JP2020196023A - レーザ加工装置、レーザ加工方法ならびに素子チップの製造方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工方法ならびに素子チップの製造方法 Download PDF

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秀彦 唐崎
尚吾 置田
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尚吾 置田
篤史 針貝
Atsushi Harigai
篤史 針貝
佐伯 英史
Hidefumi Saeki
英史 佐伯
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Abstract

【課題】高精度のレーザ加工を可能とする。【解決手段】レーザ発振器と、加工対象物が載置されるステージと、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光を第1方向に走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナから出射する前記レーザ光を集光して、前記ステージに載置される前記加工対象物に照射するテレセントリックレンズと、を備え、前記ガルバノスキャナは、前記レーザ光を反射する反射面を有する1つのミラーと、前記ミラーが取り付けられた、回転可能な1つのシャフトと、前記シャフトを回転させるモータと、前記モータを駆動させるドライバと、前記ドライバを制御する制御部と、備え、前記シャフトの回転軸は、前記ミラーの前記反射面上にあり、前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記シャフトの前記回転軸上にある、レーザ加工装置。【選択図】図4

Description

本発明は、基板をレーザ加工する装置および方法、ならびに素子チップの製造方法に関する。
複数の集積回路を含む半導体基板を個片化する方法として、集積回路を覆う保護層を半導体基板の上方に形成し、保護層にギャップをパターニングしてマスクを形成し、ギャップを介して半導体基板をエッチングする方法が提案されている。特許文献1は、保護層のパターニングに、ガルバノスキャナで走査されたレーザ光を用いることを提案している。
特表2014−523115号公報
ガルバノスキャナで走査されたレーザ光は、通常、テレセントリックレンズ(テレセントリックfθレンズ)で集光された後、基板に照射される。レーザ光が走査している場合であっても、スキャンポイントからテレセントリックレンズに入射したレーザ光の焦点は1つの平面上に置かれるとともに、レーザ光は基板に対して垂直に入射する。
一方、スキャンポイントではない位置からテレセントリックレンズに入射したレーザ光は、基板に対して垂直に入射できない。これが、テレセントリックエラーと言われるエラーである。テレセントリックエラーは、レーザ加工の精度を低下させる。
ガルバノスキャナは、一般に2枚の回転可能なミラーを備える。2枚のミラーにより、レーザ光を交差する2つの方向に高速で走査させることができる。しかし、1枚のテレセントリックレンズのスキャンポイントに2枚のミラーを置くことは、物理的に不可能である。そのため、少なくとも一方のミラーで反射されるレーザ光は、スキャンポイントではない位置からテレセントリックレンズに入射することになる。よって、2枚のミラーを備える一般的なガルバノスキャナを用いる場合、テレセントリックエラーを避けることは困難である。
本発明の一局面は、レーザ発振器と、加工対象物が載置されるステージと、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光を第1方向に走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナから出射する前記レーザ光を集光して、前記ステージに載置される前記加工対象物に照射するテレセントリックレンズと、を備え、前記ガルバノスキャナは、前記レーザ光を反射する反射面を有する1つのミラーと、前記ミラーが取り付けられた、回転可能な1つのシャフトと、前記シャフトを回転させるモータと、前記モータを駆動させるドライバと、前記ドライバを制御する制御部と、備え、前記シャフトの回転軸は、前記ミラーの前記反射面上にあり、前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記シャフトの前記回転軸上にある、レーザ加工装置に関する。
本発明の他の局面は、レーザ光を、1つのミラーを備えるガルバノスキャナに案内する案内工程と、前記レーザ光を、前記ミラーを回転させて第1方向に走査させながら前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射する第1レーザ照射工程と、を備え、前記ミラーは、前記ミラーの前記レーザ光を反射する反射面上にある回転軸を中心に回転し、前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記回転軸上にある、レーザ加工方法に関する。
本発明のさらに他の局面は、複数の素子領域と、前記素子領域を画定する分割領域と、を備える基板を準備する準備工程と、前記基板の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記分割領域における前記保護膜にレーザ光を照射して除去し、前記分割領域に開口を形成するレーザグルービング工程と、前記レーザグルービング工程の後、前記基板を前記開口に沿ってプラズマエッチングして、前記素子領域を備える複数の素子チップに分割する個片化工程と、を備え、前記レーザグルービング工程は、前記レーザ光を、前記ミラーを回転させて第1方向に走査させながら前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射する第1レーザ照射工程と、を備え、前記ミラーは、前記ミラーの前記レーザ光を反射する反射面上にある回転軸を中心に回転し、前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記回転軸上にある、素子チップの製造方法に関する。
本発明によれば、高精度のレーザ加工が可能となる。
