JP2020202102A - 質量分析装置及び質量較正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】質量較正用サンプルの調製の手間と時間を軽減する。【解決手段】本発明の一態様による質量分析装置は、試料にレーザ光を照射するレーザ照射部(31,32,33)を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンをm/zに応じて分離して検出する分析部(41,42)と、を具備し、イオン源で生成されたイオンを分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であり、イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲット(23)と、ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを分析部で分析することで得られた結果に基づいて、質量較正情報を求める質量較正情報取得部(51)と、質量較正情報を利用して、目的試料を質量分析するときに質量較正を行う質量較正部(53)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は質量分析装置及び質量較正方法に関し、さらに詳しくは、マトリクス支援レーザ脱離イオン化(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization=MALDI)法などのレーザ光を用いたイオン化法によるイオン源を搭載した質量分析装置及び該質量分析装置における質量較正方法に関する。
質量分析装置では、様々な要因によって、或る化合物について実測により求まった質量と理論的な質量との差異、つまり質量ずれが発生する。例えば、MALDIイオン源を搭載したイオントラップ型質量分析装置(以下「MALDI−ITMS」と称す)では、共鳴励起排出によりイオントラップイオンからイオンを吐き出す際にイオントラップに印加される電圧の変動、温度変化に伴うイオントラップの大きさや位置の変化、などが質量ずれの要因である。こうした質量ずれを補正するために、一般的には、理論質量が既知である物質を実測した結果を利用した質量較正が実施されている。
MALDI−ITMSにおいて、或いは、MALDIイオン源を搭載したイオントラップ飛行時間型質量分析装置(「MALDI−IT−TOFMS」と称す)において、ペプチドの解析を行う際には、数種類の既知のペプチドを混合したペプチド混合物にマトリクスを混ぜて調製されたサンプルが質量較正に用いられる。マトリクスとしては、CHCA(α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸)などが用いられる。また、MALDI法ではポリマーをイオン化することも可能であり、ポリマーにジスラノールやTPB(1.1.4.4-テトラフェニル-1.3-ブタジエン)などのマトリクスを混ぜて調製したサンプルを質量較正に利用することも行われている(非特許文献1参照)。
特開2016−26302号公報
佐藤浩昭、「ソフトレーザー脱離イオン化質量分析法によるポリマーの化学構造解析」、分析化学、57巻、3号、2008年、pp.147-155
しかしながら、いずれにしても質量較正を実行する際には、質量較正用物質にマトリクスを混ぜて質量較正用のサンプルを調製する必要があり、手間と時間が掛かる。また、質量較正用のサンプルはサンプルプレート上のウェルに形成されるため、その分だけ、解析対象である目的サンプルを形成することができるウェルの数が少なくなり、測定のスループットを低下させる一因となる。また、質量較正作業以外に、装置の動作確認のための測定を行う際にも、同様にサンプルを調製する作業が必要になる。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、質量較正や装置の動作確認の際に面倒なサンプル調製の作業を省くことができ、またサンプルプレート上のウェルを使用することも回避することができる質量分析装置及び質量較正方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る質量分析装置は、試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果に基づいて、質量較正情報を求める質量較正情報取得部と、
