JP2020198413A - プレーナコイル部品、および、プレーナトランス - Google Patents

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Abstract

【課題】 プレーナコイル部品において、他の部品との接続による破損の防止と電気的な損失の低減を両立する技術を提供する。【解決手段】 プレーナコイル部品は、導電性の複数の配線層と、複数の絶縁層とが交互に積層されており、配線層は、巻線部と、巻線部の両端に設けられる一対の接続部とを有しており、1次側の配線層と2次側の配線層は、同形状を有しており、1次側と2次側とで前記巻線部に対する前記接続部の延伸方向が互いに異なるように配置されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、プレーナコイル部品、および、プレーナトランスに関する。
従来から、導電性の複数の配線層と、複数の絶縁層とが交互に積層されているプレーナコイル部品が知られている。プレーナコイル部品では、これを用いて構成されるプレーナトランスの他の部品と接続するための端子として、配線層に配置されている引出部材が絶縁層から突出するように形成されている(例えば、特許文献1、2、3)。
特開2018−190934号公報 特開平9−97728号公報 特開2002−237419号公報
しかしながら、上記のプレーナコイル部品によっても、他の部品との接続による配線層などの破損の防止と配線層における電気的な損失の低減を両立するための技術については、なお改善の余地があった。具体的には、引出部材は、他の部品と接続するときの負荷に耐えるため、厚みを一定程度厚くする必要がある。一方で、配線層において、引出部材に接続する巻線部材は、交流電流が流れるときの表皮効果による電気的な損失を低減するため厚みを薄くする必要がある。このように、プレーナコイル部品において、破損の防止と電気的な損失の低減を両立させることは容易ではなかった。
本発明は、プレーナコイル部品において、他の部品との接続による破損の防止と電気的な損失の低減を両立する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、導電性の複数の配線層と、複数の絶縁層とが交互に積層されたプレーナコイル部品が提供される。このプレーナコイル部品では、前記配線層は、巻線部を有する巻線部材、および、前記プレーナコイル部品が他の部品に接続するための引出部材の少なくとも1つを含み、前記引出部材を有する前記配線層の厚みは、前記引出部材を有していない他の前記配線層の厚みより厚い。
この構成によれば、引出部材の厚みを巻線部材の厚みより厚くしているため、他の部品との接続に用いられる引出部材の強度を確保することができる。一方、巻線部材は、巻線部材に交流電流を流したときに発生する表皮効果による電気的な損失を低減するため、厚みを比較的薄くすることができる。これにより、他の部品との接続による破損の防止と電気的な損失の低減を両立することができる。
(2)上記形態のプレーナコイル部品において、前記複数の配線層のうち、最も外側に配置される前記配線層は、前記巻線部材と前記引出部材を含んでいてもよい。この構成によれば、最も外側に配置されている配線層は、引出部材と同程度の厚みを有する巻線部材を有することとなる。巻線部材における表皮効果は、該巻線部材の、他の巻線部材が位置する側でのみ起こる。このことから、最も外側に配置されている配線層については、巻線部材の厚みが厚くなっても他の巻線部材が位置しない側では表皮効果は発生しないため、厚みを厚くすることによる電気的な損失は発生しない。また、引出部材が、巻線部材と同じ配線層に配置されるため、プレーナコイル部品の体格を小さくすることができる。したがって、電気的な損失を低減するとともに、プレーナコイル部品の体格を小さくすることができる。
(3)上記形態のプレーナコイル部品において、前記絶縁層には、ビアホールが形成されており、前記ビアホールには、前記絶縁層の両側に配置されている2つの前記配線層を接続する接続部材が設けられてもよい。この構成によれば、絶縁層を挟んで隣り合う配線層同士は、ビアホールに設けられている接続部材によって接続される。これにより、厚みが異なる引出部材と巻線部材とを接続することができる。
(4)上記形態のプレーナコイル部品において、前記引出部材は、端部が、前記絶縁層の外側に突出してもよい。この構成によれば、引出部材は、他の部品と接続される端部が、縁層の外側に位置している。これにより、プレーナコイル部品の他の部品との電気的な接続を容易に行うことができる。
