JP2020193088A - かご傾き検知システム - Google Patents

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【課題】エレベータの乗りかごの傾きを的確かつ簡便に検知して、必要な対策を促すことができるかご傾き検知システムを提供する。【解決手段】実施形態のかご傾き検知システムは、カメラと、傾き検知部と、異常処理部と、を備える。カメラは、エレベータの乗りかごに設けられ、前記乗りかごが乗場に到着したときに前記乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定範囲を撮影する。傾き検知部は、前記カメラにより撮影された画像中のかごシルと乗場シルとの境界周辺を映した部分画像における輝度のバラつきに基づいて、前記乗りかごの傾きを検知する。異常処理部は、前記乗りかごの傾きが検知された場合に、所定の発報先に異常発報を行う。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータの乗りかごの傾きを検知するかご傾き検知システムに関する。
一般に、エレベータの昇降路内における乗りかごの昇降は、乗りかごの縦枠に取り付けられたガイド装置によって案内される。ガイド装置は、昇降路に設けられたガイドレールに沿って回転するローラを有する。このガイド装置のローラは、スプリングによってガイドレール側に押し付けられる構造となっており、これにより、昇降に伴う乗りかごの振動が抑制される。
乗りかごの底部には、伝送用テールコードやコンペンロープ等の吊下げ部材が吊下るように接続されている。この吊下げ部材は、乗りかご底部の中心から偏心した位置に接続されるため、乗りかごを傾けようとする偏荷重を生じさせる。特に、乗りかごが昇降路の上階側に上がるほど吊下げ部材の重量が増加するため、乗りかごを傾けようとする偏荷重は大きくなる。乗りかごを傾けようとする偏荷重は、通常、上述のガイド装置によって吸収される。
特開平4−365775号公報 特許第6092433号公報
しかし、例えば経年劣化等によってガイド装置のローラに摩耗が生じたり、スプリングの押し付け力が弱まったりすると、乗りかごを傾けようとする偏荷重をガイド装置により適切に吸収することができなくなり、乗りかごが傾く場合がある。乗りかごが傾いた場合、例えば、乗りかごが乗場に到着した際にかごシルと乗場シルとの間に段差を生じさせる等の不都合が生じる。このため、乗りかごの傾きを的確かつ簡便に検知して、必要な対策を講じられるようにする仕組みが求められる。
本発明が解決しようとする課題は、エレベータの乗りかごの傾きを的確かつ簡便に検知して、必要な対策を促すことができるかご傾き検知システムを提供することである。
実施形態のかご傾き検知システムは、カメラと、傾き検知部と、異常処理部と、を備える。カメラは、エレベータの乗りかごに設けられ、前記乗りかごが乗場に到着したときに前記乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定範囲を撮影する。傾き検知部は、前記カメラにより撮影された画像中のかごシルと乗場シルとの境界周辺を映した部分画像における輝度のバラつきに基づいて、前記乗りかごの傾きを検知する。異常処理部は、前記乗りかごの傾きが検知された場合に、所定の通報先に対して異常発報を行う。
図1は、実施形態のかご傾き検知システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、乗りかごの内部を示す斜視図である。 図3は、カメラにより撮影された撮影画像の一例を示す図である。 図4は、部分画像の一例を示す図である。 図5は、実施形態のかご傾き検知システムによる動作の流れを説明するフローチャートである。 図6は、傾き検知処理の一例を示すフローチャートである。 図7−1は、LED光源の配置例を説明する図である。 図7−2は、LED光源の配置例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るかご傾き検知システムの具体的な実施形態について詳細に説明する。本実施形態のかご傾き検知システムは、エレベータの乗りかごの傾きを検知し、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して異常発報を行ったり、利用者に対する注意喚起の音声アナウンスを出力したりするものである。