前記質量較正情報を利用して、目的試料を質量分析するときに質量較正を行う質量較正部と、
を備えるものである。
また本発明の第2の態様に係る質量分析装置は、試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果を表示部の画面上に表示する表示処理部と、
を備えるものである。
また本発明の第1の態様に係る質量較正方法は、マトリクス支援レーザ脱離イオン化法を用いた質量分析装置における質量較正方法であって、
レーザ光の照射によりイオン化され得る既知の物質から成るターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンについての質量分析を実行する分析工程と、
前記分析工程により得られる分析結果と前記既知の物質の精密な質量とに基づいて、目的試料に対し質量分析を行った分析結果について質量較正を行う質量較正工程と、
を有するものである。
第1、第2の態様に係る質量分析装置における「レーザ脱離イオン化法」は、LDI(Laser Desorption/Ionization)法のほか、MALDI法、DIOS(Desorption/Ionization on silicon)法、SALDI(Surface Assisted Laser Desorption/Ionization)法などを含む。
また、上記「レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲット」とは、固形物であり、その固形物を構成する物質自体がレーザ光を受けてイオン化される性質を有するものである。このターゲットは、典型的には、ポリカーボネート等のポリマーから成る固形物である。
本発明の第1の態様の質量分析装置及び質量較正方法によれば、例えば標準試料とMALDI用マトリクスとを混合してサンプルを調製する等の、質量較正用サンプルを調製する作業を行うことなく、用意されているターゲットに対する質量分析を実行することにより質量較正のための情報を取得することができる。また本発明の第2の態様の質量分析装置によれば、上記質量較正用サンプルを調製する作業を行うことなく、用意されているターゲットに対する質量分析を実行してその結果から、装置の動作確認を行うことができる。したがって、サンプル調製の手間と時間を節約することができる。
また本発明の第1及び第2の態様の質量分析装置並びに第1の態様の質量較正方法によれば、ターゲットは、適度に収束されたイオン化のためのレーザ光が照射され、且つそのレーザ光の照射により生成されたイオンが質量分析に供される位置でありさえすれば、サンプルプレート上やサンプルプレートのウェル内にターゲットが設けられている必要はない。そのため、質量較正のためのデータを得たり装置の動作確認を行ったりする際に、サンプルプレートのウェルを使用した分析を行うことを回避することができ、該ウェルを目的試料の分析に有効に利用することができる。
本発明の一実施形態である質量分析装置の要部の構成図。 本実施形態の質量分析装置においてサンプルプレートを交換する際の状態を示す概略構成図。 本実施形態の質量分析装置において質量較正用データを取得する際の状態を示す概略構成図。 本発明の別の実施形態である質量分析装置の要部の構成図。 ポリカーボネートをLDI法によりイオン化して得られるマススペクトルの一例を示す図。
以下、本発明の一実施形態である質量分析装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の質量分析装置の要部の構成図である。図2は、本実施形態の質量分析装置においてサンプルプレートを交換する際の状態を示す概略構成図である。図3は、本実施形態の質量分析装置において質量較正用データを取得する際の状態を示す概略構成図である。
この質量分析装置は、MALDI化により試料中の成分をイオン化させて質量分析を行う質量分析装置であるが、MALDI法ではなく、LDI法、DIOS法、SALDI法などを利用したイオン化を行うものであってもよい。
本実施形態の質量分析装置において、チャンバ10の内部は区画壁11により区切られ、イオン化室13と分析室14とが形成されている。なお、分析室14の内部はさらに細かく区切られていてもよい。区画壁11には略円形状の内部開口12が形成され、この内部開口12を通してイオン化室13と分析室14とは連通している。イオン化室13を形成するチャンバ10の壁面には、ドア16により開閉自在である外部開口15が形成されている。このドア16が閉鎖された状態では、イオン化室13内は内部開口12を除いてほぼ密閉される。
