JP2020201146A - パラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像計測の計算格子と構造解析シミュレーションの計算格子とを予め一致させる必要がなく、複数のモデルパラメータを同時に推定できるパラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びプログラムを提供する。【解決手段】パラメータ推定装置1は、構造物の表面を複数の計算点に離散化し、前記構造物に荷重を与えた際の前記計算点におけるひずみ又はひずみ速度を画像計測により観測する画像計測部101と、前記構造物を複数の計算点に離散化し、構造解析シミュレーションを実施する構造解析シミュレーション部103と、前記構造解析シミュレーションにおける計算点と、前記画像計測における計算点と、を対応させた観測点を設定し、前記観測点における観測値を取得する観測値取得部105と、前記観測値を用いてデータ同化を実施することで、複数のモデルパラメータを同時推定するパラメータ推定部107と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明はパラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びプログラムに関し、特に画像計測によるひずみ計測データを用いて、データ同化手法により、構造解析シミュレーションのモデルパラメータを推定する手法に関する。
構造解析シミュレーションは、構造物に荷重を与えた際に生じる応力、変形及びひずみ等をコンピュータシミュレーションにより推定する技術である。構造解析シミュレーションは、建築土木業や製造業などの様々な産業において開発や生産の効率を高めるための強力な技術となっている。構造解析シミュレーションの代表的な手法に、構造物を複数の粒子の集合として扱う粒子法や、構造物をメッシュと称される複数の要素の集合として扱う有限要素法などがある。これらの手法を用いることで構造物を数値解析可能なモデルとして表現でき、モデルの挙動を解析することで構造物の力学性状を推定することができる。
構造解析シミュレーションにより実現象を高度に再現できれば、製品試作や実製品を用いた実験の回数を減らすことができ、時間的及び金銭的コストを削減することが可能となる。一方、実現象の再現性が十分に高い解析結果を得るためには、モデルパラメータ(境界条件や材料パラメータ等)が高精度に同定できている必要がある。換言すれば、構造解析シミュレーションにおける予測精度は、モデルパラメータの同定精度に大きく依存する。
従来、モデルパラメータの同定は、異なる計算条件による構造解析シミュレーション結果と実験結果とを突き合わせるトライアル・アンド・エラーにより実施されていた。しかしながら、この作業は多大な時間と手間を要し非効率である。また、未知なパラメータの数が増えていくと組み合わせが膨大となり、トライアル・アンド・エラーでの解決は実質的に困難となる。
近年は、モデルパラメータの他の同定手法としてデータ同化(Data Assimilation)が提案されている。データ同化とは、現実の観測データとシミュレーションモデルとを統合することで、実現象の再現性の高いモデルパラメータを求めるフレームワークである。データ同化は主に気象予測、海洋学及び地球物理学等の分野で大きく発展してきたが、構造解析シミュレーションへの応用も試みられている。
データ同化では、シミュレーションの結果と実験観測の結果との両者がそれぞれ持つ予測誤差や計測誤差を確率的に扱う。例えばベイズ推定に基づくデータ同化手法は、逐次データ同化と非逐次データ同化に大別される。逐次データ同化では、シミュレーションの計算ステップが進むごとに、シミュレーションの結果と対応する時系列的な実験観測データとを照らし合わせることで、シミュレーションの結果やパラメータ等の補正を行う。逐次データ同化の一手法としてアンサンブルカルマンフィルタというアルゴリズムを用いるものがある。
非特許文献1は、アンサンブルカルマンフィルタを用いたデータ同化手法により、有限要素法(FEM:Finite Element Method)に基づく成形シミュレーションのモデルパラメータを求める手法を提案している。具体的には、単軸引張試験で得られる応力ひずみ曲線やデジタル画像相関法(DIC:Digital Image Correlation)で測定される歪分布の時間変化を有限要素解析に取り込むことで、塑性加工では一般的なモデルであるSwift式(加工硬化則)のパラメータ(定数C)を推定している。
