JP2020193685A - 車両用変速装置 - Google Patents

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Kentaro Tsuchimoto
憲太郎 土本
隆嗣 関根
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隆嗣 関根
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Kunihiro Kawai
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【課題】カウンターブレーキのブレーキシャフトが万一折損しても被害を最小限に抑えて路上故障の回避を図り得る車両用変速装置を提供する。【解決手段】メインシャフト12とカウンターシャフト13とを備えた平行軸歯車式の車両用変速装置1であって、要求された変速段のメインギヤ14,15,16,17をメインシャフト12に対し動力伝達可能に結合してエンジン2側からの回転動力を変速し且つその変速時におけるメインギヤ14,15,16,17とメインシャフト12との同期をカウンターブレーキ34でカウンターシャフト13の回転を制御して行うようにしている場合、ブレーキシャフト41における後端部(カウンターブレーキ34側の端部)を軸受42により回転自在に支持し且つ該軸受42による支持位置よりも後方(カウンターブレーキ34側)に寄せて最弱部位を括れ部43により設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、カウンターブレーキを備えた平行軸歯車式の車両用変速装置に関するものである。
従来、車両用変速装置として、トランスミッションケースに、複数のメインギヤを空転可能に支持するメインシャフトと、前記各メインギヤに常時噛合する複数のカウンターギヤを有するカウンターシャフトとを平行に配置して支持するようにした平行軸歯車式のものが知られており、メインギヤ側のスプラインと、メインシャフトに軸方向移動可能に支持されたスリーブ側のスプラインとを噛合させることで、要求される変速段のメインギヤをメインシャフトに対し動力伝達可能に結合し得るようにしてある。
ここで、メインギヤとスリーブのスプラインを噛合させるに際し、ギヤ鳴りの抑制等を図るためにメインギヤとメインシャフトの回転を同期させるようにしており、その同期の方式として、シンクロナイザリングを有する同期噛合機構が一般的に用いられてきたが、近年においては、カウンターシャフトの回転速度をカウンターブレーキにより直接的に制御するものが提案されている。
例えば、カウンターシャフトにブレーキシャフトを介してカウンターブレーキを連結し、メインギヤと対応するスリーブの回転速度差が所定値以上である場合に、カウンターシャフトに対し制動力を加えて該カウンターシャフトの回転速度を低下(減速)させ、シンクロナイザリングを省略して構造簡素化によるコスト低減を図りながらも変速時の円滑な同期噛合が実現できるようにしている。
尚、この種の車両用変速装置に関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1等がある。
特開2017−20526号公報
しかしながら、前述した如き従来の車両用変速装置に採用されるカウンターブレーキにあっては、油路の目詰まりによる貧潤滑や、ブレーキの切れ不良等により、ブレーキ内の油温が上昇して焼き付きや凝着を起こしてしまった場合に、ギヤ入れ直後に車両側から入力されるトルクや、クラッチ接続直後にエンジン側から入力されるトルクによりカウンターブレーキのブレーキシャフトに過大な捩り応力が作用し、該ブレーキシャフトがその前後両端部を支えている支持点の間で折損する虞れがあり、そのような折損が万一生じてしまった場合に、一点支持となったブレーキシャフトの回転軸がずれて周辺機器を損傷してしまうことで路上故障に到る懸念があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、カウンターブレーキのブレーキシャフトが万一折損しても被害を最小限に抑えて路上故障の回避を図り得る車両用変速装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数のメインギヤを空転可能に支持するメインシャフトと、前記各メインギヤに常時噛合する複数のカウンターギヤを有して前記メインシャフトと平行に配置されたカウンターシャフトと、該カウンターシャフトにブレーキシャフトを介し連結されて制動力を付与するカウンターブレーキとを備え、要求された変速段のメインギヤをメインシャフトに対し動力伝達可能に結合してエンジン側からの回転動力を変速し且つその変速時における前記メインギヤと前記メインシャフトとの同期を前記カウンターブレーキで前記カウンターシャフトの回転を制御して行うようにした車両用変速装置であって、前記ブレーキシャフトにおける前記カウンターブレーキ側の端部を軸受により回転自在に支持し且つ該軸受による支持位置よりも前記カウンターブレーキ側に寄せて最弱部位を設定したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、カウンターブレーキに焼き付きや凝着が起こってブレーキシャフトに過大な捩り応力が作用する事態が生じたとしても、最初に折損する箇所が最弱部位に決まり、ブレーキシャフトにおけるカウンターブレーキ側の端部を支持している軸受の支持位置よりもカウンターブレーキ側で折損が生じることになる。