本実施形態では、乗りかごの傾きを検知するために、特許文献2に開示される乗車検知技術で使用されるカメラの撮影画像を利用する。特許文献2に開示される乗車検知技術は、乗りかごが乗場に到着したときに、乗りかごの幕板に設置したカメラで乗りかごのドア付近から乗場の方向に向けて所定範囲を撮影し、このカメラの撮影画像を解析することによって乗車意思のある利用者の有無を検知し、乗車意思のある利用者を検知した場合に乗りかごのドアの開放を維持したり、閉じかけのドアを再度開放したりといった制御を行うものである。
図1は、本実施形態のかご傾き検知システムの構成例を示すブロック図であり、図2は、乗りかごの内部を示す斜視図である。本実施形態のかご傾き検知システムは、図1に示すように、カメラ1と、画像処理装置2と、ドア制御部3と、異常処理部4と、音声出力部5と、荷重センサ6とを備える。
カメラ1は、例えば図2に示すように、乗りかご50の出入口上部の幕板51等に、レンズ部分を乗場60に向けた状態で設置される。カメラ1は、乗りかご50が各階の乗場60に到着し、乗りかご50の出入口を開閉するドアが開放されたときに、乗りかご50内の出入口近傍の一部の領域から乗場60の出入口近傍の領域に亘る所定範囲を、出入口の上部から見下ろした画像として撮影する。
乗りかご50の出入口を開閉するドアは、乗りかご50側のかごドア52と乗場60側の乗場ドア61とからなり、ドア制御部3の制御に従ってかごドア52が駆動されることで、このかごドア52の動きに連動して乗場ドア61が動くようになっている。かごドア52の移動や乗場ドア61の移動は、それぞれの下端部を移動可能に支持するかごシル53および乗場シル62によって案内される。
カメラ1により撮影された撮影画像は、画像処理装置2へと送られる。
画像処理装置2は、画像処理プロセッサを備え、カメラ1の撮影画像を解析して各種情報を取得する。画像処理プロセッサは、例えば、ソフトウェアプログラムに従って動作する汎用プロセッサ、あるいは目的に応じて設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等である。この画像処理装置2は、画像処理プロセッサにより実現される機能的な構成要素として、利用者検知部10と傾き検知部20とを備える。
利用者検知部10は、カメラ1の撮影画像を用いて、乗車意思のある利用者の有無を検知する。利用者検知部10は、例えば特許文献2に開示される方法と同様の方法により、乗車意思のある利用者の有無を検知することができる。すなわち、利用者検知部10は、例えば、カメラ1の撮影画像を時系列で解析して動きありブロックを検出し、この動きありブロックのうち、乗りかご50の出入口に最も近いブロックを利用者の位置と推定する。そして、推定した利用者の位置が乗りかご50の出入口に向かって移動している場合に、乗車意思のある利用者が存在すると判定する。利用者検知部10が乗車意思のある利用者を検知した場合、利用者検知信号がドア制御部3に送られる。
ドア制御部3は、例えば、エレベータの運転を制御するエレベータ制御盤の一機能として実現され、かごドア52および乗場ドア61(以下、これらを特に区別しない場合は単に「ドア」と表記する)の開閉動作を制御する。ドア制御部3は、例えば、乗りかご50が乗場60に到着するとドアを開放し、短めに設定した所定のドア開放時間が経過するとドアを閉じるようにドアの開閉動作を制御するが、ドアの閉動作を開始する前に画像処理装置2の利用者検知部10から利用者検知信号を受信した場合は、ドアの開放を維持する。また、ドア制御部3は、ドア開放時間が経過してドアの閉動作が開始された後、ドアが完全に閉じて乗りかご50が出発するまでの間に画像処理装置2の利用者検知部10から利用者検知信号を受信した場合は、ドアを再度開放(リオープン)する。これにより、利用者が乗りかご50に乗車する際のドア挟まれ等を防止することができる。
傾き検知部20は、カメラ1の撮影画像を用いて、乗りかご50の傾きを検知する。カメラ1により撮影された撮影画像の一例を図3に示す。カメラ1は、上述のように、乗りかご50内の出入口近傍の一部の領域から乗場60の出入口近傍の領域に亘る所定範囲を、出入口の上部から見下ろした画像として撮影する。したがって、カメラ1の撮影画像100には、図3に示すように、かごドア52の移動を案内するかごシル53や乗場ドア61の移動を案内する乗場シル62が映り込んでいる。傾き検知部20は、このカメラ1の撮影画像100中のかごシル53と乗場シル62との境界70周辺を映した部分画像(例えば、図3中の点線で囲んだ範囲)における輝度のバラつきに基づいて、乗りかご50の傾きを検知する。
