JP2020194212A - システム - Google Patents

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【課題】利用者の転倒・転落を予め防ぐことが可能なシステムを提供する。【解決手段】システムにおいて、利用者の居室の制御装置10は、利用者の姿勢、利用者の動作に関する情報、利用者の生体情報、利用者の疾病情報のうち、少なくとも1つ以上の第1情報と利用者の周りの環境の情報を取得する取得部(姿勢取得部104、動作取得部106、生体情報取得部108、疾病情報取得部110、周辺環境取得部102)と、前記取得部により取得された情報により、利用者の転倒転落のリスクを予測する予測部112と、前記予測部の予測結果に応じて報知を行う報知部140と、を備える。【選択図】図3

Description

本実施形態は、システム等に関する。
ベッド装置を利用する利用者に対して、様々な支援を行うシステムが提案されている。
例えば、電動ベッドに取り付けられた柵を外側から撮影するカメラを設け、カメラによって、ベッド動作時の撮影画像と、予め柵の縦パイプによるエッジ及び柵の側面が写る位置を記録した基準画像とを用い、エッジの周辺画像と柵の側面画像とをそれぞれ抽出し、エッジの写るべき位置にエッジが検出されないデータ及び側面画像において障害物のエッジを検出したデータに基づきエラーとして画像処理し、エラー画像におけるエラー集中部分の値がしきい値を越えていたら障害物を挟み込む虞があるとしてベッドの動作を停止する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、荷重測定用ピンセンサを備えた見守り用ベッドと、前記荷重測定用ピンセンサの出力を処理して生体信号を得る信号処理ユニットと、該信号処理ユニットの処理結果を表示する表示手段と、を備えた見守りシステムであって、前記信号処理ユニットが、生体信号を増幅する生体アンプと、測定対象の生体信号振幅に合わせて、該生体アンプ出力のオフセットとゲインを動的に制御する生体オフセット追従処理部とを含むことにより、既存のベッドにも容易に使用可能な荷重測定用ピンセンサを備えた見守り用ベッドを用いた見守りシステムを提供する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−167931号公報 特開2018−134372号公報
本実施形態は、利用者の転倒・転落を予め防ぐことが可能なシステム等を提供することである。
本実施形態のシステムは、利用者の姿勢、利用者の動作に関する情報、利用者の生体情報、利用者の疾病情報のうち、少なくとも1つ以上の第1情報と利用者の周りの環境の情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された情報により、利用者の転倒転落のリスクを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に応じて報知を行う報知部と、を備える。
本実施形態によれば、利用者の転倒・転落を予め防ぐことが可能なシステム等を提供することができるようになる。
第1実施形態におけるシステム全体を示す図である。 第1実施形態におけるカメラの設置状況を説明するための図である。 第1実施形態における機能構成を説明するための図である。 第1実施形態における周辺環境取得処理を説明するための図である。 第1実施形態における姿勢推定処理を説明するための図である。 第1実施形態における動作取得処理を説明するための図である。 第1実施形態における転倒転落予測処理を説明するための図である。 第1実施形態における対応実行処理を説明するための図である。 第1実施形態における第1動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第2動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第3動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第4動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第5動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第6動作例を説明するための図である。 第1実施形態における第7動作例を説明するための図である。 第2実施形態におけるシステム全体を示す図である。 第2実施形態における機能構成を説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示のシステムを実施するための一つの形態について説明する。なお、本開示の内容は、実施を行うための形態の一例を示しているに過ぎず、開示されている数値や、構成に限定されず、当業者であれば想到することができる均等の範囲も含まれるものである。
[1.第1実施形態]
利用者の転倒や転落を防ぐために、様々な手法が提案されている。例えば、比較例のシステムは、ベッド装置の端部に配置されたセンサを含み、利用者が端座位を取ったことをセンサが検知して報知をする。その結果、利用者が離床をする可能性があることを、比較例のシステムが認識できる。また、比較例のシステムは、利用者がベッド装置から足を下した際に接触する床に設置されたセンサを含み、具体的に利用者がベッド装置を利用したか否か(例えば利用者が在床したことがあるか否か)を医療従事者やスタッフ、介助者等に通知するものである。
ここで、医療従事者やスタッフ、介助者等に報知するタイミングが遅いと、利用者がベッド装置から転落してしまう危険性がある。また、利用者がベッド装置から離床した後に、ベッド装置の周りの環境(例えば、車椅子や、靴が置かれている位置、サイドテーブルの配置等)により、利用者が転倒してしまうリスクが生じる場合がある。
しかし、利用者がベッド装置から離床するタイミングよりも早いタイミングで比較例のシステムが通知してしまうと、医療従事者やスタッフ、介助者等に過度に(必要以上に)通知がなされてしまい、業務負担に繋がるという問題が生じる。また、利用者の身体状況や、周辺環境の違い等によって転倒・転落リスクの高さは異なる。そのため、比較例のシステムが報知条件を設定した後、この設定条件に応じた一律の基準でスタッフ等に通知をしてしまうと、スタッフ等が利用者の特性や周辺環境に応じた適切な対応をとることができなくなりえる。
そこで、本実施形態の第1のシステムによれば、利用者の転倒・転落に繋がるリスクを予測し、適切なタイミングでの報知が可能なシステムを提供するものである。
なお、本明細書における利用者とは、ベッド装置(マットレス)を利用する者をいい、病気で治療を受けるもの(例えば患者)に限られず、施設で介護を受ける者や、ベッド装置に在床する者(例えば仰臥する者)であれば、健常者であっても利用者となりえる。
また、本明細書でスタッフ等とは、医療従事者、施設等のスタッフ、家庭等を含む利用者を介助する者をいう。
また、本明細書で障害物とは、利用者の転倒・転落に繋がる原因になるものをいう。例えば、ベッド装置5の近くに配置されたテーブル、ポール、車椅子といったものや、利用者の履物(靴やサンダル)、カーテン等居室内に含まれるものを障害物と表現する。
また、ベッド装置5自体が、利用者の転倒・転落に繋がる原因である場合は、障害物となりうる。例えば、ベッド装置5のキャスタの向きや、ベッド装置5のキャスタがアンロック状態となっている場合には、ベッド装置5が障害物となりうる。
また、本明細書で画像データとは、カメラ装置20により撮影された画像に基づくデータであり、静止画像、動画像、その他カメラ装置20にて撮影された画像全てを含むものである。
[1.1 全体説明]
[1.1.1 システム全体の説明]
図1(a)は、本実施形態におけるシステム1の概略を説明するための全体図である。システム1は、制御装置10と、サーバ装置50と、端末装置52と、携帯端末装置54を含む。制御装置10と、サーバ装置50と、端末装置52と、携帯端末装置54はネットワークNWを介して通信可能に接続される。また、居室Rは、病院における病室、施設・自宅における部屋等で、利用者Pが利用するベッド装置5が配置された居室である。
居室Rには、利用者Pが利用するベッド装置5が設置されている。ベッド装置5は、可動可能な背ボトム、腰ボトム、膝ボトム、足ボトム等(以下、これらを総称して「ボトム部」と呼ぶ)を1又は複数設けており、背上げ動作、足上げ動作を行うことができる。また、ベッド装置5は昇降機構を備えており、ベッド装置5におけるボトム部の高さ(床高)を変えることができる。なお、本明細書において、ベッド装置の床高とは、基準となるベッド装置5を載置している床からボトム部までの距離をいう。なお、ベッド装置の床高は、床からボトム部までの距離以外にも、床から上部のフレームの距離であってもよいし、床からマットレス上までの距離であってもよい。また、ベッド装置の床高は、基準となる位置を床ではなく、下部のフレームにしてもよい。
さらに、ベッド装置5は、ベッド装置5全体を傾ける動作(チルト動作)を行うこともできる。ベッド装置5は、いずれの部分も可動できないベッド装置であってもよい。
また、ベッド装置5は、頭側にヘッドボード、足側にフットボードを設置できる。さらに、ベッド装置5は、カメラ装置20を備えており、利用者P、周辺環境、居室Rの状態やスタッフ等を撮影している。カメラ装置20の設置方法については後述する。
ここでいう「周辺環境」とは、ベッド装置5が設置されている周辺の範囲(例えば、ベッド装置5が設置されている位置から所定の距離に含まれる範囲や、居室Rが含まれる範囲、カメラ装置20が撮影できる範囲)の環境をいう。例えば、周辺環境として含まれるものは、ベッド装置5の周りに配置されているもの(例えば、床頭台、IVポール等)や、靴や車椅子といった移動可能なもの、部屋の明るさ、多床室の場合の他の利用者、スタッフ等の位置といったものが含まれる。
また、本明細書において「周辺」とは、カメラ装置20によって撮影可能な範囲をいう。例えば、カメラ装置20により、ベッド装置5が設置された居室の出入口や、居室の全範囲が撮影可能な場合、居室の出入口や、居室の全範囲も「周辺」に含まれる。
また、ベッド装置5の上には、センサ装置30が載置されている。センサ装置30は、ベッド装置5にいる利用者の体動を検出するセンサである。センサ装置30を利用することにより、制御装置10は、利用者の心拍、呼吸数と言った生体情報値が取得できたり、利用者の位置や重心、姿勢等を検出できたりする。
センサ装置30は、例えば、ベッド装置5の上にあるマットレスの上に載置されてもよいし、ベッド装置5のボトム部とマットレスとの間に載置されてもよい。また、センサ装置30が載置される位置は、ベッド装置5の上において、利用者の体動が検出できる位置に載置されればよい。このセンサ装置30が載置される位置は、好ましくは、利用者が横になったとき、利用者の背中に対応する位置である。
例えば、図1(b)に示すように、センサ装置30は、ベッド装置5のボトム部の上に載置されるマットレス7の上又は下に載置される。このとき、センサ装置30は、利用者Pの背中(胸部近傍)に位置するように頭側端部から距離M2離れた位置に載置される。例えば、M2は40cmである。
また、センサ装置30は、ベッド装置5の下(床とベッド装置5の間)に荷重センサを設けることで実現してもよいし、フレームやベッドを支えるモータに歪みゲージを設けて利用者の体動を検出してもよい。
居室Rには、さまざまな物として備品が置かれている。例えば、図1(a)では、スタンド72、サイドテーブル73、車椅子74の備品が置かれている。また、備品以外にも、利用者Pの靴75がベッド装置5の横に置かれている。このように、居室Rにはさまざまな備品や物が置かれている。これらの物は、後述するように、システムは、カメラ装置20で備品、物の位置を把握してもよい。また、それぞれの備品にIoTユニット(通信モジュールを含む)をスタンド72、サイドテーブル73、車椅子74等の備品に内蔵することで、システムが、備品の位置を把握してもよい。
さらに病室には窓76が設けられている。窓76にはカーテンが取り付けられている。システムは、カメラ装置20や、IoTユニットを利用することで、カーテンが開いているか、閉まっているかの状態を把握してもよい。また、システムは、カメラ装置20や、IoTユニットを利用することで、多床室に設置されているカーテンが開いているか、閉まっているかの状態を把握してもよい。
