(a)において、演出Bの開始条件が成立した場合に追加演出を実行し、その直後の演出データの開始タイミングまで演出Bの開始タイミングを待機する実行例を示している。演出Bの終了条件が、特定遊技状態の終了後の、次回の装飾図柄変動表示の開始である以外は、図151(b)と同様であるので、説明は省略する。
同図(c)は、演出Bの終了条件が異なる他の例である。この例では、特定遊技状態の開始を開始条件として実行され、特定遊技状態の終了に合わせて終了する最後の装飾図柄変動表示中に、演出Bを終了するものである。より詳細には、演出Bは、特定遊技状態の終了に合わせて終了する最後の装飾図柄変動表示の、変動表示開始直後に終了する演出データ(黒塗りの星印を付した演出データ)の終了を終了条件としている。例えば,装飾図柄変動表示の回数が100回と決まっている場合などには、最後の装飾図柄変動表示が把握できるので、このような制御が可能となる。また、演出Bが終了した場合(非表示となった場合)、最後の装飾図柄変動表示が途中から再表示されることを防止するために、演出Bの終了後に破線で示すように追加演出を実行してもよい。追加演出は、特定遊技状態の終了に合わせて実行を終了する。この例において、最後の装飾図柄変動表示中に、複数の演出データが含まれる場合(黒塗りの星印を付した演出データと白塗りの星印を付した演出データ)、いずれの演出データの終了を、演出Bの終了条件としてもよいが、ここでは、最後の装飾図柄変動表示が開始した直後に内部的な実行が制御されている演出データ(黒塗りの星印を付した演出データ)の終了を、演出Bの終了条件としている。
<実施例F>
図153は、演出B、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の他の例を示すタイミングチャートである。
同図(a)は、特定遊技状態の開始タイミングが、内部的な実行が制御されている演出データの途中であるために、演出Bの開始条件を特定遊技状態の開始より送らせて演出Bの開始前に追加演出を実行する他の例である。演出Bの開始条件は、特定遊技状態が開始した直後の(最初の)装飾図柄変動表示中に内部的に実行が制御される演出データのいずれかの開始(終了)タイミングである。
そしてこの例では、最初の装飾図柄変動表示の期間を、それ以降の装飾図柄変動表示の期間よりも長く設定している。これにより、最初の装飾図柄変動表示の期間中に演出データの開始(終了)タイミングを多く設けることができるため、演出Bの開始条件(開始タイミング)を細かい期間で設定することができる。
同図(b)は、演出Bの終了条件を特定遊技状態の終了よりも早めて、演出Bの終了後に追加演出を実行する他の例である。演出Bの終了条件は、特定遊技状態が終了する直前の(最後の)装飾図柄変動表示中に内部的に実行が制御される演出データのいずれかの開始(終了)タイミングである。
この場合も、同図(a)と同様に、最後の装飾図柄変動表示の期間を、それ以前の装飾図柄変動表示の期間よりも長く設定することで、演出Bの終了条件(終了タイミング)を細かい期間で設定することができる。
<実施例G>
図154は、演出B、特別遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の一例を示すタイミングチャートである。
同図(a)に示すように、特定遊技状態(例えば、確変、電サポ状態)は、特別遊技状態(大当たり遊技状態)の終了後に開始する。ここでは演出Bは、特別遊技状態が開始した後、内部的な実行が制御されている演出データの開始(終了)を開始条件として、実行される。なお、演出Bは、特別遊技状態の開始を条件として(特別遊技状態の開始と同時に)開始されるものであってもよい。また、この例では、演出Bの終了条件は、特定遊技状態終了後の、次回の装飾図柄変動表示の開始である。
同図(b)は、特定遊技状態が終了する数回前(例えば4回前)の装飾図柄変動表示の開始が、演出Bの終了条件となる例である。例えば、ST機では、大当り後に100%確変状態となるが、その変動回数が例えば、100回等と決まっている。このような場合に、変動回数の終了の数回前に演出Bを終了し、装飾図柄変動表示を複数回表示させることで、確変状態の変動回数の終了が近いことを報知することにより、遊技者の射幸心を煽ることができる。
<実施例H>
図155は、演出B、特別遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の他の例を示すタイミングチャートである。
演出Bの開始条件は、特別遊技状態の終了、すなわち特定遊技状態の開始である。また、演出Bの終了条件は、次回の特別遊技状態の開始、すなわち特定遊技状態の終了である。そして、この例では、最後の装飾図柄変動表示の期間をそれ以前の装飾図柄変動表示の期間よりも長くしている。
<実施例I>
図156は、演出B、特別遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)、特定遊技状態および装飾図柄変動表示(演出C)の実行の他の例を示すタイミングチャートである。
同図(a)では、演出Bの開始条件は、特定遊技状態の開始である。この例では、演出Bは装飾図柄表示装置208の主表示領域D1で実行され、演出Bの開始に合わせて開始される装飾図柄変動表示は、演出Bの背面で実行を開始する。そして、装飾図柄変動表示の1回目の停止表示で「はずれ」に対応する装飾図柄が停止表示され(t1)、その後の装飾図柄変動表示中にスーパーリーチ演出が開始(t2)したとする。スーパーリーチ演出が開始した場合は、当該演出(装飾図柄変動表示)を装飾図柄表示装置208の前面で実行するように切り替える。そして同時に実行される演出Bは、t2のタイミングで副表示領域D2(ワイプ状表示領域208Wまたはサブ表示装置208S)で実行するように切り替える。スーパーリーチ演出で「はずれ」に対応する装飾図柄が停止表示された場合(t3)には、次の装飾図柄変動表示の開始タイミング(t4)で演出Bを、第一表示領域D1での実行に切り替える。ここで、演出Bが第一表示領域D1で実行されている場合に、装飾図柄変動表示をその背面で実行するものとして説明したが、演出Bが第一表示領域D1で実行されている場合に、装飾図柄変動表示は、副表示領域D2(ワイプ状表示領域208Wまたはサブ表示装置208S)で実行するものとしてもよい。
同図(b)は、同図(a)において、スーパーリーチ演出で「当り」に対応する装飾図柄が停止表示された場合の一例である。
スーパーリーチ演出の開始(t2)で、当該演出(装飾図柄変動表示)を装飾図柄表示装置208の前面で実行するように切り替え、演出Bは、t2のタイミングで副表示領域D2(ワイプ状表示領域208Wまたはサブ表示装置208S)で実行するように切り替えられているが、スーパーリーチ演出で「当り」に対応する装飾図柄が停止表示された場合(t3)、次回の装飾図柄の変動表示の開始(t4)が、演出Bの終了条件となる。またt4のタイミングで特別遊技状態が開始している。装飾図柄変動表示は、スーパーリーチ演出の実行時に引き続き、装飾図柄表示装置208において実行される。
<実施例J>
図157は、演出Aと演出Bとを同時に実行する場合の実行例を示すタイミングチャートである。
同図(a)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が重複しない(重ならない)場合を示している。実行期間が重複しないため、いずれも装飾図柄表示装置208の主表示領域D1で実行可能であるが、この例において、演出A、演出Bのいずれか一方が、主表示領域D1で実行され、他方が副表示領域D2(ワイプ状表示領域208Wまたはサブ表示装置208S)で実行されるようにしてもよい。
同図(b)では、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており(図144参照)、ここでは演出Aの実行中に演出Bが実行を開始している場合を示している。このように、演出Aと演出Bの実行期間が重複する場合には、主表示領域D1と副表示領域D2でこれらを切り替えて表示するとよい。例えば、主表示領域で演出Aを実行中に、演出Bが開始する場合には、演出Bを副表示領域D2(ワイプ状表示領域208Wまたはサブ表示装置208S)で実行する。あるいは、演出Aを副表示領域D2での実行に切り替え、主表示領域D1で演出Bを実行する(図145参照)。
同図(c)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており、ここでは演出Bの実行中に演出Aが実行を開始している場合を示している。この場合も、主表示領域D1と副表示領域D2によって、これらの演出を切り替えて表示するとよい。
同図(d)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており、ここでは1回目の演出Aの実行中に演出Bが実行を開始し、演出Bの実行中に1回目の演出Aは実行を終了し、演出Bの実行中に2回目の演出Aが実行を開始した場合を示している。この場合も、主表示領域D1と副表示領域D2によって、これらの演出を切り替えて表示するとよい。主表示領域D1と副表示領域D2による演出の切り替えについては、本実施形態の全ての実施例において同様である。
このように、本実施形態では、一台のぱちんこ機100において、または複数台のぱちんこ機100において、一斉演出の演出Aと、特別遊技状態あるいは特定遊技状態の場合に実行される演出Bとを同時に実行することができる。そしてこのように同時に実行している場合には、演出Aと演出Bは少なくとも一部が関連性のある演出を実行することができる。例えば、周期的に実行される一斉演出で、複数のぱちんこ機100が図141(a)に示した演出A1(演出A1−1a、演出A1−2a、演出1−3a・・・)を実行中に、そのうちの一台または複数台のぱちんこ機100が、特定遊技状態の開始を開始条件として演出B1(演出B1−2a、演出B1−3a・・・)を実行する。一台のぱちんこ機100において、演出Aと演出Bを同時に実行する場合には、主表示領域D1と副表示領域D2を利用する。複数台のぱちんこ機100において、演出Aと演出Bを同時に実行場合(例えば、右の台が演出A,左の台が演出Bを実行)する場合には、主表示領域D1のみを使用しても良いし、副表示領域D2を使用しても良い。
また、演出Aと演出Bを同時に実行する場合、演出A1の一部(例えば、演出A1−2a)と演出B1の一部(例えば、演出B1−2a)は、関連する演出にすることができる。つまり、この場合の演出A1−2aと演出B1−2aは、同時に実行された場合であっても、不調和にならない(違和感がない)ように関連している(何らかが調和している)演出データである。具体的に一例を挙げると、楽曲が同じメロディーであったり、異なるメロディーであるが調和している(主旋律と副旋律など)ものであったり、楽曲同士が同様の調子で掛け合いになっているものなどをいう。また楽曲が歌唱の場合には、同じ歌詞であったり、同じ(性別の)ボーカルであったり、合唱、輪唱、斉唱である場合をいう。また、歌唱に限らず、演奏(合奏、重奏、掛け合いの演奏)などであってもよい。また、楽曲に限らず、各種ランプ(LED)による発光、可動体224による動作、装飾図柄表示装置208(サブ表示装置208S)における表示であってもよい。ここでは一例として一つの演出データ(パート)が関連する場合を説明したが、演出A、演出Bを構成する複数の演出データ(パート)が関連するものであってもよい。なお、演出A,演出Bの関連性については、本実施形態の全ての実施例において同様である。
<実施例K>
図158は、演出Aと演出Bとを同時に実行する場合の他の実行例を示すタイミングチャートである。
同図(a)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており、ここでは1回目の演出Bの実行中に演出Aが実行を開始し、演出Aの実行中に1回目の演出Bは実行を終了し、演出Aの実行中に2回目の演出Bが実行を開始した場合を示している。
同図(b)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており、演出Aの実行中(開始後)に演出Bが実行を開始し、演出Aの実行中(終了前)に演出Bは実行を終了し、その後、演出Aの実行が終了する場合を示している。
同図(c)は、演出Aの実行期間と、演出Bの実行期間が少なくとも一部の期間において重複する(重なる)場合を示しており、演出Bの実行中(開始後)に演出Aが実行を開始し、演出Bの実行中(終了前)に演出Aは実行を終了し、その後、演出Bの実行が終了する場合を示している。
<実施例L>
図159は、演出Aと演出Bとを同時に実行する場合の他の実行例を示すタイミングチャートである。同図における最下段は、内部的な実行制御が行われる演出Bを構成する演出データを示す。
同図(a)は、演出Aの実行中に、演出Bの開始条件(例えば、確変の開始)が成立し、演出Bが実行可能であるが、このタイミングでは実行せず、演出Aの終了後に演出Bを実行する場合を示している。このように、演出Bの開始条件が成立していても演出Aと同時に実行できない場合には、演出Aの終了後に演出Bを実行するものとしてもよい。また演出Aは、主表示領域D1で実行し、破線部分の期間は、演出Bを副表示領域D2で実行し、演出Aが終了した後の演出Bは主表示領域D1に切り替えて実行するようにしてもよい。
同図(b)は、同図(a)と同様に、演出Aの終了後に演出Bを実行するものであるが、演出Aの終了が、演出Bを構成する演出データの途中のタイミングであるため、当該演出データの終了まで演出Bの実行開始を待機する例である。このような場合、破線部分の、特に演出Aの終了から演出Bの開始まではタイムラグが発生し、何も表示されない状態となるので、この期間に追加演出を実行するものとしてもよい。
同図(c)は、演出Aと演出Bの実行期間が重複しない場合の実行例である。演出Aは、演出時間の終了で、実行を終了する(t1)。演出Bは、特定遊技状態中のあるタイミング(例えば、装飾図柄変動表示の3回目の開始(t2))を開始条件として実行開始するものとする。しかし、t2のタイミングでは、内部的な実行制御が行われる演出Bを構成する演出データの途中であるので、当該演出データの終了(t3)まで演出Bの開始を待機する。この場合、演出Aの終了後のt1〜t2の期間、および演出Bの開始前のt2〜t3の期間において、追加演出を行ってもよい。
<演出の表示例>
<実施例M>
次に、主に表示手段におけるの演出(演出A,演出B)の演出の一例について説明する。なお、以下の実施例において、演出Aと演出Bを入れ替えても同様に実施できる。図160は、実施例Mの装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)を時系列に示した図である。
同図(a)に示す様に、装飾図柄表示装置208は、装飾図柄を表示するための3つの図柄表示領域208a〜208c(左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208c)と、変動遊技の保留数を示す保留アイコンPIを表示するための保留表示領域208dと、を有している。装飾図柄の変動表示は、図柄表示領域208a〜208cの各々の表示範囲内で行われ、装飾図柄を停止表示(疑似連の仮停止表示も含む)する場合には、図柄表示領域208a〜208cの各々の表示範囲のほぼ中央に装飾図柄を停止表示する。
また、本実施形態では、右図柄表示領域208cの左側の表示領域に、特図1変動遊技の当否結果を示唆するための特図1用第四図柄表示領域208eと、特図2変動遊技の当否結果を示唆するための特図2用第四図柄表示領域208fとを有している。
同図(a)、(b)に示す状態は、演出C(図柄変動中の演出)の演出例を示している。まず、同図(a)に示すタイミングは、特図1の変動停止を行った状態である。この変動停止の状態では、主制御部300は、特図1表示装置212に「はずれ」を停止表示しているとともに、特図1保留ランプ218の全てのLEDを点灯して特図1変動遊技の保留数が4であることを報知している。
また、この変動停止の状態では、第1副制御部400は、図柄表示領域208a〜208cに、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾3−装飾4−装飾1」)を停止表示している。また、保留表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208、保留アイコン表示領域900、第1副制御部400、第2副制御部500)は、所定の保留表示条件が成立した場合(例えば、第1特図始動口230への入賞など)には、増加した特図1変動遊技の保留に対応する一の保留アイコンを表示可能である。ここでは、保留手段は、保留表示領域208dに4つの保留アイコンPIを表示して、特図1変動遊技の保留数が4であることを報知している。また、特図1用第四図柄表示領域208e、特図2用第四図柄表示領域208fを消灯し、変動停止中であることを報知している。また、スピーカ120は、図柄変動中の演出(演出C)の音声を出力している。
同図(b)に示すタイミングは、特図1変動遊技の保留を1つ消化して、特図1の変動表示を開始(変動開始)した状態である。この変動開始の状態では、主制御部300は、特図1表示装置212を用いて特図1の変動表示を開始するとともに、特図1用の第4図柄表示領域208eを点滅表示(図では塗り潰し)して変動中であることを報知している。また、第1副制御部400は、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図図柄の変動表示を開始する。また保留表示手段は、保留表示領域208dに一番右の保留アイコンPIを塗り潰しから白抜き表示に変更し、特図1変動遊技の保留数が3になったことを報知している。また、スピーカ120は、図柄変動中の演出(演出C)の音声を出力している。
同図(c)に示すタイミングは、演出A(一斉演出)の実行条件が成立した状態を示している。すなわち、電源投入から、図142(a)のタイムテーブルに示す予め定められた時間(例えば60分)が経過した状態である。
同図(d)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208において演出Aの実行が開始した状態を示している。すなわち、同図(b)と同様の図柄変動中の演出(演出C)を継続しつつ、装飾図柄表示装置208の主表示領域D1のうちの一部の副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において一斉演出(演出A(演出A1−1a)を開始している。具体的には、一斉演出(演出A)のうちの本編開始前であることを示す予告編を表示(襖が少し開いた状態の画像(アニメーション)を表示)している。また、スピーカ120からは演出Aを構成する演出A1−1a(予告編)の音声データ(例えば、図141(c)〜(e)の演出A1−1a(音)、以下音声データについて同様)を出力している。なお、ここでは、副表示領域D2としてワイプ状表示領域208W(副表示領域D21)に表示する場合を例に説明しているが、サブ表示装置208S(副表示領域D22)に表示するものであってもよく、これについては本実施形態の以下の全ての実施例において同様である。
同図(e)に示すタイミングは、特図1の変動停止を行った状態である。この変動停止の状態では、主制御部300は、特図1表示装置212に「はずれ」を停止表示している。また、この変動停止の状態では、第1副制御部400は、図柄表示領域208a〜208cに、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾2−装飾1−装飾7」)を停止表示している。こ変動停止のタイミングでは、ワイプ状表示領域208Wを一旦消去し、装飾図柄表示装置208の表示領域(主表示領域D1)の全面で演出Cを表示している。一方、スピーカ120からは、演出Aを構成する演出A1−2aの音声データを出力し、演出A(演出A1−2a)の継続中であることを報知している。
同図(f)に示すタイミングは、主表示領域D1の全面で演出A(演出A1−3a)を実行(表示)している状態である。具体的には、演出Aのうちの予告編として、襖が少し開いた状態の画像(アニメーション)と演出Aの本編が開始される前の状態であることを示す表示(例えば「準備中」の文字や、「あと60」など本編開始までのカウントダウン表示)を表示する。また、このタイミングでは主制御部300は、特図1表示装置212を用いて特図1の変動表示を開始するとともに、特図1用の第4図柄表示領域208eを点滅表示して変動中であることを報知している。そして、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において装飾図柄の変動表示(演出C)を表示している。また、主表示領域D1の左端部においても、装飾図柄の変動表示と保留数表示(ここでは「2」)を表示している。スピーカ120からは、演出Aを構成する演出A1−3aの音声データを出力している。このタイミングでは、同図(c)でワイプ状表示領域208Wで表示されていた演出を主表示領域D1に表示し、同図(c)で主表示領域D1で表示されていた演出Cをワイプ状表示領域Wで表示するように切り替えている。なお、この例では副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)は主表示領域D1の前面に表示される。このため、演出Aは主表示領域D1の全面で実行されるが、副表示領域D21によってその一部が視認困難となっている。
同図(g)に示すタイミングは、主表示領域D1で演出A(予告編(演出A1−7a))の実行を継続し、スピーカ120から演出A1−4aの音声データを出力している状態であり、同図(h)に示すタイミングは、本編開始までのカウントダウン表示の数値が「0」となり、スピーカ120から、演出A1−7aの音声データを出力している状態である。またこのタイミングでは主表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「4」を表示している。副表示領域D21においても装飾図柄の変動表示を継続している。
同図(i)に示すタイミングは、主表示領域D1において、演出Aの本編(ここではキャラクタ「姫」が登場する演出A1−8a)が開始するとともに、スピーカ120から演出A1−8a(本編)の音声データを出力している状態である。またこのタイミングでは主表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「4」の表示を継続し、副表示領域D21においても装飾図柄の変動表示(演出Cの実行)を継続している。
同図(j)に示すタイミングは、主表示領域D1において、演出Aの本編(演出A1−10a)の実行を継続し、スピーカ120から演出A1−10a(本編)の音声データを出力している状態である。このタイミングでは保留が1つ消化されて次回の装飾図柄の変動表示が実行されており、主表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「3」を表示し、副表示領域D21においても装飾図柄の変動表示(演出Cの実行)を継続している。
同図(k)に示すタイミングは、主表示領域D1において、演出Aのうちエンディング(演出A1−11a)を実行し、スピーカ120から演出A1−11a(エンディング)の音声データを出力している状態である。このタイミングでは主表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「3」の表示を継続し、副表示領域D21においても装飾図柄の変動表示(演出Cの実行)を継続している。
同図(l)に示すタイミングは、主表示領域D1において、演出Aのうちエンディングの実行を継続し、スピーカ120から演出A1−11a(エンディング)の音声データを出力するとともに、変動停止となった状態である。すなわち、主制御部300は、特図1表示装置212に「はずれ」を停止表示し、第1副制御部400は、副表示領域D2に、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾5−装飾4−装飾5」)を停止表示している。また、主表示領域D1の左端部において、「はずれ」に対応する図柄組合せで停止表示されたことを示す「545」の数字と、保留数の「3」の表示を行っている。
同図(m)に示すタイミングは、主表示領域D1において、演出Aのうちエンディングの実行を継続し、スピーカ120から演出A1−11a(エンディング)の音声データを出力している状態である。副表示領域D21では、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾5−装飾4−装飾5」)の停止表示を継続し、また、主表示領域D1の左端部において装飾図柄の停止表示を示す「545」の数字と、保留数の「3」の表示を行っている。一方、主制御部300は、特図1保留ランプ218のLEDを1つ消灯(2つ点灯)し、保留が1つ消化され、次の変動遊技が開始することを報知している。
同図(n)に示すタイミングは、次の特図1の変動表示を開始(変動開始)した状態である。主制御部300は、特図1表示装置212を用いて特図1の変動表示を開始するとともに、特図1用の第4図柄表示領域208eを点滅表示(図では塗り潰し)して変動中であることを報知している。また、第1副制御部400は、主表示領域D1において演出Aの実行を終了し、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図図柄の変動表示を開始するとともに、保留表示領域208dに2つの保留アイコンPIを塗り潰し表示して特図1変動遊技の保留数が2になったことを報知している。また、スピーカ120は、図柄変動中の演出(演出C)の音声を出力している。演出Aの終了と同時に副表示領域D21の表示も消去される。
このように、演出Aは、例えば予告編(同図(f)〜(h))、本編(同図(i)〜(j))、エンディング(同図(k)〜(m))などそれぞれ一纏まりで完結している複数の部分から構成されていてもよい。この場合、予告編、本編、エンディングは演出Aの一部である。また、特に予告編、本編、またはエンディングのみが演出Aであってもよい。
<実施例N>
図161は、実施例Nの装飾図柄表示装置208における演出(演出B,C)を時系列に示した図である。なお、以下の実施例においては、本実施形態の主要部分について主に説明するものとし、特に明記しない構成については実施例Mと同様とする。同図は、一例として、ST機において例えば「特図K」(16R特別大当り(16R特別確変))に当選し、大当り終了後に確変状態に突入したことを開始条件として演出Bが実行される演出の一例を示す。また、本実施例の演出Bは、複数のぱちんこ機100による一斉演出である。
同図(a)、(b)に示すタイミングは、実施例Mの図161(a)、(b)と同様であるで説明は省略する。
同図(c)に示すタイミングは、第1副制御部400が、主表示領域D1(図柄表示領域208a、208c)に「装飾5」を停止表示して、リーチ(スーパーリーチ)演出(演出C)を行っている状態である。