乗りかご50が傾いている場合、かごシル53が乗場シル62に対して斜めになり、これらの境界70に段差が発生する。そして、この段差の影響によって、かごシル53と乗場シル62との境界70周辺に影が生じる。ここで、カメラ1とかごシル53はともに乗りかご50に固定されているため、乗りかご50が傾いていたとしてもカメラ1の撮影画像100に映るかごシル53の位置は変わらないが、乗場シル62はかごシル53に対して斜めになり、両者の境界70の周辺に影が映り込む。
図4は、乗りかご50が傾いている場合における部分画像の一例を示す図である。なお、図4は図3中の点線で囲んだ範囲を切出した部分画像110の例であるが、部分画像110はかごシル53や乗場シル62が延びる方向(長手方向)に沿ってこれらの境界70の周辺を含む範囲の画像であればよく、かごシル53や乗場シル62の一部が映っていなくてもよい。
乗りかご50が傾くことで部分画像110に映り込む影80は、図4に示すように、部分画像110をかごシル53や乗場シル62が延びる方向(長手方向)で二等分したときの2つの領域(第1領域111と第2領域112)の一方に偏って現れる。図4では、主に第1領域111に影80が映り込んだ部分画像110の例を示している。この部分画像110の影80が映り込んだ部分は、輝度の値が低くなっているため、部分画像110における輝度のバラつきから、乗りかご50が傾いているかどうかを判定することができる。すなわち、部分画像110内の各画素の輝度値を調べ、輝度値が低い低輝度画素が上述の第1領域111と第2領域112のうちの一方に偏って存在している場合に、乗りかご50が傾いていると判断できる。
傾き検知部20は、まず、カメラ1の撮影画像100から上述の部分画像110を切出して、部分画像110を構成する各画素の輝度値を参照し、輝度値が第1閾値以下の画素である低輝度画素を検出する。ここで第1閾値は、部分画像110に映り込んだ影80を低輝度画素として検出できる適切な値に設定される。
そして、傾き検知部20は、検出した低輝度画素の画素位置をもとに、部分画像110内における低輝度画素の分布を求める。そして、部分画像110を第1領域111と第2領域112とに二等分したときに、これら第1領域111と第2領域112のうちの一方に偏って低輝度画素が存在している場合に、乗りかご50が傾いていると判断する。
具体的には傾き検知部20は、例えば、部分画像110を二等分した第1領域111と第2領域112のそれぞれにおける低輝度画素の数をカウントし、第1領域111内の低輝度画素の画素数と、第2領域112内の低輝度画素の画素数との差分を求める。そして、この差分が予め定めた傾き判定閾値以上である場合に、乗りかご50が傾いていると判断する。また、傾き検知部20は、乗りかご50が傾いていると判断した場合に、第1領域111と第2領域112のどちらに低輝度画素が多いかに基づいて、乗りかご50の傾きの方向を判断してもよい。
傾き検知部20によって乗りかご50の傾きが検知された場合、傾き検知信号が異常処理部4および音声出力部5に送られる。
異常処理部4は、例えば、エレベータの運転を制御するエレベータ制御盤の一機能として実現され、画像処理装置2の傾き検知部20から傾き検知信号を受信した場合に、例えばサービス情報センタなどの所定の通報先に対して異常発報を行う。ここで、異常処理部4は、傾き検知部20から傾き検知信号を受信した際、乗りかご50内の荷重を検出する荷重センサ6の検出値を取得し、乗りかご50内の荷重が基準値以上であるか否かに応じて、異常発報のレベルを第1レベルと第2レベルとで切り替える。
第1レベルの異常発報は、比較的緊急性の低い異常が発生したことを示す異常発報であり、例えば、乗りかご50の傾きの要因と推察されるガイド装置の点検を次回の定期点検時の重点項目として加えるといった対応を促すものである。第2レベルの異常発報は、第1レベルの異常発報よりも緊急性が高い異常が発生したことを示す異常発報であり、例えば、乗りかご50の傾きの要因と推察されるガイド装置の点検をできるだけ速やかに行うといった対応を促すものである。
乗りかご50内の荷重に対する基準値は、例えば、乗りかご50内に利用者がいると判断できる値に設定される。乗りかご50内に利用者がいる場合、その利用者の位置による偏荷重によって乗りかご50が一時的に傾く場合も想定される。そこで、異常処理部4は、傾き検知部20によって乗りかご50の傾きが検知されたときの乗りかご50内の荷重が基準値以上であれば、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して第1レベルの異常発報を行う。
