JP2020200811A - 電動過給機 - Google Patents
電動過給機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020200811A JP2020200811A JP2019109552A JP2019109552A JP2020200811A JP 2020200811 A JP2020200811 A JP 2020200811A JP 2019109552 A JP2019109552 A JP 2019109552A JP 2019109552 A JP2019109552 A JP 2019109552A JP 2020200811 A JP2020200811 A JP 2020200811A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil supply
- peripheral wall
- coil end
- rotating shaft
- oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B33/00—Engines characterised by provision of pumps for charging or scavenging
- F02B33/32—Engines with pumps other than of reciprocating-piston type
- F02B33/34—Engines with pumps other than of reciprocating-piston type with rotary pumps
- F02B33/40—Engines with pumps other than of reciprocating-piston type with rotary pumps of non-positive-displacement type
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D17/00—Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
- F04D17/08—Centrifugal pumps
- F04D17/10—Centrifugal pumps for compressing or evacuating
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D25/00—Pumping installations or systems
- F04D25/02—Units comprising pumps and their driving means
- F04D25/06—Units comprising pumps and their driving means the pump being electrically driven
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D25/00—Pumping installations or systems
- F04D25/02—Units comprising pumps and their driving means
- F04D25/06—Units comprising pumps and their driving means the pump being electrically driven
- F04D25/0606—Units comprising pumps and their driving means the pump being electrically driven the electric motor being specially adapted for integration in the pump
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/05—Shafts or bearings, or assemblies thereof, specially adapted for elastic fluid pumps
- F04D29/056—Bearings
- F04D29/059—Roller bearings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/06—Lubrication
- F04D29/063—Lubrication specially adapted for elastic fluid pumps
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/58—Cooling; Heating; Diminishing heat transfer
- F04D29/5806—Cooling the drive system
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05B—INDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
- F05B2220/00—Application
- F05B2220/40—Application in turbochargers
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05B—INDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
- F05B2260/00—Function
- F05B2260/20—Heat transfer, e.g. cooling
- F05B2260/232—Heat transfer, e.g. cooling characterised by the cooling medium
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05D—INDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
- F05D2220/00—Application
- F05D2220/40—Application in turbochargers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Supercharger (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
【課題】電動モータのコイルを効率良く冷却すること。【解決手段】第1油供給孔61は、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。第2油供給孔62は、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第1油供給孔61が1つだけの場合に比べると、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、周壁12bに形成されている第2油供給孔62が1つだけの場合に比べると、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。【選択図】図7
Description
本発明は、電動モータの駆動に伴う回転軸の回転によりインペラが回転する電動過給機に関する。
電動過給機は、筒状の周壁を有するハウジングを備え、ハウジング内には、回転軸と、回転軸を回転させる電動モータとが収容されている。回転軸の軸方向の端部には、インペラが連結されている。電動過給機では、電動モータの駆動に伴う回転軸の回転によりインペラが回転する。電動モータは、コイルが巻回されたステータを備えている。ステータは、筒状のステータコアと、コイルの一部であるとともにステータコアにおける回転軸の軸方向に位置する両端面からそれぞれ突出する第1コイルエンド及び第2コイルエンドと、を有している。
電動モータのコイルは発熱して高温になり易いため、コイルを効率良く冷却することが必要である。そこで、例えば特許文献1の電動過給機は、周壁の内周面における回転軸の径方向で第1コイルエンドに重なる位置に開口する第1油供給孔と、周壁の内周面における回転軸の径方向で第2コイルエンドに重なる位置に開口する第2油供給孔と、を備えている。そして、第1油供給孔から第1コイルエンドに供給されるオイルによって第1コイルエンドが冷却されるとともに、第2油供給孔から第2コイルエンドに供給されるオイルによって第2コイルエンドが冷却されることにより、コイルが効率良く冷却される。
ところで、特許文献1の電動過給機においては、周壁の内周面における回転軸の径方向で第1コイルエンドに重なる位置に第1油供給孔が1つ形成されており、周壁の内周面における回転軸の径方向で第2コイルエンドに重なる位置に第2油供給孔が1つ形成されている。ここで、電動過給機が搭載される搭載対象の姿勢の変化によって、電動過給機全体が、回転軸の軸線に平行に延びる仮想直線を回動中心として回動するように傾く場合がある。この場合、第1油供給孔から第1コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れたり、第2油供給孔から第2コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れたりしてしまう虞がある。すると、第1油供給孔から第1コイルエンドに供給されるオイルによって第1コイルエンド全体が均等に冷却され難くなるとともに、第2油供給孔から第2コイルエンドに供給されるオイルによって第2コイルエンド全体が均等に冷却され難くなってしまい、電動モータのコイルを効率良く冷却することができなくなってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電動モータのコイルを効率良く冷却することができる電動過給機を提供することにある。