同図(d)に示すタイミングは、引き続き第1副制御部400が主表示領域D1に「SPリーチ」の文字を表示するとともに主表示領域D1の左上方に装飾図柄を変動 表示してスーパーリーチ演出(演出C)を行っている状態である。
同図(e)に示すタイミングは、第1副制御部400が、主表示領域D1(図柄表示領域208a〜208c)で「特図K」の16R大当り(16R確変大当り)の図柄組合せ(例えば「装飾5−装飾5−装飾5」)の揺れ変動表示を行っている状態であり、同図(f)に示すタイミングは、「特図K」の図柄組合せを停止表示している状態である。
同図(g)に示すタイミングは、大当り演出が開始した状態であり、同図(h)に示すタイミングは、大当り遊技の1ラウンド(1R)目の演出を実行している状態であり、同図(i)は、大当り遊技の16ラウンド(16R)目の演出を実行している状態である。大当り演出では、右打ちで入賞口に入賞しやすくなることを報知する右打ち報知表示や、ラウンド数の表示を行う。
同図(j)に示すタイミングは、16Rの大当り遊技終了後に確変に突入した状態であり、第1副制御部400は、主表示領域D1に「確変突入」などの文字を表示して、確変状態となったことを報知する。確変の変動回数はここでは例えば150回とする。
同図(k)に示すタイミングは、確変状態となったことを開始条件として、演出Bが実行を開始した状態である。第1副制御部400は、主表示領域D1の全面で演出B(吉宗一斉演出)を実行(表示)する。演出Bは例えば、演出B1aを含んで構成され、演出B1aは、演出B1−1a、演出B1−2a、演出B1−3a・・・の複数の演出データ(演出パート)で構成される(図143(b)、図141(a)参照)。
第1副制御部400は、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−1aを実行する。また、例えば主表示領域D1の上方において変動回数の残り回数(残149)を表示し、第一表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「4」を表示する。また、右打ち報知表示を引き続き行う。副表示領域D21では、装飾図柄の変動表示を行うとともに、保留数に対応した4つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−1aの音声データを出力する。
この例では副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)は主表示領域D1の前面に表示される。このため、演出Bは主表示領域D1の全面で実行されるが、副表示領域D21によってその一部が視認困難となっている。
なお、このタイミングで表示される演出Bは、必ずしも最初(先頭)の演出B1−1aとは限らない。すなわち、演出Bは、図142(c)に示す様に電源投入の直後から内部的に演出B1−1aから順次、演出B1−2a、演出B1−3a・・・と実行の制御がされており、確変状態となったことを条件として、電源投入後から確変となった状態までの経過時間に対応した演出データ(例えば、演出B1−3aなど)が、このタイミングで遊技者に認識可能に表示される。この例も、演出Bを構成する最初の(先頭の)演出データから開始したことを示すものではない。例えば、図143(b)に示す設定の場合には、開始時間12分で確変に突入しすると、演出B1a(演出B1−1a・・・)が実行される。
同図(l)に示すタイミングは、次回の変動が開始され、引き続き主表示領域D1において演出Bを実行している状態である。具体的には、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−2aを実行する。また、例えば主表示領域D1の上方において変動回数の残り回数(残148)を表示し、第一表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「3」を表示する。また、右打ち報知表示を引き続き行う。副表示領域D21では、次回の装飾図柄の変動表示を行うとともに、保留数に対応した3つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−2aの音声データを出力する。
同図(m)に示すタイミングは、最後の変動が開始され、引き続き主表示領域D1において演出Bを実行している状態である。具体的には、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−8aを実行する。また、例えば主表示領域D1の上方において変動回数の残り回数(LAST)を表示し、第一表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「4」を表示する。また、「右打ち報知」を引き続き行う。副表示領域D21では、最後の装飾図柄の変動表示を行うとともに、保留数に対応した4つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−8aの音声データを出力する。
同図(n)に示すタイミングは、引き続き主表示領域D1において演出Bを実行している状態である。具体的には、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−9aを実行する。また、第一表示領域D1の左端部において装飾図柄の変動表示と、保留数の「4」を表示する。また、右打ち報知表示を引き続き行う。副表示領域D21では、確変の変動遊技における結果表示(例えば、獲得球数や連チャン回数の表示など)を行うとともに、保留数に対応した4つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−9aの音声データを出力する。
同図(o)に示すタイミングは、引き続き主表示領域D1において演出Bを実行している状態である。具体的には、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−9aを実行する。また、第一表示領域D1の左端部において、「はずれ」に対応する図柄組合せで停止表示されたことを示す「787」の数字と、保留数の「4」を表示する。また、右打ち報知表示を引き続き行う。副表示領域D21では、引き続き確変の変動遊技における結果表示を行うとともに、保留数に対応した4つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−9aの音声データを出力する。
同図(p)に示すタイミングは、確変の状態が終了し、保留が一つ消化され次回の通常の変動遊技が開始する(演出Bの終了条件が成立する)直前の状態である。このタイミングでは引き続き主表示領域D1において演出Bを実行している。具体的には、主表示領域D1において、「吉宗一斉演出」の演出演出B1−9aを実行する。また、第一表示領域D1の左端部において、装飾図柄の停止表示を示す「787」の数字と、保留数の「4」を表示する。また、右打ち報知表示を引き続き行う。副表示領域D21では、引き続き確変の変動遊技における結果表示を行うとともに、保留数に対応した4つの保留アイコンPIを塗り潰しで表示する演出(演出C)を実行する。また、スピーカ120では、演出B1−9aの音声データを出力する。
同図(q)に示すタイミングは、次回の通常の変動遊技が開始し、演出Bの終了条件が成立した状態である。演出Bの終了条件の成立によって、主表示領域D1では演出Bの実行を終了し、図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の変動表示を実行するとともに、保留数に対応する3つの保留アイコンPIを塗りつぶして表示している。また、スピーカ120からは、演出Cの音声データを出力している。
<実施例O>
図162、図163は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を時系列に示した図である。実施例Oは、実施例Mのワイプ状表示領域208W(副表示領域D21)に代えて(あるいはこれに加えて)サブ表示装置208S(副表示領域D22)を用いて演出を実行する例である。
図162(a)〜(j)は、図160(a)〜(j)と同じタイミングを示し、図163(a)〜(d)は、図160(k)〜(n)と同じタイミングを示しているので、実施例Mと同様の構成については説明を省略する。
同図(a)(b)に示すように、本実施例では副表示領域D2(D22)としてサブ表示装置208Sを備えており、主表示領域D1で演出C(装飾図柄の変動表示)を実行する場合には、サブ表示装置208Sにおいても演出Cを実行する。この場合、副表示領域D22(サブ表示装置208S)では、主表示領域D1の演出Cと全く同じ内容の演出Cを縮小表示しても良いし、主表示領域D1で実行される演出Cの内容を簡素にした演出C'を実行してもよい。
同図(c)に示すタイミングで演出A(一斉演出)の実行条件が成立すると、同図(d)に示すタイミングは主表示領域D1では装飾図柄の変動表示(演出C)が継続するが、ワイプ状表示領域208W(副表示領域D21)において演出A(予告編)の実行が開始される。また、サブ表示装置208S(副表示領域D22)において、引き続き演出Cが実行される。なお、このタイミングにおいてワイプ状表示領域208Wを表示せず、サブ表示装置208Sにおいて演出A(予告編)の実行を開始してもよい。
同図(e)に示すタイミングは、主表示領域D1で装飾図柄の停止表示(演出C)を実行し、副表示領域D2(D22)においても演出Cを実行する状態である。
同図(f)に示すタイミングは、主表示領域D1で演出A(予告編(演出A1−1a))の実行を開始し、副表示領域D2(D22)において、演出Cの実行を継続する状態である。その後、同図(g)では、主表示領域D1で演出A(予告編(演出A1−2a))を実行し、副表示領域D2(D22)において演出Cの実行を継続し、同図(h)では、主表示領域D1で演出A(予告編(演出A1−3a))を実行し、副表示領域D2(D22)において演出Cの実行を継続し、同図(i)では、主表示領域D1で演出A(本編(演出A1−8a))を実行し、副表示領域D2(D22)において演出Cの実行を継続し、同図(j)では、主表示領域D1で演出A(本編(演出A1−10a))を実行し、副表示領域D2(D22)において演出Cの実行を継続する。
以降、図163(a)〜(d)は、ワイプ状表示領域208W(副表示領域D21)に代えてサブ表示装置(副表示領域D22)において演出Cを実行する以外は、実施例Nと同様であるので説明を省略する。
なお、本実施形態の全ての実施例において、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)で演出が実行される構成を、副表示領域D22(サブ表示装置208S)で演出が実行される構成に置き替えても良く、副表示領域D22(サブ表示装置208S)で演出が実行される構成を副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)で演出が実行される構成に置き替えてもよい。
<実施例P>
図164は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図164(a)〜(c)は、通常の演出Cを実行する場合の演出例を時系列に示した図である。演出Cは、保留アイコンPIを変化させる表示を含む演出である。
同図(a)は、実施例Mの図160(b)と同様のタイミングであるが、当該変動の次に消化される保留に対応する保留アイコン(左から3番目の保留アイコンPI)に重ねて、操作手段(例えば、チャンスボタン136など)の操作を示唆する画像(ボタン操作アイコンBI)を表示している状態である。
この状態で(装飾図柄の変動表示中に)、同図(b)に示す様にチャンスボタン136を操作(押下)すると、同図(c)に示すように、ボタン操作アイコンBIと重ねて表示されていた保留アイコンPIが黒丸の塗り潰し画像からキャラクタ「殿」のアイコンに変化する(以下、「保留アイコンPIの変化表示」という)。
このような構成において、演出Aを実行する場合の実施例を同図(d)〜(f)に示す。
まず、同図(d)に示すタイミングは、同図(a)に示すタイミングにおいて(ボタン操作アイコンBIが表示されている状態で)、演出A(予告編)が実行を開始した状態である。演出Aは、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において実行されている。
同図(e)に示すタイミングは、装飾図柄の変動表示中にボタン操作アイコンBIが表示されていたにもかかわらず、チャンスボタン136が操作されず、図柄表示領域208a〜208cに、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾2−装飾1−装飾7」)を停止表示した状態である。そして、同図(f)に示すタイミングは、図160(f)に示すタイミングと同様である。このように、装飾図柄の変動表示中にボタン操作アイコンBIが表示されていたにもかかわらず、チャンスボタン136が操作されず、装飾図柄が停止表示された場合には、保留アイコンPIの変化表示は実行されない。
なお、同図(d)、(e)に示すように、演出Aが実行されていても、主表示領域D1で表示されていない場合には、スピーカ120から出力する音声データは演出Cの演出データであり、同図(f)に示すように、演出Aが主表示領域D1で表示された場合に、スピーカ120から出力する音声データを演出Aの演出データ(演出A1−1a)としてもよい。
また、同図(g)〜(i)は保留アイコンPIの変化表示が実行されない他の例を示す。同図(g)、(h)に示すタイミングは、装飾図柄の変動表示中にボタン操作アイコンBIが表示されていたにもかかわらず、チャンスボタン136が操作されず、図柄表示領域208a〜208cに、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾2−装飾1−装飾7」)を停止表示した状態である。この場合、同図(i)に示すタイミングでは、主表示領域D1において演出A(演出A1−3a)を実行し、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において、次回の装飾図柄の変動表示を実行しつつ、変化しない保留アイコンPIを表示する。保留が1つ消化されているが、いずれの保留アイコンPIも変化せず、2つの保留アイコンPIが黒塗りの状態で表示される。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、保留アイコンの変化表示の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例Q>
図165は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図165(a)〜(d)は、通常の演出Cを実行する場合の演出例を時系列に示した図である。演出Cは、保留アイコンに関するアニメーションを含む演出である。
同図(a)は、実施例Mの図160(b)と同様のタイミングである。同図(b)に示すタイミングは、第1特図始動口230に入賞があり、保留が1つ増加した状態である。この例では、保留表示手段は、所定の保留移動条件(例えば、特図変動遊技の開始、保留の増加)が成立した場合には、所定の保留に対応する所定の保留アイコンの表示位置を移動させる所定の保留移動アニメーション(例えば、保留アイコンの移動アニメーション、増加アニメーション、消去アニメーション、保留・変動アイコン間の移動アニメーション)を表示可能である。
保留表示手段は、同図(b)、(c)に示す様に、保留の増加に伴って、保留アイコンPIが主表示領域D1の下端から徐々に上昇する保留アイコンの増加アニメーションを実行する。
同図(d)に示すタイミングは、保留アイコンの増加アニメーションが完了し、4つめの保留アイコンPIが保留表示領域208dに表示された状態である。
このような構成において、演出Aを実行する場合の実施例を同図(e)〜(h)に示す。
まず、同図(e)、(f)に示すタイミングは、同図(a)、(b)に示すタイミングと同様である。
同図(g)に示すタイミングは、主表示領域D1において保留アイコンの増加アニメーションの実行中に、副表示領域D21において演出A(予告編(演出A1−1a))が実行を開始した状態である。この場合、同図に示すように、保留アイコンの増加アニメーションは、途中でキャンセルされ、4つめの保留アイコンPIは、1フレームで保留表示領域208dに表示される。その後は同図(h)に示す様に、演出Aは、副表示領域D21において予告編(演出A1−2a)の実行を継続する。
また、同図(i)〜(l)は保留アイコンの増加アニメーションがキャンセルされる他の例を示す。
まず、同図(i)、(j)に示すタイミングは、同図(a)、(b)に示すタイミングと同様である。
同図(k)に示すタイミングは、保留アイコンの増加アニメーションの実行中に、主表示領域D1において演出A(予告編(演出A1−1a))が実行を開始し、副表示領域D21において演出C(装飾図柄の変動表示)が実行を開始した状態である。この場合、同図に示すように、保留アイコンの増加アニメーションは、途中でキャンセルされ、4つめの保留アイコンPIは、1フレームで保留表示領域208dに表示される。その後は同図(l)に示す様に、演出Aは、主表示領域D2において予告編(演出A1−2a)の実行を継続する。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、保留アイコンに関するアニメーションの機能の一部が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例R>
図166は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図166(a)〜(f)は、通常の演出Cを実行する場合の演出例を時系列に示した図である。演出Cは、保留アイコンに関するアニメーションを含む演出である。本実施例では、保留表示領域208dとして、保留アイコンPIを表示する通常保留表示領域208d1と、当該変動に係る保留アイコンであることを示す変動アイコンCIを表示するための変動保留表示領域208d2とが設けられている。
同図(a)、(b)に示すタイミングは、主表示領域D1の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示が実行され、変動保留表示領域208d2において当該変動にかかる変動アイコンCI(星形のアイコン)が表示され、通常保留表示領域208d1において、保留数に対応した3つの保留アイコンPI(黒丸のアイコン)が表示される、という演出Cが実行されている状態である。
同図(c)に示すタイミングは、図柄表示領域208a〜208cにおいて、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾2−装飾1−装飾7」)を停止表示した状態であり、同図(d)に示すタイミングは、保留が1つ消化され、特図1保留ランプ218のLEDを1つ消灯して特図1変動遊技の保留数が2となったことを報知した状態である。
同図(e)に示すタイミングは、保留の消化に伴い、図柄表示領域208a〜208cにおいて次回の装飾図柄の変動表示が開始した状態である。このタイミングでは、通常保留表示領域208d1において消化された保留に対応する保留アイコンPIを消去し、変動保留表示領域208d2において変動アイコンCIを消去するとともに、保留アイコンPIを移動させて当該変動に対応する変動アイコンCIを再表示する、保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションが実行されている。
同図(f)に示すタイミングは、保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションが完了した状態である。このタイミングでは、通常保留表示領域208d1において2つの保留アイコンPIが表示され、変動保留表示領域208d2に変動アイコンCIが表示されている。
このような構成において、演出Aを実行する場合の実施例を同図(g)〜(l)に示す。
まず、同図(g)に示すタイミングは、主表示領域D1で演出Cが実行され、副表示領域D21で演出A(A1−1a)が実行されている状態である。演出Cは、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示が実行され、変動保留表示領域208d2において当該変動にかかる変動アイコンCI(星形のアイコン)が表示され、通常保留表示領域208d1において、保留数に対応した3つの保留アイコンPI(黒丸のアイコン)が表示される、という演出である。
同図(h)に示すタイミングは、保留が1つ消化され、特図1保留ランプ218のLEDを1つ消灯して特図1変動遊技の保留数が2となったことを報知した状態であり、同図(i)に示すタイミングは、図柄表示領域208a〜208cにおいて、はずれに対応する図柄組合せ(この例では、「装飾2−装飾1−装飾7」)を停止表示した状態である。 同図(j)に示すタイミングは、演出Aの開始条件が成立し、演出Aが開始される直前の状態である。このタイミングでは、変動保留表示領域208d2の変動アイコンCIを消去している。
同図(k)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出A(予告編(演出A1−1a))が実行を開始し、副表示領域D21において演出C(装飾図柄の変動表示)が実行を開始した状態であり、同図(l)に示すタイミングは、演出Aは、主表示領域D1において予告編(演出A1−2a)の実行を継続している状態である。
このように、本実施例では、通常の演出Cのみが実行される場合には、同図(d)に示すように、装飾図柄の停止表示中は変動アイコンCIが表示されており、同図(e)に示すように保留が消化されて装飾図柄の変動表示が開始したタイミングで変動アイコンCIが消去されるとともに保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションが実行されるが、演出Aの開始条件が成立した場合には、同図(j)に示すように、早めに変動アイコンCIを消去し、同図(k)に示すように主表示領域D1において演出Aを開始する。
同図(m)〜(p)は、保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションがキャンセルされる他の例を示す。
同図(m)〜(j)に示す様に、保留の消化に伴って保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションが実行されていた場合、主表示領域D1において演出(例えば、演出C)が実行を開始すると、保留アイコンの移動(消去)・変化アニメーションがキャンセルされ、1フレームで、変動保留表示領域208d2に変動アイコンCIを表示し、通常保留表示領域208d1に、保留数に対応した(ここでは2つの)保留アイコンPIを表示する構成としてもよい。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、保留アイコンに関するアニメーションの機能の少なくとも一部が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例S>
図167は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図167(a)は、主表示領域D1において、演出Cを実行している状態である。演出Cは、第一の表示700と第二の表示702を含む演出である。
この状態において、演出Aの開始条件が成立すると、同図(b)に示す様に、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において、演出Aが実行を開始する。本実施例ではこのタイミングで、演出Cの一部である第二の表示702を、副表示領域D21に表示する。
また、図167(c)、(d)は他の例を示す。同図(c)は、主表示領域D1において、演出Cを実行している状態である。演出Cには、第一の表示700と第二の表示702が含まれている。
この状態において、演出Aの開始条件が成立すると、同図(d)に示す様に、副表示領域D22(サブ表示装置208S)において、演出Aが実行を開始する。そしてこのタイミングで、演出Cの一部である第二の表示702を、副表示領域D22に表示する。
同図(e)、(f)を参照して、第一の表示700と第二の表示702の具体例について説明する。第一の表示700と第二の表示702は例えば,関連している表示でる。この例では、第一の表示700が右打ちを報知する「右打ちしてください」の文字であり、第二の表示702が右向きの矢印である。同図(e)に示すように、演出C(のみ)の実行中は、主表示領域D1において、第一の表示700と第二の表示702が表示されている。そして、同図(e)に示すように、副表示領域D21において演出Aが実行を開始したタイミングで、第二の表示702(右向きの矢印)が主表示領域D1から消去され、副表示領域D21に表示される。なお、ここでは、第二の表示702を副表示領域D21に移動表示させる場合を例に説明したが、第一の表示700を副表示領域D21に移動表示させるものとしてもよい。また、第一の表示700と第二の表示702は関連しない表示であってもよい。
<実施例T>
図168は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。本実施例は、構造物の動作(複数のアタッカの開閉動作)によって特定領域(確変作動領域、V入賞領域)の進入の可否が振り分けられる、V入賞確変機における表示例である。
図168(a)は、主表示領域D1において、演出Cを実行している状態である。ここでの演出Cは、右打ちでV入賞しやすい大当りであることを報知する演出であり、主表示領域D1の中央付近に「V狙え!!」という文字が表示され、左上方に、大当りを示す装飾図柄の停止表示(ここでは「装飾4−装飾4−装飾4」)が表示され、右上方には、右打ち報知表示(右打ちを示唆する右向き矢印と「右打ち」という文字)が表示されている。
同図(b)に示すタイミングは、同図(a)に示す演出Cを実行可能な構成において、主表示領域D1に演出Aが実行されている状態であり、同図(b)に示すタイミングは、V入賞しやすい大当りに当選した状態である。V入賞しやすい大当りは、遊技者にとって有利な情報であるため、主表示領域D1で実行されている演出Aを副表示領域D21に切り替えて表示し、主表示領域D1において演出Cを実行する。
また、同図(d)に示す様に、V入賞しやすい大当りに当選した状態であっても、(先に主表示領域D1において演出Aが事項されている場合には、そのまま継続し、第二副表示領域D21において、演出Cを実行してもよい。
また、演出Cのうち例えば、装飾図柄の停止表示(または変動表示)を第一の表示700とし、右打ち報知表示を第二の表示702として、同図(e)に示すように、演出Cが副表示領域D21で実行される場合に、第二の表示702を副表示領域D21で表示するようにしてもよい。この場合、第一の表示700と第二の表示702は関連しない表示である。
<実施例U>