制御装置10は、本システム全体を制御する装置である。本実施形態の、制御装置10は、タブレット型装置に設置されており、他の装置から各装置を制御してもよい。例えば、制御装置10は、センサ装置30が取得した心拍数や呼吸値といった生体情報値を、モニタに表示してもよい。
また、制御装置10は、他の装置とさらに接続されてもよい。例えば、制御装置10は、ベッド装置5を制御するベッド制御装置と接続してもよい。制御装置10は、ベッド装置5の状態を取得したり、ベッド装置5の制御(例えば、背上げ/背下げの制御)を行ったりすることができる。
なお、制御装置10は、カメラ装置20と一体となって構成されてもよいし、カメラ装置20とは異なるベッド制御装置等に設けられてもよい。
また、制御装置10は、居室Rではなく、他の場所にある装置で実現されてもよいし、利用者や、スタッフ等の端末装置(例えば、スマートフォン)にアプリケーションがインストールされることにより提供されてもよい。また、制御装置10で実現されている機能は、サーバ装置側で実現してもよい。
制御装置10は、ネットワークNWに接続可能に構成されている。制御装置10は、例えば、無線LANを介してアクセスポイント12に接続し、ネットワークNWに接続する。アクセスポイント12は、無線LANの基地局装置であり、IEEE802.11a/b/g/n等の無線通信が可能である。なお、制御装置10は、無線LANでなく、有線LANや、Bluetooth(登録商標)の近距離無線通信、LTE/5G等のその他の通信回線を利用して通信をしてもよい。
サーバ装置50は、システムにおける必要な情報を管理するサーバである。サーバ装置50は、利用者の疾病に関する情報、投薬に関する情報、入院履歴、転倒履歴に関する情報といった種々の情報を管理している。端末装置52、携帯端末装置54はスタッフが利用する装置である。例えば、転倒・転落に繋がるリスクが発生した場合に、制御装置10は、端末装置52や、携帯端末装置54に報知を行ってもよい。
なお、サーバ装置50は、制御装置10が取得したデータを受信し、管理してもよい。例えば、サーバ装置50は、カメラ装置20が撮影した画像データを受信して、管理してもよい。サーバ装置50は、本システムを管理するサーバ装置に限られず、医療システム・病院システムを管理するサーバ装置、電子カルテサーバ装置、病院や施設がカスタマイズした管理サーバ装置が含まれるものである。
[1.1.2 カメラ設置パターン]
図2は、カメラの設置パターンを説明するための図である。以下、5つのパターンについて説明する。なお、カメラ装置20は、予めベッド装置5のフレームや、ベッド装置5のボトムに内蔵・外付けしてもよい。また、カメラ装置20は、ベッド装置5に対して後から内蔵・外付けしてもよい。
(第1パターン)
図2(a)に示すように、カメラ装置20は、ベッド装置5の周辺に設置する。具体的には、カメラ装置20は、ベッド装置5の頭側、足側、長手側(利用者右手側、利用者左手側)のフレームや、ボード、ベッドに取り付けられた柵・介助バー、その他柵穴やボードを利用した専用の取付器具に設置する。これにより、カメラ装置20は、ベッド装置5の外側周辺や利用者・スタッフ等を撮影することができる。例えば、カメラ装置20は、好ましくは120〜230度の範囲で撮影できるものであってもよい。
なお、図2(a)では、カメラ装置20は、ボトム、ボードの中央に設置しているが、ベッド装置5の角部4箇所いずれかに設置してもよいし、ベッド装置5の角部4箇所それぞれに設置してもよいし、一辺に2つ以上、複数台設置してもよい。また、カメラ装置20は、画角が異なるものを組み合わせて設置してもよいし、場所を問わずに設置してもよい。カメラ装置20のレンズはベッド装置5の外側に向くように設置されている。
(第2パターン)
図2(b)に示すように、カメラ装置20は、ボードに設置する。具体的には、カメラ装置20は、ベッド装置5の足側のフットボード(又は頭側のヘッドボード)の中央に設置されることで、ベッド装置5の利用者全体が撮影できるようになる。カメラ装置20は、好ましくは60度〜230度の範囲で撮影できるものであってもよい。また、カメラ装置20は、2つ以上、複数台設置されてもよいし、カメラ装置20の画角が異なるものが組み合わせて設置されてもよい。また、カメラ装置20は、利用者を含めたベッド装置の上が撮影できる範囲であれば、例えばフットボード(ヘッドボード)の右側よりや左側よりに設置する等、場所を問わずに設置してもよい。カメラ装置20のレンズはベッド装置5の内側に向くように設置されている。
(第3パターン)
図2(c)に示すように、カメラ装置20は、両側のボードに設置する。具体的には、カメラ装置20は、ベッド装置5のフットボード及びヘッドボードの中央に設置されることで、ベッド装置5の利用者全体が撮影できるようになる。その他の説明は、第2パターンと同様であり、詳細な説明は省略する。
(第4パターン)
カメラ装置20は、上述した第1パターンから第3パターンを組み合わせた状態で設置してもよい。図2(d)は、ヘッドボード及び/又はフットボードの端部にカメラ装置20を配置している状態を示している。例えば、カメラ装置20は、フットボードの端部近傍や、フットボードの上方に設けられている把持部近傍に設置している。このように、カメラ装置20は、利用者や、ベッド装置5の周辺が撮影できる場所の、何れかに配置されることとなる。
このように、カメラ装置20は、部屋に予めあるカメラ装置ではなく、1つのベッド装置5に対応するように設けられる。これにより、カメラ装置20は、ベッド装置5や、周辺の環境等にキャリブレーションを実行する必要がなく、利用者の利便性が向上する。また、ベッド装置5の利用者が変わったり、ベッド装置5を配置する居室が変わったりしても、ベッド装置5と、カメラ装置20が対応しているため、システムに保存されたデータの変更などは不要であり、利用者の利便性が向上する。
(第5パターン)
上述したパターンでは、カメラ装置20はベッド装置5に設置することを例に説明したが、例えば、既に居室Rに設置されているカメラ装置20を利用することもできる。具体的には、すでに監視カメラ等が設置されている場合には、その画像を利用してもよい。この場合、ベッド装置の上の利用者Pが画角に入る位置のカメラ装置20を利用する。
[1.2 機能構成・処理の説明]
つづいて、本実施形態におけるシステム1において、制御装置10を中心とする機能構成について図3を参照して説明する。
[1.2.1 制御部・記憶部]
制御装置10は、制御部100と、記憶部120と、表示部130と、操作部135と、報知部140と、通信部150とを備える。また、通信部150は、カメラ装置20と、センサ装置30と、ベッド制御装置40と、サーバ装置50、周辺装置60と接続可能である。
制御部100は、制御装置10の全体を制御する。制御部100は、記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する1又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))である。
制御部100は、記憶部120が記憶しているプログラムを読み出して実行することにより、周辺環境取得部102と、姿勢取得部104と、動作取得部106と、生体情報取得部108と、疾病情報取得部110と、予測部112と、対応実行部114として機能する。
記憶部120は、制御装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部120は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
また、記憶部120は、周辺環境記憶領域1202と、利用者情報を記憶する利用者情報記憶領域1204と、画像データ記憶領域1240との領域を含み、説明変数テーブル1220と、予測辞書DB1230とを記憶している。
(1)周辺環境取得部(第1の取得部)
周辺環境取得部102は、カメラ装置20により撮影された画像データに基づいて、画像データに含まれる備品の中から障害物の取得、周囲の明るさ等のベッド装置5の周辺環境を取得する。周辺環境取得部102は、取得した周辺環境に基づいた特徴量を、周辺環境記憶領域1202に出力して記憶する。
周辺環境取得部102が実行する周辺環境取得処理について、図4(a)を参照して説明する。まず、周辺環境取得部102は、カメラ装置20から画像データを取得する(ステップS1002)。具体的には、制御装置10がカメラ装置20から定期的に画像データを受ける場合には、制御部100は受信した画像データを画像データ記憶領域1240に記憶する。この場合、周辺環境取得部102は、ステップS1002で画像データ記憶領域1240から画像データを読み出し、取得する。これに限定されることなく、例えば制御装置10がカメラ装置20を制御して画像データを受ける場合、周辺環境取得部102は、ステップS1002でカメラ装置20から画像データを直接取得してもよい。
周辺環境取得部102は、画像データに基づいてベッド装置5の状態を認識する(ステップS1004)。ここで、ベッド装置5の状態とは、ベッド装置5の少なくとも一部が可動であるとき、可動な部分の状況を意味する。なお、このとき、カメラ装置20は、図2における第2パターン又は第3パターンで設置されていることが好ましい。
周辺環境取得部102が画像データを解析して、ベッド装置5のボトム部の高さ(床高)、背上げ角度、膝上げ角度、傾き角度(チルト角度)、背ボトムと膝ボトムが連動して動作するか否か等といった項目をベッド装置5の状態として認識する。例えば、周辺環境取得部102は、ベッド装置の床高が「20cm」、背上げ角度「20度」、膝上げ角度「10度」を第1の特徴量として出力する。
また、周辺環境取得部102は、画像データを解析して障害物を認識する(ステップS1006)。周辺環境取得部102が、周辺環境として障害物を認識するとは、画像データに含まれている備品や物の中から、転倒・転落の原因となる可能性のあるものを障害物として認識する。そして、周辺環境取得部102は、障害物の種類、位置、向き、経路上にあるかどうか、大きさ、形状、動作の有無、ベッド装置5からの距離といったものを必要に応じて認識する。周辺環境取得部102は、認識した障害物に関する情報に基づいて、第1の特徴量として出力する。
例えば、周辺環境取得部102は、障害物の種類「車椅子」が、大きさ「56cm×100cm」、位置は「ベッド装置5の右側の30cm」であることを特徴量として出力する。
また、周辺環境取得部102は、ベッド装置5のキャスタの向きや、ロック状態をベッド装置の状態や、障害物として認識してもよい。周辺環境取得部102は、認識結果を特徴量として出力する。
さらに、周辺環境取得部102は、利用者の転倒転落に繋がるリスクが軽減される要因である軽減要因を認識する(ステップS1008)。軽減要因は、利用者の転倒転落に繋がるリスクが軽減する(離床や転倒転落の発生確率や重症化の確率が下がる)要因である。軽減要因としては、スタッフがいることや、側柵・杖・衝撃吸収マット等の転倒転落に繋がるリスクを軽減する設備があることである。周辺環境取得部102は、スタッフ等が認識したこと、側柵・杖・衝撃吸収マット等の転倒転落に繋がるリスクを軽減する設備を認識したことを、特徴量として出力する。
なお、周辺環境取得部102は、上述した説明では、カメラ装置20の画像データを認識して、周辺環境を取得しているが画像データ以外から周辺環境を取得してもよい。例えば、周辺環境取得部102は、ベッド制御装置40から、直接ベッド装置5の背上げ角度、膝上げ角度、床高等を取得して特徴量として出力してもよい。また、周辺環境取得部102は、障害物に設けられた周辺装置60と通信を行うことにより、障害物の種類、位置、大きさ等を取得してもよい。
また、周辺環境取得部102は、図4(a)のステップS1004〜S1008を選択的に実行してもよい。例えば、3つのステップのうち1つだけを実行してもよいし、2つ実行してもよい。周辺環境取得部102は、任意の組み合わせで実行してよい。
図4(b)は、周辺環境記憶領域1202に記憶される周辺環境に関する第1の特徴量の一例を示す図である。例えば、周辺環境記憶領域1202は、ベッド装置5の状態の特徴量と、障害物に基づく特徴量と、軽減要因に基づく特徴量とを記憶する。
