JP2020200661A - 手摺養生用テープ及び手摺養生用テープロール - Google Patents

手摺養生用テープ及び手摺養生用テープロール Download PDF

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Abstract

【課題】手摺が腐食に対して弱い素材で構成されている場合でも、手摺が腐食してしまうことを防止することができる手摺養生用テープと、当該テープを利用した手摺養生用テープロールを提供する。【解決手段】耐水性及び透湿性を有するテープ基材から構成される手摺養生用テープであり、当該テープは、テープ基材の一方の面に防錆剤を含有する粘着剤層を備える手摺養生用テープである。【選択図】図1

Description

本発明は、手摺の養生に使用するテープ、及び当該テープを巻回して構成されるテープロールに関する。
特許文献1及び特許文献2には、建築物の塗装や改修等に際して使用される手摺用の養生テープが記載されている。
特許文献1には、テープ基材の裏面に線状の粘着剤層を3条設けた手摺用の養生テープが記載されている。テープ基材は、ポリエチレンのフラットヤーンクロスに対して、黒色顔料を配合したポリエチレンをラミネートして構成されている。また他の例として、テープ基材を、黒色の含浸剤で目止め処理を施したポリエステル不織布で構成することが記載されている。
特許文献2には、テープ基材の裏面に線状の粘着剤層を2条設けた手摺用の養生テープが記載されている。テープ基材は、特許文献1と同様に、ポリエチレンのフラットヤーンクロスに対して、黒色顔料を配合したポリエチレンをラミネートして構成されている。また他の例として、特許文献1と同様に、テープ基材を、黒色の含浸剤で目止め処理を施したポリエステル不織布で構成することが記載されている。
また、特許文献3には、粘着剤に防錆剤を配合した粘着剤層を備える粘着テープが記載されている。
特開2018−178445号公報 特開2018−39901号公報 実開平4−114538号公報
特許文献1及び特許文献2は、共に施工時の作業性に優れるものである。しかしながら、手摺が腐食に対して弱い素材で構成されている場合は、長期間にわたって手摺とテープが接触した状態が続くと、手摺が腐食してしまう場合があった。
特許文献3の粘着テープは、粘着材層に防錆剤を配合しているため、一定の防錆効果が期待される。しかしながら、実施例に係るテープでは、基材がポリエステルフィルムから構成されているため、基材の透湿性が不十分である。テープと貼着対象物である手摺との間に雨水等の水分が侵入すると、手摺が腐食する可能性がある。
本発明は、手摺が腐食に対して弱い素材で構成されている場合でも、手摺が腐食してしまうことを防止することができる手摺養生用テープと、当該テープを利用した手摺養生用テープロールを提供することを目的とする。
透湿性を有するテープ基材から構成される手摺養生用テープであり、テープ基材は、合成樹脂で目止めが施された織布、不織布、又は紙で構成されており、当該テープは、テープ基材の一方の面に防錆剤を含有する粘着剤層を備える手摺養生用テープにより、上記の課題を解決する。
また、手摺養生用テープを巻回した手摺養生用テープロールによって、上記の課題を解決する。
上記の手摺養生用テープ、及び手摺養生用テープロールにおいては、JIS L 1092により求めた前記テープ基材の耐水度が50mmAq以上となるようにすることが好ましい。
上記の手摺養生用テープ、及び手摺養生用テープロールにおいては、JIS K 7129により求めた前記テープ基材の透湿度は30g/m・day以上とすることが好ましい。
上記の手摺養生用テープ、及び手摺養生用テープロールにおいては、JIS Z 0237により求めた粘着力が0.1〜5.0N/cmであり、前記粘着剤層は、再剥離性を示すものとすることが好ましい。
上記の手摺養生用テープ、及び手摺養生用テープロールにおいては、テープ基材は、JIS K 6240により求めたガラス転移温度が+10℃以下の合成樹脂で目止めが施されているものとすることが好ましい。
上記の手摺養生用テープ、及び手摺養生用テープロールにおいては、JIS Z 0237により求めたテープの引張強度が38N/1.5cm以上であることが好ましい。
