JP2020200288A - 変形性関節症予防又は改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】サメ軟骨由来のプロテオグリカンを用いた変形性関節症の予防又は改善剤を提供する。【解決手段】分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンを有効成分とする変形性関節症予防又は改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、変形性関節症予防又は改善剤に関する。
変形性関節症(Osteoarthritis:OA)は、国内の推定2500万人が罹患している関節疾患である。主訴は痛みであり、動作時痛、関節可動域の制限、過剰な滑液分泌による関節腫脹を伴う。コンドロイチン硫酸およびグルコサミンは、変形性関節症の痛みの緩和効果を示す素材として報告されている。
これに加え、分子量500万以上のプロテオグリカンを含有する鮭軟骨抽出物に変形性関節症改善効果があることが報告されている(特許文献1)。また、鮭軟骨由来プロテオグリカンによるOAの疼痛緩和効果は、損傷した軟骨の再生、炎症抑制が報告されており、その効果がコンドロイチン硫酸よりも効果が高いことも報告されている(非特許文献1)。
一方、高次捕食者として海洋生物の頂点に存在しているサメは、従来、ふかヒレ以外の部分は重要視されていなかったが、近年、サメ軟骨の粉砕物には免疫賦活作用(特許文献2)等の薬理作用があることが報告され、またサメ軟骨の粉砕物が皮膚角質水分量を高めるための化粧品原料として利用されるようになった。
しかしながら、サメ軟骨由来の低分子量のプロテオグリカンが変形性関節症の改善に有効であることは知られていない。
特許06218732号公報 特開2002−114689号公報
Sashinami H, Takagaki K, Nakane A.(2006) Salmon cartilage proteoglycan modulates cytokine responses to Escherichia coli in mouse macrophages. Biochem Biophys Res Commun. Dec 29;351(4):1005-10.
本発明は、サメ軟骨由来のプロテオグリカンを用いた変形性関節症の予防又は改善剤を提供することに関する。
本発明者らは、分子量100万以下の低分子量のサメ軟骨由来のプロテオグリカンに滑膜細胞のヒアルロン酸産生を促進させると共に炎症を抑制する作用があり、その程度は鮭軟骨由来のプロテオグリカンにより優れていることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)〜3)に係るものである。
1)分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンを有効成分とする変形性関節症予防又は改善剤。
2)分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンを有効成分とする変形性関節症予防又は改善用食品。
3)分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンが、サメ軟骨のクエン酸抽出物又は酵素処理物である、1)に記載の変形性関節症予防又は改善剤、又は2)に記載の変形性関節症予防又は改善用食品。
本発明によれば、経口摂取することで、変形性関節症を予防又は改善剤が提供できる。
サメ軟骨プロテオグリカンの分子量測定結果。 サメ軟骨プロテオグリカンを構成するコンドロイチン硫酸の構成二糖分析の結果。 プロテオグリカンによる滑膜細胞のヒアルロン酸産生促進作用。 炎症マクロファージ様B細胞におけるNO産生抑制作用。
本発明のサメ軟骨プロテオグリカンの原材料となるサメ軟骨としては、頭部軟骨、ヒレ部軟骨、背骨軟骨等のいずれでも良いが、通常、食品製品等へ加工される際に頭部は廃棄されることから、入手コストや安定供給の点から頭部軟骨が好ましい。
また、サメの種類は限定されないが、例えば、アブラツノザメ、ギンザメ、ネズミザメ、モウカザメ、アオザメ、ホシザメ、シュモクザメ、メジロザメ等が挙げられ、アブラツノザメが好ましい。