周辺環境記憶領域1202は、ベッド装置5に関する特徴量として、床高、背上げ角度、膝上げ角度、足上げ角度、傾き角度(チルト角度)、背ボトムと膝ボトムが連動して動作するか否かといったものを記憶可能である。ベッド装置5の状態を認識するときに、周辺環境取得部102は、ベッド装置5と付随して利用するもの(例えば、エアマット)の状態も認識してもよい。また、周辺環境記憶領域1202は、その他にもベッド装置5の動作の状態について、特徴量として記憶してもよい。例えば、周辺環境記憶領域1202は、ベッド装置5の背ボトムと膝ボトムとが連動している場合は、フラグ「1」を特徴量として記憶したり、ベッド装置5においてローリング動作が行われている場合はフラグ「1」を特徴量として記憶したりしてもよい。
また、周辺環境記憶領域1202は、障害物に関する特徴量として、障害物の種類、障害物の位置等を記憶する。周辺環境記憶領域1202は、障害物の位置を、ベッド装置5や、カメラ装置20からの距離を特徴量として記憶してもよいし、相対的な位置座標(例えば、居室Rを仮想空間としたXYZ座標)を記憶してもよい。また、周辺環境記憶領域1202は、障害物の種類である「車いす」「床頭台」等に対応したと特徴量を記憶してもよいし、障害物自体の大きさ(例えば、幅xcm、長さycm、高さzcm)を第1の特徴量として記憶してもよい。
また、周辺環境記憶領域1202は、第1の特徴量を、利用者のIDや時刻に対応付けて利用者情報記憶領域1204に記憶してもよい。
(2)姿勢取得部(第2の取得部)
姿勢取得部104は、カメラ装置20により撮影された画像データから、利用者の姿勢を取得し、特徴量を出力する。ここで、利用者の姿勢とは、利用者の身体の構え方のこといい、画像データに基づいて推定される。また、姿勢取得部104は、推定する姿勢には、利用者の身体の構え方だけでなく、例えば利用者の位置(離床しているか)や、場所(端座位であるか)を取得してもよい。また、「姿勢を取得する」とは、後述するように、利用者の特徴点に基づいて姿勢を特定することをいうが、一部の特徴点に基づいて利用者の姿勢を推定する概念も含むものである。
また、姿勢取得部104は、取得した利用者の姿勢について、取得時刻とともに利用者に対応づけて利用者情報記憶領域1204に記憶してもよい。
そして、姿勢取得部104は、取得した姿勢に基づいて特徴量を出力する。特徴量は、端座位であれば「1」、仰臥位であれば「2」、それ以外は「0」といった姿勢毎の特徴量であってもよいし、利用者の向きの角度(例えば、「右に10度」)や、頭の位置(例えば、鉛直方向に対して「+5度」)、利用者の身体の構え方(例えば、「右手を挙げている角度」等)であってもよい。また、姿勢取得部104は、全ての姿勢や、身体の構え方を属性とし、該当すれば「1」を特徴量として出力してもよい。
姿勢取得部104は、取得した利用者の姿勢に基づく第2の特徴量を、利用者毎に対応付けて利用者情報記憶領域1204に記憶する。
姿勢取得部104が実行する姿勢取得処理について、図5(a)を参照して説明する。まず、姿勢取得部104は、画像データを取得する(ステップS1102)。姿勢取得部104が画像データを取得するのは、周辺環境取得部102が画像データを取得するのと同じ方法が利用できる。
姿勢取得部104は、取得された画像データから、利用者の骨格パーツを特徴点として認識する(ステップS1104)。例えば、姿勢取得部104は、パターン画像認識により、利用者の肩の位置、顔の位置、手の位置、足の位置を認識したり、膝関節、肘関節といった関節の位置も認識したりする。
図5(b)は、利用者の骨格パーツを模式的に示した図である。例えば、姿勢取得部104は、撮影された利用者の骨格パーツをパターン画像解析により認識し、利用者の特徴点をそれぞれ認識する。そして、姿勢取得部104は、認識した人体の特徴点をそれぞれ結んだ線を検出することで、利用者の骨格が認識できる。
姿勢取得部104は、この特徴点を利用することにより、利用者の大きさ、利用者の身体の向き(体の向き、顔の向き、視線の向きも含む)、利用者の身体の構え方といった姿勢を取得する(ステップS1106)。この利用者の姿勢の取得は、例えば、特徴点を座標回帰分析することにより、姿勢を取得してもよいし、機械学習の結果を利用して姿勢を取得してもよい。そして、姿勢取得部104は、取得した姿勢に基づいて、第2の特徴量を出力する。
なお、姿勢取得部104は、撮影された画像データから特徴点を認識して利用者の姿勢を取得することとして説明したが、例えばニューラルネットワークを利用することで、画像データから直接利用者の姿勢を取得してもよい。
また、それ以外の利用者の姿勢等を取得する方法を利用してもよい。例えば特開2008−206869号公報(発明の名称:ベッドにおける使用者の状態検知システム、出願日:平成19年11月13日)に記載の使用者の状態検知方法、特開2009−118980号公報(発明の名称:寝台装置、出願日:平成19年2月27日)に記載の利用者の位置の検知方法を援用できる。この特許出願は援用によりその全体が組み込まれる。
なお、上述した姿勢取得部104は、カメラ装置20で撮影された画像データに基づいて利用者の姿勢に基づく特徴量を出力すると説明した。しかし、それ以外にも、姿勢取得部104は、例えばセンサ装置30を利用することにより、利用者の姿勢を取得し、特徴量を出力してもよい。
また、姿勢取得部104は、画像データを解析することにより、利用者の顔から表情を取得してもよい。姿勢取得部104は、顔の表情を取得した場合は、第2の特徴量として出力する。
(3)動作取得部(第3の取得部)
動作取得部106は、カメラ装置20又はセンサ装置30において取得された情報(センサ情報)に基づいて、利用者の動作を取得し、利用者の動作に基づく第3の特徴量を出力する。ここで、利用者の動作とは、利用者の身体の動きのことをいう。例えば、利用者の動作としては、利用者が動いた量、利用者の手や足の動き、重心位置、ふらつき、歩容、挙動、寝返り等をいう。また、利用者の動作として、立ち上がりといった動作だけでなく、立ち上がりの速さ、歩く速さ、方向転換の向き、方向転換に係る時間といったものも含まれる。動作取得部106は、取得された利用者の動作を、利用者情報記憶領域1204に利用者毎に時系列に記憶してもよい。
動作取得部106が実行する動作取得処理について、図6を参照して説明する。まず、動作取得部106は、カメラ装置20又はセンサ装置30からセンサ情報を取得する(ステップS1102、ステップS1104)。センサ装置30が出力するセンサ情報は、例えば、振動データである。動作取得部106は、振動データ又は画像データを解析することにより、利用者の動作を取得することができる(ステップS1106)。
ここで、動作取得部106がカメラ装置20から取得する情報としては、画像データである。動作取得部106は、画像データより利用者の骨格を時系列的に推定し、その重心位置、ふらつき、歩容、挙動といった利用者の動作を取得する。また、動作取得部106が、利用者の動作を取得するために、センサ装置30から取得する情報としては、例えばベッド上の荷重変化量や、重心データ、空気圧の振動データ(利用者のバイタルデータである体動データ、心拍データ、呼吸データを含む)等である。すなわち、動作取得部106は、センサ装置30から取得された情報に基づいて、利用者の動作を取得することができる。
そして、動作取得部106は、取得された動作に基づく特徴量を第3の特徴量として出力し、利用者情報記憶領域1204に記憶する。ここで、動作に基づく第3の特徴量として記憶されるものは、例えば以下の通りである。
・利用者の体動が大きいことが取得された場合に特徴量として「1」を記憶する。
・利用者(又は利用者の体の一部)が所定の距離以上の移動したことを取得した場合に特徴量として「1」を記憶する。
・荷重変化が閾値以上あったことが取得された場合に特徴量として「1」を出力する。また、荷重変化の数値を特徴量として記憶する。
・寝返りの回数を特徴量として記憶する。
なお、動作取得部106は、とくに利用者の動作に変化がなかった場合は、変化がなかったことを特徴量として利用者情報記憶領域1204に記憶してもよい。すなわち、動作取得部106は、定期的に(例えば、1秒間、5秒間、1分間、5分間毎等)に、利用者の動作を取得し、動作に基づく第3の特徴量を利用者情報記憶領域1204に記憶してもよい。
(4)生体情報取得部(第4の取得部)
生体情報取得部108は、センサ装置30において取得された情報に基づいて、生体情報を取得する。例えば、生体情報取得部108が、生体情報取得処理を実行することにより、センサ装置30から受信した体動に基づいて呼吸波形や、心拍波形を算出する。そして、生体情報取得部108は、算出された呼吸波形から呼吸数を、心拍波形から心拍数をそれぞれ生体情報の値として取得する。生体情報取得部108は、生体情報値に基づいて第4の特徴量を算出し、出力する。
なお、これらの呼吸数、心拍数等の生体情報を取得する方法としては、例えば特開2016−30177号公報(発明の名称:呼吸障害判定装置、呼吸障害判定方法及びプログラム、出願日:平成26年7月30日)に記載の方法を援用できる。また、それ以外の公知の技術を利用してもよい。
また、生体情報取得部108は、呼吸数、心拍数以外にも体温、血圧、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等の生体情報の値も取得可能である。また、生体情報取得部108は、センサ装置30によって連続的に取得可能な生体情報(例えば、脈拍値、呼吸数)を取得してもよいし、血圧計によって測定される血圧や、体温計によって測定される体温といった外部装置等によって離散的に(スポット的に)取得可能な生体情報のいずれを取得してもよい。
生体情報取得部108は、生体情報値をそのまま第4の特徴量として、利用者毎に利用者情報記憶領域1204に記憶してもよい。また、生体情報取得部108は、例えば生体情報値が正常レベル、注意レベル、警告レベルにあることを取得し、レベルに応じて第4の特徴量を出力してもよい。
また、生体情報取得部108は、生体情報に基づいて取得できる利用者に関する情報を取得してもよい。例えば、生体情報取得部108は、利用者の睡眠状態/覚醒状態を取得したり、さらに睡眠状態としてレム睡眠、ノンレム睡眠を取得したりしてもよい。そして、生体情報取得部108は、利用者が睡眠状態のときは、睡眠の特徴量は「1」、利用者が覚醒状態のときは、睡眠の特徴量は「0」を出力してもよい。
これらの利用者の睡眠の状態を判定する方法としては、例えば特開2010−264193号公報(発明の名称:睡眠状態判定装置、プログラム及び睡眠状態判定システム、出願日:平成21年5月18日)、特開2014−229118号公報(発明の名称:睡眠状態判定装置、睡眠状態判定方法及びプログラム、出願日:平成26年11月11日)に記載の方法を援用できる。この特許出願は援用によりその全体が組み込まれる。また、他の公知の方法を利用して利用者の睡眠/覚醒の状態を取得してもよい。
また、生体情報取得部108は、カメラ装置20から利用者の生体情報を取得してもよい。生体情報取得部108が取得できる生体情報としては、例えば利用者の表情や目線、体の動き(例えば、睡眠中にむずむず脚症候群を発症している等)を取得することが可能である。また、生体情報取得部108は、画像データを画像解析することにより、体動を検出し、呼吸、心拍を取得することも可能である。また、生体情報取得部108は、カメラ装置20に熱赤外線カメラ装置を利用することにより、体温を取得可能である。
(5)疾病情報取得部(第5の取得部)
疾病情報取得部110は、利用者の疾病に関する情報(疾病情報)を取得する。例えば、疾病情報取得部110が、疾病情報取得処理を実行すると、サーバ装置50に接続して、電子カルテDB502にアクセスする。そして、疾病情報取得部110は、利用者の疾病に関する情報を取得する。ここで、疾病情報には、利用者の疾病に関連する情報を広義に含み、単なる病状だけでなく、投薬に関する情報、施術に関する情報、手術に関する情報、入院履歴といった情報や、手足の麻痺がある、食事における注意事項、補助具の使用有無、利用者に関する注意事項といった情報が含まれている。
疾病情報取得部110は、疾病情報に基づいた第5の特徴量を利用者情報記憶領域1204に記憶する。第5の特徴量は、例えば疾病歴、入院歴に基づいた特徴量であってもよい。例えば、疾病情報取得部110は、入院日数を第5の特徴量として出力してもよい。また、疾病情報取得部110は、特定の疾病に該当する場合は「1」を第5の特徴量として出力してもよいし、利用者の血圧の値や、血糖値に基づいて第5の特徴量を算出し、出力してもよい。