イオン化室13及び分析室14は、それぞれ図示しない真空ポンプにより真空排気され、それぞれ所定の真空度の真空雰囲気に保たれる。なお、分析室14内がさらに細かく区間される場合には、その区切られた各室毎に真空排気する構成とすることができる。
イオン化室13の内部には、その上面にサンプルプレート21を載置可能である試料ステージ20が配置されている。試料ステージ20はモータ等を含むステージ駆動部24により、互いに直交する3軸(X、Y、Z軸)に沿って所定の範囲で移動自在である。サンプルプレート21は略平板状の部材であり、該サンプルプレート21上に設けられたウェル(通常は複数)内にサンプル22が形成される。サンプル22は、分析対象である成分を含む試料と適宜のマトリクスとが混合され調製されたものである。また、試料ステージ20上の所定の位置には、質量較正用のターゲット23が取り付けられている。このターゲット23については後で詳しく述べる。
イオン化室13の内部において、内部開口12に対向する位置にはゲートバルブ25が配置されている。ゲートバルブ25は、モータ等を含むゲートバルブ駆動部26によりZ軸方向(上下方向)に伸縮自在であるシャフト252と、シャフト252の上端に取り付けられたバルブ本体部251と、を備える。バルブ本体部251は略円盤形状であり、図2に示すように、シャフト252が最大限伸張した状態において、バルブ本体部251の上面周縁部は区画壁11に接触し内部開口12を閉塞する。
一方、分析室14の内部には、イオン化室13内で生成された試料由来のイオンを電場等の作用により輸送するイオン輸送光学系40、輸送されたイオンを質量電荷比m/zに応じて分離する質量分離部41、及び、分離されたイオンを検出する検出部42、が配置されている。
質量分離部41は例えば、イオンを一旦保持したあと質量電荷比に応じて選択的にイオンを排出するイオントラップ、イオンを保持するイオントラップとイオントラップから吐き出された各種イオンを飛行時間に応じて分離する飛行時間型質量分離器との組合せ、或いは、質量電荷比に応じてイオンを選択的に通過させる四重極マスフィルタ、などのいずれかを用いることができる。また、質量分離部41は、トリプル四重極マスフィルタや四重極−飛行時間型質量分離器などの、MS/MS分析が可能なタンデム型の構成でもよい。
内部開口12の直上のチャンバ10の壁面には光が透過可能である窓30が設けられ、この窓30の外側には、ミラー33、レンズ32、及びレーザ照射部31が配置されている。これらは、図1中に一点鎖線で示すように、窓30を通してイオン化室13内にレーザ光を照射するためのものである。さらに、チャンバ10の外方には、窓30を通してチャンバ10内部を観察するための撮像部34が配置されている。
検出部42で得られる検出信号(イオン強度信号)が入力されるデータ処理部50は、機能ブロックとして、質量較正データ作成部51、質量較正データ記憶部52、質量較正処理部53、及び、表示処理部54を含む。データ処理部50に接続されている表示部55は、マススペクトルなどの分析結果を表示するものである。制御部60は、ステージ駆動部24、ゲートバルブ駆動部26、及びデータ処理部50等を制御するものである。
なお、通常、データ処理部50及び制御部60は、CPU。RAM等を含むコンピュータにより構成され、予め搭載されたデータ処理・制御用のプログラムをコンピュータが実行することにより、各部の機能が具現化されるものとすることができる。
次に、本実施形態の質量分析装置における分析動作について説明する。
サンプルプレート21を試料ステージ20上に装着する際やサンプルプレート21を交換する際に、制御部60の制御の下でステージ駆動部24は、試料ステージ20を内部開口12に対向する位置から退避させるようにX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる。このときの試料ステージ20の退避位置は、ゲートバルブ25のバルブ本体部251の伸張に障害とならない位置であればよい。
そのあと、ゲートバルブ駆動部26はゲートバルブ25のシャフト252を伸張させ、図2に示すように、バルブ本体部251によって内部開口12を閉塞する。これにより、イオン化室13の内部と分析室14の内部とは分離される。