本発明によれば、手摺が腐食に対して弱い素材で構成されている場合でも、手摺が腐食してしまうことを防止することができる手摺養生用テープと、当該テープを利用した手摺養生用テープロールを提供することができる。
手摺養生用テープの一実施形態を示す断面図である。 手摺養生用テープの他の実施形態を示す断面図である。 図2の手摺養生用テープを巻回して構成した手摺養生用テープロールの一実施形態を示す斜視図である。 手摺に対して図2の手摺養生用テープを貼着した状態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。
本発明は、透湿性を有するテープ基材から構成される手擦養生用テープ(以下、単にテープと称することがある。)であり、テープ基材は、合成樹脂で目止めが施された織布、不織布、又は紙で構成される。当該テープは、テープ基材の一方の面に防錆剤を含有する粘着剤層を備える。
手摺養生用テープの一方の面には、防錆剤を含有する粘着剤層が配される。粘着剤層の形状は特に限定されない。例えば、図1に示したように、テープ基材11の一方の面の全体に防錆剤を含有する粘着剤層12を設けた手摺養生用テープ1としてもよい。また、図2に示したように、テープ基材21の一方の面の一部に防錆剤を含有する粘着剤層22を設けた手すり養生テープとしてもよい。
図2に示した手擦養生テープ2では、テープ2の繰り出し方向に沿って延在する複数の帯状の粘着剤層22を有する。複数の粘着剤層のうち第1粘着剤層221は、テープ2の一端部に摘まみ代23を空けて配置される。複数の粘着剤層のうち第2粘着剤層222は、テープの他端部に摘まみ代23を空けて配置される。複数の粘着剤層のうち第3粘着剤層223は、テープの中ほどに配置される。
図1の手摺養生用テープ1は、一方の面の全体に設けられた粘着剤層12を手摺に貼着して使用される。図2の手摺養生用テープ2は、図3に示したように、手摺4の一端部における裏側に第1粘着剤層221を貼着し、手摺4の他端部における裏側に第2粘着剤層222を貼着し、手摺4の表側の幅方向における中ほどに第2粘着剤層223を貼着することにより、手摺養生用テープ2を手摺4に対して固定する。手摺養生用テープ2を手摺4から剥がす際には、摘み代23を摘まんで、剥がすことができる。
図1又は図2に示した手摺養生用テープ1又は2は、図4に示したように、テープをロール状に巻回することによって、手摺養生用テープロール5とすることができる。この場合、図3に示したように、テープロール5の外周面に粘着剤層22が露出するように巻回し、粘着剤層22が設けられる面とは反対側の他方の面に対して剥離層を設けるようにしてもよい。粘着剤層22の上には、離型紙(図示略)を積層するようにしてもよい。
手摺養生用テープは、織布、不織布、又は紙で構成されるテープ基材を合成樹脂で目止めしているため、テープとテープが貼着されている手摺との間に雨水などの水分が自由に侵入することが制限される。手摺養生用テープは、織布、不織布、又は紙で構成されるテープ基材を合成樹脂で目止めしているにすぎないので、テープとテープが貼着されている手摺との間に雨水が侵入した際には、蒸発によって侵入した水分が大気中に拡散される。粘着剤層は、防錆剤を含有しているため、水分が蒸発により拡散するまでの間に手摺が腐食することを防止することができる。
テープ基材には、織布、不織布、又は紙で構成し、これを合成樹脂で目止めする。織布、不織布、又は紙からなる基材は、微細な孔を有するため、水分の蒸発が許容される。そして、微細な穴が合成樹脂により目止めされているので、テープに液滴が接触した際に液滴が完全に自由にテープを通過することが防止される。
上記の紙としては、例えば、薄葉紙、クラフト紙、上質紙、リンター紙、バライタ紙、硫酸紙、和紙などを使用することができる。上記の不織布としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、硝子などの繊維からなる不織布を使用することができる。上記の織布としては、例えば、スフ糸、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、硝子などの繊維又はフラットヤーンなどからなる織布を使用することができる。