上記課題を解決する電動過給機は、筒状の周壁を有するハウジングと、前記ハウジング内に収容される回転軸と、前記回転軸の軸方向の端部に連結されるインペラと、前記ハウジング内に収容されるとともに前記回転軸を回転させる電動モータと、を備え、前記電動モータは、コイルが巻回されたステータを備え、前記ステータは、筒状のステータコアと、前記コイルの一部であるとともに前記ステータコアにおける前記回転軸の軸方向に位置する両端面からそれぞれ突出する第1コイルエンド及び第2コイルエンドと、を有する電動過給機であって、前記周壁は、前記周壁の内周面における前記回転軸の径方向で前記第1コイルエンドに重なる位置に開口するとともにオイルが流れる第1油供給孔と、前記周壁の内周面における前記回転軸の径方向で前記第2コイルエンドに重なる位置に開口するとともにオイルが流れる第2油供給孔と、を有し、前記第1油供給孔は、前記第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口が前記回転軸の周方向に並んで配置された状態で前記周壁に複数形成され、前記第2油供給孔は、前記第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口が前記回転軸の周方向に並んで配置された状態で前記周壁に複数形成されている。
電動過給機は、電動過給機が搭載される搭載対象の姿勢の変化によって、電動過給機全体が、回転軸の軸線に平行に延びる仮想直線を回動中心として回動するように傾く場合がある。このとき、例えば、周壁に第1油供給孔及び第2油供給孔がそれぞれ1つだけしか形成されていない場合、第1油供給孔から第1コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れたり、第2油供給孔から第2コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れたりしてしまう虞がある。
そこで、第1油供給孔を、第1油供給孔における第1コイルエンド側の開口が回転軸の周方向に並んで配置された状態で周壁に複数形成し、第2油供給孔を、第2油供給孔における第2コイルエンド側の開口が回転軸の周方向に並んで配置された状態で周壁に複数形成した。このため、例えば、電動過給機全体が傾いたとしても、周壁に形成されている第1油供給孔が1つだけの場合に比べると、複数の第1油供給孔から第1コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、例えば、電動過給機全体が傾いたとしても、周壁に形成されている第2油供給孔が1つだけの場合に比べると、複数の第2油供給孔から第2コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れ難くなる。したがって、電動過給機全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔から第1コイルエンドに供給されるオイルによって第1コイルエンド全体が均等に冷却され易くなるとともに、複数の第2油供給孔から第2コイルエンドに供給されるオイルによって第2コイルエンド全体が均等に冷却され易くなる。その結果、電動モータのコイルを効率良く冷却することができる。
上記電動過給機において、前記周壁には、前記回転軸の軸方向に延びるとともにオイルが流れるオイル供給流路が形成されており、前記複数の第1油供給孔及び前記複数の第2油供給孔には、前記オイル供給流路からのオイルが流れるとよい。
これによれば、オイル供給流路を流れるオイルが複数の第1油供給孔及び複数の第2油供給孔にそれぞれ供給されるため、複数の第1油供給孔にオイルを供給するための流路と、複数の第2油供給孔にオイルを供給するための流路とを周壁に別々に形成する必要が無い。したがって、周壁の構成を簡素化させることができる。
上記電動過給機において、前記周壁における前記回転軸の径方向で前記第1コイルエンドに重なる位置には、前記オイル供給流路に対して直交するとともに前記オイル供給流路に連通し、且つ前記回転軸の径方向に対して交差する方向に延びる第1中継流路が形成されており、前記周壁における前記回転軸の径方向で前記第2コイルエンドに重なる位置には、前記オイル供給流路に対して直交するとともに前記オイル供給流路に連通し、且つ前記回転軸の径方向に対して交差する方向に延びる第2中継流路が形成されており、前記複数の第1油供給孔は、前記第1中継流路に連通しており、前記複数の第2油供給孔は、前記第2中継流路に連通しているとよい。
これによれば、オイル供給流路を流れるオイルの一部が、第1中継流路を介して複数の第1油供給孔に流れる。また、オイル供給流路を流れるオイルの一部が、第2中継流路を介して複数の第2油供給孔に流れる。したがって、例えば、複数の第1油供給孔をオイル供給流路に直接連通させたり、複数の第2油供給孔をオイル供給流路に直接連通させたりする場合に比べると、複数の第1油供給孔及び複数の第2油供給孔における周壁に対する穿設作業を容易なものとすることができる。
上記電動過給機において、前記複数の第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口、及び前記複数の第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口は、前記回転軸よりも重力方向の上側に位置しているとよい。
これによれば、電動過給機全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔から第1コイルエンドに供給されるオイルによって第1コイルエンド全体が均等に冷却され易くなるとともに、複数の第2油供給孔から第2コイルエンドに供給されるオイルによって第2コイルエンド全体が均等に冷却され易くなる。その結果、電動モータのコイルを効率良く冷却することができる。
上記電動過給機において、前記周壁を前記回転軸の軸方向から見たときに、前記回転軸の軸線に直交し、且つ重力方向に延びる垂線を挟んだ両側に、前記第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口が少なくとも1つずつ配置されており、前記周壁を前記回転軸の軸方向から見たときに、前記垂線を挟んだ両側に、前記第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口が少なくとも1つずつ配置されているとよい。
これによれば、電動過給機全体が傾いたとしても、例えば、周壁を回転軸の軸方向から見たときに、垂線を挟んだ両側の一方に、全ての第1油供給孔における第1コイルエンド側の開口が配置されている場合に比べると、複数の第1油供給孔から第1コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、電動過給機全体が傾いたとしても、例えば、周壁を回転軸の軸方向から見たときに、垂線を挟んだ両側の一方に、全ての第2油供給孔における第2コイルエンド側の開口が配置されている場合に比べると、複数の第2油供給孔から第2コイルエンドに向けて流れるオイルが回転軸の周方向の一方に偏って流れ難くなる。
上記電動過給機において、前記周壁には、前記第1油供給孔及び前記第2油供給孔がそれぞれ2つずつ形成されているとよい。これによれば、周壁に形成される第1油供給孔及び第2油供給孔の数が極力少ない構成で、第1コイルエンド及び第2コイルエンドにオイルを効率良く供給することができる。
上記電動過給機において、前記第1油供給孔及び前記第2油供給孔は、前記周壁の外周面から前記周壁の内周面に向けて真っ直ぐに延びて前記周壁を貫通する穿設孔であるとよい。
これによれば、例えば、周壁の外周面から、ドリルによって穿設するだけで、周壁に第1油供給孔及び第2油供給孔を穿孔することができる。したがって、電動過給機に第1油供給孔及び第2油供給孔を設けるために、例えば、ハウジングとは別の部材を追加する必要が無い。また、第1油供給孔及び第2油供給孔をハウジングに形成するために、例えば、中子を用いてハウジングを成形することによって、ハウジングの形状が複雑化してしまうことが無い。
この発明によれば、電動モータのコイルを効率良く冷却することができる。
以下、電動過給機を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。なお、本実施形態の電動過給機は自動車のエンジンルームに搭載され、エンジンに流体としての空気を圧縮して供給するために用いられる。したがって、自動車は、本実施形態の電動過給機が搭載される搭載対象である。
図1に示すように、電動過給機10のハウジング11は、モータハウジング12、コンプレッサハウジング13、プレート14、及びカバー15を有している。モータハウジング12、コンプレッサハウジング13、プレート14、及びカバー15は、金属製であり、例えば、アルミニウム製である。
モータハウジング12は、円板状の底壁12aと、底壁12aの外周部から筒状に延びる周壁12bと、を有する有底筒状である。よって、ハウジング11は、筒状である。底壁12aの中央部には、貫通孔12hが形成されている。カバー15は、平板状であるとともに、底壁12aの外面にボルト15aによって取り付けられることにより貫通孔12hを閉塞している。
図2に示すように、プレート14は、円板状のシールプレート40、及び円板状のリテーナ41を有している。シールプレート40は、モータハウジング12の周壁12bにおける底壁12aとは反対側の端部に連結されている。シールプレート40は、シールプレート40におけるモータハウジング12側の端面40aの中央部から突出する円筒状の嵌込部40fを有している。シールプレート40は、嵌込部40fがモータハウジング12における底壁12aとは反対側の開口部12cに嵌め込まれた状態で、モータハウジング12に連結されている。嵌込部40fは、開口部12cに嵌め込まれてモータハウジング12の開口部12cを閉塞している。