この状態で、図2に示すように、ドア16が開かれて外部開口15が開放され、イオン化室13の内部は大気圧雰囲気になる。外部開口15を通して試料ステージ20はチャンバ10の外側にまで移動され、その状態でサンプルプレート21の装着や交換などが作業者の手により行われる。このとき、内部開口12はゲートバルブ25(バルブ本体部251)により閉塞されているため、分析室14の内部の真空状態は維持される。通常、分析室14の内部空間の容積はイオン化室13の内部空間の容積に比べて格段に大きい。そのため、分析室14内が大気圧になると真空状態にまで戻すのに時間が掛かる。それに対し、この質量分析装置では、イオン化室13内のみを大気圧にした状態でサンプルプレート21の交換等を行うことができるので、分析室14内を真空状態にまで戻す時間は不要である。
その後、ステージ駆動部24により試料ステージ20がイオン化室13内部に収容されるように移動されると、ドア16が閉じられ外部開口15は閉塞される。そして、イオン化室13内が密閉された状態で、該イオン化室13内は真空排気されて再度真空状態にされる。上述したように、イオン化室13内を真空状態に戻すのに必要な時間は短くて済む。そして、イオン化室13内が真空状態に戻ると、ステージ駆動部24及びゲートバルブ駆動部26により、図1に示す位置まで、ゲートバルブ25及び試料ステージ20がそれぞれが移動される。
このとき、サンプルプレート21は、X−Y面内において内部開口12と対向する位置で、且つZ軸方向に所定の高さの位置に配置されており、この位置が測定位置である。この状態で、制御部60からの指示に応じて、レーザ照射部31は紫外領域のレーザ光をパルス的に出射する。このレーザ光はレンズ32により集光され、さらにミラー33によって反射され、窓30を透過してチャンバ10内に入射する。そして、収束されたレーザ光がサンプルプレート21上のサンプル22に照射される。
レーザ光の照射を受けて、サンプル22中の成分はイオン化室13内でイオン化され、生成されたイオンは内部開口12を介して分析室14内に導入される。そして、サンプル由来のイオンは、分析室14内においてイオン輸送光学系40により誘引されて質量分離部41に導入され、質量電荷比に応じて分離されて検出部42により順次検出される。質量分離部41がイオントラップである場合、サンプル由来の各種イオンは一旦イオントラップに捕捉され、そのあと、イオントラップの共鳴励起排出によって、質量電荷比に応じてイオントラップから順次排出される。イオントラップから排出されたイオンは検出部42に入射し検出され、入射したイオンの量に応じた検出データが生成される。
データ処理部50は、検出部42から得られた検出データに基づいてマススペクトルを作成する。上記共鳴励起排出の際にイオントラップに印加される電圧とイオントラップから排出されるイオンの質量電荷比との関係は計算により求めることができるものの、実際には、イオントラップ等の機械的な誤差、電圧のばらつき等の各種の要因により、質量ずれが生じる。そこで一般的には、精密な質量が既知である物質を実際に質量分析した結果により得られる質量較正データを用いた質量較正が実施される。
本実施形態の質量分析装置において、質量較正のための質量較正データは次のように取得される。
質量較正データを取得する際には、図3に示すように、ドア16により外部開口15が閉鎖され、イオン化室13内及び分析室14内が共に真空状態に保たれている状態で、ステージ駆動部24は試料ステージ20上のターゲット23が測定位置に来るように該試料ステージ20を移動させる。ここでは、ターゲット23は所定のサイズのポリカーボネート単体から成る固形物である。ポリカーボネートは、レーザ光の照射により直接的に(つまりマトリクスなどのイオン化補助剤の助け無しに)イオン化がなされるポリマーの一つである。
図5は、ポリカーボネートをLDI法によりイオン化して得られるマススペクトルの一例である。ポリカーボネート等のポリマーはモノマーが多数重合したものであるため、マススペクトルには、モノマーに対応する所定の質量電荷比間隔の多数のピークが規則正しく現れる。これら各ピークの精密な質量電荷比は既知であるから、各ピークの精密な質量電荷比と実測による質量電荷比との差に基づいて質量較正データを求めることができる。
本実施形態の質量分析装置では、上述したサンプル22に対する質量分析の際と同様に、レーザ照射部31から出射した紫外領域のレーザ光をレンズ32、ミラー33、窓30を介してターゲット23に照射する。なお、照射するレーザ光のパワーはサンプル22の質量分析と同じとは限らず、適宜に調整するとよい。レーザ光の照射を受けてターゲット23からはポリカーボネート由来のイオンが発生し、該イオンがイオン輸送光学系40により誘引されて質量分離部41に導入され、質量電荷比に応じて分離されて検出部42で検出される。