図169は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図169(a)〜(d)は、主表示領域D1において、演出Cを実行している状態である。演出Cは、チュートリアル表示を含む演出である。この例は、同図(a)〜(d)に示すように、主表示領域D1で装飾図柄の変動表示または停止表示を行っている複数のタイミングに亘って、複数回のチュートリアル(チュートリアル1,2,3,4)が表示される構成である。
このような構成において、演出Aが実行された場合の演出の表示例を、同図(e)〜(h)に時系列で示す。
同図(e)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出Cが実行され、チュートリアル1が表示されている状態である。この状態で、演出Aの開始条件が成立すると、同図(f)に示すように、チュートリアル1の表示領域に重ねて設けられたワイプ状表示領域208Wにおいて、演出Aが実行を開始する。演出Aはチュートリアル1の前面で実行され、これによりチュートリアル1は遊技者に視認困難となる。
同図(g)に示すタイミングは、装飾図柄が停止表示された状態で、このタイミングではワイプ状表示領域208Wの演出Aは一旦消去される。これにより、ワイプ状表示領域208Wの背面のチュートリアル3が遊技者に視認可能となる。
同図(h)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出Aが実行され、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)で装飾図柄の変動表示が開始した状態である。この状態では、主表示領域D1において演出Aが実行されることにより、チュートリアルを表示する演出(チュートリアル4)は、中止される。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、チュートリアル表示の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例V>
図170は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
図170(a)〜(c)は、主表示領域D1において、演出Cを実行している状態である。演出Cは、チュートリアル表示を含む演出である。この例も、同図(a)〜(c)に示すように、主表示領域D1で装飾図柄の変動表示を行っている複数のタイミングに亘って、複数回のチュートリアルが表示される構成である。本実施例のチュートリアルは、キャラクタ「姫」と「Aリーチは発展に期待だ」という文字の表示、およびキャラクタ「爺」と「爺出現でチャンスアップだ」という文字の表示である。
このような構成において、演出Aが実行された場合の演出の表示例を、同図(d)〜(f)に時系列で示す。
同図(d)に示すタイミングは、主表示領域D1において装飾図柄の変動表示が実行されている状態であり、同図(e)に示すタイミングは、キャラクタ「姫」のチュートリアルが表示されている状態であり、同図(f)に示すタイミングは、キャラクタ「爺」のチュートリアルが追加で表示されている状態である。同図(f)のタイミングで、演出Aの開始条件が成立すると、キャラクタ「姫」のチュートリアル、およびキャラクタ「爺」のチュートリアルの両方の一部に重ねて設けられたワイプ状表示領域208Wにおいて、演出Aが実行を開始する。演出Aは2つのチュートリアルの前面で実行され、これにより2つのチュートリアルはいずれも遊技者に視認困難となる。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、チュートリアル表示の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例W>
図171は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。同図は、演出Aの、特に予告編の他の表示例について時系列に示す図である。
図170(a)に示すタイミングは、主表示領域D1にメニュー画面(演出C)を表示している状態である。
同図(b)に示すタイミングは、主表示領域D1の前面に設けられた副表示領域D21に、演出Aの予告編(ここでは「まもなく開演」という文字)を表示した状態である。演出Aの表示によって、メニュー画面の一部が遊技者に視認困難となっている。この例の副表示領域D21は、ワイプ状表示領域208Wであるが同図に示すよう主表示領域D1の幅と同等にすることで、カットイン画像風に演出A(予告編)を表示することもできる。
同図(c)に示すタイミングは、予告編の実行終了後に、別の副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において、演出Aの本編の実行を開始した状態である。このように、副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)は、実行する演出Aの内容(例えば、予告編と本編)によって、形状を異ならせた領域としてもよい。
また、同図(a)の後に、同図(b)に示す予告編を実行せずに、同図(c)の本編を実行するようにしてもよい。
同図(d)〜(g)は、予告編の他の表示例である。
同図(d)に示すタイミングでは、主表示領域D1において装飾図柄の変動表示が実行されている状態であり、同図(e)に示すタイミングは、演出Aの実行条件が成立し、主表示領域D1の前面を覆うように、副表示領域D21において演出Aの予告編が表示された状態である。同図(f)に示すタイミングは、装飾図柄の停止表示が行われた状態であり、装飾図柄の停止表示が演出Aの予告編の前面で再表示され、演出Aの予告編が視認困難となる。そして、同図(g)に示すタイミングで、装飾図柄の変動表示が再び開始されると、演出Aの予告編が装飾図柄の変動表示の前面で再表示され、装飾図柄の変動表示が視認困難となる。
<実施例X>
図172は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。同図は、演出Aの、特に予告編の他の表示例について時系列に示す図である。
図172(a)〜(f)は、演出Cの実行時に操作手段(例えば、チャンスボタン136など)を操作した場合の演出例を時系列に示す図である。
同図(a)〜(f)に示す様に、主表示領域D1において装飾図柄の変動表示(演出C)が実行され(同図(a)、(b))、装飾図柄が停止表示された状態(同図(c)、(d))において、操作手段(例えば、チャンスボタン136など)を操作すると(同図(e))メニュー画面が表示される(同図(f))。
このような構成において、演出Aが実行される場合を同図(g)〜(l)に示す。主表示領域D1において装飾図柄の変動表示(演出C)が実行中に(同図(g))、演出Aの開始条件が成立すると、副表示領域D21において演出A(予告編)の実行が開始される(同図(h))。そして、装飾図柄が停止表示されたタイミングで副表示領域D21の演出Aは一旦消去される(同図(i))。その後、演出Aが主表示領域D1で実行され、演出C(装飾図柄の停止表示)が副表示領域D21で実行されるように切り替えて表示される(同図(j))。このタイミングで操作手段(例えば、チャンスボタン136など)を操作すると(同図(k))、メニュー画面は表示されない(同図(l))。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、メニュー表示の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例Y>
図173は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。図173(a)〜(e)は、通常の演出Cを実行する場合の演出例を時系列に示した図である。演出Cは、予告演出を含む演出である。
同図(a)〜(c)は、主表示領域D1の図柄変動領域208a〜208cにおいて、装飾図柄の変動表示を実行するとともに主表示領域D1の普図変動表示領域208hにおいて普図変動表示を開始し、主表示領域D1の左上方において第一の予告演出704(キャラクタ「殿」の予告アイコン)を表示している状態である。
同図(d)、(e)は、普図変動表示領域208hの普図変動表示当否判定に基づいた第二の予告演出706(普図変動表示領域208hに向かって矢印が移動するアニメーションと、当該矢印が普図変動表示領域208hに到達して大当りを示唆する「激」の文字が表示される予告演出)を表示している状態である。
このような構成において、演出Aが実行される場合の表示例を図(f)〜(j)に示す。主表示領域D1において装飾図柄の変動表示が実行されている状態で、演出Aの開始条件が成立すると、副表示領域D21において演出A(予告編)が実行される。副表示領域D21は、第二の予告演出706の表示領域(すなわち普図変動表示領域208h)の前面に重なって設けられており、演出Aの実行によって第二の予告演出706の表示領域(普図変動表示領域208h)は視認困難となる。そして、同図(h)に示す様に、装飾図柄が停止表示されると、一旦、演出Aは消去される。その後、同図(i)、(h)に示す様に、主表示領域D1において演出A(予告編)が実行され、副表示領域D21において装飾図柄の変動表示が実行される。このように、本実施例では、演出Aの実行中は、予告表示の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例Z>
図174は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。図174(a)は、主表示領域D1においてキャラクタ選択機能を含む演出(演出C)を実行している状態である。この状態で、同図(b)に示すように副表示領域D21において演出Aが実行を開始すると、演出Aによってキャラクタ選択機能の一部が視認不能となる。つまりこの例では、演出Aの実行中は、キャラクタ選択機能の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
同図(c)は、主表示領域D1において曲選択機能を含む演出(演出C)を実行している状態である。この状態で、、同図(d)に示すように副表示領域D21において演出Aが実行を開始すると、演出Aによって曲選択機能の一部が視認不能となる。つまりこの例では、演出Aの実行中は、曲選択機能の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
同図(e)は、主表示領域D1において,メーター表示機能を含む演出(演出C)を実行している状態である。この状態で、、同図(f)に示すように副表示領域D21において演出Aが実行を開始すると、演出Aによってメーター表示機能の一部が視認不能となる。つまりこの例では、演出Aの実行中は、メーター表示機能の少なくとも一部の機能が無効になる(図139(a)参照)。
<実施例a>
図175は、装飾図柄表示装置208における演出(演出B,C)の他の例を示した図であり、「特図E」の潜伏確変(隠れ確変)の大当りに当選した場合の演出の表示例を示す。
特図低確率普図低確率状態で「特図E」が停止表示された場合には大当り遊技(開放時間100ms×2R)終了後に特図高確率普図低確率状態(いわゆる潜伏確変状態)に移行し、特図低確率普図低確率状態以外の状態で「特図E」が停止表示された場合には大当り遊技(開放時間29000ms×2R)終了後に特図高確率普図高確率状態に移行する。すなわち「特図E」は、停止表示されたときの遊技状態(本例では、特図低確率普図低確率状態であるか否か)によって大当り遊技中の動作およびその後に移行する遊技状態が異なる図柄である。
同図(a)に示すタイミングは、潜伏確変の予告演出(演出C、ここでは「潜伏モード」の表示)を実行している状態であり、同図(b)は確変が確定した場合の演出(演出C)を実行している状態である。そして、同図(c)では、確変の確定を条件として主表示領域D1の全面において演出B(吉宗一斉演出)が実行されている状態である。このように、潜伏確変の大当りに当選した場合は、確変が確定するまでは演出Bは実行しないようにしてもよい。
<実施例b>
図176は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,C)の他の例を示した図である。
同図(a)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出A(予告編)が実行中で、副表示領域D22(サブ表示装置208S)において装飾図柄の変動表示(演出C)が実行中の状態である。この演出A(予告編)では、ボタン操作で表示領域の切り替えが可能であることを示唆するボタン操作報知(ここでは、「上下ボタンで入れ替え可能です」)を表示している。
この状態で、同図(b)に示すように操作手段(操作ボタン710)を操作すると、同図(c)に示すように、主表示領域D1で実行されていた演出Aが副表示領域D22で実行され、副表示領域D22で実行されていた演出Aが主表示領域D1で実行されるように、切り替わる。
<実施例c>
図177は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,演出B)の表示例を示した図である。
演出Bは、大当り中の複数台のぱちんこ機100で一斉に実行される一斉演出であり、大当りに当選した場合は、スピーカ120から演出B(吉宗の曲)が出力され、主表示領域D1では演出B(吉宗島一斉演出)が実行され、副表示領域D22も(例えば簡素版の)演出B(吉宗島一斉演出)が実行される。
そして、演出Bを実行中に、演出Aの開始条件が成立した場合(電源投入から一定時間が経過した場合)には、主表示領域D1で実行されていた演出Bは、縮小表示で副表示領域D22で実行されるように切り替わり、主表示領域D1では演出A(姫 島一斉演出)の実行が開始する。また、スピーカ120から演出A(姫の曲)が出力される。この場合において、操作手段(例えば、操作ボタン710)の操作によって、主表示領域D1の演出Aと副表示領域D22の演出Bとを切り替えることができる。
<実施例d>
図178は、装飾図柄表示装置208における演出(演出A,演出C)の他の表示例を示した図である。
同図(a)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出A(本編)を実行中であり、副表示領域D22(サブ表示装置208S)において演出Cとして表示切り替え報知(ここでは「左右ボタンでチェンジできます」の文字)を表示している状態である。このタイミングでは、キャラクタ「姫」が目を閉じて踊る画像が表示され、スピーカ120からは例えば演出A1−8aの音声データが出力されている。また、同図(b)は、操作手段(操作ボタン710)の右ボタンを操作した状態である。
同図(c)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出A(本編)を実行中であるが、演出Aの演出態様(表示態様)が変化した状態である。この例では、キャラクタ「姫」が正面を向いて正座をする画像が表示される。また、スピーカ120から出力される音声データは演出A1−8aが維持される。
このように、操作手段の操作によって、同じ演出Aであるが、その演出態様(表示態様)が変化するようにしてもよい。演出態様の変化としては、音(音声)や表示の全てが変化しても良いし、例えば、音(音声)へ変化せず、演出の他の構成(例えば、表示、可動体など)が変化するように構成してもよい。
また同図(d)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出C(装飾図柄の変動表示)を実行中であり、一の副表示領域D21(ワイプ状表示領域208W)において演出A(予告編)を実行中であり、他の副表示領域D22において演出Cとしてボタン操作報知(ここでは例えば、演出Aの実行の継続の有無などを選択する「参加する=左 参加しない=右」の文字)を表示している状態である。スピーカ120からは演出A1−1aの音声データが出力されている。また、同図(b)は、操作手段(操作ボタン710)の右ボタンを操作した状態である。
同図(c)に示すタイミングは、主表示領域D1において演出C(装飾図柄の変動表示)を実行中であり、副表示領域D22において演出Cに関連する表示を実行中の状態である。スピーカ120からは演出Cの音声データが出力される。つまり、同図(a)で予告編が表示されていた演出Aの実行継続に「参加しない」という選択をしたため、副表示領域D21における演出Aが中止され、非表示となっている。
このように、操作手段の操作によって、演出A(および/または演出B)の実行の可否を選択(決定)可能に構成してもよい。
また同図(g)に示すタイミングは、同図(a)に示すタイミングと同様であり、スピーカ120からは演出A1−8a(例えば、男性ボーカルの歌唱)の音声データが出力されている状態である。この状態において操作ボタン710を操作すると(同図(h))、同図(i)では、スピーカ120から出力される音声データが演出A1−8b(例えば、女性ボーカルの歌唱)に切り替わる。
図143で示したように、本実施形態では、例えばあるタイミング(電源投入後60分)に実行される演出Aについて、例えば、男性ボーカルの歌唱の演出A1aを実行する設定Aと、女性ボーカルの歌唱の演出A1bを実行する設定B、など複数の設定が可能であり、設定A,設定Bの切り替えはDIPスイッチ650によって行うことができる。
しかし、DIPスイッチ650による切り替えに限らず、この例で示した様に、操作ボタン710の操作によって演出A1−8a(男性ボーカルの歌唱)と演出A1−8b(女性ボーカルの歌唱)とを切り替え可能に構成してもよい。
<実施例e>
図179は、可動体224による一斉演出の一例を示す外観斜視図である。例えば、同図(a)に示すように、前面枠扉106の上部に設けた扇状の可動体224aは前面枠扉106の上辺付近を回転軸として上下方向(開放方向と閉鎖方向)に回動可能となっている。そして一斉演出(演出A,演出Bのいずれでもよいし両方でもよい)の実行時には、可動体224aが上方に開放している。
この状態で、例えば前面枠扉106が開放されるなどの不正行為があると、その不正行為を行った遊技台100のみ可動部224aが閉鎖方向に移動する(初期位置に戻る)。このように、可動部224によって一斉演出を実行中に不正行為が行われた場合は、当該不正行為が行われた遊技台100の可動部244のみを一斉演出の動作とは異なる態様とすることで、不正行為が行われたことを報知することができる。
なお、扉開放の不正行為以外にも、遊技状態に対応しない入賞口への入球、大入賞口に入球しない状態、扉開放、閉鎖、皿満タン、磁気、電波、振動エラー、入賞超過エラーなどのエラーの場合に、一斉演出中の可動体224の一部について特定の動作をさせることにより、エラーを報知するものとしてもよい。また、この例では可動体224による報知の場合を例に説明したが,一斉演出中の他の演出手段(例えば、LEDなど)による報知を実行してもよい。
<実施例f>
図180は、遊技店内に設けられた遊技島30、30'および一斉演出(島一斉演出)の一例を示した図であり、例えば、島設備(データ表示器20、遊技島30の発光手段32等)と遊技台100の可動体224による一斉演出を行っている遊技島30(遊技台100)と、一斉演出を行っていない遊技島30'(遊技台100')を示している。
同図に示すように、遊技島30(30')は、島設備に設置された複数台の遊技台100(100')と、この遊技台100の各々に対応して設けられたデータ表示器20と、を有して構成されている。また、遊技台100の間には台間機18が配置されている。このような遊技島30に設置する遊技台100としては、上述の弾球遊技台(ぱちんこ機)の他、例えば、回胴遊技台(スロットマシン)、封入式遊技台あるいはメダルレススロットマシンなどが挙げられる。
また、図示は省略するが、遊技用システムは、システム全体を制御する管理コンピュータ(「ホールコンピュータ」や「ホールコン」と称する場合がある)と、この管理コンピュータの配下にネットワークを介して接続された複数の島コンピュータと、この島コンピュータの配下にネットワークを介して接続された複数の台コンピュータと、この台コンピュータの配下にネットワークを介して接続された複数の台間機18およびデータ表示器20と、このデータ表示器20を介して台コンピュータに接続された複数の遊技台100と、を有して構成されている。
本実施形態の一斉演出(島一斉演出)は、遊技台(ぱちんこ機)100の上方に設けられ、大当り回数等を表示するためのデータ表示器20、台間機18に設けられた液晶表示部、遊技島30に設けられた発光手段32等のうちのいずれか、またはこれらの組合せ、または全部で実行されるように構成してもよい。
この場合は例えば、ぱちんこ機100からの外端信号や、その他の信号(例えば第1副制御部400(または,第2副制御部500)から出力される信号)をデータ表示器20や遊技島30に対して入力し、それに基づいて一斉演出を行う。または、電源オン(電源投入)情報や電源投入時間をホールコンピュータが把握しており、所定のタイミングでデータ表示器20等に信号を出力することで一斉演出を実行するものとしてもよい。なお一斉演出は、ホールコンピュータからの信号ではなく、ぱちんこ機100に設けられた計時手段によって実行するものであってもよいし、ホールコンピュータからの信号を直接的、または間接的にぱちんこ機100の副制御手段(例えば第1副制御部400)等に入力し、それに基づいて実行してもよい。
<実施例g>
図181は、遊技店内に設けられた遊技島30および一斉演出(島一斉演出)の一例を示した図であり、例えば、島設備(データ表示器20、遊技島30の発光手段32等)と遊技台100の装飾図柄表示装置208において一斉演出を行っている遊技島30(遊技台100)を示している。
同図に示すように、ぱちんこ機100の演出手段(装飾図柄表示装置208、可動手段224、スピーカ120,各種ランプ(LED)418)による一斉演出(島一斉演出)と、島設備関連(データ表示器20、台間機18,遊技島30の発光手段32等)による一斉演出(島一斉演出)は、同時に実行されるように構成してもよく、時間をずらして実行されるように構成してもよい。また、島設備関連による一斉演出は、1つの遊技台(例えば、遊技島30の端の遊技台)から順番に一斉演出が開始されるように構成してもよい。
ここで、本実施形態の一斉演出(演出A,演出B)の少なくとも一方は、演出の内容が大幅に変化する場合には、通常時に行われる演出領域(主表示領域D1)を用いて実行するものであってもよい。
また、演出A,演出Bの少なくとも一方は、表示の場合に背景のみが僅かに変化するような演出であってり、少なくとも一部の演出が他の演出に変化するような演出など、全体として僅かに変化する演出であってもよい。
また、演出A,演出Bの少なくとも一方は、本編開始前の予告編(カウントダウン)、本編、エンディング、次回予告など、ひとまとまりの小演出(パート、部分)が複数集まって大演出を構成するものであってもよい。
また、演出A,演出Bの少なくとも一方は、実行の回数に応じて(例えば、4回実行するうちの1回など)、特別な一斉演出を実行してもよい。
また、演出A(一斉演出)の開始条件は例えば、カウンタ値が所定値(周期的(一定周期、それぞれの周期は異なるが予め定められた値となった場合))で開始、カウンタ値に応じたデータが所定のデータで開始、カウンタ値等と予め定められたタイムテーブルに基づいて開始、他のカウンタ値との組み合わせに基づいて開始、などであってもよい。また、演出Bも演出Aと同じ開始条件でなければ、これらのいずれを開始条件としてもよい。
また、演出Bの開始条件は、所定の遊技状態に移行で開始するものであってもよい。所定の遊技状態とは例えば、有利な遊技状態になった場合であり、所定の連荘回数やST残回数に到達した場合などであってもよい。あるいは、有利ではない遊技状態に移行後における所定変動回数に到達した場合などであってもよい。さらには、特定の演出が実行されたことを条件として開始してもよいし、パスワード入力で開始してもよいし、周期的に実行される一斉演出(演出A)において所定条件(大当り、ミッション達成など)が成立した場合に開始してもよい。
また、演出A,演出Bの少なくとも一方の終了条件は、カウンタ値等が所定値で終了するもの(例えば、演出時間の終了など)であってもよい。また、カウンタ値等が所定値であり、且つ所定の制御状態(例えば、装飾図柄停止表示など)で終了するものであってもよい。
なお、本実施形態における「第一の・・・」、「第二の・・・」等の記載は、単にこれらのものが同一でないことを意味するための便宜上の記載であり、これらに対応する具体的構成を特定するための記載ではない。
例えば、実施形態中の演出Aを第一の演出と称し、実施形態中の演出Bを第二の演出と称していた場合の「第一」、「第二」の記載は、演出A,演出Bが異なる演出であることを区別するために便宜上付しているに過ぎず、演出Aが第一の演出であり、演出Bが第二の演出であることを特定する趣旨ではない(演出Aが第二の演出であり、演出Bが第一の演出になってもよい)。
本実施形態の遊技台100は、以下の一斉演出の機能を有する。まず、第一の機能としては、複数の異なる演出で構成される特定演出を一又は複数の遊技台100で実現可能にするため、複数の異なる演出をそれぞれの遊技台100で実行可能にした機能である。従来の遊技島を構成する複数の遊技台における一斉演出として、同一の演出が同一のタイミングで実行される場合は単に音量がアップするだけであり、同一の演出が異なるタイミングで実行される場合は雑音に聞こえる。また、異なる演出が同一のタイミングで実行される場合や異なる演出が異なるタイミングで実行される場合も雑音に聞こえる。つまり、従来では、複数の遊技台間において相互に関連する複数の演出を備えた遊技台は存在しなかった。
本実施形態によれば、一又は複数の遊技台100のそれぞれにおいて、一の特定演出を構成する複数の異なる演出(例えば、第一の演出と第二の演出)を実行可能である。
これにより、タイミングによっては、複数の遊技台100による一の特定演出を実現可能となる。
また、第二の機能としては、複数の異なる演出で構成される特定演出を一又は複数の遊技台100実現可能にするため複数の異なる演出をそれぞれの遊技台100で実行可能にし、意図したタイミングで特定演出を実現するために所定のカウンタで複数の異なる演出の実行を制御する機能である。
従来の一斉演出では、同一の演出が偶然異なるタイミングで実行されることによって輪唱のように聞こえることがあった。また、いわゆるRTC演出機能を有する遊技機においては、電源投入のタイミングをずらすことで輪唱による演出を実現可能であったが、電源投入作業が煩わしいという問題があった。
これに対し、本実施形態によれば、一の特定演出を構成する複数の異なる演出(例えば、第一の演出と第二の演出)を、一又は複数の遊技台100において実行可能である。また、所定の契機が到来した場合に、複数の異なる演出のうちの一の演出または他の演出のうちのいずれかを実行させるように設定可能である。
これにより、予め定めたタイミングで、複数の遊技台100による一の特定演出を実現可能である。