(6)予測部
予測部112は、利用者の転倒転落の危険性や転倒転落の危険性がある時刻を予測する。予測部112は、上述した特徴量に基づいて転倒・転落に繋がるリスクを確率として出力したり、レベルとして出力したりする。また、予測部112は、特徴量に基づいて、転倒・転落の危険性がある時刻や、時間を予測する。
また、予測部112は、さらに上述した特徴量から説明変数を算出し、説明変数に基づいて転倒転落の危険性等の予測を行ってもよい。すなわち、予測部112は、複数の特徴量の中から1又は複数の特徴量を選択し、説明変数を算出する。そして、予測部112は、上述した第1の特徴量から第5の特徴量から算出した第1説明変数から第5説明変数を利用することにより、転倒・転落に繋がるかの予測を行う。かかる第1説明変数から第5説明変数の詳細な説明は後述する。
予測部112は、転倒・転落の危険性や確率を数値で出力してもよいし、レベルで出力してもよい。また、予測部112は、第1の特徴量から第5の特徴量又は第1説明変数から第5説明変数のうち、必要なものを選択して転倒転落を予測する処理に利用してもよいし、重み付けをおこなって利用してもよい。また、予測部112は、特徴量と説明変数とを組み合わせて利用してもよい。すなわち、予測部112は、特徴量及び/又は説明変数から、転倒・転落に繋がるリスクを予測結果として出力する。
予測部112が実行する予測処理について、図7を参照して説明する。まず、予測部112は、図4(a)の周辺環境取得処理を実行し、第1の特徴量を取得する(ステップS1202)。そして、予測部112は、第1の特徴量に基づいて、第1説明変数を算出する(ステップS1204)。ここで、第1説明変数は、評価対象の利用者が、ベッド装置5の周辺環境に基づいて転倒転落する可能性がどれほどあるかを示す変数である。第1説明変数は、周辺環境取得処理から出力される特徴量の中から必要に応じた特徴量がそのまま含まれたものであってもよいし、行列であってもよい。また、第1説明変数は、特徴量ごとに点数化したものに総和(ないし積算)をとり数値化したものであってもよい。
例えば、周辺環境取得部102が、ベッド装置5の床高や、ベッド姿勢、障害物の有無、障害物の形状、障害物の動作有無、障害物の大きさ、障害物が経路上に有るか無いか、障害物の距離、光は十分に明るいか、音は静かか、といった属性に基づいて特徴量を算出する。予測部112は、特徴量を1又は複数選択し、所定の重みづけの係数を乗じて総和をとり第1説明変数とする(ステップS1204)。予測部112は、第1説明変数を、説明変数テーブル1220に記憶する。
次に、予測部112は、図5(a)の姿勢取得処理を実行し、第2の特徴量を取得する(ステップS1206)。予測部112は第2の特徴量に基づいて、第2説明変数を算出する(ステップS1208)。ここで、第2説明変数は、評価対象の利用者が、利用者の姿勢に基づいて転倒転落する可能性がどれほどあるかを示す変数である。第2説明変数は、姿勢取得処理から出力される特徴量の中から必要に応じた特徴量がそのまま含まれたものであってもよいし、行列であってもよい。また、第2説明変数は、特徴量ごとに点数化したものに総和(ないし積算)をとり数値化したものであってもよい。
例えば、姿勢取得部104が、利用者の大きさ、利用者の身体の向き、利用者の身体の構え方といった属性に基づいて特徴量を算出する。予測部112は、特徴量を1又は複数選択し、所定の重みづけの係数を乗じて総和をとり第2説明変数とする(ステップS1208)。予測部112は、第2説明変数を、説明変数テーブル1220に記憶する。
次に、予測部112は、図6の動作取得処理を実行し、第3の特徴量を取得する(ステップS1210)。予測部112は、第3の特徴量に基づいて、第3説明変数を算出する(ステップS1212)。ここで、第3説明変数は、評価対象の利用者が、利用者の動作に基づいて転倒転落する可能性がどれほどあるかを示す変数である。第3説明変数は、動作取得処理から出力される特徴量の中から必要に応じた特徴量がそのまま含まれたものであってもよいし、行列であってもよい。また、第3説明変数は、特徴量ごとに点数化したものに総和(ないし積算)をとり数値化したものであってもよい。
例えば、動作取得部106が、利用者の体動が大きかったか、利用者(又は利用者の体の一部)が所定の距離以上の移動をしたか、利用者の荷重変動があったかといった属性に基づいて特徴量を算出する。予測部112は、特徴量を1又は複数選択し、所定の重みづけの係数を乗じて総和をとり第3説明変数とする(ステップS1212)。予測部112は、第3説明変数を、説明変数テーブル1220に記憶する。
次に、予測部112は、生体情報算出処理を実行し、第4の特徴量を取得する(ステップS1214)。予測部112は、第4の特徴量に基づいて、第4説明変数を算出する(ステップS1216)。ここで、第4説明変数は、評価対象の利用者が、利用者の生体情報に基づいて転倒転落する可能性がどれほどあるかを示す変数である。第4説明変数は、生体情報算出処理から出力される特徴量の中から必要に応じた特徴量がそのまま含まれたものであってもよいし、行列であってもよい。また、第4説明変数は、特徴量ごとに点数化したものに総和(ないし積算)をとり数値化したものである。
例えば、生体情報取得部108が、利用者の心拍数が安定しているか、利用者の呼吸数が安定しているか、利用者は睡眠時間が確保されているかといった属性に基づいて特徴量を算出する。予測部112は、特徴量を1又は複数選択し、所定の重みづけの係数を乗じて総和をとり第4説明変数とする(ステップS1216)。予測部112は、第4説明変数を、説明変数テーブル1220に記憶する。
次に、予測部112は、疾病情報取得処理を実行し、第5の特徴量を取得する(ステップS1218)。予測部112は、第5の特徴量に基づいて、第5説明変数を算出する(ステップS1220)。ここで、第5説明変数は、評価対象の利用者が、利用者の疾病情報に基づいて転倒転落する可能性がどれほどあるかを示す変数である。第5説明変数は、疾病情報取得処理から出力される特徴量の中から必要に応じた特徴量がそのまま含まれたものであってもよいし、行列であってもよい。また、第5説明変数は、特徴量ごとに点数化したものに総和(ないし積算)をとり数値化したものである。
例えば、疾病情報取得部110が、利用者に手足の麻痺があるか、頻尿であるか、ふらつきのある薬を投与されているか、転倒履歴はあるか、リウマチ等で手足の使用に支障はないか、せん妄はないか等の属性に基づいて特徴量を算出する。予測部112は、特徴量を1又は複数選択し、所定の重みづけの係数を乗じて総和をとり第5説明変数とする。予測部112は、第5説明変数を、説明変数テーブル1220に記憶する。
予測部112は、説明変数テーブル1220に記憶された第1説明変数〜第5説明変数を利用して、転倒転落リスクを予測する処理を実行する(ステップS1222)。
具体的には、予測部112は、第1説明変数〜第5説明変数を利用して、回帰分析を行ったり、画素単位での特徴点を抽出して近似式を求めたりして、転倒転落に繋がる危険の確率や、未来の時刻を予測する。なお、以下、単に「確率」と表している場合、転倒転落に繋がる危険の確率のことをいう。
また、予測部112は、第1説明変数〜第5説明変数に対して重み付けを行って転倒転落に繋がる確率、未来の時刻を予測してもよい。また、予測部112は、各説明変数の中における特徴量に対して重み付けを行ってもよい。
また、予測部112は、予測モデルである予測辞書DB1230を利用して、転倒転落に繋がる確率、未来の時刻を予測してもよい。予測辞書DB1230は、何れかの機械学習の手法によって生成された学習済モデルの辞書データである。
予測部112は、第1説明変数〜第5説明変数をAIプログラムに入力する。AIプログラムは、予測辞書DB1230を利用して、転倒転落に繋がる危険の確率と、未来の時刻とを出力する。
また、予測部112は、確率の代わりに転倒転落リスクとしてレベルで出力する場合もある。例えば、予測部112は、確率が閾値以上(例えば、50%以上)の場合はリスクが高い、確率が閾値未満(例えば、50%未満)の場合は、リスクが低いと出力してもよい。また、予測部112は、閾値を複数設けることにより、転倒転落リスクが「高い」「やや高い」「やや低い」「低い」といった複数のレベルを出力してもよい。
予測部112がリスクを判定する閾値は、スタッフ等が共通して設定してもよいし、スタッフ等が利用者毎に設定してもよい。また、制御部100が、利用者の状態に応じて適宜変更してもよい。
本明細書においては、予測部112は、転倒転落の危険性を確率として出力する場合と、レベルと出力する場合とがそれぞれあるものとする。したがって、予測部112が、転倒転落の危険性を確率で出力すると説明している場合でもレベルで出力することが含まれる。また、予測部112が、転倒転落の危険性をレベルで出力すると説明している場合でも確率で出力することが含まれる。
また、予測部112は、転倒転落のリスクが高くなる時刻や、時間を出力することができる。例えば、予測部112は、朝6時に転倒転落のリスクが高くなることを出力したり、現在の時刻から5分後に転倒転落のリスクが高くなることを出力することができる。
(7)対応実行部
対応実行部114は、予測部112の出力に応じた指示を例えば各装置に実行する。例えば、対応実行部114は、必要に応じて報知部140や、端末装置52、携帯端末装置54で適宜報知するようそれぞれに指示をしたり、表示部130にアドバイスを出力するように実行を指示したりする。
対応実行部114が実行する対応実行処理の動作について、図8を参照して説明する。まず、予測部112は、転倒転落に繋がる危険の確率(以下、単に「確率」という)が所定の閾値以上の場合には、報知処理を実行する(ステップS1302;Yes→ステップS1304)。
例えば、対応実行部114は、例えば確率が所定の閾値(好ましくは40%〜60%)以上の場合は、転倒転落のリスクが高いとして、報知部140に報知するよう指示する。報知部140は、その指示を受けて報知をする。
また、対応実行部114は、通信部150を介して、他の装置(端末装置52、携帯端末装置54)から報知するように指示してもよい。また、対応実行部114は、スタッフ等により設定された装置に報知するよう指示をしてもよいし、確率や利用者・スタッフの状況に応じて指示をする装置を変えてもよい。
例えば、対応実行部114は、確率が40%以上の場合、報知部140のみに報知の指示を行う。しかし、対応実行部114は、確率が50%以上の場合、報知部140だけでなく、端末装置52、携帯端末装置54にも報知の指示を行うこととしてもよい。また、対応実行部114は、各装置が報知を行う場合に、手が空いていたり、近くの距離にいたりするスタッフの携帯端末装置54のみに報知の指示を行うこととしてもよい。
また、報知部140は、報知方法としてはアラームを出力したり、発光や振動により報知したりしてもよい。また、報知部140は、表示部130に警告を表示してもよい。また、併せて報知部140は、例えばレイアウト上の注意をアナウンスしたり、利用者に対して音声による警告を報知したりしてもよい。
つづいて、対応実行部114は、各装置に対して制御指示する必要がある場合(ステップS1306)、装置制御処理を実行する(ステップS1308)。対応実行部114は、装置制御処理を実行することで、例えばベッド制御装置40によってベッドの床高や背ボトムの角度を自動で調整するように指示してもよい。また、対応実行部114は、それ以外にも、例えばトイレや出口までの足下ライトを自動で点灯するよう指示したり、センサ設定ボタン操作を自動的に操作不可に切り替える指示をしたり、離床センサの設定を自動変更する指示をしたりしてもよい。
つづいて、対応実行部114は、アドバイスの出力が可能な場合には、転倒転落DBを用いてアドバイス出力処理を実行する(ステップS1310;Yes→ステップS1312)。対応実行部114は、アドバイス出力処理を実行することで、例えば転倒リスクレベルに応じた備品類の自動選定を行ったり、居室レイアウト案の提示を例えば所定の又は近くのスタッフ等に行ったりしてもよい。