シールプレート40の嵌込部40fには、軸受保持孔40hが形成されている。軸受保持孔40hの内周面における嵌込部40fの突出端面から最も離れた部分には、円環状の係合部40eが突出している。
コンプレッサハウジング13は、シールプレート40に対してモータハウジング12とは反対側に位置した状態でシールプレート40に連結されている。コンプレッサハウジング13は、略円板状の底壁13aと、底壁13aの外周部から筒状に延びる周壁13bと、を有している。周壁13bにおける底壁13aとは反対側の開口は、シールプレート40によって閉塞されている。
図1に示すように、電動過給機10は、ハウジング11内に収容されるとともにハウジング11に回転可能に支持される回転軸17を備えている。回転軸17の軸方向の一端部は、プレート14を貫通してコンプレッサハウジング13内に突出している。回転軸17の一端部には、インペラ18が連結されている。したがって、インペラ18は、回転軸17の軸方向の端部に連結されている。回転軸17の軸方向の他端部は、貫通孔12hの内側に位置している。
コンプレッサハウジング13は、空気(新気)が吸入される吸入口13cと、吸入口13cに連通するとともにインペラ18が収容されたインペラ室13dと、インペラ18によって圧縮された空気が吐出される吐出室13eと、インペラ室13dと吐出室13eとを連通するディフューザ流路13fと、を有している。プレート14は、コンプレッサハウジング13と協働してインペラ室13dを区画している。
モータハウジング12内には、回転軸17を回転させる電動モータ19が収容されている。電動モータ19は、モータハウジング12の底壁12a及び周壁12bとプレート14とで囲まれた空間であるモータ室20に収容されている。電動モータ19は、筒状のステータ21と、ステータ21の内側に配置された筒状のロータ22と、を備えている。ステータ21には、コイル23が巻回されている。ロータ22は、コイル23に電流が供給されることにより回転軸17と一体的に回転する。
ステータ21は、モータハウジング12の周壁12bの内周面に固定された筒状のステータコア21aと、ステータコア21aにおける回転軸17の軸方向に位置する両端面からそれぞれ突出する第1コイルエンド23a及び第2コイルエンド23bと、を有している。第1コイルエンド23aは、ステータコア21aにおける回転軸17の軸方向でプレート14側に位置する端面から突出している。第2コイルエンド23bは、ステータコア21aにおける回転軸17の軸方向でモータハウジング12の底壁12a側に位置する端面から突出している。第1コイルエンド23a及び第2コイルエンド23bは、コイル23の一部である。
図2に示すように、電動過給機10は、回転軸17における電動モータ19とインペラ18との間の部位をハウジング11に対して回転可能に支持する第1軸受31を備えている。第1軸受31は、軸受保持孔40hに保持されている。回転軸17における電動モータ19とインペラ18との間の部位は、第1軸受31を介してシールプレート40に回転可能に支持されている。
第1軸受31は、回転軸17の外周面に固定される第1内輪31aと、第1内輪31aの外方に配置される第1外輪31bと、第1内輪31aと第1外輪31bとの間に複数配置される球状の第1転動体31cと、を有するアンギュラ玉軸受である。第1内輪31aは、回転軸17の外周面に対して圧入されている。第1外輪31bは、軸受保持孔40hの内周面に対して圧入されている。
図3に示すように、電動過給機10は、回転軸17における電動モータ19よりもインペラ18とは反対側の部位である回転軸17の軸方向の他端部をハウジング11に対して回転可能に支持する第2軸受32を備えている。また、電動過給機10は、第2軸受32を保持する筒状の軸受保持スリーブ33を備えている。軸受保持スリーブ33は、鉄製である。軸受保持スリーブ33は、貫通孔12hの内周面に圧入されることによりモータハウジング12の底壁12aに取り付けられている。
第2軸受32は、回転軸17の外周面と軸受保持スリーブ33の内周面との間に配置されている。回転軸17の他端部は、第2軸受32及び軸受保持スリーブ33を介してモータハウジング12の底壁12aに回転可能に支持されている。よって、回転軸17は、ハウジング11に第1軸受31及び第2軸受32を介して回転可能に支持されている。
第2軸受32は、回転軸17の外周面に固定される第2内輪32aと、第2内輪32aの外方に配置される第2外輪32bと、第2内輪32aと第2外輪32bとの間に複数配置される球状の第2転動体32cと、を有するアンギュラ玉軸受である。第2内輪32aは、回転軸17の外周面に対して圧入されている。第2外輪32bは、軸受保持スリーブ33の内周面に対して隙間嵌めになっている。
貫通孔12h内において、回転軸17の軸方向における軸受保持スリーブ33とカバー15との間には収容室34が設けられている。軸受保持スリーブ33の内側には、第2外輪32bにおける収容室34側の端部に接触するワッシャ35が設けられている。さらに、収容室34内には、予圧ばね36が収容されている。予圧ばね36は、ワッシャ35とカバー15との間に介在されている。
予圧ばね36の一端はカバー15に当接するとともに、予圧ばね36の他端はワッシャ35に当接している。予圧ばね36は、回転軸17の軸方向に圧縮された状態でカバー15とワッシャ35との間に配置されている。よって、カバー15は、予圧ばね36を保持している。そして、予圧ばね36は、圧縮された予圧ばね36の原形状へ復帰しようとする力によって、回転軸17の軸方向においてワッシャ35を介して第2軸受32を付勢している。
予圧ばね36の付勢力は、ワッシャ35を介して第2外輪32bに伝達されるとともに、第2外輪32bに伝達された付勢力は、第2転動体32cを介して第2内輪32aに伝達されて第2内輪32aが回転軸17の軸方向においてインペラ18に向けて押圧される。そして、予圧ばね36の付勢力が第2内輪32aから回転軸17に伝達され、回転軸17が回転軸17の軸方向においてインペラ18に向けて移動しようとする。回転軸17は第1軸受31の第1内輪31aに当接しており、第1転動体31cは、第1内輪31aによって回転軸17に軸方向においてインペラ18に向けて押し付けられて、第1外輪31bを押圧する。
電動過給機10において、インペラ18の回転時には、インペラ18に、回転軸17の軸方向において第2軸受32から第1軸受31に向かう方向へ回転軸17を引っ張ろうとするスラスト力が発生する。第1軸受31及び第2軸受32は、回転軸17を介してスラスト力を受けながら回転軸17を回転可能に支持している。
そして、電動モータ19を駆動させて回転軸17を回転させるとインペラ18が回転し、その回転するインペラ18の遠心力によって吸入口13cから吸入された空気に速度エネルギーが与えられる。速度エネルギーが与えられて高速となった空気はインペラ18の出口に設けられたディフューザ流路13fにて減速され、空気の速度エネルギーが圧力エネルギーに変換される。そして、高圧となった空気は吐出室13eより吐出され、図示しないエンジンに供給される。
図2に示すように、シールプレート40におけるコンプレッサハウジング13側の端面40bには、円孔状の凹部40cが形成されている。凹部40cの内部は、軸受保持孔40hに連通している。リテーナ41は、凹部40c内に嵌め込まれている。リテーナ41は、リテーナ41を貫通するボルト42が凹部40cの底面にねじ込まれることにより、シールプレート40に取り付けられている。
リテーナ41には、回転軸17が挿通される挿通孔41hが形成されている。挿通孔41hは、プレート14における軸受保持孔40hよりもインペラ室13d寄りの部位に形成されている。挿通孔41hの内側には、鉄製である円筒状のシールカラー43が配置されている。シールカラー43は、回転軸17の外周面に形成される段差部とインペラ18の背面との間で挟み込まれた状態で回転軸17の外周面に取り付けられている。したがって、シールカラー43は、回転軸17と一体的に回転する。
シールカラー43の外周面には、環状の装着溝43aが形成されている。装着溝43aには、金属製のシールリング44が装着されている。シールリング44は、一部分に切り込みが形成された非環状である。そして、シールリング44は、切り込み分だけ縮径された状態で装着溝43a内に収容されるとともに、装着溝43a内で自身が原形状に復帰することによって、シールリング44の外周面が挿通孔41hの内周面に接触している。これにより、シールリング44は、装着溝43aと挿通孔41hとの間をシールしている。
リテーナ41における凹部40cの底面側の端面であって、挿通孔41hの周囲には、凹部41aが形成されている。シールカラー43の外周面におけるインペラ18とは反対側の端部には、環状の鍔部43fが突出している。鍔部43fは、リテーナ41の凹部41aの内側に位置している。鍔部43fは、シールリング44と協働してラビリンスシールとして機能している。
シールプレート40は、係合部40eの内周面の一部分から回転軸17の径方向内側に突出する板状のデフレクター部40gを有している。シールプレート40には、係合部40eの内側であって、且つデフレクター部40gに対して回転軸17の径方向で反対側に位置する部分とモータ室20とを連通する第1排油路40kが形成されている。また、図3に示すように、モータハウジング12の底壁12aには、収容室34とモータ室20とを連通する第2排油路12kが形成されている。
図4に示すように、モータハウジング12の周壁12bの一部分には、オイルが流れるオイル供給流路51が形成されている。オイル供給流路51は、円孔状である。オイル供給流路51は、モータハウジング12の周壁12bの開口部12c側の端面から、例えば、ドリルによって穿孔されている。オイル供給流路51は、モータハウジング12の周壁12bの開口部12c側の端面から底壁12aに向けて回転軸17の軸方向に延びている。オイル供給流路51におけるモータハウジング12の周壁12bの開口部12c側の端面側の開口は、シールプレート40によって閉塞されている。オイル供給流路51におけるモータハウジング12の底壁12a側の端部は、貫通孔12hに対して回転軸17の径方向で重なる位置にある。