テープ基材に目止めを施す際に使用する合成樹脂は、水や紫外線によって短期間で劣化せず、テープ基材の透湿性を維持しつつ、液滴の自由な侵入を制限することができるものであればよい。そのような合成樹脂としては、例えば、アクリル系、ブタジエン系(SBR、MBR、又はNBRなど)、イソプレン系(NR、IRなど)などのポリマーが挙げられる。これらのポリマーをテープ基材に適用する際には、例えば、ポリマーを任意の溶媒に懸濁した懸濁液を使用することができる。このようなポリマーの懸濁液を、テープ基材に対して、例えば、塗布したり、含侵したりすればよい。
テープ基材に目止めを施す際に使用する合成樹脂は、JIS K 6240により求めたガラス転移温度が+10℃以下のものを使用することが好ましい。合成樹脂のガラス転移温度の下限値は、特に限定されないが、例えば、−75℃以上とすることができる。目止めを施す際に使用する合成樹脂のガラス相転移温度が上記のようなものを使用することによって、テープに柔軟性を付与することができる。これにより、被着体が凹凸状である場合などに、被着体に対するテープの追従性を向上させることができる。
テープ基材は、エンボスなどの凹凸に富む形状ではなく、平坦な形状とすることが好ましい。テープ基材は、紫外線の透過率を減少させる目的で着色されているものとすることが好ましい。テープ基材は、例えば、日射透過率が30%以下のものとすることが好ましい。日射透過率は、島津製作所製の分光光度計(UV-3100PC)で測定される波長300nmから2500nmの光の透過率のことである。日射透過率の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.1%以上にすることができる。
粘着剤層は、粘着剤を含有する層である。粘着剤層には、ベースポリマーを含有させる。粘着剤層には、ベースポリマーに加えて、粘着性付与樹脂、可塑剤、適宜の溶媒を含有させることができる。
上記のベースポリマーとしては、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、又はシリコーン系等の高分子材料が挙げられる。
上記の粘着性付与樹脂としては、特に限定されないが、例えば、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール系樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、脂肪族合成石油系樹脂、芳香族合成石油系樹脂、脂環族合成石油系樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、スチレン系樹脂、又はジシクロペンタジエン樹脂等などが挙げられる。
粘着剤には、可塑剤を含有させてもよい。可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、プロセスオイル、液状ポリブタジエン、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン、液状テルペン系樹脂、液状テルペンフエノール系樹脂、液状ロジン系樹脂、液状石油系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状クマロン−インデン樹脂、液状キシレン樹脂、液状スチレン樹脂、流動パラフィン、塩化パラフィン、パラフィンワックス、エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー、ホワイトオイル、ペトロラタム、石油スルホン酸塩、ギルソナイト、石油アスファルト、フタル酸エステル誘導体、イソフタル酸誘導体、テトラヒドロフタ ル酸誘導体、アジピン酸誘導体、アゼライン酸誘導体、セバシン酸誘導体、ドデカン−2−酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体、トリメリット酸誘導体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘導体、ステアリン酸誘導体、その他脂肪酸誘導体、スルホン酸誘導体、リン酸誘導体、グルタール酸誘導体、その他のモノエステル系可塑剤、グリコール誘導体、グリセリン誘導体、パラフィン誘導体、エポキシ誘導体、重合形可塑剤、動植物油脂系可塑剤などが挙げられる。
