JP2020193113A - 光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置 Download PDF

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【課題】光ファイバ母材の不良部を早期に発見して除去でき、製造コストを低減すること。【解決手段】バーナから原料ガスを含むガスを出発母材に供給して、反応により生じる微粒子を堆積させて光ファイバ母材を形成する形成工程と、異物検出手段によって形成工程中に光ファイバ母材の表面の異物を検出する検出工程と、検出工程において異物が検出された場合に形成工程を停止して異物を除去する除去工程と、除去工程の後に形成工程を再開する再開工程とを含む。異物検出手段は、光ファイバ母材の表面までの距離を計測する外径測定器と画像処理可能な画像処理部とを有し、外径測定器は距離を計測するとともに、距離を計測位置と関連付けて画像処理部に出力し、画像処理部は入力された距離および計測位置に基づいて、距離を輝度に対応させた画像を生成し、画像のコントラストを解析することによって異物の検出を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置に関する。
従来、光ファイバの製造工程、特に光ファイバ母材の製造工程において、異物の発生の抑制や除去について検討されている。特許文献1には、機械室内の風速や流れを制御することによって、外観不良の発生率を低減する方法が開示されている。特許文献1に開示された技術では、ガラス原料ガスや燃焼ガスといったガラス微粒子を形成するためのガスとは異なる別のガスを供給して、スートの形成に影響せず、かつターゲットへのスートの形成に寄与せずに余剰に浮遊しているガラス微粒子を排気口へとガイドしている。
特許文献2には、外径測定器を用いた加工装置における異物の発見方法として、光ファイバ母材の延伸加工における火炎研磨工程において、異物による光度差を利用した検出方法が記載されている。具体的に特許文献2には、外径測定器を用いて光ファイバ母材の外径を測定しながら延伸加工し、最後の仕上げ加工のためにガスバーナの火炎で火炎研磨する際、火炎の光が光ファイバ母材に付着する異物に照射されると反射光の光度が変化することを利用して、光度の変化を光検知器によって測定し、異物の発生位置と円周方向の角度情報とを制御コンピュータで記憶し、火炎研磨後に除去作業を行う技術が開示されている。
特許第5416076号公報 特開2000−86263号公報
しかしながら、光ファイバ母材の製造時に生じる異物の発生には種々の要因がある。そのため、特許文献1に記載されたような、余剰に浮遊したガラス微粒子を排気口にガイドする方法のみでは異物の発生は抑制困難であり、余剰のガラス微粒子に起因する異物とは異なる他の要因で発生する異物を除去する必要がある。また、特許文献2に記載された技術においては、透明ガラスの光ファイバ母材からの反射光と異物からの反射光との光度差を利用しているため、大きな光度差が発生する火炎研磨工程以外には適用が困難であるという問題がある。すなわち、透明化前の光ファイバ母材においては、光ファイバ母材からの反射光と発生した異物からの反射光との光度差を確保することが困難であるため、特許文献2に記載の技術を光ファイバ母材の合成工程に適用させることは困難である。
光ファイバ母材の製造において異物に起因した不良部が発生すると、これらの不良部を除去するために光ファイバ母材を削ったり、光ファイバ母材の一部を廃棄したりする必要がある。これによって、光ファイバ母材の製造コストは増加するため、不良部の発生を早期に発見して除去でき、光ファイバ母材の製造コストを低減できる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、光ファイバ母材の不良部を早期に発見して除去でき、製造コストを低減できる光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法は、バーナから可燃ガスおよび原料ガスを含むガスを出発母材に供給して、前記出発母材の外周に前記ガスの反応によって生じるガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を形成する形成工程と、前記形成工程中に、異物を検出する異物検出手段によって前記光ファイバ母材の表面の異物の検出を行う検出工程と、前記検出工程において前記異物が検出された場合に、前記形成工程を停止して前記異物を除去する除去工程と、前記除去工程の後に、前記形成工程を再開する再開工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造方法は、上記の発明において、前記異物検出手段は、前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測可能な外径測定器と画像処理可能な画像処理部とを有し、前記外径測定器は、前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測するとともに、前記距離を計測位置と関連付けて前記画像処理部に出力し、前記画像処理部は、入力された前記距離および前記計測位置に基づいて、前記光ファイバ母材の表面までの距離を輝度に対応させた画像を生成し、前記画像のコントラストを解析することによって前記異物の検出を行うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造方法は、この構成において、前記外径測定器は、前記バーナを固定して前記光ファイバ母材の表面を走査可能なバーナボックスに固定されