JP2020193167A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】知覚過敏抑制効果が高く、かつ保存後も製剤変色が抑制されて外観安定性に優れ、また、泡立ちや味も良く、知覚過敏抑制用として好適な硝酸カリウム含有の口腔用組成物を提供する。【解決手段】(A)硝酸カリウム1〜10質量%、(B)キサンタンガム1〜4質量%、及び(C)雲母チタン0.04〜3質量%を含有することを特徴とする口腔用組成物。更に、(D)界面活性剤を含有する上記口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硝酸カリウムを含有し、知覚過敏抑制効果が高く、かつ保存後も製剤変色が抑制されて外観安定性に優れる口腔用組成物に関する。
従来、知覚過敏症状を抑制する有効成分として、神経鈍麻作用を有する硝酸カリウムが知られている。硝酸カリウムは、カリウムイオンとして存在することでその作用を発揮するが、共に配合する口腔用成分によっては、カリウムイオンの溶出が阻害されてその作用が得られ難くなったり、泡立ちに影響する等の課題が知られている。また、知覚過敏鈍麻作用を高める等の目的で硝酸カリウムの配合量を増やすと製剤変色を招くことがあり、課題となっていた。特に、白色不透明の歯磨とするために配合される酸化チタン等の白色着色料を含有しない、あるいはそれが低含有量である、不透明ではない(例えば透明から半透明)歯磨剤の場合、その課題は顕著であり、改善が必要であった。
これまでに口腔用組成物における硝酸カリウムの作用効果の改善に関して、例えば、特許文献1(特許第5790455号公報)では、硝酸カリウム、アニオン性界面活性剤、キサンタンガム等の特定水溶性高分子及びアルギン酸プロピレングリコールと、シリカ系研磨剤を配合することで、泡立ち、液分離安定性及び知覚過敏抑制効果に優れる歯磨剤組成物が得られることを提案し、特許文献2(特許第5924002号公報)では、ナトリムイオン及びカリウムイオンを特定割合とし、両性界面活性剤とキサンタンガム等の特定水溶性高分子とを配合した歯磨組成物が、痛みを抑える効果に優れ、発泡性及び曳糸性が良好であること、特許文献3(特許第6459781号公報)では、硝酸カリウム、特定界面活性剤、イソプロピルメチルフェノールを含有する口腔用組成物が、カリウムイオン溶出性がよく、知覚過敏抑制効果に優れ、泡立ちも良いことを提案しているが、製剤変色について言及されていない。
特許第5790455号公報 特許第5924002号公報 特許第6459781号公報 特許第5446246号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、知覚過敏抑制効果が高く、かつ保存後も製剤変色が抑制されて外観安定性に優れ、また、泡立ちや味も良い硝酸カリウム含有の口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)硝酸カリウムを特定量配合した口腔用組成物に、(B)キサンタンガム及び(C)雲母チタンをそれぞれ特定量で併用して配合すると、(A)成分による神経鈍麻作用が向上して高い知覚過敏抑制効果を奏し、かつ保存後も製剤変色が抑制されて外観安定性に優れ、また、泡立ちや味の良さを保持することもできることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明によれば、(A)成分に(B)成分を併用して配合することでその知覚過敏抑制効果が高まり、更に(C)成分を組み合わせて配合することで、前記(A)及び(B)成分の併用によって増悪する製剤変色が保存後も抑えられ、これにより、口腔用組成物において、(A)、(B)及び(C)成分を組み合わせることによって、知覚過敏抑制効果の向上及び製剤変色の抑制を同時に付与できた。
即ち、(A)成分に、粘結剤として公知の水溶性高分子物質のうちの(B)成分を特定量以上で併用すると、(A)成分による知覚過敏抑制の作用効果が高まるが、その一方で、(B)成分量が増えるにつれて製剤変色が増悪して製剤外観が顕著に悪くなるという問題が発生した。しかし、(B)成分に(C)成分を併用すると、各成分量が特定範囲内において、(C)成分が特異的に作用し、上記製剤変色を保存後においても発生させることなく外観安定性を維持して高い知覚過敏抑制効果を与え、また、適度な泡立ち、良い味を確保することもできた。
なお、口腔用組成物、特に歯磨剤組成物の変色抑制には白色顔料である酸化チタンを用いることが多いが、この場合は不透明の歯磨剤となり、外観設計に制限が生じることがあった。しかし、本発明では、(A)成分配合の口腔用組成物において、(C)成分を(B)成分と併用して特定量で配合することで、白色顔料である酸化チタンを配合しなくても上記製剤変色が抑えられ、特異的に格別な作用効果を奏する。