(5)上記形態のプレーナコイル部品において、前記絶縁層は、アルミナまたは窒化アルミから形成されていてもよい。この構成によれば、絶縁層は、放熱性が比較的高いアルミナまたは窒化アルミから形成されるため、プレーナコイル部品の放熱性を高めることができる。
(6)本発明の別の形態によれば、プレーナトランスが提供される。このプレーナトランスは、上記形態のプレーナコイル部品と、磁性材料から形成され、前記巻線部の内側に設けられるコアと、を備える。この構成によれば、引出部材の厚みが巻線部材の厚みより厚くなるため、プレーナトランスの他の部品との接続に用いられる引出部材の強度を確保することができる。一方、巻線部材の厚みは、表皮効果による電気的な損失を低減するように比較的薄くすることができるため、プレーナトランスにおける表皮効果による電気的な損失を低減することができる。
第1実施形態のプレーナトランスの外観を示す斜視図である。 第1実施形態のプレーナコイル部品の断面図である。 比較例のプレーナコイル部品の断面図である。 第2実施形態のプレーナコイル部品の断面図である。 第1実施形態のプレーナコイル部品の変形例の断面図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のプレーナトランス1の外観を示す斜視図である。図2は、本実施形態のプレーナコイル部品10aの断面図である。第1実施形態のプレーナトランスは、例えば、パワーエレクトロニクス電源、特にEV用充電ステーションやEV車載充電器、工業用IH等の高周波電源等に用いるスイッチング電源用のトランスに適用される。プレーナトランス1は、コア5と、プレーナコイル部品10aと、を備える。
コア5は、磁性材料から形成され、図1(b)に示すように、2つの貫通孔5a、5bの間に位置するコア芯部5cを有する。コア芯部5cは、プレーナコイル部品10aの巻線部を貫通孔5a、5bに配置したとき、プレーナコイル部品10aに形成されている貫通孔9を挿通するように配置される。
プレーナコイル部品10aは、アルミナから形成されている矩形板状の最外絶縁層11、12と、8個の中間層20、30、40、50、60、70、80、90とを備える。プレーナコイル部品10aでは、プレーナコイル部品10aの一方の側から、最外絶縁層11、中間層20、30、40、50、60、70、80、90、最外絶縁層12の順に、積層されている。最外絶縁層11と、中間層20、30、40、50、60、70、80、90と、最外絶縁層12には、コア5のコア芯部5cが挿通される貫通孔9が形成されている(図1(c)参照)。なお、本実施形態では、プレーナコイル部品10aは、8個の中間層20、30、40、50、60、70、80、90を備えるとしたが、中間層の数はこれに限定されない。
中間層20、30、40、50、60、70、80、90のそれぞれは、配線層と、中間絶縁層とを備える。本実施形態では、中間層20、40、60、80は、プレーナトランス1の1次側を構成し、中間層30、50、70、90は、プレーナトランス1の2次側を構成する。図2に示すプレーナコイル部品10aの断面図には、中間層20、30、40、50、60の断面図を示す。以下、図2(a)を用いて、中間層20、30、40、50、60の構成を説明する。
中間層20は、最外絶縁層11と中間層30との間に配置されており、配線層21と、中間絶縁層22とを備える。配線層21は、最外絶縁層11と中間絶縁層22との間に配置されており、引出部材21aと引出部材21b(図1参照)を有している。引出部材21a、21bは、例えば、銅板の打ち抜きによって形成され、中間絶縁層22の端面より外側に突出するように配置されている。引出部材21aと引出部材21bとは、配線層21において、それぞれの端部が互いに反対方向に突出するように設けられている。引出部材21aは、1次側をプレーナトランス1の他の部品と接続し、引出部材21bは、2次側をプレーナトランス1の他の部品と接続する。中間絶縁層22は、アルミナから形成されている矩形板状の部材であって、配線層21と中間層30との間に配置されている。中間絶縁層22には、ビアホール22aと、コア5のコア芯部5cが挿通される貫通孔9が形成されている。