ここで、デジタル画像相関法とは、ランダムなパターンを表面に塗布した計測対象物をカメラで撮影し、画像解析によってパターンの移動及び変形を追うことで、非接触で計測対象物表面の変位やひずみを取得する手法である。非接触であることから、落下衝突現象、回転体の変形及び薄膜の変形といったひずみゲージでの計測が困難な現象においても歪の計測が可能である。また、3次元的な変位や歪を取得することができるため、特定の箇所の計測情報のみ得られるひずみゲージと比較して、膨大な計測データが得られる。
「アンサンブルカルマンフィルタによる弾塑性有限要素解析のデータ同化」,中ノ智史 他2名,第31回計算力学講演会(CMD2018)講演論文集,No.18−8,一般社団法人日本機械学会,2018年11月23日
しかしながら、非特許文献1記載の手法では、推定対象は単一パラメータのみである。また、FEMの格子に基づいてDICの格子を作成するか、逆にDICの格子に基づいてFEMの格子を作成しなければならないという大きな制約がある。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、画像計測の計算格子と構造解析シミュレーションの計算格子とを予め一致させる必要がなく、複数のモデルパラメータを同時に推定できるパラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定装置は、構造物の表面を複数の計算点に離散化し、前記構造物に荷重を与えた際の前記計算点におけるひずみ又はひずみ速度を画像計測により観測する画像計測部と、前記構造物を複数の計算点に離散化し、構造解析シミュレーションを実施する構造解析シミュレーション部と、前記構造解析シミュレーションにおける計算点と、前記画像計測における計算点と、を対応させた観測点を設定し、前記観測点における観測値を取得する観測値取得部と、前記観測値を用いてデータ同化を実施することで、複数のモデルパラメータを同時推定するパラメータ推定部と、を有する。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定装置において、前記データ同化は、アンサンブルカルマンフィルタ又は粒子フィルタに基づくものである。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定装置において、前記モデルパラメータは、境界条件、材料パラメータ、計算格子の形状、計算格子の作成手法又はサンプリング周期のいずれかである。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定装置において、前記画像計測は、デジタル画像相関法に基づくものである。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定装置において、前記構造解析シミュレーションは、有限要素法に基づくものである。
本発明の一実施形態に係るパラメータ推定方法は、構造物の表面を複数の計算点に離散化し、前記構造物に荷重を与えた際の前記計算点におけるひずみ又はひずみ速度を画像計測により観測する画像計測ステップと、前記構造物を複数の計算点に離散化し、構造解析シミュレーションを実施する構造解析シミュレーションステップと、前記構造解析シミュレーションにおける計算点と、前記画像計測における計算点と、を対応させた観測点を設定し、前記観測点における観測値を取得する観測値取得ステップと、前記観測値を用いてデータ同化を実施することで、複数のモデルパラメータを同時推定するパラメータ推定ステップと、を有する。
本発明の一実施形態に係るプログラムは、コンピュータに上記方法を実行させるためのプログラムである。
本発明により、画像計測の計算格子と構造解析シミュレーションの計算格子とを予め一致させる必要がなく、複数のモデルパラメータを同時に推定できるパラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びプログラムを提供することができる。