プロテオグリカンはムコ多糖とタンパク質の複合体であり、具体的には、全体の5〜50%を占めるタンパク質のポリペプチド鎖をコアとして、これに数本〜数十本のムコ多糖類(グリコサミノグリカン)の鎖が結合してなる複合多糖である。プロテオグリカンの分子量は数万〜数千万であるが、本発明のサメ軟骨プロテオグリカンは、分子量が10〜100万のものが使用され、好ましくは15〜80万、より好ましくは16〜60万、より好ましくは17〜45万である。ここで、分子量はゲルクロマトグラフ法によって測定された数平均分子量を意味する。
サメ軟骨プロテオグリカンの構成ムコ多糖(アミノ糖とウロン酸からなる2糖の繰り返し構造を有する酸性糖)としては、主としてコンドロイチン硫酸が挙げられる。
コンドロイチン硫酸には、グルクロン酸とN−アセチルガラクトサミン4硫酸からなるコンドロイチン硫酸A、イズロン酸2硫酸とN−アセチルガラクトサミン4硫酸からなるコンドロイチン硫酸B、グルクロン酸とN−アセチルガラクトサミン6硫酸からなるコンドロイチン硫酸C、グルクロン酸2硫酸とN−アセチルガラクトサミン6硫酸からなるコンドロイチン硫酸D、グルクロン酸とN−アセチルガラクトサミン4,6二硫酸からなるコンドロイチン硫酸E、イズロン酸3硫酸とN−アセチルガラクトサミン4硫酸からなるコンドロイチン硫酸H、グルクロン酸2硫酸とN−アセチルガラクトサミン4,6二硫酸を主成分とするコンドロイチン硫酸K、が知られており、サメや鮭の軟骨プロテオグリカンでは、コンドロイチン硫酸Cが主体であるが、サメ軟骨プロテオグリカンでは鮭プロテオグリカンと比べて、コンドロイチン硫酸Aやコンドロイチン硫酸Dの比率が若干高く、硫酸化度が高いという特徴を有する(後記実施例参照)。
本発明の分子量が10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンは、サメ軟骨のクエン酸抽出又は酵素処理により得ることができる。したがって、本発明の変形性関節症予防又は改善剤においては、有効成分として、サメ軟骨のクエン酸抽出物又は酵素処理物を用いることができる。
用いられるサメ軟骨は、採取した軟骨をそのまま使用してもよいが、適宜、0〜20℃の水で洗浄、また粉砕して小片化又は粉末化してから使用することができる。また、抽出又は酵素処理の前又は後に、例えばエタノールなどの有機溶媒を用いて脱脂処理を施しても良い。
サメ軟骨プロテオグリカンをクエン酸抽出によって取得する方法は、特許5749067号公報に記載の方法に準じて行うことができる。すなわち、サメ軟骨を、0.05〜2質量%のクエン酸水溶液に浸漬し、プロテオグリカンを抽出、回収することにより取得することできる。
抽出に用いられるクエン酸溶液としては、プロテオグリカンの抽出効率の点から、クエン酸の希薄溶液、好ましくはクエン酸の0.03〜3質量%の水溶液が用いられる。
抽出温度は、0℃から室温が使用できるが、好ましくは室温(10〜30℃であり、好ましくは15℃〜25℃)である。
抽出時間は、プロテオグリカンを十分に抽出する点から、35〜50時間が好ましい。
上記抽出操作後、抽出物の回収は、必要に応じて脂質成分を除去(脱脂)した後、限外濾過による分子量調整、濃縮工程を経て、エタノール沈殿法等用いて沈殿回収される。
脂質成分の除去(脱脂)は、抽出物を疎水性担体や疎水プラスチックビーズを用いることにより簡便に吸着除去することが可能である。
疎水性担体としては、例えば、ODS(オクタデシルシリル基)やオクチル基をシリカやポリマーに化学結合した樹脂が使用できる。担体の粒子径は、通常5μm〜10μmのものが好適に使用される。また、疎水性プラスチックビーズとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチックのビーズが使用でき、ビーズの大きさは一般には平均直径が0.5mmから3mmのものが選択できる。