中間層30は、中間絶縁層22と中間層40との間に配置されており、配線層31と、中間絶縁層32とを備える。配線層31は、中間絶縁層22と中間絶縁層32との間に配置されており、巻線部材31aと、中間絶縁層22と中間絶縁層32との間の距離を維持するスペーサ31bを有している。巻線部材31aは、コア5のコア芯部5cの周囲に配置される巻線部を有している。中間絶縁層32は、アルミナから形成されている矩形板状の部材であって、配線層31と中間層40との間に配置されている。中間絶縁層32には、ビアホール32aが形成されている。
中間層40は、中間絶縁層32と中間層50との間に配置されており、配線層41と、中間絶縁層42とを備える。配線層41は、中間絶縁層32と中間絶縁層42との間に配置されており、巻線部材41aと、中間絶縁層32と中間絶縁層42との間の距離を維持するスペーサ41bを有している。巻線部材41aは、コア5のコア芯部5cの周囲に配置される巻線部を有している。中間絶縁層42は、アルミナから形成されている矩形板状の部材であって、配線層41と中間層50との間に配置されている。中間絶縁層42には、ビアホール42aが形成されている。
中間層50は、中間絶縁層42と中間層60との間に配置されており、配線層51と、中間絶縁層52とを備える。配線層51は、中間絶縁層42と中間絶縁層52との間に配置されており、巻線部材51aと、中間絶縁層42と中間絶縁層52との間の距離を維持するスペーサ51bを有している。巻線部材51aは、コア5のコア芯部5cの周囲に配置される巻線部を有している。中間絶縁層52は、アルミナから形成されている矩形板状の部材であって、配線層51と中間層60との間に配置されている。中間絶縁層52には、ビアホール52aが形成されている。
中間層60は、中間絶縁層52と中間層70(図1参照)との間に配置されており、配線層61と、中間絶縁層62とを備える。配線層61は、中間絶縁層52と中間絶縁層62との間に配置されており、巻線部材61aと、中間絶縁層52と中間絶縁層62との間の距離を維持するスペーサ61bを有している。巻線部材61aは、コア5のコア芯部5cの周囲に配置される巻線部を有している。中間絶縁層62は、アルミナから形成されている矩形板状の部材であって、配線層61と中間層70との間に配置されている。中間絶縁層62には、ビアホール62aが形成されている。なお、図2に示されていない中間層70、80、90のそれぞれも、巻線部材を有する配線層と、アルミナから形成されビアホールを有する中間絶縁層とを備える。
本実施形態では、ビアホール22a、32a、42a、52a、62a、および、中間層70、80、90のそれぞれの中間絶縁層が有する図示しないビアホールに、ビア導体13が設けられている。ビア導体13は、引出部材21aと、巻線部材41aと、巻線部材61aと、中間層80が有する図示しない巻線部材とを接続する。すなわち、ビア導体13を介した、引出部材21aと、巻線部材41aと、巻線部材61aと、中間層80が有する巻線部材との接続によって、プレーナトランス1の1次側が構成される。
また、本実施形態では、中間絶縁層22、32、42、52、62と、中間層70、80のそれぞれが備える中間絶縁層には、図示しないビアホールが形成されている。このビアホールには、引出部材21bと、巻線部材31aと、巻線部材51aと、中間層70、90のそれぞれが有する巻線部材とを接続する図示しないビア導体が設けられている。すなわち、このビア導体を介した、引出部材21bと、巻線部材31aと、巻線部材51aと、中間層70、90のそれぞれが有する図示しない巻線部材との接続によって、プレーナトランス1の2次側が構成される。
本実施形態のプレーナトランス1では、図2(a)に示すように、プレーナコイル部品10aでの積層方向における、配線層21の厚みは、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の厚みより厚い。ここで、「配線層の厚み」とは、配線層が有する引出部材および巻線部材の少なくとも1つのうちの、該配線層に隣り合う絶縁層に挟まれている引出部材または巻線部材の部分の厚みを指す。具体的には、本実施形態では、図2(a)に示すように、配線層21の厚みとは、引出部材21aのうち最外絶縁層11と中間絶縁層22とに挟まれている部分の厚みT21を指し、配線層31、41、51、61の厚みとは、巻線部材31a、41a、51a、61aのそれぞれのうち隣り合う中間絶縁層に挟み込まれている部分の厚みT31、T41、T51、T61を指す。すなわち、厚みT21は、厚みT31、T41、T51、T61より厚い。配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の厚みは、各配線層が有する巻線部材での表皮効果による電気的な損失を低減できるように比較的薄くなっている。