さらに第三の機能としては、一又は複数の遊技台において予め定められたスケジュールに沿った一斉演出(例えば、1時間毎の一斉演出)と、大当り中(確変中、電サポ中など、有利な状態)における一斉演出とを実行可能である。
以上説明したように、本実施形態の遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、演出手段(例えば、装飾図柄表示手段208,可動体224,スピーカ120、各種ランプ(LED)418など)と、計時手段(例えば、プログラムカウンタ、タイマ回路652,RTC回路654など)と、を備えた遊技台であって、前記計時手段は、電源投入の際に計時を開始する手段であり、前記演出手段は、複数種類の演出を実行可能な手段であり、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第一の演出(例えば、周期的に実行される一斉演出(演出A))」という。)であり、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第二の演出(例えば、非周期的に実行される演出(演出B))」という。)であり、前記第二の演出は、前記第一の演出とは異なる演出であり、前記第一の演出は、第一の条件の成立(例えば、電源投入後の予め定められた時間の到来)があった場合に開始される演出であり、前記第二の演出は、第二の条件の成立(例えば、大当たり遊技の当選など)があった場合に開始される演出であり、前記第二の条件は、前記第一の条件と異なる条件である、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成により、周期的な一斉演出の実行頻度を担保しつつ、有利な状態にある(例えば、出玉を得ている)遊技者に対して更に演出(一斉演出)を体感させることができるので、遊技の興趣を高めることができる場合がある。
ここで、前記第一の条件の成立要件は、第一の要件を含む要件であり、前記第二の条件の成立要件は、第二の要件を含む要件であり、前記第一の条件の成立要件は、前記第二の要件を含まない要件である。例えば、第一の条件と第二の条件とは、いずれも同じ計時手段の計時値に関連して成立する条件であっても、図142(a)に示した演出A1aの開始時間と演出A2aの開始時間のように、予め定められた時間であって、その数値(開始時間)異なる場合は、異なる条件とはならない(この場合はいずれも演出Aが実行を開始する第一の条件となる)。
また、第一の演出、第二の演出の一方または両方は、予め定められたタイミングで終了するものであってもよい。例えば、演出によって同じタイミングで終了するものであってもよいし、演出によって、終了するタイミングが異なる場合があってもよい。
また、「計時値に関連する演出」とは、計時値によって開始される演出や、計時値によって大当り時に同じ演出が実行可能に構成されている演出などをいう。
また、演出Bについて、1時間に1回行われる島一斉演出中に特定条件の成立(例えば大当り)があった場合に、大当り中等に選択することができるキャラクタが増え、以後、大当り中や電サポ中に当該増えたキャラクタによって演出を行うことでできるような演出も含む。
また、第一の演出および第二の演出の一方又は両方は、主制御部300側で管理している振り分け装置(電動式で特図1特図2に振り分けるもの等)の位置を副制御部(例えば、第1副制御部400)側に出力し、計時値が予め定められた値になった場合に、その情報を報知する演出(一斉演出の代わりに、振り分け装置が今、どちらに振り分けるかを報知する演出)も含む。
なお、第一の演出は、第二の条件の成立があった場合に必ず実行される演出であってもよく、第一の条件の成立があった場合に実行されない場合があってもよく、第一の条件の成立があった場合にのみ実行される演出であってもよく、第一の条件の成立があった場合に実行する場合がある演出であってもよい。
また、、第二の演出は、第二の条件の成立があった場合に必ず実行される演出であってもよく、第二の条件の成立があった場合に実行されない場合があってもよく、第二の条件の成立があった場合にのみ実行される演出であってもよく、第二の条件の成立があった場合に実行する場合がある演出であってもよい。
また、前記第一の条件は、予め定められたタイミング(例えば、一時間毎など一定の周期)であることを含む条件であり、前記第二の条件は、遊技者に有利な状態(例えば、大当り中、または確変中、電サポ中などの状態)であることを含む条件であり、前記第一の演出は、島一斉演出であり、前記第二の演出は、島一斉演出であり、前記遊技台は、島一斉演出を単独で実行可能である、ものであってもよい。
また、第一の演出は、予め定められたタイミングである場合には必ず実行するものでってもよく、予め定められたタイミングである場合には、特定のエラー以外の場合には必ず実行するものであってもよい。
また、第一の演出は、予め定められたタイミングの場合に実行されない場合があってもよく、予め定められたタイミングの場合にのみ実行される演出であってもよく、予め定められたタイミングの場合に実行する場合がある演出であってもよい。
また、前記第一の条件は、周期的に成立する条件であり、前記第二の条件は、非周期的に成立する条件である、ものであってよもい。
また、前記第一の条件の成立要件は、第一の要件を含む要件であり、前記第一の要件は、前記計時値が予め定められた値であることであり、前記第二の条件の成立要件には、前記第一の要件を含まない、ものであってもよい。
なお、前記第二の条件の成立要件には、前記第一の要件を含んでいてもよい
また、設定手段(例えば、DIPスイッチ650)を備え、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第三の演出(例えば、図143に示す一定周期毎に他の演出データのグループ(演出A1b→演出A2b→演出A3b)が実行された後、一の演出データのグループ(演出A1a→演出A2a→演出A3a)・・・が実行される演出)」という。)であり、前記第三の演出は、第三の条件の成立があった場合に開始される演出であり、前記第三の条件は、前記第一の条件と異なる条件であり、前記第一の条件の成立要件は、第二の要件を含む要件であり、前記第三の条件の成立要件は、前記第一の要件を含む要件であり、前記第三の条件の成立要件は、第三の要件を含む要件であり、前記第二の要件は、前記設定手段によって第一の設定(例えば、図143に示す設定A)がなされていることであり、前記第三の要件は、前記設定手段によって第二の設定(例えば、図143に示す設定B)がなされていることであり、前記第二の設定は、前記第一の設定とは異なる設定であってもよい。
また、前記演出手段は、音出力手段(例えば、スピーカ120)を含む手段であってもよい。
また、前記第二の演出は、前記第一の演出と並列的に実行されることが可能となるように構成されている演出であってもよい。
また、前記第二の演出は、前記第一の演出と同時に実行されないように構成されている演出であってもよい。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよく、前記遊技台は、スロットマシンであってもよい。
また、本実施形態の遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、操作手段(例えば、チャンスボタン136、操作ボタン710)と、演出手段(例えば、装飾図柄表示手段208,可動体224,スピーカ120、各種ランプ(LED)418など)と、計時手段(例えば、プログラムカウンタ、タイマ回路652,RTC回路654など)と、を備えた遊技台であって、前記計時手段は、電源投入の際に計時を開始する手段であり、前記演出手段は、複数種類の演出を実行可能な手段であり、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第二の演出(例えば、非周期的に実行される演出(演出B))」という。)であり、前記第二の演出は、第二の条件の成立があった場合に開始される演出であり、前記第二の演出は、前記操作手段の操作に関連して開始される演出であり、前記第二の条件は、遊技者に有利な状態(例えば、大当り中、または確変中、電サポ中などの状態)であることを含む条件である、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成により、周期的な一斉演出と、有利な状態で実行される演出(一斉演出)の実行の可否(実行の領域)を遊技者に選択させることができるので、遊技の興趣を高めることができる場合がある。
また、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第一の演出(例えば、周期的に実行される一斉演出(演出A))」という。)であり、前記第一の演出は、第一の条件の成立があった場合に開始される演出であり、前記第一の演出は、前記第二の演出とは異なる演出であり、前記第一の条件は、予め定められたタイミングであることを含む条件であり、前記第一の条件は、前記第二の条件と異なる条件であり、前記第一の演出は、島一斉演出であり、前記第二の演出は、島一斉演出であり、前記遊技台は、島一斉演出を単独で実行可能であってもよい。
また、前記第一の条件は、周期的に成立する条件であり、前記第二の条件は、非周期的に成立する条件である、ものであってもよい。
また、前記第一の条件の成立要件は、第一の要件を含む要件であり、前記第一の要件は、前記計時値が予め定められた値であることであり、前記第二の条件の成立要件には、前記第一の要件を含まない、ものであってもよい。
また、設定手段(例えば、DIPスイッチ650)を備え、前記複数種類の演出のうちの一の演出は、前記計時手段の計時値に関連する演出(以下、「第三の演出(例えば、図143に示す一定周期毎に他の演出データのグループ(演出A1b→演出A2b→演出A3b)が実行された後、一の演出データのグループ(演出A1a→演出A2a→演出A3a)・・・が実行される演出)」という。)であり、前記第三の演出は、第三の条件の成立があった場合に開始される演出であり、前記第三の条件は、前記第一の条件と異なる条件であり、前記第一の条件の成立要件は、第二の要件を含む要件であり、前記第三の条件の成立要件は、前記第一の要件を含む要件であり、前記第三の条件の成立要件は、第三の要件を含む要件であり、前記第二の要件は、前記設定手段によって第一の設定(例えば、図143に示す設定A)がなされていることであり、前記第三の要件は、前記設定手段によって第二の設定(例えば、図143に示す設定B)がなされていることであり、前記第二の設定は、前記第一の設定とは異なる設定である、ものであってもよい。
また、前記演出手段は、音出力手段(例えば、スピーカ120)を含む手段であってもよい。
また、前記第二の演出は、前記第一の演出と並列的に実行されることが可能となるように構成されている演出であってもよい。
また、前記第二の演出は、前記第一の演出と同時に実行されないように構成されている演出であってもよい。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよく、前記遊技台は、スロットマシンであってもよい。
<<実施形態5>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態5に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図182〜図225に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図182〜図225に示す符号を優先する。
<全体構成>
まず、図182を用いて、本発明の実施形態5に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図183は、図182のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
RWMクリアスイッチ180は、操作を行いながらパチンコ機100の電源投入を行うことで、RWMクリア(RAMの初期化)を行うことができるスイッチである。なお、RAMクリアスイッチ180は、操作を行いながらパチンコ機100の電源投入を行った場合に、所定の報知(例えば、「RAMクリアする場合はもう一度押してください」という文字表示や音、または、文字表示と音の両方)を行い、再度、操作を行った場合に、RAMクリアを行うように構成してもよい。
また、第1副基板ケース162の左上には、第1出力設定スイッチ190を配設している。詳細は後述するが、この第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100のスピーカ120から出力する音(例えば、BGM、効果音、エラー音等)の音量(ボリューム)や、各種ランプの輝度(光量)を調整するためのスイッチである。第1出力設定スイッチ190は、パチンコ機100の背面に配設されているため、前面枠扉106の施解錠を行うことができる者(例えば、遊技店の店員等)は前面枠扉160を開放することで操作を行うことができるが、前面枠扉106の施解錠を行うことができない者(例えば、遊技者)は操作を行うことができないように構成されている。
また、図示は省略するが、主基板ケース158、第1副基板ケース162、および、第2副基板ケース164は、これらの基板を保護するための透明なケースに覆われている。したがって、第1出力設定スイッチ190の操作を行うためには、ケースを一時的に外す必要があるが、操作の必要が無い場合には、ケースを通して第1出力設定スイッチ190の設定値を容易に視認することができる。なお、第1出力設定スイッチ190の操作性を重視する場合には、ケースを設けなくてもよい。
また、RWMクリアスイッチ180については、ケースで覆ってもよいし、覆わなくてもよい。また、RWMクリアスイッチ180をケースで覆う一方で、第1出力設定スイッチ190をケースで覆わなくてもよい。また、RWMクリアスイッチ180と第1出力設定スイッチ190の両方をケースで覆わなくてもよいし、両方をケースで覆ってもよい。
また、本例では、RWMクリアスイッチ180を背面左下に配置する一方で、第1出力設定スイッチ190を背面左上に配置しているが、RWMクリアスイッチ180を第1出力設定スイッチ190よりも操作し難い位置(例えば、前面枠扉106を開放したときにできる隙間から遠い位置)に配置してもよいし、その逆でもよい。
<第1出力設定スイッチ>
図184(a)は、第1出力設定スイッチ190の拡大図である。本例の第1出力設定スイッチ190は、16個の接点を有し、回転可能に構成された円形状の回転部190aと、この回転部190aを基端として外側に突出形成された指示部190bと、を有する。また、第1出力設定スイッチ190の周囲には、回転部190aの16個の接点の各々に対応して、16個の数字(本例では、0〜Fの16進数)が施されている。
この第1出力設定スイッチ190は、指示部190bが指し示している数値の情報を検出信号として外部に出力可能に構成されており、例えば、同図(a)に示すように、指示部190bが「B」を指し示している場合には、16進数の「B」の数値情報を2進数4ビットの検出信号(0b1011)として出力可能である。したがって、制御部は、この検出信号を入力することで、第1出力設定スイッチ190の指示部190bが指し示している数値(本例では、16進数の0〜Fの数値のいずれか)を検出することが可能な構成となっている。
なお、本発明に係る「第二の操作手段」は、例示した第1出力設定スイッチ190に限定されるものではなく、例えば、同図(b)に示すようなロータリースイッチ191を適用してもよいし、同図(c)に示すようなスライドスイッチ192を適用してもよい。
同図(b)に示すロータリースイッチ191は、16個の接点を有し、回転可能に構成されたリング形状の回転部191aと、この回転部191aに形成された切欠き窓191bと、を有する。また、ロータリースイッチ191の回転部191aの底部には、回転部191aの16個の接点の各々に対応して、16個の数字(本例では、0〜Fの16進数)が施されている。
このロータリースイッチ191は、切欠き窓191bから見える数値の情報を検出信号として外部に出力可能に構成されており、例えば、同図(b)に示すように、切欠き部191bから見える数値が「F」である場合には、16進数のFの数値情報を2進数4ビットの検出信号(0b1111)として出力可能である。したがって、制御部は、この検出信号を入力することで、ロータリースイッチ191の切欠き部191bから見える数値(本例では、16進数の0〜Fの数値のいずれか)を検出することが可能な構成となっている。
同図(c)に示すスライドスイッチ192は、長方形形状の案内溝192aと、16個の接点を有し、案内溝192aに沿ってスライド可能なスライド部192bと、を有する。また、スライドスイッチ192の上方には、スライド部192bの16個の接点の各々に対応して、16個の数字(本例では、0〜Fの16進数)が施されている。
このスライドスイッチ192は、スライド部192bが位置する数値の情報を検出信号として外部に出力可能に構成されており、例えば、同図(c)に示すように、スライド部192bが数値「0」の場所に位置している場合には、16進数の0の数値情報を2進数4ビットの検出信号(0b0000)として出力可能である。したがって、制御部は、この検出信号を入力することで、スライドスイッチ192のスライド部192bが位置する数値(本例では、16進数の0〜Fの数値のいずれか)を検出することが可能な構成となっている。
これらの第二の操作手段は、機械式(メカ式)のスイッチであるため、通電されていない状態であっても作動できる上に、停電等によって電源が遮断された場合でも、音量の調整値を保持することが可能である。したがって、一度、設定を行えば、電源を落とした場合でも調整値を保持することができ、例えば、遊技店の意図した音量に調整することが容易である。また、音量の調整値を確認することができる数字(表示手段)を備えているため、調整値の確認が容易であり、利便性が高い。
<第2出力設定スイッチ>
図184(d)は、第2出力設定スイッチ194の拡大図である。本例の第2出力設定スイッチ194は、上述のチャンスボタン136としても機能する決定ボタン194aと、決定ボタン194aの左側に配設された左ボタン194bと、決定ボタン194aの右側に配設された右ボタン194cと、を有する。
この第2出力設定スイッチ194は、決定ボタン194a、左ボタン194b、または、右ボタン194cのいずれかが操作された場合に、各々のボタンに対応する検出信号を出力可能である。したがって、制御部は、この検出信号を入力することで、決定ボタン194a、左ボタン194b、または、右ボタン194cのいずれが操作されたかを検出することが可能な構成となっている。
なお、本発明に係る「第一の操作手段」は、例示した第2出力設定スイッチ194に限定されるものではなく、例えば、同図(e)に示すように、チャンスボタン136とは別に、上下左右のボタンと決定ボタンを有する十字キー195を備え、この十字キー195を第一の操作手段として適用してもよい。また、2種類の操作手段を備え、いずれか一方の操作手段が演出ボタンを兼ねるものでもよいし、いずれか一方の操作手段のみが第一の操作手段であってもよい。
また、第一の操作手段(または第二の操作手段)の操作を条件として、カットイン表示を行ったり、いずれか一方の操作手段をボタン連打演出等で使用し、他方の操作手段を隠しコマンドで使用してもよい。ここで、隠しコマンドとは、操作手段の操作を示唆していないのにも関わらず、操作手段を操作すると何らかの演出が行われるもの(例えば、画面に表示されない、ボタンも光らないのうちの少なくとも一つまたは両方)をいう。
これらの第一の操作手段は、機械式(メカ式)のスイッチではないため、通電されていない状態では作動することができず、自身では音量の調整値を保持することができないため、音量の調整値を記憶するための記憶手段を別に備える必要がある。また、本例では、音量の調整値をバックアップしないように構成しているが、バックアップするように構成してもよい。
<遊技盤>
図185は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<図柄の種類>
次に、図186(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されており、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図186(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図186(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<制御部>
次に、図187を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音制御回路431と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138、枠ランプ、演出用ランプ)の制御を行うためのランプ駆動回路420と、各種ランプ440(例えば、設定操作部ランプ、賞球残数表示部の各セグメント、情報報知用ランプ群の各ランプ、払出表示ランプ、エラー表示ランプ)と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、第2出力設定スイッチ194の押下操作を検出するスイッチセンサ426と、遮蔽装置センサ430やスイッチセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、第1出力設定スイッチ190と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。なお、第1出力設定スイッチセンサ190をスイッチセンサ426、センサ回路428を介して基本回路402に接続してもよい。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<音制御回路、ランプ駆動回路の周辺回路>
図188は、第1副制御部400の音制御回路431とランプ制御回路420の周辺回路を示すブロック図である。
第1副制御部400は、基本回路402、音制御回路431、サウンドROM431a、増幅回路442、点灯制御部450、およびランプ駆動回路420と、を備えている。なお、音制御回路431に、サウンドROM431aや増幅回路442を内蔵してもよいし、一時的に情報を記憶するための記憶手段(例えば、SDRAM)を外付けしてもよい。
音制御回路431は、基本回路402のCPU404に接続されるCPUI/Fと、CPU404からのコマンドを一時記憶する制御レジスタと、後述する効果音やBGMなどの音情報や音量情報が記憶されるサウンドROM431aと、制御レジスタ内のコマンドに従って音声の再生制御を行う再生制御部と、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するためのD/A変換部と、を備える。増幅回路442は、音制御回路431から入力するアナログ音声信号を増幅する音量増幅部と、この音量増幅部から入力するアナログ音声信号をスピーカ120に出力するための出力部と、を備える。
点灯制御部450は、基本回路402からのコマンドに基づき、ランプ440(例えば、設定操作部ランプ、賞球残数表示部の各セグメント、情報報知用ランプ群の各ランプ、払出表示ランプ、エラー表示ランプ)をランプ駆動回路420を介さずに点灯制御するとともに、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138、枠ランプ、演出用ランプ)をランプ駆動回路420を介して制御する。
ランプ駆動回路420は、点灯制御部450に接続されるCPUI/F420aと、点灯制御部450からのコマンドを一時記憶する制御レジスタ420bと、制御レジスタ420b内のコマンドに従ってランプ418の輝度制御(例えば、デューティ比(電流を流す時間の比率)の制御)を行う輝度制御部420cと、を備える。ランプ駆動回路420は、複数のランプ418が備えられた基板毎に設けられる。
本例では、ランプ418がランプ駆動回路420の制御により輝度変更可能であるのに対して、ランプ440はランプ駆動回路を介さずに制御されるため、輝度変更不能(点灯・消灯のみ制御可能)である。
図189(a)は、上述の第1副制御部400を構成する回路のうち、音制御に用いられる各種回路(音制御関連回路)を抜き出して示したブロック図である。
第1副制御部400のCPU404の入力端子P1〜P4は、第1出力設定スイッチ190の出力端子b0〜b3に接続されている。第1出力設定スイッチ190の出力端子b0は、第1出力設定スイッチ190によって検出された検出信号(本例では、0〜Fの16進数)のビット0(最下位ビット)の情報を出力するための端子であり、出力端子b1は、第1出力設定スイッチ190によって検出された検出信号(0〜Fの16進数)のビット1の情報を出力するための端子である。また、出力端子b2は、第1出力設定スイッチ190によって検出された検出信号(0〜Fの16進数)のビット2の情報を出力するための端子であり、出力端子b3は、第1出力設定スイッチ190によって検出された検出信号(0〜Fの16進数)のビット3(最上位ビット)の情報を出力するための端子である。
すなわち、CPU404は、入力端子P1〜P4を介して、第1出力設定スイッチ190の指示部190bが指し示している数値(本例では、16進数の0〜Fの数値のいずれか)を2進数4ビットの検出信号として検出することが可能な構成となっている。
また、第1副制御部400のシリアル端子TxD、RxD、SCK、割込み入力端子IRQ、および入出力端子P5、P6は、音制御回路431の対応する端子に接続されている。また、音制御回路431には、1個のスピーカ120が接続された1chアンプ433a(増幅回路442)と、2個のスピーカ120が接続された2chアンプ433b(増幅回路442)と、が接続されている。音制御回路431は、1chアンプ433aおよび2chアンプ433bを介してスピーカ120に音声信号を出力する。
なお、本例では、1chアンプ433aと2chアンプ433bを別体(別基板)としたが、一つの基板で構成してもよいし、これらの一部または全てを音制御回路431に内蔵してもよい。また、図示はしないが、ROM406やRAM408に加えて(または代えて)、音制御回路431専用のROMやRAMを、音制御回路431に内蔵または外付けしてもよい。
<音制御関連回路のリセット信号>
図189(b)は、音制御関連回路のリセット信号線の接続の一例を示したブロック図である。本例では、CPU404のリセット入力端子RESETは、リセット回路403のリセット出力端子に接続されている。したがって、CPU404は、リセット回路403から出力されるリセット信号の電圧レベルに応じて、リセット状態またはリセット解除状態のいずれかの状態となる。