本発明の一実施形態に係るガルバノスキャナの要部の構成を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るミラーを回転させたときの様子を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るミラーの取り付け構造の一例を示す斜視図である。 レーザ加工装置の構成の一例を示す概念図である。 レーザ光がスキャンポイントからθ1(rad)の入射角でテレセントリックレンズに入射したときのレーザ加工装置の要部を示す側面図である。 レーザ光がスキャンポイントからゼロラジアン(0rad)の入射角でテレセントリックレンズに入射したときのレーザ加工装置の要部を示す側面図である。 レーザ光がスキャンポイントからθ2(rad)の入射角でテレセントリックレンズに入射したときのレーザ加工装置の要部を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。 搬送キャリアを模式的に示す上面図である。 図7AのA−A線における断面図である。 本発明の一実施形態に係る準備工程により準備された基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る保護膜形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るレーザグルービング工程後の基板の断面図である。 本発明の一実施形態で使用されるプラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法の個片化工程で生成した素子チップを示す断面図である。 従来のガルバノスキャナの要部の構成を模式的に示す側面図である。 従来のガルバノスキャナのミラーを回転させたときの様子を示す説明図である。
レーザ加工をさらに高速化させる観点から、ガルバノスキャナにおいて、ミラーの重心は、通常、回転軸上に置かれる。これにより、ミラーを高速で回転させる場合にも、ブレが生じ難くなる。一方、ミラーの重心が回転軸上に置かれると、テレセントリックエラーが発生し易くなる。
図14は、従来のガルバノスキャナの要部の構成を模式的に示す側面図である。便宜的に、ミラーおよびシャフトは1つのみ示し、他は省略している。
従来のガルバノスキャナ904は、レーザ光を反射する反射面Rfを有するミラー9041と、ミラー9041が取り付けられた、回転可能なシャフト9042と、シャフト9042を回転させるモータ9043と、モータ9043を駆動させるドライバ(図示せず)と、ドライバを制御する制御部(図示せず)と、を備える。
シャフト9042が回転することによりミラー9041も回転する。回転するミラー9041により反射されるレーザ光Lは、第1方向に走査する。回転時にブレが生じないように、ミラー9041の重心Cmは、シャフト9042の回転軸ax上にある。言い換えれば、回転軸axは、ミラー9041の反射面Rf上に置かれない。一方、レーザ光LのテレセントリックレンズによるスキャンポイントPsは、ミラー9041の反射面Rf上に置かれる。詳細には、レーザ光Lのテレセントリックレンズへの入射角θ(rad)がゼロ(θ=0rad)になるようにミラー9041の角度を調整したとき、ミラー9041の反射面Rf上にスキャンポイントPsが置かれるように、ミラー9041は設置される。そして、レーザ光Lは、常に、設定されたスキャンポイントPsに向けて案内される。θ=0radのとき、レーザ光Lがミラー9041に入射する入射地点Piは、スキャンポイントPsと一致している(Pi=Ps)。
図15は、従来のガルバノスキャナのミラーを回転させたときの様子を示す説明図である。スキャンポイントPsは、用いられるテレセントリックレンズ305に応じて決定されるものであるため、ミラー9041が回転しても、その位置は変わらない。一方、回転軸axがミラー9041の反射面Rf上に置かれていないため、ミラー9041の回転により、レーザ光Lがミラー9041に入射する入射地点Piは、スキャンポイントPsからずれてしまい(Pi≠Ps)、入射地点PiとスキャンポイントPsとの間にはズレGが生じる。つまり、ミラー9041で反射されるレーザ光Lは、スキャンポイントPsではない位置からテレセントリックレンズに入射することになり、テレセントリックエラーが生じる。
ミラーが回転することにより生じるテレセントリックエラーの影響を小さくするには、例えばミラーの回転角を小さくすればよい。この場合、加工対象物の一方の端から他方の端までをレーザ加工するには、大きな直径を有するテレセントリックレンズを用いるか、あるいは、加工対象物の移動距離を大きくする必要がある。大きな直径を有するテレセントリックレンズは非常に高価であり、生産コストが高くなる。加工対象物の移動距離、すなわちステージの移動距離を大きくすると、レーザ加工装置のフットプリント(設置面積)が大きくなる。加工対象物のレーザ加工は通常クリーンルーム内で行われるため、フットプリントの増大は、生産性を大きく低下させる。
本実施形態に係るガルバノスキャナでは、反射ミラーを1つのみ用いる。そのため、ミラーの反射面をレーザ光のスキャンポイントに置くことができて、ミラーを2枚用いる場合に生じるテレセントリックエラーは生じ得ない。
加えて、シャフトの回転軸をミラーの反射面上に置き、かつ、レーザ光のスキャンポイントをシャフトの回転軸上に置く。これにより、ミラーが回転することにより生じるテレセントリックエラーの発生を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係るガルバノスキャナの要部の構成を模式的に示す側面図である。
ガルバノスキャナ304は、レーザ光を反射する反射面を有する1つのミラー3041と、ミラー3041が取り付けられた、回転可能な1つのシャフト3042と、シャフト9042を回転させるモータ3043と、モータ3043を駆動させるドライバ(図示せず)と、ドライバを制御する制御部(図示せず)と、を備える。シャフト3042が回転することによりミラー3041も回転する。回転するミラー3041により反射されるレーザ光Lは第1方向に走査する。
シャフト3042の回転軸axは、ミラー3041の反射面Rf上に置かれる。さらに、レーザ光LのスキャンポイントPsも、ミラー3041の反射面Rf上に置かれる。詳細には、レーザ光Lのテレセントリックレンズへの入射角θ(rad)がゼロ(θ=0rad)になるようにミラー3041の角度を調整したとき、ミラー3041の反射面Rf上にレーザ光LのテレセントリックレンズによるスキャンポイントPsが置かれるように、ミラー3041を設置する。そして、レーザ光Lは、常に、設定されたスキャンポイントPsに向けて案内される。θ=0radのとき、レーザ光Lがミラー3041に入射する時の入射地点Piは、スキャンポイントPsと一致している(Pi=Ps)。
図2は、本実施形態に係るミラーを回転させたときの様子を示す説明図である。スキャンポイントPsは、用いられるテレセントリックレンズ305に応じて決定されるものであるため、ミラー3041が回転しても、その位置は変わらない。加えて、回転軸axがミラー3041の反射面Rf上に置かれているため、ミラー3041が回転しても、レーザ光Lがミラー3041に入射する入射地点Piも変わらない。つまり、入射地点PiとスキャンポイントPsとは一致する(Pi=Ps)。そのため、ミラー3041で反射され、第1方向に走査されるレーザ光Lは、常にスキャンポイントPsからテレセントリックレンズに入射することになり、テレセントリックエラーの発生が抑制される。