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造装置は、出発母材を収容可能な反応容器と、前記反応容器の内部に設けられ、原料ガスおよび燃焼用ガスを前記出発母材に噴射するバーナと、を備え、前記反応容器の内部において、前記バーナから前記原料ガスおよび前記燃焼用ガスを含むガスを前記出発母材に供給し、前記ガスの反応によって生じるガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造装置であって、前記ガラス微粒子の堆積中に、前記光ファイバ母材に生じた異物を検出可能な異物検出手段と、前記異物検出手段によって検出された異物を前記光ファイバ母材から除去可能な異物除去手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造装置は、上記の発明において、前記異物検出手段は、前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測可能、かつ前記距離の情報を前記距離の計測位置に関連付けて出力可能な外径測定器と、前記外径測定器により計測されたデータに基づいて画像を生成可能な画像処理部と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造装置は、この構成において、前記外径測定器は、前記距離および前記計測位置の情報を前記画像処理部に出力可能に構成され、前記画像処理部は、入力された前記距離および前記計測位置に基づいて、前記光ファイバ母材の表面までの距離を輝度に対応させた画像を生成可能、かつ前記生成した画像のコントラストを解析して前記異物を検出可能に構成されることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ母材の製造装置は、上記の発明において、前記バーナが固定され、前記光ファイバ母材の表面を走査可能なバーナボックスをさらに備え、前記外径測定器は、前記バーナボックスに固定されていることを特徴とする。
本発明に係る光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置によれば、光ファイバ母材の不良部を早期に発見して除去することができ、光ファイバ母材の合成を継続して実行できるので、光ファイバ母材の製造コストの低減が可能となる。
図1は、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置の概略を示す側面側の図である。 図2は、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置の概略を示す上面図である。 図3は、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図4は、本発明の一実施形態における画像処理部が生成した光ファイバ母材の表面の画像を平面状に表した図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付し、重複した説明を適宜省略する。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(光ファイバ母材の製造装置)
本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置は、バーナボックスに組み込まれてスートの合成中において光ファイバ母材の表面の外観を測定可能で、測定した結果を画像化して異物の位置を特定可能な外径測定器と、外径測定器によって異物が発見された場合に当該異物を機械的に除去する異物除去手段とを備える。
図1および図2はそれぞれ、本発明の一実施形態による光ファイバ母材の製造装置の概略を示す側面図および上面図である。図1および図2に示すように、光ファイバ母材の製造装置としてのOVD(Outside Vapor-phase Deposition)装置1は、反応容器10、バーナボックス11、バーナ12、外径測定器13A,13B、把持回転部14、および異物除去部15を備える。
反応容器10は、出発母材2および光ファイバ母材3を収容可能に構成される。出発母材2は、例えばVAD法により作製されたコアスートを引き下げ方式のガラス化炉で脱水およびガラス化し、所定の径になるように延伸したものが用いられる。出発母材2は、光ファイバとなった際にコアとなる部分とその周囲に形成されたクラッドとなる部分とから構成される。光ファイバ母材3は、出発母材2の外周に石英系ガラス微粒子(以下、ガラス微粒子)をスートとして堆積させて形成される。詳細には、堆積されたスートを脱水し、ガラス化することによって光ファイバ母材3が作製されるが、本明細書においてはスートが形成された状態の多孔質母材も光ファイバ母材3という。
OVD装置1におけるバーナボックス11は、バーナ12および外径測定器13Aを支持固定して、光ファイバ母材3の長手方向に沿って、光ファイバ母材3に対して相対的に走査可能に構成される。把持回転部14は、出発母材2の一端を把持して、出発母材2を回転駆動可能に構成される。なお、把持回転部14をさらに昇降駆動可能に構成してもよい。