この結果、前記ブレーキシャフトの最弱部位で折損が生じても、該ブレーキシャフトは片方の端部をカウンターシャフトに連結した状態で支持され且つ残りの端部を軸受により支持されて二点支持の状態に保持されるので、前記ブレーキシャフトの回転軸がずれて周辺機器を損傷することが防止される。
また、本発明においては、カウンターシャフトに対しブレーキシャフトがスプライン連結されており、該ブレーキシャフト側の連結部におけるスプラインがカウンターブレーキ側へ徐々に切り上げられ且つその切り上がりの終端が前記スプラインと同径の非スプライン部を挟んでから前記ブレーキシャフトの中途部の外径に収束するよう徐変されていることが好ましい。
このようにすれば、ブレーキシャフトのカウンターシャフト側の端部で横断面積の急変部が無くなる上、スプラインと同径の非スプライン部を挟むことで横断面積が中途部よりも大きくなって捩り剛性が高められるので、前記ブレーキシャフトのカウンターシャフト側の端部で応力集中が起こり難くなり、ブレーキシャフトにおけるカウンターブレーキ側の端部を支持している軸受の支持位置よりもカウンターブレーキ側に最弱部位を設定し易くなる。
更に、本発明をより具体的に実施するにあたっては、ブレーキシャフトにおける最弱部位が前記ブレーキシャフトの外径を局所的に縮径した括れ部により設定されていると良く、このようにすれば、前記括れ部が形成された箇所の横断面積が局所的に小さくなることで捩り剛性が急激に低下し且つここに応力集中が起こり易くなって最弱部位が設定し易くなる。
上記した本発明の車両用変速装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、カウンターブレーキのブレーキシャフトが万一折損しても、ブレーキシャフトの回転軸がずれて周辺機器を損傷することを防止でき、これにより被害を最小限に抑えて路上故障の回避を図ることができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、ブレーキシャフトのカウンターシャフト側の端部での応力集中を大幅に抑制することができるので、ブレーキシャフトにおけるカウンターブレーキ側の端部を支持している軸受の支持位置よりもカウンターブレーキ側に最弱部位を確実に設定することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、括れ部が形成された箇所の横断面積が局所的に小さくなることで捩り剛性を急激に低下させ、ここに応力集中が起こり易くなるようにして最弱部位を簡単に設定することができる。
本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。 図1のカウンターブレーキの詳細を示す断面図である。 変更前のブレーキシャフトを用いたカウンターブレーキの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、ここに図示している本形態例の車両用変速装置1にあっては、動力源であるエンジン2の後方(図1中の右側)に配置されており、トランスミッションケース3内に設けられた平行軸歯車変速機4と、その後段に設けられた高低2段変速が可能な補助変速機5とを備えている。
ここで、トランスミッションケース3は、前方(図1中の左側)のクラッチケース6と、中間のメインケース7と、後方のオグジュアリケース8とに分割構成され、前記クラッチケース6の内部にクラッチ装置9及びフライホイール10等が収納されていて、前記メインケース7に平行軸歯車変速機4が収納され、前記オグジュアリケース8には補助変速機5が収納されている。
前記平行軸歯車変速機4は、クラッチ装置9を介してエンジン2からの回転動力を入力するインプットシャフト11と、該インプットシャフト11からの回転動力を入力可能なメインシャフト12及びカウンターシャフト13とを備えており、前記インプットシャフト11は、クラッチ装置9に対しスプライン結合され且つクラッチケース6の隔壁部に軸受を介し支持されつつクラッチケース6内に張り出している。
また、前記メインシャフト12は、インプットシャフト11に対し同一軸線上に配置され、その前端側で軸受を介しインプットシャフト11の後端部に回転自在に支持される一方、軸受を介しメインケース7の後壁に回転自在に支持されるようにしてあり、前記カウンターシャフト13は、メインシャフト12に対し平行に離間して配置され、軸受を介しクラッチケース6及びメインケース7に回転自在に支持されている。
尚、前記メインシャフト12の後端部は、前記メインケース7の後壁から突出し、平行軸歯車変速機4による変速後の回転動力をトランスミッションケース3の後端側に出力できるようになっている。