上記脂質を吸着除去した疎水性担体や疎水性ビーズを濾過分離した濾液から得られるプロテオグリカン抽出液は、通常プロテオグリカンを2〜4質量%程度含有し、少量の食塩飽和アルコールで沈澱させることにより収率よく回収することができる。沈殿は、遠心分離を使用することにより効率的に行うことができる。なお、斯かる回収工程の後に、限外濾過による分子量調整、濃縮処理を行うのが好ましい。限外濾過による分子量調整は、具体的には、遠心分離によって沈澱したプロテオグリカンを蒸留水に溶解し、メンブランフィルターを通して巨大プロテオグリカン(分子量100万を超える分子)および複合物などを除去し、次にこの濾液からメンブランフィルターによって分子量10万以下のプロテオグリカンやタンパク質およびミネラルなどの塩類が除去される。その後、メンブラン上に回収したプロテオグリカンは、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどを添加したエタノール、好ましくは食塩飽和エタノールにより選択的に沈殿回収される。
このようにして得られたプロテオグリカンは、エタノール(好ましくは、100%エタノール)で数回洗浄した後に乾燥させる。乾燥は、一般的な真空乾燥や加熱乾燥にて行われるが、加熱する場合は40℃位の温度が好適に用いられる。
サメ軟骨の酵素処理は、サメ軟骨1質量部に対して2〜5質量部の水、及びサメ軟骨に対して固形分濃度0.5〜10質量%のタンパク分解酵素を入れ、25℃〜40℃で8時間〜30時間、好ましくは12時間〜24時間攪拌する。
タンパク分解酵素としては、例えば、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)由来プロテアーゼ(ナガセケムテックス株式会社製の各種ビオプラーゼなど)、パパイン、ブロメライン、アクチジニン、フィシン、アスペルギウス(Aspergillus)属由来プロテアーゼ(ナガセケムテックス株式会社製のデナチームなど)、アスペルギウス・オリゼ(Aspergillus oryzae)由来プロテアーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来プロテアーゼが挙げられる。市販のプロテアーゼであってもよいし、プロテアーゼ産生微生物、プロテアーゼ産生動植物から調製したものであってもよい。
酵素処理で得られた抽出溶液には、プロテオグリカンのコアタンパク質がオリゴペプチドにまで分解され低分子化した状態で含まれている。この場合、プロテオグリカンの平均分子量としては、14〜22万であるのが好ましく、15〜21万であるのがより好ましく、17万〜21万であるのがより好ましい。滑膜細胞におけるヒアルロン酸産生促進活性の点から、コアタンパク質がある程度存在していることが好ましく、コアタンパク質が完全に切断されたムコ多糖(コンドロイチン硫酸)では、滑膜細胞におけるヒアルロン酸産生促進活性は低下する。
その後、抽出溶液を90〜95℃で5〜10分間加熱し、酵素失活させる。次いで、メンブランフィルターを用いて分子量10万以下のプロテオグリカン、タンパク質、ミネラルなどの塩類が除去される。その後、メンブラン上に回収したプロテオグリカンは、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどを添加したエタノール、好ましくは食塩飽和エタノールにより選択的に沈殿回収される。
このようにして得られたプロテオグリカンは、エタノール(好ましくは、100%エタノール)で数回洗浄した後に乾燥させる。乾燥は、一般的な真空乾燥や加熱乾燥にて行われるが、加熱する場合は40℃位の温度が好適に用いられる。
上記クエン酸抽出や酵素処理によって得られたプロテオグリカンは、陰イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーやゲル濾過カラムを用いて、適宜精製することができる。
斯くして得られる分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカン(「本発明のサメ軟骨プロテオグリカン」とも称す。)は、滑膜細胞におけるヒアルロン酸の産生を促進し、滑膜細胞の炎症を抑制する。具体的には、滑膜線維芽細胞様A細胞(ウサギ滑膜由来HIG−82細胞)におけるヒアルロン酸産生を促進し、リポポリサッカロイド(LPS)で刺激し炎症を誘導したマウスマクロファージ由来細胞株RAW264.7細胞(炎症マクロファージ様B細胞)におけるNO産生を抑制する作用を有する。