また、CPU404の出力端子P7は、音制御回路431のリセット入力端子RESET、1chアンプ433aのリセット入力端子RESET、および、2chアンプ433bのリセット入力端子RESET、にそれぞれ接続されている。したがって、音制御回路431、1chアンプ433a、2chアンプ433bは、CPU404から出力されるリセット信号の電圧レベルに応じて、リセット状態またはリセット解除状態のいずれかの状態となる。
図190は、リセット信号線の接続の変形例を示したブロックである。この変形例では、リセット回路403のリセット出力端子RESETを、CPU404に加えて、音制御回路431、2chアンプ433b、およびROM406の各リセット入力端子RESETに接続するとともに、1chアンプ433aのリセット入力端子RESETには、2chアンプ433bの出力端子を接続している。
したがって、音制御回路431、および2chアンプ433bは、CPU404から出力されるリセット信号の電圧レベル、または、リセット回路403から出力されるリセット信号の電圧レベルに応じて、リセット状態またはリセット解除状態のいずれかの状態となる。また、ROM406は、リセット回路403から出力されるリセット信号の電圧レベルに応じて、リセット状態またはリセット解除状態のいずれかの状態となり、1chアンプ433aは、2chアンプ433bから出力されるリセット信号の電圧レベルに応じて、リセット状態またはリセット解除状態のいずれかの状態となる。
<音制御回路>
次に、図191を用いて、音制御回路431について詳細に説明する。なお、同図(a)は、音制御回路431を概略的に示すブロック図であり、同図(b)は、音制御回路431の再生音出力設定における各種処理を概略的に示すブロック図である。
本例では、音制御回路431は、いわゆるDSP(Digital Signal Processor)として、後述する各種モジュールを有して1パッケージで構成されている。同図(a)に示すように、音制御回路431は、再生音出力設定の制御を司る制御部1が、I/F2およびSPI (Serial Peripheral Interface)を介して外部のホストCPUであるCPU404と接続されている。
また、制御部1はエンコードデータ入力部3と接続され、該エンコードデータ入力部3は、EMIF(External Memory Interface)を介して外部のサウンドROM431aと接続されている。また、エンコードデータ入力部3は、デコード処理、ミキシング処理、立体音響処理、シーケンサ処理、フィルタ処理等の各種処理を行う各種処理部4と接続されている。各種処理部4は、PCM出力部5と接続され、PCM出力部5はインターフェースとしてのMcASPを介して外部のスピーカ120と接続されている。そして、制御部1は、上述したI/F2、エンコードデータ入力部3、各種処理部4、PCM出力部5とバスを介して接続され、それぞれにおける処理の制御を行うようになっている。
ここで、音制御回路431において制御部1が行う再生音出力設定について、より詳細に説明する。まず、制御部1がCPU404の制御に基づき、サウンドROM431aから取得した音源データを、EMIFを介してエンコードデータ入力部3に入力した後、各種処理部4に取り込む。各種処理部4は、入力される音源データに対し、上述した各種処理を施す。
かかる各種処理を具体的に説明すると、同図(b)に示すように、まず、EMIFを介して取り込まれた音源データに対し、チャネル・モジュール41においてチャネル処理を施す。本例の場合、制御部1は、1〜32の計32チャネルを有し、サウンドROM431aから呼び出された複数のデータのそれぞれにチャネルを割り当てることで、複数の音源データを同時に管理することが可能となっている。
ここで、チャネル処理は、まず入力される音源データ(フレーズデータ)に対しデコード(再生)処理を行う。フレーズデータは、Muzip形式に圧縮されたファイルであり、ステレオ音源と、モノラル音源と、バイノーラル音源(3Dサウンド処理が適用されているステレオ音源)などのタイプの音源データを有している。
そして、次にデコードしたフレーズデータに対し、フレーズまたはスロットのボリューム調整を実行する。ここで、スロットとは、フレーズ番号と、モノラル1chの移動情報を記述したデータである移動情報コード番号と、再生範囲指定情報などを含むデータであり、フレーズ番号と移動情報コード番号とが指定されているスロットとしての3D音源の再生および再生範囲指定を行うために使用される。この3D音源は、音制御回路431内で3Dサウンド処理されることにより、バイノーラル音源となる。
次いで、ボリューム調整したフレーズデータに対し、フレーズまたはスロットのパン調整を実行する。このとき、パン調整は、モノラル音源を再生する場合にのみ適用され、ステレオ音源および3D音源には適用されない。そして、パン調整後のフレーズデータに対し、再生、停止、一時停止、一時停止解除などのフェード処理を追加し、次いで、1〜65,535回のループ、または無限ループを指定可能なループ処理を行い、さらに、再生中のフレーズの再生が完了したら、別のフレーズを自動的に再生することで、複数のフレーズを隙間なく連続で再生可能なフレーズ・チェーン再生を行った後、ステレオ音源/モノラル音源として出力する。なお、フレーズ・チェーン再生を実行する場合、所望のフレーズ番号とループ回数とを予め設定することができるようになっている。
このとき、制御部1は、チャネル処理に並行して、コンプレッサ動作(コンプレッサ機能が作動しているか否か)を監視しており、以下に説明するコンプレッサ動作監視処理を行う。すなわち、制御部1は、かかるコンプレッサ動作監視処理において、まず、入力されるフレーズデータ(音源データ)の入力レベルが所定の閾値(スレッショルドレベル)を超えているか否か判断する。このとき、入力されるフレーズデータの入力レベルが所定の閾値を超えていない否定結果を得た場合、このルーチンを繰り返し、該閾値を超える入力レベルのフレーズデータが入力されるまで待機している。
一方、制御部1は、入力されるフレーズデータの入力レベルが所定の閾値を超える肯定結果を得た場合、次のステップに移行して、当該閾値を超えた(すなわち、コンプレッサ機能としての圧縮処理を実行(作動)させた)デコード(再生)中のフレーズデータにおけるフレーズ番号をサウンドRAMに用意されたフレーズデータに関するアドレスポートに書き込み(エンキュー)、コンプレッサ機能を作動させたフレーズデータに関する再生音情報(ステータス情報)をDRCステータス情報のキュー(以下、これをDRCステータスキューと称する)として作成する。
次いで、制御部1は、閾値を超えたフレーズデータに関する各種情報をサウンドRAMに用意されたフレーズデータに関するデータポートに書き込み(エンキュー)、DRCステータスキューとして完成させる。そして、制御部1は作成したDRCステータスキューを、コンプレッサ機能を作動させたフレーズデータ(音源データ)に関する再生音情報として、第1副制御部400のCPU404へと出力する。
制御部1は、チャネル・モジュール41でのデコード処理後のフレーズデータをミキサー・モジュール43に入力し、該ミキサー・モジュール43によって、入力したフレーズデータ(音源データ)に対しマスター・ボリュームを乗算するマスター・ボリューム調整を行った後、ステレオ音源およびパン調整後のモノラル音源をミキシングする一方、3D音源に対し3Dゲインを乗算してモノラル・バッファに格納する3D音源のゲイン調整を行うミキシング処理を施す。
一方、制御部1は、かかるミキサー・モジュール43でのミキシング処理後のフレーズデータを、モノラル・ミックス処理するためのエフェクト・モジュール44に入力し、ミキサー・モジュール43によるミキシング処理後のステレオ音源(ステレオ信号)をモノラル・ミックスする。このとき、モノラル・ミックス処理は、(Lchデータ+Rchデータ)÷2で実行される。
そして、制御部1は、モノラル・ミックス処理後のフレーズデータをLPF45に入力すると共に、ミキシング処理後のフレーズデータをHPF46に入力する。ここで、LPF45は、所定の周波数成分(遮断周波数)より高い周波数の帯域を遮断する(減衰させる)ローパスフィルタ(Low-Pass Filter:LPF)であり、LPFコントロール情報のテーブルに従ってフィルタ処理を実行する。また、HPF46は、所定の周波数成分(遮断周波数)より低い周波数の帯域を遮断する(減衰させる)ハイパスフィルタ(High-Pass Filter:HPF)であり、HPFコントロール情報のテーブルに従ってフィルタ処理を実行する。
LPF45およびHPF46は、帯域分割フィルタとして機能するようになっている。これにより、モノラル・ミックス処理後のフレーズデータ、および、ミキシング処理後のフレーズデータを、所望の周波数帯に分割したフレーズデータを生成することができるようになっている。
この後、制御部1は、LPF45およびHPF46による帯域分割したフィルタ処理後のフレーズデータを、それぞれ対応するボリューム調整部47a、47bに入力し、出力チャネル・ボリュームを乗算する。そして、制御部1は、かかるボリューム調整後のフレーズデータを、それぞれ対応するDRCモジュール48a、48bに入力する。
制御部1は、DRCモジュール48a、48bによって、ボリューム調整後のフレーズデータのうち、入力レベルが所定の閾値(スレッショルドレベル)を超えるフレーズデータに対し、コンプレッサ機能としての圧縮処理を施した後、フレーズデータを、McASPを介して対応するスピーカ120に出力させる。
ここで、コンプレッサ機能(圧縮処理)とは、フレーズデータ(音源データ)の入力レベル(入力音量)が予め設定した一定の閾値(スレッショルドレベル)を超えた場合、該フレーズデータに基づく再生音の出力音量の変化を設定した比率(レシオ、レイシオ、圧縮比)で抑え、所定の設定した時間で解放(リリース)するプロセスによって、当該再生音における出力音量の最大と最小の差(ダイナミックレンジ)を圧縮する処理である。
制御部1は、サウンドROM431aからEMIFを介して取り込まれたシーケンスコードをシーケンサ・モジュール42に入力する。本例の場合、制御部1は、8系統のシーケンサ・モジュール42を有し、サウンドROM431aからEMIFを介して入力された複数のシーケンスコードを、それぞれのシーケンサ・モジュール42に割り当てるようになっている。
このシーケンスコードとは、シーケンサが再生を行うためのパラメータを含んだ情報であり、かかるシーケンサ・モジュール42は、当該シーケンスコードを基に、他のモジュール(例えば、チャネル・モジュール41、ミキサー・モジュール43、ボリューム調整部47a、47b等)における再生・停止・一時停止・一時停止解除・フェードアウト・音量調整などを実行するモジュールである。
ここで、再生とはシーケンスコードを再生することであり、停止とはシーケンスコードを停止することである。該停止により、シーケンサ・モジュール42は使用中のチャネル・モジュール41を停止させるようになっている。また、一時停止とはシーケンスコードを一時停止することであり、該一時停止により、シーケンサ・モジュール42は使用中のチャネル・モジュール41に対して、以下の処理を実行するようになっている。すなわち、シーケンサ・モジュール42は、当該一時停止によって、まず、フェードアウト停止中のチャネル・モジュール41を停止させる。次に、再生中、フェードイン中、フェードアウト一時停止中、フェードボリューム調整中のチャネル・モジュール41を一時停止させる。
また、一時停止解除とは一時停止されたシーケンスコードの再生を再開することであり、該一時停止を解除することにより、シーケンサ・モジュール42は使用中のチャネル・モジュール41に対して、以下の処理を実行するようになっている。すなわち、シーケンサ・モジュール42は、当該一時停止解除によって、まず、シーケンサ・モジュール42を一時停止したときに再生中、フェードイン中、またはフェードボリューム調整中であったチャネル・モジュール41の一時停止を解除する(このとき、一時停止解除時にはフェードは追加されない)。次に、シーケンサ・モジュール42を一時停止したときに一時停止中、またはフェードアウト一時停止中であったチャネル・モジュール41は、そのまま解除することなく、一時停止のままにする。
また、フェードアウトとは、シーケンサ・モジュール42が使用中のチャネル・モジュール41のフェードアウトを停止させ、シーケンスコードを停止することである。さらに、音量調整とは、シーケンサ・モジュール42が再生中のチャネル・モジュール41における音量(ボリューム)を調整することである。
このように、音制御回路431は、制御部1によって各種モジュールを制御することにより、上述のような各種処理部3における各種処理を行った後のフレーズデータ(音源データ)をPCM出力部5に入力する。そして、該PCM出力部5にてパルス符号変調(PCM:Pulse Code Modulation)処理を行った後のフレーズデータをMcASPを介して外部のスピーカ120に出力するようになっている。
<コントロールRAM>
図192(a)は、音制御回路431が備えるコントールRAMのメモリマップの一例を示したものである。なお、同図(a)に示すアドレスは、コントロールRAMの先頭アドレスからのオフセット値である。なお、コントロールRAMを、公知のレジスタと読み替えてもよい。
音制御回路431は、不図示のコントロールRAMを内蔵しており、CPU404は、このコントロールRAMに割り当てられた(マッピングされた)各種コントロールRAMにデータを書き込んだり、各種コントロールRAMからデータを読み出したりすることで、音制御回路431を制御することが可能である。
例えば、コントロールRAMの先頭アドレスから4バイトの領域(0x0000 0000〜0x0000 0003)に割り当てられているマスターコントールRAMは、マスターボリュームに関する制御に使用されるコントロールRAMである。CPU404は、このマスターコントロールRAMを介して、現在のマスターボリュームを読み出したり、マスターボリュームを設定したりすることが可能である。
また、出力チャネル・コントロールRAMは、モノラル出力のボリュームや、ステレオ出力のボリュームに関する制御に使用されるコントロールRAMである。CPU404は、この出力チャネル・コントロールRAMを介して、モノラル出力のボリュームやステレオ出力のボリュームを設定することが可能である。
また、ミュート・コントロールRAMは、ミュート(消音)に関する制御に使用されるコントロールRAMである。CPU404は、このミュート・コントロールRAMを介して、チャネル1〜32を個別にミュートしたり、チャネル1〜32のミュートを個別に解除したりすることが可能である。
また、チャネル・コントロールRAMは、フレーズ(圧縮されたモノラル音源やステレオ音源)の再生制御に使用されるコントロールRAMであり、1〜32のチャネルに対応してチャネル1・コントロールRAM〜チャネル32・コントロールRAMの32個のチャネル・コントロールRAMが割り当てられている。CPU404は、このチャネル・コントロールRAMを介して、チャネル1〜32の各々で再生するフレーズを指定したり、チャネル1〜32の各々のボリュームを設定したり、チャネル1〜32の各々に対する再生制御などを行うことが可能である。
同図(b)は、チャネル1・コントロールRAM〜チャネル32・コントロールRAMと、チャネルの対応関係を示した図であり、同図(c)は、チャネルと音の用途の対応関係を示した図である。
本例では、チャネル1〜20の20チャネルを、ステレオ音源を再生するためのチャネル(ステレオ01〜ステレオ20)として利用し、チャネル21〜32の12チャネルを、モノラル音源を再生するためのチャネル(モノラル01〜モノラル12)として利用している。例えば、ステレオ01とステレオ02は、主として、ステレオ音源のBGMを再生するためのチャネルとして利用し、モノラル01は、主として、モノラル音源のセリフを再生するためのチャネルとして利用し、モノラル02は、主として、モノラル音源の効果音を再生するためのチャネルとして利用し、モノラル12は、モノラル音源のエラー音を再生するためのチャネルとして利用している。
同図(d)は、第1副制御部400のROM406に予め記憶されるサウンドリストの一例を示した図である。第1副制御部400は、後述するサウンド制御メインループ処理において、このサウンドリストを参照し、制御対象の音源に対応する各種制御情報(ボリューム情報、パン情報など)を取得した後に、取得した制御情報を、対応するコントロールRAMに設定する。
<主制御部メイン処理>
次に、図193を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図185に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図194を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図185に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図186(c)に示す普図A)および外れ図柄(図186(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図186(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図187に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<演出実行タイミングデータ>
図195は、第1副制御部400のROM406に予め記憶される演出実行タイミングデータの一例を示している。第1副制御部400は、後述する演出制御メインループ処理で設定された演出実行タイミングデータに基づいて各報知手段の制御を行う。
この演出実行タイミングデータは、主制御部300からのコマンドに含まれる特図変動時間が10秒である場合に、一義的にあるいは所定の乱数抽選に基づいて選択されるノーマルリーチA用の演出実行タイミングデータである。
演出実行タイミングデータは、「時間(ms)」、「ランプデータ」および「サウンドデータ内容」の3項目で構成されている。例えば、時間0msに対応して、ランプデータには「ノーマル変動」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「変動開始」が割り当てられている。時間33.3ms、66.6ms、99.9msのそれぞれに対応して、ランプデータには「↑」(その時点で設定されているランプデータを引き続き設定する)が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」(非設定)が割り当てられている。
ここで、無音や無点灯を設定する場合、演出実行タイミングデータ上でランプデータまたはサウンドデータ内容を非設定としてもよいし、無点灯のランプデータまたは無音のサウンドデータ内容を設定してもよい。時間133.2msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「チャンス告知」が割り当てられている。
時間4995msに対応して、ランプデータには「−」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間5028.3msに対応して、ランプデータには「ノーマルリーチA」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「リーチ報知」が割り当てられている。時間5061.6msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間5094.9msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「エフェクトA」が割り当てられている。
時間9956.7ms、9990msのそれぞれに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間10023.3msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「変動停止」が割り当てられている。ここで、音制御回路431は、サウンドデータを再生し終わった際にループ再生するか否かを設定可能である。音制御回路431がループ再生するように設定されている場合、再生を終了させるときには再生終了を示すコマンドを音制御回路431に新たに送信する必要がある。
<ランプデータ>
図196は、第1副制御部400のROM406に予め記憶されるランプデータの例を示している。同図(a)は、演出実行タイミングデータに基づきランプデータが「ノーマル変動」に設定されたタイミングで読み出されるランプデータ「ノーマル変動」を示している。
ランプデータは、「時間(ms)」、「対象ポート」および「輝度(デューティ比)」の3項目により構成されている。ここで、本例の演出用ランプ(各種ランプ418)は前面枠扉106の前面側に多数設けられており、演出用ランプのそれぞれは、ランプ駆動回路420の出力ポート01〜03のいずれかに接続されている。これにより、複数の演出用ランプは、どの出力ポートに接続されているかによってグループ化され、各グループ毎に独立したタイミングで輝度制御されるようになっている。輝度の範囲は0〜255であり、0はデューティ比0%を表し、255はデューティ比100%を表している。
ランプデータ「ノーマル変動」では、時間0msに対応して対象ポート「01」および輝度「0」(デューティ比0%)が割り当てられ、時間33.3msに対応して対象ポート「01」および輝度「5」(デューティ比約2%(=5/255))が割り当てられ、時間66.6msに対応して対象ポート「01」および輝度「10」(デューティ比約4%(=10/255))が割り当てられている。これらのデータは、出力ポート01に接続されたグループの演出用ランプの輝度を時間経過とともに徐々に上昇させることを表している。
また、時間4928.4ms、4961.7ms、4995msのそれぞれに対応して、対象ポート「03」および輝度「255」(デューティ比100%)が割り当てられている。これらのデータは、出力ポート03に接続されたグループの演出用ランプの輝度を最大輝度に維持することを表している。
同図(b)は、演出実行タイミングデータに基づきランプデータが「ノーマルリーチA」に設定されたタイミングで読み出されるランプデータ「ノーマルリーチA」を示している。ランプデータ「ノーマルリーチA」では、時間0msに対応して対象ポート「02」および輝度「255」が割り当てられ、時間33.3msに対応して対象ポート「02」および輝度「127」(ディーティ比約50%(=127/255))が割り当てられ、時間66.6msに対応して対象ポート「02」および輝度「255」が割り当てられている。また、時間9956.7msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「10」が割り当てられ、時間9990msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「5」が割り当てられ、時間10023.3msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「0」が割り当てられている。
なお、ランプデータは対象ポート毎に設定されていてもよいし、ランプ駆動回路420を複数備えている場合には各ランプ駆動回路420毎にランプデータが設定されていてもよい。また、複雑な制御パターンのランプデータを多数用意すれば多彩なランプ演出を実行することができるが、ROM406内のランプデータのデータ容量が増大する。
このため、単純な制御パターンのランプデータをいくつか用意しておき、演出実行タイミングデータでそれらのランプデータを細かく組み合わせる方が、多彩なランプ演出を実行できるとともにランプデータのデータ容量を削減できる場合がある。例えば、上記図194に示した演出実行タイミングデータでは、2つのランプデータ「ノーマル変動」および「ノーマルリーチA」を組み合わせている。
<ランプの輝度制御>
図197は、ランプ(LED)の輝度制御について説明するための図である。同図(a)は、LEDに流す電流I(mA)と相対光度との関係を示すグラフである。LEDの相対光度は、電流Iが0mAのときには0であり、電流Iにほぼ比例して上昇する。このように、電流Iを制御することによりLEDの輝度を制御することも可能である。LEDの消費電力は流す電流値に比例するため、LEDの相対光度が高くなるほど消費電力が増大することが分かる。本実施の形態ではデューティ比の制御によりLEDの輝度を制御しているが、電流値の制御によりLEDの輝度を制御するようにしてもよい。
また、上述のランプ(LED)のような電流を流すことで光を発する発光手段は、低電流であっても、発光自体を認識しやすく、遊技者が見落としづらい。そのため遊技の進行に応じて変化する利益に関する情報(詳細は後述するが、例えば抽選結果や遊技者に払い出された利益の量を示す情報等の遊技者にとって重要度の高い情報)を報知する手段として好適である。
同図(b)は、LEDのデューティ比について説明する図である。上段、中段、下段のそれぞれのグラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸はLEDに流す電流値を表している。上段のグラフでは、微小な単位時間Lにおいて、LEDには一定の電流を時間T(T≦L)だけ流している。中段のグラフでは、所定の周期Lにおいて、LEDには同電流を時間T/2だけ流している。下段のグラフでは、所定の周期Lにおいて、LEDには同電流を時間T/4だけ流している。上段を基準(デューティ比:100%、明るさ:明るい)とすると、中段のデューティ比は50%でやや暗くなり、下段のデューティ比は25%で暗くなる。このように、デューティ比を制御することによりLEDの輝度を制御することが可能である。ただし、デューティ比を半分にしてもLEDの輝度がそのまま半分になるわけではない。LEDの消費電力は、流す電流値が同じであれば流す時間にほぼ比例するため、LEDの輝度(デューティ比)を高くするほど消費電力が増大し、LEDの輝度を低くするほど消費電力が減少することが分かる。
<サウンド選択データ>
図198(a)は、音制御回路431のサウンドROM431aに予め記憶されるサウンド選択データの例を示している。このサウンド選択データは、「データ内容」(サウンドデータ内容)、「再生チャネル」および「サウンドデータ」の3項目により構成されている。「再生チャネル」の項目は例えば「01」〜「FF」で表され、サウンドデータ毎の優先度等を表している。優先度が最も高い「FF」は、システム音声や異常報知音声等に割り当てられている。「サウンドデータ」の項目は、圧縮された音声データ(例えばWAV形式)を特定するデータ(例えばファイル名)を表している。