一方、傾き検知部20によって乗りかご50の傾きが検知されたときの乗りかご50内の荷重が基準値未満、つまり、乗りかご50内に利用者が存在しない場合は、乗りかご50の傾きが定常的なものと判断できる。したがって、この場合、異常処理部4は、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して、第1レベルよりも緊急性が高いことを示す第2レベルの異常発報を行う。
このように、傾き検知部20によって乗りかご50の傾きが検知された場合に、異常処理部4がサービス情報センタなどの所定の通報先に対して異常発報を行うことにより、例えば、乗りかご50の傾きの要因と推察されるガイド装置の点検等、乗りかご50の傾きを解消させるために必要な対策を促すことができる。なお、傾き検知部20が乗りかご50の傾きの方向も検知した場合は、乗りかご50の傾きの方向を示す情報を異常発報に含ませるようにしてもよい。
音声出力部5は、画像処理装置2の傾き検知部20から傾き検知信号を受信した場合に、乗りかご50内に設けられたかご内スピーカや乗場60に設けられた乗場スピーカから、例えば「出入口に段差がありますので乗降の際にご注意ください」といった音声アナウンスを出力する。これにより、乗りかご50が傾くことによってかごシル53と乗場シル62との境界70に段差が発生した場合に、エレベータの利用者がその段差に躓くといったことがないように、利用者の注意を喚起することができる。
図5は、本実施形態のかご傾き検知システムによる動作の流れを説明するフローチャートである。本実施形態のかご傾き検知システムは、乗りかご50が乗場60に到着するたびに、図5のフローチャートで示す一連の処理を実施する。
まず、乗りかご50が乗場60に到着すると(ステップS101:Yes)、ドア制御部3の制御により、かごドア52および乗場ドア61が開放(戸開)される(ステップS102)。このとき、乗りかご50に設けられたカメラ1が撮影を開始し、カメラ1の撮影画像が画像処理装置2に入力される。カメラ1の撮影画像が画像処理装置2に入力されると、上述のように、利用者検知部10が、例えば特許文献2に開示される方法と同様の方法で利用者検知処理を行うが、ここではその説明は省略する。
一方、傾き検知部20は、カメラ1の撮影画像が画像処理装置2に入力されると、この撮影画像を取得して(ステップS103)、傾き検知処理を行う(ステップS104)。傾き検知部20による傾き検知処理の具体例については、図6を用いて詳細を後述する。
そして、この傾き検知処理によって乗りかご50の傾きが検知されなければ(ステップS105:No)、ステップS111に進み、ステップS102でかごドア52および乗場ドア61が開放されてから所定時間が経過するまで待機する。一方、傾き検知処理によって乗りかご50の傾きが検知された場合は(ステップS105:Yes)、音声出力部5が、例えば「出入口に段差がありますので乗降の際にご注意ください」といった音声アナウンスを、かご内スピーカや乗場スピーカから出力する(ステップS106)。また、異常処理部4は、荷重センサ6の検出値を取得して、乗りかご50内の荷重が基準値以上かどうかを判定し(ステップS107)、その判定結果に応じた異常発報を行う。
すなわち、異常処理部4は、乗りかご50内の荷重が基準値未満の場合(ステップS107:No)、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して、緊急性が高いことを示す第2レベルの異常発報を行う(ステップS108)。この場合、乗りかご50は、現在停止している階の乗場60にて待機する(ステップS109)。
一方、乗りかご50内の荷重が基準値以上であれば(ステップS107:Yes)、異常処理部4は、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して、比較的緊急性が低いことを示す第1レベルの異常発報を行う(ステップS110)。この場合は、かごドア52および乗場ドア61が開放されてから所定時間が経過すると(ステップS111:Yes)、かごドア52および乗場ドア61が閉じられて、次の呼びに応答すべく乗りかご50が乗場60から出発(戸閉出発)する(ステップS112)。このとき、利用者検知部10によって乗車意思のある利用者が検知された場合は、所定時間が経過してもかごドア52および乗場ドア61の開放を維持したり、閉じかけのかごドア52および乗場ドア61を再度開放させたりといった制御が行われる。