これにより、データ処理部50では図5に示したようなマススペクトルが得られる。質量較正データ作成部51は、得られたマススペクトルに現れている各ピークの実測の質量電荷比と各ピークに対応する精密な質量電荷比との差を求める。そして、この質量差の情報から、質量較正データとして、実測質量電荷比と質量補正量との関係を示す較正式又は較正テーブルを作成し、これを質量較正データ記憶部52に保存する。
上述したように、未知の試料を含むサンプル22を質量分析することでマススペクトルが得られた場合、質量較正処理部53は、質量較正データ記憶部52に保存されている質量較正データを利用して、マススペクトルの質量電荷比軸を較正する。それにより、質量精度が高いマススペクトルを得ることができる。表示処理部54はこうして質量較正されたマススペクトルを表示部55に表示させる。
ターゲット23は一般に入手容易な固形物であり、質量較正用試料とマトリクスとを混合して質量較正用サンプルを調製するといった、作業者が通常行う面倒な作業は不要である。そのため、質量較正用サンプルを調製する手間や時間、さらには質量較正用試料を用意する手間やコストを軽減することができる。また、サンプルプレートのウェル内に質量較正用サンプルを形成する必要はないため、質量較正のためにサンプルプレートのウェルを使用することを避けることができる。
なお、ここで使用しているレーザ光は紫外領域の光であって、通常、肉眼では見えないが、ポリカーボネートは紫外領域の光を受けた部分が青色に発光するという性質を有する。そのため、レーザ光の照射時に撮像部34によりターゲット23の表面をモニタすることで、レーザ光がターゲット23に確実に照射されているか否かを確認することができる。また、併せて、レーザ光の照射位置が適切であるか否かの確認も行うことができる。
上記実施形態の質量分析装置では、ターゲット23としてポリカーボネートの固形物を用いていたが、レーザ光の照射によりイオンを発生する、つまりはLDI法によるイオン化が可能である物質から成る固形物であれば、他の物質を用いることもできる。例えば、ポリカーボネート以外のLDI法によるイオン化が可能な各種のポリマー、或いは、カーボンシートやフラーレンなどを用いることもできる。
ターゲット23として利用可能な物質の最低条件は、LDI法によるイオン化が可能であることであるが、質量較正に利用することを考えると、二以上の異なる質量電荷比においてピークが観測可能であることが望ましい。また、その複数のピークの質量電荷比は、目的とする(つまりは分析対象である)質量電荷比範囲に対して片寄ったものでないことが好ましい。さらにまた、ポリマーでは所定の質量電荷比間隔で以て多数のピークが観測されるが、その質量電荷比間隔が狭すぎると、質量較正前の装置の質量ずれの許容値が小さくなる。何故なら、質量較正前の装置の質量ずれ量がピークの質量電荷比間隔を超えるほど大きいと、適切な質量較正が行えないからである。したがって、量較正前の装置の質量ずれ量を考慮して、ターゲットとして適切な物質を選択するとよい。
上記実施形態の質量分析装置では、試料ステージ20の上にターゲット23を取り付けていたが、サンプルプレート21の上にターゲット23を取り付けてもよい。その場合でも、サンプルプレート21上でサンプルが形成されるウェルとは別の位置にターゲット23を取り付けることで、ウェルの使用を避けることができる。
次に、別の実施形態による質量分析装置について、図4を参照して説明する。図4において、上記実施形態の質量分析装置と同じ構成要素には同じ符号を付しており、詳しい説明を省略する。この別の実施形態による質量分析装置では、試料ステージ20上ではなく、ゲートバルブ25のバルブ本体部251の上面にターゲット253を取り付けている。ターゲット253は、上記実施形態におけるターゲット23と同じものを用いることができる。
この実施形態による質量分析装置において、質量較正データを取得する際には、試料ステージ20が内部開口12と対向する位置から退避された状態で、ゲートバルブ駆動部26はシャフト252を所定長さだけ伸張させ、バルブ本体部251を内部開口12から所定距離だけ離れた補助測定位置に配置する。そして、その状態において、レーザ照射部31からパルス的にレーザ光を出射させ、収束させたレーザ光をターゲット253に照射する。これにより、上記実施形態と同様に、イオン化室13内でポリカーボネート由来のイオンが生成され、このイオンが分析室14に導入されて質量分析に供される。