ここで、前記メインシャフト12には、変速用の複数のメインギヤ14,15,16,17が空転可能に支持されている一方、前記インプットシャフト11には、スプリッタハイギヤ18が空転可能に支持されており、前記カウンターシャフト13には、メインギヤ14,15,16,17及びスプリッタハイギヤ18の夫々に対し常時噛合する複数のカウンターギヤ19,20,21,22,23が一体的に支持されている。
また、インプットシャフト11及びメインシャフト12の回転中心軸線上に所定間隔を隔てて配置されたメインギヤ14,15,16,17及びスプリッタハイギヤ18の間には、それらの軸方向における間隔内に位置するように、複数のスリーブ式の噛合切替機構24,25,26が設けられ、複数のメインギヤ14,15,16,17のうち任意のギヤとメインシャフト12とが択一的に回転方向一体に結合されたり、インプットシャフト11がスプリッタハイギヤ18又はスプリッタローギヤ16(ここでは3速のメインギヤ16がスプリッタローギヤを兼ねているので、3速のメインギヤとならずにスプリッタローギヤとして機能する場合にスプリッタローギヤ16と表記している)に択一的に結合されたりすることで動力伝達経路が多段変速可能に切り換えられ、更には、補助変速機5による高低2段の切替えが成されることでより多段に変速されるようにしてある。
より詳細に述べると、前記噛合切替機構24は、メインシャフト12にスプライン結合されたハブ24aと、外周側に環状溝を有すると共に、内周側にハブ24aにスプライン結合されたスリーブ24bと、該スリーブ24bを中立位置に付勢するディテント機構(図示せず)とを有している。
ここで、前記噛合切替機構24のスリーブ24bは、ハブ24aにスプライン結合されることでメインシャフト12に対し軸方向に移動可能となっており、対応する1速と後退速のメインギヤ14,17に対して回転方向に一体に係合及び離脱可能となっている。
このスリーブ24bは、外周側の環状溝に係合する第1のシフトフォーク27によって軸方向に移動操作され、そのシフト操作が成されない時には、中立位置に戻された後に前記ディテント機構により中立位置に保持されるようになっている。
第1のシフトフォーク27は、公知のシフト・セレクト機構28によって択一的に選択(セレクト操作)されてシフト操作されるシフト軸29,30,31のうち第1のシフト軸29に支持されている。
第1のシフト軸29がシフト操作される時、第1のシフトフォーク27は、スリーブ24bのスプラインを、対応するメインギヤ14,17のうちシフト操作に応じた任意の側に軸方向移動させ、各メインギヤ14,17のスプラインにスリーブ24bのスプラインが係合することで、回転同期状態で噛合動作を開始させて噛合完了まで進行させることができるようにしてある。
斯かる噛合切替機構24と略同様に、前記噛合切替機構25,26は、メインシャフト12にスプライン結合されたハブ25a,26aと、外周側に環状溝を有すると共に内周側にハブ25a,26aにスプライン結合するスプラインを有するスリーブ25b,26bと、該各スリーブ25b,26bを中立位置に付勢するディテント機構(図示せず)とを夫々有している。
そして、前記噛合切替機構25のスリーブ25bは、ハブ25aにスプライン結合することでメインシャフト12に対し軸方向に移動可能となっており、対応する2速と3速のメインギヤ15,16に対して回転方向に一体に係合及び離脱可能となっている。
このスリーブ25bは、外周側の環状溝に係合する第2のシフトフォーク32によって軸方向に移動操作され、そのシフト操作が成されない時には、中立位置に戻された後に前述のディテント機構により中立位置に保持されるようになっている。
また、前記噛合切替機構26のスリーブ26bは、ハブ26aにスプライン結合することでインプットシャフト11及びメインシャフト12に対し軸方向に移動可能となっており、対応するスプリッタローギヤ16及びスプリッタハイギヤ18のうち任意の一方に対して回転方向に一体に係合及び離脱可能となっている。
このスリーブ26bは、外周側の環状溝に係合する第3のシフトフォーク33によって中立位置から軸方向に移動操作される時、インプットシャフト11とカウンターシャフト13の間にスプリッタローギヤ16又はスプリッタハイギヤ18のどちらかを選択して介在させるようになっている。また、スリーブ26bは、中立位置に戻された時に前記ディテント機構により中立位置に保持されるようになっている。
第2、第3のシフトフォーク32,33は、シフト・セレクト機構28により択一的にシフト操作されるシフト軸29,30,31のうち第2、第3のシフト軸30,31に夫々支持されている。そして、第2のシフト軸30がシフト操作される時、第2のシフトフォーク32は、スリーブ25bのスプラインを2速と3速のメインギヤ15,16のスプラインに噛合させるように軸方向移動させることができる。