ベースポリマーに対して、粘着付与樹脂、又は可塑剤を配合する場合、ベースポリマー100質量部に対して、粘着付与樹脂、又は可塑剤を、それぞれ、5〜100質量部の範囲で添加することができる。
粘着剤は、上記のベースポリマーを水に懸濁させたエマルションを好適に使用することができる。このような粘着剤は、水性であるため、臭気や周辺環境への影響が比較的に小さく、好ましい。
また、粘着剤に添加する防錆剤としては、水溶性の防錆剤、油溶性の防錆剤、又は気化性の防錆剤を使用することができる。防錆剤は、水溶性のものを使用することが好ましい。水溶性の防錆剤は、水分散型粘着剤に混合しやすく、侵入した雨水に溶出して手摺り表面を保護する機能を持たせることができる。また、水溶性の防錆剤は、ベースポリマーを水に懸濁させたエマルションを含有する粘着剤と分離しないし、粘着剤の機能に影響を及ぼしにくく、好適に使用することができる。
防錆剤の配合量は特に限定さないが、例えば、基材に塗布される粘着剤100重量部に対して、1〜10重量部の防錆剤を配合することができる。
水溶性の防錆剤としては、例えば、クロム酸塩、モリブテン酸塩、亜硝酸塩などの無機酸塩;又は脂肪酸塩、りん酸エステル塩、アミン酸塩など有機酸塩を含む防錆剤が挙げられる。
油溶性の防錆剤としては、有機りん酸エステル、又は有機酸アミン塩などの防錆剤が挙げられる。
気化性防錆材としては、脂肪酸アミン、又はナフテン酸金属塩などを含む防錆剤などが挙げられる。
粘着剤層をテープ基材に設ける方法については、適宜の方法によればよい。例えばグラビアコータ法、ロールコータ法、リバースコータ法、ドクターブレード法、バーコータ法、コンマコータ法、ファウンテンダイコータ法、リップコータ法、ナイフコータ法などが挙げられる。これらのうち好ましいものはグラアコータ法、コンマコータ法、リップコータ法である。粘着剤が水やその他の液体に溶解又は分散されている場合は、塗工後に熱風又は(近)赤外線、高周波などのエネルギーにより加熱して、溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うことが好ましい。
テープ基材は、JIS L 1092により求めたテープ基材の耐水度が50mmAq以上となるように合成樹脂で目止めを施すようにすることが好ましく、100mmAq以上となるようにすることがより好ましい。耐水度の上限値は特に限定されないが、例えば、1000mmAq以下又は、500mmAq以下となるようにしてもよい。
また、テープ基材は、JIS K 7129により求めたテープ基材の透湿度が30g/m・day以上となるように合成樹脂で目止めを施すようにすることが好ましく、100g/m・day以上となるようにすることがより好ましく、180g/m・day以上となるようにすることがより好ましい。透湿度の上限値は特に限定されないが、1000g/m・day以下、又は800g/m・day以下となるようにしてもよい。
上記の粘着剤層は、JIS Z 0237により求めた粘着力が0.1〜5.0N/cmであり、前記粘着剤層は、再剥離性を示すものとすることが好ましい。手摺に対するテープの保持力を確保すると共に、テープを剥がした際に手摺に対して糊が残留することを防ぐことができる。粘着剤層の粘着力は、例えば、粘着剤層の厚みによって、調節することができる。粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、例えば、5〜60μm又は10〜40μmとすることができる。
また、テープ基材は、JIS Z 0237により求めたテープ基材の引張強度は、38N/1.5cm以上であることが好ましい。テープ基材の引張強度の上限値は、特に限定されないが、例えば、90N/1.5cm以下、又は60N/1.5cm以下にすることができる。テープ基材の強度は、例えば、テープ基材の厚みによって調節することができる。テープ基材の厚みは、特に限定されないが、目止め用の合成樹脂を適用した後の状態で、例えば、10〜500μm、又は50〜200μmとすることができる。