モータハウジング12の周壁12bには、第1パイプ取付孔12e及び第2パイプ取付孔12fが形成されている。第1パイプ取付孔12e及び第2パイプ取付孔12fは、円孔状である。第1パイプ取付孔12eの一端は、オイル供給流路51内におけるシールプレート40側の端部寄りに開口している。第1パイプ取付孔12eの他端は、モータハウジング12の周壁12bの内周面において、回転軸17の軸方向における電動モータ19と第1軸受31との間の空間に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。第2パイプ取付孔12fの一端は、オイル供給流路51内におけるモータハウジング12の底壁12a側の端部寄りに開口している。第2パイプ取付孔12fの他端は、モータハウジング12の周壁12bの内周面において、回転軸17の軸方向における電動モータ19と第2軸受32との間の空間に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。
モータハウジング12の周壁12bには、第1接続孔12m及び第2接続孔12nが形成されている。第1接続孔12m及び第2接続孔12nは、円孔状の雌ねじ孔である。第1接続孔12mは、モータハウジング12の周壁12bにおいて、第1パイプ取付孔12eに対して回転軸17の径方向で重なる位置に配置されている。第1接続孔12mの一端は、モータハウジング12の周壁12bの外周面に開口している。第1接続孔12mの他端は、オイル供給流路51内に開口している。第1接続孔12mは、回転軸17の径方向に延びている。第1接続孔12mの孔径は、第1パイプ取付孔12eの孔径よりも大きい。第2接続孔12nは、モータハウジング12の周壁12bにおいて、第2パイプ取付孔12fに対して回転軸17の径方向で重なる位置に配置されている。第2接続孔12nの一端は、モータハウジング12の周壁12bの外周面に開口している。第2接続孔12nの他端は、オイル供給流路51内に開口している。第2接続孔12nは、回転軸17の径方向に延びている。第2接続孔12nの孔径は、第2パイプ取付孔12fの孔径よりも大きい。
第1パイプ取付孔12eには、第1オイル供給パイプ55が取り付けられている。第1オイル供給パイプ55は、直線状に延びている。第1オイル供給パイプ55は、第1接続孔12m及びオイル供給流路51を通過するとともに第1パイプ取付孔12eに一端部が圧入されることにより、モータハウジング12の周壁12bに取り付けられている。第1オイル供給パイプ55の他端部は、第1パイプ取付孔12eを通過して、モータ室20内において、回転軸17の軸方向における電動モータ19と第1軸受31との間に突出している。よって、第1オイル供給パイプ55は、回転軸17の軸方向における電動モータ19とシールプレート40との間に配置されている。第1オイル供給パイプ55は、回転軸17の径方向に延びている。
第1オイル供給パイプ55は、第1供給路55aを有している。第1供給路55aは、第1オイル供給パイプ55の内部を第1オイル供給パイプ55の軸方向に延びる第1軸内通路551aと、第1軸内通路551aに連通するとともに第1軸受31の第1内輪31aと第1外輪31bとの間に向けてオイルを噴出する第1噴出孔552aと、を有している。第1軸内通路551aの一端部は、オイル供給流路51に連通している。よって、第1オイル供給パイプ55は、オイル供給流路51内おける回転軸17の軸方向の一端部寄りに連通するとともにオイル供給流路51からのオイルを第1軸受31に供給する。第1軸内通路551aは、回転軸17の径方向に延びている。第1噴出孔552aは、回転軸17の軸方向に延びている。第1噴出孔552aの一端は、第1軸内通路551aにおけるオイル供給流路51とは反対側の端部に連通している。第1噴出孔552aの他端は、第1オイル供給パイプ55の他端部の外周面に開口している。第1噴出孔552aは、回転軸17の軸方向で第1内輪31aと第1外輪31bとの間の一部分に対向している。第1噴出孔552aの流路断面積は、第1軸内通路551aの流路断面積よりも小さい。
第2パイプ取付孔12fには、第2オイル供給パイプ56が取り付けられている。第2オイル供給パイプ56は、直線状に延びている。第2オイル供給パイプ56は、第2接続孔12n及びオイル供給流路51を通過するとともに第2パイプ取付孔12fに一端部が圧入されることにより、モータハウジング12の周壁12bに取り付けられている。第2オイル供給パイプ56の他端部は、第2パイプ取付孔12fを通過して、モータ室20内において、回転軸17の軸方向における電動モータ19と第2軸受32との間に突出している。よって、第2オイル供給パイプ56は、回転軸17の軸方向における電動モータ19とモータハウジング12の底壁12aとの間に配置されている。第2オイル供給パイプ56は、回転軸17の径方向に延びている。
第2オイル供給パイプ56は、第2供給路56aを有している。第2供給路56aは、第2オイル供給パイプ56の内部を第2オイル供給パイプ56の軸方向に延びる第2軸内通路561aと、第2軸内通路561aに連通するとともに第2軸受32の第2内輪32aと第2外輪32bとの間に向けてオイルを噴出する第2噴出孔562aと、を有している。第2軸内通路561aの一端部は、オイル供給流路51に連通している。よって、第2オイル供給パイプ56は、オイル供給流路51内おける回転軸17の軸方向の他端部寄りに連通するとともにオイル供給流路51からのオイルを第2軸受32に供給する。第2軸内通路561aは、回転軸17の径方向に延びている。第2噴出孔562aは、回転軸17の軸方向に延びている。第2噴出孔562aの一端は、第2軸内通路561aにおけるオイル供給流路51とは反対側の端部に連通している。第2噴出孔562aの他端は、第2オイル供給パイプ56の他端部の外周面に開口している。第2噴出孔562aは、回転軸17の軸方向で第2内輪32aと第2外輪32bとの間の一部分に対向している。第2噴出孔562aの流路断面積は、第2軸内通路561aの流路断面積よりも小さい。
図4及び図5に示すように、モータハウジング12の周壁12bは、オイルが流れる第1油供給孔61を有している。第1油供給孔61は、円孔状である。第1油供給孔61は、周壁12bの内周面における回転軸17の径方向で第1コイルエンド23aに重なる位置に開口している。詳細には、第1油供給孔61は、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。第1油供給孔61は、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。本実施形態において、周壁12bには、第1油供給孔61が2つ形成されている。
2つの第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口位置は、電動過給機10が水平に置かれたときに、重力方向で同じ位置となるように周壁12bに形成されている。そして、本実施形態の電動過給機10は、2つの第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口位置が、重力方向で同じ位置となるようにエンジンルーム内に搭載されている。電動過給機10は、2つの第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が、回転軸17よりも重力方向の上側に位置するようにエンジンルーム内に搭載されている。
周壁12bにおける回転軸17の径方向で第1コイルエンド23aに重なる位置には、オイル供給流路51に対して直交するとともにオイル供給流路51に連通し、且つ回転軸17の径方向に対して交差する方向に延びる第1中継流路71が形成されている。第1中継流路71は、円孔状である。第1中継流路71は、回転軸17の径方向に対して直交する方向に延びている。第1中継流路71は、周壁12bの外周面から、例えば、ドリルによって穿孔されている。第1中継流路71における周壁12bの外周面側の開口は、閉塞部材71aによって閉塞されている。
図5に示すように、2つの第1油供給孔61は、第1中継流路71に連通している。2つの第1油供給孔61は、互いに平行に延びるとともに、第1中継流路71の延設方向に対して直交する方向であって、且つ回転軸17の軸方向に対して直交する方向に延びている。2つの第1油供給孔61は、周壁12bの外周面から、例えば、ドリルによって穿孔されている。したがって、2つの第1油供給孔61は、周壁12bの外周面から周壁12bの内周面に向けて真っ直ぐに延びて周壁12bを貫通する穿設孔である。2つの第1油供給孔61における周壁12bの外周面側の開口は、閉塞部材61aによって閉塞されている。
2つの第1油供給孔61のうちの一方は、第1中継流路71の途中に連通している。2つの第1油供給孔61のうちの他方は、第1中継流路71における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している。したがって、2つの第1油供給孔61には、オイル供給流路51からのオイルの一部が第1中継流路71を介して流れる。そして、2つの第1油供給孔61は、オイルを第1コイルエンド23aに供給する。本実施形態において、2つの第1油供給孔61の軸線L1同士の最短距離H1は、第1コイルエンド23aの外径R1に対して約1/6の長さに設定されている。
電動過給機10は、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、回転軸17の軸線L10に直交し、且つ重力方向に延びる垂線L20を挟んだ両側の一方に、2つの第1油供給孔61のうちの一方が配置され、垂線L20を挟んだ両側の他方に、2つの第1油供給孔61のうちの他方が配置されるように、エンジンルーム内に搭載されている。したがって、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が1つずつ配置されている。