ミラーの取り付け構造は特に限定されず、シャフトの回転軸がミラーの反射面上に置かれるようにシャフトに取り付けられればよい。
図3は、本実施形態に係るミラーの取り付け構造の一例を示す斜視図である。ミラー3041は、固定部材3044によってシャフト3042に取り付けられている。固定部材3044は、第1固定部材3044aと第2固定部材3044bとを備える。第1固定部材3044a部は、ミラー3041の側面に嵌合する段差を有しており、これにより、ミラー3041は位置決めされる。第1固定部材3044aの一部は、ミラー3041の反射面Rfとは反対側の面上に延びており、当該面に固定されている。第1固定部材3044aの残部は、ミラー3041からはみ出しており、この部分には、シャフト3042を嵌め込むための半円柱状の溝が形成されている。第2固定部材3044bにも、シャフト3042を嵌め込むための半円柱状の溝が形成されている。各溝の位置は、シャフト3042の回転軸axが、ミラー3041の反射面Rf上に置かれるように調整されている。
シャフト3042を第1固定部材3044a部の溝に嵌め込んだ後、第1固定部材3044aのミラー3041からはみ出した部分に第2固定部材3044bを置いて、第1固定部材3044aおよび第2固定部材3044bの溝でシャフト3042を挟み込む。最後に、第1固定部材3044aと第2固定部材3044bとをネジ止めする。これにより、シャフト3042の回転軸axがミラー3041の反射面Rf上に置かれるように、ミラー3041がシャフト3042に取り付けられる。
本実施形態は、特に、精度を求められる半導体を含む基板(以下、単に基板と称す。)等の加工に特に適している。本実施形態によれば、ガルバノスキャナを用いてレーザ光Lを第1方向に走査させるため、第1方向と交差する第2方向に所定の精度で移動する1軸テーブルを用いることができる。これにより、レーザ加工の精度が向上する。2方向に移動するXYテーブルは、テーブルを直交する方向に移動するよう制御することが難しく、また、加工精度はテーブルの剛性の影響を受け易いためである。
本実施形態に係るガルバノスキャナに設置されるミラーは1つである。よって、ガルバノスキャナにより、レーザ光は一方向(第1方向)にのみ走査可能である。ただし、ミラーが回転することにより生じるテレセントリックエラーは発生し難いため、ミラーの回転角を大きくすることができる。つまり、レーザ光の第1方向への走査距離を大きくすることができる。
スキャンポイントから入射角θ(rad)でテレセントリックレンズに入射したレーザ光は、加工対象物に対する入射角θがゼロ(θ=0rad)の場合の集光位置からf×θ離れた部分に集光する。fは、テレセントリックレンズの焦点距離である。また、スキャンポイントからテレセントリックレンズに入射したレーザ光は、加工対象物に対して垂直に入射する。そのため、第1方向において、テレセントリックレンズの直径が加工対象物の直径と同じかそれより大きくすることにより、加工対象物を第1方向に移動させることなくミラーの回転のみにより、加工対象物の端から他方の端までをレーザグルービングすることができる。つまり、本実施形態によれば、加工対象物の第1方向への移動を省略できるため、ステージ、ひいてはレーザ加工装置のフットプリントを削減することができる。
レーザ光の他の方向(例えば、第1方向と交差する第2方向)への走査は、加工対象物を移動させることにより行えばよい。このとき、加工対象物を、第2方向にその直径以上の距離を移動させる。
テレセントリックエラーが抑制されることにより、レーザ加工により加工対象である基板に形成される開口の内壁は垂直に近くなる。
基板は、レーザグルービング工程後、個片化工程に供される。個片化工程は、例えば、基板にプラズマを照射することにより行われる。基板は、開口からプラズマによりエッチングされて、素子領域を備える複数の素子チップに分割される。
開口の内壁が垂直に近くなると、基板のプラズマエッチング面が荒れることが抑制され、得られる素子チップの側壁は滑らかになる。そのため、抗折強度に優れた高品質な素子チップを得ることができる。また、開口の内壁が垂直に近くなるほど、開口の幅を狭くすることができるため、基板のロスが少なくなる。
本実施形態に係るレーザ加工装置は、基板のレーザ加工に適している。本実施形態は、基板から素子チップを製造する方法を包含する。
A.レーザ加工装置
本実施形態に係るレーザ加工装置は、レーザ発振器と、加工対象物が載置されるステージと、レーザ発振器から出射されるレーザ光を第1方向に走査するガルバノスキャナと、ガルバノスキャナから出射するレーザ光を集光して、ステージに載置される加工対象物に照射するテレセントリックレンズと、を備える。
レーザ発振器は、例えば、パルスレーザ光を発振するパルスレーザ発振器である。レーザ光をパルス波形で発振する機構は特に限定されない。例えば、ビーム出力をメカニカルシャッターでオン(ON)/オフ(OFF)する方式、レーザ光Lの励起源をパルス制御する方式、ビーム出力をスイッチングする方式等が挙げられる。レーザ発振器のレーザ発振機構も特に限定されず、レーザ発振の媒体として半導体を用いる半導体レーザ、媒体として炭酸ガス(CO)等の気体を用いる気体レーザ、YAG等を用いる固体レーザ、ファイバレーザ等が挙げられる。固体レーザには、波長変換をしたグリーンレーザや紫外線レーザも含まれる。
加工対象物に照射されるレーザ光のパルス幅は特に限定されないが、熱影響が小さくなる点で、500ナノ秒以下であることが好ましく、200ナノ秒以下であることがより好ましい。レーザ光の波長も特に限定されないが、基板(半導体基板)によるレーザ光の吸収が高くなる点で、紫外線域(波長200nm以上、400nm以下)や比較的短波長の可視域(波長400nm以上、550nm以下)であってよい。レーザ光の発振周波数も特に限定されないが、例えば、1kHz以上、200kHz以下であり、高周波になるほど高速加工が可能となる。
ステージは、加工対象物を支持する。ステージは、少なくともレーザ光の走査方向(第1方向)に交差する第2方向に並進移動可能であればよい。ステージの並進移動は、並進移動部により制御される。ステージは、さらに第1方向に並進移動可能であってもよい。ステージの第1方向への移動可能距離は、第2方向への移動可能距離より小さくてもよい
テレセントリックレンズは、主光線が光軸に対して平行になるレンズである。そのため、テレセントリックレンズを通ったレーザ光は加工対象物に対して垂直に入射し、集光ビームが楕円形になり難い。よって、高い精度が求められるレーザ加工に適している。テレセントリックレンズの直径は特に限定されない。フットプリントが削減される点で、テレセントリックレンズの直径は、加工対象物の直径以上であることが好ましい。テレセントリックレンズは、いわゆる片側テレセントリックレンズである。
ガルバノスキャナは、レーザ光を反射する反射面を有する1つのミラーと、ミラーが取り付けられた、回転可能な1つのシャフトと、シャフトを回転させるモータと、モータを駆動させるドライバと、ドライバを制御する制御部と、を備える。上記の通り、このようなガルバノスキャナを備えるレーザ加工装置を用いると、テレセントリックエラーの発生が抑制されて、レーザ加工の精度が高まる。