変形性関節症においては、滑膜が炎症を呈することが多く、滑膜中のマクロファージ様B細胞がNOを産生し、滑液中のヒアルロン酸を低分子化することが変形性関節症を悪化させると考えられている。また、変形性関節症の治療の一つとして、ヒアルロン酸の関節注入が行われている実態が存在する。すなわち、変形性関節症の予防又は改善には、滑液中のヒアルロン酸の低分子化を抑制すること、滑液中のヒアルロン酸量を増加させること有効であることが考えられる。
従って、本発明のサメ軟骨プロテオグリカンは変形性関節症予防又は改善剤となり得、変形性関節症を予防又は改善する食品、医薬部外品、医薬品として使用できる。また、本発明のサメ軟骨プロテオグリカンは、食品、医薬部外品、医薬品に変形性関節症の予防又は改善効果を付与するための素材又は製剤としても使用できる。
本発明のサメ軟骨プロテオグリカンを含有する医薬品は、例えば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤、トローチ剤等の経口用固形製剤や、内服液剤、シロップ剤等の経口用液体製剤とすることができる。
尚、経口用固形製剤を調製する場合には、本発明のサメ軟骨プロテオグリカンに賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。また、経口用液体製剤を調製する場合は、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯味剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。
また、本発明のサメ軟骨プロテオグリカンは、これをそのまま飲食物中に添加して変形性関節症の予防又は改善食品とすることができる。このようにして得られる食品は、日常的に摂取することが可能であるため、変形性関節症の予防又は改善のために有用である。
ここで、飲食品とは、一般食品、健康食品、機能性食品、医薬部外品等を広く含むものであり、具体的には、例えば、各種飲料、麺類、菓子類、油脂及び油脂加工食品、調味料、その他種々の形態の機能性食品等が挙げられる。機能性食品としては、変形性関節症の予防又は改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した健康食品、健康・栄養補助食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示食品等が挙げられる。
上記食品中には、通常用いられる補助的な原料や添加物、例えばブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等を配合することができる。
上記医薬品や食品における本発明のサメ軟骨プロテオグリカンの配合量は、プロテオグリカンとして、製剤中0.0005〜100質量%、より好ましくは0.005〜90質量%、さらに好ましくは0.05〜80質量%である。
本発明のサメ軟骨プロテオグリカンのヒトへの投与又は摂取量は、年齢、症状の程度に応じて適宜選択され得る。通常、当該プロテオグリカンとして、成人一日あたり好ましくは1〜1000mg、より好ましくは10〜300mgとするのが好ましい。なお、1日1回又は複数回に分けて投与することができる。
斯かるサメ軟骨プロテオグリカンを投与する対象は、変形性関節症患者、或いは高齢者等の変形性関節症を患う可能性の高い人が挙げられる。
1.試料の調製
(1)サメ軟骨プロテオグリカンの調製
A:クエン酸抽出
アブラツノザメ軟骨50gを粉砕し、500mLの0.1重量%クエン酸を加えて1時間放置した。膨潤したヒレを取出し細切し、先の0.1重量%クエン酸溶液に戻し18時間浸漬、抽出した。
ナイロンメッシュ(150μm)にて濾過後、濾液はNo.2、およびNo.5Cの濾紙、さらにガラス繊維濾紙(GB−140)で濾過し400mLの濾液を得た。濾液を1000kカットの限外濾過にかけ、10mLまでの濃縮後、30mLの蒸留水を加え濃縮した。1000kの濾過液を合わせて回収し450mLとなった。これを100kカットの限外濾過にかけた。約10mLになるまで濃縮し、30mLの蒸留水を加えて濾過する操作を3回繰り返し100k濃縮液30mLを得た。