図4及び図6に示すように、モータハウジング12の周壁12bは、オイルが流れる第2油供給孔62を有している。第2油供給孔62は、円孔状である。第2油供給孔62は、周壁12bの内周面における回転軸17の径方向で第2コイルエンド23bに重なる位置に開口している。詳細には、第2油供給孔62は、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。第2油供給孔62は、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。本実施形態において、周壁12bには、第2油供給孔62が2つ形成されている。したがって、周壁12bには、第1油供給孔61及び第2油供給孔62がそれぞれ2つずつ形成されている。
2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口位置は、電動過給機10が水平に置かれたときに、重力方向で同じ位置となるように周壁12bに形成されている。そして、本実施形態の電動過給機10は、2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口位置が、重力方向で同じ位置となるようにエンジンルーム内に搭載されている。電動過給機10は、2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が、回転軸17よりも重力方向の上側に位置するようにエンジンルーム内に搭載されている。
周壁12bにおける回転軸17の径方向で第2コイルエンド23bに重なる位置には、オイル供給流路51に対して直交するとともにオイル供給流路51に連通し、且つ回転軸17の径方向に対して交差する方向に延びる第2中継流路72が形成されている。第2中継流路72は、円孔状である。第2中継流路72は、回転軸17の径方向に対して直交する方向に延びている。第2中継流路72は、周壁12bの外周面から、例えば、ドリルによって穿孔されている。第2中継流路72における周壁12bの外周面に対する開口向きは、第1中継流路71における周壁12bの外周面に対する開口向きと同じである。第2中継流路72における周壁12bの外周面側の開口は、閉塞部材72aによって閉塞されている。
図6に示すように、2つの第2油供給孔62は、第2中継流路72に連通している。2つの第2油供給孔62は、互いに平行に延びるとともに、第2中継流路72の延設方向に対して直交する方向であって、且つ回転軸17の軸方向に対して直交する方向に延びている。2つの第2油供給孔62は、周壁12bの外周面から、例えば、ドリルによって穿孔されている。したがって、2つの第2油供給孔62は、周壁12bの外周面から周壁12bの内周面に向けて真っ直ぐに延びて周壁12bを貫通する穿設孔である。2つの第2油供給孔62における周壁12bの外周面側の開口は、閉塞部材62aによって閉塞されている。
2つの第2油供給孔62のうちの一方は、第2中継流路72の途中に連通している。2つの第2油供給孔62のうちの他方は、第2中継流路72における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している。したがって、2つの第2油供給孔62には、オイル供給流路51からのオイルの一部が第2中継流路72を介して流れる。そして、2つの第2油供給孔62は、オイルを第2コイルエンド23bに供給する。本実施形態において、2つの第2油供給孔62の軸線L2同士の最短距離H2は、第2コイルエンド23bの外径R2に対して約1/6の長さに設定されている。
電動過給機10は、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側の一方に、2つの第2油供給孔62のうちの一方が配置され、垂線L20を挟んだ両側の他方に、2つの第2油供給孔62のうちの他方が配置されるように、エンジンルーム内に搭載されている。したがって、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が1つずつ配置されている。
図4に示すように、第1接続孔12mには、油導入配管58が取り付けられている。油導入配管58内には、エンジンのオイルパンに貯留されたオイルの一部が流れる。そして、油導入配管58を流れるオイルがオイル供給流路51内に供給される。なお、第2接続孔12nには、閉塞部材59が取り付けられている。閉塞部材59は、第2オイル供給パイプ56における第2パイプ取付孔12fに対する取り付けが行われた後に、第2接続孔12nに取り付けられる。
図1に示すように、モータハウジング12の周壁12bにおけるオイル供給流路51とは反対側に位置する部分には、モータ室20内のオイルをハウジング11外へ排出する排出通路20kが形成されている。本実施形態の電動過給機10は、オイル供給流路51が回転軸17よりも重力方向の上側に位置するとともに、排出通路20k及び第2排油路12kが回転軸17よりも重力方向の下側に位置するようにエンジンルーム内に搭載されている。なお、図2に示すように、シールプレート40は、デフレクター部40gが回転軸17の径方向でオイル供給流路51寄りに位置するとともに、第1排油路40kが回転軸17の径方向で排出通路20k寄りに位置するように、モータハウジング12に取り付けられている。したがって、デフレクター部40gは、回転軸17よりも重力方向の上側に位置するとともに、第1排油路40kは、回転軸17よりも重力方向の下側に位置している。
図1に示すように、第1排油路40k及び排出通路20kは、第1軸受31に供給されたオイルをハウジング11外へ排出する。また、第2排油路12k及び排出通路20kは、第2軸受32に供給されたオイルをハウジング11外へ排出する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図4に示すように、油導入配管58からオイル供給流路51に供給され、オイル供給流路51に充填されたオイルの一部は、第1オイル供給パイプ55の第1供給路55a及び第2オイル供給パイプ56の第2供給路56aにそれぞれ流入する。第1供給路55a及び第2供給路56aにそれぞれ流入したオイルは、第1軸内通路551a及び第2軸内通路561aをそれぞれ通過する。
図4に示すように、油導入配管58からオイル供給流路51に供給され、オイル供給流路51に充填されたオイルの一部は、第1オイル供給パイプ55の第1供給路55a及び第2オイル供給パイプ56の第2供給路56aにそれぞれ流入する。第1供給路55a及び第2供給路56aにそれぞれ流入したオイルは、第1軸内通路551a及び第2軸内通路561aをそれぞれ通過する。
第1軸内通路551aを通過したオイルは、第1噴出孔552aから第1内輪31aと第1外輪31bとの間に向けて噴出される。このとき、第1噴出孔552aの流路断面積が、第1軸内通路551aの流路断面積よりも小さいため、オイルは、第1噴出孔552aを通過する際に絞られて第1内輪31aと第1外輪31bとの間に向けて勢い良く第1噴出孔552aから噴出される。これにより、第1内輪31aと第1外輪31bとの間にオイルが効率良く供給され、第1外輪31bと各第1転動体31cとの間の摺動性、及び第1内輪31aと各第1転動体31cとの間の摺動性が良好なものとなる。
図2に示すように、第1内輪31aと第1外輪31bとの間を通過したオイルは、デフレクター部40gに衝突するとともにデフレクター部40gによってオイルの流れが第1排油路40kに向けて案内され、係合部40eの内側から第1排油路40kに向けて流れる。そして、オイルは、第1排油路40kを通過してモータ室20内に流出し、排出通路20kを介してハウジング11外へ排出され、エンジンのオイルパンに還流される。
図3に示すように、第2軸内通路561aを通過したオイルは、第2噴出孔562aから第2内輪32aと第2外輪32bとの間に向けて噴出される。このとき、第2噴出孔562aの流路断面積が、第2軸内通路561aの流路断面積よりも小さいため、オイルは、第2噴出孔562aを通過する際に絞られて第2内輪32aと第2外輪32bとの間に向けて勢い良く第2噴出孔562aから噴出される。これにより、第2内輪32aと第2外輪32bとの間にオイルが効率良く供給され、第2外輪32bと各第2転動体32cとの間の摺動性、及び第2内輪32aと各第2転動体32cとの間の摺動性が良好なものとなる。
第2内輪32aと第2外輪32bとの間を通過したオイルは、収容室34に流れ込むとともに、収容室34から第2排油路12kに流れ込む。そして、オイルは、第2排油路12kを通過してモータ室20内に流出し、排出通路20kを介してハウジング11外へ排出され、エンジンのオイルパンに還流される。
図4及び図5に示すように、オイル供給流路51に充填されたオイルの一部は、第1中継流路71を介して2つの第1油供給孔61に流れ込み、各第1油供給孔61を通過する。そして、各第1油供給孔61から流出したオイルは、図5において矢印Y1に示すように、第1コイルエンド23aの外周面に対して回転軸17の周方向に流れるとともに、図4において矢印Y11に示すように、第1コイルエンド23aの外周面に対して回転軸17の軸方向に流れながら第1コイルエンド23aに供給される。
図4及び図6に示すように、オイル供給流路51に充填されたオイルの一部は、第2中継流路72を介して2つの第2油供給孔62に流れ込み、各第2油供給孔62を通過する。そして、各第2油供給孔62から流出したオイルは、図6において矢印Y2に示すように、第2コイルエンド23bの外周面に対して回転軸17の周方向に流れるとともに、図4において矢印Y12に示すように、第2コイルエンド23bの外周面に対して回転軸17の軸方向に流れながら第2コイルエンド23bに供給される。
これにより、第1コイルエンド23a及び第2コイルエンド23bが冷却され、結果として、電動モータ19のコイル23が冷却される。第1コイルエンド23a及び第2コイルエンド23bの冷却に寄与したオイルは、排出通路20kを介してハウジング11外へ排出され、エンジンのオイルパンに還流される。