図2(b)は、本実施形態のプレーナトランス1の1次側と2次側とに交流電流が流れているときの、巻線部材内での表皮効果を説明する説明図である。プレーナトランス1の1次側と2次側とに交流電流が流れるとき、巻線部材には、巻線部材内の電流密度が表面ほど高く表面から離れるほど低くなる、表皮効果が発生する。本実施形態のプレーナトランス1では、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の厚みは、表皮効果による電気的な損失が小さくなるように比較的薄くなっているため、巻線部材での表皮効果による電気的な損失は小さくなっている。具体的には、図2(b)に示すように、巻線部材内は、ほぼ全域が、電流密度が比較的高い領域(図2(b)の符号D1)で占められている。なお、配線層31が有する巻線部材31aには、配線層21側の表皮に電流密度が高くなる領域が発生しないため、表皮効果による電気的な損失は発生しない。
図3は、比較例のプレーナトランスが備えるプレーナコイル部品15の断面図である。比較例のプレーナコイル部品15は、アルミナから形成されている矩形板状の最外絶縁層16と、複数の中間層25、35、45、55、65とを備える。中間層25は、配線層26と、中間絶縁層27とを備える。配線層26は、最外絶縁層16と中間絶縁層27との間に配置されており、比較例のプレーナトランスの他の部品と接続される引出部材26aを有している。中間層35、45、55、65のそれぞれは、巻線部材36a、46a、56a、66aを有する配線層36、46、56、66と、中間絶縁層37、47、57、67とを備える。比較例のプレーナトランスでは、図3(a)に示すように、プレーナコイル部品15での積層方向における、配線層36、46、56、66のそれぞれの厚みT36、T46、T56、T66は、引出部材26aを有する配線層26の厚みT26と同程度である。
比較例のプレーナコイル部品15に交流電流が流れると、図3(b)に示すように、表皮効果によって巻線部材36a、46a、56a、66aに電流密度が比較的高い領域が発生する(図3(b)の符号D1)。しかしながら、比較例のプレーナコイル部品15では、巻線部材36a、46a、56a、66aの厚みが、他の部品と接続されるために厚肉化されている引出部材26aと同程度の厚みであるため、電流密度が高くならない領域(図3(b)の符号D0)が巻線部材36a、46a、56a、66a内に比較的多く発生する。このため、比較例のプレーナトランスでは、電気的な損失が発生しやすい。
以上説明した、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、プレーナコイル部品10aでの積層方向における、引出部材21aを有する配線層21の厚みは、巻線部材を有する配線層31、41、51、61の厚み、および、中間層70、80、90のそれぞれの厚みより厚い。これにより、プレーナコイル部品10aの他の部品との接続に用いられる引出部材21aの強度を確保することができる。また、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の厚みは、各配線層が有する巻線部材での表皮効果による電気的な損失を低減するため比較的薄くなっている。これにより、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層での表皮効果による電気的な損失を低減することができる。したがって、他の部品との接続による破損の防止と電気的な損失の低減を両立することができる。
また、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、引出部材21aの厚みを厚くすることで引出部材21aの強度が確保されるため、引出部材21aに他の部品を直接接続することができる。これにより、例えば、最外絶縁層に配置され巻線部材に接続する電極に、引き出し用のリード線をはんだ付けする場合に比べ、はんだ付けの工程が不要となるだけでなく、リード線にかかる力による最外絶縁層の破損を防止することができる。
また、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、引出部材21aの強度が確保されることによって引出部材21aに他の部品を直接接続することができるため、リード線が不要となる。これにより、プレーナコイル部品10aを構成する部品点数を少なくすることができる。