同図(a)に示すように、データ内容「払出し」に対応して再生チャネル「02」およびサウンドデータ「払出し音」が割り当てられ、データ内容「大当り告知」に対応して再生チャネル「01」およびサウンドデータ「大当り告知音」が割り当てられ、データ内容「BGM01」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM01」が割り当てられ、データ内容「BGM02」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM02」が割り当てられ、データ内容「BGM03」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM03」が割り当てられ、データ内容「扉開放」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「扉開放報知音」が割り当てられ、データ内容「払出し異常」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「払出異常報知音」が割り当てられ、データ内容「磁界検出」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「磁界検出報知音」が割り当てられている。
なお、同図(a)では図示を省略しているが、サウンド選択データには、上記図195に示したサウンドデータ内容「変動開始」、「チャンス告知」、「リーチ報知」、「エフェクトA」および「変動停止」等も当然に含まれている。
本例では、サウンドデータの再生時間については基本回路402からのコマンドにより制御されるため、サウンド選択データには再生時間のデータは含まれていない。既に説明したように、サウンドデータの再生音量は、再生チャネル「FF」のサウンドデータについては最大音量、それ以外のサウンドデータについては省電力モードで予め設定されている音量またはユーザー調整モードで設定された音量となる。これらの再生音量の情報に基づいて増幅回路442でサウンドデータが増幅されることにより、スピーカ120から出力される再生音声の音量が決定される。
同図(b)は、増幅回路442で増幅されたサウンドデータの波形の一例を示している。図の横方向は時間軸を表し、縦方向は音量(振幅)を表している。再生音量が相対的に大きいサウンドデータに増幅した波形(図中、下段)は、同データを再生音量が相対的に小さいサウンドデータに増幅した波形(図中、上段)と比較して振幅が大きくなっている。一般に、再生音量を大きくすると増幅回路442等での消費電力が増加し、再生音量を小さくすると増幅回路442等での消費電力が減少する。
<スピーカ120の音量と各種ランプ418の輝度>
図199(a)は、スピーカ120から出力される音の音量(音圧)および各種ランプ418の輝度の設定値の一例を示すテーブルである。また、同図(b)は用途の一例を示したテーブルであり、同図(c)は輝度の一例を示した図である。
このテーブルは、例えば第1副制御部400のROM406に予め記憶される。第1副制御部400は、このテーブルに従い、第1出力設定スイッチ190(または第2出力設定スイッチ190)の設定に基づいて、音量および輝度の初期値や調整可能範囲を設定する。
なお、本例では、第1出力設定スイッチ190の設定に基づく音量および輝度の初期値や調整可能範囲と、第2出力設定スイッチ194の設定に基づく音量および輝度の初期値や調整可能範囲を同じに設定しているが、異なる設定としてもよい。したがって、例えば、一方の数値が特定の数値の場合にのみ、他方の数値を設定可能に構成してもよい。また、一方の音量が特定の音量の場合にのみ、他方を消音可能に構成してもよいし、一方の音量が特定の音量の場合にのみ、他方の音量を一定の音量に設定するように構成してもよい。また、一方の音量が特定の音量の場合には、他方の音量を調整できないように構成してもよい。
また、パチンコ機100が出力する音の音量の測定方法は特に限定されないが、例えば、音量を測定するためのマイクロフォンをパチンコ機100の正面中心部、かつ、ガラス面の上方約500mmの位置に取り付けて測定を行ってもよい。また、平均的な身長を有する遊技者の頭部に近い位置(座席の上方約700mmの位置)に取り付けて測定を行ってもよい。
音量(音圧)は、第1出力設定スイッチ190の操作によって管理者設定値(目盛り0〜F)を変更するか、設定値調整モード(例えば、図213(f)に示す音量調整画面)において、第2設定出力スイッチ194の操作によって遊技者設定値(目盛り1〜15)を変更することにより調整可能である(詳細は後述する)。
本例では、同図(b)に示すように、第1出力設定スイッチ190(または第2出力設定スイッチ194)による設定のうち「5」〜「F」は通常営業用(通常モード)に使用され、「4」は省電力モードA用に使用され、「3」は省電力モードB用に使用され、「1」および「2」は開発および販促用に使用され、「0」は申請用に使用される。
設定が「F」であるときには、音圧の初期値は100dBに設定され、音量設定の初期位置は15に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り15(音圧100dB)に設定される。なお、同図では、各設定における目盛り(音圧)のデフォルト値を太い枠線で囲っている。設定「F」では、音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧は86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dB、および100dBの各レベルに調整可能である。
また、設定が「F」であるとき、輝度設定の初期値は「明(デューティ比100%)」に設定される。輝度の設定は、ユーザー調整モード(例えば、図213(g)に示す輝度調整画面)において矩形画(暗、中、明)のいずれかを選択および確定することにより調整可能である。ただし、輝度調整画面に遷移したときには、輝度のユーザー設定値はデフォルトとして、最も輝度が高い「明(デューティ比100%)」に設定される。
設定が「E」であるときには、音圧の初期値は99dBに設定され、音量設定の初期位置は14に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り14(音圧99dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、設定「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、設定「F」のときと同じである。
設定が「D」であるときには、音圧の初期値は98dBに設定され、音量設定の初期位置は13に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り13(音圧98dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、設定「E」、「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、設定「E」、「F」のときと同じである。
設定が「C」であるときには、音圧の初期値は97dBに設定され、音量設定の初期位置は12に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り12(音圧97dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、設定「D」〜「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、設定「D」〜「F」のときと同じである。
設定が「B」であるときには、音圧の初期値は96dBに設定され、音量設定の初期位置は11に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り11(音圧96dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、設定「C」〜「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、設定「C」〜「F」のときと同じである。
設定が「A」であるときには、音圧の初期値は95dBに設定され、音量設定の初期位置は10に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り10(音圧95dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、設定「B」〜「F」のときと同じである。
また、設定が「A」であるときには、輝度設定の初期値は「中(デューティ比70%)」に設定される。ユーザー調整モードの輝度調整画面において矩形画像(暗、中、明)のいずれかを選択および確定することにより輝度の設定を調整可能である点は、設定「B」〜「F」のときと同じである。ただし、輝度調整画面に遷移したときには、輝度がやや低い設定を示す矩形画像(暗)がデフォルトとして選択された状態になる。
設定が「9」であるときには、音圧の初期値は91dBに設定され、音量設定の初期位置は9に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り9(音圧91dB)に設定される。設定「9」のときには、設定「A」〜「F」のときと比較して、音量調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的に低くなっている。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBに対応する。なお、音量調整画面の外観は、デフォルトの目盛り数を除いて設定「A」〜「F」のときと同じである。したがって、設定「9」のときには、例えば、音量調整画面で音量のユーザー設定値を最大の目盛り15に設定したとしても、音圧レベルは設定「A」〜「F」のときのように100dBには設定されず、それよりも低い97dBに設定される。また、設定「9」のときに音量のユーザー設定値を目盛り6以下に設定すると、設定「A」〜「F」のときに設定可能な最低の音圧レベル86dBよりも低い音圧レベル74dB〜83dBに設定される。輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点は、設定「A」のときと同じである。
設定が「8」であるときには、音圧の初期値は89dBに設定され、音量設定の初期位置は8に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り8(音圧89dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBの各レベルに調整可能である点は、設定「9」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点も、設定「9」、「A」のときと同じである。
設定が「7」であるときには、音圧の初期値は86dBに設定され、音量設定の初期位置は7に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り7(音圧86dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBの各レベルに調整可能である点は、設定「8」、「9」のときと同じである。
また、設定が「7」であるときには、輝度設定の初期値は「暗(デューティ比40%)」に設定される。ユーザー調整モードの輝度調整画面において矩形画像(暗、中、明)のいずれかを選択および確定することにより輝度の設定を調整可能である点は、設定「8」〜「F」のときと同じである。ただし、輝度調整画面に遷移したときには、輝度が低い設定を示す矩形画像(暗)がデフォルトとして選択された状態になる。
設定が「6」であるときには、音圧の初期値は75dBに設定され、音量設定の初期位置は6に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り6(音圧75dB)に設定される。設定「6」のときには、設定「7」〜「9」のときと比較して、音量調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的にさらに低くなっている。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧65dB、67dB、69dB、71dB、73dB、75dB、77dB、79dB、81dB、83dB、85dB、87dB、88dB、89dBおよび90dBに対応する。したがって、設定「6」のときには、例えば、音量調整画面で音量のユーザー設定値を最大の目盛り15に設定したとしても、音圧レベルは設定「7」〜「9」のときの最高音圧レベル97dBよりも低い90dBに設定される。また、設定「6」のときに音量のユーザー設定値を目盛り5以下に設定すると、設定「7」〜「9」のときに設定可能な最低の音圧レベル74dBよりも低い音圧レベル65dB〜73dBに設定される。輝度設定の初期値が「暗(ディーティ比40%)」である点は、設定「7」のときと同じである。
の設定が「5」であるときには、音圧の初期値は73dBに設定され、音量設定の初期位置は5に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り5(音圧73dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が65dB、67dB、69dB、71dB、73dB、75dB、77dB、79dB、81dB、83dB、85dB、87dB、88dB、89dBおよび90dBの各レベルに調整可能である点は、設定「6」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点も、設定「6」、「7」のときと同じである。
以上のように、設定が通常営業用の「5」〜「F」の範囲である場合、設定が低くなるほど(「5」に近づくほど)、デフォルトで設定される音量が低くなり、調整可能な音量範囲が低くなり、デフォルトで設定される輝度が低くなる。
設定が「4」であるときには、動作モードが省電力モードAに設定されるとともに、音圧の初期値は、設定「5」〜「F」のときに設定可能な最低音圧レベル(すなわち、遊技者が設定可能な最低音圧レベル)65dBよりもさらに低い60dBに設定される。設定「4」のときには、遊技者による音量調整が不可能であり、音圧は60dBに固定される。
また、設定「4」のとき、輝度設定の初期値は、設定「5」〜「F」のときに設定可能な最低輝度(すなわち、遊技者が設定可能な最低輝度)である「暗(デューティ比40%)」よりもさらに低い「極暗(デューティ比10%)」に設定される。設定「4」のときには、遊技者による輝度調整が不可能であり、輝度は「極暗(デューティ比10%)」に固定される。
設定が「3」であるときには、動作モードが省電力モードBに設定されるとともに、音圧の初期値は、設定「4」のときの音圧60dBよりもさらに低い0dB(消音)に設定される。設定「3」のときにも、遊技者による音量調整が不可能であり、音圧は0dBに固定される。また、設定「3」のとき、輝度設定の初期値は、の設定「4」のときの輝度「極暗(デューティ比10%)」よりもさらに低い「消灯(デューティ比0%)」に設定される。の設定「3」のときにも、遊技者による輝度調整が不可能であり、輝度は「消灯(デューティ比0%)」に固定される。
このように、省電力モードA、Bでは、音量および輝度が遊技者の設定不可能なレベル(遊技者により設定可能な範囲よりも低いレベル)に固定される。なお、本例では、第1出力設定スイッチ190(または第2出力設定スイッチ194)の操作により省電力モードA、Bを設定するようになっているが、遊技店員によるパチンコ機100の設定確認や設定変更等の所定の操作に合わせて省電力モードA、Bを設定できるようにしてもよい。
設定が「2」(開発および販促用)であるときには、音圧の初期値は70dBに設定され、音量設定の初期位置は2に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り2(70dB)に設定される。設定「2」のときには、音量調整画面で調整可能な音圧レベルが、設定「5」〜「F」のいずれとも異なっている。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBに対応する。輝度設定の初期値は、設定「B」〜「F」と同じ「明(デューティ比100%)」である。
設定が「1」(開発および販促用)であるときには、音圧の初期値は64dBに設定され、音量設定の初期位置は1に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り1(64dB)に設定される。音量調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBの各レベルに調整可能である点は、設定「2」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も設定「2」のときと同じである。
設定が「0」(申請用)であるときには、音圧の初期値は0dBに設定され、音量設定の初期位置は0に設定される。すなわち、音量調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り0(0dB)に設定される。なお、上述の設定「5」〜「F」のときには、音量のユーザー設定値は目盛り1〜15でのみ設定可能であるため、目盛り0に設定することはできない。音量調整画面の目盛り0〜15のそれぞれは、音圧0dB、64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBに対応する。輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点は、設定「1」、「2」のときと同じである。
<LEDランプの輝度と点灯時間>
図200は、LEDランプの消費電力が上記の設定「F」(デューティ比100%)、「A」(デューティ比70%)、「7」(デューティ比40%)でどのように変化するかについて説明する図である。なお、設定「F」、「A」、「7」のそれぞれにおいて、デューティ比の設定は初期設定のままであると仮定する。また、LEDランプAは、所定のランプデータ(上記図196(a)、(b)等参照)に基づき比較的高い輝度(デューティ比)で発光し、LEDランプBは、ランプデータに基づきLEDランプAより低い輝度で発光するものとする。
LEDランプの消費電力は輝度(本例ではデューティ比)と時間の積に概ね依存するため、設定「F」でのLEDランプA、Bの消費電力を基準とすると、設定「A」でのLEDランプA、Bの消費電力はそれぞれ約3割減となり、設定「7」でのLEDランプA、Bの消費電力はそれぞれ約6割減となる。このように、設定を変えることによる消費電力の減少率はLEDランプA、Bで同等であるが、消費電力の下がり幅は、図中の太矢印で示すように輝度の高いLEDランプAの方が輝度の低いLEDランプBよりも大きい。
<第1副制御部メイン処理>
次に、図201(a)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、上述のリセット回路403からリセット信号を入力した場合に、リセット割込によりリセットスタートしてROM406に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行する。まず、ステップS301では、初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化処理(後述する変数CNTを0に初期化する処理も含む)などを行う。
ステップS302では、RAM408に記憶している変数CNTが33以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合にはステップS302の判定処理を繰り返し実行する。ここで、変数CNTは、後述する1msタイマ割込処理において1msごとに加算される変数である。したがって、ステップS302で変数CNTが33以上であるか否かを判定する処理は、ステップS301またはステップS303において変数CNTを0に初期化してから、33msの時間が経過したか否かを判定する処理と同義である。ステップS303では、変数CNTを0に初期化した後にステップS304に進む。なお、ステップS302の処理は本例に限定されず、例えば、100msに3回(1秒間に30回)、メインループ処理(ステップS302〜S312)を実行するように構成してもよい。
ステップS304では、液晶受信ドライバ処理を行う。この液晶受信ドライバ処理では、不図示の液晶制御部(装飾図柄表示装置208の制御を行う制御部)から受信したコマンドの処理などを行う。ステップS305では、演出制御ドライバ処理を行う。この演出制御受信ドライバ処理では、第2副制御部500から受信したコマンドの処理などを行う。
ステップS306では、演出制御メインループ処理を行う。この演出制御メインループ処理では、後述するコマンド受信割込処理によって受信した未処理コマンドを、RAM408に設けたコマンド記憶領域から取得し、当該未処理コマンドに対応する処理を行い、例えば、上記図195に示した演出実行タイミングデータに基づいてランプや音の制御等を行う。
ステップS307では、ランプ制御メインループ処理を行う。このランプ制御メインループ処理では、ステップS306の演出制御メインループ処理で設定されたランプデータに基づいてランプに関連する制御を行う。ステップS308では、サウンド制御メインループ処理を行う。詳細は後述するが、このサウンド制御メインループ処理では、ステップS306の演出制御メインループ処理で設定されたサウンドデータに基づいてサウンド(音)に関連する制御を行う。
ステップS309では、ランプドライバ処理を行う。このランプドライバ処理では、ステップS307のランプ制御メインループ処理で設定されたランプ制御情報に基づいて、各種ランプ418、440から出力する光の制御を行う。ステップS310では、サウンドドライバ処理を行う。詳細は後述するが、このサウンドドライバ処理では、ステップS308のサウンド制御メインループ処理で設定されたサウンド制御情報に基づいて、音制御回路431を介してスピーカ120から出力する音の制御を行う。
ステップS311では、液晶通信ドライバ処理を行う。この液晶通信ドライバ処理では、不図示の液晶制御部にコマンドを送信する処理などを行う。ステップS312では、演出制御部通信ドライバ処理を行う。この演出制御通信ドライバ処理では、第2副制御部500にコマンドを送信する処理などを行った後にステップS302に進む。
第1副制御部400は、後述するコマンド受信割込処理、1msタイマ割込処理、10msタイマ割込処理、または、DMA割込処理による中断を除いて、ステップS302〜S312の処理を繰り返し実行する。
<コマンド受信割込処理>
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するコマンド受信割込処理について説明する。なお、同図(b)は、コマンド受信割込処理の流れを示すフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300からのコマンドを受信した場合に発生するコマンド受信割込みを契機として実行する処理である。ステップS401では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶した後に処理を終了する。
<1msタイマ割込処理>
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する1msタイマ割込処理について説明する。なお、同図(c)は、1msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、1ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、1msタイマ割込処理を実行する。ステップS501では、RAM406に設けた変数CNTに1を加算する処理を行った後に処理を終了する。
<10msタイマ割込処理>
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する10msタイマ割込処理について説明する。なお、同図(d)は、10msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、10ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、10msタイマ割込処理を実行する。ステップS601では、第一のセンサ読み取り処理を行い、次のステップS602では、第二のセンサ読み取り処理を行った後に処理を終了する。ここで、第一のセンサ読み取り処理では、例えば、センサ回路428(図187参照)を介して第2出力設定スイッチ194の検出信号を取得し、取得した検出信号を、遊技者設定値としてRAM408に記憶する処理などを行う。また、第二のセンサ読み取り処理では、他のスイッチ類の検出信号を取得し、取得した検出信号をRAM408に記憶する処理などを行う
<DMA割込処理>
次に、同図(e)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するDMA割込処理について説明する。なお、同図(e)は、DMA割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、DMA転送の終了を知らせるDMA割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このDMA割込を契機として、DMA割込処理を実行する。ステップS701では、DMA転送の終了に伴う各種処理を行った後に処理を終了する。
<遊技者設定画面表示処理>
次に、図202(a)を用いて、上記第1副制御部メイン処理における演出制御メインループ処理(ステップS306)で実行する遊技者設定画面表示処理について説明する。なお、同図(a)は、遊技者設定画面表示処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS801では、遊技者設定画面表示開始条件が成立したか否かを判定し、該当する場合にはステップS802に進み、該当しない場合にはステップS803に進む。ステップS802では、遊技者設定画面(例えば、図213(d)に示すメニュー画面)の表示を開始した後にステップS803に進む。ここで、遊技者設定画面表示開始条件とは、例えば、普図や特図の変動表示が行われていない状態で(普図非変動中や特図非変動中に)特定の操作手段が操作された場合や、デモ表示中に特定の操作手段が操作された場合、大当り遊技中以外に特定の操作手段が操作された場合などである。
ステップS803では、遊技者設定画面表示終了条件が成立したか否かを判定し、該当する場合にはステップS804に進み、該当しない場合には処理を終了。ステップS804では、遊技者設定画面の表示を終了した後に処理を終了する。ここで、遊技者設定画面表示終了条件とは、特定の操作手段が操作された場合などである。なお、ステップS801〜S802の処理とステップS803〜S804の処理を別々のモジュールとしてもよく、この場合、演出制御メインループ処理で両者を毎回実行してもよいし、両者を異なる周期で実行してもよい。
<サウンド制御メインループ処理>