図7(a)及び図7(b)に示すように、自動車の姿勢の変化によって、電動過給機10全体が、回転軸17の軸線L10に平行に延びる仮想直線L11を回動中心として回動するように傾く場合がある。ここでは、電動過給機10が水平に置かれている状態から、仮想直線L11を回動中心として回動した場合を考える。
電動過給機10の回動方向は、例えば、2つの第1油供給孔61のうち、第1中継流路71の途中に連通している第1油供給孔61が、第1中継流路71における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している第1油供給孔61に向けて移動する方向であるとする。なお、電動過給機10の回動方向は、特に限定されるものではなく、例えば、2つの第1油供給孔61のうち、第1中継流路71における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している第1油供給孔61が、第1中継流路71の途中に連通している第1油供給孔61に向けて移動する方向であってもよい。
また、電動過給機10が水平に置かれている状態からの仮想直線L11を回動中心とした電動過給機10の回動角度θ1は30度であるとする。なお、自動車の姿勢の変化によって、電動過給機10が水平に置かれている状態から最も傾いたと想定される電動過給機10の回動角度θ1は±30度である。
このとき、例えば、周壁12bに第1油供給孔61が1つだけしか形成されていない場合、第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れてしまう場合がある。また、例えば、周壁12bに第2油供給孔62が1つだけしか形成されていない場合、第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れてしまう場合がある。
そこで、第1油供給孔61を、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに2つ形成した。このため、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第1油供給孔61が1つだけの場合に比べると、2つの第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。具体的には、2つの第1油供給孔61のうち、第1中継流路71における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルは、図7(a)において矢印Y21で示すように、回転軸17の周方向の一方に偏って流れ易い。一方、2つの第1油供給孔61のうち、第1中継流路71の途中に連通している第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルは、図7(a)において矢印Y31で示すように、回転軸17の周方向の両側に流れるようになっている。
また、第2油供給孔62を、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに2つ形成した。このため、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第2油供給孔62が1つだけの場合に比べると、2つの第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。具体的には、2つの第2油供給孔62のうち、第2中継流路72における周壁12bの外周面側の開口とは反対側の端部に連通している第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルは、図7(b)において矢印Y22で示すように、回転軸17の周方向の一方に偏って流れ易い。一方、2つの第2油供給孔62のうち、第2中継流路72の途中に連通している第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルは、図7(b)において矢印Y32で示すように、回転軸17の周方向の両側に流れるようになっている。
また、自動車の姿勢の変化によって、電動過給機10全体が、例えば、コンプレッサハウジング13側が重力方向下側に変位するとともにカバー15側が重力方向上側に変位するように傾く場合がある。このとき、各第1油供給孔61は、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。したがって、例えば、各第1油供給孔61が、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している場合に比べると、各第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の軸方向の一方に偏って流れ難くなる。
また、各第2油供給孔62は、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。したがって、例えば、各第2油供給孔62が、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している場合に比べると、各第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の軸方向の一方に偏って流れ難くなる。
したがって、電動過給機10全体が傾いたとしても、2つの第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに供給されるオイルによって第1コイルエンド23a全体が均等に冷却され易くなるとともに、2つの第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに供給されるオイルによって第2コイルエンド23b全体が均等に冷却され易くなる。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第1油供給孔61は、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。第2油供給孔62は、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。これによれば、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第1油供給孔61が1つだけの場合に比べると、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第2油供給孔62が1つだけの場合に比べると、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。したがって、電動過給機10全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに供給されるオイルによって第1コイルエンド23a全体が均等に冷却され易くなるとともに、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに供給されるオイルによって第2コイルエンド23b全体が均等に冷却され易くなる。その結果、電動モータ19のコイル23を効率良く冷却することができる。
(1)第1油供給孔61は、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。第2油供給孔62は、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17の周方向に並んで配置された状態で周壁12bに複数形成されている。これによれば、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第1油供給孔61が1つだけの場合に比べると、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、例えば、電動過給機10全体が傾いたとしても、周壁12bに形成されている第2油供給孔62が1つだけの場合に比べると、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。したがって、電動過給機10全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに供給されるオイルによって第1コイルエンド23a全体が均等に冷却され易くなるとともに、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに供給されるオイルによって第2コイルエンド23b全体が均等に冷却され易くなる。その結果、電動モータ19のコイル23を効率良く冷却することができる。
(2)周壁12bには、回転軸17の軸方向に延びるとともにオイルが流れるオイル供給流路51が形成されており、複数の第1油供給孔61及び複数の第2油供給孔62には、オイル供給流路51からのオイルが流れる。これによれば、オイル供給流路51を流れるオイルが複数の第1油供給孔61及び複数の第2油供給孔62にそれぞれ供給されるため、複数の第1油供給孔61にオイルを供給するための流路と、複数の第2油供給孔62にオイルを供給するための流路とを周壁12bに別々に形成する必要が無い。したがって、周壁12bの構成を簡素化させることができる。
(3)複数の第1油供給孔61は、第1中継流路71に連通しており、複数の第2油供給孔62は、第2中継流路72に連通している。これによれば、オイル供給流路51を流れるオイルの一部が、第1中継流路71を介して複数の第1油供給孔61に流れ、オイル供給流路51を流れるオイルの一部が、第2中継流路72を介して複数の第2油供給孔62に流れる。したがって、例えば、複数の第1油供給孔61をオイル供給流路51に直接連通させたり、複数の第2油供給孔62をオイル供給流路51に直接連通させたりする場合に比べると、複数の第1油供給孔61及び複数の第2油供給孔62における周壁12bに対する穿設作業を容易なものとすることができる。