また、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、中間絶縁層22、32、42、52、62、および、中間層70、80、90が備える中間絶縁層に形成されているビアホールに、1次側の配線層または2次側の配線層を接続する「接続部材」としてのビア導体13が設けられている。これにより、厚みが異なる引出部材21a、21bと配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の巻線部材とを接続することができる。
また、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、引出部材21a、21bは、中間絶縁層22の端面より外側に突出するように配置されている。これにより、引出部材21a、21bは、他の部品と接続される端部が、セラミック絶縁層の外側に位置しているため、プレーナコイル部品10aの他の部品との電気的な接続を容易に行うことができる。
また、本実施形態のプレーナコイル部品10aによれば、最外絶縁層11、12、および、中間層20、30、40、50、60、70、80、90が備える中間絶縁層は、アルミナから形成されている。これにより、プレーナコイル部品10aの放熱性を高めることができる。
また、本実施形態のプレーナトランス1によれば、引出部材21aの厚みを巻線部材31a、41a、51a、61aの厚みより厚くしているため、プレーナトランス1の他の部品との接続に用いられる引出部材21aの強度を確保することができる。一方、巻線部材31a、41a、51a、61aの厚みは、表皮効果による電気的な損失を小さくするために比較的薄くすることができるため、表皮効果による電気的な損失を低減することができる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態におけるプレーナコイル部品10bの断面図である。第2実施形態のプレーナコイル部品10bは、第1実施形態のプレーナコイル部品(図2)と比較すると、1つの配線層に引出部材と巻線部材との両方が備えられている点が異なる。
第2実施形態におけるプレーナコイル部品10bは、アルミナから形成されている矩形板状の最外絶縁層11、12と、中間層20、30、40、50、60、70、80、90とを備える。プレーナコイル部品10bの中間層20が備える配線層21は、引出部材21aと巻線部材21cとの両方を有している。巻線部材21cは、コア5のコア芯部5cの周囲に配置される巻線部を有しており、本実施形態のプレーナトランス1の2次側を構成する。
本実施形態のプレーナトランス1では、図4(a)に示すように、プレーナコイル部品10bでの積層方向における、配線層21の厚みは、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層の厚みより厚い。具体的には、本実施形態では、図4(a)に示すように、配線層21の厚みとは、引出部材21aのうち最外絶縁層11と中間絶縁層22とに挟まれている部分の厚みT21を指し、配線層31、41、51の厚みとは、巻線部材31a、41a、51aのそれぞれのうち隣り合う中間絶縁層に挟み込まれている部分の厚みT31、T41、T51を指す。このとき、巻線部材21cは、配線層31、41、51、61のそれぞれが備える巻線部材31a、41a、51a、61aおよび中間層70、80、90のそれぞれが備える巻線部材の厚みより厚い。
図4(b)は、本実施形態のプレーナトランス1の1次側と2次側とに交流電流が流れているときの、巻線部材内での表皮効果を説明する説明図である。巻線部材21cは、他の巻線部材、例えば、巻線部材31a、41aなどより厚みが厚いものの、巻線部材21cは、最外絶縁層11側の表皮に、電流密度が高くなる領域は発生しないため、電気的な損失は発生しない。