次に、図202(b)を用いて、上述の第1副制御部メイン処理におけるサウンド制御メインループ処理(ステップS308)について説明する。なお、同図(b)は、サウンド制御ループ処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS1001では、サウンドデータ更新処理を行う。このサウンドデータ更新処理では、演出制御メインループ処理で設定された演出に含まれる音の再生、停止などの制御や、再生中の音に対して、フェードイン、フェードアウト、パンなどの処理を行う。また、次のステップS1002では、ボリュームスイッチ処理(詳細は後述)を行う。詳細は後述するが、このボリュームスイッチ処理では、第1出力設定スイッチ192によるボリュームの変更処理等を行う。
<サウンドドライバ処理>
次に、図202(c)を用いて、上述の第1副制御部メイン処理におけるサウンドドライバ処理(ステップS310)について説明する。なお、同図(b)は、サウンドドライバ処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS1101では、管理者設定値制御処理を行う。詳細は後述するが、この管理者設定値制御処理では、管理者設定値の更新処理等を行う。ステップS1102では、その他のサウンドドライバ処理(音制御回路431の初期化処理、診断処理、エラー時の処理など)を行った後に処理を終了する。
<ボリュームスイッチ処理>
次に、図203(a)を用いて、上述のサウンド制御メインループ処理におけるボリュームスイッチ処理(ステップS1002)について説明する。なお、同図(a)は、ボリュームスイッチ処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS1301では、ボリューム値変更処理を行う。詳細は後述するが、このボリューム値変更処理では、第1出力設定スイッチ190によるボリュームの変更処理等を行う。ステップS1302では、その他のボリュームスイッチ処理を行った後に処理を終了する。
<ボリューム値変更処理>
次に、図203(b)を用いて、上述のボリュームスイッチ処理におけるボリューム値変更処理(ステップS1301)について説明する。なお、同図(b)は、ボリューム値変更処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS1501では、第1出力設定スイッチ190の検出信号を取得し、取得した検出信号を、今回管理者設定値としてRAM408に記憶する。ステップS1502では、ステップS1501で取得した今回管理者設定値と、RAM408に記憶している前回管理者設定値が一致するか否かを判定し、一致しない場合にはステップS1503に進み、一致する場合にはステップS1510に進む。
ステップS1503では、上述の遊技者設定値を取得し、ステップ1504では、変数CH_CNTに1を設定する。ステップS1505では、変数CH_CNTが1から32になるまで、次のステップS1506〜ステップS1509の処理を繰り返し実行する。
ステップS1506では、チャネル(CH_CNT)に出力中のフレーズがあるか無いかを判定し、ある場合にはステップS1507に進み、無い場合にはステップS1509に進む。ステップS1507では、チャネル(CH_CNT)のボリュームを計算し、次のステップS1508では、チャネル(CH_CNT)のボリュームを設定する処理を行った後にステップS1508に進む。ステップS1509では、CH_CNTに1を加算した後にステップS1505に進む。
ステップS1510では、前回管理者設定値に今回管理者設定値を設定することで前回管理者設定値を更新した後に処理を終了する。なお、本例では、変数CH_CNTが1から32になるまでステップS1506〜ステップS1509の処理を繰り返し実行することで、チャネル1〜チャネル32のボリュームを更新しているが、例えば、変数CH_CNTが1から31になるまでステップS1506〜ステップS1509の処理を繰り返し実行することで、チャネル32(エラー音)を除いたチャネル1〜チャネル31のボリュームを更新するように構成してもよい。
<管理者設定値制御処理>
次に、図204を用いて、上述のサウンドドライバ処理における管理者設定値制御処理(ステップS1101)について説明する。なお、同図、管理者設定値制御処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS1601では、RAM408に記憶している今回ポート値を、RAM408に記憶している前回ポート値に退避し、ステップS1602では、入力端子P1〜P4の状態(第1出力設定スイッチ190のb0〜b3の状態)を読み出して今回ポート値にセットする。
ステップS1603では、今回ポート値と前回ポート値を比較し、値が同じである場合には、ステップS1604に進み、値が異なる場合にはステップS1608に進んで変数F_CNTを0に初期化して処理を終了する。ステップS1604では、RAM408に記憶している変数F_CNTに1を加算し、ステップS1605では、変数F_CNTが15以上であるか否かを判定する。判定の結果、15以上の場合には、ステップS1606において、今回ポート値に記憶している値を、RAM408に記憶している管理者設定値に記憶し、ステップS1607において変数F_CNTを0に初期化して処理を終了する。
<遊技制御と演出制御>
次に、図205を用いて、主制御部300による遊技制御と、第1副制御部400による演出制御の流れについて説明する。なお、同図は、主制御部300による特図変動表示と第1副制御部400による装飾図柄変動表示の関係を示したタイムチャートである。
例えば、同図(a)のタイミングで、主制御部300が特図変動表示を開始した場合、主制御部300は第1副制御部400に対して変動開始コマンドを送信する。この変動開始コマンドを受信した第1副制御部400は、装飾図柄変動表示を開始するが、主制御部300からのコマンド受信処理やコマンド解析処理などに時間を要するため、同図(a)に示すタイミングよりも遅い、同図(b)に示すタイミングで、液晶制御部に対して装飾図柄の表示を指示するコマンドを送信する。このコマンドを受信した液晶制御部は、装飾図柄の表示を開始するが、第1副制御部400からのコマンド受信処理やコマンド解析処理などに時間を要するため、同図(b)に示すタイミングよりも遅い、同図(c)に示すタイミングで、装飾図柄の表示を開始する。
すなわち、特図変動表示と装飾図柄表示の開始タイミングは、厳密に言えば完全同一ではないが、このタイミングのずれは、制御部間の通信や各制御部の割込み周期などに起因する不可避のものである。
したがって、本発明における「同時」とは、完全同一のタイミングのほか、このような不可避なタイミングのずれを許容する概念であり、例えば「特図変動表示の開始と同時に装飾図柄表示を開始する」とは、特図変動表示と装飾図柄表示を完全同一のタイミングで開始する場合のほか、例えば、同図(a)に示すタイミングで特図変動表示を開始し、同図(c)に示すタイミングで装飾図柄表示を開始する場合も含まれる。また、「特図変動表示の停止と同時に装飾図柄表示を停止する」とは、特図変動表示と装飾図柄表示を完全同一のタイミングで停止する場合のほか、例えば、同図(d)に示すタイミングで特図変動表示を停止し、同図(f)に示すタイミングで装飾図柄表示を停止する場合も含まれる。
さらに、割込み周期のゆらぎなどに起因してタイミングのずれが長くなったり短くなったりすることがあり、例えば、同図に示す時間Xや時間Yは、いずれも、第1副制御部400が主制御部300からコマンドを受信してから液晶制御部にコマンドを送信するまでの時間であるが、時間Xが時間Yよりも長くなったり短くなることがある。したがって、同図(a)〜(c)に示す時間と、同図(g)〜(i)に示す時間が異なる場合があるが、いずれも「特図変動表示の開始と同時に装飾図柄表示を開始する」タイミングである。なお、「特図変動表示の停止と同時に装飾図柄表示を停止する」タイミングについても同様である。
<設定画面の表示タイミング>
次に、設定画面の表示タイミングの一例について説明する。ここで、設定画面とは、遊技者が第2出力設定スイッチ194を用いて、スピーカ120から出力される音の音量を調整したり、各種ランプ418から発せられる光の輝度を調整したりすることが可能となる画面をいい、例えば、図213(d)に示すメニュー画面等が相当する。
図206(a)は、特図変動表示とデモ画面の表示タイミングの実施例1を示した図である。本例では、特図変動表示を終了した後に、特図変動表示が行われることなく時間Ta(例えば、30秒)が経過した場合、または、前回のデモ(デモ画面表示)が終了した後に、特図変動表示が行われることなく時間Taが経過した場合に、再生時間Tbのデモを開始する。
図206(b)は、特図変動表示とデモ画面の表示タイミングの実施例2を示した図である。本例では、特図変動表示を終了した後に、特図変動表示が行われることなく時間Ta(例えば、30秒)が経過した後に、第一のデモ画面表示を開始し、再生時間Tbのデモ1(第一のデモ画面表示。例えば、静止画表示)が終了した後に、特図変動表示が行われることなく時間Taが経過した場合に、デモ1とは異なる再生時間Tcのデモ2(第二のデモ画面表示。例えば、動画表示)を開始する。
図206(c)は、同図(a)に示す実施例1のデモ画面表示前に設定画面を表示する例を示した図である。本例では、設定画面表示を終了した後に、特図変動表示が行われることなく時間Ta(例えば、30秒)が経過した後に、再生時間Tbのデモを開始する。本例では、第1複制御部400は、主制御部300から変動停止コマンドを受信した後、次のコマンドが受信可能となるまでの時間が経過した場合に、設定ボタンの操作を受け付け、設定画面を表示させる。
図207(a)は、図206(a)に示す実施例1のデモ画面表示中に設定画面を表示し、デモ画面表示を中断する例を示した図である。本例では、再生時間Tbのデモ中に、デモを一時的に中断して設定画面表示を行い、その後に、再生時間Tbのデモを再開する。なお、本例では、設定画面表示前のデモの再生時間Tb1と設定画面表示後のデモの再生時間Tb2の総時間(Tb1+Tb2)がTbになるようにデモの再生時間を調整する処理を行っている。
図207(b)は、図206(a)に示す実施例1のデモ画面表示中にデモ画面表示を中断することなく設定画面を表示する例を示した図である。本例では、再生時間Tbのデモ中に、デモを中断することなく設定画面表示を行い、その後に、再生時間Tbのデモを再開する。なお、本例では、設定画面の表示開始時に設定画面表示をデモ画面表示の上に重ねて表示させることで、デモ画面表示を視認不能にし、設定画面の表示終了時に設定画面表示を消去することで、デモ画面表示を視認可能とする。このような構成とすれば、デモ画面表示を中断・再開する処理が不要となるため、制御負担を軽減できる場合がある。
図207(c)は、図206(a)に示す実施例1のデモ画面表示の終了間際にデモ画面表示を中断することなく設定画面を表示する例を示した図である。本例では、再生時間Tbのデモの終了間際に、デモを中断することなく設定画面表示を行う。なお、本例では、設定画面の表示開始時に設定画面表示をデモ画面表示の上に重ねて表示させることで、デモ画面表示を視認不能にし、設定画面の表示終了時に設定画面表示を消去することで、デモ画面表示を視認可能とするが、設定画面の表示終了時にはデモが終了しているためデモ画面表示は行われない。
<ボリューム調整の例>
次に、ボリューム調整の例について説明する。図208(a)は、特図変動表示が開始される前にボリューム調整が行われなかった例を示したタイムチャートである。本例では、0〜100の全ての期間に亘ってボリュームが96dBに設定されているため、BGM01(ステレオ01)、変動開始音01(モノラル02)、セリフ01(モノラル01)を0〜100msの期間に亘って96dBの音圧で出力する。なお、本例では、図に示す数値(本例では0〜100)の単位をmsとしているが、数値の単位はフレームであってもよい。
図208(b)は、特図変動表示が開始される前に音量調整が行われた例を示したタイムチャートである。本例では、30msのタイミングでボリュームが96dBから100dBに変更されている。このため、30msより前のタイミングでは、BGM01(ステレオ01)を96dBの音圧で出力し、30ms以降のタイミングでは、BGM01(ステレオ01)を100dBの音圧で出力し、その後に行う変動表示では変動開始音01(モノラル02)を100dBの音圧で出力する。
なお、本例では、30msのボリューム変更のタイミングでは、BGM01(ステレオ01)に対応する音データの書き換えを行っていないが、図208(c)に示すように、ボリューム変更と同じタイミングで、BGM01(ステレオ01)を一時的に停止した後、新たな音データを設定し直してもよいし、同タイミングで新たな音データを上書きしてもよい。
また、図209(a)に示すように、ボリューム変更のタイミングで、BGM01(ステレオ01)に対応する音データを消去することでBGM01(ステレオ01)を一時的に停止した後、所定時間の経過後(本例では、10ms経過後)にBGM01(ステレオ01)に対応する音データを改めて設定し直してもよい。本例では、30msのタイミングでは、操作手段の操作により設定画面の表示が開始されているが、30ms〜40msの期間中は音を出力しないように構成している。また、図209(b)で出音しているような設定画面中のBGM02(ステレオ02)を出音しないように構成している。なお、設定画面の表示中は、BGM01(ステレオ01)の音量を下げるか、消音(音量を0に設定、または、ミュート)してもよい。
図209(b)は、設定画面の表示中に音量調整が行われた例を示したタイムチャートである。本例では、30msのタイミングでは、設定画面の表示が開始されており、BGM01(ステレオ1)が停止される一方で、設定画面の表示に合わせて、BGM2(ステレオ02)と画面表示音01(モノラル01)の出音を開始している。また、300msのタイミングでは、ボリュームが96dBから98dBに変更されるとともに、音量決定音(モノラル02)の出音を開始している。さらに、330msのタイミングでは、BGM02(ステレオ02)に対応する音データを消去することでBGM02(ステレオ02)を停止した後、BGM01(ステレオ01)に対応する音データを設定することでBGM01(ステレオ01)の出音を再開している。
図209(c)は、設定画面表示が強制終了された例を示したタイムチャートである。本例では、30msのタイミングで設定画面の表示が開始された後、300msのタイミングで、特定の操作手段が操作されたことを条件として設定画面表示が強制終了され、BGM02(ステレオ02)に対応する音データを消去することでBGM02(ステレオ02)を停止した後、BGM01(ステレオ01)に対応する音データを設定することでBGM01(ステレオ01)の出音を再開している。なお、図210(a)に示すように設定画面表示が強制終了された場合に、所定時間の経過後(本例では、10ms経過後)にBGM01(ステレオ01)に対応する音データを改めて設定し直してもよい。また、設定画面において輝度を変更した場合に、音量を変更した場合に出音する音量決定音と同じ音を出音してもよい。
図210(b)は、設定画面の終了前に他のイベントが発生した例を示したタイムチャートである。本例では、300msのタイミングで他のイベント(例えば、始動口への入球)が発生したため、BGM01(ステレオ01)の出音を再開するとともに、変動開始音01(モノラル02)の出音を開始しているが、設定画面に対応するBGM02(ステレオ02)の停止が遅れて、BGM01(ステレオ01)と変動開始音01(モノラル02)に重なって出音されている。
図211(a)は、デモ中に設定画面が表示されボリューム調整が行われた例を示したタイムチャートである。本例では、BGM03(ステレオ01)の出音を行っているデモ中に、30msのタイミングで設定画面を表示し、この設定画面において、300msのタイミングでボリュームが96dBから100dBに変更されている。なお、図211(b)に示すように、ボリューム変更のタイミングでBGM03(ステレオ01)に対応する音データ改めて設定し直してもよい。
図211(c)は、デモ中の設定画面の終了前に他のイベントが発生した例を示したタイムチャートである。本例では、300msのタイミングで他のイベント(例えば、始動口への入球)が発生したため、BGM03(ステレオ01)の出音を再開するとともに、変動開始音01(モノラル02)の出音を開始しているが、設定画面に対応するBGM02(ステレオ02)の停止が遅れて、BGM01(ステレオ01)と変動開始音01(モノラル02)に重なって出音されている。
図212(a)は、デモ中の設定画面で音量を変化させた例を示したタイムチャートである。本例では、30msのタイミングで設定画面の表示を開始し、80msのタイミングで第2出力設定スイッチ194が操作されたことにより、ボリュームを96dBから98dBに変化させている。また、ボリュームの変更のタイミングで音量変更音01(モノラル02)の出音を開始している。
図212(b)では、同図(a)に加えて、300msのタイミングで第1出力設定スイッチ190が操作されたことにより、ボリュームを98dBから100dBに変化させているが、出音は行っていない。
図212(c)は、エラー発生時のタイムチャートである。本例では、異常を検出したことにより、デモ中、設定画面表示中等とは無関係に、エラー音(モノラル12)の出音を長時間に亘って継続している。
<音量調整画面と輝度調整画面の例>
次に、音量調整画面と輝度調整画面の一例について説明する。図213は、音量調整画面と輝度調整画面を表示するまでの画面遷移の一例を時系列で示した図である。
本例では、同図(b)に示す特図の停止表示や装飾図柄の停止表示が終了した後、所定期間が経過し、かつ、第2出力設定スイッチ194の操作を受付けた場合に、同図(d)以降に示すメニュー表示を可能としている。
最初に、第1副制御部400は、装飾図柄の停止表示を行った後に所定時間が経過したことを条件に、同図(c)に示すように、メニュー表示が可能なことを示唆するメニュー表示示唆報知を行う。本例では、メニュー表示示唆報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、第2出力設定スイッチ194の外観を模した画像の表示を行うとともに、この画像の右隣りに、「でメニュー画面表示」という文字表示を行う。
続いて、第1副制御部400は、第2出力設定スイッチ194の操作を受付けたことを条件に、設定値調整モードに移行するとともに、同図(d)に示すようなメニュー画面を表示する。本例では、メニュー表示として、音量調整と輝度調整の選択メニューを表示するとともに、第2出力設定スイッチ194の左ボタン194bと右ボタン194cの操作に応じて、選択メニューのいずれか一方を強調表示することで仮選択の状態にする。
続いて、第1副制御部400は、第2出力設定スイッチ194の決定ボタン194aの操作を受付けた場合に、仮選択されている選択メニューに対応する画面を表示させる。具体的には、メニュー画面において音量調整が仮選択されている状態で決定ボタン194aの操作を受付けた場合には同図(f)に示すような音量調整画面を表示し、メニュー画面において輝度調整が仮選択されている状態で決定ボタン194aの操作を受付けた場合には同図(g)に示すような輝度調整画面を表示する。
なお、設定画面(メニュー画面、音量調整画面、輝度調整画面)は、特図変動中は表示できないが、普図変動中は表示できるものでもよい。また、設定画面を表示する場合に、普図変動に基づく「所定の演出」を表示してもよい。ここで、「所定の演出」は、電チューがロング開放する普図(例えば第二の普通図柄)に当選した場合に実行されるものでもよく、ガセ(偽)の場合にも行われるものでもよく、電チューが開放する前や開放中に所定の表示や所定の音が出力されるものでもよい。また、「所定の演出」を、第二の普通図柄の当選を煽る演出1、当選を報知するための演出2A、外れを報知するための演出2B、電チューの開放に係る演出3などに分類してもよい。また、設定画面表示中は、これらの演出1〜3のうちの全部を実行してもよいし、演出3のみを実行してもよい。
また、所定の演出では、表示はせずに音だけ出力してもよいし、この音が出力されている場合には、音量調整を可能にしてもよいし、不可能にしてもよい。また、普図が当選した場合に設定画面を消去してもよいし、設定画面の表示中は、所定の演出の音の音量を下げてもよい。また、所定の演出中に音量調整を行った場合に、確認音が鳴らないようにしてもよいし、デフォルトの音量で鳴らしてもよいし、小さい音で鳴らしてもよい。
<音量調整例1>
次に、図214を用いて、音量調整例1について説明する。なお、同図は、音量調整例1を時系列で示した図である。
同図(a)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「B」に対応するデフォルト値の96dBに設定されている。
続いて、第1副制御部400は、同図(a)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(b)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に音量調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(c)に示す音量調整画面を表示している。
続いて、第1副制御部400は、同図(c)に示す音量調整画面の表示中に第2出力設定スイッチ194の右ボタン194cの押下操作を2回受付けたことから、遊技者設定値を「11」から「13」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「11」に対応する96dBから、「13」に対応する98dBに変更している。また、音量(ボリューム)の設定値を2段階上昇させたことに対応して、同図(d)に示すように、音量調整の目盛りを11から13に2段階上昇させる表示を行っている。
続いて、第1副制御部400は、同図(d)に示すタイミングで第2出力設定スイッチ194の決定ボタン194aの押下操作を1回受付けたことから設定値調整モードを終了している。なお、本例では、設定値調整モードの終了を報知する表示として、音量調整の目盛りを消去すると同時に、「ボリュームを変更しました」という文字表示を行っているが、通常遊技の画面に戻るように構成してもよいし、ボリュームの変更を音声で報知してもよい。
<音量調整例2>
次に、図215を用いて、音量調整例2について説明する。なお、同図は、音量調整例2を時系列で示した図である。
同図(a)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「B」に対応するデフォルト値の96dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(b)に示す、設定値調整モードの移行前のタイミングで第1出力設定スイッチ190の操作(例えば、遊技店の店員による操作)を受付けたことから、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「B」のデフォルト値に対応する96dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
続いて、第1副制御部400は、同図(b)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(c)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に音量調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(d)に示す音量調整画面を表示している。このとき、第1副制御部400は、遊技者設定値が「15」であることから、音量調整の目盛りを15にする表示を行っている。
すなわち、本例では、設定値調整モードにおいて遊技者は音量調整を行っていないが、同図(b)に示すタイミングで第1出力設定スイッチ190による音量調整が行われたことにより、遊技者の意思とは無関係に遊技者設定値が管理者設定値に強制的に変更されている。したがって、第1出力設定スイッチ190による音量調整を行った管理者(遊技店の店員など)のみならず、遊技者も音量調整が行われたことを把握することができる。
<音量調整例3>
次に、図216と図217を用いて、音量調整例3について説明する。なお、図216は、音量調整例3を時系列で示した図である。図216(a)〜(c)は、上述の音量調整例1の図214(a)〜(c)と同様であるため、その説明は省略する。
第1副制御部400は、同図(c)〜(d)に示す音量調整画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、同図(e)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「B」のデフォルト値に対応する96dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。
このように、本例では、同図(d)に示すタイミングで音量調整を行っているが、同タイミングよりも後の同図(e)に示すタイミングで管理者設定値を変更している。このような構成とすれば、音量調整よりも音量が変化するタイミングを遅らせることができるため、音量変化に容易に気付くことができる場合がある。
また、同図(e)に示すタイミングでは、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
一方、本例では、音量(ボリューム)の設定値を4段階上昇させているが、第2出力設定スイッチ194による音量調整ではないことから、同図(d)、(e)に示すタイミングでは、音量調整の目盛りを11から15に4段階上昇させる表示は行なっていない。
図217(f)〜(h)は、図216に示す音量調整後に再度、音量調整画面を表示させた様子を時系列で示した図である。図217(f)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「F」であるため、管理者設定値がFに設定され、遊技者設定値が15に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「F」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「F」に対応するデフォルト値の100dBに設定されている。
続いて、第1副制御部400は、同図(f)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(g)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に音量調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(h)に示す音量調整画面を表示している。このとき、第1副制御部400は、遊技者設定値が「15」であることから、音量調整の目盛りを15にする表示を行っている。