次に、先の0.1%クエン酸抽出液の残渣を1%クエン酸550mLで抽出し、0.1%クエン酸による抽出と同様の操作にて1000k濾過液で100k残留液26mLを得、先の100k濃縮液30mLと合わせた。
これに3倍量の食塩飽和エタノールを加えて4℃にて24時間静置した。沈殿物を遠心分離(10分間、3000rpm)にて分離し、回収した沈殿を100%エタノールで洗浄後に遠心分離(10分間、3000rpm)した。このエタノールによる洗浄沈澱を3回繰り返した。これらの操作後、沈殿を回収、乾燥してプロテオグリカン531.7mgを得た。
B:酵素処理
アブラツノザメ乾燥軟骨20gを粉砕し、400mggの水、及び0.2gのビオプラーゼ(ナガセケムテックス株式会社)を加え、30℃で、24時間攪拌した。
その後、処理溶液を100℃で10分間加熱し酵素失活させた。次いで、100kカットの限外濾過にかけ、100k濃縮液200mLを得た。これに3倍量の食塩飽和エタノールを加えて4℃にて24時間静置した。沈殿物を遠心分離(10分間、3000rpm)にて分離し、回収した沈殿を100%エタノールで洗浄後に遠心分離(10分間、3000rpm)した。このエタノールによる洗浄沈澱を3回繰り返した。これらの操作後、沈殿を回収、乾燥して、プロテオグリカン4.4gを得た。
(2)鮭軟骨プロテオグリカンの調製
凍結保存したシロサケの鼻軟骨を用い、(1)と同様にクエン酸抽出処理して、プロテオグリカンを得た。
(3)各プロテオグリカン由来のグリコサミノグリカン(GAG)の調製
上記で調製したクエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカンとクエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカンについて、以下の方法によりプロテオグリカンのコアタンパク質部分をタンパク質分解酵素で処理して対応するグリコサミノグリカン(GAG)を調製した。
各プロテオグリカン試料重量20mgあたり0.5N NaOH溶液を3mL加え、4℃で一晩反応させることにより、β脱離反応を行い、GAGをタンパク質から遊離させた。その後、1N HCl溶液を1.5mL加えて中和し、pH試験紙で中和の確認を行った。その後、2倍濃度のアクチナーゼ緩衝液(100mM Tris−HCl、5.0mM CaCl pH7.8)を4.5mLと超純水を同量の4.5mL加えた後、沸騰水浴中で10分間熱変性させた。次に酵素消化反応のために、それぞれに1mgのアクチナーゼ(科研製薬社製)を加え、50℃の恒温層で24時間振とうし、再びアクチナーゼを1mg添加し、さらに24時間酵素消化を行った。その後、この消化液に30%トリクロロ酢酸(TCA)を終濃度10%となるように4.5mL加え、4℃で一晩置くことにより、タンパク質を沈澱させた。9,000rpm、0℃で15分遠心分離し、上清をRO水に対して透析し、凍結乾燥を行った。乾燥物を超純水に懸濁させたものをGAG試料(クエン酸抽出により得られたサメ軟骨GAGと鮭軟骨GAG)とした。
2.分子量の測定(ゲルクロマトグラフィー法)
(1)プロテオグリカンの分子量を測定するため、ゲル濾過クロマトグラフィーを行った。分析試料を溶離液(0.5M尿素‐0.05Mリン酸buffer(pH7.0))に溶解し、10mg/mLに調整した。0.45μmのPTFEフィルターでろ過した試料を、HPLC LC−8020 Model II(東ソー社製)で分析を行った。分析条件は以下の通りである。
・送液:流速0.5mL/min
・カラム:GS520HQ+GS620HQ(旭化成株式会社製)
・測定温度:40℃
・検出器:スタンダード…RI; 試料…UV(215nm)およびRI
・標準物質:高分子用標準物質Poly ethylene oxideおよび低分子標準物質Poly ethylene glycol計9個
(2)ゲルクロマトグラフィーの結果を図1に示す。これより、酵素処理により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメ酵素処理)の分子量は207,971、クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメクエン酸処理)は488,380、クエン酸処理により得られた鮭軟骨プロテオグリカン(鮭クエン酸処理)は621,731と推定された。