以上説明した、本実施形態のプレーナコイル部品10bによれば、最も外側に配置される配線層21は、引出部材21aと巻線部材21cとの両方を含んでいる。最も外側に配置されている配線層21は、引出部材21aと同程度の厚みを有する巻線部材21cを有する。巻線部材21cにおける表皮効果は、巻線部材21cの、巻線部材31aが位置する側でのみ起こる。このことから、最も外側に配置されている配線層21については、巻線部材21cの厚みが厚くなっても巻線部材が位置しない側では表皮効果は発生しないため、厚みを厚くすることによる電気的な損失は発生しない。また、引出部材21aが、巻線部材21cと同じ配線層21に配置されるため、プレーナコイル部品10bの体格を小さくすることができる。したがって、電気的な損失を低減するとともに、プレーナコイル部品10bの体格を小さくすることができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上述の実施形態では、配線層の厚みは、配線層が有する引出部材および巻線部材の少なくとも1つのうちの、該配線層に隣り合う絶縁層に挟まれている部分の厚みを指すとした。しかしながら、配線層の厚みは、これに限定されない。例えば、図5に示す第1実施形態の変形例のように、最外絶縁層11がない場合、配線層21の厚みは、引出部材21aのうち、配線層21に隣り合う中間絶縁層22に接触している部分の厚みT21を指す。この場合でも、配線層31、41、51、61および中間層70、80、90のそれぞれの配線層での表皮効果による電気的な損失を低減することができるため、プレーナコイル部品10aの他の部品との接続による破損の防止と電気的な損失の低減を両立することができる。
[変形例2]
上述の実施形態では、プレーナコイル部品10a、10bは、プレーナトランス1が備えるとした。しかしながら、プレーナコイル部品を備えるものはこれに限定されない。チョークコイルや、インダクタなどが備えてもよい。
[変形例3]
上述の実施形態では、最外絶縁層11、12および中間絶縁層22、32、42、52、62は、アルミナから形成されているとした。しかしながら、最外絶縁層11、12および中間絶縁層22、32、42、52、62は、窒化アルミから形成されていてもよいし、これら以外の絶縁性材料から形成されてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1…プレーナトランス
5…コア
5a、5b…貫通孔
5c…コア芯部
9…貫通孔
10a、10b…プレーナコイル部品
11、12…最外絶縁層
13…ビア導体
20、30、40、50、60、70、80、90…中間層
21、31、41、51、61…配線層
21a、21b…引出部材
21c、31a、41a、51a、61a…巻線部材
22、32、42、52、62…中間絶縁層
22a、32a、42a、52a、62a…ビアホール
31b、41b、51b、61b…スペーサ
T21、T31、T41、T51、T61…配線層の厚み

Claims (6)

  1. 導電性の複数の配線層と、複数の絶縁層とが交互に積層されたプレーナコイル部品であって、
    前記配線層は、巻線部を有する巻線部材、および、前記プレーナコイル部品が他の部品に接続するための引出部材の少なくとも1つを含み、
    前記引出部材を有する前記配線層の厚みは、前記引出部材を有していない他の前記配線層の厚みより厚い、
    プレーナコイル部品。
  2. 請求項1に記載のプレーナコイル部品であって、
    前記複数の配線層のうち、最も外側に配置される前記配線層は、前記巻線部材と前記引出部材を含んでいる、
    プレーナコイル部品。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプレーナコイル部品であって、
    前記絶縁層には、ビアホールが形成されており、
    前記ビアホールには、前記絶縁層の両側に配置されている2つの前記配線層を接続する接続部材が設けられる、
    プレーナコイル部品。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレーナコイル部品であって、
    前記引出部材は、端部が、前記絶縁層の外側に突出する、
    プレーナコイル部品。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のプレーナコイル部品であって、
    前記絶縁層は、アルミナまたは窒化アルミから形成されている、
    プレーナコイル部品。
  6. プレーナトランスであって、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプレーナコイル部品と、
    磁性材料から形成され、前記巻線部の内側に設けられるコアと、を備える、
    プレーナトランス。
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