パラメータ推定装置1の概略的なハードウェア構成を示すブロック図である パラメータ推定装置1の概略的な機能構成を示すブロック図である。 実施例で用いた試験片、試験片表面の態様及び試験片表面に設定されたDICの計算格子を示す図である。 試験片表面に設定されたFEM及びDICの計算格子を示す図である。 アンサンブルカルマンフィルタの概要を示す図である。 DICの結果及び材料パラメータの推定前後における構造解析シミュレーションの結果を示す図である。 材料パラメータの推定値の推移を示す図である。
本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、パラメータ推定装置1の概略的なハードウェア構成を示すブロック図である。パラメータ推定装置1は、CPU11、揮発性メモリ13、不揮発性メモリ14、インタフェース15、インタフェース16、バス20、入出力装置70、撮影装置80を有する情報処理装置である。
CPU11(Central Processing Unit)は、不揮発性メモリ14に格納されたプログラムをバス20を介して読み出し、プログラムに従った情報処理を実行することにより特有の機能を実現する。
不揮発性メモリ14は、パラメータ推定装置1の電源の状態にかかわらず記憶状態が保持される記憶装置であり、例えばハードディスクやSSD等である。一般に、不揮発性メモリ14に記憶されているプログラムやデータは、プログラム実行時に揮発性メモリ13に展開される。
揮発性メモリ13には、不揮発性メモリ14から展開されたプログラムやデータをはじめ、一時的な計算データや入出力装置70を介して入力又は出力されるデータ等が格納される記憶装置である。
入出力装置70はディスプレイ等のデータ出力装置、キーボードやポインティングデバイス等のデータ入力装置、外部との通信を制御する通信インタフェース等を含む。CPU11から出力された表示データは、インタフェース15を介してディスプレイに表示される。キーボードから入力された指令やデータは、インタフェース15を介してCPU11に渡される。通信インタフェースはCPU11が出力する送信データをインタフェース15により取得し、外部に対して出力する。また通信インタフェースは外部より受信データを取得し、インタフェース15を介してCPU11に引き渡す。
撮影装置80は、1台以上のカメラを含む、画像データを取得可能な撮影装置である。2次元画像を取得可能な1台のカメラであっても良いが、ステレオカメラのように複数台のカメラで3次元情報を含む画像データを取得できる装置のほうが、より高精度な観測データを取得できるため好ましい。画像データは、インタフェース16を介してCPU11に渡される。
パラメータ推定装置1は、典型的にはステレオカメラ等が接続されたPC(Personal Computer)として実現される。なお、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば分散処理サーバ、クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング、フォグコンピューティング等の任意の技術によりPCを代替しても良い。
図2は、本発明の実施の形態にかかるパラメータ推定装置1の概略的な機能構成を示すブロック図である。パラメータ推定装置1は、画像計測部101、構造解析シミュレーション部103、観測値取得部105、パラメータ推定部107を有する。
画像計測部101は、荷重を加えた構造物を撮影装置80により連続的に撮影し、画像計測技術を用いて構造物の変形挙動を計測して、ひずみ等の時系列の観測データを取得する。画像計測技術は、典型的には三次元情報を含む画像データを解析することでひずみ等を非接触、三次元かつ面測定することが可能な技術である。画像計測によれば、ひずみゲージ等の接触式センサでは測定困難な現象、例えばコンクリートの亀裂進展、並びに薄膜・軟質材料、大型構造物及び高速移動体等の変位分布を測定可能である。画像計測により観測可能なデータには、例えば三次元形状(三次元点群)、き裂幅、変位(三次元)、速度(三次元)、加速度(三次元)、公称及び対数ひずみ(三方向)、公称及び対数ひずみ速度(三方向)、最大及び最小主ひずみ、最大及び最小ひずみ方向(三次元ベクトル)、ミーゼス相当ひずみ等がある。観測された物理量は、構造物上に設定された計算格子の格子点に保持される。画像計測では連続体力学の変形勾配テンソルを直接計測するため、これらの観測データから導ける量は計算で求めることができる。