また、第3のシフト軸31がシフト操作される時、第3のシフトフォーク33は、スリーブ26bのスプラインをスプリッタローギヤ16及びスプリッタハイギヤ18のスプラインのうち任意の一方に噛合させるように軸方向移動させることができる。
一方、トランスミッションケース3のメインケース7の後方側には、カウンターシャフト13の回転速度を低下(減速)させるようカウンターシャフト13に対し制動力を出力可能なカウンターブレーキ34がオグジュアリケース8に支持されて設けられている。
即ち、噛合切替機構24、25、26のスリーブ24b、25b、26bがシフトフォーク27、32、33によって移動操作され、インプットシャフト11から入力される回転動力が平行軸歯車変速機4より変速されて補助変速機5側に出力される時、このカウンターブレーキ34は、カウンターシャフト13の回転速度[rpm]を制動し調整することができるようになっている。
ここで、図2に拡大して示す通り、前記カウンターブレーキ34は、外歯のスプラインを有する固定側の複数のアウターディスク35(固定側の摩擦板)と、カウンターシャフト13に対し回転方向一体に連結されるブレーキハブ36と、該ブレーキハブ36に回転方向一体に結合される内歯のスプラインを有し且つ前記アウターディスク35に摩擦可能に対面配置された可動側の複数のインナーディスク37(可動側の摩擦板)とを有している。
更に、前記カウンターブレーキ34は、背面側で圧縮空気の圧力を受圧することにより前面側のアウターディスク35及びインナーディスク37を加圧することができるブレーキピストン38を有しており、該ブレーキピストン38とブレーキカバー39との間には、圧縮空気が給排される加圧流体室40が画成されており、この加圧流体室40には、ブレーキカバー39に形成された図示しない流体圧供給ポートを通して蓄圧タンクからの圧縮空気が導入されるようになっている。
ここで、前記ブレーキハブ36の後端部には、ブレーキピストン38の前面中心部に当接する当接部材36aと、この当接部材36aを介してブレーキピストン38を加圧流体室40の容積を縮小する方向に常時付勢する復帰ばね36bとが設けられており、前記当接部材36aは、前記ブレーキハブ36の後端側に開く凹部36cに軸方向摺動可能に嵌合しており、該凹部36cの内底部側にはブレーキハブ36の外周面側に連通する空気孔36dが穿設されている。
また、前記カウンターブレーキ34は、カウンターシャフト13に対しブレーキシャフト41を介して連結され、該ブレーキシャフト41の前端部は、前記カウンターシャフト13より小径で且つその後端部に対しスプライン連結されるようになっており、前記ブレーキシャフト41の後端部は、その前端部より大径で前記ブレーキハブ36と一体的に結合され且つ軸受42を介してオグジュアリケース8に回転自在に支持されている。尚、前記カウンターシャフト13の後端部は、軸受46を介しメインケース7の後壁に回転自在に支持されている。
ここで、本形態例においては、ブレーキシャフト41における後端部(カウンターブレーキ34側の端部)が軸受42により回転自在に支持されているが、この軸受42による支持位置よりも後方(前記カウンターブレーキ34側)に寄せて前記ブレーキシャフト41の最弱部位が設定されており、ここに図示している例では、前記最弱部位が前記ブレーキシャフト41の外径を局所的に縮径した括れ部43により設定されている。
また、カウンターシャフト13の後端部に対しブレーキシャフト41の前端部がスプライン連結されているが、このブレーキシャフト41側の連結部におけるスプライン44は後方(カウンターブレーキ34側)へ徐々に切り上げられ且つその切り上がりの終端が前記スプライン44と同径の非スプライン部45を挟んでから前記ブレーキシャフト41の中途部の外径に収束するよう徐変されている。
即ち、変更前の既存のブレーキシャフト41は、図3に示す如き構造となっていて、該ブレーキシャフト41の後端部は、軸受42の据付座を形成するために該軸受42よりも後方が大径化されて段差が設けられ、その大径化された外径のままブレーキハブ36に連続するように形成されていたため、前記ブレーキシャフト41の前端部よりも相対的に捩り剛性が高くなっていた。
他方、前記ブレーキシャフト41の前端部は、該ブレーキシャフト41を後方から軸受42を通し前方へ差し入れてカウンターシャフト13の後端部にスプライン連結させる形式となっていたため、その中途部と同じ外径のまま延びてスプライン44を半径方向外側へ張り出しており、前記ブレーキシャフト41の後端部よりも相対的に捩り剛性が低くなっている上に、スプライン44の終端が段差を成して応力集中を招き易い形状となっている。
このため、変更前のブレーキシャフト41にあっては、該ブレーキシャフト41の前端部におけるスプライン44の終端付近が最弱部位となり、前記ブレーキシャフト41に過大な捩り応力が作用した場合に、該ブレーキシャフト41の前端部におけるスプライン44の終端付近で最初に折損が生じ、前記ブレーキシャフト41が前記軸受42による一点支持の状態となる懸念があった。