また、テープ基材は、JIS Z 0237(フィラメント補強テープ以外の試験方法A)により求めた伸び率が5%以上となるようにすることが好ましい。テープ基材の伸び率の上限値は、特に限定されないが、例えば、100%以下、30%以下、又は15%以下にすることができる。
また、テープ基材は、JIS P 8117(ガーレー法)により求めた透気度が100s/25cc以上であることが好ましい。透気度の上限値は特に限定されないが、例えば、10000s/25cc以下、又は700s/25cc以下になるようにしてもよい。
以下の方法によって、実施例1ないし7と、比較例1ないし6の手摺養生用テープを作製した。
[実施例1]
ガラス転移温度が-30℃のアクリル樹脂と水とを含有するエマルション液に対して、表1に記載した目付を有する紙を含侵させて、乾燥させた。合成樹脂であるアクリル樹脂の含浸量は、表1に記載の通りである。これにより得られた基材における粘着剤層を設ける面の反対側の面に対して、ガラス転移温度が+10℃のアクリル樹脂と水とを含有するエマルジョン液を塗布して乾燥させた。合成樹脂であるアクリル樹脂の塗布量は、表1に記載の通りである。なお、合成樹脂の含浸量、又は合成樹脂の塗布量は、乾燥後における、テープ基材1m当たりにおけるアクリル樹脂の重量を示す。基材の厚みは、表1に記載したように、90μmであった。
合成樹脂を含侵する際、及び合成樹脂を塗布する際に使用した合成樹脂のガラス転移温度は、JIS K 6240に規定される方法に準拠して求めた。
塗布及び乾燥されたアクリル樹脂層の上にさらに長鎖アルキル系の剥離剤を塗布した。さらに、剥離層を設けた反対側の面に対して、防錆剤を含有する粘着剤を粘着剤層の厚みが90μmとなるように塗布して乾燥させて、実施例1に係る手摺用養生テープを作製した。粘着剤は、テープ基材の全面に塗布した。粘着剤としては、水分散型アクリル系粘着剤を使用した。防錆剤としては、無機酸塩を主成分とする水溶性の防錆剤(株式会社キレスト製「キレストライトALF」)を使用した。粘着剤の添加量は、粘着剤100重量部に対して防錆剤が3重量部となるようにした。
[実施例2]
図2に示したように、粘着剤層を複数の帯状(流れ方向)となるように設けた点以外は、実施例1の方法と同様にして、実施例2に係る手摺用養生テープを作製した。なお、粘着剤層1条の幅は10mmであり、各粘着剤層の間隔は35mmになるようにした。
[実施例3]
防錆剤として、表1に示したように、有機酸アミン塩を主成分とする防錆剤(株式会社キレスト「キレストライトAL-2」)を使用した点以外は、実施例1の方法と同様にして実施例3に係る手摺養生用テープを作製した。
[実施例4]
防錆剤として、表1に示したように、有機リン酸エステルを主成分とする防錆剤(株式会社キレスト「キレストライトP-18T」)を使用した点以外は、実施例1の方法と同様にして実施例4に係る手摺養生用テープを作製した。
[実施例5]
テープ基材として、エアレイド法により作製したポリエステル繊維からなる目付40g/mであり、エンボス模様のない不織布を用いた点、合成樹脂の含浸量及び合成樹脂の塗布量を表1に記載のように変更した点以外は、実施例1の方法と同様にして実施例5に係る手摺養生用テープを作製した。
Figure 2020200661
[実施例6]
テープ基材として、複数のドットからなるエンボス柄を有し、ドットの部分において熱圧着が施されたポリエステル素材のスパンボンド不織布(目付40g/m)を使用した点、合成樹脂の含浸量及び合成樹脂の塗布量を表2に記載のように変更した点、基材の厚みを表2に記載のように変更した点、粘着剤層の厚みを表2に記載のように変更した点以外は、実施例1の方法と同様にして実施例6に係る手摺養生用テープを作製した。
[実施例7]
テープ基材の目付量を表2に記載のように変更した点、合成樹脂の含浸量及び合成樹脂の塗布量を表2に記載のように変更した点、基材の厚みを表2に記載のように変更した点、粘着剤層の厚みを表2に記載のように変更した点以外は、実施例1の方法と同様にして、実施例7に係る手摺養生用テープを作製した。
[比較例1]
合成樹脂の含浸量及び合成樹脂の塗布量を表2に記載のように変更した点、粘着剤層に防錆剤を配合しなかった点以外は、実施例1の方法と同様にして、比較例1に係る手摺養生用テープを作製した。