なお、画像計測部101は、二次元画像情報を解析することで観測データを取得することも可能である。しかしながら、本実施の形態では、より高精度の観測データを追求する観点から、三次元情報を含む画像データを解析することで観測データを取得する例を主に想定する。
画像計測の代表的な手法として、デジタル画像相関法(DIC)やサンプリングモアレがある。本実施の形態ではDICを用いるが、本発明はこれに限定されるものでなく、DICを改変又は拡張したものをはじめ、計算格子を利用するタイプの画像計測手法であれば任意の手法を採用できる。
本実施の形態では、画像計測部101は主にひずみを計測する。ひずみは3次元的な影響が小さい。換言すれば、対象物の移動の影響をキャンセルし、局所的な変形情報のみを抽出できる。従来技術のように対象物の変位を観測データとして使用すると、対象物の移動と変形とを分離できず、これが推定誤差の原因となる可能性がある。一方、本実施の形態によれば、観測データとしてひずみを用いることにより、モデルパラメータを精度良く推定することが可能となる。なお、画像計測の計算格子と構造解析シミュレーションの計算格子とで次元が異なるような場合であっても、データ同化によるモデルパラメータ推定の精度への影響は少ない。
なお、画像計測部101が計測する観測データはひずみに限定されず、例えばひずみ増分(ひずみ速度)を含む、任意の物理量であって良い。データ同化では、取り込むべき物理量の種類には特に制約はない。ただ、画像解析による観測データと構造解析シミュレーションにより推定される状態との差分が算出できれば良い。データ同化における物理量の取り込みは、画像計測の各計測点における物理量の計測値と、シミュレーションにおける各計算点における物理量の推定値と、をそれぞれベクトル形式にまとめることで行われる。ここで、画像計測により計測された物理量のベクトルを観測ベクトル、シミュレーションにより推定された物理量のベクトルを状態ベクトルと呼ぶ。計測及び推定すべき物理量が変われば、状態ベクトル及び観測ベクトル内に含められる物理量も変わることになるが、これらのベクトルを用いた計算処理自体は物理量が変わってもその影響を受けない。
ただし、シミュレーションにおいては、どのような現象を対象とするかによって、材料モデルの記述法や計算方式が異なる。すなわち、データ同化にどの物理量を用いる必要があるか(どの物理量をベクトルに含めるか)は現象によってケースバイケースである。しかも、ある現象にかかるデータ同化に必要な物理量は必ずしも決まっておらず、実際には様々な組み合わせを試行錯誤する必要がある。例えば、シミュレーションとして、静的な(変形速度が遅い)変形現象における弾性範囲での有限要素解析を行う場合には、ひずみを用いるだけでデータ同化の計算が可能であることが多い。一方、シミュレーションに弾塑性や粘弾性、超弾性といった材料の構成則を用いたり、高速変形等の複雑な現象に対して非線形な有限要素法を適用したりする際には、ひずみ増分(ひずみ速度)を物理量として状態ベクトルおよび観測ベクトルに含めることが良い場合もある。構成則とは、応力と変形の関係を示す方程式であって、材料によって異なる。構成則における変形とは、ひずみ又はひずみ増分(ひずみ速度)であって、材料のモデルによって異なる。ここで、ひずみ増分とは、観測データにおいては1回のサンプリング間のひずみの変化量であり、シミュレーションにおいては1回の計算ステップ間のひずみの変化量である。また、ひずみ速度とは、観測データにおいてはひずみ増分をサンプリング間の時間間隔で除した量であり、シミュレーションにおいてはひずみ増分を1回の計算ステップ間の時間間隔で除した量である。ひずみ増分とひずみ速度との違いは、時間間隔で除すか否かである。なお、静的な弾性有限要素法においても、基本的にはひずみのみで計算ができるものの、ひずみ速度(ひずみ増分)を取り込んで計算することは可能である。
構造解析シミュレーション部103は、荷重を与えた際の構造物の応力、変形及びひずみ等の力学性状をシミュレーションにより推定する。構造解析シミュレーションの代表的な手法として、弾性、弾塑性及び粘弾性体等の有限要素解析(FEM)並びに粒子法がある。本実施の形態ではFEMを用いるが、本発明はこれに限定されるものでなく、計算格子を利用するタイプの構造解析シミュレーションであれば任意の手法を採用できる。