つづいて、対応実行部114は、学習処理を実行する場合は、予測辞書DB1230の学習処理を実行してもよい。例えば、対応実行部114は、転倒転落のリスクが高いことを、表示部130に表示の指示をする。このとき、スタッフ等が対応に来たが、利用者の転倒転落の可能性はなかった場合、可能性がなかったことを、操作部135によりスタッフ等が入力する。また、逆に、対応実行部114の指示により報知が行われた場合、実際に転倒転落のリスクがあったことを、スタッフ等が操作部135により入力する。
これらのスタッフ等に入力された情報は、予測辞書DB1230に記憶される。また、スタッフ等に入力された情報に基づいて、対応実行部114は、機械学習を行い、予測辞書DB1230の学習を行う。
[1.2.2 その他の構成]
表示部130は、各種情報を表示する。例えば、表示部130は、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイで構成される。また、表示部130は、HDMI(登録商標)や、D−SUBにより接続された他の表示装置であってもよい。
操作部135は、利用者やスタッフ等から各種操作を入力する。例えば、操作リモコンや、ナースコールといった入力装置も含まれる。また、表示部130と一体に形成されたタッチパネルも操作部135として機能する。
報知部140は、報知を行う。例えば、警報音が出力可能なスピーカや、光や振動で報知を行う装置であってもよい。また、報知部140は、音声出力により報知する内容を音声出力したり、表示部130に警告内容を表示したりして報知してもよい。
通信部150は、他の装置と通信を行う。例えば、ネットワークに接続するLANインタフェースや、他の装置と接続するUSBや、近距離無線通信部が含まれる。通信部150は、LTE/5Gといった携帯電話通信網に接続可能な通信装置であってもよい。
カメラ装置20は、周辺の状況を撮影するための撮影装置である。カメラ装置20は、静止画像、動画像を撮影可能である。
センサ装置30は、利用者の体動等を検出することにより、利用者の生体情報や、利用者の位置、姿勢を取得することができる。また、センサ装置30は、ベッド装置5に設けられたロードセルを利用して荷重を検出することで、生体情報を取得してもよい。
ベッド制御装置40は、ベッド装置5を制御する。例えば、ベッド制御装置40は、背ボトム、腰ボトム、膝とボム、足ボトムの各ボトムを制御することで、背上げ動作/背下げ動作や、足上げ動作/足下げ動作を実現する。また、ベッド制御装置40は、ベッド装置5の床高を変更することも可能である。
サーバ装置50は、利用者の疾病に関する情報が記憶された電子カルテDB502が記憶されている。サーバ装置50は、院内システムを管理するサーバであり、例えば電子カルテサーバ、オーダリングシステムのサーバであってもよい。サーバ装置50の電子カルテDB502には、利用者の氏名、生年月日、血液型といった基本的な情報に加えて、疾病歴、検査履歴、手術情報、投薬情報、注意事項、通院履歴、転倒履歴といった治療に必要な情報が種々記憶されている。なお、これらの情報は一例であり、必ずしもサーバ装置50が記憶・管理しておく必要はない。例えば、手術に関する情報は、手術管理サーバ(不図示)で管理されてもよいし、投薬に関する情報は投薬サーバ(不図示)で管理されてもよい。
周辺装置60は、他の装置に設けられたものである。例えば、車椅子や、治療テーブル、杖等の障害物は、IoTモジュールを搭載することができる。これらの障害物は、周辺装置60として、障害物の位置等を制御装置10に出力することができる。
[1.3 動作例]
以下、システム1を利用した場合の動作例について説明する。なお、制御部100が各機能を実行することにより、特徴量が算出される。そして、予測部112が、特徴量に基づいて及び/又は説明変数テーブル1220に記憶されている説明変数に基づいて、転倒転落に繋がるリスクを出力する。対応実行部114は、出力された転倒転落に繋がるリスク(例えば、確率)に基づいて報知等の指示を行う。
以下説明する動作例は、どのような情報を取得し、特徴量としてどのように利用するかで、報知するパターンを説明するものである。すなわち、以下の動作例は、複数ある特徴量、説明変数の中で、効果の高い組み合わせを説明するものである。
[1.3.1 第1動作例]
第1動作例について図9を参照して説明する。
第1動作例について図9(a)を参照して説明する。すなわち、予測部112は、周辺環境取得部102から出力される障害物に関する第1の特徴量を取得する(ステップA104)。なお、このとき、障害物の特徴量は、カメラ装置20により撮影された画像データに基づいて、周辺環境取得部102が算出したものである。画像データとして取得されるカメラ装置20は、図2(a)においてベッド装置5の周辺環境を撮影している画像データか、図2(b)や(c)のカメラ装置20において広角のカメラ装置20で周辺環境を撮影している画像データである必要がある。
また、第1の特徴量としては、障害物の種類(車いす、IVポール)、大きさ、形状、色、場所、経路上に有るか無いか、動きは有るか無いか等といった属性から算出されている。
予測部112は、カメラ装置20又はベッド装置5から障害物までの距離が、閾値未満であるか(ステップA106)又は指定された範囲内に障害物が位置しているか否かを判定する(ステップA108)。
ここで、予測部112は、障害物までの距離が閾値未満の場合は、転倒転落の確率が高いと出力する(ステップA106;Yes)。また、予測部112は、指定範囲内に障害物がある場合には、同様に確率が高いと出力する(ステップA106;No→ステップA108;Yes)。すなわち、予測部112は、利用者の転倒転落に繋がるリスクが高いと予測している。
予測部112が、転倒転落の確率が高いと出力した場合、対応実行部114は報知部140に対して報知を行う指示を行う(ステップA110)。また、対応実行部114は、報知部140から報知を行うだけでなく、表示部130によりレイアウト上の注意点をアナウンスする指示をしてもよい。なお、予測部112は、障害物がある状態で転倒しなかった場合、その環境の特徴量や説明変数に基づいて予測辞書DB1230に対して学習を行ってもよい。
具体的に説明すると、例えば、予測部112は、第1の特徴量として障害物の距離が「1メートル」未満の場合には、報知を行う指示を行う。また、予測部112は、ベッド装置5から患者が離床する方向に障害物がある場合は、報知を行う指示を行う。
また、これらの特徴量を1又は複数組み合わせることにより、予測部112は、第1説明変数を算出してもよい。そして、予測部112は、第1説明変数に基づいて、確率を出力することができる。
また、障害物として、ベッド装置5のキャスタ等の可動部が適切な位置になっていないことを含めてもよい。また、第1の特徴量には、ベッド装置5の配置位置や向き(例えば、ベッド装置5は適切な位置に配置されているのか、ベッド装置5は適切な向きにとなっているのか)の属性に基づく特徴量が含まれてもよい。予測部112は、当該特徴量又は当該特徴量に基づく第1説明変数から、転倒転落のリスクが高いかを出力する。
また、第1動作例において、複数の特徴量、説明変数にもとづいて、予測部112は、転倒転落のリスクを予測することができる。例えば、図9(b)は、特徴量や説明変数と、予測部112が出力する結果との対応の一例を示す図である。
例えば、第1ケースについて説明する。障害物がある場合、予測部112は、障害物があるという第1の特徴量に基づいて、転倒転落のリスクが高いと予測する。また、居室の明るさが暗い場合、予測部112は、居室の明るさを示す第1の特徴量に基づいて、転倒転落のリスクが高いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
同様に、第2ケースのように、明るさが暗い場合は転倒転落のリスクが高くなるため、リスクの低い障害物があったとしても、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。第3ケースも同様に、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
第4ケースは、障害物があるという第1の特徴量に基づいて、予測部112は転倒転落リスクが高いと予測する。しかし、利用者が睡眠状態のため、第3の特徴量に基づき予測部は転倒転落リスクが低いと予測している。この場合、予測部112は、全体として転倒転落のリスクを低いと予測し、出力している。なお、障害物の除去など、転倒リスクの低減につなげるアドバイスを報知しても良い。
また、軽減要因としてスタッフがベッド装置5の周辺にいるため、予測部112は、転倒転落のリスクが低いと予測している。この場合、障害物があったとしても、予測部112は、転倒転落のリスクを低いと予測する。
[1.3.2 第2動作例]
第2動作例について図10(a)を参照して説明する。
すなわち、周辺環境取得部102は、ベッド装置5の床高を特徴量として取得する(ステップB104)。また、制御部100は、利用者情報記憶領域1204又は電子カルテDB502から利用者の身長を取得し、ベッド装置の理想の床高を特定する(ステップB106)。ベッド装置の理想の床高は、制御部100が、記憶部120に予め記憶しているテーブルを利用してもよいし、利用者の身長から算出してもよい。例えば、利用者の身長が「150cm」のとき、理想のベッド装置5の床高は「60〜80cm」として特定される。なお、利用者の身長は、利用者自身やスタッフ等が直接入力してもよい。
また、例えば、制御部100は、利用者の骨格から利用者の下肢部分の長さを取得する。そして、制御部100は、利用者が端座位姿勢を取った際、膝角度が床に対して90°になる場合に、足が接地する高さを理想の床高として特定してもよい。予測部112は、特徴量としてベッド装置の床高を特徴量として出力する。
そして、予測部112は、ステップB106により特定されたベッド装置5の床高と、理想のベッド装置の床高とが所定の床高以上乖離している場合(所定の閾値以上離れている場合)には(ステップB108;Yes)、転倒転落の確率が高いと予測する。
そして、対応実行部114は、報知処理を実行したり(ステップB110)、ベッド装置5の床高をベッド制御装置40に指示したりする。ベッド制御装置40は、対応実行部114からの指示に基づいて、ベッド装置5の床高を、理想の床高になるように自動調整する(ステップB112)。
また、第2動作例において、複数の特徴量、説明変数にもとづいて、予測部112は、転倒転落のリスクを予測することができる。例えば、図10(b)は、特徴量や説明変数と、予測部112が出力する結果との対応の一例を示す図である。
例えば、第1ケースについて説明する。理想の床高とベッド装置の床高との乖離が大きいためにリスクが高い場合、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測する。また、居室の明るさが暗い場合、予測部112は、居室の明るさを示す第1の特徴量に基づいて、転倒転落のリスクが高いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
同様に、第2ケースのように、明るさが暗い場合は転倒転落のリスクが高くなるため、理想の床高とベッド装置の床高との乖離の差が小さいためリスクの低いとしても、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。第3ケースも同様に、利用者にせん妄があるため、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
第4ケースは、ベッド装置の理想の床高と、現在のベッド装置の床高との乖離があるため、予測部112は、転倒転落リスクが高いと予測する。しかし、利用者が睡眠状態のため、第3の特徴量に基づき予測部112は転倒転落リスクが低いと予測している。この場合、予測部112は、全体として転倒転落のリスクを低いと予測し、出力している。なお、床高の変更など、転倒リスクの低減につなげるアドバイスを報知しても良い。
このように、複数の特徴量、説明変数に基づいて、予測部112は、転倒転落リスクを予測することができる。例えば、予測部112は、軽減要因としてスタッフがベッド装置5の周辺にいるため、予測部112は、図10(a)の動作例では転倒転落のリスクが高いと予測するが、全体としては転倒転落のリスクが低いと予測してもよい。
[1.3.3 第3動作例]
第3動作例について図11(a)を参照して説明する。
予測部112は、姿勢取得部104から出力される第2の特徴量に基づいて、利用者の頭、肩、足、手、膝、重心の位置を特定する(ステップC106)。