然るに、本形態例の如き構成とすれば、カウンターブレーキ34に焼き付きや凝着が起こってブレーキシャフト41に過大な捩り応力が作用する事態が生じたとしても、最初に折損する箇所が括れ部43に決まり、ブレーキシャフト41におけるカウンターブレーキ34側の端部を支持している軸受42の支持位置よりもカウンターブレーキ34側で折損が生じることになる。
この結果、前記ブレーキシャフト41の括れ部43で折損が生じても、該ブレーキシャフト41は前端部をカウンターシャフト13に連結した状態で支持され且つ後端部を軸受42により支持されて二点支持の状態に保持されるので、前記ブレーキシャフト41の回転軸がずれて周辺機器を損傷することが防止される。
従って、上記形態例によれば、カウンターブレーキ34のブレーキシャフト41が万一折損しても、ブレーキシャフト41の回転軸がずれて周辺機器を損傷することを防止でき、これにより被害を最小限に抑えて路上故障の回避を図ることができる。
また、特に本形態例にあっては、カウンターシャフト13に対しブレーキシャフト41がスプライン連結されており、該ブレーキシャフト41側の連結部におけるスプライン44がカウンターブレーキ34側へ徐々に切り上げられ且つその切り上がりの終端が前記スプライン44と同径の非スプライン部45を挟んでから前記ブレーキシャフト41の中途部の外径に収束するよう徐変されているので、ブレーキシャフト41の前端部で横断面積の急変部が無くなる上、スプライン44と同径の非スプライン部45を挟むことで横断面積が中途部よりも大きくなって捩り剛性が高められることになり、これによって、前記ブレーキシャフト41の前端部における応力集中を大幅に抑制することができるので、ブレーキシャフト41の後端部を支持している軸受42の支持位置よりもカウンターブレーキ34側に括れ部43を確実に設定することができる。
更に、ブレーキシャフト41における最弱部位が前記ブレーキシャフト41の外径を局所的に縮径した括れ部43により設定されているので、該括れ部43が形成された箇所の横断面積が局所的に小さくなることで捩り剛性を急激に低下させ、ここに応力集中が起こり易くなるようにして括れ部43を簡単に設定することができる。
尚、本発明の車両用変速装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、図示例にあっては、トランスミッションケースのメインケースの後方に補助変速機及びオグジュアリケースが配置されているが、補助変速機のような副変速機が無くても良いし、トランスミッションケースの前段に配置されていても良いこと、また、カウンターブレーキは、多板式のブレーキ機構としたが、応答性の良い他方式のブレーキであってもよく、空圧式でなく電磁式等であっても良いこと、また、ブレーキシャフトの最弱部位は、括れ部により設定する以外に、穴開けや切欠きにより横断面積を局所的に小さくするか、或いは、局所的に適切な安全率を有する応力集中を与えて設定しても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 車両用変速装置
2 エンジン
12 メインシャフト
13 カウンターシャフト
14 メインギヤ
15 メインギヤ
16 メインギヤ(スプリッタローギヤ)
17 メインギヤ
19 カウンターギヤ
20 カウンターギヤ
21 カウンターギヤ
22 カウンターギヤ
23 カウンターギヤ
34 カウンターブレーキ
42 軸受
43 括れ部(最弱部位)
44 スプライン
45 非スプライン部

Claims (3)

  1. 複数のメインギヤを空転可能に支持するメインシャフトと、前記各メインギヤに常時噛合する複数のカウンターギヤを有して前記メインシャフトと平行に配置されたカウンターシャフトと、該カウンターシャフトにブレーキシャフトを介し連結されて制動力を付与するカウンターブレーキとを備え、要求された変速段のメインギヤをメインシャフトに対し動力伝達可能に結合してエンジン側からの回転動力を変速し且つその変速時における前記メインギヤと前記メインシャフトとの同期を前記カウンターブレーキで前記カウンターシャフトの回転を制御して行うようにした車両用変速装置であって、前記ブレーキシャフトにおける前記カウンターブレーキ側の端部を軸受により回転自在に支持し且つ該軸受による支持位置よりも前記カウンターブレーキ側に寄せて最弱部位を設定したことを特徴とする車両用変速装置。
  2. カウンターシャフトに対しブレーキシャフトがスプライン連結されており、該ブレーキシャフト側の連結部におけるスプラインがカウンターブレーキ側へ徐々に切り上げられ且つその切り上がりの終端が前記スプラインと同径の非スプライン部を挟んでから前記ブレーキシャフトの中途部の外径に収束するよう徐変されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速装置。
  3. ブレーキシャフトにおける最弱部位が前記ブレーキシャフトの外径を局所的に縮径した括れ部により設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用変速装置。
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