上記補助測定位置は、バルブ本体部251上のターゲット253の表面(上面)が、図1に示したように測定位置にある試料ステージ20に保持されているサンプルプレート21上のサンプル22の上面と、ほぼ同じ高さになるようなZ軸方向の位置である。これにより、サンプル22に対するレーザ光の照射時と同様に、レンズ32、ミラー33等により良好に収束されたレーザ光をターゲット253に照射することができる。そのため、ポリカーボネート由来のイオンを高い効率で生成することができる。
なお、上記二つの実施形態ではいずれも、ターゲット23、253にレーザ光を照射することで生成したイオンを質量分析した結果に基づいて質量較正を実施していたが、ターゲット23、253に対してLDI法によるイオン化を行い、それにより生成したイオンの質量分析を実施した結果に基づいて、単に装置の動作確認を行うようにしてもよい。その際には、データ処理部50において表示処理部54は、ターゲット253に対する質量分析で得られたマススペクトルを表示部55の画面上に表示する。作業者はこの表示を見て、図5に示したような多数のピークが観測されるマススペクトルが得られていれば、少なくとも装置が動作していると確認することができる。
こうした装置の動作確認は、例えば装置を修理したあとや分解掃除をしたあとなどに、装置の再組立が適切に行われているか否かを確認するのに有用である。こうした装置の動作確認を目的とするのであれば、必ずしも複数のピークが観測されるような物質をターゲットとして用いる必要はなく、単一のピークが観測される物質をターゲットとして用いてもよい。
なお、上記実施形態や各種の変形例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
[種々の態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
第1の態様による質量分析装置は、試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果に基づいて、質量較正情報を求める質量較正情報取得部と、
前記質量較正情報を利用して、目的試料を質量分析するときに質量較正を行う質量較正部と、
を備えるものである。
また第2の態様に係る質量分析装置は、試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果を表示部の画面上に表示する表示処理部と、
を備えるものである。
上記「レーザ脱離イオン化法」は、LDI法のほか、MALDI法、DIOS法、SALDI法などを含む。
また第1の態様に係る質量較正方法は、マトリクス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)法を用いた質量分析装置における質量較正方法であって、
レーザ光の照射によりイオン化され得る既知の物質から成るターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンについての質量分析を実行する分析工程と、
前記分析工程により得られる分析結果と前記既知の物質の精密な質量とに基づいて、目的試料に対し質量分析を行った分析結果について質量較正を行う質量較正工程と、
を有するものである。
第1の態様の質量分析装置及び質量較正方法によれば、例えば標準試料とMALDI用マトリクスとを混合してサンプルを調製する等の、質量較正用サンプルを調製する作業を行うことなく、用意されているターゲットに対する質量分析を実行することにより質量較正のための情報を取得することができる。また第2の態様の質量分析装置によれば、上述したような質量較正用サンプルを調製する作業を行うことなく、用意されているターゲットに対する質量分析を実行してその結果から、装置の動作確認を行うことができる。したがって、サンプル調製の手間と時間を節約することができる。
また第1及び第2の態様の質量分析装置並びに第1の態様の質量較正方法によれば、ターゲットは、適度に収束されたイオン化のためのレーザ光が照射され、且つそのレーザ光の照射により生成されたイオンが質量分析に供される位置でありさえすれば、サンプルプレート上やサンプルプレートのウェル内にターゲットが設けられている必要はない。そのため、質量較正のためのデータを得たり装置の動作確認を行ったりする際に、サンプルプレートのウェルを使用した分析を行うことを回避することができ、該ウェルを目的試料の分析に有効に利用することができる。