3.グリコサミノグリカンの構成不飽和二糖組成分析
(1)コンドロイチナーゼABC処理によるGAGの分解
上記1(3)で示す方法により、各プロテオグリカン試料からコアタンパク質を除去し、対応するGAG試料を調製した。
GAGの構成二糖を分析するために、試料を500μg/10μlの濃度になるよう調製した。基質溶液に、500mU/10μlのコンドロイチナーゼABC溶液(生化学工業株式会社製)と380μlの0.1M Tris−HCl緩衝液(pH8.0)を加えた。37℃で一晩振盪させることでGAGの分解反応を行った。24時間の反応後、100℃で5分間沸騰することで酵素反応を停止させた。
(2)構成不飽和二糖分析
GAGを酵素分解したサンプルを12,000 rpm、4℃で3分遠心し、上清を0.45μmのPTFEフィルターでろ過したものをHPLC LC−8020 ModelIIで分析を行った。分析条件は以下の通りである。
・送液:流速0.5mL/min
・溶離液:アセトニトリル:メタノール:0.5M ギ酸アンモニウム=70:5:25で混合した緩衝液(pH4.8)
・カラム:TSKgel Amide−80(東ソー社製)
・測定温度:70℃
・検出波長:232nm
(3)逆相クロマトグラフィーによる分析の結果、酵素処理により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメ酵素処理)はΔdi−0Sが14.64%、Δdi−6Sが77.12%、Δdi−4Sが7.81%、Δdi−diS(D)が0.43%であった。クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメクエン酸処理)はΔdi−0Sが17.40%、Δdi−6Sが76.96%、Δdi−4Sが5.11%、Δdi−diS(D)が0.53%であった。クエン酸抽出により得られた鮭プロテオグリカン(鮭クエン酸処理)はΔdi−0Sが16.82%、Δdi−6Sが81.15%、Δdi−4Sが1.78%、Δdi−diS(D)が0.25%であった。
実施例1 滑膜細胞およびマクロファージを用いたプロテオグリカンの評価
(1)滑膜細胞は、雌ニュージーランド白ウサギの膝関節滑膜組織由来のHIG−82細胞(大日本住友製薬株式会社製)を使用した。HIG−82細胞は、10%fetal bovine serum(FBS)、1%抗生物質(PSA Antibiotic Mixture:GIBCO社製)を含むF−12培地(Ham’s F−12 Nutrient Mixture:GIBCO社製)中で5%CO、37℃で24時間培養した(COインキュベータMCO−17AIC:SANYO社製)。
マクロファージは、マウス単球性白血病由来細胞株のRAW264.7細胞(理化学研究所から分与)を使用した。RAW264.7細胞は10%fetal bovine serum(FBS)、1%抗生物質(PSA Antibiotic Mixture:GIBCO社製)、1%NEAA( Non−Essential Amino Acids:GIBCO社製)を含むMEM培地(Minimum Essential Medium Eagle:Sigma社製)中で5%CO、37℃で24時間培養した。なおRAW264.7細胞の継代はEDTA入りのトリプシンで10分処理した後、セルスクレーパー(Falcon社製)を用いて細胞を機械的にはがすことで行った。炎症惹起の際にはE.coli O111:B4由来のLPS(Sigma社製 Lot 088M4067V)を使用した。その他試薬は特級試薬を使用した。
(2)被験物質の添加方法
60〜70%の被覆率となるまで細胞を増殖させた後、増殖用培地を除去し、血清成分を取り除くためにPBS(−)で洗浄した。その後直ちに上記1で調製した試料を含む添加用培地に交換し、5%CO、37℃で培養した。培養終了後に上清を回収し使用時まで−80℃で保存した。
(3)培養上清中のヒアルロン酸量の測定方法
細胞培養上清中のヒアルロン酸量の測定は、ELISA法で行った。ヒアルロン酸結合タンパク質をプレートにコーティングし、培養上清を添加した。さらにビオチン標識抗ヒアルロン酸結合タンパク質を反応させた。
(4)培養上清中の一酸化窒素濃度の測定法