ガルバノスキャナは特に限定されず、デジタル方式であってよく、アナログ方式であってもよい。レーザ加工を繰り返し行う場合の位置精度が低下し難い点で、デジタル方式が望ましい
ミラーは、その反射面上にシャフトの回転軸が置かれるように設置される。そのため、ミラーの反射面の回転軸とシャフトの回転軸とは一致する。このとき、ミラーの重心はシャフトの回転軸と一致しなくてよい。
シャフトは回転可能であって、ミラーを回転させる。スキャンポイントは、シャフトの回転軸上、言い換えれば、ミラーの反射面の回転軸上にある。そのため、ミラーが回転しても、スキャンポイントはミラーの反射面上の1点に置かれる。
ドライバ(サーボドライバ)は、制御部によって制御されており、モータを回転駆動させる。サーボドライバは特に限定されず、デジタル方式であってよく、アナログ方式であってもよい。レーザ加工を繰り返し行う場合の位置精度が低下し難い点で、デジタル方式が望ましい。
モータは、ミラーが取り付けられたシャフトを回転させる。モータは、エンコーダ(ロータリーエンコーダ)等を備える。ロータリーエンコーダは、モータの回転角等を検出する。ロータリーエンコーダで検出されたモータの回転角に関する信号は、例えばドライバを介して制御部に伝達される。制御部は、モータからの信号に基づいてドライバの駆動を制御する。
ロータリーエンコーダの分解能は、モータを1回転させた場合に出力されるパルス数で表わされる。プリント基板等をレーザ加工する場合、数μm(例えば3μm)以下の加工精度が求められる。さらに、温度ドリフト(温度変化による出力電圧等の変動)を考慮すると、ロータリーエンコーダは、5000万パルス/回転以上の分解能を有することが望ましい。
ロータリーエンコーダの動作原理は特に限定されず、光学式であってよく、磁気式(電気誘導式)であってよい。ロータリーエンコーダは、検出したモータの回転角から角度変位を算出する。算出された角度変位は、アナログ形式あるいはデジタル形式に変換されて、ドライバに伝達される。高速通信可能な点で、算出された角度変位は、ロータリーエンコーダでデジタル形式に変換された後、ドライバに伝達されることが望ましい。また、この場合、加工精度も向上し易い。
B.レーザ加工方法
本実施形態に係るレーザ加工方法は、1つのミラーを備えるガルバノスキャナに案内する案内工程と、レーザ光を、ミラーを回転させて第1方向に走査させながらテレセントリックレンズに向けて反射させた後、テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射する第1レーザ照射工程と、を備える。
このレーザ加工方法は、本実施形態に係るレーザ加工装置により実行される。本実施形態に係るレーザ加工装置において、上記の通り、ミラー回転軸はその反射面上にあり、スキャンポイントは回転軸上にある。
第1方向と交差する第2方向へのレーザ加工は、例えば、加工対象物を第2方向に移動させることにより行われる。具体的には、加工対象物を第2方向に移動させながら、レーザ光を、ミラーを回転させずにテレセントリックレンズに向けて反射させた後、テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射することにより行われる。
図4は、レーザ加工装置の構成の一例を示す概念図である。
レーザ加工装置300は、レーザ発振器301と、加工対象である基板10が載置されるステージ306と、レーザ発振器301から出射されるレーザ光Lを第1方向D1に走査するガルバノスキャナ304と、ガルバノスキャナ304から出射するレーザ光Lを集光して、ステージ306に載置される基板10に照射するテレセントリックレンズ305と、を備える。
レーザ発振器301とガルバノスキャナ304との間に、ビームエキスパンダ302およびビームシェイパ303を配置してもよい。ビームエキスパンダ302は、コリメート機能を有し、レーザ光Lのビーム径を調整する。ビームシェイパ303は、レーザ光Lのビームプロファイルを所望の形状に成形する。
レーザ発振器301から発振されたレーザ光Lは、ビームエキスパンダ302およびビームシェイパ303を経由して、所望のビーム径および形状に成形された後、ガルバノスキャナ304に案内される。
ガルバノスキャナ304は、上記の通り、ミラー3041と、シャフト3042と、モータ3043と、ドライバ(図示せず)と、制御部(図示せず)と、を備える。シャフト3042が回転することによりミラー3041が回転する。レーザ光Lは、回転するミラーに向けて案内されて、第1方向に走査させられる。
ミラー3041により反射され、第1方向に走査するレーザ光Lは、テレセントリックレンズ305に入射して集光され、基板10に照射される。テレセントリックレンズ305から出射されるレーザ光Lの第1方向におけるビーム径は、例えば35μm以下(好ましくは20μm以下)に集約される。
図5A〜図5Cは、回転するミラーにより反射されたレーザ光が第1方向に走査される様子を示すレーザ加工装置の要部の側面図である。図5Aにおいて、レーザ光は、スキャンポイントからθ1(rad)の入射角でテレセントリックレンズに入射している。図5Bにおいて、レーザ光は、スキャンポイントからゼロラジアン(0rad)の入射角でテレセントリックレンズに入射している。図5Cにおいて、レーザ光は、スキャンポイントから入射角θ2(rad)でテレセントリックレンズに入射している。
ミラー3041の回転角は、テレセントリックレンズ305に入射するレーザ光Lの入射角を決定する。ミラー3041が回転することにより、その反射面で反射されるレーザ光Lは第1方向D1に走査する。
基板10に対する入射角がゼロ(θ=0rad)の場合の、基板におけるレーザ光の集光位置をPとすると、レーザ光Lの入射角がθ1の場合、レーザ光Lは、集光位置Pからf×θ1離れた第1地点Pθ1に集光する。レーザ光Lの入射角がθ2の場合、レーザ光Lは、集光位置Pからf×θ2離れた第2地点Pθ2に集光する。レーザ光Lの入射角がθ1からθ2まで変化する場合、レーザ光Lは、基板10上を第1方向D1に(f×θ1)+(f×θ2)の距離を走査する。fは、テレセントリックレンズの焦点距離である。(f×θ1)+(f×θ2)が、基板10の第1方向D1における直径(最大径)より大きい場合、基板10を第1方向D1に並進移動させることなく、基板10の一方の端から他方の端までをレーザ加工することができる。つまり、基板10の第1方向D1への並進移動を省略できるため、ステージ306、ひいてはレーザ加工装置300のフットプリントを削減することができて、生産性の向上が期待できる。
C.素子チップの製造方法