(4)複数の第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口、及び複数の第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口は、回転軸17よりも重力方向の上側に位置している。これによれば、電動過給機10全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに供給されるオイルによって第1コイルエンド23a全体が均等に冷却され易くなるとともに、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに供給されるオイルによって第2コイルエンド23b全体が均等に冷却され易くなる。その結果、電動モータ19のコイル23を効率良く冷却することができる。
(5)周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が1つずつ配置されている。また、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が1つずつ配置されている。例えば、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側の一方に、全ての第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が配置されている場合を考える。この場合に比べると、電動過給機10全体が傾いたとしても、複数の第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。また、例えば、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側の一方に、全ての第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が配置されている場合を考える。この場合に比べると、電動過給機10全体が傾いたとしても、複数の第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の周方向の一方に偏って流れ難くなる。
(6)周壁12bには、第1油供給孔61及び第2油供給孔62がそれぞれ2つずつ形成されている。これによれば、周壁12bに形成される第1油供給孔61及び第2油供給孔62の数が極力少ない構成で、第1コイルエンド23a及び第2コイルエンド23bにオイルを効率良く供給することができる。
(7)第1油供給孔61及び第2油供給孔62は、周壁12bの外周面から周壁12bの内周面に向けて真っ直ぐに延びて周壁12bを貫通する穿設孔である。これによれば、例えば、周壁12bの外周面から、ドリルによって穿設するだけで、周壁12bに第1油供給孔61及び第2油供給孔62を穿孔することができる。したがって、電動過給機10に第1油供給孔61及び第2油供給孔62を設けるために、例えば、モータハウジング12とは別の部材を追加する必要が無い。また、第1油供給孔61及び第2油供給孔62をモータハウジング12に形成するために、例えば、中子を用いてモータハウジング12を成形することによって、モータハウジング12の形状が複雑化してしまうことが無い。
(8)各第1油供給孔61は、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。各第2油供給孔62は、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の中央部分に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している。これによれば、例えば、各第1油供給孔61が、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している場合に比べると、各第1油供給孔61から第1コイルエンド23aに向けて流れるオイルが回転軸17の軸方向の一方に偏って流れ難くなる。また、例えば、各第2油供給孔62が、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口している場合に比べると、各第2油供給孔62から第2コイルエンド23bに向けて流れるオイルが回転軸17の軸方向の一方に偏って流れ難くなる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 実施形態において、電動過給機10は、複数の第1油供給孔61にオイルを供給するための流路と、複数の第2油供給孔62にオイルを供給するための流路とが周壁12bに別々に形成されている構成であってもよい。
○ 実施形態において、電動過給機10は、例えば、複数の第1油供給孔61がオイル供給流路51に直接連通している構成であってもよい。
○ 実施形態において、電動過給機10は、例えば、複数の第2油供給孔62がオイル供給流路51に直接連通している構成であってもよい。
○ 実施形態において、電動過給機10は、例えば、複数の第2油供給孔62がオイル供給流路51に直接連通している構成であってもよい。
○ 実施形態において、電動過給機10は、オイル供給流路51、複数の第1油供給孔61、複数の第2油供給孔62、第1中継流路71、及び第2中継流路72を有する流路形成部材がモータハウジング12の周壁12bに着脱可能な構成であってもよい。この場合、流路形成部材は、モータハウジング12の周壁12bに取り付けられることにより、ハウジング11の周壁の一部を構成する。
○ 実施形態において、2つの第1油供給孔61の軸線L1同士の最短距離H1は、第1コイルエンド23aの外径R1に対して約1/6の長さに設定されていたが、2つの第1油供給孔61における回転軸17の周方向の間隔は、特に限定されるものではない。したがって、例えば、2つの第1油供給孔61のうちの一方における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17よりも重力方向上側に位置しており、2つの第1油供給孔61のうちの他方における第1コイルエンド23a側の開口が回転軸17よりも重力方向下側に位置していてもよい。
○ 実施形態において、2つの第2油供給孔62の軸線L2同士の最短距離H2は、第2コイルエンド23bの外径R2に対して約1/6の長さに設定されていたが、2つの第2油供給孔62における回転軸17の周方向の間隔は、特に限定されるものではない。したがって、例えば、2つの第2油供給孔62のうちの一方における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17よりも重力方向上側に位置しており、2つの第2油供給孔62のうちの他方における第2コイルエンド23b側の開口が回転軸17よりも重力方向下側に位置していてもよい。
○ 実施形態において、周壁12bに、第1油供給孔61及び第2油供給孔62がそれぞれ3つ以上形成されていてもよい。この場合であっても、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が少なくとも1つずつ配置されているのが好ましい。また、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が少なくとも1つずつ配置されているのが好ましい。
○ 実施形態において、オイル供給流路51は、モータハウジング12の底壁12aの外面から、例えば、ドリルによって穿孔されることにより形成されていてもよい。この場合、オイル供給流路51におけるモータハウジング12の底壁12a側の開口は、閉塞部材によって閉塞される。
○ 実施形態において、オイル供給流路51、複数の第1油供給孔61、複数の第2油供給孔62、第1中継流路71、及び第2中継流路72それぞれの孔の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、四角孔状であってもよい。
○ 実施形態において、第1中継流路71が、回転軸17の径方向に対して斜交する方向に延びていてもよい。要は、第1中継流路71は、オイル供給流路51に対して直交するとともにオイル供給流路51に連通し、且つ回転軸17の径方向に対して交差する方向に延びていればよい。
○ 実施形態において、第2中継流路72が、回転軸17の径方向に対して斜交する方向に延びていてもよい。要は、第2中継流路72は、オイル供給流路51に対して直交するとともにオイル供給流路51に連通し、且つ回転軸17の径方向に対して交差する方向に延びていればよい。
○ 実施形態において、各第1油供給孔61が、周壁12bの内周面において、第1コイルエンド23aにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口していてもよい。
○ 実施形態において、各第2油供給孔62が、周壁12bの内周面において、第2コイルエンド23bにおける回転軸17の軸方向の端部に対して回転軸17の径方向で重なる位置に開口していてもよい。
○ 実施形態において、2つの第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口それぞれが、回転軸17の軸方向で互いにずれた位置に配置されていてもよい。
○ 実施形態において、2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口それぞれが、回転軸17の軸方向で互いにずれた位置に配置されていてもよい。
○ 実施形態において、2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口それぞれが、回転軸17の軸方向で互いにずれた位置に配置されていてもよい。