第3の態様の質量分析装置は、第1又は第2の態様の質量分析装置であって、前記レーザ光の照射によりイオン化され得る物質は所定のポリマーであるものとすることができる。
第4の態様の質量分析装置は、第3の態様の質量分析装置であって、前記所定のポリマーはポリカーボネートであるものとすることができる。
第3及び第4の態様の質量分析装置によれば、入手容易で且つ安価なものをターゲットとして用いることができる。したがって、装置のコストを抑えることができる。
第5の態様の質量分析装置は、第4の態様の質量分析装置であって、前記レーザ光は紫外領域の光であるものとすることができる。
第5の態様の質量分析装置では、ターゲット上でレーザ光が照射された部分が青く光るため、目視で確認可能である。それにより、レーザ光の照射位置の確認等が容易に行える。
第6の態様の質量分析装置は、第1〜第5の態様のいずれか一つの質量分析装置であって、
試料が形成されるプレートと、
該プレートを保持する試料ステージと、
をさらに備え、前記ターゲットは、前記プレート上又は前記試料ステージ上に設けられるものとすることができる。
第6の態様の質量分析装置では、分析対象の試料が形成されるプレート自体又はそれを保持する試料ステージにターゲットが設けられるので、ターゲットに対する質量分析と試料に対する質量分析とをほぼ連続的に行うことができる。これにより、無駄な時間を費やすことなく、効率的な分析が可能である。
第7の態様の質量分析装置は、第1〜第5の態様のいずれか一つの質量分析装置であって、
試料が載置される試料ステージと、
該試料ステージが収容されるイオン化室と、
前記イオン化室と開口を介して連通し、該開口を通したレーザ光の照射により前記試料から発生したイオンが該開口を介して前記イオン化室から導入される分析室と、
前記開口を開閉するためのゲートバルブと、
前記試料ステージが測定位置から退避した状態で、前記ゲートバルブを前記開口を閉塞する位置と該開口から離れた位置との間で移動させるゲートバルブ駆動部と、
をさらに備え、前記ターゲットは、前記ゲートバルブにあって前記開口を閉塞する際に前記分析室に向いた位置に設けられるものとすることができる。
第7の態様の質量分析装置によれば、ゲートバルブにターゲットが設けられるので、プレートや試料ステージにターゲットを設ける場合に比べて、より大きなサイズのターゲットを設けることができる。ターゲットはレーザ光の照射によって消耗するが、ターゲットのサイズを大きくすることで、交換の頻度を減らすことができる。
第8の態様の質量分析装置は、第7の態様の質量分析装置であって、
前記ターゲットにレーザ光を照射して該ターゲット由来のイオンを質量分析する際に、該ターゲットが、前記試料ステージに載置された試料にレーザ光を照射して該試料由来の質量分析を実行する際の該試料の位置に来るように、前記ゲートバルブ駆動部の動作を制御する制御部、をさらに備えることができる。
第8の態様の質量分析装置によれば、レーザ光の照射径を調整することなく、試料ステージ上の試料をイオン化する際に該試料に照射するレーザ光の照射径とほぼ同じ大きさの照射径のレーザ光をターゲットに照射することができる。
第9の態様の質量分析装置は、第1〜第8の態様のいずれか一つの質量分析装置であって、前記分析部は、イオンを質量電荷比に分離するためにイオントラップを含むものとすることができる。
第9の態様の質量分析装置では、イオン源で生成されたイオンを一旦イオントラップに保持したあと質量分離を行うので、例えばイオン源で生成されたイオンをそのまま加速して飛行時間型質量分離器等に導入して質量分析する場合とは異なり、ターゲットの厚さ(照射されるレーザ光の光軸方向の厚さ)のばらつきが質量精度に影響しない。これにより、ターゲットとして様々な厚さのものを使用することができる。
10…チャンバ
11…区画壁
12…内部開口
13…イオン化室
14…分析室
15…外部開口
16…ドア
20…試料ステージ
21…サンプルプレート
22…サンプル
23、253…ターゲット
24…ステージ駆動部
25…ゲートバルブ
251…バルブ本体部
252…シャフト
26…ゲートバルブ駆動部
30…窓
31…レーザ照射部
32…レンズ
33…ミラー
34…撮像部
40…イオン輸送光学系
41…質量分離部
42…検出部
50…データ処理部
51…質量較正データ作成部
52…質量較正データ記憶部
53…質量較正処理部
54…表示処理部
54…表示部
60…制御部