図6は、図5のステップS104において傾き検知部20が実施する傾き検知処理の一例を示すフローチャートである。傾き検知処理が開始されると、傾き検知部20は、まず、カメラ1の撮影画像100から、かごシル53と乗場シル62との境界70周辺を映した部分画像110を切出す(ステップS201)。そして、傾き検知部20は、この部分画像110から低輝度画素を検出する(ステップS202)。
次に、傾き検知部20は、部分画像110をかごシル53や乗場シル62が延びる方向(長手方向)に沿って二等分した第1領域111と第2領域112のそれぞれにおける低輝度画素の数をカウントし、第1領域111に存在する低輝度画素の数と第2領域112に存在する低輝度画素の数との差を、所定の傾き判定閾値と比較する(ステップS203)。そして、第1領域111に存在する低輝度画素の数と第2領域112に存在する低輝度画素の数との差が傾き判定閾値以上であれば(ステップS203:Yes)、乗りかご50が傾いていると判断する(ステップS204)。一方、第1領域111に存在する低輝度画素の数と第2領域112に存在する低輝度画素の数との差が傾き判定閾値未満であれば(ステップS203:No)、乗りかご50が傾いていないと判断する(ステップS205)。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態のかご傾き検知システムは、乗りかご50が乗場60に到着した際に、カメラ1により乗りかご50のドア付近から乗場60の方向に向けて所定範囲を撮影し、このカメラ1の撮影画像100の中のかごシル53と乗場シル62との境界70周辺を映した部分画像110における輝度のバラつきに基づいて、乗りかご50の傾きを検知するようにしている。そして、乗りかご50の傾きが検知された場合に、サービス情報センタなどの所定の通報先に対して異常発報を行うようにしている。したがって、本実施形態によれば、エレベータの乗りかご50の傾きを的確かつ簡便に検知して、必要な対策を促すことができる。
特に本実施形態では、乗車意思のある利用者を検知してドア制御を行うためのカメラ1の撮影画像を用いて、乗りかご50の傾きも検知できるようにしているので、乗りかご50の傾きを検知するために専用の機構を別途設けることなく、乗りかご50の傾きを的確かつ簡便に検知することができる。
<変形例>
なお、上述の実施形態では、乗りかご50が傾いてかごシル53と乗場シル62との境界70に段差が発生すると、この段差による影80が部分画像110に映り込むことに着目し、部分画像110に映り込む影80を表す低輝度画素を検出することで、乗りかご50の傾きを検知するようにしている。しかし、乗りかご50の傾きに起因して発生する段差に強い光が照射された場合は、影80の代わりに、この段差で反射した光による明るい領域が部分画像110に映り込む。したがって、カメラ1による撮影時に乗りかご50内からかごシル53に向かって光を照射する光照射部を設け、段差で反射した光による明るい領域を表す部分画像110内の高輝度画素を検出することで、乗りかご50の傾きを検知するようにしてもよい。
本変形例では、カメラ1による撮影時に乗りかご50内からかごシル53に向かって光を照射する光照射部として、複数のLED光源を乗りかご50内に設ける。図7−1および図7−2は、光照射部として用いるLED光源30の配置例を説明する図であり、乗りかご50の内部を横方向から見た様子を図7−1で示し、乗りかご50の内部を出入口側から見た様子を図7−2で示している。
光照射部として用いる複数のLED光源30は、例えば図7−1および図7−2に示すように、乗りかご50の出入口55と対向する内壁部56の床面57付近に、床面57に沿って一列に並ぶように配置される。これらのLED光源30は、乗りかご50が乗場60に到着したとき、つまり、カメラ1による撮影が行われる際に、乗りかご50の内壁部56の床面57付近からかごシル53の方向に向かって、比較的指向性の高い光を照射する。したがって、乗りかご50に傾きが生じている場合は、かごシル53と乗場シル62との境界70に発生する段差によりこれらLED光源30からの光が反射され、かごシル53と乗場シル62との境界70に明るい領域が発生する。