本発明の作用効果は、(A)成分に(B)及び(C)成分をそれぞれ特定量で組み合わせることで得られるものであり、(B)又は(C)成分を欠く場合、あるいは(B)、(C)成分のいずれかの配合量が不適切である場合は作用効果が劣るものであった。
後述の比較例に示すように、(A)成分無配合である比較例1は、知覚過敏抑制効果が認められず(×)、保存後に製剤変色も認められず(変色抑制効果〇)、(A)成分だけが配合された比較例5は、知覚過敏抑制効果が低く(△)、保存後に製剤変色が認められ(変色抑制効果△)、(A)及び(B)成分が配合され、(C)成分が配合されていない比較例6は、知覚過敏抑制効果が高い(◎)が、保存後に製剤変色が憎悪した(変色抑制効果×)。(B)成分が配合されていない比較例2は、(A)成分と共に水溶性高分子物質のカルボキシメチルセルロースナトリウムと(C)成分とが配合されていても知覚過敏抑制効果が低かった(△)。また、(A)、(B)及び(C)成分が配合されていても、(B)成分量が少ない比較例3は知覚過敏抑制効果が低く(△)、多すぎる比較例4は変色抑制効果が劣り(×)、泡立ちも劣り(×)、(C)成分量が多すぎる比較例7では、知覚過敏抑制効果が低下した(×)。
これに対して、実施例に示す(A)、(B)及び(C)成分がそれぞれ特定量で配合された口腔用組成物(歯磨剤組成物)は、知覚過敏抑制効果に優れ、かつ高温保存後も製剤変色が認められず変色抑制効果に優れ、また、泡立ち及び味も良かった。
なお、口腔用組成物に雲母チタンを配合することでパール光沢、メタリック感等が得られることは公知である(特許文献4;特許第5446246号公報)が、本発明は、(C)成分によって、(A)及び(B)成分を配合した系での製剤変色を保存後においても抑制し、これら三成分の組み合わせで知覚過敏抑制効果の向上及び外観安定性の維持をなし得たものである。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
〔1〕
(A)硝酸カリウム 1〜10質量%、
(B)キサンタンガム 1〜4質量%、
及び
(C)雲母チタン 0.04〜3質量%
を含有することを特徴とする口腔用組成物。
〔2〕
{(A)+(B)}/(C)が、質量比として2以上である〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕
(C)雲母チタンが、80%累積粒子径(D80、重量基準)10〜150μmである〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕
(D)界面活性剤を更に含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔5〕
(D)界面活性剤が、ベタイン系両性界面活性剤である〔4〕に記載の口腔用組成物。
〔6〕
ベタイン系両性界面活性剤の含有量が0.2〜1.5質量%である〔5〕に記載の口腔用組成物。
〔7〕
歯磨剤組成物である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔8〕
知覚過敏抑制用である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明によれば、知覚過敏抑制効果が高く、かつ保存後も製剤変色が抑制されて外観安定性に優れ、また、泡立ちや味も良く、知覚過敏抑制用として好適な硝酸カリウム含有の口腔用組成物を提供することができる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口腔用組成物は、(A)硝酸カリウム、(B)キサンタンガム、及び(C)雲母チタンを含有する。
(A)硝酸カリウムは、カリウムイオンの神経鈍麻作用によって知覚過敏抑制効果を奏する。
硝酸カリウムは、例えば、大塚化学(株)製の硝酸カリウム(食添)等の市販品を使用できる。
(A)硝酸カリウムの配合量は、組成物全体の1〜10%(質量%、以下同様)であり、好ましくは3〜7%である。配合量が1%未満であると、十分な知覚過敏抑制効果が得られず、10%を超えると、保存後に製剤変色が悪化し、また、香味が低下する。
更に、(A)成分の配合量は、カリウムイオンとして組成物全体の0.4〜4%が好ましく、より好ましくは1.2〜2.8%である。この範囲内であると、十分な知覚過敏抑制効果及び製剤変色抑制効果が得られる。
(B)キサンタンガムは、(A)成分の知覚過敏抑制効果を向上する作用を奏する。