本実施形態に係る素子チップの製造方法は、複数の素子領域と、素子領域を画定する分割領域と、を備える基板を準備する準備工程と、基板の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、分割領域における保護膜にレーザ光を照射して除去し、分割領域に開口を形成するレーザグルービング工程と、レーザグルービング工程の後、基板を前記開口に沿ってプラズマエッチングして、素子領域を備える複数の素子チップに分割する個片化工程と、を備える。図6は、本実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。
レーザグルービング工程は、上記レーザ加工方法により実行される。そのため、高品質の素子チップが得られる。
以下、本実施形態に係る素子チップの製造方法を、工程ごとに説明する。
(1)準備工程(S1)
まず、レーザ加工の対象となる基板を準備する。ハンドリング性の観点から、準備された基板は、搬送キャリアに保持されて、次の工程に供されてもよい。搬送キャリアは、例えば、フレームとフレームに固定された保持シートとを備える。
(基板)
基板は、第1の面および第2の面を備えるとともに、複数の素子領域と素子領域を画定する分割領域とを備える。基板は、半導体層を備える。基板の素子領域は、さらに配線層を備えてよい。基板の分割領域は、さらに絶縁膜とTEG(Test Element Group)等の金属材料とを備えてよい。分割領域における基板をエッチングすることにより、素子チップが得られる。
基板の大きさは特に限定されず、例えば、最大径50mm以上、300mm以下程度である。基板の形状も特に限定されず、例えば、円形、角型である。また、基板には、オリエンテーションフラット(オリフラ)、ノッチ等の切欠きが設けられていてもよい。
半導体層は、例えば、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)等を含む。素子チップにおける半導体層の厚みは特に限定されず、例えば、20μm以上、1000μm以下であり、100μm以上、300μm以下であってもよい。
配線層は、例えば、半導体回路、電子部品素子、MEMS等を構成しており、絶縁膜、金属材料、樹脂層(例えば、ポリイミド)、レジスト層、電極パッド、バンプ等を備えてもよい。絶縁膜は、配線用の金属材料との積層体(多層配線層あるいは再配線層)として含まれてもよい。
分割領域の形状は、直線に限られず、所望の素子チップの形状に応じて設定されればよく、ジグザグであってもよいし、波線であってもよい。なお、素子チップの形状としては、例えば、矩形、六角形等が挙げられる。
分割領域の幅は特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。分割領域の幅は、例えば、10μm以上、300μm以下である。複数の分割領域の幅は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。分割領域は、通常、複数本、基板に配置されている。隣接する分割領域同士のピッチも特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
(搬送キャリア)
搬送キャリアは、フレームとフレームに固定された保持シートとを備える。
フレームは、基板の全体と同じかそれ以上の面積の開口を有した枠体であり、所定の幅および略一定の薄い厚みを有している。フレームは、保持シートおよび基板を保持した状態で搬送できる程度の剛性を有している。フレームの開口の形状は特に限定されないが、例えば、円形や、矩形、六角形など多角形であってもよい。フレームの材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属や、樹脂等が挙げられる。
保持シートの材質は特に限定されない。なかでも、基板が貼着され易い点で、保持シートは、粘着層と柔軟性のある非粘着層とを含むことが好ましい。
非粘着層の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂フィルムには、伸縮性を付加するためのゴム成分(例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等)、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、導電性材料等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、上記熱可塑性樹脂は、アクリル基等の光重合反応を示す官能基を有していてもよい。非粘着層の厚みは特に限定されず、例えば、50μm以上、300μm以下であり、好ましくは50μm以上、150μm以下である。
粘着層を備える面(粘着面)の外周縁は、フレームの一方の面に貼着しており、フレームの開口を覆っている。粘着面のフレームの開口から露出した部分に、基板の一方の主面(第2の面)が貼着されることにより、基板は保持シートに保持される。基板は、ダイアタッチフィルム(DAF)を介して、保持シートに保持されてもよい。
粘着層は、紫外線(UV)の照射によって粘着力が減少する粘着成分からなることが好ましい。これにより、プラズマダイシング後に素子チップをピックアップする際、UV照射を行うことにより、素子チップが粘着層から容易に剥離されて、ピックアップし易くなる。例えば、粘着層は、非粘着層の片面に、UV硬化型アクリル粘着剤を5μm以上、100μm以下(好ましくは5μm以上、15μm以下)の厚みに塗布することにより得られる。
図7Aは、搬送キャリアを模式的に示す上面図である。図7Bは、図7Aに示すA−A線での断面図である。
搬送キャリア20は、フレーム21とフレーム21に固定された保持シート22とを備える。フレーム21には、位置決めのためのノッチ21aやコーナーカット21bが設けられていてもよい。粘着面22Xの外周縁は、フレーム21の一方の面に貼着し、粘着面22Xのフレーム21の開口から露出した部分に、基板の一方の主面が貼着される。プラズマ処理の際、保持シート22は、プラズマ処理装置内に設置されるステージと、粘着面22Xとは反対の非粘着面22Yとが接するように、ステージに載置される。
図8は、本実施形態に係る製造方法の準備工程における基板の断面図である。
基板10は、第1の面10Xおよび第2の面10Yを備えるとともに、複数の素子領域101と素子領域101を画定する分割領域102とを備える。素子領域101は、半導体層11と、半導体層11の第1の面10X側に積層される配線層12と、を備える。分割領域102は、半導体層11と、絶縁膜14とを備える。基板10は搬送キャリアが備える保持シート22に貼着されている。
(2)保護膜形成工程(S2)
基板を被覆する保護膜を形成する。
保護膜は、基板の素子領域をプラズマ等から保護するために設けられる。
保護膜は、例えば、ポリイミド等の熱硬化性樹脂、フェノール樹脂等のフォトレジスト、あるいは、アクリル樹脂等の水溶性レジスト等の、いわゆるレジスト材料を含む。