本変形例の場合、傾き検知部20は、まず、カメラ1の撮影画像100から上述の部分画像110を切出して、部分画像110を構成する各画素の輝度値を参照し、輝度値が第2閾値以上の画素である高輝度画素を検出する。ここで第2閾値は、LED光源30からの光が段差で反射されることにより生じる明るい領域を高輝度画素として検出できる適切な値に設定される。
そして、傾き検知部20は、検出した高輝度画素の画素位置をもとに、部分画像110内における高輝度画素の分布を求める。そして、部分画像110を第1領域111と第2領域112とに二等分したときに、これら第1領域111と第2領域112のうちの一方に偏って高輝度画素が存在している場合に、乗りかご50が傾いていると判断する。
具体的には傾き検知部20は、例えば、部分画像110を二等分した第1領域111と第2領域112のそれぞれにおける高輝度画素の数をカウントし、第1領域111内の高輝度画素の画素数と、第2領域112内の高輝度画素の画素数との差分を求める。そして、この差分が予め定めた傾き判定閾値以上である場合に、乗りかご50が傾いていると判断する。また、傾き検知部20は、乗りかご50が傾いていると判断した場合に、第1領域111と第2領域112のどちらに高輝度画素が多いかに基づいて、乗りかご50の傾きの方向を判断してもよい。
本変形例においても、上述の実施形態と同様に、部分画像110における輝度のバラつきに基づいて乗りかご50の傾きを検知し、乗りかご50の傾きが検知された場合にはサービス情報センタなどの所定の通報先に対して異常発報を行うようにしているので、エレベータの乗りかご50の傾きを的確かつ簡便に検知して、必要な対策を促すことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 カメラ、2 画像処理装置、4 異常処理部、5 音声出力部、6 荷重センサ、20 傾き検知部、30 LED光源、50 乗りかご、52 かごドア、53 かごシル、60 乗場、61 乗場ドア、62 乗場シル、70 境界、100 撮影画像、110 部分画像。

Claims (5)

  1. エレベータの乗りかごに設けられ、前記乗りかごが乗場に到着したときに前記乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定範囲を撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影された画像中のかごシルと乗場シルとの境界周辺を映した部分画像における輝度のバラつきに基づいて、前記乗りかごの傾きを検知する傾き検知部と、
    前記乗りかごの傾きが検知された場合に、所定の通報先に対して異常発報を行う異常処理部と、を備えることを特徴とするかご傾き検知システム。
  2. 前記傾き検知部は、前記部分画像を前記かごシルおよび前記乗場シルが延びる方向で二等分したときに、輝度値が第1閾値以下の画素である低輝度画素が、二等分した一方の領域に偏って存在している場合に、前記乗りかごが傾いていると判断することを特徴とする請求項1に記載のかご傾き検知システム。
  3. 前記乗りかごが乗場に到着したときに、前記乗りかごの出入口と対向する内壁部の床面付近からかごシルの方向に向かって光を照射する光照射部をさらに備え、
    前記傾き検知部は、前記部分画像を前記かごシルおよび前記乗場シルが延びる方向で二等分したときに、輝度値が第2閾値以上の画素である高輝度画素が、二等分した一方の領域に偏って存在している場合に、前記乗りかごが傾いていると判断することを特徴とする請求項1に記載のかご傾き検知システム。
  4. 前記乗りかご内の荷重を検出する荷重センサをさらに備え、
    前記異常処理部は、前記乗りかごの傾きが検知されたときの前記乗りかご内の荷重が基準値以上であれば第1レベルの異常発報を行い、前記乗りかごの傾きが検知されたときの前記乗りかご内の荷重が前記基準値未満であれば、前記第1レベルよりも緊急性が高いことを示す第2レベルの異常発報を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のかご傾き検知システム。
  5. 前記乗りかごの傾きが検知された場合に、乗降時に段差に注意する旨の音声アナウンスを出力する音声出力部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のかご傾き検知システム。
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