JP2020194493A - 介護設備又は病院用の監視システム及び監視方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、監視システム100が設置されている介護設備200の様子を模式的に示す図である。但し、本発明の監視システムの適用対象は、同図に示すような、介護設備に限られない。介護設備以外の病院、或いは、その他何らかの医療対応や保険療養を必要とする人等を滞在させる同様の施設、設備等において、それらの施設、設備に滞在する被介護者等を、その安全を維持するために監視する手段として、広く適用可能なシステムである。尚、本発明の監視システムは、公共施設である介護施設や病院等の他、同様の状況にある個人の住居等にも設置して、その効果を享受することができる。
図1に示す通り、監視システム100の好ましい実施形態の一例として、複数の個室210A、210B、210C、共用スペース220、及び、管理室230を有する介護設備200において、監視対象者(非介護者)(10A〜F)が滞在する各個室(210A、210B、210C)及び共用スペース220、に、それぞれ、撮影部(監視カメラ)(120A〜120F)が設置されていて、監視者21がいる管理室230には、対応要求通知を出力する対応要求通知出力部140Aが設置されている構成を挙げることができる。又、図1に示す通り、監視システム100においては、管理室230以外の場所(図1においては共用スペース220)にいる監視者22が携帯する小型の情報処理端末についても、これを対応要求通知出力部140Bとして使用できるように監視システムを構成することがより好ましい。
撮影部120は、監視対象領域を撮影する、所謂、監視カメラである。撮影部120は、監視対象領域を連続的に撮影することができる従来公知の各種の監視用カメラで構成することができる。
演算処理部130は、撮影部120から送信された画像データに対して、監視に必要な演算処理を行う。演算処理部130は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン等を利用して構成することができる。或いは、演算処理部130は、監視動作に特化した専用の装置として構成することもできる。これらの何れの構成においても、演算処理部130は、CPU、メモリ、通信部等のハードウェアを備えている。そして、このような構成からなる演算処理部130は、コンピュータプログラム(監視プログラム)を実行することにより、以下に説明する各種動作、及び、監視方法を具体的に実行することができる。
監視対象特定部131は、監視動作中に、撮影部120が撮影した監視画像中の任意の監視対象者を自動的に検出して、これを監視対象者として特定する。又、監視対象特定部131は、複数の監視対象者を同時に並行して個別に特定する機能も有するものであることが好ましい。この監視対象者の特定は、従来公知の様々な画像解析方法によることができるが、ニューラルネットワークを有する機械学習型の画像解析装置(所謂「ディープラーニング技術を用いた画像認識装置」)を用いて監視対象特定部131を構成することが好ましい。
動作認識部132は、監視対象特定部131によって特定された監視対象者が行う動作を認識する。この動作の特定は、従来公知の様々な画像解析方法によることができるが、上述の「ディープラーニング技術を用いた画像認識装置」を用いて動作認識部132を構成することが好ましい。
ケア水準記憶部133は、例えば、図3に示すように、各々の監視対象者に個別に設定されている固有のケア水準を登録することができる。ケア水準記憶部133は、このような情報を登録可能な各種の記憶装置等により構成することができる。図3は、各々の監視対象者の識別(ID)情報と、各々の監視対象者毎に個別に設定されている固有のケア水準の組合せを記憶するための記憶装置内の記憶用のテーブルの一例である。このテーブルに記憶されている情報に従えば、「ID:0001」の監視対象者と、「ID:0002」の監視対象者のケア水準は何れも「1」であるが、「ID:0003」、「ID:0005」及び「ID:0008」の監視対象者のケア水準は、何れも「3」である。
対応基準記憶部134は、ケア水準記憶部133に登録されている任意のケア水準と当該ケア水準毎に個別に設定されている一又は複数の特定動作との組合せであるケア水準別の対応基準を登録することができる。対応基準記憶部134は、このような情報を登録可能な各種の記憶装置等により構成することができる。図4は、各々のケア水準と各ケア水準毎に個別に設定されている特定動作との組合せを記憶するための記憶装置内の記憶用のテーブルの一例である。
対応要否判定部135は、監視対象特定部131及び動作認識部132によって取得した監視対象者の動作について、ケア水準記憶部133に登録されている当該監視対象者のケア水準と対応基準記憶部134に登録されている当該監視対象者が行った動作との組合せとして認識し、これを、対応基準記憶部134に登録されているケア水準別の対応基準と照合することによって、当該監視対象者に対する対応の要否を判定する。対応要否判定部135は、このような簡単な情報のマッチング解析とその結果の出力が可能な各種の情報処理装置やプログラム等により構成することができる。