観測値取得部105は、画像計測における計算格子と構造解析シミュレーションにおける計算格子との不一致を解消し、画像計測における観測値をデータ同化に使用できるよう変換する処理を行う。画像計測と構造解析シミュレーションとは別個に実施されるプロセスであるため、両者の計算格子は意識的に一致させない限り本来的に不一致である。非特許文献1記載の手法でデータ同化を実施するためには、両者の計算格子を一致させるプロセスを要すると考えられるが、これは多大な手間を要し煩雑である。そこで本発明では、両者の計算格子が不一致であることを前提とした変換処理を行う。具体的には、観測値取得部105は構造解析シミュレーションにおける計算格子点と、画像計測における計算格子の重心座標と、を対応させた観測点を設定する。画像計測による観測データは画像計測における計算格子点に格納されているが、観測値取得部105はこの計算格子内を線形補間することで観測点における観測値を算出する。なお、補間方法は線形補間に限定されるものでなく、他の任意の補間方法を適宜採用して良い。
パラメータ推定部107は、観測値取得部105が算出した観測値を用いてデータ同化を実行し、構造解析シミュレーションのモデルパラメータを推定する。例えば、ベイズ推定に基づくデータ同化手法として、アンサンブルカルマンフィルタを用いるものや粒子フィルタを用いるものがある。本実施の形態では、逐次データ同化の一つであるアンサンブルカルマンフィルタを用いるが、本発明はこれに限定されるものでなく、アンサンブルカルマンフィルタや粒子フィルタを改変又は拡張した手法を含む、任意のデータ同化手法を採用できる。また、モデルパラメータには、境界条件や材料パラメータ、計算格子の形状、計算格子の作成手法、サンプリング周期などの数値計算上のパラメータが含まれうる。境界条件には線形及び非線形の力学的境界条件、並びに線形及び非線形の幾何学的境界条件が含まれうる。本実施の形態では、主に材料パラメータを推定する例を示すが、本発明はこれに限定されるものでなく、任意のモデルパラメータを推定することが可能である。
<実施例>
本発明の実施例として次の実験を行った。アルミニウム合金A5052を用いた単軸引張試験を実施し、デジタル画像相関法(DIC)を用いて試験片表面のひずみを計測した。試験片形状はJIS Z2241 13A号、厚さは2mmである。試験片表面には、スプレーを用いてDIC計測用に白黒のランダムなパターンを塗布した。図3(a)に、試験片表面を拡大した画像を示す。
画像計測部101は、2台のCCDカメラにより試験片をステレオ撮影することにより3次元DIC計測を実施した。画像計測部101は、試験片の表面に3次元の計算格子を設定し、計算格子点におけるDIC計測結果を生成した。この計算格子の生成及び表面変位の算出に用いる検査領域(ファセットサイズ)は25[pixel]、検査領域間の距離(ポイント間距離、メッシュの大きさに相当)は15[pixel]に設定した。また画像計測部101は、万能試験機から試験荷重を電圧として入力し、試験荷重とDIC計測結果とを対応付けて記録した。図3(b)に、DICにおける計算格子及び格子点を示す。
構造解析シミュレーション部103は、構造解析シミュレーションとして、同じ試験片を対象とする有限要素法(FEM)による2次元の線形弾性解析を実施した。要素には四角形一次要素を用いた。この線形弾性解析における材料パラメータであるヤング率及びポアソン比が逐次データ同化による推定対象パラメータである。
本実施例では、DIC計測の座標は3次元であるのに対して、FEMは2次元で計算を実施しているため、DICとFEMの計算格子の不一致が課題となる。観測値取得部105は、まずDICとFEMの座標を一致させるために、初期状態のDICの計算格子を平面と近似し、その法線ベクトルを基準とする座標系を用いてDICとFEMとの座標系を一致させた。このとき座標系の原点は試験片の中心とし、試験片の長軸方向をy軸、幅方向をx軸とした。図3に、初期状態の試験片の画像及び設定した座標系を示す。荷重方向は+y軸方向である。図3のパターン塗布領域はDICの計測対象領域である。