すなわち、本例では、設定値調整モードにおいて遊技者は音量調整を行っていないが、図216(d)に示す、設定値調整モード中のタイミングで第1出力設定スイッチ190による音量調整が行われたことにより、遊技者の意思とは無関係に遊技者設定値が管理者設定値に強制的に変更されている。したがって、第1出力設定スイッチ190による音量調整を行った管理者(遊技店の店員など)のみならず、遊技者も音量調整が行われたことを把握することができる。
<音量調整例4>
次に、図218と図219を用いて、音量調整例4について説明する。なお、同図は、音量調整例4を時系列で示した図である。
同図(a)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「B」に対応するデフォルト値の96dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(a)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(b)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に音量調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(c)に示す音量調整画面を表示している。
続いて、第1副制御部400は、同図(c)に示す音量調整画面の表示中に第2出力設定スイッチ194の左ボタン194bの押下操作を2回受付けたことから、遊技者設定値を「11」から「9」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「11」に対応する96dBから、「9」に対応する94dBに変更している。また、音量(ボリューム)の設定値を2段階下降させたことに対応して、同図(d)に示すように、音量調整の目盛りを11から9に2段階下降させる表示を行っている。
続いて、第1副制御部400は、同図(d)〜(e)に示す音量調整画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、図219(e)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を94dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
一方、本例では、音量(ボリューム)の設定値を2段階下降させた後に6段階上昇させているが、6段階の上昇は第2出力設定スイッチ194による音量調整ではないことから、図218(e)、図219(f)に示すタイミングでは、量調整の目盛りを9から15に6段階上昇させる表示は行なっていない。
図219(g)〜(i)は、図218に示す音量調整後に再度、音量調整画面を表示させた様子を時系列で示した図である。同図(g)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「F」であるため、管理者設定値がFに設定され、遊技者設定値が15に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「F」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、デフォルト値の100dBに設定されている。
続いて、第1副制御部400は、同図(g)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(h)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に音量調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(i)に示す音量調整画面を表示している。このとき、第1副制御部400は、遊技者設定値が「15」であることから、音量調整の目盛りを15にする表示を行っている。
すなわち、本例では、設定値調整モードにおいて遊技者は音量を下げる調整を行い、音量を上げる調整は行っていないが、図218(e)に示すタイミングで第1出力設定スイッチ190による音量を上げる調整が行われたことにより、遊技者の意思とは無関係に遊技者設定値が管理者設定値に強制的に変更されている。したがって、第1出力設定スイッチ190による音量調整を行った管理者(遊技店の店員など)のみならず、遊技者も音量調整が行われたことを把握することができる。
<音量調整例5>
次に、図220を用いて、音量調整例5について説明する。なお、図220は、音量調整例5を時系列で示した図である。
同図(a)に示す音量調整前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「B」に対応するデフォルト値の96dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(a)に示すタイミングでメニュー画面の選択操作を受付けたことから、設定値調整モードに移行するとともに、同図(b)、(c)に示すメニュー画面を表示し、このメニュー画面の表示中に輝度調整画面の選択操作を受付けたことから、同図(d)に示す輝度調整画面を表示している。
続いて、第1副制御部400は、同図(d)に示す輝度調整画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、同図(e)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「B」のデフォルト値に対応する96dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
また、本例では、同図(d)に示す輝度調整画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、設定値調整モードを終了し、音量調整の目盛りを11から15に4段階上昇させる表示は行なっていない。
すなわち、本例では、設定値調整モードにおいて遊技者は音量調整を行っていないが、図220(d)に示す、輝度調整画面表示のタイミングで第1出力設定スイッチ190による音量調整が行われたことにより、設定値調整モードを強制的に終了している。したがって、第1出力設定スイッチ190による音量調整を行った管理者(遊技店の店員など)のみならず、遊技者も音量調整が行われたことを把握することができる。
<音量調整例6>
次に、図221を用いて、音量調整例6について説明する。なお、図221は、音量調整例6を時系列で示した図である。
同図(a)〜(b)はパチンコ機100の電源投入直後の状態であり、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が初期値の11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、設定「B」に対応する音量(ボリューム)の設定値が、デフォルト値の96dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(c)に示すタイミングにおいて、電源投入後の初期設定が完了した後に、遊技店向け説明画面を表示している。本例では、遊技店向け説明画面として、第1出力設定スイッチ190の外観を模した画像と、設定値および設定内容を表示している。
続いて、第1副制御部400は、同図(d)に示す遊技店向け説明画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、同図(e)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「B」のデフォルト値に対応する96dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
また、本例では、同図(d)に示す遊技店向け説明画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、音量調整の目盛りを11から15に4段階上昇させる表示は行なっていない。
<音量調整例7>
次に、図222を用いて、音量調整例7について説明する。なお、図222は、音量調整例7を時系列で示した図である。
同図(a)に示す節電モード前においては、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、遊技者設定値が11に設定されている。また、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であることから、音量(ボリューム)の設定値が、設定「B」に対応するデフォルト値の96dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(b)に示すタイミングにおいて、節電モード(例えば、上述の省電力モードAや省電力モードB)に移行した後に、節電モード中であることを報知する節電モード報知画面を表示している。本例では、節電モード報知画面として、背景色を黒に変更するとともに、「節電モード」の文字表示を行っている。
なお、節電モードに移行した場合に、遊技者設定値を下げるように構成し、節電モードからデモ画面などに復帰した場合に、遊技者設定値を節電モード直前の値に戻してもよい。また、節電モードからデモ画面などに復帰した場合に、遊技者設定値をデフォルト値に戻してもよい。また、節電モード中の音量や輝度、節電モードから復帰した後の音量や輝度を、第1出力設定スイッチ190で予め設定できるように構成してもよい。
続いて、第1副制御部400は、同図(c)に示す節電モード報知画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、同図(d)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「F」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を「B」のデフォルト値に対応する96dBから、「F」のデフォルト値に対応する100dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「F」に変更したことから、遊技者設定値を、管理者設定値の「B」に対応する「11」から、管理者設定値の「F」に対応する「15」に変更している。
また、本例では、同図(c)に示す節電モード報知画面の表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、音量調整の目盛りを11から15に4段階上昇させる表示は行なっていない。
<音量調整例8>
次に、図223を用いて、音量調整例8について説明する。なお、図223は、音量調整例8を時系列で示した図である。
同図(a)に示すタイミングでは、第1出力設定スイッチ190の設定が「B」であるため、管理者設定値がBに設定され、第2出力設定スイッチ194による設定が「2」であるため、遊技者設定値が2に設定されている。また、管理者設定値が「B」で、遊技者設定値が「2」であることから音量(ボリューム)の設定値が87dBに設定されている。
第1副制御部400は、同図(b)に示す特図変動の停止表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、同図(c)に示すタイミングで、管理者設定値を「B」から「9」に変更するとともに、音量(ボリューム)の設定値を87dBから、「9」のデフォルト値に対応する91dBに変更している。また、管理者設定値を「B」から「9」に変更したことから、遊技者設定値を、「2」から、管理者設定値の「9」に対応する「9」に変更している。
本例では、同図(b)に示す特図変動の停止表示中に第1出力設定スイッチ190の操作を受付けたことから、音量調整の目盛りの表示は行なっていない。また、本例では、設定値調整モードにおいて遊技者は音量を下げる調整を行い、音量を上げる調整は行っていないが、図223(b)に示すタイミングで第1出力設定スイッチ190によって音量のデフォルト値を変更する調整が行われたことにより、遊技者の意思とは無関係に遊技者設定値が管理者設定値に強制的に変更されている。
したがって、第1出力設定スイッチ190による音量調整を行った管理者(遊技店の店員など)のみならず、遊技者も音量調整が行われたことを把握することができる。
<デモ表示中の音量調整の例>
次に、図224を用いて、デモ表示中の音量調整の一例について説明する。なお、同図(a)は、デモ表示の一例を時系列で示した図であり、同図(b)は、音量調整後にデモ表示を最初から行なう例を示した図であり、同図(c)は、音量調整後にデモ表示を途中から行なう例を示した図である。
本例では、デモ表示を、複数のデモ画像1〜n(nは正の整数)で構成している。なお、デモ画像1〜nは静止画でもよいし動画でもよい。同図(b)に示す例では、デモ表示中に音量調整画面を表示して音量調整を行う場合には、実行中のデモ表示を完全に中止し、音量調整後は、デモ画像1(デモ表示の最初の画像)からデモ表示を再開するように構成している。
一方、同図(c)に示す例では、デモ表示中に音量調整画面を表示して音量調整を行う場合には、実行中のデモ表示を中止せずに音量調整画像の背後で継続し、音量調整後は、デモ画像n−1(デモ表示の途中の画像)からデモ表示を行うように構成している。
<その他の画面表示>
次に、図225を用いて、その他の画面表示について説明する。図225(a)は、複数の演出モードから特定の演出モードを選択させるための演出モード選択画面の一例である。このような演出モード選択画面において、決定ボタンの操作を受付けた場合に、当該画面を消去しないように構成してもよい。なお、曲選択画面、あらすじ画面、キャラ選択画面、リーチ選択画面、アイテム選択画面等についても同様である。
また、同図(b)は、ログインの認証を行うパスワードを入力させるための会員制メニュー関連画面の一例である。このような会員制メニュー関連画面において、決定ボタンの操作を受付けた場合に、当該画面を消去するように構成してもよい。なお、遊技履歴参照画面、遊技台説明選択画面、キャラ選択画面等についても同様である。
また、同図(c)は、音量調整画面を構成する画像の少なくとも一部にエラー表示を重ねて表示する例である。本例のように、エラー表示を行う場合に、他の画像の少なくとも一部に重なり合うように表示を行なえば、単にエラー表示を行う場合に比べ、遊技者をエラー表示に注目させることができ、エラー表示を気付かせやすくすることができる場合がある。また、磁気検出、電波検出などの、エラーを検知した場合は設定画面を非表示にしてもよい。
また、デモ中に役物を作動させたり、遊技者操作で動かすことができる遊技台の場合、役物が動いている場合であっても設定画面を表示可能としてもよい。また、役物が動作中で該役物が表示画面を一部遮蔽(表示部の前面に役物がある状態)している場合であっても、設定画面を表示可能としてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、複数の操作手段と、演出手段(例えば、スピーカ120、各種ランプ418、演出可動体224、遮蔽装置246)と、第一の制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段(例えば、第2出力設定スイッチ194)であり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段(例えば、第1出力設定スイッチ190)であり、前記第一の操作手段は、第一の位置に少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、第二の位置に少なくとも設けられたものであり、前記第一の位置は、遊技者が少なくとも操作可能な位置であり、前記第二の位置は、前記第一の位置よりも遊技者から少なくとも遠い位置であり、前記第一の制御手段は、実行条件の成立があった場合に、第一の処理を少なくとも実行可能なものであり、前記第一の処理は、前記演出手段の演出態様に関する設定(例えば、スピーカ120から出力する音の音量の調整、各種ランプ418が発する光の輝度の調整、演出可動体224の移動量の調整)を少なくとも含むものであり、前記実行条件は、第一の状態において前記第一の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、前記実行条件は、前記第一の状態において前記第二の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、前記実行条件は、第二の状態において前記第一の操作手段が操作された場合に、成立しない条件であり、前記実行条件は、前記第二の状態において前記第二の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件である、ことを特徴とする遊技台。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の操作手段の操作によって演出手段の演出態様に関する設定を行うことができる条件(第一の状態のみ)と、第二の操作手段の操作によって演出手段の演出態様に関する設定を行うことができる条件(第一の状態と第二の状態の両方)と、が異なり、第二の操作手段よりも第一の操作手段の方が設定条件が厳しい。このため、第一の操作手段の操作を行うことが可能な遊技者は、第一の操作手段の操作に気を奪われることがなく、遊技に集中することができる場合がある。また、第一、第二の操作手段を使い分けることができ、利便性を高めることができる場合がある。また、いずれか一方の操作手段が故障等によって利用できなくなった場合でも、他方の操作手段によって設定を行うことができ、複数の操作手段による処理に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また、図柄変動表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、普図表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置)と、を備え、前記第一の状態は、前記図柄変動表示の実行中でないことを少なくとも含む状態であり、前記第二の状態は、前記図柄変動表示の実行中であることを少なくとも含む状態であってもよい。
このような構成とすれば、遊技者は図柄変動表示の実行中に第一の操作手段の操作に気を奪われることがなく、遊技に集中することができるため、付与される利益を確実に獲得できる場合がある。
また、遊技領域(例えば、遊技領域124)が少なくとも設けられた遊技盤(例えば、遊技盤200)と、を備え、前記第一の操作手段は、前記遊技領域よりも前方に少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、前記遊技領域よりも後方に少なくとも設けられたものであってもよい。また、前記第二の位置は、前記第一の位置よりも遊技者が少なくとも操作困難な位置であってもよい。また、前記第二の位置は、遊技者が操作不可能な位置(例えば、施解錠可能な扉の内側)であってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段を安易に操作できないようにすることができ、例えば、遊技店の店員など、限られた者だけに第二の操作手段による操作を許可することができる。
また、前記第一の制御手段は、第二の処理(例えば、チャンスボタン等の操作手段の操作受付を検出する処理、第2副制御部500にコマンドを送信する処理など)を少なくとも実行可能なものであってもよい。また、第二の制御手段(例えば、主制御部300)と、を備え、前記第一の制御手段は、前記第二の制御手段からのコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能なものであってもよい。
このよう構成とすれば、制御部を複数で構成した場合でも、本発明を容易に適用することができ、汎用性を持たせることができる。
また、当否判定(普図の当否判定、特図の当否判定)を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、普図関連抽選処理、特図2関連抽選処理、特図1関連抽選処理)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記当否判定手段を少なくとも含むものであってもよい。また、前記第一の制御手段は、前記コマンドに応じて、前記演出手段の制御を少なくとも実行可能なものであってもよい
また、複数の制御基板を備え、前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第一の制御基板(例えば、第1副基板160)であり、前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第二の制御基板(例えば、主基板156)であり、前記第一の制御手段は、前記第一の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであり、前記第二の制御手段は、前記第二の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであってもよい。
(1)本発明に係る遊技台は、操作が少なくとも可能な第一の操作手段(例えば、第1出力設定スイッチ190)と、操作が少なくとも可能な第二の操作手段(例えば、第2出力設定スイッチ194)と、音を少なくとも出力可能な出音手段(例えば、音制御回路431、スピーカ120)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段は、前記音の音量(ボリューム、音圧)を調整する操作が少なくとも可能なものであり、前記第二の操作手段は、前記音の音量を調整する操作が少なくとも可能なものであり、前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段と異なるものである、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、異なる第一、第二の操作手段によって音の音量を調整することができるため、第一、第二の操作手段の使用用途を分けることができ、利便性を高めることができる場合がある。また、いずれか一方の操作手段が故障等によって利用できなくなった場合でも、他方の操作手段によって音量調整を行うことができ、操作手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。
(2)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)に記載の遊技台であって、前記第一の操作手段は、遊技者によって操作できないものであり、前記第二の操作手段は、遊技者によって少なくとも操作可能なものである、ことを特徴とする遊技台でもよい。
(3)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)または(2)に記載の遊技台であって、前記第一の操作手段は、前記音の音量を第一の音量に調整する操作が少なくとも可能なものであり、前記第二の操作手段は、前記音の音量を第二の音量に調整する操作が少なくとも可能なものであり、前記出音手段は、前記第一の音量と前記第二の音量が異なる場合に、前記音を前記第一の音量で出音する、ことを特徴とする遊技台である
(4)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の遊技台であって、光を少なくとも発することが可能な発光手段を備え、前記第一の操作手段は、前記光の輝度を調整する操作が少なくとも可能なものであり、前記第二の操作手段は、前記光の輝度を調整する操作が少なくとも可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
(5)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の遊技台であって、前記第一の操作手段の操作を少なくとも検出可能な第一の検出手段と、前記第二の操作手段の操作を少なくとも検出可能な第二の検出手段と、を備え、前記第一の検出手段は、前記前記第一の操作手段の操作をメイン処理において少なくとも検出するものであり、前記第二の検出手段は、前記前記第二の操作手段の操作を割込み処理において少なくとも検出するものである、ことを特徴とする遊技台である。
(6)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の遊技台であって、前記音量の調整値を視認可能な表示手段を備え、前記第一の操作手段は、前記表示手段を少なくとも備えるものであり、前記第二の操作手段は、前記表示手段を備えないものである、ことを特徴とする遊技台である。
(7)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の遊技台であって、前記音量の調整が可能な音量調整モードを備え、前記音量調整モードは、該音量調整モード中に前記第一の操作手段によって調整された前記音量を該音量調整モード中に確認することができないものであり、前記音量調整モードは、該音量調整モード中に前記第二の操作手段によって調整された前記音量を該音量調整モード中に確認することが可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
(8)また、本発明に係る遊技台は、上記(1)乃至(7)のいずれか1項に記載の遊技台であって、前記音量の調整が不可能な省電力モードを備える、ことを特徴とする遊技台である。
(9)また、本発明に係る遊技台は、上記(4)乃至(8)のいずれか1項に記載の遊技台であって、前記音の音量は、第一の段階に調整可能なものであり、前記光の輝度は、第二の段階に調整可能なものであり、前記第一の段階は、前記第二の段階と異なるものである、ことを特徴とする遊技台である。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上述のパチンコ機100の構成に限定されるものではなく、例えば、液晶表示装置を複数備えてもよく、この場合、第一の操作手段による調整を第一の液晶表示装置を用いて行い、第二の操作手段による調整を第二の液晶表示装置を用いて行うように構成してもよい。
また、遊技者設定値は設置値調整モード中のみ調整可能としてもよいし、その他の状態でも調整可能としてもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技台に適用することもできる。ここで、「封入式遊技台」は、遊技台内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、ぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、同一または異なる実施形態に記載した複数の実施例に示す構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。