対応要求通知出力部140は、対応要否判定部135によって任意の監視対象者について、対応が必要であると判断された場合に、対応要否判定部135の判定結果を対応要求通知として監視作業者が認知可能な形式で出力する。対応要求通知出力部140は、モニター付きのパーソナルコンピュータ(図1の140A)、或いは、容易に持ち運ぶことができる小型の携帯情報処理端末(図1の140B)、等のように、対応要否判定部135が出力する判定結果に係る情報を、監視作業者(図1の21、22)が、認知可能な映像・文字・音声等で適宜表示することができる各種の情報処理端末、或いは、そのような要求に対応可能なモニター等を含む各種の情報表示装置によって構成することができる。
監視システム100は、以上説明した須各構成部分の他、更に、顔認証取得部や、図9に示すような個人識別監視画像141を生成する機能を有する画像生成部を更に備えるものであることがより好ましい。
顔認証情報取得部は、従来の公知の各種の顔認証情報取得装置を用いることができる。監視システム100に顔認証情報取得部を更に備えさせることにより、例えば図8に示すように、顔認証情報取得部140により、予め、監視対象者10の固有の生体識別情報として顔認証情報を取得し、各々の監視対象者の固有のケア水準と当該監視対象者の固有の顔認証情報との組合せである顔認証済ケア水準情報を、ケア水準としてケア水準記憶部133に録しておくことができる。これにより、監視対象者の数が多数である場合であっても、各監視対象者の識別を、誤認知の極めて少ない高い精度で行うことができるようになる。
監視画像生成部は、図9に示すような個人識別監視画像141を生成する機能を有する画像処理装置であれば、特に限定なく公知の画像処理装置を用いて構成することができる。個人識別監視画像141は、複数の監視対象者を、それぞれ異なる固有の色彩及び/又は形状からなる識別情報が付加された状態で表示する監視画像である。図8はそのような監視画像が小型の情報処理端末である対応要求通知出力部140Bに表示されている状態を示している。
図5は、監視システム100を用いて実行することができる本発明の監視方法の流れを示すフローチャートである。
座標設定ステップS11を予め行う場合には、座標設定部が、座標設定処理を行う。座標設定ステップS11で行われる座標設定処理とは、例えば、座標設定部が、撮影部120が撮影した監視画像中の床面に相当する位置を監視対象領域3次元空間内における実寸法と関連付けて特定可能な座標、即ち、監視対象領域についての奥行き情報も有する3次元座標を設定する処理である。撮影部120が撮影する監視画像が通常の2次元の画像情報である場合、監視画像中である位置を選択(特定)したとしても、それだけでは、選択(特定された)位置(2次元位置)が、実際の3次元空間上におけるいかなる位置(3次元位置)であるのかを特定することができない。しかし、床面上に、「監視対象領域3次元空間内における実寸法」と関連付けた座標を設定した上で、監視画像中で選択(特定)する位置を、床面であると限定すれば、監視画像中で選択(特定)された位置が監視対象領域3次元空間内におけるどの位置の床面であるのかを特定することが可能となる。そこで、座標設定部は床面に対応させた座標を設定する。
監視撮影ステップS12では、撮影部120が、監視撮影を行う。ここで、監視撮影は、静止画の撮影を所定間隔で連続して行い、撮影される画像の連続として後述する監視動作を行うが、撮影間隔を非常に短くすることにより、実質的には、動画撮影として、監視動作を行っているものと捉えることもできる。
監視対象特定ステップS13では、監視対象特定部131が、撮影部が撮影した監視画像中の監視対象者を検出して特定したか否かについて判断を行う。監視対象者を検出して特定した場合(S13、Yes)には、動作認識ステップS14へ進み、監視対象者が検出されていない場合(S13、No)には、監視撮影ステップS12へ戻り、監視動作を継続する。
「ディープラーニングと画像認識、オペレーションズ・リサーチ」
(http://www.orsj.o.jp/archive2/or60−4/or60_4_198.pdf)
動作認識ステップS14では、動作認識部132が、監視対象特定ステップS13において特定した監視対象者が行う動作を認識する。この動作認識は、公知の各種の画像解析方法によることができる。動作認識ステップS14を行うための画像解析方法は特定の方法、手段に限定されないが、複数の特徴点を連接する骨格線で構成される監視対象者の骨格を抽出する骨格抽出部と、骨格抽出部が抽出した特徴点の3次元空間内における位置を特定する位置特定部と、を備えなる動作認識部132によって行われる動作認識方法によることが好ましい。以下、動作認識ステップS14が、上記の骨格抽出部及び位置特定部を備える動作認識部132によって行われる場合の実施形態について、具体的に説明する。
「Zhe Cao 他 Realtime Multi−Person 2D Human Pose Estimation using Part Affinity Fields, CVPR 2017」