観測値取得部105は、DIC計測結果をパラメータ推定部107に取り込むために、FEMの幾つかの計算格子の格子点に対応する、DICの三角要素の重心座標を幾つか選択し、これらを観測点とした。なお手順を逆にして、DICの幾つかの三角要素の重心座標に対応する、FEMの計算格子の格子点を幾つか選択しても良い。観測点上の観測値は要素内を線形補間することで算出した。図4に、FEMの計算格子と、DICの計算格子のxy座標とを示す。それぞれの図中の黒点は観測点であり、本実施例では計44点の観測点を設置した。パラメータ推定部107に取り込む観測ベクトルとして、観測点上のDICのy方向ひずみ及びx方向ひずみを用いた。
パラメータ推定部107は、アンサンブルカルマンフィルタに基づく逐次データ同化を実施する。アンサンブルカルマンフィルタの概要を図5に示す。アンサンブルカルマンフィルタでは、計算条件やパラメータが異なる複数のシミュレーションを実施する。それぞれのシミュレーションはアンサンブルメンバと呼ばれる。アンサンブルメンバの平均値や分散より、シミュレーション結果の確率密度関数(予測分布)を表現する。これを事前分布とし、得られた実験観測データを統計的に処理して得られた確率密度関数(観測データ)を尤度として、ベイズの定理に基づき事後分布(フィルタ分布)を計算する。この事後分布が観測データを同化して補正されたシミュレーション結果やパラメータとなる。この補正の計算をフィルタリングと呼ぶ。なお、アンサンブルカルマンフィルタに代えて、粒子フィルタや、これらを改変又は拡張したものを採用しても良い。
本実施例では、線形弾性解析の境界条件である荷重値を逐次更新するたびにフィルタリングの計算を実行することで、荷重の増加とともにパラメータ推定および境界における荷重の分布の推定を行う。荷重値として、画像計測部101が記録した試験荷重の時系列データを用いた。アンサンブルカルマンフィルタに用いるパラメータは、ヤング率の初期ノイズの標準偏差を34594[GPa]、システムノイズの標準偏差を1976[Gpa]と設定した。ポアソン比の初期ノイズの標準偏差は0.1617、システムノイズの標準偏差は0.00924と設定した。観測ノイズの標準偏差は、無荷重状態におけるDIC計測結果を参考に0.0002と設定した。アンサンブルメンバ数は300に設定した。
図6に、DICの結果と材料パラメータの推定前後での構造解析シミュレーションの結果を示す。図6において、「FEM」は、データ同化とは異なる計測手法で計測された試験片に対して約40%過大な材料パラメータ(ヤング率98840[GPa]、ポアソン比0.462)を敢えて与えて構造解析シミュレーションを行った場合のy方向ひずみ分布である。「DIC」は、DICで計測したy方向ひずみ分布である。なお図6(b)の破線はFEMの計算格子の外周部を示している。「同化結果」は、逐次データ同化の結果としてのy方向ひずみ分布のアンサンブル平均である。これらはいずれも試験機荷重5551.875[N]時の結果である。FEMとDICを比較すると、計算結果と実験結果とで大きな乖離が確認できる。一方、同化結果ではDICと類似した傾向が観察された。
図7に、材料パラメータの推定値の推移を示す。図7上図はヤング率、図7下図はポアソン比の推定結果である。太い直線(Reference)はデータ同化とは異なる計測手法で計測された試験片の材料パラメータ(ヤング率67220[GPa]、ポアソン比0.3411)、黒点はアンサンブルメンバの平均、灰色の着色範囲はアンサンブルメンバの標準偏差をそれぞれ示している。荷重2500[N]付近まで進んだ時点で、ヤング率及びポアソン比のアンサンブルメンバの平均値が、異なる計測手法による計測値(Reference)に漸近し、その後、荷重が増加するにつれてアンサンブルメンバの標準偏差が減少していく様子が確認できる。最終的には、ヤング率およびポアソン比の推定結果は異なる計測手法による計測値の付近で微小に変動しながら推移した。データ同化とは異なる計測手法による計測値とは離れた初期値を設定したにもかかわらず、異なる計測手法による計測値と近い値を推定することができたといえる。
本実施の形態によれば、画像計測の結果を用いてデータ同化を実施することで、構造解析シミュレーションのモデルパラメータを推定することができる。特に、構造物のひずみを画像計測して観測値として用いることにより、複数のモデルパラメータを同時にかつ精度良く推定できる。また、格子内重心座標と各種補完処理を用いることにより、画像計測の計算格子と構造解析シミュレーションの計算格子とが一致しない場合でもデータ同化を行うことが可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