バーナ12は、出発母材2に石英系ガラス微粒子を堆積させるため、または焼き締めを行うための例えば同心円状の構造を有する。バーナ12は、所定のガス供給部(図示せず)から、例えば四塩化珪素(SiCl4)や四塩化ゲルマニウム(GeCl4)などの主原料ガスと、可燃ガスである水素(H2)ガスおよび支燃ガスである酸素(O2)ガスなどの燃焼用ガスとが同時に流される。なお、アルゴン(Ar)ガスなどの緩衝ガスを併せて流してもよい。また、バーナ12に流すパージガスとしては、例えば窒素(N2)ガスなどの不活性ガスが用いられる。バーナ12によるガラス微粒子の堆積においては、気化させたSiCl4ガスとH2ガスおよびO2ガスとから構成される混合ガスが、バーナ12において点火燃焼されつつ供給される。火炎中で加水分解反応されたSiCl4は、ガラス微粒子となって出発母材2の周囲に堆積される。把持回転部14によって出発母材2を回転させつつ、バーナ12を出発母材2の長手方向の位置を繰り返し往復移動させることにより、堆積が繰り返されてスートが形成され光ファイバ母材3が作製される。なお、スートは、後に光ファイバとなった際に出発母材2のクラッド部と一体化されたクラッド部になる。
異物検出手段の一部としての外径測定器13A,13Bは、光ファイバ母材3の表面までの距離を計測可能な変位計から構成される。外径測定器13Aは、バーナボックス11に組み込まれて固定されている。外径測定器13Aは、バーナボックス11と連動して、光ファイバ母材3の長手方向に沿って走査可能に構成される。外径測定器13Bは、外径測定器13Aと連動して光ファイバ母材3の長手方向に沿って走査されるが、外径測定器13A,13Bを互いに独立に移動させるようにしてもよい。外径測定器13A,13Bは、ガラス微粒子が堆積中の光ファイバ母材3の表面までの距離を計測可能、かつ計測した距離の情報を計測位置と関連付けて出力可能に構成される。
異物除去手段としての異物除去部15は、光ファイバ母材3に対して長手方向に移動可能、かつ反応容器10の水平方向に移動可能に構成される。異物除去部15は、光ファイバ母材3の表面に付着したり生じたりした異物を除去可能に構成される。なお、異物は通常、光ファイバ母材3の表面から突出している。異物除去部15は、例えば、先端が突起状になっているロボットアームなどから構成される。光ファイバ母材3の表面における異物の発生位置が特定されると、異物除去部15は、特定された異物の発生位置まで所定の駆動機構によって移動した後、異物を除去する。なお、異物除去部15を設けないことも可能である。この場合、手動のガラスピンなどによって手作業によって光ファイバ母材3の表面の異物を除去することができる。
OVD装置1のバーナボックス11、外径測定器13A,13B、および異物除去部15は、制御部20により制御される。制御部20は、異物検出手段の一部を構成する画像処理部21、位置特定部22、異物除去指示部23、および記憶部24を備える。
制御部20は、具体的に、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ、およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの主記憶部(いずれも図示せず)を備える。記憶部24は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、およびリムーバブルメディアなどから選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、または、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、またはBD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部24には、オペレーティングシステム(Operating System:OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベースなどが格納可能である。制御部20は、記憶部24に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部などを制御することで、所定の目的に合致した機能を実現できる。本実施形態において、制御部20は、画像処理部21、位置特定部22、および異物除去指示部23の機能を実現できる。
具体的に、制御部20は、OVD装置1の各部と、図示省略したガス供給部およびガス化部とを総括的に制御可能に構成される。画像処理部21は、画像処理可能に構成される。すなわち、画像処理部21は、入力された情報を処理して、画像情報を生成可能、かつ生成した画像情報を解析可能に構成される。画像処理部21は、異物検出手段の一部として機能する場合には異物を検出可能に構成される。位置特定部22は、画像処理部21から入力された画像情報に基づいて、異物の位置を特定可能に構成される。異物除去指示部23は、異物除去部15に対して指示信号および異物の位置情報を出力可能に構成される。
(光ファイバ母材の製造方法)
次に、以上のように構成されたOVD装置1による光ファイバ母材の製造方法について説明する。図3は、一実施形態による光ファイバ母材の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、OVD装置1においては、形成工程としてのステップST1において、従来公知の方法によって出発母材2の外周にガラス微粒子を堆積させてスートを形成する。すなわち、所定の原料供給部からガス化装置(いずれも図示せず)にSiCl4やGeCl4などの主原料が供給されてガス化される。ガス化された主原料ガスは、バーナ12において上述した可燃ガス、支燃ガス、および緩衝ガスなどと合流され、加水分解反応によってガラス微粒子が合成される。反応容器10の内部で、出発母材2が把持回転部14によって回転されつつ、出発母材2の外周にバーナ12によって合成されたガラス微粒子が堆積される。