RAW264.7細胞を培養し、炎症を惹起するためLPSを添加した。48時間後に培養上清を回収した。培養上清中のNO濃度は、Griess反応を用いて定量した。スタンダードの20、10、5、0μM亜硝酸ナトリウム溶液(和光純薬株式会社製)、及び細胞の培養上清を96ウェルプレートの各ウェルに100μLずつ添加した。続いて、40mg/mLに調整したGriess reagent(Sigma社製)を各ウェルに100μLずつ添加し、10分反応させた後、infinite M200を用いて540nmの吸光度を測定した。スタンダードの測定値から標準曲線を作成し、培養上清中のNO濃度を決定した。
(5)結果
1)コントロール(試料無添加)上清中のHA濃度が188.24±16.4ng/mLであったのに対し、酵素処理により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメ酵素処理)では414.1±30.9ng/mL、クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメクエン酸処理)では546.4±74.7ng/mLとなり、どちらも産生量の有意な上昇が認められた(サメ酵素処理ではp<0.05、サメクエン酸処理ではp<0.01、どちらもTukey−Kramer’s testによる)。クエン酸抽出により得られた鮭軟骨プロテオグリカン(鮭クエン酸処理)では250.3±25.3ng/mLと若干の上昇は見られたが、有意な差ではなかった(図3)。
また、クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン及びクエン酸抽出により得られた鮭軟骨プロテオグリカンと、それらのコアタンパク質を除去したサメ軟骨GAGと鮭軟骨GAGについて、ヒアルロン酸産生量を評価した。コントロールを100とした場合におけるヒアルロン酸産生量を表1に示した。その結果、クエン酸抽出により得られた鮭軟骨プロテオグリカン及びそのGAGを添加することで133と若干、上昇した。これに対し、クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン及びそのGAGの添加では、プロテオグリカンの添加で290、GAGの添加で278であった。すなわち、サメ軟骨では、GAGがタンパク質に結合しているプロテオグリカンが、ヒアルロン酸の産生量向上により有効であると考えられる。
2)プロテオグリカン添加による炎症細胞の抗炎症効果
炎症を惹起していない上清中のNO濃度は1.25±0.12μMであったのに対し、5μg/mLのLPSで48時間刺激を行った群では7.74±0.17μMであり、有意な上昇が確認された(p<0.01、student’s t testによる)。すなわち、LPSによってRAW264.7細胞で炎症が惹起されたことが示された。これに対し、クエン酸抽出により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメクエン酸処理)では6.83±0.12μMとなり、LPSコントロール群と比較して有意にNO産生を抑制した(p<0.01、Tukey−Kramer’s testによる)。酵素処理により得られたサメ軟骨プロテオグリカン(サメ酵素処理)では7.23±0.1μM、クエン酸抽出により得られた鮭軟骨プロテオグリカン(鮭クエン酸処理)では7.81±0.08μMであり、NO産生量はLPSコントロール群と同程度であった(図4)。

Claims (3)

  1. 分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンを有効成分とする変形性関節症予防又は改善剤。
  2. 分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンを有効成分とする変形性関節症予防又は改善用食品。
  3. 分子量10〜100万のサメ軟骨プロテオグリカンが、サメ軟骨のクエン酸抽出物又は酵素処理物である、請求項1に記載の変形性関節症予防又は改善剤、又は請求項2に記載の変形性関節症予防又は改善用食品。
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