保護膜は、例えば、レジスト材料をシート状に成型した後、このシートを基板に貼り付けるか、あるいは、レジスト材料の原料液を、回転塗布やスプレー塗布等の方法を用いて、基板に塗布することにより形成される。原料液の塗布量を変えなから塗布することにより、保護膜の厚みを部分的に変えることができる。回転塗布とスプレー塗布とを併用して、塗布量を調整してもよい。
保護膜の厚みは特に限定されないが、個片化工程におけるプラズマエッチングにより完全には除去されない程度であることが好ましい。保護膜の厚みは、例えば、個片化工程において保護膜がエッチングされる量(厚み)を算出し、このエッチング量以上になるように設定される。保護膜の厚みは、例えば、5μm以上、60μm以下である。
図9は、本実施形態に係る保護膜形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。基板10の第1の面10Xに、保護膜40が形成されている。
(3)レーザグルービング工程(S3)
分割領域における保護膜にレーザ光を照射して当該保護膜を除去し、分割領域に開口を形成する。
レーザグルービング工程は、例えば、上記レーザ加工方法により実行される。上記レーザ加工方法によれば。テレセントリックエラーが抑制されるため、開口の内壁が垂直に近くなる。
開口は、例えば、分割領域における保護膜および絶縁膜が除去されることにより形成される。分割領域における絶縁膜の除去は、後述する個片化工程において行ってもよい。この場合、絶縁膜を除去するためのプラズマを発生させる条件と、基板をエッチングするためのプラズマを発生させる条件とは異なり得る。
レーザグルービング工程の後、個片化工程を行う前に、開口をレーザ光あるいはプラズマによりクリーニングする工程を行ってもよい。クリーニング工程におけるレーザ光は、通常、レーザグルービング工程で用いられるレーザ光とは異なる条件で照射される。同様に、クリーニング工程で用いられるプラズマは、通常、個片化を行うときに発生させるプラズマとは異なる条件で発生させる。クリーニング工程は、例えば、レーザグルービング工程に起因する残渣を低減する目的で行われる。これにより、更に高品質のプラズマエッチングを行うことが可能になる。
図10は、本実施形態に係るレーザグルービング工程後の基板を模式的に示す断面図である。分割領域102における保護膜40および絶縁膜14が除去されて、開口から半導体層11が露出している。
(4)個片化工程(S4)
基板を開口に沿ってプラズマエッチングして、素子領域を備える複数の素子チップに分割する。
図11を参照しながら、個片化工程に使用されるプラズマ処理装置について説明する。ただし、プラズマ処理装置はこれに限定されるものではない。図11は、プラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。
(プラズマ処理装置)
プラズマ処理装置100は、ステージ111を備えている。搬送キャリア20は、保持シート22の基板10を保持している面が上方を向くように、ステージ111に搭載される。ステージ111は、搬送キャリア20の全体を載置できる程度の大きさを備える。ステージ111の上方には、基板10の少なくとも一部を露出させるための窓部124Wを有するカバー124が配置されている。カバー124には、フレーム21がステージ111に載置されている状態のとき、フレーム21を押圧するための押さえ部材107が配置されている。押さえ部材107は、フレーム21と点接触できる部材(例えば、コイルバネや弾力性を有する樹脂)であることが好ましい。これにより、フレーム21およびカバー124の熱が互いに影響し合うことを抑制しながら、フレーム21の歪みを矯正することができる。
ステージ111およびカバー124は、真空チャンバ103内に配置されている。真空チャンバ103は、上部が開口した概ね円筒状であり、上部開口は蓋体である誘電体部材108により閉鎖されている。真空チャンバ103を構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、表面をアルマイト加工したアルミニウム等が例示できる。誘電体部材108を構成する材料としては、酸化イットリウム(Y23)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)、石英(SiO2)等の誘電体材料が例示できる。誘電体部材108の上方には、上部電極としての第1の電極109が配置されている。第1の電極109は、第1の高周波電源110Aと電気的に接続されている。ステージ111は、真空チャンバ103内の底部側に配置される。
真空チャンバ103には、ガス導入口103aが接続されている。ガス導入口103aには、プラズマ発生用ガス(プロセスガス)の供給源であるプロセスガス源112およびアッシングガス源113が、それぞれ配管によって接続されている。また、真空チャンバ103には、排気口103bが設けられており、排気口103bには、真空チャンバ103内のガスを排気して減圧するための真空ポンプを含む減圧機構114が接続されている。真空チャンバ103内にプロセスガスが供給された状態で、第1の電極109に第1の高周波電源110Aから高周波電力が供給されることにより、真空チャンバ103内にプラズマが発生する。
ステージ111は、それぞれ略円形の電極層115と、金属層116と、電極層115および金属層116を支持する基台117と、電極層115、金属層116および基台117を取り囲む外周部118とを備える。外周部118は導電性および耐エッチング性を有する金属により構成されており、電極層115、金属層116および基台117をプラズマから保護する。外周部118の上面には、円環状の外周リング129が配置されている。外周リング129は、外周部118の上面をプラズマから保護する役割をもつ。電極層115および外周リング129は、例えば、上記の誘電体材料により構成される。
電極層115の内部には、静電吸着(Electrostatic Chuck)用電極(以下、ESC電極119と称す。)と、第2の高周波電源110Bに電気的に接続された第2の電極120とが配置されている。ESC電極119には、直流電源126が電気的に接続されている。静電吸着機構は、ESC電極119および直流電源126により構成されている。静電吸着機構によって、保持シート22はステージ111に押し付けられて固定される。以下、保持シート22をステージ111に固定する固定機構として、静電吸着機構を備える場合を例に挙げて説明するが、これに限定されない。保持シート22のステージ111への固定は、図示しないクランプによって行われてもよい。
金属層116は、例えば、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により構成される。金属層116内には、冷媒流路127が形成されている。冷媒流路127は、ステージ111を冷却する。ステージ111が冷却されることにより、ステージ111に搭載された保持シート22が冷却されるとともに、ステージ111にその一部が接触しているカバー124も冷却される。これにより、基板10や保持シート22が、プラズマ処理中に加熱されることによって損傷されることが抑制される。冷媒流路127内の冷媒は、冷媒循環装置125により循環される。