なお、利用者の姿勢や、重心は姿勢取得部104で取得してもよい。予測部112は、姿勢取得部104で取得した利用者の姿勢、重心に基づいた特徴量を利用する。なお、これらの骨格は必ずしも全て特定される必要はないが、特定される点が多ければ多いほど、姿勢取得部104が推定する姿勢の精度は向上する。予測部112は、これらの第2の特徴量をそのまま利用してもよいし、1又は複数の特徴量を選択し、第2説明変数を算出してもよい。
予測部112は、ステップC106で特定された第2の特徴量又は第2説明変数を利用して、転倒転落の確率(リスクが高いか否か)を予測する(ステップC108)。予測部112は、具体的には、各部位の絶対位置や相対位置に基づいて、頭が支持基底面にない、体が曲がっている、端座位を取っている、起き上がりをしている、立位を取っている、歩行に適さない姿勢となっている等を判定する。そして、利用者の姿勢が転倒転落のリスクが高いと判定された場合、対応実行部114は、報知処理を実行する(ステップC110)。さらに、上記のような基準に拠らず、機械学習により各位置から転倒転落のリスクを算出してもよい。
具体的には、予測部112は、例えば、利用者の重心が支持基底面上にないことにより正しい姿勢をしていないことを特定したり、利用者が投薬により正しい姿勢をしていないことを特定したり、施術により右半身の動きが悪いにもかかわらず右端座位をとっていることを特定したりすることで、リスクの高い姿勢をといっていると特定する。
また、第3動作例において、複数の特徴量、説明変数にもとづいて、予測部112は、転倒転落のリスクを予測することができる。例えば、図11(b)は、特徴量や説明変数と、予測部112が出力する結果との対応の一例を示す図である。
例えば、第1ケースについて説明する。予測部112は、第2の特徴量又は第2説明変数に基づいて、姿勢に基づくリスクが高い場合、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測する。また、予測部112は、第1の特徴量又は第1説明変数に基づいて、ベッド装置の床高に基づくリスクが高い場合、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
第2ケースのように、予測部112は、第2の特徴量又は第2説明変数に基づいて、姿勢に基づく転倒転落のリスクが中と予測する。また、予測部112は、第5の特徴量又は第5説明変数に基づいて、投薬に基づくリスクが高い場合、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが高いと予測し、出力する。
第3ケースのように、予測部112は、第2の特徴量又は第2説明変数に基づいて、姿勢に基づく転倒転落のリスクが高いと予測する。また、予測部112は、第1の特徴量又は第1説明変数に基づいて、軽減要因であるスタッフがいることを取得し、転倒転落のリスクは低いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが低いと予測し、出力する。
第4ケースのように、予測部112は、第2の特徴量又は第2説明変数に基づいて、姿勢に基づく転倒転落のリスクが高いと予測する。また、予測部112は、第1の特徴量又は第1説明変数に基づいて、軽減要因である設備(例えば、衝撃吸収マット、杖)があり、転倒転落のリスクは低いと予測する。結果として、予測部112は、転倒転落のリスクが中と予測し、出力する。
このように、複数の特徴量、説明変数に基づいて、予測部112は、転倒転落リスクを予測することができる。例えば、予測部112は、軽減要因の設備の種類に応じて、転倒転落のリスクが低いと予測してもよい。
[1.3.4 第4動作例]
第4動作例について図12を参照して説明する。
すなわち、予測部112は、姿勢取得部104から利用者の頭、肩、足、手、膝、重心を取得する(ステップD106)。すなわち、姿勢取得部104から取得される第2の特徴量を利用するか、第2の特徴量から算出される第2説明変数を利用する。
予測部112は、第3の特徴量又は第3説明変数に基づいて特定される利用者の重心の軌跡から、転倒転落のリスクを予測する(ステップD108)。具体的には、予測部112は、利用者の重心の軌跡が、利用者が進行する方向に対してぶれが大きい場合はふらついていると判断し、リスクを高くする。例えば、利用者が端座位から立位に移行する場合、通常は体の上半身の重心の位置が高くなっていくが、予測部112が、利用者の重心が下がったり、下半身から高くなっていく場合には、通常とは異なる動作であると特定し、転倒のリスクを高くする。上記のような基準に拠らず、機械学習により各軌跡から転倒転落のリスクを算出してもよい。ここで、予測部112が、転倒転落のリスクが高いと予測した場合には、対応実行部114は、報知処理を実行する(ステップD110)。
なお、予測部112は、複数の特徴量、説明変数を組み合わせて転倒転落リスクを予測してもよい。例えば、予測部112は、投薬や疾病に関する第5の特徴量/第5説明変数とを組み合わせて転倒転落リスクを予測してもよいし、軽減要因がある場合には、転倒転落リスクを低く予測してもよい。
[1.3.5 第5動作例]
第5動作例について図13を参照して説明する。
すなわち、予測部112は、動作取得部106から出力される第3の特徴量又は第3の特徴量から算出する第3説明変数に基づいて、利用者の肩の位置を取得する(ステップE106)。
予測部112は、第3の特徴量又は第3説明変数に基づいて、利用者の肩の位置が、進行方向から所定の閾値以上進行方向から乖離が大きい場合には、転倒転落のリスクが高いと予測する(ステップE108;Yes)。この場合、対応実行部114は、報知処理を実行する(ステップE110)。ここで、利用者の肩の位置が、進行方向から所定の閾値以上進行方向から乖離が大きい場合とは、利用者の本来の動きから乖離しているものであり、前後の動きであっても、左右の動きであってもよい。
[1.3.6 第6動作例]
第6動作例について図14を参照して説明する。
予測部112は、姿勢取得部104から第2の特徴量又は第2の特徴量から算出された第2説明変数に基づいて、利用者の表情を取得する。また、予測部112は、動作取得部106から第3の特徴量又は第3の特徴量から算出された第3説明変数に基づいて、利用者の動きを取得する(ステップF104)。
つづいて、予測部112は、利用者の動きから、変化領域を特定する(ステップF106)。利用者の変化した領域とは、例えば、表情の移り変わりや、身体の動きをいう。また、予測部112は、第3の特徴量(第3説明変数)から体温が取得できる場合には、体温の変化を取得する。
予測部112は、利用者の動きや表情から転倒転落のリスクを判定する(ステップF110)。ここで、予測部112が、利用者の表情の動き方、遷移等から、利用者の体調が悪いと判定した場合、対応実行部114は、例えば通信部150を介して離床センサの設定を変更する指示を行う(ステップF112)。具体的には、予測部112は、離床センサの設定を1段階報知しやすい設定に変更する指示を行う(ステップF114)。なお、予測部112は、このとき併せて報知処理を実行してもよい。
また、予測部112は、利用者の体温が取得できている場合、利用者の体温が閾値を超えたと判定した場合には(ステップF114;Yes)、対応実行部114は、報知処理を実行する(ステップF116)。
この場合、対応実行部114は、例えば報知部140により報知をする指示を実行するだけでなく、端末装置52や、携帯端末装置54に報知をする指示を行ってもよい。また、対応実行部114は、予め登録している看護師、医療従事者や、電子カルテDB502から取得した看護師、医療従事者が所有する携帯端末装置54に報知を行う指示を行ってもよい。
[1.3.7 第7動作例]
第7動作例について図15を参照して説明する。
予測部112は、疾病情報取得部110から利用者の疾病情報を第5の特徴量又は第5の特徴量から算出された第5説明変数として取得する(ステップG102)。また、併せて、予測部112は、周辺環境取得部102から、第1の特徴量(第1説明変数)を取得してもよい。予測部112は、第5の特徴量(第5説明変数)から、入院履歴や、病状履歴に関する情報を取得する。
予測部112は、利用者の疾病情報である入院履歴や、病状履歴に基づいて転倒転落のリスクのレベルを予測する(ステップG104)。例えば、予測部112は、転倒事故の履歴がある場合は、転倒リスクが高いと予測したり、病状によりふらつきにつながりやすい薬を常飲している場合は転倒リスクが高いと予測したりする。ここで、予測部112は、例えばAIプログラムを利用し、予測辞書DB1230を参照して転倒転落のリスクレベルを予測する。
予測部112により、転倒転落のリスクが高いと判定された場合(ステップG104;Yes)、対応実行部114は、転倒転落のリスクが低くなる備品(例えば、衝撃吸収マット、杖)を選定し、スタッフ等に対して提示を行う指示をする(ステップG108)。なお、転倒転落のリスクが低くなる備品には、利用者の重症化を防ぐ備品が含まれてもよい。具体的には、対応実行部114が、端末装置52(携帯端末装置54)に表示する指示をしたり、スタッフ等にメール等を送信する指示をしたりする。また、併せて対応実行部114は、居室のレイアウト案の提示を行ってもよい(ステップG108)。例えば、対応実行部114は、ベッドと床頭台間の距離を20cm以上開けることであったり、ベッド高さを40cm以下にすること、ベッド横から30cm以内には障害物を置かないことなどを、表示部130に表示する。
また、対応実行部114は、居室レイアウトの適切性を提示してもよい。一例としては、利用者が左片麻痺の場合は、利用者がベッド装置の右側から居室に出ることができるようになっているかのアドバイスを表示する。例えば、対応実行部114は、ベッドと床頭台間の距離を一定距離開ける、またベッド高さを適切な高さにする、またベッド横から一定距離以内に障害物を置かないなどを表示部130に表示する。
[1.3.8 第8動作例]
第8動作例について説明する。
周辺環境取得部102は、カメラ装置20で撮影された画像データから、備品の中から障害物(ここでは、主に備品)に関する情報として、位置、大きさ、形状、色等を1又は複数取得し、特徴量として出力する。
これにより、予測部112は、以下の特徴量からリスクが高いことを判定し、対応実行部114は適宜対応を実行する。以下、いくつかの例を説明する。
(第1の例)
予測部112は、第1の特徴量又は第1説明変数を利用して転倒転落のリスクを予測する。例えば、予測部112は、適切な居室レイアウト(初期位置)と、現状の居室のレイアウトとを比較し、レイアウトの違いが基準範囲内に収まっているかを判定する。このとき、判定方法としては以下のような場合が考えられる。
(1)基準レイアウトからずれている場合
看護師はリスクが高い患者に対しては、ベッドから手が届かない(物を取らせない)、ベッドから立つときに手が届かない(不安定な支持物を使わせない)レイアウトにするため、当該レイアウトを基準レイアウトとする。予測部112は、リスクがある患者に対して、ベッドから手が届く範囲でなかったものが範囲に入ってきたり、端座位で届かない位置だったものが、届く範囲に入ってきたりした場合を判定する。また、予測部112は、靴、杖、ナースコールボタン等のように、届く範囲にあるべきものがないかを判定してもよい。
(2)想定していないものがある場合
例えば、ベッド上のものが落ちたり(ティッシュ箱やイヤホンなど)、折りたたんで床頭台と壁の隙間にしまっておいた折りたたみ椅子を家族等が使ってそのままになっていたりということを判定する。
なお、適切な居室レイアウトは、記憶部120に予め記憶されていてもよいし、スタッフ等が設定してもよい。適切な居室レイアウトは外部サーバから取得されてもよい。
対応実行部114は、適切な居室レイアウトと、現状の居室のレイアウトとを比較した結果に基づいて報知処理を行ったり、アドバイスを指示したりする。例えば、対応実行部114は、表示部130に、基準範囲から外れている物品の種類と、当該物品をXcmどちら側に移動すればよいかをアドバイスをする指示を実行する。
(第2の例)