ケア要否判定ステップS15では、対応要否判定部135が、監視対象者に設定されているケア水準と当該監視対象者が行った動作との組合せを、ケア水準別の対応基準と照合することによって、当該監視対象者に対する対応の要否を判定する。
対応要求通知出力ステップS17では、演算処理部130が、監視対象者に対する対応が必要であると判断した場合に、対応要求通知を対応要求通知出力部140に出力する。対応要求通知の形式は監視者がどの監視対象者に対して対応が必要であるのかを識別できる形式であれば特定の形式に限定されない。監視対象者を他の対象から区別する特定の色の囲み枠線、動作の状態を認識可能な当該監視対象者の骨格情報、ケアを必要としていることを示すサイン(光の点滅や警告音等)等が監視者の保持する、対応要求通知出力部140から出力されることが好ましい。
110 顔認証情報取得部
120(120A、120B、120C、120D) 撮影部(監視カメラ)
130 演算処理部
131 監視対象特定部
132 動作認識部
133 ケア水準記憶部
134 対応基準記憶部
135 対応要否判定部
140(140A、140B) 対応要求通知出力部
141 個人識別監視画像
200 介護施設
210(210A、210B、210C) 個室
220 共用スペース
230 管理室
10(10A〜10M) 監視対象者
21、22 監視者
300 床面
S11 座標設定ステップ
S12 監視撮影ステップ
S13 監視対象特定ステップ
S14 動作認識ステップ
S15 ケア要否判定ステップ
S16 対応要求通知出力ステップ
Claims (7)
- 介護設備又は病院用の監視システムであって、
監視対象領域を撮影する撮影部と、
前記撮影部が撮影した監視画像中の監視対象者を特定することができる監視対象特定部と、
前記監視対象特定部によって特定された監視対象者が行う動作を認識することができる動作認識部と、
各々の監視対象者に個別に設定されている固有のケア水準を登録することができるケア水準記憶部と、
任意のケア水準と当該ケア水準毎に個別に設定されている一又は複数の特定動作との組合せであるケア水準別の対応基準を登録することができる対応基準記憶部と、
前記監視対象者に設定されている前記ケア水準と該監視対象者が行った前記動作との組合せを、前記対応基準と照合することによって、該監視対象者に対する対応の要否を判定する対応要否判定部と、
前記対応要否判定部によって対応が必要であると判断された場合に、対応要求通知を出力する対応要求通知出力部と、
を備える、監視システム。 - 前記撮影部が2次元情報のみを有する監視画像を撮影可能な単眼カメラであって、
前記監視画像中の位置を前記監視対象領域である3次元空間内における実際の位置と関連付けて特定可能な座標を設定する座標設定部を、更に備える、
請求項1に記載の監視システム。 - 前記動作認識部は、複数の特徴点を連接する骨格線で構成される前記監視対象者の骨格を抽出する骨格抽出部と、前記骨格抽出部が抽出した前記特徴点の前記3次元空間内における位置を特定する位置特定部と、を備え、前記特徴点の前記位置の変動に係る情報に基づいて、前記監視対象者の動作を認識する、請求項1又は2に記載の監視システム。
- 各々の監視対象者の固有の顔認証情報を取得する顔認証情報取得部を、更に備え、
前記ケア水準記憶部には、各々の監視対象者の固有の前記ケア水準と該監視対象者の固有の前記顔認証情報との組合せである顔認証済ケア水準情報を、前記ケア水準として登録することができる、
請求項1から3の何れかに記載の監視システム。 - 複数の前記監視対象者を、それぞれ異なる固有の色彩及び/又は形状からなる識別情報が付加された状態で表示する、個人識別監視画像を生成する、監視画像生成部を、更に備える、請求項1から4の何れかに記載の監視システム。
- 請求項1から5の何れかに記載の監視システムが設置されている、介護設備又は病院。
- 介護設備又は病院用の監視方法であって、
各々の監視対象者に個別に設定されている固有のケア水準が登録されているケア水準記憶部と、任意のケア水準と当該ケア水準毎に個別に設定されている一又は複数の特定動作との組合せであるケア水準別の対応基準が登録されている対応基準記憶部と、を備えてなる監視システムを用い、
撮影部が、監視対象領域を撮影する監視撮影ステップと、
監視対象特定部が、前記監視撮影ステップにおいて撮影した監視画像中の監視対象者を特定する監視対象特定ステップと、
動作認識部が、前記監視対象特定ステップにおいて特定された監視対象者が行う動作を認識する動作認識ステップと、
対応要否判定部が、前記監視対象者に対する対応の要否を判定するケア要否判定ステップと、
対応要求通知出力部が、前記対応要否判定部によって対応が必要であると判断された場合に対応要求通知を出力する対応要求通知出力ステップと、を含んでなり、
前記ケア要否判定ステップにおいては、前記監視対象者の固有の前記ケア水準と該監視対象者が行った前記動作との組合せを、前記対応基準と、照合することによって、対応の要否が判定される、
監視方法。
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