○ 実施形態において、2つの第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口位置が重力方向で互いにずれており、2つの第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口位置が重力方向で互いにずれた状態で、電動過給機10がエンジンルーム内に搭載されていてもよい。すなわち、電動過給機10が傾いた状態でエンジンルーム内に搭載されていてもよい。この場合であっても、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第1油供給孔61における第1コイルエンド23a側の開口が1つずつ配置されているのが好ましい。また、周壁12bを回転軸17の軸方向から見たときに、垂線L20を挟んだ両側に、第2油供給孔62における第2コイルエンド23b側の開口が1つずつ配置されているのが好ましい。
○ 実施形態において、電動過給機10は、自動車のエンジンルームに搭載されていたが、これに限らず、電動過給機10が搭載される搭載対象は特に限定されるものではない。
10…電動過給機、11…ハウジング、12b…周壁、17…回転軸、18…インペラ、19…電動モータ、21…ステータ、21a…ステータコア、23…コイル、23a…第1コイルエンド、23b…第2コイルエンド、51…オイル供給流路、61…第1油供給孔、62…第2油供給孔、71…第1中継流路、72…第2中継流路。
Claims (7)
- 筒状の周壁を有するハウジングと、
前記ハウジング内に収容される回転軸と、
前記回転軸の軸方向の端部に連結されるインペラと、
前記ハウジング内に収容されるとともに前記回転軸を回転させる電動モータと、を備え、
前記電動モータは、コイルが巻回されたステータを備え、
前記ステータは、筒状のステータコアと、前記コイルの一部であるとともに前記ステータコアにおける前記回転軸の軸方向に位置する両端面からそれぞれ突出する第1コイルエンド及び第2コイルエンドと、を有する電動過給機であって、
前記周壁は、
前記周壁の内周面における前記回転軸の径方向で前記第1コイルエンドに重なる位置に開口するとともにオイルが流れる第1油供給孔と、
前記周壁の内周面における前記回転軸の径方向で前記第2コイルエンドに重なる位置に開口するとともにオイルが流れる第2油供給孔と、を有し、
前記第1油供給孔は、前記第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口が前記回転軸の周方向に並んで配置された状態で前記周壁に複数形成され、
前記第2油供給孔は、前記第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口が前記回転軸の周方向に並んで配置された状態で前記周壁に複数形成されていることを特徴とする電動過給機。 - 前記周壁には、前記回転軸の軸方向に延びるとともにオイルが流れるオイル供給流路が形成されており、
前記複数の第1油供給孔及び前記複数の第2油供給孔には、前記オイル供給流路からのオイルが流れることを特徴とする請求項1に記載の電動過給機。 - 前記周壁における前記回転軸の径方向で前記第1コイルエンドに重なる位置には、前記オイル供給流路に対して直交するとともに前記オイル供給流路に連通し、且つ前記回転軸の径方向に対して交差する方向に延びる第1中継流路が形成されており、
前記周壁における前記回転軸の径方向で前記第2コイルエンドに重なる位置には、前記オイル供給流路に対して直交するとともに前記オイル供給流路に連通し、且つ前記回転軸の径方向に対して交差する方向に延びる第2中継流路が形成されており、
前記複数の第1油供給孔は、前記第1中継流路に連通しており、
前記複数の第2油供給孔は、前記第2中継流路に連通していることを特徴とする請求項2に記載の電動過給機。 - 前記複数の第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口、及び前記複数の第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口は、前記回転軸よりも重力方向の上側に位置していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動過給機。
- 前記周壁を前記回転軸の軸方向から見たときに、前記回転軸の軸線に直交し、且つ重力方向に延びる垂線を挟んだ両側に、前記第1油供給孔における前記第1コイルエンド側の開口が少なくとも1つずつ配置されており、
前記周壁を前記回転軸の軸方向から見たときに、前記垂線を挟んだ両側に、前記第2油供給孔における前記第2コイルエンド側の開口が少なくとも1つずつ配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動過給機。 - 前記周壁には、前記第1油供給孔及び前記第2油供給孔がそれぞれ2つずつ形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の電動過給機。
- 前記第1油供給孔及び前記第2油供給孔は、前記周壁の外周面から前記周壁の内周面に向けて真っ直ぐに延びて前記周壁を貫通する穿設孔であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動過給機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019109552A JP2020200811A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 電動過給機 |
US16/892,744 US20200392971A1 (en) | 2019-06-12 | 2020-06-04 | Electric supercharger |
DE102020115403.8A DE102020115403A1 (de) | 2019-06-12 | 2020-06-10 | Elektrischer Lader |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019109552A JP2020200811A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 電動過給機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020200811A true JP2020200811A (ja) | 2020-12-17 |
Family
ID=73547245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019109552A Withdrawn JP2020200811A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 電動過給機 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20200392971A1 (ja) |
JP (1) | JP2020200811A (ja) |
DE (1) | DE102020115403A1 (ja) |
-
2019
- 2019-06-12 JP JP2019109552A patent/JP2020200811A/ja not_active Withdrawn
-
2020
- 2020-06-04 US US16/892,744 patent/US20200392971A1/en not_active Abandoned
- 2020-06-10 DE DE102020115403.8A patent/DE102020115403A1/de not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20200392971A1 (en) | 2020-12-17 |
DE102020115403A1 (de) | 2020-12-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6269728B2 (ja) | 電動式ターボ機械 | |
JP6582130B2 (ja) | スクロール式流体機械 | |
JP2002227779A (ja) | スクロール流体機械 | |
JP5271679B2 (ja) | スクロール型圧縮機 | |
JP2020056321A (ja) | 遠心圧縮機 | |
JP6349411B2 (ja) | スクロール式流体機械およびそのメンテナンス方法 | |
JPWO2019021696A1 (ja) | モータ | |
JP6931783B2 (ja) | 遠心圧縮機及びメカニカルシール | |
WO2018207550A1 (ja) | 電動過給機 | |
JP2020090898A (ja) | 電動過給機 | |
JP2020200811A (ja) | 電動過給機 | |
WO2017029852A1 (ja) | 立型軸受装置 | |
JP2020148144A (ja) | 電動過給機 | |
JP6050919B1 (ja) | 立型軸受装置 | |
JP6914881B2 (ja) | 遠心圧縮機及びメカニカルシール | |
JP2022106499A (ja) | 電動過給機 | |
JP6914880B2 (ja) | 遠心圧縮機及びメカニカルシール | |
CN102042230B (zh) | 涡旋式压缩机润滑系统 | |
JP2021156190A (ja) | 遠心圧縮機 | |
WO2012046444A1 (ja) | 偏心旋回駆動装置 | |
JP2021042687A (ja) | 横置型電動圧縮機 | |
JP2020084895A (ja) | 電動過給機 | |
JP6917332B2 (ja) | 遠心圧縮機及びメカニカルシール | |
JP2018168830A (ja) | 遠心圧縮機 | |
JP2021173162A (ja) | 燃料電池車用ポンプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210917 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20220321 |