[比較例2]
テープ基材として、ポリエチレン製のフラットヤーンを経緯糸として織成したフラットヤーンクロスにおいて、粘着剤層の反対側の面に黒色顔料を練り込んだ低密度ポリエチレンを溶融押し出しによりラミネートしたものを使用した。テープ基材の厚みは、表2に記載のように110μmである。
上記のテープ基材のラミネート層の反対側の面に、防錆剤を含有していない、2液型の粘着剤を混合した状態で、複数の帯状に塗布して、比較例2の手摺養生用テープを作製した。2液型の粘着剤は、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂主剤と、エポキシ基を含有する硬化剤とを含む。
[比較例3]
粘着剤100重量部に対して、防錆剤として、有機酸アミン塩を主成分とする油溶性の防錆剤(品名キレスライトZ−7)を使用した点以外は、比較例2と同様の方法で比較例3に係る手摺養生用テープを作製した。
[比較例4]
テープ基材として、白色顔料を練り込んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルムを使用した。テープ基材の厚みは、表2に記載のように110μmである。
上記のテープ基材に剥離剤を塗布した面の反対側の全面に、防錆剤を含有していない、水分散型ゴム系粘着剤を塗布して、比較例4の手摺養生用テープを作製した。
[比較例5]
テープ基材として、厚み55μmの透明なポリエチレンフィルムを使用した。
上記のテープ基材の剥離剤層の反対側の全面に、防錆剤を含有していない、水分散型アクリル系粘着剤を塗布して厚み10μmの粘着剤層を形成して、比較例5の手摺養生用テープを作製した。
[比較例6]
テープ基材として、厚み80μmの透明な軟質ポリ塩化ビニルフィルムを使用した点以外は、比較例5と同様の方法で比較例6に係る手摺養生用テープを作製した。
Figure 2020200661
上記のようにして作製した各実施例及び各比較例の手摺養生用テープについて、以下の各物性について、試験を行い、評価した。
[耐水度試験]
JIS L 1092に規定されるA法(低水圧法)に準拠して、各実施例及び各比較例の手摺養生用テープに使用した合成樹脂を含侵及び塗布したテープ基材について耐水度試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
[透湿度試験]
JIS K 7129に規定されるA法に準拠して、各実施例及び各比較例の手摺養生用テープに使用した合成樹脂を含侵及び塗布したテープ基材について透湿度試験を行った。なお、試験には、Pbi Dansensor社製L80-5000試験機を使用した。結果を表1及び表2に示す。
[粘着力試験]
JIS Z 0237に規定される粘着力測定法(ステンレス版を用いた方法1)に準拠して、粘着力試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
[引張強度試験]
JIS Z 0237に規定される引張強度及び伸びの測定法(フィラメント補強テープ以外の試験方法A)に準拠して、各実施例及び各比較例の手摺養生用テープに使用した合成樹脂を含侵及び塗布したテープ基材について、引張強度試験を行った。結果を表1及び表2に示す。引張強度は、基材の流れ方向、すなわち、基材がテープロールから繰り出される長手方向において測定した。
[通気度試験]
JIS P 8117に規定されるガーレー法に準拠して、各実施例及び各比較例の手摺養生用テープに使用した合成樹脂を含侵及び塗布したテープ基材について、通気度試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
[伸び率試験]
JIS Z 0237(フィラメント補強テープ以外の試験方法A)に準拠して、各実施例及び各比較例の手摺養生用テープに使用した合成樹脂を含侵及び塗布したテープ基材について、伸び率試験を行った。結果を表1及び表2に示す。伸び率は、基材の流れ方向、すなわち、基材がテープロールから繰り出される長手方向において測定した。
[目視試験]