ステージ111の外周付近には、ステージ111を貫通する複数の支持部122が配置されている。支持部122は、搬送キャリア20のフレーム21を支持する。支持部122は、第1の昇降機構123Aにより昇降駆動される。搬送キャリア20が真空チャンバ103内に搬送されると、所定の位置まで上昇した支持部122に受け渡される。支持部122の上端面がステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111の所定の位置に載置される。
カバー124の端部には、複数の昇降ロッド121が連結しており、カバー124を昇降可能にしている。昇降ロッド121は、第2の昇降機構123Bにより昇降駆動される。第2の昇降機構123Bによるカバー124の昇降の動作は、第1の昇降機構123Aとは独立して行うことができる。
制御装置128は、第1の高周波電源110A、第2の高周波電源110B、プロセスガス源112、アッシングガス源113、減圧機構114、冷媒循環装置125、第1の昇降機構123A、第2の昇降機構123Bおよび静電吸着機構を含むプラズマ処理装置100を構成する要素の動作を制御する。図12は、本実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。
基板10のエッチングは、基板10が保持された搬送キャリア20を真空チャンバ内に搬入し、基板10がステージ111に載置された状態で行われる。
基板10の搬入の際、真空チャンバ103内では、昇降ロッド121の駆動により、カバー124が所定の位置まで上昇している。図示しないゲートバルブが開いて搬送キャリア20が搬入される。複数の支持部122は、上昇した状態で待機している。搬送キャリア20がステージ111上方の所定の位置に到達すると、支持部122に搬送キャリア20が受け渡される。搬送キャリア20は、保持シート22の粘着面22Xが上方を向くように、支持部122の上端面に受け渡される。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡されると、真空チャンバ103は密閉状態に置かれる。次に、支持部122が降下を開始する。支持部122の上端面が、ステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111に載置される。続いて、昇降ロッド121が駆動する。昇降ロッド121は、カバー124を所定の位置にまで降下させる。このとき、カバー124に配置された押さえ部材107がフレーム21に点接触できるように、カバー124とステージ111との距離は調節されている。これにより、フレーム21が押さえ部材107によって押圧されるとともに、フレーム21がカバー124によって覆われ、基板10は窓部124Wから露出する。
カバー124は、例えば、略円形の外形輪郭を有したドーナツ形であり、一定の幅および薄い厚みを備えている。窓部124Wの直径はフレーム21の内径よりも小さく、その外径はフレーム21の外径よりも大きい。したがって、搬送キャリア20をステージの所定の位置に搭載し、カバー124を降下させると、カバー124は、フレーム21を覆うことができる。窓部124Wからは、基板10の少なくとも一部が露出する。
カバー124は、例えば、セラミックス(例えば、アルミナ、窒化アルミニウムなど)や石英などの誘電体や、アルミニウムあるいは表面がアルマイト処理されたアルミニウムなどの金属で構成される。押さえ部材107は、上記の誘電体や金属の他、樹脂材料で構成され得る。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡された後、直流電源126からESC電極119に電圧を印加する。これにより、保持シート22がステージ111に接触すると同時にステージ111に静電吸着される。なお、ESC電極119への電圧の印加は、保持シート22がステージ111に載置された後(接触した後)に、開始されてもよい。
エッチングが終了すると、真空チャンバ103内のガスが排出され、ゲートバルブが開く。複数の素子チップを保持する搬送キャリア20は、ゲートバルブから進入した搬送機構によって、プラズマ処理装置100から搬出される。搬送キャリア20が搬出されると、ゲートバルブは速やかに閉じられる。搬送キャリア20の搬出プロセスは、上記のような搬送キャリア20をステージ111に搭載する手順とは逆の手順で行われてもよい。すなわち、カバー124を所定の位置にまで上昇させた後、ESC電極119への印加電圧をゼロにして、搬送キャリア20のステージ111への吸着を解除し、支持部122を上昇させる。支持部122が所定の位置まで上昇した後、搬送キャリア20は搬出される。
半導体層をエッチングする第1のプラズマの発生条件は、半導体層の材質などに応じて設定される。
半導体層がSiを含む場合、半導体層は、例えば、ボッシュプロセスによりプラズマエッチングされる。ボッシュプロセスでは、半導体層が深さ方向に垂直にエッチングされる。ボッシュプロセスは、堆積ステップと、堆積膜エッチングステップと、Siエッチングステップとを順次繰り返すことにより、半導体層を深さ方向に掘り進む。
堆積ステップは、例えば、プロセスガスとしてCを150sccm以上、250sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を15Pa以上、25Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を0W以上、50W以下として、2秒以上、15秒以下、処理する条件で行われる。
堆積膜エッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を300W以上、1000W以下として、2秒以上、10秒以下、処理する条件で行われる。
Siエッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を50W以上、500W以下として、10秒以上、20秒以下、処理する条件で行われる。
上記のような条件で、堆積ステップ、堆積膜エッチングステップ、および、Siエッチングステップを繰り返すことにより、Siを含む半導体層は、10μm/分以上、20μm/分以下の速度で深さ方向に垂直にエッチングされ得る。
図13は、本実施形態に係る個片化工程で作製された素子チップを、模式的に示す断面図である。基板の分割領域がエッチングされて、基板から複数の素子チップ200が形成されている。素子チップ200は、半導体層11と配線層12と保護膜40とを備える。
基板が個片化された後、プラズマ処理装置においてアッシングを行ってもよい。これにより、保護膜が除去される。