キサンタンガムは、B型粘度計を用いて測定した粘度が500〜3,000mPa・sであるものが好ましく、特に1,000〜2,000mPa・sであるものが好ましい。なお、上記粘度は、1%キサンタンガム水溶液(1%塩化カリウム含有)を、B10H型粘度計で測定(ローターNo.3、回転数:60rpm、測定時間:30秒間、25℃)した値である(以下同様)。
このようなキサンタンガムは、例えば、DSP五協フード&ケミカル(株)製の商品名;モナートガムDA等の市販品を使用することができる。
(B)キサンタンガムの配合量は、組成物全体の1〜4%であり、好ましくは1.2〜3%、更に好ましくは1.5〜3%である。配合量が1%未満であると、知覚過敏抑制効果が十分に向上せず、4%を超えると、保存後に製剤変色が悪化し、また、歯磨き時の泡立ちが低下する。
(C)雲母チタンは、(A)及び(B)成分の併用によって生じる製剤変色を抑制する作用を奏する。
雲母チタンは、天然雲母(マイカ)又は合成マイカを原料とし、雲母粉体表面にルチル型やアナターゼ型の酸化チタン等の金属酸化物薄膜を結晶成長させたものである。
雲母チタンは、80%累積粒子径(D80値:積算ふるい下分布80%に相当する粒子径、重量基準。以下、特に断らない限りは同様。)が10μm以上、特に10〜150μmのものが好ましい。上記粒子径が10μm以上であると、製剤変色の抑制作用が十分に得られる。また、雲母チタンによるパール光沢性が十分に得られる。
このような雲母チタンは、例えば、メルクパフォーマンスマテリアルズ(株)製の商品名;Timiron(登録商標、以下同様) Diamond Cluster MP−149(80%累積粒子径10〜150μm)、BASFカラー&エフェクトジャパン(株)製の商品名;Timica Extra Large Sparkle 110S(80%累積粒子径23〜88μm)、Timica Sparkle 110P(80%累積粒子径18〜72μm)、Silver Sparkle 5500(80%累積粒子径15〜65μm)等の市販品を使用することができる。
(C)雲母チタンの配合量は、組成物全体の0.04〜3%であり、好ましくは0.3〜1.5%である。配合量が0.04%未満であると、十分な製剤変色の抑制効果が得られず、3%を超えると、(A)成分による知覚過敏抑制効果が低下する。
更に、(A)及び(B)成分の合計量と(C)成分量との割合を示す{(A)+(B)}/(C)は、質量比として2以上が好ましく、より好ましくは2〜350、特に好ましくは3〜30である。この範囲内であると、知覚過敏抑制効果がより向上し、製剤変色の抑制効果を十分に維持することもできる。{(A)+(B)}/(C)の質量比が2未満であると、知覚過敏抑制効果が十分に向上しない場合がある。
本発明では、更に(D)界面活性剤を配合することが好ましい。界面活性剤としては、特に両性界面活性剤、中でもベタイン系両性界面活性剤を用いることが好ましく、これにより、知覚過敏抑制効果の向上効果及び製剤変色の抑制効果が十分に得られると共に、十分な泡立ちを与えることができる。
ベタイン系両性界面活性剤は、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。これらは、特に泡立ちの点から、アルキル鎖長の炭素数が8〜16であることが好ましく、前記炭素数のアルキル鎖を有する脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましく、更に好ましくはヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインである。
ベタイン系両性界面活性剤は市販品を使用できる。例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインは、エボニックジャパン(株)製の商品名;Tego Betain CK OK等を使用することができる。
なお、界面活性剤としては、ベタイン系両性界面活性剤以外の界面活性剤を配合することもできる。例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ベタイン系両性界面活性剤以外の両性界面活性剤が挙げられ、具体的には下記のような物質を使用できる。
アニオン性界面活性剤:ラウリル硫酸ナトリウム、ミリストイル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム
非イオン性界面活性剤:ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル型の活性剤、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド
カチオン性界面活性剤:塩化ジステアリルメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム
両性界面活性剤:N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン
(D)界面活性剤の総配合量は、特に泡立ちの点で、組成物全体の0.2〜15%が好ましく、より好ましくは0.4〜10%である。
界面活性剤として、ベタイン系両性界面活性剤を配合する場合、その配合量は、組成物全体の0.2〜1.5%が好ましく、より好ましくは0.4〜1%である。配合量が0.2%以上であると、十分に泡立ちが向上し、1.5%以下であると、製剤変色の抑制効果を十分に維持し、良い香味を保つこともできる。
更に、ベタイン系両性界面活性剤と共にその他の両性界面活性剤を配合する場合は、これらの配合量を合算した両性界面活性剤の合計配合量が、組成物全体の4%以下、特に3%以下であることが好ましく、1.5%以下でもよい。
本発明の口腔用組成物は、特に練歯磨剤、液状歯磨剤、潤製歯磨剤等の歯磨剤組成物、中でも練歯磨剤として好適である。この場合、上記成分に加えて、用途や剤型等に応じたその他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合できる。具体的に練歯磨剤では、研磨剤、(B)成分以外の粘結剤、湿潤剤、更に必要により着色料、甘味剤、防腐剤、香料、pH調整剤、(A)成分以外の有効成分等を配合し得る。
研磨剤は、例えば、シリカゲル、沈降シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。研磨剤の配合量は、通常、組成物全体の2〜40%、特に10〜25%である。
粘結剤は、有機又は無機粘結剤を配合できる。有機粘結剤は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース系粘結剤、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。無機粘結剤は、増粘性シリカ、増粘性アルミニウムシリカ等が挙げられる。
これら任意の粘結剤の配合量は、組成物全体の0.1〜10%、特に0.5〜8%が好ましく、(B)成分の配合量と任意の粘結剤との合計配合量が上記上限値以下であるとより好ましい。
湿潤剤は、例えば、プロピレングリコ−ル、グリセリン、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、平均分子量200〜6,000(医薬部外品原料規格2006記載の平均分子量)のポリエチレングリコ−ル、エチレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、還元でんぷん糖化物、ソルビット、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコールが挙げられる。湿潤剤の配合量は、通常、組成物全体の5〜55%、特に20〜50%である。
着色料は、例えば、青色1号、黄色4号、赤色106号、緑色3号等の法定色素、カラメル等の天然色素が挙げられる。なお、本発明では、外観を白色不透明とするための白色着色料、例えば酸化チタンを配合しなくても変色抑制が可能である。そのため、酸化チタンは配合しなくてよく、配合する場合でもその配合量は組成物全体の0.3%以下、特に0.1%以下が好ましく、とりわけ好ましくは配合しない(0%)。
甘味剤は、例えば、サッカリンナトリウム、アスパラテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられる。
防腐剤は、例えば、パラオキシ安息香酸メチル等のパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸やその塩が挙げられる。
香料は、一般的な口腔用香料を使用でき、例えば、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油等が挙げられる。香料の配合量は、通常、組成物全体の0.000001〜2%である。
pH調整剤は、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩類や、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機化合物が挙げられる。