テープを被着体である屋外に設置されたアルミニウム製の手摺に対して、図4に示したように、貼り付けた。その後の変化を目視で観察し、テープの保持性、被着体汚染性、及び基材耐久性について、3段階評価を行った。各試験項目の評価基準を以下に示す。なお、アルミニウム製の手摺は、屋外に設置されており、日光や風雨にさらされる環境にある。
テープ保持性
〇:7ケ月間の屋外放置で被着体からの浮き剥がれがない。
△:7ケ月間の屋外放置でところどころ浮き剥がれが見られる。
×:7ケ月間の屋外放置で浮き剥がれが散見される。
被着体汚染性
○:7ケ月間の養生後、テープをはがした際、糊残り、基材破れ、貼り跡、錆の発生がほとんどない。
△:7ケ月間の養生後、テープをはがした際、糊残り、基材破れ、貼り跡、錆の発生のいずれかがところどころみられる。
×:7ケ月間の養生後、テープをはがした際、糊残り、基材破れ、貼り跡、錆の発生のいずれかが散見される。
基材耐久性
○:7ケ月間の養生後、傷や破れがほとんどない。
△:7ケ月間の養生後、傷や破れがところどころみられる。
×:7ケ月間の養生後、傷や破れが散見される。
表1及び表2に示したように、実施例1ないし7の手摺養生用テープでは、手摺に対してテープを貼り付けた後、7カ月が経過しても、アルミニウム製の手摺の表面に錆が発生している様子は確認されなかった。一方、比較例1ないし6の手摺養生用テープでは、アルミニウム製の手摺に対してテープを貼り付けた後、7カ月が経過した状態で、アルミニウム製の手摺の表面に白色の錆が発生していた。
表1に示したように、実施例1ないし5の手摺用養生テープでは、表1に示した各物性評価の全ての項目において良好な結果を示した。すなわち、実施例1ないし5の手摺用養生テープでは、屋外に設置したものの、テープが意図せずに剥がれることはなかったし、テープを剥がした後に糊残りが生じることもなかったし、テープを被着体に貼り付ける作業を行う際にテープが簡単に破れることもなかったし、テープが経時変化によって傷や破れが生じることもなかったし、テープを剥がした後にテープの跡が残ることもなかったし、テープを剥がした後に白錆が残っているようなこともなかった。
比較例4及び比較例5のテープでは、フラットヤーンクロスの織目と同じ模様の貼跡と、当該貼跡の部分に発生した白錆とが確認された。なお、実施例6のテープでは、発錆までには至っていないものの、エンボス柄と同じ模様の跡がアルミニウム製の手摺に残っていた。
比較例5の手摺養生用テープでは、糊残りが発生した。油溶性の防錆剤の添加によって、硬化剤によるアクリル系接着剤の効果が妨げられたため、未硬化の接着剤がアルミニウム製の手摺に残留したものと推測される。同様に、比較例6の手摺養生用テープでも、糊残りが発生した。水分散系ゴム系粘着剤が紫外線により劣化して、アルミニウム製の手摺に糊が残留したものと推測される。



Claims (7)

  1. 透湿性を有するテープ基材から構成される手摺養生用テープであり、
    テープ基材は、合成樹脂で目止めが施された織布、不織布、又は紙で構成されており、
    当該テープは、テープ基材の一方の面に防錆剤を含有する粘着剤層を備える手摺養生用テープ。
  2. JIS L 1092により求めた前記テープ基材の耐水度が50mmAq以上である請求項1に記載の手摺養生用テープ。
  3. JIS K 7129により求めた前記テープ基材の透湿度は30g/m・day以上である請求項1に記載の手摺養生用テープ。
  4. JIS Z 0237により求めた粘着力が0.1〜5.0N/cmであり、前記粘着剤層は、再剥離性を示す請求項1ないし3のいずれかに記載の手摺養生用テープ。
  5. テープ基材には、JIS K 6240により求めたガラス転移温度が+10℃以下の合成樹脂で目止めが施されている請求項1ないし4のいずれかに記載の手摺養生用テープ。
  6. JIS Z 0237 より求めたテープ基材の引張強度は、38N/1.5cm以上である請求項1ないし5のいずれかに記載の手摺養生用テープ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載した手摺養生用テープを巻回した手摺養生用テープロール。
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