ステップST1と並行して、ステップST2の処理が実行される。ステップST1においてガラス微粒子の堆積を継続すると、余剰のガラス微粒子や剥離屑が形成中のターゲット母材である光ファイバ母材3に付着して、付着した位置を起点として成長し、異物が発生する場合がある。この場合、光ファイバ母材3の外径は、異物の発生箇所と他の正常な箇所では大きく異なると考えられる。すなわち、異物の発生箇所における光ファイバ母材3の外径は、光ファイバ母材3の他の部分の外径と大きく異なると考えられる。そこで、ステップST1においてバーナ12によってガラス微粒子を出発母材2に堆積させつつ、検出工程としてのステップST2において制御部20の制御により外径測定器13A,13Bが、ガラス微粒子が堆積されている光ファイバ母材3の表面までの距離、すなわち光ファイバ母材3の外径を計測する。これとともに、外径測定器13A,13Bは、バーナボックス11によって、バーナ12の火炎の噴射方向と略直交する面で光ファイバ母材3の長手方向に走査される。計測された距離は、把持回転部14による回転角度(角度座標θ)、および外径測定器13A,13Bが計測する光ファイバ母材3の表面を走査した位置(位置座標Y)(以下、座標(θ,Y))と関連付けされる。計測された距離および関連付けされた座標(θ,Y)のデータは、外径測定器13A,13Bから制御部20に出力される。
ステップST2において制御部20の画像処理部21は、外径測定器13A,13Bから入力された距離の計測値に基づいて、計測した光ファイバ母材3の表面の画像40を生成する。図4は、画像処理部21が生成した光ファイバ母材3の表面の画像を平面状に表した図である。具体的に画像処理部21は、外径測定器13A,13Bから入力された計測位置の座標(θ,Y)を画像40の画素に対応させ、計測された距離を画素の輝度に変換する。これにより、図4に示すように、画像40において、計測された距離が大きく異なる部分の輝度が他の部分の輝度と大きく異なるため、画像処理部21は輝度のコントラストに基づいて、異物の有無を判断できる。なお、上述のように生成する画像40を時間軸に沿って複数組み合わせることによって、映像化にすることも可能である。
図3に戻り、ステップST3において画像処理部21は、生成した画像40のコントラストに基づいて、外観異物部41が存在しているか否か、すなわち光ファイバ母材3の表面に異物が存在しているか否かを判定する。なお、外径測定器13A,13Bを光ファイバ母材3の長手方向に走査させているため、光ファイバ母材3の外周面の全面を面情報とすることができるので、計測精度を高めることができ、異物の有無の判断の精度を向上できる。
ステップST3において画像処理部21が異物(外観異物部41)は存在していないと判定した場合(ステップST3:No)、OVD装置1においてステップST1,ST2が繰り返し実行される。一方、画像処理部21が異物(外観異物部41)は存在していると判定した場合(ステップST3:Yes)、処理はステップST4に移行する。
ステップST4において制御部20は、バーナボックス11を制御してバーナ12を退避させることにより、バーナ12を光ファイバ母材3から退避させる。これにより、光ファイバ母材3へのガラス微粒子の堆積が停止される。続いて、ステップST5に移行して、画像処理部21が画像40のデータを位置特定部22に出力すると、位置特定部22は、画像40内の輝度のコントラストによって、距離が大きく異なる部分、すなわち外観異物部41の位置座標(θ,Y)を特定する。位置特定部22は、特定した外観異物部41の位置座標(θ,Y)を、異物除去指示部23に出力する。なお、除去工程の一部としてのステップST4,ST5は逆順または並行に実行可能である。
除去工程の一部としてのステップST6に移行して異物除去指示部23は、異物除去部15を制御することによって、異物を除去する。まず、異物除去指示部23は、異物除去部15に対して、異物を除去する指示信号と、外観異物部41の位置座標(θ,Y)の情報とを出力する。異物除去部15は、入力された指示信号および位置座標(θ,Y)に基づいて、外観異物部41の位置座標(θ,Y)まで移動する。なお、制御部20によって把持回転部14を制御して、異物除去部15を外観異物部41の位置まで相対的に移動させることも可能である。すなわち、把持回転部14による光ファイバ母材3の周方向の回転と、異物除去部15の長手方向に沿った移動とによって、異物除去部15を外観異物部41の位置まで移動させる。異物除去部15が外観異物部41の位置まで移動した後、異物除去部15の突起部15aによって、光ファイバ母材3の表面の異物を除去する。
以上のステップST1〜ST6に示す処理は、OVD装置1の稼働中において繰り返し実行される。すなわち、光ファイバ母材3の表面の異物が除去された後、ステップST1に復帰して、バーナボックス11を移動させて、バーナ12を光ファイバ母材3の表面に接近させてガラス微粒子の堆積を再開し、スートの形成を継続する。これにより再開工程が実行される。光ファイバ母材3が所望の外径になるまでガラス微粒子を堆積させた後、OVD装置1における光ファイバ母材3の製造を終了する。以上により、一実施形態による光ファイバ母材3の製造が終了する。
光ファイバ母材3の製造が終了した後、製造された光ファイバ母材3に対して従来公知の方法によって、脱水、ガラス化、および線引きを行うことにより、光ファイバを製造する。本発明者が、上述した本実施形態による光ファイバ母材3から製造された光ファイバを検査したところ、異物を除去した影響はなく、光ファイバの断線や外径異常などの不具合も発生していないことが確認された。
(比較例)