予測部112は、ベッドからの立ち上がり動作時に、利用者がサイドテーブル等に捕まって立ち上がろうとしていることを検知する。具体的には、予測部112は、カメラ装置20により取得された画像データを直接参照し、立ち上がり時に利用者の手がサイドテーブル上にあることを検知し、リスクが高いと判定する。また、予測部112は、端座位状態の利用者の位置と、利用者が手を伸ばした先にある備品との距離が所定の距離未満に近づいていることを検知し、リスクが高いと判定する。
対応実行部114は、予測部112がリスクを高いと予測した場合は、その旨を報知する指示を行ったり、備品を自動的に移動させる指示をしたり、ロックをする指示をしたりする。例えば、サイドテーブルにIoTユニットが内蔵されている周辺装置60の場合、対応実行部114は周辺装置60に移動を指示したり、ロック操作を指示したりする。
(第3の例)
予測部112は、多床室において、カーテンが閉まっているか、利用者が片手で動作をしようとしているか(例えば、杖を使用しているか)どうかを検知する。例えば、予測部112は、利用者が杖を使用している場合には、片手でカーテンの開け閉めをすることから、転倒転落リスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が、転倒転落のリスクが高いと予測した場合、例えば利用者がベッド装置から立ち上がろうとしている場合や、居室から利用者が出ようとしている場合、対応実行部114は、カーテンを自動で開けるといった制御を周辺装置60に指示する。また、利用者が杖を持っているときに、カーテンを触ろうとしているときには、対応実行部114は、強制的に報知処理を実行してもよい。
(第4の例)
予測部112は、居室において床が濡れていることを検知した場合には、転倒転落リスクが高いと予測する。具体的には、予測部112は、第1の特徴量に基づいて、画像データから床の反射率によって床が濡れていることを特定する。また、周辺環境取得部102が、画像データを解析し、清掃員を服装、骨格、靴等から判定し、清掃員がモップ等の清掃用具を持っていることを特定することで床の清掃作業が行われたことを取得する。予測部112は、清掃作業が行われたこと、清掃作業が行われてからの経過時間等を含めて、床が濡れていることを検知する。
そして、予測部112は、床が濡れていることを検知すると、転倒転落リスクが高いと予測する。対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクを高いと予測した場合には、利用者がベッド装置から離床しようとした場合に報知処理を実行する。
対応実行部114は、離床の判定としては、姿勢取得部104や、動作取得部106の出力により利用者が離床することを判定する。また、対応実行部114は、画像データを解析して利用者の身体の位置がサイドレール側に寄った場合に、利用者が離床することを判定してもよい。
また、対応実行部114は、単に床が濡れていることを報知するだけでなく、例えば清掃員が退出してから一定時間の間だけ、床が滑りやすくなっていることを注意するアナウンスを行ってもよい。
(第5の例)
周辺環境取得部102は、画像データの明るさを取得し、居室の明るさ(昼夜の区別)を取得し、第1の特徴量として出力する。予測部112は、第1の特徴量から、画像データの明るさが所定の閾値未満の場合には、転倒転落リスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクを高いと予測した場合に、離床センサの設定を変更する。具体的には、対応実行部114は、離床センサにおける通報レベルの設定を1段階上げることにより、報知しやすい状況に遷移させる。
また、対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクの低くなった場合(すなわち、画像データの明るさが所定の閾値以上となった場合)にも、離床センサの設定を変更してもよい。この場合、対応実行部114は、離床センサにおける通報レベルの設定を1段階下げることにより、余計な報知をしない状況に遷移させる。
また、対応実行部114は、足元ライトを制御する指示を行ってもよい。例えば、対応実行部114は、トイレ等の目的地までの足元ライトを自動で点灯するように指示をしてもよい。
(第6の例)
予測部112は、姿勢取得部104により出力された第2の特徴量から特定される利用者の姿勢から、利用者の手が、設定スイッチの近くにあり、なおかつ利用者が設定スイッチを操作する権限がない人である場合リスクが高いと予測する。ここで、リスクを判定する設定スイッチは、センサ装置30に関する設定スイッチや、ベッド装置5を操作する操作スイッチ等、種々のスイッチが考えられる。スタッフ等は、利用者がどのスイッチを操作してはいけないかを、予めシステムにおいて設定してもよい。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクを高いと予測した場合に、設定スイッチの操作を自動的に操作不可に切り替える。これにより、利用者がセンサ設定を勝手に変更してしたり、センサ装置30の電源をOFFにしたりすることを防ぐことが可能となる。
[1.3.9 第9動作例]
第9動作例について説明する。
すなわち、姿勢取得部104は、カメラ装置20で撮影された画像データから、利用者の姿勢に関する情報として、例えば、頭、肩、手の位置等を1又は複数取得し、第2の特徴量として出力する。
これにより、予測部112は、以下の特徴量からリスクが高いことを判定し、対応実行部114は適宜対応を実行する。以下、いくつかの例を説明する。
(第1の例)
予測部112は、第2の特徴量又は第2説明変数に基づき、利用者の前かがみ角度が一定の閾値を超えている場合には、転倒転落のリスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。例えば、対応実行部114は、近くのスタッフ等に利用者を支えるようにアナウンスを行う指示をする。なお、スタッフ等が近いかどうかは、スタッフ等が所有しているビーコンや携帯端末等から位置情報にて判断してもよい。また対応実行部114は、治療履歴より、スタッフ等の位置を予想して通知する指示をしてもよい。
(第2の例)
予測部112は、第2の特徴量に基づいて特定される利用者の目線の動きから、離床する確率を算出する。例えば、予測部112は、利用者がベッド上において行き先を見ていたり、足元を見ていたりする等の目線の動きから、離床するときの目線の傾向を認識する。そして、予測部112は、利用者が離床する確率が閾値以上となった場合、転倒転落リスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落リスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。具体的には、対応実行部114は、「ベッド高さを下げる」旨を報知する指示をし、併せて自動でベッド装置5の床高を下げたり、最低床高にしたりする指示を行う。
(第3の例)
予測部112は、第2の特徴量に基づいて特定される利用者の頭の位置が、規定位置から閾値以上ずれていることを検知する。例えば、利用者の頭の位置が、規定位置から頭位置から下側(足側)に10cm以上ずれている場合には、転倒転落のリスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。例えば、対応実行部114は、担当スタッフ等の端末装置に報知の指示をすることで、スタッフ等が利用者の位置を直すことができる。これにより、利用者のベッド装置上でのずり下がりを防止することができる。
(第4の例)
予測部112は、第2の特徴量に基づいて利用者のサイドレール上の手の位置を取得する。そして、予測部112は、利用者の手の位置が、備品毎に設定された処置の位置(備品が介助バーの場合、介助バー毎に設定されている位置)ベッド装置5上における利用者の身体の位置と比較して適切か否かを判定する。予測部112は、利用者の手の位置が、適切な位置から閾値以上ずれている場合には、利用者の手の握り位置が不適切であるとして転倒転落のリスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。例えば、対応実行部114は、握り位置が不適切な手について「あとXcm右(左)側を握ると立ち上がりやすくなります」といった内容をアナウンスする。
(第5の例)
予測部112は、第2の特等量に基づいて利用者が立ち上がった後に方向転換をするかどうかを、骨格の肩位置や、周辺環境取得部102から出力される第1の特徴量に基づいて予測する。予測部112は、利用者が立ち上がった後に方向転換をする可能性が高い場合は、転倒転落のリスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。例えば、対応実行部114は、スタッフ等について、利用者の動作について報知を行う指示をしたり、利用者に対して「方向転換に気をつけましょう」といった内容のアナウンスを行う指示をおこなう。
[1.3.10 第10動作例]
第10動作例について説明する。
動作取得部106、生体情報取得部108は、利用者の行動に関する情報として、例えば、利用者の動作、生体情報(睡眠/覚醒状態等)を1又は複数取得する。動作取得部106は、取得した動作に関する情報を第3の特徴量として出力し、生体情報取得部108は、取得した生体情報に関する情報を第4の特徴量として出力する。
これにより、予測部112は、以下の特徴量からリスクが高いことを判定し、対応実行部114は適宜対応を実行する。以下、いくつかの例を説明する。
(第1の例)
予測部112は、第4の特徴量に基づいて、利用者が覚醒状態になってから行動へ移るまでの時間や動きの傾向を検知する。すなわち、予測部112は、利用者が睡眠から起きてベッド装置から出ようとするまでの動きを検知する。そして、予測部112は、予測辞書DB1230を参照することにより、転倒転落のリスクが高いことを予測する。
すなわち、予測部112は、覚醒から離床までの利用者毎の平均時間を算出する。これにより、覚醒から離床するタイミング(時刻、経過時間)を特定できる。予測部112は、この離床するタイミングと、転倒転落のリスクに応じて、利用者毎に優先順位を決定する。そして、利用者がベッド装置から出ようとする動きの予測からスタッフ等に対応の優先順位を通知しても良い。予測部112は、ある利用者の覚醒から起き上がりまでの平均時間よりも短い時間で、利用者が覚醒から起き上がった場合には、この利用者の転倒転落のリスクが高いと予測してもよい。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。例えば、対応実行部114は、覚醒から行動までの傾向に合わせてセンサ設定を自動で調整する指示をしたり、ベッド装置5を自動で制御する指示をしたり、周辺装置60を自動で制御する指示をしたりする。具体的には、対応実行部114は、離床センサの通報のレベルを1段階上げる指示を行ったり、周辺装置60にてサイドテーブルのロックをかける指示を行ったりする。
(第2の例)
予測部112は、利用者が前回の離床からの時間情報を画像データ(映像データ)と併せて参照する。これにより、例えば、予測部112は、15分前に利用してトイレに行ったなら、今回の起き上がりは離床確率が低いといったことを予測できる。
対応実行部114は、予測部112の結果に応じて、各装置の設定を変更する。例えば、対応実行部114は、起き上がり時に利用センサを設定している利用者であっても、前回の離床からX分以内の場合は、報知する条件をリスクが低い側に変更してもよい。具体的には、離床センサの場合、センサの鳴りやすさ(利用者がベッド上に寝ている状態から離床するまでの間におけるセンサが鳴るまでの早さ)は、(1)起き上がり、(2)端座位、(3)離床となる。このとき、報知する条件をリスクが高い側に変更するとは、例えば現在の設定が(3)離床であった場合は、よりセンサが鳴りやすい(1)起き上がりで鳴るようにするということである。報知する条件をリスクが低い側に変更するとは、例えば現在の設定が(1)起き上がりであった場合は、よりセンサが鳴りにくい(3)離床で鳴るようにするということである。
[1.3.11 第11動作例]
第11動作例について説明する。
制御部100(周辺環境取得部102、姿勢取得部104、動作取得部106)は、利用者が服薬を行ったかを取得する。また、制御部100(疾病情報取得部110)は、利用者が服薬している薬の種類を取得する。
予測部112は、利用者が服薬を行った場合、服用した薬の種類からふらつきやすい薬である場合には転倒転落のリスクが高いと予測する。