有効成分は、口腔用組成物に通常配合される公知のもの、例えばイソプロピルメチルフェノール等の非イオン性殺菌剤、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性殺菌剤、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸等の抗炎症剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ等の酵素、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ素含有化合物、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物、グルコン酸銅、銅クロロフィリンナトリウム等の銅化合物、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等のビタミン類、塩化ナトリウム、乳酸アルミニウム、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、アズレンや、タイム、オウゴン、チョウジ等の植物抽出物が挙げられる。なお、上記有効成分は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量配合することができる。
以下、実施例及び比較例、処方例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも純分量であり、質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜4に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨剤)を常法によって調製し、口径8mmのラミネートチューブ容器に充填した。これらを試験歯磨剤組成物として使用し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
(1)知覚過敏抑制効果の評価方法
知覚過敏症状のある10人を用いた官能試験により評価した。歯ブラシ上に約1.5cmの試験歯磨剤組成物を載せ、通常、歯を磨く方法で約2週間(1日2回)使用し、2週間後の知覚過敏症状の状態について、下記の評点基準で判定した。
評点基準
3点:知覚過敏症状による痛みを全く感じなくなり、症状が改善した。
2点:知覚過敏症状による痛みを僅かに感じるが、使用前と比較して症状が改善し
た。
1点:知覚過敏症状による痛みを使用前と変わらず感じ、症状の改善がない。
10人の評点結果を平均し、下記の評価基準で評価した。◎及び○のものを、知覚過敏症状を抑制する効果が得られる歯磨剤組成物であると判断した。
評価基準
◎:2.5点以上3.0点以下
○:2.0点以上2.5点未満
△:1.5点以上2.0点未満
×:1.5点未満
(2)変色抑制効果(高温保存後の製剤の外観安定性)の評価方法
ラミネートチューブ容器に充填された試験歯磨剤組成物を、50℃の恒温槽に1ヶ月間保存した。保存後、ラミネートチューブ容器から歯磨剤組成物を紙の上に押し出した際の歯磨剤組成物の変色(着色)の有無及び度合いを、−5℃の恒温槽に1ヶ月間保存したもの(対照品)と比較して目視判定し、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:着色が全くない。
○:僅かに着色が認められるが、問題ないレベルである。
△:製剤全体に着色が認められる。
×:製剤全体が著しく着色している。
(3)歯磨き時の泡立ちの評価方法
専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。歯ブラシ上に約1.5cmの試験歯磨剤組成物を載せ、通常、歯を磨く方法で約1週間(1日2回)使用し、歯磨き時の口腔内での泡立ちの良さについて下記の評点基準で判定した。
評点基準
4点:泡立ち量が十分にある。
3点:泡立ち量が適度にある。
2点:泡立ち量が少ない。
1点:泡立ちが殆どない。
10人の評点結果を平均し、下記の評価基準で評価した。◎及び○のものを、歯磨き時の泡立ちが確保され、満足できる使用感が得られる歯磨剤組成物であると判断した。
評価基準
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
(4)味の良さの評価方法
被験者として専門家パネラー10人が、下記方法で官能試験によって評価した。
ラミネートチューブ容器から歯磨剤組成物を押し出して歯ブラシ(ライオン(株)製、クリニカハブラシ4列ヘッド、ミディアム)上に約1g載せて3分間ブラッシングを行い、使用中に感じた味について、下記の評点基準で判定した。
評点基準
4点:苦味・渋味を感じない。
3点:僅かに苦味・渋味を感じるが、使用上問題ないレベルである。
2点:苦味・渋味を感じ、使用上やや問題があるレベルである。
1点:強く苦味・渋味を感じ、使用上問題があるレベルである。
10人の評点結果を平均し、下記の評価基準で味の良さを評価した。
評価基準
◎:平均点が3.5点以上4.0点以下
○:平均点が3.0点以上3.5点未満