上述した一実施形態による光ファイバ母材3の製造方法に対する比較例として、外径測定器13A,13Bを設置することなく、バーナによって光ファイバ母材が所定の大きさになるまでガラス微粒子を堆積させて、複数体の光ファイバ母材を製造した。このように製造された光ファイバ母材を本発明者が確認したところ、異物が複数箇所に発生している光ファイバ母材が存在した。そこで、異物を除去するために光ファイバ母材を削ると、異物の影響が光ファイバ母材の径の中心部まで及んで、約半分を廃棄する必要が生じた光ファイバ母材もあった。さらに、このように製造されたファイバ母材に対して従来公知の方法によって、脱水、ガラス化、および線引きを行うことにより、光ファイバを製造したところ、光ファイバ母材の形状がいびつになってしまった影響から、製造された光ファイバにおいて外径異常などの不具合が発生した。また、光ファイバ母材が小さくなったことから、製造された光ファイバ長も上述した一実施形態の光ファイバ母材3を用いて製造した光ファイバに比して短くなり、製造コストが増加した。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、光ファイバ母材の合成工程において外観の変動を測定できるので、光ファイバ母材の不良部を早期に発見して除去することによって、光ファイバ母材の合成を継続して実行でき、光ファイバ母材の製造コストの低減が可能となる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
1 OVD装置
2 出発母材
3 光ファイバ母材
10 反応容器
11 バーナボックス
12 バーナ
13A,13B 外径測定器
14 把持回転部
15 異物除去部
15a 突起部
20 制御部
21 画像処理部
22 位置特定部
23 異物除去指示部
24 記憶部
40 画像
41 外観異物部

Claims (7)

  1. バーナから可燃ガスおよび原料ガスを含むガスを出発母材に供給して、前記出発母材の外周に前記ガスの反応によって生じるガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を形成する形成工程と、
    前記形成工程中に、異物を検出する異物検出手段によって前記光ファイバ母材の表面の異物の検出を行う検出工程と、
    前記検出工程において前記異物が検出された場合に、前記形成工程を停止して前記異物を除去する除去工程と、
    前記除去工程の後に、前記形成工程を再開する再開工程と、を含む
    ことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記異物検出手段は、前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測可能な外径測定器と画像処理可能な画像処理部とを有し、
    前記外径測定器は、前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測するとともに、前記距離を計測位置と関連付けて前記画像処理部に出力し、
    前記画像処理部は、入力された前記距離および前記計測位置に基づいて、前記光ファイバ母材の表面までの距離を輝度に対応させた画像を生成し、前記画像のコントラストを解析することによって前記異物の検出を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  3. 前記外径測定器は、前記バーナを固定して前記光ファイバ母材の表面を走査可能なバーナボックスに固定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  4. 出発母材を収容可能な反応容器と、
    前記反応容器の内部に設けられ、原料ガスおよび燃焼用ガスを前記出発母材に噴射するバーナと、を備え、
    前記反応容器の内部において、前記バーナから前記原料ガスおよび前記燃焼用ガスを含むガスを前記出発母材に供給し、前記ガスの反応によって生じるガラス微粒子を堆積させて光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造装置であって、
    前記ガラス微粒子の堆積中に、前記光ファイバ母材に生じた異物を検出可能な異物検出手段と、
    前記異物検出手段によって検出された異物を前記光ファイバ母材から除去可能な異物除去手段と、をさらに備える
    ことを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。
  5. 前記異物検出手段は、
    前記光ファイバ母材の表面までの距離を計測可能、かつ前記距離の情報を前記距離の計測位置に関連付けて出力可能な外径測定器と、
    前記外径測定器により計測されたデータに基づいて画像を生成可能な画像処理部と、を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  6. 前記外径測定器は、前記距離および前記計測位置の情報を前記画像処理部に出力可能に構成され、
    前記画像処理部は、入力された前記距離および前記計測位置に基づいて、前記光ファイバ母材の表面までの距離を輝度に対応させた画像を生成可能、かつ前記生成した画像のコントラストを解析して前記異物を検出可能に構成される
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  7. 前記バーナが固定され、前記光ファイバ母材の表面を走査可能なバーナボックスをさらに備え、前記外径測定器は、前記バーナボックスに固定されている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の光ファイバ母材の製造装置。
JP2019098123A 2019-05-24 2019-05-24 光ファイバ母材の製造方法および光ファイバ母材の製造装置 Active JP7028827B2 (ja)

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