対応実行部114は、予測部112の結果に応じて、各装置に設定を変更する。例えば、服薬からX時間以内は転倒転落リスクが上昇しているため、対応実行部114は、離床センサを当該時間内においてはリスクが高い側に変更するようにする。また、対応実行部114は、併せて「気をつけて下さい」という旨のアナウンスを報知してもよい。
[1.3.12 第12動作例]
第12動作例について説明する。
ベッド装置5は、センサの設定状態を示すランプを設ける。そして、制御部100は、センサ装置30の状態に応じて、センサのランプを点灯させる。
例えば、制御部100は、センサ装置30により、利用者の体動が検出できる場合は緑色に点灯し、検出できない場合はランプを赤色に点灯する。
対応実行部114は、画像データを解析し、ランプの色が赤色である場合には設定が正しくない旨を報知する。また、対応実行部114は、センサ装置30の設定を自動的に修正してもよい。
[1.3.13 第13動作例]
第13動作例について説明する。
予測部112は、以下の特徴量に基づいて、転倒転落のリスクが高いかを判定する。
・第2の特徴量:姿勢取得部104から出力される利用者の姿勢のうち、重心の軌跡、肩の位置の進行方向からのブレ、床からの頭の高さ、足の位置として特徴点同士の相対位置。
・第1の特徴量:周辺環境取得部102から出力される備品の位置。具体的には、周辺環境取得部102は、学習した備品画像データとマッチングして備品を検知する。そして、利用者が備品に接触していれば使用している備品として検出する。備品毎に重要度の係数を乗算する。
・第3の特徴量:動作取得部106から出力される利用者の重心の軌跡、肩の位置の進行方向からのブレ、床からの頭の高さ、足の位置として特徴点同士の相対位置
これらの特徴量から、1又は複数の特徴量を選択し、予測部112は、説明変数を算出する。そして、予測部112は、説明変数に基づいて、利用者の転倒転落のリスクを予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。
[1.3.14 第14動作例]
第14動作例について説明する。
予測部112は、以下の特徴量をもとに、転倒転落のリスクが高いかを判定する。
・第1の特徴量:周辺環境取得部102により、利用者の身長を算出し、当該身長に対応する適切なベッド高さとの乖離を推定
・第5の特徴量:疾病情報取得部110により、利用者の疾病情報、処置内容(施術、投薬、補助具の使用有無)、アセスメントを取得し、項目毎に係数を乗算したもの
これらの特徴量から、1又は複数の特徴量を選択し、予測部112は、説明変数を算出する。そして、予測部112は、説明変数に基づいて、利用者の転倒転落のリスクを予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。
[1.3.15 第15動作例]
第15動作例について説明する。
予測部112は、以下の特徴量をもとに、転倒転落のリスクが高いかを判定する。
・第1の特徴量:周辺環境取得部102がベッド制御装置40から取得したベッド装置5の高さ、背角度、膝角度。また、周辺環境取得部102により、利用者の身長を算出し、当該身長に対応する適切なベッド高さとの乖離。また、周辺環境取得部102は、画像データ又は周辺装置60(照度センサ)により、光量を取得する。明るさあによって係数を乗算する。また、周辺環境取得部102は、備品・障害物を画像データから取得する。例えば、介助バー、棚、布団、マットレス、パーティション、キャビネット、カーテン、車椅子、IVポール、マットセンサー、靴、他の利用者を形状(エッジ)、色を取得する。そして、周辺環境取得部102は、取得された備品・障害物毎に係数を乗算する。
・第5の特徴量:疾病情報取得部110により、利用者の疾病情報、処置内容(施術、投薬、補助具の使用有無)、アセスメントを取得し、項目毎に係数を乗算したもの
これらの特徴量から、1又は複数の特徴量を選択し、予測部112は、説明変数を算出する。そして、予測部112は、説明変数に基づいて、利用者の転倒転落のリスクを予測する。
対応実行部114は、予測部112が転倒転落のリスクを高いと予測した場合に、報知処理を実行する。
[1.3.16 第16動作例]
第16動作例は、対応実行部114が、周辺装置60と通信を行うことにより、以下のような動作制御を行うことがさらに可能となることを説明するものである。
(1)リフト装置
周辺装置60がリフト装置に内蔵されている場合、制御部100は、以下のような情報を取得したり、周辺装置60(リフト装置)を制御したりすることができる。
・利用者に対してスリングをつける正しい手順をガイドする。
・スタッフ等がベッド装置から車椅子へ利用者を降ろす場合に、降ろす位置が適切かどうかを車椅子の座面位置と利用者臀部の位置関係等から判定する。もし、正しい位置でない場合は、どちらへどのくらい動かせばよいのかをアナウンスをする。
・選択したスリングが利用者にとって適切なものかどうかを判断する。
・ベッド横に置かれている車椅子の位置が適切であるかどうかをリフトの稼働可能範囲や利用者の吊り上げ位置から判断する。車椅子又はリフトを動かす必要がある場合には、どちらの方向へどのくらい動かせばよいかアナウンスをする。
・リフトの使用状況を画像データから解析して、ベッド装置とリフト装置とを自動運転する。例えば、スリングをかけ終わったらベッド装置とリフト装置とを自動的に動かす。そして、車いすがある位置までリフトのアームを動かす。
・利用者がリフト上で吊られている体勢が適切かどうかを取得する。利用者にとって局所的に圧が係る体勢である場合には、その部分へクッションを入れる耐方法をアナウンスする。
(2)車椅子
車椅子のロックが正しくかかっているかをスタッフ等の手の動き等から判断する。また、ロックが行われていない場合は、車椅子のロックをするようスタッフ等へアナウンスする。
(3)服薬
利用者が決まった時間に薬を飲んでいるかについてカメラ映像と撮像時間を解析して判断する。例えば、利用者が薬を飲んでいなかったり、捨てたりしている場合にはアラームを出力する。
(4)センサ装置
利用者が起きた時間、寝る時間を取得し、おやすみ、おはよう等の挨拶を行う。
(5)カーテン
利用者が居室から出ようとしていること、離床したことを患者の動作から検知して、カーテンを自動的に開く。また、居室に入ったこと、仰臥したことを検知して、カーテンを自動的に閉じる。
(6)窓
明るさ又は時刻を判断して朝ならブラインドを開けて利用者の覚醒を促す。また、明るさ又は時刻を判断して夜ならブラインドを閉じて利用者の眠りを促す。
(7)キャビネット
ペットボトル等で飲み物を飲んでいた場合、飲み物がなくなったことを検知してスタッフ等に通知する。
(8)オーバベッドテーブル
食事が終わったことを判断して、食器を下げるように報知する。また、食事中にベッド(マットレス等)が汚れたことを取得し、スタッフ等へ報知する。
(9)IVポール
点滴チューブが絡まっていることを検出し、危険な場合はスタッフ等に通知する。また、点滴の薬剤残量が減ってきた場合、終了予定時刻を算出し、スタッフ等へ報知する。
[2.第2実施形態]
第2実施形態について説明する。第1実施形態は、制御装置10において、各種処理を実行する実施形態である。第2実施形態は、サーバ装置で各種処理を実行する実施形態である。なお、本実施形態は、第1実施形態とは異なる部分だけを説明し、共通の機能を有する構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図16は、第2実施形態のシステム2の概要を示す一部の図である。第2実施形態では、制御装置15がネットワークNWに接続されている。また、制御装置15には、カメラ装置20の他、種々の装置が接続されている。また、サーバ装置70は、転倒転落予測処理等を実行する。サーバ装置70は、ネットワークNWに接続されている。
図17は、第2実施形態の機能を説明するための図である。第1実施形態の制御装置10で行っていた処理を、サーバ装置70で実現している。
すなわち、居室Rには、制御部を有する制御装置200を有しており、制御装置200に各装置が接続されている。なお、表示装置210は第1実施形態の表示部130と、操作装置220は、第1実施形態の操作部135と、報知装置230は、第1実施形態の報知部140と、通信装置240は、第1実施形態の通信部150とにそれぞれ対応している。各装置は、制御装置200と一体として形成されていてもよいし、別の装置として構成されていてもよい。
第2実施形態では、種々の装置で取得したデータを、サーバ装置70に送信する。例えば、カメラ装置20で撮影した画像データは、制御装置200から、サーバ装置70に送信される。サーバ装置70は、受信した画像データを画像データ記憶領域1240に記憶する。同様に、例えばセンサ装置30で取得された体動を示す信号等も、サーバ装置70に送信される。
そして、サーバ装置70は、受信された各種信号、情報に基づいて予測部112が転倒転落の危険性の確率(リスク)を予測する。そして、対応実行部114は、報知処理等を報知装置230に対して実行する。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態で説明した機能は、サーバ装置やクラウドで実現することも可能である。なお、本実施形態では、第1実施形態で実現される機能を全てサーバ装置70で実現することとして説明したが、第1実施形態の制御装置10で実現される機能のうち、一部のみをサーバ装置70で実現してもよい。例えば、生体情報取得部108、疾病情報取得部110は、制御装置200で実現し、他の機能をサーバ装置70で実現してもよい。
[3.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD、SSDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、上述した実施形態は、例えばスマートフォンやタブレットで実現することもかのうである。例えば、スタッフ等は、ベッド装置5のフットボードにスマートフォンを設置し、スマートフォンに内蔵されたカメラでベッド装置5上を撮影する。また、センサ装置30や、ベッド制御装置40等とは、近距離無線通信で接続することにより情報を取得する。
そして、制御部100で実現される機能を実現できるアプリケーションをスマートフォンにインストールすることにより、上述した実施形態のシステムをスマートフォン上で実現することが可能となる。
1 システム
10 制御装置
100 制御部
120 記憶部
20 カメラ装置
30 センサ装置
40 ベッド制御装置
50 サーバ装置
502 電子カルテDB
60 周辺装置

Claims (3)

  1. 利用者の姿勢、利用者の動作に関する情報、利用者の生体情報、利用者の疾病情報のうち、少なくとも1つ以上の第1情報と利用者の周りの環境の情報を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された情報により、利用者の転倒転落のリスクを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に応じて報知を行う報知部と、
    を備えたことを特徴とするシステム。
  2. 前記取得部は、前記利用者の周りの環境の情報として、障害物に関する第1特徴量を取得し、
    前記予測部は、利用者から前記障害物までの距離が第1距離より短い場合に、利用者の転倒転落のリスクを第1値とし、利用者から前記障害物までの距離が第1距離より長い場合に、利用者の転倒転落のリスクを前記第1値よりも低い第2値とすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記取得部は、前記障害物に関する特徴量とは異なる第2特徴量を取得し、
    前記予測部は、前記第2特徴量に基づく利用者の転倒転落のリスクを第3値又は前記第3値よりも低い第4値とし、
    前記予測部は、利用者から前記障害物までの距離が前記第1距離より短く、前記第2特徴量に基づく転倒転落のリスクを前記第4値とする場合、利用者の転倒転落のリスクを第1値よりも低い第5値とすることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
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