例えば、上述の実施例では単軸引張試験結果による弾性パラメータの推定を行ったが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば多軸応力試験や曲げ試験などの試験における画像計測データを利用することも可能である。また、上述の実施例では材料パラメータであるヤング率及びポアソン比の推定を行ったが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば塑性及び粘弾性パラメータ、境界条件の推定を行うことも可能である。
また、上述の実施の形態では構造解析シミュレーションの手法として有限要素法を採用した例を主に説明したが、本発明はこれに限定されず、有限要素法を改変又は拡張したものをはじめ、空間を有限個の計算点に離散化して計算を行う他の任意の手法を採用しても良い。これには例えば粒子法が含まれる。粒子法の場合、上述の実施の形態でいう「計算格子」「格子点」を「計算点」と読み替えることができる。粒子法では、計算点を物理量とともに移動する粒子として連続体を離散化するからである。
また、本発明の情報処理はハードウェアにより実現されても良く、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより実現されても良い。コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)又は一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によりコンピュータに供給され得る。
1 パラメータ推定装置
11 CPU
13 揮発性メモリ
14 不揮発性メモリ
15 インタフェース
16 インタフェース
20 バス
70 入出力装置
80 撮影装置
101 画像計測部
103 構造解析シミュレーション部
105 観測値取得部
107 パラメータ推定部

Claims (7)

  1. 構造物の表面を複数の計算点に離散化し、前記構造物に荷重を与えた際の前記計算点におけるひずみ又はひずみ速度を画像計測により観測する画像計測部と、
    前記構造物を複数の計算点に離散化し、構造解析シミュレーションを実施する構造解析シミュレーション部と、
    前記構造解析シミュレーションにおける計算点と、前記画像計測における計算点と、を対応させた観測点を設定し、前記観測点における観測値を取得する観測値取得部と、
    前記観測値を用いてデータ同化を実施することで、複数のモデルパラメータを同時推定するパラメータ推定部と、を有する
    パラメータ推定装置。
  2. 前記データ同化は、アンサンブルカルマンフィルタ又は粒子フィルタに基づくものである
    請求項1記載のパラメータ推定装置。
  3. 前記モデルパラメータは、境界条件、材料パラメータ、計算格子の形状、計算格子の作成手法又はサンプリング周期のいずれかである
    請求項1記載のパラメータ推定装置。
  4. 前記画像計測は、デジタル画像相関法に基づくものである
    請求項1記載のパラメータ推定装置。
  5. 前記構造解析シミュレーションは、有限要素法に基づくものである
    請求項1記載のパラメータ推定装置。
  6. 構造物の表面を複数の計算点に離散化し、前記構造物に荷重を与えた際の前記計算点におけるひずみ又はひずみ速度を画像計測により観測する画像計測ステップと、
    前記構造物を複数の計算点に離散化し、構造解析シミュレーションを実施する構造解析シミュレーションステップと、
    前記構造解析シミュレーションにおける計算点と、前記画像計測における計算点と、を対応させた観測点を設定し、前記観測点における観測値を取得する観測値取得ステップと、
    前記観測値を用いてデータ同化を実施することで、複数のモデルパラメータを同時推定するパラメータ推定ステップと、を有する
    パラメータ推定方法。
  7. コンピュータに請求項6記載の方法を実行させるためのプログラム。
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