Claims (12)

  1. 試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
    前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
    前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果に基づいて、質量較正情報を求める質量較正情報取得部と、
    前記質量較正情報を利用して、目的試料を質量分析するときに質量較正を行う質量較正部と、
    を備える質量分析装置。
  2. 試料にレーザ光を照射するレーザ照射部を含み、レーザ脱離イオン化法を用いて試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する分析部と、を具備し、前記イオン源で生成されたイオン又は該イオンに由来する別のイオンを前記分析部まで輸送して分析を行う質量分析装置であって、
    前記イオン照射部によるレーザ光が照射される位置で、且つ、レーザ光の照射により生成されたイオンが収集され得る位置に配置された、レーザ光の照射によりイオン化され得る物質から成るターゲットと、
    前記ターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンを前記分析部で分析することで得られた結果を表示部の画面上に表示する表示処理部と、
    を備える質量分析装置。
  3. 前記レーザ光の照射によりイオン化され得る物質は所定のポリマーである、請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  4. 前記所定のポリマーはポリカーボネートである、請求項3に記載の質量分析装置。
  5. 前記レーザ光は紫外領域の光である、請求項4に記載の質量分析装置。
  6. 試料が形成されるプレートと、
    該プレートを保持する試料ステージと、
    をさらに備え、前記ターゲットは、前記プレート上又は前記試料ステージ上に設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の質量分析装置。
  7. 試料が載置される試料ステージと、
    該試料ステージが収容されるイオン化室と、
    前記イオン化室と開口を介して連通し、該開口を通したレーザ光の照射により前記試料から発生したイオンが該開口を介して前記イオン化室から導入される分析室と、
    前記開口を開閉するためのゲートバルブと、
    前記試料ステージが測定位置から退避した状態で、前記ゲートバルブを前記開口を閉塞する位置と該開口から離れた位置との間で移動させるゲートバルブ駆動部と、
    をさらに備え、前記ターゲットは、前記ゲートバルブにあって前記開口を閉塞する際に前記分析室に向いた位置に設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の質量分析装置。
  8. 前記ターゲットにレーザ光を照射して該ターゲット由来のイオンを質量分析する際に、該ターゲットが、前記試料ステージに載置された試料にレーザ光を照射して該試料由来の質量分析を実行する際の該試料の位置に来るように、前記ゲートバルブ駆動部の動作を制御する制御部、をさらに備える、請求項7に記載の質量分析装置。
  9. 前記分析部は、イオンを質量電荷比に分離するためにイオントラップを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の質量分析装置。
  10. マトリクス支援レーザ脱離イオン化法を用いた質量分析装置における質量較正方法であって、
    レーザ光の照射によりイオン化され得る既知の物質から成るターゲットにレーザ光を照射し、それにより生成されたイオンについての質量分析を実行する分析工程と、
    前記分析工程により得られる分析結果と前記既知の物質の精密な質量とに基づいて、目的試料に対し質量分析を行った分析結果について質量較正を行う質量較正工程と、
    を有する質量較正方法。
  11. 前記レーザ光の照射によりイオン化され得る物質は所定のポリマーである、請求項10に記載の質量較正方法。
  12. 前記所定のポリマーはポリカーボネートである、請求項11に記載の質量較正方法。
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