×:平均点が3.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)硝酸カリウム:大塚化学(株)製、商品名;硝酸カリウム(食添)
(B)キサンタンガム:
DSP五協フード&ケミカル(株)製、商品名;モナートガムDA
(C)雲母チタン:
メルクパフォーマンスマテリアルズ(株)製、商品名;Timiron Diam
ond Cluster MP−149
(D)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:
エボニックジャパン(株)製、商品名;Tego Betain CK OK
カルボキシメチルセルロースナトリウム(比較品):
ダイセルファインケム(株)製、商品名;CMCダイセル
Figure 2020193167

*ソルビット液(AI70%)を使用(以下、同様)。
Figure 2020193167
Figure 2020193167
Figure 2020193167
以下に処方例を示す。上記実施例と同様にして処方例の歯磨剤組成物(練歯磨剤)を調製し、同様の方法で評価したところ、知覚過敏抑制効果及び変色抑制効果に優れ、泡立ち及び味も良かった。
[処方例1] 練歯磨剤
(A)硝酸カリウム 5
(B)キサンタンガム 2
(C)雲母チタン 0.9
(メルクパフォーマンスマテリアルズ(株)製、商品名;Timiron
Diamond Cluster MP−149)
(D)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 0.3
酢酸dl−α−トコフェロール 0.2
フッ化ナトリウム 0.32
ソルビット* 32
研磨性シリカ 11
増粘性シリカ 5
プロピレングリコール 3.0
香料 1.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.18
精製水 残
合計 100%
{(A)+(B)}/(C)の質量比;7.8
[処方例2] 練歯磨剤
(A)硝酸カリウム 5
(B)キサンタンガム 2.2
(C)雲母チタン 0.9
(BASFカラー&エフェクトジャパン(株)製、商品名;Timica
Extra Large Sparkle 110S)
(D)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 0.3
トラネキサム酸 0.04
フッ化ナトリウム 0.32
ソルビット* 28
研磨性シリカ 12
増粘性シリカ 5
プロピレングリコール 3.0
香料 1.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.18
精製水 残
合計 100%
{(A)+(B)}/(C)の質量比;8
[処方例3] 練歯磨剤
(A)硝酸カリウム 5
(B)キサンタンガム 2
(C)雲母チタン 1.2
(BASFカラー&エフェクトジャパン(株)製、商品名;Timica
Extra Large Sparkle 110S)
(D)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 0.3
ポリリン酸ナトリウム 1.0
フッ化ナトリウム 0.32
ソルビット* 32
研磨性シリカ 12
増粘性シリカ 5
プロピレングリコール 3.0
香料 1.1
パラオキシ安息香酸メチル 0.18
精製水 残
合計 100%
{(A)+(B)}/(C)の質量比;5.8

Claims (8)

  1. (A)硝酸カリウム 1〜10質量%、
    (B)キサンタンガム 1〜4質量%、
    及び
    (C)雲母チタン 0.04〜3質量%
    を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. {(A)+(B)}/(C)が、質量比として2以上である請求項1記載の口腔用組成物。
  3. (C)雲母チタンが、80%累積粒子径(D80、重量基準)10〜150μmである請求項1又は2記載の口腔用組成物。
  4. (D)界面活性剤を更に含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  5. (D)界面活性剤が、ベタイン系両性界面活性剤である請求項4記載の口腔用組成物。
  6. ベタイン系両性界面活性剤の含有量が0.2〜1.5質量%である請求項5記載の口腔用組成物。
  7. 歯磨剤組成物である請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  8. 知覚過敏抑制用である請求項1〜7のいずれか1項記載の口腔用組成物。
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