アッシングは、例えば、アッシングガスとしてCFとOとの混合ガス(流量比CF:O=1:10)を150sccm以上、300sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への印加電力を1500W以上、5000W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への印加電力を0W以上、300W以下とする条件により行われる。なお、アッシング工程における第2の電極への印加電力は、プラズマダイシング工程における第2の電極への印加電力よりも小さくなるように設定することが望ましい。
保護膜が水溶性である場合、アッシングに替えて、水洗により保護膜を除去してもよい。
個片化工程の後、素子チップは、保持シートから取り外される。
素子チップを、例えば、保持シートの非粘着面側から、保持シートとともに突き上げピンで突き上げる。これにより、素子チップの少なくとも一部は、保持シートから浮き上がる。その後、ピックアップ装置により、素子チップは保持シートから取り外される。
本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法によれば、高精度のレーザ加工が可能であるため、種々の基板から素子チップを製造する方法として有用である。
10:基板
10X:第1の面
10Y:第2の面
101:素子領域
102:分割領域
11:半導体層
12:配線層
14:絶縁膜
20:搬送キャリア
21:フレーム
21a:ノッチ
21b:コーナーカット
22:保持シート
22X:粘着面
22Y:非粘着面
40:保護膜
100:プラズマ処理装置
103:真空チャンバ
103a:ガス導入口
103b:排気口
108:誘電体部材
109:第1の電極
110A:第1の高周波電源
110B:第2の高周波電源
111:ステージ
112:プロセスガス源
113:アッシングガス源
114:減圧機構
115:電極層
116:金属層
117:基台
118:外周部
119:ESC電極
120:第2の電極
121:昇降ロッド
122:支持部
123A:第1の昇降機構
123B:第2の昇降機構
124:カバー
124W:窓部
125:冷媒循環装置
126:直流電源
127:冷媒流路
128:制御装置
129:外周リング
200:素子チップ
300:レーザ加工装置
301:レーザ発振器
302:ビームエキスパンダ
303:ビームシェイパ
304:ガルバノスキャナ
3041:ミラー
3042:シャフト
3043:モータ
3044:固定部材
3044a:第1固定部材
3044b:第2固定部材
305:テレセントリックレンズ
306:ステージ
904:従来のガルバノスキャナ
9041:ミラー
9042:シャフト
9043:モータ
Cm:ミラーの重心
Ps:スキャンポイント
ax:回転軸
Rf:反射面

Claims (8)

  1. レーザ発振器と、
    加工対象物が載置されるステージと、
    前記レーザ発振器から出射されるレーザ光を第1方向に走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナから出射する前記レーザ光を集光して、前記ステージに載置される前記加工対象物に照射するテレセントリックレンズと、を備え、
    前記ガルバノスキャナは、
    前記レーザ光を反射する反射面を有する1つのミラーと、
    前記ミラーが取り付けられた、回転可能な1つのシャフトと、
    前記シャフトを回転させるモータと、
    前記モータを駆動させるドライバと、
    前記ドライバを制御する制御部と、
    を備え、
    前記シャフトの回転軸は、前記ミラーの前記反射面上にあり、
    前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記シャフトの前記回転軸上にある、レーザ加工装置。
  2. 前記ミラーの重心は、前記回転軸上にない、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記ステージを並進移動させる並進移動部をさらに備え、
    前記並進移動部は、前記ステージを、前記第1方向に、前記第1方向と交差する第2方向よりも小さく移動させる、請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. レーザ光を、1つのミラーを備えるガルバノスキャナに案内する案内工程と、
    前記レーザ光を、前記ミラーを回転させて第1方向に走査させながら前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射する第1レーザ照射工程と、を備え、
    前記ミラーは、前記ミラーの前記レーザ光を反射する反射面上にある回転軸を中心に回転し、
    前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記回転軸上にある、レーザ加工方法。
  5. さらに、前記レーザ光を、前記ミラーを回転させずに前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから前記加工対象物に向けて照射する第2レーザ照射工程を備える、請求項4に記載のレーザ加工方法。
  6. 前記第2レーザ照射工程は、前記加工対象物を前記第1方向と交差する第2方向に移動させながら行われる、請求項5に記載のレーザ加工方法。
  7. 複数の素子領域と、前記素子領域を画定する分割領域と、を備える基板を準備する準備工程と、
    前記基板の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記分割領域における前記保護膜にレーザ光を照射して除去し、前記分割領域に開口を形成するレーザグルービング工程と、
    前記レーザグルービング工程の後、前記基板を前記開口に沿ってプラズマエッチングして、前記素子領域を備える複数の素子チップに分割する個片化工程と、を備え、
    前記レーザグルービング工程は、
    レーザ光を、1つのミラーを備えるガルバノスキャナに案内する案内工程と、
    前記レーザ光を、前記ミラーを回転させて第1方向に走査させながら前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから加工対象物に向けて照射する第1レーザ照射工程と、を備え、
    前記ミラーは、前記ミラーの前記レーザ光を反射する反射面上にある回転軸を中心に回転し、
    前記レーザ光の前記テレセントリックレンズによるスキャンポイントは、前記回転軸上にある、素子チップの製造方法。
  8. 前記レーザグルービング工程は、さらに、
    前記レーザ光を、前記ミラーを回転させずに前記テレセントリックレンズに向けて反射させた後、前記テレセントリックレンズから前記加工対象物に向けて照射する第2レーザ照射工程を備える、請求項7に記載の素子チップの製造方法。
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